JP2004516411A - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
本発明は、特に混合気圧縮火花点火式の内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁(1)であって、可動子(10)と、この可動子(10)によって操作可能な、弁閉鎖体(4)を操作するための弁ニードル(3)と、少なくとも1つの渦流通路(36)を備えた渦流円板(35)とを有しており、前記弁閉鎖体(4)が弁座面(6)と協働してシール座を形成している形式のものに関する。少なくとも1つの渦流通路(36)の調量横断面が燃料噴射弁内(1)内で運転中に形成される燃料圧に関連して可変であるように、燃料噴射弁(1)のノズル体(2)の切欠(43)内に、弾性的な調量リング(37)が配置されている。
Description
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した燃料噴射弁に関する。
【0002】
ドイツ連邦共和国特許公開第19736682号明細書によれば、混合気圧縮火花点火式の内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁が公知である。この公知の燃料噴射弁は、燃料噴射弁の下流側の端部で、3つの円板状の部材によって形成されるガイド兼座部領域を有している。この場合、渦流部材は、ガイド部材と弁座部材との間に埋め込まれている。ガイド部材は、このガイド部材から突き出していて軸方向に可動な弁ニードルをガイドするために用いられ、これに対して弁ニードルの弁閉鎖区分は、弁座部材の弁座面と協働している。渦流円板は、渦流部材の外周部に接続されていない多数の渦流通路を備えた内側の開口領域を有している。全開口領域は、渦流部材の軸方向厚さ全体に亘って延びている。
【0003】
上記公知の燃料噴射弁においては特に、渦流角度が規定されているという欠点がある。このように、渦流角度が規定されていると、内燃機関の部分負荷運転及び全負荷運転などの種々異なる運転状態に適合させることができない。これによって、噴射された混合気噴霧の円錐形開放角度は種々異なる運転状態に適合させることができず、これは、燃焼時の比均一性、高い燃料消費並びに高い排ガス発生を生ぜしめることになる。
【0004】
発明の利点
これに対して、請求項1の特徴部に記載した構成を有する本発明による燃料噴射弁は、渦流が燃料噴射弁の運転状態に関連して調節可能であって、これによって燃料噴射弁の運転状態に適合した噴射流形状が得られるという利点を有している。これによって混合気噴霧並びに燃焼方法は最適化される。
【0005】
この場合、燃料噴射弁を貫流する燃料の圧力を介して噴射開放角度に影響を与えることができ、この燃料の圧力は、弾性的な調量リングによって運転状態に応じて可変な絞り効果を生ぜしめ、それによって渦の強さに直接影響を与えることができる。
【0006】
従属請求項に記載した手段によって、主請求項に記載した燃料噴射弁の有利な実施態様及び改良が可能である。
【0007】
この場合の利点は特に、調量リングの簡単かつ安価な形状である。調量リングは、弾性的な材料から結いに製造可能で、従来の渦流発生手段を備えた大量生産による燃料噴射弁に問題なく組み込むことができる。
【0008】
特に渦流円板を選択する際のフレキシブル性(融通性)が得られるという利点がある。何故ならば噴射流形状は、任意の形状及び数の渦流通路によって変形可能に保たれ、それにも拘わらず運転状態に適合させることができる。
【0009】
さらにまた、燃料噴射弁の静的な貫流の調節は、本発明による手段によって同様に行うことができるという利点が得られ、これによって、静的な貫流の乱れは減少され、これは、燃料消費及び排ガス値に有利に作用する。
【0010】
図面
本発明の実施例が図面に簡単に示されていて、以下に詳しく説明されている。
【0011】
図1は、本発明の1実施例による燃料噴射弁の軸方向縦断面図、
図2は、図1のII−II線に沿った、本発明による燃焼噴射弁の噴射側の端部の概略図、
図3は、図1の領域IIIを示す概略的な部分図である。
【0012】
実施例の説明
図2及び図3を用いて本発明による燃料噴射弁1の実施例を詳しく説明する前に、本発明を理解し易くするために、図1を用いて本発明による燃料噴射弁1の全体で見た主要な構成部分を簡単に説明する。
【0013】
燃料噴射弁1は、混合気圧縮火花点火式内燃機関の燃料噴射装置のための燃料噴射弁として構成されている。この燃料噴射弁1は特に、燃料を内燃機関の図示していない燃焼室内に噴射するために適している。
【0014】
燃料噴射弁1は、ノズル体2を有しており、このノズル体2内に弁ニードル3が配置されている。弁ニードル3は弁閉鎖体4と作用接続しており、この弁閉鎖体4は、弁座体5に配置された弁座面6と協働して1つのシール座を形成している。燃料噴射弁1は、図示の実施例では内方に開放する燃料噴射弁1であって、この燃料噴射弁1は少なくとも1つの噴射開口7を有している。ノズル体2はシール8によって磁石回路の外極9に対してシールされている。磁石コイル10は、コイルケーシング11内にカプセル状に収容されていて、そのコイル支持体12に巻き付けられており、このコイル支持体12は磁石回路12の内極13に当接している。内極13と外極9とは、ギャップ26によって互いに分離されていて、接続構成部29で支えられている。磁石コイル10は導線19を介して、電気的な差込み接点17を介して供給可能な電流によって励磁される。差込み接点17は、内極3に射出成形され得るプラスチック被覆部18によって包囲されている。
【0015】
弁ニードル3は弁ニードルガイド14内でガイドされていて、この弁ニードルガイド14は円板状に構成されている。ストローク調節のために対を成す調節円板15が用いられる。調節円板15の他方側には可動子20が配置されている。この可動子20は、第1のフランジ21を介して弁ニードル3に摩擦結合(摩擦による束縛)式に結合しており、この弁ニードル3は溶接継ぎ目22によって第1のフランジ21に結合されている。第1のフランジ21上では戻しばね23が支えられており、この戻しばね23は、燃料噴射弁1の図示の構造形状においてスリーブ24によってプレロード(予圧)をかけられている。
【0016】
溶接継ぎ目33を介して弁ニードル3と結合されている第2のフランジ31は、下側の可動子ストッパとして用いられる。第2のフランジ31上に載っている弾性的な第2の中間リング32は、燃料噴射弁1の閉鎖時に衝突するのを阻止する。
【0017】
シール座の流入側にガイド円板34が形成されており、このガイド円板34は、弁ニードル3を中央に整列し、それによって弁ニードル3が傾いて、調量された燃料量が不正確になるのを阻止する。ガイド円板34と弁座体5との間には、渦流通路36を有する渦流円板35が配置されている。一方ではガイド円板34と渦流円板35との間、他方ではガイド円板34とノズル体2との間に調量リング37が設けられており、この調量リング37は、有利には弾性的な材料より成っていて、燃料噴射弁1内に形成されるシステム圧の影響を受けて変形可能である。調量リングの詳細は、図2及び図3に示されている。
【0018】
弁ニードルガイド14内及び可動子20内には燃料通路30a及び30bが延在している。燃料は、中央の燃料供給部16を通って供給され、ばね部材25によって濾過される。燃料噴射弁1は、シール28によって、詳しく図示していない燃料管路に対してシールされている。
【0019】
燃料噴射弁1の非作業状態で、可動子20は戻しばね23によって、その上昇ストローク方向に抗して負荷されて、弁閉鎖体4が弁座6に気密に当接保持される。磁石コイル10が励磁されると、磁石コイル10は磁界を形成し、この磁界が可動子20を戻しばね23のばね力に抗してストローク方向で移動させる。この場合、ストロークは、内極12と可動子20との間で非作業位置にある作業ギャップ27によって前もって与えられる。可動子20はフランジ21を受容しており、このフランジ21は、弁ニードル3に溶接されている。弁ニードル3に作用接続している弁閉鎖体4は、弁座面6から持ち上がり、燃料を噴射する。
【0020】
コイル電流が遮断されると、可動子20は、磁界が十分に消滅してから戻しばね23のばね力によって内極13が落下し、それによって弁ニードル3と作用接続しているフランジ21がストローク方向に抗して移動する。これによって弁閉鎖体4が弁座面6上に載り、燃料噴射弁1が閉鎖される。
【0021】
図2には、図1に示した燃料噴射弁1の下流側の端部のII−II線に沿った断面した部分的な概略図が示されている。以上の部材は、すべての図面中で同じ符号で記されている。
【0022】
弁ニードル3及び渦流円板35の図示の断面図は、上述した調量リング37を、燃料噴射弁1の2つの異なる運転状態で示している。この場合、渦流円板35は、調量リング37の流入側の端面側38が燃料噴射弁1を通って延びる平面で断面されている。渦流円板35に形成された渦流通路36の数は、概略的な図面を見やすくするために、4つに制限されているが、それ以上又はそれ以下の渦流通路36も可能である。
【0023】
弁ニードル3と渦流円板35との間には渦流通路44が形成されており、この渦流通路44は有利な形式で、発生した渦流が均質に維持されるように寸法設計されている。この場合、渦流室44の容積は、不都合な絞り効果を避けるために、十分に大きく、しかもデッド容積を減少するために十分に小さくなければならない。これは特に、噴射しようとする混合気噴霧の理論混合比を保証するために、全負荷運転時に重要である。
【0024】
調量リング37は、有利には弾性的なポリマーより製造されていて、リング状に構成されている。調量リング37は、その外側39がノズル体2の内壁40に当接している。調量リング37は、噴射側の端面側41が弁座体5で支えられる。調量リング37と渦流円板35との間にギャップ42が形成されており、このギャップ42の半径方向の幅は、燃料噴射弁1の運転中の燃料圧に基づいて、調量リング37の弾性によって制限されて可変である。
【0025】
燃料噴射弁1の部分負荷範囲内で、燃料噴射弁1を貫流する燃料の圧力は、半径方向でも軸方向でも調量リング37に一様に作用する力の釣り合いが形成されるように寸法設計されている。これにより、ギャップ42はその最小の半径方向寸法を有している。またこれによって、燃料貫流量も最少となり、これは、渦流通路36を通って比較的ゆっくりと流れる燃料に僅かなねじりしか加えない。その結果、内燃機関の燃焼室内に噴射された混合気噴霧も僅かな広がり、つまり小さい噴射開放角度しか有しない。これは、部分負荷運転中の混合気噴霧に対する要求に相当する。
【0026】
燃料圧が上昇する(これは燃料噴射弁1の全負荷運転に相当する)と、調量リング37は、半径方向及び軸方向に作用する力関係のずれによって変形せしめられ、このずれによって、調量リング37はその軸方向に延びる寸法及び半径方向内方に延びる寸法を減少させる。それに応じて、調量リング37と渦流円板35との間のギャップ42が増大するので、ギャップ42の絞り作用は低下する。その結果、渦流通路36を貫流する燃料の量並びに燃料の速度は増大し、それに基づいて渦も強くなる。これによって、燃焼室内に噴射された混合気噴霧が広がり、ひいてはより大きい噴射開放角が得られ、燃焼室が均一に充填されるようになる。
【0027】
図2には、弾性的な調量リング37の異なる状態がそれぞれ独自の線によって示されている。この場合、符号37aで示された実線が、調量リング37の軸方向及び半径方向での均一な負荷を有する基本状態を示し、破線37bが、ギャップ42の最大圧力及びひいては最大の半径方向幅の状態を示す。
【0028】
図3の部分的な断面図は、図1に示した本発明による燃料噴射弁1の領域IIIの部分を示している。
【0029】
分かりやすくするために、渦流円板35は渦流通路36の領域内で断面で示されている。矢印は燃料の流入方向を示している。調量リング37の負荷のかからない状態は符号37aで示されていて、最大圧力で負荷された状態は符号37bで示されている。
【0030】
図3によれば、ギャップ42の半径方向の幅が、貫流燃料量のための調量横断面を直接規定していることが明らかである。その結果、連続の方程式に従って燃料の流過速度が変化し、それによって燃料噴射弁1の運転状態に渦流強さを合わせるための直接的な干渉の可能性が得られる。
【0031】
部分負荷領域内では燃焼室内の燃料の均一な分布ではなく、浸透幅が重要となるので、渦流室44のデッド容積によって生ぜしめられる、場合によっては生じる比均一性を有するゆっくりとした渦流でも、燃焼プロセスに影響を与えることはない。これに対して、全負荷運転時には渦流は高い程度の均一性を有し、ひいては混合気噴霧の理論混合比の最適化が得られる。
【0032】
本発明の図示の実施例にみに限定されるものではなく、特に圧電式の又は磁歪式のアクチュエータ10を有する燃料噴射弁1においても、また燃料噴射弁1の任意の構造変化においても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の1実施例による燃料噴射弁の軸方向縦断面図である。
【図2】
図1のII−II線に沿った、本発明による燃焼噴射弁の噴射側の端部の概略図である。
【図3】
図1の領域IIIを示す概略的な部分図である。
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した燃料噴射弁に関する。
【0002】
ドイツ連邦共和国特許公開第19736682号明細書によれば、混合気圧縮火花点火式の内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁が公知である。この公知の燃料噴射弁は、燃料噴射弁の下流側の端部で、3つの円板状の部材によって形成されるガイド兼座部領域を有している。この場合、渦流部材は、ガイド部材と弁座部材との間に埋め込まれている。ガイド部材は、このガイド部材から突き出していて軸方向に可動な弁ニードルをガイドするために用いられ、これに対して弁ニードルの弁閉鎖区分は、弁座部材の弁座面と協働している。渦流円板は、渦流部材の外周部に接続されていない多数の渦流通路を備えた内側の開口領域を有している。全開口領域は、渦流部材の軸方向厚さ全体に亘って延びている。
【0003】
上記公知の燃料噴射弁においては特に、渦流角度が規定されているという欠点がある。このように、渦流角度が規定されていると、内燃機関の部分負荷運転及び全負荷運転などの種々異なる運転状態に適合させることができない。これによって、噴射された混合気噴霧の円錐形開放角度は種々異なる運転状態に適合させることができず、これは、燃焼時の比均一性、高い燃料消費並びに高い排ガス発生を生ぜしめることになる。
【0004】
発明の利点
これに対して、請求項1の特徴部に記載した構成を有する本発明による燃料噴射弁は、渦流が燃料噴射弁の運転状態に関連して調節可能であって、これによって燃料噴射弁の運転状態に適合した噴射流形状が得られるという利点を有している。これによって混合気噴霧並びに燃焼方法は最適化される。
【0005】
この場合、燃料噴射弁を貫流する燃料の圧力を介して噴射開放角度に影響を与えることができ、この燃料の圧力は、弾性的な調量リングによって運転状態に応じて可変な絞り効果を生ぜしめ、それによって渦の強さに直接影響を与えることができる。
【0006】
従属請求項に記載した手段によって、主請求項に記載した燃料噴射弁の有利な実施態様及び改良が可能である。
【0007】
この場合の利点は特に、調量リングの簡単かつ安価な形状である。調量リングは、弾性的な材料から結いに製造可能で、従来の渦流発生手段を備えた大量生産による燃料噴射弁に問題なく組み込むことができる。
【0008】
特に渦流円板を選択する際のフレキシブル性(融通性)が得られるという利点がある。何故ならば噴射流形状は、任意の形状及び数の渦流通路によって変形可能に保たれ、それにも拘わらず運転状態に適合させることができる。
【0009】
さらにまた、燃料噴射弁の静的な貫流の調節は、本発明による手段によって同様に行うことができるという利点が得られ、これによって、静的な貫流の乱れは減少され、これは、燃料消費及び排ガス値に有利に作用する。
【0010】
図面
本発明の実施例が図面に簡単に示されていて、以下に詳しく説明されている。
【0011】
図1は、本発明の1実施例による燃料噴射弁の軸方向縦断面図、
図2は、図1のII−II線に沿った、本発明による燃焼噴射弁の噴射側の端部の概略図、
図3は、図1の領域IIIを示す概略的な部分図である。
【0012】
実施例の説明
図2及び図3を用いて本発明による燃料噴射弁1の実施例を詳しく説明する前に、本発明を理解し易くするために、図1を用いて本発明による燃料噴射弁1の全体で見た主要な構成部分を簡単に説明する。
【0013】
燃料噴射弁1は、混合気圧縮火花点火式内燃機関の燃料噴射装置のための燃料噴射弁として構成されている。この燃料噴射弁1は特に、燃料を内燃機関の図示していない燃焼室内に噴射するために適している。
【0014】
燃料噴射弁1は、ノズル体2を有しており、このノズル体2内に弁ニードル3が配置されている。弁ニードル3は弁閉鎖体4と作用接続しており、この弁閉鎖体4は、弁座体5に配置された弁座面6と協働して1つのシール座を形成している。燃料噴射弁1は、図示の実施例では内方に開放する燃料噴射弁1であって、この燃料噴射弁1は少なくとも1つの噴射開口7を有している。ノズル体2はシール8によって磁石回路の外極9に対してシールされている。磁石コイル10は、コイルケーシング11内にカプセル状に収容されていて、そのコイル支持体12に巻き付けられており、このコイル支持体12は磁石回路12の内極13に当接している。内極13と外極9とは、ギャップ26によって互いに分離されていて、接続構成部29で支えられている。磁石コイル10は導線19を介して、電気的な差込み接点17を介して供給可能な電流によって励磁される。差込み接点17は、内極3に射出成形され得るプラスチック被覆部18によって包囲されている。
【0015】
弁ニードル3は弁ニードルガイド14内でガイドされていて、この弁ニードルガイド14は円板状に構成されている。ストローク調節のために対を成す調節円板15が用いられる。調節円板15の他方側には可動子20が配置されている。この可動子20は、第1のフランジ21を介して弁ニードル3に摩擦結合(摩擦による束縛)式に結合しており、この弁ニードル3は溶接継ぎ目22によって第1のフランジ21に結合されている。第1のフランジ21上では戻しばね23が支えられており、この戻しばね23は、燃料噴射弁1の図示の構造形状においてスリーブ24によってプレロード(予圧)をかけられている。
【0016】
溶接継ぎ目33を介して弁ニードル3と結合されている第2のフランジ31は、下側の可動子ストッパとして用いられる。第2のフランジ31上に載っている弾性的な第2の中間リング32は、燃料噴射弁1の閉鎖時に衝突するのを阻止する。
【0017】
シール座の流入側にガイド円板34が形成されており、このガイド円板34は、弁ニードル3を中央に整列し、それによって弁ニードル3が傾いて、調量された燃料量が不正確になるのを阻止する。ガイド円板34と弁座体5との間には、渦流通路36を有する渦流円板35が配置されている。一方ではガイド円板34と渦流円板35との間、他方ではガイド円板34とノズル体2との間に調量リング37が設けられており、この調量リング37は、有利には弾性的な材料より成っていて、燃料噴射弁1内に形成されるシステム圧の影響を受けて変形可能である。調量リングの詳細は、図2及び図3に示されている。
【0018】
弁ニードルガイド14内及び可動子20内には燃料通路30a及び30bが延在している。燃料は、中央の燃料供給部16を通って供給され、ばね部材25によって濾過される。燃料噴射弁1は、シール28によって、詳しく図示していない燃料管路に対してシールされている。
【0019】
燃料噴射弁1の非作業状態で、可動子20は戻しばね23によって、その上昇ストローク方向に抗して負荷されて、弁閉鎖体4が弁座6に気密に当接保持される。磁石コイル10が励磁されると、磁石コイル10は磁界を形成し、この磁界が可動子20を戻しばね23のばね力に抗してストローク方向で移動させる。この場合、ストロークは、内極12と可動子20との間で非作業位置にある作業ギャップ27によって前もって与えられる。可動子20はフランジ21を受容しており、このフランジ21は、弁ニードル3に溶接されている。弁ニードル3に作用接続している弁閉鎖体4は、弁座面6から持ち上がり、燃料を噴射する。
【0020】
コイル電流が遮断されると、可動子20は、磁界が十分に消滅してから戻しばね23のばね力によって内極13が落下し、それによって弁ニードル3と作用接続しているフランジ21がストローク方向に抗して移動する。これによって弁閉鎖体4が弁座面6上に載り、燃料噴射弁1が閉鎖される。
【0021】
図2には、図1に示した燃料噴射弁1の下流側の端部のII−II線に沿った断面した部分的な概略図が示されている。以上の部材は、すべての図面中で同じ符号で記されている。
【0022】
弁ニードル3及び渦流円板35の図示の断面図は、上述した調量リング37を、燃料噴射弁1の2つの異なる運転状態で示している。この場合、渦流円板35は、調量リング37の流入側の端面側38が燃料噴射弁1を通って延びる平面で断面されている。渦流円板35に形成された渦流通路36の数は、概略的な図面を見やすくするために、4つに制限されているが、それ以上又はそれ以下の渦流通路36も可能である。
【0023】
弁ニードル3と渦流円板35との間には渦流通路44が形成されており、この渦流通路44は有利な形式で、発生した渦流が均質に維持されるように寸法設計されている。この場合、渦流室44の容積は、不都合な絞り効果を避けるために、十分に大きく、しかもデッド容積を減少するために十分に小さくなければならない。これは特に、噴射しようとする混合気噴霧の理論混合比を保証するために、全負荷運転時に重要である。
【0024】
調量リング37は、有利には弾性的なポリマーより製造されていて、リング状に構成されている。調量リング37は、その外側39がノズル体2の内壁40に当接している。調量リング37は、噴射側の端面側41が弁座体5で支えられる。調量リング37と渦流円板35との間にギャップ42が形成されており、このギャップ42の半径方向の幅は、燃料噴射弁1の運転中の燃料圧に基づいて、調量リング37の弾性によって制限されて可変である。
【0025】
燃料噴射弁1の部分負荷範囲内で、燃料噴射弁1を貫流する燃料の圧力は、半径方向でも軸方向でも調量リング37に一様に作用する力の釣り合いが形成されるように寸法設計されている。これにより、ギャップ42はその最小の半径方向寸法を有している。またこれによって、燃料貫流量も最少となり、これは、渦流通路36を通って比較的ゆっくりと流れる燃料に僅かなねじりしか加えない。その結果、内燃機関の燃焼室内に噴射された混合気噴霧も僅かな広がり、つまり小さい噴射開放角度しか有しない。これは、部分負荷運転中の混合気噴霧に対する要求に相当する。
【0026】
燃料圧が上昇する(これは燃料噴射弁1の全負荷運転に相当する)と、調量リング37は、半径方向及び軸方向に作用する力関係のずれによって変形せしめられ、このずれによって、調量リング37はその軸方向に延びる寸法及び半径方向内方に延びる寸法を減少させる。それに応じて、調量リング37と渦流円板35との間のギャップ42が増大するので、ギャップ42の絞り作用は低下する。その結果、渦流通路36を貫流する燃料の量並びに燃料の速度は増大し、それに基づいて渦も強くなる。これによって、燃焼室内に噴射された混合気噴霧が広がり、ひいてはより大きい噴射開放角が得られ、燃焼室が均一に充填されるようになる。
【0027】
図2には、弾性的な調量リング37の異なる状態がそれぞれ独自の線によって示されている。この場合、符号37aで示された実線が、調量リング37の軸方向及び半径方向での均一な負荷を有する基本状態を示し、破線37bが、ギャップ42の最大圧力及びひいては最大の半径方向幅の状態を示す。
【0028】
図3の部分的な断面図は、図1に示した本発明による燃料噴射弁1の領域IIIの部分を示している。
【0029】
分かりやすくするために、渦流円板35は渦流通路36の領域内で断面で示されている。矢印は燃料の流入方向を示している。調量リング37の負荷のかからない状態は符号37aで示されていて、最大圧力で負荷された状態は符号37bで示されている。
【0030】
図3によれば、ギャップ42の半径方向の幅が、貫流燃料量のための調量横断面を直接規定していることが明らかである。その結果、連続の方程式に従って燃料の流過速度が変化し、それによって燃料噴射弁1の運転状態に渦流強さを合わせるための直接的な干渉の可能性が得られる。
【0031】
部分負荷領域内では燃焼室内の燃料の均一な分布ではなく、浸透幅が重要となるので、渦流室44のデッド容積によって生ぜしめられる、場合によっては生じる比均一性を有するゆっくりとした渦流でも、燃焼プロセスに影響を与えることはない。これに対して、全負荷運転時には渦流は高い程度の均一性を有し、ひいては混合気噴霧の理論混合比の最適化が得られる。
【0032】
本発明の図示の実施例にみに限定されるものではなく、特に圧電式の又は磁歪式のアクチュエータ10を有する燃料噴射弁1においても、また燃料噴射弁1の任意の構造変化においても使用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の1実施例による燃料噴射弁の軸方向縦断面図である。
【図2】
図1のII−II線に沿った、本発明による燃焼噴射弁の噴射側の端部の概略図である。
【図3】
図1の領域IIIを示す概略的な部分図である。
Claims (11)
- 特に混合気圧縮火花点火式の内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射するための燃料噴射弁であって、可動子(10)と、この可動子(10)によって操作可能な、弁閉鎖体(4)を操作するための弁ニードル(3)と、少なくとも1つの渦流通路(36)を備えた渦流円板(35)とを有しており、前記弁閉鎖体(4)が弁座面(6)と協働してシール座を形成している形式のものにおいて、
弾性的な調量リング(37)が設けられており、該調量リング(37)は、少なくとも1つの渦流通路(36)の調量横断面が燃料噴射弁内(1)内で運転中に形成される燃料圧に関連して可変となるように配置されていることを特徴とする、燃料噴射弁。 - 調量リング(37)が、燃料噴射弁(1)のノズル体(2)の内壁(40)の外側に当接している、請求項1記載の燃料噴射弁。
- 調量リング(37)が、流入側の端面側(41)で、燃料噴射弁(1)の弁座体(5)に支えられている、請求項1又は2記載の燃料噴射弁。
- 渦流円板(35)の流入側に、弁ニードル(3)のためのガイド円板(34)が配置されていて、このガイド円板(34)が渦流円板(35)に接続されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の燃料噴射弁。
- 調量リング(37)が、渦流円板(35)とガイド円板(34)とを半径方向で外側で包囲している、請求項4記載の燃料噴射弁。
- 調量リング(37)と渦流円板(36)との間にギャップ(42)が形成されている、請求項5記載の燃料噴射弁。
- 少なくとも1つの渦流通路(36)を貫流する燃料量が、ギャップ(42)の半径方向幅に比例している、請求項6記載の燃料噴射弁。
- 調量リング(37)の流入側の端面側(38)の面が、調量リング(37)によって包囲される面に対して相対的に、燃料圧が増大する際にギャップ(42)の半径方向幅が増大するように寸法設計されている、請求項6又は7記載の燃料噴射弁。
- 少なくとも1つの渦流通路(36)によって生ぜしめられた渦流が、燃料の貫流量に対して比例している、請求項1から8までのいずれか1項記載の燃料噴射弁。
- 燃焼室内に噴射される混合気噴霧の噴射開放角度が燃料圧に比例している、請求項9記載の燃料噴射弁。
- 渦流円板(35)とガイド円板(34)とが一体的に構成されている、請求項4から8までのいずれか1項記載の燃料噴射弁。
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