JP6816498B2 - 位置検出装置、電子機器、及び位置検出方法 - Google Patents

位置検出装置、電子機器、及び位置検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、位置検出装置、電子機器、及び位置検出方法に関する。
従来、画像のエッジ検出を行うエッジ検出装置として、画像の注目画素と、一方向に沿って当該注目画素に隣り合う2つの隣接画素と、に基づいて、一方向に沿ってエッジ位置を検出する装置が知られている(特許文献1)。
具体的には、特許文献1に記載の装置では、低域通過フィルタを用いてノイズの除去を行った後に、2つの隣接画素(画素値)の和と、注目画素(画素値)の2倍との差を、エッジの大きさ(エッジサイズ)、すなわちエッジの急峻さを示す値として取得し、エッジサイズが閾値を超える注目画素をエッジとして検出する。これによって、ノイズの除去と、有効なエッジの鈍化を防止することが可能で、エッジ位置をより高精度に検出できる。
特開平8−315157号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来の装置を用いて、例えばメディアに印刷されたカラーパッチ等の検出対象の外縁(エッジ)位置を検出することにより、検出対象の位置を検出する場合、位置の検出精度を向上させることは困難であった。
すなわち、各画素の画素値を明度(反射率)によって決定した場合には、明度が同程度で色が異なるエッジは検出が困難となる。具体的には、明度がメディアと同程度となる低階調値のカラーパッチのエッジ(メディア表面との境界位置)の検出が困難となるため、カラーパッチの明度や色相によっては、検出対象の位置を高精度に検出することができないという課題があった。
本発明は、画像における検出対象の位置を高精度に検出できる位置検出装置、電子機器、及び位置検出方法を提供することを1つの目的とする。
本発明の一適用例に係る位置検出装置は、対象物が印刷されたメディアを撮像して得られた撮像画像に基づいて、色空間における、前記メディアの色座標に対する、対象位置の色座標の距離を算出する距離算出部と、前記距離算出部により算出された前記距離に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出する位置検出部と、を備えることを特徴とする。
本適用例では、距離算出部は、色空間における、メディアの色座標に対する、対象位置の色座標の距離を算出する。位置検出部は、算出された距離に基づいて、メディアにおける対象物の位置を検出する。
このような構成では、対象物のエッジの位置(メディア表面との境界位置)を高精度に検出することができ、ひいてはメディア上における対象物の位置を高精度に検出することができる。例えば、メディアに印刷されたカラーパッチを検出対象とする場合、カラーパッチ上の対象位置における色座標と、メディアの色との色座標との色空間における距離を算出することにより、カラーパッチとメディア表面との境界位置を高精度に検出することができ、ひいては撮像画像における対象物としてのカラーパッチ位置を高精度に検出することができる。
本適用例の位置検出装置において、前記距離算出部は、前記対象位置の色座標を(RC1,C2,C3)とし、前記メディアの色座標を(RM1,M2,M3)とし、下記式(1)に基づいて、前記距離としてR1を算出することが好ましい。
Figure 0006816498
本適用例では、上記式(1)によって、色空間における距離を算出する。これにより、撮像画像における任意の対象位置について、当該対象位置の画素値を用いて上記距離を算出することができる。例えば、撮像画像における各画素値を赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の階調値として取得した際に、各画素値を用いて、任意の画素における上記距離を算出することができる。したがって、他の色座標によって定義される色空間に変換する等の処理を行う必要がなく、処理負荷を低減できる。
本適用例の位置検出装置において、前記距離算出部は、前記メディアの色座標(RM1,M2,M3)がRM1=RM2=RM3=Rである場合、前記対象位置の色座標を(RC1,C2,C3)とし、kcompを補正係数とし、下記式(2)(3)に基づいて、前記距離としてR1を算出することが好ましい。
Figure 0006816498
本適用例では、撮像画像のホワイトバランスをメディアの色に基づいて調整する場合、上記式(2)に基づいて、対象位置の色座標にグレースケール変換を行った後、上記式(3)に基づいて、グレースケール変換後の対象位置の色座標における、上記距離を算出する。このような構成では、対象位置の色座標をグレー軸方向に圧縮することができ、メディアの凹凸による輝度むらの影響を抑制することができる。また、メディアの色座標の各値として同一の値を用いることができるため、距離を算出する場合の処理負荷の増大を抑制できる。
本適用例の位置検出装置において、前記距離算出部は、前記メディアに応じた補正係数kcompを設定することが好ましい。
本適用例では、メディアに応じた補正係数kcompを設定することにより、例えば、メディア種別に応じてメディアの色が異なる場合や、表面の光沢が異なる場合でも、補正係数kcompとして適切な値を設定することができる。したがって、メディア種別による距離の算出精度の低下を抑制でき、ひいては対象物の位置を高精度に検出できる。
本適用例の位置検出装置において、前記対象物として前記メディアに印刷されたカラーパッチのエッジ位置を検出する検出範囲を設定する検出範囲設定部を備え、前記検出範囲設定部は、前記メディアの色を含む前記検出範囲を設定し、前記位置検出部は、前記検出範囲における前記エッジ位置を検出することが好ましい。
本適用例では、位置検出部は、メディアに印刷されたカラーパッチのエッジ位置を検出対象とし、検出範囲設定部は、メディアの色を含む検出範囲を設定する。このような構成では、検出対象となるカラーパッチのエッジを含むように検出範囲を設定することができる。したがって、エッジ位置をより確実に検出できるとともに、検出範囲を絞り込むことによる処理負荷の低減を図ることができる。
本適用例では、前記検出範囲設定部は、一方向において、前記対象位置に対して判定範囲を設定し、前記一方向に前記対象位置及び前記判定範囲を走査して、前記判定範囲における前記メディアの色の占有量が所定値を超えた際の前記対象位置を、前記検出範囲の外縁に設定することが好ましい。
本適用例では、検出範囲設定部は、対象位置に対して、当該対象位置を検出範囲に含めるか否かを判定するための判定範囲を設定する。そして、検出範囲設定部は、一方向に対象位置と判定範囲とを走査した際に、当該判定範囲におけるメディアの色の占有量が所定値を超える際の対象位置を、検出範囲の外縁に設定する。このような構成では、エッジ位置の近傍領域を含む範囲に検出範囲を絞り込むことができ、検出処理による処理負荷をより確実に低減させることができる。
本発明の一適用例に係る電子機器は、対象物が印刷されたメディアを撮像して得られた撮像画像に基づいて、色空間における、前記メディアの色座標に対する、対象位置の色座標の距離を算出する距離算出部と、前記距離算出部により算出された前記距離に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出する位置検出部と、前記対象物の前記位置の検出結果に基づく処理を行う処理部と、を備えることを特徴とする。
本適用例では、上記適用例と同様に、撮像画像の対象位置における上記距離を算出し、算出された距離に基づいて、メディアにおける対象物の位置を検出する。これにより、対象物のエッジの位置(メディア表面との境界位置)を高精度に検出することができ、ひいてはメディア上における対象物の位置を高精度に検出することができる。
本発明の一適用例に係る位置検出方法は、対象物が印刷されたメディアを撮像して得られた撮像画像に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出する位置検出装置における位置検出方法であって、色空間における、前記メディアの色座標に対する、対象位置の色座標の距離を算出するステップと、算出された前記距離に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出するステップと、を実施することを特徴とする。
本適用例では、上記適用例と同様に、撮像画像の対象位置における上記距離を算出し、算出された距離に基づいて、メディアにおける対象物の位置を検出する。これにより、対象物のエッジの位置(メディア表面との境界位置)を高精度に検出することができ、ひいてはメディア上における対象物の位置を高精度に検出することができる。
本発明の第1実施形態に係るプリンターの外観の構成例を示す図。 第1実施形態のプリンターの概略構成を示すブロック図。 第1実施形態のプリンターにおける撮像部の概略構成を示す概略図。 第1実施形態の制御ユニットが備えるCPUの機能構成を示すブロック図。 第1実施形態における画像処理方法を示すフローチャート。 第1実施形態の画像処理に用いられるテストパターンを模式的に示す図。 第1実施形態のカラーパッチ位置の取得方法を示すフローチャート。 第1実施形態のカラーパッチ位置の取得方法を模式的に示す図。 第1実施形態のカラーパッチ位置の取得方法を模式的に示す図。 第1実施形態のエッジ位置の検出方法を示すフローチャート。 第1実施形態のエッジ位置の検出方法を模式的に示す図。 第1実施形態のエッジ位置の検出方法を模式的に示す図。 第1実施形態のエッジ位置の検出方法を模式的に示す図。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る第1実施形態について、図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明の画像処理方法を実施する位置検出装置及び電子機器の一例として、プリンター1(インクジェットプリンター)について説明する。
[プリンターの概略構成]
図1は、プリンター1の外観の構成例を示す図である。図2は、プリンター1の概略構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プリンター1は、供給ユニット11、搬送ユニット12と、キャリッジ13と、キャリッジ移動ユニット14と、制御ユニット15(図2参照)と、を備えている。このプリンター1は、例えばパーソナルコンピューター等の外部機器20から入力された印刷データに基づいて、各ユニット11,12,14及びキャリッジ13を制御し、メディアM上に画像を印刷する。また、本実施形態のプリンター1は、予め設定された元画像データに基づいてメディアM上の所定位置にテストパターンを形成し、当該テストパターンの撮像画像を取得して画像処理を行い、印刷された画像が適正でない場合に補正処理を行う。
以下、プリンター1の各構成について具体的に説明する。
供給ユニット11は、画像形成対象となるメディアM(本実施形態では、紙面を例示)を、画像形成位置に供給するユニットである。この供給ユニット11は、例えばメディアMが巻装されたロール体111(図1参照)、ロール駆動モーター(図示略)、及びロール駆動輪列(図示略)等を備える。そして、制御ユニット15からの指令に基づいて、ロール駆動モーターが回転駆動され、ロール駆動モーターの回転力がロール駆動輪列を介してロール体111に伝達される。これにより、ロール体111が回転し、ロール体111に巻装された紙面がY方向(副走査方向)における下流側(+Y方向)に供給される。
なお、本実施形態では、ロール体111に巻装された紙面を供給する例を示すがこれに限定されない。例えば、トレイ等に積載された紙面等のメディアMをローラー等によって例えば1枚ずつ供給する等、如何なる供給方法によってメディアMが供給されてもよい。
搬送ユニット12は、本発明の搬送機構であって、供給ユニット11から供給されたメディアMを、本発明の一方向であるY方向に沿って搬送する。この搬送ユニット12は、搬送ローラー121と、搬送ローラー121とメディアMを挟んで配置され、搬送ローラー121に従動する従動ローラー(図示略)と、プラテン122と、を含んで構成されている。
搬送ローラー121は、図示略の搬送モーターからの駆動力が伝達され、制御ユニット15の制御により搬送モーターが駆動されると、その回転力により回転駆動されて、従動ローラーとの間にメディアMを挟み込んだ状態でY方向に沿って搬送する。また、搬送ローラー121のY方向の下流側(+Y側)には、キャリッジ13に対向するプラテン122が設けられている。
キャリッジ13は、メディアMに対して画像を印刷する印刷部16と、メディアM上の所定の測定位置(測定領域)の撮像処理を行う撮像部17と、を備えている。
このキャリッジ13は、キャリッジ移動ユニット14によって、Y方向と交差する主走査方向(X方向)に沿って移動可能に設けられている。
また、キャリッジ13は、フレキシブル回路131により制御ユニット15に接続され、制御ユニット15からの指令に基づいて、印刷部16による印刷処理(メディアMに対する画像形成処理)及び、撮像部17による撮像処理を実施する。
なお、キャリッジ13の詳細な構成については後述する。
キャリッジ移動ユニット14は、キャリッジ13を移動させる移動機構を構成し、制御ユニット15からの指令に基づいて、キャリッジ13をX方向に沿って往復移動させる。
このキャリッジ移動ユニット14は、例えば、キャリッジガイド軸141と、キャリッジモーター142と、タイミングベルト143と、を含んで構成されている。
キャリッジガイド軸141は、X方向に沿って配置され、両端部がプリンター1の例えば筐体に固定されている。キャリッジモーター142は、タイミングベルト143を駆動させる。タイミングベルト143は、キャリッジガイド軸141と略平行に支持され、キャリッジ13の一部が固定されている。そして、制御ユニット15の指令に基づいてキャリッジモーター142が駆動されると、タイミングベルト143が正逆走行され、タイミングベルト143に固定されたキャリッジ13がキャリッジガイド軸141にガイドされて往復移動する。
次に、キャリッジ13に設けられる印刷部16、及び撮像部17の構成について説明する。
[印刷部の構成]
印刷部16は、メディアMと対向する部分に、インクを個別にメディアM上に吐出して、メディアM上に画像を形成する。
この印刷部16は、複数色のインクに対応したインクカートリッジ(図示略)が着脱自在に装着されており、各インクカートリッジからインクタンク(図示略)にチューブ(図示略)を介してインクが供給される。また、印刷部16の下面(メディアMに対向する位置)には、インク滴を吐出するノズル(図示略)が、各色に対応して設けられている。これらのノズルには、例えばピエゾ素子が配置されており、ピエゾ素子を駆動させることで、インクタンクから供給されたインク滴が吐出されてメディアMに着弾し、ドットが形成される。
[撮像部の構成]
図3は、撮像部17の概略構成を示す図である。
撮像部17は、図3に示すように、光源171と、撮像レンズ172と、撮像素子173と、を含んで構成され、例えばキャリッジ13において、印刷部16の+X側で、かつ+Y側に配置されている。
このような撮像部17は、光源171からの照明光をメディアMに照射し、メディアMで反射された光を、撮像レンズ172を介して撮像素子173に入射させる。撮像素子173から出力された画像信号は、I−V変換器(図示略)、増幅器(図示略)、及びAD変換器(図示略)を介して制御ユニット15に入力される。
光源171は、メディアMに対して照明光を45°±2°の入射角で入射させる。光源171は、例えば、ハロンゲンランプやLEDやLD等の発光体と、当該発光体から出射された照明光をメディアMの所定領域に照射させるレンズやアパーチャー等の光学部材と、を含み構成される。
撮像レンズ172は、単一又は複数のレンズにより構成され、メディアMの照明領域で0°±10°で法線方向に反射された撮像光を、撮像素子173に導く。
撮像素子173は、メディアM上の所定の撮像領域で反射され、撮像レンズ172によって当該撮像素子173に導かれた撮像光を撮像する。撮像素子173は、例えば、RGBフィルターを備え、各画素におけるR(赤),G(緑),B(青)の各色の階調値のデータを取得することにより、撮像画像を取得する。また、撮像素子173は、一方向(水平方向)及び当該一方向に直交する方向(垂直方向)に配列された複数の画素を含む撮像画像を取得する。このような撮像素子173としてCCDやCMOS等の各種イメージセンサーを用いることができる。
[制御ユニットの構成]
次に、制御ユニット15について説明する。
制御ユニット15は、図2に示すように、I/F151と、ユニット制御回路152と、メモリー153と、CPU(Central Processing Unit)154と、を含む。
I/F151は、外部機器20から入力される印刷データをCPU154に入力する。
ユニット制御回路152は、供給ユニット11、搬送ユニット12、印刷部16、光源171、撮像部17、及びキャリッジ移動ユニット14をそれぞれ制御する制御回路を備えており、CPU154からの指令信号に基づいて、各ユニットの動作を制御する。なお、各ユニットの制御回路が、制御ユニット15とは別体に設けられ、制御ユニット15に接続されていてもよい。
メモリー153は、プリンター1の動作を制御する各種プログラムや各種データが記憶されている。
各種データとしては、例えば、テストパターンを印刷するための元画像データ、印刷データとして含まれる色データに対する各インクの吐出量等を記憶した印刷プロファイルデータ等が挙げられる。
図4は、プリンター1の制御ユニット15に含まれるCPU154の機能構成を示したブロック図である。
CPU154は、メモリー153に記憶された各種プログラムを読み出し実行することで、図4に示すように、走査制御部154A、印刷制御部154B、撮像制御部154C、パッチ位置取得部154D、補正部154E等として機能する。
走査制御部154Aは、供給ユニット11、搬送ユニット12、及びキャリッジ移動ユニット14を駆動させる旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。これにより、ユニット制御回路152は、供給ユニット11のロール駆動モーターを駆動させて、メディアMを搬送ユニット12に供給させる。また、ユニット制御回路152は、搬送ユニット12の搬送モーターを駆動させて、メディアMの所定領域をプラテン122のキャリッジ13に対向する位置まで、Y方向に沿って搬送させる。また、ユニット制御回路152は、キャリッジ移動ユニット14のキャリッジモーター142を駆動させて、キャリッジ13をX方向に沿って移動させる。
印刷制御部154Bは、例えば外部機器20から入力された印刷データに基づいて、印刷部16を制御する旨の指令信号をユニット制御回路152に出力する。印刷制御部154Bからユニット制御回路152に指令信号が出力されると、ユニット制御回路152は、印刷部16に印刷制御信号を出力し、ノズルに設けられたピエゾ素子を駆動させてメディアMに対してインクを吐出させる。なお、印刷を実施する際は、キャリッジ13がX方向に沿って移動されて、その移動中に印刷部16からインクを吐出させてドットを形成するドット形成動作と、メディアMをY方向に搬送する搬送動作とを交互に繰り返し、複数のドットから構成される画像をメディアMに印刷する。
撮像制御部154Cは、撮像処理を実施する。具体的には、撮像制御部154Cは、撮像部17を制御して撮像素子173を駆動させ、撮像素子173から入力された画像信号(撮像画像)を取得する。
パッチ位置取得部154Dは、後述する校正用のテストパターンが撮像された撮像画像に基づいて、当該テストパターンを構成するカラーパッチのエッジ位置を検出し、検出結果に基づいてカラーパッチの位置を取得する。ここで、本実施形態では、テストパターンは、隣接配置され複数のカラーパッチにより構成されたカラーパッチ群がメディアMに印刷され、形成される。パッチ位置取得部154Dは、当該撮像画像に基づいて、カラーパッチが印刷されていないメディアMの表面(以下、メディア領域とも称する)と、カラーパッチ群との境界位置、すなわちカラーパッチ群(カラーパッチ)のエッジを検出する。
パッチ位置取得部154Dは、検出範囲設定部154D1、距離算出部154D2、エッジ検出部154D3、及び位置算出部154D4として機能する。
検出範囲設定部154D1は、撮像画像におけるエッジ位置の検出を行う際の、検出範囲を設定する。
距離算出部154D2は、メディア表面の色座標に対する、検出範囲の各画素の色座標の色空間における距離を算出する。ここで、色空間における距離は、メディア表面の色座標を基準とした各画素の階調値である。なお、色空間としてRGB色空間を用いる場合は、撮像画像の画像データであるR,G,Bの各階調値を色座標として使用することができる。また、色空間としRGB色空間以外にも、例えば、XYZ色空間等の他の色座標系によって表現される色空間を用いることもできる。この場合、距離算出部154D2は、各画素におけるR,G,Bの各階調値がXYZ座標系に変換された画像データを用いて、XYZ色空間における上記距離を算出する。
エッジ検出部154D3は、位置検出部に相当し、距離算出部154D2によって算出された色空間における距離に基づいて、カラーパッチ群のエッジを検出する。
位置算出部154D4は、エッジ検出部154D3によるカラーパッチ群のエッジの検出結果に基づいて、撮像画像におけるカラーパッチ群の位置及び当該カラーパッチ群を構成するカラーパッチの位置を算出する。
補正部154Eは、処理部に相当し、画像処理された撮像画像、つまり各画素に対して各色の階調値が算出されたデモザイクデータに基づいて、印刷プロファイルデータを補正(更新)する。
[画像処理方法]
次に、本実施形態のプリンター1における画像処理方法について、図面に基づいて説明する。
図5は、プリンター1における画像処理方法を示すフローチャートである。また、図6は、プリンター1におけるエッジ位置の検出対象となるカラーパッチの一例を模式的に示す図である。
プリンター1は、メディアMに複数のカラーパッチ31からなるカラーパッチ群30(図6参照)を印刷し、印刷された各カラーパッチ31の位置を検出する。そして、プリンター1は、カラーパッチ31の撮像画像に基づく各種処理を行う。
図5に示すように、プリンター1は、例えばユーザー操作や外部機器20からの入力により、分光測定処理を実施する旨の指令を受け付けると、走査制御部154A及び印刷制御部154BによりメディアMに対してテストパターンを印刷させる(ステップS1)。
つまり、走査制御部154Aは、供給ユニット11、搬送ユニット12を制御して、プラテン122の所定位置にメディアMを搬送させ、印刷制御部154Bは、印刷部16を制御して、搬送されたメディアMの所定位置にテストパターン3(図6参照)を印刷する。このテストパターン3は、メモリー153に予め記憶された元画像データに基づいて印刷される。したがって、走査制御部154Aは、元画像データに従ってメディアMの搬送量、キャリッジ13の移動量を制御し、印刷制御部154Bは、元画像データに基づいて、キャリッジ13が所定位置に位置した際に所定色のインクを吐出させてテストパターン3を形成する。また、必要に応じて乾燥機構によりインクを乾燥させてもよい。
テストパターン3は、図6に示すように、主走査方向(X方向)及び副走査方向(Y方向)に沿って配置された複数のカラーパッチ群30を含み構成される。カラーパッチ群30は、主走査方向及び副走査方向に沿って、複数のカラーパッチ31が隣接配置され構成される。これら複数のカラーパッチ群30は、互いに離間して配置される。すなわち、主走査方向(X方向)及び副走査方向(Y方向)に沿って隣り合うカラーパッチ群30の間には、カラーパッチ31が印刷されておらず、メディアMの表面が露出するメディア領域が形成される。
ステップS1でテストパターン3が印刷された後、撮像制御部154Cは、撮像部17を制御して、テストパターン3に対する撮像画像を取得する(ステップS2)。具体的には、走査制御部154Aは、搬送ユニット12やキャリッジ移動ユニット14を制御して、撮像部17がテストパターンに対向するように、キャリッジ13とメディアMとの位置を調整する。そして、撮像制御部154Cは、光源171を点灯させ、撮像素子173を駆動させて、撮像素子173から出力された画像信号(撮像画像)を取得する。
この後、パッチ位置取得部154Dは、撮像画像に基づいて、カラーパッチ群30を構成するカラーパッチ31の位置を取得する(ステップS3)。ステップS3の詳細については後述する。
ステップS3の後、補正部154Eは、撮像画像におけるR,G,Bの各階調値に基づいて、画像解析処理を実施する。そして、例えば、カラーパッチ31の階調値に基づく濃淡むらや白スジ等を検出して、印刷部16のノズルの印字密度等を補正する補正処理を実施する(ステップS4)。
[カラーパッチ位置の取得方法]
図7は、図5のステップS3における、パッチ位置取得部154Dによるカラーパッチ位置の取得方法を示すフローチャートである。また、図8及び図9は、カラーパッチ位置の取得手順の一例を模式的に示す図である。
パッチ位置取得部154Dは、撮像画像におけるカラーパッチ群30のエッジを複数点で検出し、エッジ位置の検出結果に基づいてカラーパッチ31の位置を算出する。
ここで、以下の説明では、撮像画像における水平方向(図8における左右方向)は、プリンター1の主走査方向(X方向)に沿う方向である。また、撮像画像における垂直方向(図8における上下方向)は、プリンター1の副走査方向(Y方向)に沿う方向である。すなわち、カラーパッチ群30の左右のエッジは、上下方向に延在し、上下のエッジは、左右方向に延在するものとする。なお、撮像画像における水平方向(左右方向)と、プリンター1における主走査方向とは、搬送時におけるメディアMの位置ずれ等により、必ずしも一致しない。また、上下方向(垂直方向)及び副走査方向についても同様である。
図7に示すように、パッチ位置取得部154Dは、撮像画像に基づいて、水平方向に沿ってエッジ検出を行い、カラーパッチ群30の左右のエッジ位置を検出する、左右エッジ位置のプレ検出処理を行う(ステップS11)。
エッジ検出処理では、パッチ位置取得部154Dは、検出方向に沿って検出範囲を設定し、設定した当該検出範囲におけるカラーパッチ群30とメディアMとの境界位置をエッジ位置として検出する。ステップS11では、図8の上段の図に示すように、パッチ位置取得部154Dは、カラーパッチ群30の左側の境界B3を左右方向に跨ぐように検出範囲Ar(第1プレ検出範囲Ar1)を設定し、左側のエッジ位置(第1プレ検出位置Po1)を検出する。また、パッチ位置取得部154Dは、同様に、カラーパッチ群30の右側の境界B4を含む検出範囲Ar(第2プレ検出範囲Ar2)を設定し、右側のエッジ位置(第2プレ検出位置Po2)を検出する。
なお、検出範囲Arの設定方法や、エッジ検出の方法については、後述する。
次に、パッチ位置取得部154Dは、ステップS11のプレ検出処理による検出結果に基づいて、垂直方向に沿ってエッジ検出を行い、カラーパッチ群30の上下のエッジ位置を検出する、上下エッジ位置の検出処理を行う(ステップS12)。
図8の中段の図に示すように、パッチ位置取得部154Dは、カラーパッチ群30の上側の境界B1を上下方向に跨ぐように検出範囲Ar(第1上部検出範囲Ar11)を設定し、上側のエッジ位置として第1上部エッジ位置P11を検出する。また、パッチ位置取得部154Dは、同様に、第2上部検出範囲Ar12を設定し、第2上部エッジ位置P12を検出する。第1上部検出範囲Ar11及び第2上部検出範囲Ar12は、左右方向にて第1プレ検出位置Po1と第2プレ検出位置Po2との間に設定される。また、第2上部検出範囲Ar12は、第1上部検出範囲Ar11の右側に設定される。
パッチ位置取得部154Dは、同様に、下側の境界B2を含む第1下部検出範囲Ar21を設定し、下側のエッジ位置として第1下部エッジ位置P21を検出する。また、パッチ位置取得部154Dは、境界B2を含む第2下部検出範囲Ar22を設定し、第2下部エッジ位置P22を検出する。
次に、パッチ位置取得部154Dは、ステップS12の上下エッジ位置の検出結果に基づいて、水平方向に沿ってエッジ検出を行い、カラーパッチ群30の左右のエッジ位置を検出する、左右エッジ位置の検出処理を行う(ステップS13)。
図8の下段の図に示すように、パッチ位置取得部154Dは、カラーパッチ群30の左側の境界B3を左右方向に跨ぐように検出範囲Ar(第1左部検出範囲Ar31)を設定し、左側のエッジ位置として第1左部エッジ位置P31を検出する。また、パッチ位置取得部154Dは、同様に、第2左部検出範囲Ar32を設定し、第2左部エッジ位置P32を検出する。第1左部検出範囲Ar31及び第2左部検出範囲Ar32は、上下方向にて、第1上部エッジ位置P11及び第2上部エッジ位置P12と、第1下部エッジ位置P21及び第2下部エッジ位置P22との間に設定される。
パッチ位置取得部154Dは、同様に、右側の境界B2を含む第1右部検出範囲Ar41を設定し、第1右部エッジ位置P41を検出する。また、パッチ位置取得部154Dは、境界B2を含む第2右部検出範囲Ar42を設定し、第2右部エッジ位置P42を検出する。
次に、パッチ位置取得部154Dの位置算出部154D4は、ステップS12及びステップS13におけるエッジ位置の検出結果に基づいて、カラーパッチ群30及びカラーパッチ31の位置を算出する(ステップS14)。
位置算出部154D4は、図9に示すように、カラーパッチ群30の四隅の各点P5〜P8の座標を算出することにより、カラーパッチ群30の位置を算出する。具体的には、位置算出部154D4は、第1上部エッジ位置P11及び第2上部エッジ位置P12を通る第1直線L1と、第1下部エッジ位置P21及び第2下部エッジ位置P22を通る第2直線L2と、第1左部エッジ位置P31及び第2左部エッジ位置P32を通る第3直線L3と、第1右部エッジ位置P41及び第2右部エッジ位置P42を通る第4直線L4と、を算出する。そして、位置算出部154D4は、第1直線L1及び第3直線L3の交点として点P5の座標を算出する。同様に、位置算出部154D4は、第1直線L1及び第4直線L4から点P6、第2直線L2及び第3直線L3から点P7、並びに、第2直線L2及び第4直線L4から点P8のそれぞれの座標を算出する。
また、位置算出部154D4は、カラーパッチ群30の四隅の各点P5〜P8の座標から、当該カラーパッチ群30を構成する各カラーパッチ31の位置を算出する。例えば、カラーパッチ31が所定の幅で形成されている場合、位置算出部154D4は、カラーパッチ31の幅に基づいて、各カラーパッチ31の四隅の座標や中心位置の座標を算出することができる。
[エッジ位置の検出方法]
次に、ステップS11乃至ステップS13におけるエッジ位置の検出方法の詳細について、図面に基づいて説明する。
図10は、プリンター1におけるエッジ位置の検出方法を示すフローチャートである。また、図11から図13は、図10に示すエッジ位置の検出方法を説明するための図である。
以下の説明では、ステップS11及びステップS13において、水平方向(左右方向)に沿ってエッジ検出を行い、左側の境界B3に対応するエッジ位置を検出する場合について主に説明する。
図10に示すように、検出範囲設定部154D1は、エッジ位置の検出方向に沿って検出範囲Arを設定する(ステップS21)。
検出範囲設定部154D1は、例えば、図11の上段の図に示すように、カラーパッチ群30の左側の境界B3に対応するエッジ位置を検出する場合、検出方向αに沿って検出範囲Ar(第1プレ検出範囲Ar1、第1左部検出範囲Ar31、及び第2左部検出範囲Ar32)を設定する。
なお、垂直方向に沿って上下のエッジを検出する場合、検出方向αは、図11における上から下に向かう方向である。
検出範囲Arは、図11に示すように、検出方向αに沿って、メディア領域を含み、かつ、カラーパッチ群30Aの境界B3を跨ぐように設定される。検出方向αに直交する直交方向βにおける検出範囲Arの寸法は、カラーパッチ31よりも小さい。これにより、複数のカラーパッチ31が含まれることがないように、検出範囲Arを設定することができる。
また、検出範囲Arの検出方向αにおける寸法は、カラーパッチ31の寸法よりも大きい。これにより、検出範囲にカラーパッチ群30の境界B3が含まれず、エッジ位置を検出することができないという不具合が生じることを抑制できる。なお、本実施形態では、検出範囲Arは、検出方向αに沿って二つのカラーパッチ群30に亘って設定されている。また、検出範囲Arは、検出対象のカラーパッチ群30Aにおいて、検出方向αに沿って隣接する二つのカラーパッチ31A,31Bに亘って設定されている。
なお、検出範囲Arの位置は、例えば、撮像画像に2値化処理を行うことにより推定された、カラーパッチ群30の境界の位置や、カラーパッチ31の端縁の位置に基づいて設定することができる。すなわち、検出範囲設定部154D1は、2値化処理の結果に基づいて、カラーパッチ群30Aの境界の位置を推定し、当該境界を含むように、検出方向αにおける検出範囲Arの位置や寸法を設定できる。また、検出範囲設定部154D1は、例えばカラーパッチ31Aの端縁が推定可能な場合は、当該カラーパッチ31Aの上下の端縁の間に、検出範囲Arが位置するように、直交方向βにおける検出範囲Arの位置や寸法を設定する。また、カラーパッチ31Aの下側の端縁が検出できない場合は、カラーパッチ群30の左右の境界の推定結果と、カラーパッチ31の幅寸法とに基づいて、同様に直交方向βにおける第1プレ検出範囲Ar1の位置を設定する。なお、カラーパッチ31の幅寸法は、カラーパッチ群30Aの左側の境界の推定位置と、カラーパッチ群30Bの右側の境界B4の推定位置とに基づいて、推定することができる。
次に、距離算出部154D2は、色空間において、メディアMの表面の色座標に対する、検出範囲Arの各画素の色座標の距離を算出する(ステップS22)。
ステップS22では、検出範囲Ar内の各画素の色座標を(RC1,C2,C3)とし、メディアMの色座標を(RM1,M2,M3)として、距離算出部154D2は、RGB色空間における、メディアMの色座標に対する各画素の色座標の距離を、下記式(4)に基づいて算出し、各画素の階調値R1とする。この階調値R1は、メディアMの色座標に基づいて、各画素の階調値をグレースケール変換した値である。なお、例えば、RC1はR階調値に、RC2はG階調値に、RC3はB階調値にそれぞれ対応する。
Figure 0006816498
ここで、撮像画像に対して、メディアMの階調値を均一とするようにシェーディング補正が実施されている場合、全画素に対して、メディアMの色座標として同一の値を用いることができる。なお、シェーディング補正が行われていない場合でも、例えば、検出範囲ArにおけるメディアMの各階調値RC1,C2,C3の平均値を用いてもよい。
また、メディアMの色に基づいてホワイトバランス調整を行う場合、(RM1,M2,M3)の各値に同一の値を用いることができる。
次に、エッジ検出部154D3は、検出範囲Arにおいて、直交方向βに沿って各画素の階調値R1の画素平均を行い、階調値R1を検出方向αに沿って1次元化する(ステップS23)。
すなわち、エッジ検出部154D3は、直交方向βに重なる各画素の階調値R1の平均値R2を算出する(図11の下段図参照)。これにより、検出範囲Arは、検出方向αに1次元化される。このステップS23の1次元化処理により、直交方向βに画素平均を算出することにより、カラーパッチ31の色むらの影響が抑制される。
次に、検出範囲設定部154D1は、ステップS23で算出された平均値R2に基づいて、検出対象の境界の近傍領域を検出範囲とするように、検出範囲Arの絞り込み処理を行う(ステップS24)。
検出範囲設定部154D1は、図11に示すように、検出方向αに沿って平均値R2が増大する位置(境界B3に対応する位置)をエッジ位置として検出する、すなわち、立ち上がりエッジを検出する場合、検出範囲Arの判定位置α(α方向における画素の位置座標)の−α側に判定範囲Ardを設定する。そして、検出範囲設定部154D1は、検出方向αに沿って、判定位置α及び判定範囲Ardを走査して、判定範囲Ardにおけるメディア領域の占有量が所定閾値を超えた際の判定位置αを、検出範囲の端点(外縁に相当)に設定する。
具体的には、検出範囲設定部154D1は、検出範囲Arにおいて、下記式(5)に示すように、2値化閾値Rth(図12の上段図を参照)を用いて、平均値R2に対して反転2値化処理を行い、2値化処理値R3(α)を算出する(図12の中段図を参照)。2値化閾値Rthは、エッジの検出対象となるカラーパッチ31、すなわちカラーパッチ群30の外周縁を構成する各カラーパッチ31の階調値よりも小さい値に設定されている。
Figure 0006816498
次に、検出範囲設定部154D1は、検出範囲Arの各画素位置αに対して、判定範囲Ardを設定し、当該判定範囲ArdにおけるR3(α)の積算値V(α)を算出する。この積算値V(α)は、判定範囲Ardにおける、メディアMの色の占有量に相当する。
検出方向αに沿って立ち上がりエッジを検出する場合、すなわち、上部エッジや左部エッジを検出する場合、図12の中段の図に示すように、判定範囲Ardは、(α−Δα1)から(α−Δα2)の範囲(但し、Δα1>Δα2)に設定される。また、立ち上がりエッジを検出する場合、積算値V(α)は、下記式(6)に基づいて算出される。
Figure 0006816498
また、検出範囲設定部154D1は、下記式(7)に基づいて、検出範囲Arの各画素位置αに対して、上記積算値V(α)が判定閾値Vthより大きくなる全ての画素位置αを含む範囲を、検出範囲Arとするための絞り込み関数F(α)を算出する。
図12の中段の図に示す例では、画素位置αから画素位置αの範囲において、積算値V(α)の値が判定閾値Vthを超えている。すなわち、絞り込み関数F(α)の値は、図12の下段の図に示すように、画素位置αから画素位置αの範囲で1となり、それ以外の範囲で0となる。なお、図12の中段の図における射線によって示される範囲が、メディアMが検出された検出領域に相当する。
Figure 0006816498
上述のように、本実施形態では、立ち上がりエッジを検出する場合に、判定範囲Ardを、画素位置αの−α側に設定している。これにより、2値化処理値R3(α)の立ち上がりエッジに対応する位置を含み、立ち下がり位置(立ち下がりエッジに相当)に対応する位置を含まないように、検出範囲Arを絞り込むことができる。したがって、検出対象のカラーパッチ群30に隣接する、他のカラーパッチ群30のエッジ(図12の上段図の境界B4に相当)に対応する立ち下がりエッジの誤検出を抑制できる。
一方、検出方向αに沿って立ち下がりエッジを検出する場合、すなわち、下部エッジや右部エッジを検出する場合、判定範囲Ardは、(α+Δα2)から(α+Δα1)の範囲に設定される。つまり、判定範囲Ardは、画素位置αの+α側に設定される。これにより、検出対象のカラーパッチ群30に隣接する他のカラーパッチ群30における、立ち上下がりエッジ(図12の上段図の境界B3に相当)の誤検出を抑制できる。
また、立ち下がりエッジを検出する場合の積算値V(α)は、下記式(8)に基づいて算出される。
Figure 0006816498
ここで、Δα1、Δα2、及びVthは、検出範囲を、検出対象のエッジのみを含む範囲に絞り込みが可能なように設定されている。具体的には、各カラーパッチ31及びメディアMの階調値や、撮像部17の特性(例えば光源171の光量や、撮像素子173の感度等)に応じて、予め実験やシミュレーション等により、Δα1、Δα2、及びVhを算出することができる。
例えば、Δα1は、少なくともカラーパッチ31のα方向の幅寸法よりも小さく設定されていることが好ましい。これにより、範囲が絞り込まれた検出範囲に、2以上のカラーパッチ31が含まれることを抑制でき、カラーパッチ群30のエッジ以外の、カラーパッチ31のエッジが検出されることを抑制できる。
また、Δα2を設けることにより、判定範囲Ardの外側に画素位置αが位置するように当該判定範囲Ardを設定することができる。したがって、検出対象のエッジ(図12の上段図における境界B3に相当)が、絞り込み後の検出範囲に、より確実に含まれるように、検出範囲の絞り込みを行うことができる。なお、Δα2を小さくすることにより、絞り込み範囲の端点を検出対象のエッジ(図12の上段図における境界B3に相当)に近づけることができるが、撮像画像が低画質である場合等、絞り込み後の検出範囲に検出対象のエッジが含まれないという不具合が発生するおそれもある。すなわち、上記不具合が発生しない範囲で、Δα2を小さくすることにより、後述するエッジ位置の特定を行う際の対象範囲を小さくすることができ、処理負荷を低減させることができる。
また、Vthを大きくすることにより、絞り込み量を大きくすることができるものの、Vthを大きくしすぎると、同様に、絞り込み後の検出範囲に検出対象のエッジが含まれないという不具合が発生するおそれがある。したがって、上記不具合が発生しない範囲で、Vthを大きくすることにより、後述するエッジ位置の特定を行う際の対象範囲を小さくすることができ、処理負荷を低減させることができる。
図10に戻り、エッジ検出部154D3は、検出範囲Arにおいて、平均値R2に対して、フィルター係数が−α側から[−1,0,1]である微分フィルターを用いて空間微分を行い、微分値ΔR2(α)を取得する(ステップS25)。
図13の上段の図に示すように、微分値ΔR2(α)は、検出方向αに沿って、平均値R2が立ち上がりエッジに対応する位置では正の値となり、立ち下がりエッジに対応する位置では負の値となり、それ以外の位置では0付近の値となる。
なお、ステップS24の絞り込み処理が施された検出範囲では上記微分値が出力され、それ以外の領域では0が出力されるフィルターを用いてもよい。これにより、空間微分処理における処理負荷の増大を抑制することができる。
次に、エッジ検出部154D3は、ステップS24の検出範囲(検出範囲)の絞り込み結果と、ステップS25で取得された空間微分の結果と、に基づいて、エッジ位置を特定する(ステップS26)。
具体的には、エッジ検出部154D3は、図13の下段の図に示すように、微分値ΔR2(α)に絞り込み関数F(α)を適用した、すなわち、絞り込み関数F(α)と微分値ΔR2(α)との積の値に基づいて、エッジ位置を特定する。図13では、左側のエッジを検出する場合について図示しており、検出対象のカラーパッチ群30の境界B3に対応する立ち上がりエッジが検出される。
本実施形態では、ステップS24において、検出範囲に検出対象となるエッジのみを含むように検出範囲の絞り込みを行っている。したがって、エッジ検出部154D3は、図13に示すように、立ち上がりエッジを検出する場合は、F(α)・ΔR2(α)が最大値となる位置をエッジ位置とする。また、立ち下がりエッジを検出する場合は、F(α)・ΔR2(α)が最小値となる位置をエッジ位置とする。
なお、エッジ検出部154D3は、立ち上がりエッジを検出する場合であり、かつ、F(α)・ΔR2(α)が最大値となるエッジ候補位置が複数存在する場合では、最も−α側の位置をエッジ位置とする。
また、エッジ検出部154D3は、立ち下がりエッジを検出する場合であり、かつ、F(α)・ΔR2(α)が最小値となるエッジ候補位置が複数存在する場合では、最も+α側の位置をエッジ位置とする。
次に、エッジ検出部154D3は、カラーパッチ群30A(図11参照)の検出対象のエッジに対して、全てのエッジ位置を検出したか否かを判定する(ステップS27)。
例えば、ステップS11の左右エッジ位置のプレ検出処理では、エッジ検出部154D3は、左側の立ち上がりエッジと、右側の立ち下がりエッジと、の各1点ずつのエッジ位置を検出している場合、YESと判定し、図10に示すフローチャートによる処理を終了させる。一方、エッジ検出部154D3は、全てのエッジ位置を検出していない場合は、ステップS21に戻り、検出していないエッジ位置の検出を行う。
なお、ステップS12の上下エッジ位置の検出処理では、エッジ検出部154D3は、上側の立ち上がりエッジ及び下側の立ち下がりエッジとそれぞれについて2点ずつのエッジ位置を検出している場合、ステップS27でYESと判定する。
また、ステップS13の左右エッジ位置の検出処理では、エッジ検出部154D3は、左側の立ち上がりエッジ及び右側の立ち下がりエッジ、のそれぞれについて2点ずつのエッジ位置を検出している場合、ステップS27でYESと判定する。
[第1実施形態の作用効果]
本実施形態では、距離算出部154D2は、RGB色空間における、メディアMの色座標に対する、対象物としてのカラーパッチ群30の対象位置の色座標の距離を算出する。エッジ検出部154D3は、算出された距離に基づいて、メディアMにおけるカラーパッチ群30のエッジ位置を検出する。このような構成では、エッジ位置を高精度に検出することができ、ひいてはメディアM上におけるカラーパッチ群30及びカラーパッチ31の位置を、高精度に検出することができる。すなわち、本実施形態では、メディアMに印刷されたカラーパッチ群30及びカラーパッチ31を検出対象とする場合、上述の色空間における対象位置の色座標の距離を算出することにより、カラーパッチ31とメディアM表面との境界位置を高精度に検出することができる。したがって、撮像画像におけるカラーパッチ31の位置を高精度に検出することができる。
本実施形態では、距離算出部154D2は、上記式(4)によって、色空間における距離を算出する。これにより、撮像画像における任意の対象位置について、当該対象位置の画素値を用いて上記距離を算出することができる。すなわち、本適用例のように、撮像画像における各画素値を赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の階調値として取得した際に、各画素値を用いて、任意の画素における上記距離を算出することができる。したがって、他の色座標によって定義される色空間に変換する等の処理を行う必要がなく、処理負荷を低減できる。
本実施形態では、検出範囲設定部154D1は、メディアMの色を含む検出範囲を設定する。このような構成では、検出対象となるカラーパッチ群30(カラーパッチ31)のエッジを含むように検出範囲を設定することができる。したがって、エッジ位置をより確実に検出できるとともに、検出範囲を絞り込むことによる処理負荷の低減を図ることができる。
また、本実施形態では、検出範囲設定部154D1は、検出方向αに沿って、検出範囲Arの各画素位置に対して判定範囲を設定し、メディアMの占有量が所定値(判定閾値Vth)を超える判定範囲が設定された画素位置を検出範囲の端点とする。これにより、少なくともエッジ位置の近傍領域を含むように検出範囲Arを絞り込むことができ、検出処理による処理負荷を低減させることができる。
また、本実施形態では、立ち上がりエッジを検出する場合、判定対象の画素位置に対して、検出方向αにおける−α側に判定範囲を設定する。また、立ち下がりエッジを検出する場合、判定対象の画素位置に対して、検出方向αにおける+α側に判定範囲を設定する。これにより、検出対象のエッジのみを含むように判定範囲を設定することができ、エッジの誤検出をより確実に抑制できる。
[第2実施形態]
以下、第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、パッチ位置取得部154Dは、上記式(4)を用いて、色空間における各画素の距離を算出していた。これに対して、第2実施形態では、各画素の階調値に対してグレースケール変換を行った後に、色空間における距離を算出する点で、第1実施形態と相違する。
なお、以降の説明にあたり、第1実施形態と同様の構成については、同符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
第2実施形態では、距離算出部154D2は、ステップS12にて、色空間における距離を算出する際に、例えば下記式(9)を用いてグレースケール変換を行う。
ここで、下記式(9)を用いたグレースケール変換は、メディアMの色に基づいてホワイトバランス調整を実施した場合に実施することができる。なお、下記式(9)では、メディアMの各色の階調値RM1,M2,M3をRとしている。また、グレースケール変換を行う際の変換行列における各値(係数)は、下記式(9)に示す値に限定されず、変換方式に各種の値を適宜用いることができる。
Figure 0006816498
変換後の色座標(Rgray,RU,RV)によって定義される色空間では、各画素の色座標の値は、メディアMの色座標を基準とする値である。したがって、距離算出部154D2は、下記式(10)により、変換後の色空間において、メディアMの色座標に対する、各画素の色座標(Rgray,RU,RV)の距離を算出することができる。
なお、下記式(10)におけるkcompは、グレー軸における補正係数であり、メディアMの色に応じた値であり、例えば予め実験等により取得され、メモリー153に記憶されている。距離算出部154D2は、メディアMの種別に応じて、kcompを取得する。なお、メディアMの種別は、ユーザーによって指定されてもよいし、撮像画像におけるメディア領域の階調値に基づいて判定されてもよい。
Figure 0006816498
[第2実施形態の作用効果]
本実施形態では、撮像画像のホワイトバランスをメディアMの色に基づいて調整する場合、上記式(9)に基づいて、対象位置の色座標にグレースケール変換を行う。さらに、上記式(10)に基づいて、グレースケール変換後の対象位置の色座標における、距離を算出する。このような構成では、対象位置の色座標をグレー軸方向に圧縮することができ、メディアMの凹凸による輝度むらの影響を抑制することができる。また、メディアMの色座標の各値として同一の値を用いることができるため、距離を算出する場合の処理負荷の増大を抑制できる。
また、メディアに応じた補正係数kcompを設定することにより、例えば、メディア種別に応じてメディアの色が異なる場合や、表面の光沢が異なる場合でも、補正係数kcompとして適切な値を設定することができる。したがって、メディア種別による距離の算出精度の低下を抑制でき、ひいては対象物の位置を高精度に検出できる。
[変形例]
なお、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、及び各実施形態を適宜組み合わせる等によって得られる構成は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、カラーパッチ群30の四隅の位置を算出して、カラーパッチ群30及びカラーパッチ31の位置を算出していたが、これに限定されず、少なくとも1つの隅部の位置を算出して、カラーパッチ群30及びカラーパッチ31の位置を算出してもよい。例えば、カラーパッチ群30の上下のエッジのいずれかと、左右のエッジのいずれかと、を検出し、これらエッジの交点の座標を算出する。また、検出方向と、検出されたエッジが立ち上がりエッジか否かと、に応じて、検出されたエッジの種類を特定する。例えば、水平方向に沿ってエッジ検出を行い、立ち上がりエッジを検出した場合は、検出されたエッジが左部エッジであることを特定できる。したがって、エッジの種類と、交点の座標位置と、カラーパッチのサイズと、に基づいて、各カラーパッチの位置を算出することができる。
また、上下左右のエッジのうちの一つのみが検出された場合は、検出されたエッジに沿ってエッジ検出を行い、カラーパッチ群30の角部に相当する座標を検出してもよい。
上記各実施形態では、左右エッジ位置のプレ検出を行い、プレ検出結果に基づいて、上下エッジ位置を検出していたが、これに限定されない。例えば、上下エッジ位置のプレ検出を行って、プレ検出結果に基づいて、左右エッジ位置を検出してもよい。また、エッジ位置のプレ検出を行わずに、左右エッジ位置の検出及び上下エッジ位置の検出を行ってもよい。
上記各実施形態では、左右エッジ位置の検出及び上下エッジ位置の検出は、それぞれのエッジについて2点のエッジ位置を検出していたが、これに限定されない。例えば、エッジ位置を1点のみ検出してもよいし、3点以上検出してもよい。3点以上の複数のエッジ位置を検出する場合、複数のエッジ位置に基づいて平均二乗法等によりエッジに相当する直線を算出してもよい。
上記各実施形態では、1次元化処理として、直交方向βに沿って各画素値の画素平均を算出していたが、これに限定されない。例えば、撮像画像に対して2値化処理等を施してエッジの延在方向を推定し、推定された延在方向に沿って、画素平均を算出してもよい。また、延在方向に直交する方向を検出方向αとしてもよい。これにより、メディアMの位置ずれや波打ち等により、撮像画像の水平方向と、プリンター1の主走査方向とのずれが大きい場合でも、カラーパッチの内外に跨って画素平均が算出される不具合を抑制でき、エッジ位置の検出精度を向上できる。
上記各実施形態では、検出範囲Arの絞り込みを行う際の判定範囲Ardとして、判定位置を含まない判定範囲Ardを設定していたが、これに限定されず、判定位置を含む判定範囲Ardを設定してもよい。例えば、上記各実施形態では、検出方向αに対して、立ち上がりエッジを検出する場合、判定位置の−α側に判定範囲Ardを設定していた。これに対して、例えば、Δα2を設定せずに、+α側の端点として判定位置を含む判定範囲Ardを設定してもよい。なお、立ち下がりエッジを検出する場合は、−α側の端点として判定位置を含む判定範囲Ardを設定する。
すなわち、メディア領域からカラーパッチに向かってエッジ検出を行う場合は、判定位置と、判定位置よりも検出方向の下流側の領域と、を含む領域に判定範囲を設定すればよい。また、カラーパッチの領域からメディア領域に向かってエッジ検出を行う場合は、判定位置と、判定位置よりも検出方向の上流側の領域と、を含む領域に判定範囲Ardを設定すればよい。これにより、上記各実施形態と同様に、検出対象ではないエッジを検出範囲から除外でき、エッジの誤検出を抑制できる。
上記各実施形態では、上述のように検出対象のエッジを一つ限定するように検出範囲の絞り込みを行ったが、これに限定されない。例えば、検出方向に沿って複数のエッジを検出してもよい。この場合、判定位置を含む判定範囲Ardを設定してもよい。例えば、判定範囲Ardの中心に判定位置が位置してもよい。これにより、検出方向に沿って複数のエッジの近傍領域を検出範囲に含めることができる。
また、検出方向に沿って複数のエッジを検出する場合、検出されたエッジの種類と、検出されたエッジの位置と、に応じてカラーパッチ群30及びカラーパッチ31の位置を算出してもよい。例えば、検出方向に沿って、順に、立ち上がりエッジと、立ち下がりエッジが検出された場合、これら二つのエッジに挟まれる範囲が、カラーパッチ群30の形成範囲である。
上記各実施形態では、検出方向α及び直交方向βに沿って検出範囲を設定したが、これに限定されず、検出方向αのみに沿って検出範囲を設定してもよい。これにより、各検出範囲におけるエッジ検出処理の処理負荷の増大を抑制できる。
なお、この場合、各エッジについて複数のエッジ位置を検出して、上述のように、複数のエッジ位置に基づいて平均二乗法等によりエッジに相当する直線を算出することにより、エッジの検出精度を向上させることができる。
上記各実施形態では、複数のカラーパッチが、主走査方向及び副走査方向に沿って隣接配置されたカラーパッチ群のエッジを検出する場合について例示したが、これに限定されない。例えば、主走査方向及び副走査方向のいずれか一方に沿って、カラーパッチが隣接配置されたカラーパッチ群を、検出対象としてもよい。また、メディア領域によって囲まれた単一のカラーパッチを検出対象としてもよい。また、メディアに形成されたカラーパッチ以外の対象物を検出対象としてもよい。
上記各実施形態では、撮像部17がキャリッジ13に搭載され、メディアMに対して一方向に移動可能に構成されていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、撮像部17がキャリッジに搭載されない構成とし、所定の撮像範囲を撮像するものであってもよく、キャリッジ13とは別体として他の移動機構により移動可能な構成であってもよい。
上記各実施形態では、撮像素子173を含む撮像部17を用いて撮像画像を取得し、各画素の画素値(R,G,Bのそれぞれの階調値)を取得する場合について例示したが、これに限定されない。例えば、干渉フィルター等の分光フィルターを用いて、複数波長について取得された分光画像に基づいて、各画素の画素値を取得してもよい。
上記各実施形態では、本発明の位置検出装置を備える電子機器としてプリンター1を例示したが、これに限定されない。例えば、位置検出装置は、当該位置検出装置とは別体のプリンターによってメディアMに印刷された対象物を、位置検出対象としてもよい。
また、プリンターによってメディアに印刷された対象物を検出対象とする構成を例示したが、これに限定されない。本発明における位置検出方法では、撮像画像に基づいて、被撮像物の位置を検出する場合に特に好適に用いることができ、例えば工場等の製造ラインにおいて、製造された製品を検査する際に、製品を撮像装置により撮像し、その撮像画像を本発明の位置検出方法を適用してもよい。さらに、上記のような検査等の用途に限定されず、例えば、一般家庭においてデジタルカメラ等により撮像された撮像画像についても、本発明を適用することができる。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造は、本発明の目的を達成できる範囲で上記各実施形態及び変形例を適宜組み合わせることで構成してもよく、また他の構造などに適宜変更してもよい。
1…プリンター、30,30A,30B…カラーパッチ群、31,31A,31B…カラーパッチ、154D…パッチ位置取得部、154D1…検出範囲設定部、154D2…距離算出部、154D3…エッジ検出部、154D4…位置算出部、154E…補正部、Ar…検出範囲、Ar1…第1プレ検出範囲、Ar11…第1上部検出範囲、Ar12…第2上部検出範囲、Ar2…第2プレ検出範囲、Ar21…第1下部検出範囲、Ar22…第2下部検出範囲、Ar31…第1左部検出範囲、Ar32…第2左部検出範囲、Ar41…第1右部検出範囲、Ar42…第2右部検出範囲、Ard…判定範囲、M…メディア、P11…第1上部エッジ位置、P12…第2上部エッジ位置、P21…第1下部エッジ位置、P22…第2下部エッジ位置、P31…第1左部エッジ位置、P32…第2左部エッジ位置、P41…第1右部エッジ位置、P42…第2右部エッジ位置、Po1…第1プレ検出位置、Po2…第2プレ検出位置。

Claims (6)

  1. 対象物が印刷されたメディアを撮像して得られた撮像画像に基づいて、色空間における、前記メディアの色座標に対する、対象位置の色座標の距離を算出する距離算出部と、
    前記距離算出部により算出された前記距離に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出する位置検出部と、
    前記対象物として前記メディアに印刷されたカラーパッチのエッジ位置を検出する検出範囲であって、前記メディアの色を含む前記検出範囲を設定する検出範囲設定部と、を備え
    前記検出範囲設定部は、一方向において、前記対象位置に対して判定範囲を設定し、前記一方向に前記対象位置及び前記判定範囲を走査して、前記判定範囲における前記メディアの色の占有量が所定値を超えた際の前記対象位置を、前記検出範囲の外縁に設定し、
    前記位置検出部は、前記検出範囲における前記エッジ位置を検出する
    ことを特徴とする位置検出装置。
  2. 請求項1に記載の位置検出装置において、
    前記距離算出部は、前記対象位置の色座標を(RC1,C2,C3)とし、前記メディアの色座標を(RM1,M2,M3)とし、下記式(1)に基づいて、前記距離としてR1を算出する
    Figure 0006816498

    ことを特徴とする位置検出装置。
  3. 請求項1に記載の位置検出装置において、
    前記距離算出部は、前記メディアの色座標(RM1,M2,M3)がRM1=RM2=RM3=Rである場合、前記対象位置の色座標を(RC1,C2,C3)とし、kcomp前記メディアの種別により生じる前記距離の算出精度の低下を補正する補正係数とし、下記式(2)(3)に基づいて、前記距離としてR1を算出する
    Figure 0006816498

    ことを特徴とする位置検出装置。
  4. 請求項3に記載の位置検出装置において、
    前記距離算出部は、前記メディアに応じた補正係数kcompを設定する
    ことを特徴とする位置検出装置。
  5. 対象物が印刷されたメディアを撮像して得られた撮像画像に基づいて、色空間における、前記メディアの色座標に対する、対象位置の色座標の距離を算出する距離算出部と、
    前記距離算出部により算出された前記距離に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出する位置検出部と、
    前記対象物として前記メディアに印刷されたカラーパッチのエッジ位置を検出する検出範囲であって、前記メディアの色を含む前記検出範囲を設定する検出範囲設定部と、
    前記対象物の前記位置の検出結果に基づく処理を行う処理部と、を備え
    前記検出範囲設定部は、一方向において、前記対象位置に対して判定範囲を設定し、前記一方向に前記対象位置及び前記判定範囲を走査して、前記判定範囲における前記メディアの色の占有量が所定値を超えた際の前記対象位置を、前記検出範囲の外縁に設定し、
    前記位置検出部は、前記検出範囲における前記エッジ位置を検出する
    ことを特徴とする電子機器。
  6. 対象物が印刷されたメディアを撮像して得られた撮像画像に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出する位置検出装置における位置検出方法であって、
    色空間における、前記メディアの色座標に対する、対象位置の色座標の距離を算出する距離算出ステップと、
    算出された前記距離に基づいて、前記メディアにおける前記対象物の位置を検出する位置検出ステップと、
    前記対象物として前記メディアに印刷されたカラーパッチのエッジ位置を検出する検出範囲であって、前記メディアの色を含む前記検出範囲を設定する検出範囲設定ステップと、を実施し、
    前記検出範囲設定ステップは、一方向において、前記対象位置に対して判定範囲を設定し、前記一方向に前記対象位置及び前記判定範囲を走査して、前記判定範囲における前記メディアの色の占有量が所定値を超えた際の前記対象位置を、前記検出範囲の外縁に設定し、
    前記位置検出ステップは、前記検出範囲における前記エッジ位置を検出する
    ことを特徴とする位置検出方法。
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