JP6665698B2 - 画像処理方法 - Google Patents
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Description
本発明は、画像処理方法等に関する。
従来、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の各画素をベイヤー配列したカラーフィルターを用いた撮像装置を用いて、製品等の検査を行う画像処理方法が知られている。
このようなベイヤー配列のカラーフィルターを用いた場合、1つの画素に対して、R,G,Bのいずれかの色光が受光されるので、受光された色の階調値しか得られない。例えば、画素(i,j)においてカラーフィルターのRが配置される場合、画素(i,j)に対するRの階調値は得られるが、当該画素におけるBの階調値やGの階調値は得られない。したがって、従来、当該画素に対する他の色の階調値は、その周囲画素の階調値に基づいて補間処理していた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の画像処理方法では、画素に対するある色の階調値を得るために、その周囲画素の同色の階調値を用いて補間処理を行っている。
このようなベイヤー配列のカラーフィルターを用いた場合、1つの画素に対して、R,G,Bのいずれかの色光が受光されるので、受光された色の階調値しか得られない。例えば、画素(i,j)においてカラーフィルターのRが配置される場合、画素(i,j)に対するRの階調値は得られるが、当該画素におけるBの階調値やGの階調値は得られない。したがって、従来、当該画素に対する他の色の階調値は、その周囲画素の階調値に基づいて補間処理していた(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の画像処理方法では、画素に対するある色の階調値を得るために、その周囲画素の同色の階調値を用いて補間処理を行っている。
ところで、ベイヤー配列のカラーフィルターでは、Gの配置数がR,Bよりも多いので、上記特許文献1のような補間処理により各画素のGの階調値を高解像度に算出できる。しかしながら、R,Bに関しては、画素数が少ないので、階調値の解像度が低く、撮像画像のモザイクデータに基づいてデモザイクデータを生成した場合に、Gのデモザイクデータの解像度の半分程度の解像度となるので、色に拠らず同等な解像度が必要な用途においては、R,Bの解像度低下が課題となっていた。
本発明は、撮像画像の各画素に対するR,Bの階調値を高精度にできる画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明の一適用例に係る画像処理方法は、赤色、緑色、及び青色を有するベイヤー配列のカラーフィルターを備えた撮像素子から得られる撮像画像に対し、第一色の対象画素における前記第一色及び前記緑色以外の第二色の階調値を算出する画像処理方法であって、前記対象画素の周囲の前記第二色の比較画素における前記緑色の階調値である比較緑色値、及び前記対象画素の前記緑色の階調値である対象緑色値を取得する緑色値取得ステップと、前記比較緑色値及び前記対象緑色値を用いた比例計算を用いて前記対象画素に対する前記第二色の階調値を算出する階調値算出ステップと、を実施することを特徴とする。
本適用例では、対象画素に対する第二色の階調値を算出する際に、対象画素の周囲にある第二色の比較画素を用いる。この際、緑色値取得ステップにより、対象画素に対する緑色の階調値(対象緑色値)と、比較画素に対する緑色の階調値(比較緑色値)とを取得する。そして、階調値算出ステップにおいて、これらの対象緑色値と、比較緑色値とを用いた比例計算を実施して、対象画素に対する第二色に階調値を算出する。
これにより、撮像画像において画素数が多い緑色の階調値に基づいた比例計算を用いて第二色(赤色や青色)の階調値を算出するので、配置数が少ない第二数の階調値のみを用いて補間処理を行う場合に比べて、緑色の階調値を考慮して第二色の階調値を精度よく算出することができる。よって、撮像画像に基づいたデモザイクデータを生成する際に、緑色のデモザイクデータと同程度の解像度の第二色のデモザイクデータを得ることができる。これにより、例えば撮像画像に基づいて被撮像物の検査等の処理を行う場合に、精度の高い処理を行うことができる。
これにより、撮像画像において画素数が多い緑色の階調値に基づいた比例計算を用いて第二色(赤色や青色)の階調値を算出するので、配置数が少ない第二数の階調値のみを用いて補間処理を行う場合に比べて、緑色の階調値を考慮して第二色の階調値を精度よく算出することができる。よって、撮像画像に基づいたデモザイクデータを生成する際に、緑色のデモザイクデータと同程度の解像度の第二色のデモザイクデータを得ることができる。これにより、例えば撮像画像に基づいて被撮像物の検査等の処理を行う場合に、精度の高い処理を行うことができる。
本適用例の画像処理方法において、前記緑色値取得ステップは、前記対象緑色値G(i,j)を下記式(1)により算出し、前記階調値算出ステップは、前記第二色の階調値A(i,j)を下記式(2)により算出することが好ましい。
本適用例では、対象画素に対して、その周囲8画素を比較画素とした場合に、比較画素における第二色の平均値({A(i-1,j)+A(i-1,j+1)+A(i+1,j-1)+A(i+1,j+1)}/4)に対して、比較緑色値の平均({G(i-1,j)+G(i-1,j+1)+G(i+1,j-1)+G(i+1,j+1)}/4)及び対象緑色値(G(i,j))の比(G(i,j)/{G(i-1,j)+G(i-1,j+1)+G(i+1,j-1)+G(i+1,j+1)}/4)を掛け合せた比例計算を行う。つまり、式(2)により対象画素の第二色に対する階調値を算出する。これにより、対象画素の第二色に対する階調値を、容易にかつ高精度に算出することができる。
本適用例の画像処理方法において、前記緑色値取得ステップは、前記対象画素が前記赤色又は前記青色である場合に、前記対象画素の周囲の前記緑色の画素に基づいて前記対象緑色値を補間処理により算出し、前記比較画素の周囲の前記緑色の画素に基づいて前記比較緑色値を補間処理により算出することが好ましい。
本適用例では、対象画素や比較画素の緑色に対する階調値(対象緑色値及び比較緑色値)として、対象画素や比較画素が緑色の画素ではない場合に、その周囲の緑色画素に基づいて補間処理を行う。ベイヤー配列では、緑色画素は、赤色画素や青色画素に対して多く配置されているので、補間処理を用いることで、対象緑色値及び比較緑色値を容易に、かつ高精度に取得することができる。
本適用例では、対象画素や比較画素の緑色に対する階調値(対象緑色値及び比較緑色値)として、対象画素や比較画素が緑色の画素ではない場合に、その周囲の緑色画素に基づいて補間処理を行う。ベイヤー配列では、緑色画素は、赤色画素や青色画素に対して多く配置されているので、補間処理を用いることで、対象緑色値及び比較緑色値を容易に、かつ高精度に取得することができる。
以下、本発明に係る一実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明の画像処理方法を実施する印刷装置の一例として、測定装置を備えたプリンター1(インクジェットプリンター)について、以下説明する。
[プリンターの概略構成]
図1は、本実施形態のプリンター1の外観の構成例を示す図である。図2は、本実施形態のプリンター1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンター1は、供給ユニット11、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、制御ユニット15(図2参照)と、を備えている。このプリンター1は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器20から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14及びキャリッジ13を制御し、メディアM上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター1は、予め設定された元画像データに基づいてメディアM上の所定位置にテストパターンを形成し、当該テストパターンの撮像画像を取得して画像処理を行い、印刷された画像が適正でない場合に補正処理を行う。
以下、プリンター1の各構成について具体的に説明する。
図1は、本実施形態のプリンター1の外観の構成例を示す図である。図2は、本実施形態のプリンター1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンター1は、供給ユニット11、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、制御ユニット15(図2参照)と、を備えている。このプリンター1は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器20から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14及びキャリッジ13を制御し、メディアM上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター1は、予め設定された元画像データに基づいてメディアM上の所定位置にテストパターンを形成し、当該テストパターンの撮像画像を取得して画像処理を行い、印刷された画像が適正でない場合に補正処理を行う。
以下、プリンター1の各構成について具体的に説明する。
供給ユニット11は、画像形成対象となるメディアM(本実施形態では、紙面を例示)を、画像形成位置に供給するユニットである。この供給ユニット11は、例えばメディアMが巻装されたロール体111(図1参照)、ロール駆動モーター(図示略)、及びロール駆動輪列(図示略)等を備える。そして、制御ユニット15からの指令に基づいて、ロール駆動モーターが回転駆動され、ロール駆動モーターの回転力がロール駆動輪列を介してロール体111に伝達される。これにより、ロール体111が回転し、ロール体111に巻装された紙面がY方向(副走査方向)における下流側(+Y方向)に供給される。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等のメディアMをローラー等によって例えば1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によってメディアMが供給されてもよい。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等のメディアMをローラー等によって例えば1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によってメディアMが供給されてもよい。
搬送ユニット12は、本発明の搬送機構であって、供給ユニット11から供給されたメディアMを、本発明の一方向であるY方向に沿って搬送する。この搬送ユニット12は、搬送ローラー121と、搬送ローラー121とメディアMを挟んで配置され、搬送ローラー121に従動する従動ローラー(図示略)と、プラテン122と、を含んで構成されている。
搬送ローラー121は、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット15の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間にメディアMを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー121のY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ13に対向するプラテン122が設けられている。
搬送ローラー121は、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット15の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間にメディアMを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー121のY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ13に対向するプラテン122が設けられている。
キャリッジ13は、メディアMに対して画像を印刷する印刷部16と、メディアM上の所定の測定位置(測定領域)の撮像処理を行う撮像部17と、を備えている。
このキャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向(X方向)に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理(メディアMに対する画像形成処理)及び、撮像部17による撮像処理を実施する。
なお、キャリッジ13の詳細な構成については後述する。
このキャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向(X方向)に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理(メディアMに対する画像形成処理)及び、撮像部17による撮像処理を実施する。
なお、キャリッジ13の詳細な構成については後述する。
キャリッジ移動ユニット14は、キャリッジ13を移動させる移動機構を構成し、制御ユニット15からの指令に基づいて、キャリッジ13をX方向に沿って往復移動させる。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター1の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター1の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
次に、キャリッジ13に設けられる印刷部16、及び撮像部17の構成について説明する。
[印刷部の構成]
印刷部16は、メディアMと対向する部分に、インクを個別にメディアM上に吐出して、メディアM上に画像を形成する。
この印刷部16は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ(図示略)が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジからインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部16の下面(メディアMに対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されてメディアMに着弾し、ドットが形成される。
[印刷部の構成]
印刷部16は、メディアMと対向する部分に、インクを個別にメディアM上に吐出して、メディアM上に画像を形成する。
この印刷部16は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ(図示略)が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジからインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部16の下面(メディアMに対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されてメディアMに着弾し、ドットが形成される。
[撮像部の構成]
図3は、撮像部17の概略構成を示す図である。
撮像部17は、図3に示すように、光源171と、撮像レンズ172と、カラーフィルター173と、撮像素子174と、を含んで構成され、例えばキャリッジ13において、印刷部16の+X側で、かつ+Y側に配置されている。
このような撮像部17は、光源171からの照明光をメディアMに照射し、メディアMで反射された光を、撮像レンズ172及びカラーフィルター173を介して撮像素子174に入射させる。撮像素子174から出力された画像信号は、I−V変換器(図示略)、増幅器(図示略)、及びAD変換器(図示略)を介して制御ユニット15に入力される。
なお、撮像素子174としては、例えばCCDやCMOS等の各種イメージセンサーを用いることができる。
図3は、撮像部17の概略構成を示す図である。
撮像部17は、図3に示すように、光源171と、撮像レンズ172と、カラーフィルター173と、撮像素子174と、を含んで構成され、例えばキャリッジ13において、印刷部16の+X側で、かつ+Y側に配置されている。
このような撮像部17は、光源171からの照明光をメディアMに照射し、メディアMで反射された光を、撮像レンズ172及びカラーフィルター173を介して撮像素子174に入射させる。撮像素子174から出力された画像信号は、I−V変換器(図示略)、増幅器(図示略)、及びAD変換器(図示略)を介して制御ユニット15に入力される。
なお、撮像素子174としては、例えばCCDやCMOS等の各種イメージセンサーを用いることができる。
図4は、カラーフィルター173の各カラーの配列を示す図である。図5は、カラーフィルター173の各色の分光透過率の一例を示す図である。
カラーフィルター173は、図4及び図5に示すように、分光透過率がそれぞれ異なる赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の透過領域を有し、これらのRGBの透過領域がベイヤー配列されたフィルターである。撮像素子174の1画素に対して1つの透過領域が対応付けられており、これにより、撮像素子174の1画素には、RGBのいずれかの透過領域を透過した光が受光される。一般に、RGBベイヤー配列では、図4に示すように、Gの透過領域が、RやBの透過領域よりも多く配列されている。具体的には、2×2の4画素に着目した場合に、一対の対角方向のうちの一方にはGの透過領域が配置され、他方には、R及びBの透過領域が配置される。このため、RGBベイヤー配列のカラーフィルター173を介して撮像素子174にて画像光を撮像すると、撮像素子174において、緑色光が受光される画素(G画素)が、赤色光が受光される画素(R画素)や青色光が受光される画素(B画素)の2倍の数となる。
カラーフィルター173は、図4及び図5に示すように、分光透過率がそれぞれ異なる赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)の透過領域を有し、これらのRGBの透過領域がベイヤー配列されたフィルターである。撮像素子174の1画素に対して1つの透過領域が対応付けられており、これにより、撮像素子174の1画素には、RGBのいずれかの透過領域を透過した光が受光される。一般に、RGBベイヤー配列では、図4に示すように、Gの透過領域が、RやBの透過領域よりも多く配列されている。具体的には、2×2の4画素に着目した場合に、一対の対角方向のうちの一方にはGの透過領域が配置され、他方には、R及びBの透過領域が配置される。このため、RGBベイヤー配列のカラーフィルター173を介して撮像素子174にて画像光を撮像すると、撮像素子174において、緑色光が受光される画素(G画素)が、赤色光が受光される画素(R画素)や青色光が受光される画素(B画素)の2倍の数となる。
[制御ユニットの構成]
次に、制御ユニット15について説明する。
制御ユニット15は、図2に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成されている。
I/F151は、外部機器20から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット11、搬送ユニット12、印刷部16、光源171、撮像部17、及びキャリッジ移動ユニット14をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット15とは別体に設けられ、制御ユニット15に接続されていてもよい。
次に、制御ユニット15について説明する。
制御ユニット15は、図2に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含んで構成されている。
I/F151は、外部機器20から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット11、搬送ユニット12、印刷部16、光源171、撮像部17、及びキャリッジ移動ユニット14をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット15とは別体に設けられ、制御ユニット15に接続されていてもよい。
メモリー153は、プリンター1の動作を制御する各種プログラムや各種データが記憶されている。
各種データとしては、例えば、テストパターンを印刷するための元画像データ、印刷データとして含まれる色データに対する各インクの吐出量等を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。
各種データとしては、例えば、テストパターンを印刷するための元画像データ、印刷データとして含まれる色データに対する各インクの吐出量等を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。
図6は、プリンター1の制御ユニット15に含まれるCPU154の機能構成を示したブロック図である。
CPU154は、メモリー153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、図6に示すように、走査制御手段154A、印刷制御手段154B、撮像制御手段154C、緑色値取得手段154D、階調値算出手段154E、補正手段154F等として機能する。
CPU154は、メモリー153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、図6に示すように、走査制御手段154A、印刷制御手段154B、撮像制御手段154C、緑色値取得手段154D、階調値算出手段154E、補正手段154F等として機能する。
走査制御手段154Aは、供給ユニット11、搬送ユニット12、及びキャリッジ移動ユニット14を駆動させる旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。これにより、ユニット制御回路152は、供給ユニット11のロール駆動モーターを駆動させて、メディアMを搬送ユニット12に供給させる。また、ユニット制御回路152は、搬送ユニット12の搬送モーターを駆動させて、メディアMの所定領域をプラテン122のキャリッジ13に対向する位置まで、Y方向に沿って搬送させる。また、ユニット制御回路152は、キャリッジ移動ユニット14のキャリッジモーター142を駆動させて、キャリッジ13をX方向に沿って移動させる。
印刷制御手段154Bは、例えば外部機器20から入力された印刷データに基づいて、印刷部16を制御する旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。印刷制御手段154Bからユニット制御回路152に指令信号が出力されると、ユニット制御回路152は、印刷部16に印刷制御信号を出力し、ノズルに設けられたピエゾ素子を駆動させてメディアMに対してインクを吐出させる。なお、印刷を実施する際は、キャリッジ13がX方向に沿って移動されて、その移動中に印刷部16からインクを吐出させてドットを形成するドット形成動作と、メディアMをY方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返し、複数のドットから構成される画像をメディアMに印刷する。
撮像制御手段154Cは、撮像処理を実施する。具体的には、撮像制御手段154Cは、撮像部17を制御して撮像素子174を駆動させ、撮像素子174から入力された画像信号(撮像画像)を取得する。
緑色値取得手段154Dは、取得された撮像画像に基づいて、各画素に対するGの階調値を取得する。ここで、緑色値取得手段154Dは、撮像画像の各画素に対して、当該画素がG画素である場合に、その階調値をそのまま取得する。一方、当該画素がR画素やB画素である場合、当該画素の周囲に配置されたG画素の階調値に基づいて、Gの階調値を補間処理により算出する。
階調値算出手段154Eは、取得された撮像画像に基づいて、各画素に対する各色の階調値を算出する。ここで、階調値を算出する画素を対象画素とし、対象画素の色を第一色、対象画素に対して階調値の算出対象となる色を第二色とする。なお、Gの階調値は、上記緑色値取得手段154Dにより取得されるため、階調値算出手段154Eにより階調値を算出する対象となる第二色は、R又はBとなる。
緑色値取得手段154D及び階調値算出手段154Eの処理の詳細については後述する。
補正手段154Fは、画像処理された撮像画像、つまり各画素に対して各色の階調値が算出されたデモザイクデータに基づいて、印刷プロファイルデータを補正(更新)する。
緑色値取得手段154D及び階調値算出手段154Eの処理の詳細については後述する。
補正手段154Fは、画像処理された撮像画像、つまり各画素に対して各色の階調値が算出されたデモザイクデータに基づいて、印刷プロファイルデータを補正(更新)する。
[画像処理方法]
次に、本実施形態のプリンター1における画像処理方法について、図面に基づいて説明する。
図7は、プリンター1における画像処理方法を示すフローチャートである。
プリンター1は、例えばユーザー操作や外部機器20からの入力により、分光測定処理を実施する旨の指令を受け付けると、走査制御手段154A及び印刷制御手段154BによりメディアMに対してテストパターンを印刷させる(ステップS1)。
つまり、走査制御手段154Aは、供給ユニット11、搬送ユニット12を制御して、プラテン122の所定位置にメディアMを搬送させ、印刷制御手段154Bは、印刷部16を制御して、搬送されたメディアMの所定位置にテストパターンを印刷する。このテストパターンは、メモリー153に予め記憶された元画像データに基づいて印刷される。したがって、走査制御手段154Aは、元画像データに従ってメディアMの搬送量、キャリッジ13の移動量を制御し、印刷制御手段154Bは、元画像データに基づいて、キャリッジ13が所定位置に位置した際に所定色のインクを吐出させてテストパターンを形成する。また、必要に応じて乾燥機構によりインクを乾燥させてもよい。
次に、本実施形態のプリンター1における画像処理方法について、図面に基づいて説明する。
図7は、プリンター1における画像処理方法を示すフローチャートである。
プリンター1は、例えばユーザー操作や外部機器20からの入力により、分光測定処理を実施する旨の指令を受け付けると、走査制御手段154A及び印刷制御手段154BによりメディアMに対してテストパターンを印刷させる(ステップS1)。
つまり、走査制御手段154Aは、供給ユニット11、搬送ユニット12を制御して、プラテン122の所定位置にメディアMを搬送させ、印刷制御手段154Bは、印刷部16を制御して、搬送されたメディアMの所定位置にテストパターンを印刷する。このテストパターンは、メモリー153に予め記憶された元画像データに基づいて印刷される。したがって、走査制御手段154Aは、元画像データに従ってメディアMの搬送量、キャリッジ13の移動量を制御し、印刷制御手段154Bは、元画像データに基づいて、キャリッジ13が所定位置に位置した際に所定色のインクを吐出させてテストパターンを形成する。また、必要に応じて乾燥機構によりインクを乾燥させてもよい。
この後、撮像制御手段154Cは、撮像部17を制御して、テストパターンに対する撮像画像を取得する(ステップS2:画像取得ステップ)。具体的には、走査制御手段154Aは、搬送ユニット12やキャリッジ移動ユニット14を制御して、撮像部17がテストパターンに対向するように、キャリッジ13とメディアMとの位置を調整する。そして、撮像制御手段154Cは、光源171を点灯させ、撮像素子174を駆動させて、撮像素子174から出力された画像信号(撮像画像)を取得する。
この後、緑色値取得手段154Dは、撮像画像の各画素に対するGの階調値を取得又は算出する(ステップS3;緑色値取得ステップ)。
図8は、撮像画像の一部を示す図である。図8において、各画素のアルファベット(R,G,B)はその画素の色(撮像素子174の画素に対応するカラーフィルター173透過領域の色)を示し、数字は画素座標を示す。例えばG1,1は、座標(1,1)の画素がG画素であることを示す。また、以降の説明にあたり、画素(i,j)に対するG階調値をG(i,j)、画素(i,j)に対するR階調値をR(i,j)、画素(i,j)に対するB階調値をB(i,j)として示す。
図8は、撮像画像の一部を示す図である。図8において、各画素のアルファベット(R,G,B)はその画素の色(撮像素子174の画素に対応するカラーフィルター173透過領域の色)を示し、数字は画素座標を示す。例えばG1,1は、座標(1,1)の画素がG画素であることを示す。また、以降の説明にあたり、画素(i,j)に対するG階調値をG(i,j)、画素(i,j)に対するR階調値をR(i,j)、画素(i,j)に対するB階調値をB(i,j)として示す。
緑色値取得手段154Dは、撮像画像のG画素に対しては、そのG画素が有する階調値をそのまま当該画素のG階調値とする。
一方、緑色値取得手段154Dは、撮像画像のR画素及びB画素をG算出画素として、G算出画素の周囲に配置されたG画素の階調値を用い、補間処理によりG算出画素の階調値を算出する。ここで、本実施形態では、G算出画素の周囲8画素に存在するG画素を用いて、G算出画素のG階調値を算出する。
例えば、図8において、R4,3の画素は、R階調値を有するが、G階調値(及びB階調値)を有さない。そこで、緑色値取得手段154Dは、R4,3の周囲にあるG画素(G3,3、G4,2、G4,4、G5,3)を用い、下記式(3)のように、画素(4,3)に対するG階調値(G(4,3))を補間処理により算出する。
一方、緑色値取得手段154Dは、撮像画像のR画素及びB画素をG算出画素として、G算出画素の周囲に配置されたG画素の階調値を用い、補間処理によりG算出画素の階調値を算出する。ここで、本実施形態では、G算出画素の周囲8画素に存在するG画素を用いて、G算出画素のG階調値を算出する。
例えば、図8において、R4,3の画素は、R階調値を有するが、G階調値(及びB階調値)を有さない。そこで、緑色値取得手段154Dは、R4,3の周囲にあるG画素(G3,3、G4,2、G4,4、G5,3)を用い、下記式(3)のように、画素(4,3)に対するG階調値(G(4,3))を補間処理により算出する。
緑色値取得手段154Dは、同様の処理により、その他のR画素及びB画素に対してもG階調値を補間処理により算出する。つまり、G階調値が欠損しているR画素及びB画素に対して、画素座標が(i,j)である場合、下記式(4)(上述した式(1))によりG階調値を補間処理により算出する。
この後、階調値算出手段154Eは、撮像画像の各画素において、欠損している色の階調値をそれぞれ算出する(ステップS4;階調値算出ステップ)。
ここで、前述したように、撮像画像の階調値を算出する対象となる画素を対象画素とする。ステップS4では、撮像画像において、対象画素が第一色(R又はG又はB)の階調値を有する画素である場合に、当該第一色及び緑色以外の第二色に対する階調値を算出する。例えば、R画素に対しては、B階調値を算出し(G階調値はステップS3にて算出される)、G画素に対しては、R階調値及びB階調値を算出し、B画素に対しては、R階調値を算出する(G階調値はステップS3にて算出される)。
ここで、前述したように、撮像画像の階調値を算出する対象となる画素を対象画素とする。ステップS4では、撮像画像において、対象画素が第一色(R又はG又はB)の階調値を有する画素である場合に、当該第一色及び緑色以外の第二色に対する階調値を算出する。例えば、R画素に対しては、B階調値を算出し(G階調値はステップS3にて算出される)、G画素に対しては、R階調値及びB階調値を算出し、B画素に対しては、R階調値を算出する(G階調値はステップS3にて算出される)。
具体的には、階調値算出手段154Eは、第一色を有する対象画素に対してステップS3で取得されたG階調値(対象緑色値)と、対象画素の周囲に存在する第二色の比較画素が有する階調値(第二色の階調値)と、当該比較画素に対してステップS3で取得されたG階調値(比較緑色値)を用いた比例計算により、対象画素の第二色に対する階調値を算出する。なお、本実施形態では、比較画素として、対象画素の周囲8画素に存在する比較画素を用いる。
例えば、R4,3の画素では、G階調値とB階調値のデータが欠損している。G階調値は、ステップS3で算出されるので、ステップS4では、階調値算出手段154Eは、R4,3の画素に対してB階調値を算出する。
この場合、階調値算出手段154Eは、R4,3の周囲にあるB画素(B3,2、B3,4、B5,2、B5,4)を比較画素とし、以下の式(5)により、R4,3の画素に対するB階調値(B(4,3))を算出する。
この場合、階調値算出手段154Eは、R4,3の周囲にあるB画素(B3,2、B3,4、B5,2、B5,4)を比較画素とし、以下の式(5)により、R4,3の画素に対するB階調値(B(4,3))を算出する。
B画素に対するR階調値の算出においても同様である。
つまり、対象画素(i,j)がR画素又はB画素である場合、第二色(A)の階調値を以下の式(6)(上述した式(2))により算出する。
つまり、対象画素(i,j)がR画素又はB画素である場合、第二色(A)の階調値を以下の式(6)(上述した式(2))により算出する。
一方、撮像画像におけるG画素は、R階調値とB階調値のデータが欠損している。
この場合も、階調値算出手段154Eは、対象画素であるG画素の周囲の第二色の画素を比較画素として、比例計算によりR階調値やB階調値を算出する。
例えば、G3,3に対してR階調値を算出する場合、G3,3の周囲8画素のうちR画素であるR2,3、R4,3を比較画素とし、下記式(7)によりR階調値を算出する。
また、G3,3に対してB階調値を算出する場合、G3,3の周囲8画素のうちB画素であるB3,2、B3,4を比較画素とし、下記式(8)によりR階調値を算出する。
この場合も、階調値算出手段154Eは、対象画素であるG画素の周囲の第二色の画素を比較画素として、比例計算によりR階調値やB階調値を算出する。
例えば、G3,3に対してR階調値を算出する場合、G3,3の周囲8画素のうちR画素であるR2,3、R4,3を比較画素とし、下記式(7)によりR階調値を算出する。
また、G3,3に対してB階調値を算出する場合、G3,3の周囲8画素のうちB画素であるB3,2、B3,4を比較画素とし、下記式(8)によりR階調値を算出する。
つまり、本実施形態では、対象画素(i,j)がG画素である場合、そのG画素のR階調値を下記式(9)により算出し、B階調値を式(10)により算出する。
以上のステップS3及びステップS4を実施することで、撮像画像の各画素のそれぞれに対して、欠損する色の階調値が算出されることになる。
ステップS4の後、補正手段154Fは、ステップS3及びステップS4にて画像処理された撮像画像、つまり、各画素のそれぞれに、R階調値、B階調値、及びG階調値の各階調値データが存在する画像(各色のデモザイクデータ)に基づいて、画像解析処理を実施する。そして、例えば、テストパターンにおける画像の濃淡むらや、白スジ等を検出して、印刷部16のノズルの印字密度等を補正する補正処理を実施する(ステップS5)。
ステップS4の後、補正手段154Fは、ステップS3及びステップS4にて画像処理された撮像画像、つまり、各画素のそれぞれに、R階調値、B階調値、及びG階調値の各階調値データが存在する画像(各色のデモザイクデータ)に基づいて、画像解析処理を実施する。そして、例えば、テストパターンにおける画像の濃淡むらや、白スジ等を検出して、印刷部16のノズルの印字密度等を補正する補正処理を実施する(ステップS5)。
以上のような本実施形態の画像処理を行うことで、ステップS5において、撮像画像を画像処理した解像度の高い処理画像に基づいた補正処理を行うことができる。
図9は、インクジェットプリンターのテストパターンとして、イエローインクで罫線を印刷した記録物の撮像画像に対して、隣接する画素のG階調値と、当該隣接する画素に対し、本実施形態の画像処理を用いて算出されたB階調値と、当該隣接する画素に対し、比較画素(B画素)の階調値のみから補間処理により算出した(従来法を用いて算出した)B階調値とを比較する図である。
従来法では、周囲の比較画素の平均値が算出されるだけであるため、図9に示すように、画素「1」と画素「3」の間の画素「2」のB階調値は、画素「1」のB階調値と、画素「2」のB階調値の平均値となる。図9でイエロー罫線の中心は、図9の画素「2」の位置にあり、画素「2」の位置は図4でRとGのカラーフィルターが並ぶ位置であり、画素「1」「3」は、BとGのカラーフィルターが並ぶ位置となっているので、画素数の少ないB画素では詳細な階調値が得られない。
これに対して、本実施形態では、画素数の少ないR画素やB画素に対しても、G階調値を用いた比例計算を行うことで、図9のように、G階調値を考慮したB階調値を算出することが可能となる。
図9では、画素「2」のB階調値について説明しているが、本実施形態では、Rのカラーフィルターがない画素「1」、「3」についてのR階調値についても、画素「2」のB階調値と同様の効果を有している。
図9は、インクジェットプリンターのテストパターンとして、イエローインクで罫線を印刷した記録物の撮像画像に対して、隣接する画素のG階調値と、当該隣接する画素に対し、本実施形態の画像処理を用いて算出されたB階調値と、当該隣接する画素に対し、比較画素(B画素)の階調値のみから補間処理により算出した(従来法を用いて算出した)B階調値とを比較する図である。
従来法では、周囲の比較画素の平均値が算出されるだけであるため、図9に示すように、画素「1」と画素「3」の間の画素「2」のB階調値は、画素「1」のB階調値と、画素「2」のB階調値の平均値となる。図9でイエロー罫線の中心は、図9の画素「2」の位置にあり、画素「2」の位置は図4でRとGのカラーフィルターが並ぶ位置であり、画素「1」「3」は、BとGのカラーフィルターが並ぶ位置となっているので、画素数の少ないB画素では詳細な階調値が得られない。
これに対して、本実施形態では、画素数の少ないR画素やB画素に対しても、G階調値を用いた比例計算を行うことで、図9のように、G階調値を考慮したB階調値を算出することが可能となる。
図9では、画素「2」のB階調値について説明しているが、本実施形態では、Rのカラーフィルターがない画素「1」、「3」についてのR階調値についても、画素「2」のB階調値と同様の効果を有している。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態のプリンター1では、RGBベイヤー配列のカラーフィルター173を介した光を撮像する撮像素子174を備えた撮像部17が搭載されている。このプリンター1の制御ユニット15は、撮像制御手段154Cが撮像部17を制御してメディアMを撮像し、緑色値取得手段154Dは、撮像画像における各画素のG階調値を取得する。そして、階調値算出手段154Eは、撮像画像の対象画素に対して、欠損する色(第二色)の階調値を、対象画素のG階調値(対象緑色値)、対象画素の周囲にある第二色の比較画素のG階調値(比較緑色値)を用いた比例計算により、算出する。
このように、撮像画像において画素数が多いG画素の階調値に基づいた比例計算により第二色の階調値(R階調値及びB階調値)を算出することで、画素数が少ないRやBに対してもGと同程度の精度で階調値を算出することができる。したがって、RやBのデモザイクデータにおいても、Gのデモザイクデータと同程度の解像度で生成でき、例えば撮像画像を画像処理したデモザイクデータに基づいた検査処理や補正処理を行う場合に、精度の高い処理を実施することができる。
本実施形態のプリンター1では、RGBベイヤー配列のカラーフィルター173を介した光を撮像する撮像素子174を備えた撮像部17が搭載されている。このプリンター1の制御ユニット15は、撮像制御手段154Cが撮像部17を制御してメディアMを撮像し、緑色値取得手段154Dは、撮像画像における各画素のG階調値を取得する。そして、階調値算出手段154Eは、撮像画像の対象画素に対して、欠損する色(第二色)の階調値を、対象画素のG階調値(対象緑色値)、対象画素の周囲にある第二色の比較画素のG階調値(比較緑色値)を用いた比例計算により、算出する。
このように、撮像画像において画素数が多いG画素の階調値に基づいた比例計算により第二色の階調値(R階調値及びB階調値)を算出することで、画素数が少ないRやBに対してもGと同程度の精度で階調値を算出することができる。したがって、RやBのデモザイクデータにおいても、Gのデモザイクデータと同程度の解像度で生成でき、例えば撮像画像を画像処理したデモザイクデータに基づいた検査処理や補正処理を行う場合に、精度の高い処理を実施することができる。
本実施形態では、ステップS3の緑色値取得ステップにおいて、緑色値取得手段154Dは、式(2)に基づいて、各画素のG階調値を取得する。
RGBベイヤー配列のカラーフィルター173を用いる場合、撮像画像においてG画素が、R画素やB画素に比べて配置数が多くなる。したがって、G階調値のデータが欠損するR画素やB画素に対しても、式(2)を用いた簡易な補間処理により、精度の高いG階調値を算出することができる。
RGBベイヤー配列のカラーフィルター173を用いる場合、撮像画像においてG画素が、R画素やB画素に比べて配置数が多くなる。したがって、G階調値のデータが欠損するR画素やB画素に対しても、式(2)を用いた簡易な補間処理により、精度の高いG階調値を算出することができる。
本実施形態では、ステップS4の階調値算出ステップにおいて、階調値算出手段154Eは、式(4)を用いて、座標(i,j)の対象画素に対する第二色(A)の階調値A(i,j)を算出する。
つまり、比較画素における第二色の階調値の平均値に対して、比較緑色値の平均及び対象緑色値の比を掛け合せた比例計算を行う。これにより、第二色の階調値の算出において、解像度の高いG階調値の大小が考慮され、第二色の階調値(R階調値やB階調値)を高精度に算出できる。
つまり、比較画素における第二色の階調値の平均値に対して、比較緑色値の平均及び対象緑色値の比を掛け合せた比例計算を行う。これにより、第二色の階調値の算出において、解像度の高いG階調値の大小が考慮され、第二色の階調値(R階調値やB階調値)を高精度に算出できる。
[その他の実施形態]
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、比較画素として、対象画素の周囲8画素から第二色の画素を選択したが、これに限定されない。例えば比較画素として、対象画素の周囲24画素から第二色の画素を選択してもよい。
また、撮像画像において、解像度を上げたい方向に偏重して階調値を算出してもよい。例えば、撮像画像の水平方向に沿った検査を行う場合では、水平方向の解像度を上げる必要がある。この場合では、水平方向に偏重した階調値を算出する。具体的には、ステップS3において、緑色値取得手段154Dは、R画素やB画素に対するG階調値を算出する際に、水平方向に並ぶ周囲のG画素からG階調値を補間する。例えば、図8のR4,3のG階調値を算出する場合、G3,3及びG5,3のG階調値から、G(4,3)=(G(3,3)+G(5,3))/2により算出する。
垂直方向に偏重した階調値を算出する場合も同様であり、垂直方向に並ぶ周囲のG画素からG画素を補間する。例えば、図8のR4,3のG階調値を算出する場合、G4,2及びG4,4のG階調値から、G(4,3)=(G(4,2)+G(4,4))/2により算出する。
垂直方向に偏重した階調値を算出する場合も同様であり、垂直方向に並ぶ周囲のG画素からG画素を補間する。例えば、図8のR4,3のG階調値を算出する場合、G4,2及びG4,4のG階調値から、G(4,3)=(G(4,2)+G(4,4))/2により算出する。
上記実施形態では、撮像部17がキャリッジ13に搭載され、メディアMに対して一方向に移動可能に構成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、撮像部17がキャリッジに搭載されない構成とし、所定の撮像範囲を撮像するものであってもよく、キャリッジ13とは別体として他の移動機構により移動可能な構成であってもよい。
また、プリンター1に撮像部17を設ける構成を例示したが、これに限定されない。本発明における画像処理方法では、撮像画像に基づいて、被撮像物を検査する場合に特に好適に用いることができ、例えば工場等の製造ラインにおいて、製造された製品を検査する際に、製品を撮像装置により撮像し、その撮像画像を本発明の画像処理方法により画像処理してもよい。さらに、上記のような検査等の用途に限定されず、例えば、一般家庭においてデジタルカメラ等により撮像された撮像画像を編集する場合等においても用いることができる。
また、プリンター1に撮像部17を設ける構成を例示したが、これに限定されない。本発明における画像処理方法では、撮像画像に基づいて、被撮像物を検査する場合に特に好適に用いることができ、例えば工場等の製造ラインにおいて、製造された製品を検査する際に、製品を撮像装置により撮像し、その撮像画像を本発明の画像処理方法により画像処理してもよい。さらに、上記のような検査等の用途に限定されず、例えば、一般家庭においてデジタルカメラ等により撮像された撮像画像を編集する場合等においても用いることができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。
1…プリンター、15…制御ユニット、16…印刷部、17…撮像部、154…CPU、154A…走査制御手段、154B…印刷制御手段、154C…撮像制御手段、154D…緑色値取得手段、154E…階調値算出手段、154F…補正手段、171…光源、172…撮像レンズ、173…カラーフィルター、174…撮像素子。
Claims (3)
- 赤色、緑色、及び青色を有するベイヤー配列のカラーフィルターを備えた撮像素子から得られる撮像画像に対し、第一色の対象画素における前記第一色及び前記緑色以外の第二色の階調値を算出する画像処理方法であって、
前記対象画素の周囲の前記第二色の比較画素における前記緑色の階調値である比較緑色値、及び前記対象画素の前記緑色の階調値である対象緑色値を取得する緑色値取得ステップと、
前記比較緑色値及び前記対象緑色値を用いた比例計算を用いて前記対象画素に対する前記第二色の階調値を算出する階調値算出ステップと、
を実施することを特徴とする画像処理方法。 - 請求項1又は請求項2に記載の画像処理方法において、
前記緑色値取得ステップは、前記対象画素が前記赤色又は前記青色である場合に、前記対象画素の周囲の前記緑色の画素に基づいて前記対象緑色値を補間処理により算出し、前記比較画素の周囲の前記緑色の画素に基づいて前記比較緑色値を補間処理により算出する
ことを特徴とする画像処理方法。
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