JP2004519673A - 溶解試験装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一および第二の横方向支持部材65A,65Bの間に接続されたスピンドルヘッドアセンブリ200を有する溶解試験装置10。横方向支持部材65A,65Bは軸105A,105Bに沿って並行移動可能であり、試験工程が実施される正面の作動可能位置から溶解試験装置へのアクセスが容易になる背面位置までスピンドルヘッドアセンブリ200を移動できるように構成されている。スピンドルヘッドアセンブリ200は、起動可能な投与単位保持部材を含む薬物送達メカニズムを含む。
【効果】溶解試験装置10の正面部分は幅が低減されて三角形または台形状に配置された試験容器27を収容するように構成され、各容器27が非常に見やすくなっている。
【選択図】図1A
【効果】溶解試験装置10の正面部分は幅が低減されて三角形または台形状に配置された試験容器27を収容するように構成され、各容器27が非常に見やすくなっている。
【選択図】図1A
Description
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は一般に溶解試験に関し、さらに詳しくは、溶解試験の工程を容易にしかつ改良する装置および方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
製薬業界その他様々な産業のメーカーが製造するサンプル物質に対して、治療効果および/または他の特性を評価するために、溶解試験および分析を行うことが必要となる。サンプル物質は多くの場合、錠剤、カプセルまたは経皮パッチのような投与単位形で供給される。通常の溶解試験工程では、人間の消化プロセス、皮膚との接触または体内への埋め込み等を再現する場合もしない場合もある管理された条件の下で、投与単位の活性成分は特別に設計された試験容器内の溶液中に放出される。スループット、精度、精密さ、信頼性および再現性の向上により、自動化された手段による溶解分析が普及している。自動化はまた、カプセルや錠剤などの投与単位を取り扱い送達し、溶解システムの各種パラメータをモニターし、撹拌パドルまたはバスケットを駆動するスピンドルアセンブリを操作し、収集されたデータと試験結果を記録し、表示し印刷し、時間や温度などの所定のパラメータに従って動作を制御し、またかかる工程で使用された容器の洗浄やろ過を行うなど、様々な必要な手順を行う手作業の煩雑さを解消する。
【0003】
自動化された溶解試験システムの既知の例は、Hutchinsらに対する米国特許第6060024号に開示されている。容器ラックに長方形に配置された6個の試験容器が保持される。この配列は、前列に3個の試験容器が等間隔に隣接して並び、後列にも同じように3個の試験容器が等間隔に隣接して並ぶ構成となっている。各試験容器には別々の独立した制御ヘッドがそれぞれ取り付けられている。各制御ヘッドにはベースプレートに嵌合したハウジングまたはカバーピースが含まれる。各ハウジングには多くの作動部品が取り付けられるかまたは支持されており、その中には液体状媒体サンプリングライン、サーボモーターと送信用部品を備えた出入り可能なサンプリングプローブ、温度検出器、駆動アセンブリに結合された廃液吸引ライン、試験容器洗浄ライン、媒体充填ライン、pH調整および媒体交換ライン、ステップモーターに結合されたカルーセル型サンプル錠剤送達装置、および電気ケーブル付きの電気的接続板が含まれる。パドルシャフトは、各容器ごとにそのための制御ヘッドからなる作動部品から独立して、その容器内に延設される。全てのパドルシャフトが、制御ヘッドの上におかれた共通のパドル駆動アセンブリによって駆動される。
【0004】
米国特許第6060024号に開示されたような自動化システムの構造では、試験容器内へのアクセスが容易でなく、試験容器内で動作する種々の部品に対する高い視認性が得られない。試験容器内へのアクセスを障害物無しに得るためには、パドル駆動アセンブリを操作してそれぞれの試験容器から各パドルシャフトと各制御ヘッドを取り外さなければならない。しかも制御ヘッドは非常に大きいため、パドル駆動アセンブリは試験容器に関して非常に高い位置に配置しなければならない。その結果、各パドルシャフトは非常に長くなり、試験容器内での軸合わせが不適切になったり試験容器内でぐらぐらしたりする傾向が生じる。
【0005】
【発明の開示】
本発明の1つの目的は、改良された溶解試験装置を提供することである。
本発明の別の目的は、1つ以上の試験容器内に挿入し、またそこから引き出されるようになされた数個の構成要素が1つのスピンドルヘッドアセンブリ内に統合された溶解試験装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、スピンドルヘッドアセンブリの構成要素が試験位置に作動可能に位置合わせされた第一の位置と、構成要素が試験位置からオフセットされてそれにより試験位置へのアクセスを容易にする第二の位置の間でスピンドルヘッドアセンブリが移動可能であるような、溶解試験装置を提供することである。
【0006】
本発明のまた更に別の目的は、試験容器の搭載位置のような試験位置の配列を含む溶解試験装置で、試験位置に対する高いアクセス可能性と視認性を可能にするように構成された溶解試験装置を提供することである。
本発明のまた更に別の目的は、試験容器に錠剤などの投与単位を送達し、また試験容器内の媒体のプロービングおよび/またはサンプリングを行うための改善された装置を提供することである。
【0007】
本発明の付加的な目的は、薬物保持の送達およびプロービングの両機能を果たす統合されたユニットを提供することである。
本発明の1つの態様によれば、溶解試験工程を実施する上で有用な多くの構成要素が一体としてスピンドルヘッドアセンブリ内に内蔵されている溶解試験装置が提供される。スピンドルヘッドアセンブリは(1)複数の試験容器の配列という形で与えられるような試験位置で、スピンドルヘッドアセンブリの構成要素が作動することができる作動位置、(2)スピンドルヘッドアセンブリが試験位置から上部に引き上げられた中間位置、および(3)スピンドルヘッドアセンブリ全体、従ってその各構成要素が試験位置から外れた位置に移動されて、試験位置への完全なアクセスが可能になる背面位置、の間で移動可能である。多容器方式の溶解試験装置であるため、構成要素の複数のグループがスピンドルヘッドアセンブリに搭載されて、それぞれの対応する試験位置で動作可能な複数の完全に機能する個々の容器試験モジュールが提供される。構成要素の各グループがスピンドルヘッドアセンブリに搭載されると、スピンドルヘッドアセンブリがその動作位置、中間位置および背面位置の間を移動するにつれて、各グループはスピンドルヘッドアセンブリと共に移動する。スピンドルヘッドアセンブリは高さが抑えられている。しかも動作位置では、スピンドルヘッドアセンブリと試験容器の間の隙間即ち距離は比較的小さい。これらの特徴のため、スピンドルヘッドアセンブリから垂下する撹拌器のシャフトの長さは従来のシステムにおけるよりも短くできる。短いシャフトはぐらついたり、軸が合わなかったりする可能性が低い。
【0008】
本発明の別の態様によれば、溶解試験装置の種々の構成要素の視認性とアクセスを改善する構成の溶解試験装置が提供される。溶解試験装置の正面部分は、溶解試験装置の後部から前部に向かって幅がせばまるようにテーパー形状となっている。これにより、正面部分の中に装填された試験容器の配列は、正面部分の幅が逓減する側面に沿って最適な数の試験容器が位置するように配置される。このテーパー形状(三角形または台形)の構成が、前のパラグラフで説明した移動可能なスピンドルヘッドアセンブリと組み合わされ、溶解試験装置の有用性を向上している。
【0009】
本発明の更に別の態様によれば、以下に述べるように改善された薬物送達メカニズムが提供される。この薬物送達メカニズムはスピンドルヘッドアセンブリと共に移動できるように、スピンドルヘッドアセンブリに有利に搭載できる。薬物送達メカニズムは、通常は試験容器内で動作可能な1つ以上のプローブまたは他の器具を含むプローブメカニズムと統合して、組み合わされたプローブ/薬物送達メカニズムを構成できる。
【0010】
本発明のある実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、輸送アセンブリと、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。輸送アセンブリは第一および第二の横方向支持部材を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々は上側部分と下側部分を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々はフレームアセンブリに移動可能に搭載され、フレームアセンブリの正面部分と背面部分の間を行き来するために第一の軸に沿って移動可能である。スピンドルヘッドアセンブリは第一および第二の横方向支持部材の間にはさまれ、第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続されている。スピンドルヘッドアセンブリはスピンドル駆動機構、薬物送達メカニズムおよびプローブメカニズムを含む。スピンドルヘッドアセンブリは、第一および第二の横方向支持部材の上側部分および下側部分に向かいまたそれから離れるように、第二の軸に沿って移動可能である。
【0011】
本発明の別の実施態様によれば、容器プレートはフレームアセンブリの正面部分に取り付けられる。容器プレートは、試験容器を取り付けることができる容器位置を定める複数の開口を含む。容器プレートの下には流体浴槽を備えて、試験容器を加熱した液体に浸せるようにすることができる。あるいは、熱的な接触を通してヒーターエレメントを取り付けることのできる改造した容器を備えることにより、各容器を個別にまた直接加熱することができる。
【0012】
本発明の更に別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリ、容器プレートおよびスピンドルヘッドアセンブリからなる。容器プレートはフレームアセンブリによって支持され、容器位置を定める複数の開口を含む。スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリによって支持され、正面下降位置、正面上昇位置、および背面位置の間で移動可能である。スピンドルヘッドアセンブリは複数の回転可能シャフト、複数の薬物送達メカニズム、および複数のプローブメカニズムを含む。正面上昇位置では、スピンドルヘッドアセンブリは試験容器の上部に位置する。背面位置では、容器位置に対してオフセットされた非遮断位置に配置され、正面下降位置では、回転可能シャフトの各々、薬物送達メカニズムの各々および複数のプローブメカニズムが、対応する容器位置と動作可能に位置合わせされる。
【0013】
本発明の更にまた別の実施態様によれば、溶解試験装置は正面部分と背面部分を含むフレームアセンブリと、フレームアセンブリに取り付けられた第一軸輸送アセンブリと、移動可能に第一軸輸送アセンブリと係合する第二軸輸送アセンブリと、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。スピンドルヘッドアセンブリは複数の回転可能シャフト、複数の薬物送達メカニズム、および複数のサンプリングプローブメカニズムを含む。スピンドルヘッドアセンブリは正面下降位置と正面上昇位置の間で第二軸輸送アセンブリによって移動可能であるように支持され、またスピンドルヘッドアセンブリは背面位置と正面上昇位置の間で第一軸輸送アセンブリと共に移動可能である。正面下降位置では、スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリの正面部分の上部に位置し、また背面位置ではフレームアセンブリの背面部分の上部に位置する。
【0014】
本発明の更に別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリ、容器プレートおよびスピンドルヘッドアセンブリからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。正面部分は、正面部分の逓減する幅を定める第一および第二の横方向に間隔を開けた縁を有する。逓減する幅は背面部分から正面部分に向かって狭くなる。容器プレートは正面部分に取り付けられ、複数の容器取り付け開口部を含む。開口の少なくとも大部分は第一および第二の容器配列方向に沿って配置されており、第一の容器配列方向は正面部分の第一の縁と並行に走り、第二の容器配列方向は正面部分の第二の縁と並行に走る。スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリによって支持され、複数の回転可能なシャフトを含む。
【0015】
本発明の更にまた別の実施態様によれば、溶解試験装置は正面部分と背面部分を含むフレームアセンブリ、正面部分に取り付けられた容器プレートおよびフレームアセンブリに支持されて複数の回転可能シャフトを含むスピンドルヘッドアセンブリからなる。容器プレートは、容器プレートの逓減する幅を定める第一および第二の横方向に間隔を開けた縁を有する。逓減する幅は背面部分から正面部分に向かって狭くなる。容器プレートは正面部分に取り付けられ、複数の容器取り付け用開口部を含む。開口の少なくとも大部分は第一および第二の容器配列方向に沿って配置されており、第一の容器配列方向は正面部分の第一の縁と並行に走り、第二の容器配列方向は正面部分の第二の縁と並行に走る。
【0016】
本発明の更にまた別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、第一および第二の横方向支持部材と、第一および第二の横方向案内部材と、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。第一および第二の横方向支持部材は、正面部分と背面部分の間を第一の軸に沿って移動可能である。第一および第二の横方向支持部材の各々は上部部分と下部部分を含む。第一および第二の横方向案内部材はフレームアセンブリに取り付けられる。第一の横方向支持部材は第一の横方向案内部材に移動可能に係合し、第二の横方向支持部材は第二の横方向案内部材に移動可能に係合する。スピンドルヘッドアセンブリは第一および第二の横方向支持部材の間にはさまれ、第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続されている。スピンドルヘッドアセンブリはスピンドル駆動機構、薬物送達メカニズムおよびプローブメカニズムを含む。スピンドルヘッドアセンブリは、第一および第二の横方向支持部材の上側部分および下側部分に向かいまたそれから離れるように、第二の軸に沿って移動可能である。
【0017】
本発明のその他の実施態様によれば、スピンドルヘッドアセンブリは上部端部および下部端部を有する細長いスピンドルヘッド案内部材を含む。スピンドルヘッド案内部材はスピンドルヘッドアセンブリから垂下し、その上端はスピンドルヘッドアセンブリによって支持される。スピンドルヘッド案内部材の中にはリフトロッドが移動可能に配置されており上端と下端を含む。リフトロッド位置センサーが動作可能なようにリフトロッドの上端に位置合わせされ、細長いスピンドルヘッド案内部材に対するリフトロッドの上部への運動を検出するようになされている。
【0018】
本発明の別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、輸送アセンブリと、薬物送達メカニズムを含むスピンドルヘッドアセンブリとからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。輸送アセンブリは第一および第二の横方向支持部材を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々は上部部分と下部部分を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々はフレームアセンブリに移動可能に取り付けられ、フレームアセンブリの正面部分と背面部分の間で第一の軸に沿って移動可能とされる。スピンドルヘッドアセンブリは第一および第二の横方向支持部材の間にはさまれ、第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続されている。スピンドルヘッドアセンブリは、第一および第二の横方向支持部材の上側部分および下側部分に向かいまたそれから離れるように、第二の軸に沿って移動可能である。
【0019】
薬物送達メカニズムは薬物送達導管と、アクチュエータと、薬物保持エレメントとを含む。薬物送達導管は第一の開放導管端と第二の導管端を有し、薬物送達流路を規定する。薬物保持エレメントはアクチュエータに作動可能に接続され、閉鎖状態と開放状態の間を移動可能である。閉鎖状態では、薬物保持ユニットは薬物送達流路を遮断する。開放状態では、薬物保持ユニットは薬物送達流路に対して非遮断位置に配置される。
【0020】
本発明の更に別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、フレームアセンブリによって支持されており複数の容器位置を含む容器プレートと、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリに支持されて、正面位置と背面位置の間で移動可能である。スピンドルヘッドアセンブリは複数の薬物送達メカニズムを含む。各薬物送達メカニズムは薬物送達導管と、アクチュエータと、薬物保持エレメントとを含む。薬物送達導管は薬物送達流路を定義し、第一の開放導管端と第二の開放導管端を有する。薬物保持エレメントはアクチュエータに動作可能に接続され、薬物保持位置と薬物送達位置の間で回転可能である。薬物保持位置では、薬物保持エレメントは薬物送達流路を遮断する。薬物送達位置では薬物送達流路を開放する。スピンドルヘッドアセンブリの正面位置では、薬物送達メカニズムの各々の第二の開放導管端は、容器位置のうちの対応する1つと動作可能に位置合わせされている。スピンドルヘッドアセンブリの背面位置では、薬物送達メカニズムの各々は容器プレートに対してオフセットされた非遮断位置に配置される。
【0021】
本発明のまた更に別の実施態様によれば、組み合わされたプローブ/薬物送達メカニズムは薬物送達導管と、アクチュエータと、薬物保持エレメントと、プローブ部材用穴と、プローブ部材用穴に移動可能に配置されたプローブ部材と、プローブ駆動モーターと、プローブ駆動伝達機構とからなる。薬物送達導管は第一の開放導管端と第二の導管端を有し、薬物送達流路を規定する。薬物保持エレメントはアクチュエータに作動可能に接続されている。薬物保持エレメントは、薬物保持ユニットが薬物送達流路を遮断する閉鎖状態と、薬物保持ユニットが薬物送達流路に対して非遮断位置に配置される開放状態の間で移動可能である。プローブ駆動伝達機構は、プローブ駆動モーターとプローブ部材の間に動作可能に結合されている。
【0022】
本発明の目的のいくつかを上に述べたが、添付図面を参照して以下の説明を読むことにより他の目的も明らかになるであろう。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1Aと図2Aに、本発明による自動化された溶解試験装置を参照符号10で示す。溶解試験装置は、参照符号14で示す正面部分と一般に16で示す背面部分とを有する、一般に12で表すフレームアセンブリを含む。フレームアセンブリ12を規定する構造は上部プレート18と下部またはベースプレート21を含む。正面部分14内では、上部および下部プレート18、21の間に水浴槽23が組み込まれており、容器プレート25が上部プレート18の上に搭載されている。容器プレート25は、水浴槽23の内部に延びる複数の試験容器27を容器プレート25が保持できるように複数の取り付け穴を有する。試験容器27は本分野に習熟したものであれば理解できるように、業界に受け入れられるタイプのものであることが好ましい。水浴槽23は、試験容器27内に保持された媒体を所定の温度に調整するための水溶(または他の適切な熱伝達媒体)を収納するようになされている。図1Bに示すように、溶解試験装置10の種々の可動要素に電源を供給するための電源ボックス29が、溶解試験装置10の背面部分16内に搭載される。更に組合せたヒーター/ポンプユニット31が背面部分16内に搭載される。ヒーター/ポンプユニット31は、加熱された水(または他の熱伝達媒体)を水浴槽23内で循環させて所望の温度に試験容器媒体を維持するための、適切な流体注入および排出部(図示せず)を含む。このコンパクトな設計にはヒーター/ポンプユニット31が好適であるが、分離したヒーターおよびポンプの各装置をこの実施態様で使用することもできることが、理解されるであろう。電源ボックス29とヒーター/ポンプユニット31は両方とも、背面部分16から取り外せる滴下液受け33の下に配置される。
【0024】
溶解試験装置10の主な作動可能アセンブリは一般に200で表すスピンドルヘッドアセンブリである。スピンドルヘッドアセンブリ200は多くの作動要素を有利に統合、収納および/または支持する。広い意味では、スピンドルヘッドアセンブリ200は複数の試験容器撹拌装置、サンプリングおよび温度検出装置、サンプル物質送達装置その他の構成要素を含むが、その全てについて以下でより詳しく説明する。好適には、スピンドルヘッドアセンブリ200に装備される、かかる装置の数は、容器プレート25に支持される試験容器27の数に対応する。本発明の目的のために、「プローブ」、「検出装置」、「プローブ機構」、「サンプリング装置」、および「サンプリング機構」という言葉は互いに交換可能なものとして、1つ以上のプローブまたは測定機器を含む装置を表すために使用される。プローブまたは測定機器の例としては、試験容器27から流体を吸引または抜き出し、および/または流体を試験容器27に送達または返送するための1つ以上のカニューレが含まれ、また更に試験容器27内に作動可能に挿入される温度プローブまたは光ファイバープローブを含む。
【0025】
図1Aに示すように、各試験容器撹拌装置はパドル276のような撹拌エレメントを備えた回転可能な撹拌器シャフト274を含むが、他のタイプの撹拌エレメントを備えることもできることが理解されるであろう。あるいは溶解しようとするある種の薬物サンプルを試験容器27内に保持するために、撹拌器シャフト274の下端に支持されたバスケットその他の適切なエレメントを、パドル276の代わりに使用することもできる。更に図1Aに示すように、スピンドルヘッドアセンブリ200は複数の蒸発カバー278も支持する。試験容器27の開放した上端の上に下ろされると(図3A参照)、蒸発カバー278は、溶解試験装置10の運転中に試験容器27から気体状態の媒体が過度に失われるのを実質的に防止すると同時に、試験容器27から散逸したものの凝結によるスピンドルヘッドアセンブリ200の種々の作動要素の劣化を防止するのに十分な程度に、試験容器27のそれぞれの内部を封止する。本開示の残りの説明から明らかとなるように、溶解試験工程において使用される種々の装置を1つのスピンドルヘッドアセンブリ200内に統合することにより、溶解試験装置10の研究用ツールとしての有用性が大幅に向上する。
【0026】
スピンドルヘッドアセンブリ200は全体が、一般に60で表されるスピンドルヘッド輸送アセンブリを介してフレームアセンブリ12に移動可能に接続される。これは溶解試験装置10の有用性を大幅に向上する別の側面である。スピンドルヘッドアセンブリ200の移動流路をそれぞれ図1A、2Aおよび3Aの正面斜視図、あるいは図1B、2Bおよび3Bの後面斜視図に逐次的に示す。図1Aおよび1Bは非作動位置すなわち背面位置にあるスピンドルヘッドアセンブリ200を示すが、この位置ではスピンドルヘッドアセンブリ200は一般にフレームアセンブリ12の背面部分16の上部に配置され、容器プレート25、試験容器27および水浴槽23に対する障害物のないアクセスと視認性を実現する。この背面位置では、容器プレート25の全体を容易に取り外すことができ、水浴槽25の掃除をするための水浴槽25内へのアクセスを実現する。図2Aおよび2Bは中間位置すなわち正面上昇位置にあるスピンドルヘッドアセンブリ200を示すが、この位置ではスピンドルヘッドアセンブリ200は一般にフレームアセンブリ12の正面部分14の上部に配置される。背面位置および正面上昇位置にある時は、スピンドルヘッドアセンブリ200の種々の構成要素は試験容器27内での動作を行わない。図3Aおよび3Bは作動位置すなわち正面下降位置にあるスピンドルヘッドアセンブリ200を示すが、この位置ではスピンドルヘッドアセンブリ200は下に下がっており、蒸発カバー278が対応する試験容器27の開放した上端に接してそれを覆う。正面下降位置では、撹拌シャフト274とそれらの対応するパドル276(例えば図1A参照)とスピンドルヘッドアセンブリ200のその他の構成要素が試験容器27内で作動可能である。
【0027】
再度図1ないし図3を参照して、スピンドルヘッド輸送アセンブリ60は移動可能な直立した「ゴールポスト」型の構成とされることが望ましい。広い意味で、スピンドルヘッド輸送アセンブリ60は、フレームアセンブリ12の両側に互いに間隔を開けて配置された一般にそれぞれ65Aおよび65Bと表される左および右側の直立横または鉛直支持部材を含む。スピンドルヘッドアセンブリ200は左および右側の横方向支持部材65Aおよび65Bの間に移動可能に接続されており、一般的に鉛直方向に横方向支持部材65Aおよび65Bに沿って機械的に上昇および下降される。横方向支持部材65Aおよび65Bに沿ってのスピンドルヘッドアセンブリ200の自動化された鉛直運動により、正面上昇位置(図2Aおよび2B)と正面下降位置(図3Aおよび3B)の間でのスピンドルヘッドアセンブリ200の移動を可能にする。スピンドルヘッドアセンブリ200と横方向支持部材65Aおよび65Bの間の相互作用については、以下でより詳しく説明する。左および右側の横方向支持部材65Aおよび65B(従ってスピンドルヘッドアセンブリ200も)は、それぞれ左および右側の水平方向の横行スライドレール105Aおよび105Bの上に移動可能に支持される。横行スライドレール105Aおよび105Bの各々の前端はそれぞれ正面停止部材107Aおよび107Bを含み、横行スライドレール105Aおよび105Bの各々の後端は同様にそれぞれ背面停止部材109Aおよび109Bを含む(図19も参照のこと)。横方向支持部材65Aおよび65Bの各々に対して、正面停止部材107Aおよび107Bと背面停止部材109Aおよび109Bはそれぞれ横行スライドレール105Aおよび105Bに沿う移動の最正面および最背面における移動限界をなす。横行スライドレール105Aおよび105Bに沿う横方向支持部材65Aおよび65B(従ってまたスピンドルヘッドアセンブリ200)の水平移動により、背面位置(図1Aおよび1B)と正面上昇位置(図2Aおよび2B)の間でのスピンドルヘッドアセンブリ200の移動が可能になる。
【0028】
現時点で、背面位置と正面上昇位置の間におけるスピンドルヘッドアセンブリ200の移動が溶解試験装置10のオペレータによる手動操作で実行されるときに、溶解試験装置10は最高の効率と機能を発揮すると考えられる。この目的のために、図1A、2Aおよび3Aに示すように、スピンドルヘッドアセンブリ200には取っ手202が取り付けられる。しかし背面位置と正面上昇位置の間でのスピンドルヘッドアセンブリ200の移動は、必要であれば適切なモーター駆動および伝達手段を利用して自動化できることが理解されるであろう。
【0029】
溶解試験装置10は更に図1ないし図3に示されるその他の構成要素を含む。図1B、2Bおよび3Bに示すように、データをハードコピーで記録するための組み込みプリンタ装置35のようなデータ出力用周辺機器、および溶解試験装置10用のマスターON/OFFスイッチ37が溶解試験装置10の背面部分16の一方の側にそれぞれ取り付けられる。溶解試験装置10の背面部分のハウジング39は、スピンドルヘッドアセンブリ200と共に移動可能であってもなくても良いが、冷却ファンユニット41と、一般に43で表される流体および/または電気的入力および出力用の1群の接続を含む。図1A、2Aおよび3Aに示すように、溶解試験装置10はプログラム可能なシステム制御モジュール(図示せず)との間で通信を行う制御パネル45の形態での入力/出力インターフェースを含む。図11に最も良く示されるように、制御パネル45はLCD(液晶ディスプレー)画面45Aと、一般に45Bで表される多くの英数字および/または記号用キーパッドを含む。キーパッド45Bは溶解試験装置10のオペレータが様々な溶解試験パラメータおよび動作指示、またスピンドルヘッドアセンブリ200の移動命令を入力することを可能にする。オペレータはキーパッド45Bを使って溶解試験装置10が実行すべき完全なプログラムまたは1組の命令を書くことができる。好適には、制御パネル45およびそれに関連する作動要素はスピンドルヘッドアセンブリ200内に内蔵される。
【0030】
図1A、2Aおよび3Aに最も良く示されるように、フレームアセンブリ12の下部プレート21のテーパー形状になった側面の各々に、ラック47Aまたは47Bが形成または取り付けられる。各ラック47Aまたは47Bは、溶解試験装置10がUSP基準に従って動作していることを確認するために使用される、精密な寸法に作られた複数のボール49を保持する。具体的にはボール49は、各撹拌シャフト274が対応する試験容器27の最も低い内側表面に関して正しい位置にあることを確認するために使われる。溶解試験装置10の使用がからむその他の手順と同様に、この較正手順はスピンドルヘッドアセンブリ200の移動可能で統合された設計によって大幅に向上した。つまり、スピンドルヘッドアセンブリ200が図1A、1Bに示される背面位置にある時は、各ボール49を試験容器27内に簡単に投入することができる。次ぎにスピンドルヘッドアセンブリ200が図2A、2Bに示される中間の正面上昇位置を通って移動され、最終的には図3A、3Bに示す動作可能な正面下降位置に移動されるが、この場所では各撹拌シャフト274はその対応する試験容器27内に下ろされている。各撹拌シャフト274の位置を適切に較正するためには、その最下端表面(これはパドル276の底面となることがある)がボール49に接触するまで、各々が調整される。このようにして、試験容器27の底部に対する各撹拌シャフト274の高さがUSPの要件に適合させされる。
【0031】
図1A、2A、3Aに示すように、また更に図19に示すように、フレームアセンブリ12の正面部分14がテーパー形状とされ、その幅が一般に溶解試験装置10の背面から溶解試験装置10の正面に向かう方向にせばまるようにされる。このことは、正面部分14が三角形または台形であると表現することもできる。そのため正面部分14は逓減する幅を定める少なくとも2つの側面または縁14Aおよび14Bを有することが好ましく、また側面14Aおよび14Bの終端位置となる正面側面または縁14Cを有することもできる。テーパー形状は例えば、上部プレート18および/または容器プレート25の正面領域の面積を逓減することで実現できる。従って側面または縁14A、14Bおよび14Cは、上部プレート18または容器プレート25、あるいは上部プレート18と容器プレート25の両方の側面または縁によって表すことができる。つまり、上部プレート18の面積および/または容器プレート25の面積を変化させることにより、テーパー形状を規定することができる。
【0032】
この形状により試験容器27の三角形または台形のテーパー形状配列が可能になり、4個以上(例えば8個)の試験容器27の使用と共に最も良く実施される。この配置により、一般に正面部分14の側面14Aおよび14Bに沿って配置される試験容器27の数が最大となる。図1ないし図3および図19に示される実施態様では、側面14Aおよび14Bに沿って3個の試験容器27が配置される。図19に具体的に示すように、試験容器の配列は3つの側面S1、S2およびS3を有する三角形を構成するが、ここで側面S1は側面14Aに平行に走り、側面S2は側面14Bと平行に走る。側面S1、S2およびS3は、試験容器27の全てまたは少なくともその大多数がそれに沿って配置される容器整列線または方向と考えることができる。
【0033】
上記の形状により、溶解試験装置10が正面下降位置で作動中に試験容器27、特に最も外側に位置する試験容器27の視認性を向上し、また更にスピンドルヘッドアセンブリ200が洗浄、位置合わせ、取り出しその他の目的のために背面位置にあるときに、試験容器27へのアクセスを容易にする。残りの2個の試験容器27が側面14Aおよび14Bから離れて容器プレート25の内側領域に位置しているように描かれているが、これら2つの試験容器27は溶解工程中にコントロール容器として使用されることが多い。これら2つの内側に位置する試験容器27の視認性はそのため、外側の試験容器27の視認性に比べてそれほど重要ではない。
【0034】
ここで図4ないし図7を参照して、スピンドルヘッド輸送アセンブリ60の詳細を示す。図4は左側の横方向支持部材65Aを示す。左側の横方向支持部材65Aはスピンドルヘッドアセンブリ200に面するようになされた空洞69Aを有する本体67Aを含み、更にその下端に形成された下部穴71Aと、その背面部分の側面に沿って取り付けられた鉛直方向の歯付きラックギア73Aを含む。鉛直に配置されたスライド軌道75Aが、空洞69Aの最も内側の側面に取り付けられている。スライド軌道75Aにはスライドブロック77Aが移動可能に接続され、スピンドルヘッドアセンブリ200に取り付けられるようになされている。このようにして、スピンドルヘッドアセンブリ200はスライドブロック77Aによって得られる結合を介して、スライド軌道75Aに沿って正面上昇位置と正面下降位置の間で滑動する。好適には光学タイプのものである原位置フラッグセンサー79Aがスライドブロック77Aに取り付けられる。原位置フラッグセンサー79Aは停止ピン81A(原位置フラッグとして機能する)と相互作用して、スピンドルヘッドアセンブリ200が正面下降位置に到達したことを溶解試験装置10が判定できるようにする。停止ピン81Aは、左側横方向支持部材65Aの下部領域に位置する左側横方向支持部材65Aの表面から、空洞69A内に延びる。
【0035】
左側横方向支持部材65Aの下端には案内ロッドホルダー87Aが取り付けられている。例示する実施態様では、案内ロッドホルダー87Aは一般にL形をして、左側横方向支持部材65Aに取り付けられるようにしている。案内ロッドホルダー87Aはスピンドルヘッドアセンブリ200に関連する左側案内ロッド95A(図7参照)を案内するための貫通穴91Aを含む。左側案内ロッド95Aについて更に以下で説明する。
【0036】
図4Aに最も良く示されるように、左側横方向支持部材65Aの下部穴71A内に1つ以上のブッシュ101Aが挿入される。左側スライドレール105A(図1A、2A、3A参照)を下部穴71A中に延設することで、左側横方向支持部材65Aは左側スライドレール105Aによって移動可能に支持される。また図4Aに示すように、突起125が左側横方向支持部材65Aの下部縁127から下に向かって延びる。突起125の機能について以下に説明する。
【0037】
図5および5Aに右側横方向支持部材65Bを示す。右側横方向支持部材65Bは左側横方向支持部材65Aと同じ多くの構成要素を含み、それらは同様に次のように数え上げられる:スピンドルヘッドアセンブリ200に面するようになされた空洞69Bを有する本体67B、下部穴71B、鉛直方向の歯付きラックギア73B、鉛直に配置されたスライド軌道75B、スライド軌道75Bに移動可能に接続されたスライドブロック77B、原位置フラッグセンサー79B、右側案内ロッド95B(図1Bおよび2B参照)を案内するための貫通穴91Bを伴う案内ロッドホルダー87B、および右側横方向支持部材65Bの下部穴71Bに挿入される1つ以上のブッシュ101Bがあり、右側横方向支持部材65Bは右側スライドレール105B(図1A、2Aおよび3A参照)によって移動可能に支持されるようになされる。しかし右側横方向支持部材65Bは、少なくとも2つの点で左側横方向支持部材65Aとは異なる。第一に、右側横方向支持部材65Bの表面から空洞69B内に延びる停止ピンは下側領域ではなく右側横方向支持部材65Bの上部領域にある。図5では、右側横方向支持部材65Bの停止ピンは原位置フラッグセンサー79Bの陰になって見えていない。原位置フラッグセンサー79Bは上部の位置でこの停止ピン(この場合も原位置フラッグとして機能する)と相互作用して、スピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置に到達したことを溶解試験装置10が判定できるようにする。2番目の相違点は、右側横方向支持部材65Bの場合には図4Aの突起125のような突起は必要がないことである。
【0038】
図6および6Aにスピンドルヘッドアセンブリ200のベース支持プレート205を示す。一般に215で表すリフト駆動アセンブリがベース支持プレート205の上に取り付けられて、スピンドルヘッドアセンブリ200を左側および右側横方向支持部材65A、65Bに作動可能に結合するために必要な電源および接続を提供し、それによりスピンドルヘッドアセンブリ200がその正面上昇位置と正面下降位置の間で自動的に駆動されるようにする。リフト駆動アセンブリ215は、ベース支持プレート205に取り付けられたギアボックス取り付け板217と、ギアボックス取り付け板217に取り付けられたリフトモーター取り付け板219を含む。ギアボックス221がギアボックス取り付け板217に取り付けられ、リフトモーター223も同様にリフトモーター取り付け板219に取り付けられる。リフトモーター223のシャフトはモーター/ギアボックスカップリング225を介してギアボックス221に接続されている。ギアボックス221はウォームギア駆動あるいは類似の機構を用いて、リフトモーター223が発生したトルクを横方向のトルクに変換し、ギアボックス221の両側に配置されてギアボックスシャフトカップリング229A、229Bを介してギアボックス221に接続された駆動シャフト227A、227Bにトルクが伝えられる。駆動シャフト227A、227Bの外側端部はベース支持プレート205に取り付けられたピローブロック231A、231B内でそれぞれ支持される。図6Aに最も良く示されるように、ピニオン233A、233Bがそれぞれピローブロック231A、231Bに支持された駆動シャフト227A、227Bの外側端部上に支持されている。スピンドルヘッドアセンブリ200が左側および右側横方向支持部材65A、65Bに作動可能に結合されると、各ピニオン233A、233Bが対応する左または右側の鉛直ラック73A、73Bと(図4、5参照)と噛み合い、左側および右側スライド軌道75A、75Bに沿ってスピンドルヘッドアセンブリ200をその正面上昇位置と正面下降位置の間で駆動できるようにする。
【0039】
ここで図7、7A、7Bを参照して、スピンドルヘッドアセンブリ200の左側案内ロッド95Aの機能を示す。図7に示すように、左側案内ロッド95Aは、ベース支持プレート205の穴と左側横方向支持部材65Aの案内ロッドホルダー87Aの貫通穴91Aを通って延設されている。右側案内ロッド95Bも同様に支持されているが、以下で説明する左側案内ロッド95Aの機能は含まない。図7Aに最も良く示されるように左側案内ロッド95Aは、ナット131を左側案内ロッド95Aのネジを切った上側部分にねじ込むことにより、ベース支持プレート205によって調整可能に支持される。左側案内ロッド95Aは、リフトロッド135が左側案内ロッド95A内に移動可能に配置されると言う点で、右側案内ロッド95Bとは異なる。リフトロッド135は、リフトロッド135のネジを切った部分に1つ以上のナット137をねじ込むことにより、左側案内ロッド95Aから脱落することが完全に防止される。ベース支持プレート205に取り付けられた取り付けブロック141の補助により、リフトロッドセンサー139がリフトロッド135と動作可能に位置合わせされている。図7Bに示すように、リフトロッド135の下端は案内ロッドホルダー87Aの底面を超えて突出する。スピンドルヘッドアセンブリ200がその適切な背面位置にあるときは、リフトロッド135はフレームアセンブリ12の上部プレート18に接触しない。
【0040】
リフトロッド135はリフトロッドセンサー139に対する原位置フラッグとして機能し、溶解試験装置10およびスピンドルヘッドアセンブリ200の作動要素の両方への損傷を防止する。かかる損傷は、スピンドルヘッドアセンブリ200がその背面位置にあるときに、オペレータが先ずスピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置まで送り、次ぎに作動可能な正面下降位置まで正しく下げるのではなく、間違えてスピンドルヘッドアセンブリ200をいきなり下げようとするときに生じる可能性がある。一般に図7Bを参照すると、スピンドルヘッドアセンブリ200が誤ってその背面位置からフレームアセンブリ12の上部プレート18に向かって下降し始めると、左側案内ロッド95A(右側案内ロッド95Bも同様)が案内ロッドホルダー87A、87Bの穴91A、91Bを通って移動し、リフトロッド135は素早く上部プレート18に接触する。左側案内ロッド95Aがスピンドルヘッドアセンブリ200と共に下部に動き続けると、リフトロッド135のそれ以上の下降運動が上部プレート18によって防止される。その結果図7Aに示すように、スピンドルヘッドアセンブリ200がその様に更に下に向かって移動すると、リフトロッド135がリフトロッドセンサー139の検出面を破ることになる。リフトロッドセンサー139がこの様にトリップすると、溶解試験装置10に内蔵された電子的制御回路がスピンドルヘッドアセンブリ200にその方向を自動的に反転させ、図1A、1Bに示す適切な背面位置へ戻らせて、それにより溶解試験装置10の構成要素への深刻な損傷を防止する。
【0041】
再度図7を参照して、もしもスピンドルヘッドアセンブリ200を正面下降位置まで移動する前に先ずスピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置まで正しく移動すれば、リフトロッドセンサー139はトリップしないことが分かるであろう。これは、溶解試験装置10が左側位置合わせ穴144Aを有し、スピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置から正面下降位置まで移動する間、左側案内ロッド95A(従ってリフトロッド135も)がこの穴を通って移動するからである。溶解試験装置10はまた同様に、右側案内ロッド95Bが通過する右側位置合わせ穴144B(図1A参照)を含む。スピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置から正面下降位置まで移動する際、左側および右側案内ロッド95A、95Bおよびそれに対応する左側および右側位置合わせ穴144A、144Bは協調して、スピンドルヘッドアセンブリ200を容器プレート25および各試験容器27との適切な位置関係に維持する。図7に示す実施態様では、位置合わせ穴144Aは容器プレート25内に形成されている。そのためスピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置から正面下降位置まで移動するとき、リフトロッド135はその上端にリフトロッドセンサー139の検出面を破らせるようないかなる障害物にも出会わない。図1ないし図3に示すように、左側および右側案内ロッドチューブ146A、146Bがそれぞれ対応する左側および右側位置合わせ穴144A、144Bに合致するように配置される。各案内ロッド95A、95B(左側案内ロッド95Aに関わるリフトロッド135を含む)は対応する位置合わせ穴144A、144Bを通って案内ロッドチューブ146A、146B内に移動して、案内ロッド95A、95Bが溶解試験装置10のオペレータに危害を加えるのを防止する。
【0042】
スピンドルヘッドアセンブリ200の撹拌器シャフト274などの作動要素を、各試験容器27の内側表面に関して正しい位置に合わせることを更に保証するために、各試験容器27を容器プレート25内の取り付け開口部および/またはそれに対応する撹拌器シャフト274に関して芯合わせするための何らかの容器位置合わせ手段を備えることが望ましい。この芯合わせ手段は容器位置合わせリングの形態をとることができるが、その新規な実施態様は本発明の譲受人に与えられた米国特許出願09/697963号で説明されており、その開示全体が本明細書組み入れられている。
【0043】
図1B、2Bまたは3Bを参照して、フレームアセンブリ12の上部プレート18の少なくとも一方の側の凹部内に、前部および後部ラッチ155A、155Bが取り付けられている。前部ラッチ155Aはスピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置(従ってまた正面降下位置にも)に固定するのを補助し、後部ラッチ155Bは同様にスピンドルヘッドアセンブリ200を背面位置に固定するのを補助する。前部ラッチ155Aの1つの好適な設計を図8Aおよび8Bに示し、後部ラッチ155Bの1つの好適な設計を図9Aおよび9Bに示す。先ず図8Aおよび8Bを参照して、前部ラッチ155Aは上部凹部159Aを有するラッチブロック157Aを含み、この凹部の中でL形のラッチヘッド161Aがピボット部材163Aの周りを旋回する。ラッチヘッド161Aは、溶解試験装置10のオペレータがそれを取り扱いやすいように取っ手165Aを含む。図8Bに示すように、バネ167Aがラッチヘッド161Aを凹部159Aから離れるように上部に付勢して、ラッチヘッド161Aをラッチブロック157Aの上面169Aの上に突出させる。ラッチヘッド161Aは左側横方向支持部材65Aの突起125(図4A参照)と相互作用する。スピンドルヘッドアセンブリ200が左側および右側横方向支持部材65A、65Bと共に背面位置から正面上昇位置に完全に移動すると、ラッチヘッド161Aが突起125と係合してスピンドルヘッドアセンブリ200を定位置に固定する。スピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置から背面位置に移動する前に、ラッチヘッド161Aをバネ167Aの付勢力に抗して下に押し下げ、ラッチヘッド161Aを突起125との係合から外さなければならない。図9Aおよび9Bに示すように、後部ラッチ155Bは前部ラッチ155Aと同様の構造を有しており、またスピンドルヘッドアセンブリ200をその背面位置に解除可能に固定するための類似した機能を有する。
【0044】
図10を参照して、スピンドルヘッドアセンブリ200の多くの作動要素の配列が詳細に図示されているが、全ての作動要素がベース支持プレート205によって直接または間接的に支持されている。各試験容器位置に関して、スピンドルヘッドアセンブリ200は一般に270で表されるスピンドル機構と、一般に310で表される組合せプローブ/薬物送達メカニズムを含む。スピンドル駆動モーター240は伝達手段を介して各スピンドル機構270に動力を伝達する。伝達手段は好適には各スピンドル機構270のプリー244を作動可能に駆動するエンドレスベルト242を含む。その内のいくつかは可変である複数のアイドラープリー246が、ベルト242の張力をスピンドルヘッドアセンブリ200全体を通じて適切に維持するために備えられる。プリント回路基板(PCB)248がスピンドル駆動モーター240の動作を制御するための電子回路を備える。スピンドルヘッドアセンブリ200はまた、スピンドルヘッドアセンブリ200のバックプレート255に搭載された主PCB251およびリフトモーターPCB253、およびスピンドルヘッドアセンブリ200の剛性プレート261に取り付けられたカニューレマスターPCBと温度プローブPCB259も含む。
【0045】
図11はスピンドルヘッドアセンブリ200の取り外し可能カバーを示す。スピンドルヘッドカバー265は好適にはスピンドルヘッドアセンブリ200の背面位置に蝶番で取り付けられ、スピンドルヘッドアセンブリ200の制約された内部へのアクセスがし易いように、スピンドルヘッドカバー265を正面から簡便に開けられるようにする。
図12にスピンドル機構270の例を詳細に示す。スピンドル272はプレスばめにより撹拌器シャフト274に嵌合され、1つ以上のベアリング283を有するスピンドルハブまたはベアリングハウジング281内で回転する。図10を参照して上で説明したようにプリー244は、プリー244とベルト242の係合を介して、スピンドルヘッドアセンブリ200のスピンドル駆動モーター240によって作動可能に駆動される。プリー244はスピンドル272の上部と接触するスピンドルカラー285によってその位置に保持される。撹拌器シャフト274と接触する撹拌器シャフトカラー287が、スピンドルカラー285の上部に位置する。好適には電気的または電磁クラッチ/ブレーキ装置289がスピンドル機構270と作動可能に組み合わされる。クラッチ/ブレーキ装置289はスピンドル272と交互に係合および解離して、スピンドル機構270の動作に対する制御を提供する。ブレーキ部分は、クラッチ部分がスピンドル272との係合から離れているときにスピンドル272(従って撹拌器シャフト274とパドル276も)が意図せぬ仕方で回転するのを防止する。これにより、溶解試験装置10のオペレータは撹拌器シャフト274が試験容器27に収納されたの媒体内で動作する工程をプログラムし、また手動で操作するために1つ以上のスピンドル機構270を選択的に起動または停止することができる。あるいはブレーキ機能を持たないクラッチを備えることもでき、またクラッチを全く備えなくても良い。図11に示すように、試験容器の各位置に対して、スピンドルヘッドカバー265はスピンドル機構270を収容するための開口部291を含む。図6に示すように、ベース支持プレート205も同様の開口部293を有する。撹拌器シャフトカラー287は図1A、2A、3Aにおいて、スピンドルヘッドカバー265の上部に配置された状態で示されている。
【0046】
図13A、13Bを参照して、組合せプローブ/薬物送達メカニズム310の詳細が示されている。組合せプローブ/薬物送達メカニズム310は薬物送達メカニズムとプローブメカニズムの両方を統合したものであり、薬物送達流路314とプローブ流路316の両方を定める本体312を含む。
透明材料でも、また不透明材料で製作しても良い薬物送達チューブ321は、薬物送達流路314の入口側に位置合わせして取り付けられる。回転可能パドルまたはトラップドア323が回転アクチュエータまたは電磁弁325に動作可能に接続され、薬物送達流路314の開放状態と閉鎖状態を交互に規定する。閉鎖状態を図13A、13Bに示すが、この状態ではパドル323が薬物送達チューブ321の開放した上端を塞いで、錠剤のような投与単位が薬物送達流路314を通って、組合せプローブ/薬物送達メカニズム310の下にある試験容器27に入れられた媒体の中に落下するのを防止する。開放状態は、回転アクチュエータ325に通電してパドル323を薬物送達チューブ321から外れるように回転させることで得られる。図11に示すように、試験容器のそれぞれの位置について、スピンドルヘッドカバー265は開口部(図示せず)と合致する投与単位投入カラー327を含み、オペレータが投与単位を組合せプローブ/薬物送達メカニズム310内に供給できるようにしている。図6に示すように、ベース支持プレート205は投与単位を試験容器27内に投入するための開口329を含む。これにより投与単位投入カラー327、開口329および薬物送達流路314が組み合わされて、各試験容器位置への薬物送達流路を規定する。
【0047】
使用する場合は、各薬物送達流路314が閉鎖状態であるときに、溶解試験装置10のオペレータが1以上の投与単位を1つ以上の投与単位投入カラー327を通って投入する。最低の投与単位は閉鎖状態に配置されたときに各パドル323の上に乗りその上で支えられる。溶解試験装置10の運転中の所定の時間に、1つ以上のパドル323が回転させられて開放状態になり、投与単位を対応する試験容器27内に放出する。回転アクチュエータ325はバネによる復帰エレメントを含み、回転アクチュエータ325への通電が切られるとパドル323は閉鎖状態に戻る。
【0048】
再度図13A、13Bを参照して、プローブホルダー345はプローブ流路316内に移動可能に配置される。プローブホルダー345は、様々な種類のプローブを保持するように適応させることができる。図13A、13Bに示した実施態様では、プローブホルダー345はフィルターエレメント349を有するサンプル媒体引き出しカニューレ347、サンプル媒体返送カニューレ351およびサーミスタタイプのような温度プローブ353を保持する。本体312は光学式エンコーダ355を支持し、またそれを光から遮蔽するようになされる。光学式エンコーダ355は、プローブホルダー345に付けた切り欠き(図示せず)で示される距離の変化を検出するなどにより、本体312(例えばプローブホルダー345の高い点)に対するプローブホルダー345の鉛直位置を検出する。本体312にはステッパモーター357が取り付けられ、プローブ流路316によって決まる方向に沿ってプローブホルダー345を鉛直に駆動する。ステッパモーター357は、プローブホルダー345に形成された歯付きラック361(例えば図17参照)と噛み合うピニオンギア359に動作可能に係合する。溶解試験装置10の制御回路内にプログラムされた命令に従って、プローブホルダー345を対応する試験容器27内に保持された媒体内に降下させ、温度を測定し、試験容器27から所定量のろ過されたサンプルを抜き出し(これは適切な分析装置に圧送される)、サンプルの未使用分を試験容器27内に戻し、そして次のサンプリングまたは検出工程まで媒体から引き出しておくことができる。図11に示すように、各試験容器位置についてスピンドルヘッドカバー265は開口363を有し、プローブホルダー345に保持されたプローブおよび/または測定機器、そしてまたそれらの接続や取り付け具を収納する。図6に示すように、ベース支持プレート205は同様の開口365を含む。
【0049】
図14を参照して、スピンドルヘッドアセンブリ200のベース支持プレート205の下側を、それに取り付けられた作動要素と共に示す。各蒸発カバー278が、撹拌器シャフト274、薬物送達流路314とプローブホルダー345および/またはその個別のプローブまたは測定機器の動作を許容する開口部を含む。
図13A、13Bに示した組合せプローブ/薬物送達メカニズム310はそのコンパクト性のため、またスピンドルヘッドアセンブリ200に関わる作動モジュールの複雑さおよび総数を低下させるので、好適である。しかしその代わりに、検出と薬物送達の両機能を別々の装置として実現し、組合せプローブ/薬物送達メカニズム310の代わりにスピンドルヘッドアセンブリ200に搭載してもよい。
【0050】
そのため図15において、分離型薬物送達装置を一般に370で表す。薬物送達装置370は、下部投与単位投下チューブ374の内側表面上に形成された輪形溝内に嵌合させられたスナップリングによって下部投与単位投下チューブ374に固定された上部投与単位投下チューブ372を含む。回転可能パドルまたはトラップドア378が上部投与単位投下チューブ372の下端に配置され、そして水平に向けられたパドルシャフト381に作動可能に接続されている。薬物送達流路と並行な軸の周りに回転する前述の組合せプローブ/薬物送達メカニズム310のパドル323とは違い、分離型薬物送達装置370のパドル378は一般に薬物送達流路を横切る軸の周りに回転する。この後者の軸はパドルシャフト381によって定義される。更にまた回転アクチュエータ325によって起動される組合せプローブ/薬物送達メカニズム310のパドル323とは違い、分離型薬物送達装置370のパドル378は図16に示す電磁弁のようなリニアアクチュエータ385にいくつかのリンク部品を介して動作可能に接続されている。再度図15を参照して、リンク部品は軸支部材389でパドルシャフト381を接続するレバーアーム387と、リンクアーム393で軸支部材389を接続するヨーク金具391とを含む。リンクアーム393は図16に示す他のヨーク金具395と接続するようになされ、ヨーク金具395はリニアアクチュエータ385の可動部品に動作可能に接続される。
【0051】
図17において、分離型プローブ装置を一般に410で表す。プローブホルダー345はスリーブ412によって定義されるプローブ流路内に移動可能に配置される。前に述べたように、プローブホルダー345はフィルターエレメント349を有する液体引き出しカニューレ347、液体送達カニューレ351および温度プローブ353など、様々な種類のプローブまたは測定機器を保持するようにすることができ、またその運動は光学的エンコーダ355によって検出できる。ステッパモーター414が、プローブホルダー345に形成された歯付きラック361と噛み合うピニオンギア416を介するプローブ345の運動を駆動する。
【0052】
本発明の別の実施態様では、各試験容器27は水浴糟に浸してまとめて加熱するのではなく、複数のヒーターエレメントにより別々にまた直接に加熱される。したがって図1ないし図3に示す水浴容器23とヒーター/ポンプユニット31を無くして、直接あるいは無水容器加熱技術とも言うべきものに置き換えることができる。図18の横断面図に、一般に420で表す直接容器加熱システムを示す。ヒーターエレメント422が試験容器424の外側表面に巻き付けられており、感圧または感熱接着剤を使用して試験容器424に接着されている。試験容器424は容器断熱ジャケット426内に試験容器424を挿入することにより周囲環境から遮断されるが、断熱ジャケットは好適には透明材料で作られ、試験容器424と容器断熱ジャケット426の間に隙間428が定められるようにする。この構成に適応するように、修正した容器プレート430が提供される。ヒーターエレメント422は、好適には透明材料で作られた複数の薄膜を含む積層構造を有する。1本以上の電気抵抗を有するワイヤのような熱伝導性エレメントが膜のうちの1枚またはそれ以上の中に埋め込まれ、試験容器424内に入れられた媒体に熱エネルギーを供給して、所定の温度を維持する。更に、RTDタイプのような温度検出エレメントを膜のうちの1枚またはそれ以上の中に埋め込んで温度を制御してもよい。更にまた、サーミスタのような埋め込みの保護センサーを備えて異常な温度上昇を防止することもできる。
【0053】
直接容器加熱技術を採用する場合、溶解試験装置10に内蔵されて主制御回路と通信を行う加熱システム制御回路を採用して、ヒーターエレメント422(その熱伝導エレメント、温度検出エレメントおよび保護センサーを含む)と、スピンドルヘッドアセンブリ200の温度プローブ353(図13Aおよび13B参照)のそれぞれの動作を協調させる。加熱システム制御回路は、非常に良い精度で、またオペレータがプログラムした命令に従って、溶解試験装置10に取り付けられた各試験容器424における加熱に関する機能を同時に、かつ独立して実行および制御することができる。例えば実施しようとする実験手順によっては、各試験容器424を異なる設定温度に維持してもよく、また異なる可変温度プロファイルに従わせてもよい。直接容器加熱技術の新規な実施態様が更に本発明の譲受人に与えられた米国特許出願09/603305号で説明されており、その開示全体が本明細書に組み入れられている。
【0054】
上に述べたどの実施態様によっても、溶解試験装置10が複数の完全に機能する個別に制御可能な溶解試験システムからなることが分かる。すなわち、各試験容器27はそれ自体の溶解試験システムを効果的に有することになる。更にスピンドルヘッドアセンブリ200は、定期的に調整、操作、観察および/または交換を必要とすると考えられる溶解試験装置10の全ての作動要素を含む。これらの構成要素は、スピンドルヘッドカバー265を取り外すことにより、容易にアクセス可能である。更にまた、スピンドルヘッドアセンブリ200を正面下降位置から正面上昇位置、そして背面位置へと移動することにより、これらの構成要素は最小の時間と労力で試験容器から外れた場所に簡単に移動することができ、それにより試験容器27へのアクセスが簡単に得られる。最後に、溶解試験装置10の正面部分14の三角形または台形のテーパー形状により、試験容器27に対する高い視認性が作動中に得られる。
【0055】
本発明の範囲から逸脱することなく本発明の様々な詳細を変更することが可能であることが理解されるであろう。更にまた、以上の説明は説明のためのものであって限定を意図するものではなく、本発明は請求項によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
本発明の溶解試験装置の背面位置での正面斜視図である。
【図1B】
図1Aに示す溶解試験装置の背面斜視図である。
【図2A】
本発明の溶解試験装置の正面上昇位置での正面斜視図である。
【図2B】
図2Aに示した溶解試験装置の背面斜視図である。
【図3A】
本発明の溶解試験装置の正面下降位置での正面斜視図である。
【図3B】
図3Aに示した溶解試験装置の背面斜視図である。
【図4】
本発明の溶解試験装置に備えられた移動可能支持部材の斜視図である。
【図4A】
図4に示した支持部材の詳細斜視図である。
【図5】
本発明の溶解試験装置に備えられた別の移動可能支持部材の斜視図である。
【図5A】
図5に示した支持部材の下部領域の詳細図である。
【図6】
本発明の溶解試験装置に備えられた、ベース支持部材上に取り付けられたモーター駆動リフトアセンブリを含むスピンドルヘッドアセンブリのベース支持部材の上部平面図である。
【図6A】
図6に示したモーター駆動リフトアセンブリの一部の詳細斜視図である。
【図7】
本発明の溶解試験装置のスピンドルヘッドアセンブリと、フレームに動作可能に取り付けられた図4に示した移動可能支持部材の斜視図である。
【図7A】
図7に示した支持部材の一部の詳細斜視図であり、リフトロッドを備えたスピンドルヘッド案内アセンブリの上部を示す。
【図7B】
図7に示した支持部材の一部の詳細斜視図であり、リフトロッドを備えたスピンドルヘッド案内アセンブリの下部を示す。
【図8A】
本発明の溶解試験装置に備えられたラッチアセンブリの斜視図である。
【図8B】
図8Aに示したラッチアセンブリの別の斜視図である。
【図9A】
本発明の溶解試験装置に備えられた別のラッチアセンブリである。
【図9B】
図9Aに示したラッチアセンブリの別の斜視図である。
【図10】
本発明の溶解試験装置に備えられたスピンドルヘッドアセンブリから上部カバーを取り除いたものの斜視図である。
【図11】
本発明の溶解試験装置に備えられた制御パネルを含む、図10に示したスピンドルヘッドアセンブリのカバーの斜視図である。
【図12】
本発明の溶解試験装置に備えられたスピンドルメカニズムの一部切開正面立面図である。
【図13A】
本発明の溶解試験装置に備えられた組合せプローブ/薬物送達メカニズムの斜視図である。
【図13B】
図13Aに示した組合せプローブ/薬物送達メカニズムの別の斜視図である。
【図14】
本発明の溶解試験装置に備えられたスピンドルヘッドアセンブリの底部平面図である。
【図15】
本発明において備えられる代替薬物送達メカニズムの斜視図である。
【図16】
図15に示した薬物送達メカニズムに作動可能に結びつけられたリニアアクチュエータ装置の斜視図である。
【図17】
本発明において備えられる代替プローブメカニズムの斜視図である。
【図18】
本発明において備えられる改造された試験容器の一部切開正面立面図である。
【図19】
図1ないし図3に示した溶解試験装置のスピンドルヘッドアセンブリを取り除いた状態の上部平面図である。
【発明の技術分野】
本発明は一般に溶解試験に関し、さらに詳しくは、溶解試験の工程を容易にしかつ改良する装置および方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
製薬業界その他様々な産業のメーカーが製造するサンプル物質に対して、治療効果および/または他の特性を評価するために、溶解試験および分析を行うことが必要となる。サンプル物質は多くの場合、錠剤、カプセルまたは経皮パッチのような投与単位形で供給される。通常の溶解試験工程では、人間の消化プロセス、皮膚との接触または体内への埋め込み等を再現する場合もしない場合もある管理された条件の下で、投与単位の活性成分は特別に設計された試験容器内の溶液中に放出される。スループット、精度、精密さ、信頼性および再現性の向上により、自動化された手段による溶解分析が普及している。自動化はまた、カプセルや錠剤などの投与単位を取り扱い送達し、溶解システムの各種パラメータをモニターし、撹拌パドルまたはバスケットを駆動するスピンドルアセンブリを操作し、収集されたデータと試験結果を記録し、表示し印刷し、時間や温度などの所定のパラメータに従って動作を制御し、またかかる工程で使用された容器の洗浄やろ過を行うなど、様々な必要な手順を行う手作業の煩雑さを解消する。
【0003】
自動化された溶解試験システムの既知の例は、Hutchinsらに対する米国特許第6060024号に開示されている。容器ラックに長方形に配置された6個の試験容器が保持される。この配列は、前列に3個の試験容器が等間隔に隣接して並び、後列にも同じように3個の試験容器が等間隔に隣接して並ぶ構成となっている。各試験容器には別々の独立した制御ヘッドがそれぞれ取り付けられている。各制御ヘッドにはベースプレートに嵌合したハウジングまたはカバーピースが含まれる。各ハウジングには多くの作動部品が取り付けられるかまたは支持されており、その中には液体状媒体サンプリングライン、サーボモーターと送信用部品を備えた出入り可能なサンプリングプローブ、温度検出器、駆動アセンブリに結合された廃液吸引ライン、試験容器洗浄ライン、媒体充填ライン、pH調整および媒体交換ライン、ステップモーターに結合されたカルーセル型サンプル錠剤送達装置、および電気ケーブル付きの電気的接続板が含まれる。パドルシャフトは、各容器ごとにそのための制御ヘッドからなる作動部品から独立して、その容器内に延設される。全てのパドルシャフトが、制御ヘッドの上におかれた共通のパドル駆動アセンブリによって駆動される。
【0004】
米国特許第6060024号に開示されたような自動化システムの構造では、試験容器内へのアクセスが容易でなく、試験容器内で動作する種々の部品に対する高い視認性が得られない。試験容器内へのアクセスを障害物無しに得るためには、パドル駆動アセンブリを操作してそれぞれの試験容器から各パドルシャフトと各制御ヘッドを取り外さなければならない。しかも制御ヘッドは非常に大きいため、パドル駆動アセンブリは試験容器に関して非常に高い位置に配置しなければならない。その結果、各パドルシャフトは非常に長くなり、試験容器内での軸合わせが不適切になったり試験容器内でぐらぐらしたりする傾向が生じる。
【0005】
【発明の開示】
本発明の1つの目的は、改良された溶解試験装置を提供することである。
本発明の別の目的は、1つ以上の試験容器内に挿入し、またそこから引き出されるようになされた数個の構成要素が1つのスピンドルヘッドアセンブリ内に統合された溶解試験装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、スピンドルヘッドアセンブリの構成要素が試験位置に作動可能に位置合わせされた第一の位置と、構成要素が試験位置からオフセットされてそれにより試験位置へのアクセスを容易にする第二の位置の間でスピンドルヘッドアセンブリが移動可能であるような、溶解試験装置を提供することである。
【0006】
本発明のまた更に別の目的は、試験容器の搭載位置のような試験位置の配列を含む溶解試験装置で、試験位置に対する高いアクセス可能性と視認性を可能にするように構成された溶解試験装置を提供することである。
本発明のまた更に別の目的は、試験容器に錠剤などの投与単位を送達し、また試験容器内の媒体のプロービングおよび/またはサンプリングを行うための改善された装置を提供することである。
【0007】
本発明の付加的な目的は、薬物保持の送達およびプロービングの両機能を果たす統合されたユニットを提供することである。
本発明の1つの態様によれば、溶解試験工程を実施する上で有用な多くの構成要素が一体としてスピンドルヘッドアセンブリ内に内蔵されている溶解試験装置が提供される。スピンドルヘッドアセンブリは(1)複数の試験容器の配列という形で与えられるような試験位置で、スピンドルヘッドアセンブリの構成要素が作動することができる作動位置、(2)スピンドルヘッドアセンブリが試験位置から上部に引き上げられた中間位置、および(3)スピンドルヘッドアセンブリ全体、従ってその各構成要素が試験位置から外れた位置に移動されて、試験位置への完全なアクセスが可能になる背面位置、の間で移動可能である。多容器方式の溶解試験装置であるため、構成要素の複数のグループがスピンドルヘッドアセンブリに搭載されて、それぞれの対応する試験位置で動作可能な複数の完全に機能する個々の容器試験モジュールが提供される。構成要素の各グループがスピンドルヘッドアセンブリに搭載されると、スピンドルヘッドアセンブリがその動作位置、中間位置および背面位置の間を移動するにつれて、各グループはスピンドルヘッドアセンブリと共に移動する。スピンドルヘッドアセンブリは高さが抑えられている。しかも動作位置では、スピンドルヘッドアセンブリと試験容器の間の隙間即ち距離は比較的小さい。これらの特徴のため、スピンドルヘッドアセンブリから垂下する撹拌器のシャフトの長さは従来のシステムにおけるよりも短くできる。短いシャフトはぐらついたり、軸が合わなかったりする可能性が低い。
【0008】
本発明の別の態様によれば、溶解試験装置の種々の構成要素の視認性とアクセスを改善する構成の溶解試験装置が提供される。溶解試験装置の正面部分は、溶解試験装置の後部から前部に向かって幅がせばまるようにテーパー形状となっている。これにより、正面部分の中に装填された試験容器の配列は、正面部分の幅が逓減する側面に沿って最適な数の試験容器が位置するように配置される。このテーパー形状(三角形または台形)の構成が、前のパラグラフで説明した移動可能なスピンドルヘッドアセンブリと組み合わされ、溶解試験装置の有用性を向上している。
【0009】
本発明の更に別の態様によれば、以下に述べるように改善された薬物送達メカニズムが提供される。この薬物送達メカニズムはスピンドルヘッドアセンブリと共に移動できるように、スピンドルヘッドアセンブリに有利に搭載できる。薬物送達メカニズムは、通常は試験容器内で動作可能な1つ以上のプローブまたは他の器具を含むプローブメカニズムと統合して、組み合わされたプローブ/薬物送達メカニズムを構成できる。
【0010】
本発明のある実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、輸送アセンブリと、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。輸送アセンブリは第一および第二の横方向支持部材を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々は上側部分と下側部分を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々はフレームアセンブリに移動可能に搭載され、フレームアセンブリの正面部分と背面部分の間を行き来するために第一の軸に沿って移動可能である。スピンドルヘッドアセンブリは第一および第二の横方向支持部材の間にはさまれ、第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続されている。スピンドルヘッドアセンブリはスピンドル駆動機構、薬物送達メカニズムおよびプローブメカニズムを含む。スピンドルヘッドアセンブリは、第一および第二の横方向支持部材の上側部分および下側部分に向かいまたそれから離れるように、第二の軸に沿って移動可能である。
【0011】
本発明の別の実施態様によれば、容器プレートはフレームアセンブリの正面部分に取り付けられる。容器プレートは、試験容器を取り付けることができる容器位置を定める複数の開口を含む。容器プレートの下には流体浴槽を備えて、試験容器を加熱した液体に浸せるようにすることができる。あるいは、熱的な接触を通してヒーターエレメントを取り付けることのできる改造した容器を備えることにより、各容器を個別にまた直接加熱することができる。
【0012】
本発明の更に別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリ、容器プレートおよびスピンドルヘッドアセンブリからなる。容器プレートはフレームアセンブリによって支持され、容器位置を定める複数の開口を含む。スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリによって支持され、正面下降位置、正面上昇位置、および背面位置の間で移動可能である。スピンドルヘッドアセンブリは複数の回転可能シャフト、複数の薬物送達メカニズム、および複数のプローブメカニズムを含む。正面上昇位置では、スピンドルヘッドアセンブリは試験容器の上部に位置する。背面位置では、容器位置に対してオフセットされた非遮断位置に配置され、正面下降位置では、回転可能シャフトの各々、薬物送達メカニズムの各々および複数のプローブメカニズムが、対応する容器位置と動作可能に位置合わせされる。
【0013】
本発明の更にまた別の実施態様によれば、溶解試験装置は正面部分と背面部分を含むフレームアセンブリと、フレームアセンブリに取り付けられた第一軸輸送アセンブリと、移動可能に第一軸輸送アセンブリと係合する第二軸輸送アセンブリと、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。スピンドルヘッドアセンブリは複数の回転可能シャフト、複数の薬物送達メカニズム、および複数のサンプリングプローブメカニズムを含む。スピンドルヘッドアセンブリは正面下降位置と正面上昇位置の間で第二軸輸送アセンブリによって移動可能であるように支持され、またスピンドルヘッドアセンブリは背面位置と正面上昇位置の間で第一軸輸送アセンブリと共に移動可能である。正面下降位置では、スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリの正面部分の上部に位置し、また背面位置ではフレームアセンブリの背面部分の上部に位置する。
【0014】
本発明の更に別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリ、容器プレートおよびスピンドルヘッドアセンブリからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。正面部分は、正面部分の逓減する幅を定める第一および第二の横方向に間隔を開けた縁を有する。逓減する幅は背面部分から正面部分に向かって狭くなる。容器プレートは正面部分に取り付けられ、複数の容器取り付け開口部を含む。開口の少なくとも大部分は第一および第二の容器配列方向に沿って配置されており、第一の容器配列方向は正面部分の第一の縁と並行に走り、第二の容器配列方向は正面部分の第二の縁と並行に走る。スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリによって支持され、複数の回転可能なシャフトを含む。
【0015】
本発明の更にまた別の実施態様によれば、溶解試験装置は正面部分と背面部分を含むフレームアセンブリ、正面部分に取り付けられた容器プレートおよびフレームアセンブリに支持されて複数の回転可能シャフトを含むスピンドルヘッドアセンブリからなる。容器プレートは、容器プレートの逓減する幅を定める第一および第二の横方向に間隔を開けた縁を有する。逓減する幅は背面部分から正面部分に向かって狭くなる。容器プレートは正面部分に取り付けられ、複数の容器取り付け用開口部を含む。開口の少なくとも大部分は第一および第二の容器配列方向に沿って配置されており、第一の容器配列方向は正面部分の第一の縁と並行に走り、第二の容器配列方向は正面部分の第二の縁と並行に走る。
【0016】
本発明の更にまた別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、第一および第二の横方向支持部材と、第一および第二の横方向案内部材と、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。第一および第二の横方向支持部材は、正面部分と背面部分の間を第一の軸に沿って移動可能である。第一および第二の横方向支持部材の各々は上部部分と下部部分を含む。第一および第二の横方向案内部材はフレームアセンブリに取り付けられる。第一の横方向支持部材は第一の横方向案内部材に移動可能に係合し、第二の横方向支持部材は第二の横方向案内部材に移動可能に係合する。スピンドルヘッドアセンブリは第一および第二の横方向支持部材の間にはさまれ、第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続されている。スピンドルヘッドアセンブリはスピンドル駆動機構、薬物送達メカニズムおよびプローブメカニズムを含む。スピンドルヘッドアセンブリは、第一および第二の横方向支持部材の上側部分および下側部分に向かいまたそれから離れるように、第二の軸に沿って移動可能である。
【0017】
本発明のその他の実施態様によれば、スピンドルヘッドアセンブリは上部端部および下部端部を有する細長いスピンドルヘッド案内部材を含む。スピンドルヘッド案内部材はスピンドルヘッドアセンブリから垂下し、その上端はスピンドルヘッドアセンブリによって支持される。スピンドルヘッド案内部材の中にはリフトロッドが移動可能に配置されており上端と下端を含む。リフトロッド位置センサーが動作可能なようにリフトロッドの上端に位置合わせされ、細長いスピンドルヘッド案内部材に対するリフトロッドの上部への運動を検出するようになされている。
【0018】
本発明の別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、輸送アセンブリと、薬物送達メカニズムを含むスピンドルヘッドアセンブリとからなる。フレームアセンブリは正面部分と背面部分を含む。輸送アセンブリは第一および第二の横方向支持部材を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々は上部部分と下部部分を含む。第一および第二の横方向支持部材の各々はフレームアセンブリに移動可能に取り付けられ、フレームアセンブリの正面部分と背面部分の間で第一の軸に沿って移動可能とされる。スピンドルヘッドアセンブリは第一および第二の横方向支持部材の間にはさまれ、第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続されている。スピンドルヘッドアセンブリは、第一および第二の横方向支持部材の上側部分および下側部分に向かいまたそれから離れるように、第二の軸に沿って移動可能である。
【0019】
薬物送達メカニズムは薬物送達導管と、アクチュエータと、薬物保持エレメントとを含む。薬物送達導管は第一の開放導管端と第二の導管端を有し、薬物送達流路を規定する。薬物保持エレメントはアクチュエータに作動可能に接続され、閉鎖状態と開放状態の間を移動可能である。閉鎖状態では、薬物保持ユニットは薬物送達流路を遮断する。開放状態では、薬物保持ユニットは薬物送達流路に対して非遮断位置に配置される。
【0020】
本発明の更に別の実施態様によれば、溶解試験装置はフレームアセンブリと、フレームアセンブリによって支持されており複数の容器位置を含む容器プレートと、スピンドルヘッドアセンブリとからなる。スピンドルヘッドアセンブリはフレームアセンブリに支持されて、正面位置と背面位置の間で移動可能である。スピンドルヘッドアセンブリは複数の薬物送達メカニズムを含む。各薬物送達メカニズムは薬物送達導管と、アクチュエータと、薬物保持エレメントとを含む。薬物送達導管は薬物送達流路を定義し、第一の開放導管端と第二の開放導管端を有する。薬物保持エレメントはアクチュエータに動作可能に接続され、薬物保持位置と薬物送達位置の間で回転可能である。薬物保持位置では、薬物保持エレメントは薬物送達流路を遮断する。薬物送達位置では薬物送達流路を開放する。スピンドルヘッドアセンブリの正面位置では、薬物送達メカニズムの各々の第二の開放導管端は、容器位置のうちの対応する1つと動作可能に位置合わせされている。スピンドルヘッドアセンブリの背面位置では、薬物送達メカニズムの各々は容器プレートに対してオフセットされた非遮断位置に配置される。
【0021】
本発明のまた更に別の実施態様によれば、組み合わされたプローブ/薬物送達メカニズムは薬物送達導管と、アクチュエータと、薬物保持エレメントと、プローブ部材用穴と、プローブ部材用穴に移動可能に配置されたプローブ部材と、プローブ駆動モーターと、プローブ駆動伝達機構とからなる。薬物送達導管は第一の開放導管端と第二の導管端を有し、薬物送達流路を規定する。薬物保持エレメントはアクチュエータに作動可能に接続されている。薬物保持エレメントは、薬物保持ユニットが薬物送達流路を遮断する閉鎖状態と、薬物保持ユニットが薬物送達流路に対して非遮断位置に配置される開放状態の間で移動可能である。プローブ駆動伝達機構は、プローブ駆動モーターとプローブ部材の間に動作可能に結合されている。
【0022】
本発明の目的のいくつかを上に述べたが、添付図面を参照して以下の説明を読むことにより他の目的も明らかになるであろう。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1Aと図2Aに、本発明による自動化された溶解試験装置を参照符号10で示す。溶解試験装置は、参照符号14で示す正面部分と一般に16で示す背面部分とを有する、一般に12で表すフレームアセンブリを含む。フレームアセンブリ12を規定する構造は上部プレート18と下部またはベースプレート21を含む。正面部分14内では、上部および下部プレート18、21の間に水浴槽23が組み込まれており、容器プレート25が上部プレート18の上に搭載されている。容器プレート25は、水浴槽23の内部に延びる複数の試験容器27を容器プレート25が保持できるように複数の取り付け穴を有する。試験容器27は本分野に習熟したものであれば理解できるように、業界に受け入れられるタイプのものであることが好ましい。水浴槽23は、試験容器27内に保持された媒体を所定の温度に調整するための水溶(または他の適切な熱伝達媒体)を収納するようになされている。図1Bに示すように、溶解試験装置10の種々の可動要素に電源を供給するための電源ボックス29が、溶解試験装置10の背面部分16内に搭載される。更に組合せたヒーター/ポンプユニット31が背面部分16内に搭載される。ヒーター/ポンプユニット31は、加熱された水(または他の熱伝達媒体)を水浴槽23内で循環させて所望の温度に試験容器媒体を維持するための、適切な流体注入および排出部(図示せず)を含む。このコンパクトな設計にはヒーター/ポンプユニット31が好適であるが、分離したヒーターおよびポンプの各装置をこの実施態様で使用することもできることが、理解されるであろう。電源ボックス29とヒーター/ポンプユニット31は両方とも、背面部分16から取り外せる滴下液受け33の下に配置される。
【0024】
溶解試験装置10の主な作動可能アセンブリは一般に200で表すスピンドルヘッドアセンブリである。スピンドルヘッドアセンブリ200は多くの作動要素を有利に統合、収納および/または支持する。広い意味では、スピンドルヘッドアセンブリ200は複数の試験容器撹拌装置、サンプリングおよび温度検出装置、サンプル物質送達装置その他の構成要素を含むが、その全てについて以下でより詳しく説明する。好適には、スピンドルヘッドアセンブリ200に装備される、かかる装置の数は、容器プレート25に支持される試験容器27の数に対応する。本発明の目的のために、「プローブ」、「検出装置」、「プローブ機構」、「サンプリング装置」、および「サンプリング機構」という言葉は互いに交換可能なものとして、1つ以上のプローブまたは測定機器を含む装置を表すために使用される。プローブまたは測定機器の例としては、試験容器27から流体を吸引または抜き出し、および/または流体を試験容器27に送達または返送するための1つ以上のカニューレが含まれ、また更に試験容器27内に作動可能に挿入される温度プローブまたは光ファイバープローブを含む。
【0025】
図1Aに示すように、各試験容器撹拌装置はパドル276のような撹拌エレメントを備えた回転可能な撹拌器シャフト274を含むが、他のタイプの撹拌エレメントを備えることもできることが理解されるであろう。あるいは溶解しようとするある種の薬物サンプルを試験容器27内に保持するために、撹拌器シャフト274の下端に支持されたバスケットその他の適切なエレメントを、パドル276の代わりに使用することもできる。更に図1Aに示すように、スピンドルヘッドアセンブリ200は複数の蒸発カバー278も支持する。試験容器27の開放した上端の上に下ろされると(図3A参照)、蒸発カバー278は、溶解試験装置10の運転中に試験容器27から気体状態の媒体が過度に失われるのを実質的に防止すると同時に、試験容器27から散逸したものの凝結によるスピンドルヘッドアセンブリ200の種々の作動要素の劣化を防止するのに十分な程度に、試験容器27のそれぞれの内部を封止する。本開示の残りの説明から明らかとなるように、溶解試験工程において使用される種々の装置を1つのスピンドルヘッドアセンブリ200内に統合することにより、溶解試験装置10の研究用ツールとしての有用性が大幅に向上する。
【0026】
スピンドルヘッドアセンブリ200は全体が、一般に60で表されるスピンドルヘッド輸送アセンブリを介してフレームアセンブリ12に移動可能に接続される。これは溶解試験装置10の有用性を大幅に向上する別の側面である。スピンドルヘッドアセンブリ200の移動流路をそれぞれ図1A、2Aおよび3Aの正面斜視図、あるいは図1B、2Bおよび3Bの後面斜視図に逐次的に示す。図1Aおよび1Bは非作動位置すなわち背面位置にあるスピンドルヘッドアセンブリ200を示すが、この位置ではスピンドルヘッドアセンブリ200は一般にフレームアセンブリ12の背面部分16の上部に配置され、容器プレート25、試験容器27および水浴槽23に対する障害物のないアクセスと視認性を実現する。この背面位置では、容器プレート25の全体を容易に取り外すことができ、水浴槽25の掃除をするための水浴槽25内へのアクセスを実現する。図2Aおよび2Bは中間位置すなわち正面上昇位置にあるスピンドルヘッドアセンブリ200を示すが、この位置ではスピンドルヘッドアセンブリ200は一般にフレームアセンブリ12の正面部分14の上部に配置される。背面位置および正面上昇位置にある時は、スピンドルヘッドアセンブリ200の種々の構成要素は試験容器27内での動作を行わない。図3Aおよび3Bは作動位置すなわち正面下降位置にあるスピンドルヘッドアセンブリ200を示すが、この位置ではスピンドルヘッドアセンブリ200は下に下がっており、蒸発カバー278が対応する試験容器27の開放した上端に接してそれを覆う。正面下降位置では、撹拌シャフト274とそれらの対応するパドル276(例えば図1A参照)とスピンドルヘッドアセンブリ200のその他の構成要素が試験容器27内で作動可能である。
【0027】
再度図1ないし図3を参照して、スピンドルヘッド輸送アセンブリ60は移動可能な直立した「ゴールポスト」型の構成とされることが望ましい。広い意味で、スピンドルヘッド輸送アセンブリ60は、フレームアセンブリ12の両側に互いに間隔を開けて配置された一般にそれぞれ65Aおよび65Bと表される左および右側の直立横または鉛直支持部材を含む。スピンドルヘッドアセンブリ200は左および右側の横方向支持部材65Aおよび65Bの間に移動可能に接続されており、一般的に鉛直方向に横方向支持部材65Aおよび65Bに沿って機械的に上昇および下降される。横方向支持部材65Aおよび65Bに沿ってのスピンドルヘッドアセンブリ200の自動化された鉛直運動により、正面上昇位置(図2Aおよび2B)と正面下降位置(図3Aおよび3B)の間でのスピンドルヘッドアセンブリ200の移動を可能にする。スピンドルヘッドアセンブリ200と横方向支持部材65Aおよび65Bの間の相互作用については、以下でより詳しく説明する。左および右側の横方向支持部材65Aおよび65B(従ってスピンドルヘッドアセンブリ200も)は、それぞれ左および右側の水平方向の横行スライドレール105Aおよび105Bの上に移動可能に支持される。横行スライドレール105Aおよび105Bの各々の前端はそれぞれ正面停止部材107Aおよび107Bを含み、横行スライドレール105Aおよび105Bの各々の後端は同様にそれぞれ背面停止部材109Aおよび109Bを含む(図19も参照のこと)。横方向支持部材65Aおよび65Bの各々に対して、正面停止部材107Aおよび107Bと背面停止部材109Aおよび109Bはそれぞれ横行スライドレール105Aおよび105Bに沿う移動の最正面および最背面における移動限界をなす。横行スライドレール105Aおよび105Bに沿う横方向支持部材65Aおよび65B(従ってまたスピンドルヘッドアセンブリ200)の水平移動により、背面位置(図1Aおよび1B)と正面上昇位置(図2Aおよび2B)の間でのスピンドルヘッドアセンブリ200の移動が可能になる。
【0028】
現時点で、背面位置と正面上昇位置の間におけるスピンドルヘッドアセンブリ200の移動が溶解試験装置10のオペレータによる手動操作で実行されるときに、溶解試験装置10は最高の効率と機能を発揮すると考えられる。この目的のために、図1A、2Aおよび3Aに示すように、スピンドルヘッドアセンブリ200には取っ手202が取り付けられる。しかし背面位置と正面上昇位置の間でのスピンドルヘッドアセンブリ200の移動は、必要であれば適切なモーター駆動および伝達手段を利用して自動化できることが理解されるであろう。
【0029】
溶解試験装置10は更に図1ないし図3に示されるその他の構成要素を含む。図1B、2Bおよび3Bに示すように、データをハードコピーで記録するための組み込みプリンタ装置35のようなデータ出力用周辺機器、および溶解試験装置10用のマスターON/OFFスイッチ37が溶解試験装置10の背面部分16の一方の側にそれぞれ取り付けられる。溶解試験装置10の背面部分のハウジング39は、スピンドルヘッドアセンブリ200と共に移動可能であってもなくても良いが、冷却ファンユニット41と、一般に43で表される流体および/または電気的入力および出力用の1群の接続を含む。図1A、2Aおよび3Aに示すように、溶解試験装置10はプログラム可能なシステム制御モジュール(図示せず)との間で通信を行う制御パネル45の形態での入力/出力インターフェースを含む。図11に最も良く示されるように、制御パネル45はLCD(液晶ディスプレー)画面45Aと、一般に45Bで表される多くの英数字および/または記号用キーパッドを含む。キーパッド45Bは溶解試験装置10のオペレータが様々な溶解試験パラメータおよび動作指示、またスピンドルヘッドアセンブリ200の移動命令を入力することを可能にする。オペレータはキーパッド45Bを使って溶解試験装置10が実行すべき完全なプログラムまたは1組の命令を書くことができる。好適には、制御パネル45およびそれに関連する作動要素はスピンドルヘッドアセンブリ200内に内蔵される。
【0030】
図1A、2Aおよび3Aに最も良く示されるように、フレームアセンブリ12の下部プレート21のテーパー形状になった側面の各々に、ラック47Aまたは47Bが形成または取り付けられる。各ラック47Aまたは47Bは、溶解試験装置10がUSP基準に従って動作していることを確認するために使用される、精密な寸法に作られた複数のボール49を保持する。具体的にはボール49は、各撹拌シャフト274が対応する試験容器27の最も低い内側表面に関して正しい位置にあることを確認するために使われる。溶解試験装置10の使用がからむその他の手順と同様に、この較正手順はスピンドルヘッドアセンブリ200の移動可能で統合された設計によって大幅に向上した。つまり、スピンドルヘッドアセンブリ200が図1A、1Bに示される背面位置にある時は、各ボール49を試験容器27内に簡単に投入することができる。次ぎにスピンドルヘッドアセンブリ200が図2A、2Bに示される中間の正面上昇位置を通って移動され、最終的には図3A、3Bに示す動作可能な正面下降位置に移動されるが、この場所では各撹拌シャフト274はその対応する試験容器27内に下ろされている。各撹拌シャフト274の位置を適切に較正するためには、その最下端表面(これはパドル276の底面となることがある)がボール49に接触するまで、各々が調整される。このようにして、試験容器27の底部に対する各撹拌シャフト274の高さがUSPの要件に適合させされる。
【0031】
図1A、2A、3Aに示すように、また更に図19に示すように、フレームアセンブリ12の正面部分14がテーパー形状とされ、その幅が一般に溶解試験装置10の背面から溶解試験装置10の正面に向かう方向にせばまるようにされる。このことは、正面部分14が三角形または台形であると表現することもできる。そのため正面部分14は逓減する幅を定める少なくとも2つの側面または縁14Aおよび14Bを有することが好ましく、また側面14Aおよび14Bの終端位置となる正面側面または縁14Cを有することもできる。テーパー形状は例えば、上部プレート18および/または容器プレート25の正面領域の面積を逓減することで実現できる。従って側面または縁14A、14Bおよび14Cは、上部プレート18または容器プレート25、あるいは上部プレート18と容器プレート25の両方の側面または縁によって表すことができる。つまり、上部プレート18の面積および/または容器プレート25の面積を変化させることにより、テーパー形状を規定することができる。
【0032】
この形状により試験容器27の三角形または台形のテーパー形状配列が可能になり、4個以上(例えば8個)の試験容器27の使用と共に最も良く実施される。この配置により、一般に正面部分14の側面14Aおよび14Bに沿って配置される試験容器27の数が最大となる。図1ないし図3および図19に示される実施態様では、側面14Aおよび14Bに沿って3個の試験容器27が配置される。図19に具体的に示すように、試験容器の配列は3つの側面S1、S2およびS3を有する三角形を構成するが、ここで側面S1は側面14Aに平行に走り、側面S2は側面14Bと平行に走る。側面S1、S2およびS3は、試験容器27の全てまたは少なくともその大多数がそれに沿って配置される容器整列線または方向と考えることができる。
【0033】
上記の形状により、溶解試験装置10が正面下降位置で作動中に試験容器27、特に最も外側に位置する試験容器27の視認性を向上し、また更にスピンドルヘッドアセンブリ200が洗浄、位置合わせ、取り出しその他の目的のために背面位置にあるときに、試験容器27へのアクセスを容易にする。残りの2個の試験容器27が側面14Aおよび14Bから離れて容器プレート25の内側領域に位置しているように描かれているが、これら2つの試験容器27は溶解工程中にコントロール容器として使用されることが多い。これら2つの内側に位置する試験容器27の視認性はそのため、外側の試験容器27の視認性に比べてそれほど重要ではない。
【0034】
ここで図4ないし図7を参照して、スピンドルヘッド輸送アセンブリ60の詳細を示す。図4は左側の横方向支持部材65Aを示す。左側の横方向支持部材65Aはスピンドルヘッドアセンブリ200に面するようになされた空洞69Aを有する本体67Aを含み、更にその下端に形成された下部穴71Aと、その背面部分の側面に沿って取り付けられた鉛直方向の歯付きラックギア73Aを含む。鉛直に配置されたスライド軌道75Aが、空洞69Aの最も内側の側面に取り付けられている。スライド軌道75Aにはスライドブロック77Aが移動可能に接続され、スピンドルヘッドアセンブリ200に取り付けられるようになされている。このようにして、スピンドルヘッドアセンブリ200はスライドブロック77Aによって得られる結合を介して、スライド軌道75Aに沿って正面上昇位置と正面下降位置の間で滑動する。好適には光学タイプのものである原位置フラッグセンサー79Aがスライドブロック77Aに取り付けられる。原位置フラッグセンサー79Aは停止ピン81A(原位置フラッグとして機能する)と相互作用して、スピンドルヘッドアセンブリ200が正面下降位置に到達したことを溶解試験装置10が判定できるようにする。停止ピン81Aは、左側横方向支持部材65Aの下部領域に位置する左側横方向支持部材65Aの表面から、空洞69A内に延びる。
【0035】
左側横方向支持部材65Aの下端には案内ロッドホルダー87Aが取り付けられている。例示する実施態様では、案内ロッドホルダー87Aは一般にL形をして、左側横方向支持部材65Aに取り付けられるようにしている。案内ロッドホルダー87Aはスピンドルヘッドアセンブリ200に関連する左側案内ロッド95A(図7参照)を案内するための貫通穴91Aを含む。左側案内ロッド95Aについて更に以下で説明する。
【0036】
図4Aに最も良く示されるように、左側横方向支持部材65Aの下部穴71A内に1つ以上のブッシュ101Aが挿入される。左側スライドレール105A(図1A、2A、3A参照)を下部穴71A中に延設することで、左側横方向支持部材65Aは左側スライドレール105Aによって移動可能に支持される。また図4Aに示すように、突起125が左側横方向支持部材65Aの下部縁127から下に向かって延びる。突起125の機能について以下に説明する。
【0037】
図5および5Aに右側横方向支持部材65Bを示す。右側横方向支持部材65Bは左側横方向支持部材65Aと同じ多くの構成要素を含み、それらは同様に次のように数え上げられる:スピンドルヘッドアセンブリ200に面するようになされた空洞69Bを有する本体67B、下部穴71B、鉛直方向の歯付きラックギア73B、鉛直に配置されたスライド軌道75B、スライド軌道75Bに移動可能に接続されたスライドブロック77B、原位置フラッグセンサー79B、右側案内ロッド95B(図1Bおよび2B参照)を案内するための貫通穴91Bを伴う案内ロッドホルダー87B、および右側横方向支持部材65Bの下部穴71Bに挿入される1つ以上のブッシュ101Bがあり、右側横方向支持部材65Bは右側スライドレール105B(図1A、2Aおよび3A参照)によって移動可能に支持されるようになされる。しかし右側横方向支持部材65Bは、少なくとも2つの点で左側横方向支持部材65Aとは異なる。第一に、右側横方向支持部材65Bの表面から空洞69B内に延びる停止ピンは下側領域ではなく右側横方向支持部材65Bの上部領域にある。図5では、右側横方向支持部材65Bの停止ピンは原位置フラッグセンサー79Bの陰になって見えていない。原位置フラッグセンサー79Bは上部の位置でこの停止ピン(この場合も原位置フラッグとして機能する)と相互作用して、スピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置に到達したことを溶解試験装置10が判定できるようにする。2番目の相違点は、右側横方向支持部材65Bの場合には図4Aの突起125のような突起は必要がないことである。
【0038】
図6および6Aにスピンドルヘッドアセンブリ200のベース支持プレート205を示す。一般に215で表すリフト駆動アセンブリがベース支持プレート205の上に取り付けられて、スピンドルヘッドアセンブリ200を左側および右側横方向支持部材65A、65Bに作動可能に結合するために必要な電源および接続を提供し、それによりスピンドルヘッドアセンブリ200がその正面上昇位置と正面下降位置の間で自動的に駆動されるようにする。リフト駆動アセンブリ215は、ベース支持プレート205に取り付けられたギアボックス取り付け板217と、ギアボックス取り付け板217に取り付けられたリフトモーター取り付け板219を含む。ギアボックス221がギアボックス取り付け板217に取り付けられ、リフトモーター223も同様にリフトモーター取り付け板219に取り付けられる。リフトモーター223のシャフトはモーター/ギアボックスカップリング225を介してギアボックス221に接続されている。ギアボックス221はウォームギア駆動あるいは類似の機構を用いて、リフトモーター223が発生したトルクを横方向のトルクに変換し、ギアボックス221の両側に配置されてギアボックスシャフトカップリング229A、229Bを介してギアボックス221に接続された駆動シャフト227A、227Bにトルクが伝えられる。駆動シャフト227A、227Bの外側端部はベース支持プレート205に取り付けられたピローブロック231A、231B内でそれぞれ支持される。図6Aに最も良く示されるように、ピニオン233A、233Bがそれぞれピローブロック231A、231Bに支持された駆動シャフト227A、227Bの外側端部上に支持されている。スピンドルヘッドアセンブリ200が左側および右側横方向支持部材65A、65Bに作動可能に結合されると、各ピニオン233A、233Bが対応する左または右側の鉛直ラック73A、73Bと(図4、5参照)と噛み合い、左側および右側スライド軌道75A、75Bに沿ってスピンドルヘッドアセンブリ200をその正面上昇位置と正面下降位置の間で駆動できるようにする。
【0039】
ここで図7、7A、7Bを参照して、スピンドルヘッドアセンブリ200の左側案内ロッド95Aの機能を示す。図7に示すように、左側案内ロッド95Aは、ベース支持プレート205の穴と左側横方向支持部材65Aの案内ロッドホルダー87Aの貫通穴91Aを通って延設されている。右側案内ロッド95Bも同様に支持されているが、以下で説明する左側案内ロッド95Aの機能は含まない。図7Aに最も良く示されるように左側案内ロッド95Aは、ナット131を左側案内ロッド95Aのネジを切った上側部分にねじ込むことにより、ベース支持プレート205によって調整可能に支持される。左側案内ロッド95Aは、リフトロッド135が左側案内ロッド95A内に移動可能に配置されると言う点で、右側案内ロッド95Bとは異なる。リフトロッド135は、リフトロッド135のネジを切った部分に1つ以上のナット137をねじ込むことにより、左側案内ロッド95Aから脱落することが完全に防止される。ベース支持プレート205に取り付けられた取り付けブロック141の補助により、リフトロッドセンサー139がリフトロッド135と動作可能に位置合わせされている。図7Bに示すように、リフトロッド135の下端は案内ロッドホルダー87Aの底面を超えて突出する。スピンドルヘッドアセンブリ200がその適切な背面位置にあるときは、リフトロッド135はフレームアセンブリ12の上部プレート18に接触しない。
【0040】
リフトロッド135はリフトロッドセンサー139に対する原位置フラッグとして機能し、溶解試験装置10およびスピンドルヘッドアセンブリ200の作動要素の両方への損傷を防止する。かかる損傷は、スピンドルヘッドアセンブリ200がその背面位置にあるときに、オペレータが先ずスピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置まで送り、次ぎに作動可能な正面下降位置まで正しく下げるのではなく、間違えてスピンドルヘッドアセンブリ200をいきなり下げようとするときに生じる可能性がある。一般に図7Bを参照すると、スピンドルヘッドアセンブリ200が誤ってその背面位置からフレームアセンブリ12の上部プレート18に向かって下降し始めると、左側案内ロッド95A(右側案内ロッド95Bも同様)が案内ロッドホルダー87A、87Bの穴91A、91Bを通って移動し、リフトロッド135は素早く上部プレート18に接触する。左側案内ロッド95Aがスピンドルヘッドアセンブリ200と共に下部に動き続けると、リフトロッド135のそれ以上の下降運動が上部プレート18によって防止される。その結果図7Aに示すように、スピンドルヘッドアセンブリ200がその様に更に下に向かって移動すると、リフトロッド135がリフトロッドセンサー139の検出面を破ることになる。リフトロッドセンサー139がこの様にトリップすると、溶解試験装置10に内蔵された電子的制御回路がスピンドルヘッドアセンブリ200にその方向を自動的に反転させ、図1A、1Bに示す適切な背面位置へ戻らせて、それにより溶解試験装置10の構成要素への深刻な損傷を防止する。
【0041】
再度図7を参照して、もしもスピンドルヘッドアセンブリ200を正面下降位置まで移動する前に先ずスピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置まで正しく移動すれば、リフトロッドセンサー139はトリップしないことが分かるであろう。これは、溶解試験装置10が左側位置合わせ穴144Aを有し、スピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置から正面下降位置まで移動する間、左側案内ロッド95A(従ってリフトロッド135も)がこの穴を通って移動するからである。溶解試験装置10はまた同様に、右側案内ロッド95Bが通過する右側位置合わせ穴144B(図1A参照)を含む。スピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置から正面下降位置まで移動する際、左側および右側案内ロッド95A、95Bおよびそれに対応する左側および右側位置合わせ穴144A、144Bは協調して、スピンドルヘッドアセンブリ200を容器プレート25および各試験容器27との適切な位置関係に維持する。図7に示す実施態様では、位置合わせ穴144Aは容器プレート25内に形成されている。そのためスピンドルヘッドアセンブリ200が正面上昇位置から正面下降位置まで移動するとき、リフトロッド135はその上端にリフトロッドセンサー139の検出面を破らせるようないかなる障害物にも出会わない。図1ないし図3に示すように、左側および右側案内ロッドチューブ146A、146Bがそれぞれ対応する左側および右側位置合わせ穴144A、144Bに合致するように配置される。各案内ロッド95A、95B(左側案内ロッド95Aに関わるリフトロッド135を含む)は対応する位置合わせ穴144A、144Bを通って案内ロッドチューブ146A、146B内に移動して、案内ロッド95A、95Bが溶解試験装置10のオペレータに危害を加えるのを防止する。
【0042】
スピンドルヘッドアセンブリ200の撹拌器シャフト274などの作動要素を、各試験容器27の内側表面に関して正しい位置に合わせることを更に保証するために、各試験容器27を容器プレート25内の取り付け開口部および/またはそれに対応する撹拌器シャフト274に関して芯合わせするための何らかの容器位置合わせ手段を備えることが望ましい。この芯合わせ手段は容器位置合わせリングの形態をとることができるが、その新規な実施態様は本発明の譲受人に与えられた米国特許出願09/697963号で説明されており、その開示全体が本明細書組み入れられている。
【0043】
図1B、2Bまたは3Bを参照して、フレームアセンブリ12の上部プレート18の少なくとも一方の側の凹部内に、前部および後部ラッチ155A、155Bが取り付けられている。前部ラッチ155Aはスピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置(従ってまた正面降下位置にも)に固定するのを補助し、後部ラッチ155Bは同様にスピンドルヘッドアセンブリ200を背面位置に固定するのを補助する。前部ラッチ155Aの1つの好適な設計を図8Aおよび8Bに示し、後部ラッチ155Bの1つの好適な設計を図9Aおよび9Bに示す。先ず図8Aおよび8Bを参照して、前部ラッチ155Aは上部凹部159Aを有するラッチブロック157Aを含み、この凹部の中でL形のラッチヘッド161Aがピボット部材163Aの周りを旋回する。ラッチヘッド161Aは、溶解試験装置10のオペレータがそれを取り扱いやすいように取っ手165Aを含む。図8Bに示すように、バネ167Aがラッチヘッド161Aを凹部159Aから離れるように上部に付勢して、ラッチヘッド161Aをラッチブロック157Aの上面169Aの上に突出させる。ラッチヘッド161Aは左側横方向支持部材65Aの突起125(図4A参照)と相互作用する。スピンドルヘッドアセンブリ200が左側および右側横方向支持部材65A、65Bと共に背面位置から正面上昇位置に完全に移動すると、ラッチヘッド161Aが突起125と係合してスピンドルヘッドアセンブリ200を定位置に固定する。スピンドルヘッドアセンブリ200を正面上昇位置から背面位置に移動する前に、ラッチヘッド161Aをバネ167Aの付勢力に抗して下に押し下げ、ラッチヘッド161Aを突起125との係合から外さなければならない。図9Aおよび9Bに示すように、後部ラッチ155Bは前部ラッチ155Aと同様の構造を有しており、またスピンドルヘッドアセンブリ200をその背面位置に解除可能に固定するための類似した機能を有する。
【0044】
図10を参照して、スピンドルヘッドアセンブリ200の多くの作動要素の配列が詳細に図示されているが、全ての作動要素がベース支持プレート205によって直接または間接的に支持されている。各試験容器位置に関して、スピンドルヘッドアセンブリ200は一般に270で表されるスピンドル機構と、一般に310で表される組合せプローブ/薬物送達メカニズムを含む。スピンドル駆動モーター240は伝達手段を介して各スピンドル機構270に動力を伝達する。伝達手段は好適には各スピンドル機構270のプリー244を作動可能に駆動するエンドレスベルト242を含む。その内のいくつかは可変である複数のアイドラープリー246が、ベルト242の張力をスピンドルヘッドアセンブリ200全体を通じて適切に維持するために備えられる。プリント回路基板(PCB)248がスピンドル駆動モーター240の動作を制御するための電子回路を備える。スピンドルヘッドアセンブリ200はまた、スピンドルヘッドアセンブリ200のバックプレート255に搭載された主PCB251およびリフトモーターPCB253、およびスピンドルヘッドアセンブリ200の剛性プレート261に取り付けられたカニューレマスターPCBと温度プローブPCB259も含む。
【0045】
図11はスピンドルヘッドアセンブリ200の取り外し可能カバーを示す。スピンドルヘッドカバー265は好適にはスピンドルヘッドアセンブリ200の背面位置に蝶番で取り付けられ、スピンドルヘッドアセンブリ200の制約された内部へのアクセスがし易いように、スピンドルヘッドカバー265を正面から簡便に開けられるようにする。
図12にスピンドル機構270の例を詳細に示す。スピンドル272はプレスばめにより撹拌器シャフト274に嵌合され、1つ以上のベアリング283を有するスピンドルハブまたはベアリングハウジング281内で回転する。図10を参照して上で説明したようにプリー244は、プリー244とベルト242の係合を介して、スピンドルヘッドアセンブリ200のスピンドル駆動モーター240によって作動可能に駆動される。プリー244はスピンドル272の上部と接触するスピンドルカラー285によってその位置に保持される。撹拌器シャフト274と接触する撹拌器シャフトカラー287が、スピンドルカラー285の上部に位置する。好適には電気的または電磁クラッチ/ブレーキ装置289がスピンドル機構270と作動可能に組み合わされる。クラッチ/ブレーキ装置289はスピンドル272と交互に係合および解離して、スピンドル機構270の動作に対する制御を提供する。ブレーキ部分は、クラッチ部分がスピンドル272との係合から離れているときにスピンドル272(従って撹拌器シャフト274とパドル276も)が意図せぬ仕方で回転するのを防止する。これにより、溶解試験装置10のオペレータは撹拌器シャフト274が試験容器27に収納されたの媒体内で動作する工程をプログラムし、また手動で操作するために1つ以上のスピンドル機構270を選択的に起動または停止することができる。あるいはブレーキ機能を持たないクラッチを備えることもでき、またクラッチを全く備えなくても良い。図11に示すように、試験容器の各位置に対して、スピンドルヘッドカバー265はスピンドル機構270を収容するための開口部291を含む。図6に示すように、ベース支持プレート205も同様の開口部293を有する。撹拌器シャフトカラー287は図1A、2A、3Aにおいて、スピンドルヘッドカバー265の上部に配置された状態で示されている。
【0046】
図13A、13Bを参照して、組合せプローブ/薬物送達メカニズム310の詳細が示されている。組合せプローブ/薬物送達メカニズム310は薬物送達メカニズムとプローブメカニズムの両方を統合したものであり、薬物送達流路314とプローブ流路316の両方を定める本体312を含む。
透明材料でも、また不透明材料で製作しても良い薬物送達チューブ321は、薬物送達流路314の入口側に位置合わせして取り付けられる。回転可能パドルまたはトラップドア323が回転アクチュエータまたは電磁弁325に動作可能に接続され、薬物送達流路314の開放状態と閉鎖状態を交互に規定する。閉鎖状態を図13A、13Bに示すが、この状態ではパドル323が薬物送達チューブ321の開放した上端を塞いで、錠剤のような投与単位が薬物送達流路314を通って、組合せプローブ/薬物送達メカニズム310の下にある試験容器27に入れられた媒体の中に落下するのを防止する。開放状態は、回転アクチュエータ325に通電してパドル323を薬物送達チューブ321から外れるように回転させることで得られる。図11に示すように、試験容器のそれぞれの位置について、スピンドルヘッドカバー265は開口部(図示せず)と合致する投与単位投入カラー327を含み、オペレータが投与単位を組合せプローブ/薬物送達メカニズム310内に供給できるようにしている。図6に示すように、ベース支持プレート205は投与単位を試験容器27内に投入するための開口329を含む。これにより投与単位投入カラー327、開口329および薬物送達流路314が組み合わされて、各試験容器位置への薬物送達流路を規定する。
【0047】
使用する場合は、各薬物送達流路314が閉鎖状態であるときに、溶解試験装置10のオペレータが1以上の投与単位を1つ以上の投与単位投入カラー327を通って投入する。最低の投与単位は閉鎖状態に配置されたときに各パドル323の上に乗りその上で支えられる。溶解試験装置10の運転中の所定の時間に、1つ以上のパドル323が回転させられて開放状態になり、投与単位を対応する試験容器27内に放出する。回転アクチュエータ325はバネによる復帰エレメントを含み、回転アクチュエータ325への通電が切られるとパドル323は閉鎖状態に戻る。
【0048】
再度図13A、13Bを参照して、プローブホルダー345はプローブ流路316内に移動可能に配置される。プローブホルダー345は、様々な種類のプローブを保持するように適応させることができる。図13A、13Bに示した実施態様では、プローブホルダー345はフィルターエレメント349を有するサンプル媒体引き出しカニューレ347、サンプル媒体返送カニューレ351およびサーミスタタイプのような温度プローブ353を保持する。本体312は光学式エンコーダ355を支持し、またそれを光から遮蔽するようになされる。光学式エンコーダ355は、プローブホルダー345に付けた切り欠き(図示せず)で示される距離の変化を検出するなどにより、本体312(例えばプローブホルダー345の高い点)に対するプローブホルダー345の鉛直位置を検出する。本体312にはステッパモーター357が取り付けられ、プローブ流路316によって決まる方向に沿ってプローブホルダー345を鉛直に駆動する。ステッパモーター357は、プローブホルダー345に形成された歯付きラック361(例えば図17参照)と噛み合うピニオンギア359に動作可能に係合する。溶解試験装置10の制御回路内にプログラムされた命令に従って、プローブホルダー345を対応する試験容器27内に保持された媒体内に降下させ、温度を測定し、試験容器27から所定量のろ過されたサンプルを抜き出し(これは適切な分析装置に圧送される)、サンプルの未使用分を試験容器27内に戻し、そして次のサンプリングまたは検出工程まで媒体から引き出しておくことができる。図11に示すように、各試験容器位置についてスピンドルヘッドカバー265は開口363を有し、プローブホルダー345に保持されたプローブおよび/または測定機器、そしてまたそれらの接続や取り付け具を収納する。図6に示すように、ベース支持プレート205は同様の開口365を含む。
【0049】
図14を参照して、スピンドルヘッドアセンブリ200のベース支持プレート205の下側を、それに取り付けられた作動要素と共に示す。各蒸発カバー278が、撹拌器シャフト274、薬物送達流路314とプローブホルダー345および/またはその個別のプローブまたは測定機器の動作を許容する開口部を含む。
図13A、13Bに示した組合せプローブ/薬物送達メカニズム310はそのコンパクト性のため、またスピンドルヘッドアセンブリ200に関わる作動モジュールの複雑さおよび総数を低下させるので、好適である。しかしその代わりに、検出と薬物送達の両機能を別々の装置として実現し、組合せプローブ/薬物送達メカニズム310の代わりにスピンドルヘッドアセンブリ200に搭載してもよい。
【0050】
そのため図15において、分離型薬物送達装置を一般に370で表す。薬物送達装置370は、下部投与単位投下チューブ374の内側表面上に形成された輪形溝内に嵌合させられたスナップリングによって下部投与単位投下チューブ374に固定された上部投与単位投下チューブ372を含む。回転可能パドルまたはトラップドア378が上部投与単位投下チューブ372の下端に配置され、そして水平に向けられたパドルシャフト381に作動可能に接続されている。薬物送達流路と並行な軸の周りに回転する前述の組合せプローブ/薬物送達メカニズム310のパドル323とは違い、分離型薬物送達装置370のパドル378は一般に薬物送達流路を横切る軸の周りに回転する。この後者の軸はパドルシャフト381によって定義される。更にまた回転アクチュエータ325によって起動される組合せプローブ/薬物送達メカニズム310のパドル323とは違い、分離型薬物送達装置370のパドル378は図16に示す電磁弁のようなリニアアクチュエータ385にいくつかのリンク部品を介して動作可能に接続されている。再度図15を参照して、リンク部品は軸支部材389でパドルシャフト381を接続するレバーアーム387と、リンクアーム393で軸支部材389を接続するヨーク金具391とを含む。リンクアーム393は図16に示す他のヨーク金具395と接続するようになされ、ヨーク金具395はリニアアクチュエータ385の可動部品に動作可能に接続される。
【0051】
図17において、分離型プローブ装置を一般に410で表す。プローブホルダー345はスリーブ412によって定義されるプローブ流路内に移動可能に配置される。前に述べたように、プローブホルダー345はフィルターエレメント349を有する液体引き出しカニューレ347、液体送達カニューレ351および温度プローブ353など、様々な種類のプローブまたは測定機器を保持するようにすることができ、またその運動は光学的エンコーダ355によって検出できる。ステッパモーター414が、プローブホルダー345に形成された歯付きラック361と噛み合うピニオンギア416を介するプローブ345の運動を駆動する。
【0052】
本発明の別の実施態様では、各試験容器27は水浴糟に浸してまとめて加熱するのではなく、複数のヒーターエレメントにより別々にまた直接に加熱される。したがって図1ないし図3に示す水浴容器23とヒーター/ポンプユニット31を無くして、直接あるいは無水容器加熱技術とも言うべきものに置き換えることができる。図18の横断面図に、一般に420で表す直接容器加熱システムを示す。ヒーターエレメント422が試験容器424の外側表面に巻き付けられており、感圧または感熱接着剤を使用して試験容器424に接着されている。試験容器424は容器断熱ジャケット426内に試験容器424を挿入することにより周囲環境から遮断されるが、断熱ジャケットは好適には透明材料で作られ、試験容器424と容器断熱ジャケット426の間に隙間428が定められるようにする。この構成に適応するように、修正した容器プレート430が提供される。ヒーターエレメント422は、好適には透明材料で作られた複数の薄膜を含む積層構造を有する。1本以上の電気抵抗を有するワイヤのような熱伝導性エレメントが膜のうちの1枚またはそれ以上の中に埋め込まれ、試験容器424内に入れられた媒体に熱エネルギーを供給して、所定の温度を維持する。更に、RTDタイプのような温度検出エレメントを膜のうちの1枚またはそれ以上の中に埋め込んで温度を制御してもよい。更にまた、サーミスタのような埋め込みの保護センサーを備えて異常な温度上昇を防止することもできる。
【0053】
直接容器加熱技術を採用する場合、溶解試験装置10に内蔵されて主制御回路と通信を行う加熱システム制御回路を採用して、ヒーターエレメント422(その熱伝導エレメント、温度検出エレメントおよび保護センサーを含む)と、スピンドルヘッドアセンブリ200の温度プローブ353(図13Aおよび13B参照)のそれぞれの動作を協調させる。加熱システム制御回路は、非常に良い精度で、またオペレータがプログラムした命令に従って、溶解試験装置10に取り付けられた各試験容器424における加熱に関する機能を同時に、かつ独立して実行および制御することができる。例えば実施しようとする実験手順によっては、各試験容器424を異なる設定温度に維持してもよく、また異なる可変温度プロファイルに従わせてもよい。直接容器加熱技術の新規な実施態様が更に本発明の譲受人に与えられた米国特許出願09/603305号で説明されており、その開示全体が本明細書に組み入れられている。
【0054】
上に述べたどの実施態様によっても、溶解試験装置10が複数の完全に機能する個別に制御可能な溶解試験システムからなることが分かる。すなわち、各試験容器27はそれ自体の溶解試験システムを効果的に有することになる。更にスピンドルヘッドアセンブリ200は、定期的に調整、操作、観察および/または交換を必要とすると考えられる溶解試験装置10の全ての作動要素を含む。これらの構成要素は、スピンドルヘッドカバー265を取り外すことにより、容易にアクセス可能である。更にまた、スピンドルヘッドアセンブリ200を正面下降位置から正面上昇位置、そして背面位置へと移動することにより、これらの構成要素は最小の時間と労力で試験容器から外れた場所に簡単に移動することができ、それにより試験容器27へのアクセスが簡単に得られる。最後に、溶解試験装置10の正面部分14の三角形または台形のテーパー形状により、試験容器27に対する高い視認性が作動中に得られる。
【0055】
本発明の範囲から逸脱することなく本発明の様々な詳細を変更することが可能であることが理解されるであろう。更にまた、以上の説明は説明のためのものであって限定を意図するものではなく、本発明は請求項によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
本発明の溶解試験装置の背面位置での正面斜視図である。
【図1B】
図1Aに示す溶解試験装置の背面斜視図である。
【図2A】
本発明の溶解試験装置の正面上昇位置での正面斜視図である。
【図2B】
図2Aに示した溶解試験装置の背面斜視図である。
【図3A】
本発明の溶解試験装置の正面下降位置での正面斜視図である。
【図3B】
図3Aに示した溶解試験装置の背面斜視図である。
【図4】
本発明の溶解試験装置に備えられた移動可能支持部材の斜視図である。
【図4A】
図4に示した支持部材の詳細斜視図である。
【図5】
本発明の溶解試験装置に備えられた別の移動可能支持部材の斜視図である。
【図5A】
図5に示した支持部材の下部領域の詳細図である。
【図6】
本発明の溶解試験装置に備えられた、ベース支持部材上に取り付けられたモーター駆動リフトアセンブリを含むスピンドルヘッドアセンブリのベース支持部材の上部平面図である。
【図6A】
図6に示したモーター駆動リフトアセンブリの一部の詳細斜視図である。
【図7】
本発明の溶解試験装置のスピンドルヘッドアセンブリと、フレームに動作可能に取り付けられた図4に示した移動可能支持部材の斜視図である。
【図7A】
図7に示した支持部材の一部の詳細斜視図であり、リフトロッドを備えたスピンドルヘッド案内アセンブリの上部を示す。
【図7B】
図7に示した支持部材の一部の詳細斜視図であり、リフトロッドを備えたスピンドルヘッド案内アセンブリの下部を示す。
【図8A】
本発明の溶解試験装置に備えられたラッチアセンブリの斜視図である。
【図8B】
図8Aに示したラッチアセンブリの別の斜視図である。
【図9A】
本発明の溶解試験装置に備えられた別のラッチアセンブリである。
【図9B】
図9Aに示したラッチアセンブリの別の斜視図である。
【図10】
本発明の溶解試験装置に備えられたスピンドルヘッドアセンブリから上部カバーを取り除いたものの斜視図である。
【図11】
本発明の溶解試験装置に備えられた制御パネルを含む、図10に示したスピンドルヘッドアセンブリのカバーの斜視図である。
【図12】
本発明の溶解試験装置に備えられたスピンドルメカニズムの一部切開正面立面図である。
【図13A】
本発明の溶解試験装置に備えられた組合せプローブ/薬物送達メカニズムの斜視図である。
【図13B】
図13Aに示した組合せプローブ/薬物送達メカニズムの別の斜視図である。
【図14】
本発明の溶解試験装置に備えられたスピンドルヘッドアセンブリの底部平面図である。
【図15】
本発明において備えられる代替薬物送達メカニズムの斜視図である。
【図16】
図15に示した薬物送達メカニズムに作動可能に結びつけられたリニアアクチュエータ装置の斜視図である。
【図17】
本発明において備えられる代替プローブメカニズムの斜視図である。
【図18】
本発明において備えられる改造された試験容器の一部切開正面立面図である。
【図19】
図1ないし図3に示した溶解試験装置のスピンドルヘッドアセンブリを取り除いた状態の上部平面図である。
Claims (20)
- (a)正面部分と背面部分を含むフレームアセンブリと、
(b)第一および第二の横方向支持部材を含む輸送アセンブリであって、第一および第二の横方向支持部材の各々は上部部分と下部部分を含み、第一および第二の横方向支持部材の各々が前記フレームアセンブリに移動可能に取り付けられて前記フレームアセンブリの正面部分および背面部分に向かい、またそれから離れるように第一の軸に沿って移動可能である輸送アセンブリと、
(c)前記第一および第二の横方向支持部材の間に挟まれ、第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続されたスピンドルヘッドアセンブリであって、第一および第二の横方向支持部材の上部部分および下部部分に向かい、またそれから離れるように第二の軸に沿って移動可能であるスピンドルヘッドアセンブリとを有してなることを特徴とする、溶解試験装置。 - フレームアセンブリに取り付けられて一般に第一の軸に並行に延びる第一および第二の横方向支持部材からなり、第一の横方向支持部材が第一の横方向案内部材に移動可能に係合し、第二の横方向支持部材が第二の横方向案内部材に移動可能に係合する、請求項1記載の溶解試験装置。
- スピンドルヘッドアセンブリによって支持されており、輸送アセンブリとスピンドルヘッドアセンブリを動作可能に結合するモーター駆動リフトアセンブリを有する、請求項1または2記載の溶解試験装置。
- スピンドルヘッドアセンブリが薬物送達メカニズムを含む、請求項1、2または3記載の溶解試験装置。
- 前記薬物送達メカニズムが、
(a)第一の開放導管端と第二の導管端を有し、薬物送達流路を規定する薬物送達導管と、
(b)アクチュエータと、
(c)アクチュエータに動作可能に接続されており、薬物保持ユニットが薬物送達流路を遮断する閉鎖状態と、薬物保持ユニットが薬物送達流路に関して非遮断位置になる開放状態との間で移動可能な薬物保持エレメントを有する、請求項4記載の溶解試験装置。 - スピンドルヘッドアセンブリがプローブメカニズムを含む、請求項1ないし5いずれか1項に記載の溶解試験装置。
- 組合せプローブ/薬物送達メカニズムを有する、請求項1、2または3記載の溶解試験装置。
- 前記組合せプローブ/薬物送達メカニズムが、
(a)第一の開放導管端と第二の導管端を有し、薬物送達流路を規定する薬物送達導管と、
(b)アクチュエータと、
(c)アクチュエータに動作可能に接続されて、薬物保持ユニットが薬物送達流路を遮断する閉鎖状態と、薬物保持ユニットが薬物送達流路に関して非遮断位置になる開放状態との間で移動可能な薬物保持エレメントと、
(d)プローブ部材穴と、
(e)前記プローブ部材穴内に移動可能に配置されたプローブ部材と、
(f)プローブ駆動モーターと、
(g)プローブ駆動モーターとプローブ部材の間に動作可能に結合されたプローブ駆動伝達メカニズムとを有する、請求項7記載の溶解試験装置。 - スピンドルヘッドアセンブリによって支持され、スピンドルヘッドアセンブリから下向きに延設された細長いスピンドルヘッド案内部材を有する、請求項1ないし8いずれか1項に記載の溶解試験装置。
- (a)前記スピンドルヘッドアセンブリが背面位置、中間位置および動作位置の間で移動可能であり、
(b)背面位置ではスピンドルヘッドアセンブリがフレームアセンブリの背面部分の上部に配置され、細長いスピンドルヘッド案内部材が背面部分の上部に間隔を開けて位置し、
(c)中間位置ではスピンドルヘッドアセンブリがフレームアセンブリの正面部分の上部の高い位置に配置され、細長いスピンドルヘッド案内部材が正面部分の上部に間隔を開けて位置し、
(d)動作位置ではスピンドルヘッドアセンブリがフレームアセンブリの正面部分の上部の低い位置に配置され、細長いスピンドルヘッド案内部材がフレームアセンブリの正面部分内に延びる、請求項9記載の溶解試験装置。 - フレームアセンブリの正面部分が位置合わせ穴を含み、細長いスピンドルヘッド案内部材がスピンドルヘッドアセンブリの動作位置で位置合わせ穴内に延びる、請求項10記載の溶解試験装置。
- 輸送アセンブリの第一の横方向支持部材が案内保持穴を有する案内保持具を含み、細長いスピンドルヘッド案内部材が案内保持穴内に延びる、請求項9、10または11記載の溶解試験装置。
- (a)細長いスピンドルヘッド案内部材内に移動可能に配置されて、上部端と下部端を含むリフトロッドアセンブリと、
(b)リフトロッドの上端に動作可能に位置合わせされて、細長いスピンドルヘッド案内部材に関するリフトロッドの上部への運動を検出するようになされたリフトロッド位置センサーとを有する、請求項9、10、11または12記載の溶解試験装置。 - フレームアセンブリによって支持されて複数の開口部を含む容器プレートを有し、
(a)スピンドルヘッドアセンブリが複数の回転可能なシャフトを有し、正面下降位置、正面上昇位置および背面位置の間で移動可能であり、
(b)スピンドルヘッドアセンブリが正面上昇位置では容器プレートの上部に配置され、
(c)スピンドルヘッドアセンブリが背面位置では開口部に対してオフセットされた非遮断位置に配置され、
(d)スピンドルヘッドアセンブリが正面下降位置にあるときは、回転可能シャフトの各々がそれぞれの開口に動作可能に位置合わせされている、請求項13の溶解試験装置。 - フレームアセンブリに取り付けられて、輸送アセンブリを解除可能に固定位置に係合する移動可能なラッチヘッドを含むラッチアセンブリを有する、請求項1ないし14いずれか1項に記載の溶解試験装置。
- フレームアセンブリの正面部分に取り付けられて複数の開口を含む容器プレートを有し、容器プレートはテーパー状にせばまる容器プレートの幅を規定する第一および第二の横の縁を有し、テーパー状の幅が背面部分から正面部分に向かって狭くなり、開口は第一および第二の横の縁の間で一般に三角形の配列に配置される、請求項1記載の溶解試験装置。
- (a)正面部分と背面部分を含むフレームアセンブリと、
(b)容器プレートが正面部分に取り付けられて容器プレートのテーパー状の幅を規定する第一および第二の横の縁を含み、テーパー状の幅が背面部分から正面部分に向かって狭くなり、容器プレートが更に複数の容器取り付け穴を含み、開口の少なくとも大部分が第一および第二の容器配列方向の間に配置され、第一の容器配列方向が容器プレートの第一の縁と並行に走り、第二の容器配列方向が容器プレートの第二の縁と並行に走る容器プレートと、
(c)フレームアセンブリによって支持されたスピンドルヘッドアセンブリとを有してなることを特徴とする、溶解試験装置。 - 第一および第二の横方向支持部材を有し、
(a)第一および第二の横方向支持部材の各々が上部と下部を含み、
(b)第一および第二の横方向支持部材の各々がフレームアセンブリに移動可能に取り付けられ、フレームアセンブリの正面部分および背面部分に向かいまたそれから離れる方向に第一の軸に沿って移動可能であり、
(c)スピンドルヘッドアセンブリが第一および第二の横方向支持部材の間に挟まれ、かつ第一および第二の横方向支持部材の各々に移動可能に接続され、
(d)スピンドルヘッドアセンブリが第一および第二の横方向支持部材の上部と下部に向かいまたそれから離れる方向に第二の軸に沿って移動可能である、請求項17記載の溶解試験装置。 - 背面部分から正面部分に向かって狭くなるテーパー状の幅を正面部分が規定する、請求項17または18記載の溶解試験装置。
- (a)第一の開放導管端と第二の導管端を有し、薬物送達流路を規定する薬物送達導管と、
(b)アクチュエータと、
(c)アクチュエータに動作可能に接続されて、薬物保持ユニットが薬物送達流路を遮断する閉鎖状態と、薬物保持ユニットが薬物送達流路に関して非遮断位置になる開放状態との間で移動可能な薬物保持エレメントと、
(d)プローブ部材穴と、
(e)前記プローブ部材穴内に移動可能に配置されたプローブ部材と、
(f)プローブ駆動モーターと、
(g)プローブ駆動モーターとプローブ部材の間に動作可能に結合されたプローブ駆動伝達メカニズムとを有してなることを特徴とする、組合せプローブ/薬物送達メカニズム。
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