JP2004517142A - 新規な1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体およびこれの化合物を含有する染色剤 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
本発明は、新規な1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体ならびにこの化合物を含有するケラチン繊維染色用の薬剤に関する。
【0002】
ケラチン繊維、特に毛髪染色の分野では、酸化染料は非常に重要なものになっている。この場合、適当な酸化剤の存在下で、特定の顕色物質が特定のカップラー物質と反応することによって発色が生じる。この際、顕色物質として、特に2,5‐ジアミノトルオール、2,5‐ジアミノフェニルエチルアルコール、p‐アミノフェノール、1,4‐ジアミノベンゾールおよび4,5‐ジアミノピラゾールが組み入れられ、またカップラー物質として、例えばレゾルシン、4‐クロルレゾルシン、1‐ナフトール、3‐アミノフェノール、m‐フェニレンジアミン、2‐アミノ‐4‐(2’‐ヒドロキシエチル)アミノ‐アニソール、1,3‐ジアミノ‐4‐(2’‐ヒドロキシエトキシ)ベンゾール、および2,4‐ジアミノ‐5‐フルオル‐トルオールが挙げられる。
【0003】
ヒトの毛髪染色のために使用される酸化染料には、所望の色濃度に染色する以外に、多数のさらなる必要条件が決められている。すなわち、この染料は、毒物学的、皮膚科学的な観点から危険性がなくて、かつ生じた毛髪染色が優れた耐光性、耐パーマネント性、耐酸性および耐摩擦性を示すことが必要である。ただし、このような染色は、光、摩擦、及び化学薬剤の作用のないときには、どんな場合でも少なくとも4〜6週間の期間は安定的に残留していなければならない。その上、適当な顕色物質とカップラー物質の組み合わせによって、多彩な色彩の種々の染色色合いを生じさせることができることも必要である。
【0004】
EP‐PS 0819424ならびにEP‐OS 0634163には、顕色物質として、特に2‐アルキル‐p‐フェニレンジアミンまたはこれの塩類を含有する毛髪酸化染色剤が記載されている。
【0005】
しかし、特定の量にて酸化染料前駆体(Oxidationfarbstoffvorstufen )についての前述の必要条件を満たす新規な顕色物質に対する要望がさらに存在している。
【0006】
今ここに、驚くべきことに、一般式(I)で表される新規なp‐ジアミノベンゾール誘導体が、顕色物質についての前記必要条件を格別に高く満たすことが見いだされた。即ち、このような顕色物質を最もよく知られたカップラー物質と共に用いることで、染色強度の優れた色濃淡が達成され、並外れた光安定性と洗浄安定性がもたらされる。
【0007】
それゆえ、本発明の対象は、下記の一般式(I)で表される1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体またはこれらの生理学的に温和な水溶性塩である。
【0008】
【化3】
【0009】
〔上式において、
R1、R2、R3およびR4は、独立して別々に水素、C1 〜C6 ‐アルキル基、C2 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基、C3 〜C4 ‐ジヒドロキシアルキル基またはC1 〜C4 ‐アルコキシ‐(C1 〜C2 )‐アルキル基であるか、或いはR1およびR2、もしくはR3およびR4は、脂肪族四員環〜脂肪族八員環を形成し、但し残基R1〜R4の少なくとも二つは水素であり、
R5は、水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、C1 〜C4 ‐アルキル基、C1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基または、C1 〜C4 ‐アルコキシ基であり、
R6、R7およびR8は、独立して別々に水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、シアノ基、C1 〜C4 ‐アルコキシ基、C1 〜C6 ‐アルキル基、‐C(O)H基、‐Si(CH3 )3 基、C1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基、C3 〜C4 ‐ジヒドロキシアルキル基、‐CH2 ‐Si(CH3 )3 基、または下記の式(II)で表される残基であり、
【0010】
【化4】
【0011】
R9は、水素、アミノ基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基またはヒドロキシ基である。〕
【0012】
式(I)の化合物として、例えば以下の化合物を挙げることができる。
1,4‐ジアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾール、2‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オール、3‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐スチリル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐スチリル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、および1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール。
【0013】
前記式(I)の化合物において、
(i)残基R5、R6、R7およびR8の1個以上が水素であり、かつ/または、
(ii)R1、R2、R3およびR4が同時に水素であり、かつ/または、
(iii)残基R6、R7およびR8の1個以上がC1 〜C4 ‐アルキル基もしくはC1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基である化合物が好ましい。
【0014】
特に、以下の化合物が好ましいものとして挙げられる。
1,4‐ジアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、2‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オールおよび3‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オール。
【0015】
前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、フリーの塩基でも添加できるし、例えば塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸又はクエン酸などの、無機酸または有機酸との生理学的に温和な塩類の形態でも添加できる。
【0016】
本発明の前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、公知の合成方法を採用することにより製造することができる。本発明の化合物の合成は、例えば以下の方法を実施することで達成できる。
【0017】
a)下記式(III)の置換ベンゼン類と、下記式(IV)の化合物:
【0018】
【化5】
【0019】
とのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒カップリング〔但し、Raは、例えば、ワイリーインターサイエンス(1991年)の第7章、有機合成の「保護基」の章に記載されているような保護基を意味し、
Rbは、NR1RaまたはNO2 を意味し、
RcはハロゲンでRdはB(OH)2 、もしくはRcはB(OH)2 でRdはハロゲンを意味し、かつ
R1、R5、R6、R7およびR8は前記式(I)における意味である〕、
そして引き続いて保護基の分離、または保護基の分離とニトロ基の還元が行われる方法、或いは
b)下記式(V)の置換ベンゼン類:
【0020】
【化6】
【0021】
と、前記式(IV)の化合物とのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒カップリング、
〔但し、残基Rc、Rd、R5、R6、R7およびR8は、前記式(I)〜前記式(IV)の記載した意味である〕、そして引き続き、このようにして得られた下記式(VI)の置換されたベンゼン類を、式HNR1R2のアミンで置換し、
【0022】
【化7】
【0023】
〔但し、R1、R2は前記式(I)に記載した意味である〕、そして引き続いてニトロ基の還元が行われる方法。
【0024】
本発明の式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、水への高い溶解性を示し、かつ、高い染色強度と優れた染色安定性(特に耐光安定性、耐洗浄安定性、耐摩擦安定性に関して)を有する染色を可能とするものである。さらに、前記式(I)の化合物は、特に後述の染色剤の構成成分として優れた保存安定性を有している。
【0025】
それゆえ、本発明のさらに別の対象は、例えば毛髪、毛皮、羽毛または羊毛などのケラチン繊維(特にヒトの毛髪)を酸化染色するための、顕色物質‐カップラー物質の組み合わせを主剤とした薬剤であり、この顕色物質として前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体の少なくとも1種を含有する薬剤に関する。
【0026】
前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、本発明の染色剤中に約0.005〜20重量%の量にて含有され、この際、約0.01〜5.0重量%の量、特に0.1〜2.5重量%の量にて含有されるのが好ましい。
【0027】
好ましいカップラー物質として、例えば以下のものが挙げられる。
N‐(3‐ジメチルアミノ‐フェニル)‐尿素、2,6‐ジアミノ‐ピリジン、2‐アミノ‐4‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニソール、2,4‐ジアミノ‐1‐フルオル‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐メトキシ‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐エトキシ‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジ〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1,5‐ジメトキシ‐ベンゾール、2,3‐ジアミノ‐6‐メトキシ‐ピリジン、3‐アミノ‐6‐メトキシ‐2‐(メチルアミノ)‐ピリジン、2,6‐ジアミノ‐3,5‐ジメトキシ‐ピリジン、3,5‐ジアミノ‐2,6‐ジメトキシ‐ピリジン、1,3‐ジアミノ‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐ベンゾール、1,3‐ジアミノ‐4‐(2,3‐ジヒドロキシプロポキシ)‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1,5‐ジ(2‐ジドロキシエトキシ)‐ベンゾール、1‐(2‐アミノエトキシ)‐2,4‐ジアミノ‐ベンゾール、2‐アミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐4‐メチルアミノ‐ベンゾール、2,4‐ジアミノフェノキシ‐酢酸、3‐〔ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニリン、4‐アミノ‐2‐ジ〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1‐エトキシ‐ベンゾール、5‐メチル‐2‐(1‐メチルエチル)‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニリン、3‐〔(2‐アミノエチル)‐アミノ〕‐アニリン、1,3‐ジ(2,4‐ジアミノフェノキシ)‐プロパン、ジ(2,4‐ジアミノフェノキシ)‐メタン、1,3‐ジアミノ‐2,4‐ジメトキシ‐ベンゾール、2,6‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)アミノ‐トルオール、4‐ヒドロキシインドール、3‐ジメチルアミノ‐フェノール、3‐ジエチルアミノ‐フェノール、5‐アミノ‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐フルオル‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐メトキシ‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐エトキシ‐2‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐2,4‐ジクロル‐フェノール、5‐アミノ‐2,4‐ジクロル‐フェノール、3‐アミノ‐2‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐2‐クロル‐6‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐フェノール、2‐〔(3‐ヒドロキシ‐フェニル)アミノ〕‐アセトアミド、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐4‐メトキシ‐2‐メチル‐フェノール、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキエチル)アミノ〕‐フェノール、3‐〔(2‐メトキシエチル)‐アミノ〕‐フェノール、5‐アミノ‐2‐エチル‐フェノール、5‐アミノ‐2‐メトキシ‐フェノール、2‐(4‐アミノ‐2‐ヒドロキシフェノキシ)‐エタノール、5‐〔(3‐ヒドロキシプロピル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2,3‐ジヒドロキシプロピル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、2‐アミノ‐3‐ヒドロキシ‐ピリジン、5‐アミノ‐4‐クロル‐2‐メチル‐フェノール、1‐ナフトール、2‐メチル‐1‐ナフトール、1,5‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、1,7‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2,3‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2,7‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2‐メチル‐1‐ナフトール‐アセテート、1,3‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1‐クロル‐2,4‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、2‐クロル‐1,3‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1,2‐ジクロル‐3,5‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐ベンゾール、1,5‐ジクロル‐2,4‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1,3‐ジヒドロキシ‐2‐メチル‐ベンゾール、3,4‐メチレンジオキシ‐フェノール、3,4‐メチレンジオキシ‐アニリン、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1,3‐ベンゾジオキソール、6‐ブロム‐1‐ヒドロキシ‐3,4‐メチレンジオキシ‐ベンゾール、3,4‐ジアミノ‐安息香酸、3,4‐ジヒドロ‐6‐ヒドロキシ‐1,4(2H)‐ベンゾキサジン、6‐アミノ‐3,4‐ジヒドロ‐1,4(2H)‐ベンゾキサジン、3‐メチル‐1‐フェニル‐5‐ピラゾロン、5,6‐ジヒドロキシ‐インドール、5,6‐ジヒドロキシ‐インドリン、5‐ヒドロキシ‐インドール、6‐ヒドロキシ‐インドール、7‐ヒドロキシ‐インドールおよび2,3‐インドリンジオン。
【0028】
ここに記載されている前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体の好ましい性質は、これらが単独の顕色物質として使用されても示されるが、もちろん、この式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、公知の顕色物質、例えば、1,4‐ジアミノベンゾール、2,5‐ジアミノトルオール、2,5‐ジアミノフェニルエチルアルコール、4‐アミノフェノール及びこれの誘導体(例えば4‐アミノ‐3‐メチル‐フェノールなど) 、4,5‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエチル)‐ピラゾール、4,5‐ジアミノ‐1‐ベンジル‐ピラゾール、4,5‐ジアミノ‐1‐(4‐メチル‐ベンジル)‐ピラゾール、またはテトラアミノ‐ピリミジンなどと一緒に添加することも可能である。
【0029】
前記のカップラー物質と顕色物質は、本発明の染色剤中にそれぞれ単独で含まれてもよいし、一緒に混合で含まれてもよく、この際、本発明の染色剤中のカップラー物質と顕色物質の(染色剤の総量に対する)総量は、それぞれ約0.005〜20重量%、好ましくは約0.01〜5.0重量%であり、特に0.1〜2.5重量%である。
【0030】
ここに記載されている染色剤中に含まれる顕色物質とカップラー物質の組み合わせの総量は、約0.01〜20重量%であることが好ましく、この際、約0.02〜10重量%、特に0.2〜6.0重量%の量がとりわけ好ましい。顕色物質およびカップラー物質は一般的に略等モルの量にて添加されるが、これに関して顕色物質が、ある程度の余剰量または不足量で存在する場合でも、支障ない。
【0031】
更に、上記の本発明の染色剤は、別の染色成分、例えば、6‐アミノ‐2‐メチルフェノール及び2‐アミノ‐5‐メチルフェノール、並びに、さらに例えばトリフェニルメタン染料(4−[(4’− アミノフェニル)−(4’ イミノ−2’’,5’’− シクロヘキサジエン−1’’− イリデン)−メチル] −2− メチルアミノベンゾール‐モノヒドロクロリド(C.I.42510) および4−[4’ アミノ−3’−メチル− フェニル)−(4’’− イミノ−3’’− メチル−2’’,5’’シクロヘキサジエン−1’’− イリデン)−メチル]−2 − メチル− アミノベンゾールモノヒドロクロリド(C.I.42520) など)、芳香族ニトロ染料、(4−(2’−ヒドロキシエチル) アミノ− ニトロトルオール、2−アミノ−4,6− ジニトロフェノール、2−アミノ−5−(2’− ヒドロキシエチル) アミノ− ニトロベンゾール、2−クロル−6−(エチルアミノ)−4−ニトロフェノール、4−クロル−N−(2−ヒドロキシエチル−2− ニトロアニリン、5−クロル−2− ヒドロキシ−4− ニトロアニリン、2−アミノ−4− クロル−6− ニトロフェノール及び1−[(2’− ウレイドエチル) アミノ−4− ニトロベンゾールなど)、アゾ染料(6−[(4’− アミノフェニル) アゾ]−5−ヒドロキシナフタリン−1− スルホン酸− ナトリウム塩(C.I.14805) など)、および分散染料(1,4−ジアミノアントラキノン及び1,4,5,8−テトラアミノ‐アントラキノンなど)などの一般的な直接染料を追加して含有してもよい。上記の染色成分を、本発明の染色剤中に約0.1〜4.0重量%の量にて含有することができる。
【0032】
もちろん、カップラー物質および顕色物質、ならびにこの他の染色成分は、それが塩基である場合には、有機酸又は無機酸(例えば塩酸又は硫酸)との生理学的に温和な塩の形態で添加することもでき、或いは、それが芳香族のOH基を有する場合には、例えばアルカリフェノレートのような塩基との塩の形態でも添加することもできる。
【0033】
さらに、本発明の染色剤は、毛髪染色に用いられる場合に、更にこの他の一般的な化粧品添加剤、例えばアスコルビン酸、チオグリコール酸又は亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤、ならびに香料油、錯体形成剤、湿潤剤、乳化剤、増粘剤および保護物質を含有してもよい。本発明の染色剤の調合形態は、例えば溶液、特に水性又は水‐アルコール性溶液でもよい。しかし、特に好ましい調合形態は、クリーム、ジェル又はエマルションである。これらの調合物は、前記の染料成分と、このような調合において一般的な添加物との混合により調製される。
【0034】
溶液、クリーム、エマルション又はジェルにおける一般的な添加物には、例えば、水、低級脂肪族アルコール(例えばエタノール、プロパノール又はイソプロパノール)、グリセリン又はグリコール(例えば1,2‐プロピレングリコール)等の溶剤、更には、例えば脂肪族アルコールサルフェート、オキシエチル化脂肪族アルコールサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルベンゾールスルホネート、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベタイン、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド及びオキシエチル化脂肪酸エステルのような、アニオン性、カチオン性、両性又は非イオン性の界面活性物質の属から選ばれる湿潤剤あるいは乳化剤、更に、高級脂肪族アルコール、澱粉、セルロース誘導体、ペトロラタム、パラフィン油及び脂肪酸のような増粘剤、ならびに、カチオン性樹脂、ラノリン誘導体、コレステリン、パントテン酸およびベタインのようなこの他の保護物質が挙げられる。上記の成分は、このような目的において、一般的な量で用いられ、例えば前記の湿潤剤および乳化剤は、約0.5〜30重量%の濃度、前記の濃縮剤は、約0.1〜25重量%の量で、そして前記の保護物質は、約0.1〜5.0重量%の濃度で用いられる。
【0035】
調合によっては、上記の本発明の染色剤は、弱酸性、中性またはアルカリ性で反応可能である。本発明の染色剤は、特に6.5〜11.5のpH値を有し、塩基性への調整はアンモニアで行われるのが好ましい。しかし更に、例えばモノエタノールアミン及びトリエタノールアミンなどの有機アミン、或いはさらに、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのような無機の塩基を用いて行われてもよい。酸性領域へのpHの調整のためには、無機又は有機の酸、例えばリン酸、酢酸、クエン酸又は酒石酸などが挙げられる。
【0036】
毛髪の酸化染色のために使用するには、前記の染色剤を、その使用の直前に酸化剤と混合し、毛髪の量に応じて、毛髪染色処理に充分な量、一般的には約60〜200グラムのこれらの混合物を毛髪上に塗布する。
【0037】
毛髪染色を生じさせるための酸化剤としては、主に過酸化水素または、これの、尿素、メラミン、ホウ酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムへの付加化合物で、3〜12%、好ましくは6%の水性溶液の形態のものが挙げられるが、空気中の酸素も挙げられる。酸化剤として、6%の過酸化水素溶液を用いた場合、毛髪染色剤と酸化剤との重量比は、5:1〜1:2を示し、しかし1:1が特に好ましい。特に、毛髪染色剤中の染料濃度が高い場合や、同時に毛髪の強い漂白を意図する場合に、多量の酸化剤が用いられる。前記の混合物を、15〜50℃で約10〜45分間、好ましくは30分間、毛髪上に作用させ、その後この毛髪を水ですすぎ、乾燥させる。場合によっては、このすすぎに引き続いてシャンプーで洗髪するか、あるいは、例えばクエン酸又は酒石酸などの弱い有機酸を用いて再びすすぎを行う。引き続いて、この毛髪を乾燥させる。
【0038】
顕色物質として前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体を含有する本発明の染色剤は、良好な色安定性、特に、光、洗浄、及び摩擦に対して優れた色安定性を有する毛髪染色を可能とする。この染色特性に関して、本発明の毛髪染色剤は、染色成分の性質および調合に応じて、様々な濃淡の幅広い色彩(ブロンド色から茶色、深紅色、紫色を経て、青色および黒色の色調へと広がる色彩)を示す。ここにおいてこの染色色調は、特にその色強度の点で優れている。上述の本発明の染色剤のこのように非常に良好な染色特性は、更にこの薬剤が、白くなって化学的に損傷を受けていないケラチン繊維、特にヒトの毛髪についての染色を問題なく、しかも良好な塗覆力にて達成できることがわかった。
【0039】
以下の実施例は、本発明の対象をさらに詳細に説明するためのものであって、これに制限されるものではない。
【0040】
【実施例】
実施例1: 2,5‐ジアミノ‐1‐(エテニル)‐ベンゾレンの合成(一般的な合成工程)
A. N,N’‐ビス(tert‐ブトキシカルボニル)‐2,5‐ジアミノ‐1‐フェニル硼酸の合成
N,N’‐ビス(tert‐ブトキシカルボニル)‐2,5‐ジアミノ‐1‐フェニル硼酸は、J.M.ツアーとJ.J.S:ランバの合成方法(J.Am.Chem.Soc.1994年、116、第11723頁)に従って、N,N’‐ビス(tert‐ブトキシカルボニル)‐2,5‐ジアミノ‐1‐ブロムベンゾールを、tert‐ブチルリチウムおよびトリメチルボレートで置換することにより生成される。
【0041】
B. 2,5‐ジアミノ‐1‐(ビニル)‐ベンゾレンの合成
Aステップ由来の2,5‐tert.−ブトキシカルボニルアミノ‐1‐フェニル硼酸0.035g(0.0001モル)と、対応するブロム誘導体0.00015モルを、アルゴン下で10mlの1,2‐ジメトキシエタン中に溶かす。引き続き、0.005gのテトラキス‐(トリフェニルホスフィン)‐パラジウム(0.000005モル)と2規定の炭酸カリウム溶液0.13mlを添加し、この反応混合物を80℃まで加熱する。反応終了後、上記の反応混合物を10mlの酢酸エチルエステル中に注ぎ、有機相を希苛性ソーダ溶液を用いて抽出し、次いで硫酸マグネシウムを用いて乾燥させる。溶剤を回転蒸発装置で分留し、残留物をシリカゲルで石油エーテル/酢酸エチルエステル(9:1)を用いて精製する。得られた生成物を、4mlのエタノール中で50℃まで加熱する。引き続き、ヒドロクロリドを生成するために、2.9モルエタノール塩酸溶液1.5mlを滴下する。沈降物を濾別し、1mlのエタノールで二度洗浄し、その後乾燥させる。
【0042】
a.1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐プロペニルブロミド
収量:0.015g(理論の94%)
質量スペクトル:MH+ 149(100)
【0043】
b.1,4‐ジアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐1‐メチル‐プロペン
収量:0.015g(理論の95%)
質量スペクトル:MH+ 163(100)
【0044】
c.1,4‐ジアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐2‐メチル‐1‐プロペン
収量:0.012g(理論の90%)
質量スペクトル:MH+ 163(100)
【0045】
d.1,4‐ジアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐1,2‐ジメチル‐1‐プロペン
収量:0.012g(理論の80%)
質量スペクトル:MH+ 176(100)
【0046】
e.1,4‐ジアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐2‐フェニル‐エチレン
収量:0.025g(理論の90%)
質量スペクトル:MH+ 210(10)
【0047】
実施例2〜6:毛髪染色剤
以下の調合物の毛髪染色溶液を調製する。
表1に記載の式(I)の顕色物質 1.25mmol
表1に記載のカップラー物質 1.25mmol
オレイン酸カリウム(8%水溶液) 1.0 g
アンモニア(22%水溶液) 1.0 g
エタノール 1.0 g
アスコルビン酸 0.3 g
水 添加して 100.0g
【0048】
前記染色溶液の50gを使用の直前に、50gの6%過酸化水素水溶液と混合する。引き続いて、この混合物を白くなった毛髪の上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に、上記毛髪を水で濯ぎ、市販のシャンプーで洗浄し、乾燥させる。結果として得られる染色を表1に要約する。
【0049】
【表1】
【0050】
実施例7〜26: 毛髪染色剤
以下の配合物の毛髪染色溶液を調製する。
式(I)の1,4 − ジアミノ−2− アルケニル‐ベンゾール誘導体
(表2に記載の顕色物質E1またはE2) X g
表2に記載の顕色物質E8〜E15 U g
表4に記載のカップラー物質K11〜K36 Y g
表3に記載の直接染料D1〜D3 Z g
オレイン酸カリウム(8%水溶液) 10.0 g
アンモニア(22%水溶液) 10.0 g
エタノール 10.0 g
アスコルビン酸 0.3 g
水 添加して 100.0g
【0051】
30gの前記染色溶液を使用の直前に30gの6%過酸化水素水溶液と混合する。引き続いて、この混合物を白くなった毛髪の上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に、上記毛髪を水で濯ぎ、市販のシャンプーで洗浄し、乾燥させる。染色結果を表5に要約する。
【0052】
実施例27〜38: 毛髪染色剤
以下の配合物のクリーム形状の染色キャリア物を調製する。
式(I)の1,4 − ジアミノ−2− アルケニル‐ベンゾール誘導体
(表2に記載の顕色物質E1またはE2) X g
表2に記載の顕色物質E8〜E15 U g
表4に記載のカップラー物質K11〜K36 Y g
表3に記載の直接染料D2 Z g
セチルアルコール 15.0 g
アスコルビン酸 0.3 g
ラウリルアルコールジグリコールエーテル硫酸ナトリウム
(28%水溶液) 3.5 g
アンモニア(22%水溶液) 3.0 g
無水亜硫酸ナトリウム 0.3 g
水 添加して 100.0g
【0053】
30gの前記染色クリームを使用の直前に30gの6%過酸化水素水溶液と混合する。引き続いて、この混合物を毛髪の上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に、上記毛髪を水で濯ぎ、市販のシャンプーで洗浄し、乾燥させる。染色結果を表6に示した。
【0054】
本願明細書中の百分率はいずれも、特にことわりのない限り、重量%を示す。
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
本発明は、新規な1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体ならびにこの化合物を含有するケラチン繊維染色用の薬剤に関する。
【0002】
ケラチン繊維、特に毛髪染色の分野では、酸化染料は非常に重要なものになっている。この場合、適当な酸化剤の存在下で、特定の顕色物質が特定のカップラー物質と反応することによって発色が生じる。この際、顕色物質として、特に2,5‐ジアミノトルオール、2,5‐ジアミノフェニルエチルアルコール、p‐アミノフェノール、1,4‐ジアミノベンゾールおよび4,5‐ジアミノピラゾールが組み入れられ、またカップラー物質として、例えばレゾルシン、4‐クロルレゾルシン、1‐ナフトール、3‐アミノフェノール、m‐フェニレンジアミン、2‐アミノ‐4‐(2’‐ヒドロキシエチル)アミノ‐アニソール、1,3‐ジアミノ‐4‐(2’‐ヒドロキシエトキシ)ベンゾール、および2,4‐ジアミノ‐5‐フルオル‐トルオールが挙げられる。
【0003】
ヒトの毛髪染色のために使用される酸化染料には、所望の色濃度に染色する以外に、多数のさらなる必要条件が決められている。すなわち、この染料は、毒物学的、皮膚科学的な観点から危険性がなくて、かつ生じた毛髪染色が優れた耐光性、耐パーマネント性、耐酸性および耐摩擦性を示すことが必要である。ただし、このような染色は、光、摩擦、及び化学薬剤の作用のないときには、どんな場合でも少なくとも4〜6週間の期間は安定的に残留していなければならない。その上、適当な顕色物質とカップラー物質の組み合わせによって、多彩な色彩の種々の染色色合いを生じさせることができることも必要である。
【0004】
EP‐PS 0819424ならびにEP‐OS 0634163には、顕色物質として、特に2‐アルキル‐p‐フェニレンジアミンまたはこれの塩類を含有する毛髪酸化染色剤が記載されている。
【0005】
しかし、特定の量にて酸化染料前駆体(Oxidationfarbstoffvorstufen )についての前述の必要条件を満たす新規な顕色物質に対する要望がさらに存在している。
【0006】
今ここに、驚くべきことに、一般式(I)で表される新規なp‐ジアミノベンゾール誘導体が、顕色物質についての前記必要条件を格別に高く満たすことが見いだされた。即ち、このような顕色物質を最もよく知られたカップラー物質と共に用いることで、染色強度の優れた色濃淡が達成され、並外れた光安定性と洗浄安定性がもたらされる。
【0007】
それゆえ、本発明の対象は、下記の一般式(I)で表される1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体またはこれらの生理学的に温和な水溶性塩である。
【0008】
【化3】
【0009】
〔上式において、
R1、R2、R3およびR4は、独立して別々に水素、C1 〜C6 ‐アルキル基、C2 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基、C3 〜C4 ‐ジヒドロキシアルキル基またはC1 〜C4 ‐アルコキシ‐(C1 〜C2 )‐アルキル基であるか、或いはR1およびR2、もしくはR3およびR4は、脂肪族四員環〜脂肪族八員環を形成し、但し残基R1〜R4の少なくとも二つは水素であり、
R5は、水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、C1 〜C4 ‐アルキル基、C1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基または、C1 〜C4 ‐アルコキシ基であり、
R6、R7およびR8は、独立して別々に水素、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、シアノ基、C1 〜C4 ‐アルコキシ基、C1 〜C6 ‐アルキル基、‐C(O)H基、‐Si(CH3 )3 基、C1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基、C3 〜C4 ‐ジヒドロキシアルキル基、‐CH2 ‐Si(CH3 )3 基、または下記の式(II)で表される残基であり、
【0010】
【化4】
【0011】
R9は、水素、アミノ基、ハロゲン原子(F、Cl、Br、J)、ニトロ基またはヒドロキシ基である。〕
【0012】
式(I)の化合物として、例えば以下の化合物を挙げることができる。
1,4‐ジアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾール、2‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オール、3‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐メチルアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐スチリル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐スチリル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、および1‐アミノ‐4‐ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ)‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール。
【0013】
前記式(I)の化合物において、
(i)残基R5、R6、R7およびR8の1個以上が水素であり、かつ/または、
(ii)R1、R2、R3およびR4が同時に水素であり、かつ/または、
(iii)残基R6、R7およびR8の1個以上がC1 〜C4 ‐アルキル基もしくはC1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基である化合物が好ましい。
【0014】
特に、以下の化合物が好ましいものとして挙げられる。
1,4‐ジアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、2‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オールおよび3‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オール。
【0015】
前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、フリーの塩基でも添加できるし、例えば塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸又はクエン酸などの、無機酸または有機酸との生理学的に温和な塩類の形態でも添加できる。
【0016】
本発明の前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、公知の合成方法を採用することにより製造することができる。本発明の化合物の合成は、例えば以下の方法を実施することで達成できる。
【0017】
a)下記式(III)の置換ベンゼン類と、下記式(IV)の化合物:
【0018】
【化5】
【0019】
とのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒カップリング〔但し、Raは、例えば、ワイリーインターサイエンス(1991年)の第7章、有機合成の「保護基」の章に記載されているような保護基を意味し、
Rbは、NR1RaまたはNO2 を意味し、
RcはハロゲンでRdはB(OH)2 、もしくはRcはB(OH)2 でRdはハロゲンを意味し、かつ
R1、R5、R6、R7およびR8は前記式(I)における意味である〕、
そして引き続いて保護基の分離、または保護基の分離とニトロ基の還元が行われる方法、或いは
b)下記式(V)の置換ベンゼン類:
【0020】
【化6】
【0021】
と、前記式(IV)の化合物とのテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)触媒カップリング、
〔但し、残基Rc、Rd、R5、R6、R7およびR8は、前記式(I)〜前記式(IV)の記載した意味である〕、そして引き続き、このようにして得られた下記式(VI)の置換されたベンゼン類を、式HNR1R2のアミンで置換し、
【0022】
【化7】
【0023】
〔但し、R1、R2は前記式(I)に記載した意味である〕、そして引き続いてニトロ基の還元が行われる方法。
【0024】
本発明の式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、水への高い溶解性を示し、かつ、高い染色強度と優れた染色安定性(特に耐光安定性、耐洗浄安定性、耐摩擦安定性に関して)を有する染色を可能とするものである。さらに、前記式(I)の化合物は、特に後述の染色剤の構成成分として優れた保存安定性を有している。
【0025】
それゆえ、本発明のさらに別の対象は、例えば毛髪、毛皮、羽毛または羊毛などのケラチン繊維(特にヒトの毛髪)を酸化染色するための、顕色物質‐カップラー物質の組み合わせを主剤とした薬剤であり、この顕色物質として前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体の少なくとも1種を含有する薬剤に関する。
【0026】
前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、本発明の染色剤中に約0.005〜20重量%の量にて含有され、この際、約0.01〜5.0重量%の量、特に0.1〜2.5重量%の量にて含有されるのが好ましい。
【0027】
好ましいカップラー物質として、例えば以下のものが挙げられる。
N‐(3‐ジメチルアミノ‐フェニル)‐尿素、2,6‐ジアミノ‐ピリジン、2‐アミノ‐4‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニソール、2,4‐ジアミノ‐1‐フルオル‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐メトキシ‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐エトキシ‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジ〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1,5‐ジメトキシ‐ベンゾール、2,3‐ジアミノ‐6‐メトキシ‐ピリジン、3‐アミノ‐6‐メトキシ‐2‐(メチルアミノ)‐ピリジン、2,6‐ジアミノ‐3,5‐ジメトキシ‐ピリジン、3,5‐ジアミノ‐2,6‐ジメトキシ‐ピリジン、1,3‐ジアミノ‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐ベンゾール、1,3‐ジアミノ‐4‐(2,3‐ジヒドロキシプロポキシ)‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1,5‐ジ(2‐ジドロキシエトキシ)‐ベンゾール、1‐(2‐アミノエトキシ)‐2,4‐ジアミノ‐ベンゾール、2‐アミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐4‐メチルアミノ‐ベンゾール、2,4‐ジアミノフェノキシ‐酢酸、3‐〔ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニリン、4‐アミノ‐2‐ジ〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1‐エトキシ‐ベンゾール、5‐メチル‐2‐(1‐メチルエチル)‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニリン、3‐〔(2‐アミノエチル)‐アミノ〕‐アニリン、1,3‐ジ(2,4‐ジアミノフェノキシ)‐プロパン、ジ(2,4‐ジアミノフェノキシ)‐メタン、1,3‐ジアミノ‐2,4‐ジメトキシ‐ベンゾール、2,6‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)アミノ‐トルオール、4‐ヒドロキシインドール、3‐ジメチルアミノ‐フェノール、3‐ジエチルアミノ‐フェノール、5‐アミノ‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐フルオル‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐メトキシ‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐エトキシ‐2‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐2,4‐ジクロル‐フェノール、5‐アミノ‐2,4‐ジクロル‐フェノール、3‐アミノ‐2‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐2‐クロル‐6‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐フェノール、2‐〔(3‐ヒドロキシ‐フェニル)アミノ〕‐アセトアミド、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐4‐メトキシ‐2‐メチル‐フェノール、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキエチル)アミノ〕‐フェノール、3‐〔(2‐メトキシエチル)‐アミノ〕‐フェノール、5‐アミノ‐2‐エチル‐フェノール、5‐アミノ‐2‐メトキシ‐フェノール、2‐(4‐アミノ‐2‐ヒドロキシフェノキシ)‐エタノール、5‐〔(3‐ヒドロキシプロピル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2,3‐ジヒドロキシプロピル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、2‐アミノ‐3‐ヒドロキシ‐ピリジン、5‐アミノ‐4‐クロル‐2‐メチル‐フェノール、1‐ナフトール、2‐メチル‐1‐ナフトール、1,5‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、1,7‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2,3‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2,7‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2‐メチル‐1‐ナフトール‐アセテート、1,3‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1‐クロル‐2,4‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、2‐クロル‐1,3‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1,2‐ジクロル‐3,5‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐ベンゾール、1,5‐ジクロル‐2,4‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1,3‐ジヒドロキシ‐2‐メチル‐ベンゾール、3,4‐メチレンジオキシ‐フェノール、3,4‐メチレンジオキシ‐アニリン、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1,3‐ベンゾジオキソール、6‐ブロム‐1‐ヒドロキシ‐3,4‐メチレンジオキシ‐ベンゾール、3,4‐ジアミノ‐安息香酸、3,4‐ジヒドロ‐6‐ヒドロキシ‐1,4(2H)‐ベンゾキサジン、6‐アミノ‐3,4‐ジヒドロ‐1,4(2H)‐ベンゾキサジン、3‐メチル‐1‐フェニル‐5‐ピラゾロン、5,6‐ジヒドロキシ‐インドール、5,6‐ジヒドロキシ‐インドリン、5‐ヒドロキシ‐インドール、6‐ヒドロキシ‐インドール、7‐ヒドロキシ‐インドールおよび2,3‐インドリンジオン。
【0028】
ここに記載されている前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体の好ましい性質は、これらが単独の顕色物質として使用されても示されるが、もちろん、この式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体は、公知の顕色物質、例えば、1,4‐ジアミノベンゾール、2,5‐ジアミノトルオール、2,5‐ジアミノフェニルエチルアルコール、4‐アミノフェノール及びこれの誘導体(例えば4‐アミノ‐3‐メチル‐フェノールなど) 、4,5‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエチル)‐ピラゾール、4,5‐ジアミノ‐1‐ベンジル‐ピラゾール、4,5‐ジアミノ‐1‐(4‐メチル‐ベンジル)‐ピラゾール、またはテトラアミノ‐ピリミジンなどと一緒に添加することも可能である。
【0029】
前記のカップラー物質と顕色物質は、本発明の染色剤中にそれぞれ単独で含まれてもよいし、一緒に混合で含まれてもよく、この際、本発明の染色剤中のカップラー物質と顕色物質の(染色剤の総量に対する)総量は、それぞれ約0.005〜20重量%、好ましくは約0.01〜5.0重量%であり、特に0.1〜2.5重量%である。
【0030】
ここに記載されている染色剤中に含まれる顕色物質とカップラー物質の組み合わせの総量は、約0.01〜20重量%であることが好ましく、この際、約0.02〜10重量%、特に0.2〜6.0重量%の量がとりわけ好ましい。顕色物質およびカップラー物質は一般的に略等モルの量にて添加されるが、これに関して顕色物質が、ある程度の余剰量または不足量で存在する場合でも、支障ない。
【0031】
更に、上記の本発明の染色剤は、別の染色成分、例えば、6‐アミノ‐2‐メチルフェノール及び2‐アミノ‐5‐メチルフェノール、並びに、さらに例えばトリフェニルメタン染料(4−[(4’− アミノフェニル)−(4’ イミノ−2’’,5’’− シクロヘキサジエン−1’’− イリデン)−メチル] −2− メチルアミノベンゾール‐モノヒドロクロリド(C.I.42510) および4−[4’ アミノ−3’−メチル− フェニル)−(4’’− イミノ−3’’− メチル−2’’,5’’シクロヘキサジエン−1’’− イリデン)−メチル]−2 − メチル− アミノベンゾールモノヒドロクロリド(C.I.42520) など)、芳香族ニトロ染料、(4−(2’−ヒドロキシエチル) アミノ− ニトロトルオール、2−アミノ−4,6− ジニトロフェノール、2−アミノ−5−(2’− ヒドロキシエチル) アミノ− ニトロベンゾール、2−クロル−6−(エチルアミノ)−4−ニトロフェノール、4−クロル−N−(2−ヒドロキシエチル−2− ニトロアニリン、5−クロル−2− ヒドロキシ−4− ニトロアニリン、2−アミノ−4− クロル−6− ニトロフェノール及び1−[(2’− ウレイドエチル) アミノ−4− ニトロベンゾールなど)、アゾ染料(6−[(4’− アミノフェニル) アゾ]−5−ヒドロキシナフタリン−1− スルホン酸− ナトリウム塩(C.I.14805) など)、および分散染料(1,4−ジアミノアントラキノン及び1,4,5,8−テトラアミノ‐アントラキノンなど)などの一般的な直接染料を追加して含有してもよい。上記の染色成分を、本発明の染色剤中に約0.1〜4.0重量%の量にて含有することができる。
【0032】
もちろん、カップラー物質および顕色物質、ならびにこの他の染色成分は、それが塩基である場合には、有機酸又は無機酸(例えば塩酸又は硫酸)との生理学的に温和な塩の形態で添加することもでき、或いは、それが芳香族のOH基を有する場合には、例えばアルカリフェノレートのような塩基との塩の形態でも添加することもできる。
【0033】
さらに、本発明の染色剤は、毛髪染色に用いられる場合に、更にこの他の一般的な化粧品添加剤、例えばアスコルビン酸、チオグリコール酸又は亜硫酸ナトリウムなどの酸化防止剤、ならびに香料油、錯体形成剤、湿潤剤、乳化剤、増粘剤および保護物質を含有してもよい。本発明の染色剤の調合形態は、例えば溶液、特に水性又は水‐アルコール性溶液でもよい。しかし、特に好ましい調合形態は、クリーム、ジェル又はエマルションである。これらの調合物は、前記の染料成分と、このような調合において一般的な添加物との混合により調製される。
【0034】
溶液、クリーム、エマルション又はジェルにおける一般的な添加物には、例えば、水、低級脂肪族アルコール(例えばエタノール、プロパノール又はイソプロパノール)、グリセリン又はグリコール(例えば1,2‐プロピレングリコール)等の溶剤、更には、例えば脂肪族アルコールサルフェート、オキシエチル化脂肪族アルコールサルフェート、アルキルスルホネート、アルキルベンゾールスルホネート、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルベタイン、オキシエチル化脂肪族アルコール、オキシエチル化ノニルフェノール、脂肪酸アルカノールアミド及びオキシエチル化脂肪酸エステルのような、アニオン性、カチオン性、両性又は非イオン性の界面活性物質の属から選ばれる湿潤剤あるいは乳化剤、更に、高級脂肪族アルコール、澱粉、セルロース誘導体、ペトロラタム、パラフィン油及び脂肪酸のような増粘剤、ならびに、カチオン性樹脂、ラノリン誘導体、コレステリン、パントテン酸およびベタインのようなこの他の保護物質が挙げられる。上記の成分は、このような目的において、一般的な量で用いられ、例えば前記の湿潤剤および乳化剤は、約0.5〜30重量%の濃度、前記の濃縮剤は、約0.1〜25重量%の量で、そして前記の保護物質は、約0.1〜5.0重量%の濃度で用いられる。
【0035】
調合によっては、上記の本発明の染色剤は、弱酸性、中性またはアルカリ性で反応可能である。本発明の染色剤は、特に6.5〜11.5のpH値を有し、塩基性への調整はアンモニアで行われるのが好ましい。しかし更に、例えばモノエタノールアミン及びトリエタノールアミンなどの有機アミン、或いはさらに、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムのような無機の塩基を用いて行われてもよい。酸性領域へのpHの調整のためには、無機又は有機の酸、例えばリン酸、酢酸、クエン酸又は酒石酸などが挙げられる。
【0036】
毛髪の酸化染色のために使用するには、前記の染色剤を、その使用の直前に酸化剤と混合し、毛髪の量に応じて、毛髪染色処理に充分な量、一般的には約60〜200グラムのこれらの混合物を毛髪上に塗布する。
【0037】
毛髪染色を生じさせるための酸化剤としては、主に過酸化水素または、これの、尿素、メラミン、ホウ酸ナトリウム又は炭酸ナトリウムへの付加化合物で、3〜12%、好ましくは6%の水性溶液の形態のものが挙げられるが、空気中の酸素も挙げられる。酸化剤として、6%の過酸化水素溶液を用いた場合、毛髪染色剤と酸化剤との重量比は、5:1〜1:2を示し、しかし1:1が特に好ましい。特に、毛髪染色剤中の染料濃度が高い場合や、同時に毛髪の強い漂白を意図する場合に、多量の酸化剤が用いられる。前記の混合物を、15〜50℃で約10〜45分間、好ましくは30分間、毛髪上に作用させ、その後この毛髪を水ですすぎ、乾燥させる。場合によっては、このすすぎに引き続いてシャンプーで洗髪するか、あるいは、例えばクエン酸又は酒石酸などの弱い有機酸を用いて再びすすぎを行う。引き続いて、この毛髪を乾燥させる。
【0038】
顕色物質として前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体を含有する本発明の染色剤は、良好な色安定性、特に、光、洗浄、及び摩擦に対して優れた色安定性を有する毛髪染色を可能とする。この染色特性に関して、本発明の毛髪染色剤は、染色成分の性質および調合に応じて、様々な濃淡の幅広い色彩(ブロンド色から茶色、深紅色、紫色を経て、青色および黒色の色調へと広がる色彩)を示す。ここにおいてこの染色色調は、特にその色強度の点で優れている。上述の本発明の染色剤のこのように非常に良好な染色特性は、更にこの薬剤が、白くなって化学的に損傷を受けていないケラチン繊維、特にヒトの毛髪についての染色を問題なく、しかも良好な塗覆力にて達成できることがわかった。
【0039】
以下の実施例は、本発明の対象をさらに詳細に説明するためのものであって、これに制限されるものではない。
【0040】
【実施例】
実施例1: 2,5‐ジアミノ‐1‐(エテニル)‐ベンゾレンの合成(一般的な合成工程)
A. N,N’‐ビス(tert‐ブトキシカルボニル)‐2,5‐ジアミノ‐1‐フェニル硼酸の合成
N,N’‐ビス(tert‐ブトキシカルボニル)‐2,5‐ジアミノ‐1‐フェニル硼酸は、J.M.ツアーとJ.J.S:ランバの合成方法(J.Am.Chem.Soc.1994年、116、第11723頁)に従って、N,N’‐ビス(tert‐ブトキシカルボニル)‐2,5‐ジアミノ‐1‐ブロムベンゾールを、tert‐ブチルリチウムおよびトリメチルボレートで置換することにより生成される。
【0041】
B. 2,5‐ジアミノ‐1‐(ビニル)‐ベンゾレンの合成
Aステップ由来の2,5‐tert.−ブトキシカルボニルアミノ‐1‐フェニル硼酸0.035g(0.0001モル)と、対応するブロム誘導体0.00015モルを、アルゴン下で10mlの1,2‐ジメトキシエタン中に溶かす。引き続き、0.005gのテトラキス‐(トリフェニルホスフィン)‐パラジウム(0.000005モル)と2規定の炭酸カリウム溶液0.13mlを添加し、この反応混合物を80℃まで加熱する。反応終了後、上記の反応混合物を10mlの酢酸エチルエステル中に注ぎ、有機相を希苛性ソーダ溶液を用いて抽出し、次いで硫酸マグネシウムを用いて乾燥させる。溶剤を回転蒸発装置で分留し、残留物をシリカゲルで石油エーテル/酢酸エチルエステル(9:1)を用いて精製する。得られた生成物を、4mlのエタノール中で50℃まで加熱する。引き続き、ヒドロクロリドを生成するために、2.9モルエタノール塩酸溶液1.5mlを滴下する。沈降物を濾別し、1mlのエタノールで二度洗浄し、その後乾燥させる。
【0042】
a.1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐プロペニルブロミド
収量:0.015g(理論の94%)
質量スペクトル:MH+ 149(100)
【0043】
b.1,4‐ジアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐1‐メチル‐プロペン
収量:0.015g(理論の95%)
質量スペクトル:MH+ 163(100)
【0044】
c.1,4‐ジアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐2‐メチル‐1‐プロペン
収量:0.012g(理論の90%)
質量スペクトル:MH+ 163(100)
【0045】
d.1,4‐ジアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐1,2‐ジメチル‐1‐プロペン
収量:0.012g(理論の80%)
質量スペクトル:MH+ 176(100)
【0046】
e.1,4‐ジアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾールヒドロクロリド
使用したブロム誘導体:1‐ブロム‐2‐フェニル‐エチレン
収量:0.025g(理論の90%)
質量スペクトル:MH+ 210(10)
【0047】
実施例2〜6:毛髪染色剤
以下の調合物の毛髪染色溶液を調製する。
表1に記載の式(I)の顕色物質 1.25mmol
表1に記載のカップラー物質 1.25mmol
オレイン酸カリウム(8%水溶液) 1.0 g
アンモニア(22%水溶液) 1.0 g
エタノール 1.0 g
アスコルビン酸 0.3 g
水 添加して 100.0g
【0048】
前記染色溶液の50gを使用の直前に、50gの6%過酸化水素水溶液と混合する。引き続いて、この混合物を白くなった毛髪の上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に、上記毛髪を水で濯ぎ、市販のシャンプーで洗浄し、乾燥させる。結果として得られる染色を表1に要約する。
【0049】
【表1】
【0050】
実施例7〜26: 毛髪染色剤
以下の配合物の毛髪染色溶液を調製する。
式(I)の1,4 − ジアミノ−2− アルケニル‐ベンゾール誘導体
(表2に記載の顕色物質E1またはE2) X g
表2に記載の顕色物質E8〜E15 U g
表4に記載のカップラー物質K11〜K36 Y g
表3に記載の直接染料D1〜D3 Z g
オレイン酸カリウム(8%水溶液) 10.0 g
アンモニア(22%水溶液) 10.0 g
エタノール 10.0 g
アスコルビン酸 0.3 g
水 添加して 100.0g
【0051】
30gの前記染色溶液を使用の直前に30gの6%過酸化水素水溶液と混合する。引き続いて、この混合物を白くなった毛髪の上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に、上記毛髪を水で濯ぎ、市販のシャンプーで洗浄し、乾燥させる。染色結果を表5に要約する。
【0052】
実施例27〜38: 毛髪染色剤
以下の配合物のクリーム形状の染色キャリア物を調製する。
式(I)の1,4 − ジアミノ−2− アルケニル‐ベンゾール誘導体
(表2に記載の顕色物質E1またはE2) X g
表2に記載の顕色物質E8〜E15 U g
表4に記載のカップラー物質K11〜K36 Y g
表3に記載の直接染料D2 Z g
セチルアルコール 15.0 g
アスコルビン酸 0.3 g
ラウリルアルコールジグリコールエーテル硫酸ナトリウム
(28%水溶液) 3.5 g
アンモニア(22%水溶液) 3.0 g
無水亜硫酸ナトリウム 0.3 g
水 添加して 100.0g
【0053】
30gの前記染色クリームを使用の直前に30gの6%過酸化水素水溶液と混合する。引き続いて、この混合物を毛髪の上に塗布する。40℃、30分間の作用時間後に、上記毛髪を水で濯ぎ、市販のシャンプーで洗浄し、乾燥させる。染色結果を表6に示した。
【0054】
本願明細書中の百分率はいずれも、特にことわりのない限り、重量%を示す。
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【表6】
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
Claims (14)
- 一般式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体:
R1、R2、R3およびR4は、独立して別々に水素、C1 〜C6 ‐アルキル基、C2 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基、C3 〜C4 ‐ジヒドロキシアルキル基またはC1 〜C4 ‐アルコキシ‐(C1 〜C2 )‐アルキル基であり、またはR1およびR2、もしくはR3およびR4は、脂肪族四員環〜脂肪族八員環を形成し、但し残基R1〜R4の少なくとも二つは水素であり、
R5は、水素、ハロゲン原子、C1 〜C4 ‐アルキル基、C1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基またはC1 〜C4 ‐アルコキシ基であり、
R6、R7およびR8は、独立して別々に水素、ハロゲン原子、シアノ基、C1 〜C4 ‐アルコキシ基、C1 〜C6 ‐アルキル基、‐C(O)H基、‐Si(CH3 )3 基、C1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基、C3 〜C4 ‐ジヒドロキシアルキル基、‐CH2 ‐Si(CH3 )3 基、または下記の式(II)で表される残基であり、
- 前記式(I)において、残基R5〜R8の一個以上が水素であることを特徴とする、請求項1に記載の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体。
- 前記式(I)において、残基R1、R2、R3およびR4が水素であることを特徴とする、請求項1または2に記載の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体。
- 前記式(I)において、残基R6、R7およびR8の一個以上がC1 〜C4 ‐アルキル基またはC1 〜C4 ‐ヒドロキシアルキル基であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体。
- 1,4‐ジアミノ‐2‐スチリル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(2‐メチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐(1,2‐ジメチル‐プロペニル)‐ベンゾール、1,4‐ジアミノ‐2‐プロペニル‐ベンゾール、2‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オールおよび3‐(2,5‐ジアミノ‐フェニル)‐プロプ‐2‐エン‐1‐オール、から選ばれることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体。
- 顕色物質として、請求項1〜5に記載の式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体の一種を少なくとも含有することを特徴とする、顕色物質‐カップラー物質の組み合わせを主剤としたケラチン繊維を酸化染色する薬剤。
- 前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体を、0.005〜20.0重量%の量にて含有することを特徴とする、請求項6に記載の薬剤。
- 前記カップラー物質が以下の群、
2,6‐ジアミノ‐ピリジン、2‐アミノ‐4‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニソール、2,4‐ジアミノ‐1‐フルオル‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐メトキシ‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐エトキシ‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐5‐メチル‐ベンゾール、2,4‐ジ〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1,5‐ジメトキシ‐ベンゾール、2,3‐ジアミノ‐6‐メトキシ‐ピリジン、3‐アミノ‐6‐メトキシ‐2‐(メチルアミノ)‐ピリジン、2,6‐ジアミノ‐3,5‐ジメトキシ‐ピリジン、3,5‐ジアミノ‐2,6‐ジメトキシ‐ピリジン、1,3‐ジアミノ‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐ベンゾール、2,4‐ジアミノ‐1,5‐ジ(2‐ジドロキシエトキシ)‐ベンゾール、1‐(2‐アミノエトキシ)‐2,4‐ジアミノ‐ベンゾール、2‐アミノ‐1‐(2‐ヒドロキシエトキシ)‐4‐メチルアミノ‐ベンゾール、2,4‐ジアミノフェノキシ‐酢酸、3‐〔ジ(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニリン、4‐アミノ‐2‐ジ〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1‐エトキシ‐ベンゾール、5‐メチル‐2‐(1‐メチルエチル)‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐アニリン、3‐〔(2‐アミノエチル)アミノ〕‐アニリン、1,3‐ジ(2,4‐ジアミノフェノキシ)‐プロパン、ジ(2,4‐ジアミノフェノキシ)‐メタン、1,3‐ジアミノ‐2,4‐ジメトキシ‐ベンゾール、2,6‐ビス(2‐ヒドロキシエチル)アミノ‐トルオール、4‐ヒドロキシインドール、3‐ジメチルアミノ‐フェノール、3‐ジエチルアミノ‐フェノール、5‐アミノ‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐フルオル‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐メトキシ‐2‐メチル‐フェノール、5‐アミノ‐4‐エトキシ‐2‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐2,4‐ジクロル‐フェノール、5‐アミノ‐2,4‐ジクロル‐フェノール、3‐アミノ‐2‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐2‐クロル‐6‐メチル‐フェノール、3‐アミノ‐フェノール、2‐〔(3‐ヒドロキシフェニル)アミノ〕‐アセトアミド、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキエチル)アミノ〕‐フェノール、3‐〔(2‐メトキシエチル)‐アミノ〕‐フェノール、5‐アミノ‐2‐エチル‐フェノール、2‐(4‐アミノ‐2‐ヒドロキシフェノキシ)‐エタノール、5‐〔(3‐ヒドロキシプロピル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2,3‐ジヒドロキシプロピル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、3‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐2‐メチル‐フェノール、2‐アミノ‐3‐ヒドロキシ‐ピリジン、5‐アミノ‐4‐クロル‐2‐メチル‐フェノール、1‐ナフトール、1,5‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、1,7‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2,3‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2,7‐ジヒドロキシ‐ナフタリン、2‐メチル‐1‐ナフトール‐アセテート、1,3‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1‐クロル‐2,4‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、2‐クロル‐1,3‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1,2‐ジクロル‐3,5‐ジヒドロキシ‐4‐メチル‐ベンゾール、1,5‐ジクロル‐2,4‐ジヒドロキシ‐ベンゾール、1,3‐ジヒドロキシ‐2‐メチル‐ベンゾール、3,4‐メチレンジオキシ‐フェノール、3,4‐メチレンジオキシ‐アニリン、5‐〔(2‐ヒドロキシエチル)アミノ〕‐1,3‐ベンゾジオキソール、6‐ブロム‐1‐ヒドロキシ‐3,4‐メチレンジオキシ‐ベンゾール、3,4‐ジアミノ‐安息香酸、3,4‐ジヒドロ‐6‐ヒドロキシ‐1,4(2H)‐ベンゾキサジン、6‐アミノ‐3,4‐ジヒドロ‐1,4(2H)‐ベンゾキサジン、3‐メチル‐1‐フェニル‐5‐ピラゾロン、5,6‐ジヒドロキシ‐インドール、5,6‐ジヒドロキシ‐インドリン、5‐ヒドロキシ‐インドール、6‐ヒドロキシ‐インドール、7‐ヒドロキシ‐インドールおよび2,3‐インドリンジオンから選ばれることを特徴とする、請求項6または7に記載の薬剤。 - 前記式(I)の1,4‐ジアミノ‐2‐アルケニル‐ベンゾール誘導体に追加して、1,4‐ジアミノベンゾール、2,5‐ジアミノトルオール、2‐(2,5‐ジアミノフェニル)‐エチルアルコール、4‐アミノフェノール及びこれの誘導体、4,5‐ジアミノ‐ピラゾール誘導体およびテトラアミノピリミジンからなる群から選ばれる少なくとも一種の顕色物質をさらに含有することを特徴とする、請求項6〜8のいずれか1項に記載の薬剤。
- 前記顕色物質と前記カップラー物質は、酸化染色剤の総量に対して、それぞれ0.005〜20重量%の総量にて含有されることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項に記載の薬剤。
- さらに、直接染料の一種を少なくとも含有することを特徴とする、請求項6〜10のいずれか1項に記載の薬剤。
- 6.5〜11.5のpH値を有することを特徴とする請求項6〜11のいずれか1項に記載の薬剤。
- 水性もしくは水‐アルコール性溶液、クリーム、ジェル又はエマルションの形態であることを特徴とする、請求項6〜12のいずれか1項に記載の薬剤。
- 毛髪染色剤であることを特徴とする、請求項6〜13のいずれか1項に記載の薬剤。
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