JP2004522257A - 空気呼吸するメタノール燃料電池 - Google Patents

空気呼吸するメタノール燃料電池 Download PDF

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Abstract

空気呼吸するダイレクトメタノール燃料電池に、膜電極組立部品(14)、空気を透過し周囲の空気に開放された導電性カソード組み立て部品(18)、メタノールを透過し液体メタノール源(12)に直接接触する導電性アノード組み立て部品(16)が設けられる。セルからの水の損失は導電性カソード部品を疎水性に、導電性アノード部品を親水性にすることで最小化される。

Description

【0001】
[連邦の権利に関する陳述]
本発明は、米国エネルギー省から与えられた契約番号W−7405−ENG−36号のもと政府の援助でなされた。米国政府は本発明における一定の権利を有する。
【0002】
[発明の分野]
本発明は、一般的に燃料電池に関し、とくに空気呼吸するダイレクト燃料電池に関する。
【0003】
[発明の背景]
携帯型家庭電化製品が徐々に好評を博し、数百ミリワットから数ワットの範囲の携帯型で長時間持続する電源に対する強い要求がある。現在これらの要求は数タイプの電池で概ね満足できている。ときにこれらの電池は非常に高価格で、寿命が短く、すべてが廃棄問題を抱えている。
【0004】
メタノール燃料電池は、これらのタイプの電池を代替する用途に期待できる技術である。燃料としてのメタノールは高エネルギー密度を有し、容易に入手、貯蔵および輸送できる。ダイレクトメタノール燃料電池およびカソード側の強制空気流とアノード側の強制メタノール流を有するスタックが、携帯型電力および輸送への応用のために過去5年間ロスアラモス国立研究所で開発された。通常このタイプのダイレクトメタノール燃料電池は高温で動作し、さまざまな付属要素およびどちらかというと複雑な制御システムを必要とする。このようなダイレクトメタノール燃料電池は低電力電池代替の用途のための要求にはうまく適応しない。
【0005】
ダイレクトメタノール燃料電池を用いるこのような用途のため、主要な課題は、使用者に都合の良い条件で動作する電池で、適切な出力電力、高いエネルギー変換効率および高いエネルギー密度を提供することである。望ましい典型的作動条件は、たとえば、室温に近い動作温度、強制空気流なし、メタノール再循環ポンプなし、および水回復システムなしというものである。本発明においては、ダイレクトメタノール燃料電池が受動的、すなわち室温近くで強制空気流なし(つまり空気呼吸を行なう)という条件で動作する。このタイプの燃料電池は、本明細書において空気呼吸するダイレクトメタノール燃料電池(空気呼吸型DMFC)と呼ばれる。
【0006】
本発明のさまざまな態様は、部分的に以下の記載において述べられ、部分的には続く調査の際当業者に明らかになるか、または本発明の実施によって知られるであろう。本発明の目的および利点は付属する請求項に示される手段および組み合わせによって実現、達成されるであろう。
【0007】
[発明の要旨]
前記および他の目的を達成するため、また本発明の目的にしたがって具体化されかつ本命最初に広く記載されるとおり、本発明は、膜電極と、空気を透過し周囲空気に直接開放された導電性カソードと、メタノールを透過し液体メタノールと水との混合体に直接接触する導電性アノードとを有する空気呼吸型ダイレクトメタノール燃料電池を包含する。電池セルからの水の散逸は導電性カソードを疎水性とし導電性アノードを親水性とすることにより最小限とする。
【0008】
明細書に組み込まれかつ当該明細書の一部をなす添付図が本発明の実施の形態を図示し、記述とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。
【0009】
[詳細な説明]
図1は、空気呼吸するダイレクトメタノール燃料電池ユニットの1つのセル部品を、分解図において示す。同一のセルが鏡像のように、メタノールリザーバ12と接触するアノード基材(backing)とともにセル本体10の内部に配置され得る(図5参照)。リザーバ12は、スポンジまたは類似物でよく、もしセルが逆向きでもコンテナ31内部にメタノール溶液を保持するため、コンテナ31に充填される。各セルは膜電極部品14、アノード基材16、カソード基材18、金属製電流コレクタ22、24、圧縮カバー板26、補強バー28、29、空気側フィルタ32、セル本体10により形成されるメタノール溶液コンテナ31、メタノールリザーバ12、およびメタノール注入およびCO排気ポート36を有するカバー34からなる。これらの部品のおのおのは以下にさらに詳しく記載される。
【0010】
膜電極部品(MEA)14:
MEA14は、たとえば高分子電解質膜、とくにナフィオン(Nafion:商標登録)117のようなプロトン導電性高分子膜上に直接アノードインクおよびカソードインクを60℃の真空にした台上で塗布して形成される。アノードインクは高い表面積のPtRu触媒粉末および1200E.W.のナフィオンアイオノマー溶液(N1200E.W.)から作られ、カソードインクは、高い表面積のPt触媒粉末およびN1200E.W.アイオノマー溶液から作られる。乾燥アノードおよびカソードインクは好ましくはそれぞれ15±10重量%、10±5重量%のナフィオンを含む。より完全な電極インクの記載および塗布の方法は、「ダイレクトメタノール燃料電池のための触媒インク」と題する、同時に出願され、本明細書に参考として組み込まれた米国特許出願(ドケット番号S−94,635)に記載されている。
【0011】
本発明に伴う低温および低セル電流密度のため、比較的安価でメタノールの透過性が比較的低い膜も使用可能である。このタイプの膜の例として、部分的にフッ素化されたアイオノマー膜:イオンクラッド(IonClad:登録商標)R−1010およびR−4010(両者ともポールカンパニー(Pall Company)で製造される。)がある。これらの膜はメタノールのかなり低い透過性を有し、ほぼナフィオン117と等しいプロトン導電率を示す。メタノール透過率およびプロトン導電率に加えて、膜の電気浸透ドラッグ(electroosmotic drag)の特性も、動作のあいだセルからの水の散逸を最小限にするために必要と考えられる重要な性質である。
【0012】
アノード基材(Anode backing)16:
イーテック(E−tek)2.02親水性片側炭素布基材(hydrophlic single−sided carbon cloth backing)がMEA14のアノード側活性領域に接触する(炭素布の片側のみ炭素粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)高分子から作られるフェルトで被覆される。)。適切なアノード基材を選択する基準は、本明細書に参考として組み込まれた米国特許出願、「ダイレクトメタノール燃料電池における向上したメタノール利用率」(S.N.09/473,387)に記載されており、燃料電池特性の犠牲なしに高い燃料利用効率を達成するためここで適用され得る。
【0013】
カソード基材18:
イーテック(E−tek)のNC/DS/V2と指定される両面炭素裏打ちがMEA14のカソード側活性領域を接触させるため使用された(炭素布の両側が炭素粉末とポリテトラフルオロエチレン(PTFE)高分子から作られるフェルトで被覆される。)。PTFE成分によって与えられるカソード基材の望ましい疎水性は、ガス拡散電極の動作原理に基づいており、基材電極内のガス拡散チャネルを通って触媒表面に空気の迅速なアクセスを可能にしている。
【0014】
金属製電流コレクタ22、24:
電流コレクタ22、24は孔の開いた金属シートで、本明細書に参考として組み込まれた米国特許出願「電気化学セルのためのフローチャネルデバイス」(1999年12月23日出願、S.N.09/472,388)に記載されたように、山谷の折り畳みへ皺が付けられる。皺構造は金属製電流コレクタに、MEAを圧縮するときの曲げ応力に対する機械的強度を与え、孔の開いた構造は、対応する導電性の電極の対向する表面領域にわたってメタノールおよび空気が均一に分布する一方、開口部を形成して、反応物(メタノールおよび水)が触媒層に届くことを許容し、反応生成物(CO)が、アノード触媒層から出ることを可能にする。この応用において、孔の開いた領域は金属シート全面積の50%をカバーする。組み立てられたメタノール燃料電池において、カソード金属製電流コレクタ22はカソード基材18、MEA14、およびアノード基材16を、アノード金属製電流コレクタ24に対して押しつける。金属製電流コレクタ22、24は、図1の実線で示されるようにそれぞれの折り畳みに沿い互いに直角(orthogonal)をなすよう配置される。
【0015】
圧縮補強バー28、29:
金属製電流コレクタ22、24は、さらに補強バー28を含む圧縮板26と、メタノール体積31に対する開口を規定し、補強バー29を有するセル本体10内部の凹所とのあいだで圧縮される。バー28と29のあいだの空間は金属製電流コレクタ22、24の折り畳みよりも広く離れている。補強バー28、29は金属製電流コレクタのそれぞれの折り畳み方向と垂直な向きに走っている。アノード基材16とカソード基材18によって挟まれたMEA14、および金属製電流コレクタ22、24からなる組み立て体は、ユニットセル部品である。
【0016】
空気側フィルタ32:
空気側フィルタ32は、たとえば10ミルの厚さの多孔性ポリプロピレン製紙片であり、圧縮板26の開口をカバーする。外側の空気はフィルタ32を通ってカソード基材18およびMEA14のカソード触媒層に達する。1つの実施の形態では、フィルタ32は極めて親水性であり、カソードからフィルタ32を通って周囲に出る水蒸気損失を最小にする一方、フィルタを通る空気の流れを許容する。フィルタ32はユニットセル組立体の外部の塵埃を保ち、ユニットセル内の水蒸気を保持する一方で、MEA14への酸素反応物を含む空気の自然拡散を許容する。
【0017】
メタノール溶液コンテナ31:
メタノール溶液コンテナ31は、セル本体10およびカバー34によって画定される。
【0018】
メタノールリザーバ12:
メタノールリザーバ12は、メタノールを保持するためにメタノール溶液コンテナ内部に配置され、コンテナ31内にスポンジおよびメタノールを配設するために圧縮される一方、メタノールがMEA14とアノード電流コレクタおよびアノード基材を介して接触することを許容する。1つの実施の形態においては、適切な多孔性とメタノール溶液と化学的に不活性な吸収スポンジが、メタノールに浸されるのに使用され、コンテナ31内部のスポンジは圧縮されてスポンジとその中に吸収されたメタノールが隣接するアノード電流コレクタ24およびアノード基材16と接触するよう位置決めされる。メタノールのコンテナ内部での自由な流れを拘束することによりメタノール燃料電池はすべての向きで動作することができる。このような特徴は携帯性電力装置において非常に望ましい。
【0019】
メタノール溶液注入およびCO排気ポート36:
セルカバー34に開いた小さい開口36は、電池をメタノール溶液で充填し、CO反応生成物を排出するために設けられる。
【0020】
1つのタイプの試験セルは、前記のように、円形の11.4cmの活性電極領域を有する単一セルであった。空気カソード18が空気中の酸素のカソード触媒層への自然拡散によって動作し、メタノールアノード16が直接メタノールリザーバ12に含まれるメタノール溶液に接触する。いかなる能動的機械装置も反応物供給のために必要としない。これに代わる実施の形態においては、メタノール溶液が、溶液中のメタノール濃度を維持するために機械的に供給される。ここで報告する特性は室温(22℃)、0.76atmair、海抜7200フィートのロスアラモスの高度で得られたものである。長期の動作のもとで、セル温度はこれらテスト条件で27℃で安定となった。図2はセルスキャン電圧速度2mV/sにおいて得られたセル電圧および出力電力対電流の曲線である。
【0021】
図3は、メタノール濃度が1.0M、1.5Mおよび2.0Mで動作するときの、ある時間にわたる0.45Vでのこのセルの出力電力を示している。テストのあいだにセルが短時間揺すられたときに、出力電力の「スパイク」が現れた。
【0022】
図4は、図3に示されたものと同じテスト条件のもとにおける、セル電圧0.45Vでの出力電力に対する第2のセルの特性を示す。より良好なセル特性が、より活性化されたMEAを用いて達成された。MEAは、メタノールでの動作の前にMEAを調整することにより、さらに効果的に活性化され得る。すなわち、圧縮された燃料電池装置において、アノードおよびカソード基材によって挟まれたMEAは、80℃で、アノードに加湿した水素を供給し、0.7Vでカソードに空気を供給し、3時間以上運転させた。アノードおよび触媒層のプロトン伝導度(電気化学インピーダンススペクトロスコピック法を用いて計測した)、およびメタノールの電気酸化活性度(加湿したH2雰囲気における水素生成対向電極に対するアノード分極)の著しい増加が活性化調整ののちに観察された。
【0023】
第2のタイプの空気呼吸するメタノール燃料電池が示される。図5は、2つのセルの組立体44、46を図示し、それぞれのセルは矩形状の活性電極領域5cmを有する。これら2つのユニットセル組立体44、46は、セル本体40の2つの主面に位置し、対向アノード表面62、64を有する。アノード表面のそれぞれは、セル本体40およびカバー56によって画定される中央のメタノールコンテナ42に接触する。それぞれのセル組立体44、46は、それぞれ圧縮板48、52によってセル本体40に押しつけられる。
【0024】
2つの電極組立体のアノードとカソードを直列に接続することによって、より高いセル出力電圧が達成された。こうして、プラス側端子は第1のセルのカソードに接続し、第1のセルのアノードが第2のセルのカソードに接続し、第2のセルのアノードがマイナス側端子となる。空気カソード(air cathode)が、周囲空気からカソード触媒層への酸素の自然拡散によって動作し、メタノールアノード側はコンテナ42内のメタノールリザーバ54に含まれるメタノール溶液に晒される。この構成は、リザーバのメタノール濃度を維持するための供給システムが含まれるものの、反応物を供給するのに必要な外部装置が不要な、まったく受動的なユニットを提供する。2つのアノードはリザーバからの同じメタノール供給を共有する。
【0025】
ここで報告する特性は室温(22℃)、0.76atmair、海抜7200フィートのロスアラモスの高度で得られたものである。長期の動作のもとで、セル温度はこれらテスト条件で27℃で安定となった。図6はメタノール濃度が1.0M、セル電圧スキャン速度4mV/sにおいて得られたセル電圧および出力電力対電流の曲線を示している。図7は、このユニットの、メタノールコンテナ42の中に位置する10mL、1.0MeOHの初期燃料荷重で、0.90Vでのこのセルの出力電力を示している。
【0026】
膜の抵抗:
ここで記載されたユニットセルは、0.8Ωcmと高い膜抵抗を示した。この値は、セルカソードが正常なセル動作条件において外部空気に晒されるときには許容される。水蒸気が飽和した空気で膜抵抗は0.6Ωcmまで減少し、水がカソード側と接触すると膜抵抗はさらに0.25Ωcmまで減少する。観測される高い膜抵抗は、膜が動作条件、とくにこのセルにおいて0.45Vで生成される低い電流密度で乾燥することを示している。乾燥膜のいくつかの有利な効果は、メタノールのクロスオーバー率(crossover rate)および水の電気浸透ドラッグフラックス(electroosmotic drag flux)の両方が、完全に水和した膜のそれに比べて低下することである。こうして、部分的に乾燥した膜の高い膜抵抗値から、許容されるIR損失で、よりよい燃料効率およびより少ない水損失が得られる。セルの総重量は一定に保たれるので、これらから導き出される利点によって、より高いセルエネルギー効率およびより高いエネルギー密度が得られる。
【0027】
受動的ダイレクトメタノール燃料電池に対する1つの問題は、受動的セルで周囲に開放されているカソード側からの水の損失である。カソードへの水の輸送は2つの別個のモードで起こる。すなわち、拡散によるものと、電解質高分子膜を通る電気浸透ドラッグである。これらのプロセスの両方とも、ダイレクトメタノール燃料電池の動作中に、水をセルのアノードからカソードへ移動させる。
【0028】
セルが開放回路条件か、またはカソード側における水の活性度がメタノール水溶液に接しているアノード側より低いような低い電流密度でセルが動作しているときは、拡散による水の輸送が支配的である。しかしながら、燃料電池を動作させるときに期待される高い電流密度では、酸素電気還元プロセスから、そして最も重要なことに電気浸透ドラッグから、水がカソードに蓄積する。
【0029】
メタノール燃料電池を動作中に水がアノードからカソードに膜を横切って輸送することは、もっぱら電気浸透ドラッグによって引き起こされる。商業的に入手可能なダイレクトメタノール燃料電池に使用される膜は、ポリ(ペルフルオロスルホン酸(PFSA))膜、たとえばナフィオンまたはダウ膜である。これらの膜について水の電気浸透ドラッグ係数は、1個のプロトンが膜を横切って引っ張る水分子の数として定義されるが、室温では2から3である。アノードで電気酸化される1個のメタノール分子に対して、6つのプロトンが生成される。これらのプロトンのそれぞれが、アノードからカソードへ移動するとき、2から3個の水分子を「引っ張る」ので、それぞれのメタノール分子が消費されるのに対して、12から18個の水の分子がアノードからカソードへ移動する。もしカソード側に現れる水が効果的に回復されアノード側に返らないなら、受動的メタノール燃料電池システムは、出力エネルギー密度および受動的メタノール燃料電池デバイスの適用を制限するであろう水の損失および大きい水の不均衡をを招く。
【0030】
本発明の1つの様態にしたがって、受動的ダイレクトメタノール燃料電池の水損失は、異なるアノードおよびカソード電極基材を用いることにより最小限にされる。水を保持する傾向のある極めて親水性のアノード基材と、水を排除する傾向のある極めて疎水性のカソード基材とを用いることによって、2つの電極基材のあいだの疎水性勾配から生じる静水圧の力により水はセルカソードからセルアノードへ逆に動くことができる。疎水性および親水性の特性は、カソードおよびアノード基材に適切な周知の材料を塗布することによって向上させることができる。例示した実施の形態において、カソードはPTFEを塗布されて疎水性になり、アノードはナフィオンN1200EWアイオノマー溶液を塗布されて親水性になる。親水性アノード基材および疎水性カソード基材で、膜のカソード側からアノード側へ水を駆動させる総体的毛細管力は3気圧と高められる。
【0031】
前述した本発明の記載は説明のために表されたものであり、余す所のないものとしたり、発明を開示される厳密な形式に限定することを意図していない。明らかに多くの修正や変更が前記教えるところの観点から可能である。実施の形態は発明の原理および実際の応用を説明するために選ばれかつ記述され、当業者に、様々な実施の形態に、および特定の熟考された用途に適するように様々な修正を加えて本発明を使用させ得る。本発明の範囲は添付する請求項によって規定されるよう意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の実施の形態にかかわる燃料電池ユニットの分解図である。
【図2】
図2は、図1に示された単一空気呼吸するDMFCの室温特性を示す。
【図3】
図3は、テストランの出発地点における1.0、1.5および2.0Mのメタノール溶液16mLを有するセルの0.45Vにおける出力電力を示す。
【図4】
図4は、図3に示された特性の場合と異なる膜電極部品(MEA)が使用されたテストの、開始時点における、1.0Mメタノール溶液16mLを有するセルの0.45Vにおける出力電力を示す。
【図5】
図5は、2つのセルを直列に接続した空気呼吸DMFCの分解図である。
【図6】
図6は、1.0Mメタノール溶液の室温における図5に示されたユニットの電圧および電力特性を模式的に示す。
【図7】
図7は、運転開始時において、1.0Mメタノール溶液10mL、0.90Vにおける図5に示されたユニットのセル出力電力を模式的に示す。

Claims (11)

  1. 空気呼吸し、動作されるダイレクトメタノール燃料電池であって、
    液体メタノールリザーバと、
    膜電極組み立て部品(MEA)と、
    該MEAに接触し、空気を透過し周囲の空気に直接開放される導電性カソード組み立て部品と、
    該MEAに接触し、メタノールを透過し前記液体メタノールリザーバ内の液体メタノールに直接接触する導電性アノード組み立て部品
    とを備え、
    前記導電性カソード組み立て部品が疎水性であり、前記導電性アノード組み立て部品が親水性である燃料電池。
  2. 前記導電性カソード組み立て部品に接触する、導電性カソード組み立て部品に空気を分配するためのカソード電流コレクタと、
    前記導電性アノード組み立て部品に接触する、導電性アノード組み立て部品にメタノールを分配するためのアノード電流コレクタ
    とをさらに備える請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記液体メタノールリザーバのためのコンテナを画定し、さらにMEA、導電性カソードおよびアノード組み立て部品および前記カソードおよびアノード電流コレクタの第1のユニットセル組立体を受容するための第1の凹所を画定するハウジングと、
    前記第1の凹所内部で前記第1のユニットセル組立体を圧縮するカバー板
    とをさらに備え、該凹所が少なくとも1つの開口を有し、該開口から前記コンテナに通じて、該カバー板が少なくとも1つの開口を有し、該開口から空気に通じる請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記アノードおよびカソード電流コレクタが、孔を有する皺状のシートである請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記アノード電流コレクタを形成する皺が可撓性のあるカソード電流コレクタを形成する皺と直角を向く請求項4記載の燃料電池。
  6. 前記ハウジングおよび前記カバー板が圧力リブ部材を規定し、それぞれが、アノード電流コレクタとカソード電流コレクタ上の皺と直交するよう向く請求項4記載の燃料電池。
  7. 前記カバー板が導電性カソード組み立て部品への空気を濾過するフィルタをさらに含む請求項3記載の燃料電池。
  8. 前記液体メタノールリザーバがメタノールを効率的に吸収するスポンジである請求項1記載の燃料電池。
  9. 前記液体メタノールリザーバがメタノールを効率的に吸収するスポンジであり、前記ハウジングが前記コンテナ内でスポンジを圧縮するための天板をさらに備える請求項1記載の燃料電池。
  10. 前記ハウジングが、第2のユニットセル組立体を受容するための第2の凹所をさらに画定する請求3記載の燃料電池。
  11. 前記フィルタが親水性である請求項7記載の燃料電池。
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