JP2004518111A - 包括的な凝固性および止血能を判定するための方法 - Google Patents

包括的な凝固性および止血能を判定するための方法 Download PDF

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Abstract

患者が凝固性亢進、凝固性低下または正常のいずれであるかを判定するための方法が開示される。本検査は、患者から得られた被験サンプルを用意するステップと、活性化剤の存在下で該サンプル中において凝固を開始させるステップとを含んでおり、該活性化剤は内因性テナーゼ(tenase)依存性フィブリンを生じさせる量で該サンプルに添加される。その後、時間依存性プロファイルを引き出せるように内因性テナーゼ依存性フィブリン重合の形成が経時的に監視され、フィブリン重合の監視の結果を用いて、該患者が凝固性亢進、正常または凝固性低下のいずれであるかが判定される。凝固活性化剤は、伝播相および増幅経路に依存するトロンビン急増を始動させる量で添加される。このようにすると、サンプルの止血能を単一アッセイで評価できる。

Description

【0001】
[発明の分野]
本発明は、Fishcherらへ付与された米国特許第5,646,046号およびGivensらへ付与された米国特許第6,101,449号に関連する。これらはそれぞれ、各々の主題が参照することにより本明細書に組み込まれる。本発明は、患者から採取したサンプルを対象とする単一検査でその患者が凝固性亢進、凝固性低下または正常であるかどうかを判定するための方法に関する。本発明は、単一アッセイで患者の凝固性亢進および凝固性低下の両方を包括的に評価することを可能にする。
【0002】
[発明の背景]
止血とは、血液を無傷血管内では流動状態に維持し、止血栓の形成によって流動を阻止することにより過度の失血を防止する完全生理的プロセスである。正常な止血は血管壁、血小板および血漿タンパク質の間の緊密に調節された相互作用によって維持されている。標準状態では、止血系の個別コンポーネント間で精巧なバランスが保たれている。この止血バランスに何らかの障害が発生すると、図1に示すように止血能は出血または血栓を発生させることがある。「止血能(hemostatic potential)」とは、凝固がトリガーもしくは活性化剤によって開始されたときに、フィブリン重合によって測定されるような凝固促進状態と抗凝固状態とのバランスを維持する能力を意味している。
【0003】
血栓性傾向(栓友病)は過度のトロンビン活性並びにフィブリン重合および血餅形成の増加(凝固性亢進)から発生するが、出血傾向(血友病)は不十分なトロンビン生成並びにフィブリン重合および血餅形成の減少(凝固性低下)から発生する。現在までのところ、あらゆる形態の凝固性亢進では増加してあらゆる形態の凝固性低下では低下する単一検査パラメーターは存在しない。この原因は、一部には止血において血漿以外の他の要素が機能することにある。上記のように、これらの他の要素には血管壁および血小板が含まれる。しかし、止血障害の大部分は凝固系を構成する血中タンパク質における欠陥もしくは欠乏に関連する。
これらのタンパク質は、フィブリン形成により血小板血栓が安定化する原因である。このため、凝固への血漿の寄与に対する包括的尺度があれば止血状態が変化した患者の検査および管理が容易になるであろう。
【0004】
栓友病および血友病は、先天性もしくは後天性のいずれもあり得る。先天性形態は遺伝的素地を有しているため容易には矯正されない。後天性形態は、しばしば薬物作用のような一般に環境的変化の結果として生じるので、このため操作に対して感受性である。例えば健常者にワーファリンを投与すると後天性血友病が発生するが、ワーファリンの投与を中止するとこの状態は取り除かれる。健常者に高用量のエストロゲンを投与すると後天性栓友病が発生するが、このエストロゲンの投与を中止するとこの状態は取り除かれる。先天性(遺伝的)および後天性(環境的)の栓友病および血友病両方の基本原理は、凝固経路の1種以上の重要なコンポーネントの量または活性いずれかにおける変化である。例えば最も一般的に認識されている栓友病の遺伝的形態は第V因子遺伝子における突然変異であるが、これは極めて重要な調節性コンポーネントであるプロテインCによる酵素的分解に抵抗性である構造が変化した第V因子タンパク質(第V因子ライデン)の産生を生じさせる。古典的A型血友病の原因は第VIII因子遺伝子における突然変異であり、第VIII因子の産生低下または正しく機能しない構造が変化した第VIII因子タンパク質の産生のいずれかを生じさせる。先天性栓友病および血友病とは対照的に、後天性形態は構造の変化からではなく、典型的には同時に2種以上の重要なコンポーネントの量の変化の結果として生じる。例えば、エストロゲンの血栓親和性作用の原因は、第XI、IX、VIII、II因子およびフィブリノーゲンにおける上昇および抗凝固プロテインSにおける減少の複合作用である。ワーファリンの血友病性作用は、第II、VII、IXおよびX因子における減少が原因である。図2は凝固性の様々な状態を例示しており、アンバランスの程度またはその存在の有無を評価するために使用するアッセイの例が列挙されている。現在は、凝固性亢進と凝固性低下の両方を同時に評価するために使用できるアッセイはない。これは、一部には凝固プロセスの複雑性、様々なコンポーネントの相互依存性および全凝固系の止血能を監視するための手段の同定に原因がある。図3は、凝固プロセスの全体像を示している。このプロセスは次の4つの従属相に分けることができる。(1)初期相、(2)伝播相、(3)増幅相、および(4)重合相。これらの全相は抗凝固経路とも呼ばれる調節プロセスおよびフィードバックプロセスによって影響を受ける。
【0005】
凝固の開始もしくは始動は、血管損傷、プラーク破裂もしくは炎症の結果としての単核白血球発現を原因とする組織因子の露出によって発生する。極微量のFVIIaおよび組織因子が外因系Xase複合体を形成している。この複合体は活性酵素XaおよびIXaの形成を生じさせる第XおよびIX因子に向かってVIIaの触媒活性を増強する。外因系Xase複合体により生成する第Xa因子は小量のトロンビン(IIa)を形成する。生成したトロンビンは小量の補因子VIIIおよびVを活性化することができる。インビボでは、外因系Xase複合体はTF(組織因子)、VIIaおよびXaから構成される四次複合体の形成を通して組織因子経路凝固阻害剤(Tissue Pathway Factor Inhibitor)(TFPI)によって急速に不活化される。生理的条件下では外因系Xaseはピコモル量のトロンビンしか生成しない。
【0006】
凝固の伝播相中には、外因系Xaseの役割は最小限に抑えられ、第Xa因子はあるいはまた酵素IXaとその補因子VIIIaとの複合体によって生成される。この酵素複合体は内因系Xaseと呼ばれている。内因系Xase複合体によるXaの形成効率は外因系Xaseの約50倍以上高い。第Xa因子およびその活性化補因子FVaは、活性化血小板の表面上で複合体を形成する。これはプロトロンビンからトロンビンへの転換にとって有効な触媒であり、プロトロンビナーゼ複合体と呼ばれている。内因系Xase複合体を通して形成されたトロンビンは正のフィードバック(活性化)によって自己産生を増幅させることができる。トロンビンは第VIII因子および第V因子を活性化し、第XI因子活性化は内因系Xaseの酵素成分(第IXa因子)の一層の産生をもたらす。正常なトロンビン産生は高度に調節かつ局所化されている。TFPIはトロンビン生成に対するトリガーを中和する。播種性血栓症を回避するためには、活性プロテアーゼ類(IIa、Xa、IXa)がプロテアーゼ阻害剤によって不活化されなければならない。これらの阻害剤の中で最も重要なものはアンチトロンビンIII(ATIII)である。膜表面から遊離したトロンビンおよびXaの両方、およびこれより少ない程度のIXaはATIIIによって急速に抑制される。トロンビンはさらにまた受容体分子であるトロンボモデュジリン(TM)を通して非損傷性内皮下層へ結合することができる。IIa/TM複合体の形成は、凝固促進剤から抗凝固剤へトロンビンの基質特異性を変化させる。TMに結合したトロンビンはプロテインCの強力な活性化剤であり、プロテインCを活性酵素活性化プロテインC(APC)へ転換させる。APCはその補因子であるプロテインSと一緒に活性化補因子FVIIIaおよびFVaを分解させ、それらの不活性形であるFVIIIiおよびFViを生じさせる。トロンボモデュジリンもまたATIIIによるトロンビンの不活化を加速させる。
【0007】
トロンビンの形成は、最終的にはフィブリノーゲンの分解を引き起こしてフィブリンを形成する。重合相中には、可溶性フィブリンストランドの架橋結合は、トロンビン活性化によって生成する酵素である第XIIIa因子によって媒介される。トロンビン−TM複合体はプロカルボキシペプチダーゼ・トロンビン活性化線溶阻害剤(TAFI)を活性化する。従ってトロンビンはこの相中にフィブリン血餅の構造および安定化の両方に影響を及ぼすことによってある役割を果たしている。トロンビンは、凝固プロセスの重要な酵素でありエフェクターである。トロンビンは、強力な凝固促進剤および抗凝固剤のどちらでもある。しかし、フィブリノーゲンを分解し、さらにうっ血を維持するために決定的に重要であるフィブリン重合事象へのフィブリノーゲンの寄与を壊すのはトロンビンの能力である。
【0008】
しばしば凝固時間と呼ばれる凝固開始は、開始相とトロンビンの約5%しか形成されていない時点である伝播相との交点で発生する。形成されるトロンビンの大半はフィブリン重合の開始後に生成するので、従ってフィブリン重合の速度は凝固動力学のより敏感な指標である。伝播相、増幅相および抗凝固経路における変化は、トロンビン生成速度およびフィブリン重合の速度へトロンビン利用率が及ぼす影響を変化させる。Cawthernら(1998)による近年の試験は、血友病の病理生理を評価する際に、凝固時間よりトロンビンの測定の方が多くの情報を提供すると提案している。しかしこの研究者らは、フィブリン重合の動態を測定することによってではなく、トロンビン−アンチトロンビン複合体(トロンビン生成の指標)の形成の動態およびフィブリノペプチドA(フィブリン分解の指標)の形成を観察することによってトロンビンを測定した。フィブリノーゲンもしくはフィブリンストランドの濃度もしくは質における変化は、実際の重合プロセスの関数としてしか測定できない。凝固プロセスにおける変化を評価するために現在使用されているアッセイは、1相もしくは2相における変動しか評価できない。これらのアッセイは事象を独立して測定するので、このため他の相における変動または種々の相間の相互作用を検出する能力を否定または排除する。
【0009】
出血リスクの評価に関連するアッセイには、プロトロンビン時間(PT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、トロンビン時間(TT)およびフィブリノーゲン(Fib)のアッセイが含まれる(図2)。これらのアッセイは、凝固プロセスの強力な活性化剤を添加することに基づいており、従って大きな欠陥が存在する場合にしか異常にはならない。これらのアッセイは、複数の小さな変化の複合作用を検出するようには設計されていない。例えばトロンボプラスチンと呼ばれる極めて高濃度の組織抽出液を利用するPT検査では、クエン酸血漿にカルシウムが添加される。血液サンプルの採取時点に、全血がクエン酸塩と混合される。クエン酸塩はカルシウムに結合して血液を「抗凝固化」させるが、これはテナーゼ(tenase)とプロトロンビナーゼ複合体の組立てのためにはカルシウムイオンが必要なためである。その後、血液サンプルは遠心されて血漿が分離される。カルシウムが戻されると、テナーゼ(もしくはXase)およびプロトロンビナーゼ複合体が形成され、トロンビンを生成することができる。組織因子源はトロンボプラスチンである。しかし組織因子の濃度が極めて高いので(超生理的)、必要なのはトロンビン生成の開始相だけである。伝播相および増幅相は迂回される。このためプロトロンビン時間は凝固経路における多数の変化に反応せず、凝固性亢進を検出することができない。抗リン脂質症候群(APS)患者の診断に有用であるように希釈トロンボプラスチンに基づくアッセイが考案されてきた。これらの方法では、抗リン脂質抗体の存在へのPTの感受性を増強させるためにトロンボプラスチンがリン脂質と一緒に希釈される。希釈PT凝固時間は、APS患者ではリン脂質表面を利用できないために遅延するので、このためこのアッセイはTF依存性である代わりにリン脂質依存性である。
【0010】
凝固性亢進状態の評価に関連するアッセイ(図2)には、トロンビン・アンチトロンビン複合体(TAT)、プロトロンビン分画F1.2、PAl1、APCrおよびD−ダイマー(D−Dimer)が含まれる。これらのアッセイは、凝固プロセスの特異的マーカーもしくは生成物を測定するために設計されている。例えば、D−ダイマーの濃度上昇の測定は、凝固プロセスが活性化されていることを示す。しかし、D−ダイマーが正常な治癒プロセスの生成物として産生中であるのかどうか、または基礎に凝固性亢進リスクが存在するのかどうかを判定する方法はない。凝固性亢進状態は単一アッセイによって包括的に評価することができず、現在は一連の検査を必要とする。止血能を評価するための包括的アッセイは、単一欠陥もしくは欠陥の組み合わせに感受性である単一アッセイ原理を利用してアンバランスを同定することができるであろう。このアッセイは、止血バランスを回復させるための介入の作用に対しても感受性であろう。
【0011】
凝固性低下を評価するために利用できるスクリーニングアッセイには限界があり、凝固性亢進を評価するためには一連のアッセイが必要であることを認識して、他の研究者らは包括的検査の開発に努めてきた。これらの検査は生物学的コンポーネントの量およびそれらの相互作用に対して感受性であるように、並びに調節を含むトロンビン生成の動力学を測定するために設計された。トロンビン生成曲線は、血漿のトロンビン生成能の尺度として30年以上前に報告された。トロンビン生成曲線の変形は、外因性に添加された色素産生基質を用いて行うトロンビンの定量を含めて記述されている。これは内因性トロンビン能(ETP)と呼ばれてきた。このアッセイは、内因性で添加された人工的基質を通して測定された内因性トロンビン能と止血アンバランスの評価との間に直接的相関が存在することを前提にしている。トロンビンの天然基質フィブリノーゲンの代わりに人工基質を使用すると、フィブリノーゲン濃度およびフィブリノーゲン構造における変化の作用が無視される。トロンビンは、セリンプロテアーゼであるプロトロンビンのタンパク質溶分解からの分解産物である。その後トロンビンは、その天然基質であるフィブリノーゲンを分解し、架橋結合重合化血餅を形成するためにFXIIIaを介して架橋結合される可溶性フィブリンモノマーを生じさせる。トロンビンは、凝固促進性および抗血栓性挙動の両方を有している高度に調節された分子である。さらに、トロンビンがフィブリノーゲンを分解できる前にトロンビンを不活化する多数の基質が存在する。血餅を形成する能力を直接判定できないことに加えて、ETPアッセイには他に幾つかの重要な限界がある。この検査の限界には下記が含まれる。
【0012】
1.血漿サンプルは、典型的にはヘビ毒を用いてフィブリン(繊維素)除去しなければならない。フィブリン除去ヘビ毒はFXを活性化し、さらにトロンビンを定量するために使用される色素産生基質を分解する。これはトロンビン能の変動性の過大評価を引き起こす可能性がある。
2.血漿サンプルは、トロンビン生成の動態を延長させるために相当高度に希釈される。これは、トロンビン急増の非生理的調節を生じさせる。
3.この技術は、例えば正確に規定時点でのサブサンプル中のトロンビン活性を終了させるために設計されたコンピューター連結ピペット採取装置を使用する、規定時点での複数回のサブサンプリングを含んでいる。このアッセイを手作業で実施することは可能であるが、これは多くの技術者の能力を超えており、相当に熟練した技術を必要とする。この検査を標準臨床検査用凝固計で自動化することはできない。
4.トロンビン−α2マクログロブリン複合体の形成はトロンビン能の過大評価をもたらす。このため真のトロンビン能に近似させるために結果の複雑な数学的操作が必要とされる。
5.フィブリノーゲンを分解させるトロンビンの速度もしくは能力が考慮に入れられていない。
【0013】
Ducheminらは、外因性トロンボモデュジリンを添加することによってプロテインC経路が評価されるETPのまた別の変形について報告している。この方法はさらにまた、アンチトロンビンIIIを含む抗凝固活性を調節するタンパク質を考慮に入れるために修正された。ETPと同様に、この修正されたアッセイはトロンビン生成を測定するためだけに設計されており、トロンビンの作用、即ち動力学的血餅形成を測定するためには設計されていない。
【0014】
他の研究者らは凝固プロセスの生物学的コンポーネントの合成物およびそれらの相互作用に対して感受性であるアッセイを設計することを試みてきた。そのような例の1つはKraus(カナダ特許出願第2,252,983号)によって記載されている。しかしこの方法は、凝固検査においてトロンボモデュジリンおよびトロンボプラスチンを添加することによってサンプルの抗凝固能を判定することに限定されている。上記の方法では、凝固装置の測定時間中にプロテインCの十分な活性化を可能にするために十分に緩徐な速度でトロンビンが産生するようにトロンボプラスチンの希釈率に重点が置かれている。この方法の欠点は、トロンボプラスチンの量が凝固時間に依存するのでより限定的であり、トロンボモデュジリンが添加された時点の凝固時間の増加を補正するためにより高濃度が必要とされることにある。上記の方法は包括的止血能ではなく抗凝固能を評価することを目的としているので、このアッセイは伝播相および増幅相における欠陥、血餅重合の動態またはトロンビン生成の原因となる因子間の相互関係に対しては感受性ではない。
【0015】
しかし本発明は、血液サンプルの抗凝固能および凝固促進能の両方を評価する。さらにその上、本発明の感受性は以前に使用されていたより希釈率の高い希釈凝固活性化剤を使用することによって増強できるが、それはエンドポイント法が凝固時間へ限定されておらず、光学的データプロファイルの動態パラメーターを評価することによって測定される全動力学的凝固プロセスについて分析を実施できるからである。単に単純なだけではない凝固時間の分析は、極めて弱く不安定な血餅が形成される場合でさえ実施できる。
【0016】
増幅相および/または伝播相における変動は、トロンビンの生成速度を低下もしくは変化させ、従ってフィブリノーゲン分解速度および最終的にはフィブリン重合速度に大きな影響を及ぼすであろう。本発明は動力学的凝固プロセス全体に渡ってフィブリン重合速度を測定できるので、凝固時間後に生成される臨床的に重要なトロンビンを測定する。
【0017】
他の先行技術(Mannら)は、一連の独立測定および間接測定を行うことによって凝固問題を評価する。トロンビン生成は、TAT複合体形成または色素産生基質の使用およびFPAの遊離によって測定されるフィブリンの形成の関数として測定される。現在までのシステムおよびモデルのすべては個別プロセスまたは凝固プロセスの相互作用を理解するために設計されたものであり、総合的止血能の評価を提供することはできない。これとは対照的に、本発明の方法は合成細胞表面と一緒の凝固タンパク質との相互作用を評価するためだけに設計されているのではなく、これを臨床転帰と相関する動力学的測定においてこれを捕捉することを目的としている。本発明に記載した技術および方法はさらにまた線溶系のコンポーネント並びに細胞および流動条件を導入するように修正することもできる。
【0018】
Givensらは、血餅形成のプロセスを特徴付けて凝固時間に加えてパラメーターを利用するモデルが凝固タンパク質における欠陥に感受性であることを証明した。表1はGivensらによって定義されたパラメーターを示しており、図4および5はそれらのパラメーターが測定される方法およびそれらがPTおよびaPTTアッセイのためのフィブリン重合にどのように関連しているかを図解している。しかし、この研究はPTおよびAPTTアッセイからのデータを利用して実施されたが、これは上記で考案したように、凝固性低下状態と関連している事象にしか感受性でない。さらに、上記の研究は強力な血餅形成の存在下で実施されたが、それは超生理的濃度の組織因子が添加されたためである。フィブリン重合は、包括的止血評価のために設計された希釈系では重大に変化し、弱く不安定な血餅形成を生じさせる。そこで包括的止血評価およびフィブリン重合を監視および定量するための新規方法が必要とされる。
【0019】
[発明の要約]
先行技術における上記のような欠点を克服するために、凝固の包括的検査を行うための正確で容易に使用できる試薬およびキットが開発されてきた。本発明を用いると、単一検査を使用して凝固性亢進および凝固性低下の両方を定量することができる。この構想は、伝播、増幅および重合経路における障害の検出を可能にするように、フィブリン重合を開始させるには十分だが完全なフィブリン重合を生じさせるには不十分な最小濃度の凝固活性化剤を添加することを基礎にしている。希釈系では、サンプルの凝固性(亢進/低下)がトロンビン急増の大きさ並びにフィブリン重合の速度への直接的および間接的影響を決定する。この構想は、例えば過量のTF(またはトロンボプラスチン)を使用するPTのようなアッセイシステムとは対照的である。このため本発明の方法では伝播および増幅ループにおける障害に接近できるが、他方伝統的PT検査では凝固経路のこれらの部分は初期相によって産生する過剰な量の第IIa因子によって不鮮明になる。
【0020】
本発明の1つの実施形態では、標準化凝固活性化剤希釈率によって産生するフィブリン重合の速度を使用して血漿サンプルが正常、凝固性亢進、または凝固性低下であるかどうかが示される。さらに、この技術を使用すると、凝固性を正常へ回復させるためにどの程度の血漿を修正する必要があるのかを測定することができる。例えば、凝固性低下の場合には、これは凝固因子置換によって、または凝固性亢進の場合には天然抗凝固剤の添加または抗凝固薬の使用によって達成できる可能性がある。
【0021】
本発明では、所定の凝固活性化剤希釈率で、血友病血漿のフィブリン重合の速度は正常血漿の場合の重合速度より遅く、栓友病血漿のフィブリン重合の速度は正常サンプルの場合の重合速度より速い。フィブリン重合の速度は、凝固時間における差を検出できない場合でさえ止血コンポーネントにおけるわずかな変化に対して感受性である。図6は、正常、凝固性亢進および凝固性低下標本からの波形を示している。重合の速度は、たとえ凝固開始時間が本質的に変更されなくても影響を受ける。
【0022】
本発明のまた別の実施形態では、血漿サンプルの凝固性亢進または凝固性低下の程度を判定するために使用できる試験が提供される。さらにその上、これは凝固性への細胞コンポーネントの寄与の尺度として血小板もしくはその他の細胞を含有するサンプルに対して使用することができる。一部の実施形態では、本検査は検出エンドポイントとしてフィブリン形成速度を用いて過度のリン脂質の存在下で組織因子の標準化希釈率の使用に基づいている。本検査は簡単で、標準検査用凝固形で自動化されうる。本発明における本検査は、例えば色素産生性基質のような外因性基質の添加の不在下で被験サンプル上で実行することができる。本検査は、フィブリンの濃度および/または構造に感受性である。
【0023】
本発明のさらにまた別の実施形態では、新規医薬品の開発および/または監視を容易にするために試薬のコンポーネントもしくは濃度またはエンドポイント選択への変更が注文仕立てされる。このような適用の例は、TF経路の開始阻害剤(TFPI、FVIIa阻害剤)、例えばFXa(合成五糖)の阻害剤のようなトロンビン生成の阻害剤およびトロンビン活性の阻害剤(直接的トロンビン阻害剤)である。伝播および増幅経路を標的とした薬物開発に向けてアッセイを注文仕立てするために脂質の組成、サイズもしくは濃度もまた変更できる。例えば、脂質組成はXa生成を最大化する小胞を産生させるために変更できる、あるいはまたプロトロンビナーゼ活性を最大化するように設計できる。従ってXaの阻害剤およびプロトロンビナーゼ複合体へ向けられた阻害剤の有効性を評価できる。本発明はさらにまたプロテインCの活性化剤であるトロンボモジュリンを含めることによって血漿の抗凝固性に焦点を当てるように変更することができる。APCの活性を最大化する脂質小胞は試薬に添加されうる。このアッセイはさらにまた軽度に異常な亜分画を際立たせるように変更できる。このアプローチの結果として、重度に血栓性または出血性サンプルは信号対雑音比を越えて測定されないが、疾患の開始時のわずかな差または有効な介入の早期指標は獲得される。エンドポイント選択および既知のサンプルとの比較から引き出された比率を活用すれば、試薬変形の感受性および特異性はより一層向上するであろう。このためこれらのアプローチは、止血能の包括的評価のためにデザインされたアッセイが必要な新薬発見および新薬開発プロセスにおいて利用されるであろう。
【0024】
図中の省略は、以下のとおりである。
第IX活性化因子(FIXa)
第V活性化因子(FVva)
第VII活性化因子(FVIIa)
第VIII活性化因子(FVIIIa)
第X活性化因子(FXa)
第XI活性化因子(FXIa)
第XIII活性化因子(FXIIIa)
活性化プロテインC(APC)
第II因子(FII)
第IX因子(FIXまたはF9)
第V因子(FV)
第V因子ライデン(FVL)
第VII因子(FVII)
第VIII因子(FVIIIまたはF8)
第VIII因子欠乏性(FVIII−def)
第X因子(FX)
第XI因子(FXI)
第XIII因子(FXIII)
ジョージ・キング(GK)
血友病研究財団(HRF)
オルガノン・テクニカ製正常プール血漿(OT NPP)
プロテインC(PC)
プロテインC欠乏性(PC Def)
プロテインS(PS)
プロテインS欠乏性(PS−Def)
プロトロンビン突然変異20210(PT20210)
組み換え型組織因子(rTF)
トロンビンもしくは活性化因子II(FIIa)
トロンボモジュリン(TM)
組織因子(TF)
フォンビレブランド因子(vWF)
【0025】
[発明の詳細な説明]
本発明は、患者もしくは前記患者からの標本が単一検査において凝固性亢進、凝固性低下もしくは正常のいずれであるかを判定するための方法に向けられており、インビトロでの活性化剤の存在下で患者のサンプル中において凝固を開始させるステップを含む。前記活性化剤は、固有のテナーゼ依存性フィブリン重合(伝播および増幅ループを含む)を生じさせる量でサンプルに添加される。好ましくは、血漿サンプルは希釈されないので、内因性プロテアーゼ類および阻害剤全部の十分な濃度を許容する。フィブリン重合の形成は、グラフによって時間依存性重合プロファイルを引き出せるように経時的に記録される。このプロファイルは、サンプルのプロファイルを既知のサンプルからのプロファイルと比較することによってその患者が凝固性亢進、正常もしくは凝固性低下のいずれであるかを示すであろう。
【0026】
好ましくは、活性化剤はトロンボプラスチン、より好ましくは組織因子(TF)である。最も好ましい形態では、TFはリポソーム小胞を形成するリン脂質を用いて複製されている組換え型TF(rTF)である。好ましくは、リン脂質は内因性Xaseおよびプロトロンビナーゼ複合体を組立てるための表面を提供する。リン脂質は、凝固プロセスにとって速度限定性ではなく一定で希釈率とは無関係のままの濃度で存在する。これらのリン脂質小胞もしくはリポソームは血小板および単核白血球の表面によく似ている。
【0027】
光学データプロファイルは、例えばオルガノン・テクニカ・コーポレーション(Organon Teknika Corporation)によって提供されるMDA(商標)180のような自動凝固分析装置上で生成される。好ましくは、凝固開始時間および重合速度のようなエンドポイントはデータプロファイルから計算される。より好ましくは、データプロファイルから一次および二次導関数が計算され、数値および関連時間指数に関してそれらの導関数の最小値および最大値が計算される。最も好ましくは、エンドポイントが計算され、上記のエンドポイントを使用して1つ以上の下記の比率が計算される。
【0028】
オプション1−エンドポイント(1つ以上)
オプション2−種々の希釈率での比率(比率1)
希釈率(x)に対するエンドポイント(z)
希釈率(y)に対するエンドポイント(z)
オプション3−正常と比較した希釈率の比率(比率2)
患者サンプルに対する比率1
正常血漿に対する比率1
オプション4−種々の試薬調製物に対する比率
調製物(a)を用いた比率2
調製物(b)を用いた比率2
オプション5−種々のエンドポイントの比率
エンドポイント(z)を用いた比率2
エンドポイント(z’)を用いた比率2
オプション6−所定の希釈率での正常に対する標本の比率
標本に対する希釈率(x)でのエンドポイント(z)
正常血漿に対する希釈率(x)でのエンドポイント(z)
【0029】
さらに、アッセイを標準化するための他の比率、差もしくはモデルを計算することができる。正常血漿はあらゆる既知の血漿と置換することができる。既知の血漿とは、標本の状態に関して特徴付けられている血漿と定義されている。
【0030】
図1は、このいわゆる止血バランスもしくは止血能におけるあらゆる障害の結果を示している。傷害部位での止血が過度に少ないと(血小板機能低下、凝固性低下、線溶亢進)持続性出血をもたらし、止血が過度に多いと(血小板機能上昇、凝固性亢進、線溶低下)血管閉塞および虚血を伴う過度の血栓の形成につながる。
【0031】
図2は、止血から外れていることに関連する状態を示し、さらにアンバランスの存在の有無もしくはその程度を評価するために使用されるアッセイの例を列挙している。
【0032】
図3は、凝固プロセスの4種の従属層、止血の(1)初期相、(2)増幅層、(3)伝播相および(4)重合相を示している。これらの相は全部が抗凝固経路と呼ばれる調節およびフィードバックプロセスによって影響を受ける。
【0033】
図4は、凝固アッセイからの光学的データおよびそのデータから計算された一次および二次導関数を示している。表1は、図4に示されたデータおよび導関数から計算された1組のパラメーターを示している。
【0034】
【表1】
Figure 2004518111
【0035】
図5は、min2(凝固時間)の時間指数であるmin_2、min_1、max_2およびデルタ(フィブリノーゲン濃度に比例する)が光学データプロファイルのどこに位置するのかを示している。
【0036】
図6は、希釈組織因子での包括的スクリーニングアッセイのための波形の例を示している。APC抵抗性の凝固性亢進標本は、正常と比較して本質的に同一時間の凝固開始を有する波形を生成する。しかし、凝固性亢進標本に対するフィブリン重合の速度は正常のフィブリン重合の速度より統計的有意に速い。FVIIIおよびFIX欠乏性凝固性低下標本の凝固開始時間は、ほんのわずかしか遅延しないが、他方正常もしくは凝固性亢進標本と比較して重合の速度は統計的有意に低下する。
【0037】
図7は、FVIII欠乏標本およびプロテインS欠乏標本に対する希釈関数としての比率における変化を示している。トロンボプラスチンの1:50,000希釈率での比率値は正常血漿の反応からは逸脱する。このエンドポイント(凝固時間)/比率の組み合わせに対して凝固性低下標本は1より大きい比率を産生し、凝固性亢進標本は1未満の比率を有している。さらに、異常標本は、種々の希釈率および反対方向で正常から逸脱している。
【0038】
図8は、正常血漿の同一希釈の比率のmin_1値と比較したrTFの3種の希釈率での凝固性低下標本に対するmin−1値の比率(フィブリン重合の最高速度)を示している。全3種の希釈率に対する凝固性低下血漿の比率はすべてが正常反応より小さい(<1の値)。希釈率が上昇するにつれて、即ち提供される組織因子が少なくにつれて、比率における差が増加する。
【0039】
図9は、正常血漿の同一条件に対する比率のmin_1値と比較したrTFの3種の希釈率および10nMでの凝固性亢進標本についてのmin−1値の比率を示している。全3種の希釈率に対する凝固性亢進血漿の比率はすべてが正常反応より大きい(>1の値)。希釈率が上昇するにつれて、即ち提供される組織因子が少なくにつれて、比率における差が増加する。
【0040】
図10は、凝固性亢進、凝固性低下および正常血漿に対する結果に種々の組織因子およびトロンボモジュリン濃度のmin_1値が及ぼす作用を示している。これらのデータは、正常、凝固性亢進および凝固性低下血漿間の区別を容易にするための最適濃度を定義できることを示している。さらに、他の濃度の組織因子およびトロンボモデュジリンは、他のタイプの状態の感受性および特異性を犠牲にして特定状態に対する感受性および特異性における向上を容易にする。
【0041】
表2および3には、一連の定義された患者血漿とともに動態パラメーターであるmin 1およびmin 2を測定する結果がまとめられている。TFの濃度は10pMへ、TMの濃度は10nMへ調整した。リン脂質濃度は150マイクロモルで一定に維持した。データは、試薬がTMの存在下で単一試薬調製物を用いて凝固性亢進血漿と凝固性低下血漿を区別できることを証明している。さらに、データは凝固性低下血漿と正常標準血漿プールとを識別するためにはTMが不可欠ではないことを示している。データはトロンボモデュジリンを含む、および含まない正常プールに対する比率として計算される。min 2パラメーターの比率は凝固性亢進血漿に対する対応するmin 1値より高かった。
【0042】
表2および3は、動態エンドポイントmin_1およびmin_2によって測定されるトロンボモデュジリンの存在下および不在下で定義された血漿の挙動を示している。
【0043】
【表2】
Figure 2004518111
【0044】
【表3】
Figure 2004518111
【0045】
[実施例1]
アッセイは、50μLの活性化剤に50μLの血漿を添加し、その後さらに50μLの開始試薬を添加することによって実施した。種々の希釈率の活性化剤を使用して正常サンプル、凝固性低下サンプル(第VIII因子欠乏性血漿)および凝固性亢進血漿(プロテインS欠乏性血漿)を評価した。活性化剤は、最初の濃度の1:100および1:50000の率で緩衝液を用いて希釈した市販で入手できるトロンボプラスチン(トロンボレルR、ベーリング・ダイアグノスティクス(Behring Diagnostics)社製)であった。開始試薬は0.25M塩化カルシウムから構成した。このアッセイは37℃で実施し、580nmで300秒間に渡りこの反応を監視した。エンドポイントは凝固形成の時間および速度指数について計算した。下記の通りにエンドポイントの比率を他の希釈率および他のサンプルと比較した。
比率=標本に対する試薬希釈率(x)のエンドポイント/標本に対する試薬希釈率(v)のエンドポイント
nppに対する試薬希釈率(x)のエンドポイント/nppに対する試薬希釈率(y)のエンドポイント
式中、xは1:100の希釈率であり、yは一連の希釈率である。
【0046】
試薬の希釈率が高くなる(yが大きくなる)につれて、検査した2種の異常な血漿(上記の凝固性亢進血漿および凝固性低下血漿)は正常血漿の計算エンドポイントもしくは比率から逸脱し始めた。結果は、所定の希釈率での逸脱の大きさ、または理想値(正常値もしくは正常範囲)から逸脱するために必要な希釈率として表わすことができる。図7は、凝固性亢進および凝固性低下の結果が反対方向へ逸脱することを示し、2種の条件下で区別できる能力を示している。
【0047】
[実施例2]
アッセイは、50μLの活性化剤に50μLの血漿を添加し、その後さらに50μLの開始試薬を添加することによって実施した。種々の希釈率の活性化剤を使用して、1組の正常サンプル、一連の凝固性低下サンプルおよび一連の凝固性亢進血漿を評価した。活性化剤は、20〜3.3pM(1:20,000〜1:120,000の希釈率)へリン脂質を用いて再構成したTFの調製物であり、リン脂質はTMを含めて、および含めずに押し出しによって調製した。開始試薬は0.025M塩化カルシウムから構成した。このアッセイは37℃で実施し、580nmで300秒間に渡りこの反応を監視した。全サンプルについて、一次導関数の最小値および二次導関数の最小値を計算した。下記の通りにエンドポイントの比率を他の希釈率および他のサンプルと比較した。
オプション1−エンドポイント
オプション2−種々の希釈率での比率(比率1)
希釈率(x)に対するエンドポイント(z)
希釈率(y)に対するエンドポイント(z)
オプション3−正常値と比較した希釈率の比率(比率2)
患者サンプルに対する比率1
正常血漿に対する比率1
オプション4−種々の試薬調製物に対する比率
調製物(a)を用いた比率2
調製物(b)を用いた比率2
オプション5−所定の希釈率での正常に対する標本の比率
標本に対する希釈率xでのエンドポイント(z)
正常血漿に対する希釈率xでのエンドポイント(z)
【0048】
図8および9は、正常に比較したときの凝固性亢進および凝固性低下標本に対する区別を示している。表2および3には、動態エンドポイントmin_1およびmin_2によって測定されるトロンボモデュジリンの存在下および不在下の定義された血漿の挙動が示されている。図10は、凝固性亢進、凝固性低下および正常血漿からの結果に種々の組織因子およびトロンボモジュリンが及ぼす作用を示している。これらのデータは、濃度の変動が別のタイプの状態の感受性および特異性を犠牲にして1つの状態での感受性および特異性における向上を容易にすることを示している。
【0049】
ある好ましい実施形態では、TFは約10ピコモル以下の濃度で、およびリン脂質濃度は約10〜300μMの濃度でサンプルへ添加される。TFは3〜10ピコモルの濃度でサンプルへ添加でき、リン脂質小胞は100〜150マイクロモルで添加できる。好ましくは、トロンボモデュジリンは0〜30ナノモルで、最も好ましくは5〜15ナノモルの濃度で添加される。塩化カルシウムは、最も好ましくは約25mMの濃度で添加される。本明細書に記載したすべての試薬コンポーネント濃度は、キュベット内の血漿/緩衝液マトリックス中ではさらに1:3に希釈される。
【0050】
被験サンプル中のフィブリン重合を監視することによって入手される時間依存性測定プロファイルの1つ以上の部分もしくはエンドポイントは、相違する凝固活性化剤濃度で被験サンプル内のフィブリン重合を監視することによって入手される時間依存性測定プロファイルの同一部分もしくはエンドポイントと、および/または既知(例えば、正常)被験サンプルに対する同一部分もしくはエンドポイントと比較することができる。プロフィールの部分は血餅形成の開始、プロフィールにおける総合的変化、血餅形成の開始後のプロファイルの勾配、および血餅形成開始時間での加速のうちの1つ以上であってよい。同様に、少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手される場合は、記憶装置から、または活性化剤を少なくとも1種の濃度で既知のサンプルへ添加して経時的にフィブリン重合の形成を監視することによって既知のサンプルを入手できる。種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからのパラメーターを測定でき、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から逸脱する濃度を測定することができる。逸脱点は、凝固性亢進および凝固性低下状態の指標である。プロファイルの部分は、好ましくは一次導関数の最小値の時間指数、一次導関数の最小値、二次導関数の最小値の時間指数、二次導関数の最小値、二次導関数の最大値の時間指数、二次導関数の最大値、または変化の全体的大きさである。より好ましくは、この部分はフィブリン重合の速度もしくは加速であるが、このとき速度もしくは加速が既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速と比較される。
【0051】
エンドポイントは上記の通りに直接比較することができるが、その代わりに前記被験サンプルおよび前記正常サンプルについての前記パラメーターの差もしくは比率を測定することもできる。パラメーターが凝固時間である場合は、種々の活性化剤濃度での凝固時間の比率を測定できる。トロンビン伝播相および/または増幅相における欠陥を判定するために、血餅形成の速度、血餅形成の最大加速、規定時間での濁度、および濁度における総合的変化のような他のパラメーターの比率もまた測定できる。さらに、前記被験サンプルについての少なくとも1つのパラメーターの正常サンプルについての同一パラメーターに対する比率もまた取り出すことができる。さらに、凝固性亢進および凝固性低下をより明確に特徴付けるために活性化剤の複数濃度についての比率を測定することもできる。例えば、前記比率(被験サンプル/既知のサンプル)が1(もしくはほぼ1の範囲)から逸脱する濃度は異常な凝固性を示す可能性がある。
【0052】
その他の比率は止血能(例、凝固性低下、うっ血、もしくは凝固性亢進;または患者の出血傾向もしくは血栓性傾向)の判定に役立つ。例えば、第1比率は活性化剤の2種の濃度で少なくとも1種のパラメーターについて計算できる。第2比率は既知のサンプルについて2種の活性化剤濃度で計算された第1比率に比較して2種の異なる活性化剤濃度で前記第1比率から計算できる。第3比率は、第1試薬調製物での第2比率および第2試薬調製物での第2比率から計算できる。第2試薬は第1試薬とは数多くの点で相違する可能性があるが、ある実施形態では第1試薬調製物は凝固活性化剤を含むことができ、第2試薬調製物は凝固活性化剤および抗凝固経路の活性化剤を含むことができる。第4比率は、種々のエンドポイントについて計算された第2比率と比較して1つのエンドポイントについて計算された第2比率から計算できよう。有意性に関する情報は、試薬調製物を変更して同一エンドポイントを比較することによって、または試薬調製物を維持して(おそらく相違する濃度であるが)相違するエンドポイントを比較することによって入手できる(エンドポイントおよび試薬調製物および/または濃度のいずれも変更することができる)。
【0053】
1つ以上の抗凝固経路の活性化剤は抗凝固活性化剤と一緒に添加することができる。このような追加の活性化剤は、例えばプロテインC経路のような抗凝固経路のあらゆる活性化剤であってよい。トロンボモデュジリンは1つの例であり、これは精製ヒトトロンボモデュジリン、精製非ヒト哺乳動物トロンボモデュジリン、可溶性もしくは膜結合トロンボモデュジリン、天然トロンボモデュジリンまたは添加されたヘパリン様分子を含むリン脂質を用いて再構成した部分的もしくは完全にグリコシル化したトロンボモデュジリンもしくは完全に脱グリコシル化したトロンボモデュジリンの形態で添加できる。凝固活性化剤は、組み換え型もしくは精製組織因子、先端が欠損した組織因子、または表面上で組織因子を発現する細胞を含むあらゆる適切な活性化剤であってよい。小胞もしくはリポソームが添加される場合は、それらは血小板、細胞破片、リン脂質もしくは血小板微粒子の形状であってよい。金属塩が添加される場合は、マグネシウム、カルシウムもしくはマンガンのハロゲン化物またはその他の二価金属塩であってよい。所望の場合は緩衝剤および安定剤もまた添加できよう。
【0054】
止血能を評価するための試薬もしくはキットは凝固活性化剤を有していなければならない。試薬もしくはキットの追加のコンポーネントには、上記の小胞類、金属塩もしくはイオン類、および所望の場合は抗凝固経路活性化剤を含めることができよう。キット内では、コンポーネントをすべて個別容器で提供することも、または1つ以上の容器でのあらゆる組み合わせで一緒に混合することができよう。リン脂質小胞が添加される場合は、それらはあらゆる適切なリン脂質またはホスファチジルコリン、ホスファチジルエタンダミンおよびホスファチジルセリンのうちの1種以上を含むリン脂質類の組み合わせであってよく、それらは約5〜30モル%のホスファチジルエタンダミン、1〜10%のホスファチジルセリンおよび残りがホスファチジルコリンという比率で提供できる。これらの小胞類は様々なサイズのリポソームを産生するために種々の方法で調製できる。リン脂質は、例えば10〜300マイクロモルの濃度、および好ましくは50〜200マイクロモルの範囲内の速度限定性ではない濃度で提供できる。組織因子は10ピコモル以下、8ピコモル以下、または好ましくは6ピコモル以下の濃度で提供できる。この濃度は3ピコモル以下であってよいが、組織因子がどのような濃度であっても、上記に記載したような止血能評価を許容しなければならない。トロンボモデュジリンを添加することが所望の場合は、トロンボモデュジリンは30ナノモル以下、好ましくは5〜20ナノモルの範囲内の濃度で提供できる。金属塩を添加しなければならない場合は、金属塩は試薬もしくはキット内で5〜50mM、好ましくは15〜35mMの濃度で提供できる。
【0055】
上記の方法、キットおよび試薬に対して変更は可能であり、本明細書に開示した実施形態は例示であって限定することを意図したものではないと考えなければならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
いわゆる止血バランスもしくは止血能におけるあらゆる障害の結果を示した図である。
【図2】
止血から外れていることに関連する状態を示し、さらにアンバランスの存在の有無もしくはその程度を評価するために使用されるアッセイの例を列挙している図である。
【図3】
凝固プロセスの4つの従属相を示した図である。
【図4】
凝固アッセイからの光学的データおよびそのデータから計算された一次および二次導関数を示した図である。
【図5】
min2(凝固時間)の時間指数であるmin_2、min_1、max_2およびデルタ(フィブリノーゲン濃度に比例する)が光学データプロファイルのどこに位置するのかを示した図である。
【図6】
希釈組織因子での包括的スクリーニングアッセイについての波形の例を示した図である。
【図7】
FVIII欠乏標本およびプロテインS欠乏標本に対する希釈率の関数としての比率における変化を示した図である。
【図8】
正常血漿の同一希釈率の比率のmin_1値と比較したrTFの3種の希釈率での凝固性低下標本に対するmin−1値の比率(フィブリン重合の最高速度)を示した図である。
【図9】
正常血漿の同一条件に対する比率のmin_1値と比較したrTFの3種の希釈率および10nMでの凝固性亢進標本についてのmin−1値の比率を示した図である。
【図10】
凝固性亢進血漿、凝固性低下血漿および正常血漿に対する結果に種々の組織因子およびトロンボモジュリン濃度のmin_1値が及ぼす作用を示した図である。

Claims (252)

  1. 患者が凝固性亢進、凝固性低下または正常のいずれであるかを判定するための方法であって、
    a)患者から被験サンプルを用意するステップと
    b)活性化剤の存在下で前記サンプル中の凝固を開始させるステップであって、前記活性化剤が内因性テナーゼ依存性フィブリン重合を生じさせる量で前記サンプルに添加されるステップと、
    c)時間依存性プロファイルを引き出せるように前記内因性tenase依存性フィブリン重合の形成を経時的に監視するステップであって、このときフィブリン重合の監視の結果で前記患者が凝固性亢進、正常または凝固性低下のいずれであるかを判定するステップと
    を含む方法。
  2. 前記時間依存性プロファイルの全部もしくは一部分が、既知のサンプルについての時間依存性プロファイルの全部もしくは一部分と比較される請求項1に記載の方法。
  3. 前記プロファイルの一部分が比較され、前記プロファイルの前記一部分が血餅形成の開始、プロファイル中の総合的変化、血餅形成の開始後のプロファイルの勾配、および血餅形成開始時点での加速のうちの1つ以上を含む請求項2に記載の方法。
  4. 少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手され、追加のプロファイルが記憶装置からの既知のサンプルについて、または少なくとも1種の濃度で前記活性化剤を既知のサンプルに添加してフィブリン重合の形成を経時的に監視することによって入手される請求項2に記載の方法。
  5. 第1の活性化剤濃度における前記被験サンプルについての1つのプロファイル、少なくとも1つの追加の第2の活性化剤濃度での前記被験サンプルについてのプロファイル、および/または1種以上の活性化剤濃度での既知のサンプルについての1つ以上のプロファイルを含む、少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手される請求項4に記載の方法。
  6. 活性化剤が組織因子を含む請求項1に記載の方法。
  7. 種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからの少なくとも1種のパラメーターが測定され、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から逸脱する濃度が測定される請求項4に記載の方法。
  8. 前記少なくとも1種のパラメーターが一次導関数の時間指数および最小値、二次導関数の最小値および最大値の時間指数および数値並びに変化の総合的大きさから選択される請求項7に記載の方法。
  9. 各フィブリン重合プロファイルの一部分が既知のサンプルについてプロファイルの同一部分と比較される請求項5に記載の方法。
  10. 前記部分が一次導関数の最小値の時間指数、一次導関数の最小値、二次導関数の最小値の時間指数、二次導関数の最小値、二次導関数の最大値の時間指数、二次導関数の最大値、変化の総合的大きさの1つ以上である請求項9に記載の方法。
  11. 前記部分がフィブリン重合の速度もしくは加速であり、前記速度もしくは加速が前記既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速と比較される請求項9に記載の方法。
  12. 前記被験サンプルおよび前記正常サンプルについての前記パラメーターの差もしくは比率が測定される請求項9に記載の方法。
  13. 前記パラメーターが凝固時間であり、種々の活性化剤濃度での凝固時間の比率が測定される請求項12に記載の方法。
  14. 前記時間依存性フィブリン重合プロファイルの1種以上のパラメーターが、前記患者が凝固性亢進、正常または凝固性低下のいずれであるかを判定するために正常サンプルについての同一の1種以上のパラメーターと比較される請求項1に記載の方法。
  15. 前記少なくとも1種のパラメーターが血餅形成の開始時間、血餅形成の速度、血餅形成の最大加速、所定時間での濁度、および濁度における総合的変化のうちの少なくとも1つを含む請求項7に記載の方法。
  16. 前記1種以上のパラメーターがトロンビン伝播相および/または増幅相における欠陥の尺度である請求項15に記載の方法。
  17. 正常サンプルについての同一パラメーターに対する前記被験サンプルについての前記少なくとも1種のパラメーターの比率が測定される請求項15に記載の方法。
  18. 前記比率が複数の濃度の活性化剤について測定される請求項17に記載の方法。
  19. 前記比率が1から逸脱する濃度が測定される請求項18に記載の方法。
  20. 1つ以上の抗凝固経路の活性化剤が添加される請求項1に記載の方法。
  21. プロテインCの活性化剤が添加される請求項20に記載の方法。
  22. プロテインC活性化剤がトロンボモジュリンである請求項21に記載の方法。
  23. フィブリン重合プロファイルが前記トロンボモジュリンを添加して、および添加せずに入手される請求項22に記載の方法。
  24. 前記活性化剤の複数の濃度が対応する複数の時間依存性測定プロファイルを提供するために使用され、既知のサンプルの活性化剤の複数の濃度が対応する複数の時間依存性の既知のサンプルの測定プロファイルを提供するために使用され、さらに既知のサンプルと被験サンプル1種以上のパラメーターの比率が比較される請求項1に記載の方法。
  25. 前記活性化剤の1種以上の濃度での1種以上のパラメーターを1種以上の抗凝固経路のモジュレーターの存在下または不在下で比較できる請求項24に記載の方法。
  26. 前記活性化剤の複数の濃度での1種以上のパラメーターが測定され、結果が比較される請求項1に記載の方法。
  27. 前記活性化剤のいずれかの濃度を1種以上の抗凝固経路のモジュレーターの存在下または不在下で比較できる請求項24に記載の方法。
  28. 活性化剤が組織因子でありモジュレーターがトロンボモジュリンである請求項27に記載の方法。
  29. 活性化剤が組織因子およびリン脂質類を含む請求項1に記載の方法。
  30. 金属塩が活性化剤の一部分としてまたはそれとは別個に添加され、被験サンプルに添加されると前記金属塩が金属二価カチオンに解離する請求項1に記載の方法。
  31. 二価金属カチオンがマグネシウム、カルシウムもしくはマンガンである請求項30に記載の方法。
  32. 金属塩がマグネシウム、カルシウムもしくはマンガンのハロゲン化物である請求項30の方法。
  33. 活性化剤が精製もしくは組み換え型組織因子を含む請求項1の方法。
  34. 活性化剤がホモジナイズした脳組織を含む請求項33の方法。
  35. 活性化剤と一緒に、または活性化剤とは別個にリン脂質類を添加するステップをさらに含む請求項1の方法。
  36. 被験サンプルに緩衝剤および/または安定剤を添加するステップをさらに含む請求項1の方法。
  37. 被験サンプルが患者血漿サンプルである請求項1の方法。
  38. 既知のサンプルが正常サンプルである請求項2の方法。
  39. 時間依存性測定プロファイルが自動分析装置上で提供される吸光度または光透過率プロファイルである請求項1の方法。
  40. 可視スペクトル範囲内の波長を有するビームが被験サンプルおよび活性化剤を保持する容器を通って方向付けられ、さらに時間依存性測定プロファイルを形成するために吸収もしくは透過された光線が監視される請求項39の方法。
  41. 活性化剤が、患者の状態に応じて、凝固性亢進、正常もしくは凝固性低下のいずれであるかの判定を可能にするように十分に希釈された組織因子を含む請求項1の方法。
  42. 凝固時間以外の時間依存性測定プロファイルの一部分が既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルの同一部分と比較される請求項1の方法。
  43. 内因性テナーゼ複合体の形成における欠陥が検出される請求項1の方法。
  44. 時間依存性測定プロファイルからの1つ以上のエンドポイントが計算され、エンドポイントが血餅形成開始時間および重合速度から選択される請求項1の方法。
  45. 時間依存性測定プロファイルの一次導関数、時間依存性測定プロファイルの二次導関数、一次および/または二次導関数の最小値、または一次および/または二次導関数の最大値から選択された少なくとも1種のパラメーターが数値および/または時間関連時間指数に関して計算される請求項44の方法。
  46. 少なくとも1種のパラメーターが既知のサンプルについての同一の少なくとも1種のパラメーターと比較される請求項45の方法。
  47. 第1の比率が活性化剤の2種の異なる濃度での少なくとも1種のパラメーターについて計算される請求項45の方法。
  48. 第2の比率が、2種の異なる活性化剤濃度における既知のサンプルについて計算された第1の比率に比較して、2種の異なる活性化剤濃度のおける前記第1の比率から計算される請求項47の方法。
  49. 第3の比率が、第1の試薬調製物における前記第2の比率および第2試薬調製物での前記第2比率から計算される請求項48の方法。
  50. 第1の試薬調製物が凝固活性化剤を含み、第2試薬調製物が凝固活性化剤および抗凝固経路の活性化剤を含む請求項49の方法。
  51. 第1の試薬が組織因子を含み、第2の試薬が組織因子およびトロンボモジュリンを含む請求項50の方法。
  52. 第4の比率が、種々のエンドポイントに対して計算された前記第2の比率に比較して、1つのエンドポイントに対して計算された前記第2の比率から計算される請求項48の方法。
  53. エンドポイントの1つが凝固時間であり、別のエンドポイントが一次導関数の最小値である請求項52の方法。
  54. サンプルが全血または血小板に富む血漿である請求項1の方法。
  55. さらに被験サンプルへ小胞を添加するステップを含む請求項1の方法。
  56. 小胞が、血小板、細胞破片、リン脂質小胞または血小板微粒子を含む請求項55の方法。
  57. プロテインC活性化剤を被験サンプルに添加するステップをさらに含む請求項1の方法。
  58. プロテインC活性化剤が、精製ヒトトロンボモジュリン、精製非ヒト哺乳動物トロンボモジュリン、可溶性もしくは膜結合トロンボモジュリン、天然トロンボモジュリンもしくはリン脂質を用いて再構成したトロンボモジュリン、部分的もしくは完全にグリコシル化したトロンボモジュリン、もしくは完全に脱グリコシル化したトロンボモジュリンである請求項57に記載の方法。
  59. 活性化剤が、組み換え型もしくは精製組織因子、先端が欠損した組織因子、または表面上で組織因子を発現する細胞を含む請求項1の方法。
  60. 被験サンプル中の凝固系を評価するための方法であって、
    検査すべきサンプルを用意するステップと、
    伝播相および増幅ループに応じて、トロンビン急増を始動させて1種以上の抗凝固経路を受けさせるために前記サンプルへ活性化剤を添加するステップと、
    前記トロンビン急増を原因とするフィブリン重合を測定するステップと、
    前記測定されたフィブリン重合に基づいて前記被験サンプル中の凝固系を評価するステップと
    を含む方法。
  61. 小胞を被験サンプルへ添加するステップをさらに含む請求項60の方法。
  62. 小胞が、血小板、細胞破片、リン脂質小胞または血小板微粒子を含む請求項61の方法。
  63. プロテインC活性化剤がプロテインC経路に感受性であるフィブリン重合を誘発するために添加される請求項60の方法。
  64. プロテインC活性化剤が、精製ヒトトロンボモジュリン、精製非ヒト哺乳動物トロンボモジュリン、可溶性もしくは膜結合トロンボモジュリン、天然トロンボモジュリンもしくはリン脂質を用いて再構成したトロンボモジュリン、部分的もしくは完全にグリコシル化したトロンボモジュリン、もしくは完全に脱グリコシル化したトロンボモジュリンである請求項63に記載の方法。
  65. 活性化剤が組み換え型もしくは精製組織因子、先端が欠損した組織因子、またはそれらの表面上で組織因子を発現する細胞を含む請求項60の方法。
  66. 時間依存性測定プロファイルを提供するためにフィブリン重合が経時的に監視される請求項60の方法。
  67. エンドポイントが時間依存性測定プロファイルから引き出される請求項66の方法。
  68. エンドポイントがモデルを使用することによって標準化される請求項67の方法。
  69. モデルが、既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルからのエンドポイントと比較されるエンドポイントの比率もしくは差である請求項68の方法。
  70. エンドポイントが、血餅形成の開始、プロファイル中の総合的変化、または血餅形成の開始後のプロファイルの勾配である請求項69の方法。
  71. 少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手され、追加のプロファイルが記憶装置からの既知のサンプルについて、または少なくとも1種の濃度で前記活性化剤を既知のサンプルに添加してフィブリン重合の形成を経時的に監視することによって入手される請求項66に記載の方法。
  72. 種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからの少なくとも1種のパラメーターが測定され、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から逸脱する濃度が測定される請求項71に記載の方法。
  73. エンドポイントが、一次導関数の最小値の時間指数もしくは数値、二次導関数の最小値もしくは最大値の時間指数もしくは数値、または変化の総合的大きさである請求項67に記載の方法。
  74. フィブリン重合の速度もしくは加速が時間依存性測定プロファイルから測定され、前記速度もしくは加速が前記既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速および/または種々の活性化剤濃度での被験サンプルの速度もしくは加速と比較される請求項66に記載の方法。
  75. フィブリン重合プロファイルがプロテインC活性化剤を添加して、および添加せずに入手される請求項63の方法。
  76. フィブリン重合プロファイルがトロンビン急増を始動させる前記活性化剤の複数濃度で入手される請求項75の方法。
  77. フィブリン重合プロファイルが既知のサンプルについての複数濃度で入手される請求項76の方法。
  78. 被験サンプル中の凝固系の伝播相および/または増幅相における欠陥を検出するための方法であって、
    検査すべきサンプルを用意するステップと、
    被験サンプル中の凝固系の伝播相および/または増幅ループに応じて、トロンビン急増を始動させることのできる活性化剤を添加するステップと、
    フィブリン重合を測定するステップと、
    測定されたフィブリン重合に基づいて被験サンプル中の凝固系における伝播相および/または増幅ループにおける調節もしくは変調の欠陥を検出するステップと
    を含む方法。
  79. 前記時間依存性プロファイルの全部もしくは一部分が既知のサンプルについての時間依存性プロファイルの全部もしくは一部分と比較される請求項78に記載の方法。
  80. 前記プロファイルの一部分が比較されるが、前記プロファイルの前記一部分が血餅形成の開始、プロファイルにおける総合的変化、血餅形成の開始後のプロファイルの勾配および血餅開始時点での加速の1つ以上を含む請求項79に記載の方法。
  81. 少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手され、追加のプロファイルが記憶装置からの既知のサンプルについて、または少なくとも1種の濃度で前記活性化剤を既知のサンプルに添加してフィブリン重合の形成を経時的に監視することによって入手される請求項79に記載の方法。
  82. 第1の活性化剤濃度での前記被験サンプルについての1つのプロファイルおよび少なくとも1つの追加の第2の活性化剤濃度での前記被験サンプルについてのプロファイルおよび/または1種以上の活性化剤濃度での既知のサンプルについての1つ以上のプロファイルを含む少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手される請求項81に記載の方法。
  83. 活性化剤が組織因子を含む請求項78に記載の方法。
  84. 種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからの少なくとも1種のパラメーターが測定され、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から逸脱する濃度が測定される請求項81に記載の方法。
  85. 前記少なくとも1種のパラメーターが、一次導関数の最小値の時間指数および数値、二次導関数の最小値および最大値の時間指数および数値並びに変化の総合的大きさから選択される請求項84に記載の方法。
  86. 各フィブリン重合プロファイルの一部分が既知のサンプルについてプロファイルの同一部分と比較される請求項82に記載の方法。
  87. 前記部分が一次導関数の最小値の時間指数、一次導関数の最小値、二次導関数の最小値の時間指数、二次導関数の最小値、二次導関数の最大値の時間指数、二次導関数の最大値、変化の総合的大きさのうちの1つ以上である請求項86に記載の方法。
  88. 前記部分がフィブリン重合の速度もしくは加速であり、前記速度もしくは加速が前記既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速と比較される請求項88に記載の方法。
  89. 前記被験サンプルおよび前記正常サンプルについての前記パラメーターの差もしくは比率が測定される請求項88に記載の方法。
  90. 前記パラメーターが凝固時間であり、種々の活性化剤濃度での凝固時間の比率が測定される請求項89に記載の方法。
  91. 前記時間依存性フィブリン重合プロファイルの1種以上のパラメーターが、前記患者が凝固性亢進、正常または凝固性低下のいずれであるかを判定するために正常サンプルについての同一の1種以上のパラメーターと比較される請求項78に記載の方法。
  92. 前記少なくとも1種のパラメーターが血餅形成の開始時間、血餅形成の速度、血餅形成の最大加速、所定時間での濁度、および濁度における総合的変化のうちの少なくとも1つを含む請求項84に記載の方法。
  93. 前記1種以上のパラメーターがトロンビン伝播相および/または増幅相における欠陥の尺度である請求項92に記載の方法。
  94. 前記被験サンプルについての前記少なくとも1種のパラメーターの正常サンプルについての同一パラメーターに対する比率が測定される請求項92に記載の方法。
  95. 前記比率が活性化剤の複数の濃度について測定される請求項94に記載の方法。
  96. 前記比率が1、または約1の範囲から逸脱する濃度が測定される請求項95に記載の方法。
  97. 1つ以上の抗凝固経路の活性化剤が添加される請求項78に記載の方法。
  98. プロテインCの活性化剤が添加される請求項97に記載の方法。
  99. プロテインC活性化剤がトロンボモジュリンである請求項98に記載の方法。
  100. フィブリン重合プロファイルが前記トロンボモジュリンを添加して、および添加せずに入手される請求項98に記載の方法。
  101. 前記活性化剤の複数の濃度が対応する複数の時間依存性測定プロファイルを提供するために使用され、既知のサンプルの複数の濃度の活性化剤が対応する複数の時間依存性の既知のサンプルの測定プロファイルを提供するために使用され、さらに既知のサンプルと被験サンプルの測定プロファイルの1種以上のパラメーターの比率が比較される請求項78に記載の方法。
  102. 前記活性化剤の1種以上の濃度での1種以上のパラメーターを1種以上の抗凝固経路のモジュレーターの存在下または不在下で比較できる請求項101に記載の方法。
  103. 前記活性化剤の複数の濃度での1種以上のパラメーターが測定され、結果が比較される請求項78に記載の方法。
  104. 前記活性化剤のあらゆる濃度を1種以上の抗凝固経路のモジュレーターの存在下または不在下で比較できる請求項101に記載の方法。
  105. 活性化剤が組織因子であり、モジュレーターがトロンボモジュリンである請求項104に記載の方法。
  106. 活性化剤が組織因子およびリン脂質類を含む請求項78に記載の方法。
  107. 金属塩が活性化剤の一部分としてまたはそれとは別個に添加され、被験サンプルに添加されると前記金属塩が金属二価カチオンに解離する請求項78に記載の方法。
  108. 二価金属カチオンがマグネシウム、カルシウムもしくはマンガンである請求項107に記載の方法。
  109. 金属塩が、マグネシウム、カルシウムもしくはマンガンのハロゲン化物である請求項107の方法。
  110. 活性化剤が、精製もしくは組み換え型組織因子を含む請求項78の方法。
  111. 活性化剤が、ホモジナイズした脳組織を含む請求項110の方法。
  112. 活性化剤と一緒に、または活性化剤とは別個にリン脂質類を添加するステップをさらに含む請求項78の方法。
  113. 被験サンプルに緩衝剤および/または安定剤を添加するテップをさらに含む請求項78の方法。
  114. 被験サンプルが患者血漿サンプルである請求項78の方法。
  115. 既知のサンプルが正常サンプルである請求項79の方法。
  116. 時間依存性測定プロファイルが自動分析装置上で提供される吸光度または光透過率プロファイルである請求項78の方法。
  117. 可視スペクトル範囲内の波長を有するビームが被験サンプルおよび活性化剤を保持する容器を通って方向付けられ、時間依存性測定プロファイルを形成するために吸収もしくは透過された光線が監視される請求項116の方法。
  118. 活性化剤が、患者の状態に依存して凝固性亢進、正常もしくは凝固性低下のいずれであるかの判定を可能にするように十分に希釈された組織因子を含む請求項78の方法。
  119. 凝固時間以外の時間依存性測定プロファイルの一部分が既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルの同一部分と比較される請求項78の方法。
  120. 内因性テナーゼ複合体の形成における欠陥が検出される請求項78の方法。
  121. 時間依存性測定プロファイルからの1つ以上のエンドポイントが計算され、エンドポイントが血餅形成開始時間および重合速度から選択される請求項78の方法。
  122. 時間依存性測定プロファイルの一次導関数、時間依存性測定プロファイルの二次導関数、一次および/または二次導関数の最小値、または一次および/または二次導関数の最大値から選択された少なくとも1種のパラメーターが数値および/または時間関連時間指数に関して計算される請求項122の方法。
  123. 少なくとも1種のパラメーターが既知のサンプルについての同一の少なくとも1種のパラメーターと比較される請求項122の方法。
  124. 第1の比率が活性化剤の2種の異なる濃度での少なくとも1種のパラメーターについて計算される請求項122の方法。
  125. 第2の比率が2種の異なる活性化剤濃度での既知のサンプルについて計算された第1の比率に比較して2種の異なる活性化剤濃度での前記第1の比率から計算される請求項124の方法。
  126. 第3の比率が第1の試薬調製物での前記第2の比率および第2の試薬調製物での前記第2の比率から計算される請求項125の方法。
  127. 第1の試薬調製物が凝固活性化剤を含み、第2の試薬調製物が凝固活性化剤および抗凝固経路の活性化剤を含む請求項126の方法。
  128. 第1の試薬が組織因子を含み、第2の試薬が組織因子およびトロンボモジュリンを含む請求項127の方法。
  129. 第4の比率が、種々のエンドポイントに対して計算された前記第2の比率に比較して1つのエンドポイントに対して計算された前記第2の比率から計算される請求項125の方法。
  130. エンドポイントの1つが凝固時間であり、別のエンドポイントが一次導関数の最小値である請求項129の方法。
  131. サンプルが全血または血小板に富む血漿である請求項78の方法。
  132. 被験サンプルへ小胞を添加するステップをさらに含む請求項78の方法。
  133. 小胞が、血小板、細胞破片、リン脂質小胞または血小板微粒子を含む請求項132の方法。
  134. プロテインC活性化剤を被験サンプルに添加するステップをさらに含む請求項78の方法。
  135. プロテインC活性化剤が、精製ヒトトロンボモジュリン、精製非ヒト哺乳動物トロンボモジュリン、可溶性もしくは膜結合トロンボモジュリン、天然トロンボモジュリンもしくはリン脂質を用いて再構成したトロンボモジュリン、部分的もしくは完全にグリコシル化したトロンボモジュリン、もしくは完全に脱グリコシル化したトロンボモジュリンである請求項134に記載の方法。
  136. 活性化剤が組み換え型もしくは精製組織因子、先端が欠損した組織因子、またはそれらの表面上で組織因子を発現する細胞を含む請求項78の方法。
  137. 患者が凝固性亢進、正常または凝固性低下のいずれであるかを判定するための方法であって、
    患者からの検査すべきサンプルを用意するステップと
    11ピコモル以下の濃度の組織因子を前記サンプルに添加するステップであって、前記組織因子が前記サンプル中の内因性依存性フィブリン重合を精製するステップと、
    フィブリン重合の形成を測定するステップと、
    前記測定されたフィブリン重合に基づいて前記患者が凝固性亢進、正常または凝固性低下のいずれであるかを判定するステップと
    を含む方法。
  138. 前記フィブリン重合が前記時間依存性フィブリン重合プロファイルを引き出せるように経時的に監視される請求項137に記載の方法。
  139. 前記フィブリン重合プロファイルの1種以上のパラメーターが、正常サンプルについて、または活性化剤もしくは活性化剤濃度が変更された場合は同一被験サンプルについてのフィブリン重合プロファイルの同一パラメーターと比較される請求項138に記載の方法。
  140. 前記1種以上のパラメーターが凝固時間を含んでいない請求項139に記載の方法。
  141. 1種以上のパラメーターが血餅形成の開始後の時間依存性測定プロファイルにおける情報に基づいて測定もしくは計算される請求項139の方法。
  142. 前記1種以上のパラメーターがフィブリン重合の速度を含む請求項141に記載の方法。
  143. 前記サンプルが内因性もしくは外因性フィブリノーゲンを含む請求項137に記載の方法。
  144. フィブリン重合の測定が被験サンプル中で色素産生基質の不存在下で実施される請求項143に記載の方法。
  145. 被験サンプルが非希釈天然血漿サンプルであり、それに添加された活性化剤が組織因子を含む請求項137に記載の方法。
  146. 活性化剤の一部分としてもしくはそれとは別個にホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミンおよび/またはホスファチジルセリンを添加するステップをさらに含む請求項145に記載の方法。
  147. 前記時間依存性プロファイルの少なくとも一部分もしくはそれから引き出された数値が既知のサンプルについての同一部分もしくは数値と比較される請求項137に記載の方法。
  148. 前記プロファイルの一部分が比較され、前記プロファイルの前記部分が血餅形成の開始、プロファイルにおける総合的変化および血餅形成の開始後のプロファイルの勾配の1つ以上を含む請求項147に記載の方法。
  149. 少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手され、追加のプロファイルが記憶装置からの既知のサンプルについて、または少なくとも1種の濃度で前記活性化剤を既知のサンプルに添加してフィブリン重合の形成を経時的に監視することによって入手される請求項147に記載の方法。
  150. 第1の活性化剤濃度での前記被験サンプルについての1つのプロファイル、および少なくとも1つの追加の第2の活性化剤濃度での前記被験サンプルについてのプロファイルおよび/または1種以上の活性化剤濃度での既知のサンプルについての1つ以上のプロファイルを含む少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手される請求項149に記載の方法。
  151. 活性化剤が組織因子を含む請求項137に記載の方法。
  152. 種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからの少なくとも1種のパラメーターが測定され、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から、または正常に近い範囲から逸脱する濃度が測定される請求項149に記載の方法。
  153. 前記パラメーターが一次導関数の最小値の時間指数、一次導関数の最小値、二次導関数の最小値の時間指数、二次導関数の最小値、二次導関数の最大値の時間指数、二次導関数の最大値、変化の総合的大きさの1つ以上である請求項152に記載の方法。
  154. 前記パラメーターがフィブリン重合の速度もしくは加速であり、前記速度もしくは加速が前記既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速と比較される請求項152に記載の方法。
  155. 前記被験サンプルおよび前記既知のサンプルについての前記パラメーターの差もしくは比率が測定される請求項152に記載の方法。
  156. 前記少なくとも1種のパラメーターがトロンビン伝播相および増幅相における欠陥の尺度である請求項152に記載の方法。
  157. 前記比率が活性化剤の複数の濃度について測定される請求項155に記載の方法。
  158. 前記比率が1または約1の範囲から逸脱する濃度が測定される請求項155に記載の方法。
  159. 1つ以上の抗凝固経路の活性化剤を添加するステップをさらに含む請求項137に記載の方法。
  160. プロテインCの活性化剤が添加される請求項159に記載の方法。
  161. プロテインC活性化剤がトロンボモジュリンである請求項160に記載の方法。
  162. フィブリン重合プロファイルが前記トロンボモジュリンを添加して、および添加せずに入手される請求項161に記載の方法。
  163. 前記活性化剤の複数の濃度が対応する複数の時間依存性測定プロファイルを提供するために使用され、および既知のサンプルの活性化剤の複数の濃度が対応する複数の時間依存性の既知のサンプルの測定プロファイルを提供するために使用され、さらに既知のサンプルおよび被験サンプルの測定プロファイルの1種以上のパラメーターの比率が比較される請求項137に記載の方法。
  164. 前記活性化剤のいずれかの濃度を1つ以上の抗凝固経路のモジュレーターの存在下もしくは不存在下で比較できる請求項137に記載の方法。
  165. 金属塩が活性化剤の一部分として、またはそれとは別個に添加され、被験サンプルに添加されると前記金属塩が金属二価カチオンに解離する請求項137に記載の方法。
  166. 金属二価カチオンがマグネシウム、カルシウムまたはマンガンである請求項165に記載の方法。
  167. 金属塩がマグネシウム、カルシウムまたはマンガンのハロゲン化物である請求項165の方法。
  168. 活性化剤が精製もしくは組み換え型組織因子を含む請求項137の方法。
  169. 活性化剤が均質化脳組織を含む請求項168の方法。
  170. リン脂質類を活性化剤と一緒に、または別個に添加するステップをさらに含む請求項137の方法。
  171. 被験サンプルへ緩衝剤および/または安定剤を添加するステップをさらに含む請求項137の方法。
  172. 時間依存性測定プロファイルが自動分析装置上で提供される吸光度または光透過率プロファイルである請求項137の方法。
  173. 活性化剤が、患者の状態に依存して凝固性亢進、正常もしくは凝固性低下のいずれであるかの判定を可能にするように十分に希釈された組織因子を含む請求項137の方法。
  174. 凝固時間以外の時間依存性測定プロファイルの一部分が既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルの同一部分と比較される請求項137の方法。
  175. 内因性テナーゼ複合体の形成における欠陥が検出される請求項137の方法。
  176. 第1の比率が活性化剤の2種の異なる濃度での少なくとも1種のパラメーターについて計算される請求項137の方法。
  177. 第2の比率が2種の異なる活性化剤濃度での既知のサンプルについて計算された第1の比率に比較して2種の異なる活性化剤濃度での前記第1の比率から計算される請求項176の方法。
  178. 第3の比率が第1試薬調製物での前記第2の比率および第2の試薬調製物での前記第2の比率から計算される請求項177の方法。
  179. 第1の試薬調製物が凝固活性化剤を含み、第2の試薬調製物が凝固活性化剤および抗凝固経路の活性化剤を含む請求項178の方法。
  180. 第1試薬が組織因子を含み、第2試薬が組織因子およびトロンボモジュリンを含む請求項179の方法。
  181. 第4の比率が、種々のエンドポイントに対して計算された前記第2の比率に比較して1つのエンドポイントに対して計算された前記第2比率から計算される請求項177の方法。
  182. エンドポイントの1つが凝固時間であり、別のエンドポイントが一次導関数の最小値である請求項181の方法。
  183. 被験サンプルへ小胞を添加するステップをさらに含む請求項137の方法。
  184. 小胞が、血小板、細胞破片、リン脂質小胞または血小板微粒子を含む請求項182の方法。
  185. プロテインC活性化剤を被験サンプルに添加するステップをさらに含む請求項137の方法。
  186. プロテインC活性化剤が、精製ヒトトロンボモジュリン、精製非ヒト哺乳動物トロンボモジュリン、可溶性もしくは膜結合トロンボモジュリン、天然トロンボモジュリンもしくはリン脂質を用いて再構成したトロンボモジュリン、部分的もしくは完全にグリコシル化したトロンボモジュリン、もしくは完全に脱グリコシル化したトロンボモジュリンである請求項185に記載の方法。
  187. 活性化剤が組み換え型もしくは精製組織因子、先端が欠損した組織因子、またはそれらの表面上で組織因子を発現する細胞を備えている請求項137の方法。
  188. 抗血栓性または凝固促進性医薬品治療を監視するための方法であって、
    患者からの第1被験サンプルを用意するステップと、
    被験サンプル中の凝固系の伝播相および増幅ループに依存してトロンビン急増を始動させるために被験サンプルへ活性化剤を添加するステップと、
    少なくとも一部には前記トロンビン急増を原因とするフィブリン重合を測定するステップと、
    患者が凝固性低下、正常もしくは凝固性亢進のいずれであるかを判定するステップ、またはベースラインを提供するステップと、
    患者が凝固性亢進もしくは凝固性低下である場合は、前記患者へ1種以上の抗血栓性もしくは凝固促進性医薬品を投与するステップと、
    前記医薬品の投与後の時点に前記患者からの少なくとも1つの追加のサンプルを用意するステップと、
    被験サンプル中の凝固系の伝播相および増幅ループに依存してトロンビン急増を始動させるために前記少なくとも1つの追加サンプルへ前記活性化剤を添加するステップと、
    少なくとも一部には前記トロンビン急増を原因とする前記第2サンプル中のフィブリン重合を測定するステップと、
    第2患者サンプルが凝固性低下、正常もしくは凝固性亢進のいずれであるかを判定するステップまたはベースラインからの変化を測定するステップと、
    第1被験サンプルからの凝固性低下もしくは凝固性亢進における何らかの変化、またはベースラインからの何らかの変化に基づいて医薬品療法の有効性を判定するステップと
    を含む方法。
  189. 被験サンプルへ小胞を添加するステップをさらに含む請求項188の方法。
  190. 小胞が、血小板、細胞破片、リン脂質小胞または血小板微粒子を含む請求項189の方法。
  191. フィブリン重合がプロテインC経路に感受性になることを誘発するためにプロテインCの活性化剤が添加される請求項188の方法。
  192. プロテインC活性化剤が精製ヒトトロンボモジュリン、精製非ヒト哺乳動物トロンボモジュリン、可溶性もしくは膜結合トロンボモジュリン、天然トロンボモジュリンもしくはリン脂質を用いて再構成したトロンボモジュリン、部分的もしくは完全にグリコシル化したトロンボモジュリン、もしくは完全に脱グリコシル化したトロンボモジュリンである請求項191に記載の方法。
  193. 活性化剤が組み換え型もしくは精製組織因子、先端が欠損した組織因子、またはそれらの表面上で組織因子を発現する細胞を備えている請求項188の方法。
  194. フィブリン重合が時間依存性測定プロファイルを提供するために経時的に監視される請求項188の方法。
  195. エンドポイントが時間依存性測定プロファイルから引き出される請求項194の方法。
  196. エンドポイントがモデルを使用することによって標準化される請求項195の方法。
  197. モデルが既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルからのエンドポイントに比較されたエンドポイントの比率もしくは差である請求項196の方法。
  198. エンドポイントが血餅形成の開始、プロファイル中の総合的変化、または血餅形成の開始後のプロファイルの勾配である請求項197の方法。
  199. 少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手され、追加のプロファイルが記憶装置からの既知のサンプルについて、または少なくとも1種の濃度で前記活性化剤を既知のサンプルに添加してフィブリン重合の形成を経時的に監視することによって入手される請求項194に記載の方法。
  200. 種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからの少なくとも1種のパラメーターが測定され、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から逸脱する濃度が測定される請求項199に記載の方法。
  201. エンドポイントが、一次導関数の最小値の時間指数もしくは数値、二次導関数の最小値もしくは最大値の時間指数もしくは数値、または変化の総合的大きさである請求項195に記載の方法。
  202. フィブリン重合の速度もしくは加速が時間依存性測定プロファイルから測定され、前記速度もしくは加速が前記既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速および/または種々の活性化剤濃度での被験サンプルの速度もしくは加速と比較される請求項194に記載の方法。
  203. フィブリン重合プロファイルがプロテインC活性化剤を添加して、および添加せずに入手される請求項191の方法。
  204. フィブリン重合プロファイルがトロンビン急増を始動させる前記活性化剤の複数濃度で入手される請求項203の方法。
  205. フィブリン重合プロファイルが既知のサンプルについての複数濃度で入手される請求項204の方法。
  206. 抗血栓性または凝固促進性医薬品治療を評価するための方法であって、
    ヒトもしくは非ヒト哺乳動物からの第1被験サンプルを用意するステップと、
    被験サンプル中の凝固系の伝播相および増幅ループに依存してトロンビン急増を始動させるために第1被験サンプルへ活性化剤を添加するステップと、
    少なくとも一部には前記トロンビン急増を原因とする第1被験サンプルへフィブリン重合を測定するステップと、
    前記サンプルが凝固性低下、正常もしくは凝固性亢進のいずれであるかを判定するステップまたはベースラインを提供するステップと、
    前記哺乳動物へ1種以上の抗血栓性もしくは凝固促進性医薬品を投与するステップと、
    前記医薬品の投与後の時点に前記哺乳動物からの少なくとも1つの追加のサンプルを用意するステップと、
    被験サンプル中の凝固系の伝播相および増幅ループに依存してトロンビン急増を始動させるために前記少なくとも1つの追加の被験サンプルへ前記活性化剤を添加するステップと、
    少なくとも一部には前記トロンビン急増を原因とする前記少なくとも1つの追加のサンプル中のフィブリン重合を測定するステップと、
    第2哺乳動物サンプルの凝固性低下または凝固性亢進の程度、またはベースラインからの変化を測定するステップと、
    第1被験サンプルからの凝固性低下または凝固性亢進における何らかの変化、またはベースラインからの何らかの変化に基づいて医薬品療法の有効性を判定するステップと
    を含む方法。
  207. 被験サンプルへ小胞を添加するステップをsらに含む請求項206の方法。
  208. 小胞が、血小板、細胞破片、リン脂質小胞または血小板微粒子を含む請求項207の方法。
  209. フィブリン重合がプロテインC経路に感受性になることを誘発するためにプロテインCの活性化剤が添加される請求項206の方法。
  210. プロテインC活性化剤が、精製ヒトトロンボモジュリン、精製非ヒト哺乳動物トロンボモジュリン、可溶性もしくは膜結合トロンボモジュリン、天然トロンボモジュリンもしくはリン脂質を用いて再構成したトロンボモジュリン、部分的もしくは完全にグリコシル化したトロンボモジュリン、もしくは完全に脱グリコシル化したトロンボモジュリンである請求項209に記載の方法。
  211. 活性化剤が組み換え型もしくは精製組織因子、先端が欠損した組織因子、またはそれらの表面上で組織因子を発現する細胞を備えている請求項206の方法。
  212. フィブリン重合が時間依存性測定プロファイルを提供するために経時的に監視される請求項206の方法。
  213. エンドポイントが時間依存性測定プロファイルから引き出される請求項212の方法。
  214. エンドポイントがモデルを使用することによって標準化される請求項213の方法。
  215. モデルが既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルからのエンドポイントに比較されたエンドポイントの比率もしくは差である請求項214の方法。
  216. エンドポイントが血餅形成の開始、プロファイル中の総合的変化、または血餅形成の開始後のプロファイルの勾配である請求項215の方法。
  217. 少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手され、追加のプロファイルが記憶装置からの既知のサンプルについて、または少なくとも1種の濃度で前記活性化剤を既知のサンプルに添加してフィブリン重合の形成を経時的に監視することによって入手される請求項212に記載の方法。
  218. 種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからの少なくとも1種のパラメーターが測定され、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から逸脱する濃度が測定される請求項217に記載の方法。
  219. エンドポイントが、一次導関数の最小値の時間指数もしくは数値、二次導関数の最小値もしくは最大値の時間指数もしくは数値、または変化の総合的大きさである請求項213に記載の方法。
  220. フィブリン重合の速度もしくは加速が時間依存性測定プロファイルから測定され、前記速度もしくは加速が前記既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速および/または種々の活性化剤濃度での被験サンプルの速度もしくは加速と比較される請求項212に記載の方法。
  221. フィブリン重合プロファイルがプロテインC活性化剤を添加して、および添加せずに入手される請求項209の方法。
  222. フィブリン重合プロファイルがトロンビン急増を始動させる前記活性化剤の複数濃度で入手される請求項221の方法。
  223. フィブリン重合プロファイルが既知のサンプルについての複数濃度で入手される請求項222の方法。
  224. 各サンプルの時間依存性プロファイルの一部分が既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルの同一部分と比較される請求項207の方法。
  225. 第1患者から血漿もしくは全血サンプルを用意するステップと、
    凝固を活性化するための1種以上の試薬、および金属カチオンもしくは金属カチオンに解離する金属塩、および小胞を添加するステップと、
    患者が凝固性亢進または凝固性低下であることを判定するステップと、
    第2患者からの血漿もしくは全血サンプルを用意するステップと、
    ステップ(b)と同様に同一凝固活性化剤、金属カチオンもしくは金属塩、および小胞を含む1種以上の試薬を第2患者サンプルへ添加するステップと、
    第2患者が第1患者とは対照的に凝固性低下または凝固性亢進以外であることを判定するステップと
    を含む方法。
  226. サンプルの止血能を評価するための方法であって、
    a.検査すべきサンプルを用意するステップと、
    b.前記サンプルへ凝固活性化剤を添加するステップと、
    c.時間依存性測定プロファイルを生成するステップと、
    d.時間依存性測定プロファイルからサンプルの止血能を評価するステップとを含む方法。
  227. 評価された止血能に基づいて前記サンプルが凝固性低下、正常または凝固性亢進のいずれであるかを判定するステップをさらに含む請求項226の方法。
  228. 前記サンプルが採取された患者が血栓性もしくは出血性傾向を有するかどうかを判定するステップをさらに含む請求項226の方法。
  229. 時間依存性測定プロファイルの全部もしくは一部分が既知のサンプルについての時間依存性測定プロファイルの全部もしくは一部分と比較される請求項226に記載の方法。
  230. 前記プロファイルの一部分が比較され、前記プロファイルの前記一部分が血餅形成の開始、プロファイル中の総合的変化、血餅形成の開始後のプロファイルの勾配、および血餅形成開始時点での加速のうちの1つ以上を含む請求項229に記載の方法。
  231. 少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手され、追加のプロファイルが記憶装置からの既知のサンプルについて、または少なくとも1種の濃度で前記活性化剤を既知のサンプルに添加してフィブリン重合の形成を経時的に監視することによって入手される請求項229に記載の方法。
  232. 第1活性化剤濃度での前記被験サンプルについての1つのプロファイル、および少なくとも1つの追加の第2活性化剤濃度での前記被験サンプルについてのプロファイルおよび/または1種以上の活性化剤濃度での既知のサンプルについての1つ以上のプロファイルを含む少なくとも2つの時間依存性フィブリン重合プロファイルが入手される請求項231に記載の方法。
  233. 活性化剤が組織因子を含む請求項226に記載の方法。
  234. 種々の活性化剤濃度を有する各時間依存性フィブリン重合プロファイルからの少なくとも1種のパラメーターが測定され、検査されている前記サンプルの少なくとも1種のパラメーターが正常から逸脱する濃度が測定される請求項231に記載の方法。
  235. 前記少なくとも1種のパラメーターが一次導関数の最小値の時間指数および数値、二次導関数の最小値および最大値の時間指数および数値並びに変化の総合的大きさから選択される請求項234に記載の方法。
  236. 各フィブリン重合プロファイルの一部分が既知のサンプルについてプロファイルの同一部分と比較される請求項232に記載の方法。
  237. 前記部分が一次導関数の最小値の時間指数、一次導関数の最小値、二次導関数の最小値の時間指数、二次導関数の最小値、二次導関数の最大値の時間指数、二次導関数の最大値、変化の総合的大きさの1つ以上である請求項236に記載の方法。
  238. 前記部分がフィブリン重合の速度もしくは加速であり、前記速度もしくは加速が前記既知のサンプルについての同一活性化剤濃度での速度もしくは加速と比較される請求項236に記載の方法。
  239. 前記被験サンプルおよび前記正常サンプルについての前記パラメーターの差もしくは比率が測定される請求項236に記載の方法。
  240. 患者から被験サンプルを用意するステップと、
    凝固活性化剤および任意で抗凝固経路の活性化剤の存在下で前記サンプルにおける凝固を開始させるステップであって、前記凝固活性化剤は内因性テナーゼ依存性フィブリン重合を生じさせる量で前記サンプルへ添加されるステップと、
    時間依存性プロファイルを引き出せるように前記内因性テナーゼ依存性フィブリン重合の形成を経時的に監視するステップと、
    前記被験サンプルの止血能を評価するために時間依存性プロファイルからの1つのエンドポイントを観察するステップと
    を含む方法。
  241. a)〜d)のステップを繰り返すが、凝固活性化剤の濃度を変化させる、抗凝固活性化剤の濃度を変化させる、および/またはエンドポイントを変更するステップをさらに含む方法。
  242. 第1患者サンプルが凝固性亢進または凝固性低下であるときにステップe)が実施される請求項241の方法。
  243. 第1患者サンプルが軽度に凝固性亢進または凝固性低下であるときにステップe)が実施される請求項242の方法。
  244. 自動凝固分析装置上で実施される請求項240の方法。
  245. 時間依存性プロファイルがキュベットを通る吸光度または光透過率を監視することによって提供される請求項244の方法。
  246. 凝固活性化剤が組織因子であり、抗凝固経路活性化剤がトロンボモジュリンであり、さらにエンドポイントが一次導関数の最小値の時間指数、一次導関数の最小値、二次導関数の最小値の時間指数、二次導関数の最小値、二次導関数の最大値の時間指数、二次導関数の最大値、および変化の総合的大きさ殻選択される請求項241の方法。
  247. エンドポイントが凝固時間以外である請求項241の方法。
  248. ステップe)において凝固活性化剤の濃度、抗凝固経路の活性化剤の濃度、およびエンドポイントのうちの1つ以上が変更される請求項241の方法。
  249. エンドポイントが、血餅形成の開始、時間依存性プロファイルにおける総合的変化、血餅形成の開始後のプロファイルの勾配、および/または血餅形成の時間の加速である請求項241の方法。
  250. エンドポイントが曲線当てはめ関数内で可変性である請求項240の方法。
  251. フィブリン重合測定が正常に近いフィブリン重合プロファイルを生じさせるために患者の療法を調整するために使用される請求項188の方法。
  252. サンプルの止血能を評価するための方法であって、
    サンプルに凝固活性化剤、リン脂質小胞、金属イオンまたは前記サンプルがクエン酸添加される場合は金属塩、および任意で抗凝固経路の活性化剤を添加するステップと、
    サンプル中のフィブリン重合を監視するステップと、
    フィブリン重合の動態に基づいて前記サンプルの止血能を評価するステップとを含み、凝固活性化剤は、試薬を前記サンプルと混合したときに約0.75〜3.0ピコモル濃度範囲を生じさせるように十分に希釈された組織因子である方法。
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