JP2004522473A - 内視鏡用ステープラ - Google Patents

Abstract

少なくとも一個の可撓部を備えた手術内視鏡デバイスのためのステープルデバイスであって、ステープル発射部とアンビル部とを有し、前記ステープル発射部の一個と前記アンビル部の一個は、前記内視鏡デバイスの長手方向軸に沿って長手方向に互いに離間して設けられ、その間に前記可撓部の少なくとも一部を有するステープルデバイス。ステープル発射部の一個又はアンビル部の一個に収容された一以上の位置合せ及び／又はロックピン又はねじが伸長し、ステープル発射部又はアンビル部の他方に設けられた受け部に係合してロックする又はねじ込まれているとき、ステープルデバイスの各部分同士は正しい動作関係にある。
【選択図】図２７

Description

【技術分野】
【０００１】
本発明は、内視鏡装置に関する。より詳細には、本発明は、内視鏡外科的手続を行う方法で用いられる装置の一部であるステープラに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、外科医が従来の縫合に代わり外科用ステープルを用いることが多くなってきている。外科用ステープルや外科用ステープル器具により、多くの困難な手続を極めて簡単に実施できるようになり、また、手続を実施するのに必要な時間を大幅に短縮でき、患者が全身麻酔下に置かれる時間を短縮できるようになった。
【０００３】
一般に、内部臓器や内部組織に使用する最新の外科用ステープル器具は、ステープルを保持するカートリッジと、ステープルをカートリッジから順次的にあるいは同時に放出して組織を貫通して打ち込むための機構とを含むヘッドを有する。典型的には、ステープル止めされる複数の組織の反対側にはアンビルが存在し、アンビルはステープルを複数の組織を相互に保持するのに必要な形状に変形させる。ヘッドとアンビルとで、この器具の遠位ステープル部を形成する。ステープルを発射するためのアクチュエータ機構と、アンビルとヘッドを所望の距離に置きこれらを正確に位置合せする機構とを収容する近位部が存在する。
【０００４】
多くのタイプの外科用ステープル器具が、各種外科的手続のために創案されてきた。基本的な外科用ステープラの典型的な設計は、例えば、米国特許第５，１２９，５７０号や米国特許第５，６３０，５４１号に記載されている。米国特許第５，４５２，８３６号と米国特許第５，６０３，４４３号には、ステープル供給部とアンビルを分離したステープルの設計が開示されている。
【特許文献１】
米国特許第５，１２９，５７０号
【特許文献２】
米国特許第５，６３０，５４１号
【特許文献３】
米国特許第５，４５２，８３６号
【特許文献４】
米国特許第５，６０３，４４３号
【０００５】
米国特許第５，４０３，３２６号（Ｈａｒｒｉｓｏｎら）には、胃の食道への胃底ヒダ形成を実施するための装置及び方法が記載されている。この手続は、三種の別のデバイス、即ち、内視鏡、食道マニピュレータ、ステープラを、皮膚に設けた切開部を介して患者の胃の中へ導入することを含む。ステープラは、操作端に設けられた一対の可動あご部を有し、操作端は細長い本体を介してハンドルに接続されている。あご部の一方はステープルを含み、他方はアンビルを含む。ステープラを胃に導入し、接合する組織をあご部の間に置いて位置決めし、ハンドルに配置されたボタンを押してステープルを発射する。
【特許文献５】
米国特許第５，４０３，３２６号
【０００６】
Ｂｏｌａｎｕｓらは、米国特許第５，５７１，１１６号に胃底ヒダ形成を実施する別の方法を記載している。彼らの方法では、遠隔操作可能な重積（invagination）デバイスを経口的に食道を介して胃へ導入する。胃底部及び食道下部の組織を所望の方法で操作しクランプした後、第二の器具、即ち遠隔操作可能な締付けデバイスを導入する。この締付けデバイスは、該デバイスを動作させるための各種レバー等を含むハンドル、操作が行われる位置に達するのに十分な長さを有する細長い可撓部、及び該細長部の遠位端に設けられたステープラから構成される。
【特許文献６】
米国特許第５，５７１，１１６号
【０００７】
このステープラはカートリッジフレームとアンビルとを有する。該フレームは、ステープルを含むカートリッジと、カートリッジからステープルを放出する機構とを含む。アンビルは、カートリッジフレームの遠位端に枢動可能に接続されたアンビルとを含む。上記の手続を実施するために、締付けデバイスを、ステープル止めを行う位置を越えた位置にアンビルが接近するように挿入される。次にアンビルを枢動させて開き、締付けデバイスを近位側に動かし、ステープル止めしようとする組織をステープルカートリッジとアンビルの間に入れる。ハンドルのレバーを用いてアンビルを再び閉じ、固定すべき組織をクランプする。その後、ステープルイジェクタを動作させ、ステープルをカートリッジから押し出して組織を貫通させてアンビルに至らしめ、そこでステープルが所望の形状に曲げられる。アンビルを再び付勢して開け、締付けデバイスを遠位側に移動させて組織から離し、アンビルを再び閉じてデバイスを引き抜く。
【０００８】
米国特許第５，１９７，６４９号と米国特許第５，３９５，０３０号には、腸等の管状組織の切断縁を接続するために開発された外科用ステープラが記載されている。
【特許文献７】
米国特許第５，１９７，６４９号
【特許文献８】
米国特許第５，３９５，０３０号
【０００９】
多くの他のステープラ設計が従来技術において記載されている。これらの多くは、特定のタイプの手続のために設計され該手続を実施するのに適する特化したデバイスである。これらの殆どは、作業が難しく時間を要し、組織とステープルデバイスを操作するのに相当の技術を要する。
【００１０】
全てのステープラの設計における基本的な考慮事項は、ステープルを曲げるのに相当大きな力を要するということである。従って、ステープルが発射されるとき、アンビルとヘッドとを相互に強固にクランプしなければならない。さもないと、この力によりアンビルとヘッドが離れ、ステープルは完全には曲げられないであろう。更に、これらの組織を保持するのに必要な形状にステープルが曲がるためには、アンビルとステープル供給部とが正確に位置合せされなければならない。これらの制約のため、既存のステープラでは、デバイスの遠位ステープラ保持部とアンビル部は通常、互いに枢動可能に強固に接続されている。アンビルとステープル供給部が分離したステープラにおいては、クランプは、ステープリングのための所望の位置で手作業で実施される。この場合、ステープル止めされる組織との物理的接触を伴う手作業が必要となることが多い。
【００１１】
現在のステープル方法では、挿入時に上述の部分同士を強固にあるいは枢動可能に接続しない限り、これらを強固に保持することは不可能である。
【００１２】
器具のアンビル部とステープル供給部の間に全体的に可撓性を有する接続を設けることが非常に望ましい。腹腔鏡による手術や切開手術では、全体的に可撓性を有する接続により、到達困難な場所におけるステープルが可能となるであろう。更に、全体的に可撓性を有するステープル器具を可撓性内視鏡と組み合わせることができ、これにより、この器具を口、肛門、膣等の元々存在する開口部を挿通させることができるだろう。これにより、いくつかの手続は患者に完全に麻酔を掛ける必要なく且つ腹部を切開せずに行うことができる。このような手続の例としては、広基性結腸ポリープ（broad-based colonic polyps）や小さい癌(small cancers)の切除、胃食道逆流症（ＧＥＲＤ）の内視鏡治療、胃病巣部の全厚バイオプシー(full thickness biopsies of gastric lesions)が挙げられるが、これらに限定されない。これらは全て、今までは全身麻酔の影響下で実施されることが多かった。
【００１３】
ステープラのアンビル部とステープル供給部とを一緒に保持する必要があるため、既存の方法を用いた、全体が可撓性を有する接続は実際的ではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１４】
本発明の一目的は、手術部位への挿入及び配置時にはステープルホルダとアンビル部との間に全体的に可撓性を有する接続を提供するが、ステープル発射時にはステープル提供部とアンビル部を正確に位置合せした状態で強固に保持することにより、従来技術の欠点を克服した外科用ステープラを提供することである。
【００１５】
本発明の別の目的は、二個の別の部分から作られるステープルデバイスを可撓性内視鏡と組み合わせて、各種外科的手続を内視鏡を用いて実施するのに使用できる器具を達成することである。
【００１６】
本発明の更なる目的は、従来技術に係るデバイスに比べ操作性を改善した内視鏡外科的手続を実施するためのデバイスを提供することである。
【００１７】
本発明の更に別の目的は、胃底ヒダ形成によるＧＥＲＤ治療のための可撓性内視鏡への使用に特に適したステープルデバイスを提供することである。
【００１８】
本発明の他の目的や利点は、説明が進むにつれて明らかになるだろう。
【課題を解決するための手段】
【００１９】
一様相において、本発明は、手術内視鏡デバイス用のステープルデバイスであって、該内視鏡デバイスは少なくとも一個の可撓部を有し、
前記ステープルデバイスは、
ステープル発射部と
アンビル部とを有し、
前記ステープル発射部の一個と前記アンビル部の一個は、前記内視鏡デバイスの長手方向軸に沿って長手方向に互いに離間して設けられ、その間に前記可撓部の少なくとも一部が設けられたステープルデバイスを提供することを目的とする。
【００２０】
本発明の好ましい実施形態によれば、ステープル発射部は可撓部の近位端よりも近位側に配置され、アンビル部は可撓部の遠位端又はチップに配置される。但し、この二部分の位置は入れ替えることができる。本発明の好ましい実施形態によれば、可撓部は関節部である。本発明の一実施形態によれば、ステープル組立体は一以上の位置合せ及び／又はロックピンを含む。該ピンは、ステープル組立体の一方の部分からステープル組立体の第二の部分のロック位置へ伸長あるいは後退させることができる。本発明の好ましい実施形態によれば、位置合せ及び／又はロックピンの運動は、デュアルラック・シングルピニオンシステムを用いることにより達成される。
【００２１】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、アンビル部に収容された二個の位置合せ及び／又はロックピンが伸長し、前記ステープル発射部に設けられた受け部に係合及び／又はロックするとき、ステープルデバイスの両部分は正しい動作関係にある。
【００２２】
本発明の別の好ましい実施形態において、位置合せ及び／又はロックピンはねじと置き換えられる。ねじは、ギア配列により回転される。このギア配列は、ねじ駆動ケーブルの回転により作動される。アンビル部に収容された二個のねじが伸長し、ステープル発射部に設けられた受け部に係合しねじ込まれているとき、ステープルデバイスの両部分は正しい動作関係にある。
【００２３】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、内視鏡に二方向関節運動システムが採用されている。この場合、一定の曲率半径で関節部を完全に曲げることにより、ステープラの二部分の位置を合わせる。
【００２４】
別の実施形態では、四方向関節部を用いる。この場合、位置決め組立体が、ステープルデバイスの両部分を正しい動作関係に置くのを助けるために設けられる。該組立体は、二個の分離した要素を含み、一方はステープル放出部の近くに、他方はアンビル部の近くに配置される。位置決め組立体に、超音波、光、無線周波数、圧電又は磁気の発生源及び検出器を採用することができる。
【００２５】
ステープル発射部は、単一又は複数のステープルアレイ含むステープルカートリッジを有する。各アレイは一又は複数のステープルから構成される。ステープルアレイは、近位側の手段により作動可能なカムにより作動されるステープルプッシャーにより発射される。ステープルカートリッジは、近位側の駆動デバイスの動作による各ステープルアレイの発射後に割出しできるようになっている。
【００２６】
本発明の好ましい実施形態においては、二個又は三個のステープルアレイが存在し、各アレイには五個のステープルが存在する。勿論、アレイ及び／又はステープルの数が異なる他の配列を設けることもできる。好ましくは、ステープルカートリッジの両側部に窓が設けられ、割出し後にステープルカートリッジを所定の位置にロックするのを助ける。
【００２７】
好ましくは、本発明のデバイスは、位置決め組立体の二個の分離した要素の位置が合わないときにステープル放出デバイスの動作を不可能にする安全手段を有するが、これに限定されるものではない。
【００２８】
本発明の好ましい実施形態において、位置合せ及び／又はロックピンは、操作者により加えられる力、例えば、関節部の曲がりを戻すために設計された機構に加えられる力によりピンの先端が壊れるように製造される。
【００２９】
本発明の上記の又は他の特徴や利点は、添付図面を参照した好ましい実施形態についての次の説明により更に理解されるであろう。但しそれらは単に例示に過ぎず、本発明はそれらに限定されるものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【００３０】
本発明を好ましい実施形態を用いて更に説明するが、それらは単に例示に過ぎず、本発明はそれらに限定されるものではない。従来の内視鏡を図１に示す。この内視鏡は、操作スイッチ、角状ロック（angulation lock）等の特性をいくつか有する。本発明のデバイスにもこれらのものが存在するが、従来のものであり、当業者にはよく知られているので以下の説明において詳細には説明しない。従って、以下の説明では、本発明を示すのに必要な要素のみを説明する。しかしながら、簡潔に説明すると、図１に図示され全体を１０で示す内視鏡は、吸込バルブ、ロック、スイッチ等を備えた制御部１１とを備える。例示のため、スイッチを２〜５で示す。また、空気や水の取込口、光ガイド等と接続するのに用いられる接続部６を有する。例示のため、光ガイドを７で示す。挿入管８は、三個の別の部分、即ち、可撓部９、関節部１２、遠位端１３からなる。関節部を更に詳細に図２に示す。図２には遠位端チップ２４も示され、その中に遠位端１３が存在する。
【００３１】
ここで図２を見ると、本発明の好ましい実施形態に係るステープラを具現化した内視鏡の遠位端部が概略的に示されている。この部分は、２１で示されるステープル発射機構、関節部２２、遠位端チップ２４を含む。図１の関節部１２は、関節部２２、遠位端チップ２４からなる。
【００３２】
次に、本発明に係るステープラと共に動作可能な内視鏡を更に詳細に説明する。
【００３３】
関節部２２は従来の内視鏡のものと設計上は同様であるが、この実施例ではいくつかの特徴を有する。位置合わせ手順を簡略化すると共に精度を最大にするために、二方向関節運動の設計を採用した。これは関節部は一方向にのみ曲がるようになっている（即ち、内視鏡の遠位端チップは相対的に固定された面内において直線状態から一方の側のみに曲がると共に戻ることができる）ことを意味する。次に、このデバイスは、所望の医療処置を実施するために、従来の内視鏡より大きい２７０°まで曲げることができる。最後に、この関節部は、胃底部の拡張（外科的手続の例を参照して後述する）やクランプ、ステープルの際に組織に対して大きな力を提供するのに十分強固なものである。勿論、本発明のステープラは、各種内視鏡デバイスと共に使用することができ、特定の内視鏡と共に使用されることに制限されない。
【００３４】
内視鏡の関節部の主な特徴を図１９（ａ）と図１９（ｂ）に示す。関節部の典型的なリンクの全体を図１９（ａ）において１０１で示す。各リンクは、一端においてリンクの外面と面一の外面を有する一対の円形ラグ１０２と、第二の端部においてラグ１０２の厚さ分凹陥した第二の対のラグ１０３とを有する。前記ラグの各々には孔１０４が貫通している。関節運動に必要なケーブルのために、四個の孔１０５がリンクの壁に開けられている。各リンクの中心を貫通する中空領域１０６が、光学チャンネル、照明チャンネル、吸引チャンネル等のチャンネルの内視鏡の遠位端チップへの挿通を可能にしている。
【００３５】
図１９（ｂ）に図１９（ａ）のリンク二個の間の接続を示す。第一のリンクの一対のラグ１０２は、第二のリンクの凹陥ラグ１０３に嵌合されている。旋回ピン１０７が両ラグの孔１０４に挿入されている。保持クリップ１０８の付加によりこの組立体が完成する。デバイスの別の特に好ましい実施形態では、保持クリップ１０８は設けられない。
【００３６】
リンクの長さ、リンク間の間隙（最大曲げ角度）、関節部全体の湾曲の半径や最大角度等の設計パラメータにより、関節部を形成するために結合するリンクの数が決まる。最初のリンク及び最後のリンクの外端はそれぞれ、内視鏡の残りの部分およびその遠位端チップと接続できるように設計される。
【００３７】
旋回ピンはケーブル挿通用のクロスホール（cross-hole）を含む。クロスホールとケーブルは図１９（ａ）と１９（ｂ）には図示していない。
【００３８】
好ましい内視鏡においては、関節部は、一対のケーブル（あるいは、内視鏡の近位端に配置されるホイールに巻かれた一本のケーブル）を用いて関節を動かす。一方のケーブルは、曲げ円弧（bending arc）の内側のリンク壁内の孔を挿通し、内視鏡を曲げて曲げ位置にする。第二のケーブルは第一のケーブルの反対に配置され、この部分の曲げを戻す。作動機構は当業者にはよく知られており、ここで説明する必要はない。
【００３９】
本発明の別の実施形態においては、ステープラを四方向関節運動システムと共に用いる。四方向システムでは、内視鏡のチップを互いに直角の二面内で動かすことができる。これにより、運動の自由度は増すが、位置合せ手続は複雑になり、後述する位置合せシステムの一個を使用する必要がある。四方向システムは、当分野においてよく知られているので、簡略化のためここでは説明しない。
【００４０】
本発明の好ましい実施形態によれば、ステープラカートリッジは関節部２２の近位端に置かれる。ステープラ展開システムは側面発射設計のものであり、遠位端チップの端部に配置されたアンビルを必要とする。ステープラカートリッジとアンビルモジュールは交換可能であり、シャフトと遠位端チップに設けた受け部に嵌装される。図２では、これらの受け部をそれぞれ１と１Ａで表す。１と１Ａのステープル要素がステープル組立体全体を構成する。次に、ステープル組立体についてより詳細に説明する。
【００４１】
図３に、図２のデバイスが完全に関節運動した状態の概略を示す。関節部２２は、固定曲率半径「ｒ」で湾曲角度α曲げられている。半径「ｒ」と関節部の長さの値は、固定値「ｌ」（剛性遠位端チップの長さ）及び「ｙ」（ステープリングが実施される位置から内視鏡の関節部分の近位端までの距離）を用いて、デバイスを完全に関節運動させたときにステープラ組立体の二部分が正確に位置合せされるように決められる。
【００４２】
図４は、図３と同様の図で、本発明の異なる実施形態のためのものであり、寸法の例を示したものであるが、本発明はこの寸法に限定されるものではない。図２、３、４は全て、第一の発射位置にあるステープラカートリッジを示す。
【００４３】
図５（ａ）は、内視鏡の遠位端チップ（図２における部分２４）の概略を示す。ステープラ組立体の使い捨て可能なアンビルモジュールは、概略を３２で示す受け部に嵌装される。二個の円形の再利用可能なプランジャー及びシールはアンビルホルダの一部であり、３１で示される。吸引、洗浄、その他の目的用のチャンネルを３５で示す。画像チャンネルを３４、照明ファイバを３３で示す。
【００４４】
他のオプションを設けることができ、実施される内視鏡手続の条件によって他の構成も可能であることは、当業者であれば分かるであろう。一例として、位置３３の一箇所に変換器、受信器又は反射器を置き、これを後述のように超音波による位置決めに使用することができる。
【００４５】
図５（ｂ）は、アンビルユニット３６が所定の位置に設けられた図５（ａ）の遠位端チップを示す。符号３３、３４、３５は、図５（ａ）に示した部分と同じものを示す。符号３７は、位置合せ／ロックピンがアンビルユニットから出る際に通る穴を示す。３８は、ステープルを曲げるための、アンビルユニットの前面に設けられた凹部を示す。
【００４６】
図６及び図７は、アンビルユニットの動作についての説明に必要な、使い捨て可能なアンビルユニットの内部を示す断面である。二種類の異なるシステムがこれらの図に図示されている。
【００４７】
図６では、アクチュエータ機構４３を用いて、保持／位置決めピンを進退させる。図７は、別の好ましいシステムを示す。サポートハウジングの内部には、二個のラック４４と一個のピニオン４５のシステムが設けられ、二本の保持／位置決めピン４１の所望の運動を提供する。符号３８は、ステープルの曲げを生じさせるアンビルの前面の凹部を示す。本発明の好ましい実施形態において用いる五個のステープルのパターンを示すアンビル前面を図８に示す。この図において、３８はステープルの脚を曲げるための凹部を示し、３７は保持／位置決めピンが突出する際に通る孔である。図６において、符号３１はプランジャを示す。プランジャは、アンビルホルダの一部であって使い捨て可能なアンビルユニットの一部ではない。
【００４８】
ステープラの第二の部分は、使い捨て可能なステープラカートリッジを有するステープルカートリッジホルダからなる。ステープラカートリッジホルダは、内視鏡シャフトの固定部分、本発明の好ましい実施形態においては、関節部に近い固定部分に配置されている。図９（ａ）、図９（ｂ）はそれぞれ、図２において１で示す箇所に配置されるこれらの部分の概略を示す側面図と正面図である。ステープルカートリッジホルダ５１は、適切な内径と外径を有し側部に切欠き部を有するチューブからなる。その中で、切欠き部には、一枚の成形シートメタル(図示せず)が嵌められている。シートメタルは密閉シールを形成すると共に、適切な位置に使い捨て可能なステープルカートリッジ５３を保持する。ステープルカートリッジを次の発射のために移動させるための正確な割出し位置が設けられている。
【００４９】
チューブとシートメタルから成るサブアッセンブリに、プランジャガイドが取り付けられている。プランジャガイドには、プランジャと嵌合するシール(全体を符号５２で示す)が設けられている。プランジャは、近位側方向に引かれたときにステープルアレイを発射し、その後の遠位側方向への押し動作によりステープルカートリッジを次の位置へ割出す。
【００５０】
使い捨て可能なカートリッジケースは、二個のサブアッセンブリ、即ち、図１０と図１１に図示されるカートリッジ本体と、図１３に図示される作動カムサブアッセンブリとを含む。
【００５１】
図１０を参照する。ステープルカートリッジは、ステンレスあるいは他の適切な材料（適切なプラスチック等）で作られておりカートリッジ本体(全体を６１で示す)を有している。本発明（the experiment）の好ましい実施形態においては、カートリッジ本体は、各々が五個のステープル６３とそれらに対応するプッシャ(図１１、１４に示す)とから構成される三個のアレイを適切な距離で保持する。各ステープルアレイには、ラッチとばねを設けた二個の孔６４が存在し、ばねはラッチを所望の方向に付勢して、アンビルから突出した位置決め／保持ピンに係止させる。カートリッジを割出すのに必要な三個の窓６２が、カートリッジ本体の両側面に存在する。
【００５２】
図１１は、図１０のカートリッジ本体のＡ−Ａ断面図であり、このサブシステムの主要な要素の概略を示す。この図において、符号６４は図１０に示した孔を示す。この図は各孔に向かって傾斜した入口を概略的に示す。この傾斜した入口によりピンが孔に入り易くなり、ピンが孔に入るとステープラの二部分が正確に位置合せされる。アレイのうちの中央のステープルを６３で示し、そのプッシャを符号６６で示す。符号６５は爪を示し、符号６８は板ばねを示す。これらの機能は、ステープルの発射の間、位置決め／保持ピンを所定の位置にロックすることである。図１１では、符号６９はラッチ爪の軸を示し、カムのためのプッシャ内の切欠きを６７で示す。
【００５３】
カートリッジはシートメタルハウジングを有する。該ハウジングは、カートリッジ自体を三辺で囲み、カートリッジを保持し、全ての作動カムを所定の位置に保持する。ハウジングの側面図を図１８（ａ）に、上面図を図１８（ｂ）に示す。ハウジングは、二個の傾斜部分（angled portion）９１を有する。該部分はカートリッジハウジングの一組の窓に係入し、カムがステープルアレイを発射する間、カートリッジが近位側に動くのを防ぐ。更に該部分は、遠位側に割出すときに次の位置への正確な位置決めのために使用される。
【００５４】
作動カムサブアッセンブリ（図１３の上面図において全体を７２で示す）は、三個のアンギュラカム７０から構成される。アンギュラカムは、図１４のステープラ６３を発射するステープルプッシャ６６を作動させる。図１４は、これらの要素間の関係を示す側面図である。三個のカム７０は、クロス部材７３に溶接される、あるいは他の方法で保持される。また、これらのカムの外側の二個の尾部は、次の位置への割出しのためにカートリッジ内に入り込むようにわずかに成形されている。
【００５５】
図１３において二個の別の要素７１が更に外側に存在する。これらの要素は、ステープルアレイの発射後にロック爪を開放し、位置合せ／保持ピンを開放するデバイスである。これらは、空間的制約のため、また、初期移動の前にドウェルが必要とされるため、カム組立体に溶接されていない。これらは、カム組立体の一部であるクロス部材７３により作動される。
【００５６】
本発明の好ましい実施形態の上述の説明には、割出しのための三対の窓と、各々が五個のステープルを有する三個のアレイを発射するための三個のカムとを有するステープルカートリッジを説明したが、実施される手続の条件に応じ、アレイの数が異なり、アレイ一個あたりのステープルの数が異なる等の他の実施形態も提供され得ることは明らかである。
【００５７】
図４と図１２は、本発明の別の好ましい実施形態を示す。この実施形態においては、ステープラカートリッジは、各々が五個のステープルとこれらに対応するプッシャとから成る二個のアレイを含む。二個の窓がカートリッジ本体の各側面に存在し、カートリッジの割出しを補助する。カートリッジの残りの部分は全て、三個のアレイを含む実施形態のために上述したものと同様である。また、ステープラ展開システムとアンビルの位置は交換され得るものであること及びステープラの両要素は内視鏡の長軸に沿った様々な位置に配置され得ることは、当業者であれば理解できるはずである。例えば、ステープラシステムの部分の一方は、内視鏡の可撓性シャフト内の関節部と可撓部の間の接続部より近位側に配置され得る。また、例えば、ステープルアレイ一個のみが発射されるものである場合には、ステープルカートリッジを関節部のリンクのうちの一個に設けることによりデバイスの曲率半径を小さくすることも可能である。
【００５８】
ステープラシステムを機能させる方法の詳細の説明を、本発明のデバイスを用いて実施され得る典型的な外科手術、即ちＧＥＲＤ治療のために設計された胃底ヒダ形成手術の概略の説明を用いて次に述べる。
【００５９】
図２に示すように、患者の内部に挿入したデバイスの位置の情報を提供するために位置決めマーク２３を患者の外側にあるデバイス端部に設けてもよい。
【００６０】
また、内視鏡的視覚手段も設けることができる。図５（ａ）と５（ｂ）は、内視鏡デバイスの遠位端チップの概略を示す。領域３３は照明チャンネル、３４は画像チャンネル、３５は洗浄／吸引／超音波チャンネルである。画像化手段を遠位端チップに置くことにより、体腔内における所望の位置にデバイスを導くことを助け、外科的手続が行われている領域の画像化が可能となる。第二の光学画像も提供され得る。この画像は、ステープラの透明部を透過するビューであり、組織を貫通し曲げられて閉じられるときのステープルを示す。従来の内視鏡装置の光学システムを採用することができる。内視鏡は、二以上の個別ビューを作出する二以上の分離した光学チャンネルを含んでもよい。好ましい内視鏡光学システムは、本出願と同一の出願人による係属中の国際特許出願ＰＣＴ／ＩＬ０１／００２３８(２００１年３月１２日出願）の明細書に記載されており、この明細書を本発明の一部を構成するものとしてここに援用する。しかしながら、採用されている特定の光学システムは本発明と関係なく、当業者であれば多くの様々な光学システムを提供して、本発明の装置と共に使用することができる。
【００６１】
上述の本発明の好ましい実施形態においては、ステープラの二個の分離した部分の位置合せは、厳密に言って機械的手段により達成される。該手段は、固定曲率半径と内視鏡のステープラ及び関節部の正確な設計及び製造とにより実現できる。しかしながら、本発明の別の実施形態では、位置合せ組立体を設けることが必要になる場合もある。この位置合せ組立体は二個の要素から構成される。これらの要素はステープラの両部分の近くに一個ずつ配置され、これらの要素が位置合せされると、ステープラ組立体の両部分の位置が合うことを確実にし、よってステープラの作動を可能にする。本発明の好ましい実施形態によれば、位置決め組立体の要素は、超音波要素、即ち、超音波変換器と受信器、あるいは変換器と反射器である。受信器で受信した超音波信号の分析は簡単で当業者にはよく知られているが、この分析により、正確な位置の一致に相当する最大の信号を決定するか、あるいは変換器と受信器や反射器との間の距離を測ることができる。
【００６２】
本発明の別の好ましい実施形態によれば、位置決め組立体の要素の一方は光を発し、他方は受けた光を信号に変換する感光要素である。この場合も、信号の最大強度は、位置合せが最適であることを示す。
【００６３】
本発明の更に別の実施形態によれば、位置決め組立体の要素の一方は圧電変換器であり、他方は単なる突起である。突起により薄い組織を介して圧電変換器に圧力が加えられると、電気信号が発生する。この場合も、この電気信号を分析して最大値を決定することができる。
【００６４】
当業者であれば分かるように、多くの他の方法やシステムを、システムが正しく位置合せされているか否かを確認するために考え出すことができる。例えば、ＲＦ信号を用いて正しく位置合せされたことを決定する、即ち磁場発生器を一方の部分に、磁場位置センサを他方の部分に用いることができる。ここで留意すべきことは、或るタイプの位置決め組立体においては、例えば、ＲＦ組立体を用いることが望まれる場合には、組立体の二個の要素が物理的に位置合せされる、即ちこれらの物理的な中心が本質的に位置合せされることは全く必要ではない。位置合せ手続が物理的な中心同士の一致によるものでなければ、それらが最適な位置合せを示す出力信号を発したときにステープル組立体の要素１と１Ａ（図２）が実際に物理的に位置合せされるものである限り、二個の要素はデバイスの二部分の異なる位置に置くことができる。
【００６５】
内視鏡装置は、口、肛門、膣等の元々存在する開口部に挿通することができ、これにより例えば結腸ポリープや小さい癌の切除、胃病巣部の全厚バイオプシー、胃食道逆流症の治療等の手続を実施するにあたり全身麻酔の使用の必要性を回避することができる。
【００６６】
本発明の装置の使用を説明するために、胃食道逆流症（ＧＥＲＤ）の治療のための内視鏡による胃底ヒダ形成を実施する医療手続を例として選んたが、本発明はこれによって限定されるものではない。ＧＥＲＤの症状及び治療については当分野において広範囲に説明されているとともに前記国際特許出願においても説明されているので、簡略化のためここでは詳細には説明しない。
【００６７】
本発明のデバイスは、三個の別の操作段階、即ち、１)導入手続（機械的操作の前に、所望の位置にデバイスを置く）、２)デバイスの機械的操作（胃底部を伸長し、外科的操作の前にステープラの両部分を正確に位置合せする）、３)外科的操作（生体(living)組織をステープルで固定する）を有する。次にこれらの操作について詳細に説明する。
【００６８】
導入手続
内視鏡デバイスを患者の胃に導入する手続を図２、図３、図２４を参照しながら説明する。内視鏡デバイスをバイタ（biter）を介して患者の食道へ導入する。バイタ（図２４に断面図を示す。全体を１１０で示す。）は噛む部分１１１を有し、該部分は患者の歯の間に保持される。内視鏡デバイス（図示せず）は、バイタの適切な開口１１２を介して導入される。動作位置においては、ステープラモジュール(図２において１で示す)は胃食道接合部（ＧＪ）から一定の距離（通常、約５〜６ｃｍの範囲）に配置されなければならない。ＧＪは、最初にデバイスを導入するときに内視鏡の観察手段を用いた視覚による検査で確認される。この段階における導入されたデバイスの全長は、図２を参照して説明した位置決めマーク２３に示される値を読むことにより測定される。内視鏡を更に胃の中に前進させる。この時点では、内視鏡はＧＪの上方に所望の距離だけ離れた位置に配置される。ここで、内視鏡を通常のクランプ手段(図示せず)を用いてバイタに固定することにより、内視鏡を所望の位置にロックする。
【００６９】
デバイスの機械的操作
このデバイスの機械的操作では、胃底部と遠位端チップを係合させそれを食道下部に向けて動かすようにデバイスの曲げ可能な部分の関節運動を行う。この概略を図２０、２１、２２に示す。図２０においてデバイスの二種の位置をａとａ’で示す。位置ａは、デバイスを患者の口と食道を通して所望の位置に挿入した後の初期の位置である。位置ａ’は、デバイスの関節部２２（図２）の胃底部１２０に向かっての曲げ動作の開始を示す。チップを２４’で示す。
【００７０】
図２１では、デバイスの関節運動は、遠位端チップ２４が胃底部１２０の壁に接し食道の下部に向けて押し上げ始めた段階に進んでいる。
【００７１】
図２２では、デバイスの関節運動は略完了し、遠位端チップ２４により胃底部１２０が初期の位置から食道下部付近の位置まで動かされた状況を示している。この位置において、チップ２４により胃底部は正しい位置に置かれており、胃底部と食道をステープル接合することができる。
【００７２】
図２３は、内視鏡の関節運動が完了したときの状況のより詳細な図である。ここには、食道１３０内の内視鏡の関節部の近位側に設けられたステープルカートリッジ１と、胃底部１２０内の遠位端部２４に設けられたアンビル１Ａとの間の位置合せの概略を示す。
【００７３】
外科的操作
ここで、組織のステープル固定を参照して外科的操作を説明する。ステープル組立体を用いて図２３における胃底部の下部１２０を食道の下部１３０に固定するためには、ステープルが発射されたときにアンビルの凹部に正確に入り所望の仕事が達成されるように、要素１と要素１Ａを正しい動作位置関係に置くことが肝要である。ステープル組立体の各部分を正しい位置関係に置けない場合、組織の保持のためにステープルが正しく成形されず、更にはステープル固定が実施された箇所の組織を損傷する危険が高くなるので患者を害する可能性がある。更には、胃底部が食道にステープル固定されないため、この手続の目的が達成されない。
【００７４】
上述のように、二方向内視鏡を用いる本発明の好ましい実施形態においては、デバイスの設計により、固定の曲げ半径でデバイスを関節運動させることにより、適切な位置合せを確実に行うことができる。必要であれば、本明細書に記載の超音波や他の技法を用いて位置合せを補助する。
【００７５】
四方向内視鏡を用いる本発明の他の好ましい実施形態においては、ステープラの二部分の位置合せを行うためにこれらの手段のうちの一個を用いなければならない。外科医は、内視鏡の遠位端チップに設けた視覚化手段を用いて、位置決め、胃底部の食道へ向けての適切な伸長、及びステープル固定の結果を確認することができる。内視鏡が上述の本発明の好ましい実施形態に係る光学システムを備えている場合、第二の独立した光路が設けられる。これにより、外科医は、ステープル発射が行われる前及び後にステープル発射部分側からその部位を観察することができる。更に、ステープラの二部分が相互に押圧されるので、それらの間の組織が圧縮されて組織を透過して見ることが可能となり、デバイスの適切な位置決めや位置合せを視覚的に確認できる。
【００７６】
最終的な位置合せは、ステープラのアンビル部に設けたロックピンを展開することにより達成される。位置決め／ラッチピンの展開を達成するための本発明の好ましい実施形態における方法は、図６、７、１１を参照することにより理解できる。一本の遠位側ケーブルを作動させ、一方のプランジャ３１を前に動かす。続いてプランジャは、ラックギヤ４４とピニオンギヤ４５によりピン４１を前方に動かす。ピンは胃底部と食道の壁の組織を貫通し、傾斜入口によってステープルカートリッジに設けられた孔(図１１で６４で示す)に導かれる。これにより、ステープラの二部分の最終的な位置合せを確実に行うことができる。
【００７７】
アンビル部内のプランジャやステープルカートリッジホルダ内の発射プランジャを作動させるのに用いる技法は、当業者にはよく知られているので、簡略化のためここでは説明しない。ピンがステープラホルダ内の孔に前進して入ると、ピンは爪（図１１で６５で示す)により係合、ロックされる。ピンを前進させるケーブルをここで緩め、次に他方のケーブルを作動させて爪によるロックを確認し、組織をクランプし、所望の組織間の間隙を設ける。
【００７８】
超音波技法を用いたステープルカートリッジとアンビル間の距離の測定を、爪によるロックピンのロックを確認するのに用いることができる。本発明の別の実施形態では、電子的安全機構が提供されて、位置決め／ロックピンがステープラカートリッジ内の爪によりロックされない場合にステープルの発射を阻止する。上述の国際特許出願には、ステープル操作の状態を示すディスプレイシステムが記載されている。この視覚情報を提供するのに用いられるセンサも、ステープルの偶発的放出を防止するのに用いることができる。
【００７９】
図２６（ａ）に外科的操作の段階の状況を示す。複数のロックピン（全体を１５０で表す）は、アンビル組立体１Ａに収容されており、胃底部と食道の壁の組織を貫通して伸長され、ステープラカートリッジ１のソケットにロックされる。ロックピンは、適切な位置合せを確実にするだけでなく、ステープリングの際の所望の組織間間隙を維持するものでもある。従来技術に係るステープラのアンビルとステープル容器／イジェクタ部分の間が剛性あるいは半剛性接続であるのに対し、本発明のステープラがその二部分間の接続が全体的に可撓性を有するものであっても機能できるのは、このロックピン（又は同様のあるいは同等のロック手段）があるためである。
【００８０】
ステープルアレイを発射するために、次に発射プランジャ（図９（ａ）と図９（ｂ）において５２で示す）に取り付けたケーブルを近位側に引く。これにより、クロス部材（図１３〜１７において７３で示す)が該部材に取り付けられたカムと共に引き戻される。ステープルの発射方法は、図１４〜１７から理解できる。カム（７０）が近位側に動くと、その傾斜した面がステープルプッシャ（６６）の傾斜面と係合し、プッシャをカートリッジの壁方向に向かって横方向に動かし、ステープル（６３）をカートリッジの側部から放出して食道と胃の壁の組織を貫通させる。ステープルの脚は、アンビルの前面の凹部に係合し曲がり始める。図１４〜１７は、一個のステープルアレイの発射の際の各段階を示す。全てのアレイのステープルが発射されると、開放カム(図１３において７１で示す)は爪の近位端に力を加え、ピンのラッチを開放する。クランプを作動させた遠位側のケーブルが引かれてピンをアンビルに戻し、この外科的操作のフェーズは完了する。
【００８１】
図２６（ｂ）に、ステープル動作を行った後の状態を示す。複数のステープル（全体を１５１で表す）は、動作を実施した特定の場所において、胃底部と食道を結合している。
【００８２】
位置合せ／ロックピンの動作により生じる組織内の小さな孔は、皮下注射により作出される孔と同様であり、自然にふさがる。孔は、その上方と下方のステープルによって保護され得る。好ましい実施形態では、三列のステープルとその中央の列に整列されたピンホールからなる構成(例えば図５（ｂ）に図示した構成)がこの目的を達成するために選択される。
【００８３】
図２５（ａ）は発射前のステープルを示す。図２５（ｂ）は、脚がアンビル内で曲げられた後のステープルの形状を示す。
【００８４】
ステープルの検査後、外科医は次に必要に応じて関節部を開放し、胃の内部の組織のクランプを全て取り除く。次にデバイスを次の位置に回転させ、関節運動／位置合せ手続を繰り返す。
【００８５】
三個の発射カムのうちの外側二個の尾部はばね力によって付勢されており、これによりカムは一方向のみに動くようになっている。次に発射プランジャが遠位側に押されるが、カムはこの方向には動くことができないので、これにより第二のアレイがアンビルに対向する位置にカートリッジ全体を前方に割出す。カートリッジが遠位側に動くと、ハウジングの傾斜部分は、カートリッジ側部の最初の窓の組から滑りながら外れる。割出しは、前記部分が二番目の窓の組に嵌まったときに完了する。
【００８６】
最終位置合せのプロセス、即ち、位置決め／ロックピンの展開及びロックと、二番目のステープルアレイの発射を繰り返す。三個のアレイを含む実施形態の場合、上述のプロセス全体を三回繰り返し、部分胃底ヒダ形成を完了する。アレイ及び／又は発射の数は医療的観念からの各種考慮によって異なる。即ち、実施される医療手続や患者の特性等の因子による。
【００８７】
本発明の好ましい実施形態においては、位置合せ／ロックピン及び／又はロック爪は、安全上の対策から、ステンレス等の適切な材料で作製される。この材料は、これらの部品を通常操作において上述のように機能させるのには十分な強度を有するが、開放カムがピンのロックを外すことができなかったときには、関節部の曲げを戻すことにより付与される力によってピンの先端は破壊され得る。
【００８８】
内視鏡の操作を数多く繰り返した後は、部品の磨耗、特に関節部における磨耗により、遠位端チップに設けられたアンビルが、内視鏡シャフト内のステープラカートリッジと適切に位置合せされることが困難になる可能性がある。この困難は、ステープル組立体の前記部分を各種手段を用いて内視鏡デバイスの軸に沿って移動させることにより克服することができる。本発明の好ましい実施形態によれば、これは、ステープル組立体の前記部分に配置される雌ねじに結合された可撓性ねじ付きケーブルの動作により達成される。本発明の好ましい一実施形態では、可撓性ねじ付きケーブルは内視鏡デバイス内に配置され、内視鏡デバイスの本体の壁に設けられたスリットを経由して雌ねじと接触している。本発明の別の好ましい実施形態では、可撓性ねじ付きケーブルは内視鏡デバイスの外壁に埋め込まれ、ステープル組立体の上記部分の雌ねじと直接接触している。
【００８９】
本発明の好ましい一形式では、可撓性ねじ付きケーブルをマイクロメトリック組立体(micrometric assembly)を用いて回転させ、これにより食道内に位置するステープル組立体の前記部分を制御された一定の距離だけ移動させる。
【００９０】
本発明の別の好ましい実施形態においては、上述の実施形態の位置合せ／ロックピンをねじで置き換える。このために必要なアンビルユニットの変更点について、図２７、２８、２９、３０、３１を参照して説明する。
【００９１】
図２７は、内視鏡１６０の遠位部分の概略断面図であり、ステープラのアンビル部１６２とステープラカートリッジ１６１を示す。図示されているステープラカートリッジの部分は、発射カム１６５の一個、ステープル１６７、対応するステープルプッシャ１６６である。ねじ１７１は、ステープリングの実施を可能にするために、ねじ作用によってアンビルから出てカートリッジに入る。符号１６４は、プランジャ１６３に取り付けられた発射ケーブルを示す。プランジャは、ステープルカートリッジ内のカムに接続される。
【００９２】
図２８は、アンビルユニットの交換可能な部分の主な要素を示す断面図であり、アンビルユニットの全体を符号１７０で示す。ねじ１７１は、方形の頭部１７２を有する。符号１７３はチューブを示し、その機能は一組のギアの回転運動をねじの頭部に伝達し、これによりねじを回転させて前進させアンビルから突出させることである。チューブ１７３は外側が円形で、内側が方形である。ねじの頭部が面１７６に当接すると、更なる回転により、アンビルを有する部分１７７が内視鏡の遠位端からカートリッジに向けて引き出される。符号１７４はアンビルの前面に設けられた凹部を示し、ステープルを曲げるものである。ばね１７５は、アンビルとカートリッジの接続を外した後にねじを後退させた際、アンビルを内視鏡の遠位端に引き戻す。
【００９３】
図２９は、図２７と直行する面内における、アンビルユニットとカートリッジの概略断面図である。図２９は、ステープラの動作の説明に必要なカートリッジ１６１とアンビル部１６２の主な特徴を示す。図２９の上半分(Ｘ−Ｘより上)はねじを前進させる前の状況を示し、図の下半分(Ｘ−Ｘより下)はステープルが発射された後のステープラに接続したアンビルを示す。符号１６０は内視鏡を示し、１８３と１８４はステープリングされる二層の組織を示す。例えばＧＥＲＤ手術の場合、１８３は胃底部の組織であり、１８４は食道の組織である。
【００９４】
アンビル部１６２は二個の部分からなる。即ち、交換可能なユニット１７０（図２８を参照して説明）と、全体を１８０で示す内視鏡の遠位端チップに恒久的に設けられる部分である。部分１８０は三個のギア１８１を含み、その位置を図２９の矢印で示す。図３０にその詳細を示す。この図は遠位端チップの端面図であり、ステープルカートリッジの方向を見ている。中央のギアはねじ駆動ケーブル１８２に接続され、該ケーブルは内視鏡の長さ方向に延設されて近位端において回転される。このケーブルとこれを操作する手段は当分野においてよく知られており、ここで更なる説明はしない。二個の側部のギアはそれぞれチューブ１７３の一本に接続される。このようにしてねじ駆動ケーブルの回転によりギアが回転し、これによりねじを前進あるいは後退させる。
【００９５】
図３１はアンビルユニットのＡ−Ａ断面を示す。符号１８５はナットを示し、ねじ１７１がその中を貫通する。符号１８６はクラッチシステムを示す。図３１に示したシステムは、最初はねじを案内し組織を貫通させステープルカートリッジの中に入れる。ナット１８５の外側は鋸歯状である。従って、回転が連続すると、ナットはクランプを可能にする。ねじを後退させるときはナットは回転できない。従って、積極的なねじの引き抜きが達成される。
【００９６】
カートリッジ１６１はいくつかのステープルアレイ１６７、ステープルプッシャ１６６、発射カム１６５を含み、その動作については上に説明した。各ステープルアレイは、アンビル部のねじが入る二個の孔１８２を伴う。孔の内部はねじが切られていてもよいが、本発明の好ましい実施形態においては、カートリッジはプラスチックで作られ、ねじ１７１はカートリッジ内に前進するに従い自身のねじ山を作り出すタッピングねじである。位置合せ／ロックピンを用いる本発明の実施形態に記載されたカートリッジをこの実施形態にも採用することができる。しかしながら、図１１に示す爪とばね、図１３に示す二個の外側のカムは、ねじの場合は不要であり、これらの部分を含まないカートリッジはその製造が簡単であるため好ましい。
【００９７】
次に、本発明のこの実施形態を用いた場合の一連の操作を簡潔に説明する。内視鏡を患者に挿入し、次に関節部分を２７０°湾曲させる。上記の国際特許出願ＰＣＴ／ＩＬ０１／００２３８に記載した超音波技法を用いるかあるいは他の適切な技法により、カートリッジとアンビルの相対的な位置合せが行われたことが判定される。必要であれば位置合せを次のようにして調整できる。ステープル発射ケーブルを押してカートリッジを理論的位置整合点を若干過ぎたところまで割出し、その後超音波や他の手段により案内されて発射ケーブルを後退させて正確な位置合せを達成する。別法として、元の位置が位置整合点に達しない場合、ケーブルに対する従来の精密制御を用いてフリンジング(fringing)ケーブルを更に押し、最終アライメントを達成する。操作のこの段階の状況を図２９の上半分(Ｘ−Ｘより上)に図示する。
【００９８】
次にねじ駆動ケーブルを回転させ、ギアを介してねじを前進させ組織を貫通させてカートリッジに入れる。更なる回転により、内視鏡の遠位端からアンビルを引き出し組織をクランプする。アンビルとカートリッジの間の距離を、例えばＰＣＴ／ＩＬ０１／００２３８に記載の超音波システムを用いて、あるいは他の適切な手段により測定する。更なる調整が必要でなければ、ステープル発射ケーブルを引く。ステープル発射ケーブルを引くことによりカートリッジ内のカムを引き戻し、最初のステープルアレイを発射する。操作のこの段階の状況を図２９の下半分(Ｘ−Ｘより下)に図示する。１６７’はカートリッジから放出され組織を貫通したステープルを示し、その脚はアンビルの前面に設けられた凹部に押圧されて曲げられている。
【００９９】
次にねじ駆動ケーブルを反対方向に回転させる。これにより、ねじはカートリッジと組織から抜かれ、アンビルは内視鏡の遠位端の中に後退する。次に関節部を直線状に伸ばし、ステープルカートリッジを次の位置に割出し、必要であれば二番目のステープルアレイを展開できるように準備する。本発明の実施形態を図示により説明したが、当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく、また請求項の範囲を越えることなく、多くの変更、変形、適合化を行って本発明を実施できることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【０１００】
【図１】従来の内視鏡の概略を示す。
【図２】本発明の好ましい実施形態に係る、アンビル部と三個のステープルアレイを含むステープル放出部から構成されるステープラを有する内視鏡の遠位関節部と固定部の概略を示す。
【図３】図２の内視鏡の最大曲げ角度での関節運動の概略を示す。
【図４】本発明の好ましい実施形態に係る、アンビル部と二個のステープルアレイを含むステープル放出部とから構成されるステープラを有する内視鏡の遠位関節部と固定部の概略を示す。
【図５】（ａ）は、本発明の好ましい実施形態に係る、ステープラのアンビルのための受け部を備えた内視鏡の遠位端チップの概略を示す。（ｂ）は、ステープラ組立体のアンビルモジュールを所定位置に取付けた、図５（ａ）の内視鏡の遠位端チップを示す。
【図６】本発明の好ましい実施形態に係る使い捨て可能なアンビルユニットの内部を示す断面図である。
【図７】図６と同様の、本発明の別の好ましい実施形態に係る使い捨て可能なアンビルユニットの内部を示す断面図である。
【図８】図６又は図７のアンビルユニットの前面を示す。
【図９】（ａ）及び（ｂ）は、本発明の好ましい実施形態に係る、ステープルカートリッジホルダの側面と正面の概略をそれぞれ示す。
【図１０】図９（ａ）、９（ｂ）のカートリッジホルダ本体における配置を示す。
【図１１】図１０のカートリッジホルダのＡ−Ａ断面図である。
【図１２】二個のステープルアレイを有するステープルカートリッジを含む内視鏡の固定部を示す正面図である。
【図１３】図１０のステープラカートリッジの作動カムサブアッセンブリを示す。
【図１４】図１０のカートリッジ本体側面図であり、作動カムを示す。
【図１５】ステープルの発射を示す。
【図１６】ステープルの発射を示す。
【図１７】ステープルの発射を示す。
【図１８】（ａ）及び（ｂ）は、ステープラカートリッジのハウジングの概略側面図と概略上面図をそれぞれ示す。
【図１９】（ａ）は内視鏡の関節部のリンクを示す。（ｂ）は、図１９（ａ）に示したリンクの二個の接続を示す。
【図２０】本発明のデバイスを用いた胃底ヒダ形成における機械的処置の概略を示す。
【図２１】本発明のデバイスを用いた胃底ヒダ形成における機械的処置の概略を示す。
【図２２】本発明のデバイスを用いた胃底ヒダ形成における機械的処置の概略を示す。
【図２３】ステープル前のデバイスの位置の概略を示す。
【図２４】内視鏡を患者の口に保持するために使用するバイタである。
【図２５】（ａ）は発射前のステープルの形状と典型的な寸法例を示す。（ｂ）は発射後のステープル形状を示す。
【図２６】（ａ）は、アンビルから伸長されステープルカートリッジにロックされたロックニードルを示すステープル手続の概略を示す。 （ｂ）は、ステープルが発射されロックニードルが後退された後の状態を示すステープル手続の概略を示す。
【図２７】アンビル部と二個のステープルアレイを含むステープル放出部から構成されるステープラを有する内視鏡の遠位関節部と固定部を示す概略断面図である。
【図２８】本発明の別の好ましい実施形態に係る、アンビルユニットの交換可能な部分の主要な要素を示す、アンビルユニットの断面図である。
【図２９】本発明の好ましい実施形態に係るステープラのカートリッジ部とアンビル部の主要な特徴を示す概略断面図である。
【図３０】本発明の好ましい実施形態においてねじを回転させるのに使用されるギアの配列を示す。
【図３１】本発明の好ましい実施形態においてねじの前進・後退を可能にするクラッチ組立体を示す。
【符号の説明】
【０１０１】
１６０ 内視鏡
１６１ ステープラカートリッジ
１６２ アンビル部
１６３ プランジャ
１６４ 発射ケーブル
１６５ 発射カム
１６６ ステープルプッシャ
１６７ ステープル
１７１ ねじ

Claims (41)

1. 少なくとも一個の可撓部を備えた手術内視鏡デバイスのためのステープルデバイスであって、
   ステープル発射部と
   アンビル部とを有し、
   前記ステープル発射部の一個と前記アンビル部の一個は、前記内視鏡デバイスの長手方向軸に沿って長手方向に互いに離間して設けられ、その間に前記可撓部の少なくとも一部が設けられたステープルデバイス。
2. ステープル発射部の一個又はアンビル部の一個に収容された一以上の位置合せ及び／又はロック部材が伸長されて前記ステープル発射部又は前記アンビル部の他方に設けられた受け部に係合してロックするとき、ステープルデバイスの両部分は正しい動作関係にある、請求項１に記載のデバイス。
3. 位置合せ及び／又はロック部材は一以上のねじを有する、請求項２に記載のデバイス。
4. 位置合せ及び／又はロック部材は一以上のピンを有する、請求項２に記載のデバイス。
5. 位置合せ及び／又はロック部材は、該部材が収容されているステープルデバイスの部分から伸長及び後退させることができる、請求項２〜４のいずれか一項に記載のデバイス。
6. デュアルラック・シングルピニオンシステムが、位置合せ及び／又はロックピンの運動を提供するのに用いられる、請求項４に記載のデバイス。
7. ねじ駆動ケーブルの回転により作動されるギアシステムが、ねじの運動を提供するのに用いられる、請求項３に記載のデバイス。
8. 位置合せ及び／又はロック部材は、ステープルデバイスの部分に設けられた受け部にロックされ、該受け部から開放されることができる、請求項２に記載のデバイス。
9. 二個の位置合せ及び／又はロックピンが設けられる、請求項４に記載のデバイス。
10. 二個のねじが設けられる、請求項３に記載のデバイス。
11. 位置合せ及び／又はロックピンがアンビル部に収容される、請求項４に記載のデバイス。
12. ねじがアンビル部に収容される、請求項３に記載のデバイス。
13. ステープル発射部及びアンビル部の内の一方は可撓部の近位端よりも近位側に配置され、前記ステープル発射部及び前記アンビル部の内の他方は前記可撓部の遠位端よりも近位側に配置される、請求項１に記載のデバイス。
14. ステープル発射部は可撓部の近位端よりも近位側に配置され、アンビル部は前記可撓部の遠位端チップに配置される、請求項１３に記載のデバイス。
15. ステープル発射部及びアンビル部の内の一方は内視鏡の可撓部に配置され、前記ステープル発射部及び前記アンビル部の内の他方は前記可撓部の遠位端よりも近位側に配置される、請求項１に記載のデバイス。
16. ステープル発射部の一個及びアンビル部の一個が可撓部に配置される、請求項１に記載のデバイス。
17. 可撓部が関節部である、請求項１〜１６のいずれか一項に記載のデバイス。
18. 関節部が二方向関節部である、請求項１７に記載のデバイス。
19. 関節部が四方向関節部である、請求項１７に記載のデバイス。
20. 関節部の作動によりステープルデバイスの両部分が正しい動作関係に導かれるものである、請求項１７に記載のデバイス。
21. 一方はステープル放出部の近くに他方はアンビル部の近くに配置される二個の分離した要素を含む位置決め組立体が、ステープルデバイスの両部分を正しい動作関係に導くのを助けるために設けられる、請求項１に記載のデバイス。
22. 位置決めデバイスの要素が超音波変換器及び受信器である、請求項２１に記載のデバイス。
23. 位置決めデバイスの要素が超音波変換器・受信器、及び反射器である、請求項２１に記載のデバイス。
24. 位置決めデバイスの要素の一方が光、無線周波数若しくは圧電信号、又は磁場を発生することができるデバイスであり、前記位置決めデバイスの要素の他方は、光、無線周波数若しくは圧電信号、又は磁場を検出することができるデバイスである、請求項２１に記載のデバイス。
25. ステープル発射部は一以上のステープルアレイを含むステープルカートリッジを含み、各アレイは一以上のステープルから構成される、請求項１に記載のデバイス。
26. ステープルアレイは、近位の手段により作動可能なカムにより作動されるステープルプッシャにより発射される、請求項２５に記載のデバイス。
27. ステープルカートリッジは、近位の作動デバイスの動作による各ステープルアレイの発射後に割出し可能である、請求項２５に記載のデバイス。
28. ステープルカートリッジは、割出し後に所定の位置にステープルカートリッジをロックするのを助けるための窓を含む、請求項２５及び請求項２７に記載のデバイス。
29. ステープルアレイの数が３であり、前記アレイの各々に含まれるステープルの数が５である、請求項２５に記載のデバイス。
30. ステープルアレイの数が２であり、前記アレイの各々に含まれるステープルの数が５である、請求項２５に記載のデバイス。
31. 各アレイのステープルは三列に配列され、ピンホールが中央の列と一直線に配置されている、請求項２５に記載のデバイス。
32. ステープルカートリッジに設けられる窓の数が６である、請求項２８に記載のデバイス。
33. ステープルカートリッジに設けられる窓の数が４である、請求項２８に記載のデバイス。
34. ステープルデバイスの二個の分離した要素の位置が合わないときにステープル発射部の動作を不可能にする安全手段を有する、請求項１に記載のデバイス。
35. 位置合せ及び／又はロック手段が、関節部の曲がりを戻すことによって加えられる力により壊れ得るように製造される、請求項２に記載のデバイス。
36. 請求項１〜３５のいずれか一項に記載のステープル組立体を含む内視鏡デバイス。
37. 従来の内視鏡デバイス及び付属品を含む、請求項３６に記載のデバイス。
38. 従来の内視鏡デバイス及び付属品が、水及び／又は空気の供給及び／又は吸引、及び／又は超音波を含む、請求項３７に記載のデバイス。
39. 観察手段を含む、請求項３６に記載のデバイス。
40. 観察手段がビデオカメラを含む、請求項３９に記載のデバイス。
41. 観察手段が照明装置を含む、請求項３９に記載のデバイス。

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