JP2004517773A - 運搬車のためのデポジット錠 - Google Patents

Abstract

【解決手段】本発明は、運搬車１５、特にショッピングカートのためのデポジット錠１に関し、このデポジット錠が、この運搬車１５に設けられている担持部分１６に固定のための固定部材４を有しており、および、この固定部材４と結合された、この運搬車１５のグリップロッド１８に固定または支持のためのものである中間部材６を有しており、その際、このデポジット錠１が、結合装置２および結合部材３を備えており、この結合部材が、他の同じ運搬車１５のデポジット錠１に連結するために設けられており、且つその際、この固定部材４が、断片５でもってグリップロッド１８への方向に、および中間部材６が、断片７でもって担持部分１６への方向に延長されている。本発明は、断片５、７が、重なり合って設けられていること、および、結合装置２が、基本的に、これら断片５、７の内の１つに存在していることによって特徴付けられる。

Description

【０００１】
本発明は、運搬車、特にショッピングカートのためのデポジット錠に関し、このデポジット錠が、
この運搬車に設けられている担持部分に固定のための固定部材を有しており、および、この固定部材と結合された、この運搬車のグリップロッドに固定または支持のためのものである中間部材を有しており、
その際、このデポジット錠が、結合装置および結合部材を備えており、この結合部材が、他の同じ運搬車のデポジット錠に連結するために設けられており、
且つその際、この固定部材が、断片でもってグリップロッドへの方向に、および中間部材が、断片でもって担持部分への方向に延長されている。
【０００２】
ドイツ連邦共和国実用新案第９３ １３ ４９９号明細書が、運搬車を記載しており、この運搬車は、デポジット錠を備えており、このデポジット錠が、相応して短縮されたグリップロッドと、運搬車の両方の担持部分の一方の担持部分との間に設けられている。このデポジット錠は、その際にグリップロッドと結合されており、且つそれぞれに担持部分に設けられている一方のキャップとねじ止めされている。
【０００３】
必要でない運搬車、特にショッピングカートは、デポジット錠を用いて、互いに連結された状態で一列に格納される。特に、これら運搬車の取出しおよび運び戻しが、ある配置場所において、不意に、何の運搬車ももはや使用のための十分な数において存在しないように、異なって行われた場合、このような運搬車の列または列の一部は、しばしば、１つの配置場所から他の配置場所へと押して動かされねばならない。運搬車から成る列の押し動かしの際、必然的に、曲線軌跡も走行せねばならず、その際、チェーンに設けられている結合部材に、非常に大きなこれらチェーンの長手方向に指向する引張力が作用し、これら引張力は、最終的に、このデポジット錠によって、および従って個別のカートによって収容されねばならない。冒頭に記載した実用新案明細書の図２において示された、差込み結合として形成された構造は、この上記された引張力に関して、改善が必要である。このデポジット錠と担持部分に設けられているキャップとの間の結合部は、グリップロッドの長手軸線方向において相対的に短く寸法設定されており、従って、このグリップロッドに対して横方向に整向された引張力の発生の際、少なくとも、提案された結合部の緩み発生が、心配されねばならない。
【０００４】
従って、本発明の課題は、いまここで問題になっている当面の様式のデポジット錠を、このデポジット錠が、外側から作用する力、特に先に記載した引張力を損害を被らずに収容することが可能であるように、および、その際に、結合装置が、合目的な方法で、このデポジット錠に格納されるように、更に発展させることである。
【０００５】
この課題の解決策は、固定部材および中間部材の断片が、重なり合って設けられていること、および、結合装置が、基本的に、これら断片の内の１つに存在していることにある。
【０００６】
上述された断片の重なり合って設けられた配設によって、これら断片は、比較的に長く寸法を設定され、従って、大きな相互の支持面が形成され、これら支持面が、外側からデポジット錠に作用する力、特に運搬車の長手方向に指向する、他の連結された運搬車の結合部材を介してこのデポジット錠に作用する引張力を、損害を被らずに収容することを可能にする。この固定部材および中間部材の断片の重なり合い部は、合目的に形状一体的に行われ、従って、この重なり合い部に対して横方向に作用する力は、損害を被らずに抑制可能である。このことによって、同様に結合装置が、基本的にこれら断片の内の１つに格納することも可能である。何故ならば、これら固定部材および中間部材は、力の作用の際に、これら部分の撓曲げを何ら心配する必要が無いように、寸法を設定され得るからである。従って、この結合装置は、何ら撓み力に曝されていない。これら断片の重ね合わせは、全く、ただ１つの面上においてだけ行われる。しかしながら、これら断片の重ね合わせを、少なくとも２つの異なる面上において行うことはより合目的であり、従って、この固定部材と中間部材との間に形成される結合は、極めて安定的であることは明らかである。安定性の理由から、グリップロッドの長手方向において測定されたこの重なり合い部の長さが、これと同じ方向において測定された結合装置の幅よりも大きいように選択することは、付加的に有利であることは明らかである。
【０００７】
次に、実施例に基づいて本発明を詳しく説明する。
【０００８】
図１は、当該の面から見たデポジット錠１を示しており、この面から、デポジット（硬貨、カード、等）が、公知の、このデポジット錠１内に設けられている結合装置２内へと挿入可能である。このデポジット錠１の、向かい合って位置するここで図では目視できない面上に、公知の方法で、開口部が設けられており（図５を参照のこと）、この開口部は、他の運搬車の結合部材３の収容のためのものである。このデポジット錠１は、固定部材４を有しており、この固定部材が、担持部分１６に、固定式に固定されており、この担持部分は運搬車１５に設けられている。更に、このデポジット錠１は、中間部材６を備えており、この中間部材が、この運搬車１５に設けられているグリップロッド１８の端部に差し込まれている。この固定部材４は、有利には水平方向に指向する断片５を有しており、この断片が、このグリップロッド１８への方向に延長されている。この中間部材６は、断片７を備えており、この断片が、他方また有利には水平に、この担持部分１６への方向に延長されている。これら断片５、７は、相互に重なり合って設けられており、且つ、この通常水平方向に指向する重なり合い部８を介して、互いに解離可能に結合されている。この断片５、７の結合は、ねじ止め、またはピン止めによって、または同様に、全く別の様式の形状一体化結合によっても行われる。このデポジット錠１の結合装置２は、組付けられるべき個別部品、及び／または構造部品群から成ると同様に、カセット形状の構造ユニットによっても形成され、この構造ユニットは、このデポジット錠１に設けられている、詳細には図示されていないスペース内に格納されている。実施例において、この結合装置２は、完全に、中間部材６の断片７内に設けられている。この結合装置２は、同様に、付加的に固定部材４を必要とすることも有り得る。同様に、この結合装置２を、もっぱら、この固定部材４の断片５内に格納することも可能である。実施例において、グリップロッド１８の軸線方向において測定された重なり合い部８の長さＡは、同じ方向において測定された、この実施例においてカセットとして形成された結合装置２の幅Ｂよりもより大きい。このデポジット錠１は、適当な位置において、一種の鍵から成る、公知の結合部材３を担持しており、この鍵が可撓性の部材、例えばチェーンに固定されており、その際、この可撓性の部材が、他方また、このデポジット錠１に配設されている（図５を参照のこと）。参照数字１０でもって記号を付けられた、図面内において２つの水平方向に指向する一点鎖線で図示された線分が図示されており、これら線分は、それぞれ２つの、共通の、垂直方向の、またはほぼ垂直方向の、固定部材４および中間部材６の結合面９と交差している。これら線分１０は、公知の係止手段を示唆し、これら係止手段によって、この固定部材４および中間部材６が、これら固定部材と中間部材の組み合わせの後に、付加的に固定される。水平方向に指向する重なり合い部８を基点として延びる共通の結合面９は、もちろん、同様に、この重なり合い部８の更なる部分として見做される。即ち、この重なり合い部８は、ただ図において見て取れる水平方向の断片によってだけ形成されている必要は無い。前述のことは、例えば図が、図１に対して９０°回転された場合に明確になる。その場合に、この固定部材４および中間部材６の重なり合い部８は、ほぼＺ字形の、即ち角のある経過を有している。この固定部材４および中間部材６の組み合わせは、基本的に、異なる方法で行われ得る。形状一体化結合のその都度の選択は、重要である。
【０００９】
切断線Ｘ−Ｘに沿って、図２がデポジット錠１の断面図を示している。中間部材６は、この中間部材の断片７に、蟻継ぎ形状の凸部１１を有しており、この突出部が、グリップロッド１８の長手軸線１９に対して平行に指向している。この突出部１１は、形状一体的に、固定部材４の断片５に設けられている蟻継ぎ形状の溝部１２に挿入されている。この固定部材４と中間部材６の組み合わせは、グリップロッド１８に対して長手方向、即ち水平方向において行われる（図１も参照せよ）。
【００１０】
図３において示された実施例において、中間部材６の断片７の下側面に、アンダーカットを備える突出部１３が設けられており、これら突出部は、開口部１４内への係止不動的な挿入のためのものであり、これら開口部が、固定部材４の断片５の上側面に設けられている。この固定部材４と中間部材６の組み合わせは、ここで、垂直方向において行われる（２方向矢印を参照せよ）。
【００１１】
図４は、立体図において、固定部材４の他の実施形態を示している。両方の垂直方向の結合面９′の間で、上から目視できる水平方向の断片の面９が設けられている（図１も参照せよ）。その面において他の運搬車１５の結合部材３が、デポジット錠１内に挿入される、当該の面において、固定部材が壁部２２を有し、この壁部が、グリップロッド１８の長手方向に対して平行に指向している。固定部材４上に載置された状態において、中間部材６は、グリップロッド１８の長手方向に対して横方向に、壁部２２において、および従って固定部材４に支持されており、その際、次いで、固定部材４および中間部材６の共通の結合面９が、接し合うように接触し、且つ重なり合い部８が、ほぼ図１において説明されているように形成されている。実施例において、この壁部２２の内側に、２つの円錐形に形成された突出部１３が設けられており、且つ、比較的に高く配置された結合面９の前方の端部に、同様に円錐形に形成された凹部１４が組み込まれている。載置されるべき、図示されていない中間部材６において、相応する位置に、突出部１３の収容のためのものである凹部１４、および凹部１４内への挿入のためのものである突出部１３が設けられている。この突出部１３および凹部１４は、共通の結合部分を形成しており、これらが、最終的に、位置的に精確なおよび嵌合的に精確な固定部材４と中間部材６の結合の役割を果たす。最初に、この固定部材４上への中間部材６の載置が位置移動するように行われ、即ち、この中間部材６が図において幾分右の方へ移動され、上から下に向かってこの固定部材４に、共通の結合面９が接し合うように接触し且つ重なり合い部８が大部分で形成されるように装着される。引き続いて、この中間部材６は、図において左の方へ、壁部２２に抗して押圧され、従って、上記の突出部１３および凹部１４を介して、この固定部材４と中間部材６の形状一体的な連結が達せられる。この組み合わせ工程は、この実施例の場合、先ず第一に、垂直方向において、次いで水平方向において経過される（屈曲された２方向矢印を参照せよ）。
【００１２】
図５は、ショッピングカートとして形成された運搬車１５が示されており、この運搬車のデポジット錠１が、この運搬車１５の手押し装置１７の右側に設けられている。固定部材４は、かご２０の構成要素である担持部分１６に載置されている。この固定部材４と形状一体的に結合された中間部材６は、グリップロッド１８の右端部に差し込まれている。このグリップロッド１８は、このグリップロッドの左端部によって、キャップ２１内に入り込んでおり、このキャップが、かご２０の、向かい合って位置する側面設けられている他の担持部分１６に載置され、且つこの担持部分に固定されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】
デポジット錠の図である。
【図２】
図１に相応する、切断線Ｘ−Ｘに沿っての断面図である。
【図３】
他の実施例の図である。
【図４】
立体図における固定部材の図である。
【図５】
ショッピングカートとして形成された運搬車の右側に組付けられている、デポジット錠の図である。

Claims (9)

1. 運搬車（１５）、特にショッピングカートのためのデポジット錠（１）であって、このデポジット錠が、
   この運搬車（１５）に設けられている担持部分（１６）に固定のための固定部材（４）を有しており、および、この固定部材（４）と結合された、この運搬車（１５）のグリップロッド（１８）に固定または支持のためのものである中間部材（６）を有しており、
   その際、このデポジット錠（１）が、結合装置（２）および結合部材（３）を備えており、この結合部材が、他の同じ運搬車（１５）のデポジット錠（１）に連結するために設けられており、
   且つその際、この固定部材（４）が、断片（５）でもってグリップロッド（１８）への方向に、および中間部材（６）が、断片（７）でもって担持部分（１６）への方向に延長されている様式の上記デポジット錠において、
   断片（５、７）が、重なり合って設けられていること、および、結合装置（２）が、基本的に、これら断片（５、７）の内の１つに存在していることを特徴とするデポジット錠。
2. 断片（５、７）は、重なり合い部（８）によって、形状一体的に、及び／または係止不動的に、互いに結合されていることを特徴とする請求項１に記載のデポジット錠。
3. 断片（５、７）の配設によって形成された重なり合い部（８）は、水平方向に、または角度をもって指向するように構成されていることを特徴とする請求項１または２に記載のデポジット錠。
4. グリップロッド（１８）の軸線方向において測定された重なり合い部（８）の長さは、同じ方向において測定された結合装置（２）の幅よりも大きいように構成されていることを特徴とする請求項１から３のいずれか一つに記載のデポジット錠。
5. 固定部材（４）および中間部材（６）は、共通の、垂直方向に、またはほぼ垂直方向に設けられた結合面（９）を有していることを特徴とする請求項１から４のいずれか一つに記載のデポジット錠。
6. 中間部材（６）は、グリップロッド（１８）の長手方向に対して横方向に、固定部材（４）に支持されていることを特徴とする請求項１から５のいずれか一つに記載のデポジット錠。
7. 固定部材（４）および中間部材（６）に、共通の結合部分が設けられており、これら結合部分が、この固定部材（４）と中間部材（６）の、最終的に位置的に精確な結合の役割を果たしているように構成されていることを特徴とする請求項１から６のいずれか一つに記載のデポジット錠。
8. 固定部材（４）および中間部材（６）の組合せ工程は、水平のか、それとも垂直の方向において、または垂直および引き続いて水平の方向において、経過することを特徴とする請求項１から７のいずれか一つに記載のデポジット錠。
9. 固定部材（４）および中間部材（６）は、付加的に、互いにねじ止め、またはピン止めされていることを特徴とする請求項１から８のいずれか一つに記載のデポジット錠。