JP2004523406A - タイヤのクラウン補強体の多層スチールケーブル - Google Patents
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Abstract
Description
(技術分野)
本発明は、タイヤ等のゴム製品の補強に使用できるスチールケーブル(スチールコード)に関し、より詳しくは、ラジアルタイヤのクラウン補強体の補強に使用できる「層状」ケーブルと呼ばれるケーブルに関する。
【0002】
(背景技術)
一般に、タイヤ用スチールケーブルはパーリット(またはフェロパーリット)炭素鋼(以下、「炭素鋼」という)のワイヤで形成され、該炭素鋼の炭素含有量は一般に0.2〜1.2%、これらのワイヤの直径は一般に0.10〜0.50mm(ミリメートル)である。これらのワイヤには、一般に2000MPa以上、好ましくは2500MPa以上の非常に高い引張り強度が要求され、この強度は、ワイヤの加工硬化フェーズ中に生じる構造的硬化により得られる。次にこれらのワイヤはケーブルまたはストランドの形態に組立てられ、該形態は、使用されるスチールが、種々のケーブリング作業に耐える充分な捩り延性(捩り変形能)を有することを必要とする。
【0003】
ラジアルタイヤを補強するため、現在では、中心コアと該コアの周囲に配置された1つ以上の同心層とで形成されたいわゆる「層状」スチールケーブル(「層状コード」)すなわち「多層」スチールケーブルが極めて頻繁に使用されている。これらの層状ケーブルは、第一に工業的コストが低いこと、および第二に極めてコンパクト化できるためタイヤの製造に使用されるゴム状プライの厚さを特に低減できることから、旧来の「ストランド形」ケーブル(「ストランドコード」)よりも好ましい。層状ケーブルは多数存在するが、既知のように、特に、コンパクト構造のケーブルと管状層または円筒状層をもつケーブルとの間に区別がなされている。
【0004】
特にラジアルタイヤの補強に使用できるこのような層状ケーブルは、非常に多くの刊行物に開示されている。特に次の文献を参照されたい。英国特許GB−A−2 080 845;米国特許US−A−3,922,841;同4,158,946;同4,488,587;欧州特許出願EP−A−0 168 858;同0 176 139すなわち米国特許US−A−4,651,513;欧州特許出願EP−A−0 194 011;同0 260 556すなわち米国特許US−A−4,756,151;同4,781,016;欧州特許出願EP−A−0 362 570;同0 497 612すなわち米国特許US−A−5,285,836;欧州特許出願EP−A−0 567 334すなわち米国特許US−A−5,661,965;欧州特許出願EP−A−0 568 271;同0 648 891;同0 661 402すなわち米国特許US−A−5,561,974;欧州特許出願EP−A−0 669 421すなわち米国特許US−A−5,595,057;欧州特許出願EP−A−0 675 223;同0 709 236すなわち米国特許US−A−5,836,145;欧州特許出願EP−A−0 719 889すなわち米国特許US−A−5,697,204;欧州特許出願EP−A−0 744 490すなわち米国特許US−A−5,806,296;欧州特許出願EP−A−0 779 390すなわち米国特許US−A−5,802,829;欧州特許0 834 613すなわち米国特許6,102,095;国際特許公開WO98/41682;RD(国際調査報告)第316107号、1990年8月、第681頁;RD第34054号、1992年8月、第624〜633頁;RD第34370号、1992年11月、第857〜859頁;RD第34779号、1993年3月、第213〜214頁;RD第34984号、1993年5月、第333〜344頁;およびRD第36329号、1994年7月、第359〜365頁。
【0005】
これらの層状ケーブルのうち、ラジアルタイヤのクラウン補強体に最も多く見られるものは、本質的に、方式〔M+N〕または〔M+N+P〕のケーブルである。これらのケーブルは、M本のワイヤ(単一または複数)と、これを包囲する、N本のワイヤからなる少なくとも1つの層と、更にこれを包囲するP本のワイヤからなる外側層とにより既知の態様で形成されている。ここで、一般に、Mは1〜4の範囲で変化し、Nは3〜12の範囲で変化し、Pは8〜20の範囲で変化し、適用可能であれば、この全体を、最終層の回りで螺旋状に巻回される外側ラッピングワイヤによりラッピングすることができる。
【0006】
ラジアルタイヤのクラウン補強体を補強するというこれらの機能を満たすため、層状ケーブルは、先ず第一に、高い圧縮強度をもたなくてはならない。このためには、特に層状ケーブルのワイヤの大部分が、タイヤのカーカス補強体の慣用ケーブルに使用されるワイヤの直径に比べて大きい直径(一般に少なくとも0.25mmに等しい)を有する必要がある。
【0007】
一方、重要なことは、これらのケーブルができる限り多くのゴムで含浸され、ゴムがケーブルを構成するワイヤ間隔を隔てての全ての空間内に浸透することである。なぜならば、この浸透が不充分であると、ケーブルに沿って空のチャネルが形成され、例えばタイヤのクラウンの切断または他の攻撃の結果としてタイヤ内に浸透し易い例えば水のような腐食性物質が、タイヤのクラウン補強体全体のこれらのチャネルに沿って移動してしまうからである。この水分が存在すると、乾燥雰囲気での使用と比較して、腐食を引起こしかつ疲労過程(いわゆる「疲労−腐食」現象)を加速させることに重要な役割を演じる。
かくして、タイヤの補強アーマチャの層状ケーブルの耐久性を向上させるため長年に亘って提案されてきたことは、層状ケーブルの構造を変更して特にゴムの浸透能力を高め、これにより腐食および疲労−腐食による危険を制限することである。
【0008】
例えば、9本のワイヤからなる第一層(および適用可能ならば15本のワイヤからなる第二層)により包囲された3本のワイヤからなるコアで形成された〔3+9〕または〔3+9+15〕構造の層状ケーブルが、次の刊行物すなわち、欧州特許出願EP−A−0 168 858、同0 176 139、同0 497 612、同0 568 271、同0 669 421、同0 709 236、同0 744 490、同0 779 390、同0 834 613、およびRD第34984号、1993年5月、第333〜344頁に提案されかつ開示されており、コアのワイヤの直径は他の層のワイヤの直径より小さい。これらのケーブルは、既知の態様では中心まで浸透されない。これは、3本のコアワイヤの中心にチャネルすなわち毛管(キャピラリ)が存在し、これらのチャネルすなわち毛管がゴムの含浸後も空所として留まることによる。従って、水等の腐食性媒体の伝搬にとって好都合である。
【0009】
この問題を解決するため、刊行物RD第34370号には、コンパクト形式すなわち単一ワイヤで形成されたコアで形成され、該コアが6本の中間層により包囲され、6本のワイヤ自体は12本の外側層により包囲された形式の〔1+6+12〕構造のケーブルが提案されている。ゴムが浸透できる能力は、層間で異なる直径のワイヤを使用するか、同一層でも異なる直径のワイヤを使用することにより改善された。例えば欧州特許出願EP−A−0648891すなわち国際特許公開WO98/41682には、ワイヤの直径を適当に選択することにより、特に、大きい直径のコアワイヤを使用することにより浸透能力が改善された〔1+6+12〕構造のケーブルも開示されている。
【0010】
ケーブル内へのゴムの浸透を改善するため、少なくとも2つの同心層により包囲された中心コアをもつ多層ケーブル、より詳しくは〔1+N+P〕方式(例えば、〔1+6+P〕)または〔2+N+P〕方式(例えば〔2+6+P〕)のケーブルで、該ケーブルの外側層が不飽和(すなわち、不完全)であり、従ってゴムの優れた浸透能力を確保できる多層ケーブルも提案すなわち開示されている(例えば、RD第34054号、1992年8月、第624〜633頁;米国特許US−A−4,781,016;欧州特許出願EP−A−0 567 334すなわち米国特許US−A−5,661,965;欧州特許出願EP−A−0 661 402すなわち米国特許US−A−5,561,974;欧州特許出願EP−A−0 719 889すなわち米国特許US−A−5,697,204;欧州特許出願EP−A−0 834 613すなわち米国特許US−A−6,102,095;国際特許公開WO98/41682)。
【0011】
しかしながら、経験によれば、改善された浸透能力を有するこれらのケーブルでも、その殆どは中心までゴムは浸透せず、いずれにせよタイヤの最適性能は得られない。
実際に、ゴムの浸透能力の改善は、最適レベルの性能をを確保するには不充分である。ケーブルがタイヤのクラウンの補強に使用される場合、ケーブルは、単に腐食に耐えるだけでなく、多数の他の、時には矛盾する基準、より詳しくは靭性、ゴムに対する高度の接着性、均一性、可撓性、圧縮および撓み−圧縮を受けたときの耐衝撃性および耐パンク性(これらの全ては或る程度の腐食性雰囲気中で生じる)を満たすことができなくてはならない。
【0012】
かくして、上記全ての理由から、これらの所与の基準に関してこれまで種々の改善がなされてきたが、特に重車両に使用することを意図したラジアルタイヤのクラウン補強体に現在使用されている最良のケーブルでも、飽和(すなわち完全)外側層をもつコンパクト形式または円筒状層を備えた形式の慣用構造の少数の層状ケーブルに制限されたままである。これらは、前述のような〔3+9〕構造、特に〔3+9+15〕構造の本質的ケーブルである。
【0013】
(発明の開示)
今や、本件出願人は、その研究中に、不飽和外側層を備えた〔M+N+P〕形式(Nは6または7に等しい)の新規な層状ケーブルを見出した。この層状ケーブルは、その特殊な構造により、腐食の問題のない優れたゴム浸透性を有するだけでなく、圧縮を受けたときの高い耐久性も有している。従って、タイヤの寿命およびクラウン補強体の寿命も改善される。
【0014】
従って、本発明の第一形態によれば、タイヤのクラウン補強体の補強要素として使用できる不飽和外側層を備えた多層ケーブルにおいて、直径d0のコア(C0)を有し、該コア(C0)は、捩れピッチp1で一緒に巻回された直径d1の6本または7本(N=6または7)の中間層(C1)により包囲され、この中間層C1自体は、捩れピッチp2で一緒に巻回された直径d2のP本の外側層(C2)により包囲され、Pは、中間層C1の回りで1つの層に巻回できるワイヤの最大本数Pmaxより1〜3だけ少なく、下記の特徴すなわち、
(i) 0.28≦d0<0.50
(ii) 0.25≦d1<0.40
(iii) 0.25≦d2<0.40
(iv) N=6の場合 1.10<(d0/d1)<1.40
N=7の場合 1.40<(d0/d1)<1.70
(v) 5.3π(d0+d1)<p1<p2<4.7π(d0+2d1+d2)
(vi) 層C1、C2のワイヤは、同じ捩れ方向に巻回される(ここで、d0、d1、d2、p1、p2の単位はmm)、
を有することを特徴とする多層ケーブルが提供される。
【0015】
また、本発明は、本発明によるケーブルを、プラスチック材料またはゴムからなる製品または半成品、例えばプライ、チューブ、ベルト、コンベアベルト、より詳しくは、金属クラウン補強体を使用するラジアルタイヤの補強要素として使用することを特徴とする方法に関する。
【0016】
本発明によるケーブルは、特に、バン;地下鉄車両、バス、輸送機械(トロリ、トラクタ、トレーラ)およびオフロード車両等の「重車両」;農業機械または建設機械、航空機およびその他の輸送車両またはハンドリング車両用のラジアルタイヤのクラウン補強体の補強要素として使用することを意図したものである。
【0017】
また、本発明は、本発明によるケーブルで補強されるプラスチック材料および/またはゴム自体で作られた製品または半成品、特に上記車両用のタイヤに関し、更に、特にこのようなタイヤのクラウン補強プライとして使用できる、本発明によるケーブルで補強されたゴム配合物のマトリックスを備えた複合ファブリックに関する。
【0018】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明およびその長所は、添付図面に示す実施形態の例およびこれらの例に関する説明から容易に理解されよう。
【0019】
I.測定および試験
I−1.動力計による測定
金属ワイヤまたはケーブルに関する限り、引張り強度Rm(MPa)および破断伸びAt(全伸び:%)についての破断荷重Fm(最大荷重:N)の測定は、1984年のISO規格6892に従って、張力を加えて行なわれる。ゴム配合物に関する限り、引張り応力(modulus)の測定は1988年9月のフランス国規格NF T 46−002に従って、張力を加えて行なわれる。公称割線係数(または引張り応力)は、通常の温度条件(23±2℃)および湿度条件(50±5相対湿度)(1979年12月の規格NF T 40−101)の下で、ME10と呼ばれかつMPaで表される10%伸びでの第二伸び(すなわち、適応サイクル後)で測定される。
【0020】
I−2.空気透過性試験
空気透過性試験は、空気透過性の相対インデックス「Pa」の測定を可能にする。これは、ゴム配合物によるケーブルの浸透度合いを間接的に測定する簡単な方法である。これは、補強すべき加硫ゴムプライ、従って加硫ゴムが浸透されているゴムプライからの剥皮により直接的に取出されたケーブルについて行なわれる。
この試験は、所与の長さ(例えば2cm)のケーブルについて次のように行なわれる。すなわち、空気が所与の圧力(例えば1バール)でケーブルの入口に送られ、空気の量が、流量計を用いて出口で測定される。この測定中、ケーブルの長手方向軸線に沿って一端から他端まで通る空気の量のみが測定による考慮に入れられるように、ケーブルのサンプルがロックされる。測定される流量が少ないほど、ケーブルへのゴムの浸透量は多いといえる。
【0021】
II.発明の詳細な説明
II−1.本発明のケーブル
本発明のケーブルの説明に使用されるとき、用語「方式(formula)」または「構造(structure)」とは、単にこれらのケーブルの構造をいう。
本発明のケーブルは多層ケーブルであり、直径d0のコア(C0)と、直径d1の6本または7本(N=6または7)のワイヤからなる中間層(C1)と、直径d2のP本のワイヤからなる不飽和外側層(C2)とを有している。ここで、Pは、層C1の回りで単一層として巻回できるワイヤの最大本数Pmaxより1〜3本少ない数である。
【0022】
本発明の層状ケーブルでは、コアの直径および層C1、C2のワイヤの直径、捩れピッチ(従って、捩れ角)、および異なる層の巻回方向は、以下に引用する全ての特徴により定められる(直径d0、d1、d2、p1およびp2は、mmで表される)。
(i) 0.28≦d0<0.50
(ii) 0.25≦d1<0.40
(iii) 0.25≦d2<0.40
(iv) N=6の場合 1.10<(d0/d1)<1.40
N=7の場合 1.40<(d0/d1)<1.70
(v) 5.3π(d0+d1)<p1<p2<4.7π(d0+2d1+d2)
(vi) 層C1、C2のワイヤは、同じ捩れ方向に巻回される。
【0023】
上記特徴(i)〜(vi)は、組合されることにより、下記事項を同時に達成できる。すなわち、
・直径比(d0/d1)および層C1、C2のワイヤにより形成される捩れ角の最適化により、層C1、C2を通って中心C0に至るゴムの最適浸透が達成され、これにより、腐食および該腐食の伝搬に対する非常に高度の保護が確保される。
・高い曲げ応力を受けてもケーブルの乱れは最小であり、最終層の回りにラッピングケーブルを特に設ける必要がない。
・曲げおよび曲げ−圧縮に対する高い耐久性が得られる。
【0024】
特徴(v)および(vi)、すなわちピッチp、pが異なることおよび層C1、C2が同じ捩れ角で巻回されていることは、層C1、C2のワイヤが、既知の態様で、隣接する2つの同心円筒状層(すなわち管状層)内に本質的に配置されることを意味する。かくして、いわゆる「管状」すなわち「円筒状」の層状ケーブルは、コア(すなわち、コア部分すなわち中心部分)および1つ以上の同心層で形成されたケーブルであると理解すべきである。このコアの回りに配置される各管状の形状は、少なくとも休止状態のケーブルでは、各層の厚さは各層を形成するワイヤの直径に実質的に等しい。この結果、ケーブルの断面は、図1の例に示すように、実質的に円形の輪郭すなわちシェル(E)を有する。
【0025】
本発明の円筒状層すなわち管状層をもつケーブルは、特に、いわゆる「コンパクト」層状ケーブルと混同すべきではない。コンパクト層状ケーブルは、同じピッチでかつ同じ捩れ方向に巻回されたワイヤの組立体であり、このようなケーブルでは、他と区別できるワイヤ層は事実上見られないほどのコンパクト性を有し、この結果、このようなケーブルの横断面はもはや円形とはいえない多角形の輪郭を有する。
【0026】
外側層C2はP本のワイヤからなる管状層であり、この管状層は「不飽和」または「不完全」と呼ばれる。すなわち、この管状層C2には、P本のワイヤの幾つかが互いに接触するようになるまでに、直径d2の少なくとも1つの(P+1)番目のワイヤを付加できる充分なスペースが存在する。逆にいえば、この管状層C2は、直径d2の少なくとも1つの(P+1)番目のワイヤを付加するための充分なスペースがこの層に存在しない場合には「飽和」または「完全」と呼ばれる。
【0027】
例えば図1に示すように、本発明のケーブル(参照番号C−Iで示すケーブル)は、〔1+N+P〕構造の層状ケーブル、すなわち、コアが、単一ワイヤ(M=1)で形成されていることが好ましい。
この図1は、コアおよびケーブルの軸線(O)に垂直な断面図であり、ケーブルは直線でかつ休止状態にあると仮定する。コアC0(直径d0)は、は単一ワイヤで形成されている。コアC0は、ピッチp1で螺旋状に一緒に巻回された直径d1の6本のワイヤからなる中間層C1により包囲されかつ該中間層C1と接触している。実質的にd1に等しい厚さを有するこの中間層C1自体は、ピッチp2で螺旋状に一緒に巻回された直径d2の11本のワイヤからなる外側層C2(従って外側層C2の厚さは実質的にd2に等しい)により包囲されかつ該外側層C2と接触している。かくして、コアC0の回りに巻回されたワイヤは、2つの隣接同心管状層(実質的にd1に等しい厚さの層C1、次に実質的にd2に等しい厚さの層C2)として配置される。層C1のワイヤの軸線(O1)は、破線で示された第一サークルC1上に事実上配置され、一方、層C2のワイヤの軸線(O2)は、破線で示された第一サークルC2(これも破線で示されている)上に事実上配置されている。
コアの直径d0は、0.30〜0.45mmの範囲内が好ましい。
【0028】
いわゆる空気透過性試験において測定される、ケーブルのゴム浸透性に関する結果の最良の妥協および圧縮を受けたときの耐久性は、次の関係が満たされた場合に得られる。
(vii) 5.5π(d0+d1)<p1<p2<4.5π(d0+2d1+d2)
一方では層C1のワイヤと他方では層C2のワイヤとの間のピッチ従って接触角をオフセットすることにより、これらの両層間に浸透するチャネルの表面積が増大され、かつケーブルの疲労−腐食および圧縮性能を最適化させると同時に、ケーブルの浸透能力が一層改善される。
【0029】
ここで、既知の定義によれば、ピッチとは、ケーブルの軸線Oに平行に測定された長さを表すことを想起されたい。このピッチをもつワイヤは、この端部で、ケーブルの軸線Oの回りで完全に一回転し、かくして、軸線Oが、該軸線Oに対して垂直な2つの平面により切断されかつ2つの層C1またはC2のうちの一方のワイヤのピッチに等しい長さで分離される場合には、このワイヤ(O1またはO2)の軸線は、これらの2つの平面内で、対象とするワイヤの層C1またはC2に対応する2つのサークル上で同じ位置を有している。
【0030】
本発明によるケーブルでは、層C1、C2の全てのワイヤは、同じ捩れ方向、すなわちS方向(「S/S」配置)またはZ方向(「Z/Z」配置)に巻回される。層C1、C2のこのような配置は、層状ケーブルの殆どの慣用構造〔M+N+P〕、より詳しくは、層C2のワイヤ自体が層C1のワイヤをラッピングするように、2つの層C1、C2の交差を最も頻繁に必要とする〔3+9+15〕構造の配置(すなわち「S/Z」または「Z/S」配置)とは幾分異なっている。
層C1、C2を同方向に巻回すると、本発明によるケーブルは、これらの2つの層C1、C2の間の摩擦、従って該層C1、C2を構成するワイヤの摩耗を最小にすることができる。
【0031】
本発明のケーブルでは、比(d0/d1)は、層C1のワイヤの本数N(6または7)に従って、所与の限度内に定めなくてはならない。この比の値が小さ過ぎると、ゴムの浸透能力の点で好ましくない。この比の値が大き過ぎると、最終的に大きくは修正されない抵抗のレベルについて、ケーブルのコンパクト性に悪影響を与える。過度に大きい直径d0によるコアの増大した剛性は、ケーブリング作業中のケーブルの実行可能性(feasibility)にとって好ましくない。
【0032】
層C1、C2のワイヤは、一方の層と他方の層とで異ならせることも、同一にすることもできる。特にケーブリング方法を簡単化しかつコストを低減させるためには、例えば図1に示すように、同じ直径(d1=d2)のワイヤを使用するのが好ましい。
しかしながら、ゴムの浸透能力を更に高めるには、層C1のワイヤは、層C2のワイヤより大きい直径をもつものが選択され、例えば比(d1/d2)は1.05〜1.30の間であるのが好ましい。
【0033】
層C1の回りで単一飽和層として巻回されるワイヤの最大本数Pmaxは、多くのパラメータ(コアの直径d0、層C1のワイヤの本数Nおよび直径d1、および層C2のワイヤの直径d2)に関係していることはもちろんである。例えば、Pmaxが12に等しい場合には、Pは9から11まで変化できる(例えば、構造〔1+N+9〕、〔1+N+10〕または〔1+N+11〕)。また、Pmaxが例えば14に等しい場合には、Pは11から13まで変化できる(例えば、構造〔1+N+11〕、〔1+N+12〕または〔1+N+13〕)。
【0034】
好ましくは、層C2のワイヤの本数Pは、最大本数Pmaxより1〜2だけ小さい。これは、大多数の場合に、ゴム配合物が層C2のワイヤ間に浸透して層C1に到達できるようにするため、ワイヤ間に充分なスペースを形成することを可能にする。かくして、本発明は、ケーブル構造〔1+6+10〕、〔1+6+11〕、〔1+6+12〕、〔1+7+11〕、〔1+7+12〕または〔1+7+13〕の中から選択されたケーブルを用いて実施するのが好ましい。
【0035】
d1=d2での本発明による好ましいケーブルの例として、特に、次の構造をもつケーブルに留意されたい(これらの構造のうち、前述の関係(vii)を満たすものがより好ましい)。
・〔1+6+10〕ここで、d0=0.40mmおよびd1=d2=0.35mm;12.5mm<p1<p2<21.4mm
・〔1+6+10〕ここで、d0=0.32mmおよびd1=d2=0.28mm;10.0mm<p1<p2<17.1mm
・〔1+6+11〕ここで、d0=0.35mmおよびd1=d2=0.30mm;10.8mm<p1<p2<18.5mm
・〔1+6+11〕ここで、d0=0.40mmおよびd1=d2=0.32mm;12.0mm<p1<p2<20.1mm
・〔1+6+12〕ここで、d0=0.35mmおよびd1=d2=0.28mm;10.5mm<p1<p2<17.6mm
・〔1+6+12〕ここで、d0=0.38mmおよびd1=d2=0.30mm;11.3mm<p1<p2<18.9mm
・〔1+7+11〕ここで、d0=0.45mmおよびd1=d2=0.32mm;12.8mm<p1<p2<20.8mm
・〔1+7+11〕ここで、d0=0.45mmおよびd1=d2=0.28mm;12.2mm<p1<p2<19.0mm
・〔1+7+12〕ここで、d0=0.38mmおよびd1=d2=0.26mm;10.7mm<p1<p2<17.1mm
・〔1+7+12〕ここで、d0=0.45mmおよびd1=d2=0.30mm;12.5mm<p1<p2<19.9mm
・〔1+7+13〕ここで、d0=0.38mmおよびd1=d2=0.25mm;10.5mm<p1<p2<16.7mm
・〔1+7+13〕ここで、d0=0.45mmおよびd1=d2=0.28mm;12.2mm<p1<p2<19.0mm
これらのケーブルでは、3つの層(C0、C1、C2)のうちの少なくとも2つの層は、同一直径(それぞれ、d0、d1、d2)のワイヤを含んでいる。
【0036】
本発明は、特に重車両のクラウン補強体に実施するのが好ましく、〔1+6+P〕構造、好ましくは〔1+6+10〕、〔1+6+11〕または〔1+6+12〕構造のケーブルを使用する。より好ましくは、〔1+6+11〕構造のケーブルを使用する。
【0037】
一方ではケーブルの強度、実行可能性および圧縮強度と、他方ではゴム配合物の透過能力とのより良い妥協のためには、層C1、C2のワイヤが同直径であるか否かにかかわらず、これらのワイヤの直径は0.25〜0.35mmの範囲内にあるのが好ましい。
このような場合、特にd1=d2の場合には、ピッチp1、p2は好ましくは10〜20mmの間に選択され、前記関係(vii)を満足することが一層好ましい。1つの有利な実施形態は、例えば、p1を10〜15mmの間で選択し、かつp2を15〜20mmの間で選択することである。
【0038】
本発明は、例えば前掲の欧州特許出願EP−A−0 648 891すなわち国際特許公開WO98/41682に開示されているような炭素鋼ワイヤおよび/またはステンレス鋼ワイヤ等の任意の種類のスチールワイヤで実施できる。炭素鋼を用いるのが好ましいが、他のスチールまたは他の合金を使用することもできる。
【0039】
炭素鋼を使用する場合、炭素含有量(スチールの重量%)は、好ましくは0.50〜1.0%、より好ましくは0.68〜0.95%である。これらの含有量は、タイヤに必要な機械的特性と、ワイヤの実行可能性との良好な妥協を表す。最高度の機械的強度が必要とされない用途では、0.50〜0.68%、より詳しくは0.55〜0.60%の炭素含有量を有する炭素鋼を有利に使用でき、このような炭素鋼は延伸が容易であるので、最終的にコストを低減できる。本発明の他の有利な実施形態は、意図する用途に基いて、特にコストを低減させかつ延伸を一層容易にするため、例えば0.2〜0.5%の低炭素含有量のスチールを使用できる。
【0040】
本発明のケーブルを構成するワイヤは、2000MPa以上、より好ましくは3000MPa以上の引張り強度を有することが好ましい。より詳しくは、非常に大きい寸法のタイヤの場合には、3000〜4000MPaの引張り強度をもつワイヤを選択できる。当業者ならば、特にスチールの炭素含有量およびこれらのワイヤの最終加工硬化比(ε)を調節することにより、このような強度をもつ炭素鋼ワイヤを製造する方法は理解されよう。
【0041】
本発明のケーブルには、例えば単一ワイヤ(金属であるか否かを問わない)で形成され、外側層のピッチより小さいピッチでケーブルの回りで螺旋状に、かつこの外側層と同一または反対の巻回方向で巻回される外側ラップを設けることができる。
しかしながら、その特定構造により、すでに自己ラッピングされている本発明のケーブルは、一般に、外側ラッピングワイヤを使用する必要がない。このため、第一に、ケーブルの最外層のラップとワイヤとの間の摩耗の問題を有利に解決でき、第二に、ケーブルの嵩の直径およびコストを低減できる。
【0042】
しかしながら、層C2のワイヤが炭素鋼で作られている一般的な場合に、ラッピングワイヤを使用するときは、前掲の国際特許公開WO98/41682により教示されているように、ステンレス鋼ラップと接触するこれらの炭素鋼ワイヤをフレッチングすることにより摩耗を低減させるため、ステンレス鋼のラッピングワイヤを選択するのが有利である。ステンレス鋼ワイヤは、例えば欧州特許出願EP−A−0 976 541に開示されているようにスキンがステンレス鋼で形成されかつコアが炭素鋼で形成されている複合ワイヤに、均等態様で置換できる。
【0043】
II−2.本発明のタイヤ
本発明のケーブルは、あらゆる種類のタイヤ、より詳しくは、大型バン、重車両または建設車両用のタイヤのクラウン補強体に有利に使用できる。
例えば図2は、金属クラウン補強体を備えたタイヤを通る半径方向断面を概略的に示す断面図であり、この概略的表示では金属クラウン補強体は本発明により構成されたものであるかを問わない。このタイヤ1は、クラウン補強体6により補強されたクラウン2と、2つの側壁3と、2つのビード4とを有し、各ビード4は、ビードワイヤ5により補強されている。クラウン2には、この概略図には示されていないトレッドが重畳されている。カーカス補強体7は、各ビード4内で2つのビードワイヤ5の回りに巻回され、この補強体7のアップターン8は、例えばタイヤ1の外側に向かって配置されている。タイヤ1は、リム9上に装着されたところが示されている。このこと自体は既知であるが、カーカス補強体7は、「ラジアル」ケーブルと呼ばれるケーブルで補強された少なくとも1つのプライで形成されている。すなわち、これらのケーブルは事実上互いに平行に配置されており、かつ周方向中心平面(タイヤの回転軸線に対して垂直で、両ビード4の中間に位置しかつクラウン補強体6の中心を通る平面)に対して80〜90°の角度を形成するようにして一方のビードから他方のビードへと延びている。
【0044】
本発明によるタイヤは、そのクラウン補強体6が少なくとも1つのクラウンプライを有し、その補強ケーブルは本発明による多層スチールケーブルであることに特徴を有する。図2に非常に簡単に示されているこのクラウン補強体6では、本発明のケーブルは例えば、ワーキングクラウンプライと呼ばれまたは三角形クラウンプライ(またはハーフプライ)および/または保護クラウンプライと呼ばれるものが使用されるときは、これらのプライの全部または一部を補強する。ワーキングプライ、三角形プライおよび/または保護プライ以外に、本発明のタイヤのクラウン補強体6は、もちろん、他のクラウンプライ、例えばラッピングクラウンプライと呼ばれる1つ以上のクラウンプライで構成できる。
【0045】
このクラウン補強プライでは、本発明によるケーブルの密度は、好ましくはクラウンプライの1dm(デシメートル)当り20〜70本のケーブル、より好ましくは、クラウンプライの1dm当り30〜60本のケーブルである。軸線から軸線までの2つの隣接ケーブル間の距離は、好ましくは1.4〜5.0mm、より好ましくは1.7〜3.3mmである。本発明によるケーブルは、2つの隣接ケーブル間のゴムブリッジの幅(「 」)が0.5〜2.0mmとなるように配置するのが好ましい。この幅「 」は、既知の態様で、カレンダリングピッチ(ゴムファブリック内でのケーブルの配置ピッチ)と、ケーブルの直径との間の差を表す。ゴムブリッジが細過ぎて表示した最小値以下では、ゴムブリッジは、プライの作動中、特に引張りまたは剪断によりプライ自体の平面内に生じる変形中に機械的に劣化する危険がある。表示した最大値を超えると、ケーブル間に孔が開くことにより、物体が刺さったような外観を呈する危険がある。より好ましくは、これらと同じ理由から、この幅「 」は、0.8〜1.6mmの間で選択される。
【0046】
好ましくは、クラウン補強プライのファブリックに使用されるゴム配合物は、加硫されたとき(すなわち硬化後)、5MPaより大きい割線伸び係数MA10を有している。より好ましくは、係数MA10は、このファブリックがクラウン補強体の三角形プライまたは保護プライを形成することを意図したものであるときは5〜20MPa、より詳しくは5〜10MPaにあり、このファブリックがクラウン補強体のワーキングプライを形成することを意図したものであるときは8〜20MPaにある。この係数範囲内で、一方で本発明のケーブルと、他方でこれらのケーブルにより補強されるファブリックとの間に耐久性の最高の妥協が記録された。
【0047】
III.本発明の実施形態の例
III−1.使用されるワイヤの性質および特性
本発明によるものであるか否かを問わず、ケーブルの例を作るため、例えば前掲の欧州特許出願EP−A−0 648 891すなわち国際特許公開98/41682に開示されているような既知の方法に従って製造される細い炭素鋼ワイヤが使用され、該炭素鋼ワイヤの初期直径は、商業用ワイヤから出発して約1.85mmである。使用されるスチールは既知の炭素鋼であり、その炭素含有量は、約0.8%である。
【0048】
商業用出発ワイヤ(commercial starting wires)は、後で加工する前に、先ず既知の脱脂および/または酸洗い処理を受ける。この段階で、これらのワイヤの引張り強度は約1150MPaに等しく、破断伸びは約10%である。次に、各ワイヤに銅がめっきされた後、大気温度で亜鉛が電解的にめっきされる。次に、ワイヤはジュール効果により540℃に加熱され、銅と亜鉛との拡散により黄銅が得られる。この重量比(フェーズα)/(フェーズα+フェーズβ)は約0.85に等しい。ひとたび黄銅コーティングが得られたならば、ワイヤに対していかなる熱処理も行なわない。
【0049】
次に、水中エマルションの形態をなす延伸潤滑剤を用いた湿潤媒体中で冷間延伸することにより、各ワイヤについていわゆる「最終」加工硬化が行なわれる(すなわち、最終熱処理後に行なわれる)。この湿潤延伸は、商業用出発ワイヤについて前述した初期直径から計算された最終加工硬化比(ε)を得るため、既知の態様で行なわれる。
定義によれば、加工硬化作業の比(ε)は、公式ε=Ln(Si/Sf)で与えられる。ここで、Lnは対数、Siは、加工硬化前のワイヤの初期断面積、Sfは、加工硬化後のワイヤの最終断面積を表す。
【0050】
最終加工硬化比を調節することにより、異なる直径をもつ2群のワイヤが製造され、第一群のワイヤはインデックス1(F1のマークを付したワイヤ)のワイヤについて約0.350mm(ε=3.3)に等しい平均直径φを有し、第二群のワイヤはインデックス2(F2のマークを付したワイヤ)のワイヤについて約0.300mm(ε=3.6)に等しい平均直径φを有する。
【0051】
このように延伸されたスチールワイヤは、表1に示す機械的特性を有している。
【表1】
【0052】
ワイヤについて示された伸びAtは、ワイヤの破断時に記録された全伸び、すなわち、伸びの弾性変形部分(フックの法則)と、塑性変形部分との両方を合計した伸びである。
ワイヤを包囲する黄銅コーティングは1μmより非常に薄く、例えば約0.15〜0.30μmであるため、スチールワイヤの直径に比べて無視できるものである。もちろん、ワイヤのスチールの種々の元素(例えばC、Mn、Si)の組成は、出発ワイヤのスチールの組成と同じである。
【0053】
ワイヤの製造中に、黄銅コーティングは、ワイヤの延伸性並びにゴムへのワイヤの付着性を高める。もちろん、ワイヤは、例えばワイヤの耐食性および/またはゴムへの接着性を向上させる機能を有する黄銅以外の金属薄層、例えばCo、Ni、Zn、Alの薄層またはCu、Zn、Al、Ni、Co、Snのうちの2つ以上の元素からなる合金の薄層で被覆できる。
【0054】
III−2.ケーブルの製造
上記ワイヤは、次に、〔1+6+10〕構造の層状ケーブルの形態に組立てられる。これらのケーブルはケーブリング装置(Barmagケーブラ)と、当業者に良く知られた方法(簡単化のためここでは説明しない)とを用いて製造される。異なるピッチp1、p2のため、ケーブルは2つの連続作業(先ず〔1+6〕ケーブルを製造し、次にこの〔1+6〕ケーブルの回りに最終層のケーブリングを行なう作業)で製造され、これらの2つの作業は、直列に配置された2台のケーブラを用いてインラインで行なうのが有利である。
【0055】
本発明によるこれらのケーブルは、次の特徴を有している。
・〔1+6+11〕構造
・d0=0.35
・(d0/d1)=1.17
・d1=d2=0.30
・p1=12(S);p2=17(S)
層C1、C2のワイヤF2は、同じ捩れ方向(S方向)に巻回される。試験されるケーブルにはラップがなく、約1.55mmの直径を有している。これらのケーブルは、事実上捩れがない単一ワイヤの直径に等しい直径d0を有している。
【0056】
ここに一例として示す本発明のケーブルは、図1の断面図に示すような前述の管状層を有するケーブルである。本発明のケーブルは、特に、その外側層C2が慣用の飽和ケーブルより2本少ないワイヤを有するという事実、およびそのピッチp1、p2が異なっているという事実により従来技術のケーブルとは異なっている一方で、上記関係(v)を満たすものである。換言すれば、このケーブルでは、Pは、層C1の回りに単一飽和層として巻回できるワイヤの最大本数(この例では、Pmax=12)より1だけ少ない。
【0057】
本発明によるこれらのケーブル(N=6)は、次の特徴を満たすことに留意されたい。
(i) 0.28≦d0<0.50
(ii) 0.25≦d1<0.40
(iii) 0.25≦d2<0.40
(iv) 1.10<(d0/d1)<1.40
(v) 5.3π(d0+d1)<p1<p2<4.7π(d0+2d1+d2)
(vi) 層C1、C2のワイヤは、同じ捩れ方向に巻回されている
このケーブルC1は、空気透過性試験で測定して優れたゴム透過能力を呈し、これは、例えば方式〔1+6+12〕の従来技術のケーブルに比べて顕著に改善されている。
【0058】
また、ケーブルC1は、下記の各好ましい関係を満たすことができる。
・0.30≦d0≦0.45
・0.25≦d1≦0.35
・0.25≦d2≦0.35
・5.5π(d0+d1)<p1<p2<4.5π(d0+2d1+d2)
このケーブルの機械的特性は、下記表2に示されている。
【表2】
【0059】
ケーブルについて示された伸びAtは、ケーブルの破断時に記録される全伸び、すなわち、伸びの弾性変形部分(フックの法則)と、伸びの塑性変形部分と、伸びのいわゆる構造的部分(これは、試験されるケーブルの特定幾何学的形状に固有のものである)との全部を合計したものである。
【0060】
III−3.タイヤの製造
本発明のタイヤを製造する手順は下記の通りである。
上記層状ケーブルは、ラジアルタイヤのクラウン補強プライの製造に慣用されている天然ゴムおよび補強フィラーとしてのカーボンブラックに基いた既知の配合物で形成されたゴム引きファブリック上でカレンダリングすることにより組込まれる(係数MA10は、硬化後は約18MPaに等しくなる)。この配合物は、エラストマおよび補強フィラー以外に、本質的に、酸化防止剤、ステアリン酸、補強樹脂(フェノール樹脂+メチレン供与体)、接着促進剤、としてのナフテン酸コバルト、および最後に加硫系(硫黄、促進剤、ZnO)からなる。ゴム引きファブリックでは、ケーブルは、所与のケーブル密度(例えばプライの1dm当り36本のケーブル)で、既知の方法により平行に配置される。前記ケーブル密度は、ケーブルの直径を考慮に入れて定められ、1.0〜1.4mmの特に好ましい範囲(本発明の例では、約1.23mm)内にある2本の隣接ケーブルの間のゴムブリッジの幅「 」に等しい。
【0061】
既知の方法で製造されるタイヤは、既に説明したように、図2に概略的に示したようなタイヤである。これらのタイヤのラジアルカーカス補強体7は、例えば、周方向中心平面に対して約90°の角度で配置された慣用の金属ケーブルを備えたゴム引きファブリックで形成された単一のラジアルプライで作られている。
【0062】
クラウン補強体6については、該クラウン補強体6は、(i)22°の角度で傾斜した金属ケーブルで補強された2つの交差/重畳ワーキングプライと、(ii)これらのワーキングプライを覆う保護クラウンプライであって、22°の角度で傾斜した慣用の弾性金属ケーブルで補強された保護クラウンプライとにより形成される。2つのワーキングプライの各々は、本発明によるゴム引きファブリックで形成される。
要約すると、本発明のケーブルは、特に圧縮疲労を受ける条件下で、特にラジアルタイヤのクラウン補強体の腐食および疲労腐食を低減し、従ってこのようなクラウン補強体の寿命を向上させることができる。
【0063】
本発明のケーブルの特別な特徴により、タイヤの成形および/または硬化(加硫)中に、空隙チャネルを形成することなく、ゴムをケーブルの中心まで事実上完全に浸透させることができる。ゴムによりこのように不透過性をもつようになったケーブルは、例えばタイヤのトレッドからクラウン補強体の領域(この領域で、ケーブルは、既知の態様で頻繁な外部からの攻撃を受ける)に向かって酸素および水分が流入することから保護される。
もちろん、本発明は上記説明に係る実施形態の例に限定されるものではない。
【0064】
かくして、例えば、本発明のケーブルのコアC0は非円形断面のワイヤ、例えば塑性変形できるワイヤ、特に実質的に楕円形または多角形断面(例えば三角形、正方形または長方形)のワイヤで形成することもできる。また、コアC0は、円形断面をもつか否かにかかわりなく、プリフォームワイヤ、例えば波形ワイヤまたはコルク栓抜き状ワイヤ、または螺旋状またはジグザグ状に捩られたワイヤで形成することもできる。このような場合、コアの直径d0は、コアワイヤを包囲する仮想回転円筒体の直径(嵩の直径)を表すものであって、コアワイヤ自体の直径(コアワイヤの断面が円形でない場合には、任意の他の横断面サイズ)ではないものと理解すべきことはもちろんである。コアC0が上記例におけるように単一ワイヤで形成されているのではなく、いくつかのワイヤが一体に組立てられている場合、例えば互いに平行に配置されているか、中間層C1の捩れ方向と同一であるか否かを問わない捩れ方向に一体に捩られている場合についても同じことが云える。
【0065】
しかしながら、工業的な実行可能性、コストおよび全体的性能から、本発明は、円形断面をもつ慣用の直線状単一コアワイヤを用いて実施するのが好ましい。
また、ケーブリング作業中にコアワイヤに作用する応力は他のワイヤに作用する応力より小さいので、ケーブルの位置に関し、例えば高い捩り延性が得られるスチール組成をコアワイヤに使用する必要はないことに留意されたい。有利なことは、例えばステンレス鋼のような任意のスチールを使用して、前掲の国際特許公開WO98/41682に開示されているような中心のステンレス鋼とその周囲の17本の炭素鋼とからなるハイブリッドスチール〔1+6+11〕ケーブルが得られることである。
【0066】
また、2つの層C1、C2のうちの(少なくとも)一方のリニアワイヤは、プリフォームワイヤまたは変形ワイヤで置換するか、より一般的には直径d1および/またはd2の他のワイヤ断面とは異なる断面をもつワイヤで置換して、ゴムまたは他の材料の透過能力を更に向上できる。この置換ワイヤの嵩の直径は、対象とする層(C1および/またはC2)を構成する他のワイパーシールの直径(d1および/またはd2)より小さくするか、等しくするか、または大きくすることもできる。
【0067】
本発明の精神を逸脱することなく、本発明によるケーブルを構成する全てまたは一部のワイヤは、金属ワイヤであるか否かを問わず、スチールワイヤ以外のワイヤ、より詳しくは高い機械的強度をもつ無機材料または有機材料、例えば国際特許公開WO92/12018に開示されているような液晶有機ポリマーのモノフィラメントで構成できる。
本発明はまた、少なくとも基本的ストランドとして本発明の層状ケーブルの構造を備えている任意の多ストランドスチールケーブル(「多ストランドロープ」)に関する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による〔1+6+11〕構造のケーブルを示す横断面図である。
【図2】
金属クラウン補強体を備えたラジアルタイヤを示す半径方向断面図である。
Claims (21)
- タイヤのクラウン補強体の補強要素として使用できる不飽和外側層を備えた多層ケーブルにおいて、直径d0のコア(C0)を有し、該コア(C0)は、捩れピッチp1で一緒に巻回された直径d1の6本または7本(N=6または7)の中間層(C1)により包囲され、この中間層C1自体は、捩れピッチp2で一緒に巻回された直径d2のP本の外側層(C2)により包囲され、Pは、中間層C1の回りで1つの層に巻回できるワイヤの最大本数Pmaxより1〜3だけ少なく、下記の特徴すなわち、
(i) 0.28≦d0<0.50
(ii) 0.25≦d1<0.40
(iii) 0.25≦d2<0.40
(iv) N=6の場合 1.10<(d0/d1)<1.40
N=7の場合 1.40<(d0/d1)<1.70
(v) 5.3π(d0+d1)<p1<p2<4.7π(d0+2d1+d2)
(vi) 層C1、C2のワイヤは、同じ捩れ方向に巻回される(ここで、d0、d1、d2、p1、p2の単位はmm)、
を有することを特徴とする多層ケーブル。 - 〔1+N+P〕構造を有し、該構造のコアは単一層で形成されていることを特徴とする請求項1記載の多層ケーブル。
- 〔1+6+10〕、〔1+6+11〕、〔1+6+12〕、〔1+7+11〕、〔1+7+12〕または〔1+7+13〕構造のケーブルの中から選択されることを特徴とする請求項2記載の多層ケーブル。
- 〔1+6+P〕構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の多層ケーブル。
- 〔1+6+11〕構造を有することを特徴とする請求項4記載の多層ケーブル。
- 下記の関係すなわち、
0.25≦d1≦0.35
0.25≦d2≦0.35
を満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の多層ケーブル。 - 下記の関係すなわち、
0.25≦d0≦0.30
を満たすことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の多層ケーブル。 - スチールケーブルであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の多層ケーブル。
- 前記スチールは炭素鋼であることを特徴とする請求項8記載の多層ケーブル。
- 下記の関係すなわち、
5.5π(d0+d1)<p1<p2<4.5π(d0+2d1+d2)
を満たすことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の多層ケーブル。 - 請求項1〜10のいずれか1項記載のケーブルを、プラスチック材料またはゴムからなる製品または半成品の補強要素として使用することを特徴とする方法。
- 請求項1〜10のいずれか1項記載のケーブルを、ラジアルタイヤのクラウン補強体の補強要素として使用することを特徴とする方法。
- クラウン補強体が、請求項1〜10のいずれか1項記載のケーブルを有していることを特徴とするラジアルタイヤ。
- 請求項1〜10のいずれか1項記載のケーブルにより補強されたゴム配合物のマトリックスを有することを特徴とする、ラジアルタイヤのクラウン補強プライとして使用できる複合ファブリック。
- ケーブル密度が、ファブリックの1dm当り20〜70本のケーブルを有する密度であることを特徴とする請求項14記載の複合ファブリック。
- ケーブル密度が、ファブリックの1dm当り30〜60本のケーブルを有する密度であることを特徴とする請求項15記載の複合ファブリック。
- 2つの隣接ケーブル間のゴム配合物のブリッジの幅「 」が0.5〜2.0mmの間にあることを特徴とする請求項14〜16のいずれか1項記載の複合ファブリック。
- 前記幅「 」が0.8〜1.6mmの間にあることを特徴とする請求項17項記載の複合ファブリック。
- 前記ゴム配合物は、加硫されたときに、5MPaより大きい割線伸び係数MA10を有することを特徴とする請求項14〜18のいずれか1項記載の複合ファブリック。
- 前記ゴム配合物は、加硫されたときに、5〜20MPaの間の割線伸び係数MA10を有することを特徴とする請求項19記載の複合ファブリック。
- クラウン補強体が、補強プライとして、請求項14〜20のいずれか1項記載の少なくとも1つのファブリックを有することを特徴とするラジアルタイヤ。
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