JP7472596B2 - 印刷装置及び調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置及び調整方法等に関する。
ヘッドに設けられたノズルからインクを吐出することにより印刷を行う印刷装置において、ヘッドの取り付けに誤差があるとインクの着弾位置が理想位置からずれる。この着弾ずれを検出する手法が特許文献1に開示されている。特許文献1では、基準ヘッドと、基準ヘッドとは異なる被調整ヘッドとを決めて、基準ヘッドの基準ノズルと、被調整ヘッドの被調整ヘッドとで互いに異なるピッチでテストパターンを印刷し、その印刷されたテストパターンを撮像し、その撮像したテストパターンから被調整ヘッドの着弾ずれを検出する。
特開2018-134778号公報
上記特許文献1では、複数のヘッドのうち1つを基準ヘッドに定め、その基準ヘッドの着弾位置を基準として、他の被調整ヘッドの着弾ずれ検出している。被調整ヘッドに不具合が生じた場合には、その被調整ヘッド交換し、その交換した被調整ヘッドの着弾ずれを再び検出すればよい。しかしながら、基準ヘッドも不具合により交換される場合があるため、ヘッド以外の基準と比較することでヘッドの着弾ずれを検出できることが望まれる。
本開示の一態様は、各ノズル列が複数のノズルから構成される複数のノズル列を有する印刷ヘッドと、エリアセンサー及びレンズを含む撮像装置と、前記印刷ヘッドと前記撮像装置を搭載したキャリッジと、前記印刷ヘッドを用いてテストパターンを印刷し、前記テストパターンを前記撮像装置により撮像して撮像テストパターンを取得し、前記撮像テストパターンに基づいて前記複数のノズルから吐出したインクの着弾ずれを検出する処理部と、を含み、前記エリアセンサーは、行方向及び列方向にマトリックス配置された複数の画素を有し、前記撮像装置は、前記エリアセンサーの前記行方向と、前記各ノズル列を構成する前記複数のノズルの配列方向とが平行になるように前記キャリッジに設置され、前記エリアセンサーの前記行方向をY軸方向とし、前記列方向をX軸方向とするスケールを仮想的な2次元スケールとしたときに、前記処理部は、前記複数のノズル列に含まれる被調整ノズル列からインクを吐出させて前記テストパターンを印刷させ、前記2次元スケールを着弾ずれ検出の基準として、前記撮像テストパターンに基づいて、前記被調整ノズル列の前記着弾ずれを検出する印刷装置に関係する。
また本開示の他の態様は、各ノズル列が複数のノズルから構成される複数のノズル列を有する印刷ヘッドと、エリアセンサー及びレンズを含む撮像装置と、前記印刷ヘッドと前記撮像装置を搭載したキャリッジと、を含む印刷装置における着弾ずれを調整する調整方法であって、前記印刷ヘッドを用いて、前記複数のノズル列に含まれる被調整ノズル列からインクを吐出させてテストパターンを印刷し、行方向及び列方向にマトリックス配置された複数の画素を有する前記エリアセンサーの前記行方向と、前記各ノズル列を構成する前記複数のノズルの配列方向とが平行になるように設置された前記撮像装置により、前記テストパターンを撮像して撮像テストパターンを取得し、前記エリアセンサーの前記行方向をY軸方向とし、前記列方向をX軸方向とするスケールを仮想的な2次元スケールとしたときに、前記2次元スケールを着弾ずれ検出の基準として、前記撮像テストパターンに基づいて、前記被調整ノズル列の前記複数のノズルから吐出したインクの前記着弾ずれを検出し、前記着弾ずれに基づいて前記着弾ずれを調整する調整方法に関係する。
印刷装置の正面図。 印刷装置の構成例を示すブロック図。 キャリッジ、撮像装置、位置調整用パターンの配置を模式的に示す平面図。 着弾ずれ検出におけるテストパターンの印刷、及びその撮影を説明するための印刷装置の斜視図。 仮想的な2次元スケールを説明する図。 エリアセンサーの露出動作を説明する図。 詳細な処理例を説明するフローチャート。 位置調整用パターンの一例。 テストパターン撮影手法の第1例。 テストパターン撮影手法の第2例。 着弾の理想状態を示す図。 実際の着弾の一例。 着弾ずれ検出の変形例を説明する図。 着弾ずれ検出の変形例を説明する図。
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.印刷装置
図1は本実施形態の印刷装置10の正面図である。印刷装置10は、印刷媒体2に対して染料や顔料などのインクの液滴を吐出することで、印刷データである画像データに基づいて印刷媒体2に画像を形成するインクジェット式のプリンターである。具体的には、RGBなどのカラーの画像データに基づいてカラー画像を印刷媒体2に印刷する。画像データは、外部のホスト装置から印刷装置10に供給される。印刷媒体2はシート状の媒体であり、印刷媒体2の種類としては紙系とフィルム系がある。紙系には、キャスト紙、アート紙又はコート紙などがあり、フィルム系には、合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、又はPP(Poly-propylene)などがある。なお印刷媒体2は繊維などであってもよい。
印刷装置10は、制御基板12、操作パネル14、インク収容部16、給送部18、キャリッジ20を有する。制御基板12は、印刷装置10の動作を統合的に制御する基板であり、プロセッサーや、各種の情報を記憶するメモリーなどが搭載される。操作パネル14は、ユーザーが印刷装置10の設定操作や入力操作を行うためのものである。インク収容部16には複数の収容ユニットが設けられ、各収容ユニットには、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンなどを含む複数色のインクの各色のインクが収容される。給送部18には、印刷媒体2が、円筒状に巻き重ねられたロール体として装填される。印刷装置10は、制御基板12の制御によってキャリッジ20を主走査方向DR1に沿って移動させながら、液体であるインクを印刷媒体2に噴射して印刷を行う。主走査方向DR1をラスター方向とも呼ぶ。本実施形態では、印刷装置10が、例えばA2サイズ以上の印刷媒体2にシリアル印刷を行うLFP(Large Format Printer:大判プリンター)である場合を主に例にとり説明するが、印刷装置10は、中型又は小型のインクジェット式の印刷装置であってもよい。
なお図1において、X軸に沿った方向であるX軸方向は、主走査方向DR1に沿った方向であり、図1の印刷装置10の左右方向である。またX軸方向は、後述するエリアセンサー41の列方向に対応する。Y軸に沿った方向であるY軸方向は、印刷媒体2の搬送方向であり、印刷装置10の前後方向であり、後述の図3の副走査方向DR2に対応する。またY軸方向は、後述するエリアセンサー41の行方向に対応する。Z軸に沿った方向であるZ軸方向は、鉛直方向である上下方向であり、X軸及びY軸に直交する方向である。
図2は印刷装置10の構成例を示すブロック図であり、図3はキャリッジ20、撮像装置40、位置調整用パターンPPSの配置を模式的に示す平面図である。印刷装置10は、キャリッジ20と撮像装置40と移動機構50と搬送機構60と処理部70と記憶部80を含む。なおこれらの構成要素の一部を省略する変形実施も可能である。
キャリッジ20は、インクを吐出する印刷ヘッド22を搭載して移動する。即ちキャリッジ20は、印刷装置10の本体内に図3の主走査方向DR1に沿って往復移動可能な状態で収容されており、印刷ヘッド22を搭載して主走査方向DR1に沿って移動する。このように主走査方向DR1に沿って移動するキャリッジ20に搭載される印刷ヘッド22がインクを吐出することで、印刷媒体2への印刷が行われる。なお、主走査方向DR1の+X方向をDRAとし、-X方向をDRBとする。以下、キャリッジ20が方向DRAに移動しながら印刷ヘッド22がインクを吐出することで、印刷が行われるものとする。
印刷ヘッド22は図3に示すように複数のヘッドユニット23、24、25、26、27、28により構成され、各ヘッドユニットから各色のインクが吐出される。具体的にはヘッドユニット23、24、25、26、27、28は、各々、図1のインク収容部16の各収容ユニットからブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ライトブラック(LK)、ライトシアン(LC)の各色のインクが、不図示のチューブを介して供給され、各色のインクの液滴を吐出する。ヘッドユニット23、24、25、26、27、28の各ヘッドユニットは、1又は複数のヘッドチップから構成される。各ヘッドチップには、Y軸方向に沿って並ぶ複数のノズルにより構成されたノズル列が設けられる。具体的には、各ヘッドチップには、インクの液滴の吐出が可能な複数のノズルが配列されて開口する吐出面が設けられ、この吐出面の複数のノズルから各色のインクが吐出される。これにより印刷媒体2へのカラー画像の印刷が可能になる。
なお図3ではヘッドユニット23、24、25、26、27、28の配置を模式的に示しているが、ヘッドユニットの配置としては種々の配置が可能である。例えば、図3では各色に1つずつヘッドユニットが設けられるが、各色に複数のヘッドユニットが設けられてもよいし、各ヘッドユニットが複数色のヘッドチップで構成されてもよい。或いは、図3では複数のヘッドユニットがX軸方向に沿って並ぶが、複数のヘッドユニットがXY平面において2次元配置されてもよい。
撮像装置40は、キャリッジ20に取り付けられ、印刷ヘッド22により印刷媒体2に印刷された画像を撮影可能な装置である。撮像装置40は、レンズユニットなどの光学系と、CMOSセンサー又はCCDなどのエリアセンサーを含む。また撮像装置40にはLED光源などの光源が設けられてもよい。撮像装置40はカメラとも呼ばれる。
移動機構50は、キャリッジ20を主走査方向DR1に沿って移動させる機構である。移動装置である移動機構50は、キャリッジ20の移動を規制するキャリッジレール19などの移動規制部材と、キャリッジ移動用のCRモーター及びCRモーターを駆動するモータードライバーを有するキャリッジ移動用の駆動部を含む。移動機構50は、キャリッジ移動用の駆動部を用いて、キャリッジレール19に沿ってキャリッジ20を移動させる。これによりキャリッジ20が主走査方向DR1に沿って移動する。
搬送機構60は、印刷媒体2を図3の副走査方向DR2に沿って搬送させる機構である。搬送装置である搬送機構60は、印刷媒体2を搬送するための搬送ローラーなどの搬送部材と、搬送ローラーを回転させる搬送モーターと搬送モーターを駆動するモータードライバーを有する搬送用の駆動部を含む。搬送機構60は、搬送用の駆動部を用いて、搬送ローラーを回転させることで、給送部18内にロール体として巻き重ねられている印刷媒体2を、副走査方向DR2に搬送する。図3では印刷媒体2の搬送の順方向をフィード方向PFとして、搬送の逆方向をバックフィード方向BFとしている。フィード方向PFは、副走査方向DR2である搬送方向の下流側に向かう方向であり、バックフィード方向BFは、搬送方向の上流側に向かう方向である。フィード方向PFは、Y軸のマイナス側への方向であり、バックフィード方向BFは、Y軸のプラス側への方向である。搬送機構60は、副走査方向DR2である搬送方向の上流側から下流側へと印刷媒体2を搬送する。
処理部70は、印刷媒体2に画像を印刷する制御を行う。処理部70は、印刷制御を行う印刷制御部72と、位置調整の制御を行う位置調整部74と、着弾ずれを検出する着弾ずれ検出部78と、を含む。印刷制御部72は、印刷ヘッド22のインクの吐出の制御を行ったり、移動機構50によるキャリッジ20の移動を制御したり、搬送機構60による印刷媒体2の搬送の制御を行ったりする。また印刷制御部72は、印刷装置10の全体制御、及び撮像装置40の撮影の制御なども行う。位置調整部74は、後述する撮像装置40の撮影エリアの位置調整を制御する。着弾ずれ検出部78は、後述するように、撮像テストパターンに基づいてノズル列の着弾ずれを検出する。コントローラーである処理部70は、例えば図1の制御基板12に搭載されるプロセッサーにより実現できる。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)や、制御用ICなどにより実現できる。制御用ICは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)と呼ばれる集積回路装置であり、ゲートアレイなどによる自動配置配線により実現できる。
なお本実施形態において「着弾」とは、ノズルから吐出されたインク滴が印刷媒体2に付着することで形成されたドットである。或いは、ノズルから吐出されたインク滴が印刷媒体2に到達することの意味で「着弾」を用いる場合もある。「着弾ずれ」とは、ドットの位置ずれ、即ちインク滴が印刷媒体2に到達する位置のずれである。
記憶部80は各種の情報を記憶する。記憶部80は、印刷装置10の各種の制御や処理を実行するための情報を記憶する。本実施形態では記憶部80はカメラ位置補正値記憶部82と着弾ずれ補正値記憶部86とを含む。着弾ずれ補正値記憶部86は、着弾ずれ検出部78により検出された着弾ずれ量から求められた着弾ずれ補正値を記憶する。印刷制御部72は、着弾ずれ補正値に基づいて、着弾ずれを補正する。具体的には、着弾ずれ補正値は、吐出タイミング補正値と画像シフト値とを含むことができる。印刷制御部72は、吐出タイミング補正値に基づいて吐出タイミングを補正し、画像シフト値に基づいて印刷データの画素位置をシフトさせることで、着弾ずれをキャンセルするような印刷補正を行う。カメラ位置補正値記憶部82は、撮像装置40の撮影エリアの位置調整用の第1補正値として、移動機構50の移動量の補正値を記憶する。また撮影エリアの位置調整用の第2補正値として、搬送機構60の搬送量の補正値を記憶する。第1補正値に基づいて移動機構50の移動量が制御され、第2補正値に基づいて搬送機構60の搬送量が制御されることで、撮像装置40の撮影エリアの位置調整が実現される。記憶部80は、図1の制御基板12に搭載されるメモリーにより実現できる。メモリーは、例えば半導体メモリーであり、具体的には不揮発性メモリーである。不揮発性メモリーは、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)や、FAMOS(Floating gate Avalanche injection MOS)などを用いたOTP(One Time Programmable)により実現できる。
図4は、着弾ずれ検出におけるテストパターンの印刷、及びその撮影を説明するための印刷装置10の斜視図である。なお図4には、図1~図3で説明した構成要素の一部のみを図示する。また図4には、印刷ヘッド22が2つのヘッドユニット31、32を有する場合を図示する。
まず、図4を用いて、ヘッドユニット31、32の取り付け誤差によるインクの着弾ずれについて説明する。ヘッドユニット31は、ノズル列NZR1が設けられる吐出面TSM1を有し、ヘッドユニット32は、ノズル列NZR2が設けられる吐出面TSM2を有する。
キャリッジ20に対するヘッドユニット31、32の取り付け誤差によってインクの着弾ずれが生じるが、この着弾ずれを発生させる取り付け誤差としては、ノズル列NZR1、NZR2の位置ずれと回転ずれがある。位置ずれは、ノズル列NZR1、NZR2が設計位置に対してX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向にずれることである。ノズル列NZR1、NZR2の位置ずれの分だけ、印刷媒体2に対するインクの着弾位置が設計位置からずれることになる。回転ずれは、理想的にはY軸に対して平行なノズル列NZR1、NZR2がY軸に対して非平行となることである。ノズル列NZR1、NZR2の回転ずれによって、印刷媒体2に対するインクの着弾の列がY軸に対して非平行となる。
回転ずれには、Z軸に平行な回転軸周りの第1回転ずれと、X軸に平行な回転軸周りの第2回転ずれと、が含まれる。第1回転ずれは、印刷媒体2の面に平行な、即ちXY平面に平行な面内における回転ずれである。第1回転ずれによって、ノズル列NZR1、NZR2による着弾の列は、印刷媒体2上においてY軸に対して傾くことになる。第2回転ずれは、印刷媒体2の面、即ちXY平面と、吐出面TSM1、TSM2とが非平行となる回転ずれである。この第2回転ずれが有る場合、ノズル列NZR1、NZR2の+Y側と-Y側でノズルと印刷媒体2の距離が異なる。各ノズル列を構成する複数のノズルは同時にインクを吐出するが、+Y側と-Y側でノズルと印刷媒体2の距離が異なることから、インクが印刷媒体2に着弾するまでの時間が異なる。主走査方向DRAにキャリッジ20が移動しながらインクが吐出されるので、ノズル列NZR1、NZR2の+Y側と-Y側で、距離の違いによってX軸方向における着弾位置がずれることになる。具体的には、ノズルと印刷媒体2の距離が遠くなるほど、+X方向に着弾位置がずれることになる。第2回転ずれは、印刷媒体2上においては、第1回転ずれと同様に着弾の列のY軸に対する傾きとして表れる。
印刷制御部72は、印刷補正において、例えばノズル列NZR1、NZR2の位置ずれを、上述した吐出タイミング補正値によって補正し、ノズル列NZR1、NZR2の回転ずれを、上述した画像シフト値によって補正する。
このような印刷補正を行うためには、着弾ずれを検出する必要があるが、上述した特許文献1のように、従来は、キャリッジ20に設けられる複数のヘッドユニットのうち1つを基準として他のヘッドユニットの着弾ずれを検出していた。しかし、キャリッジ20に設けられる複数のヘッドユニットは、いずれも不具合等によって交換される可能性があるため、本来は、いずれか1つのヘッドユニットが特別な基準というわけではない。このため、着弾ずれの基準としたヘッドユニットが不具合等により交換された場合には、着弾ずれの検出基準が変わってしまうという課題がある。
そこで本実施形態では、印刷制御部72は、印刷ヘッド22を用いてテストパターンTPT1を印刷する。着弾ずれ検出部78は、テストパターンTPT1を撮像装置40により撮像して撮像テストパターンを取得し、その撮像テストパターンに基づいて複数のノズルから吐出したインクの着弾ずれを検出する。撮像装置40は、エリアセンサー41及びレンズ42を含む。図5に示すように、エリアセンサー41は、行方向及び列方向にマトリックス配置された複数の画素PXを有する。撮像装置40は、エリアセンサー41の行方向と、各ノズル列を構成する複数のノズルの配列方向とが平行になるようにキャリッジ20に設置される。エリアセンサー41の行方向をY軸方向とし、列方向をX軸方向とするスケールを仮想的な2次元スケール47とする。このとき、印刷制御部72は、複数のノズル列NZR1、NZR2に含まれる被調整ノズル列NZR1からインクを吐出させてテストパターンTPT1を印刷させる。着弾ずれ検出部78は、2次元スケール47を着弾ずれ検出の基準として、撮像テストパターンに基づいて、被調整ノズル列NZR1の着弾ずれを検出する。
なお、ここではNZR1を被調整ノズル列とした例を説明するが、被調整ノズル列は複数のノズル列NZR1、NZR2のいずれであってもよい。NZR2を被調整ノズル列とした場合、その被調整ノズル列により印刷されるテストパターンはTPT2である。
ここで、「2次元スケール47を基準とする」とは、2次元スケール47上の座標そのものが基準として用いられることである。具体的には、ノズル列NZR1、NZR2の着弾位置に依存しない理想の着弾基準が2次元スケール47に設定され、その2次元スケール47上の着弾基準が着弾ずれの基準となるということである。
本実施形態によれば、エリアセンサー41の行方向及び列方向によってY軸及びX軸が規定される2次元スケール47が、インクの着弾ずれの基準となる。即ち、キャリッジ20に搭載される複数のヘッドユニット31、32以外の基準が設けられることで、複数のヘッドユニット31、32が、着弾ずれ検出において対等に扱われる。これにより、複数のヘッドユニット31、32のいずれが交換された場合であっても、常に2次元スケール47を基準として着弾ずれを検出できる。また、2次元スケール47を基準とすることで、ヘッドユニット間の差分ではなく、2次元スケール47における理想状態に対する着弾ずれの絶対値を、X軸方向のピクセル数で求めることができる。
より具体的には、着弾ずれ検出部78は、2次元スケール47における被調整ノズル列NZR1の着弾位置の理想画像パターンと、撮像テストパターンとを比較することによって、着弾ずれを検出する。
ここで、理想画像パターンは、2次元スケール47における着弾の理想位置を示す情報である。理想画像パターンは、例えば、着弾の理想位置にドットが配置された画像、着弾の理想位置を示す座標、或いは理想的な着弾の列の位置を示す線等である。理想画像パターンは、ヘッドユニット31、32のいずれかを基準としたものではなく、例えば設計的な理想値に基づいて設定される。
このようにすれば、2次元スケール47上において定義される理想画像パターンと撮像テストパターンとを比較することで、2次元スケール47を基準として各ノズル列の着弾ずれを検出できる。
以下、本実施形態の手法を詳細に説明する。図4に示すように、印刷制御部72は、キャリッジ走査信号SCIにより移動機構50を制御してキャリッジ20を主走査方向DRAに沿って移動させる。また記憶部80は、テストパターンTPT1、TPT2の印刷データを記憶しており、印刷制御部72は、記憶部80からテストパターンTPT1、TPT2の印刷データを読み出し、吐出タイミング信号SITによりヘッドユニット31、32を制御して所定のタイミングでテストパターンTPT1、TPT2を印刷させる。
撮像装置40のレンズ42は印刷媒体2上の撮影エリアARをエリアセンサー41に結像させる。印刷制御部72は、撮像装置40の撮影エリアARとテストパターンTPT1、TPT2が所定の位置関係となるタイミングで取り込みタイミング信号STTを着弾ずれ検出部78に出力する。この位置関係は、ヘッドユニット31、32と撮像装置40との距離の設計値により決められており、撮影エリアARの中央部にテストパターンTPT1、TPT2が写るような位置関係である。着弾ずれ検出部78は、取り込みタイミング信号STTに指示されたタイミングで、撮像装置40に撮影エリアARを撮像させることで、テストパターンTPT1、TPT2が写る画像データSGDを取得する。この画像に写るテストパターンTPT1、TPT2を撮像テストパターンと呼ぶ。着弾ずれ検出部78は、撮像テストパターンと、2次元スケール47上の理想着弾位置とを比較することで、着弾ずれを検出し、その結果に基づいて着弾ずれ補正値を記憶部80に記憶させる。
図5に示すように、エリアセンサー41は、12行16列の画素PXが配置された画素アレイを有する。なお画素アレイのサイズは任意であってよい。1行分の画素PXは、1本の水平走査ラインに相当する。即ち、行方向は水平走査方向に対応している。また1列分の画素PXは、垂直走査方向に沿って並んでおり、列方向は垂直走査方向に対応する。本実施形態では、エリアセンサー41の画素アレイが、着弾ずれ検出の基準である2次元スケール47として用いられる。エリアセンサー41の行方向は2次元スケール47のX軸方向であり、主走査方向DRAに平行である。またエリアセンサー41の列方向は2次元スケール47のY軸方向であり、X軸方向に直交する。また2次元スケール47のXY平面は、印刷媒体2の面に平行である。2次元スケール47の原点は、例えば行1列1の画素であり、或いは画素アレイの中心画素である。例えば行1列1の画素を原点とした場合には、2次元スケール47におけるX座標は行番号であり、Y座標は列番号である。なお、撮像装置40の設置誤差は、後述するカメラ位置補正により補正される。
図6は、エリアセンサー41の露出動作を説明する図である。エリアセンサー41は、画素アレイと行セレクターとセンスアンプ回路とを含むことができる。行セレクターは、画素アレイの行1、行2、行3、・・・、行12を順次に露出開始させ、順次に露出を停止させる。各行の露出時間は同じであり、露出開始のタイミングは、画素データ読み出しに掛かる時間の分だけ順次にずらされている。行セレクターは、露出を停止させた行を選択し、その選択された行の画素データをセンスアンプ回路が一括して読み出す。行1の読み出しが終了すると、行2、行3、・・・、行12が順次に読み出される。
本実施形態によれば、エリアセンサー41は、行方向の複数の画素データを一括して読み出して出力するセンサーである。即ち、エリアセンサー41は、ローリングシャッター方式で露出を行う。
ローリングシャッター方式では各行の読み出しタイミングが異なっているため、撮像装置40と被写体とが相対的に動くことでローリングシャッター歪みが生じる場合がある。本実施形態では、キャリッジ20を主走査方向DRAに移動しながら、あるいはテストパターンTPT1、TPT2の位置まで移動後停止して、撮像装置40でテストパターンTPT1、TPT2を撮像するが、エリアセンサー41の行方向が主走査方向DRAに直交するように撮像装置40が設置されているので、ローリングシャッター歪みの影響を受けにくい。即ち、ノズル列NZR1、NZR2が主走査方向DRAに直交するので、インクの着弾の列は主走査方向DRAに直交する。このため、着弾の列はエリアセンサー41の行方向に平行であり、同時に撮像されることになるので、ローリングシャッター歪みの影響を受けにくい。
2.処理フロー
図7は本実施形態の詳細な処理例を説明するフローチャートである。図7のA1は、撮像装置40をキャリッジ20に取り付け、その取り付け位置の補正値を演算して記録する処理のフローである。
ステップS1において、キャリッジ20に自動調整用の撮像装置40が取り付けられる。この撮像装置40の取り付けは、例えば印刷装置10の組み立て時や、印刷ヘッド22の交換時に、作業者や作業ロボットにより行われる。図3に示すように、撮像装置40の取り付け位置は、キャリッジ20内の印刷ヘッド22よりも、主走査方向DRAの上流側の位置である。
ステップS2において、印刷装置10は、撮像装置40の撮影エリアの位置調整用パターンPPSを印刷する。図3と図8に位置調整用パターンPPSの一例を示す。印刷装置10は、キャリッジ20を、位置調整用パターンPPSの印刷位置となる所定位置に移動して、印刷ヘッド22を用いて、位置調整用パターンPPSを印刷する。
ステップS3において、印刷媒体2に印刷された位置調整用パターンPPSを撮像装置40により撮影する。即ち印刷装置10は、印刷された位置調整用パターンPPSが撮影エリアARに入る位置までキャリッジ20を移動させて、その位置で撮像装置40により位置調整用パターンPPSを撮影する。
ステップS4において、印刷装置10は、撮像装置40により撮影した位置調整用パターンPPSの情報から、撮像装置40の撮影位置の補正値(Δx、Δy)を演算する。例えば図8において、印刷装置10は、撮影された位置調整用パターンPPSの中心X座標と、撮影エリアARの基準位置CPのX座標の差を、補正値Δxとして演算する。また撮影された位置調整用パターンPPSの中心Y座標と、撮影エリアARの基準位置CPのY座標の差を、補正値Δyとして演算する。基準位置CPは、例えば撮影エリアARの中心である。
ステップS5において、印刷装置10は、演算された補正値(Δx、Δy)を記憶部80に記憶させる。
図7のA2は、求められた位置調整用の補正値に基づいて、着弾ずれ検出の精度を補正する処理のフローである。
ステップS6において、印刷装置10はテストパターンTPT1、TPT2を印刷する。印刷装置10は、テストパターンTPT1、TPT2の印刷位置である所定位置にキャリッジ20を移動させて、全てのヘッドユニット31、32を用いてテストパターンTPT1、TPT2を印刷する。これにより、ヘッドユニット31、32の各々に対応したテストパターンTPT1、TPT2が印刷される。
ステップS7において、印刷装置10は、補正値Δyに基づいて印刷媒体2を搬送する制御を行う。印刷装置10は、撮影エリアの中心位置のずれ補正値として記憶部80に記憶された、中心y座標の差である補正値Δyを読み出す。そして印刷装置10は、印刷媒体2をΔyだけ搬送移動する制御を行う。
ステップS8において、印刷装置10は、補正値Δxに基づいてキャリッジ20を移動する制御を行う。印刷装置10は、撮影エリアARの中心位置のずれ補正値として記憶部80に記憶された、中心x座標の差である補正値Δxを読み出す。そして印刷装置10は、撮像装置40によりテストパターンTPT1、TPT2を撮影する際に、Δxだけキャリッジ20を移動する制御を行う。
ステップS9において、印刷装置10は、印刷媒体2に印刷されたテストパターンTPT1、TPT2を撮影する。
ステップS10において、印刷装置10は、テストパターンTPT1、TP2が撮像された画像に基づいて、着弾ずれを検出する。なお、テストパターンTPT1、TP2は、各々が別の画像に撮像されてもよいし、2つが同じ画像に撮像されてもよい。印刷装置10は、ヘッドユニット31、32の各ノズルのインクの着弾位置と、2次元スケール47における理想の着弾基準とのずれに基づいて、着弾ずれ補正値を演算する。
ステップS11において、印刷装置10は、演算された着弾ずれ補正値を記憶部80に記憶させる。印刷媒体2への実印刷時においては、この着弾ずれ補正値を用いることで良好な印刷制御が実現される。
なお上記A1においてカメラ位置補正のみ行う例を説明したが、更に撮像画像の台形補正が行われてもよい。例えば、印刷装置10は、位置調整用パターンPPSとして、図8等に示すプラスマークに加えて方眼を印刷する。印刷装置10は、撮像装置40により撮影した位置調整用パターンPPSの方眼の歪みを補正する台形補正値を求める。印刷装置10は、テストパターンTPT1、TPT2を撮影した画像に対して台形補正値により台形補正を施し、その台形補正後の画像から着弾ずれを検出する。
本実施形態によれば、印刷装置10の処理部70は、撮影エリアARの校正処理を行う。校正処理は、上述した処理フローのA1に対応する。
このようにすれば、着弾ずれ検出に用いられる撮像装置40の撮影エリアARが校正されるので、着弾ずれ検出の基準である2次元スケール47が校正される。即ち、撮像装置40の取り付け位置に誤差が生じた場合には、2次元スケール47上で定義された理想着弾位置が誤差の分だけずれることになる。本実施形態によれば、撮影エリアARが校正されることで、適切な理想着弾位置を基準とした着弾ずれ検出が可能となる。
3.着弾ずれ検出の詳細
図9は、テストパターン撮影手法の第1例である。なお図9では主走査方向DRAへのキャリッジ20の移動を縦に並べて模式的に示すが、キャリッジ20がY軸方向に動くことを示すものではなく、キャリッジ20は主走査方向DRAにのみ移動する。また図9では、印刷媒体2の図示を省略している。
S11に示すように、印刷制御部72は、ヘッドユニット31にテストパターンTPT1を印刷させ、ヘッドユニット32にテストパターンTPT2を印刷させる。印刷制御部72は、テストパターンTPT1、TPT2を同時に印刷させる。テストパターンTPT1、TPT2は、理想的にはY軸方向に沿った罫線パターンである。即ち、印刷媒体2に印刷されたテストパターンTPT1、TPT2は、ノズル列が吐出したインクの着弾の列であり、理想的にはY軸方向に沿った着弾の列である。以下では1つのノズル列につき1列の着弾の列がテストパターンとして印刷される例を説明するが、1つのノズル列につき複数列の着弾の列がテストパターンとして印刷されてもよい。
S12に示すように、着弾ずれ検出部78は、キャリッジ20が距離dXAだけ移動したタイミングで撮像装置40にテストパターンTPT1を撮影させる。これにより、撮影エリアARの中央領域にテストパターンTPT1が写った画像が得られる。S13に示すように、着弾ずれ検出部78は、キャリッジ20が更に距離dABだけ移動したタイミングで撮像装置40にテストパターンTPT2を撮影させる。これにより、撮影エリアARの中央領域にテストパターンTPT2が写った画像が得られる。距離dXAは、X軸方向における撮像装置40とヘッドユニット31の距離の設計値であり、距離dABは、X軸方向におけるヘッドユニット31とヘッドユニット32の距離の設計値である。具体的には、距離dXAは、X軸方向における撮影エリアARの中心とヘッドユニット31のノズル列との距離の設計値であり、距離dABは、X軸方向におけるヘッドユニット31のノズル列とヘッドユニット32のノズル列との距離の設計値である。設計値とは、設計時に決められた値であり、キャリッジ20に対して理想的に撮像装置40とヘッドユニット31、32が取り付けられたときの値である。
図10は、テストパターン撮影手法の第2例である。図10においても、図9と同様に、主走査方向DRAへのキャリッジ20の移動を縦に並べて模式的に示す。また図10において印刷媒体2の図示を省略している。
S21に示すように、印刷制御部72は、ヘッドユニット31、32にテストパターンTPT1、TPT2を同時に印刷させる。S22に示すように、着弾ずれ検出部78は、キャリッジ20が距離dXA+dAB/2だけ移動したタイミング、即ち撮影エリアARにテストパターンTPT1、TPT2の両方が入るタイミングで撮像装置40にテストパターンTPT1、TPT2を撮影させる。これにより、テストパターンTPT1、TPT2の両方が写った画像が得られる。
着弾ずれ検出部78は、図9又は図10で得られた撮像テストパターンと2次元スケール47における理想画像パターンとを比較することで、着弾ずれを検出する。このとき、ヘッドユニット31のノズル列に対応して第1理想画像パターンが設定されており、ヘッドユニット32のノズル列に対応して第2理想画像パターンが設定されている。着弾ずれ検出部78は、テストパターンTPT1を撮影した撮像テストパターンと第1理想画像パターンとを比較することで、ヘッドユニット31のノズル列の着弾ずれを検出する。また着弾ずれ検出部78は、テストパターンTPT2を撮影した撮像テストパターンと第2理想画像パターンとを比較することで、ヘッドユニット32のノズル列の着弾ずれを検出する。
第1理想画像パターンと第2理想画像パターンは、ヘッドユニット31、32のノズル列のノズル配置に応じたパターンとなっている。即ち、ヘッドユニット31、32のノズル配置が異なる場合には、第1理想画像パターンと第2理想画像パターンは異なり、ヘッドユニット31、32のノズル配置が同じ場合には、第1理想画像パターンと第2理想画像パターンは同じである。後者の場合には、記憶部80に共通の理想画像パターンが記憶され、その共通の理想画像パターンが第1理想画像パターン及び第2理想画像パターンとして用いられてもよい。
本実施形態によれば、着弾ずれ検出部78は、複数のノズル列である第1~第nノズル列に対応した第1~第n理想画像パターンの第i理想画像パターンを用いて、第1~第nノズル列の第iノズル列を被調整ノズル列としたときの着弾ずれを検出する。nは2以上の整数である。iは1以上n以下の整数である。なお図9又は図10の例では、n=2であり、ヘッドユニット31、32のノズル列が第1~第nノズル列に対応する。
このようにすれば、印刷ヘッド22に設けられる第1~第nノズル列の各ノズル列に対して、2次元スケール47上の理想画像パターンが設定される。これにより、第1~第nノズル列のいずれかが基準となるのではなく、第1~第nノズル列の各ノズル列の着弾ずれが2次元スケール47上の絶対値として検出される。
また本実施形態において、図9と図10では撮影エリアARの縦又は横のほぼ全体を占めるような領域にテストパターンTPT1、TPT2が印刷される例を示したが、テストパターンTPT1、TPT2は、撮像装置40が撮影する撮影エリアARの中央領域に印刷されてもよい。中央領域は、撮影エリアARの中心を含む領域であり、且つ撮影エリアARよりも狭い領域である。中央領域は、例えば、撮影エリアARの縦幅及び横幅の半分以下となるような領域である。
このようにすれば、レンズ42の光学的な性能が高い撮影エリアARの中央領域でテストパターンTPT1、TPT2を撮影できる。これにより、高精度に着弾ずれを検出できるようになる。なお、光学的な性能が高いとは、例えば画像の鮮鋭度が高い、レンズ42の収差が小さい、或いは画像の歪みが小さい等である。
以下、図9のようにテストパターンTPT1、TPT2を1つずつ撮影し、その撮像テストパターンから着弾ずれを検出する例を説明する。いずれのテストパターンに対しても着弾ずれ検出手法は同様である。図10のようにテストパターンTPT1、TPT2を同時に撮影する場合においても、各テストパターンについて同様な着弾ずれ検出を行うが、後述するように2つの撮像テストパターン間の距離を検出することで着弾ずれ検出を行ってもよい。
図11は、着弾の理想状態を示す図である。図11において、方眼の1マスは1つの画素PXに相当する。ITPFは理想画像パターンであり、理想ドットIDT1~IDT4を含む。1つの理想ドットは、1つのノズルが吐出するインク1滴の理想の着弾に対応する。図11では、ドットの直径をエリアセンサー41の4画素としているが、ドットの直径はこれに限定されない。
理想ドットIDT1~IDT4は、Y軸に平行な基準線LREFに沿って等間隔に並ぶ。基準線LREFのX座標はxr1である。この基準線LREFが着弾ずれ検出の基準となり、X軸方向における基準線LREFと実際の着弾とのずれ量がピクセル数で検出される。
エリアセンサー41の画素アレイにおいて理想ドットIDT1が占める列に対応して列領域CLM1が設定される。同様に、理想ドットIDT2~IDT4に対応して列領域CLM2~CLM4が設定される。X軸方向における列領域CLM1~CLM4の幅は、例えば画素アレイの幅であるが、着弾ずれの最大値に相当する所定幅であってもよい。この列領域CLM1~CLM4を用いて、撮像テストパターンのドットがいずれのノズルに対応するのか、即ち理想ドットIDT1~IDT4のいずれに対応するのかが判断される。
理想画像パターンとして、例えば理想ドットIDT1~IDT4の画像データが記憶部80に記憶される。この場合、着弾ずれ検出部78は、読み出した理想ドットIDT1~IDT4の画像データから基準線LREFのX座標xr1と列領域CLM1~CLM4を求める。或いは、理想画像パターンとして、基準線LREFのX座標xr1と列領域CLM1~CLM4の指定情報とが記憶部80に記憶されてもよい。この場合、着弾ずれ検出部78は、記憶部80から基準線LREFのX座標xr1と列領域CLM1~CLM4の指定情報とを読み出す。
図12は、実際の着弾の一例である。図12において、方眼の1マスは1つの画素PXに相当する。TPTは、実際に印刷されたテストパターンを撮像した撮像テストパターンであり、撮像ドットDT1~DT4を含む。1つの撮像ドットは、1つのノズルが吐出するインク1滴の実際の着弾に対応する。
着弾ずれ検出部78は、列領域CLM1内に存在する撮像ドットDT1を、理想ドットIDT1に対応した撮像ドットであると判断する。同様に、着弾ずれ検出部78は、列領域CLM2~CLM4内に存在する撮像ドットDT2~DT4を、理想ドットIDT2~IDT4に対応した撮像ドットであると判断する。
着弾ずれ検出部78は、ノズル列の両端のノズルに対応した撮像ドットDT1、DT4の中心のX座標を検出する。撮像ドットDT1の中心のX座標がxr1であり、撮像ドットDT4の中心のX座標がxr7であったとする。Δxp=xr7-xr1とし、ノズル列のノズル数を2以上の整数mとしたとき、撮像テストパターンTPTにおける1ドット当たりの着弾ずれ量Δdは下式(1)となる。ΔxpとΔdは、ピクセル数で表される。例えば1ピクセルの距離は「1」であり、0.5ピクセルの距離は「0.5」である。
Δd=Δxp/(m-1) ・・・(1)
jを1以上mの整数としたとき、X軸方向における基準線LREFに対するj番目の撮像ドットの着弾ずれ量xdjは、下式(2)となる。
xdj=(j-1)×Δd ・・・(2)
2次元スケール47におけるドットピッチをdxとしたとき、1ドット当たりの着弾ずれ量Δdが何ドットピッチに相当するかを示すずれ量Δd’は、下式(3)となり、着弾ずれ量xdjが何ドットピッチに相当するかを示すずれ量xdj’は、下式(4)となる。ドットピッチdxは、印刷媒体2における実距離のドットピッチを2次元スケール47上のピクセル数に換算した値であり、撮像装置40の光学的倍率によって決まる。図12の例では、Δd=3ピクセル、dx=4ピクセル/ドットなので、Δd’=0.75ドットである。
Δd’=Δd/dx ・・・(3)
xdj’=(j-1)×Δd’ ・・・(4)
なお、図12では撮像ドットDT1の中心X座標が基準線LREFと同じxr1であるが、これに限定されない。撮像ドットDT1の中心X座標をxr2としたとき、上式(1)においてΔxp=xr7-xr2であり、xdjは下式(5)となる。
xdj=(xr2-xr1)+(j-1)×Δd ・・・(5)
本実施形態によれば、テストパターンは、各ノズル列に平行な罫線を印刷する罫線テストパターンである。着弾ずれ検出部78は、エリアセンサー41の特定の行に対応した2次元スケール47上の基準線LREFと、撮像テストパターンTPTとして撮像された罫線テストパターンとのずれ量を、被調整ノズル列の着弾ずれ量xdjとして検出する。
このようにすれば、基準線LREFに対応した特定の行のX座標xr1を基準として、X軸方向における各ドットの着弾ずれ量xdjを検出できる。また基準線LREFを用いることで、ドット間の比較をする必要がなく、X座標の差分のみで着弾ずれ量xdjを検出できるので、処理が簡素化される。
また本実施形態では、着弾ずれ検出部78は、2次元スケール47における基準線LREFと罫線テストパターンとのずれ量の絶対値を、エリアセンサー41上のピクセル数で検出する。これは、本実施形態においてΔxp又はΔdをピクセル数で求めたことに相当する。
このようにすれば、画像上において基準線LREFと着弾の間のピクセル数を検出することで、各ノズルの着弾ずれ量xdjを検出できる。また、2次元スケール47と印刷媒体2における実距離とは、撮像装置40の光学的倍率によって対応付けられるので、上式(3)(4)で説明したように、ピクセル数で検出した着弾ずれ量xdjを、ドット数で表したずれ量xdj’に換算できる。このドット数で表したずれ量xdj’に基づいて画素シフト補正又は吐出タイミング補正を行うことで、着弾ずれを補正できる。
また本実施形態では、基準線LREFは、Y軸方向に平行である。着弾ずれ検出部78は、罫線テストパターンにおける被調整ノズル列のノズルの着弾位置と、基準線LREFとのX軸方向のずれ量を、着弾ずれ量xdjとして検出する。
このようにすれば、被調整ノズル列が有する複数のノズルの各ノズルについて、着弾ずれ量xdjを検出できる。これにより、適切な画素シフト補正又は吐出タイミング補正を行えるようになり、着弾ずれによる画像ムラを補正できる。
なお、図10のように2つのテストパターンTPT1、TPT2を同時に撮像する場合には、テストパターンTPT1、TPT2の間の距離を検出してもよい。即ち、着弾ずれ検出部78は、撮像テストパターンからテストパターンTPT1、TPT2の間の距離dAB’を検出し、その距離dAB’と理想値である設計距離dABとの差分を着弾ずれ量として検出する。この場合、ヘッドユニット31、32のいずれかを基準とするのではなく、あくまでも2次元スケール47を用いてヘッドユニット31、32の相対的な取り付け誤差が検出される。即ち、ヘッドユニット31、32のいずれが交換されても、ヘッドユニット31、32の相対的な取り付け誤差が再度検出されるだけである。
図13、図14は着弾ずれ検出の変形例を説明する図である。図13では、ヘッドユニット31のノズル列NZR1に設けられるノズルNA1~NA4と、ヘッドユニット32のノズル列NZR2に設けられるノズルNB1~NB4とが、Y軸方向において交互に並ぶように配置されている。即ち、仮にノズルNB1~NB4をX軸方向に移動させて、ノズルNA1~NA4とノズルNB1~NB4をY軸方向に沿って一直線上に並べたとすると、NA1、NB1、NA2、NB2、・・・、NA4、NB4が等間隔に並ぶことになる。
図13のようなノズル配置の場合、図14に示す理想画像パターンを用いることが可能である。図14の理想画像パターンは、ノズルNA1~NA4に対応した理想ドットDA1~DA4と、ノズルNB1~NB4に対応した理想ドットDB1~DB4とを含む。理想画像パターンにおいて、DA1、DB1、DA2、DB2、・・・、DA4、DB4がY軸に平行な基準線LREFに沿って等間隔に並ぶ。
印刷制御部72は、ヘッドユニット31、32にテストパターンを印刷させるとき、Y軸に平行な同一の直線上に罫線テストパターンを印刷するように、制御する。即ち、印刷制御部72は、ヘッドユニット32に罫線テストパターンを印刷させた後に、キャリッジ20がdABだけ移動したタイミングでヘッドユニット31に罫線テストパターンを印刷させる。着弾ずれ検出部78は、印刷媒体2に印刷されたテストパターンを撮像装置40に撮像させることで撮像テストパターンを取得し、その撮像テストパターンと理想画像パターンとを比較することで、ヘッドユニット31、32の各ノズルの着弾ずれを検出する。
以上に説明した本実施形態の印刷装置は、印刷ヘッドと撮像装置とキャリッジと処理部とを含む。印刷ヘッドは複数のノズル列を有し、複数のノズル列の各ノズル列が複数のノズルから構成される。撮像装置は、エリアセンサー及びレンズを含む。キャリッジは、印刷ヘッドと撮像装置を搭載する。処理部は、印刷ヘッドを用いてテストパターンを印刷し、テストパターンを撮像装置により撮像して撮像テストパターンを取得し、撮像テストパターンに基づいて複数のノズルから吐出したインクの着弾ずれを検出する。エリアセンサーは、行方向及び列方向にマトリックス配置された複数の画素を有する。撮像装置は、エリアセンサーの行方向と、各ノズル列を構成する複数のノズルの配列方向とが平行になるようにキャリッジに設置される。エリアセンサーの行方向をY軸方向とし、列方向をX軸方向とするスケールを仮想的な2次元スケールとする。このとき、処理部は、複数のノズル列に含まれる被調整ノズル列からインクを吐出させてテストパターンを印刷させ、2次元スケールを着弾ずれ検出の基準として、撮像テストパターンに基づいて、被調整ノズル列の着弾ずれを検出する。
このようにすれば、エリアセンサーの行方向及び列方向によってY軸及びX軸が規定される2次元スケールが、インクの着弾ずれの基準となる。即ち、印刷ヘッドが有する複数のノズル列以外の基準が設けられることで、複数のノズル列が、着弾ずれ検出において対等に扱われる。これにより、複数のノズル列のいずれを搭載するヘッドユニットが交換された場合であっても、常に2次元スケールを基準として各ノズル列の着弾ずれを検出できる。
また本実施形態では、処理部は、2次元スケールにおける被調整ノズル列の着弾位置の理想画像パターンと、撮像テストパターンとを比較することによって、着弾ずれを検出してもよい。
このようにすれば、2次元スケール上において定義される理想画像パターンと撮像テストパターンとを比較することで、2次元スケールを基準として各ノズル列の着弾ずれを検出できる。
また本実施形態では、処理部は、複数のノズル列である第1~第nノズル列(nは2以上の整数)に対応した第1~第n理想画像パターンの第i理想画像パターン(iは1以上n以下の整数)を用いて、第1~第nノズル列の第iノズル列を被調整ノズル列としたときの着弾ずれを検出してもよい。
このようにすれば、印刷ヘッドに設けられる第1~第nノズル列の各ノズル列に対して、2次元スケール上の理想画像パターンが設定される。これにより、第1~第nノズル列のいずれかが基準となるのではなく、第1~第nノズル列の各ノズル列の着弾ずれが2次元スケール上の絶対値として検出される。
また本実施形態では、エリアセンサーは、行方向の複数の画素データを一括して読み出して出力するセンサーであってもよい。
ローリングシャッター方式では各行の読み出しタイミングが異なっているため、撮像装置と被写体とが相対的に動くことでローリングシャッター歪みが生じる場合がある。本実施形態では、画素データが一括して読み出されるエリアセンサーの行方向と、各ノズル列を構成する複数のノズルの配列方向とが平行になるように、撮像装置がキャリッジに設置される。これにより、エリアセンサーの行方向が主走査方向に直交するので、ノズル列の着弾を撮像する際にローリングシャッター歪みの影響を受けにくい。
また本実施形態では、テストパターンは、各ノズル列に平行な罫線を印刷する罫線テストパターンであってもよい。処理部は、エリアセンサーの特定の行に対応した2次元スケール上の基準線と、撮像テストパターンとして撮像された罫線テストパターンとのずれ量を、被調整ノズル列の着弾ずれ量として検出してもよい。
このようにすれば、基準線に対応した特定の行のX座標を基準として、X軸方向における各ドットの着弾ずれ量を検出できる。また基準線を用いることで、ドット間の比較をする必要がなく、X座標の差分のみで着弾ずれ量を検出できるので、処理が簡素化される。
また本実施形態では、処理部は、2次元スケールにおける基準線と罫線テストパターンとのずれ量の絶対値を、エリアセンサー上のピクセル数で検出してもよい。
このようにすれば、画像上において基準線と着弾の間のピクセル数を検出することで、各ノズルの着弾ずれ量を検出できる。また、2次元スケールと印刷媒体における実距離とは、撮像装置の光学的倍率によって対応付けられるので、ピクセル数で検出した着弾ずれ量を、ドット数で表したずれ量に換算できる。このように、仮想的な2次元スケールを着弾ずれ量のスケールとして用いることが可能である。
また本実施形態では、基準線は、Y軸方向に平行であってもよい。処理部は、罫線テストパターンにおける被調整ノズル列のノズルの着弾位置と、基準線とのX軸方向のずれ量を、着弾ずれ量として検出してもよい。
このようにすれば、被調整ノズル列が有する複数のノズルの各ノズルについて、着弾ずれ量を検出できる。これにより、適切な画素シフト補正又は吐出タイミング補正を行えるようになり、着弾ずれによる画像ムラを補正できる。
また本実施形態では、テストパターンは、撮像装置が撮影する撮影エリアの中央領域に印刷されてもよい。
このようにすれば、レンズの光学的な性能が高い撮影エリアの中央領域でテストパターンを撮影できる。これにより、高精度に着弾ずれを検出できるようになる。
また本実施形態では、処理部は、撮影エリアの校正処理を行ってもよい。
撮像装置の取り付け位置に誤差が生じた場合には、2次元スケール上で定義された理想着弾位置が誤差の分だけずれることになる。本実施形態によれば、着弾ずれ検出に用いられる撮像装置の撮影エリアが校正されるので、着弾ずれ検出の基準である2次元スケールが校正される。これにより、適切な理想着弾位置を基準とした着弾ずれ検出が可能となる。
また本実施形態の調整方法は、各ノズル列が複数のノズルから構成される複数のノズル列を有する印刷ヘッドと、エリアセンサー及びレンズを含む撮像装置と、印刷ヘッドと撮像装置を搭載したキャリッジと、を含む印刷装置における着弾ずれを調整する。調整方法は、印刷ヘッドを用いて、複数のノズル列に含まれる被調整ノズル列からインクを吐出させてテストパターンを印刷する。調整方法は、行方向及び列方向にマトリックス配置された複数の画素を有するエリアセンサーの行方向と、各ノズル列を構成する複数のノズルの配列方向とが平行になるように設置された撮像装置により、テストパターンを撮像して撮像テストパターンを取得する。調整方法は、エリアセンサーの行方向をY軸方向とし、列方向をX軸方向とするスケールを仮想的な2次元スケールとしたときに、2次元スケールを着弾ずれ検出の基準として、撮像テストパターンに基づいて、被調整ノズル列の複数のノズルから吐出したインクの着弾ずれを検出する。調整方法は、着弾ずれに基づいて着弾ずれを調整する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また印刷装置等の構成及び動作等、及び印刷装置の調整方法も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
2…印刷媒体、10…印刷装置、12…制御基板、14…操作パネル、16…インク収容部、18…給送部、19…キャリッジレール、20…キャリッジ、22…印刷ヘッド、23~28,31,32…ヘッドユニット、40…撮像装置、41…エリアセンサー、42…レンズ、47…2次元スケール、50…移動機構、60…搬送機構、70…処理部、72…印刷制御部、74…位置調整部、78…着弾ずれ検出部、80…記憶部、82…カメラ位置補正値記憶部、86…着弾ずれ補正値記憶部、AR…撮影エリア、CLM1~CLM4…列領域、DR1…主走査方向、DR2…副走査方向、LREF…基準線、NZR1,NZR2…ノズル列、PX…画素、TPT…撮像テストパターン、TPT1,TPT2…テストパターン

Claims (9)

  1. 各ノズル列が複数のノズルから構成される複数のノズル列を有する印刷ヘッドと、
    エリアセンサー及びレンズを含む撮像装置と、
    前記印刷ヘッドと前記撮像装置を搭載したキャリッジと、
    前記印刷ヘッドを用いて前記各ノズル列に平行な罫線を罫線テストパターンとして印刷し、前記罫線テストパターンを前記撮像装置により撮像して撮像テストパターンを取得し、前記撮像テストパターンに基づいて前記複数のノズルから吐出したインクの着弾ずれを検出する処理部と、
    を含み、
    前記エリアセンサーは、
    行方向及び列方向にマトリックス配置された複数の画素を有し、
    前記撮像装置は、
    前記エリアセンサーの前記行方向と、前記各ノズル列を構成する前記複数のノズルの配列方向とが平行になるように前記キャリッジに設置され、
    前記エリアセンサーの前記行方向をY軸方向とし、前記列方向をX軸方向とするスケールを仮想的な2次元スケールとしたときに、
    前記処理部は、
    前記複数のノズル列に含まれる被調整ノズル列からインクを吐出させて前記罫線テストパターンを印刷させ、前記エリアセンサーの特定の行に対応した前記2次元スケール上の基準線と、前記撮像テストパターンとして撮像された前記罫線テストパターンとのずれ量を、前記被調整ノズル列の着弾ずれ量として検出することで、前記被調整ノズル列の前記着弾ずれを検出することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記処理部は、
    前記2次元スケールにおける前記被調整ノズル列の着弾位置の理想画像パターンと、前記撮像テストパターンとを比較することによって、前記着弾ずれを検出することを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項2に記載の印刷装置において、
    前記処理部は、
    前記複数のノズル列である第1~第nノズル列(nは2以上の整数)に対応した第1~第n理想画像パターンの第i理想画像パターン(iは1以上n以下の整数)を用いて、前記第1~第nノズル列の第iノズル列を前記被調整ノズル列としたときの前記着弾ずれを検出することを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記エリアセンサーは、
    前記行方向の複数の画素データを一括して読み出して出力するセンサーであることを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記処理部は、
    前記2次元スケールにおける前記基準線と前記罫線テストパターンとの前記ずれ量の絶対値を、前記エリアセンサー上のピクセル数で検出することを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記基準線は、前記Y軸方向に平行であり、
    前記処理部は、
    前記罫線テストパターンにおける前記被調整ノズル列のノズルの着弾位置と、前記基準線との前記X軸方向のずれ量を、前記着弾ずれ量として検出することを特徴とする印刷装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の印刷装置において、
    前記罫線テストパターンは、前記撮像装置が撮影する撮影エリアの中央領域に印刷されることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項に記載の印刷装置において、
    前記処理部は、
    前記撮影エリアの校正処理を行うことを特徴とする印刷装置。
  9. 各ノズル列が複数のノズルから構成される複数のノズル列を有する印刷ヘッドと、エリアセンサー及びレンズを含む撮像装置と、前記印刷ヘッドと前記撮像装置を搭載したキャリッジと、を含む印刷装置における着弾ずれを調整する調整方法であって、
    前記印刷ヘッドを用いて、前記複数のノズル列に含まれる被調整ノズル列からインクを吐出させて、前記各ノズル列に平行な罫線を罫線テストパターンとして印刷し、
    行方向及び列方向にマトリックス配置された複数の画素を有する前記エリアセンサーの前記行方向と、前記各ノズル列を構成する前記複数のノズルの配列方向とが平行になるように設置された前記撮像装置により、前記罫線テストパターンを撮像して撮像テストパターンを取得し、
    前記エリアセンサーの前記行方向をY軸方向とし、前記列方向をX軸方向とするスケールを仮想的な2次元スケールとしたときに、前記エリアセンサーの特定の行に対応した前記2次元スケール上の基準線と、前記撮像テストパターンとして撮像された前記罫線テストパターンとのずれ量を、前記被調整ノズル列の着弾ずれ量として検出することで、前記被調整ノズル列の前記複数のノズルから吐出したインクの前記着弾ずれを検出し、
    前記着弾ずれに基づいて前記着弾ずれを調整することを特徴とする調整方法。
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