JP2004515601A - 高粘度指数値を有する潤滑剤の調製方法 - Google Patents

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Abstract

潤滑油ベース原料組成物と共に潤滑油ベース原料および潤滑油原料組成物を調製する際のプロセスを開示する。当該潤滑油は好ましくは約115より大きな粘度指数を有する。当該プロセスは1150°Fより低い95%ポイントを有する原料油および1150°Fより高い95%ポイントを有する原料油を得ることに関与する。得られた生成物は場合により混合し、当該ベース原料は種々な添加物と組合せて潤滑油組成物を形成する。水素化精製は場合により当該潤滑油ベース原料に行いオレフィン類、酸素含有物および他の不純物を除去する。一つの実施態様では、当該画分の一つ以上をフィッシャー・トロプシュ合成から得る。当該画分の一つ以上は同様に他の源、例えば原油の蒸留により得ることができるが、当該画分はチオール類またはアミン類を相当な量含んでいてはならない(例えば、接触イソ脱ロウに使用する触媒に悪影響を与える量)。当該各画分には同様に、フィッシャー・トロプシュおよび他の源からの原料油の組合せが含まれる。

Description

【0001】
(本発明の分野)
本発明は、潤滑油のベース原料を調製する方法に関する。
【0002】
(本発明の背景)
自動車、ディーゼルエンジンおよび他の設備に使用される潤滑油はベース原料および/またはベースオイルおよび添加物から構成される。ベース原料およびベースオイル(基油)は典型的には炭化水素類であり、その硫黄含量、飽和物含量および粘度指数(VI)に応じ、アメリカ石油協会(API)Interchange Guidelines(API Publication 1509)に従えば5グループに分類される。
【0003】
Figure 2004515601
【0004】
グループIのベース原料を原油由来の粗潤滑油ベース原料の原料油から製造する工場では、より低い粘度指数成分を抽出して望ましい規格に当該画分の粘度指数を増加させる際にフェノールまたはフルフラールなどの溶媒のみを典型的には使用する。溶媒抽出は典型的に飽和物が90%未満で硫黄分が300ppmより大の生成物を与える。当該潤滑油生成物の多くはグループI類になる。
【0005】
グループIIベース原料を“潤滑油前ベース原料列”の原油画分から製造する工場では、典型的に水素化処理(水素化分解または極度の水素化精製)を用い、規格値まで当該画分の粘度指数を増加させる。水素化処理は典型的には当該飽和分を90より大まで増やし、当該硫黄分を300ppm未満に減少させる。溶媒処理と水素化処理の組合せはグループIIベース原料を製造するのに用いられる。世界の潤滑油ベース原料生産の約10%および米国生産の約30%はグループII類である。
【0006】
グループIIIベース原料を製造する工場は、典型的には水素異性化脱ロウを用い非常に高い粘度指数生成物を製造する。当該出発原材料は典型的にはロウ状減圧軽油(VGO)または飽和物と少量の硫黄を必ず含有するロウである。当該グループIII生成物は飽和物含量90より大で、硫黄含量300ppm未満を含んでいる。フィッシャー・トロプシュのロウは水素化異性化脱ロウをしてグループIII潤滑油を製造する際の理想的な原材料である。しかしながら、グループIII類は世界の潤滑油供給では少ない部分でしかない。グループIVおよびV用の工場は特殊な工場で、世界の潤滑油供給のより少ない部分を占めている。
【0007】
飽和物、粘度指数および硫黄についての規格に加え、潤滑油ベース原料は典型的には一連の粘度等級で製造される。最も低い粘度は常に40℃において殆ど3cStより大で、より典型的には4cStより大である。最も高い粘度等級は100℃で測定すると殆ど50cSt未満である。最終潤滑油製品の処方業者は種々な粘度等級製品を用い、添加剤と混合して望ましい粘度を持つ潤滑油製品を製造する。個々のベース原料および/またはベースオイルの比率は望ましい粘度の潤滑油製品を作り出すように調整する。潤滑油基油工場は様々な顧客に対してベースオイルを提供しなければならないので、全ての粘度等級が粘度指数、流動点、曇り点などのような凡そ一定な他の特性を有することが重要である。当該潤滑油ベース原料の粘度は当該ベース原料の平均分子量に依存し、言い換えれば当該沸点範囲に依存することになる。
【0008】
潤滑油ベース原料は条件に合った粘度指数に加えて条件に合った流動点および曇り点を持たねばならない。これらの特性は実用的な理由において重要になりえて(これらは潤滑油製品の実際の性能に影響する)、一般の顧客の受納においても重要となりうる。流動点は典型的にはASTM97方法を用いて測定され、冷却するとき油がそれ以下では流動しなくなる温度を測定する。曇り点は典型的にはASTM D2500方法を用いて測定するが、冷却して潤滑油ベース原料に曇りが生じる温度を測定する。
【0009】
流動点は、潤滑油製品は貯蔵または使用する際に固形化してはならないので明らかに機能上重要なものである。典型的な潤滑油ベース原料(グループI〜III)は+10°F(−12℃)より低い流動点を有する。これらの規格はエンジン潤滑油として使用する潤滑油ベース原料の大半には充分である。化学的流動点降下剤はそれらの流動点を更に下げるために潤滑油ベース原料に加えることができるが、それらの化学添加剤は高価である。寒冷気候用に少量を適用するには、より低い流動点が必要とされる。
【0010】
潤滑油から固体を除去するのにオイルフィルターを使用する場所では機能上曇り点は同様に重要である。高い曇り点を持つ潤滑油ベース原料はオイルフィルターを詰まらせることになるかもしれない。典型的な潤滑油グループI〜IIIベース原料は+14°F(−10℃)より低い曇り点を有するだろう。化学的流動点降下剤は知られているが、類似な曇り点降下剤は未知である。流動点と同様に、これら曇り点規格はエンジン潤滑油に使用される潤滑油ベース原料の大多数では充分である。寒冷気候に対して少量の適用では、より低い曇り点が必要とされるだろう。
【0011】
ロウは通常、潤滑油ベース原料から溶媒脱ロウで除去される。潤滑油ベース原料を製造する際に溶媒脱ロウは70年より長い間使用されてきた。溶媒脱ロウを用いる長所は製品の流動点および曇り点がほぼ同一な値に低下することである。溶媒脱ロウ処理の制約条件には高稼働費用、揮発および可燃溶媒の使用、空中および地下水への溶媒排出による環境問題並びに市場が限られている粗ロウの生成がある。
【0012】
溶媒脱ロウの伝統的方法は接触脱ロウ処理に置き換わりつつある。従来の水素化脱ロウ処理で始まった傾向は最近の水素異性化脱ロウ処理(例えば、Chevron’s Isodewaxing(登録商標)プロセス)に引き継がれている。接触脱ロウ処理の欠点の一つは当該プロセスでは流動点より高い曇り点を有する油を生成する傾向があることである。
【0013】
溶媒脱ロウに関連して制約となる条件を最小限にし、流動点に比較的近接した曇り点を有する潤滑油ベース原料(即ち、約30℃以内で、好ましくは約20℃以内、大層好ましくは約10℃以内)を提供する潤滑油ベース原料および潤滑油原料組成物を調製するプロセスを持つことは利益があることである。最小の流動点−曇り点差は、これでより少ない脱ロウを必要とし、経済性を改善する適切なより高い潤滑油収率を付随させるので好ましい。本発明はそのようなプロセスを提供する。
【0014】
(本発明の概要)
その広い態様では、本発明は潤滑油ベース原料および潤滑油原料組成物の1種より多い等級を製造する全体的プロセスに関する。当該潤滑油ベース原料列中の炭化水素は1150°F未満で95%ポイントを有する原料油を接触脱ロウで、1150°Fより上で95%ポイントを有する原料油は溶媒脱ロウで調製する。場合により当該溶媒脱ロウ画分は溶媒脱ロウの前または後に、水素異性化脱ロウを、好ましくは完全水素異性化脱ロウを追加的に行うことができる。水素精製はオレフィン類、含酸素化合物および他の不純物を除去する際に当該潤滑油ベース原料につき行う。当該95%ポイントにより異なる脱ロウプロセスを使用することにより、潤滑油ベース原料の1種より多い粘度等級が作ることができる一方、比較的調和した流動点および曇り点を維持する。
【0015】
一つの実施形態では、当該プロセスは合成ガスにつき一連の生成物を供するフィッシャー−トロプシュ合成の実施、および種々の画分(即ち、1150°F未満で95%ポイントを持つ画分および1150°Fより上で95%ポイントを有する画分)の典型的な分別蒸留による分離を含む。当該画分は同様に他の源、例えば原油の蒸留でも得られるが、これは当該画分がチオール類またはアミン類をかなりの量を含まない場合である(即ち、脱ロウ触媒に悪い影響をあたえる量)。当該個々の画分にはフィッシャー−トロプシュおよび他の源からの原料油の組合せを同様に含むことができる。当該得られた脱ロウ炭化水素生成物は場合により付加的パッケージと組合せて潤滑油組成物とする。
【0016】
望ましい特性を有する製品は、適切な溶媒脱ロウまたは接触脱ロウ工程を代表的な各画分について実施し、得られた生成物を混合し、それらにつき望まれる特性につき試験をすることで要望に応じた仕様にする。一旦最適の特性を持つ製品を得れば、望ましい製品ストリームの生産を提供するように当該条件をスケールアップすることができる。
【0017】
(発明の詳細な説明)
その広い側面において、本発明は潤滑油ベース原料および潤滑油を製造する際の全体的プロセスに関する。本明細書で用いるように、潤滑油ベース原料および/またはベースオイルは一般的に添加パッケージと組合せて最終潤滑油を提供する。当該潤滑油ベース原料列の中の炭化水素は、1150°Fより下で95%ポイントを持つ原料油を接触脱ロウおよび1150°Fより上で95%ポイントを持つ原料油を溶媒脱ロウして調製する。当該95%ポイントはASTM D2887を用いて測定できる。
【0018】
本明細書で説明したプロセスは統合されたプロセスである。本明細書で使用するとき“統合されたプロセス”とは連続した工程を含み、その幾つかは当該プロセスにおいて他の工程と並列でありえるが、相互に関連するまたは全プロセスにおいて前または後の工程の何れかにある程度依存しているプロセスを称する。
【0019】
本明細書で使用するとき“流動点”とは、油を冷却するとき、もう流れださない温度であり、“曇り点”はそれを冷却するとき潤滑油ベース原料の中に曇りが出る温度であり、“95%ポイント”は当該製品蒸留分が95%になる温度である。
【0020】
当該発明プロセスの利点は、特に全原料油の溶媒脱ロウおよび/または接触脱ロウに関連した生成物損失を最小にすると共に流動点と曇り点の間の開きを最小限にするという有効性で、潤滑油を製造するのに有効である高品質のベース原料を調製する際にその有効性と共に本プロセスが使用できる。当該流動点/曇り点の開きまたは流動−曇りの開きは℃で測るとき曇り点から流動点を引いたものと定義する。
【0021】
ある特定な理論にとらわれる積りはないが、実施例1に示すように申請者等は約1150°Fより下で95%ポイントの画分は流動点/曇り点の差が大体約7℃と一定で、生成物粘度指数の増加と共に差が増加する傾向は殆どないことを発見した。従って、接触脱ロウは生成物収率では最小限の損失で実施できる。しかしながら、約1150°Fより上での95%ポイントの画分は比較的大きな流動点/曇り点の差(例えば、30℃より大)を持ち、接触脱ロウは生成物収率では受け入れ難い損失を生じる。本明細書のプロセスはこれら2つの画分につき異なる脱ロウ条件で処理することにより、許容できる流動点を維持しながら収率を最大化させる。
【0022】
本明細書で用いる“一連の潤滑油ベース原料中の炭化水素”は一連の潤滑油中に存在する沸点を有する炭化水素類(即ち、650および1200°Fの間)である。
【0023】
溶媒脱ロウおよび接触イソ脱ロウ工程用の原料油
主にパラフィン類およびイソパラフィン類を含む炭化水素原料油で1150°F未満にて95%ポイントのものはいずれも接触脱ロウに用いることができる。主にパラフィン類およびイソパラフィン類を含む炭化水素原料油で1150°Fより上にて95%ポイントのものはいずれも溶媒脱ロウに用いることができる。一つの実施態様では、一方または両方の画分(1150°F+および1150°F−画分)は少なくとも一部はフィシャー・トロプシュ合成から由来する。当該画分は他の源、例えば原油の蒸留から得ることができるが、その場合当該画分はチオール類またはアミン類の量をあまり含んでいないという条件がつく(即ち、脱ロウ触媒に悪い影響を与えないだろう量)。各画分は原料油の組合せ、即ちフィッシャー・トロプシュおよび他の源との組合せを含むこともできる。
【0024】
本明細書で説明したプロセスに使用できる原料油の例としては、一般的に比較的高い流動点を持つ油が含まれるが、比較的低い流動点に低下させるのが望ましい。数多くの石油原料油、例えば原油から得られるものが適している。例には通常の沸点が約212°Fより高い石油留出物、軽油と減圧軽油、大気圧蒸留プロセスからの残油、溶媒脱アスファルト石油残油、頁岩油、循環油、石油と粗ロウ、ロウ状石油原料油、NAOロウおよび化学工場プロセスから製造されたロウ類が含まれる。16以上の炭素原子を有する直鎖n−パラフィン類単独或いは僅かに分岐鎖を有するもの、どちらでもロウということができる。
【0025】
適した原料油には同様に重質直留ガソリンと通常定義される重質留出物が含まれる。原料油は本プロセスに供される前に水素化精製および/または水素化分解プロセスで処理してもよい。その代わりに、またはそれに加えて当該原料油は脱ロウする前に芳香族および硫黄と窒素含有分子を除去する溶媒抽出プロセスで処理してもよい。
【0026】
適した原料の更なる例には軽油、潤滑油原料、合成油およびフィッシャー・トロプシュ合成で生産されるロウのようなロウ状留出物原料、高流動点ポリアルファオレフィン類、フッツ油、直鎖アルファオレフィンロウ類のような合成油、脱油ロウおよびマイクロクリスタリンロウなどを含む。フッツ油はロウから油を分離して調製するが、単離した油をフッツ油と称する。
【0027】
本明細書で使用するように、用語“ロウ状石油原料油”には石油ロウが含まれる。当該発明のプロセスで使用する原料油は約50%より多くのロウおよび幾つかの実施態様では約90%より多くのロウを含有するロウ状原料がありえる。ロウ含量は実験室の溶媒脱ロウ法で測定できる。試料300gを1200mlの1:1トルエン−MEK溶媒に溶解する。完全な溶解には加熱が必要であろう。当該溶液はそれから一夜、−15から−20°Fにしてワックスを結晶化する。生成したロウ結晶はろ過して回収する。当該ろ液を減圧蒸留してトルエン−MEK溶媒を脱ロウ油から分離する。当該ロウ中に閉じ込められた溶媒は表面を窒素で吹きつけながらホットプレート上で当該ロウを加熱して除去する。回収された油およびロウの重量を元の試料重量で割ることにより油およびロウのパーセントを得る。
【0028】
一般的に約0℃、より普通には約10℃より高い流動点を持つ高度のパラフィン性原料は同様に当該発明のプロセスで使用するのに適している。そのような原料はパラフィン性炭素を約70%より多く、幾つかの実施態様では約90%より多くのパラフィン性炭素を含有できる。パラフィン性炭素の含量はNMRで測定できる。
【0029】
当該原料油はオレフィン類、ヘテロ原子類、芳香族類または他の環状化合物を顕著な量を含有してはならない。好ましい原料油はフィッシャー・トロプシュ合成からの生成物または石油製品からのロウである。当該原料油にいかなるヘテロ原子、オレフィン類または環状化合物が存在しても、例えば水素化精製で除去できる。
【0030】
一つの実施態様では、当該画分の一つ以上(即ち、1150°F未満の沸点の画分および1150°Fより上の沸点画分)の比較的低分子量画分はフィッシャー・トロプシュ合成で得られる。
【0031】
当該フィッシャー・トロプシュ合成は固定床、スラリー床または流動床反応器で実施される。当該フィッシャー・トロプシュ反応条件には190℃と340℃間の反応温度使用が含まれるが、実際の反応温度は凡そ反応形状で決定される。そこで、流動床反応器を用いる場合、反応温度は好ましくは300℃および340℃の間で;固定床を用いる場合、当該反応温度は好ましくは200℃および250℃の間であり、そしてスラリー床を使用する場合、反応温度は好ましくは190℃および270℃の間である。
【0032】
フィッシャー・トロプシュ反応器への入口の合成ガス圧は1と50バールの間、好ましくは15と50バールの間で使用するのがよい。当該合成ガスのH:COモル比は新供給原料で1.5:1から2.5:1、好ましくは1.8:1から2.2:1がよい。当該合成ガスは典型的には0.1重量ppm以下の硫黄が含まれている。当該反応段階にはガス再循環が場合により使用され、ガス再循環速度と新鮮な合成ガス供給速度の比率はモルで1:1と3:1、好ましくは1.5:1と2.5:1の間がよい。空間速度m(触媒kg)−1時間−1は1から20、好ましくは8から12の間を反応段階では使用することができる。
【0033】
原則として、鉄に基づく、コバルトに基づくまたは鉄/コバルトに基づくフィッシャー・トロプシュ触媒がフィッシャー・トロプシュ反応段階で使用できる。当該鉄に基づくフィッシャー・トロプシュ触媒には沈殿または溶融された鉄および/または酸化鉄が含まれる。しかしながら、適当な担体に焼結、接合または含浸させた鉄および/または酸化鉄も同様に使用できる。当該鉄はフィッシャー・トロプシュ合成の前に金属鉄に還元しておく。当該鉄に基づく触媒は種々なレベルでの助触媒を含有し、その役目は最終触媒の活性、安定性および選択性の一つ以上を改良できる。
【0034】
好ましくは、当該触媒は高鎖成長確率(即ち、アルファ値が0.8以上、好ましくは0.9以上、相当好ましくは0.925以上)で運転される。好ましい助触媒は当該還元鉄の表面積に影響するもので(‘構造的助触媒’)、Mn、Ti、Mg、Cr、Ca、Si、AlまたはCu或いはその組合せが含まれる。
【0035】
スラリー床フィッシャー・トロプシュ合成からの生成物には一般的にガス状反応生成物および液状反応生成物が含まれる。当該ガス状反応生成物には約650°F未満の沸点の炭化水素(例えば、排ガスから中質留分)が含まれる。当該液状反応生成物には約650°Fより高い沸点の炭化水素(例えば、減圧軽油から重質パラフィン)が含まれる。
【0036】
当該650°Fより低い生成物は排ガス画分および濃縮画分に、即ち約CからC20の直鎖パラフィン類および、より高沸点の炭化水素に、例えば高圧および/またはより低い温度の蒸気−液体分離器或いはより低圧分離器または分離器類の組合せを用いれば分離できる。都合がよいことに、当該C20+フィッシャー・トロプシュ生成物は接触脱ロウプロセスに用い、CからC20の直鎖パラフィン類は他の目的、例えば蒸留燃料油組成物を調製するのに用いる。
【0037】
約650°Fより高い沸点の画分は主にC20からC50の直鎖パラフィン類に比較的少量のより高沸点分岐パラフィン類を伴う。
【0038】
全体のプロセスは1150°Fより下で95%ポイントの画分および1150°Fより上で95%ポイントの画分を得ることに関わる。1150°Fより下で95%ポイントの画分は接触脱ロウで処理し、1150°Fより上で95%ポイントの画分は溶媒脱ロウで処理する。場合により、溶媒脱ロウプロセスへの原料油は追加として水素異性化脱ロウ処理で処理する。水素化精製は場合により潤滑油ベース原料に行いオレフィン類、酸素化物および他の不純物を除去する。
【0039】
溶媒脱ロウ、接触脱ロウおよび水素化精製に関する条件は、より詳細に以下で説明する。
【0040】
より高い沸点画分、例えば当該1150°F+画分を従来の溶媒脱ロウ工程で脱ロウして高分子量n−パラフィン類を除去する。回収した脱ロウ生成物または脱ロウ油は減圧下で分画して異なる粘度段階のパラフィン性潤滑油画分を生産するか、接触脱ロウ画分と直接混合する。高ロウ含有1150°F+原料油(フィッシャー・トロプシュプロセスからのように50%より多いロウを含有する)は好ましくはまず水素化異性化脱ロウを通して加工する。
【0041】
潤滑油ベース原料を作成する溶媒脱ロウは70年以上使用されていて、それは例えばChemical Technology of Petroleum,3rd Edition,William Gruse and Donald Stevens,McGraw−Hill Book Company,Inc.,New York,1960,ページ566から570に記載されている。基本プロセスは以下を包含する、
【0042】
・ロウ状炭化水素ストリームを溶媒、典型的にはケトン(メチルエチルケトンまたはメチルイソブチルケトンのような)および芳香族(トルエンのような)と混合し、
・当該混合物からロウ結晶が析出するように冷却し、
・当該ロウをろ過、典型的にはロータリードラムフィルターで分離し、
・当該溶媒は当該ロウおよび当該脱ロウ油ろ液から回収する。
【0043】
溶媒脱ロウではその開始時から精製が行われている。例えば、Exxon’s DILCHILL(登録商標)脱ロウプロセスでは、細長い攪拌容器、好ましくは縦長の塔中に入れたロウ状炭化水素油原料を、少なくとも炭化水素油原料の一部を溶解し、一方で当該ロウの沈殿を促進する冷却済みの溶媒で冷却することを包含する。ロウ状油を当該細長多段冷却ゾーンまたは塔にその曇り点より上の温度で導入する。冷脱ロウ溶媒は、当該溶媒およびロウ/油混合物が当該冷却ゾーンを通過するとき少なくとも当該油中のロウの一部が沈殿するように実質的瞬間的混合を行うような高度の攪拌を維持しながら、複数のポイントまたは段階に沿って当該冷却ゾーンに徐々に増加するように導入する。DILCHILL(登録商標)脱ロウはより詳細に米国特許第4,477,333号、第3,773,650号および第3,775,288号で検討している。Texacoは同様に当該プロセスにおける精製を開発した。例えば、米国特許第4,898,674号はメチルエキルケトンとトルエンの比率を調整することおよび種々のベース原料を加工する際に最適な濃度を使用できるので、この比率を調節できるのが如何に重要であるかを開示している。通常、ブライトストックを処理する場合0.7:1から1:1の比率が用いられ、ライトストックを処理する場合1.2:1から約2:1が使用できる。
【0044】
溶媒脱ロウ処理は製品の流動点および曇り点をほぼ同じ値まで低下させる。当該溶媒脱ロウ画分は場合により以下に詳細に説明するような接触脱ロウ処理にかけることができる。
【0045】
より低い沸点画分、例えば1150°F−画分を接触脱ロウ工程で脱ロウして高分子量n−パラフィン類を除去する。
【0046】
接触脱ロウには2つの主な部類(従来の水素化脱ロウ処理および水素異性化脱ロウ処理)があり、水素化異性化脱ロウは更に部分的および完全水素異性化脱ロウに小分類される。全ての部類で、ロウ状炭化水素ストリームおよび水素の混合物を酸性成分含有触媒の上を通過させて供給原料中の直鎖および僅かに分岐したイソパラフィン類を他の非ロウ状種に変換させ、それにより許容される流動点を持つ潤滑油ベース原料製品を生成することを伴う。全ての部類に対する典型的な条件では、温度約400から800°F、圧力約200から3000psigおよび空間速度約0.2から5/時間を伴う。供給原料の脱ロウ用に選択する方法は典型的には製品品質および供給原料のロウ含量に依存し、従来の水素化脱ロウでは一般的に低ロウ含量供給原料が好まれる。脱ロウ用の方法は当該触媒の選択で達成できる。当該一般的な課題はAvilino SequeiraによりLubricant Base Stock and Wax Processing,Marcel Dekker,Inc.ページ194〜223において概括されている。従来式水素化脱ロウ、部分水素化異性化脱ロウおよび完全水素化異性化脱ロウにおけるで脱ロウ触媒の種類の決定は、Santilli等が米国特許第5,282,958号で記述したn−ヘキサデカン異性化試験を用いてできる。Santilli等が記述した条件にて96%n−ヘキサデカン転化で測定すると、従来式水素化脱ロウ触媒は異性化ヘキサデカン類への選択性は10%未満、水素化異性化脱ロウ触媒は異性化ヘキサデカン類への選択性は10%以上、部分的水素化異性化脱ロウ触媒での異性化ヘキサデカン類への選択性は10%より大で40%未満および完全水素化異性化脱ロウ触媒は異性化ヘキサデカン類の選択性は40%以上、好ましくは60%より大および相当好ましくは80%より大を示す。
【0047】
従来式水素化脱ロウ処理とは本明細書の目的に際しては、従来式水素化脱ロウ触媒を使用する接触脱ロウプロセスと定義する。従来式水素化脱ロウでは、当該流動点は、ロウ分子の多くを沸点がプロパンとオクタンの間のより小さなパラフィン類に選択的分解するので低下する。この技術はロウをより価値の低い副生成物に転化するので、大量のロウを含有しない油類を脱ロウする際に主に有効である。この型のロウ状油は中質ロウ状原油(アラビアン、ノーススロープ原油ほか)からの石油留分においてしばしば見出される。従来の水素化脱ロウに有用な触媒は典型的には12員環ゼオライトおよび10員環ゼオライトである。この部類のゼオライトにはZSM−5、ZSM−11、ZSM−22、ZSM−23、ZSM−35およびモルデナイトが含まれる。従来の水素化脱ロウ触媒はパラフィン類転化の他の方法と比較して分解に有利である。これはSantilli等の当該n−ヘキサデカン異性化試験を使用して示されたが、その中で従来型水素化脱ロウ触媒は異性化ヘキサデカン生成物が10%未満という選択性を示す。当該ゼオライトに加えて、金属類を当該触媒に添加でき、主に汚損を低減する。従来型水素化脱ロウについての代表的なプロセス条件、収率および生成物特性は、例えばChen等の米国特許第4,176,050号、Gillespie等の第4,181,598号、Pelrine等の第4,222,855号、Peters等の第4,229,282号、Chenの第4,211,635号、Sequeiraの章題“潤滑油脱ロウ処理プロセス”、ページ198〜204およびその中での参考文献、J.D.Hargrove,G.J.ElkesおよびA.H.RichardsonのOil and Gas J.,p.103,Jan.15,1979;各内容は参照によりそれらの全体につき本明細書中に援用されている。
【0048】
水素化異性化脱ロウは本明細書の目的では水素化異性化脱ロウ触媒を使用する接触脱ロウプロセスと定義する。水素化異性化脱ロウは当該ロウの少なくとも一部を異性化により非ロウ性イソパラフィン類に転化する一方、同時に分解による転化を最小限にする。従来型水素化脱ロウおよび水素化異性化脱ロウを同じ供給原料で比較するとき、水素化異性化脱ロウの間におけるロウの非ロウ性イソパラフィン類への転化では価値がより低い副生成物の収率を低減させ、より高い粘度指数およびより高い酸化安定性と熱の安定性を有する油を生成するという利益が生じる。水素化異性化脱ロウは酸性成分および金属成分からなる二元的機能触媒を使用する。両成分共に当該異性化反応を行うことを必要とされる。典型的な金属成分はプラチナまたはパラジウムであり、プラチナが通常的には多く使用されている。当該触媒中の金属の選択および量はSantilli等が記述した試験では10%より多い異性化ヘキサデカン生成物を達成するのに充分なものである。Santilliの試験に従ってヘキサデカン異性体の選択性が40%を越えれば、当該触媒は完全水素化異性化脱ロウ触媒である。水素化異性化脱ロウはロウを転化して潤滑油ベース原料列において蒸発するイソパラフィン類にするので、ロウを大量に含有する脱ロウ油に対し有効である。この型のロウ状油は溶媒脱ロウプロセスから得られる粗ロウ、および高度にロウ状原油(ミナス、アルタモント原油など)からの留分並びにフィッシャー・トロプシュプロセスからの生成物から得られる。
【0049】
部分的水素化異性化脱ロウは本明細書の目的では部分水素化異性化脱ロウ触媒を用いる接触脱ロウプロセスと定義する。部分水素化異性化脱ロウでは、選択的にパラフィン類を異性化できる触媒を使用して当該ロウの一部分をイソパラフィン類に異性化するが、ロウの転化は比較的低い値に保つ場合のみである。より高い転化では分解によるロウ転化が顕著となり、潤滑油ベース原料の収量損失が非経済的に達する。部分的水素化異性化脱ロウに有用な酸性触媒成分には無定型シリカアルミナ、フッソ化アルミナおよび12員環ゼオライト(ベータゼオライト、Y型ゼオライト、L型ゼオライトのような)が含まれる。ロウ転化は不完全なので、許容される流動点(約+10℃または−12℃より低い)を持つ潤滑油ベース原料を製造するには部分的水素化異性化脱ロウは追加的脱ロウ手法、典型的には溶媒脱ロウ処理、完全水素化異性化脱ロウまたは従来型水素脱ロウで補足しなければならない。溶媒脱ロウ操作、それに引き続いた部分的水素化異性化脱ロウから回収したロウは部分的水素化異性化脱ロウ工程に再循環させることができる。部分的水素化異性化脱ロウに関する代表的なプロセス条件、収率および生成物特性は、例えばBelussi等の米国特許第5,049,536号;Hamner等の第4,943,672号およびPerego等の欧州特許EO0582347、Eilers等の欧州特許EP0668342、Apelian等の国際特許PCT WO96/26993;Apelian等の国際特許PCT WO96/13563;これらの各々は参照によりそれらの全容は本明細書中に援用している。
【0050】
完全水素化異性化脱ロウは、本明細書の目的では完全水素化異性化脱ロウ触媒を用いた接触脱ロウ処理プロセスとして定義する。完全水素化異性化脱ロウにおいては、異性化への許容される選択性を維持しながらロウの高転化レベルを達成できる完全水素化異性化脱ロウ触媒が使用される。ロウ転化は完全または少なくとも相当高水準でできるので、本プロセスは典型的には許容できる流動点を持つ潤滑油ベース原料を製造するのに追加の脱ロウ処理プロセスを組み合わせる必要がない。完全水素化異性化脱ロウに関する代表的プロセス条件、収率および生成物特性は、例えばMillerの米国特許第5,135,638号、Millerの米国特許第5,246,566号、Santilli等の第5,282,958号;Millerの第5,082,986号、Brandes等の第5,723,716号に記載されている;これらの各々の内容は、その全容につき参照により本明細書中に援用されている。
【0051】
約1150°Fより高で95%ポイントを持つフィッシャー・トロプシュ原料(極めて好ましくは粘度指数が115より大であるもの)は好ましくは先ずパラフィン類の異性化(水素化異性化脱ロウ)、次いで溶媒脱ロウが関わる作業工程の組合せで好ましくは処理すべきである。好ましくは、当該水素化異性化脱ロウは完全水素化異性化脱ロウプロセスである。約1150°Fより低で95%ポイントであるフィッシャー・トロプシュ原料は接触脱ロウのみで処理でき、好ましくは接触脱ロウを達成する水素化異性化脱ロウ(極めて好ましくは完全水素化異性化脱ロウ)を用いる。
【0052】
溶媒脱ロウおよび接触脱ロウは依然として僅かなロウを残す。望ましくないロウの存在は目の観測、または例えば米国特許第4,627,901号に記載されている光散乱での濁度測定などの分析手法を用いて検出できる。
【0053】
これらの微量な汚染物質を除去するために種々な方法が開発された。例えば、米国特許第4,950,382号は吸着剤を用いるロウの除去を公開している。米国特許第4,702,817号および第4,820,400号は溶媒脱ロウにおいて炭化水素につき電気泳動の実施を開示している。
【0054】
これらの各特許の内容は参照によりその全容を本明細書中に援用している。
【0055】
溶媒脱ロウおよび/または接触脱ロウ処理で得た画分(またはこれらのプロセス用の原料油)の一つ以上には硫黄、酸素または窒素などのヘテロ原子;または得られた潤滑剤ベース原料および潤滑油原料組成物に悪い影響を及ぼすだろうオレフィン類;または脱ロウに用いた触媒或いは溶媒が含まれるであろう。硫黄の不純物が存在するときは、当技術分野の当業者であれば良く知っている方法、例えば抽出的Merox、水素精製、吸着などを用いて除去できる。窒素含有不純物は同様に当技術分野の当業者であれば良く知っている方法を用いて除去できる。水素化精製および水素化分解はこれらおよび不純物の除去する好ましい方法である。
【0056】
従って、本明細書で説明したプロセスで用いる画分はヘテロ原子を除去するのには水素化精製を行うのがよい。本明細書で使用する用語“水素化精製”はその従来の意味を示し、当技術分野の当業者に良く知られているプロセスを説明している。水素化精製は遊離水素の存在下で通常実施する触媒的プロセスを称し、そこにおける主な目的は脱硫黄および/または供給原料の脱窒素である。一般的には、水素化精製操作では炭化水素分子の分解、即ちより大きな炭化水素分子をより小さな炭化水素分子への分解は最小限とし、当該不飽和炭化水素は完全または部分的水素化のいずれかを行う。
【0057】
水素化分解は触媒的プロセスを称し、通常遊離の水素の存在下で実施され、そこではより大きな炭化水素分子の分解処理が主な操作の目的である。供給原料の脱硫黄および/または脱窒素は通常同じように生じる。
【0058】
水素化精製および水素化分解操作を行う際に用いる触媒は当技術分野では良く知られている。水素化精製、水素化分解および各プロセスで用いる典型的触媒の説明は例えば米国特許第4,347,121号および第4,810,357号を参考とし、それらの全容は参照により本明細書中に援用してある。
【0059】
適した触媒には、アルミナまたはシリカ系マトリックス上に担持させたプラチナまたはパラジウムのようなVIIIA族(国際純正・応用化学連合の1975年規則による)、アルミナまたはシリカ系マトリックス上に担持させたニッケル−モリブデン或いはニッケル−スズのような非硫化物VIIIA並びにVIB族からの貴金属が含まれる。米国特許第3,852,207号は適した貴金属触媒および緩和な条件を記載している。他の適した触媒は、例えば米国特許第4,157,294号および米国特許第3,904,513号に記載されている。当該非貴金属(ニッケル−モリブデンのような)水素化金属は通常最終触媒組成物中には酸化物またはより好んで或いはことによると、含まれる特定な金属から容易に生成する化合物であるならば硫化物として存在する。好ましい非貴金属触媒組成物は、相当する酸化物として測定するとき約5重量パーセント、好ましくは約5から約40重量パーセントより多いモリブデンおよび/またはタングステン並びに少なくとも約0.5および一般的には約1から約15重量パーセントのニッケルおよび/またはコバルトを含有している。当該貴金属(プラチナのような)触媒は0.01パーセントより多い金属、好ましくは0.1と1.0%パーセントの間の金属を含有する。貴金属の組合せ、プラチナおよびパラジウムの混合物も同じように用いても良い。
【0060】
当該水素化成分は触媒組成全体の中に数多くの手順のいずれかにより組み込むことができる。当該水素化成分は共粉砕作用、含浸またはイオン交換によりマトリックス成分に添加する事ができ、VI族成分、即ちモリブデンおよびタングステンは含浸、共粉砕または共沈殿により耐熱性酸化物と組み合わせることができる。これらの成分は硫化物として触媒マトリックスと組合すことができるが、これは当該硫化化合物が分子の平均化またはフィッシャー・トロプシュ触媒を妨害するので一般的には好ましくない。
【0061】
当該マトリックス成分は、酸性触媒活性を有する幾つかを含む多くの型でありうる。酸性を有するものには無定型シリカ−アルミナが含まれ、ゼオライトまたは非ゼオレイト系結晶性モレキュラーシーブでもよい。適したマトリックスのモレキュラーシーブの例にはY型ゼオライト、X型ゼオライトおよび所謂超安定化Y型ゼオライト並びに米国特許第4,401,556号、第4,820,402号および第5,059,567号に記載されたような高構造化シリカ:アルミナ比率のY型ゼオライトが含まれる。米国特許第5,073,530号に記載されている小結晶サイズのY型ゼオライトも同様に使用できる。使用できる非ゼオライト系モレキュラーシーブには、例えばシリコアルミノリン酸塩(SAPO)、フェロアルミノリン酸塩、チタニウムアルミノリン酸塩および米国特許第4,913,799号やその中での参考文献に記載されている種々なELAPOモレキュラーシーブが含まれる。種々な非ゼオライト系モレキュラーシーブの調製に関する詳細は、米国特許第5,114,563号(SAPO);第4,913,799号および米国特許第4,913,799号で引用した種々の参考文献の中に見出すことができる。メソ多孔体モレキュラーシーブ、例えばM41S類の材料(J.Am.Chem.Soc.,114:10834〜10843(1992))、MCM−41(米国特許第5,246,689号;第5,198,203号;第5,334,368号)およびMCM−48(Kresge等、Nature,359:710(1992))が同様に使用できる。
【0062】
適したマトリックス材料には同様に合成または天然物質と共に粘土、シリカおよび/またはシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニアと共にシリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシアおよびシリカ−マグネシア−ジリコニアのような三元組成の金属酸化物などの無機材料が含まれる。後者は天然由来またはゼリー状沈殿物の形状或いはシリカおよび金属酸化物を含むゲルの何れかでありうる。触媒と構成できる天然由来の粘土にはモンモリロナイトおよびカオリン群の粘土が含まれる。これらの粘土は採鉱したまま或いは最初に焼成、酸処理または化学改質して使用できる。
【0063】
更に、一つ以上の触媒型を反応器で用いてもよい。異なる触媒型を層状に分けてまたは混合することもできる。典型的な水素精製条件は広い範囲で変化する。一般的に、全体的LHSVは約0.25から2.0、好ましくは約0.5から1.0である。当該水素分圧は200psiaより大、好ましくは約500psiaから約2000psiaの範囲である。水素再循環速度は典型的に50SCF/Bblより大きく、好ましくは1000と5000SCF/Bblの間である。温度範囲は約300°Fから約750°F、好ましくは450°Fから600°Fの範囲である。
【0064】
水素化精製は潤滑油ベース原料製造プロセスにおける最終工程として用いられる。この最終工程は通常ハイドロフィニッシングと呼ばれ、微量の芳香族、オレフィン類、色素体および溶媒を除去する。これらの不純物を除去する粘土処理は別の最終プロセス工程である。
【0065】
上で参照した特許および文献は、その全容を参照により本明細書中に援用している。
【0066】
幾つか随意に選べる原材料部門のプロセスがあり、各々がベース原料から調製した潤滑油ベース原料および潤滑油の95%並びに粘度指数値の何れかまたは両方を調節する機会を有する。当該原料油は分別蒸留にかけることができ、温度、抜取り率および/または蒸留管の充填材の変更、および/または当該カラムの内部設計の変更により特性を最大化できる。これらの変更は95%ポイントを調節するだろうが、粘度指数には余り効果はないようである。
【0067】
当該供給原料油は水素分解および/または強度の水素精製条件で処理することができる。これは当該95%ポイントおよび当該粘度指数の両方に効果があるであろう。転化は当該温度を上げると共に増加でき、それにより水素分解の量を増やし、95%ポイントを低減する。水素分解触媒と生成物の接触時間は増加でき(例えば、WHSVを減少させて)、それは95%ポイントを同様に減少させる。これらの変化は粘度指数増加した生成物を生じるようである。より効率的な水素精製触媒は同様に95%ポイントを減少させるようである(そして粘度指数も減少させる)。
【0068】
1150+および1150°F−画分の一つ以上がフィッシャー・トロプシュ合成で得られる実施態様では、当該炭化水素生成物の鎖長は合成ガスの水素/一酸化炭素の比、当該反応温度および/または当該触媒の変更で変えることができる。
【0069】
当該潤滑油ベース原料の特性は混合することにより同様に調整できる(当該プロセスの実施する前後)。例えば、本明細書で説明したプロセスに従って調製した潤滑油ベース原料をより高い95%ポイント、例えば1150°Fより高で95%ポイントの潤滑油ベース原料と混合すると、当該95%ポイントを増加することができる。類似しているが、製品の流れの粘度指数より高いまたは低い粘度指数を有する潤滑油ベース原料を加えると、得られた混合物の粘度指数を上昇または低下させる。この方法は、さもなければ許容できない製品ストリームを市場性のある製品に高めるのに使用される。
【0070】
本明細書で説明したプロセスにより調製した潤滑油ベース原料は、例えば流動点、粘度、粘度指数などの当該潤滑油原料組成物の望ましい物理的および化学的特性しだいで、実際上いかなる望みの平均分子量も持つことができる。当該平均分子量は当該沸点範囲または炭素数範囲、および溶媒脱ロウ並びに接触脱ロウ画分の割合を調整することで制御できる。当該好ましい潤滑油ベース原料組成物は一般的に接触脱ロウ、好ましくは水素化異性化脱ロウプロセスで処理した組成物には典型的に見られる分岐を含むC20〜C50範囲の炭化水素を含有すると説明できる。
【0071】
好ましくは、当該潤滑油ベース原料は少なくとも部分的には溶媒脱ロウおよびフィッシャー・トロプシュ合成から由来する画分の接触脱ロウにより得られ、それゆえ最小限のヘテロ原子および芳香族並びに他の環状化合物を含有する。大層好ましくは、当該接触脱ロウプロセスは水素化異性化脱ロウ触媒および大層好ましくは完全水素化異性化脱ロウ処理触媒を用いる。
【0072】
潤滑油原料組成物は約650と1400°F間の範囲の沸点を持つのが好まれ、約700と1200°F間の範囲の沸点を持つのがより好まれる。しかしながら、当該プロセスはより高いまたはより低い沸点の潤滑油を生成するのに適合している。
【0073】
好ましい実施態様では、当該潤滑油ベース原料組成物には分岐炭化水素が含まれる。好ましい接触脱ロウ触媒および条件はイソパラフィン類を生じる傾向がある。溶媒脱ロウ処理ではイソパラフィン類は形成せず、むしろ生成物からロウ状のパラフィン類を除去する。そこでロウ状供給原料については、溶媒脱ロウプロセスへの供給原料はまず水素化異性化脱ロウ処理を行う(好ましくは完全水素化異性化脱ロウ処理)。当該溶媒脱ロウ画分は場合により水素化異性化条件にかけて追加的に分岐を供する。
【0074】
当該潤滑油ベース原料および/または潤滑油原料組成物は好ましくは10℃またはそれより低い範囲の流動点、より好ましくは0℃またはそれより低い、更に好ましくは−15℃またはそれより低いおよび大層好ましくは−15と−40℃の間の流動点を有する。当該組成物中の分岐の程度は好ましくは望ましい流動点または曇り点に達するのに必要な最小限の量に維持する。流動点降下剤は流動点を望む値にするために加えることができる。
【0075】
当該潤滑油ベース原料および/または潤滑油原料組成物は好ましくは少なくとも100、より好ましくは少なくとも115、極めて好ましくは140以上の粘度指数(温度での変化に対する粘度変化の抵抗の尺度)を有する。更に当該組成物は好ましくは10°F未満の流動点を有する(冷却するとき流動しなくなる温度を測るASTM97方法で例えば測定するとき)。当該組成物は好ましくは約14°F未満の曇り点を有する(例えば、冷却するとき潤滑油の中に曇りが生じる温度を測るASTM D2500により測定するとき)。当該ASTM97およびASTM D2500手順は当技術分野の当事者であれば良く知っている。
【0076】
潤滑油ベースオイル(基油)および潤滑油ベース原料の更なる定義はAPI Publication 1509にある。
【0077】
当該潤滑油ベースオイルおよび/または潤滑油ベース原料組成物には適した添加剤を混合して潤滑油組成物を形成させる(同様に最終潤滑油または簡単に潤滑油または潤滑剤として知られている)。当該潤滑油組成物には潤滑改善剤、清浄剤、湿潤剤、密度増加剤、流体損失防止添加剤、粘度調整剤、腐食防止剤、酸化防止剤、摩擦調整剤、乳化破壊剤、磨耗防止剤、分散剤、消泡剤、流動点降下剤、清浄剤および防錆剤などの種々な添加剤が含まれる。米国特許第5,096,883号および/または米国特許第5,189,012号に記載されているような他の炭化水素は、当該潤滑油と混合してもよいが、当該最終混合物が必要とする流動点、動粘度、引火点および毒性の特性を有することが条件である。添加物の全量は好ましくは1〜30パーセントである。本明細書で載せた全てのパーセントは他に指定しなければ重量パーセントである。(添加物は通常潤滑油および/またはベースオイルと混ぜる前に希釈油との混合物にして提供される。)
【0078】
適した潤滑改善剤(また摩擦改質剤としても知られている)にはC12 28酸のポリオールエステルが含まれる。
【0079】
粘度改質剤の例には、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定するとき一般的には約10,000から1,000,000を持つエチレンアルファ−オレフィン共重合体のような重合体が含まれる。
【0080】
適した腐食防止剤の例には、ホスホ硫化炭化水素およびホスホ硫化炭化水素とアルカリ土類金属酸化物または水酸化物を反応して得た生成物が含まれる。
【0081】
酸化防止剤の例には、硫化ノニルフェノールカルシウム塩、硫化t−オクチルフェノールバリウム塩、ジオクチルフェニルアミンと共に硫化或いはホスホ硫化炭化水素のような、好ましくはC5〜C12アルキル側鎖を有するアルキルチオエステル類のアルカリ土類金属塩が含まれる。追加の例には、C10からC18の油溶性脂肪酸銅塩のような油溶性抗酸化剤銅化合物が含まれる。
【0082】
摩擦調整剤には脂肪酸のエステル類やアミド類、二量化脂肪酸のグリセロールエステルおよびコハク酸エステル類またはその金属塩が含まれる。
【0083】
分散剤は潤滑油分野では良く知られていて、油溶性ポリイソブチレン無水コハク酸とテトラエチレンペンタミンのようなエチレンアミン類の反応生成物およびそのほう酸塩である高分子量アルキルコハク酸イミド類が含まれる。
【0084】
流動点降下剤としてはフマル酸C8〜C18ジアルキル・酢酸ビニル共重合体、ポリメタクリレート類およびロウナフタレンが当技術分野の当業者には良く知られている。
【0085】
消泡剤の例にはシリコーン油およびポリジメチルシロキサンのようなポリシロキサン類が含まれ;アクリレート重合体も適している。
【0086】
磨耗防止剤の例にはジアルキルチオリン酸亜鉛塩、ジアリールジリン酸亜鉛塩および硫化イソブチレンが含まれる。
【0087】
清浄剤および金属防錆剤の例にはスルホン酸金属塩、アルキルフェノール類、硫化アルキルフェノール類、サリチル酸アルキル、ナフテン酸塩類および無水コハク酸テトラプロピルのような他の油溶性モノおよびジカルボン酸が含まれる。中性または強塩基性のスルホン酸アルカリ土類金属塩のような強塩基性金属塩(特にカルシウムおよびマグネシウム塩)が、そのような清浄剤としてしばしば使用される。同じように有用なのは硫化ノニルフェノールである。同じような材料はアルキルフェノールと工業用二塩化硫黄を反応して製造する。適した硫化アルキルフェノール類はアルキルフェノール類と硫黄元素を反応して調製する。同様に清浄剤として適しているのはフェノール類の中性および塩基性塩、一般的に石炭酸塩として知られているもので、当該フェノールは一般的にアルキル置換フェノール基で、当該置換基は約4から400個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素である。
【0088】
抗酸化剤は潤滑油に添加して油脂分解反応を中和または最小限にすることができる。抗酸化剤の例には米国特許第5,200,101号に記載されたものが含まれ、それはある種のアミン/障害のあるフェノール、酸無水物およびチオールエステル由来生成物を開示している。
【0089】
更なる潤滑油添加物はFrancisco等の米国特許第5,898,023号に記載されていて、その内容は参照により本明細書中に援用してある。
【0090】
得られた潤滑油組成物は、例えば自動車に使用できる。フィッシャー・トロプシュロウから全体の大部分が由来すると、当該潤滑油の高パラフィン性性質は高度の酸化安定性および熱安定性をもたらし、当該潤滑油はその粘度に対し高沸点範囲を有して、即ち気化性が低く、低揮発損失となる。
【0091】
当該潤滑油組成物は他の油の混合成分として使用もできる。例えば、当該潤滑油はポリアルファオレフィンまたは鉱油との混合成分として用いることができ、それらの油の粘度および粘度指数を改善し、または異性化した石油ロウと組み合わせることもできる。当該潤滑油は同様に改修流体、充填流体、コア掘り流体、仕上げ流体および他の石油業と井戸業での応用に使用できる。例えば、既に張付いた掘削パイプを引き離す際のスポッティング流体として使用または坑井での応用において高価なポリアルファオレフィン系潤滑油添加剤の全てまたは一部に置き換えて用いることができる。加えて、Perricone等の米国特許第4,941,981号に記載されたような頁岩膨潤防止が重要である掘削用流体処方にも使用ができる。
【0092】
本発明は、以下の非限定的実施例を参照することでより理解されるであろう。
【0093】
(実施例)
実施例1:潤滑油ベース原料組成物の形成
一連の水素化異性化脱ロウ処理触媒を調製し試験を行った。当該目的は流動点−曇り点の差を最小限にする方法を見出すことである。0.25および10グラムの間の触媒を管状の反応器に充填し、水素で還元し、種々のロウ状潤滑油につき評価した。本研究から流動点−25℃と0℃の間の流動点を有する潤滑油ベース原料を生じた結果を選び出した。全ての触媒は完全または部分的のいずれかの水素化異性化脱ロウ処理に有効であることが知られているゼオライトおよびモレキュラーシーブを含有していた。試験をした触媒には以下の構造物がそれだけの相または組合せのどちらかが含まれている:SSZ−20、−25、−28、−31、−32、−41、−43および−54;SAPO−11,31および−41;ZSM−5、−11、−12、−23および−48;モルデナイト、Ferrerite、Beta、SUZ−4およびEU−1。
【0094】
供給原料の範囲およびプロセスの条件を以下に示した。
【0095】
Figure 2004515601
【0096】
流動点−曇り点の差に顕著な影響を持つことが見出された因子は、供給原料の沸点(最重質画分で測定して)および当該生成物の粘度指数の意外な組合せであった。当該傾向は当該流動点−曇り点の差は主に当該生成物の95%ポイントに依存し、同じように当該生成物の粘度指数に依存することを示した。選択的完全水素化異性化脱ロウ触媒でさえ、1150°Fより上で95%ポイントおよび粘度指数値が115より大の両方を有する供給原料からでは低い流動点−曇り点の差を持つ生成物を達成することはできなかった。
【0097】
得られたデータに基づき、以下の因子は流動点−曇り点の差に対し顕著な原因であるとは考えられていない:
・触媒のゼオライトまたはモレキュラーシーブの構造
・供給原料の硫黄含量
・供給原料の窒素含量
・供給原料の酸素含量
・触媒温度
・操業時の圧力
・WHSV
・転化率
・ガス速度。
【0098】
当該生成物の粘度指数が増加するとともに、および当該生成物の95%ポイントが増加するとともに、流動点−曇り点の差が増加しうる。1150°Fより下で95%ポイントである潤滑油ベース原料については、生成物の粘度指数が増加しても流動点−曇り点の差が広がる傾向は非常に少ない。その差は約7℃と一定である。しかしながら、1150°Fより上で95%ポイントである原料で試験をすると、流動点−曇り点の差は相当より大きく、当該生成物の粘度指数がより強い役割を果たしている。1150°Fより下で95%ポイントである原料油からの製品は一般的に1150°Fより上で95%ポイントである原料油からの製品より粘度が低い。
【0099】
Figure 2004515601
【0100】
1150°Fより上で95%ポイントである原料に関して生成物の粘度指数についての流動点−曇り点の差は、1150°Fより下で95%ポイントである原料より相当大きい。1150°Fより上で95%ポイントおよび従来の粘度指数値(即ち、約115未満)である原料に関する流動点−曇り点の差の期待値は約30℃になり、これは許容内である。しかしながら、1150°Fより上で95%ポイントおよび粘度指数値115より大の組合せを持つ原料に関しては流動点−曇り点の差は相当大きくなりえて、約33℃および幾つかの場合では60℃に近づく。
【0101】
約30℃より大きな流動点−曇り点の差は、当該曇り点規格に合わせるために当該ベース原料を脱ロウして低い流動点にするプロセスが必要となるので望ましくない。これは言い換えれば許容できない収率損失を生じる。本明細書で説明したプロセスはこれらの収率損失を避けるために、1150°Fより上で95%ポイント、好ましいが必ずしも必要ではないが粘度指数が115より上でない組合せを持つ原料は溶媒脱ロウ処理をし、1150°F未満で95%ポイントの原料は接触脱ロウを行う。
【0102】
50%より多いロウ含量を有し、約1150°Fより上で95%ポイントを有するフィッシャー・トロプシュ原料(および115より高い粘度指数値のベース原料を生成するものが極めて好ましい)は好ましくは先ず当該パラフィン類の異性化(水素化異性化脱ロウ)、次いで溶媒脱ロウを含む組合せ操作で処理する。好ましくは、当該水素化異性化脱ロウは完全水素化異性化脱ロウプロセスである。約1150°Fより下で95%ポイントを有するフィッシャー・トロプシュ原料は接触脱ロウでのみ処理、好ましくは接触脱ロウを達成するには水素化異性化脱ロウ(極めて好ましくは完全水素化異性化脱ロウ)を用いて処理できる。
【0103】
上記データは当該生成物特性に基づいて提供したが、当該ロウ状供給原料とも良い相関がある。95%ポイントに関しては、当該生成物および供給原料の値は必然的に等しい。当該ロウ状供給原料の粘度指数は生成物の粘度指数より高い傾向がある。例えば、粘度指数115の生成物は実施例1で評価したように平均供給原料については粘度指数128のロウ状供給原料と略同程度である。ロウ状供給原料の粘度指数は、それが流体である温度二点、70℃および100℃で測定して決定でき、それから粘度指数計算で使用する40℃での値を外挿する。
【0104】
(発明の効果)
本発明は特定の実施態様に関して説明したが、本申請は当技術分野の当業者が添付した請求項の意図及び目的から外れることなしにそれらを種々に変化させおよび取換えたものにも及ぶものである。

Claims (20)

  1. a)ASTM D2887で測定して1150°Fより高い温度で95%ポイントを有する一番目の画分およびASTM D2887で測定するとき1150°F未満で95%ポイントを有する二番目の画分を得て;
    b)当該一番目の画分を溶媒脱ロウ条件で処理して115以上の粘度指数(VI)を持つ潤滑油ベース原料を得て;そして
    c)当該二番目の画分を接触脱ロウ条件で処理して工程b)の潤滑油ベース原料の粘度より小さな粘度を持つ潤滑油ベース原料を得る
    ことを含む、潤滑油ベース原料を調製する方法。
  2. 少なくとも一つの当該画分を、水素化精製に次ぐ脱ロウ、脱ロウに次ぐ水素化精製およびその組合せからなる群から選択した水素化精製および脱ロウを行うことを更に含む、請求項1の方法。
  3. 当該一番目の画分を、溶媒脱ロウに次ぐ接触脱ロウおよび接触脱ロウに次ぐ溶媒脱ロウからなる群から選択する接触脱ロウおよび溶媒脱ロウを行うことを更に含む、請求項1の方法。
  4. 当該接触脱ロウプロセスが水素化異性化脱ロウプロセスである、請求項3の方法。
  5. 当該水素化異性化脱ロウプロセスが完全水素化異性化処理プロセスである、請求項4の方法。
  6. 当該接触脱ロウ処理プロセスが水素化異性化処理プロセスである、請求項1の方法。
  7. 当該水素化異性化脱ロウプロセスが完全水素化異性化脱ロウプロセスである、請求項6の方法。
  8. 少なくとも当該一番目および当該二番目の画分の一部は、フィッシャー・トロプシュ合成生成物、従来の石油潤滑油生産からの粗ロウ、原油からの留出分、石油からの脱アスファルト残留原料およびその組合せからなる群から由来するものである、請求項1の方法。
  9. 当該一番目および当該二番目の画分の少なくとも一つはフィッシャー・トロプシュ合成生成物から由来する、請求項8の方法。
  10. 少なくとも当該潤滑油ベース原料の一つは流動点/曇り点の差が30℃未満である、請求項1の方法。
  11. 当該潤滑油ベース原料は流動点/曇り点の差が10℃未満である、請求項1の方法。
  12. 当該潤滑油ベース原料の少なくとも一つの流動点が−10℃未満である、請求項1の方法。
  13. −15および−40℃の間の流動点、115より上の粘度指数、−10℃未満の曇り点および300ppm未満の硫黄含量を有する、請求項1に記載のプロセスから製造された潤滑油ベース原料。
  14. 当該潤滑油ベース原料の少なくとも一つを、潤滑性改良剤、清浄剤、湿潤剤、密度増加剤、流体損失防止添加剤、粘度調整剤、腐食防止剤、酸化防止剤、摩擦調整剤、乳化破壊剤、磨耗防止剤、分散剤、消泡剤、流動点降下剤、清浄剤および防錆剤からなる群から選択する一つ以上の潤滑油添加剤と組み合わせる、請求項13記載の生成物。
  15. 潤滑油ベース原料の少なくとも一つを、潤滑性改良剤、清浄剤、湿潤剤、密度増加剤、流体損失防止添加剤、粘度調整剤、腐食防止剤、酸化防止剤、摩擦調整剤、乳化破壊剤、磨耗防止剤、分散剤、消泡剤、流動点降下剤、清浄剤および防錆剤からなる群から選択する一つ以上の潤滑油添加剤と組み合わせる、請求項1の方法。
  16. a)1150°Fより高い温度で95%ポイントを持つ一番目の画分および1150°F未満で95%ポイントを持つ二番目の画分を得て、
    b)当該一番目の画分を溶媒脱ロウ条件で処理し、そして
    c)当該二番目の画分を接触脱ロウ条件で処理するが、
    工程b)およびc)の組成物は−15および−40℃の間の流動点、115より大きな粘度指数、−10℃未満の曇り点および300ppm未満の硫黄含量を有するように調製する、
    潤滑油ベース原料組成物。
  17. 潤滑性改良剤、清浄剤、湿潤剤、密度増加剤、流体損失防止添加剤、粘度調整剤、腐食防止剤、酸化防止剤、摩擦調整剤、乳化破壊剤、磨耗防止剤、分散剤、消泡剤、流動点降下剤、清浄剤および防錆剤からなる群から選択する一つ以上の潤滑油添加剤を更に含む、請求項16の組成物。
  18. 炭化水素画分を溶媒脱ロウで調製した1150℃より高い温度に95%ポイントを持つ炭化水素ストリームを含む一番目の画分および接触脱ロウで調製した1150°F未満で95%ポイントを持つ炭化水素ストリームを含む二番目の画分との混合物を含む、潤滑油ベース原料組成物。
  19. 潤滑性改良剤、清浄剤、湿潤剤、密度増加剤、流体損失防止添加剤、粘度調整剤、腐食防止剤、酸化防止剤、摩擦調整剤、乳化破壊剤、磨耗防止剤、分散剤、消泡剤、流動点降下剤、清浄剤および防錆剤からなる群より選択する一つ以上の潤滑油添加剤を含む、請求項23の潤滑剤ベース原料組成物。
  20. a)潤滑油ベース原料の原料油を少なくともより重質およびより軽質画分に分画し;
    b)当該画分につき水素化異性化脱ロウ触媒を用いて接触脱ロウ処理し;
    c)当該画分から得た脱ロウ潤滑油ベース原料について流動点−曇り点の差を測定し;
    d)分留カット温度の調整、分留効率の調整、当該潤滑剤ベース原料の追加的プロセス工程、当該潤滑剤ベース原料の追加的プロセス工程およびその組合せからなる群で、それにより当該潤滑油ベース原料の流動点が−15および−40℃、粘度指数115、曇り点−10℃および硫黄含量300ppm未満となるような群から選択したプロセス工程から得た流動点と曇り点の差が30℃未満である潤滑油ベース原料を達成するように当該プロセスを調整する
    ことを含んだ、流動点と曇り点の差が30℃未満である潤滑油ベース原料の調製方法。
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