JP2004516635A5 - - Google Patents

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【書類名】明細書
【発明の名称】表示装置及び陰極線管
【特許請求の範囲】
【請求項1】インライン型の電子銃を有する陰極線管と、偏向ユニットと、表示スクリーンとを具える表示装置であって、前記電子銃が、主レンズ電界を発生する主レンズ部分と、プレフォーカスレンズ部分とを有し、このプレフォーカスレンズ部分は、プレフォーカスレンズ電界を発生させるために、電子ビームの進行方向で見て、第1、第2及び第3電極を有し、これら電極には、電子ビームを通すためのアパーチュアが設けられており、前記偏向ユニットは、電子ビームを表示スクリーンにまたがって偏向させるように構成されている当該表示装置において、
前記電子銃は、プレフォーカスレンズ電界と主レンズ電界との間に補助レンズ電界を発生させる手段を有し、これにより、動作中、補助レンズ電界の強度により、電子ビームがインライン平面に対しほぼ平行な状態で主レンズを通り抜けるようにし、陽極側での主レンズのギャップにおける電子ビームの直径が、表示スクリーンにまたがる電子ビームの偏向全体に亙り第2電極のアパーチュアの直径よりも小さくなるか、この第2電極のアパーチュアの直径にほぼ等しくなるようにしたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】請求項1に記載の表示装置において、補助レンズ電界を発生させる前記手段は、前記主レンズ部分中に第1の四重極電界を、且つ前記プレフォーカスレンズ部分中に第2の四重極電界をそれぞれ発生させるようになっていることを特徴とする表示装置。
【請求項3】請求項2に記載の表示装置において、プレフォーカスレンズ電界を発生させる前記電極及び第2の四重極電界を発生させる前記手段は、動作中、前記第2の四重極電界を発生させるための1つのみのプレフォーカスレンズ電界及び2つの四重極電界がプレフォーカスレンズ部分内に発生されるように構成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項4】請求項3に記載の表示装置において、前記インライン型の電子銃が更に、第4電極、第5電極、第6電極及び第7電極を有し、これら電極は電子ビームを通すアパーチュアを有し、表示装置が、前記第3、第5及び第7電極に定電圧を印加する手段を有していることを特徴とする表示装置。
【請求項5】請求項1に記載の表示装置において、補助レンズ電界を発生させる前記手段は、前記主レンズ部分に非点収差レンズ電界を発生させるように構成され、これにより、インライン平面に対し垂直な方向の非点収差レンズ電界の強度がインライン平面内の非点収差レンズ電界の強度よりも強くなるようにしたことを特徴とする表示装置。
【請求項6】請求項5に記載の表示装置において、補助レンズ電界を発生させる前記手段は、前記プレフォーカスレンズ部分に非点収差レンズ電界を発生させるように構成され、これにより、インライン平面に対し垂直な方向の非点収差レンズ電界の強度がインライン平面内の非点収差レンズ電界の強度よりも強くなるようにしたことを特徴とする表示装置。
【請求項7】請求項5に記載の表示装置において、前記インライン型の電子銃が、電子ビームの進行方向で見て、第4電極、第5電極、第6電極及び第7電極を有し、これら電極は、電子ビームを通すためのアパーチュアを有し、表示装置は、第2及び第4電極に第1定電圧を印加し、第3及び第5電極に第2定電圧を印加し、第6電極に第3定電圧を印加する手段を有していることを特徴とする表示装置。
【請求項8】請求項1〜7のいずれか一項に記載した表示装置に用いる陰極線管。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、インライン型の電子銃を有する陰極線管と、偏向ユニットと、表示スクリーンとを具える表示装置であって、前記電子銃が、主レンズ電界を発生する主レンズ部分と、プレフォーカスレンズ部分とを有し、このプレフォーカスレンズ部分は、プレフォーカスレンズ電界を発生させるために、電子ビームの進行方向で見て、第1、第2及び第3電極を有し、これら電極には、電子ビームを通すためのアパーチュアが設けられており、前記偏向ユニットは、電子ビームを表示スクリーンにまたがって偏向させるように構成されている当該表示装置に関するものである。
本発明は更に、表示装置に用いるのに適した陰極線管にも関するものである。
このような表示装置は特に、テレビジョンディスプレイ及びコンピュータモニタに用いられている。
【0002】
頭書に述べた種類の表示装置は、欧州特許出願公開第509590号明細書に記載されており、既知である。この表示装置には、インライン型の電子銃と、偏向ユニットとが設けられている。電子銃は、主レンズ電界及び第1の四重極電界を発生する手段を有する主レンズ部分を具えている。動作中、これら電界の強度は動的に変化させられる。これにより、偏向の関数としての電子ビームの非点収差及びフォーカシング(焦点合わせ)を制御し、偏向により生ぜしめられる非点収差が少なくとも部分的に補償されるとともに電子ビームが表示スクリーン全体に亙りほぼ合焦状態になるようにしている。電子銃は、プレフォーカスレンズ電界及び他の四重極電界を発生する手段を有するプレフォーカスレンズ部分を具えている。この既知の表示装置では、前記電界の強度が動作中に制御され、ビーム角を垂直方向で減少させるダイナミックレンズがプレフォーカスレンズ部分内に形成されるようになっている。この既知の表示装置では、四重極電界を動的に発生させる前記手段にダイナミック(可変)電圧が印加される。
【0003】
表示スクリーンの外側に実際上平坦な表面を有する従来技術による表示装置では、特に表示スクリーンのエッジ部に画像妨害が生じるおそれがある。例えば、文字が表示スクリーンの隅部に接近して再生されると、これらの文字は明瞭とならなくなるおそれがある。
【0004】
本発明の目的は、画質を改善した表示装置を提供せんとするにある。この目的は、請求項1に規定した本発明による表示装置により達成される。本発明は、特に、補助電界を発生させ、その強度を適切に定め、電子ビームの軌道がほぼ平行に主レンズを通り抜け、インライン平面に対し垂直な方向の電子ビームの直径がインライン平面に対し平行な方向の電子ビームの直径に比べて著しく小さく、インライン平面に対し垂直な方向の電子ビームの軌道が主レンズの主軸とほぼ一致するようにするという認識を基に成したものである。従って、主レンズの影響は実質的にゼロであり、スポットは、電子ビームの偏向中スクリーン上のあらゆる個所で合焦状態となる。更に、インライン平面に対し垂直な方向での表示スクリーン上のスポット寸法は表示スクリーンの中心においても隅部においてもほぼ均一である。その結果、画質が改善される。既知の表示装置では、外側の電子ビームが、インライン平面に対し垂直な方向で比較的大きな直径をもって主レンズを通過し、主レンズによる電子ビームの球面収差が大きくなり、電子ビームが表示スクリーンの隅部で焦点はずれとなる。
【0005】
既知の表示装置では、プレフォーカスレンズの正レンズ効果の増大と、インライン平面に対し垂直な方向での第2のダイナミック四重極電界の収束効果とが、主レンズに入る電子ビームのビーム角を減少させ、第1の四重極電界の負レンズ効果の増大と、主レンズの正レンズ効果の減少とが、表示スクリーンの隅部と中心とにおける電子ビームの合焦を維持している。
【0006】
本発明による他の利点は、静的な(固定の)補助電界を与える為に、ダイナミック補助電界を発生させるダイナミック電圧がもはや必要としなくなるということである。
【0007】
本明細書で、水平とはインライン平面に対し平行な方向を意味し、垂直とはインライン平面を直交する方向を意味するものとする。更に、四重極電界が電子ビームの形状を調整する。四重極電界は電子ビームの寸法を一方向で減少させるとともに、電子ビームの寸法をこの方向に対し直角な方向で増大させる。
【0008】
非点収差レンズ電界は、電子ビームの寸法が水平方向及び垂直方向で減少するが、垂直方向の減少が水平方向の減少よりも大きくなるように、電子ビームの形状を変更させる。
【0009】
プレフォーカスレンズ電界は、電子ビームの寸法をあらゆる方向でほぼ同程度に変える、すなわち、増大又は減少させる。
【0010】
本発明による表示装置の特定例は、請求項2に規定してある。補助電界を得る一方法は、第1の四重極電界を主レンズ部分に与え、第2の四重極電界をプレフォーカスレンズ部分に与えることである。この設計では、異なるグリッド上の固定電位によりこれら四重極電界を形成しうる。この設計の利点は、電子銃を最適化する多くの自由度が得られるということである。
【0011】
本発明による表示装置の他の例は請求項5に規定してある。補助レンズ電界を得る他の方法は、プレフォーカスレンズ部分に非点収差レンズ電界を与えることである。表示装置のこの設計では、数個のみのグリッドを有する比較的簡単な電子銃で足りる。
【0012】
本発明による表示装置の他の有利な例は他の請求項に規定してある。
【0013】
上述した本発明の観点及びその他の観点は、以下の実施例に関する説明から明らかとなるであろう。
図1に示す表示装置は、陰極線管、本例では、カラー表示管1を有し、このカラー表示管は表示窓3と、コーン部4と、ネック部5とより成る排気されたエンベロープ2を有する。ネック部5は、1平面、この場合図面の平面であるインライン平面内に延在する3つの電子ビーム7、8及び9を発生させる電子銃6を収容している。表示窓3の内側には表示スクリーン10が設けられている。この表示スクリーン10は、赤、緑及び青で発光する多数の蛍光体素子を有している。電子ビーム7、8及び9は、表示スクリーン10に向かう途中で、偏向ユニット11により表示スクリーン10に亙って偏向される。これら電子ビームは、表示窓3の前方に配置され且つ孔13があけられた薄肉プレートを有する色選択電極12を通過する。この色選択電極12は、懸垂手段14により表示窓内で懸垂されている。3つの電子ビーム7、8及び9は、互いに僅かな角度を成して色選択電極の孔13を通過する。従って、各電子ビームは一色のみの蛍光体素子に衝突する。表示装置は更に、動作中電子銃の構成素子に印加される電圧を発生する手段15を有する。
【0014】
図2は、本発明による表示装置の陰極線管に用いるのに適した電子銃の第1例の断面図である。この電子銃6は3つの陰極21、22及び23を有する。この電子銃は更に、第1共通電極24(G1)と、第2共通電極25(G2)と、第3共通電極26(G3)と、第4共通電極27(G41)と、第5共通電極28(G42)、第6共通電極29(G43)と、第7共通電極30(G44)と、第8共通電極31(G5)とを有する。電極31(G5)及び30(G44)は動作中、これら電極30及び31間の空間32内に形成される主レンズ電界を発生するための、電子銃の主レンズ部分における電子光学素子を形成する。或いはまた、この主レンズ部分は、分布構成主レンズ電界(DCFL)により形成しうる。
【0015】
更に、電極25(G2)におけるアパーチュア251、252及び253は、本例では、電極26(G3)のアパーチュア261、262及び263のように丸くする。動作中は、電極25及び26間に回転対称のプレフォーカスレンズが形成される。
【0016】
電極は、電圧が印加される接続ラインを有する。表示装置は、前記電圧発生手段15で発生される電圧が印加されるリード線(図示せず)を有する。陰極と電極24及び25とが、電子銃のいわゆる三極管部分を構成する。電極25(G2)及び26(G3)は、ほぼ空間36内に第1プレフォーカス電界を発生させるための、電子銃のプレフォーカスレンズ部分における電子光学素子を形成する。
【0017】
特に、偏向角が大きく(例えば、110°以上)、実際上平坦な表示スクリーンを有するカラー陰極線管の場合には、スポットが表示スクリーン全体に亙って均一にならない為、悪影響が生じるおそれがある。
【0018】
スクリーンにまたがる電子ビームの偏向中におけるスポットの不均一性を改善するために、電極30(G44)及び29(G43)により、動作中これら電極30及び29間で空間33に発生させる補助電界、本例では第1の四重極電界を発生させるための、電子銃の主レンズ部分における電子光学素子を形成する。
【0019】
更に、電極27(G41)、28(G42)及び29(G43)は、電極27(G41)及び28(G42)間で空間34内に第1の他の補助電界、本例では第2の四重極電界を発生させるための、電子銃のプレフォーカスレンズ部分における電子光学素子を形成する。電極27(G32)及び26(G31)は、これら電極26及び27間で空間35内に第2の他の補助電界、本例では第3の四重極電界を発生させるための、電子銃のプレフォーカスレンズ部分における電子光学素子を形成する。電極は全て、電子ビームを通すアパーチュアを有する。本例では、アパーチュア281、282及び283は、アパーチュア284、285及び286と同様に方形である。このことを、これらのアパーチュアの側方の方形ブロックで線図的に示してある。アパーチュア271、272及び273と、アパーチュア274、275及び276と、アパーチュア277、278及び279とも、これらアパーチュアの側方に線図的に示してあるように方形の形状をしている。アパーチュア264、265及び266も、これらアパーチュアの側方の方形で線図的に示してあるように方形の形状をしている。
【0020】
動作に当っては、電位VDYN が電極30(G44)、28(G42)及び26(G3)に印加される。この電位VDYN は、例えば6900Vである。更に、陽極とも称する電極31(G5)には、約25kV〜30kVの電位VG5が印加される。電子ビームは表示スクリーン10にまたがって偏向ユニット11により偏向される。偏向電磁界は集束効果をも有し、非点収差を生ぜしめる。この効果は電子の偏向角により左右される。アパーチュアは、電極30(G44)に印加される電位が水平方向でビーム寸法に及ぼす影響と、主レンズにおいてビーム寸法に及ぼされる影響とが逆になり、第1の四重極電界において水平方向でビーム寸法に及ぼされる影響が水平方向で実際に正レンズの作用(収斂レンズ作用)を生ぜしめるように選択する。更に、垂直方向では、主レンズ電界と第1の四重極電界とのレンズ作用が互いに増強しあい、第2の四重極電界及び第3の四重極電界のレンズ作用と相俟って、電子ビームがインライン平面に対しほぼ平行な状態で主レンズを通り抜けるようにし、これにより主レンズの電極31(G5)のアパーチュアにおける電子ビームの直径を、表示スクリーン10にまたがる電子ビームの偏向の全体に亙り第2電極25(G2)のアパーチュア251、252、253の直径以下となるようにする。電子ビーム7、8、9の直径は陽極電流に応じて変化することに注意すべきである。陽極電流が1mA程度の小さな電流である場合には、電子銃6の電極31(G5)のアパーチュアにおける垂直方向の電子ビームの直径は第2電極G2のアパーチュアよりも小さくなる。しかし、陽極電流が大きい、すなわち、3mAよりも大きい場合には、電子銃の陽極側における主レンズのギャップにおける垂直方向の直径は、第2電極G2のアパーチュアよりも大きくなる。実際には、公称ビーム電流が約2mAである場合、電子銃の陽極側の主レンズのギャップにおける垂直方向の直径は、第2電極G2のアパーチュアに等しくなる。
【0021】
以下の表1及び表2は、ビーム電流をそれぞれ0.5mA及び2.0mAとした際に電極26(G3)及び28(G42)に印加される電位VDYN の関数として、表示スクリーン上での電子ビームのx方向(x)及びy方向(y)のビーム角の半分を示す。本例では、
‐電極25(G2)のアパーチュア251、252、253の直径
:0.580 mm
‐電極26(G3)のアパーチュア261、262、263の直径
:2.000 (x)・4.000 (y)mm
‐アパーチュア264、265及び266:4(x)・0.9 (y)mm
‐アパーチュア271、272及び273:4.5 (x)・1.8 (y)mm
‐アパーチュア274、275及び276:1.8 (x)・4.5 (y)mm
‐アパーチュア277、278及び279:4.5 (x)・1.8 (y)mm
‐アパーチュア281、282及び283:2.95(x)・7.0 (y)mm
‐アパーチュア284、285及び286:4.8 (x)・2.95(y)mm
を満足させる。ここで、電極25(G2)に印加される電位VG2は約700ボルトであり、電極27(G41)及び29(G43)に印加される電位Vfocus は約5400ボルトである。
【表1】
Figure 2004516635
【表2】
Figure 2004516635
【0022】
表示スクリーン上でのある方向(本例では、x又はy方向)のビーム断面寸法はこの方向でのビーム角により以下のようにして決定される。ビーム角とは、電子ビームが主レンズに入射する角度(α)である。主レンズに対しては、ヘルムホルツ‐ラグランジュの積(HL)は一次近似で一定であり、この積は次式で表わされる。
【数1】
Figure 2004516635
ここに、Bは関連の方向でのビーム断面を表わし、Vは陽極に印加される電圧を表わす。ビーム断面は、ビーム角が減少するにつれて増大する。表1及び表2に示すように、電極26(G3)、28(G42)及び30(G44)に印加する電位VDYN を変えることにより、ビーム角、従って、垂直(y)方向でのビーム断面や、ビーム角、従って、水平(x)方向でのビーム断面をかなり変えることができる。電極25(G2)のアパーチュアの直径に等しい直径を有する電子ビームを得るためには、電位VDYN を6900Vに設定する。
【0023】
本例では、四重極電界を、四角形のアパーチュアを有する2つの電極間に発生させる。これらのアパーチュアはこれに変え楕円形、細長状又は多角形にすることもできる。
【0024】
四重極電界は他の方法で、例えば、電子ビームを通すアパーチュアにおける互いに対向して位置するエッジを起立させることにより発生させることができる。
【0025】
動作中、第1の四重極電界を、電子ビームの進行方向で見て主レンズの前方又は後方に位置させることができ、又は主レンズ内に一体化することができる。
【0026】
プレフォーカス電界や四重極電界を発生させる手段は、上述した例におけるように、1つのみの電圧で励起されうるように構成するのが有利である。この例では、電圧を共通電極G3に印加する。
【0027】
第2の四重極電界及び第3の四重極電界を改善するために、プレート電極26(G3)を、アパーチュア261、262、263と、アパーチュア261´、262´、263´とをあけたバス電極26と置き換えることもできる。
【0028】
電極28(G3)を省略し、電極27(G41)及び29(G43)である程度のビーム遮断を生ぜしめうるこれら電極27(G41)及び29(G43)によってのみ第2の四重極電界を発生させるようにすることもできる。更に、第2の四重極電界を高めるには、電極27及び29にアパーチュア271、272、273及び277、278、279をあけ、互いに対向して位置するエッジを起立させることができる。
【0029】
図3は、本発明による陰極線管及び表示装置に用いるのに適した電子銃の第2の例を示す断面図である。電子銃6は3つの陰極41、42、43を有する。この電子銃は更に、第1共通電極44(G1)と、第2共通電極45(G2)と、第3共通電極46(G31)と、第4共通電極47(G32)と、第5共通電極48(G33)と、第6共通電極49(G34)と、第7共通電極50(G4)とを有する。電極48(G33)、49(G34)及び50(G4)は、空間51及び52内に分布構成主レンズ電界(DCFL)を形成する。電極は、電圧が印加される接続ラインを有する。表示装置は、電圧発生手段15で発生される電圧が印加されるようにするリード線(図示せず)を有する。
【0030】
電極46(G31)、47(G32)及び48(G33)は電子銃の主レンズ部分内に、補助電界、本例では非点収差レンズ電界を発生させるための電子光学素子を形成する。この電界は、主レンズの陽極側でそれぞれの電極46、47、48(G31、G32、G33)間で空間53、54内に発生させ、これによりインライン平面に対し垂直な方向の非点収差レンズ電界の強度をインライン平面内の非点収差レンズ電界の強度よりも強くする。陰極41、42、43と、電極44(G1)及び45(G2)とが、電子銃の、いわゆる、3極管部分を構成する。アパーチュア450、451、452が設けられた電極45(G2)と、電極46(G3)とは、空間55内に補助電界、本例では、他の非点収差レンズ電界を発生させるために、電子銃のプレフォーカスレンズ部分内で電子光学素子を構成する。電極は全て、電子ビームを通すためのアパーチュアを有している。本例では、アパーチュア459、460、461はアパーチュア462、463、464及びアパーチュア465、466、467と同様に方形である。このことを、これらのアパーチュアの側方の方形ブロックで線図的に示してある。アパーチュア453、454及び455や、アパーチュア456、457及び458もこれらのアパーチュアの側方に線図的に示すように方形の形状である。
【0031】
動作中、電極45(G2)、47(G32)に電位VG2が印加される。非点収差レンズ電界の強度は、電極46(G31)のアパーチュア459、460、461と、電極47(G32)のアパーチュア462、463、464と、電極48(G33)のアパーチュア465、466、467とのそれぞれの形状により決定される。表示スクリーンにまたがる電子ビームの偏向中のスポット寸法を均一にするために、それぞれの電極46、47、48に印加される電位Vfoc 及びVG2やアパーチュアの形状を適切に選択し、垂直方向において非点収差レンズ電界及び他の非点収差レンズ電界のレンズ作用が互いに増強しあい、電子ビームがインライン平面に対しほぼ平行な状態で主レンズを通り抜けるようにし、これにより陽極側における主レンズの電極50(G4)のアパーチュアにおける電子ビームの直径を、表示スクリーン10にまたがる電子ビームの偏向の全体に亙り第2電極45(G2)のアパーチュア453、454、455の直径以下となるようにする。
【0032】
本例では、
‐電極44(G1)のアパーチュアの直径
:0.575 (x)・0.376 (y)mm
‐電極45(G2a)のアパーチュアの直径
:0.580 mm
‐電極45(G2b)のアパーチュアの直径
:0.520 (x)・0.520 (y)mm
‐電極46(G31a)のアパーチュアの直径
:0.500 (x)・0.500 (y)mm
‐電極46(G31b)のアパーチュアの直径
:4.750 (x)・6.000 (y)mm
‐アパーチュア462、463及び464
:5.000 (x)・5.500 (y)mm
‐アパーチュア465、466及び467
:4.750 (x)・6.000 (y)mm
を満足させる。
【0033】
電極46(G31)及び48(G33)に印加する電位は8000Vである。電位VG2は、例えば800Vとする。電極49に印加する電位V は15kVとし、電極50に対し印加する電位VG4は陽極電位30kVとする。垂直方向での電子ビームの直径をこのように小さくすると、電子ビームは、その偏向中にスクリーン上のあらゆる個所で、すなわち、スクリーンの中心及び隅部の双方で合焦状態となる。
【0034】
図4は、図3につき説明した電子銃の仮想結果を示す。
【0035】
図4の上部は、本発明による電子銃における電子ビームの垂直方向の断面である。それぞれの電極G1、G2、G31、G32、G33、G34及びG4の電位や、電極のアパーチュアの寸法は、電子ビームがインライン平面に対しほぼ平行に主レンズを通り抜け、陽極側での主レンズの電極50(G4)のアパーチュア内での電子ビームの直径D2が、表示スクリーン10にまたがる電子ビームの偏向全体に亙り第2電極45(G2)のアパーチュア453、454及び455の直径D1以下となるように設定する。
【0036】
図4の下部は水平方向の電子ビームの形状を示す。図4は、電子銃中のそれぞれの電極G1、G2、G31、G32、G33、G34及びG4の位置を示し、水平方向の電子ビームの直径は、垂直方向の電子ビームの直径よりも著しく大きい。
本発明は、本発明の範囲内で種々に変更しうること明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】表示装置の断面図である。
【図2】表示装置用の陰極線管に用いるのに適した電子銃の第1例の断面図である。
【図3】表示装置用の陰極線管に用いるのに適した電子銃の第2例の断面図である。
【図4】表示装置の垂直方向及び水平方向における表示装置のビーム断面の仮想結果を示す。
JP2002553211A 2000-12-22 2001-12-07 表示装置及び陰極線管 Pending JP2004516635A (ja)

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