JP2004515508A - 化合物の健康促進組成物 - Google Patents

Abstract

本発明は、以下の化合物の１ないしいくつかを有するが、これらすべてを含有するものではない、ヒトの健康を促進するいくつかの組成物に関する。
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＤ １５ｍｃｇ、ビタミンＥ ２６５ｍｇ（４００ＩＵ）、ビタミンＫ ５０ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン１５０ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、カルシウム１００ｍｇ、マグネシウム５０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン４５０ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）１００ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、イソフラボン類、特にゲニステインおよび／またはダイドゼイン４０ｍｇ、オメガ３ ６００ｍｇ、オリゴ糖類（ＦＯＳ）、特にオリゴフルクト−スおよび／またはベータグルカン ４ｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ ３０〜６０ｍｇ、
ｆ） グルコサミン５００ｍｇおよび
上記化合物群の安定化および調合のために可能な添加物質。

Description

【０００１】
本発明は、いくつかの疾患によって引き起こされる健康問題を改善するための、食品添加物または薬剤混合物の一部として、有用な化合物のいくつかの組成物に関するものである。
もしもフリーラジカルが、病気および早期の死を引き起こすのであるならば、急速な抗ラジカル防御は健康および寿命を改善するであろう。
動物研究において、抗酸化剤の高い投与量は寿命を顕著に延長化した。
【０００２】
爆発は、極めて速い燃焼である。人間は、非常にゆっくりとしたそして制御された様式であるにしても、また一つの燃焼であり、酸素および炭素化合物を消費し、これらを燃焼して水、二酸化炭素、ＡＴＰ（エネルギー分子）およびフリーラジカルを生産するものである。このゆっくりとした燃焼において生じる低い熱は、我々を温めそして生存させる。
制御なしに燃焼し、我々に損傷を与えることを止めるために、我々は燃焼を非常に慎重に管理する：我々はこれを、小さな、酵素調整ステップに小分けし、これを防火帯で囲み、そして過剰なフリーラジカルに水をかけるためにすべての隅に消火剤を配置している。この「消火剤」は抗酸化剤である。
【０００３】
抗酸化剤防御には基本的に３つのラインがある：
第１ラインの抗酸化剤酵素は体内で製造され、そして、セレン、亜鉛、マンガン、銅または鉄の原子を含む。これらの微量の金属は、我々の健康に不可欠である。
第２ラインの抗酸化剤微量養素は、我々の食事から得られる。これらは、ビタミンＡ、ＣおよびＥ、ならびにＳビタミンを含む。補酵素Ｑ１０、フラボノイドおよびカロチノイドは、抗酸化特性を有する重要なビタミン−５ｋｅ化合物である。
第３ラインの抗酸化剤化合物は、体内において形成され、そして食事中の成分から作られるものである。これらは、メラトニン、グルタチオン、エストロゲン、リポ酸、Ｑ１０、その他を含む。
【０００４】
だれもが、抗酸化剤ミネラル、ビタミンおよびその他の抗酸化剤の全てを十分含んでいる食事を取っているとは言い難い。これらの全てを十分に摂取することは、一種の防御シールドとしてこれらが一緒になって最もよく作用するゆえに、重要である。我々がこれらを十分に摂取していないという事実は、我々の多くがフリーラジカルに関連した疾患で死ぬ主要な理由である。我々の体の、あらゆる生きている組織、あらゆる臓器および細胞、そして、我々が食べるほとんど全ての食品中に、抗酸化剤が存在する。肉、魚、家禽、牛乳、卵、野菜、果物、堅果類、穀物および豆類は全て、抗酸化剤を含む：そうでないと、これらはすぐに酸化するだろうし、そして、生きている状態で、あるいは蔓についた状態で酸敗臭を発するであろう。
【０００５】
あいにく、肉、牛乳および卵の主な抗酸化剤は、調理によって破壊される。そして、抗酸化剤が調理によって破壊されないとしても、これらは消化管において破壊されるであろうゆえ、生卵およびタルタルステーキを注文することにあまり意味もない。
果物および野菜中の抗酸化剤は、料理の過程をより耐えぬくものであろう（ただし、果物および野菜をどろどろとなるまで調理した場合には、最後にはこれらを破壊してしまうであろうから、それらを軽く料理することが最善である。）。果物および野菜中の抗酸化剤は一般によく吸収される。但し、一部の人々は他よりもさらによくそれらを吸収する。
【０００６】
食事要因は、我々の体内におけるフリーラジカルのレベルに多大な影響を及ぼす。しかし、我々の体内のフリーラジカルの量を増やす、喫煙、日光浴およびエアロビックス運動のような、多くの非食事的生活様式の要因もある。
【０００７】
細菌性、ウィルス性あるいは真菌性のいずれであるにせよ、慢性感染は、増加したフリーラジカル形成の別の原因である。これは、その上、増加したＤＮＡ損傷および癌の増加した危険性に繋がるものである。この点に関し、いくつかの細菌は、他よりさらに危険であると思われる：胃癌の原因としてのヘリコバクター ピロリ、子宮頚癌の原因としてのパピローマウイルスは、とりわけよく文献に記載されている。
【０００８】
フリーラジカルの増加した量に対する体の最初の応答は、その起源が何であれ、体の抗酸化剤酵素の量を増やすことによってそれ自体を守ることである。これと同じ防御応答は、動物界全般および植物においても見出されている。
【０００９】
多くの食事のアドバイスは、抗酸化剤ビタミンをより多く摂取することについての健康上の利点に集中するが、主要な抗酸化剤酵素は食事依存性でもある。それぞれの酵素は、亜鉛、鉄、セレン、銅またはマンガンのうちの１つの原子を必要とする；そして、これらの全てが、食品から得られなければならない。あいにく、これらの不可欠な微量元素のうちの１ないしそれ以上の広範囲にわたる枯渇に関する良い証拠があるため、このことは、大問題である。
【００１０】
微量養素の枯渇は非常に広く行きわたっているために、我々の多くは、最適以下の抗ラジカル防御しか有しない。我々の劣った抗酸化剤防御は、悪い健康の重大な原因であり、そして政府が病気の治療により少ない費用を費やし、より良い栄養指導をもって病気を予防することに、より多くの費用を費やすべきであることを述べるのによい機会である。改良された食品のラベル付け、適切に実行された食品の栄養価を高めるプログラム、並びに、肉および乳製品から果物および野菜栽培者へと助成金が移された健康指向の農業政策と共に、このことは、完全な状態の健康を改良するであろう。
【００１１】
しかし、かたずをのんではいられない。政府が良識ある決定を行うことを待つことは、長い時間を要し、そして政策決定のこの範囲において、現状での確定権利を有するグループから、変化に対して強い反対がある。
同時に、我々が、我々の抗酸化剤防御を改善するために全て採択することができる１つの単純な栄養的なステップがあり、これは長く生きることおよび健康な人生を送ることの我々のチャンスを大きく増加するものであり；より多くの果物および野菜を食するということである。しかし、これさえ最適の栄養を達成する保証はない。
【００１２】
補酵素Ｑ１０を除いては、大部分のビタミン微量養素は、主に植物食品に由来する。そして、それが、より多くの果物、野菜、堅果類、穀物および豆類を食べることが良い着想であるかという理由である。
【００１３】
しかし、これは、肉類が本質的に不健康であるというのではない。微量の抗酸化剤金属、および、カロチノイドを包含するいくつかの抗酸化剤化合物は、植物に特有のものではなく、肉類においても見出すことができる。あいにく、それらは我々が通常食べない動物の部位に集中する傾向がある。例えば、肝臓および腎臓（そして、精巣および脳）は、微量金属およびいくつかのビタミン、例えばＡ、Ｋ、Ｅおよび補酵素Ｑ１０の、最高の源である。しかし、くず肉は、人間の消費に関して不評判になっている、そして、多くの豊かな文化において、それらはペットフードのために主に使われる。我々が食する肉は、大部分は、多くの微量養素の源として適さない骨格の筋肉である。
【００１４】
枯渇した土壌は、特定のミネラルが低い作物を生産する。これはセレンの場合に特に重要であり、そして、北ヨーロッパ、中国本土、アフリカの一部およびその他の所の多くの全体にわたって起きているセレン枯渇の主な原因である。土壌が枯渇する領域に住んでいるか、土壌が枯渇した領域から輸入される食品を食べているか、あるいは加工食品を多く食べている場合、抗酸化剤酵素防御はおそらく最適以下のものであろう。劣った抗酸化剤防御、およびフリーラジカルへの増加した露出の組合せは、はやすぎる加齢および疾患への処方である。
【００１５】
単一の療法としてよりも、一緒に与えられるときに、抗酸化剤は病気を防止するために良く作用する。食品は、抗酸化剤の複合した混合物を含み、そして、栄養補助食品産業（ｓｕｐｐｌｅｍｅｎｔ ｉｎｄｕｓｔｒｙ）が到来する以前は、我々は、食品から全ての我々の抗酸化剤を得ていた。例えば、多くの栄養補助食品（ｓｕｐｐｌｅｍｅｎｔ）は、ベータカロチンを含んでいるが、果物および野菜中には６００以上のカロチノイドがあり、従って、栄養補助食品がたった１つのみを有するのか疑問である。ベータカロチンは、多くの食品における主たるカロチノイドであるが、我々の体は、アルファ カロチン（ニンジンまたはカボチャから）、ルテイン（緑色葉野菜、特にアブラナ属の植物およびブロッコリ）、リコピン（トマト）、クリプトキサンチン（オレンジ）、ゼアキサンチン（赤トウガラシおよびホウレンソウ）、およびその他のものも、含んでおり、そしておそらく必要としている。
【００１６】
単一の抗酸化剤の効果を考慮してきた多くの研究は、一部において、製薬的考え方からの好ましからざる遺物である。これらの主要項目であるにもかかわらず、「制癌性である」として任意の１つの微量養素（例えばリコピンまたはセレン）も選び出すことは、あまり役に立つものではなく；むしろ、重要なものは全体的な栄養状況である。例えば、低いセレンは、中国における関節炎および心筋疾患、フィンランドにおける環状動脈疾患、ニュージーランドにおける乳癌、およびザイールにおける甲状腺腫と、関連付けられている。
【００１７】
それぞれの国は、それぞれ異なる領域における疾患の特徴的なパターンを引起す、低いセレンを査定した、典型的な栄養的特徴を有する。この章の最後の節は、抗酸化剤および特定の疾患に対する栄養的プログラムを設計する試みであり；健康的にとどまりたいとのみ願う健康的な人々とは何か？、彼らがどの抗酸化剤を摂るべきか？、ではない。科学者は種々の化合物の抗酸化剤効果を測定するためにいくつかの異なる試験を用いてきたが、最も有意義な試験が何であるかとする一般的な同意に未だ達していない。これは、ものごとの理想的な状態ではないけれども、幾つかの一般的なパターンが現れてきている。
【００１８】
多くの試験は、ビタミンＣが最初に使い果たされる傾向があることを示す。ビタミンＣがなくなった際、カロチノイドが次になくなり、それからビタミンＥである；そして、ビタミンＥが全く使い果たされたときに、脂質酸化が始まる。ビタミンＣまたはＥを加えることは、脂質酸化を抑制するが、蛋白を酸化性損傷から保護するものではない。蛋白を酸化から保護するために、フラボノイドまたはグルタチオン（下記に詳述する）のような他の抗酸化剤を添加する必要がある。従って、これが抗酸化剤となる場合、単一的療法（すなわち、フリーラジカル損傷を、単一の抗酸化剤で防ごうとする試み）は、理論的にも論証的にも間違ったものである。
【００１９】
ベータカロチン１０〜１５ｍｇ／日を混合した天然由来のカロチノイドは、常に、ビタミンＣと組み合わせて、最良である。
この服用量は、人を、口頭および結腸癌、並びに冠状動脈疾患および白内障の危険性が低減されたと思われるグループである、人口の上部数パーセントへと入れるものである。より多い服用量は、一般に安全であること、すなわち１０年間の間、１８０〜３００ｍｇベータカロチン／日を摂取した５００人の皮膚状態に有害作用^（６３）はなかった。しかしながら、喫煙者およびその他の肺癌の危険性にさらされた者は、ベータカロチンについて慎重でなければならない。
ベータカロチンをその他のカロチノイド類と組合わせることは最良である：一日当たり約６ｍｇのリコピンおよび約６ｍｇルテインは適当なレベルであり、そしてベータカロチンは、ビタミンＣと常に一緒に摂取されるべきである。
【００２０】
ビタミンＥ ４０ＯＷ（２６５ｍｇ）／日−天然由来が最良である。アメリカン フィジシャンズ トライアル（Ａｍｅｒｉｃａｎ Ｐｈｙｓｉｃｉａｎｓ Ｔｒｉａｌ）および他のデータは、この量が冠状疾患のための最適の服用量であることを示唆している。これは、天然のビタミンＥであるべきである：天然の形態は、１つの異性体、Ｄ−アルファだけを含むものであり、一方、合成のビタミンＥは８つの異性体を含む。
【００２１】
なぜ、天然のビタミンＥなのか？、なぜなら、Ｄ−アルファが血管壁中の平滑筋細胞の増殖を阻止する（たいへん望ましく、そして冠状動脈に効果）のに対し、合成ビタミンＥのいくつかの他の異性体は、この特性をブロックし、そしてそれゆえ心臓毒性となり得るからである。ビタミンＥの非常に高い服用量は、多分、一般的には有用ではなく、そして、他の抗酸化剤なしで用いられる場合には、潜在的に有害であり得る。これらはまた、ベータカロチンおよびビタミンＫの吸収を阻害する可能性がある。
【００２２】
冠状動脈疾患の現在の理論は、血液中のＬＤＬ（低比重リポ蛋白）コレステロール分子の酸化に集中している。得られる脂質およびコレステロールの酸化物は、動脈壁を攻撃し、凝固および血圧上昇の危険性を増やし、そして、これらの全てが心臓発作の危険性を増加させるというものである。
【００２３】
多くの抗酸化剤は、ＬＤＬコレステロールを酸化から守ることを助ける。セレンならびにビタミンＣおよびＥの栄養補助食品が、人間のボランティアに与えられる場合、彼らのコレステロールは、酸化に対しさらに抵抗性のものとなる。ビタミンＥは、最近の３つの試験における半分以上において心臓発作の危険性を減らすことを示し、そして今日よく理解されている方法においてアテローム（動脈の脂質沈着）の進行を低減することを示している。従って、我々は全てビタミンＥを摂取すべきであろうか？
【００２４】
そうであるが、それ単独で摂取すべきでない。ある条件下においては、ビタミンＥ自体が酸化することを防止するのに十分なビタミンＣ（またはフラボノイド）がまわりに存在しない限り、ビタミンＥはＬＤＬコレステロールの酸化を速める可能性がある。
【００２５】
これは、多分ビタミンＣの主たる心臓保護性の役割のうちの１つであろう。しかし、ビタミンＣは、また、動脈の内層を維持し、そして血液の凝結因子のレベルを低減することを助けるものである。ビタミンＣは、『善玉』ＨＩＤＬ（高比重リポ蛋白）コレステロールのレベルを増加することができるものであると以前は考えられていたが、これは現在は違うように見られている。
【００２６】
これは全て、ビタミンＥが、ビタミンＣ、補酵素Ｑ１０（ＬＩＤＬにおける重大な抗酸化剤であるよう思われる）、並びに、抗酸化剤酵素が適切に機能するために必要である金属微量元素マンガン、亜鉛および銅と共に摂取されるべきであることを意味する。なぜなら、全てのこれらの抗酸化防御システムは、一緒に作用するからである。
【００２７】
この種の組合わせは、血漿中におけるＬＤＬ酸化を防ぎ、そして、血漿から動脈壁中への酸化コレステロールの移動を遅延化することを、確かに助けているであろう。しかしながら、２０歳を越した誰においても、ある程度の酸化ＬＤＬコレステロールはすでに動脈壁内部に存在し、そして、ここで、我々は疾患のプロセスを停止するために異なる抗酸化剤を必要とする。
【００２８】
この段階において、フラボノイドは本領を発揮する：これらの抗酸化剤は、動脈壁中に入り、そして、ここでのアテロームの進行を遅延化あるいは停止させることが可能である（第６章、フラボノイドおよびイソフラボノイド を参照のこと。）ベータカロチンもまた重要である：これは、循環ＬＩＤＬを酸化から保護することはできないが、これはすでに血管壁に存在するＬＤＬがさらに酸化することから、血管壁中の細胞を保護する。
【００２９】
抗酸化剤が冠状動脈疾患の危険性を減らすという証拠は、圧倒的である。逆に、一部の著名な科学者は、抗酸化剤の低い状態が、高いコレステロールレベル、血圧またはその他の公知の危険因子よりも心臓発作の危険性のより良好な予言であることを現在唱えてる。
【００３０】
酸化的損傷はまた、糖尿病の末期合併症の一因となり、冠状動脈疾患、白内障、ネフロパシー（腎臓の障害）およびニューロパシー（神経障害）瘢痕を付随する。これらの患者における増加した酸化性ストレスは、彼らが血液中における酸化脂質をより多く有し、そして抗酸化剤が異常に低レベルであることを意味する。彼らのビタミンＣのレベルは、しばしば、いくらかの末期糖尿病患者が壊血病９１１を病むに近いほど、低いものである。高い服用量の抗酸化剤が明らかに必要である。
【００３１】
白内障および加齢随伴黄斑変性（網膜に対する障害）は、先進国における盲目の２つの主要な原因である。米国において、白内障手術はメディケア予算の一つの最も大きな項目であり、一年ごとに約３２億ドルがかかる。世界的に、白内障は毎年、５０００万人の人々を盲目にし、そして、本当の悲劇は、これの多くが防止できるということである。白内障の危険性は、目のレンズにおける通常透明な蛋白を酸化させる、紫外線への増加する露曝、およびおそらく喫煙のような、酸化性ストレスによって増加する。この危険は、例えばビタミンＣおよびＥ、アルファリポ酸、ウコン、ならびにおそらくベータカロチンのような、抗酸化剤によって低減される。
【００３２】
白内障の全ての場合の３０〜５０パーセントが、より多くの抗酸化剤を食することによって防止され得ると見積もられる。目の重要な抗酸化剤であるグルタチオンの代謝を押し上げるために、リボフラビンの栄養補助食品を加える。包括的保護のために、レンズの蛋白を破壊的な糖化反応（糖化は蛋白の架橋である。）から保護する、半匙のアスピリンまたは１匙のウコンをさらに加える。
【００３３】
黄斑変性は、視界を悪化させる他の主な原因である。ここではまた、酸化性障害が包含され、そして、ビタミンＥ、Ｃおよびベータカロチンのような抗酸化剤が保護を行う。しかし、これは多分抗酸化剤の最も効果的な組合せでないであろう。霊長類において、網膜における主な抗酸化剤は、カロチノイド ルテインおよびゼアキサンチンである。それが低下し始めた場合であっても、視覚を保つ最適の戦略は、ほぼ間違えなく、抗酸化酵素グルタチオン ペルオキシダーゼを増強するためのビタミンＣ、リボフラビン、リコピン、セレンおよびウコン栄養補助食品、並びに、伝統的に視覚の病訴を処置するために用いるハーブであるコケモモ中のフラボノイドと共に、ルテインおよびゼアキサンチンの組合せを用いることである。
【００３４】
パーキンソン症候群において、脳の影響を受けた部位において毒性のテトラハイドロキノロン類（ｔｅｔｒａｈｙｄｒｏｑｕｉｎｏｌｏｎｅｓ）が検出される。これらの化合物は、ミトコンドリアの毒であり、そしてこれらは、グルタチオンの減少、フリーラジカル形成の増加および神経膜障害および死の増加を引き起こす。
【００３５】
馬が、セスキテルペン ラクトンと呼ばれる化合物を含む、黄色ヤグルマギクを不運にも十分に食した場合、同じ種類の事象が起き、そして馬はパーキンソン症候群にかなり似た状態を発症する。
【００３６】
ミトコンドリア機能における変化および抗酸化剤状態の変化が、パーキンソン症候群における疾患プロセスの重要部分である場合、栄養的アプローチは価値のある試行であるに違いない。これは、ミトコンドリア機能を改善しようとの試みのための、広範なスペクトルの抗酸化剤の組合せ、加えて、補酵素Ｑ１０およびベータカロチン；ならびにグルタチオンのレベルを押し上げるためのシステインおよびアルファリポ酸、および、脳細胞が死んだ際に放出され、より多くのフリーラジカルの産出を誘発する遊離鉄を結合するための、フラボノイドを含むであろう。
【００３７】
この場合におけるフラボノイドとしては、サンザシ（ｈａｗｔｈｏｒｎ）フラボノイドがある。これらの強力な抗酸化剤は、脳に入り（サンザシが鎮静作用を引き起こすことは公知である。）、そしておそらく脳細胞膜に入り、神経細胞膜を酸化性障害から保護する。本発明者は、上記のものと類似した効果を有するタイム油またはチモールとを更に組み合わせることとした。亜酸化窒素（ＮＯ）ラジカルが巻き込まれることの証拠があり、それゆえウコンが、ベータカロチンまたはさらにより効果的なカロチノイド リコピンと共に、このプログラム中に組み込むことに価値がある。
【００３８】
最後に、ビタミンＥを、この多成分投与計画に加える。ビタミンＥ単独では、この状態を処置することにおいてあまり役立ってはいないが、慢性のビタミンＥ欠乏は、パーキンソン症候群において見出される障害にかなり似た、動物における脳障害の形成に結び付けられる。ビタミンＥを吸収することができない人間において、パーキンソン症候群の危険性が同様に上昇する。
【００３９】
パーキンソン症候群とかなり似た何かが、長期の抗精神病薬投与を行われた患者において見出されている。彼らは、たびたび遅行性顔面麻痺（ＴＤ）と呼ばれている症候群になる。フリーラジカル障害が、この症候群に関係していると考えられている。
【００４０】
一部の科学者は、その証拠には争論があるがビタミンＥの多量の服用は役に立つと報告している。ビタミンＥは脳の重要な抗酸化剤である、しかし、彼らが必要とするレベルにまで持ち上げるためには、少なくとも６ヵ月の高服用量追加が必要とされる。その時間までに、抗精神病薬によってもたらされる神経障害の多くはすでに起こっており、これゆえ、最初から抗酸化剤を共処方することがより良いものであろう。
【００４１】
喘息の症例は、１０年ごとに二倍となっている。この驚くべき傾向は、例えば、大気汚染、幼年時代の過度の衛生、またはイエダニへの曝露などといった、この疾患の可能性のある原因に関して、多くの研究を生んだが、いずれの場合も未だ証明されていない。
【００４２】
いくつかの研究は、若干の仕事は、車の排気ガスに喘息を結びつけている；特にディーゼル排気ガスは、危険なＮＯ（亜酸化窒素）ラジカルの形成および抗酸化剤欠乏に至ることを示した。しかし、これが全ての説明となり得るものではない。なぜなら、ストックホルムはロンドンより非常にきれいな空気を有するにもかかわらず、彼らの喘息問題はちょうど同じように悪いものである。
【００４３】
栄養的な要因は、また、一翼を担っている；最近の調査は、地中海の国々の子供たちが喘息に比較的かかりそうにないことを示している。減少した抗酸化剤消費は、喘息をより頻度の高いものへと十分になすであろう。ビタミンＣは、肺を酸化性障害から保護する際に重要である：喫煙者および慢性の閉塞性肺疾患を病んでいる患者においてさえ、高いビタミンＣ摂取は、より良い肺機能に結びつけられる。魚油は、高い服用量（８〜１０ｇ／日）において気道の炎症を低減する；しかし、常に、抗酸化剤、好ましくはビタミンＥおよびＣ並びにフラボノイドと組み合わせられなければならない（反対側のボックスを参照のこと。）。
【００４４】
これらは、喘息の根源をなす肺の炎症の起し得る、ＬＯＰ類（脂質酸化産物）の形成を減らす。そして、高いマグネシウム摂取は、改善された肺機能に結びつけられ、そして、一部の臨床医は、マグネシウムのエアロゾルが、彼らの喘息患者の気道を楽にさせるにおいて有用であること見出した。
【００４５】
低い抗酸化剤消費は、関節炎^（５４）となってしまうための危険因子である。例えばベータカロチンのような、いくつかの抗酸化剤は、関節炎の動物モデルにおける症状を軽減する。例えばショウガにおいて見出されるような、他の抗酸化剤は、臨床試験において、関節腫脹および痛みを軽減するが、これらのフラボノイド化合物は特異的抗炎症性の特性を有する（第１０章 アミノ糖類をも参照のこと。）。
【００４６】
腫瘍壊死因子アルファ（ＴＮＦ−アルファ）は、例えば喘息、クローン病および関節炎のような炎症性の状態において重要であり、そして、抗ＴＮＦ抗体が、関節炎の臨床試験においてある程度の成功をもって使用されている。しかしながら、この成功は、加減された；抗ＴＮＦ抗体に対する抗体を産生した患者は、アレルギー型の反応を発展させた。
【００４７】
栄養的なアプローチは、より効果的な解決を提供することができる。例えば、香辛料ウコンは、ＴＮＦ−アルファの強力な抑制剤であるクルクミンを含有する。本発明者の経験において、主な炎症性の酵素をブロックする、ウコンおよびジンジャーの組合せは、高服用量（すなわち一日当たり８〜１０ｇ）の魚油または麻実油、一日当たり１２００ｍｇのビタミンＥおよび一日当たり１〜２ｇのビタミンＣと組み合わされた場合には、強力な抗関節炎性の特性を発揮する。
【００４８】
フリーラジカルは、皮膚および消化器官の潰瘍に至る組織の破壊に関係している。我々の抗酸化剤防御を減少させる、喫煙は、危険因子であり、逆に、抗酸化剤は、これらの状態を処置することができ、予防的に用いられる場合、それらを阻止することができる。フラボノイドは、特にここにおいて有用である。
【００４９】
フラボノイドは、植物より誘導された化合物の最も重要なグループのうちの１つである。１９３６年に偉大なハンガリーの生化学者セント ジェルジ（Ｓｚｅｎｔ Ｇｙｏｒｇｙｉ）（彼は、また、ビタミンＣも発見した。）によって、ビタミンＰとして全てひとかたまりとされた早期の日から、２０，０００種以上が現在同定されている。
【００５０】
セント ジェルジの発見に続いて、製薬会社はビタミンＰを含んでいる薬剤の種類を市場に出したが、これらは、６０年代までに、ほとんどは消えてしまった。天然の化合物であるゆえ、ビタミンＰは特許化され得ず、そしてビタミンＰが正確に何であるか、これを測定するのに最良なのはどういうものか、あるいはＰが単一の化合物なのかある一群のものであるのかでさえ、誰も知らなかったために、製薬会社は、信頼できる製品を生産することが困難であるとわかったためである。
【００５１】
近代の技術は、これらの問題を解決した。フラボノイドは、同定されて、およそ１２の亜型に分類され、そして、これらの多くが奥深い抗酸化剤活性を有している。
【００５２】
これらのグループの各々は、徹底的な研究の下にある。十分に興味深いことには、この結果はしばしば古くから確立されていた民間療法を映すものである。例えば、フラボノイド、特に肝臓におけるフリーラジカルに損傷を与える掃討に良好である、１つのグループが、肝臓疾患を治療するために伝統的に用いられてきたハーブである、マリアアザミ（ｍｉｌｋ ｔｈｉｓｔｌｅ）において特に高いレベルにおいて存在していることが発見された。
【００５３】
動脈の内層のフリーラジカルをクエンチするその他のタイプのフラボノイドは、長く心臓血管の疾患を治療するために用いられてきた２つの植物である、サンザシおよびノコギリソウにおいて非常に高い濃度で存在する。
【００５４】
これらは、偶然の一致ではない。全てのハーブ治療が効果的であるというわけではないが、言い伝えは何千年もさかのぼるものであり、世代にわたる経験に基づくものである。しばしば、異なる国および異なる大陸でさえ、ハーブの知識は、同じ疾患を治療するために同じハーブおよび植物に頼ることに帰着しているが、これはまた偶然の一致でない。
【００５５】
それで、現代科学のツールが従来のハーブの治療に関係のあるものとされたとき、それらが予防的なおよび治療の薬の新しい、合理的なおよびしばしば非常に効果的な形態の根拠を形成している有効な医学の情報の財産を明らかにしても、全く驚くべきであるというわけではない。
【００５６】
フラボノイドの役割の鍵は、それらの多くが極めて有力な抗酸化剤および抗炎症性剤であるということである。
異なるフラボノイドは、体の異なる組織において機能する；例えば、或るものは脳を入ることができるの対し、他は血管内層に集中するように思われる。これは、異なるフラボノイドは異なる組織を標的とするために用いることができることを意味する。例えば、毛細管の内層によって吸収されるフラボノイドは、毛細管の機能に良いことが期待され得、そして、脳、手および足への血流を改善するために広く使われているイチョウ フラボノイドは、丁度このように吸収される。
【００５７】
多くのフラボノイドは、非常に危険な水酸基を含むフリーラジカルを中和する。１つのグループは、肝臓障害を起すラジカルをクエンチするのに特に好適である（これらは、マリアアザミに存在するフラボノイドである。）。
【００５８】
フィチン酸エステル−抗酸化剤として作用可能
第２の抗癌成分は、鉄を結合するため一般には別の反栄養素と考えられている、フィチン酸エステルである。しかし、一定の条件においては、体中の過剰な（遊離）鉄がフリーラジカルの潜在的な源および潜在的発癌物質であるゆえ、このことは良いことである。
フィチン酸エステルが鉄を結合した場合、それは効果的に抗酸化剤として作用している。このことは、フィチン酸エステルが、結腸癌（ここでは、遊離鉄が重要な原因因子の１つである。）の強力な抑制剤である理由を説明することに役立つものである（しかしながら、フィチン酸エステルは、万人に対して推薦されるものではない。鉄欠乏性貧血が、未だ広範囲にわたるものである、特に出産期の女性中に多く、かつ過剰なフィチン酸エステルは既存の貧血を悪化させる可能性があるからである。）。
【００５９】
フィトステロール類−発癌性の胆汁酸に対しての保護
第３に取り上げるのは、フィトステロール類、すなわち、コレステロールの植物等価物である。それらは、吸収され難く、腸に残り、ここで、それらはある種の（二次の）胆汁酸の有害な作用から守ると考えられる。これらの胆汁酸は、コレステロールから形成され、変異源性のおよび発癌性の特性を有するものである。これは、いくつかのフィトステロール類が５０パーセントまでも結腸癌の発生率を減らすことができるという理由であろう。
【００６０】
サポニン類−抗変異剤、抗酸化剤
リストの第４番目は、サポニン類であり、これはフリーラジカル障害から保護する抗酸化剤である。研究室試験は、また、サポニンが、癌に至ることができる変異を防止することを示した。
【００６１】
フェノール化合物類−保護ＤＮＡ
第５は、フェノール化合物類である。これらもまた抗酸化活性を有しており、そして、発癌物質のある種類よる攻撃からＤＮＡを保護すると考えられる。
【００６２】
イソフラボン類は、胸部およびその他のホルモン依存性癌の増加する危険性に関連するホルモンである、エストロゲンをブロックする。これらは、乳癌の治療および予防に広く用いられているタモキシフェンとほぼ同様に作用する。
乳癌と同様に、前立腺癌は、通常ホルモン依存性である。しかし、乳癌がエストロゲンによって刺激されると思われるのに対し、前立腺癌はしばしばテストステロンによって駆動される。テストステロンをブロックするイソフラボン類は、前立腺癌が進行する傾向を低減する。
【００６３】
いくつかのフラボノイド類は、体内の危険な遊離鉄および銅に結合する。そして、このことによりフリーラジカル形成を止める。多くは遊離酸素を固定して、アスコルビン酸の酸化を防ぐことができ、そして、このことにより果物中の、果物ジュース中の、そして、体内のビタミンＣを保護する。
タマネギおよびリンゴにおいて見出される、１つのフラボノイドである、ケルセチンは、今まで発見された最も心臓保護性の物質の１つであろう。
【００６４】
ズトフェン アルデリーの研究（Ｚｕｔｐｈｅｎ Ｅｌｄｅｒｌｙ Ｓｔｕｄｙ）は、検体の食事のフラボノイド含有量を測定し、そして、最もフラボノイドを食しているグループにおける心臓性の死亡の数が、最も少ないフラボノイドを食したグループにおける死亡率のわずか４分の１であることを発見した。そして、ケルセチンは全フラボノイド摂取の３分の２を占めた。
実際、ビタミンＣおよびＥのような他の食事性の抗酸化剤が除外されたときでも、全ての死亡率は、高フラボノイドグループにおいては低いものであった。
ズトフェン以降の、２つの更なる試験は、ケルセチン（強力な抗酸化剤および抗炎症剤）が心臓保護性であることを見出した。
【００６５】
血流中でほとんど検出されないゆえ、ケルセチンが腸から吸収されるかどうかの点で、いくらかの論争があった。しかし、最近の研究は、ケルセチンおよび関連化合物が吸収され体のどこか他のところに濃縮されていることを示している。
【００６６】
フラボノイド類が吸収されるという他の証拠も存在する。例えば、フラボノイドが相互に結合した長い鎖からなる、タンニン類は、高血圧の動物における卒中を保護する。例えば、タンニンは紅茶、ワイン、マルメロおよび柿に見出される。あるいは、ビートの根の良好な１盛を食することを試みなさい。ビート中の紫色の色素は、食した際、腸から吸収されそして尿中に排出されるフラボノイド類からなるものであり、この色彩的な事実をあなたがあなた自身で確かめることができる。最も見ごたえのある結果を得るために、同じ食事でビートをダイオウあるいはホウレンソウと組合わせなさい。
【００６７】
プロシアニジン（ｐｒｏｃｙａｎｉｄｉｎ）類は、フラボノイド類の極めて有望なグループのである。これらは、腸から良く吸収されるものであり、そして既に、これは、フリーラジカルを消し、かつ炎症を起した関節の内側の滑液（潤滑液）の衰退を停止し得るこれらの能力ゆえに、関節炎状態の治療に用いられている（ピクノゲノール（ｐｙｃｎｏｇｅｎｏｌ）および葡萄種抽出物の形態において）。
これらのフラボノイドも、血管を標的とし、そして、そこにおいて、強力な抗酸化性、抗炎症性および抗浸透性の効果により、動脈壁の結合組織を保護する。それらはまた、結合組織に破壊的な影響を及ぼす酵素をブロックする。
【００６８】
これらの保護作用は、黒いブドウ（そして、赤ワイン）の高いプロシアニジン含有量が、おそらく、いわゆる、フレンチバラドックスに基礎をなしている主な要因のうちの１つであるだろう。フランス人は、高脂質の食事を取るが、心臓病から比較的免れている。オリーブ油の広範囲にわたる使用を含む、関係のあるいくつかの要因がおそらく存在するであろうが、しかし、１日当たり２〜４杯の赤ワインの消費が心臓発作の危険を驚くべき４０パーセントまで減らすという証拠が存在する。
【００６９】
従って、心臓発作の危険性を低減することを深刻に考察している誰もが、ケルセチンを、例えば、葡萄種抽出物のような、プロシアニジン製品と組合せることを検討すべきである。これらの２つの種類のフラボノイドは、似てはいるが、アテローム形成に至る一連の事象における２つの異なるステップを妨げるよう思われる。ケルセチンの主な役割は、血液中の脂質を酸化から保護することであり；一方、プロシアニジンの主な役割は、血管壁で起こる酸化性障害を妨ぐことである。
【００７０】
プロシアニジンの、管壁の線維（例えばコラーゲンおよびエラスチン）に結合し、これを酸化ないし酵素攻撃から守る能力は、壁に対する損傷の量を減じることを助けるものである。すでに損傷がある場合、２つのフラボノイドは炎症を起している部位を止めて、動脈の脂肪沈着を遅くするようである。
プロシアニジン類が予防上最も使われるが、心臓発作後にさえ、それらは役立つことができる。フリーラジカルを取り除くこれらの驚異的な能力は、プロシアニジン製品が、発作の後、生命を危うくする不整脈になるあなたの危険を減らすことを意味する。
【００７１】
血管を健康に保つプロシアニジン類の能力のため、拡張蛇行静脈、浮腫および痔における特筆すべき改善を示している報告は、驚くべきことでない。
これらのいずれででも苦しんでいる誰もが、プロシアニジン製品を一般に少なくとも２ヵ月間試すべきである。但し、いくつかの例において、改善は１ヵ月において認めうる。ビタミンＣは、好ましくはそれと共に摂取されるべきであり、そして重篤な場合においては、追加のグルコサミン栄養補助食品が使われるべきである。
【００７２】
糖尿病患者における失明の他の重要な原因は、網膜を供給する新たな血管の成長である。プロシアニジン類は、この作用をブロックするが、これらがこの状態になぜ役立つかという理由である。他のフラボノイド類も、糖尿病患者を助けることができる。血液中のコレステロールは、糖尿病にかかっていない人のコレステロールより酸化されやすい傾向があり、これが、糖尿病患者がより多く心臓発作で苦しむ１つの理由である。最近の研究においては、フラボノイド製剤（ディエスミン（Ｄｉｅｓｍｉｎ））は、コレステロールおよび脂質酸化の率を減らすだけでなく、蛋白が過剰な血糖によって障害（架橋）を受ける率も低減した。これは、目および体のどこか他の部位における血管障害を低減するだけでなく、過剰な架橋が関連する、白内障および腎臓の障害に対しても保護するものであろう。
【００７３】
プロシアニジン類は、最新の化粧品に含有されている。それらは、皮膚にその張りと質感を与えるコラーゲン繊維のまわりに保護シールドを形成して、これらの繊維を分解する酵素から保護し、そして、フリーラジカル障害からも守る。
時機尚早ではあるが、プロシアニジンの抗アレルギー性、抗炎症性、および、抗酸化性の特性は、主要な化粧品の飛躍的な進歩をもたらすことができ、特に、アミノ糖のような他の老化防止の栄養物と組み合わせられる場合に、可能である。
プロシアニジン類は、歯の腐食をもたらす細菌を標的とする。フラボノイド類は、微生物が歯および歯苔（ｄｅｎｔａｌ ｐｌａｑｕｅ）に粘着することを止めるようである。一部の歯科科学者は、虫歯を遅延化する方法として、これらのフラボノイド類に注目している。抗炎症性の効果は、また、歯の腐食より、歯の喪失に関してより大きい影響のある歯肉炎（歯肉疾患）を抑制するないし最小限化するのにも役立つことができる。
【００７４】
フラボノイド類は、極めて印象的な癌防御パッケージを提供する制癌性効果の大規模な配列を誇るものである：
フリーラジカルは、ＤＮＡを損傷する。多くのフラボノイドは、大量のフリーラジカルを一掃し、ＤＮＡ「打撃（ｈｉｔ）」の量を減らす有力な抗酸化剤である。フリーラジカルはまた、細胞膜に損傷を与える。この種類の損傷は、腫瘍形成に至りうるものである。従って、フラボノイド類のような抗酸化剤は、役立つであろう。
もっともなことだが、多くの栄養的な調査は、ちょうどこの領域に集中している。
【００７５】
いくつかの最も活性なおよび最も調査された化合物は、以下を含む：
ケルセチン−玉葱；
エラグ酸−ウォールナッツ、ペカンナッツ；
コーヒー酸−コーヒー豆；
クロロゲン酸−トマト；
エピガロカテキンガレート−茶；
カルノシック酸（ｃａｒｎｏｓｉｃ ａｃｉｄ）−ローズマリ；
ゲニスチン−大豆。
【００７６】
ここに、大豆中の６つの抗癌要素がある。
プロテアーゼ抑制因子（レクチン類）−癌を促進する遺伝子をブロック
大豆は、癌の拡散を低減するように作用する、プロテアーゼ抑制因子と呼ばれる成長抑制物質を含んでいる。
最近の研究は、プロテアーゼ抑制因子はまた、癌を生じるかなりの数の遺伝子の作用をも阻止することを示している。大部分のプロテアーゼ抑制因子は料理によって破壊されるが、顕著な保護効果を授けるため十分なものが生き残る証拠がある。
【００７７】
イソフラボノイド類の王様で、今日までの３００を大きく超える調査報告の主題は、ゲニステインである。ゲニステインは、正常細胞にほとんど影響を及ぼすことはないが、今日までのところ調査されたほぼすべての癌細胞タイプに対する強力な抑制因子である。
その抗癌効果は、その作用の形態が非常に奥深いものであるゆえに、広範なものである：これは癌を引き起こす遺伝子である、オンコ遺伝子の産物のいくつかを阻止する。
大豆は心臓疾患に対しても同様に保護する。
【００７８】
冠状動脈疾患（ＣＡＤ）の最も潜行性である点のうちの１つは、それが隠された疾患であるということである。多く人々にとって、何かが悪いという最初の徴候は、最初の心臓発作である。生存者の大多数は、永久的に障害を受けた心臓を有しているものであり、かつ合併症の長期の危険性を伴うものである。
ＣＡＤの進展した症例でさえ、しばしば適切な時期に診断されていない。
突然死研究（Ｓｕｄｄｅｎ Ｄｅａｔｈ Ｓｔｕｄｙ）と呼ばれている米国の調査は、突然、心臓発作で死んだ４人のうちの驚くべきも１人が、彼らが死ぬ前の週に、彼らの医者に見せたということを発見している。しかし、彼らは正確に診断されなかったので、入院しなかった。
これが、冠状動脈疾患に関して、多くの他の疾患におけると同様に、予防が治療より良いものであるという理由である。
【００７９】
食事は、重要である。動物性脂肪に富み、そして、抗酸化剤および魚油の低い、食事は心臓発作への速道であり、喫煙も同様である。そしてそれは、高い血液コレステロールである。
大多数の胃腸内の癌が起こるところである、大腸は４００〜５００の細菌の異なる種で満たされ、そして、「微生物叢」という医学用語として知られている。これらの一部は、深刻な疾患を引き起こすことができる一方で、その他のものは良好な健康と関連する。
【００８０】
今世紀の初めから、医者は胃腸内の微生物叢を修正して、「健康的な」方向にそれを押し進めようとする試みにおいて、種々の食事で実験した（ほとんど成功していない）。
少なくとも２種類の健康促進細胞、乳酸桿菌属およびビフィドバクテリウム属がある。これらの一部は生ヨーグルト中に存在し、そして、多くの科学者および栄養学者は大腸の微生物叢を変化させる試みのためにヨーグルトを使用した。
【００８１】
しかし、凍結乾燥された場合であっても、細菌は限られた貯蔵寿命を有し、そして、それらの多くは、胃の酸性条件に耐えぬくことができない。さらに、細菌が結腸に到達したとしても、それらはすでにそこで確立された高濃度の敵対する細菌と競わなければならない。
【００８２】
一杯の生ヨーグルトを毎日食べ続ける限り、若干の乳酸桿菌およびビフィドバクテリウムは腸に残存するが、しかし、ヨーグルト食を止めたほぼその瞬間にそれらは消えてしまう。前生物的物質（ｐｒｅｂｉｏｔｉｃ）は、これらの不利な点のどれも有しない。これらは、安定していて、安全である（これらは多くの主食において存在する）、そして、腸の微生物叢におけるより長く持続する効果を有している。これらは、「健康」細菌の成長を促進し、また繁茂によってまたは毒素を産生することによって疾患を起し得るその他の細菌をチェックする。
【００８３】
天然の前生物的物質のイヌリンおよびオリゴフルクトースが２つの主なタイプであると考える。一般的な規則は、野菜が新鮮なほど、それのイヌリン含量はより高くなるということである。玉葱のような植物が長い期間、特に冷凍ないし冷蔵保存された場合、これらの前生物的物質の含有量は劇的に低下する。
食品が何ヵ月も冷蔵され得るスーパーマーケットから、大部分の人々が果物および野菜を買うので、このことは、人々の前生物的物質の摂取が、実際には非常に低いものであることを意味し得る。
【００８４】
前生物的物質の低い摂取は、多くの胃腸内のおよび他の健康の病訴の理由であり得る、腸における病原菌の数が増加することをもたらすものである。
多くの糖および澱粉と違って、前生物的物質は消化されることができず、そして、それらは完全な状態で結腸へと通過する。一旦そこに入ると、これらは、健康を促進する乳酸桿菌属およびビフィドバクテリウム属に対する成長エンハンサーとして作用する。
「良い」細菌が増殖するように、それらは、前生物的物質を酢酸および酪酸のような酸に分解する酵素を分泌する。これらは、病原菌の成長を阻止する。「良い」細菌もまた、食中毒の原因となるもののほとんどを含む「不健康な」微生物を抑制する抗生物質を分泌する。
【００８５】
その結果として、腸の微生物叢におけるバランスが健康的な方向へと傾く。腸内において繁殖する乳酸桿菌およびビフィドバクテリウムは、胃酸、消化酵素および免疫系を、病原菌を「締め出す」状態へと結びつける。人は、改良された腸の「規則性」および食中毒に対する増加した抵抗力からの恩恵を受けるが、これは母乳育ちの乳児の腸においてであり、人工栄養で育てられた乳児では単に２５パーセントだけにおいてである。これは、母乳育ちの赤ちゃんがなぜ胃の不調および下痢に対してより抵抗性を有しているかの理由を説明するものである。
【００８６】
最近の研究は、乳児に与えられた生ヨーグルト培養物が、下痢に罹る危険性を顕著に低減し、そしてそれが下痢の治療として与えられた際の回復速度を速くすることを示している。我々が年をとるにしたがって、ビフィドバクテリウムおよび乳酸桿菌の割合は徐々に減少する。これは、我々がなぜ胃腸をよりこわしやすくなる傾向となるかの理由の１つであり、そして、おそらく、腸癌および他の疾患の危険性の加齢随伴増加に結びつけられるであろう。
【００８７】
結腸癌の危険性は、また、胆汁がより分泌されるべきことを引き起こす食事である、動物脂肪の高い食事によって増加する。不健康な腸細菌は、胆汁酸を、肝臓癌の危険性を増加する癌誘発性化合物に転化する。
前生物的物質は、腸の病原菌、およびそれらが保護効果を十分有することができるようにこれらが産生する癌誘発性化合物の量を低減する。最終的に、ビフィズスが成長するに伴い、それらは遊離鉄を結合し、それによって結腸におけるフリーラジカルのレベルを減らす。これが、別の癌抑制特性であるに違いない。
【００８８】
ヨーグルトの容器上にある成分のリストに示されるように、ヨーグルトは、チアミン、リボフラビンおよび他のビタミンの顕著な量を含んでいる。これは、乳酸桿菌およびビフィドバクテリウムがＢビタミン群を産生するからであり、そしておそらく、これらは、このことを行う結腸における細菌の主要な菌種である。
【００８９】
ビタミンＢ欠乏は、先進国において驚くほど一般であり、そして低いビタミンＢのレベルは、冠状動脈疾患に関する主な危険因子である。このため前生物的物質は、腸内の良い細菌を増やしかつビタミンＢのレベルを高めることにより、ホモシステインを下げ同時にＨＤＬレベルを上げることで、心臓保護性となる。
このことが、脂肪およびイヌリンが健康な心臓に貢献する１つの方法である。また、ＬＤＬコレステロール低減も役割を演ずる。
【００９０】
短鎖の前生物的物質（すなわちＦＯＳ）は迅速に発酵させられ、隣接結腸においてビフィドバクテリウムの生産（ビフィズス新生（ｂｉｆｉｄｏｇｅｎｅｓｉｓ））を刺激する。それらが成長するに伴って、それらは、腸のこの部分に存在する胆汁酸を結合し、体からこれらを除去する。このことは、ＬＤＬコレステロール レベルを下げ、追加の心臓保護をもたらす。ビフィズス新生および胆汁酸結合の組合せは、また、特にＦＯＳがより長鎖の前生物的物質と組み合わせられる場合、癌に対する保護を行うものでありそうである。
【００９１】
集合的に脂肪酸と呼ばれる、食用脂および食用油は、基本的に類似した化合物である。油は、しかし、脂肪より低い温度で溶け、そして、室温で、油は液体であり、そして、脂肪は固体である。
脂肪酸（脂肪および油）は、カロリーの豊富な源であり、エネルギーを生産するために「燃焼される」か、または従来の乏しい時の脂肪として貯蔵されるかの、どちらも可能である。それらはまた、細胞膜および他の組織に取り込まれ得、そこにおいて、それらは重要な役割を有する。
【００９２】
最後に、脂肪酸は、エイコサノイド類と呼ばれる化合物に代謝される。脂肪と油は、全く異なるエイコサノイド類を生産する：大まかに言って、脂肪は炎症を増大するエイコサノイド類を形成し、一方、油は炎症を減ずるエイコサノイド類を産する。
この違いを知ることは重要である。なぜなら、多くの慢性疾患は基本的に炎症性状態であるからである。これらは、関節炎（関節の炎症）、湿疹（皮膚の炎症）、喘息（肺の炎症）および冠状動脈疾患（動脈の炎症）を含む。
【００９３】
これらの状態の人における危険性は、その人の遺伝子構成、タバコ消費および食事における抗酸化剤の量によって、影響を及ぼされるが、食する脂肪および油もまた重要である。
飽和脂肪は、血液中の「悪玉」、すなわちＬＤＬコレステロールのレベルを上昇させる。一方、魚油はＬＤＬコレステロールの形成を遅くし、心臓発作の危険性を減ずる。
【００９４】
医学界は、脂肪から油への単純な転換が、顕著な健康的利点を有し得るということを信じ難いとするものであったが、陽性の健康的利点を示した全ての臨床試験の純然たる重みが、彼らの意見を変え始めた。証拠は、特に冠状動脈疾患における領域において明らかであり、そしてＰＵＦＡ類が、保守的な人々の間においてすら一定の役割を迅速に獲得している。
全てのＰＵＦＡ類（ポリ不飽和脂肪酸 ｐｏｌｙ−ｕｎｓａｔｕｒａｔｅｄ ｆａｔｔｙ ａｃｉｄ）が、同じものであるというわけではない。それらの一部は、他のものより重要であり、そして、２、３のものは、それが集合的に、必須ＰＵＦＡ類と呼ばれるほど、重要である。
【００９５】
必須ポリ不飽和脂肪酸の２つの系統、すなわち、どちらも油である、オメガ６およびオメガ３がある。これらの油は、我々の体におけるあらゆる細胞が機能するために不可欠であるが、我々の体はそれらを作ることができない。我々は、我々の食事からそれらを取らなければならず、従って、その意味において、それらはビタミンと同様である。
【００９６】
一旦油が我々の食品から吸収されると、我々の酵素は、我々の細胞および系統が必要とする全ての他のオメガ３および６ ＰＵＦＡ類を作る。
ＰＵＦＡ類は良い健康のための強力な力であるが、しかし、他の強力な薬剤と同様に、それらは無差別に摂取されてはならない。食事における種々のＰＵＦＡ類の比率は重要であり、多くの哺乳類細胞において、オメガ６（野菜源から）のレベルは、オメガ３（魚源から）含量より３〜４倍高いという事実は、我々に、何を目指すべきかという基準を与える。
【００９７】
ポリ不飽和脂肪酸（ＰＵＦＡ）類に関する問題は、それらが酸敗臭を発する、ないしは酸化する傾向が非常に高いということである。未加工の食品、例えば堅果類および穀物からの高いＰＵＦＡの食事を取ることは、これらの食品はそれら自身の抗酸化剤、例えばビタミンＥ、カロチノイド類およびフラボノイド類を含むゆえに、好ましいことである。これら抗酸化剤なしでは、それらは酸敗臭を発するようになり、そして、これら種子、穀物および堅果類は、種を伝播するのに十分に長い間生き残れない。しかしながら、ＰＵＦＡ類の摂取が、精製されたポリ不飽和油ないしスプレッドの形態である場合、問題が生じる。
これらの加工された食品は、自然に発生する抗酸化剤が取除かれており、従って、非常に酸化しやすい傾向がある。このことは、２つの非常に深刻な潜在的効果を有する。
【００９８】
第１に、ＰＵＦＡ類は脂質酸化産物（ＬＯＰ）類を形成する。ＬＯＰ類は極めて有毒である：これらは、文字通り、動脈の内層に穴を裂き、従って、心臓疾患に対して実質的な危険因子である。第２に、ＰＵＦＡ類が酸化される際、これらは体内の抗酸化剤を吸収し、過剰のフリーラジカルを残し、そして加速された老化を引き起こす。
最終結果は、心臓病から癌へ、そして喘息への慢性変性疾患の危険性および深刻さにおける増加となる。
【００９９】
オーストラリア国シドニー州のロイヤル プリンス アルフレッド ホスピタル（Ｒｏｙａｌ Ｐｒｉｎｃｅ Ａｌｆｒｅｄ Ｈｏｓｐｉｔａｌ）において、疫学者は、戦争以降のマーガリン消費の５倍増加と、小児期喘息の莫大な増加とを結びつけている。彼らの理論は、食事中の増加したＰＵＦＡ含量が、炎症性および毒性ＬＯＰ類の増加に至り、これが、気道を生のままにして、喘息を引き起こしたというものである。
【０１００】
ポリ不飽和油は非常に酸化しやすいために、これらを抗酸化性製剤と組み合わせることが好ましく、特に喫煙者に対してはそうである。
そうしなければ、動脈に実際に有害である、ＰＵＦＡラジカルおよび酸化産物での体内における負荷が増加するものとなるであろう。これは、魚油栄養補助食品単独では、アテローム形成を防止する上でほとんど効果を有しなかったということを見出した最近の試験における期待外れの結果を説明することができる。
【０１０１】
理想的な抗酸化剤の組合わせは、以下のものを含むべきである：
ビタミンＥ（４００ ＩＵ／日）；
混合フラボノイド（１００〜５００ｍｇ）；
ビタミンＣ（５００〜１０００ｍｇ）；
補酵素Ｑ１０（３０〜１２０ｍｇ／日）；
混合カロチノイド（１０〜２０ｍｇ）。
【０１０２】
補酵素Ｑ１０は特に推奨される。その他の公知の利点（第９章 補酵素Ｑ１０を参照のこと。）を別としても、それは魚油栄養補助食品によって他方で生じるフリーラジカルの増加を非常に良好に防止する。
補酵素Ｑ１０は、しばしばビタミンＱと称される、しかし、それが生命に不可欠で、例えば鰯のようなある種の食品において微量で生じるにもかかわらず、我々は肝臓においてそれの少量を我々自身で生産することができるので、Ｑ１０は厳密に言えばビタミンではない。
あいにく、このプロセスは少なくとも６つの他のビタミンおよびミネラルを必要とし、そして、大部分の人々は、これらの１ないしそれ以上を欠乏している。深酒および肝臓疾患は、更にＱ１０の製造を遅くしさえする。最後の問題は、およそ４０才以後、我々のＱ１０産生能力は衰え、そして、食事におけるＱ１０のレベルは、これを補うにはあまりにも低いということである。
アミノ糖は、体における最も重要な構成要素である。
【０１０３】
ブリティッシュ コロンビア大学でのアミノ糖の専門家である、フランセス バートン博士（Ｄｒ． Ｆｒａｎｃｅｓ Ｂｕｒｔｏｎ）は、これを美しく表現している：「アミノ糖は、細胞の表面、そして、それらの間の空間において、細胞を結びつける物質、それらを包む膜およびそれらを覆う保護層を形成しながら、全ての組織の構造を形成する」。
ＡＧ類およびＰＧ類と呼ばれる、アミノ糖から構築される高分子は、コラーゲンおよびエラスチンと呼ばれている蛋白と共に、我々の全ての組織のための基質を形成する。異なる割合において組合わせることで、それらは、組織を、柔軟に、つるつるしたものに、つぶれやすいものに、伸縮性があるものに、あるいは強靭なものに、作り上げる。それらは、我々の体形、組織、定義および機能を与える。
ＧＡＧ類およびコラーゲンは、腱、靭帯、心臓弁、皮膚および指爪を形成する。
他の蛋白、エラスチンと組み合わせられて、それらは関節の軟骨および脊柱の盤を形成する。
【０１０４】
体の進行中の一般的な維持プログラムの一部として、これらの高分子の全ては絶えず破壊され、そして、交換されている。
体中のあらゆる組織の強度および弾性を維持することにおいて、このことがどんなに速く生じるかということが重要である。
【０１０５】
関節炎に関する現在の我々の理解に基づいて、グルコサミンを天然の抗炎症性フラボノイド類と組み合わせる栄養学的プログラム（第６章 フラボノイド類およびイソフラボン類 を参照のこと。）は、疾患の症状および危険性を大きく低減させる。
これは、グルコサミンおよび抗酸化剤、例えばフラボノイド類、がより欠乏している、年輩の人において、最良の結果をもたらしそうである。これは、未だ適当に試験されていない組合わせであるが、この種の栄養的なプログラムは、関節炎の進行を停止させるか、あるいは逆行さえし得るということは論理的であるように思われる。
【０１０６】
腸管壁細胞は、非常に高い代謝回転率を有する。慢性の炎症性状態においてはこの速度はさらに速いものである。
このような状態において、細胞成長の速度は、グルコサミンおよびＧＡＧ（グリコサミノグリカン）産生の速度を追い越し得るものである。実際、炎症それ自体は、ＧＡＧの産生を阻止することができ、そしてこれらが破壊される速度を増加することができる。
【０１０７】
活動性で炎症性の腸疾患（クローン病および潰瘍性大腸炎を含む）を病んでいる患者においては、彼らの腸壁のＧＡＧのレベルが非常に低いものである。ここにおける欠乏は、周辺組織への流体の増加した漏洩といった、局所的脈管の問題を引き起こし、そして、実際に、慢性の炎症性の腸疾患において全て認められている、いくつかの特異なタイプの局所的組織損傷に寄与していると思われる。
【０１０８】
低レベルのアミノ糖化合物は、他の問題群をもたらすものである。これらは、腸壁を保護する薄いが、不可欠な糖脂質層に、最終的に影響を及ぼす。腸は他のどの器官よりも、細菌、ウイルス、消化液および食事抗原によって絶えず挑戦されるので、この不可欠な保護を失うことは、腸壁が異常に浸透性である状態で起こると考えられる食物アレルギーを含む、健康問題に至る可能性がある。
【０１０９】
顔および手の露出した皮膚において、老化の多くは、太陽光線によって解放されるフリーラジカルによって生じる。
フリーラジカルは、皮膚中のコラーゲンおよびエラスチン線維、ならびにＧＡＧ類およびＰＧ類を損傷する。
【０１１０】
細胞外マトリックスに対するこの損傷は、堅固さ、ふくよかさおよび弾力を失うことをもたらし、そしてこれは、皮膚老化の大きな部分である。
皮膚中のアミノ糖化合物は、絶えず分解され、交換されている。血液中のグルコースの５分の１程もが、結合組織形成のために予定されている。しかし、加齢に伴い、グルコサミン産生酵素が低下した場合、これらは、紫外線（ＵＶ）、タバコ煙、汚染およびフリーラジカルのその他の源への曝露によって生じる衰退とペースを合わせることができなくなる。
極く当たり前な結果として、皮膚の強度、弾力および堅固さを与える結合組織は衰退する。
【０１１１】
皮膚を保護するために、コラーゲンおよびエラスチン合成のための、グルコサミンのようなアミノ糖、ビタミンＣおよび亜鉛が必要とされる。細胞外マトリックスを維持するには、結合ミクロ線維に集中し、これらをフリーラジカル損傷から保護する、プロシアニジンフラボノイド類（例えばコケモモまたは葡萄種子）を含んでいる抗酸化剤混合物が、必要とされ、さらに、同様の効果を有する混合カロチノイド類が必要とされる。
【０１１２】
抗グリコシル体がまた必要とされる。コラーゲンおよびエラスチンの糖化（糖分子の付着）は、年をとると共に増加する。これは、架橋として知られるプロセスにおいて結合組織を分裂させる。このことは、皮膚を、より弾力性がない、より浸透しない、そしてよりしわのできやすいものとする、好ましからざる効果を有する。
【０１１３】
半錠のアスピリンは、糖化を防ぐことを助け、そして一匙のウコンも同様に作用する。ビタミンＣは、類似した効果を有しており、老化防止のプログラムの他の重要な一部である；特に、皮膚蛋白コラーゲンの合成のために必須であるゆえである。
【０１１４】
ケイ酸の栄養補給食品もまた適当である。アルミニウムの高いレベルは、線維芽細胞、並びに、細胞外マトリックスを構築または修復することを担当する、皮膚中およびその他の場所における細胞に、損傷を与える。ケイ酸は、摂取されたアルミニウムに対して最も効果的な遮蔽体であって、細胞外マトリックスの再生を高めることができる。
【０１１５】
メチル基は、ビタミン類と同様に、我々の食事に必須のものである。顕著なレベルのメチル基を含む食品は、下方に向かう順で、甜菜、サトウキビ、エビ（ｐｒａｗｎ）、小エビ（ｓｈｒｉｍｐ）および卵である。
【０１１６】
メチル基の重要性の観念を与えるために、神経系、免疫系、心臓および血管、腎臓および肝臓は全て、正常に機能する上でメチル基に依存している。
メチル基の低い食事は、全ての上記の系統に損傷を与える。ストレスはより破壊的になり、毒素はより有毒になり、発癌物質はより発癌性となる。
実際、食事におけるメチル基の不足は、直接発癌性であるとして知られる唯一の食事的欠損症である。メチル基が充分でない場合、ＤＮＡ再生は悪化し、そして、オンコ遺伝子（癌誘発性遺伝子）の活性化に至る。
【０１１７】
食事におけるメチル基不足はなぜそれほどまでに危険であるかということを認識するために、メチル基サイクルと呼ばれているプロセス（次頁の図を参照のこと。）を理解する必要がある。さらに、体内におけるアミノ酸ホモシステインの過剰なレベルが、心臓疾患およびアルツハイマー病に関する主要な危険因子であることを知ることも重要である（第１４章、心臓疾患、および第１７章、健康な脳、を参照のこと。）。
【０１１８】
メチル基は、炭素および水素原子の単純な組合せである。食事からのメチル基は、メチオニンを形成するために、体内においてホモシステインと結合することが図から見て取れよう。メチオニンは、その後、Ｓ−アデノシル メチオニン（ＳＡＭ）に転化される。
【０１１９】
ＳＡＭは、体において多くの重要な化合物を産生するために、メチル基を手渡す。これらは、クレアチンおよびカルニチン（エネルギー生産において重要である。）、リン脂質（細胞内膜に含まれ、特に神経の健康に必須の分子）、ＲＮＡおよびＤＮＡ、ストレス ホルモン エピネフリンおよびノルエピネフリン、並びに気分に関係している神経伝達物質を含むものである。メチル基は、また、免疫系の基本的作用に必須のものである。
食事において不適当なメチル基がある場合、これらの機能のいずれもが悪化する。しかし、食事における不充分なメチル基の更なる重い合併症がある。
【０１２０】
ＳＡＭは、メチル基を与えた後、それはＳ−アデノシル ホモシステインとなる。そして、それは有毒なアミノ酸ホモシステインに分解される。
食事からメチル基が、このホモシステインを再度メチオニンに転換させるのに充分でないほど少ない場合、ホモシステインのレベルは上昇し、そして、これは、心臓血管の疾患およびアルツハイマー病の危険性を高めることとなる。
体は、メチル基を合成することができず、そしてそれゆえ、メチル基の一定な食事的摂取は、ＳＡＭのレベルを上昇させ、ホモシステインのレベルを抑えるために、サイクルを維持する上で必須である。
メチル基の主要な食物源は、下方に向かう順で、栄養素ベタイン、コリンおよびメチオニンである；そして、より少ない程度で、ビタミンＢ６、Ｂ１２、および葉酸である。ビタミン類は最良の提供者ではなく、ベタインがかなりより効果的である。
【０１２１】
ストレス（例えば疾患）の状態下で、メチル基の必要性は、増加する。これは、メチル基が、ストレスホルモンの形成のため、種々の防衛機構のため、そして、ポリアミン、ＲＮＡおよびＤＮＡの合成のために、必要とされるという理由による。そして、これら全ては組織修復のために必要とされる。
ストレスがメチル基の需要を増やすときに、結果として生じるメチル基の不足は、必然的にホモシステインの増加をもたらす。これが、ストレスがなぜ健康に悪いかという別の理由である。
【０１２２】
優れたメチル基の提供者としての、ベタインは、ホモシステインのレベルを下げるのに非常に効果的である。大部分の人間は、しかし多くのベタインを消費しない；そして、この状況において、Ｂビタミン群は、次の防御線となる。１つの最近の研究は、葉酸（ビタミンＢの１つ）の高いレベルを食した人々は、致命的な心臓発作の危険性において、葉酸の低いレベルを含んだ食事である人々より、６９％低いことを見出している。
不幸にも、Ｂビタミン欠乏は、あまりに一般である。これは、ホモシステインの過度のレベル（それゆえ、心臓病およびアルツハイマー病）がなぜそれほど一般的であるかを説明する。
強力なビタミンＢ複合製剤は、ホモシステインのレベルを低減する。これは、葉酸およびビタミンＢ６およびＢ１２の栄養補助食品が、ますますホモシステイン レベルおよびホモシステインに関連した心臓血管のおよび神経の疾患の危険性を減らすために用いられている理由である。
【０１２３】
栄養補助食品として有用で、かつ健康増進効果を示すとして当分野において知られている、ビタミン、ミネラルおよびその他の食品を含んでいるいくつかの混合物がある。これらの混合は通常明記されていない量の物質を含み、そして、このことにより不必要な副作用を引き起こす。これらの混合物のいくつかは、一般的な方法において健康をもたらすために使用される。このような混合物は、改善すべきと考えられる疾患の特定の症状においてはほとんど効果的でないと考えられる。これゆえ、本発明の問題は、選択された疾患の特定の症状を標的とする栄養補助食品として有効な化合物の規定された混合物を提供することにある。
【０１２４】
本発明によって提供される化合物の混合物は、精神衰弱、糖尿病、関節炎、骨粗鬆症、喘息、および加齢随伴眼疾患（特に、黄斑変性）といった人の健康のいくつかの重要な観点に関して、異なる好ましい効果を示す。これらの混合物は、食品添加物としてまたは薬剤として提供されることができる。
栄養学的介入の効果は、検体の栄養的基準によって、または喫煙および活動レベルのような他の生活様式要因によって、または遺伝子的変動によって、常にフィルターをかけられる。人は、遺伝子的変動を変えることができない。しかし、最適の結果を成し遂げるためには、栄養学的な介入は、好ましくは、喫煙の減少または休止、ナトリウム摂取の減少および／または活動度の増加のいずれかと組合わせられるべきである。
【０１２５】
本発明は、以下の化合物の１ないしいくつかを含有するが、１つの混合物にこれらすべてを含有するものではない、化合物の混合物の数種に関するものである：
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＤ １５ｍｃｇ、ビタミンＥ ２００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン２００ｍｃｇ（好ましくは酵母形態）、亜鉛１０ｍｇ、カルシウム１００ｍｇ、マグネシウム５０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、イソフラボン類、特にゲニステインおよび／またはダイドゼイン４０ｍｇ、オメガ３ ６００ｍｇ、オリゴ糖類（ＦＯＳ）、特にオリゴフルクト−スおよび／またはベータグルカン ４〜６ｇ、イヌリン４〜６ｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ ３０〜６０ｍｇ、
ｆ） グルコサミン１０００ｍｇ
上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質。
【０１２６】
基本混合物におけるそれぞれの単独の化合物の量を決定するために上記したように与えられた量は、この化合物の平均含有量を定義する。この含有量は、化合物の源における変動による、あるいは計量または包装からの方法論的な変動によって生じる実施例をもたらすために、この値の上下それぞれ最大１５％の制限内で変動させることができる。同様に、本発明の好ましい実施態様においては、それぞれの単一の化合物の量は、表１によって与えられる制限に従う限り、同表より定義される上限および下限の範囲内に収まる。
【０１２７】
本発明は、
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ １０００ｍｇ、ビタミンＥ ４００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン２００ｍｃｇ（好ましくは酵母形態）、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、アルファリポ酸１０００ｍｇ、混合オメガ３および６ ６００〜５０００ｍｇ、オリゴ糖類（ＦＯＳ）、特にオリゴフルクトースおよび／またはベータグルカン ４〜６ｇ、イヌリン４〜６ｇ、
および上記化合物群の安定化および調合のために可能な添加物質
を少なくとも有する化合物の混合物に関するものである。
【０１２８】
本発明はまた、直上の文節に記載したこの混合物の調製であって、最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して前記した個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれそれの化合物の特定された量に仕上がるような相対的量で投入し、そして、このようにこれらの化合物を投入した後に、これらの化合物を混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、混合物の調製に関する。
【０１２９】
本発明はまた、糖尿病の症状を予防する、治療する、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、並びに、糖尿病の症状を予防する、改善するまたは治療する薬剤の調製のための、同様の混合物の使用に関する。
【０１３０】
本発明は、
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＥ ２００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン２００ｍｃｇ（好ましくは酵母形態）、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）５０００ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、オメガ３ ６００ｍｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ １００ｍｇ、
ｆ） グルコサミン１０００ｍｇ、
および上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質
を少なくとも有する化合物の混合物に関するものである。
【０１３１】
本発明はまた、直上の文節に記載したこの混合物の調製であって、最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して前記した個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれそれの化合物の特定された量に仕上がるような相対的量で投入し、そして、このようにこれらの化合物を投入した後に、これらの化合物を混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、混合物の調製に関する。
【０１３２】
本発明はまた、骨関節炎の症状を予防する、治療する、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、並びに、骨関節炎の症状を予防する、改善するまたは治療する薬剤の調製のための、同様の混合物の使用に関する。
【０１３３】
本発明は、
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＤ ２０ｍｃｇ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン２００ｍｃｇ（好ましくは酵母形態）、亜鉛１０ｍｇ、カルシウム１００ｍｇ、マグネシウム５０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、イソフラボン類、特にゲニステインおよび／またはダイドゼイン４０ｍｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ １００ｍｇ、
ｆ） グルコサミン１０００ｍｇ、および
上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質
を少なくとも有する化合物の混合物に関するものである。
【０１３４】
本発明はまた、直上の文節に記載したこの混合物の調製であって、最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して前記した個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれそれの化合物の特定された量に仕上がるような相対的量で投入し、そして、このようにこれらの化合物を投入した後に、これらの化合物を混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、混合物の調製に関する。
【０１３５】
本発明はまた、骨粗鬆症の症状を予防する、治療する、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、並びに、骨粗鬆症の症状を予防する、改善するまたは治療する薬剤の調製のための、同様の混合物の使用に関する。
【０１３６】
本発明は、
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ １０００ｍｇ、ビタミンＤ １５ｍｃｇ、ビタミンＥ ４００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン２００ｍｃｇ（好ましくは酵母形態）、亜鉛１０ｍｇ、カルシウム１００ｍｇ、マグネシウム５０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、クルクミノイド類５００ｍｇ、イチョウ１００ｍｇ、混合オメガ３ ６００〜１０，０００ｍｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ ６０〜９０ｍｇ、および
上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質
を少なくとも有する化合物の混合物に関するものである。
【０１３７】
本発明はまた、直上の文節に記載したこの混合物の調製であって、最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して前記した個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれそれの化合物の特定された量に仕上がるような相対的量で投入し、そして、このようにこれらの化合物を投入した後に、これらの化合物を混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、混合物の調製に関する。
【０１３８】
本発明はまた、喘息の症状を予防する、治療する、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、並びに、喘息の症状を予防する、改善するまたは治療する薬剤の調製のための、同様の混合物の使用に関する。
【０１３９】
本発明は、
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＥ ２００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン２００ｍｃｇ（好ましくは酵母形態）、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、イソフラボン類、特にゲニステインおよび／またはダイドゼイン４０ｍｇ、混合オメガ３ ６００ｍｇ、オリゴ糖類（ＦＯＳ）、特にオリゴフルクトースおよび／またはベータグルカン４〜６ｇ、イヌリン４〜６ｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ ６０〜９０ｍｇ、および
上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質
を少なくとも有する化合物の混合物に関するものである。
【０１４０】
本発明はまた、直上の文節に記載したこの混合物の調製であって、最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して前記した個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれそれの化合物の特定された量に仕上がるような相対的量で投入し、そして、このようにこれらの化合物を投入した後に、これらの化合物を混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、混合物の調製に関する。
本発明はまた、精神衰弱の症状を予防する、治療する、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、並びに、精神衰弱の症状を予防する、改善するまたは治療する薬剤の調製のための、同様の混合物の使用に関する。
【０１４１】
本発明は、
ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＥ ２６５ｍｇ（４００ＩＵ）、ビタミンＫ ５０ｍｃｇ、
ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
ｄ） セレン１５０ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン５００〜１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）１００ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、および
上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質
を少なくとも有する化合物の混合物に関するものである。
【０１４２】
本発明はまた、直上の文節に記載したこの混合物の調製であって、最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して前記した個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれそれの化合物の特定された量に仕上がるような相対的量で投入し、そして、このようにこれらの化合物を投入した後に、これらの化合物を混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、混合物の調製に関する。
本発明はまた、加齢随伴眼疾患の症状を予防する、治療する、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、並びに、加齢随伴眼疾患の症状を予防する、改善するまたは治療する薬剤の調製のための、同様の混合物の使用に関する。

Claims (24)

1. ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ １０００ｍｇ、ビタミンＥ ４００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
   ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
   ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
   ｄ） セレン２００ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
   ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン４５０ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）１００ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、混合オメガ３および６ ６００〜５０００ｍｇ、オリゴ糖類（ＦＯＳ）、特にオリゴフルクトースおよび／またはベータグルカン ４〜６ｇ、インシュリン４〜６ｇ、および上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質
   を少なくとも有する化合物の混合物。
2. 最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれぞれの化合物の特定された量に仕上がるような適切な量で投入し、次に、これらの化合物をこのように一緒に投入した後に、混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、請求項１に記載の混合物の調製。
3. 糖尿病の症状を予防、治療、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、請求項１または２に記載の混合物の使用。
4. 糖尿病の症状を予防、改善または治療する薬剤の調製のための、請求項１または２に記載の混合物の使用。
5. ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＥ ２００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
   ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
   ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
   ｄ） セレン２００ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
   ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、オメガ３ ６００ｍｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ １００ｍｇ、
   ｆ） グルコサミン１０００ｍｇ、および上記化合物群の安定化および調合の目的のために可能な添加物質
   を少なくとも有する化合物の混合物。
6. 最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれぞれの化合物の特定された量に仕上がるような適切な量で投入し、次に、これらの化合物をこのように一緒に投入した後に、混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、請求項５に記載の混合物の調製。
7. 骨関節炎の症状を予防、治療、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、請求項５または６に記載の混合物の使用。
8. 骨関節炎を予防、改善または治療する薬剤の調製のための、請求項５または６に記載の混合物の使用。
9. ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＤ ２０ｍｃｇ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
   ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
   ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
   ｄ） セレン２００ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、カルシウム１００ｍｇ、マグネシウム５０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
   ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、イソフラボン類、特にゲニステインおよび／またはダイドゼイン４０ｍｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ １００ｍｇ、
   ｆ） グルコサミン１０００ｍｇ、および上記化合物群の安定化および調合のために可能な添加物質
   を少なくとも有する化合物の混合物。
10. 最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれぞれの化合物の特定された量に仕上がるような適切な量で投入し、次に、これらの化合物をこのように一緒に投入した後に、混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、請求項９に記載の混合物の調製。
11. 骨粗鬆症の症状を予防、治療、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、請求項９または１０に記載の混合物の使用。
12. 骨粗鬆症を予防、改善または治療する薬剤の調製のための、請求項９または１０に記載の混合物の使用。
13. ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ １０００ｍｇ、ビタミンＤ １５ｍｃｇ、ビタミンＥ ４００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
    ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
    ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
    ｄ） セレン２００ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、カルシウム１００ｍｇ、マグネシウム５０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
    ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、クルクミノイド類５００ｍｇ、イチョウ１００ｍｇ、混合オメガ３ ６００〜１０，０００ｍｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ ６０〜９０ｍｇ、および上記化合物群の安定化および調合のために可能な添加物質
    を少なくとも有する化合物の混合物。
14. 最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれぞれの化合物の特定された量に仕上がるような適切な量で投入し、次に、これらの化合物をこのように一緒に投入した後に、混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、請求項１３に記載の混合物の調製。
15. 喘息の症状を予防、治療、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、請求項１３または１４に記載の混合物の使用。
16. 喘息を予防、改善または治療する薬剤の調製のための、請求項１３または１４に記載の混合物の使用。
17. ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＥ ２００ＩＵ、ビタミンＫ ２００ｍｃｇ、
    ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
    ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
    ｄ） セレン２００ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
    ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）２５０ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、イソフラボン類、特にゲニステインおよび／またはダイドゼイン４０ｍｇ、混合オメガ３ ６００ｍｇ、オリゴ糖類（ＦＯＳ）、特にオリゴフルクトースおよび／またはベータグルカン４〜６ｇ、インシュリン４〜６ｇ、Ｃｏ−Ｑ１０ ６０〜９０ｍｇ、および上記化合物群の安定化および調合のために可能な添加物質
    を少なくとも有する化合物の混合物。
18. 最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれぞれの化合物の特定された量に仕上がるような適切な量で投入し、次に、これらの化合物をこのように一緒に投入した後に、混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、請求項１７に記載の混合物の調製。
19. 精神衰弱の症状を予防、治療、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、請求項１７または１８に記載の混合物の使用。
20. 精神衰弱を予防する、改善するまたは治療する薬剤の調製のための、請求項１７または１８に記載の混合物の使用。
21. ａ） ビタミンＡ ８００ｍｃｇ （２６６４ＩＵ）、ビタミンＣ ５００ｍｇ、ビタミンＥ ２６５ｍｇ （４００ＩＵ）、ビタミンＫ ５０ｍｃｇ、
    ｂ） ベータカロチン１０ｍｇ、ルテイン６ｍｇ、リコペン５ｍｇ、ゼアキサンチン１００ｍｃｇ、
    ｃ） ビタミンＢ１ ７．５ｍｇ、ビタミンＢ２ ７．５ｍｇ、ナイアシン１５ｍｇ、パントテン酸１５ｍｇ、ビタミンＢ６ ７．５ｍｇ、葉酸２００ｍｃｇ、ビタミンＢ１２ ６．７５ｍｃｇ、
    ｄ） セレン１５０ｍｃｇ、亜鉛１０ｍｇ、クロム１２０ｍｃｇ、銅２ｍｇ、マンガン４ｍｇ、ヨウ素１００ｍｃｇ、モリブデン１００ｍｃｇ、
    ｅ） ビオチン２００ｍｃｇ、ベタイン５００〜１０００ｍｇ、オリゴプロアントシアニジン類（ＯＰＣ）１００ｍｇ、ポリフェノール複合体１５０ｍｇ、および上記化合物群の安定化および調合のために可能な添加物質
    を少なくとも有する化合物の混合物。
22. 最初に、化学合成あるいは自然の源から単離して個々の化合物を調製し、その後、これらの個々の化合物を、適当な容器中においてそれぞれの化合物の特定された量に仕上がるような適切な量で投入し、次に、これらの化合物をこのように一緒に投入した後に、混合し、そしてこの混合物の安定化および／または調合のための添加物質を添加することよりなる、請求項２１に記載の混合物の調製。
23. 加齢随伴眼疾患の症状を予防、治療、または改善する薬効を有する食品添加物の調製のための、請求項２１または２２に記載の混合物の使用。
24. 加齢随伴眼疾患を予防、改善または治療する薬剤の調製のための、請求項２１または２２に記載の混合物の使用。