JP2004524534A - 電極構造を用いた巨大生体高分子の検出方法 - Google Patents

電極構造を用いた巨大生体高分子の検出方法 Download PDF

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Abstract

本発明では、第1および第2電極を有する電極構造を備えており、電極において第1電気的測定が実施される。他の工程では、調査対象の溶液を電極構造に接触させる。このとき、溶液は、検出対象の巨大生体高分子を含んでいてもよい。さらに他の工程では、調査する溶液中に含まれる検出対象の巨大生体高分子が、第1および第2電極上の捕捉分子に結合し、電極構造は、巨大生体高分子に結合するとともにそれに電気的伝導性を付与する巨大生体高分子の伝導性を高めるための試薬に、接触する。その後、電極において第2電気的測定を実施し、電極において2つの電気的測定の結果を比較することによって、巨大生体高分子を検出する。

Description

【0001】
本発明は、電極構造を用いた巨大生体高分子(makromolekularen Biopolymeren)の検出方法に関するものである。
【0002】
[1]〜[6]から、電極または特定の電極構造の検出に用いられるDNA分子の検出方法が知られている。
【0003】
図1aおよび図1bに、[2]に記述されているような(バイオ)センサーを示す。センサー100は、金からなる2つの電極101,102を備えており、これらの電極は、絶縁材料からなる絶縁層103に埋設されている。電極101,102には、電極101,102に印加された電位を出力できる電極端子104,105が接続されている。ここでは、電極101,102は、プレーナ型電極として配置されている。また、各電極101,102上には、DNAプローブ分子(DNA-Sondenmolekule)106が固着されている(図1a参照)。この固着は、いわゆる金−硫黄−結合によって行われる。電極101,102上には、調査される分析物、例えば、電解液107が塗布されている。
【0004】
この電解液107に、DNAプローブ分子の配列に対して相補的な配列を有するDNA鎖108の配列が含まれている場合、これらDNA鎖108は、DNAプローブ分子106とハイブリダイズ(hybridisieren)する(図1b参照)。
【0005】
DNAプローブ分子106とDNA鎖108とのハイブリダイズは、各DNAプローブ分子106の配列とそのDNA鎖108の配列とが相互に相補的である場合にのみ起こる。そうでない場合、ハイブリダイズは起こらない。それゆえ、所定の配列のDNAプローブ分子は、それぞれ、特定のDNA鎖、つまり相補的な配列を有するDNA鎖のみと結合、つまりこれとハイブリダイズできる。
【0006】
また、上記センサーの場合、ハイブリダイズによって電極間の容量は変化する。容量のこの変化は、DNA分子の検出用測定変数として用いられる。
【0007】
所定の配列を有するDNA鎖の存在に関して、電解液を調査するための他の手法が、[7]によって知られている。この手法では、所望の配列を有するDNA鎖をマーキングし、マーキングされた分子の反射特質に基づいて、DNA鎖の存在を特定する。このため、可視波長領域の光を電解液上に照射し、電解液によって、特に検出対象のDNA鎖によって反射された光を検出する。その反射率に基づいて、特に、検出された反射光ビームの照射に基づいて、所定の配列を有する検出対象のDNA鎖が、電解液に含有されているかいないかを特定する。
【0008】
この手法には、非常にコストがかかる。なぜなら、マーキングされたDNA鎖の反射率に関して非常に正確な知識を必要とし、さらに、この手法を始める前にDNA鎖をマーキングする必要があるためである。
【0009】
さらに、反射光ビームを検知するための検知手段を高精度で調整して、全ての反射光ビームを検知することができるようにする必要がある。
【0010】
それゆえに、この手法は、コストが高く、複雑であり、また、極めて妨害されやすい。このことから、測定結果は、質の低いものとなってしまいがちである。
【0011】
さらに、分析質中のペプチドや蛋白質(例えば酵素)を特異的に結合するために、固着された低分子量の分子、特に高特異性および高親和性を有するリガンドを使用することが、親和クロマトグラフィー([8]参照)から知られている。
【0012】
最後に、銀イオンをDNAに添加し、さらに、金属性の銀へと還元することによって、2つの電極間の伝導性の銀線を形成するための原型(テンプレート)としてDNAを使用することが、[9]から知られている。この方法は、[11]にも記載されている。
【0013】
さらに、[12]から、固体表面(Festkoerpersubstrat)の生体高分子配列を識別するための方法および装置が知られている。この場合、固体基板上に形成された第1生体高分子を、それと密接な関係にある第2生体高分子と接触させる。
【0014】
また、[13]から、特に例えばDNAマイクロアレイ分析に用いられる、特異的な分子の結合結果を検出するための、もう1つの親和感知器(Affinitaetssensor)が知られている。
【0015】
[1]〜[8]から知られている上述の検出方法の不都合な点は、これらの方法には、検出対象の巨大生体高分子が比較的多く必要であり、要するに、その検出感度が比較的低いという点にある。
【0016】
本発明の目的は、簡単に設計できるとともに、検出感度の高い巨大生体高分子の他の検出方法を提示することにある。
【0017】
この目的を、独立請求項の特徴を有する方法によって、解決する。
【0018】
巨大生体高分子の検出方法には、第1および第2電極を備えた電極構造を用いる。
【0019】
第1電極および第2電極には、巨大生体高分子を結合する捕捉分子(Faengermolekuelen)が存在している。これらの捕捉分子は、同じ種類(Art)の分子であってもよいし、または、第1および第2種類の分子(つまり、異なる種類の捕捉分子)であってもよい。
【0020】
さらに、この方法では、第1電気的測定を電極において行う。さらに、調査対象の溶液を電極構造に接触させる。このとき、溶液は、検出対象の巨大生体高分子を含んでいてもよい。さらにまた、調査対象の溶液に含まれ検出対象の巨大生体高分子は、第1および第2電極上の捕捉分子と結合する。さらに、電極構造を、巨大生体高分子と結合してそれに高い電気的伝導性を付与する、巨大生体高分子の電気的伝導率を上げるための試薬と接触させる。その後、第2電気的測定を電極において行い、電極において2つの電気的測定の結果を比較することによって、巨大生体高分子を検出する。
【0021】
具体的に説明すると、本方法は、通常、伝導性のない、または、非常にわずかに伝導している巨大生体高分子を、生体高分子の伝導性を上昇させる試薬を添加/結合することによって電気的に伝導性にし、検出対象の伝導性の巨大生体高分子を、2つの電極間の「伝導性の橋(Laitfahigkeitsbrucke)」として用いる、という知見に基づいている。このとき、この伝導性の橋は、電極間に流れる電流の流れに影響を与える。2つの電極間の「生体高分子の短絡(molekularen Kurzschluss)」とも理解できる伝導性の橋を、原理的に、単一の分子からのみ形成することによって、本方法の検出感度(つまり、検出対象の巨大生体高分子の単一の分子の感度)は、公知の方法よりも高くなる。
【0022】
上述の原理に基づいて、電気的測定を電極において行う際、抵抗または電流の流れが特定されていることが好ましい。
【0023】
上述の方法については、捕捉分子として、単一の分子型(einzige Molekuelart)(例えば、特定された核酸配列を有する2本鎖核酸)を使用してもよい。しかし、本発明の一形態では、捕捉分子は、少なくとも第1および第2捕捉分子である。つまり、例えば、互いに異なる拡散配列(したがって、異なる結合特性)を有する少なくとも2つのオリゴヌクレオチド、または、巨大生体高分子の異なる表面領域(抗原決定基)に結合できる2つの抗体である。
【0024】
本発明における検出とは、調査される分析質中の巨大生体高分子を質的および量的に検出することである。つまり、「検出」することによって、分析質中の巨大生体高分子の不在をも確認する。
【0025】
巨大生体高分子の伝導性を上げるための試薬とは、ここでは、好ましくは特異的に巨大生体高分子に結合され、検出対象の巨大生体高分子の伝導性よりも電流用の伝導性の高い、試薬のことである。
【0026】
また、このような伝導性を上げるための試薬が、化学的に還元可能な試薬(つまり、電子を放出できる試薬)であることが好ましい。したがって、酸化工程では、試薬の原子のうちの少なくとも1つが低減される。この場合、この試薬が金属イオンを含んでいることが好ましい。なお、この金属イオンとは、化学的に還元可能であるとともに巨大生体高分子に結合できるだけでなく、さらに、巨大生体高分子に適した溶媒中で簡単に溶解できるものである。例えばそのような金属イオンは、陽イオンとして、静電的相互作用によって巨大生体高分子の表面においてマイナスに帯電された基に結合できる、銀イオン、金イオン、銅イオンまたはニッケルイオン、またはそれらの合金である。検出対象の生体高分子が核酸である場合、そのような陽イオンを、核酸のマイナスに帯電されたリン酸塩支柱(Phosphat-Rueckgrat)に結合する。また、タンパク質が検出されると、そのような陽イオンの結合を、アスパラギン酸塩またはグルタミン酸塩のような酸性アミノ酸の側鎖を介して行うことができる。
【0027】
伝導性を上げるための他の種類の試薬には、伝導状態においてプラスに帯電されている電流を伝導する可溶性重合体または低重合体がある。そのような試薬として、例えば、置換ポリピロール、ポリチオフェン、または、(例えば、2〜10チオフェン単位(Thiophen-Einheiten)、例えば、6チオフェン単位を有する)オリゴチオフェンが適している。巨大生体高分子に対して相溶性の溶媒中、好ましくは水溶性の媒体にこの重合体または低重合体を溶解させる置換基が、例えば、アルキル単位を介して芳香族の支柱に連結されているスルホン酸基またはカーボン酸基である。ポリピロールの用いた場合、置換は、好ましくは芳香環の3位置(3-Position)を介して行われる。この試薬を用いた場合、検出対象の巨大生体高分子への添加は、好ましくは生体高分子の帯電された基または残留物との静電的相互作用を介して行われる。しかし、検出対象の生体高分子として核酸を用いた場合、伝導性を上げるための試薬の結合を、核酸の他の領域(例えば核酸の小さな溝(kleinen Furche))との相互作用によっても実施できるだろう。
【0028】
例えば銀イオンのような還元可能な試薬を用いた場合、上述の方法では、電極構造を、(巨大生体高分子に結合された)伝導性を上げるための試薬を還元する還元剤に接触させる。還元用に、ヒドロキノンまたは亜硫酸水素塩のような公知で一般的な有機的または無機的な還元剤を使用できる。これに対して、上述の伝導性重合体または低重合体を使用すると、伝導性を上げるための試薬の化学的還元は必要なくなる。なぜなら、この試薬は、この試薬の結合可能な形状のゆえに、電流をすでに伝導しているからである。
【0029】
この点において、検出対象の巨大生体高分子の固着後に、電極構造を、巨大生体高分子の伝導性を上げるための試薬に接触させることが、ここに示した方法によって可能であるだけではない。むしろ、調査対象の溶液を、まず、伝導性を上げるための試薬に接触させ、その後、検出対象の生体高分子を電極へ結合する、つまり固着させてもよい。
【0030】
この方法では、巨大生体高分子として、核酸、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、または、それらの錯体、つまり例えば核酸とタンパク質との錯体を検出できる。
【0031】
より詳細には、巨大生体高分子は、ここでは、一方では、DNA分子およびRNA分子のような核酸、または、例えば長さ約10〜40の塩基対(bp)を備えたオリゴヌクレオチドのようなより小さな核酸分子である。この場合、核酸は、2本鎖であってもよいが、少なくとも1本鎖の領域を備えていてもよいし、または、例えばすでに行われた熱変性またはその検出用の他の型の鎖切断により、全体で1本鎖として存在してもよい。また、検出対象の核酸の配列を、少なくとも部分的に、または、全体的に予め規定できる(つまり知ることができる)。ここで検出可能な他の巨大生体高分子は、タンパク質またはペプチドである。これらは、通常、タンパク質に存在している20のアミノ酸から形成されているが、当然、タンパク質に存在していないアミノ酸も含まれているし、または、例えば、糖残留物(オリゴ糖)によって変態されているか、または、並進運動後に変態されたものを含んでいる。さらに、核酸およびタンパク質からなる錯体も検出できる。これらの錯体を、例えば、適切な認識配列を有するDNA分子を備えた並進運動因子のように、(特異的に)DNA結合されたタンパク質によって形成する。
【0032】
巨大生体高分子としてタンパク質またはペプチドを検出する場合、(電極に存在する)捕捉分子が、検出対象のプロテインまたはペプチド用の結合活性を有する配位子であることが好ましい。したがって、検出対象のタンパク質またはペプチドは、適切な配位子を上に配置した電極に結合できる。これらの捕捉分子/配位子自体が、共有結合によって電極に結合していることが好ましい。
【0033】
タンパク質およびペプチド用の配位子には、タンパク質またはペプチドを特異的に結合できる、低分子量の酵素作用物質または酵素拮抗質、医薬(Pharmazeutika)、砂糖または抗体またはいずれかの分子が適している。
【0034】
上述した方法によって核酸またはオリゴヌクレオチドを検出する場合、それらは、1本鎖および2本鎖の形状で存在していてもよい。また、核酸用の捕捉分子として、DNAプローブ分子を用いることが好ましく、それゆえ、核酸は、ハイブリダイズに使用できる1本鎖の領域のうちの少なくとも1つを備えている。また、1本鎖の領域に対して(完全に)相補的な配列を有するDNAプローブ分子を使用することが好ましい。この場合、ヌクレオチド配列が、検出対象の核酸を有するプローブ分子のハイブリダイズを防止する分子間構造を全く形成しないのであれば、DNAプローブ分子はオリゴンヌクレオチドであってもよい。または、DNAプローブ分子のヌクレオチド配列はより長くてもよい。もちろん、DNAまたはRNA結合されたタンパク質または作用物質(Agenzien)を捕捉分子として使用することもできる。
【0035】
巨大生体高分子の検出に関する問題は、通常、検出対象の生体高分子がそれらの第2および/または第3構造のどの領域においても同一ではないという点にある。したがって、例えばポリペプチドおよびタンパク質は、原理的には、(表面の)どの場所でも、異なる固有の空間構造を有している。検出対象の核酸は、通常、それらの両方の末端で(つまり、3´末端および5´末端)に、様々な塩基配列を有している。
【0036】
この問題を解決するために、上述の方法の構成には、少なくとも第1および第2捕捉分子を用いる。この場合、第1捕捉分子は、検出対象の生体高分子の第1領域を(特異的に)結合するものであり、第2捕捉分子は、検出対象の生体高分子の第2領域を(特異的に)結合するものである。このように、上述の伝導性の橋を確実に形成できる。
【0037】
本発明における「検出対象の巨大生体高分子の領域」とは、タンパク質の場合では特異的な3次元(空間)構造を有する領域のことである。あるいは、基本的に、同じまたは非常に類似した3次元構造をとることができる核酸の場合のように、他の領域とは異なるヌクレオチド配列を有する領域のことである。したがって、捕捉分子は、例えば、検出対象のタンパク質の特異的な抗原決定基を識別する2つの抗体であってもよい。または、検出対象のタンパク質上の抗原決定基を識別する1つの抗体、および、(空間的に除去された)タンパク質の活性部位に位置するペプチド、または、両方の末端のうちの1つのヌクレオチド配列に対して相補的である特定の配列を有するオリゴヌクレオチドであってもよい。
【0038】
この方法のこの構成の場合、少なくとも第1および第2捕捉分子は、それぞれ均一に分配されて(verteilt)(つまり、同じ形状に分配されて)両方の電極上に配置されている(aufgebracht)ことが好ましい。結果として、巨大生体高分子を、検出対象の溶液中の巨大生体高分子の方向に応じて、捕捉分子を用いて電極に結合できる。この同じ形状での分配は、例えば、初めに、捕捉分子を混合し、それを電極上に配置することによって実施できる。
【0039】
本方法を実施するために、基本的には、生物感知する(Biosensorik)分野において知られている全ての電極構造を使用できる。例えば、電極構造は、例えばシリコンまたはガリウムヒ素を含有する通常の基板から構成されており、初めに、基板上に金層および窒化シリコン層を形成し、その後、通常のリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて基板をパターン化することによって、電極構造を形成してもよい。
【0040】
基板のパターン化に関しては、用いられるパターン化技術および検出対象の生体高分子に応じて、両方の電極間の間隔を可変的に形成してもよい。通常、電極の間隔は、約5ナノメートル(nm)〜100、または、数100ナノメートルである。この場合、例えばリソグラフィー方法またはドーピング方法を用いて、間隔を約5nm〜約30または40nmに形成することによって、通常、間隔を約100nm〜数100nmに形成するよりも技術的にコストがかかっても、そのような間隔が、より小さな(より短い)生体高分子を検出するために有効である。
【0041】
検出対象の巨大生体高分子の3次元構造が知られている場合、用いられる好ましい電極間隔を、生体高分子の大きさに応じて評価できる。例えば、核酸(その3D構造は一般的に知られている)を用いる場合、らせん状の回転部(helicale Windung)および塩基対ごとに、例えばB−DNA0.34nmである理想的なA−、B−、および、Z−DNA([10]を参照)の公知のらせん状の高さ(helicalen Ganghoehe)を前提として、10塩基対(bp)が3.4nmの間隔を連結する(ueberbruecken)ことによって電極間の間隔が評価されることを、近似値によって仮定できる。
【0042】
全長がそれぞれ20bpである場合に相補的な各配列が15bpである捕捉分子として、オリゴヌクレオチドを有する、50bpに適した約17nmの長さの核酸を検出するために、電極間隔は、約17nm+2・5・0.34=約21.4nmである。このとき、上述の生体高分子を検出するためにパターン化することによって電極間隔を整合する必要はない。むしろ、例えば、検出対象の巨大生体高分子によって連結している間隔(したがって、捕捉分子の長さ)を変更することによって電極間隔を変更することもできる。結果として、捕捉分子を、場合によっては長くしたり短くしたりできる。核酸またはオリゴヌクレオチドを捕捉分子として使用する場合、例えば、この捕捉分子は、付加的なヌクレオチドによって長くなる。なぜなら、これらの捕捉分子は、検出対象の生体高分子とほぼ同じ範囲において、金属陽イオンのような伝導性試薬に結合できるからである。したがって、本方法では、検出対象の巨大生体高分子の3次元の広がりを認識しなくても、(最適な)電極間隔を純粋に経験的に検出できる。
【0043】
このことに関して、充分な伝導性を有していないが変態によって伝導性になる、捕捉分子を使用することもできる。例えば、本来の捕捉分子としてホルモンを用いた場合、マイナスに帯電されたスペーサー(Spacer)が、ホルモンを電極に結合するために用いられる。
【0044】
ここに示した方法を用いて検出可能な生体高分子は、当然ながら、単一の測定列中の単一型の生体高分子だけには限られない。正確には、複数の巨大生体高分子を、同時にまたは順々にも検出できる。そのために、単に、それぞれ2つの電極(つまり一対の電極)を有する複数の電極構造を備えた基板を使用する必要がある。これら全ての対の電極上に、検出対象の特定の生体高分子用の(特異的な)結合親和力(Bindungsaffinitaet)をいずれも有する様々な各捕捉分子が、それぞれ結合されている。また、複数の対の電極を用いることもできる。このとき、全ての対の電極には、検出対象の生体高分子のうちの1つを特異的に結合した1つの捕捉分子、または、少なくとも第1および第2捕捉分子のみが備えられている。
【0045】
上述の方法を実施するために、電極構造として、例えば通常のインターデジタル型電極を使用できる。したがって、同時に何度も特定するために、複数のインターデジタル型電極、つまり、電極配列を有するバイオセンサーを使用できる。使用可能な他の電極構造は、トレンチまたは空洞(Kavitaet)の形状をした電極構造である。この構造を、例えば、向かい合う2つの側壁に例えば金層のような、巨大生体高分子を化合できる捕捉分子を上に固着した保持領域があることによって形成する。
【0046】
この方法を用いた場合、第1方法工程では、電極において第1電気的測定を行う。この場合、この第1測定時に、捕捉分子を固着手段の上にすでに装着できるが、まだそうする必要はない。捕捉分子を装着するために、この目的用に知られている全技術を使用できる。何度も特定する場合、捕捉分子の装着を、例えば、インクジェット印字技術を用いて行ってもよい。
【0047】
また、巨大生体高分子を捕捉分子に結合できるように、媒体(例えば電解質)を電極構造に接触させる。検出対象の複数の巨大生体高分子が媒体に存在する場合、上記生体高分子がそれにあった捕捉分子に同時にまたは順々にそれぞれ結合できるように、条件を選択する。
【0048】
時間を充分にかけることによって、巨大生体高分子が適切な捕捉分子に結合できた後、結合されなかった捕捉分子を、それらが上に存在している電極から除去できる。
【0049】
この捕捉分子が核酸(DNA)鎖である場合には、例えば、この1本鎖のDNAを選択的に分解する酵素を用いて酵素的に(enzymatisch)行われる。このとき、1本鎖DNA用に分解された酵素の選択性を考慮する必要がある。ハイブリダイズされなかったDNA1本鎖の分解用に選択された酵素が、この選択性を有していなければ、ハイブリダイズされた検出対象の2本鎖DNAも、意に反して、同様に分解されてしまう可能性がある。
【0050】
特に、それぞれの電極DNA核酸分解酵素の結合されなかったDNAプローブ分子を除去するために、例えば、ナタマメ(Mung-Bohnen)からなる核酸分解酵素、核酸分解酵素P1または核酸分解酵素S1を使用できる。同様に、DNAポリメラーゼ(その5´→3´外ヌクレアーゼ活性またはその3´→5´外ヌクレアーゼ活性に基づいて1本鎖DNAを分解できる)を使用できる。
【0051】
捕捉分子が低分子の配位子である場合には、結合されていない場合、これらの捕捉分子を酵素を用いて除去することもできる。
【0052】
このために、配位子は、酵素によって分解可能な結合を介して(例えば、エステル結合を介して)電極と共有結合されている。
【0053】
この場合、結合されなかった配位子分子を除去するために、例えばカルボキシルエステル加水分解酵素(エステラーゼ)を使用してもよい。この酵素は、電極と、ペプチドまたはタンパク質によって結合されなかった各配位子分子との間のエステル結合を加水分解する。これに対して、ペプチドまたはタンパク質との結合相互作用が生じた分子と、電極との間のエステル結合は、結合されたペプチドまたはタンパク質の空間充填特性によって生じる、立体構造の接近性が低下するので、破壊されずに残る。
【0054】
また、結合されなかった捕捉分子は、任意的に除去される。しかしながらこの利点は、例えば、獲得された測定信号が、還元可能な金属陽イオンのように巨大生体高分子の伝導性を上げるための試薬に(オリゴヌクレオチドのように)結合できる捕捉分子の影響を受けないという点にある。
【0055】
結合されなかった捕捉分子を除去する前後に、電極構造を、巨大生体高分子に結合してそれらに電気的伝導性を付与する試薬に接触させ、巨大生体高分子の伝導性を上げる。このとき、試薬が巨大生体高分子に結合できるように、同様に、充分な時間をかける。
【0056】
この試薬が、(Ag+またはAu+のような金属陽イオンを用いた場合のように、)巨大生体高分子の伝導性を望ましい値に上げていない型でなおも存在している場合、他の方法工程では、なお充分な伝導性を有していない型を、(例えば金属性の銀または金)のような伝導性の型に変換できる。
【0057】
その後、電極において第2電気的測定を実施する。第1電気的測定および第2電気的測定から検出された値を、互いに比較する。用いられた測定変数の測定値が、検出値の差が所定のしきい値よりも大きいものとして異なっている場合、巨大生体高分子が捕捉分子または通常は電極に結合しており、したがって、受信機に受信された信号の強さが変わる。
【0058】
第1電気的測定値と第2電気的測定値との差が、所定のしきい値よりも大きい場合、捕捉分子に特異的に結合している巨大生体高分子を結合し、結果として、媒体中のこれらの巨大生体高分子が含まれる。
【0059】
このようにして、巨大生体高分子を検出する。
【0060】
同時に基準測定および巨大生体高分子の検出測定を実施することによって、この方法を構成できる。そのために、例えば定性の検出が望ましい場合、例えば、基準測定を媒体を用いてのみ実施し、同時に、検出対象の巨大生体高分子を含む(または含まない)媒体を用いた測定を実施する。
【0061】
本発明の実施例を図に示し、さらに詳述する。図1aおよび図1bは、電解液中に、検出されるべきDNA鎖が存在する(図1a)か、存在しない(図1b)かを検出できる、2つのプレーナー型電極を示す略図である。図2は、本発明の方法を実施するために用いられる、電極構造を示す略図である。図3a〜図3dは、本発明の実施例にしたがって、核酸の検出方法のうちの異なる方法段階を示す図である。図4a〜図4eは、本発明の他の実施例にしたがって、タンパク質の検出方法のうちの異なる方法段階を示す図である。
【0062】
図2は、ここに示した方法に用いられるトレンチの形状をした電極構造200を断面図によって示している。この電極構造200には、絶縁性基板201(例えば酸化珪素)の上に金層202および窒化珪素203が形成されている。よく用いられる化学エッチング法等の組成方法により、トレンチの形状204を形成する。このとき、側壁205・206が向かい合うように、第1電極および第2電極からなる対の電極を形成する。この第1電極205には第1電気的端子207が、第2電極には第2電気的端子208が備えられている。このことから、複数回の測定に適したセンサーは、例えば平行に配置された複数のトレンチを備えていてもよいといえる。
【0063】
図3aに、絶縁性基板301、第1層302、窒化珪素303、第1電極305、および、第2電極306を備えた電極構造のうちの一部分を示す。第1電極305および第2電極306は、金によって形成されている。また、この電極構造には、トレンチ304が形成されている。
【0064】
あるいは、酸化珪素からなる電極305・306を形成してもよい。また、これらの電極を、その上に捕捉分子を固着するのに適した物質によって覆ってもよい。
【0065】
例えば、
・3−グリシドキシプロピルメチルオキシシラン、
(3-Glycidoxypropylmethyloxysilan)
・3−アセトキシプロピルトリメトキシシラン、
(3-Acetoxypropyltrimethoxysilan)
・3−アミノプロピルトリエトキシシラン、
(3-Aminopropyltriethoxysilan)
・4−(ヒドロキシブチルアミド)プロピルトリエトキシシラン、
(4-(Hydroxybutyramido)propyltriethoxysilan)
・3−N、N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、
(3-N,N-bis(2-hydroxyethyl)aminopropyltriethoxysilan)
または、それらに類似した他の物質(一方の端部で、酸化珪素との共有結合を行い、他方の端部で、固着されるプローブ分子に、エポキシ残基、アミン残基、または、ヒドロキシ残基化学的反応基を供給できる物質)のような、公知のアルコキシシラン誘導体を使用することが可能である。
【0066】
そのような活性基と、固着される捕捉分子が反応すると、捕捉分子は、一種の共有リンカー(kovalenter Linker)として選択されたこの物質を介して、電極上のこの被覆物質の表面に固着される。
【0067】
電極305・306の固着領域上には、捕捉分子としてDNAプローブ分子307・308が形成されている。ここに示した金電極の場合、固着は、例えば金−硫黄−結合を介して行われる。
【0068】
第1電極305の上には、第1DNAプローブ分子307が形成されている。そのヌクレオチド配列は、検出対象の核酸の所定の第1DNA配列に対して相補的である。また、第2電極306の上には、第2DNAプローブ分子308が形成されている。そのヌクレオチド配列は、検出対象の核酸の所定の第2DNA配列に対して相補的である。それゆえ、この実施形態は、異なる特性を有する第1・第2捕捉分子を使用する例である。
【0069】
DNAプローブ分子が固着する前後に、第1電気的測定を電極において実施する。この場合、第1・第2電極305・306に位置する2つの電極端子(図3に示さず)を用いて、および、連結された測定装置(同様に図示せず)を用いて、抵抗または電流の流れを特定することが好ましい。この第1電気的測定において、(例えば抵抗用の)基準値を、検出して記憶装置(図示せず)に蓄積する。
【0070】
ピリミジン塩基アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、または、シトシン(C)に、プローブ分子の配列に対して相補的なDNA鎖の各配列を、通常通り(つまり、AとTとの、または、CとGとの水素結合を介した塩基対によって)、ハイブリダイズする。
【0071】
さらに、図3aに、電極305・306およびDNAプローブ分子307・308に接触する電解液309を示す。
【0072】
また、図3bに、電解液309中にDNA分子310が含まれている、電極構造300を示す。このDNA分子は、第1DNAプローブ分子307または第2DNA分子308の配列に対してそれぞれ相補的な所定の第1配列および所定の第2配列を有している。また、このDNA分子は、この場合、図3に示したような1本鎖であってもよいし、2本鎖であってもよい。
【0073】
この場合、塩基対の配列特性に基づいて、検出対象のDNA鎖310(検出対象のDNA分子)は、所定の第1配列を介して第1DNAプローブ分子307に、および、所定の第2配列を介して第2DNAプローブ分子308にハイブリダイズする。また、このハイブリダイズを、自然発生的に行うことができる。しかし、核酸分子310が2本鎖である場合、ハイブリダイズは、([9]に記載されているように)例えば温度変性によって、または、液体の動きの誘導(Induktion einer Fluidbewegung)によっても、電極に対して垂直に生じてもよい。
【0074】
図3bから明らかなように、ハイブリダイズが行われた後、電極間にDNA「橋」が形成されている。
【0075】
任意の工程では、生化学的方法を用いて、例えば電解液309に対してDNA核酸分解酵素を添加することによって、ハイブリダイズされなかった1本鎖DNAプローブ分子307または308(図3b参照)の加水分解が生じる。1本鎖DNAを検出する場合は、もちろん、この工程を行わない。しかしながら、上記工程は、同様に、1本鎖310が検出される可能性を低減させる。
【0076】
ハイブリダイズされなかった捕捉分子を除去する際、1本鎖DNAのための分解する酵素の選択性を考慮する必要がある。ハイブリダイズされなかったDNA1本鎖を分解するために選択された酵素がこの選択性を有していない場合、ハイブリダイズされた検出対象の2本鎖DNAも、不要に分解される場合がある。このことは、測定結果の誤認識につながる。
【0077】
1本鎖DNAプローブ分子(つまり、第1電極305上の第1DNAプローブ分子307、および、第2電極102上の第2DNAプローブ分子308)を除去した後には、検出対象のDNA分子とハイブリダイズされたDNA鎖307・308のみが存在している(図3c参照)。
【0078】
例えば、両方の電極上に位置する1本鎖DNAプローブ分子306・307を除去するために、
・ナタマメからなる核酸分解酵素、
・核酸分解酵素P1、または、
・核酸分解酵素S1
の物質のうちの1つを添加する。
【0079】
同様に、5´→3´外ヌクレアーゼ活性(Exonukleaseaktivitaet)、または、3´→5´外ヌクレアーゼ活性のゆえに、1本鎖DNAを分解できるDNAポリメラーゼを、この目的に使用してもよい。
【0080】
この分解工程後、または、場合によってはその前に、巨大生体高分子に結合し、それに電気的伝導性を付与する、巨大生体高分子の伝導性を上げるための試薬を、電極構造300に接触させる。これらの試薬は、例えば、塩基性媒体中に溶解された銀イオン311([9]に記載)である。図3cに示した発生した銀イオン311とDNA分子との結合は、リン酸塩支柱に結合されたナトリウムイオンを置換する(Austausch)ことによって行われる。
【0081】
伝導性の橋を形成するために、最後に、DNA分子に結合された銀イオン311を還元する。さらに、[9]に記載されているように、塩基性のヒドロキノン溶液を用いて、初めに小さな銀原子核をDNAに形成し、次に、このDNAは、完全に金属銀で覆われた「金属線(Draht)」に、ヒドロキノンおよび銀イオンから酸性の「現像液溶液(Entwicklerloesung)」を添加することによって変換できる。そのような「金属線」を図3dに示す。
【0082】
上述の、電極端子(図示せず)および連結された測定装置(同様に図示せず)を用いて、この第1実施例にしたがって、第2電気的測定、例えば抵抗の第2測定が行われる。この第2抵抗測定によって、基準値と比較される抵抗値を検出する。
【0083】
これらの抵抗値間の差が所定のしきい値よりも大きい場合、電解液309中にDNA鎖が含まれていたことを意味している。
【0084】
この場合、測定装置の利用者に、測定装置から適切な出力信号を供給する。
【0085】
図4に、電極構造400を用いて、タンパク質(正確には、例えば転写調節因子のようにDNAに結合するタンパク質)を、検出対象の生体高分子として検出するという、この方法の他の実施形態を示す。この電極構造400は、絶縁性基板401、第1層402、窒化珪素層403、第1電極405、および、第2電極406を備えている。第1電極405および第2電極406は、同様に、金から形成されている。同様に、電極構造には、トレンチ304が形成されている。
【0086】
この実施形態では、たった1つの捕捉分子型、つまり、DNAに結合したタンパク質用の認識配列を有する2本鎖核酸分子407(図4a)を使用する。
【0087】
この核酸分子407の両方の電極405・406への固着が、金−硫黄−結合を介して行われる。このために、チオール基を、核酸407の3´末端にそれぞれ添加する。このことは、例えば、[9]に記載されているように、二硫化基を3´末端に有するオリゴヌクレオチドによる、核酸407の酵素拡張を介して可能である(図3参照)。
【0088】
しかし、そのかわりに、捕捉分子として用いられる核酸分子407自体を、第1電極405または第2電極406に添加されている第1および第2オリゴヌクレオチド(つまり、他の第2捕捉分子)を介して、両方の電極405・406に結合することもできる。
【0089】
この実施形態でも、DNAプローブ分子407の固着前後に、第1電気的測定を電極では実施しない。このとき、第1および第2電極405・406に位置する2つの電極端子(図4に示さず)を用いて、および、連結された測定装置(同様に図示せず)を用いて、抵抗または電流の流れを特定し、第1電気的測定において、(例えば抵抗用の)基準値を、検出して記憶装置(図示せず)に蓄積することが好ましい。
【0090】
その後、電解液408を、電極405・406およびDNAプローブ分子407に接触させる。図4bに、電解液408に、検出対象のタンパク質分子409が含まれていることを示す。この場合、タンパク質409は、捕捉分子407に位置するタンパク質の認識配列と結合している。
【0091】
他の方法工程では、両方の電極405・406および捕捉分子407(検出対象のタンパク質分子409を有する錯体を形成してきた捕捉分子、および、錯体を形成していない捕捉分子)を、特異的な認識配列(つまり、特異的な制限切断)を有する制限酵素のような、生化学的な試薬に接触させる。また、検出対象のタンパク質409に結合していた核酸分子407のこの領域に位置する制限酵素(この酵素用に、核酸分子407が特異的な制限切断を有している)を、使用することが好ましい。タンパク質409によって空間的に遮蔽しているので、DNA分子(捕捉分子)407のみを、タンパク質分子409に結合していない制限酵素によって分割できる。これに対して、検出対象のタンパク質分子409を有する錯体を形成していたDNA生体高分子407は、損傷せずに残る。つまり、その生体高分子は分割されない(図4b参照)。
【0092】
制限酵素によって処理した後(つまり、2本鎖を分割した後)、錯体ではない(nicht komplexierte)捕捉分子407は、図4cに概略的に示しているように、5´リン酸塩基を有する飛び出た自由な端部(ueberstehende, freie Enden)410を備えている。
【0093】
他の生化学的方法工程では、2本鎖DNA2重型の1本鎖を、その5´リン酸化端部から選択的に消化/分解する、波長(・)外ヌクレアーゼのような酵素を有する、捕捉分子407を処理する。そのようなリン酸化端部410を有する分割された捕捉分子407の場合、この鎖をそれぞれ分解する、つまり、相補的な、ハイブリダイズされることのない、捕捉分子407の1本鎖が残る。
【0094】
この1本鎖を、他の生化学的方法工程において除去できる。このとき、図3に基づいて記載された実施例において記載したヌクレアーゼP1のような、1本鎖に特異的な適切なヌクレアーゼを使用できる。結果として、この処理に従って、検出対象のタンパク質409に結合した捕捉分子407のみが残る。または、例えばそのようなタンパク質が電解液409中に存在しなかった場合、捕捉分子407は存在しない(図4e)。
【0095】
次に、上記実施例に記載した方法に類似して、電極構造400は、塩基性媒体中に溶解された銀イオンのような巨大生体高分子の伝導性を上げるための試薬に接触できる。同様に上述したように、捕捉分子407と、伝導性の橋を形成するために検出対象のタンパク質409とからなる錯体に、巨大生体高分子を結合した後、巨大生体高分子を還元する(図3d、図3e参照)。
【0096】
最後に、電極端子(図示せず)および連結された測定装置(同様に図示せず)を使用することによって、第2電気的測定を実施する。ここでは、得られた測定値を比較することによって、検出対象のタンパク質の存在または不在を推測する。
【0097】
この第2実施例にしたがった方法によって、DNAを結合するタンパク質のようなタンパク質だけを検出できるのではなく、同様に、核酸/タンパク質錯体のような巨大生体高分子からなる錯体も検出できることが、明らかである。
【0098】
本書類では以下の刊行物を引用した:
[1]WO 93/22678
[2]R. Hintsche 他『Si技術による電極を用いるマイクロバイオセンサー,バイオセンサー学の最先端, 基本原理』F. W. Scheller 他編集, Dirk Hauser 出版, バーゼル, 267−283ページ, 1997年 (R. Hintsche et al., Microbiosensors Using Electrodes Made in Si-Technology, Frontiers in Biosensorics, Fundamental Aspects, edited by F. W. Scheller et al., Dirk Hauser Verlag, Basel, S. 267-283, 1997)
[3]DE 19610115 A1
[4]アメリカ特許出願番号 60/007840
[5] M. Paeschke他「シリコン製マイクロ電極配列を用いるボルタンメトリック多重チャネル測定」『電子分析』7巻、1号、1−8ページ、1996年(M. Paeschke et al, Voltammetric Multichannel Measurements Using Silicon Fabricated Microelectrode Arrays, Electroanalysis, Vol. 7, Nr. 1, S. 1 - 8, 1996)
[6] P. van Gerwen「バイオセンサー用のナノスケールインターデジタル型電極配列」『IEEE』半導体センサーと駆動装置に関する国際会議:907−910ページ、1997年6月16日〜19日(P. van Gerwen, Nanoscaled Interdigitated Electrode Arrays for Biochemical Sensore, IEEE, International Conference on Solid-State Sensors and Actuators, Chicago, S.907 - 910, 16. - 19. Juni 1997)
[7]N.L. Thompson, B.C. Lagerholm「全反射蛍光: 細胞生物物理学への応用」『生物工学の最新見解』 8巻, 58−64ページ,1997年(N.L. Thompson, B.C. Lagerholm, Total Internal Reflection Fluorescence: Applications in Cellular Biophysics, Current Opinion in Biotechnology, Vol. 8, S.58-64, 1997)
[8]P. Cuatrecasas「高分子の親和クロマトグラフィー」『酵素学の進歩』36巻、29−89ページ、1972年(P. Cuatrecasas, Affinity Chromatography of Macromolecules, Advances in Enzymology, Vol. 36, S. 29-89, 1972)
[9]E. Braun 他「伝導性銀金属線のDNA型組み立て部および電極付属品」『自然』391巻、775−778ページ、1998年(E.Braun et al., DNA-templated assembly and electrode attachment of a conducting silver wire, Nature, Vol. 391, S. 775−778, 1998)
[10]Voet, Voet『生化学』799ページ、1992年、VCH出版協会、ワインハイム、ドイツ、ISBN 3−527−28242−4(Voet, Voet: Biochemie, S. 799, 1992, VCH Verlagsgesellschaft, Weinheim, Deutschland, ISBN 3-527-28242-4)
[11]WO 99/04440
[12]DE 199 38 138
[13]DE 198 60 547
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1A】電解液中に、検出されるべきDNA鎖が存在することを検出できる、2つのプレーナー型電極を示す略図である。
【図1B】電解液中に、検出されるべきDNA鎖が存在しないことを検出できる、2つのプレーナー型電極を示す略図である。
【図2】本発明の方法を実施するために用いられる、電極構造を示す略図である。
【図3A】本発明の実施例にしたがって、核酸の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図3B】本発明の実施例にしたがって、核酸の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図3C】本発明の実施例にしたがって、核酸の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図3D】本発明の実施例にしたがって、核酸の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図4A】本発明の他の実施例にしたがって、タンパク質の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図4B】本発明の他の実施例にしたがって、タンパク質の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図4C】本発明の他の実施例にしたがって、タンパク質の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図4D】本発明の他の実施例にしたがって、タンパク質の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【図4E】本発明の他の実施例にしたがって、タンパク質の検出方法のうちの1方法段階を示す図である。
【符号の説明】
【0100】
100 センサー
101 電極
102 電極
103 絶縁体
104 電極端子
105 電極端子
106 DNAプローブ分子
107 電解液
108 DNA鎖
200 電極構造
201 絶縁性基板
202 金層
203 窒化珪素層
204 トレンチ
205 側壁
206 側壁
207 電極端子
208 電極端子
300 電極構造
301 絶縁性基板
302 第1層
303 窒化珪素層
304 トレンチ
305 電極
306 電極
307 DNAプローブ分子
308 DNAプローブ分子
309 電解液
310 DNA分子
311 銀イオン
400 電極構造
401 絶縁性基板
402 第1層
403 窒化珪素層
404 トレンチ
405 電極
406 電極
407 2本鎖核酸分子
408 電解液
409 タンパク質分子
410 突き出た自由な端部

Claims (19)

  1. 第1電極および第2電極を備えた電極構造を用いた、巨大生体高分子の検出方法であって、
    a)上記第1電極に、巨大生体高分子を結合できる捕捉分子を供給し、
    b)上記第2電極に、巨大生体高分子を結合できる捕捉分子を供給し、
    c)上記両電極において第1電気的測定を実施し、
    d)上記調査対象の溶液を上記電極構造に接触させることにより、上記溶液に検出対象の巨大生体高分子を含ませられるようにし、
    e)上記調査対象の溶液に含まれる検出対象の巨大生体高分子を、上記第1および第2電極上で捕捉分子に結合し、
    f)上記電極構造を試薬に接触させることにより、上記巨大生体高分子を結合するとともに上記巨大高分子の伝導性を向上し、
    g)その後、上記両電極において第2電気的測定を実施し、
    h)2つの上記両電極での電気的測定の結果を比較することによって、上記巨大生体高分子を検出する方法。
  2. 上記巨大生体高分子の伝導性を上げるための試薬は(化学的に)還元できることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 上記伝導性を上げるための試薬は金属イオンを含んでいることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 上記金属イオンを、銀イオン、金イオン、銅イオン、ニッケルイオン、および、それらの化合物からなる基から選択することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 工程f)の後に、伝導性を上げるための試薬を還元する還元剤に、上記電極構造を接触させることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 巨大生体高分子として、核酸、オリゴヌクレオチド、タンパク質、ペプチド、または、それらの錯体を使用することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 上記捕捉分子は巨大生体高分子に特異的に結合できることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 上記捕捉分子は少なくとも第1および第2捕捉分子からなり、
    上記第1捕捉分子は、検出対象の生体高分子の第1領域に(特異的に)結合でき、
    上記第2捕捉分子は、検出対象の生体高分子の第2領域に(特異的に)結合できることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 上記第1および第2捕捉分子は、2つの電極上で、それぞれ均一に分配されて配置されていることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 核酸として、DNA分子またはRNA分子を検出することを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 所定の配列のDNA分子またはRNA分子を検出することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 上記検出対象のDNA分子またはRNA分子は1本鎖領域を少なくとも1つ有していることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 捕捉分子として、1本鎖領域に対して相補的な配列を有するDNAプローブ分子を使用することを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 核酸分解酵素活性を有する酵素を、両方の電極に接触させることによって、結合されなかったDNAプローブ分子を電極から除去することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 核酸分解酵素活性を有する酵素として、以下の酵素のうち少なくとも1つを使用することを特徴とする請求項14に記載の方法。
    a)ナタマメからなる核酸分解酵素、
    b)核酸分解酵素P1、
    c)核酸分解酵素S1、
    d)DNAポリメラーゼの5´→3´外ヌクレアーゼ活性、または、DNAポリメラーゼの3´→5´外ヌクレアーゼ活性に基づいて、1本鎖DNAを分解できる、DNAポリメラーゼ。
  16. 捕捉分子として、タンパク質またはペプチドに特異的に結合できる配位子を使用することを特徴とする請求項6ないし9のいずれか1項に記載の方法。
  17. 上記配位子と電極との間の化学結合を加水分解できる物質を、上記2つの電極に接触させることによって、結合されなかった配位子を両方の電極から除去することを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 上記両電極に接触させる物質は酵素であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 上記両電極に接触させる酵素は、カルボキシルエステル加水分解酵素(エステラーゼ)であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
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