JP2004524192A - プリンタおよびプリンタ処理を監視する方法 - Google Patents
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- B41J2/2135—Alignment of dots
Abstract
画像情報の一連の不規則な2次元フレームが、個々の液滴の詳細を識別するのに十分に高い解像度で捕捉される印刷監視手法を提供するものであり、この手法を使用して、インクジェットプリントヘッド16,94,96により用紙などの媒体18上に付着される個々の液滴を監視し、密に離間されたセンサ素子56の不規則2次元アレイを有する光検出器26,32,92が、インクジェットプリントヘッドや他の印刷アセンブリと共に移動するように取り付けられ、撮像した液滴の物理特性が、事前に選択された許容範囲を超えるように検出されたときに、プロセッサ60が、光検出器からの画像フレームに応じて印刷品質パラメータを調整し、解像される物理特性は、回転情報または様々な液滴位置情報を含み、光学的ドット・ゲインを測定することが可能である。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、印刷システムの動作の監視に係り、より詳細には、印刷動作を光学的に監視するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット・プリンタは、紙や他の媒体上に印刷材料(例えば、インク)を付着させる安価な手段を提供するものである。従来のインクジェット・プリンタは、プリントヘッドが用紙上を移動するキャリッジに取り付けられたインクジェットプリントヘッドを備えている。プリントヘッドは、インク供給部と、用紙上にインク滴を特定パターンで発射する多数のノズルとを有している。各ノズルは、ノズル・チャンバ、発射機構およびオリフィスで構成され、発射機構は、ノズル・チャンバ内に配置されている。動作中に、ノズル・チャンバは、インク供給部からある量のインクを受け取り、それにより、発射機構が活動化されたときに、インク滴が、チャンバからオリフィスを介して用紙上に発射されることになる。ほとんどのインクジェット装置において、プリントヘッドは左右に移動され、キャリッジに対する用紙の位置を変化させるために、用紙前進機構が使用されている。
【0003】
印刷材料をドットの形で付着させるインクジェット・プリンタや任意の他のプリンタでは、ドットのサイズと配置は、印刷品質にきわめて重要である。ドットが抜けたり、不正確なサイズまたは位置に配置されたりすると、印刷品質に有害な視覚的欠陥が生じることがある。そのようなエラーは、印刷中の特徴形状の解像度の低下、印刷中の特徴形状または領域の色の欠陥、およびナイキスト・ノイズ、モザイク、バンディング、内容欠落、または一般的な印刷品質の単なる低下として現れる意図しない空間パターンとして分かる。
【0004】
そのような損失のいくつかを検出するシステムが知られている。例えば、印刷中の特徴形状または領域の色の欠陥に関しては、本発明の譲受人に譲渡されたWalkerによる特許文献に、フォトダイオードなどの単一の単色光検出素子を含む検出システムの使用が記載されている(米国特許第6,036,298号を参照)。この光検出素子は、インクジェットプリントヘッドと一緒に移動するように取り付けられている。光検出素子によって撮像される領域は、青色発光ダイオード(LED)によって照明されている。第1の段階では、用紙のインクのない部分が光検出素子によってサンプリングされて露出媒体信号が生成され、第2の段階では、光検出素子が媒体のインクのある部分をサンプリングしてインク信号を生成する。コントローラは、露出媒体信号とインク信号の大きさの差を1組の基準値と比較する。この比較により、媒体の別の部分のインクの色が決定される。Walkerシステムのもう1つの特徴として、用紙の特定の位置にテスト・マークが形成されることがある。テスト・マークを形成した後で、検出システムを使って、望ましい位置にテスト・マークがあるかどうかを確認することができる。望ましい位置にテスト・マークが見つからないときは、「No」信号を生成して印刷操作の発射パラメータを調整することができる。さらにもう1つの態様として、特定の色が形成されていないという判断に応じてカラー・バランスを調整することができる。
【0005】
インクジェット・プリンタ内で光学検出を利用する別のシステムが、Weberらに譲渡された特許文献に記載されている(米国特許第4,328,504号を参照)。Weberらの検出システムは、Walkerと同じように、単一の光検出素子を利用し、信号比較を使って印刷パラメータを調整すべきかどうかを決定する。光検出素子は、インクジェットプリントヘッドや他の印刷装置に取り付けられる。光検出素子は、インク滴のある用紙表面の近くに移動されたときに、連続的な信号を出力する。この出力信号は、望ましい信号を表す信号と比較される。出力信号と望ましい信号との間の差が検出されると、補正が行われる。例えば、用紙に沿ったインク滴を検出した結果生成されるパルスが、望ましい信号に沿った対応するパルスの持続時間と異なる持続時間を有する場合は、液滴のサイズが不適正であるとみなされ、補正が開始される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この従来技術のシステムおよび方法は、その意図された目的ではうまくゆくが、印刷品質管理を監視する能力に対して制限がある。この制限は、ワード処理プログラムによるテキスト文書の印刷のような、要求が最も低い印刷操作では許容される。しかしながら、印刷する文書が複雑になるほど、印刷品質に関連する印刷パラメータに課せられる要求も高くなる。例えば、ワールド・ワイド・ウェブからのディジタル写真または画像を印刷する際のユーザの期待は、プリンタにほぼ最高性能で動作することを要求するレベルに達している。印刷動作を監視するための既知の手法は、用途によって十分でないことがある。
【0007】
印刷品質に関連した豊富な情報を取得できるようにし、それにより品質管理を高いレベルで維持することができる印刷監視手法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、用紙などの媒体上に付着される個々の液滴の物理特性を解像するために、高解像度の画像情報2次元フレームを捕捉する印刷監視手法を利用している。密に離間されたセンサ素子の2次元配列を有する光検出器は、媒体上に液滴を付着させるインクジェットプリントヘッドなどの印刷アセンブリと共に移動するように取り付けられている。撮像した液滴の物理特性または特徴が許容範囲を超えているときには、プロセッサが光検出器に応じて印刷品質パラメータを調整している。物理特性フィードバック情報を生成するために撮像され、使用される物理的特徴は、液滴が媒体上にぶつかって定着する結果として形成される回転パターンに関する情報を含むことができる。代替のフィードバック情報は、液滴の重心に関連するデータと、液滴によるピーク光吸収の位置に関連するデータと、2つの基本直径の交差に関連するデータとを有している。
【0009】
印刷アセンブリがインクジェットプリントヘッドである実施形態において、媒体上に液滴にて形成されるドットは、一般に、20μm〜60μmの範囲の直径を有している。撮像光学素子は、高解像度を提供するように選択されるが、それと関連して、使用可能な照明装置や必要な応答時間ゆえに、光学素子は、好ましいレベルに達するとはいえない回折限界(例えば、35μm)を有している。第1の方向の解像度を補償するために、光検出器内のセンサ素子の隣り合った列が、媒体に対する印刷アセンブリおよび光検出器の移動に対して垂直方向にオフセットされることがある。列間のオフセットの大きさは、列内のセンサ素子のピッチよりも小さくなければならない。例えば、光検出器内に6列のセンサ素子がある場合、オフセットは、列内のセンサ素子のピッチの6分の1でもよい。オフセットの大きさがこのピッチよりも小さいと、媒体上の個々の液滴の有用な物理特性を検出するのに十分な第1の方向の解像度を提供するのに役立つことになる。撮像光学素子の回折解像限界は、連続した画像の液滴変位を同様に列のピッチよりも小さい距離に制限するのに十分に高い率で画像フレームを取得することによって、相対運動に対して平行な第2の(直交)方向に狭められている。
【0010】
また、光検出機構は、少なくとも1つの照明光源を備えていてもよい。この光源は、液滴を付着させる媒体の表面の法線に対して約20度から65度の角度で照明を提供する発光ダイオード(LED)でよい。「ドット・ゲイン」を測定する実施形態では、いくつかのLEDが光検出器の視界を様々な入射角で照明するように取り付けられて順次活動化されており、それにより液滴の重心の位置の変化を検出することが可能となっている。
【0011】
照明の光源から媒体に所望の入射角で光を導くために、円柱レンズとプリズムとを組合せたものを使用することが可能である。また、光検出機構は、光学レンズ要素を備えている。媒体とセンサ素子のアレイとの間には液滴撮像光学装置が配置されている。光学装置は、縮小化することができるが、このことは重要ではない。光学素子のどれも回折を制限することが可能である。
【0012】
本発明の動作において、媒体上に印刷材料の液滴を発射することによって、用紙などの媒体上に少なくとも1つのドットが形成されている。センサ素子の2次元配列と高いフレーム率によって、プロセッサがドットの物理特性に関する詳細な情報を解決するのに十分な解像度を提供する(画像処理により)一連のフレーム画像情報が得られることになる。例えば、回転情報や様々なタイプの液滴位置情報(例えば、ドット重心の位置)が識別される。次いで、この情報を使用して、印刷動作パラメータに調整を行うべきかどうかを決定することが可能となる。
【0013】
本発明を使用すれば、「秘密(stealthy)」ドットを検査することができる。本明細書において、用語「秘密ドット」は、単一のノズルを使用して意図的に印刷されたドットとして定義され、このドットは、最終内容が意図されていな媒体領域、または特定のドットが検査された後で覆われるように意図された領域に印刷されるものである。「秘密」の概念は、従来のインクジェット・プリンタが、独立したドットが人間の肉眼で実質的に検出できないほど個々に小さいドットを印刷するということに由来している。秘密ドットや他の秘密マークを使用して、媒体上の印刷アセンブリ(例えば、インクジェットプリントヘッド)の位置を正確に決定することができる。例えば、秘密ドットを使用して、印刷材料があらかじめ印刷された媒体の指定領域に印刷内容を追加するように印刷アセンブリを位置合わせすることができる。この応用例は、特に、事前に印刷された用紙に内容を追加するのに適している。また、秘密ドットを使用して、媒体の上部、下部または縁を検出することができる。したがって、ページの印刷を、正確なフルブリードまたは正確な余白で行うことができる。必要に応じて、光検出器によって取得される連続した画像の相関関係を使用して、光検出器と対象の媒体との間の相対速度および位置を追跡しかつ/または確認することができる。ページの上下方向または左右方向のいずれかまたは両方の速度と位置を決定することができる。媒体上の秘密ドットや他の秘密マークを正確に事前に位置決めすることによって、光検出器(および、したがって印刷アセンブリ)の進行は、キャリッジおよび用紙送り位置追跡用の従来のエンコーダを使用することなく、決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1を参照すると、本体12とヒンジ式カバー14を有するような、本発明の液滴検出機能を利用するプリンタ10が示されている。図示したプリンタは、本発明を利用することができる単なる装置の例に過ぎない。プリンタは、インクジェットプリントヘッド16を備え、これは、従来の装置でよい。当技術分野において周知のように、インクジェットプリントヘッドは、紙などの媒体上にインクの液滴を発射すべく、個別にトリガされる多数のノズルを備えている。図1において、プリンタは、インクジェットプリントヘッドのすぐ下の領域に個別に移動される用紙18を有している。
【0015】
用紙18は、用紙経路に沿って主に一方向に段階的に送られ、インクジェットプリントヘッドは、用紙の動きに対して垂直方向に用紙を横切って移動するようになっている。インクジェットプリントヘッドは、キャリッジ搬送レール22に沿って前後に移動するキャリッジ20に取り付けられている。フレキシブル・ケーブル24は、印刷キャリッジの構成要素を印刷エンジン(図示せず)に接続している。このフレキシブル・ケーブルは、電力線、クロック線、制御線およびデータ線を含んでいる。
【0016】
キャリッジ20の左右の移動によって、インクジェットプリントヘッド16の他に、光検出機構26が移動されることになる。後でより詳しく説明するように、この光検出機構は、用紙18上に形成された個々の液滴の物理特性に関する詳細を処理回路が十分に識別できるような解像度で画像情報のフレームを捕捉するものである。このフレームは、光検出器26の下の用紙面と平行な二次元の画像情報を提供するものである。したがって、印刷動作が行われている間の液滴位置情報と液滴ゲインを監視することが可能となる。様々な入射角の照明の下で見掛けの液滴位置の変化を測定することによって、光ドット・ゲインを測定することができる。
【0017】
図2は、用紙18の上にあるインクジェット・ノズル30のアレイ28とセンサ素子のアレイ32の平面図を示している。通常は、もっと多数のインクジェット・ノズルと、もっと多数の検出素子がある。インクジェット・ノズルは、当技術分野において周知であり、検出素子は、素子で受けた光の強さに応じた信号を生成する光検出画素である。6つの列の検出素子がアレイ32で示されており、この列は対に分けられている。これにより、列と平行な方向にアレイから引き出される導体のスペースが残ることになる。この列に沿った引き回しのスペースを残す利点は、縦方向に隣り合った素子の間(すなわち、同じ列内の2つの素子の間)のスペース内で引き回さなければならない導体の数を少なくすることである。これにより、本明細書においてアレイの「セル」内の活動光検出サイズをピッチで割った比率として定義される充填率を高めることができ、この場合、サイズは、列の長さに沿ったピッチ方向に測定されている。
【0018】
アレイ28および32は、矢印で示した方向に用紙18の表面を横切って移動するものである。検出素子のアレイ32の列は、移動と垂直な方向にオフセットされている。このオフセットの利点は、図4を参照するときにより詳しく示すこととする。主な利点は、アレイの列の長手方向の軸に沿った方向の空間解像度を高めることが可能になるということである。ページ処理能力を最大にするために、図1のキャリッジ20の最小パスにおいて検出アレイ32の全高さに沿ったページ上のドットを測定することが望ましい。この列間のオフセットによって、画像形成するドットの所望の垂直解像度と同じくらい小さいステップで用紙を垂直方向に移動させる必要がなくなる。したがって、列間のオフセットを使用して所望の垂直解像度を実現することができ、同時に、後でさらに詳しく説明するように、センサ・サンプリングのタイミングで素子より小さい移動を行うことによって所望の水平解像度(この場合も図2に示したような)を実現することができる。
【0019】
また、図2は、表示「I」、「II」、「III」および「IV」で示したような4つの区分へのインクジェット・ノズル30のアレイ28の区分化を示している。この区分化には、1つの区分からではなく様々な区分からのノズルを利用することによって用紙18の任意の所定領域に印刷内容を作成すべく設計された印刷プロセスが必要になる。区分化は、当技術分野において既知である。区分化は、普通ならば所定の区分内の類似のノズル欠陥から生じる可能性のある体系的エラーの発生を回避するように設計されている。この予防策の結果として、各キャリッジ・スワス(swath)間の用紙の前進は、ノズル列の全高さよりも小さい。したがって、検出素子のアレイ32の高さは、ノズル・アレイ28の高さと等しくなくてもよい。
【0020】
区分Iを除き、4つの区分のそれぞれにドットがある。区分IVのノズル30の右側にあるドットは、第4の区分が用紙18のこの領域の上を通らなかったので、上の3つの区分のうちの1つまたは複数によって印刷されなければならなかったドットである。一方、2つのアレイ28と32との間にあるドット34は、4つの区分のうちのどれかの区分内のノズルによって印刷された可能性がある。このドットは、検出アレイ32によって撮像されるところである。ドット34が撮像された後、一番下の区分内の3つのドットが撮像されることになる。
【0021】
検出アレイ32の列も区分化されている。この検出アレイを区分化する理由は、印刷キャリッジと共に移動するドット・センサ・チップと、例えばプリンタの静止構造内にあるドット解析プロセッサとの間の通信能力(すなわち、帯域幅)に関係している。印刷エンジンが、印刷ドットをどこにいつ作成するかを制御し、また印刷キャリッジの位置を制御するので、印刷エンジンは、任意の所定のドットの画像を捕捉するために検出アレイ32のどの区分を使用すべきかを命じることが可能となっている。この方式で、ドットに関して捕捉される画像データは、1つまたは2つの区分からのデータだけに制限されることが可能となる。したがって、そのような1つまたは2つの区分からのデータだけを、ドット・センサ・チップからデータ解析機構に送るだけでよくなる。検出アレイの区分化についてのさらなる詳細は、図4を参照して後で説明する。
【0022】
アレイ28および32の両方に関して、列の区分のうちの一部分だけを示している。一般に、アレイ32内の画素とアレイ28内のノズルはもっと多くある。ノズル・アレイの通常のスワス高さは、約12.7ミリメートルである。処理能力の観点からは、ノズル・アレイの全高さにわたることが可能な検出アレイ32を有していることが望ましいが、約6.35ミリメートル(すなわち、ノズル・アレイ高さの半分)の範囲が、より望ましいことがある。ドット検出スワス高さのこの選択は、少なくとも約762ミリメートル/秒の印刷速度で用紙上のドットを測定しながらターゲット信号対雑音比を可能にする現在の撮像および照明能力の制約と一致している。被写界深度±0.5ミリメートルにわたって波打つ可能性がある媒体上の直径約20μm〜60μmのドットを解像できるようにするためには、(1)撮像光学素子の正面開口数(front−working numerical aperture)を制限し、また(2)照明光を検出アレイの形状によって要求される高縦横比のターゲット領域に効率よく集束することが必要である。必要に応じて、6.35ミリメートルを超える長さの検出アレイが望ましい場合は、6.35ミリメートルの複数のモジュールを端と端を付けてあるいはある程度オフセットさせて並べ、用紙上にモジュールのそれぞれの視界をある程度重ねることができるようになっている。
【0023】
図2、図3および図4で示したように、アレイ28内のインクジェット・ノズル30の列とアレイ32内の検出素子の列は、互いにオフセットされている。インクジェット・ノズルに関して、どの列のノズルも、約84.67μmのピッチで位置決めされている。第1列に対する第2列のオフセットは、ピッチ距離の約半分(すなわち、約42.33μm)である。ノズル列のこのオフセットの組み合せによって、最終ドット・ピッチ600dpi(ドット/インチ)(すなわち、15,240ドット/ミリメートル)の場合に42.33μmごとに1つのノズルが設けられることになる。必要に応じて、列内のノズルを共通の縦軸から傾けたり、他の状況では図2に示した配置から変更したりすることができるが、これらの詳細は、本発明と関係ない。
【0024】
図3には、図1の光検出機構26の様々な構成要素が最もよく示されている。検出素子のアレイ32は、アレイの視界38の画定を支援するドット撮像光学素子36の上に位置決めされるように示されている。この視界は、用紙などの媒体の上面のアレイとして表されている。撮像光学素子に遮断フィルタを追加して、背景照明の望ましくない波長の光がアレイ32に達するのを防ぐことが可能である。ある程度の縮小(例えば、約半分)を使用して、センサ・チップのサイズとコストを比較的低く抑えることができるが、これにより、素子36の光学軸やその周辺のチップ位置合わせコストが高くなることがある。濡れたインクや他の要因によって引き起こされる媒体のひずみに対応するために、媒体の平面の理想位置に対して、ある程度の被写界深度が必要とされる。約±0.5ミリメートルの被写界深度が提供されることがある。この被写界深度の要件から、媒体とインク滴によって散乱された光を収集するために小さな開口数だけが許容される。幸いにも、この小さな正面開口数によって、撮像レンズの光学設計に厳しい要件を課すことなく、ある程度の縮小化が可能になる。
【0025】
典型的なキャリッジ走査速度で所望の解像度を達成するために、検出素子のアレイ32は、高い放射照度レベルによるターゲット領域38の照明を必要とする可能性が高い。厳密なレベルは、図4に関連して説明するような、アレイと共に取り付けられる増幅器で得られる利得に依存している。また、図3は、この照明が低コストの組み立て技術を可能にする小さいパッケージでどのように達成できるかの例を示している。2色の照明のそれぞれに1つずつ2つの光源40と42だけを示したが、第3と第4の光源を追加することは可能である。そのような追加の照明サブアセンブリは、媒体を、これよりも小さいかまたは大きい入射角であるがすべて図の2つの光源からの光と同じ入射面で照明するように設定することができる。
【0026】
図3の照明サブアセンブリはそれぞれ、光源40または42、集光レンズ44または46、円柱レンズ48または50、プリズム52または54を備えている。各サブアセンブリの円柱レンズの作用は、通常の断面が円形のビームを高縦横比の楕円に変換して、ターゲット領域38の縦横比とうまく一致するようにすることである。プリズムは、媒体へのビームを所望の入射角に角度を変えるために使用されている。入射角は45度でよいが、用途によっては、約10度〜75度の他の角度で、利益を提供することが可能である。しかしながら、入射角を大きくする欠点には、照明の位置合わせの実現が困難になること、ターゲット領域38上への放射照度と信号光の収集が低下することがある。入射角を小さくする欠点には、小型化の問題ならびに濡れたインクまたは乾いたインクによる部分変形などの要因による媒体面の局部的な傾きによって生じる可能性のある直接反射作用によって課される機械的妨害の制約がある。照明光学素子は、撮像光学素子の被写界深度よりも少し深い照明の被写界深度を提供するように設計されると有益である。また、この設計は、照明サブアセンブリと撮像サブアセンブリとの間の位置合わせ誤差を考慮するために、ターゲット領域の周辺よりも大きい十分に余裕のある照明を提供しなければならない。また、ターゲット領域38の照明はできるだけ均一であると有益である。
【0027】
光源40および42はLEDでもよい。LEDは、長方形チップであるように示されているが、LED設計の技術分野で知られているようなリフレクタ・カップを含んでいてもよい。各LEDの集光レンズ44および46は、そのLEDの一体部品でもよい。絞り、バッフル、およびターゲット領域38の媒体を介したよりも直線的な経路で迷光が検出アレイ32に達するのを遮断または吸収する装置など、追加の照明光学素子を含んでいてもよい。1つまたは複数の白色光源が使用される場合は、検出領域のために赤、緑および青のフィルタが含まれることがあるが、この場合、検出素子の列を追加しなければならないことがある。
【0028】
プリズム52〜54を使用する代わりに、照明サブシステムは、ターゲット領域38に対して所望の入射角で傾けられてもよい。しかしながら、これには、小型化の程度を小さくしなければならないことがある。図3の実施形態のもう1つの代替として、集光レンズ44および46、円柱レンズ48および50、ならびにプリズム52および54は、異なる順序で配列したり、一部分または全体を回折光学装置と置き換えたりすることができる。LEDからの光を長方形ターゲット領域に変換することができるコンピュータ生成回折光学素子が知られている。また、光学素子は、LEDを検出アレイ32と同じ基板に取り付けることができるようにビームの角度を変え、同時に照明を所望の角度、つまり入射角で媒体上に導けるようになっている。
【0029】
次に図4を参照すると、6列の検出アレイ32がさらに詳しく示されている。光検出素子56は、区分「A」、「B」、「C」、および「D」に分割されている。各区分は、同じ数の素子または画素を含んでいる。これら素子は、支援電子回路と同じ基板上に形成されてもよく、その一部分が図4に示されている。図4は、印刷ドット34が形成された媒体を上から見た平面図であると考えることができ、アレイ32はドットの方に移動させられている。画像倍率1:1が使用されている場合、アレイは、媒体上にマップされた視界を表すこともできる。矢印で示したように、ドット34に対するアレイ32の動きが、区分「B」内の検出素子56によってドットの画像をいつか生成することになる。
【0030】
個々のセルを図示できるように、区分の数と1区分当たりの素子の数は、少なめに示されている。より実際的な実施形態は、アレイ32内の各列に沿って256固の検出素子があるものになる。単一の検出素子56の視界は、約25μmである。したがって、検出素子のサイズは倍率に依存している。寸法25μmは、被写界深度±0.5ミリメートル用に設計された撮像光学素子の回折解像限界約35μmに近いかまたはそれよりも少し小さい。現在使用可能なインクジェット・ペンのドット径は、直径約20μm〜60μmである。解像度が有限の撮像レンズの点像分布関数で畳み込まれる(また、フレーム統合期間中のモーション・ブラーによって移動方向に拡張される)ドットのサイズは、アレイ32の横方向に1個から数個のセルに及んでいる。したがって、ドット径と中心位置を測定するためには、撮像レンズの分解能よりも高い解像度が必要とされることになる。この範囲は、前述の隣り合った列のオフセット分だけ、相対運動と垂直な方向に部分的に狭められることになる。列間のオフセットは、列内の素子のピッチの分数である。この範囲は、連続した捕捉間の期間中のドット変位が素子ピッチよりも小さくなるように十分に高いレートで画像フレームを取得することによって、相対運動と平行な方向に部分的に狭められることになる。この2つの分数は等しいことが好ましい。図4の実施形態において、列間のオフセットとフレーム間のドット移動距離は、列内の検出素子のピッチの約6分の1である。さらに、逆畳み込み(deconvolution)によって、撮像レンズの点像分布関数で畳み込まれるドット画像の影響の一部分を数学的に除去することができる。これは、ドット画像が点像分布関数よりも大きいときに最もよく達成される。さらに、キャリッジ速度が分かっているため、画像ブラーの影響の一部分を除去することができる。
【0031】
いくつかの導体58は、電源電圧、制御信号およびアドレスを、オフチップ処理機構60からセンサ・チップ上の適切な位置まで送るようになっている。チップ・アーキテクチャは、アレイ32の列数と等しい組数の信号処理機構を備えていてもよい。各機構は、信号および保持(S&H:signal−and−hold)とアナログ・ディジタル変換(ADC)の両方を提供する増幅器62と装置64を含むように示されている。図4に示していないが、装置64の出力は、オフチップ処理機構60に接続されている。増幅器62は、ゲインとオフセットの制御を行うものである。増幅器への入力は、対応する列の検出素子からの多重化信号である。装置64の動作は、当技術分野において周知である。一般に、図4に示したもの以外のチップ・アーキテクチャを代用することが可能である。
【0032】
図5は、検出アレイ32による媒体18上のドット34の1対1の撮像を示している。ドットは、x,y座標系に沿って静止している。撮像レンズ(図示せず)の撮像面における光の強さは、ドット画像70の頭部サイズと長方形のつば68を持つ逆さのソンブレロ66として示された仮想薄膜の高さによって表されている。つば68の長方形は、図示した瞬間において検出素子のいくつかと重なる画像視界部分を単に大雑把に示している。時間がこの瞬間を過ぎると、つばおよびアレイは矢印で示した方向に移動し、同時にソンブレロ構造の深さ部分は、ドット34の上に静止したまま、アレイ32が遠ざかるにつれて消滅するようになっている。
【0033】
次に図6を参照すると、ドットの画像70が1つのサンプリング・フレーム内のいくつかの検出素子上に形成されている。検出素子の中心72は、黒い楕円形で表されている。楕円形の長径は、通常、動きの方向と平行であり、フレームの統合期間中のモーション・ブラーによって生じるものである。また、黒い楕円形は、1つの画像フレームの一部分内のサンプリング密度を表している。インク・ドットの画像70は、画像フレーム「i」内の対応する検出素子の出力を決定している。
【0034】
図7において、一連の4つのサンプリング・フレームが重ねられている。すなわち、図6の画像フレーム「i」の他に、3つの連続した画像フレーム「i+1」、「i+2」および「i+3」の検出素子の中心が示されている。図7から、検出アレイからの連続した画像捕捉を使用して、インク・ドットの画像70の光強度のサンプリング密度と有効範囲をどのように高め得るかが分かる。
【0035】
図8は太線74の格子と細線76の格子を示している。水平方向の太線74は、図6に示したアレイの左から4番目の列78による検出素子の中心の近似的経路を表している。水平方向の細い格子線は、他のすべての列の検出素子の経路を表している。したがって、太線74の垂直方向のピッチは、検出アレイの単一列78の垂直方向のピッチと同じであり、細線の垂直方向のピッチは、6つの列からなるアレイ全体の垂直サンプリング周波数である。図8は、この場合も、検出素子の列間オフセットによって、1列のピッチに対する垂直方向のサンプリング周波数が向上することを示している。
【0036】
垂直方向の太線には、特に重要性はないが、垂直方向の細線は、水平解像度を垂直解像度と一致させようとする際の画像フレーム捕捉レートを表すピッチを有している。ドット画像70は、図8にも示されており、これにより、サンプリングは、画像フレームが組み合わされたときに、システムが液滴の詳細を識別できるようにするのに十分であるということが分かる。
【0037】
図9は、ドット画像の生画素データ(組み合わせた画像フレームから)をドット・サイズおよび位置のメトリクス(metrics)に変換する計算態様を示している。センサ・データから物理測定値を計算するアルゴリズムの熟練者は、様々な計算方法が使用できることを容易に理解されよう。そのような方法は、アドホックな数値ルーチンから、多項式や他の関数をデータに形式的に当てはめ、次に得られた関数からサイズと位置を推定するものである。アドホックな方法と単純な幾何学的推定は、計算が簡単であるという利点があるが、曲線当てはめは、より高い正確さと精度を提供するものである。どのアルゴリズムが好ましいかは、ドット検出チップならびにチップが存在するプリンタの他の部分で使用可能な処理能力に独特のシステム・トレードオフにより決められることが好ましい。
【0038】
ドット位置を検出して測定する1つの高度な機能は、予想位置からのドットの変位を測定することである。これは、捕捉画像と、予想位置の中心にある場合に「理想ドット」がどのように見えるべきかのモデルのまわり現れる疑似画像との間の相互関連付けプロセスによって行われている。1つの例として、捕捉画像内のドットがあるべき場所から視界の中心が少しずれており、またシステムが視界の中心にある予想される「理想ドット」の疑似画像を有すると仮定することができる(以前の設計データまたは最近の検出データから)。次に、疑似画像と、捕捉画像の中心回りの格子上の9つのそれぞれのポイント(4つの線形偏位、4つの対角線変位、および9番目の変位は、ゼロ変位)に移動することによって作成された9つの画像との間の9つの差根平方和相関値(root−sum−of−squared−differences correlation value)から計算することができる。計算の簡略化のため、移動は、検出アレイのピッチと一致する大きさで行われる。次の段階で、9つの結果を三次元多項式関数に当てはめる。その後、最大値に対する変位ベクトルの負の値を求めることにより、捕捉ドット画像の中心誤差が分かる。
【0039】
より単純な方法で、捕捉画像と1組のモデル画像の要素との相互関連付けを行って、捕捉画像に最も近い要素を見つけることができる。この方法は、ドット形状だけでなくドット・サイズの識別にも利用することができる。この突き合わせの1つの利点は、サイズと形状の人為的で任意かつ正確な定義を選択する必要がなくなるということである。
【0040】
図9は、長方形のつば68を有する逆さソンブレロ66の構成を有するような、検出素子上の画像放射照度または強度を示している。媒体がインク滴によって形成されるドット34よりも明るいため、ソンブレロは逆さになっている。強度の表現は、印刷されていない媒体面を表すハッチングなし(白)の領域から、印刷ドット34内のインク染料と一致する媒体面の高密度のハッチングの領域まで変化している。サイズ、形状および位置のドット・メトリクスは、使用される定義、必要な確度、必要な精度、および計算し易さにより様々な方法で定義し特徴付けることができる。例えば、ドット位置は、具体的に定義されたドット領域の重心の位置として定義することができ、ドット領域は、ソンブレロを途中まで上がったポイントの位置である外周によって定義されている。当然ながら、「途中」の選択は、任意の定義であり、10分の1や10分の9などの他の分数に都合良く変更することができる。代替として、ドット位置は、キャリッジと媒体が移動する座標軸(x軸、y軸)と平行な垂直面(xc=定数、yc=定数)の交点で定義されてもよく、またこれらの垂直面は、ソンブレロ構造をこれらの平面を横切る等しい体積半分に最もよく二等分するように求められる。また、ドット形状は、ドット重心に関して得られたドット重心の位置の定義に使用されるドット領域のx方向とy方向に沿った回転半径として定義することができる。ドット・サイズは、ドット位置の選択された定義に使用されるドット領域の平均直径(すなわち、x軸とy軸に平行な両方の直径)とみなすことができる。
【0041】
図9において、つば68から媒体の表面までの線79は、媒体信号の振幅を表し、つばから平面82までの線80は、ドット密度信号の「全高さ」または一番黒い部分を表し、つばから平面86までの線84は、ドット密度信号の「半高さ」を表している。
【0042】
本発明を使用することにより、前述の方法により、物理的または光学的ドット・ゲインを決定することも可能である。「光学的ドット・ゲイン」は、ドットの物理的構成にだけでなく、照明入射角(ドットの影を決定するため)と媒体(媒体透明度のような要素がドットの影の濃さを決定するため)にも依存している。最初に、見掛けドット・サイズが、かなり低い入射角の直接照明によって測定される。次に、これより高い入射角の直接照明の下のドット重心の位置の変化が測定される。この変化は、媒体タイプと共に、較正テーブルまたは数学関数を使用して、もっと小さい物理的ドット・サイズに変換することができる。この変換ステップは、見掛けドット・サイズと測定した重心の変化を、物理的ドット・サイズに単純に変換することができる。代替として、変換ステップは、測定した見掛けドット・サイズ、重心の変化、および検出した媒体タイプを、物理的ドット・サイズのより良い推定値に変換することができる。変換ステップを実行する際に、そのような要素を含む参照テーブルを探索することができる。物理的ドット・サイズに対する見掛けドット・サイズの比率は、光学的ドット・ゲインの大きさである。物理的ドット・サイズを、想定した理想ドット・サイズで割ることによって、物理的ドット・ゲインの大きさを出すことができる。図3に戻ると、システムが複数の光源40または42(好ましくは3つ以上の光源)を有する場合は、ドットが光源にて異なる様々な入射角で連続的に照明されたときのドット重心の位置の変化を検出することにより、ドット・ゲインを測定することができる。ドット・ゲインと他のメトリクス情報を確認し使用することにより、印刷動作を調整するフィードバックを提供することができる。液滴が媒体にぶつかり吸収されるとき、ドット・パターンが形成されることになる。撮像機構を使用することによって、媒体または印刷座標の長軸および短軸と平行な回転半径を識別することができる。代替として、フィードバックのために、ドットの基準軸のまわりの回転半径を計算することができる。識別可能なさらにもう1つの物理特性は、ドットの領域内のピーク吸収位置である。
【0043】
また、様々な色の光源を個々に順番にまたは組み合わせで使用することにより、最終印刷文書の確かな色の見え方を忠実に監視することが可能となる。印刷された色の特徴は、マイクロデンシトメトリ信号処理(micro−densitometry signal processing)によって決定することができる。個々のドットの物理サイズと中心を測定することによって、検出アレイの単一の画像フレームよりも大きい範囲でドット数と面積充填率を推定することができる。多数の画像フレームによる集合的な表示により、処理回路は、得られる光印刷密度を推定することが可能となる。
また、媒体の識別を行うこともできる。すなわち、ドットが形成される媒体を識別するように本発明を適合させることができる。検出アレイからの出力信号は、可能な媒体の様々な反射率に対応している。追加の光源を使って媒体の裏側から光を照射して、比較的不透明の媒体から透明シートを容易に選別する信号を生成することができる。さらに、ドット・センサの解像度は、媒体表面の画像内の質感を識別するのに十分である。高い入射角または低くかすめるような入射角の照明を使用するによって、表面の質感の違いを強調できることがある。代替あるいは他の媒体属性との組み合わせにおいて、ドットのインクが媒体上または媒体内に分散されたパターンを解析することによって、媒体を検出または区別することができる。クラスタ加重モデリングを使用し、このデータのすべてまたはデータの一部分をアルゴリズム的に使用して、媒体をクラスまたはタイプに区別することができる。ドットが印刷される媒体のタイプが分かると、ユーザには、間違った媒体が使用されている場合に通知されることになる。
【0044】
前述したように、検出アレイは、媒体に対して傾斜していてもよい。アレイの傾斜は、本発明の譲受人に譲渡されたTullisによる特許に詳細に記載されている(特許文献3)。傾斜したアレイに検出素子の列を追加することによって、システムは、(1)撮像光学素子の正面開口数を小さくすることなく被写界深度を大きくするか、(2)画像光学素子の正面開口数を大きくすることによって信号対雑音比を大きくすることができる。アレイは、列と平行な軸のまわりに傾斜されなければならない。この方式では、別々に最小ドット・サイズになる列グループの結果が使用され、他の列からの結果が無視されることになる。
【0045】
図10〜図18は、矢印90で示したように、媒体88(例えば、用紙)が垂直方向に移動されている間にキャリッジ取付け部材が水平方向に移動される一連の段階を示している。この実施形態において、キャリッジ取付け部材は、光検出器92、カラー・インクジェット・カートリッジ94、および色を必要としない印刷操作の場合に黒インクを提供する第2のインクジェット・カートリッジ96を備えている。この実施形態において、光検出器92は、カートリッジの左側ではなく右側にある。また、この応用例において、光センサ・アレイは、インクジェット・ノズル列の長さの約25パーセントであるが、このことは重要ではない。一連の段階において、一方または両方のカートリッジ内のノズルの区分は、媒体の前縁に沿った単一ドット検出スワス内のドットの印刷に寄与するように順次位置決めされて活動化される。これにより、光検出器は、媒体を横切る1回の通過でドットを引き続いて走査し、各区分の動作を確認することができる。
【0046】
図10において、2つのカートリッジ94,96および光検出器92が媒体88上に位置決めされている。後でより詳しく説明するように、この位置は、光検出器によって、媒体の縁の正確な位置を識別する手段として使用することを可能にするものである。検出器アレイ内のすべてのセンサが媒体を向いているように位置決めされているか、またはセンサの選択部分が媒体を向いているように位置決めされているとき、用紙経路90に沿って用紙がどれだけ前進したかを識別することができる。また、この光検出器の位置によって、検出器を使用して媒体を識別することができる。普通紙の光学特性は、透明シートなどの他の媒体の光学特性と区別可能である。インクを付着させる媒体のタイプに基づいて、印刷パラメータは調整可能となっている。
【0047】
図11において、矢印98で示すように、カートリッジ94,96および光検出器92が、媒体88の側辺まで戻されている。媒体は用紙経路に沿って後退させてもよく、それにより、媒体88とキャリッジ取付け部材の相対位置は、図12に示すようになる。媒体88の移動は、矢印100で示されている。図12の位置において、各カートリッジ94,96のインクジェット・ノズルの第1の区分が、媒体88の前縁に沿ってドットを印刷できる位置に置かれることになる。図2を簡単に参照すると、インクジェット・ノズル30の第1の区分は、ラベル「I」で示されている。
【0048】
次に図13を参照すると、カートリッジ94,96の一方または両方の中のインクジェット・ノズルの第1の区分が使用されて、媒体88の前縁に沿ったドット検出スワスの第1の部分102に沿ってドットが印刷される。このドットは、秘密ドット(stealthy dot)であり、その結果、人間の肉眼では検出できないことが好ましい。他の秘密マークを代用することも可能である。この第1の部分に印刷された後、用紙は図14に示した位置に進められる。この位置では、インクジェット・ノズルの第2の区分が第1の部分102と位置合わせされたドット検出スワスに沿ってドットを形成するように位置決めされる。ノズルの各区分の長さがYの場合、カートリッジは、図14に示したように、距離2Yだけ媒体88上に延在することになる。次に、カートリッジを横方向に移動させて、図15に表された第2の部分104にドットを提供することが可能となる。
【0049】
カートリッジ94,96が、媒体88の前縁を横切るドット検出スワスの第2の部分104にパターンを形成した後、スワスの第3の部分106(図16)に印刷するために、媒体を再び前進させることができる。この位置において、カートリッジ94,96は、距離約3Yだけ媒体上に延在することになる。さらにもう1回のそのような前進により、スワスの第4の部分108が、カートリッジのノズルの第4の区分からインクを受け取ることができる。図16において、カートリッジ94,96が、距離4Yだけ媒体88上に延在する位置まで移動されたので、4つの部分102,104,106,108のすべてに印刷内容があるように示されている。この位置において、光検出器92は、スワスと位置合わせされている。カートリッジ94,96および光検出器92が戻されるとき(図17に矢印110で示した)、光検出器92によってそれぞれの部分から情報が読み取られる。この結果、カートリッジ内のインクジェット・ノズルの4つの各区分の動作を確認することができる。カートリッジに5つ以上の区分がある場合は、ドット検出スワスをもっと多数の部分に分割することができ、あるいは多数の区分を同時に活動化することができる。最後に、図18において、キャリッジ取付け部材が媒体88に対して印刷開始位置になるまで、用紙は、矢印112で示したように後退される。代替として、印刷プロセスは、図17に示した相対位置から開始することができる。
【0050】
図10に関連して述べたように、本発明を使用して、媒体の縁の検出を行うことができる。プリンタ・キャリッジが静止している間に、媒体88の前縁または媒体の後縁を光検出器92の視界内で移動させ、それにより、適切なアルゴリズムを使用して縁を検出することができる。アレイ内のセンサによって検出された光強度をサンプリングして、未印刷媒体がある場合の強い信号と黒い背景だけがある場合の弱い信号を、光検出器92の経路の下で媒体の支持面として働いている構造面から区別することができる。強い光強度を受けるセンサと弱い光強度を受けるセンサの間の直線的な境界を検出し、用紙の縁と関連づけることができる。次に、用紙の上縁の向きの情報を使用して、用紙を新しい方向に向けるか、あるいは印刷物を既知の縁方向に合わせるように少なくとも印刷プロセスを調整することができる。
【0051】
図10の光検出器92が媒体88の幅を横切って走査されるとき、信号強度が媒体上の強い強度から支持面上の弱い強度に突然変化するような箇所をアルゴリズム的に容易に認識することができる。これにより、媒体の側辺の位置と向きを容易に検出することができる。
【0052】
また、この構成を使用して、表面質感の相関関係によって媒体の進行を追跡することができる。図10の光検出器92は、印刷の前または後に媒体88の一部分の画像を構成することができる。進行を決定する手段として、紙繊維や媒体の他の物理的特徴を使用することができる。この機能を、媒体縁検出と共に使用して、媒体および/またはカートリッジ94,96が取り付けられたキャリッジの相対位置または動きを制御することができる。これにより、媒体搬送用とキャリッジ搬送用の両方に利用される高価な個別のエンコーダが不要になる可能性がある。
【0053】
媒体88に対するインクジェット・カートリッジ94,96の位置を正確に識別する機能により、ユーザは、カートリッジを、新しい印刷内容を付着させる事前に印刷された用紙の領域と効率よく位置合わせすることができる。1つの応用例において、縁検出は相対位置決めの情報を提供するために使用される。代替の応用例として、光検出器92は、新しく印刷される内容が付着される領域に対して正確に配置された秘密ドットの位置を検出している。また、本発明から逸脱することなく、相対位置を光学的に検出する他の手段を使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明による液滴検出機能を有するプリンタの斜視図である。
【図2】図1のプリンタのインクジェット印刷ノズルの配列と、液滴検出機能を提供するための検出素子の二次元配列の平面図である。
【図3】図1の光検出機構の要素の斜視図である。
【図4】画像情報のフレームを捕捉するための選択された電子構成要素と共に、図3の検出素子のアレイを示す平面図である。
【図5】本発明による光学検出器を使用して媒体上の液滴を撮像する斜視図である。
【図6】検出素子の中心と単一画像フレーム内の液滴画像の相対位置の上面図である。
【図7】4つの連続した画像フレームにおける図6の素子の中心と液滴画像の相対位置の平面図である。
【図8】図2〜図5の検出アレイの動作中に所望の水平解像度と垂直解像度を提供するサンプリング・レートと検出素子周波数を表す図である。
【図9】液滴密度測定値をクロスハッチで表した図5の液滴検出の概略図である。
【図10】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図11】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図12】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図13】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図14】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図15】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図16】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図17】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図18】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【符号の説明】
【0055】
10 プリンタ
16,94,96 印刷アセンブリ
18 媒体
20,22 駆動機構
26,32,92 光検出器(アレイ)
38 視界
40,42 照明光源
56 センサ素子
60 プロセッサ
78 列
【0001】
本発明は、一般に、印刷システムの動作の監視に係り、より詳細には、印刷動作を光学的に監視するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット・プリンタは、紙や他の媒体上に印刷材料(例えば、インク)を付着させる安価な手段を提供するものである。従来のインクジェット・プリンタは、プリントヘッドが用紙上を移動するキャリッジに取り付けられたインクジェットプリントヘッドを備えている。プリントヘッドは、インク供給部と、用紙上にインク滴を特定パターンで発射する多数のノズルとを有している。各ノズルは、ノズル・チャンバ、発射機構およびオリフィスで構成され、発射機構は、ノズル・チャンバ内に配置されている。動作中に、ノズル・チャンバは、インク供給部からある量のインクを受け取り、それにより、発射機構が活動化されたときに、インク滴が、チャンバからオリフィスを介して用紙上に発射されることになる。ほとんどのインクジェット装置において、プリントヘッドは左右に移動され、キャリッジに対する用紙の位置を変化させるために、用紙前進機構が使用されている。
【0003】
印刷材料をドットの形で付着させるインクジェット・プリンタや任意の他のプリンタでは、ドットのサイズと配置は、印刷品質にきわめて重要である。ドットが抜けたり、不正確なサイズまたは位置に配置されたりすると、印刷品質に有害な視覚的欠陥が生じることがある。そのようなエラーは、印刷中の特徴形状の解像度の低下、印刷中の特徴形状または領域の色の欠陥、およびナイキスト・ノイズ、モザイク、バンディング、内容欠落、または一般的な印刷品質の単なる低下として現れる意図しない空間パターンとして分かる。
【0004】
そのような損失のいくつかを検出するシステムが知られている。例えば、印刷中の特徴形状または領域の色の欠陥に関しては、本発明の譲受人に譲渡されたWalkerによる特許文献に、フォトダイオードなどの単一の単色光検出素子を含む検出システムの使用が記載されている(米国特許第6,036,298号を参照)。この光検出素子は、インクジェットプリントヘッドと一緒に移動するように取り付けられている。光検出素子によって撮像される領域は、青色発光ダイオード(LED)によって照明されている。第1の段階では、用紙のインクのない部分が光検出素子によってサンプリングされて露出媒体信号が生成され、第2の段階では、光検出素子が媒体のインクのある部分をサンプリングしてインク信号を生成する。コントローラは、露出媒体信号とインク信号の大きさの差を1組の基準値と比較する。この比較により、媒体の別の部分のインクの色が決定される。Walkerシステムのもう1つの特徴として、用紙の特定の位置にテスト・マークが形成されることがある。テスト・マークを形成した後で、検出システムを使って、望ましい位置にテスト・マークがあるかどうかを確認することができる。望ましい位置にテスト・マークが見つからないときは、「No」信号を生成して印刷操作の発射パラメータを調整することができる。さらにもう1つの態様として、特定の色が形成されていないという判断に応じてカラー・バランスを調整することができる。
【0005】
インクジェット・プリンタ内で光学検出を利用する別のシステムが、Weberらに譲渡された特許文献に記載されている(米国特許第4,328,504号を参照)。Weberらの検出システムは、Walkerと同じように、単一の光検出素子を利用し、信号比較を使って印刷パラメータを調整すべきかどうかを決定する。光検出素子は、インクジェットプリントヘッドや他の印刷装置に取り付けられる。光検出素子は、インク滴のある用紙表面の近くに移動されたときに、連続的な信号を出力する。この出力信号は、望ましい信号を表す信号と比較される。出力信号と望ましい信号との間の差が検出されると、補正が行われる。例えば、用紙に沿ったインク滴を検出した結果生成されるパルスが、望ましい信号に沿った対応するパルスの持続時間と異なる持続時間を有する場合は、液滴のサイズが不適正であるとみなされ、補正が開始される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この従来技術のシステムおよび方法は、その意図された目的ではうまくゆくが、印刷品質管理を監視する能力に対して制限がある。この制限は、ワード処理プログラムによるテキスト文書の印刷のような、要求が最も低い印刷操作では許容される。しかしながら、印刷する文書が複雑になるほど、印刷品質に関連する印刷パラメータに課せられる要求も高くなる。例えば、ワールド・ワイド・ウェブからのディジタル写真または画像を印刷する際のユーザの期待は、プリンタにほぼ最高性能で動作することを要求するレベルに達している。印刷動作を監視するための既知の手法は、用途によって十分でないことがある。
【0007】
印刷品質に関連した豊富な情報を取得できるようにし、それにより品質管理を高いレベルで維持することができる印刷監視手法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、用紙などの媒体上に付着される個々の液滴の物理特性を解像するために、高解像度の画像情報2次元フレームを捕捉する印刷監視手法を利用している。密に離間されたセンサ素子の2次元配列を有する光検出器は、媒体上に液滴を付着させるインクジェットプリントヘッドなどの印刷アセンブリと共に移動するように取り付けられている。撮像した液滴の物理特性または特徴が許容範囲を超えているときには、プロセッサが光検出器に応じて印刷品質パラメータを調整している。物理特性フィードバック情報を生成するために撮像され、使用される物理的特徴は、液滴が媒体上にぶつかって定着する結果として形成される回転パターンに関する情報を含むことができる。代替のフィードバック情報は、液滴の重心に関連するデータと、液滴によるピーク光吸収の位置に関連するデータと、2つの基本直径の交差に関連するデータとを有している。
【0009】
印刷アセンブリがインクジェットプリントヘッドである実施形態において、媒体上に液滴にて形成されるドットは、一般に、20μm〜60μmの範囲の直径を有している。撮像光学素子は、高解像度を提供するように選択されるが、それと関連して、使用可能な照明装置や必要な応答時間ゆえに、光学素子は、好ましいレベルに達するとはいえない回折限界(例えば、35μm)を有している。第1の方向の解像度を補償するために、光検出器内のセンサ素子の隣り合った列が、媒体に対する印刷アセンブリおよび光検出器の移動に対して垂直方向にオフセットされることがある。列間のオフセットの大きさは、列内のセンサ素子のピッチよりも小さくなければならない。例えば、光検出器内に6列のセンサ素子がある場合、オフセットは、列内のセンサ素子のピッチの6分の1でもよい。オフセットの大きさがこのピッチよりも小さいと、媒体上の個々の液滴の有用な物理特性を検出するのに十分な第1の方向の解像度を提供するのに役立つことになる。撮像光学素子の回折解像限界は、連続した画像の液滴変位を同様に列のピッチよりも小さい距離に制限するのに十分に高い率で画像フレームを取得することによって、相対運動に対して平行な第2の(直交)方向に狭められている。
【0010】
また、光検出機構は、少なくとも1つの照明光源を備えていてもよい。この光源は、液滴を付着させる媒体の表面の法線に対して約20度から65度の角度で照明を提供する発光ダイオード(LED)でよい。「ドット・ゲイン」を測定する実施形態では、いくつかのLEDが光検出器の視界を様々な入射角で照明するように取り付けられて順次活動化されており、それにより液滴の重心の位置の変化を検出することが可能となっている。
【0011】
照明の光源から媒体に所望の入射角で光を導くために、円柱レンズとプリズムとを組合せたものを使用することが可能である。また、光検出機構は、光学レンズ要素を備えている。媒体とセンサ素子のアレイとの間には液滴撮像光学装置が配置されている。光学装置は、縮小化することができるが、このことは重要ではない。光学素子のどれも回折を制限することが可能である。
【0012】
本発明の動作において、媒体上に印刷材料の液滴を発射することによって、用紙などの媒体上に少なくとも1つのドットが形成されている。センサ素子の2次元配列と高いフレーム率によって、プロセッサがドットの物理特性に関する詳細な情報を解決するのに十分な解像度を提供する(画像処理により)一連のフレーム画像情報が得られることになる。例えば、回転情報や様々なタイプの液滴位置情報(例えば、ドット重心の位置)が識別される。次いで、この情報を使用して、印刷動作パラメータに調整を行うべきかどうかを決定することが可能となる。
【0013】
本発明を使用すれば、「秘密(stealthy)」ドットを検査することができる。本明細書において、用語「秘密ドット」は、単一のノズルを使用して意図的に印刷されたドットとして定義され、このドットは、最終内容が意図されていな媒体領域、または特定のドットが検査された後で覆われるように意図された領域に印刷されるものである。「秘密」の概念は、従来のインクジェット・プリンタが、独立したドットが人間の肉眼で実質的に検出できないほど個々に小さいドットを印刷するということに由来している。秘密ドットや他の秘密マークを使用して、媒体上の印刷アセンブリ(例えば、インクジェットプリントヘッド)の位置を正確に決定することができる。例えば、秘密ドットを使用して、印刷材料があらかじめ印刷された媒体の指定領域に印刷内容を追加するように印刷アセンブリを位置合わせすることができる。この応用例は、特に、事前に印刷された用紙に内容を追加するのに適している。また、秘密ドットを使用して、媒体の上部、下部または縁を検出することができる。したがって、ページの印刷を、正確なフルブリードまたは正確な余白で行うことができる。必要に応じて、光検出器によって取得される連続した画像の相関関係を使用して、光検出器と対象の媒体との間の相対速度および位置を追跡しかつ/または確認することができる。ページの上下方向または左右方向のいずれかまたは両方の速度と位置を決定することができる。媒体上の秘密ドットや他の秘密マークを正確に事前に位置決めすることによって、光検出器(および、したがって印刷アセンブリ)の進行は、キャリッジおよび用紙送り位置追跡用の従来のエンコーダを使用することなく、決定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図1を参照すると、本体12とヒンジ式カバー14を有するような、本発明の液滴検出機能を利用するプリンタ10が示されている。図示したプリンタは、本発明を利用することができる単なる装置の例に過ぎない。プリンタは、インクジェットプリントヘッド16を備え、これは、従来の装置でよい。当技術分野において周知のように、インクジェットプリントヘッドは、紙などの媒体上にインクの液滴を発射すべく、個別にトリガされる多数のノズルを備えている。図1において、プリンタは、インクジェットプリントヘッドのすぐ下の領域に個別に移動される用紙18を有している。
【0015】
用紙18は、用紙経路に沿って主に一方向に段階的に送られ、インクジェットプリントヘッドは、用紙の動きに対して垂直方向に用紙を横切って移動するようになっている。インクジェットプリントヘッドは、キャリッジ搬送レール22に沿って前後に移動するキャリッジ20に取り付けられている。フレキシブル・ケーブル24は、印刷キャリッジの構成要素を印刷エンジン(図示せず)に接続している。このフレキシブル・ケーブルは、電力線、クロック線、制御線およびデータ線を含んでいる。
【0016】
キャリッジ20の左右の移動によって、インクジェットプリントヘッド16の他に、光検出機構26が移動されることになる。後でより詳しく説明するように、この光検出機構は、用紙18上に形成された個々の液滴の物理特性に関する詳細を処理回路が十分に識別できるような解像度で画像情報のフレームを捕捉するものである。このフレームは、光検出器26の下の用紙面と平行な二次元の画像情報を提供するものである。したがって、印刷動作が行われている間の液滴位置情報と液滴ゲインを監視することが可能となる。様々な入射角の照明の下で見掛けの液滴位置の変化を測定することによって、光ドット・ゲインを測定することができる。
【0017】
図2は、用紙18の上にあるインクジェット・ノズル30のアレイ28とセンサ素子のアレイ32の平面図を示している。通常は、もっと多数のインクジェット・ノズルと、もっと多数の検出素子がある。インクジェット・ノズルは、当技術分野において周知であり、検出素子は、素子で受けた光の強さに応じた信号を生成する光検出画素である。6つの列の検出素子がアレイ32で示されており、この列は対に分けられている。これにより、列と平行な方向にアレイから引き出される導体のスペースが残ることになる。この列に沿った引き回しのスペースを残す利点は、縦方向に隣り合った素子の間(すなわち、同じ列内の2つの素子の間)のスペース内で引き回さなければならない導体の数を少なくすることである。これにより、本明細書においてアレイの「セル」内の活動光検出サイズをピッチで割った比率として定義される充填率を高めることができ、この場合、サイズは、列の長さに沿ったピッチ方向に測定されている。
【0018】
アレイ28および32は、矢印で示した方向に用紙18の表面を横切って移動するものである。検出素子のアレイ32の列は、移動と垂直な方向にオフセットされている。このオフセットの利点は、図4を参照するときにより詳しく示すこととする。主な利点は、アレイの列の長手方向の軸に沿った方向の空間解像度を高めることが可能になるということである。ページ処理能力を最大にするために、図1のキャリッジ20の最小パスにおいて検出アレイ32の全高さに沿ったページ上のドットを測定することが望ましい。この列間のオフセットによって、画像形成するドットの所望の垂直解像度と同じくらい小さいステップで用紙を垂直方向に移動させる必要がなくなる。したがって、列間のオフセットを使用して所望の垂直解像度を実現することができ、同時に、後でさらに詳しく説明するように、センサ・サンプリングのタイミングで素子より小さい移動を行うことによって所望の水平解像度(この場合も図2に示したような)を実現することができる。
【0019】
また、図2は、表示「I」、「II」、「III」および「IV」で示したような4つの区分へのインクジェット・ノズル30のアレイ28の区分化を示している。この区分化には、1つの区分からではなく様々な区分からのノズルを利用することによって用紙18の任意の所定領域に印刷内容を作成すべく設計された印刷プロセスが必要になる。区分化は、当技術分野において既知である。区分化は、普通ならば所定の区分内の類似のノズル欠陥から生じる可能性のある体系的エラーの発生を回避するように設計されている。この予防策の結果として、各キャリッジ・スワス(swath)間の用紙の前進は、ノズル列の全高さよりも小さい。したがって、検出素子のアレイ32の高さは、ノズル・アレイ28の高さと等しくなくてもよい。
【0020】
区分Iを除き、4つの区分のそれぞれにドットがある。区分IVのノズル30の右側にあるドットは、第4の区分が用紙18のこの領域の上を通らなかったので、上の3つの区分のうちの1つまたは複数によって印刷されなければならなかったドットである。一方、2つのアレイ28と32との間にあるドット34は、4つの区分のうちのどれかの区分内のノズルによって印刷された可能性がある。このドットは、検出アレイ32によって撮像されるところである。ドット34が撮像された後、一番下の区分内の3つのドットが撮像されることになる。
【0021】
検出アレイ32の列も区分化されている。この検出アレイを区分化する理由は、印刷キャリッジと共に移動するドット・センサ・チップと、例えばプリンタの静止構造内にあるドット解析プロセッサとの間の通信能力(すなわち、帯域幅)に関係している。印刷エンジンが、印刷ドットをどこにいつ作成するかを制御し、また印刷キャリッジの位置を制御するので、印刷エンジンは、任意の所定のドットの画像を捕捉するために検出アレイ32のどの区分を使用すべきかを命じることが可能となっている。この方式で、ドットに関して捕捉される画像データは、1つまたは2つの区分からのデータだけに制限されることが可能となる。したがって、そのような1つまたは2つの区分からのデータだけを、ドット・センサ・チップからデータ解析機構に送るだけでよくなる。検出アレイの区分化についてのさらなる詳細は、図4を参照して後で説明する。
【0022】
アレイ28および32の両方に関して、列の区分のうちの一部分だけを示している。一般に、アレイ32内の画素とアレイ28内のノズルはもっと多くある。ノズル・アレイの通常のスワス高さは、約12.7ミリメートルである。処理能力の観点からは、ノズル・アレイの全高さにわたることが可能な検出アレイ32を有していることが望ましいが、約6.35ミリメートル(すなわち、ノズル・アレイ高さの半分)の範囲が、より望ましいことがある。ドット検出スワス高さのこの選択は、少なくとも約762ミリメートル/秒の印刷速度で用紙上のドットを測定しながらターゲット信号対雑音比を可能にする現在の撮像および照明能力の制約と一致している。被写界深度±0.5ミリメートルにわたって波打つ可能性がある媒体上の直径約20μm〜60μmのドットを解像できるようにするためには、(1)撮像光学素子の正面開口数(front−working numerical aperture)を制限し、また(2)照明光を検出アレイの形状によって要求される高縦横比のターゲット領域に効率よく集束することが必要である。必要に応じて、6.35ミリメートルを超える長さの検出アレイが望ましい場合は、6.35ミリメートルの複数のモジュールを端と端を付けてあるいはある程度オフセットさせて並べ、用紙上にモジュールのそれぞれの視界をある程度重ねることができるようになっている。
【0023】
図2、図3および図4で示したように、アレイ28内のインクジェット・ノズル30の列とアレイ32内の検出素子の列は、互いにオフセットされている。インクジェット・ノズルに関して、どの列のノズルも、約84.67μmのピッチで位置決めされている。第1列に対する第2列のオフセットは、ピッチ距離の約半分(すなわち、約42.33μm)である。ノズル列のこのオフセットの組み合せによって、最終ドット・ピッチ600dpi(ドット/インチ)(すなわち、15,240ドット/ミリメートル)の場合に42.33μmごとに1つのノズルが設けられることになる。必要に応じて、列内のノズルを共通の縦軸から傾けたり、他の状況では図2に示した配置から変更したりすることができるが、これらの詳細は、本発明と関係ない。
【0024】
図3には、図1の光検出機構26の様々な構成要素が最もよく示されている。検出素子のアレイ32は、アレイの視界38の画定を支援するドット撮像光学素子36の上に位置決めされるように示されている。この視界は、用紙などの媒体の上面のアレイとして表されている。撮像光学素子に遮断フィルタを追加して、背景照明の望ましくない波長の光がアレイ32に達するのを防ぐことが可能である。ある程度の縮小(例えば、約半分)を使用して、センサ・チップのサイズとコストを比較的低く抑えることができるが、これにより、素子36の光学軸やその周辺のチップ位置合わせコストが高くなることがある。濡れたインクや他の要因によって引き起こされる媒体のひずみに対応するために、媒体の平面の理想位置に対して、ある程度の被写界深度が必要とされる。約±0.5ミリメートルの被写界深度が提供されることがある。この被写界深度の要件から、媒体とインク滴によって散乱された光を収集するために小さな開口数だけが許容される。幸いにも、この小さな正面開口数によって、撮像レンズの光学設計に厳しい要件を課すことなく、ある程度の縮小化が可能になる。
【0025】
典型的なキャリッジ走査速度で所望の解像度を達成するために、検出素子のアレイ32は、高い放射照度レベルによるターゲット領域38の照明を必要とする可能性が高い。厳密なレベルは、図4に関連して説明するような、アレイと共に取り付けられる増幅器で得られる利得に依存している。また、図3は、この照明が低コストの組み立て技術を可能にする小さいパッケージでどのように達成できるかの例を示している。2色の照明のそれぞれに1つずつ2つの光源40と42だけを示したが、第3と第4の光源を追加することは可能である。そのような追加の照明サブアセンブリは、媒体を、これよりも小さいかまたは大きい入射角であるがすべて図の2つの光源からの光と同じ入射面で照明するように設定することができる。
【0026】
図3の照明サブアセンブリはそれぞれ、光源40または42、集光レンズ44または46、円柱レンズ48または50、プリズム52または54を備えている。各サブアセンブリの円柱レンズの作用は、通常の断面が円形のビームを高縦横比の楕円に変換して、ターゲット領域38の縦横比とうまく一致するようにすることである。プリズムは、媒体へのビームを所望の入射角に角度を変えるために使用されている。入射角は45度でよいが、用途によっては、約10度〜75度の他の角度で、利益を提供することが可能である。しかしながら、入射角を大きくする欠点には、照明の位置合わせの実現が困難になること、ターゲット領域38上への放射照度と信号光の収集が低下することがある。入射角を小さくする欠点には、小型化の問題ならびに濡れたインクまたは乾いたインクによる部分変形などの要因による媒体面の局部的な傾きによって生じる可能性のある直接反射作用によって課される機械的妨害の制約がある。照明光学素子は、撮像光学素子の被写界深度よりも少し深い照明の被写界深度を提供するように設計されると有益である。また、この設計は、照明サブアセンブリと撮像サブアセンブリとの間の位置合わせ誤差を考慮するために、ターゲット領域の周辺よりも大きい十分に余裕のある照明を提供しなければならない。また、ターゲット領域38の照明はできるだけ均一であると有益である。
【0027】
光源40および42はLEDでもよい。LEDは、長方形チップであるように示されているが、LED設計の技術分野で知られているようなリフレクタ・カップを含んでいてもよい。各LEDの集光レンズ44および46は、そのLEDの一体部品でもよい。絞り、バッフル、およびターゲット領域38の媒体を介したよりも直線的な経路で迷光が検出アレイ32に達するのを遮断または吸収する装置など、追加の照明光学素子を含んでいてもよい。1つまたは複数の白色光源が使用される場合は、検出領域のために赤、緑および青のフィルタが含まれることがあるが、この場合、検出素子の列を追加しなければならないことがある。
【0028】
プリズム52〜54を使用する代わりに、照明サブシステムは、ターゲット領域38に対して所望の入射角で傾けられてもよい。しかしながら、これには、小型化の程度を小さくしなければならないことがある。図3の実施形態のもう1つの代替として、集光レンズ44および46、円柱レンズ48および50、ならびにプリズム52および54は、異なる順序で配列したり、一部分または全体を回折光学装置と置き換えたりすることができる。LEDからの光を長方形ターゲット領域に変換することができるコンピュータ生成回折光学素子が知られている。また、光学素子は、LEDを検出アレイ32と同じ基板に取り付けることができるようにビームの角度を変え、同時に照明を所望の角度、つまり入射角で媒体上に導けるようになっている。
【0029】
次に図4を参照すると、6列の検出アレイ32がさらに詳しく示されている。光検出素子56は、区分「A」、「B」、「C」、および「D」に分割されている。各区分は、同じ数の素子または画素を含んでいる。これら素子は、支援電子回路と同じ基板上に形成されてもよく、その一部分が図4に示されている。図4は、印刷ドット34が形成された媒体を上から見た平面図であると考えることができ、アレイ32はドットの方に移動させられている。画像倍率1:1が使用されている場合、アレイは、媒体上にマップされた視界を表すこともできる。矢印で示したように、ドット34に対するアレイ32の動きが、区分「B」内の検出素子56によってドットの画像をいつか生成することになる。
【0030】
個々のセルを図示できるように、区分の数と1区分当たりの素子の数は、少なめに示されている。より実際的な実施形態は、アレイ32内の各列に沿って256固の検出素子があるものになる。単一の検出素子56の視界は、約25μmである。したがって、検出素子のサイズは倍率に依存している。寸法25μmは、被写界深度±0.5ミリメートル用に設計された撮像光学素子の回折解像限界約35μmに近いかまたはそれよりも少し小さい。現在使用可能なインクジェット・ペンのドット径は、直径約20μm〜60μmである。解像度が有限の撮像レンズの点像分布関数で畳み込まれる(また、フレーム統合期間中のモーション・ブラーによって移動方向に拡張される)ドットのサイズは、アレイ32の横方向に1個から数個のセルに及んでいる。したがって、ドット径と中心位置を測定するためには、撮像レンズの分解能よりも高い解像度が必要とされることになる。この範囲は、前述の隣り合った列のオフセット分だけ、相対運動と垂直な方向に部分的に狭められることになる。列間のオフセットは、列内の素子のピッチの分数である。この範囲は、連続した捕捉間の期間中のドット変位が素子ピッチよりも小さくなるように十分に高いレートで画像フレームを取得することによって、相対運動と平行な方向に部分的に狭められることになる。この2つの分数は等しいことが好ましい。図4の実施形態において、列間のオフセットとフレーム間のドット移動距離は、列内の検出素子のピッチの約6分の1である。さらに、逆畳み込み(deconvolution)によって、撮像レンズの点像分布関数で畳み込まれるドット画像の影響の一部分を数学的に除去することができる。これは、ドット画像が点像分布関数よりも大きいときに最もよく達成される。さらに、キャリッジ速度が分かっているため、画像ブラーの影響の一部分を除去することができる。
【0031】
いくつかの導体58は、電源電圧、制御信号およびアドレスを、オフチップ処理機構60からセンサ・チップ上の適切な位置まで送るようになっている。チップ・アーキテクチャは、アレイ32の列数と等しい組数の信号処理機構を備えていてもよい。各機構は、信号および保持(S&H:signal−and−hold)とアナログ・ディジタル変換(ADC)の両方を提供する増幅器62と装置64を含むように示されている。図4に示していないが、装置64の出力は、オフチップ処理機構60に接続されている。増幅器62は、ゲインとオフセットの制御を行うものである。増幅器への入力は、対応する列の検出素子からの多重化信号である。装置64の動作は、当技術分野において周知である。一般に、図4に示したもの以外のチップ・アーキテクチャを代用することが可能である。
【0032】
図5は、検出アレイ32による媒体18上のドット34の1対1の撮像を示している。ドットは、x,y座標系に沿って静止している。撮像レンズ(図示せず)の撮像面における光の強さは、ドット画像70の頭部サイズと長方形のつば68を持つ逆さのソンブレロ66として示された仮想薄膜の高さによって表されている。つば68の長方形は、図示した瞬間において検出素子のいくつかと重なる画像視界部分を単に大雑把に示している。時間がこの瞬間を過ぎると、つばおよびアレイは矢印で示した方向に移動し、同時にソンブレロ構造の深さ部分は、ドット34の上に静止したまま、アレイ32が遠ざかるにつれて消滅するようになっている。
【0033】
次に図6を参照すると、ドットの画像70が1つのサンプリング・フレーム内のいくつかの検出素子上に形成されている。検出素子の中心72は、黒い楕円形で表されている。楕円形の長径は、通常、動きの方向と平行であり、フレームの統合期間中のモーション・ブラーによって生じるものである。また、黒い楕円形は、1つの画像フレームの一部分内のサンプリング密度を表している。インク・ドットの画像70は、画像フレーム「i」内の対応する検出素子の出力を決定している。
【0034】
図7において、一連の4つのサンプリング・フレームが重ねられている。すなわち、図6の画像フレーム「i」の他に、3つの連続した画像フレーム「i+1」、「i+2」および「i+3」の検出素子の中心が示されている。図7から、検出アレイからの連続した画像捕捉を使用して、インク・ドットの画像70の光強度のサンプリング密度と有効範囲をどのように高め得るかが分かる。
【0035】
図8は太線74の格子と細線76の格子を示している。水平方向の太線74は、図6に示したアレイの左から4番目の列78による検出素子の中心の近似的経路を表している。水平方向の細い格子線は、他のすべての列の検出素子の経路を表している。したがって、太線74の垂直方向のピッチは、検出アレイの単一列78の垂直方向のピッチと同じであり、細線の垂直方向のピッチは、6つの列からなるアレイ全体の垂直サンプリング周波数である。図8は、この場合も、検出素子の列間オフセットによって、1列のピッチに対する垂直方向のサンプリング周波数が向上することを示している。
【0036】
垂直方向の太線には、特に重要性はないが、垂直方向の細線は、水平解像度を垂直解像度と一致させようとする際の画像フレーム捕捉レートを表すピッチを有している。ドット画像70は、図8にも示されており、これにより、サンプリングは、画像フレームが組み合わされたときに、システムが液滴の詳細を識別できるようにするのに十分であるということが分かる。
【0037】
図9は、ドット画像の生画素データ(組み合わせた画像フレームから)をドット・サイズおよび位置のメトリクス(metrics)に変換する計算態様を示している。センサ・データから物理測定値を計算するアルゴリズムの熟練者は、様々な計算方法が使用できることを容易に理解されよう。そのような方法は、アドホックな数値ルーチンから、多項式や他の関数をデータに形式的に当てはめ、次に得られた関数からサイズと位置を推定するものである。アドホックな方法と単純な幾何学的推定は、計算が簡単であるという利点があるが、曲線当てはめは、より高い正確さと精度を提供するものである。どのアルゴリズムが好ましいかは、ドット検出チップならびにチップが存在するプリンタの他の部分で使用可能な処理能力に独特のシステム・トレードオフにより決められることが好ましい。
【0038】
ドット位置を検出して測定する1つの高度な機能は、予想位置からのドットの変位を測定することである。これは、捕捉画像と、予想位置の中心にある場合に「理想ドット」がどのように見えるべきかのモデルのまわり現れる疑似画像との間の相互関連付けプロセスによって行われている。1つの例として、捕捉画像内のドットがあるべき場所から視界の中心が少しずれており、またシステムが視界の中心にある予想される「理想ドット」の疑似画像を有すると仮定することができる(以前の設計データまたは最近の検出データから)。次に、疑似画像と、捕捉画像の中心回りの格子上の9つのそれぞれのポイント(4つの線形偏位、4つの対角線変位、および9番目の変位は、ゼロ変位)に移動することによって作成された9つの画像との間の9つの差根平方和相関値(root−sum−of−squared−differences correlation value)から計算することができる。計算の簡略化のため、移動は、検出アレイのピッチと一致する大きさで行われる。次の段階で、9つの結果を三次元多項式関数に当てはめる。その後、最大値に対する変位ベクトルの負の値を求めることにより、捕捉ドット画像の中心誤差が分かる。
【0039】
より単純な方法で、捕捉画像と1組のモデル画像の要素との相互関連付けを行って、捕捉画像に最も近い要素を見つけることができる。この方法は、ドット形状だけでなくドット・サイズの識別にも利用することができる。この突き合わせの1つの利点は、サイズと形状の人為的で任意かつ正確な定義を選択する必要がなくなるということである。
【0040】
図9は、長方形のつば68を有する逆さソンブレロ66の構成を有するような、検出素子上の画像放射照度または強度を示している。媒体がインク滴によって形成されるドット34よりも明るいため、ソンブレロは逆さになっている。強度の表現は、印刷されていない媒体面を表すハッチングなし(白)の領域から、印刷ドット34内のインク染料と一致する媒体面の高密度のハッチングの領域まで変化している。サイズ、形状および位置のドット・メトリクスは、使用される定義、必要な確度、必要な精度、および計算し易さにより様々な方法で定義し特徴付けることができる。例えば、ドット位置は、具体的に定義されたドット領域の重心の位置として定義することができ、ドット領域は、ソンブレロを途中まで上がったポイントの位置である外周によって定義されている。当然ながら、「途中」の選択は、任意の定義であり、10分の1や10分の9などの他の分数に都合良く変更することができる。代替として、ドット位置は、キャリッジと媒体が移動する座標軸(x軸、y軸)と平行な垂直面(xc=定数、yc=定数)の交点で定義されてもよく、またこれらの垂直面は、ソンブレロ構造をこれらの平面を横切る等しい体積半分に最もよく二等分するように求められる。また、ドット形状は、ドット重心に関して得られたドット重心の位置の定義に使用されるドット領域のx方向とy方向に沿った回転半径として定義することができる。ドット・サイズは、ドット位置の選択された定義に使用されるドット領域の平均直径(すなわち、x軸とy軸に平行な両方の直径)とみなすことができる。
【0041】
図9において、つば68から媒体の表面までの線79は、媒体信号の振幅を表し、つばから平面82までの線80は、ドット密度信号の「全高さ」または一番黒い部分を表し、つばから平面86までの線84は、ドット密度信号の「半高さ」を表している。
【0042】
本発明を使用することにより、前述の方法により、物理的または光学的ドット・ゲインを決定することも可能である。「光学的ドット・ゲイン」は、ドットの物理的構成にだけでなく、照明入射角(ドットの影を決定するため)と媒体(媒体透明度のような要素がドットの影の濃さを決定するため)にも依存している。最初に、見掛けドット・サイズが、かなり低い入射角の直接照明によって測定される。次に、これより高い入射角の直接照明の下のドット重心の位置の変化が測定される。この変化は、媒体タイプと共に、較正テーブルまたは数学関数を使用して、もっと小さい物理的ドット・サイズに変換することができる。この変換ステップは、見掛けドット・サイズと測定した重心の変化を、物理的ドット・サイズに単純に変換することができる。代替として、変換ステップは、測定した見掛けドット・サイズ、重心の変化、および検出した媒体タイプを、物理的ドット・サイズのより良い推定値に変換することができる。変換ステップを実行する際に、そのような要素を含む参照テーブルを探索することができる。物理的ドット・サイズに対する見掛けドット・サイズの比率は、光学的ドット・ゲインの大きさである。物理的ドット・サイズを、想定した理想ドット・サイズで割ることによって、物理的ドット・ゲインの大きさを出すことができる。図3に戻ると、システムが複数の光源40または42(好ましくは3つ以上の光源)を有する場合は、ドットが光源にて異なる様々な入射角で連続的に照明されたときのドット重心の位置の変化を検出することにより、ドット・ゲインを測定することができる。ドット・ゲインと他のメトリクス情報を確認し使用することにより、印刷動作を調整するフィードバックを提供することができる。液滴が媒体にぶつかり吸収されるとき、ドット・パターンが形成されることになる。撮像機構を使用することによって、媒体または印刷座標の長軸および短軸と平行な回転半径を識別することができる。代替として、フィードバックのために、ドットの基準軸のまわりの回転半径を計算することができる。識別可能なさらにもう1つの物理特性は、ドットの領域内のピーク吸収位置である。
【0043】
また、様々な色の光源を個々に順番にまたは組み合わせで使用することにより、最終印刷文書の確かな色の見え方を忠実に監視することが可能となる。印刷された色の特徴は、マイクロデンシトメトリ信号処理(micro−densitometry signal processing)によって決定することができる。個々のドットの物理サイズと中心を測定することによって、検出アレイの単一の画像フレームよりも大きい範囲でドット数と面積充填率を推定することができる。多数の画像フレームによる集合的な表示により、処理回路は、得られる光印刷密度を推定することが可能となる。
また、媒体の識別を行うこともできる。すなわち、ドットが形成される媒体を識別するように本発明を適合させることができる。検出アレイからの出力信号は、可能な媒体の様々な反射率に対応している。追加の光源を使って媒体の裏側から光を照射して、比較的不透明の媒体から透明シートを容易に選別する信号を生成することができる。さらに、ドット・センサの解像度は、媒体表面の画像内の質感を識別するのに十分である。高い入射角または低くかすめるような入射角の照明を使用するによって、表面の質感の違いを強調できることがある。代替あるいは他の媒体属性との組み合わせにおいて、ドットのインクが媒体上または媒体内に分散されたパターンを解析することによって、媒体を検出または区別することができる。クラスタ加重モデリングを使用し、このデータのすべてまたはデータの一部分をアルゴリズム的に使用して、媒体をクラスまたはタイプに区別することができる。ドットが印刷される媒体のタイプが分かると、ユーザには、間違った媒体が使用されている場合に通知されることになる。
【0044】
前述したように、検出アレイは、媒体に対して傾斜していてもよい。アレイの傾斜は、本発明の譲受人に譲渡されたTullisによる特許に詳細に記載されている(特許文献3)。傾斜したアレイに検出素子の列を追加することによって、システムは、(1)撮像光学素子の正面開口数を小さくすることなく被写界深度を大きくするか、(2)画像光学素子の正面開口数を大きくすることによって信号対雑音比を大きくすることができる。アレイは、列と平行な軸のまわりに傾斜されなければならない。この方式では、別々に最小ドット・サイズになる列グループの結果が使用され、他の列からの結果が無視されることになる。
【0045】
図10〜図18は、矢印90で示したように、媒体88(例えば、用紙)が垂直方向に移動されている間にキャリッジ取付け部材が水平方向に移動される一連の段階を示している。この実施形態において、キャリッジ取付け部材は、光検出器92、カラー・インクジェット・カートリッジ94、および色を必要としない印刷操作の場合に黒インクを提供する第2のインクジェット・カートリッジ96を備えている。この実施形態において、光検出器92は、カートリッジの左側ではなく右側にある。また、この応用例において、光センサ・アレイは、インクジェット・ノズル列の長さの約25パーセントであるが、このことは重要ではない。一連の段階において、一方または両方のカートリッジ内のノズルの区分は、媒体の前縁に沿った単一ドット検出スワス内のドットの印刷に寄与するように順次位置決めされて活動化される。これにより、光検出器は、媒体を横切る1回の通過でドットを引き続いて走査し、各区分の動作を確認することができる。
【0046】
図10において、2つのカートリッジ94,96および光検出器92が媒体88上に位置決めされている。後でより詳しく説明するように、この位置は、光検出器によって、媒体の縁の正確な位置を識別する手段として使用することを可能にするものである。検出器アレイ内のすべてのセンサが媒体を向いているように位置決めされているか、またはセンサの選択部分が媒体を向いているように位置決めされているとき、用紙経路90に沿って用紙がどれだけ前進したかを識別することができる。また、この光検出器の位置によって、検出器を使用して媒体を識別することができる。普通紙の光学特性は、透明シートなどの他の媒体の光学特性と区別可能である。インクを付着させる媒体のタイプに基づいて、印刷パラメータは調整可能となっている。
【0047】
図11において、矢印98で示すように、カートリッジ94,96および光検出器92が、媒体88の側辺まで戻されている。媒体は用紙経路に沿って後退させてもよく、それにより、媒体88とキャリッジ取付け部材の相対位置は、図12に示すようになる。媒体88の移動は、矢印100で示されている。図12の位置において、各カートリッジ94,96のインクジェット・ノズルの第1の区分が、媒体88の前縁に沿ってドットを印刷できる位置に置かれることになる。図2を簡単に参照すると、インクジェット・ノズル30の第1の区分は、ラベル「I」で示されている。
【0048】
次に図13を参照すると、カートリッジ94,96の一方または両方の中のインクジェット・ノズルの第1の区分が使用されて、媒体88の前縁に沿ったドット検出スワスの第1の部分102に沿ってドットが印刷される。このドットは、秘密ドット(stealthy dot)であり、その結果、人間の肉眼では検出できないことが好ましい。他の秘密マークを代用することも可能である。この第1の部分に印刷された後、用紙は図14に示した位置に進められる。この位置では、インクジェット・ノズルの第2の区分が第1の部分102と位置合わせされたドット検出スワスに沿ってドットを形成するように位置決めされる。ノズルの各区分の長さがYの場合、カートリッジは、図14に示したように、距離2Yだけ媒体88上に延在することになる。次に、カートリッジを横方向に移動させて、図15に表された第2の部分104にドットを提供することが可能となる。
【0049】
カートリッジ94,96が、媒体88の前縁を横切るドット検出スワスの第2の部分104にパターンを形成した後、スワスの第3の部分106(図16)に印刷するために、媒体を再び前進させることができる。この位置において、カートリッジ94,96は、距離約3Yだけ媒体上に延在することになる。さらにもう1回のそのような前進により、スワスの第4の部分108が、カートリッジのノズルの第4の区分からインクを受け取ることができる。図16において、カートリッジ94,96が、距離4Yだけ媒体88上に延在する位置まで移動されたので、4つの部分102,104,106,108のすべてに印刷内容があるように示されている。この位置において、光検出器92は、スワスと位置合わせされている。カートリッジ94,96および光検出器92が戻されるとき(図17に矢印110で示した)、光検出器92によってそれぞれの部分から情報が読み取られる。この結果、カートリッジ内のインクジェット・ノズルの4つの各区分の動作を確認することができる。カートリッジに5つ以上の区分がある場合は、ドット検出スワスをもっと多数の部分に分割することができ、あるいは多数の区分を同時に活動化することができる。最後に、図18において、キャリッジ取付け部材が媒体88に対して印刷開始位置になるまで、用紙は、矢印112で示したように後退される。代替として、印刷プロセスは、図17に示した相対位置から開始することができる。
【0050】
図10に関連して述べたように、本発明を使用して、媒体の縁の検出を行うことができる。プリンタ・キャリッジが静止している間に、媒体88の前縁または媒体の後縁を光検出器92の視界内で移動させ、それにより、適切なアルゴリズムを使用して縁を検出することができる。アレイ内のセンサによって検出された光強度をサンプリングして、未印刷媒体がある場合の強い信号と黒い背景だけがある場合の弱い信号を、光検出器92の経路の下で媒体の支持面として働いている構造面から区別することができる。強い光強度を受けるセンサと弱い光強度を受けるセンサの間の直線的な境界を検出し、用紙の縁と関連づけることができる。次に、用紙の上縁の向きの情報を使用して、用紙を新しい方向に向けるか、あるいは印刷物を既知の縁方向に合わせるように少なくとも印刷プロセスを調整することができる。
【0051】
図10の光検出器92が媒体88の幅を横切って走査されるとき、信号強度が媒体上の強い強度から支持面上の弱い強度に突然変化するような箇所をアルゴリズム的に容易に認識することができる。これにより、媒体の側辺の位置と向きを容易に検出することができる。
【0052】
また、この構成を使用して、表面質感の相関関係によって媒体の進行を追跡することができる。図10の光検出器92は、印刷の前または後に媒体88の一部分の画像を構成することができる。進行を決定する手段として、紙繊維や媒体の他の物理的特徴を使用することができる。この機能を、媒体縁検出と共に使用して、媒体および/またはカートリッジ94,96が取り付けられたキャリッジの相対位置または動きを制御することができる。これにより、媒体搬送用とキャリッジ搬送用の両方に利用される高価な個別のエンコーダが不要になる可能性がある。
【0053】
媒体88に対するインクジェット・カートリッジ94,96の位置を正確に識別する機能により、ユーザは、カートリッジを、新しい印刷内容を付着させる事前に印刷された用紙の領域と効率よく位置合わせすることができる。1つの応用例において、縁検出は相対位置決めの情報を提供するために使用される。代替の応用例として、光検出器92は、新しく印刷される内容が付着される領域に対して正確に配置された秘密ドットの位置を検出している。また、本発明から逸脱することなく、相対位置を光学的に検出する他の手段を使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明による液滴検出機能を有するプリンタの斜視図である。
【図2】図1のプリンタのインクジェット印刷ノズルの配列と、液滴検出機能を提供するための検出素子の二次元配列の平面図である。
【図3】図1の光検出機構の要素の斜視図である。
【図4】画像情報のフレームを捕捉するための選択された電子構成要素と共に、図3の検出素子のアレイを示す平面図である。
【図5】本発明による光学検出器を使用して媒体上の液滴を撮像する斜視図である。
【図6】検出素子の中心と単一画像フレーム内の液滴画像の相対位置の上面図である。
【図7】4つの連続した画像フレームにおける図6の素子の中心と液滴画像の相対位置の平面図である。
【図8】図2〜図5の検出アレイの動作中に所望の水平解像度と垂直解像度を提供するサンプリング・レートと検出素子周波数を表す図である。
【図9】液滴密度測定値をクロスハッチで表した図5の液滴検出の概略図である。
【図10】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図11】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図12】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図13】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図14】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図15】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図16】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図17】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【図18】本発明を利用する際に従う一連のステップを表す図である。
【符号の説明】
【0055】
10 プリンタ
16,94,96 印刷アセンブリ
18 媒体
20,22 駆動機構
26,32,92 光検出器(アレイ)
38 視界
40,42 照明光源
56 センサ素子
60 プロセッサ
78 列
Claims (10)
- 対象の媒体に印刷材料の液滴を付着させるように構成
された印刷アセンブリと、
前記印刷アセンブリおよび前記媒体の間に相対運動を提供するように接続された駆動機構と、
密に離間されたセンサ素子の2次元アレイを有する光検出器とを備え、前記光検出器が、前記印刷アセンブリに対して固定され、かつ前記媒体上の個々の前記液滴の物理特性を解像できるような解像度、読み取りフレーム・レートおよび視界の組み合せを有しているプリンタ。 - 前記光検出器に応じて、撮像した個々の液滴の前記物理特性が許容範囲を超えていると検出された印刷動作中の印刷品質パラメータを調整するプロセッサをさらに具備している請求項1に記載のプリンタ。
- 前記プロセッサは、前記撮像した個々の液滴の検出した寸法に応じるように設定され、前記光検出器と前記プロセッサが協力して、前記寸法が測定可能な画像情報をフレーム・シーケンスから生成するのに十分な解像度を提供していることを特徴とする請求項2に記載のプリンタ。
- 前記プロセッサは、前記撮像した個々の液滴の液滴位置変量に関する位置情報を検出して前記位置情報に応じるように設定され、前記液滴位置変量は、液滴が撮像されたそれぞれの前記画像情報のフレーム・シーケンスから検出可能であることを特徴とする請求項3に記載のプリンタ。
- 前記印刷アセンブリは、前記液滴を前記媒体の方に向けて発射するインクジェットプリントヘッドを具備していることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
- センサ素子の前記アレイは、隣り合った列のセンサ素子が前記相対運動に対して垂直方向にオフセットされた複数の列を具備し、前記オフセットは、前記隣り合った列内の前記センサ素子の中心に対するものであることを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
- 前記検出器の前記視界を照明するように位置決めされた少なくとも1つの照明光源をさらに具備し、前記照明は、前記媒体の表面の法線に対して約20度から65度の範囲の角度である請求項1に記載のプリンタ。
- プリンタ処理を監視する方法であって、
印刷材料の液滴を媒体上に発射する段階と、
画像情報を生成するために、光電性画素のアレイを有する光検出器を使用して前記媒体に印刷の前記画像情報の少なくとも1つのフレームを形成する段階と、
前記少なくとも1つのフレーム内に表された個々の液滴の物理特性を識別する段階とを有し、前記物理特性が、前記媒体上に配置された前記液滴の幾何学形状に固有であり、かつ少なくとも2つの寸法の液滴検査によって決定されている方法。 - 前記液滴の供給源と共に動くように、光電性画素の前記アレイを取り付ける段階と、
前記媒体上の前記液滴の前記物理特性の変化の検出に応じて、前記供給源の印刷品質を調整する段階とをさらに含む請求項8に記載の方法。 - 前記媒体に対する前記アレイの移動と直角方向に列間のオフセットを有する隣り合った列の構成で、光電性画素の前記アレイを形成する段階であって、前記列間のオフセットが前記列のうちの1つ列内の前記光電性画素のピッチ以下である段階と、
連続した前記フレーム内の液滴変位を前記ピッチよりも小さい距離に制限するのに十分な高さのフレーム・レートで、複数の前記フレームを生成する段階とをさらに含む請求項8に記載の方法。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050309 |
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A977 | Report on retrieval |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080425 |