JP2004518244A - 発光パネルのマイクロコンポーネントの付勢方法およびシステム - Google Patents
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Abstract
2つの基板(10,20)間に挟装された複数のマイクロコンポーネント(40)を有する発光パネルの改良を開示する。各マイクロコンポーネント(40)は、少なくとも2つの電極を介してマイクロコンポーネント(40)に十分に大きな電圧が印加されたときにイオン化可能なガスまたはガス混合を封入している。また、マイクロコンポーネントを付勢する付勢方法の改良も開示する。
Description
【0001】
(関連出願の引用)
本願と同日に出願された以下の出願を本願明細書に援用する。「発光パネルのマイクロコンポーネント用ソケット」(代理人事件整理番号:203692);「発光パネル用マイクロコンポーネント」(代理人事件整理番号:203690);「発光パネルおよびその構成部品の検査方法」(代理人事件整理番号:203686);および「発光パネルおよび製造方法」(代理人事件整理番号:203694)
(発明の背景技術)
(発明の分野)
本発明は、発光パネルおよびその製造方法に関する。また、本発明は、発光パネルにおけるマイクロコンポーネントの製造方法およびシステムに関する。
【0002】
(関連技術の説明)
一般的なプラズマディスプレイでは、所定間隔を置いて直交(交差)配置された導体間にガスまたは混合ガスを封入している。交差配置された導体は、マトリックス状の交差点(クロスオーバーポイント)を形成し、多数の微小画素(ピクセル)の配列として配置されており、光を発するようにしている。どのピクセルにおいても、所定間隔を置いて直交配置された導体は、キャパシタの対向プレートとして機能するとともに、封入されたガスは、誘電体として作用する。十分大きな電圧を印加すると、前記ピクセルでのガスが分離し、正の電荷を帯びた導体に引き寄せられる自由電子および負の電荷を帯びた導体に引き寄せられる正イオンガスの発生が発生する。これら自由電子および正イオンガスは、他のガス原子と衝突してさらに多くの自由電子と正イオンガスを発生させるアバランシェ効果を引き起こし、それによってプラズマを発生させる。なお、イオン化(電離)が発生する電圧レベルは、書き込み電圧と呼ばれる。
【0003】
書き込み電圧を印加すると、ピクセルでのガスはイオン化(電離)し、この電離により形成された自由電荷がセルの絶縁性誘電壁側に移動して、その電荷が印加された電圧に対する対向電圧を生み出して電離を消滅させる際に、一瞬的であるが光を発する。一旦ピクセルが書き込みされると、交流維持電圧によって発光が順次連続して生じる。維持波形の振幅は、書き込み電圧の振幅よりも小さくてよい。何故なら、前の書き込み操作または維持操作から引き続き残存する壁電荷が、逆極性に印加された後続の維持波形電圧に追加する電圧を発生させて、電離性電圧を発生させるからである。このような考え方は、数学的には、Vs=Vw−Vwallと表すことができる。ここで、Vsは維持電圧であり、Vwは書き込み電圧であり、Vwallは壁電圧である。従って、予め書き込みされなかった(または消去された)ピクセルは、維持波形だけではイオン化(電離)されない。消去操作は、予め帯電したセルの壁を放電させ得るに十分な程度の書き込み操作と考えることもできる。消去操作は、タイミングと振幅を除けば、書き込み操作と同様であるからである。
【0004】
一般に、書き込み操作、消去操作、および維持操作に用いる導体の配置には2つある。これら配置に共通のものは、維持電極およびアドレス電極をそれらの間に封入されるプラズマ形成ガスを挟んで所定間隔を置いて配設していることである。従って、維持電極およびアドレス電極の少なくとも1つは、プラズマ形成ガスがイオン化(電離)するとき、プラズマディスプレイを出る放射線の移動軌跡内に位置することになる。従って、透明または半透明の導体材料、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)、を用いて、電極がプラズマディスプレイから表示される画像に干渉しないようにする必要がある。ただし、ITO材料を用いる場合、材料自体が高価であり、製造工程や最終的なプラズマディスプレイ製品に相当のコストがかかる等の問題がある。
【0005】
まず、第1の配置は、直交する2つの導体、すなわち、アドレス導体および維持導体、を用いたものである。このタイプのガスパネルでは、維持波形を全てのアドレス導体および維持導体の間に加えて、予め書き込みされた発光ピクセルのパターンを維持するようにしている。従来の書き込み操作の場合、好適な書き込み電圧パルスを維持電圧波形に加えて、書き込みパルスと維持パルスとの結合で電離を生じさせるようにしている。また、個々のピクセルを別々に書き込めるように、各アドレス導体と維持導体は、個別の選択回路を有している。従って、維持波形を全てのアドレス導体と維持導体の間に加える一方、書き込みパルスを1つだけのアドレス導体と1つの維持導体の間に加えることで、選択したアドレス導体と維持導体との交差部位のピルセルだけに書き込み操作が生まれる。
【0006】
第2の配置は、導体を3つ用いたものである。このタイプのパネルは、共面維持パネルと呼ばれるもので、各ピクセルは、3つの導体、1つのアドレス導体と2つの平行維持導体、の交差点に形成される。この配列では、アドレス導体は2つの平行維持導体を直交して設けられる。このタイプのパネルは、2つの平行維持導体の間で維持機能を行ない、アドレッシング導体と2つの平行維持導体のうちの1つとの間に発生する放電によりアドレス指定を行なう。
【0007】
維持導体は2種類ある。すなわち、アドレッシング用の維持導体と、維持専用の維持導体である。アドレッシング用の維持導体の機能は、二重性である。すなわち、維持専用の維持導体と協働して維持放電を実現する機能と、アドレス指定の役割を遂行する機能である。従って、アドレッシング用の維持導体は、1つ以上のアドレッシング用の維持導体にアドレッシング波形を加えることができるように、それぞれ個別に選択可能としている。一方、維持専用の維持導体は、一般に、維持専用の維持導体を同時に同一の電位にできるように、維持専用の維持導体の全部に維持波形を同時に加えるようなやり方で接続される。
【0008】
従来、各種プラズマパネルディスプレイ装置は、複数の電極間にプラズマ形成ガスを封入する方法を様々用いて構成されている。例えば、表面にワイヤ電極を有するガラス製の平行板を一定の間隔を置いて配設し、その平行板間に形成された空洞部にプラズマ形成ガスを充填してその外縁部を密封するようにしたプラズマディスプレイパネルが知られているが、この種のオープン−ディスプレイ構造は、様々な問題を有している。すなわち、平行板の外縁部の密封およびプラズマ形成ガスの導入は、ともに高いコストがかかりまた多大の時間を要する工程を必要とするため、結果的に最終製品もコスト高になってしまうという問題がある。また、特に電極が通る平行板の端部部分は、高い密封性を得ることは非常に難しく、この結果、ガス漏れが生じたり製品寿命が短くなったりすることがある。また、個々のピクセルが平行板内で隔離しないという問題もある。この結果、書き込み操作時、選択ピクセルにおけるガスのイオン化の動きが近接するピクセルに波及して、近接するピクセルが点火するという望ましくない事態に発展しまう可能性がある。たとえ近接するピクセルが点火しなくても、イオン化の動きが隣接するピクセルのターンオン、ターンオフ特性を変化させてしまう可能性がある。
【0009】
また、平行板の一方にトレンチ(溝部)を形成するか、或いは平行板間に穴開き絶縁層を別途挟むことにより、個々のピクセルを機械的に隔離させたプラズマディスプレイも知られている。このような機械的に隔離されたピクセルは、パネル全体のガス圧の均一化のためにピクセル間にプラズマ形成ガスの自由通路を形成する必要があるので、完全に囲うようにされたり相互隔離されることはない。この種ディスプレイ構造では、イオン化の波及は小さくなるが、依然として波及の可能性は残る。何故なら、ピクセルは完全には互いに電気的に隔離されていないからである。また、この種のディスプレイパネルでは、電極とガス室とを適宜位置合わせすることは難しく、ピクセルを不点火させる可能性もある。また、このオープンディスプレイ構造の場合、板端縁では高い密封を得ることは困難である。さらに、プラズマ形成ガスの導入および平行板の外縁部の密封には高いコストがかかり、また多大の時間を要する。
【0010】
また、平行板の間で個々のピクセルが機械的に隔離されるようにしたプラズマディスプレイも知られている。この種のディスプレイでは、透明の閉鎖シェルからなる透明の球体にプラズマ形成ガスが封入される。このガスを充填した球体は、様々な方法で平行板間に収容される。その方法の1つは、サイズの異なる球体を単一の層に密に詰めるとともに不規則に分配配置させてこの層を平行板間に挟む方法である。2つ目の方法は、球体を透明の誘電性材料からなるシートにはめ込み、そしてそのシート材を平行板間に挟みこむ方法である。3つ目の方法は、電気的に非導電性材料からなる穴開きシートの穴にガスを充填した球体を分配配置させ、該シートを平行板間に挟みこむ方法である。
【0011】
上記した各種ディスプレイはそれぞれ異なる設計思想に基づいているが、その製造において用いられる製造方法は、ほぼ同じである。従来、これらのプラズマパネルの製造には一括製造法が用いられている。当該技術分野では周知であるが、一括製造法では、個々の構成部品を別々に製造し、すなわち、別の施設や製造者により製造された後、最終の組み立て体とするために一箇所に集められて、そこで個々のプラズマパネルを一度に1つずつ作ることがよく行われる。一括工程は、例えば、最終製品を得るのに長時間を要する等の欠点が多数ある。サイクル時間が長いと製造コストが増えるし、当該技術分野で知られた別の理由でも望ましいものではない。例えば、構成部品の1つの不良を発見してからその不良箇所を修正するまでに、標準以下の不良品や、全体または一部が使い物にならないプラズマパネルの完成品を相当数製造してしまう可能性がある。
【0012】
この点は、上記した最初の2つのディスプレイについて特に云うことが出来る。すなわち、個々のピクセルが機械的に隔離されたものでない1つ目のプラズマディスプレイと、平行板の一方にトレンチ(溝部)を形成するか、或いは平行板間に穴開き絶縁層を別途挟むことにより、個々のピクセルを機械的に隔離させた2つ目のプラズマディスプレイである。これらは、プラズマ形成ガスが個々のピクセル/サブピクセルレベルで隔離されていないため、製作工程では最終のディスプレイが組み立てられるまで個々の構成部品の大多数を検査することができない。従って、2つの平行パネルを密閉しそれら2つのプレート間の空洞部内にプラズマ形成ガスを充填してからでないと、ディスプレイの検査を行うことができない。もし後の生産試験で潜在的問題(例えば、特定のピクセル/サブピクセル部の発光不良や無発光等)が少しでも発生したことがわかった場合は、ディスプレイ全体を処分することになる。
【0013】
(発明の開示)
本発明の好適実施形態は、エネルギーモジュレーション(調節)や粒子検知用の大面積の放射線源として、またフラットパネルディスプレイとして、使用可能な発光パネルを提供するものである。ガス−プラズマパネルは、その独特の特性から上記した用途に適している。
【0014】
一形態として、発光パネルは、大面積の放射線源として使用することができる。発光パネルを、紫外線(UV)光を放射するよう構成すると、発光パネルは治療(curing)、描画(painting)および滅菌手段としての用途をもち、また、紫外線光を可視白色光に変換させる白燐光体を付加すると、そのパネルは、イルミネーション源としての用途をもつ。
【0015】
また、発光パネルは、少なくとも1つの実施形態におけるパネルの構成をマイクロ波伝送方式とすると、プラズマ切換え型フェーズアレイ(plasma−switched phase array)として使用することができる。この場合、パネルは、プラズマ形成ガスがイオン化時にマイクロ波の屈折率の局所的変更を引起こすように(他の光の波長は正常に作用)構成される。パネルから発せられたマイクロ波の光線は、特定の局部で位相シフトを導入することにより、および/またはマイクロ波をパネル内の特定の開口部から方向づけることにより、所望のパターンに案内させたり方向付けすることができる。
【0016】
また、発光パネルは、粒子/光子の検知にも使用することができる。この場合、発光パネルは、イオン化に要する書き込み電圧よりも僅かに低い電位を受ける。装置がパネルの特定位置または局所で外部エネルギーを受けると、その付加エネルギーがその特定域内のプラズマ形成ガスのイオン化を引き起こし、それを以って外部エネルギーを検知する手段とすることができる。
【0017】
さらに、発光パネルは、フラットパネルディスプレイとして使用することもできる。これらのディスプレイは、同じの大きさの陰極線管(CRT)と比較して、非常に薄くかつ軽量に製造することができるので、家庭用、オフィス用、劇場用、および広告看板用として理想的なものである。また、これらディスプレイは、大きなサイズでかつ高精密度テレビ(HDTV)に適応できる十分な解像度で製造することができる。また、ガスープラズマパネルは、電磁気による歪みに苦しむことはないので、磁場によって強い影響が出るような用途、例えば、軍用、レーダーシステム用、鉄道ステーション用、その他の地下システム等々、に適している。
【0018】
本発明の一実施形態では、発光パネルは2つの基板から作られており、これら基板の1つが複数のソケットを備えてなり、そして少なくとも2つの電極が配設されている。各ソケット内には、マイクロコンポーネントの少なくとも1部分が配設されるが、各ソケットに1つ以上のマイクロコンポーネントを配設してもよい。また、各マイクロコンポーネントは、イオン化可能なガスまたはガス混合が少なくとも部分的に充填されたシェルを備えている。マイクロコンポーネントに十分大きな電圧が印加されると、ガスまたはガス混合がイオン化してプラズマを形成し放射線を発する。
【0019】
本発明の実施形態では、複数のソケットは、第1基板にパターン形成(patterning)された空洞部と、第1基板、第2基板、またはそれらを組合せたものに接着した少なくとも2つの電極とを備えている。
【0020】
別の実施形態では、複数のソケットは、第1基板にパターン形成された空洞部と、少なくとも2つの電極とを備えてなり、前記少なくとも2つの電極は、該電極に供給される電圧によって少なくとも1つのマイクロコンポーネントが前記電極を交差することなく発光パネルの視野全体に放射線を放射するように、配列されている。
【0021】
別の実施形態では、第1基板は複数の材料層からなり、またソケットは、複数の材料層の一部を選択的に除去して空洞部を形成するようにするとともに、前記材料層上または内に少なくとも1つの電極を配設することにより形成されている。
【0022】
また、別の実施形態では、ソケットは、第1基板にパターン形成された空洞部と、前記ソケットの形状に合致するように第1基板上に配設された複数の材料層と、前記材料層内に配設された少なくとも1つの電極とからなる。
【0023】
また、別の実施形態では、各層が開口部を有する複数の材料層が、基板上に配設される。この実施形態の場合、各材料層は、各開口部の位置が合うように配設され、斯くすることにより、空洞部が形成される。
【0024】
他の実施形態は、上記したソケット構成を使用した発光ディスプレイにおけるマイクロコンポーネントを、少なくとも2つの電極に印加される電圧で付勢(電気的エネルギーを与える、もしくは通電する)して、ソケットの空洞に少なくとも一部分が配設された少なくとも1つのマイクロコンポーネントが放射線を発するようにする方法に関するものである。
【0025】
本発明のこれ以外の特徴、利点、および実施形態は、以下の本明細書に一部分記述しており、部分的には本明細書から明らかであり、また発明の実施から分かるであろう。
【0026】
(発明の好適実施形態の詳細な説明)
本明細書で具体的かつ概略的に説明するように、本発明の好適実施形態は、新規な発光パネルに関するものである。特に、好適実施形態は、発光パネル、および発光パネルを製造する製作工程網に関するものである。
【0027】
図1および図2は、発光パネルが第1基板10と第2基板20とを備えてなる本発明の実施例を2つ示したものである。第1基板10は、ケイ酸塩、ポリプロピレン、石英、ガラス、任意の高分子系材料、または当業者に知られている任意の材料やその任意の組み合わせから作られている。同様に、第2基板20も、ケイ酸塩、ポリプロピレン、石英、ガラス、任意の高分子系材料、または当業者に知られている任意の材料やその任意の組み合わせから作られている。第1基板10および第2基板20は、ともに同じ材料で作ってもよいし、それぞれ異なる材料で作ってもよい。また、第1および第2基板は、発光パネルの熱を分散する材料で作ることもできる。好適実施例では、各基板は、機械的に柔軟性を有する材料から作られている。
【0028】
第1基板10は、複数のソケット30を備えている。これらソケット30は、任意のパターンに配置してよく、近接するソケット間の間隔も均一でもよいし不均一でもよい。パターンとしては、英数字文字や、記号や、アイコンや、絵柄等が挙げられるが、これらに限定されない。ソケット30は、近接するソケット間の距離がほぼ一定となるように第1基板10内に配置されるのが好ましい。また、ソケット30は、1つのソケット群と別のソケット群との距離がほぼ等しくなるようにグループで配置するようにしてもよい。後者の配置のし方は、とりわけソケットの各グループの各ソケットがそれぞれ赤色、緑色、青色を表すことが可能なカラー発光パネルに関連したものである。
【0029】
少なくとも1つのマイクロコンポーネント(微細コンポーネント)40が、その少なくとも一部各ソケット30内に配置される。1つのソケット内に複数のマイクロコンポーネントを配置して、明度を上げたり放射線の移動効率を上げるようにしてもよい。本発明の一実施形態に係るカラー発光パネルでは、1つのソケットで、赤、緑、青の光を発するよう構成された3つのマイクロコンポーネントを支持している。マイクロコンポーネント40の形状はどのような形状でもよい。例えば、球状、円錐形状、非球面状が挙げられるが、これらに限定されない。また、マイクロコンポーネント40は、例えば球状のマイクロコンポーネントを円筒状の構造内に配置する等、別の構造内に配置または形成されたマイクロコンポーネントを含むことも考えられる。本発明の一実施形態に係るカラー発光パネルでは、各円筒形構造が、単一色の可視光や、多色配置された赤、緑、青の光や、その他の好適なカラーアレンジメントで光を発するよう構成されたマイクロコンポーネントを保持する。
【0030】
最も基本的な形態では、各マイクロコンポーネント40は、プラズマ形成ガスまたはガス混合45を充填したシェル50を備えている。イオン化可能な好適なガスまたはガス混合ならば、プラズマ形成ガスとして使用可能である。例えば、クリプトン、キセノン、アルゴン、ネオン、酸素、ヘリウム、水銀、およびその混合物が挙げられるが、これらに限定されない。実際には、希ガスならプラズマ形成ガスとして使用可能であり、例えば、セシウムまたは水銀と混合された希ガスが挙げられるが、これに限定されない。当業者なら、これ以外でも使用可能なガスやガス混合を認識できるであろう。なお、本好適実施形態ではプラズマ形成ガスまたはガス混合45を用いているが、これ以外の発光可能な物質も考えられる。例えば、電子発光(エレクトロルミネセンス)物質や、有機発光ダイオード(OLEDs)や、電気泳動(エレクトロフォレティック)物質等が挙げられる。
【0031】
また、マイクロコンポーネント40に加えることができ発光パネルの性能および特性に影響を与えることが可能な様々なコーティング300およびドーパント(dopant)がある。コーティング300は、シェル50の外側または内側に形成してよく、またシェル50の一部分または全部にコーティングを施してもよい。別のやり方として、すなわちマイクロコンポーネント40に添加可能なコーティングおよびドーパンと併用して、ソケット30の内側にコーティング350を施してもよい。これらのコーティング350としては、紫外線光を可視光に変換するのに用いられるコーティングや、反射フィルターとして用いられるコーティングや、バンドギャップフィルターとして用いられるコーティングが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
第1基板10内および/または第1基板10上に空洞部55を形成することにより、基本のソケット30構造が与えられる。空洞部55の形状および大きさは任意の形状、大きさとすることができる。図3A乃至3Jに示したように、空洞部55の形状は、立方形100、円錐形110、円錐台形120、方物面形130、球面形140、円筒形150、角錐形160、角錐台形170、平行六面体形180、プリズム形190等の形状が挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
ソケット30の大きさおよび形状は、発光パネルの性能および特性に影響するので、パネルのオペレーション効率を最適化するよう選択される。また、ソケットの幾何学的構造についても、マイクロコンポーネントの形状および大きさに基づいて選択され、マイクロコンポーネントとソケットとの面接触の最適化および/またはマイクロコンポーネントとソケット内に配設された電極との確実な接続性を達成できるようにするとよい。さらに、ソケット30の大きさおよび形状は、フォトン(光子)の発生の最適化と明度および放射線移動効率の向上を図れるよう、選択するとよい。図4および図5に例示するように、前記大きさおよび形状は、特定の角度θの視野400が形成されるように選択され、深いソケット30の方に配設されたマイクロコンポーネント40は、並行光をより多く造り出すので視野角θは狭くなり(図4)、一方、浅いソケット30の方に配設されたマイクロコンポーネント40は、視野角θは広くなる(図5)。すなわち、空洞部は、例えば、空洞部の深さがソケット内に置かれたマイクロコンポーネントを包含する大きさとしてもよいし、あるいは、その深さを浅くして、ソケット内にマイクロコンポーネントの一部分だけが位置するようにしてもよい。
【0034】
発光パネルの一実施形態では、基板10に空洞部55を形成またはパターン形成して、基本的なソケット形状を造る。空洞部は、物理的、機械的、熱的、電気的、光学的、化学的方法を任意に組み合わせて基板を変形させることにより、適宜の形状および大きさに形成することができる。各ソケットの近傍および/またはソケット内に、各種の機能拡張材325を配設してもよい。機能拡張材325としては、アンチグレア(ちらつき防止)コーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ(誘導子)、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
本発明の発光パネルの別の実施形態では、複数の材料層60を配置して第1基板10を形成し、そして少なくとも1つの電極を材料層の上または内のいずれかに配置した後、該材料層60の一部を選択的に除去して空洞部を形成するようにすることにより、ソケット30を形成する。材料層60としては、誘導性材料、金属、および機能拡張材325の全ての組み合わせまたは部分的組み合わせが挙げられる。機能拡張材325としては、アンチグレア(ちらつき防止)コーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ(誘導子)、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。材料層60の配置は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、またはインクジェット技法を用いた析出法により行うことができる。当該技術分野の一般的な技量を有する者なら、複数の材料層を配置できる上記の方法以外の適当な方法も認識できることであろう。また、前記材料層60に空洞部55を形成する方法も様々あり、例えば、ウエットエッチング、ドライエッチング、フォトリソグラフィ、レーザ熱処理、熱形成(サーマルフォーム)、機械的穿孔、エンボス加工、打ち抜き加工、ドリル加工、電鋳、えくぼ形成等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
本発明の発光パネルの別の実施形態では、空洞部55が第1基板10にパターン形成され、そしてその第1基板10上に複数の材料層65が前記空洞部55と対向するように配置され、そして少なくとも1つの電極を前記第1基板10上に配置するか、前記材料層65内に配置するか、またはそれらの組み合わせ配置とするかすることにより、ソケット30を形成している。空洞部は、物理的、機械的、熱的、電気的、光学的、化学的方法を任意に組み合わせて基板を変形させることにより、適宜の形状および大きさに形成することができる。材料層60としては、誘導性材料、金属、および機能拡張材325の全ての組み合わせまたは部分的組み合わせが挙げられる。機能拡張材325としては、アンチグレアコーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。材料層60の配置は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、またはインクジェット技法を用いた析出法により行うことができる。当該技術分野の一般的な技量を有する者なら、基板の上に複数の材料層を配置できる上記の方法以外の適当な方法も認識できるであろう。
【0037】
本発明の複数のソケットを備えてなる発光パネルの製造方法の別の実施形態では、複数の材料層66を第1基板10上に配置して、そして少なくとも1つの電極を前記第1基板10上に配置するか、前記材料層66内に配置するか、またはそれらの組み合わせ配置とすることにより、ソケット30を形成する。各材料層には、材料層を貫通する貫通孔56を備えている。貫通孔は、同じ大きさでもよいし、違う大きさでもよい。そして、各貫通孔を位置合わせした状態で各材料層66を第1基板上に配設することで、空洞部55を形成する。前記材料層66としては、誘導性材料、金属、および機能拡張材325の全ての組み合わせまたは部分的組み合わせが挙げられる。機能拡張材325としては、アンチグレアコーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、ダイオード、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。材料層66の配置は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、またはインクジェット技法を用いた析出法により行うことができる。当該技術分野の一般的な技量を有する者なら、基板の上に複数の材料層を配置できる上記方法以外の適当な方法も認識できることであろう。
【0038】
発光パネル内にソケットを作製する4つの異なる方法を説明した上記各実施形態において、各ソケット内または近傍には、機能拡張材を少なくとも1つ配設してもよい。上記したように、機能拡張材325としては、アンチグレアコーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の好適実施形態では、機能拡張材は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、インクジェット技法を用いた析出法、または機械的手段により、各ソケット内または近傍に配置することができる。本発明の別の実施形態では、発光パネルの作製方法として、少なくとも1つの電気的機能拡張能材(例えば、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等)を液体中に分散させ、そしてその液体を第1基板に流すことにより、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材を各ソケット内または近傍に配置するようにする方法が挙げられる。この液体を基板中に流すことで、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材が各ソケットに定着していくことになる。電気的機能拡張材を基板中に移動させるために、他の物質や手段を使用することも考えられる。この電気的機能拡張材を基板中に移動させる手段としては、エアの使用が挙げられるが、これに限定されない。本発明の別の実施形態では、ソケットの形状を、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材に対応した形状として、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材がソケットと自動位置合わせするようにしている。
【0039】
電気的機能拡張材を発光パネルに使用する目的として、マイクロコンポーネント内のプラズマ形成ガスをイオン化させるのに必要な電圧を下げること、マイクロコンポーネント内のイオン化(電離)電荷を維持/消去するのに必要な電圧を下げること、マイクロコンポーネントの明度および/または放射線移動効率を上げること、およびマイクロコンポーネントを点灯させる回数を増やすこと、が挙げられるが、これらに限定されない。また、前記電気的機能拡張材を発光パネル駆動回路と関連使用可能として、発光パネルを駆動させるのに必要な電源条件を変更できるようにしてもよい。例えば、同調回路を駆動回路と関連付けして、直流電源を交流型発光パネルに電力供給できるようにしてもよい。本発明の実施形態では、電気的機能拡張材と接続しその作用を制御可能なコントローラを設けてもよい。各ピクセル/サブピクセルに電気的機能拡張材を個々に制御する能力を持たせることで、発光パネルの製作後に個々のマイクロコンポーネントの特性を変更/修正可能な手段が得られる。そのような特性としては、マイクロコンポーネントの明度や点灯回数を増やすことが挙げられるが、これらに限定されない。当業者であれば、発光パネルにおける各ソケット内または近傍に配設される電気的機能拡張材の他の用途も認識できることであろう。
【0040】
マイクロコンポーネント40を付勢するのに必要な電位は、少なくとも2つの電極を介して供給される。電極の発光パネル内への配置は、当業者に知られた技法を用いて行うことができ、例えば、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、インクジェット技法を用いた析出法、または機械的手段により行うことができるが、これらに限定されない。本発明の一実施形態においては、1つの発光パネルは複数の電極を備えていて、少なくとも2つの電極が、第1基板、第2基板、または、それらを組み合わせたものに接着されており、また、それらの電極への印加電圧により1つ以上のマイクロコンポーネントが放射線を発するように、電極が配列されている。また、別の実施形態においては、1つの発光パネルは複数の電極を備えていて、少なくとも2つの電極が、該電極に供給される電圧によって1つ以上のマイクロコンポーネントが2つの電極のいずれとも交差することなく発光パネルの視野全体に放射線を放射するように、配列されている。
【0041】
各ソケット30が第1基板10にパターン形成された空洞部を有している実施形態の場合、少なくとも2つの電極を、第1基板10、第2基板20、またはそれらを組み合わせたものの上に配設してもよい。また、マイクロコンポーネントを付勢する方法の実施形態の場合、電極の配置は、空洞部を形成する前に行ってもよいし、後に行っても良い。図1および2に示した具体例では、維持電極70を第2基板20上に接着し、アドレス電極80を第1基板10上に接着している。好適実施形態では、第1基板10に接着した少なくとも1つの電極は、その少なくとも一部がソケット内に配設されるようにしている(図1および図2)。
【0042】
また、第1基板10が複数の材料層60からなり、その材料層内にソケット30が形成された実施形態では、少なくとも2つの電極を第1基板10上に配設してもよいし、材料層60内に配設してもよいし、第2基板20上に配設してもよいし、あるいはそれらを組み合わせた配設としてもよい。図6Aに示す一実施形態では、第1アドレス電極80が材料層60内に配設され、第1維持電極70が材料層60内に配設され、第2維持電極75が材料層60内に配設され、そして第1維持電極と第2維持電極とが同一平面上に位置するようにしている。図6Bは、図6Aの切欠き図であり、共面維持電極70、75の配置構成を示している。図7Aに示す別の実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層60内に配設され、第2維持電極75が材料層60内に配設され、そして第1アドレス電極が、中央平面配置の第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。図7Bは、図7Aの切欠き図であり、第1維持電極70を示している。この中央平面配置の場合、維持機能は、共面配置の場合とほぼ同じように、2つの維持電極により行われ、またアドレス機能は、維持電極のうちの少なくとも1つとアドレス電極との間で行われることになる。このような電極配置としたマイクロコンポーネントを付勢することにより、輝度は上がると考えられる。図8に示すように、本発明の好適実施形態では、第1維持電極70が材料層60内に配設され、第1アドレス電極80が材料層60内に配設され、第2アドレス電極85が材料層60内に配設され、第2維持電極75が材料層60内に配設され、そして第1アドレス電極と第2アドレス電極とが第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような配置の場合、アドレス機能は、維持機能と完全に分離する。このような構成は、アドレッシング、維持および消去の各手段をより簡単にかつより安価に提供できると考えられる。何故なら、維持電極およびアドレス電極に対しそれぞれ異なる電源を使用することができるので、複雑な切換え手段を要しないからである。また、アドレス電極と維持電極とを分離することにより、異なる電圧源を用いてアドレス機能および維持機能を提供するようにでき、低電圧タイプやタイプの異なる電圧源を用いてアドレス機能または維持機能を提供するようにもできる。
【0043】
空洞部55が第1基板10上にパターン形成され、その空洞部55に合うように複数の材料層65が第1基板10上に配設された実施形態では、少なくとも2つの電極を、第1基板10上に配設してもよいし、少なくとも一部を材料層65内に配設するようにしてもよいし、第2基板20上に配設してもよいし、またそれらを組み合わせた配設としてもよい。マイクロコンポーネントの付勢方法の実施形態では、第1基板上に形成される電極の配置は、空洞部をパターン形成する前に行ってもよいし、後に行っても良い。図9に示す実施形態では、第1アドレス電極80が第1基板10上に配設され、第1維持電極70が材料層65内に配設され、第2維持電極75が材料層65内に配設され、そして第1維持電極と第2維持電極とが同一平面上に位置するようにしている。図10に示す別の実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層65内に配設され、第2維持電極75が材料層65内に配設され、そして第1アドレス電極が、中央平面配置の第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような中央平面配置の場合、維持機能は、共面配置の場合とほぼ同じように、2つの維持電極により行われ、またアドレス機能は、維持電極のうちの少なくとも1つとアドレス電極との間で行われることになる。このような電極配置としたマイクロコンポーネントを付勢することにより、輝度は上がると考えられる。図11に示す本発明の好適実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層65内に配設され、第2アドレス電極85が材料層65内に配設され、第2維持電極75が材料層65内に配設され、そして第1アドレス電極と第2アドレス電極とが第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような配置の場合、アドレス機能は、維持機能と完全に分離する。このような構成は、アドレッシング、維持および消去の各手段をより簡単にかつより安価に提供できると考えられる。何故なら、維持電極およびアドレス電極に対しそれぞれ異なる電源を使用することができるので、複雑な切換え手段を要しないからである。また、アドレス電極と維持電極とを分離することにより、異なる電圧源を用いてアドレス機能および維持機能を提供するようにでき、低電圧タイプやタイプの異なる電圧源を用いてアドレス機能または維持機能を提供するようにもできる。
【0044】
位置合わせされた貫通孔56をもつ複数の材料層66を第1基板10上に配設することで空洞部55を形成した実施形態では、少なくとも2つの電極を、第1基板10上に配設してもよいし、少なくとも一部が材料層65内に配設するようにしてもよいし、第2基板上に配設してもよいし、またそれらを組み合わせた配設としてもよい。図12に示した実施形態では、第1アドレス電極80が第1基板10上に配設され、第1維持電極70が材料層66内に配設され、第2維持電極75が材料層66内に配設され、そして第1維持電極と第2維持電極とが同一平面上に位置するようにしている。図13に示す別の実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層66内に配設され、第2維持電極75が材料層66内に配設され、そして第1アドレス電極が中央平面配置の第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような中央平面配置の場合、維持機能は、共面配置の場合とほぼ同じように、2つの維持電極により行われ、またアドレス機能は、維持電極のうちの少なくとも1つとアドレス電極との間で行われることになる。このような電極配置としたマイクロコンポーネントを付勢することにより、輝度は上がると考えられる。図14に示す本発明の好適実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層66内に配設され、第2アドレス電極85が材料層66内に配設され、第2維持電極75が材料層66内に配設され、そして第1アドレス電極および第2アドレス電極が第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような配置の場合、アドレス機能は、維持機能と完全に分離する。このような構成は、アドレッシング、維持および消去の各手段をより簡単にかつより安価に提供できると考えられる。何故なら、維持電極およびアドレス電極に対しそれぞれ異なる電源を使用することができるので、複雑な切換え手段を要しないからである。また、アドレス電極と維持電極とを分離することにより、異なる電圧源を用いてアドレス機能および維持機能を提供するようにでき、低電圧タイプやタイプの異なる電圧源を用いてアドレス機能または維持機能を提供するようにもできる。
【0045】
本発明のこれ以外の実施形態および用途は、本願の内容の考慮から、また本明細書に開示された本発明の実施から当業者には明らかになろう。また、本明細書の説明および実施例は、例示としてのみ考慮されるべきものであり、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲に示されているものである。また、当業者なら理解されるように、開示された各実施形態は、その組み合わせを含み、以下の特許請求の範囲に限定されている本発明の範囲内で、様々な変更および改良を行えるものである。
【図面の簡単な説明】
本発明の以上の目的および他の目的、特徴、および利点は、以下の本発明の詳細な説明と添付図面とを併せて参照することにより、さらに明瞭なものになるであろう。
【図1】
発光パネルの一部を示すもので、本発明の実施形態に開示した基板のパターン形成で形成したソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図2】
発光パネルの一部を示したもので、本発明の別の実施形態に開示した基板のパターン形成で形成したソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図3A】
立方形とした空洞部の一例を示す。
【図3B】
円錐形とした空洞部の一例を示す。
【図3C】
円錐台形とした空洞部の一例を示す。
【図3D】
方物面形とした空洞部の一例を示す。
【図3E】
球面形とした空洞部の一例を示す。
【図3F】
円筒形とした空洞部の一例を示す。
【図3G】
角錐形とした空洞部の一例を示す。
【図3H】
角錐台形とした空洞部の一例を示す。
【図3I】
平行六面体形とした空洞部の一例を示す。
【図3J】
プリズム形とした空洞部の一例を示す。
【図4】
本発明の実施形態の狭い方の視野の発光パネルのソケット構造を示す。
【図5】
本発明の実施形態の広い方の視野の発光パネルのソケット構造を示す。
【図6A】
発光パネルの一部を示すもので、複数の材料層を配置した後、その材料層の一部を選択的に除去して形成した共面配置の電極を有するソケットの基本的ソケット構造を示す。
【図6B】
図6Aの切欠き図であって、共面維持電極の詳細を示すものである。
【図7A】
発光パネルの一部を示すもので、複数の材料層を配置した後、その材料層の一部を選択的に除去して形成した中央平面配置(mid−plane configuration)の電極を有するソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図7B】
図7Aの切欠き図であって、最上層の維持電極の詳細を示すものである。
【図8】
発光パネルの一部を示すもので、複数の材料層を配置した後、その材料層の一部を選択的に除去して形成したソケットの基本的なソケット構造であって、電極が、2個の維持電極と2個のアドレス電極とを有しアドレス電極が2個の維持電極の間に配置された配置構成を有している構造を示す。
【図9】
発光パネルの一部を示すもので、基板をパターン形成した後、該基板上に複数の材料層を共面配置(co−planar configuration)の電極を有する空洞部の形状に一致するように配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図10】
発光パネルの一部を示すもので、基板をパターン形成した後、該基板上に複数の材料層を中央平面配置の電極を有する空洞部の形状に一致するように配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図11】
発光パネルの一部を示すもので、基板をパターン形成した後、該基板上に複数の材料層を、電極が2個の維持電極と2個のアドレス電極とからなりアドレス電極が2個の維持電極の間に配置された構成の電極を有する空洞部の形状に一致するように配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図12】
発光パネルの一部を拡大した図であって、基板上の開口を共面配置の電極とそれぞれ位置合わせした状態で複数の材料層を配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図13】
発光パネルの一部を拡大した図であって、基板上の開口を中央平面配置の電極とそれぞれ位置合わせした状態で複数の材料層を配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図14】
発光パネルの一部を拡大した図であって、2個の維持電極と2個のアドレス電極とを有しアドレス電極が2個の維持電極の間に配置された構成の電極を有する基板上の開口部を位置合わせした状態で複数の材料層を配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
(関連出願の引用)
本願と同日に出願された以下の出願を本願明細書に援用する。「発光パネルのマイクロコンポーネント用ソケット」(代理人事件整理番号:203692);「発光パネル用マイクロコンポーネント」(代理人事件整理番号:203690);「発光パネルおよびその構成部品の検査方法」(代理人事件整理番号:203686);および「発光パネルおよび製造方法」(代理人事件整理番号:203694)
(発明の背景技術)
(発明の分野)
本発明は、発光パネルおよびその製造方法に関する。また、本発明は、発光パネルにおけるマイクロコンポーネントの製造方法およびシステムに関する。
【0002】
(関連技術の説明)
一般的なプラズマディスプレイでは、所定間隔を置いて直交(交差)配置された導体間にガスまたは混合ガスを封入している。交差配置された導体は、マトリックス状の交差点(クロスオーバーポイント)を形成し、多数の微小画素(ピクセル)の配列として配置されており、光を発するようにしている。どのピクセルにおいても、所定間隔を置いて直交配置された導体は、キャパシタの対向プレートとして機能するとともに、封入されたガスは、誘電体として作用する。十分大きな電圧を印加すると、前記ピクセルでのガスが分離し、正の電荷を帯びた導体に引き寄せられる自由電子および負の電荷を帯びた導体に引き寄せられる正イオンガスの発生が発生する。これら自由電子および正イオンガスは、他のガス原子と衝突してさらに多くの自由電子と正イオンガスを発生させるアバランシェ効果を引き起こし、それによってプラズマを発生させる。なお、イオン化(電離)が発生する電圧レベルは、書き込み電圧と呼ばれる。
【0003】
書き込み電圧を印加すると、ピクセルでのガスはイオン化(電離)し、この電離により形成された自由電荷がセルの絶縁性誘電壁側に移動して、その電荷が印加された電圧に対する対向電圧を生み出して電離を消滅させる際に、一瞬的であるが光を発する。一旦ピクセルが書き込みされると、交流維持電圧によって発光が順次連続して生じる。維持波形の振幅は、書き込み電圧の振幅よりも小さくてよい。何故なら、前の書き込み操作または維持操作から引き続き残存する壁電荷が、逆極性に印加された後続の維持波形電圧に追加する電圧を発生させて、電離性電圧を発生させるからである。このような考え方は、数学的には、Vs=Vw−Vwallと表すことができる。ここで、Vsは維持電圧であり、Vwは書き込み電圧であり、Vwallは壁電圧である。従って、予め書き込みされなかった(または消去された)ピクセルは、維持波形だけではイオン化(電離)されない。消去操作は、予め帯電したセルの壁を放電させ得るに十分な程度の書き込み操作と考えることもできる。消去操作は、タイミングと振幅を除けば、書き込み操作と同様であるからである。
【0004】
一般に、書き込み操作、消去操作、および維持操作に用いる導体の配置には2つある。これら配置に共通のものは、維持電極およびアドレス電極をそれらの間に封入されるプラズマ形成ガスを挟んで所定間隔を置いて配設していることである。従って、維持電極およびアドレス電極の少なくとも1つは、プラズマ形成ガスがイオン化(電離)するとき、プラズマディスプレイを出る放射線の移動軌跡内に位置することになる。従って、透明または半透明の導体材料、例えばインジウムスズ酸化物(ITO)、を用いて、電極がプラズマディスプレイから表示される画像に干渉しないようにする必要がある。ただし、ITO材料を用いる場合、材料自体が高価であり、製造工程や最終的なプラズマディスプレイ製品に相当のコストがかかる等の問題がある。
【0005】
まず、第1の配置は、直交する2つの導体、すなわち、アドレス導体および維持導体、を用いたものである。このタイプのガスパネルでは、維持波形を全てのアドレス導体および維持導体の間に加えて、予め書き込みされた発光ピクセルのパターンを維持するようにしている。従来の書き込み操作の場合、好適な書き込み電圧パルスを維持電圧波形に加えて、書き込みパルスと維持パルスとの結合で電離を生じさせるようにしている。また、個々のピクセルを別々に書き込めるように、各アドレス導体と維持導体は、個別の選択回路を有している。従って、維持波形を全てのアドレス導体と維持導体の間に加える一方、書き込みパルスを1つだけのアドレス導体と1つの維持導体の間に加えることで、選択したアドレス導体と維持導体との交差部位のピルセルだけに書き込み操作が生まれる。
【0006】
第2の配置は、導体を3つ用いたものである。このタイプのパネルは、共面維持パネルと呼ばれるもので、各ピクセルは、3つの導体、1つのアドレス導体と2つの平行維持導体、の交差点に形成される。この配列では、アドレス導体は2つの平行維持導体を直交して設けられる。このタイプのパネルは、2つの平行維持導体の間で維持機能を行ない、アドレッシング導体と2つの平行維持導体のうちの1つとの間に発生する放電によりアドレス指定を行なう。
【0007】
維持導体は2種類ある。すなわち、アドレッシング用の維持導体と、維持専用の維持導体である。アドレッシング用の維持導体の機能は、二重性である。すなわち、維持専用の維持導体と協働して維持放電を実現する機能と、アドレス指定の役割を遂行する機能である。従って、アドレッシング用の維持導体は、1つ以上のアドレッシング用の維持導体にアドレッシング波形を加えることができるように、それぞれ個別に選択可能としている。一方、維持専用の維持導体は、一般に、維持専用の維持導体を同時に同一の電位にできるように、維持専用の維持導体の全部に維持波形を同時に加えるようなやり方で接続される。
【0008】
従来、各種プラズマパネルディスプレイ装置は、複数の電極間にプラズマ形成ガスを封入する方法を様々用いて構成されている。例えば、表面にワイヤ電極を有するガラス製の平行板を一定の間隔を置いて配設し、その平行板間に形成された空洞部にプラズマ形成ガスを充填してその外縁部を密封するようにしたプラズマディスプレイパネルが知られているが、この種のオープン−ディスプレイ構造は、様々な問題を有している。すなわち、平行板の外縁部の密封およびプラズマ形成ガスの導入は、ともに高いコストがかかりまた多大の時間を要する工程を必要とするため、結果的に最終製品もコスト高になってしまうという問題がある。また、特に電極が通る平行板の端部部分は、高い密封性を得ることは非常に難しく、この結果、ガス漏れが生じたり製品寿命が短くなったりすることがある。また、個々のピクセルが平行板内で隔離しないという問題もある。この結果、書き込み操作時、選択ピクセルにおけるガスのイオン化の動きが近接するピクセルに波及して、近接するピクセルが点火するという望ましくない事態に発展しまう可能性がある。たとえ近接するピクセルが点火しなくても、イオン化の動きが隣接するピクセルのターンオン、ターンオフ特性を変化させてしまう可能性がある。
【0009】
また、平行板の一方にトレンチ(溝部)を形成するか、或いは平行板間に穴開き絶縁層を別途挟むことにより、個々のピクセルを機械的に隔離させたプラズマディスプレイも知られている。このような機械的に隔離されたピクセルは、パネル全体のガス圧の均一化のためにピクセル間にプラズマ形成ガスの自由通路を形成する必要があるので、完全に囲うようにされたり相互隔離されることはない。この種ディスプレイ構造では、イオン化の波及は小さくなるが、依然として波及の可能性は残る。何故なら、ピクセルは完全には互いに電気的に隔離されていないからである。また、この種のディスプレイパネルでは、電極とガス室とを適宜位置合わせすることは難しく、ピクセルを不点火させる可能性もある。また、このオープンディスプレイ構造の場合、板端縁では高い密封を得ることは困難である。さらに、プラズマ形成ガスの導入および平行板の外縁部の密封には高いコストがかかり、また多大の時間を要する。
【0010】
また、平行板の間で個々のピクセルが機械的に隔離されるようにしたプラズマディスプレイも知られている。この種のディスプレイでは、透明の閉鎖シェルからなる透明の球体にプラズマ形成ガスが封入される。このガスを充填した球体は、様々な方法で平行板間に収容される。その方法の1つは、サイズの異なる球体を単一の層に密に詰めるとともに不規則に分配配置させてこの層を平行板間に挟む方法である。2つ目の方法は、球体を透明の誘電性材料からなるシートにはめ込み、そしてそのシート材を平行板間に挟みこむ方法である。3つ目の方法は、電気的に非導電性材料からなる穴開きシートの穴にガスを充填した球体を分配配置させ、該シートを平行板間に挟みこむ方法である。
【0011】
上記した各種ディスプレイはそれぞれ異なる設計思想に基づいているが、その製造において用いられる製造方法は、ほぼ同じである。従来、これらのプラズマパネルの製造には一括製造法が用いられている。当該技術分野では周知であるが、一括製造法では、個々の構成部品を別々に製造し、すなわち、別の施設や製造者により製造された後、最終の組み立て体とするために一箇所に集められて、そこで個々のプラズマパネルを一度に1つずつ作ることがよく行われる。一括工程は、例えば、最終製品を得るのに長時間を要する等の欠点が多数ある。サイクル時間が長いと製造コストが増えるし、当該技術分野で知られた別の理由でも望ましいものではない。例えば、構成部品の1つの不良を発見してからその不良箇所を修正するまでに、標準以下の不良品や、全体または一部が使い物にならないプラズマパネルの完成品を相当数製造してしまう可能性がある。
【0012】
この点は、上記した最初の2つのディスプレイについて特に云うことが出来る。すなわち、個々のピクセルが機械的に隔離されたものでない1つ目のプラズマディスプレイと、平行板の一方にトレンチ(溝部)を形成するか、或いは平行板間に穴開き絶縁層を別途挟むことにより、個々のピクセルを機械的に隔離させた2つ目のプラズマディスプレイである。これらは、プラズマ形成ガスが個々のピクセル/サブピクセルレベルで隔離されていないため、製作工程では最終のディスプレイが組み立てられるまで個々の構成部品の大多数を検査することができない。従って、2つの平行パネルを密閉しそれら2つのプレート間の空洞部内にプラズマ形成ガスを充填してからでないと、ディスプレイの検査を行うことができない。もし後の生産試験で潜在的問題(例えば、特定のピクセル/サブピクセル部の発光不良や無発光等)が少しでも発生したことがわかった場合は、ディスプレイ全体を処分することになる。
【0013】
(発明の開示)
本発明の好適実施形態は、エネルギーモジュレーション(調節)や粒子検知用の大面積の放射線源として、またフラットパネルディスプレイとして、使用可能な発光パネルを提供するものである。ガス−プラズマパネルは、その独特の特性から上記した用途に適している。
【0014】
一形態として、発光パネルは、大面積の放射線源として使用することができる。発光パネルを、紫外線(UV)光を放射するよう構成すると、発光パネルは治療(curing)、描画(painting)および滅菌手段としての用途をもち、また、紫外線光を可視白色光に変換させる白燐光体を付加すると、そのパネルは、イルミネーション源としての用途をもつ。
【0015】
また、発光パネルは、少なくとも1つの実施形態におけるパネルの構成をマイクロ波伝送方式とすると、プラズマ切換え型フェーズアレイ(plasma−switched phase array)として使用することができる。この場合、パネルは、プラズマ形成ガスがイオン化時にマイクロ波の屈折率の局所的変更を引起こすように(他の光の波長は正常に作用)構成される。パネルから発せられたマイクロ波の光線は、特定の局部で位相シフトを導入することにより、および/またはマイクロ波をパネル内の特定の開口部から方向づけることにより、所望のパターンに案内させたり方向付けすることができる。
【0016】
また、発光パネルは、粒子/光子の検知にも使用することができる。この場合、発光パネルは、イオン化に要する書き込み電圧よりも僅かに低い電位を受ける。装置がパネルの特定位置または局所で外部エネルギーを受けると、その付加エネルギーがその特定域内のプラズマ形成ガスのイオン化を引き起こし、それを以って外部エネルギーを検知する手段とすることができる。
【0017】
さらに、発光パネルは、フラットパネルディスプレイとして使用することもできる。これらのディスプレイは、同じの大きさの陰極線管(CRT)と比較して、非常に薄くかつ軽量に製造することができるので、家庭用、オフィス用、劇場用、および広告看板用として理想的なものである。また、これらディスプレイは、大きなサイズでかつ高精密度テレビ(HDTV)に適応できる十分な解像度で製造することができる。また、ガスープラズマパネルは、電磁気による歪みに苦しむことはないので、磁場によって強い影響が出るような用途、例えば、軍用、レーダーシステム用、鉄道ステーション用、その他の地下システム等々、に適している。
【0018】
本発明の一実施形態では、発光パネルは2つの基板から作られており、これら基板の1つが複数のソケットを備えてなり、そして少なくとも2つの電極が配設されている。各ソケット内には、マイクロコンポーネントの少なくとも1部分が配設されるが、各ソケットに1つ以上のマイクロコンポーネントを配設してもよい。また、各マイクロコンポーネントは、イオン化可能なガスまたはガス混合が少なくとも部分的に充填されたシェルを備えている。マイクロコンポーネントに十分大きな電圧が印加されると、ガスまたはガス混合がイオン化してプラズマを形成し放射線を発する。
【0019】
本発明の実施形態では、複数のソケットは、第1基板にパターン形成(patterning)された空洞部と、第1基板、第2基板、またはそれらを組合せたものに接着した少なくとも2つの電極とを備えている。
【0020】
別の実施形態では、複数のソケットは、第1基板にパターン形成された空洞部と、少なくとも2つの電極とを備えてなり、前記少なくとも2つの電極は、該電極に供給される電圧によって少なくとも1つのマイクロコンポーネントが前記電極を交差することなく発光パネルの視野全体に放射線を放射するように、配列されている。
【0021】
別の実施形態では、第1基板は複数の材料層からなり、またソケットは、複数の材料層の一部を選択的に除去して空洞部を形成するようにするとともに、前記材料層上または内に少なくとも1つの電極を配設することにより形成されている。
【0022】
また、別の実施形態では、ソケットは、第1基板にパターン形成された空洞部と、前記ソケットの形状に合致するように第1基板上に配設された複数の材料層と、前記材料層内に配設された少なくとも1つの電極とからなる。
【0023】
また、別の実施形態では、各層が開口部を有する複数の材料層が、基板上に配設される。この実施形態の場合、各材料層は、各開口部の位置が合うように配設され、斯くすることにより、空洞部が形成される。
【0024】
他の実施形態は、上記したソケット構成を使用した発光ディスプレイにおけるマイクロコンポーネントを、少なくとも2つの電極に印加される電圧で付勢(電気的エネルギーを与える、もしくは通電する)して、ソケットの空洞に少なくとも一部分が配設された少なくとも1つのマイクロコンポーネントが放射線を発するようにする方法に関するものである。
【0025】
本発明のこれ以外の特徴、利点、および実施形態は、以下の本明細書に一部分記述しており、部分的には本明細書から明らかであり、また発明の実施から分かるであろう。
【0026】
(発明の好適実施形態の詳細な説明)
本明細書で具体的かつ概略的に説明するように、本発明の好適実施形態は、新規な発光パネルに関するものである。特に、好適実施形態は、発光パネル、および発光パネルを製造する製作工程網に関するものである。
【0027】
図1および図2は、発光パネルが第1基板10と第2基板20とを備えてなる本発明の実施例を2つ示したものである。第1基板10は、ケイ酸塩、ポリプロピレン、石英、ガラス、任意の高分子系材料、または当業者に知られている任意の材料やその任意の組み合わせから作られている。同様に、第2基板20も、ケイ酸塩、ポリプロピレン、石英、ガラス、任意の高分子系材料、または当業者に知られている任意の材料やその任意の組み合わせから作られている。第1基板10および第2基板20は、ともに同じ材料で作ってもよいし、それぞれ異なる材料で作ってもよい。また、第1および第2基板は、発光パネルの熱を分散する材料で作ることもできる。好適実施例では、各基板は、機械的に柔軟性を有する材料から作られている。
【0028】
第1基板10は、複数のソケット30を備えている。これらソケット30は、任意のパターンに配置してよく、近接するソケット間の間隔も均一でもよいし不均一でもよい。パターンとしては、英数字文字や、記号や、アイコンや、絵柄等が挙げられるが、これらに限定されない。ソケット30は、近接するソケット間の距離がほぼ一定となるように第1基板10内に配置されるのが好ましい。また、ソケット30は、1つのソケット群と別のソケット群との距離がほぼ等しくなるようにグループで配置するようにしてもよい。後者の配置のし方は、とりわけソケットの各グループの各ソケットがそれぞれ赤色、緑色、青色を表すことが可能なカラー発光パネルに関連したものである。
【0029】
少なくとも1つのマイクロコンポーネント(微細コンポーネント)40が、その少なくとも一部各ソケット30内に配置される。1つのソケット内に複数のマイクロコンポーネントを配置して、明度を上げたり放射線の移動効率を上げるようにしてもよい。本発明の一実施形態に係るカラー発光パネルでは、1つのソケットで、赤、緑、青の光を発するよう構成された3つのマイクロコンポーネントを支持している。マイクロコンポーネント40の形状はどのような形状でもよい。例えば、球状、円錐形状、非球面状が挙げられるが、これらに限定されない。また、マイクロコンポーネント40は、例えば球状のマイクロコンポーネントを円筒状の構造内に配置する等、別の構造内に配置または形成されたマイクロコンポーネントを含むことも考えられる。本発明の一実施形態に係るカラー発光パネルでは、各円筒形構造が、単一色の可視光や、多色配置された赤、緑、青の光や、その他の好適なカラーアレンジメントで光を発するよう構成されたマイクロコンポーネントを保持する。
【0030】
最も基本的な形態では、各マイクロコンポーネント40は、プラズマ形成ガスまたはガス混合45を充填したシェル50を備えている。イオン化可能な好適なガスまたはガス混合ならば、プラズマ形成ガスとして使用可能である。例えば、クリプトン、キセノン、アルゴン、ネオン、酸素、ヘリウム、水銀、およびその混合物が挙げられるが、これらに限定されない。実際には、希ガスならプラズマ形成ガスとして使用可能であり、例えば、セシウムまたは水銀と混合された希ガスが挙げられるが、これに限定されない。当業者なら、これ以外でも使用可能なガスやガス混合を認識できるであろう。なお、本好適実施形態ではプラズマ形成ガスまたはガス混合45を用いているが、これ以外の発光可能な物質も考えられる。例えば、電子発光(エレクトロルミネセンス)物質や、有機発光ダイオード(OLEDs)や、電気泳動(エレクトロフォレティック)物質等が挙げられる。
【0031】
また、マイクロコンポーネント40に加えることができ発光パネルの性能および特性に影響を与えることが可能な様々なコーティング300およびドーパント(dopant)がある。コーティング300は、シェル50の外側または内側に形成してよく、またシェル50の一部分または全部にコーティングを施してもよい。別のやり方として、すなわちマイクロコンポーネント40に添加可能なコーティングおよびドーパンと併用して、ソケット30の内側にコーティング350を施してもよい。これらのコーティング350としては、紫外線光を可視光に変換するのに用いられるコーティングや、反射フィルターとして用いられるコーティングや、バンドギャップフィルターとして用いられるコーティングが挙げられるが、これらに限定されない。
【0032】
第1基板10内および/または第1基板10上に空洞部55を形成することにより、基本のソケット30構造が与えられる。空洞部55の形状および大きさは任意の形状、大きさとすることができる。図3A乃至3Jに示したように、空洞部55の形状は、立方形100、円錐形110、円錐台形120、方物面形130、球面形140、円筒形150、角錐形160、角錐台形170、平行六面体形180、プリズム形190等の形状が挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】
ソケット30の大きさおよび形状は、発光パネルの性能および特性に影響するので、パネルのオペレーション効率を最適化するよう選択される。また、ソケットの幾何学的構造についても、マイクロコンポーネントの形状および大きさに基づいて選択され、マイクロコンポーネントとソケットとの面接触の最適化および/またはマイクロコンポーネントとソケット内に配設された電極との確実な接続性を達成できるようにするとよい。さらに、ソケット30の大きさおよび形状は、フォトン(光子)の発生の最適化と明度および放射線移動効率の向上を図れるよう、選択するとよい。図4および図5に例示するように、前記大きさおよび形状は、特定の角度θの視野400が形成されるように選択され、深いソケット30の方に配設されたマイクロコンポーネント40は、並行光をより多く造り出すので視野角θは狭くなり(図4)、一方、浅いソケット30の方に配設されたマイクロコンポーネント40は、視野角θは広くなる(図5)。すなわち、空洞部は、例えば、空洞部の深さがソケット内に置かれたマイクロコンポーネントを包含する大きさとしてもよいし、あるいは、その深さを浅くして、ソケット内にマイクロコンポーネントの一部分だけが位置するようにしてもよい。
【0034】
発光パネルの一実施形態では、基板10に空洞部55を形成またはパターン形成して、基本的なソケット形状を造る。空洞部は、物理的、機械的、熱的、電気的、光学的、化学的方法を任意に組み合わせて基板を変形させることにより、適宜の形状および大きさに形成することができる。各ソケットの近傍および/またはソケット内に、各種の機能拡張材325を配設してもよい。機能拡張材325としては、アンチグレア(ちらつき防止)コーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ(誘導子)、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
本発明の発光パネルの別の実施形態では、複数の材料層60を配置して第1基板10を形成し、そして少なくとも1つの電極を材料層の上または内のいずれかに配置した後、該材料層60の一部を選択的に除去して空洞部を形成するようにすることにより、ソケット30を形成する。材料層60としては、誘導性材料、金属、および機能拡張材325の全ての組み合わせまたは部分的組み合わせが挙げられる。機能拡張材325としては、アンチグレア(ちらつき防止)コーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ(誘導子)、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。材料層60の配置は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、またはインクジェット技法を用いた析出法により行うことができる。当該技術分野の一般的な技量を有する者なら、複数の材料層を配置できる上記の方法以外の適当な方法も認識できることであろう。また、前記材料層60に空洞部55を形成する方法も様々あり、例えば、ウエットエッチング、ドライエッチング、フォトリソグラフィ、レーザ熱処理、熱形成(サーマルフォーム)、機械的穿孔、エンボス加工、打ち抜き加工、ドリル加工、電鋳、えくぼ形成等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
本発明の発光パネルの別の実施形態では、空洞部55が第1基板10にパターン形成され、そしてその第1基板10上に複数の材料層65が前記空洞部55と対向するように配置され、そして少なくとも1つの電極を前記第1基板10上に配置するか、前記材料層65内に配置するか、またはそれらの組み合わせ配置とするかすることにより、ソケット30を形成している。空洞部は、物理的、機械的、熱的、電気的、光学的、化学的方法を任意に組み合わせて基板を変形させることにより、適宜の形状および大きさに形成することができる。材料層60としては、誘導性材料、金属、および機能拡張材325の全ての組み合わせまたは部分的組み合わせが挙げられる。機能拡張材325としては、アンチグレアコーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。材料層60の配置は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、またはインクジェット技法を用いた析出法により行うことができる。当該技術分野の一般的な技量を有する者なら、基板の上に複数の材料層を配置できる上記の方法以外の適当な方法も認識できるであろう。
【0037】
本発明の複数のソケットを備えてなる発光パネルの製造方法の別の実施形態では、複数の材料層66を第1基板10上に配置して、そして少なくとも1つの電極を前記第1基板10上に配置するか、前記材料層66内に配置するか、またはそれらの組み合わせ配置とすることにより、ソケット30を形成する。各材料層には、材料層を貫通する貫通孔56を備えている。貫通孔は、同じ大きさでもよいし、違う大きさでもよい。そして、各貫通孔を位置合わせした状態で各材料層66を第1基板上に配設することで、空洞部55を形成する。前記材料層66としては、誘導性材料、金属、および機能拡張材325の全ての組み合わせまたは部分的組み合わせが挙げられる。機能拡張材325としては、アンチグレアコーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、ダイオード、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。材料層66の配置は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、またはインクジェット技法を用いた析出法により行うことができる。当該技術分野の一般的な技量を有する者なら、基板の上に複数の材料層を配置できる上記方法以外の適当な方法も認識できることであろう。
【0038】
発光パネル内にソケットを作製する4つの異なる方法を説明した上記各実施形態において、各ソケット内または近傍には、機能拡張材を少なくとも1つ配設してもよい。上記したように、機能拡張材325としては、アンチグレアコーティング、タッチセンシティブサーフェス、コントラスト促進コーティング、保護用コーティング、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の好適実施形態では、機能拡張材は、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、インクジェット技法を用いた析出法、または機械的手段により、各ソケット内または近傍に配置することができる。本発明の別の実施形態では、発光パネルの作製方法として、少なくとも1つの電気的機能拡張能材(例えば、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、同調回路等)を液体中に分散させ、そしてその液体を第1基板に流すことにより、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材を各ソケット内または近傍に配置するようにする方法が挙げられる。この液体を基板中に流すことで、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材が各ソケットに定着していくことになる。電気的機能拡張材を基板中に移動させるために、他の物質や手段を使用することも考えられる。この電気的機能拡張材を基板中に移動させる手段としては、エアの使用が挙げられるが、これに限定されない。本発明の別の実施形態では、ソケットの形状を、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材に対応した形状として、前記少なくとも1つの電気的機能拡張材がソケットと自動位置合わせするようにしている。
【0039】
電気的機能拡張材を発光パネルに使用する目的として、マイクロコンポーネント内のプラズマ形成ガスをイオン化させるのに必要な電圧を下げること、マイクロコンポーネント内のイオン化(電離)電荷を維持/消去するのに必要な電圧を下げること、マイクロコンポーネントの明度および/または放射線移動効率を上げること、およびマイクロコンポーネントを点灯させる回数を増やすこと、が挙げられるが、これらに限定されない。また、前記電気的機能拡張材を発光パネル駆動回路と関連使用可能として、発光パネルを駆動させるのに必要な電源条件を変更できるようにしてもよい。例えば、同調回路を駆動回路と関連付けして、直流電源を交流型発光パネルに電力供給できるようにしてもよい。本発明の実施形態では、電気的機能拡張材と接続しその作用を制御可能なコントローラを設けてもよい。各ピクセル/サブピクセルに電気的機能拡張材を個々に制御する能力を持たせることで、発光パネルの製作後に個々のマイクロコンポーネントの特性を変更/修正可能な手段が得られる。そのような特性としては、マイクロコンポーネントの明度や点灯回数を増やすことが挙げられるが、これらに限定されない。当業者であれば、発光パネルにおける各ソケット内または近傍に配設される電気的機能拡張材の他の用途も認識できることであろう。
【0040】
マイクロコンポーネント40を付勢するのに必要な電位は、少なくとも2つの電極を介して供給される。電極の発光パネル内への配置は、当業者に知られた技法を用いて行うことができ、例えば、任意のトランスファ法、フォトリソグラフィ、スパッタリング、レーザ析出法、化学析出法、蒸着法、インクジェット技法を用いた析出法、または機械的手段により行うことができるが、これらに限定されない。本発明の一実施形態においては、1つの発光パネルは複数の電極を備えていて、少なくとも2つの電極が、第1基板、第2基板、または、それらを組み合わせたものに接着されており、また、それらの電極への印加電圧により1つ以上のマイクロコンポーネントが放射線を発するように、電極が配列されている。また、別の実施形態においては、1つの発光パネルは複数の電極を備えていて、少なくとも2つの電極が、該電極に供給される電圧によって1つ以上のマイクロコンポーネントが2つの電極のいずれとも交差することなく発光パネルの視野全体に放射線を放射するように、配列されている。
【0041】
各ソケット30が第1基板10にパターン形成された空洞部を有している実施形態の場合、少なくとも2つの電極を、第1基板10、第2基板20、またはそれらを組み合わせたものの上に配設してもよい。また、マイクロコンポーネントを付勢する方法の実施形態の場合、電極の配置は、空洞部を形成する前に行ってもよいし、後に行っても良い。図1および2に示した具体例では、維持電極70を第2基板20上に接着し、アドレス電極80を第1基板10上に接着している。好適実施形態では、第1基板10に接着した少なくとも1つの電極は、その少なくとも一部がソケット内に配設されるようにしている(図1および図2)。
【0042】
また、第1基板10が複数の材料層60からなり、その材料層内にソケット30が形成された実施形態では、少なくとも2つの電極を第1基板10上に配設してもよいし、材料層60内に配設してもよいし、第2基板20上に配設してもよいし、あるいはそれらを組み合わせた配設としてもよい。図6Aに示す一実施形態では、第1アドレス電極80が材料層60内に配設され、第1維持電極70が材料層60内に配設され、第2維持電極75が材料層60内に配設され、そして第1維持電極と第2維持電極とが同一平面上に位置するようにしている。図6Bは、図6Aの切欠き図であり、共面維持電極70、75の配置構成を示している。図7Aに示す別の実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層60内に配設され、第2維持電極75が材料層60内に配設され、そして第1アドレス電極が、中央平面配置の第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。図7Bは、図7Aの切欠き図であり、第1維持電極70を示している。この中央平面配置の場合、維持機能は、共面配置の場合とほぼ同じように、2つの維持電極により行われ、またアドレス機能は、維持電極のうちの少なくとも1つとアドレス電極との間で行われることになる。このような電極配置としたマイクロコンポーネントを付勢することにより、輝度は上がると考えられる。図8に示すように、本発明の好適実施形態では、第1維持電極70が材料層60内に配設され、第1アドレス電極80が材料層60内に配設され、第2アドレス電極85が材料層60内に配設され、第2維持電極75が材料層60内に配設され、そして第1アドレス電極と第2アドレス電極とが第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような配置の場合、アドレス機能は、維持機能と完全に分離する。このような構成は、アドレッシング、維持および消去の各手段をより簡単にかつより安価に提供できると考えられる。何故なら、維持電極およびアドレス電極に対しそれぞれ異なる電源を使用することができるので、複雑な切換え手段を要しないからである。また、アドレス電極と維持電極とを分離することにより、異なる電圧源を用いてアドレス機能および維持機能を提供するようにでき、低電圧タイプやタイプの異なる電圧源を用いてアドレス機能または維持機能を提供するようにもできる。
【0043】
空洞部55が第1基板10上にパターン形成され、その空洞部55に合うように複数の材料層65が第1基板10上に配設された実施形態では、少なくとも2つの電極を、第1基板10上に配設してもよいし、少なくとも一部を材料層65内に配設するようにしてもよいし、第2基板20上に配設してもよいし、またそれらを組み合わせた配設としてもよい。マイクロコンポーネントの付勢方法の実施形態では、第1基板上に形成される電極の配置は、空洞部をパターン形成する前に行ってもよいし、後に行っても良い。図9に示す実施形態では、第1アドレス電極80が第1基板10上に配設され、第1維持電極70が材料層65内に配設され、第2維持電極75が材料層65内に配設され、そして第1維持電極と第2維持電極とが同一平面上に位置するようにしている。図10に示す別の実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層65内に配設され、第2維持電極75が材料層65内に配設され、そして第1アドレス電極が、中央平面配置の第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような中央平面配置の場合、維持機能は、共面配置の場合とほぼ同じように、2つの維持電極により行われ、またアドレス機能は、維持電極のうちの少なくとも1つとアドレス電極との間で行われることになる。このような電極配置としたマイクロコンポーネントを付勢することにより、輝度は上がると考えられる。図11に示す本発明の好適実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層65内に配設され、第2アドレス電極85が材料層65内に配設され、第2維持電極75が材料層65内に配設され、そして第1アドレス電極と第2アドレス電極とが第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような配置の場合、アドレス機能は、維持機能と完全に分離する。このような構成は、アドレッシング、維持および消去の各手段をより簡単にかつより安価に提供できると考えられる。何故なら、維持電極およびアドレス電極に対しそれぞれ異なる電源を使用することができるので、複雑な切換え手段を要しないからである。また、アドレス電極と維持電極とを分離することにより、異なる電圧源を用いてアドレス機能および維持機能を提供するようにでき、低電圧タイプやタイプの異なる電圧源を用いてアドレス機能または維持機能を提供するようにもできる。
【0044】
位置合わせされた貫通孔56をもつ複数の材料層66を第1基板10上に配設することで空洞部55を形成した実施形態では、少なくとも2つの電極を、第1基板10上に配設してもよいし、少なくとも一部が材料層65内に配設するようにしてもよいし、第2基板上に配設してもよいし、またそれらを組み合わせた配設としてもよい。図12に示した実施形態では、第1アドレス電極80が第1基板10上に配設され、第1維持電極70が材料層66内に配設され、第2維持電極75が材料層66内に配設され、そして第1維持電極と第2維持電極とが同一平面上に位置するようにしている。図13に示す別の実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層66内に配設され、第2維持電極75が材料層66内に配設され、そして第1アドレス電極が中央平面配置の第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような中央平面配置の場合、維持機能は、共面配置の場合とほぼ同じように、2つの維持電極により行われ、またアドレス機能は、維持電極のうちの少なくとも1つとアドレス電極との間で行われることになる。このような電極配置としたマイクロコンポーネントを付勢することにより、輝度は上がると考えられる。図14に示す本発明の好適実施形態では、第1維持電極70が第1基板10上に配設され、第1アドレス電極80が材料層66内に配設され、第2アドレス電極85が材料層66内に配設され、第2維持電極75が材料層66内に配設され、そして第1アドレス電極および第2アドレス電極が第1維持電極と第2維持電極との間に位置するようにしている。このような配置の場合、アドレス機能は、維持機能と完全に分離する。このような構成は、アドレッシング、維持および消去の各手段をより簡単にかつより安価に提供できると考えられる。何故なら、維持電極およびアドレス電極に対しそれぞれ異なる電源を使用することができるので、複雑な切換え手段を要しないからである。また、アドレス電極と維持電極とを分離することにより、異なる電圧源を用いてアドレス機能および維持機能を提供するようにでき、低電圧タイプやタイプの異なる電圧源を用いてアドレス機能または維持機能を提供するようにもできる。
【0045】
本発明のこれ以外の実施形態および用途は、本願の内容の考慮から、また本明細書に開示された本発明の実施から当業者には明らかになろう。また、本明細書の説明および実施例は、例示としてのみ考慮されるべきものであり、本発明の真の範囲および精神は、以下の特許請求の範囲に示されているものである。また、当業者なら理解されるように、開示された各実施形態は、その組み合わせを含み、以下の特許請求の範囲に限定されている本発明の範囲内で、様々な変更および改良を行えるものである。
【図面の簡単な説明】
本発明の以上の目的および他の目的、特徴、および利点は、以下の本発明の詳細な説明と添付図面とを併せて参照することにより、さらに明瞭なものになるであろう。
【図1】
発光パネルの一部を示すもので、本発明の実施形態に開示した基板のパターン形成で形成したソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図2】
発光パネルの一部を示したもので、本発明の別の実施形態に開示した基板のパターン形成で形成したソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図3A】
立方形とした空洞部の一例を示す。
【図3B】
円錐形とした空洞部の一例を示す。
【図3C】
円錐台形とした空洞部の一例を示す。
【図3D】
方物面形とした空洞部の一例を示す。
【図3E】
球面形とした空洞部の一例を示す。
【図3F】
円筒形とした空洞部の一例を示す。
【図3G】
角錐形とした空洞部の一例を示す。
【図3H】
角錐台形とした空洞部の一例を示す。
【図3I】
平行六面体形とした空洞部の一例を示す。
【図3J】
プリズム形とした空洞部の一例を示す。
【図4】
本発明の実施形態の狭い方の視野の発光パネルのソケット構造を示す。
【図5】
本発明の実施形態の広い方の視野の発光パネルのソケット構造を示す。
【図6A】
発光パネルの一部を示すもので、複数の材料層を配置した後、その材料層の一部を選択的に除去して形成した共面配置の電極を有するソケットの基本的ソケット構造を示す。
【図6B】
図6Aの切欠き図であって、共面維持電極の詳細を示すものである。
【図7A】
発光パネルの一部を示すもので、複数の材料層を配置した後、その材料層の一部を選択的に除去して形成した中央平面配置(mid−plane configuration)の電極を有するソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図7B】
図7Aの切欠き図であって、最上層の維持電極の詳細を示すものである。
【図8】
発光パネルの一部を示すもので、複数の材料層を配置した後、その材料層の一部を選択的に除去して形成したソケットの基本的なソケット構造であって、電極が、2個の維持電極と2個のアドレス電極とを有しアドレス電極が2個の維持電極の間に配置された配置構成を有している構造を示す。
【図9】
発光パネルの一部を示すもので、基板をパターン形成した後、該基板上に複数の材料層を共面配置(co−planar configuration)の電極を有する空洞部の形状に一致するように配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図10】
発光パネルの一部を示すもので、基板をパターン形成した後、該基板上に複数の材料層を中央平面配置の電極を有する空洞部の形状に一致するように配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図11】
発光パネルの一部を示すもので、基板をパターン形成した後、該基板上に複数の材料層を、電極が2個の維持電極と2個のアドレス電極とからなりアドレス電極が2個の維持電極の間に配置された構成の電極を有する空洞部の形状に一致するように配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図12】
発光パネルの一部を拡大した図であって、基板上の開口を共面配置の電極とそれぞれ位置合わせした状態で複数の材料層を配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図13】
発光パネルの一部を拡大した図であって、基板上の開口を中央平面配置の電極とそれぞれ位置合わせした状態で複数の材料層を配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
【図14】
発光パネルの一部を拡大した図であって、2個の維持電極と2個のアドレス電極とを有しアドレス電極が2個の維持電極の間に配置された構成の電極を有する基板上の開口部を位置合わせした状態で複数の材料層を配置して形成されたソケットの基本的なソケット構造を示す。
Claims (44)
- 発光パネルであって、以下の構成からなることを特徴とする発光パネル:
第1基板、
前記第1基板に対向する第2基板、
複数のソケット、これら複数のソケットは各々空洞部を有しており、該空洞部は前記第1基板にパターン形成されている、
複数のマイクロコンポーネント、これら複数のマイクロコンポーネントのうち少なくとも1つは、少なくとも1部分を各ソケットに配置している、および
少なくとも2つの電極、該少なくとも2つの電極は、前記第1基板、前記第2基板、またはこれらを組み合わせたものに接着されており、また前記少なくとも2つの電極は、これら少なくとも2つの電極への印加電圧により1つ以上の前記マイクロコンポーネントが放射線を発するように、配設されている。 - 請求項1に記載の発光パネルであって、前記少なくとも2つの電極が、1つ以上のアドレス電極と1つ以上の維持電極とからなり、少なくとも1つのアドレス電極が少なくとも1つの維持電極を横切っていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項1に記載の発光パネルであって、前記少なくとも2つの電極が1つ以上のアドレス電極と1つ以上の維持電極とからなり、少なくとも1つのアドレス電極または少なくとも1つの維持電極は少なくとも一部分が前記空洞部に配設されることを特徴とする発光パネル。
- 請求項1に記載の発光パネルであって、各ソケットが、少なくとも1つの機能拡張材を備えてなり、該少なくとも1つの機能拡張材が、各ソケット内または近傍に配設されるとともに、その少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする発光パネル。
- 請求項4に記載の発光パネルであって、該発光パネルはさらにコントローラを備えてなり、該コントローラが少なくとも1つの機能拡張材の作用を選択的に制御して前記マイクロコンポーネントの少なくとも1つの特性を調節するようにしたことを特徴とする発光パネル。
- 発光パネルであって、以下の構成からなることを特徴とする発光パネル:
第1基板、
前記第1基板に対向する第2基板、
複数のソケット、これら複数のソケットは各々空洞部を有しており、該空洞部は前記第1基板にパターン形成されている、
複数のマイクロコンポーネント、これら複数のマイクロコンポーネントのうち少なくとも1つは、少なくとも1部分を各ソケットに配置している、および
複数の電極、これら複数の電極のうち少なくとも2つの電極は、これら少なくとも2つの電極への印加電圧により1つ以上の前記マイクロコンポーネントが前記少なくとも2つの電極と交差することなく前記発光パネルの視野全体に放射線を放射するように、配設されている。 - 請求項6に記載の発光パネルであって、前記少なくとも2つの電極が、1つ以上のアドレス電極と1つ以上の維持電極とからなり、少なくとも1つのアドレス電極が少なくとも1つの維持電極を横切っていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項6に記載の発光パネルであって、前記少なくとも2つの電極が1つ以上のアドレス電極と1つ以上の維持電極とからなり、少なくとも1つのアドレス電極または少なくとも1つの維持電極は少なくとも一部分が前記空洞部に配設されることを特徴とする発光パネル。
- 請求項6に記載の発光パネルであって、各ソケットが、少なくとも1つの機能拡張材を備えてなり、該少なくとも1つの機能拡張材が、各ソケット内または近傍に配設されるとともに、その少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする発光パネル。
- 請求項9に記載の発光パネルであって、該発光パネルはさらにコントローラを備えてなり、該コントローラが少なくとも1つの機能拡張材の作用を選択的に制御して前記マイクロコンポーネントの少なくとも1つの特性を調節するようにしたことを特徴とする発光パネル。
- 発光パネルであって、以下の構成からなることを特徴とする発光パネル:
複数の材料層からなる第1基板、
前記第1基板に対向する第2基板、
複数のソケット、各ソケットは空洞部を有しており、該空洞部は前記材料層の一部を選択的に除去することにより形成されている、
複数のマイクロコンポーネント、これら複数のマイクロコンポーネントのうち少なくとも1つは、少なくとも1部分を各ソケットに配置している、および
複数の電極、これら複数の電極のうち少なくとも1つの電極は前記材料層上または材料層内に配設されている。 - 請求項11に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1維持電極と前記第2維持電極とが共面配置に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項11に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1アドレス電極が中央平面配置に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項11に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第2アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1アドレス電極および第2アドレス電極が第1維持電極と第2維持電極との間に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項11に記載の発光パネルであって、各ソケットが、少なくとも1つの機能拡張材を備えてなり、該少なくとも1つの機能拡張材が、各ソケット内または近傍に配設されるとともに、その少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする発光パネル。
- 請求項15に記載の発光パネルであって、該発光パネルはさらにコントローラを備えてなり、該コントローラが少なくとも1つの機能拡張材の作用を選択的に制御して前記マイクロコンポーネントの少なくとも1つの特性を調節するようにしたことを特徴とする発光パネル。
- 発光パネルであって、以下の構成からなることを特徴とする発光パネル:
第1基板、
前記第1基板に対向する第2基板、
複数のソケット、これら複数のソケットは各々以下の構成を備える:
空洞部、該空洞部は第1基板にパターン形成されている;および
複数の材料層、これら複数の材料層は各ソケットの空洞部の形状に合致するように前記第1基板上に配設されている、
複数のマイクロコンポーネント、これら複数のマイクロコンポーネントのうち少なくとも1つは、少なくとも1部分を各ソケットに配置している、および
複数の電極、これら複数の電極のうち少なくとも1つの電極は、前記材料層内に配設されている。 - 請求項17に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1維持電極と前記第2維持電極とが共面配置に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項17に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1アドレス電極が中央平面配置に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項17に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第2アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1アドレス電極および第2アドレス電極が第1維持電極と第2維持電極との間に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項17に記載の発光パネルであって、各ソケットが、少なくとも1つの機能拡張材を備えてなり、該少なくとも1つの機能拡張材が、各ソケット内または近傍に配設されるとともに、その少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする発光パネル。
- 請求項21に記載の発光パネルであって、該発光パネルはさらにコントローラを備えてなり、該コントローラが少なくとも1つの機能拡張材の作用を選択的に制御して前記マイクロコンポーネントの少なくとも1つの特性を調節するようにしたことを特徴とする発光パネル。
- 発光パネルのマイクロコンポーネントの付勢方法であって、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1基板を設ける、
前記第1基板に空洞部をパターン形成する、
前記空洞部内または近傍に少なくとも1つの電極を配置する、
前記空洞部内に少なくとも1つのマイクロコンポーネントの少なくとも一部分を配設して、前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが前記少なくとも1つの電極と電気的接触ようにする、および
少なくとも2つの電極への電圧の印加により前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが放射線を発するようにする。 - 発光パネルのマイクロコンポーネントの付勢方法であって、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
複数の材料層を配置することにより第1基板を形成する、この複数の材料層を配設するステップは、少なくとも1つの電極を前記材料層上または材料層内に配設するステップからなる、
前記材料層の一部分を選択的に除去して空洞部を形成する、
前記空洞部内に少なくとも1つのマイクロコンポーネントの少なくとも一部分を配設して、前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが前記少なくとも1つの電極と電気的接触ようにする、および
少なくとも2つの電極への電圧の印加により前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが放射線を発するようにする。 - 請求項24に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1アドレス電極を第1材料層と第2材料層との間に配置する、および
第1維持電極と第2維持電極とを前記第2材料層と第3材料層との間に配設する。 - 請求項24に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1維持電極を第1材料層と第2材料層との間に配置する、
第1アドレス電極を第2材料層と第3材料層との間に配設する、および
第2維持電極を第3材料層と第4材料層との間に配設する。 - 請求項24に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1維持電極を第1材料層と第2材料層との間に配置する、
第1アドレス電極を第2材料層と第3材料層との間に配設する、
第2アドレス電極を第3材料層と第4材料層との間に配設する、および
第2維持電極を第4材料層と第5材料層との間に配設する。 - 請求項24に記載の方法であって、該方法は、少なくとも1つの機能拡張材を前記複数の材料層上または材料層内に配設するステップをさらに備えてなり、前記少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする方法。
- 発光パネルのマイクロコンポーネントの付勢方法であって、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1基板を設ける、
前記第1基板に空洞部をパターン形成する、
複数の材料層を、これら複数の材料層が前記空洞部の形状に合致するように、前記第1基板上に配設する、この複数の材料層を配設するステップは、少なくとも1つの電極を前記材料層上または材料層内に配設するステップからなる、
前記空洞部内に少なくとも1つのマイクロコンポーネントの少なくとも一部分を配設して、前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが前記少なくとも1つの電極と電気的接触ようにする、および
少なくとも2つの電極への電圧の印加により前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが放射線を発するようにする。 - 請求項29に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1アドレス電極を第1基板と第1材料層との間に配置する、および
第1維持電極と第2維持電極とを前記第1材料層と第2材料層との間に配設する。 - 請求項29に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1維持電極を第1基板と第1材料層との間に配置する、
第1アドレス電極を第1材料層と第2材料層との間に配設する、および
第2維持電極を第2材料層と第3材料層との間に配設する。 - 請求項29に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1維持電極を第1基板と第1材料層との間に配置する、
第1アドレス電極を第1材料層と第2材料層との間に配設する、
第2アドレス電極を第2材料層と第3材料層との間に配設する、および
第2維持電極を第3材料層と第4材料層との間に配設する。 - 請求項29に記載の方法であって、該方法は、少なくとも1つの機能拡張材を前記複数の材料層上または材料層内に配設するステップをさらに備えてなり、前記少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする方法。
- 発光パネルであって、以下の構成からなることを特徴とする発光パネル:
第1基板、
前記第1基板上に配設された複数の材料層、これら複数の材料層の各々は開口部を備えている、
前記第1基板に対向する第2基板、
複数のソケット、各ソケットは空洞部を備えていて、該空洞部は前記複数の材料層の開口を位置合わせすることにより形成されるものである、
複数のマイクロコンポーネント、これら複数のマイクロコンポーネントのうち少なくとも1つは、少なくとも1部分を各ソケットに配置している、および
複数の電極、これら複数の電極のうち少なくとも1つの電極は前記材料層上または材料層内に配設されている。 - 請求項34に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1維持電極と前記第2維持電極とが共面配置に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項34に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1アドレス電極が中央平面配置に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項34に記載の発光パネルであって、各ソケットは、さらに第1アドレス電極と、第2アドレス電極と、第1維持電極と、第2維持電極とを備えてなり、前記第1アドレス電極および第2アドレス電極が第1維持電極と第2維持電極との間に配設されていることを特徴とする発光パネル。
- 請求項34に記載の発光パネルであって、各ソケットが、少なくとも1つの機能拡張材を備えてなり、該少なくとも1つの機能拡張材が、各ソケット内または近傍に配設されるとともに、その少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする発光パネル。
- 請求項35に記載の発光パネルであって、該発光パネルはさらにコントローラを備えてなり、該コントローラが少なくとも1つの機能拡張材の作用を選択的に制御して前記マイクロコンポーネントの少なくとも1つの特性を調節するようにしたことを特徴とする発光パネル。
- 発光パネルのマイクロコンポーネントの付勢方法であって、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1基板を設ける、
複数の材料層を前記第1基板上に配設する、前記複数の材料層の各々は開口部を備えてなり、また前記複数の材料層を配設するステップは、以下のステップからなる;
前記複数の材料層を前記第1基板上に配設したとき、前記開口部が空洞部を形成するように、各材料層の開口部を位置合わせする;および
少なくとも1つの電極を材料層上または材料層内に配設する、
前記空洞部内に少なくとも1つのマイクロコンポーネントの少なくとも一部分を配設して、前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが前記少なくとも1つの電極と電気的接触ようにする、および
少なくとも2つの電極への電圧の印加により前記少なくとも1つのマイクロコンポーネントが放射線を発するようにする。 - 請求項40に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1アドレス電極を第1材料層と第2材料層との間に配置する、および
第1維持電極と第2維持電極とを前記第2材料層と第3材料層との間に配設する。 - 請求項40に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1維持電極を第1材料層と第2材料層との間に配置する、
第1アドレス電極を第2材料層と第3材料層との間に配設する、および
第2維持電極を第3材料層と第4材料層との間に配設する。 - 請求項40に記載の方法であって、前記少なくとも1つの電極を配設するステップが、以下の各ステップからなることを特徴とする方法:
第1維持電極を第1材料層と第2材料層との間に配置する、
第1アドレス電極を第2材料層と第3材料層との間に配設する、
第2アドレス電極を第3材料層と第4材料層との間に配設する、および
第2維持電極を第4材料層と第5材料層との間に配設する。 - 請求項40に記載の方法であって、該方法は、少なくとも1つの機能拡張材を前記複数の材料層上または材料層内に配設するステップをさらに備えてなり、前記少なくとも1つの機能拡張材が、トランジスタ、集積回路、半導体素子、インダクタ、キャパシタ、レジスタ、制御エレクトロニクス、ドライブエレクトロニクス、ダイオード、パルス生成回路、パルス圧縮機、パルス変成器、および同調回路からなる群から選択されるものであることを特徴とする方法。
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