JP2004515199A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004515199A
JP2004515199A JP2002546277A JP2002546277A JP2004515199A JP 2004515199 A JP2004515199 A JP 2004515199A JP 2002546277 A JP2002546277 A JP 2002546277A JP 2002546277 A JP2002546277 A JP 2002546277A JP 2004515199 A JP2004515199 A JP 2004515199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
switch
switching element
power supply
control unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002546277A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4272426B2 (ja
JP2004515199A5 (ja
Inventor
フッセイン ハリッドハッサン
日山 一明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JP2004515199A publication Critical patent/JP2004515199A/ja
Publication of JP2004515199A5 publication Critical patent/JP2004515199A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4272426B2 publication Critical patent/JP4272426B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/36Means for starting or stopping converters
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • H02M7/53Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal
    • H02M7/537Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only, e.g. single switched pulse inverters
    • H02M7/5387Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode using devices of a triode or transistor type requiring continuous application of a control signal using semiconductor devices only, e.g. single switched pulse inverters in a bridge configuration
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P1/00Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters
    • H02P1/16Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters
    • H02P1/26Arrangements for starting electric motors or dynamo-electric converters for starting dynamo-electric motors or dynamo-electric converters for starting an individual polyphase induction motor
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P27/00Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage
    • H02P27/04Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage
    • H02P27/06Arrangements or methods for the control of AC motors characterised by the kind of supply voltage using variable-frequency supply voltage, e.g. inverter or converter supply voltage using dc to ac converters or inverters

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

本発明は電力変換装置に関し、特に、高い電力定格に対応可能で、かつ装置の軽量化および縮小化を図りつつ突入電流を制限することを可能にすることを目的とする。
そして、上記目的を達成するために、直列に接続された直流電源(16)、スイッチ(18)およびダイオード(19)を有する初期充電回路(6)の一端と他端とが、電力変換装置の誘導負荷(50)と低電位電源線(NN)とにそれぞれ接続される。通常動作が開始される前の初期充電動作において、初期充電制御部70は、電力変換装置の一つのスイッチング素子(24)を反復的にオン・オフさせる。その結果、初期充電回路(6)を流れる充電電流(ICHG)が、誘導負荷(50)を経て容量素子(12)へ反復的に供給される。容量素子(12)が十分に充電されると、初期充電動作は終了し、通常動作が開始される。

Description

【0001】
(技術分野)
この発明は、電力変換装置に関し、特に、高い電力定格に対応し、かつ装置の軽量化および縮小化を図りつつ、突入電流を制限するための改良に関する。
【0002】
(背景技術)
図16は、突入電流制限回路を備える従来の電力変換装置(以下、第1の従来技術と仮称する)の構成を示す回路図である。この電力変換装置451は、インバータ5、容量素子12、主電源10、スイッチ11、11a、および抵抗素子11bを備えている。電力変換装置451は、インバータ5の出力端子U,V,Wに、例えばモータなどの三相の誘導負荷50が接続されることにより、使用に供される。
【0003】
主電源10は、直流の主電源電圧VDC1をインバータ5の電源入力端子P,Nへ供給する。容量素子12は、電源入力端子P,Nに接続されることにより、インバータ5へ供給される直流の電源電圧を、その容量CDCによって一定に保持する機能を果たす。スイッチ11は、リレーとして構成され、誘導負荷5への電力の供給を開始する際にオンし、停止する際にオフする主スイッチとして機能する。
【0004】
スイッチ11aおよび抵抗素子11bは、スイッチ11がオンしたときに容量素子12を充電するように流れる突入電流を緩和するために、主電源10と容量素子12との間に介挿されている。インバータ5を始動するためにスイッチ11がオンした後、容量素子12の充電がほぼ完了するまで、スイッチ11aはオフ状態を維持する。その結果、突入電流が抵抗素子11bによって制限される。
【0005】
容量素子12の充電電圧が主電源電圧VDC1にほぼ達すると、スイッチ11aはオンする。その後に、インバータ5の通常動作が開始される。したがって、インバータ5が通常動作を行う期間では、主電源10が供給する直流電流は、抵抗素子11bによる損失をほとんど生じることなく、インバータ5へ供給される。
【0006】
しかしながら、スイッチ11aおよび抵抗素子11bには、主電源10が供給する大きな電流が流れるので、主スイッチとしてのスイッチ11だけでなく、スイッチ11aおよび抵抗素子11bにも、高い電力定格が要求される。このため、電力変換装置451では、重量および容積が大きく、製造コストも高いという問題点があった。
【0007】
また、スイッチ11およびスイッチ11a(特にスイッチ11)は、高い電圧が印加された状態で、機械的な動作を行う必要があり、それらの信頼性および耐久性に問題点があった。特にアーク放電の発生は、信頼性および耐久性に大きな影響を及ぼす。さらに、インバータ5が通常動作を行っているときにスイッチ11およびスイッチ11aに発生する導電損失も、無視できない問題となっていた。
【0008】
図17は、突入電流制限回路を備える別の従来の電力変換装置(以下、第2の従来技術と仮称する)の構成を示す回路図である。この電力変換装置452は、主電源10と容量素子12との間に、スイッチ11aおよび抵抗素子11bに代えて、負温度係数サーミスタ(NTC;Negative Coefficient Thermistor)11cが介挿されている点において、第1の従来技術による電力変換装置451とは特徴的に異なっている。
【0009】
通常において、インバータ5の始動時にはNTC11cの温度は低いため、高い抵抗を保持している。このため、スイッチ11がオンした後に流れる突入電流は、NTC11cの高抵抗によって制限される。NTC11cに発生する損失熱のために、NTC11cの温度は急速に上昇する。それにともない、NTC11cの抵抗は急速に低下するので、NTC11cによる損失は減少する。
【0010】
しかしながら、インバータ5が通常動作を行う間にNTC11cに発生する損失が、無視できない大きさであるであるため、電力変換装置452は電力定格の低い装置(例えば、数kW級以下の装置)としてのみ構成可能であるという問題点があった。また、例えばインバータ5を停止して間もなく再始動する場合など、NTC11cが十分に冷却されないときに、インバータ5を始動する場合には、NTC11cは、突入電流を制限する機能を十分に果たすことができず、信頼性の上で問題点があった。
【0011】
図18は、突入電流制限回路を備える別の従来の電力変換装置(以下、第3の従来技術と仮称する)の構成を示す回路図である。この電力変換装置453は、日本国公開特許公報:特開平6−115836号に開示された装置であり、容量素子12を充電するための初期充電回路が、容量素子12に並列に接続されている点において、電力変換装置451および452のいずれとも特徴的に異なっている。
【0012】
初期充電回路は、リアクトル11d、スイッチ素子11e、直流電源11f、制御部11g、抵抗素子11h、ベースドライブ回路11j、およびダイオード11kを備えている。インバータ5を始動するときには、スイッチ素子11はオフした状態を維持する。この期間に、制御部11gの働きにより、スイッチ素子11eが反復的にオン・オフする。その結果、リアクトル11dへ電流が反復的に蓄積および放出され、放出された電流がダイオード11kを経由して容量素子12へ反復的に供給される。すなわち、初期充電回路はチャージポンプとして機能することにより、容量素子12を充電する。容量素子12の充電がほぼ完了した段階で、初期充電回路は動作を停止し、スイッチ11がオンする。その後、インバータ5が通常動作を開始する。
【0013】
電力変換装置453は、電力定格の高い装置へも適用可能であるという利点があり、スイッチ11aおよび突入電流を制限する抵抗素子11b(図16)のいずれも必要としないという利点を有する。しかしながら、電力変換装置453では、リアクトル11dおよびパワースイッチング素子としてのスイッチング素子11eが必要であるため、重量および容積が大きく、製造コストも高いという、電力変換装置451と同様の問題点があった。
【0014】
(発明の開示)
本発明は、上記のような問題点を解決し、高い電力定格に対応可能で、かつ装置の軽量化および縮小化を図りつつ突入電流を制限することのできる電力変換装置を提供することを目的とする。
【0015】
この目的を達成するために、この発明にかかる第1局面の装置は、電力変換装置であって、第1電源線に一方主電極が接続された第1スイッチング素子と、当該第1スイッチング素子に逆並列に接続された第1フリーホイールダイオードと、前記第1スイッチング素子の他方主電極に一方主電極が接続され、第2電源線に他方主電極が接続された第2スイッチング素子と、当該第2スイッチング素子に逆並列に接続された第2フリーホイールダイオードと、前記第1電源線に一方主電極が接続された第3スイッチング素子と、当該第3スイッチング素子に逆並列に接続された第3フリーホイールダイオードと、前記第3スイッチング素子の他方主電極に一方主電極が接続され、前記第2電源線に他方主電極が接続された第4スイッチング素子と、当該第4スイッチング素子に逆並列に接続された第4フリーホイールダイオードと、前記第1電源線と前記第2電源線とに、一端と他端とがそれぞれ接続された容量素子と、前記第1電源線と前記第2電源線の一方に一端が接続された第1スイッチと、直列に接続された直流電源と第2スイッチとを有し、前記第3および第4スイッチング素子の接続部と前記第2電源線とに、一端と他端とがそれぞれ接続された初期充電回路と、前記第1スイッチがオフしているときに、前記第2スイッチをオンするとともに、前記第2スイッチング素子を反復的にオン・オフするよう、前記第2スイッチおよび前記第2スイッチング素子を制御する初期充電制御部と、を備える。
【0016】
この発明にかかる第2局面の装置では、第1局面の電力変換装置において、前記初期充電制御部は、前記初期充電回路を流れる電流である充電電流が第1基準電流を超えて大きくなると前記第2スイッチング素子をオフし、前記充電電流が前記第1基準電流よりも低い第2基準電流を超えて小さくなると前記第2スイッチング素子をオンするように、前記第2スイッチング素子を制御する。
【0017】
この発明にかかる第3局面の装置では、第2局面の電力変換装置において、前記初期充電制御部は、前記容量素子の電圧である充電電圧が基準電圧よりも低いときには、前記第1スイッチをオフし、かつ前記第2スイッチをオンし、前記充電電圧が前記基準電圧よりも高いときには、前記第1スイッチをオンし、かつ前記第2スイッチをオフするように、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチを制御する。
【0018】
この発明にかかる第4局面の装置では、第1局面の電力変換装置において、前記初期充電回路が、前記直流電源と第2スイッチとに直列に接続されたダイオードを、さらに備える。
【0019】
この発明にかかる第5局面の装置では、第1局面の電力変換装置において、外部から入力される交流電圧を直流電圧へ変換し、当該直流電圧を、前記第1電源線と前記第2電源線の他方と前記第1スイッチの他端との間に印加する整流回路を、さらに備える。
【0020】
この発明にかかる第6局面の装置では、第5局面の電力変換装置において、前記直流電源は、前記直流電圧を別の直流電圧へ変換するコンバータである。
【0021】
この発明にかかる第7局面の装置では、前記第1ないし第4スイッチング素子の制御電極に、それぞれ接続され、当該第1ないし第4スイッチング素子を、それぞれ第1ないし第4制御信号にもとづいて駆動する第1ないし第4駆動回路をさらに備え、前記初期充電制御部は、第1局面の電力変換装置において、前記第2駆動回路へ前記第2制御信号を伝えることにより、前記第2スイッチング素子を制御する。
【0022】
この発明にかかる第8局面の装置では、第7局面の電力変換装置において、前記第2および第4駆動回路の電源電圧が、前記直流電源によって供給される。
【0023】
この発明にかかる第9局面の装置では、第3局面の電力変換装置において、前記充電電圧を検出し、第1検出電圧を出力する充電電圧検出回路を、さらに備え、前記初期充電制御部は、第1検出電圧を受信することにより、前記充電電圧にもとづく、前記第1スイッチおよび前記第2スイッチの制御を行う。
【0024】
この発明にかかる第10局面の装置では、第9局面の電力変換装置において、前記充電電圧検出回路は、第1電源線に一端が接続された第1抵抗素子と、前記第1抵抗素子の他端に一端が接続され、第2電源線に他端が接続された第2抵抗素子と、を備え、第1抵抗素子と前記第2抵抗素子の接続部の電圧を前記第1検出電圧として出力する。
【0025】
この発明にかかる第11局面の装置では、第2局面の電力変換装置において、前記充電電流を検出し、第2検出電圧を出力する充電電流検出回路を、さらに備え、前記初期充電制御部は、前記第2検出電圧を受信することにより、前記充電電流にもとづく、前記第2スイッチング素子の制御を行う。
【0026】
この発明にかかる第12局面の装置では、第11局面の電力変換装置において、前記充電電流検出回路は、前記充電電流の経路に介挿された第3抵抗素子を備え、当該第3抵抗素子に生じる電圧降下を、第2検出電圧として出力する。
【0027】
この発明にかかる第13局面の装置では、第3局面の電力変換装置において、前記充電電圧を検出し、第1検出電圧を出力する充電電圧検出回路と、前記充電電流を検出し、第2検出電圧を出力する充電電流検出回路とを、さらに備え、前記初期充電制御部が、前記第1検出電圧と前記第2検出電圧を、アナログ形式からデジタル形式へと変換するA/D変換器と、デジタル形式の第1検出電圧と前記第2検出電圧とにもとづいて、デジタル演算処理を実行することにより、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、および前記第2スイッチング素子を制御する信号の組を算出する処理部と、前記信号の組を増幅して前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、および前記第2スイッチング素子へ送出するバッファ回路と、を備える。
【0028】
この発明にかかる第14局面の装置では、第13局面の電力変換装置において、前記処理部は、プログラムにもとづいて動作するCPUと、前記プログラムを格納するメモリとを備えており、前記プログラムにもとづいて前記CPUが動作することにより、前記信号の組が算出される。
【0029】
この発明にかかる第15局面の装置では、請求範囲3局面の電力変換装置において、前記充電電圧を検出し、第1検出電圧を出力する充電電圧検出回路と、前記充電電流を検出し、第2検出電圧を出力する充電電流検出回路とを、さらに備え、前記初期充電制御部は、二入力型の第1演算増幅器と二入力型の第2演算増幅器とを備え、前記第1演算増幅器は、前記第1検出電圧と第1基準電圧とを二入力へ受信し、出力信号を、前記第1スイッチと前記第2スイッチへこれらの一方のみがオンするように伝え、前記第2演算増幅器は、正帰還ループを有し、前記第2検出電圧を反転入力に受信し、第2基準電圧を非反転入力へ受信し、出力信号を前記第2スイッチング素子へ伝える。
【0030】
この発明にかかる第16局面の装置では、第15局面の電力変換装置において、前記初期充電制御部は、論理スイッチを、さらに備え、当該論理スイッチは、前記第2演算増幅器の出力信号の前記第2スイッチング素子への伝達経路に介挿され、前記第1演算増幅器の出力信号が、前記第1スイッチをオフさせる値であるときに限り、前記第2演算増幅器の前記出力信号を前記第1スイッチへ伝える。
【0031】
この発明にかかる第17局面の装置では、第1局面の電力変換装置において、前記初期充電制御部は、プログラムにもとづいて動作するCPUと、前記プログラムを格納するメモリとを備えており、前記プログラムにもとづいて前記CPUが動作することにより、前記第2スイッチおよび前記第2スイッチング素子が制御される。
【0032】
この発明にかかる第18局面の装置では、第1局面の電力変換装置において、前記第1ないし第4スイッチング素子の通常動作を実現するために、これらを制御する主制御部を、さらに備える。
【0033】
この発明にかかる第19局面の装置では、第18局面の電力変換装置において、プログラムにもとづいて動作するCPUと、前記プログラムを格納するメモリとを備えた総合制御部によって、前記初期充電制御部と前記主制御部とが等価的に構成されており、前記プログラムにもとづいて前記CPUが動作することにより、前記充電制御部による制御と、前記主制御部による制御とが行われる。
【0034】
この発明にかかる第20局面の装置では、第1局面の電力変換装置において、前記第1電源線に一方主電極が接続された第5スイッチング素子と、当該第5スイッチング素子に逆並列に接続された第5フリーホイールダイオードと、前記第5スイッチング素子の他方主電極に一方主電極が接続され、前記第2電源線に他方主電極が接続された第6スイッチング素子と、当該第6スイッチング素子に逆並列に接続された第6フリーホイールダイオードとを、さらに備える。
【0035】
第1局面の装置では、使用に際して、第1および第2電源線の上記した一方とは異なる他方と、第1スイッチの上記した一方とは異なる他端とに主電源が接続され、第1および第2スイッチング素子の接続部と、第3および第4スイッチング素子の接続部とに、誘導負荷が接続される。第1スイッチがオフしているとき、すなわち通常動作が開始される以前に、初期充電制御部の働きにより、第2スイッチがオンし、第2スイッチング素子が反復的にオンオフする。その結果、初期充電回路と第2スイッチング素子と誘導負荷が有する誘導とが、チャージポンプ回路として機能することにより、充電電流が誘導負荷の誘導に反復的に蓄積および放出され、放出された充電電流が第1フリーホイールダイオードを経由し容量素子を反復的に充電する。容量素子が十分に充電された後に、通常動作のために第1スイッチをオンすれば、第1スイッチをオンすることにともなう突入電流を抑制することができる。
【0036】
しかも、チャージポンプの機能を利用しているために、第1の従来技術とは異なり、主電源が供給する大電流が流れる電力用の抵抗素子および電力用のスイッチが除去され、また第2の従来技術とは異なり、電流定格を高く設定することが可能である。さらに、チャージポンプの機能を実現するのに、通常動作のために不可欠な第2スイッチング素子および第1フリーホイールダイオードと、誘導負荷が有する誘導とが利用されるので、第3の従来技術とは異なり、スイッチング素子および誘導素子を追加的に設ける必要がない。すなわち、第1の局面の装置では、高い電流定格の下でも信頼性が高く、かつ装置の軽量化および小型化を図ることが可能である。
【0037】
第2局面の装置では、初期充電回路を流れる充電電流が一定の範囲内の値を保持するように、第2スイッチング素子が反復的にオンオフする。このため、容量素子の充電が短時間でかつ効率よく行われる。
【0038】
第3局面の装置では、容量素子の充電電圧が基準電圧に達するまで、第1スイッチがオフしたままで第2スイッチがオンし、容量素子の充電が行われる。容量素子の充電電圧が基準電圧に達すると、第2スイッチはオフすることにより初期充電回路は誘導負荷から切り離されるとともに、第1スイッチがオンすることにより、主電源から第1および第2電源線へ直流電圧が供給される。このように、容量素子の充電と、その後の通常動作への移行とが、容量素子の充電電圧にもとづいて行われるので、信頼性の高い突入電流の抑制が実現する。
【0039】
第4局面の装置では、充電回路にダイオードが備わるので、通常動作の際に、高電圧の印加から第2スイッチおよび直流電源を保護することができる。
【0040】
第5局面の装置では、主電源として整流回路が備わるので、外部に電力用の直流電源を準備することなく、入手し易い交流電源を接続するだけで、使用に供することができる。
【0041】
第6局面の装置では、直流電源が、整流回路が生成する直流電圧を利用したコンバータであるので、直流電源が簡素に構成される。
【0042】
第7局面の装置では、スイッチング素子を駆動する駆動回路が備わるので、微小信号を制御信号として送出することにより、大電流定格のスイッチング素子を容易に駆動することができる。また、第2スイッチング素子を制御する初期充電制御部を簡素に構成することができる。
【0043】
第8局面の装置では、第2および第4駆動回路の電源電圧が、直流電源によって供給されるので、第2および第4駆動回路へ電源電圧を供給するための電源を別途に設置する必要がない。その結果、装置の軽量化、小型化および低コスト化がさらに促進される。
【0044】
第9局面の装置では、充電電圧検出回路が備わり、これが出力する検出信号が初期充電制御部に利用される。このため、初期充電制御部は処理に適した値の電圧信号を取り扱うことができるので、初期充電制御部を簡素に構成することができる。
【0045】
第10局面の装置では、充電電圧検出回路が、第1抵抗素子と第2抵抗素子との直列回路によって簡素に構成され、充電電圧を分圧して得られる電圧が、第1検出電圧として出力される。すなわち、充電電圧に比例した第1検出電圧が、簡単な構成によって得られる。また、第1抵抗素子と第2抵抗素子の抵抗比を調整することにより、初期充電制御部による処理に適した値へ、第1検出信号を容易に調整することができる。
【0046】
第11局面の装置では、充電電流検出回路が備わり、これが出力する検出信号が初期充電制御部に利用される。このため、初期充電制御部は処理に適した値の電圧信号を取り扱うことができるので、初期充電制御部を簡素に構成することができる。
【0047】
第12局面の装置では、充電電流検出回路が、充電電流の経路に介挿された第3抵抗素子を備え、この第3抵抗素子に生じる電圧降下を第2検出電圧として出力する。このため、充電電流検出回路が簡素に構成される。
【0048】
第13局面の装置では、初期充電制御部が、第1および第2検出電圧をデジタル形式へ変換し、これらのデジタル信号にもとづいてデジタル演算処理を実行することによって制御を行う。このため、経年変化が少なく、かつ精度の高い制御が実現する。
【0049】
第14局面の装置では、メモリに格納されたプログラムにしたがってCPUが動作することにより、初期充電制御部による制御が達成される。このため、基準電圧、基準電流、処理の速度、その他の条件を、高い精度で設定することが可能であり、またそれらの設定および変更が容易である。このため、さらに精度の高い制御が実現するとともに、多品種少量生産にも適合した柔軟な設計変更が可能である。
【0050】
第15局面の装置では、第1および第2演算増幅器が第1および第2検出電圧を処理することにより、初期充電制御部による制御が達成される。このため、初期充電制御部が簡素かつ軽量に構成されるとともに、装置の製造コストが節減される。
【0051】
第16局面の装置では、初期充電制御部が論理スイッチを備えるので、充電電圧が基準電圧に達することにより通常動作が開始されるときに、第2演算増幅器の出力信号の第2スイッチング素子への伝達が停止する。このため、第1ないし第4スイッチング素子の通常動作へ、初期充電制御部が干渉することがない。
【0052】
第17局面の装置では、メモリに格納されたプログラムにしたがってCPUが動作することにより、初期充電制御部による制御が達成される。このため、基準電圧、基準電流、処理の速度、その他の条件を、高い精度で設定することが可能であり、またそれらの設定および変更が容易である。このため、さらに精度の高い制御が実現するとともに、多品種少量生産にも適合した柔軟な設計変更が可能である。
【0053】
第18局面の装置では、第1ないし第4スイッチング素子の通常動作を制御する主制御部が備わるので、通常動作のために、第1ないし第4スイッチング素子を駆動する信号を外部から入力する必要がない。
【0054】
第19局面の装置では、メモリに格納されたプログラムにもとづいてCPUが動作することにより、主制御部と初期充電制御部との双方による制御が達成される。このため、主制御部と初期充電制御部とが、全体として簡素かつ軽量に構成されるとともに、装置の製造コストが節減される。
【0055】
第20局面の装置では、第5および第6スイッチング素子、ならびに第5および第6フリーホイールダイオードが備わるので、誘導負荷として三相の誘導負荷を接続することができる。
【0056】
この発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
【0057】
(発明を実施するための最良の形態)
1. 実施の形態1
はじめに、本発明の実施の形態1による電力変換装置について説明する。
【0058】
1.1. 装置の構成の概略
図1は、本発明の実施の形態による電力変換装置の構成を示す回路図である。以下の図において、図16〜図18に示した従来技術による装置と同一部分または相当部分(同一の機能をもつ部分)については、同一符号を付して対応関係を明確にしている。
【0059】
図1の電力変換装置401は、インバータ5、容量素子12、主電源10、スイッチ11、初期充電回路6、抵抗素子13,14、初期充電制御部70、および主制御部200を備えている。電力変換装置401は、インバータ5の出力端子U,V,Wに、例えばモータなどの三相の誘導負荷50が接続されることにより、使用に供される。三相の誘導負荷50は、誘導L,L,Lをそれぞれ有するコイル51,52,53を備えている。
【0060】
電力変換装置401では、外部から始動が指示されると、はじめに初期充電動作によって容量素子12が充電され、その後、通常動作が開始される。初期充電動作は、初期充電制御部70の制御によって実現し、通常動作は主制御部200の制御によって実現する。初期充電動作の詳細については後述する。
【0061】
インバータ5は、スイッチング素子21,24,31,34,41,44、フリーホイールダイオード22,25,32,35,42,45、および駆動回路20,23,30,33,40,43を備えている。スイッチング素子21,24,31,34,41,44の各々は、一般には、制御電極へ入力される信号に応答して、一対の主電極を通じて流れる主電流の大きさを制御する半導体素子であるが、好ましくは、パワーIGBT、パワーバイポーラトランジスタ、および、パワーMOSFETなどのパワー(電力用)スイッチング素子である。中でも、パワーIGBTは、導通(オン)状態での一対の主電極間の電圧である飽和電圧VCE(sat)が低く、しかも、制御が容易な電圧制御型であるという利点を有している。このため、以下の説明では、スイッチング素子21,24,31,34,41,44の各々が、パワーIGBTである例を取り上げる。
【0062】
スイッチング素子21,31,41のコレクタは、高電位電源線PPに接続されている。スイッチング素子24,34,44のコレクタは、それぞれスイッチング素子21,31,41のエミッタに接続され、エミッタは低電位電源線NNに接続されている。出力端子Uは、スイッチング素子21と24の接続部に接続され、出力端子Vはスイッチング素子31と34の接続部に接続され、出力端子Wは、スイッチング素子41と44の接続部に接続されている。
【0063】
フリーホイールダイオード22,25,32,35,42,45は、スイッチング素子21,24,31,34,41,44に、順電流が還流する方向にそれぞれ並列接続されている。本明細書では、フリーホイールダイオードがスイッチング素子に、順電流が還流する方向に並列接続されることを、「逆並列に接続される」と表現する。フリーホイールダイオード22,25,32,35,42,45は、それぞれスイッチング素子21,24,31,34,41,44を、逆電流から保護するために設けられている。
【0064】
駆動回路20,23,30,33,40,43は、それぞれスイッチング素子21,24,31,34,41,44のゲートに接続されている。駆動回路20,23,30,33,40,43は、それぞれ制御信号U,U,V,V,W,Wに応答して、それぞれスイッチング素子21,24,31,34,41,44を駆動する。
【0065】
容量素子12の一端と他端は、インバータ5の外部の高電位電源線PPと低電位電源線NNとに、それぞれ接続されている。容量素子12は、インバータ5へ供給される直流の電源電圧を、その容量CDCによって一定に保持する機能を果たす。インバータ5の内部と外部の高電位電源線PPは、電源入力端子Pを通じて互いに接続され、インバータ5の内部と外部の高電位電源線NNは、電源入力端子Nを通じて互いに接続されている。
【0066】
スイッチ11の一端は、高電位電源線PPに接続され、他端は主電源10に接続されている。主電源10は、直流の主電源電圧VDC1を、高電位電源線PPと低電位電源線NNとを通じてインバータ5へ供給する。スイッチ11は、リレーとして構成されている。スイッチ11は、初期充電制御部70が送出する制御信号Relにもとづいて、電力変換装置401が通常動作を行う際にオンし、通常動作を停止する際にオフする主スイッチとして機能する。
【0067】
初期充電回路6は、初期充電期間、すなわち初期充電動作が行われる期間に、初期充電制御部70の制御にもとづいて反復的にオン・オフするスイッチング素子24と共同して、容量素子12を充電するチャージポンプとして機能する。この目的のために、初期充電回路6は、互いに直列に接続された直流電源16、スイッチ18、およびダイオード19を備えている。初期充電回路6の一端は出力端子U,V,Wのいずれか(以下において、出力端子Vとする)に接続され、他端は低電位電源線NNに接続されている。
【0068】
直流電源16は、主電源10に比べて、出力電圧が高く、出力インピーダンスが高い補助電源として構成される。直流電源16は、例えば図1が示すように外部直流電源15が供給する直流電源電圧VDC2を直流電圧VDC3へ変換して出力するスイッチング電源、すなわちコンバータとして構成される。
【0069】
スイッチ18はリレーとして構成されている。スイッチ18は、初期充電制御部70が送出する制御信号Relにもとづいて、電力変換装置401が初期充電動作を行う際にオンし、通常動作を行う際にオフする。
【0070】
ダイオード19は、通常動作の際に低電圧リレーであるスイッチ18および直流電源16を高電圧から保護するブロッキングダイオードとして機能する。ダイオード19の向きは、初期充電回路6を流れる電流である充電電流ICHGが、チャージポンプの働きによって容量素子12を充電するように設定され、図1の例では、ダイオード19の順電流が直流電源16から出力端子Vへ向かって流れるように設定される。
【0071】
主制御部200は、初期充電動作によって容量素子12の充電が完了した後に、駆動回路20,23,30,33,40,43へ、それぞれ制御信号U,U,V,V,W,Wを伝え、それによって、選択的かつ反復的にオン・オフするよう、スイッチング素子21,24,31,34,41,44を制御する。これにより通常動作が実現し、主電源10からインバータ5を通じて誘導負荷50へ電力が供給される。
【0072】
主制御部200は、例えばプログラムにもとづいて動作するCPUと、プログラムを格納するメモリとを備えている。この場合には、メモリが格納するプログラムにもとづいてCPUが動作することにより、制御信号U,U,V,V,W,Wが算出される。
【0073】
初期充電制御部70は、初期充電期間において、初期充電回路6が接続されてる出力端子(ここでは、出力端子V)に接続されたスイッチング素子以外のスイッチング素子(以下において、スイッチング素子24とする)、およびスイッチ11,18を制御する。スイッチング素子24の制御は、制御信号Uを駆動回路23へ伝えることにより行われる。
【0074】
初期充電制御部70は、容量素子12の充電電圧VDCと初期充電回路6を流れる充電電流ICHGとにもとづいて、制御を実行する。このために、電力変換装置401は、充電電圧VDCを検出する充電電圧検出回路と充電電流ICHGを検出する充電電流検出回路とを備えている。
【0075】
図1の例では、充電電圧検出回路は、高電位電源線PPに一端が接続された抵抗素子13と、抵抗素子13の他端に一端が接続され、低電位電源線NNに他端が接続された抵抗素子14と、を備えており、抵抗素子13と抵抗素子14の接続部の電圧を検出電圧VDC4として出力する。すなわち、主電源電圧VDC1を抵抗素子13,14の抵抗R1,R2で分圧することによって検出電圧VDC4が得られる。
【0076】
また、図1の例では、充電電流検出回路は、充電電流ICHGの経路に介挿された抵抗素子17を備えており、抵抗素子17に生じる電圧降下を、検出電圧VCHGとして出力する。図1の例では特に、抵抗素子17は直流電源16の内部に設置されているが、充電電流ICHGの経路内の他の部位に介挿されてもよく、例えば誘導負荷50に設置されてもよい。初期充電制御部70は、検出電圧VDC4および検出電圧VCHGを受信することにより、充電電圧VDCおよび充電電流ICHGにもとづく制御を実行する。
【0077】
1.2. 装置の動作
以下に、電力変換装置401の初期充電動作について説明する。初期充電期間では、主制御部200はスイッチング素子21,24,31,34,41,44のすべてがオフするよう制御する。ただし、初期充電制御部70が動作を開始すると、スイッチング素子24のみは、主制御部200の制御に優先して、初期充電制御部70の制御にしたがって動作する。
【0078】
図2は、初期充電制御部70の制御にもとづいて行われる初期充電動作を示すタイミングチャートである。初期充電制御部70は、容量素子12の充電電圧VDCが、あらかじめ設定された基準電圧よりも低い期間では、スイッチ11をオフし、かつスイッチ18をオンするように制御信号Rel,Relを送出する(図2の(D)および(E))。したがって、初期充電制御部70が動作を開始した初期においては、スイッチ11はオフし、スイッチ18はオンしている。
【0079】
充電電圧VDCは、初期におけるゼロの値から徐々に上昇し、直流電源16が出力する直流電圧VDC3へ達する。なぜなら、直流電源16から流れる充電電流ICHGが、スイッチ18、ダイオード19、およびフリーホイールダイオード32を経由して、容量素子12を充電するからである。
【0080】
上記したように、直流電圧VDC3は、主電源電圧VDC1に比べて十分に低く設定され、直流電源16の出力インピーダンスは、主電源10の出力インピーダンスに比べて、十分に高く設定される。特に、直流電源16をスイッチング電源として構成したときには、その内部インピーダンスは容易に高くすることができる。したがって、充電電流ICHGは、直流電源16へ過大な負荷を与えない十分に微小な大きさへ制限される。スイッチ18の接触抵抗、ダイオード19のオン抵抗、およびフリーホイールダイオード32のオン抵抗も、充電電流ICHGの制限に寄与する。
【0081】
充電電圧VDCが、直流電圧VDC3に達すると(時刻t=0)、初期充電制御部70は、スイッチング素子24をオンするように制御信号Uを送出する(図2の(C))。なお、初期充電制御部70は、充電電圧VDCが、直流電圧VDC3に達するのを待たずに、はじめからスイッチング素子24をオンしてもよい。
【0082】
スイッチング素子24がオンすると、図3の等価回路が示すように、充電電流ICHG(Iで表す)は、コイル52およびコイル51を流れる。図3において、全抵抗RTot1は、スイッチング素子24がオンしているときの充電電流ICHGの経路の等価的な全抵抗であり、直流電源16の出力抵抗、スイッチ18のオン抵抗、ダイオード19のオン抵抗、誘導負荷50のコイル51,52の抵抗、およびスイッチング素子24のオン抵抗を含んでいる。
【0083】
スイッチング素子24がオンしている期間では、充電電流ICHGは上昇をつづけ、コイル52および51の誘導LおよびLへエネルギーを蓄積する。充電電流ICHGが、あらかじめ設定された基準電流IMaxを超えて大きくなると、初期充電制御部70は、スイッチング素子24をオフするように制御信号Uを送出する(図2の(B)および(C))。基準電流IMaxは、容量素子12を充電する最大許容電流以下の値に設定される。
【0084】
スイッチング素子24がオフすると、図4の等価回路が示すように、コイル52および51の誘導LおよびLに蓄積されたエネルギーによって、充電電流ICHG(Iで表す)がフリーホイールダイオード22を経由して流れ、それによりエネルギーが容量素子12へ転送される。その結果、容量素子12が充電されるので、図2の(A)が示すように、容量素子12の充電電圧VDCが上昇する。図4において、全抵抗RTot2は、スイッチング素子24がオフしているときの充電電流ICHGの経路の等価的な全抵抗成分であり、直流電源16の出力抵抗、スイッチ18のオン抵抗、ダイオード19のオン抵抗、誘導負荷50のコイル51,52の抵抗、フリーホイールダイオード22のオン抵抗、および容量素子12の内部抵抗を含んでいる。
【0085】
スイッチング素子24がオフしている期間では、充電電流ICHGは継続的に下降する(図2の(B))。充電電流ICHGが、あらかじめ設定された基準電流IMinを超えて小さくなると、初期充電制御部70は、スイッチング素子24をオンするように制御信号Uを送出する(図2の(B)および(C))。基準電流IMinは、基準電流IMaxよりも低く設定される。
【0086】
スイッチング素子24をオンしているときに、容量素子12に蓄積されたエネルギー(あるいは電荷)が、スイッチング素子24を通じて放出されることはない。なぜなら、フリーホイールダイオード22,32,42が逆バイアスされているからである。初期充電期間における容量素子12の放電は、抵抗素子13および14を流れる電流Iによってのみ引き起こされる。ただし、抵抗素子13,14の抵抗R1,R2は、通常において数百kΩ程度の高い値に設定されるので、抵抗素子13および14を通じて起こる容量素子12の放電は、無視できるほどに小さい。
【0087】
スイッチング素子24のオン・オフ動作は、反復的に行われる(図2の(B))。その結果、容量素子12の充電電圧VDCは徐々に上昇する(図2の(A))。充電電圧VDCが主電源電圧VDC1ないしそれに近い値に到達すると、初期充電制御部70は、スイッチ18とスイッチング素子24とをオフし、スイッチ11をオンするように制御信号Rel,Rel,Uを送出する(図2の(A)〜(E))。これにより初期充電動作は完了し、通常動作が開始される。充電電圧VDCが主電源電圧VDC1ないしそれに近い値に到達したか否かは、充電電圧VDCが、あらかじめ設定された基準電圧を超えて高くなったか否かにもとづいて判断される。したがって、基準電圧は、主電源電圧VDC1に近い値に設定される。
【0088】
初期充電動作を完了するのに要する時間は、様々なパラメータに依存する。これらのパラメータは、容量素子12の容量CDC、誘導負荷50の誘導L,L、主電源10の主電源電圧VDC1、直流電源16の直流電圧VDC3、基準電流IMaxとIMin、および充電電流ICHGの経路の全抵抗RTot1とRTot2を含んでいる。
【0089】
1.3. 初期充電制御部70の構成例1
図5は、アナログ回路を主とするハードウェアのみを用いて、初期充電制御部70を簡素に構成した例を示す回路図である。図5の例では、初期充電制御部70は、二入力型の演算増幅器80,81を用いて、比較器(comparator)と履歴レベル検出器(hysterisis−level detector)とを構成している。演算増幅器80は、抵抗Rin1を有する抵抗素子71を通じて反転入力に検出電圧VDC4を受信し、抵抗Rp1を有する抵抗素子72を通じて非反転入力に基準電圧VRef1を受信する。したがって、演算増幅器80は、検出電圧VDC4と基準電圧VRef1とを比較する比較器として機能する。
【0090】
演算増幅器80の出力電圧は、抵抗Ro1を有する抵抗素子73とツェナー電圧Vz1を有するツェナーダイオード78とによってレベル調整される。レベル調整された出力電圧Vo1と検出電圧VDC4との関係は、図6のグラフで表される。基準電圧VRef1は、初期充電動作を完了するのに適した基準電圧へ充電電圧VDCが到達したときに、検出電圧VDC4が基準電圧VRef1に到達する高さに設定される。
【0091】
図5に戻って、出力電圧Vo1は、そのまま制御信号Relとしてスイッチ18へ送られ、論理インバータ82を経由して制御信号Relとしてスイッチ11へ送られる。出力電圧Volは、さらに論理AND素子83の一方入力へ入力される。
【0092】
演算増幅器81は、抵抗Rin2を有する抵抗素子74を通じて反転入力に検出電圧VCHGを受信し、抵抗Rp2を有する抵抗素子75を通じて非反転入力に基準電圧VRef2を受信する。演算増幅器81の出力は、抵抗Rfを有する抵抗素子76によって正帰還がかけられている。したがって、演算増幅器81は、検出電圧VCHGと基準電圧VRef2とを履歴に依存して比較する履歴レベル検出器として機能する。
【0093】
演算増幅器81の出力電圧は、抵抗Ro2を有する抵抗素子77とツェナー電圧Vz2を有するツェナーダイオード79とによってレベル調整される。レベル調整された出力電圧Vo2と検出電圧VCHGとの関係は、図7のグラフで表される。基準電圧VRef2は、充電電流ICHGが基準電流IMaxへ到達したときに、検出電圧VCHGが図7のMax. Levelに到達し、充電電流ICHGが基準電流IMinへ到達したときに、検出電圧VCHGが図7のMin. Levelに到達する高さに設定される。
【0094】
図5に戻って、出力電圧Vo2は、論理AND素子83の他方入力へ入力される。論理AND素子83の出力電圧は、制御信号Uとして駆動回路23へ送られる。論理AND素子83は、出力電圧Vo1がハイレベルであるときに限って、出力電圧Vo2を制御信号Uとして駆動回路23へ伝える論理スイッチとして機能する。
【0095】
1.4. 初期充電制御部70の構成例2
初期充電制御部70は、ソフトウェアにもとづいて動作するデジタル回路を用いて構成することも可能である。図8に示す初期充電制御部70の構成例では、DSP(デジタル信号処理器;Digital Signal Processor)91が用いられる。入力段に位置するA/Dコンバータ92は、検出電圧VDC4およびVCHGをアナログ形式からデジタル形式へ変換する。
【0096】
処理部93は、デジタル形式の検出電圧VDC4およびVCHGにもとづいて、デジタル演算処理を実行することにより、スイッチ11、スイッチ18、およびスイッチング素子24を制御するための制御信号Rel、Rel、およびUを算出する。出力段に位置するバッファ回路94は、処理部93が算出した制御信号Rel、Rel、およびUを、バッファ95,96,97を通じて増幅した上で、それぞれスイッチ11、スイッチ18、および駆動回路23へ送出する。
【0097】
処理部93は、プログラムにもとづいて動作するCPU210と、プログラムを格納するメモリ211とを備えている。メモリ211が格納するプログラムにもとづいてCPU210が動作することにより、制御信号Rel、Rel、およびUが算出される。処理部93による処理の手順は、図9のフローチャートで表される。
【0098】
処理部93による処理が開始されると(ステップ100)、イネーブル信号Enbl(図8)にもとづいて、初期充電動作を行うべきか否か(すなわち、容量素子12がすでに充電されているか否か、あるいは、インバータ5が通常動作を行っているか否か)が判定される(ステップ101)。イネーブル信号Enblは、主制御部200から送られる。イネーブル信号Enblが、初期充電動作を行うよう指示していないときには、処理は終了し(ステップ113)、逆の場合には、制御信号Uがスイッチング素子24がオンする値へ設定される(ステップ102)。
【0099】
つぎに、デジタル形式の検出電圧VDC4およびVCHGが入力される(ステップ103)。つづいて、検出電圧VDC4が基準電圧VRef1と比較される(ステップ104)。検出電圧VDC4が基準電圧VRef1に達していなければ、スイッチ11がオフする値に制御信号Relが設定され、スイッチ18がオンする値に制御信号Relが設定される(ステップ106)。逆の場合には、スイッチ11がオンする値に制御信号Relが設定され、スイッチ18がオフする値に制御信号Relが設定され(ステップ105)、制御信号RelおよびRelが出力された後(ステップ112)、処理は終了する(ステップ113)。
【0100】
ステップ106の後に、充電電流ICHGが基準電流IMaxを超えて大きくないかどうかが判定される(ステップ107)。充電電流ICHGが基準電流IMaxよりも大きければ、スイッチング素子24がオフする値に制御信号Uが設定され(ステップ108)、制御信号Rel,Rel,Uが出力された後(ステップ111)、処理はステップ103へ戻る。
【0101】
ステップ107において、否定的な判断結果が得られる(すなわち、充電電流ICHGが基準電流IMaxよりも大きくはない)ならば、充電電流ICHGが基準電流IMinを超えて小さくないかどうかが判定される(ステップ109)。充電電流ICHGが基準電流IMinよりも小さければ、スイッチング素子24がオンする値に制御信号Uが設定される(ステップ110)。ステップ109で、否定的な判断結果が得られる(すなわち、充電電流ICHGが基準電流IMinよりも小さくはない)か、またはステップ110が終了すると、制御信号Rel,Rel,Uが出力された後(ステップ111)、処理はステップ103へ戻る。
【0102】
なお、図8の例では、初期充電制御部70がDSP91を備え、処理部93がプログラムにしたがって動作する例を示したが、DSP91を、A/Dコンバータ92と、プログラムを必要としないデジタル回路で構成される処理部93とに置き換えることも可能である。
【0103】
1.5. 実証データ
つぎに、電力変換装置401の性能を実証するために行われたコンピュータシミュレーションについて説明する。シミュレーションの対象とされた電力変換装置401では、初期充電制御部70は図8のように構成された。各種のパラメータは、以下のように設定された。
【0104】
DC1=288V;VDC3=12V;IMax=2A;IMin=1.4A;誘導負荷50の各相当たりの誘導L=L=L=500μH;誘導負荷50の各相当たりの抵抗R=R=R=10mΩ;CDC=180μF;容量素子12の実効直列抵抗ESR=1mΩ;容量素子12の実効直列誘導ESL=20nH;R=400kΩ;R=7kΩ;スイッチ18のオン抵抗=100mΩ。
【0105】
図10および図11は、シミュレーションの結果を示すグラフである。図11は、図10の最終段階における時間幅を拡大して示している。シミュレーションの結果は、初期充電動作が開始された(時刻=0)後、容量素子12の充電電圧VDCが緩やかに上昇し、時刻が0.5秒を経た時点で充電電圧VDCが主電源電圧VDC1に達し、初期充電動作を完了していることを示している。すなわち、シミュレーションの結果は、電力変換装置401が期待通りに動作することを実証している。
【0106】
1.6. 装置の利点
電力変換装置401では、通常動作に先立つ初期充電動作によって、初期充電回路6を流れる充電電流ICHGによって、容量素子12がある電圧レベルまで充電されるので、通常動作を開始するためにスイッチ11がオンすることにともなう突入電流が抑制される。しかも、チャージポンプの機能が利用されているために、第1の従来技術(図16)とは異なり、主電源10が供給する大電流が流れる電力用の抵抗素子11bおよびスイッチ11aが除去される。また、第2の従来技術(図17)とは異なり、電流定格を高く設定することが可能である。さらに、チャージポンプの機能を実現するのに、通常動作で使用されるスイッチング素子24およびフリーホイールダイオード22と、誘導負荷50が有する誘導L,Lとが利用されるので、第3の従来技術(図18)とは異なり、スイッチング素子11eおよびリアクトル11dのいずれをも追加的に設ける必要がない。すなわち、電力変換装置401では、高い電流定格の下でも信頼性が高く、かつ装置の軽量化および小型化を図ることが可能であるという利点が得られる。
【0107】
また、初期充電制御部70が、図5の形態を採る場合には、初期充電制御部70が簡素かつ軽量に構成されるとともに、装置の製造コストが節減されるという利点が得られる。初期充電制御部70が、図8の形態を採る場合には、基準電圧、基準電流、処理の速度、その他の条件を、高い精度で設定することが可能であり、またそれらの設定および変更が容易である。このため、精度の高い制御が実現するとともに、多品種少量生産にも適合した柔軟な設計変更が可能であるという利点が得られる。さらに、初期充電制御部70が、ソフトウェアを必要としないデジタル回路で構成される処理部93を備える場合においても、経年変化が少なく、かつ精度の高い制御が実現するという利点が得られる。
【0108】
2. 実施の形態2
図12は、実施の形態2の電力変換装置の構成を示す回路図である。この電力変換装置402は、初期充電制御部70と主制御部200とが単一の総合制御部201へ統合されている点において、実施の形態1の電力変換装置401とは、特徴的に異なっている。総合制御部201は、CPU203とその動作を規定するプログラムを格納するメモリ204とを備えている。メモリ204に格納されるプログラムにもとづいてCPU203が動作することにより、実施の形態1による初期充電制御部70と主制御部200との双方の制御が実現する。したがって、電力変換装置402では、装置のさらなる軽量化、小型化、および低コスト化が達成される。
【0109】
3. 実施の形態3
図13は、実施の形態3の電力変換装置の構成を示す回路図である。この電力変換装置403は、外部の交流電源300から入力される交流電圧を直流電圧VDC1へ変換する整流回路301を備える点において、実施の形態1の電力変換装置401とは特徴的に異なっている。整流回路301は、直流電圧VDC1を、電源線NNとスイッチ11の他端との間に印加する。また、直流電源16は、直流電圧VDC1を別の直流電圧VDC3へ変換するコンバータとして構成されている。
【0110】
したがって、電力変換装置403は、外部に電力用の直流電源を準備することなく、入手し易い交流電源300を接続するだけで、使用に供することができる。また、直流電源16が、整流回路301が生成する直流電圧VDC1を利用したコンバータとして構成されるで、直流電源16の構成を簡素化することができる。
【0111】
4. 実施の形態4
図14は、実施の形態4の電力変換装置の構成を示す回路図である。この電力変換装置404は、駆動回路23,33,43の電源電圧が、直流電源16によって供給される点において、実施の形態1の電力変換装置401とは特徴的に異なっている。したがって、電力変換装置404では、駆動回路23,33,43へ電源電圧を供給するための電源を別途に設置する必要がないという利点が得られる。直流電源16の電力供給能力が初期充電動作と駆動回路23,33,43の動作の双方の要求を満たす必要があるが、それでもなお、装置の軽量化、小型化および低コスト化が促進される。
【0112】
駆動回路20,30,40には、別の電源60,61,62によって、それぞれ電源電圧VDC5,VDC6,VDC7が供給される。駆動回路20,23,30,33,40,43に電源電圧を供給する電源が必要であることは自明であるため、他の実施の形態では、これらの電源の図示を略している。
【0113】
5. 実施の形態5
図15は、実施の形態5の電力変換装置の構成を示す回路図である。この電力変換装置405は、スイッチング素子41,44、フリーホイールダイオード42,45、および駆動回路40,43が除去されている点において、実施の形態1の電力変換装置401とは特徴的に異なっている。それにともない、主制御部200は、制御信号U,U,VおよびVのみを出力する。
【0114】
電力変換装置405は、単相の誘導負荷55を接続することにより、使用に供される。初期充電動作において、誘導負荷55が有するコイル56の誘導LUVが、実施の形態1の電力変換装置401における誘導LおよびLと同等に機能する。したがって、電力変換装置405は、電力変換装置401と同等の初期充電動作を達成することができる。
【0115】
6. 変形例
上記の各実施の形態では、初期充電制御部70が、充電電圧VDCを表現する検出電圧VDC4と、充電電流ICHGを表現する検出電圧VCHGとにもとづいて、スイッチ11、スイッチ18、およびスイッチング素子24を制御する例を示した。これに対して、充電電圧VDCを表現する信号を参照することなく、例えば、初期充電動作を開始した後に、あらかじめ定められた初期充電期間が経過すると初期充電動作を完了するように、初期充電制御部70を構成することも可能である。また、充電電流ICHGを表現する信号を参照することなく、あらかじめ定められた周期でスイッチング素子24を反復的にオン・オフさせるように、初期充電制御部70を構成することも可能である。
【0116】
しかしながら、上記各実施の形態の電力変換装置では、初期充電回路6を流れる充電電流ICHGが一定の範囲内の値を保持するように、スイッチング素子24が反復的にオンオフするので、容量素子12の充電が短時間でかつ効率よく行われるという利点が得られる。また、容量素子12の充電と、その後の通常動作への移行とが、容量素子12の充電電圧VDCにもとづいて行われるので、時間を省きつつ信頼性の高い突入電流の抑制が実現するという利点が得られる。
【0117】
この発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1による電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図2】図1の電力変換装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】図1の電力変換装置の動作説明図である。
【図4】図1の電力変換装置の動作説明図である。
【図5】図1の初期充電制御部の構成例を示す回路図である。
【図6】図5の初期充電制御部の動作を説明するグラフである。
【図7】図5の初期充電制御部の動作を説明するグラフである。
【図8】図1の初期充電制御部の別の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8の初期充電制御部の動作を示すフローチャートである。
【図10】図1の電力変換装置に関するシミュレーションの結果を示すグラフである。
【図11】図1の電力変換装置に関するシミュレーションの結果を示すグラフである。
【図12】実施の形態2による電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図13】実施の形態3による電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図14】実施の形態4による電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図15】実施の形態5による電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図16】第1の従来技術による電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図17】第2の従来技術による電力変換装置の構成を示す回路図である。
【図18】第3の従来技術による電力変換装置の構成を示す回路図である。

Claims (20)

  1. 第1電源線(PP)に一方主電極が接続された第1スイッチング素子(21)と、
    当該第1スイッチング素子(21)に逆並列に接続された第1フリーホイールダイオード(22)と、
    前記第1スイッチング素子(21)の他方主電極に一方主電極が接続され、第2電源線(NN)に他方主電極が接続された第2スイッチング素子(24)と、
    当該第2スイッチング素子(24)に逆並列に接続された第2フリーホイールダイオード(25)と、
    前記第1電源線(PP)に一方主電極が接続された第3スイッチング素子(31)と、
    当該第3スイッチング素子(31)に逆並列に接続された第3フリーホイールダイオード(32)と、
    前記第3スイッチング素子(31)の他方主電極に一方主電極が接続され、前記第2電源線(NN)に他方主電極が接続された第4スイッチング素子(34)と、
    当該第4スイッチング素子(34)に逆並列に接続された第4フリーホイールダイオード(35)と、
    前記第1電源線(PP)と前記第2(NN)電源線とに、一端と他端とがそれぞれ接続された容量素子(12)と、
    前記第1電源線(PP)と前記第2(NN)電源線の一方に一端が接続された第1スイッチ(11)と、
    直列に接続された直流電源(16)と第2スイッチ(18)とを有し、前記第3(41)および第4(44)スイッチング素子の接続部(V)と前記第2電源線(NN)とに、一端と他端とがそれぞれ接続された初期充電回路(6)と、
    前記第1スイッチ(11)がオフしているときに、前記第2スイッチ(18)をオンするとともに、前記第2スイッチング素子(24)を反復的にオン・オフするよう、前記第2スイッチ(18)および前記第2スイッチング素子(24)を制御する初期充電制御部(70)と、を備える電力変換装置。
  2. 前記初期充電制御部(70)は、
    前記初期充電回路(6)を流れる電流である充電電流(ICHG)が第1基準電流(IMax)を超えて大きくなると前記第2スイッチング素子(24)をオフし、第2基準電流(IMin)を超えて小さくなると前記第2スイッチング素子(24)をオンするように、前記第2スイッチング素子(24)を制御する、請求の範囲第1項記載の電力変換装置。
  3. 前記初期充電制御部(70)は、
    前記容量素子(12)の電圧である充電電圧(VDC;VDC4)が基準電圧(VRef1)よりも低いときには、前記第1スイッチ(11)をオフし、かつ前記第2スイッチ(18)をオンし、前記充電電圧(VDC;VDC4)が前記基準電圧(V)Ref1よりも高いときには、前記第1スイッチ(11)をオンし、かつ前記第2スイッチ(18)をオフするように、前記第1スイッチ(11)および前記第2スイッチ(18)を制御する、請求の範囲第2項記載の電力変換装置。
  4. 前記初期充電回路(6)が、前記直流電源(16)と第2スイッチ(18)とに直列に接続されたダイオード(19)を、さらに備える、請求の範囲第1項記載の電力変換装置。
  5. 外部から入力される交流電圧を直流電圧(VDC1)へ変換し、当該直流電圧(VDC1)を、前記第1電源線(PP)と前記第2電源線(NN)の他方と前記第1スイッチ(11)の他端との間に印加する整流回路(301)を、さらに備える、請求の範囲第1項記載の電力変換装置。
  6. 前記直流電源(16)は、前記直流電圧(VDC1)を別の直流電圧(VDC3)へ変換するコンバータ(16)である、請求の範囲第5項記載の電力変換装置。
  7. 前記第1ないし第4スイッチング素子(21,24,31,34)の制御電極に、それぞれ接続され、当該第1ないし第4スイッチング素子(21,24,31,34)を、それぞれ第1ないし第4制御信号(U,U,V,V)にもとづいて駆動する第1ないし第4駆動回路(20,23,30,33)をさらに備え、
    前記初期充電制御部(70)は、前記第2駆動回路(23)へ前記第2制御信号(U)を伝えることにより、前記第2スイッチング素子(24)を制御する、請求の範囲第1項記載の電力変換装置。
  8. 前記第2および第4駆動回路(23,33)の電源電圧が、前記直流電源(16)によって供給される、請求の範囲第7項記載の電力変換装置。
  9. 前記充電電圧(VDC)を検出し、第1検出電圧(VDC4)を出力する充電電圧検出回路(13,14)を、さらに備え、
    前記初期充電制御部(70)は、第1検出電圧(VDC4)を受信することにより、前記充電電圧(VDC)にもとづく、前記第1スイッチ(11)および前記第2スイッチ(18)の制御を行う、請求の範囲第3項記載の電力変換装置。
  10. 前記充電電圧検出回路(13,14)は、
    第1電源線(PP)に一端が接続された第1抵抗素子(13)と、
    前記第1抵抗素子(13)の他端に一端が接続され、第2電源線(NN)に他端が接続された第2抵抗素子(14)と、を備え、第1抵抗素子(13)と前記第2抵抗素子(14)の接続部の電圧を前記第1検出電圧(VDC4)として出力する、請求の範囲第9項記載の電力変換装置。
  11. 前記充電電流(ICHG)を検出し、第2検出電圧(V)CHGを出力する充電電流検出回路(17)を、さらに備え、
    前記初期充電制御部(70)は、前記第2検出電圧(VCHG)を受信することにより、前記充電電流(ICHG)にもとづく、前記第2スイッチング素子(24)の制御を行う、請求の範囲第2項記載の電力変換装置。
  12. 前記充電電流検出回路(17)は、
    前記充電電流(ICHG)の経路に介挿された第3抵抗素子(17)を備え、当該第3抵抗素子(17)に生じる電圧降下を、第2検出電圧(V)CHGとして出力する、請求の範囲第11項記載の電力変換装置。
  13. 前記充電電圧(VDC)を検出し、第1検出電圧(VDC4)を出力する充電電圧検出回路(13,14)と、
    前記充電電流(ICHG)を検出し、第2検出電圧(VCHG)を出力する充電電流検出回路(17)とを、さらに備え、
    前記初期充電制御部(70)が、
    前記第1検出電圧(VDC4)と前記第2検出電圧(VCHG)を、アナログ形式からデジタル形式へと変換するA/D変換器(92)と、
    デジタル形式の第1検出電圧(VDC4)と前記第2検出電圧CHG(V)とにもとづいて、デジタル演算処理を実行することにより、前記第1スイッチ(11)、前記第2スイッチ(18)、および前記第2スイッチング素子(24)を制御する信号の組を算出する処理部(93)と、
    前記信号の組を増幅して前記第1スイッチ(11)、前記第2スイッチ(18)、および前記第2スイッチング素子(24)へ送出するバッファ回路(94)と、を備える、請求の範囲第3項記載の電力変換装置。
  14. 前記処理部(93)は、プログラムにもとづいて動作するCPU(210)と、前記プログラムを格納するメモリ(211)とを備えており、前記プログラムにもとづいて前記CPU(210)が動作することにより、前記信号の組が算出される、請求の範囲第13項記載の電力変換装置。
  15. 前記充電電圧(VDC)を検出し、第1検出電圧(VDC4)を出力する充電電圧検出回路(13,14)と、
    前記充電電流(ICHG)を検出し、第2検出電圧(VCHG)を出力する充電電流検出回路(17)とを、さらに備え、
    前記初期充電制御部(70)は、二入力型の第1演算増幅器(80)と二入力型の第2演算増幅器(81)とを備え、
    前記第1演算増幅器(80)は、前記第1検出電圧(VDC4)と第1基準電圧(VRef1)とを二入力へ受信し、出力信号を、前記第1スイッチ(11)と前記第2スイッチ(18)へこれらの一方のみがオンするように伝え、
    前記第2演算増幅器(81)は、正帰還ループを有し、前記第2検出電圧(V)CHGを反転入力に受信し、第2基準電圧(VRef2)を非反転入力へ受信し、出力信号を前記第2スイッチング素子(24)へ伝える、請求範囲3記載の電力変換装置。
  16. 前記初期充電制御部(70)は、論理スイッチ(83)を、さらに備え、
    当該論理スイッチ(83)は、前記第2演算増幅器(81)の出力信号の前記第2スイッチング素子(24)への伝達経路に介挿され、前記第1演算増幅器(80)の出力信号が、前記第1スイッチ(11)をオフさせる値であるときに限り、前記第2演算増幅器(81)の前記出力信号を前記第1スイッチ(11)へ伝える、請求の範囲第15項記載の電力変換装置。
  17. 前記初期充電制御部(70)は、プログラムにもとづいて動作するCPU(210)と、前記プログラムを格納するメモリ(211)とを備えており、前記プログラムにもとづいて前記CPU(210)が動作することにより、前記第2スイッチ(18)および前記第2スイッチング素子(24)が制御される、請求の範囲第1項記載の電力変換装置。
  18. 前記第1ないし第4スイッチング素子(21,24,31,34)の通常動作を実現するために、これらを制御する主制御部(200)を、さらに備える、請求の範囲第1項記載の電力変換装置。
  19. プログラムにもとづいて動作するCPU(203)と、前記プログラムを格納するメモリ(204)とを備えた総合制御部(201)によって、前記初期充電制御部(70)と前記主制御部(200)とが統合されており、
    前記プログラムにもとづいて前記CPU(203)が動作することにより、前記充電制御部(70)による制御と、前記主制御部(200)による制御とが行われる、請求の範囲第18項記載の電力変換装置。
  20. 前記第1電源線(PP)に一方主電極が接続された第5スイッチング素子(41)と、
    当該第5スイッチング素子(41)に逆並列に接続された第5フリーホイールダイオード(42)と、
    前記第5スイッチング素子(41)の他方主電極に一方主電極が接続され、前記第2電源線(NN)に他方主電極が接続された第6スイッチング素子(44)と、
    当該第6スイッチング素子(44)に逆並列に接続された第6フリーホイールダイオード(45)とを、さらに備える、請求の範囲第1項記載の電力変換装置。
JP2002546277A 2000-11-30 2000-11-30 電力変換装置 Expired - Lifetime JP4272426B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2000/008491 WO2002045250A1 (en) 2000-11-30 2000-11-30 Power conversion device

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004515199A true JP2004515199A (ja) 2004-05-20
JP2004515199A5 JP2004515199A5 (ja) 2006-03-30
JP4272426B2 JP4272426B2 (ja) 2009-06-03

Family

ID=11736746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002546277A Expired - Lifetime JP4272426B2 (ja) 2000-11-30 2000-11-30 電力変換装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1338084B1 (ja)
JP (1) JP4272426B2 (ja)
DE (1) DE60027333T2 (ja)
WO (1) WO2002045250A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015023663A (ja) * 2013-07-18 2015-02-02 トヨタ車体株式会社 モータ駆動装置

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20080053301A (ko) * 2005-08-18 2008-06-12 지멘스 에너지 앤드 오토메이션 인코포레이티드 Ac 돌입 전류 제한 시스템 및 방법
RU2699012C1 (ru) * 2018-11-26 2019-09-03 Илья Николаевич Джус Трехфазный частотный преобразователь высокого напряжения
CN116667345B (zh) * 2023-07-31 2024-03-19 广东电网有限责任公司佛山供电局 一种串并联型多端口柔性互联设备的充电控制方法及装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05176554A (ja) * 1991-12-24 1993-07-13 Shinko Electric Co Ltd バッテリ内蔵エンジン式発電装置
JPH05344605A (ja) * 1992-06-05 1993-12-24 Fuji Electric Co Ltd 電気自動車の電気システム
JPH06115836A (ja) * 1992-10-06 1994-04-26 Mitsubishi Electric Corp エレベータのインバータ装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04355673A (ja) * 1991-05-31 1992-12-09 Toshiba Corp 冷凍機のインバータの制御装置
JP3334329B2 (ja) * 1994-05-16 2002-10-15 三菱電機株式会社 インバ−タ装置及びエレベ−タの制御装置
JP4284478B2 (ja) * 1998-12-28 2009-06-24 株式会社安川電機 インバータ装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05176554A (ja) * 1991-12-24 1993-07-13 Shinko Electric Co Ltd バッテリ内蔵エンジン式発電装置
JPH05344605A (ja) * 1992-06-05 1993-12-24 Fuji Electric Co Ltd 電気自動車の電気システム
JPH06115836A (ja) * 1992-10-06 1994-04-26 Mitsubishi Electric Corp エレベータのインバータ装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015023663A (ja) * 2013-07-18 2015-02-02 トヨタ車体株式会社 モータ駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4272426B2 (ja) 2009-06-03
DE60027333D1 (de) 2006-05-24
DE60027333T2 (de) 2007-01-18
WO2002045250A1 (en) 2002-06-06
EP1338084A1 (en) 2003-08-27
EP1338084B1 (en) 2006-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6654262B2 (en) Inverter with pre-charging capacitor to reduce inrush current
US20130234510A1 (en) Electric vehicle inverter device
JP4236924B2 (ja) 突入電流制限回路、電源装置、および電力変換装置
US7688606B2 (en) Power supply control device and precharge processing method
US7714544B2 (en) Switching device for bi-directionally equalizing charge between energy accumulators and corresponding methods
US20160134221A1 (en) Inverter apparatus
JP2016073052A (ja) スイッチング制御装置
JPWO2014167938A1 (ja) パワーデバイスの駆動回路
JP6365880B2 (ja) 電力変換装置
JP3416219B2 (ja) 電源装置
CN113711481B (zh) 驱动电路
CN110943506B (zh) 具有负载电感测量系统的辅助电力插座
JP4272426B2 (ja) 電力変換装置
WO2020121419A1 (ja) 電力用半導体素子の駆動回路、およびそれを用いた電力用半導体モジュール
JP2005176540A (ja) 電圧変換装置
JP2020039204A (ja) 駆動対象スイッチの駆動回路
US8593830B2 (en) Reverse current limit protection for active clamp converters
JP3574599B2 (ja) 入力過電圧制限機能を備えた突入電流防止回路
JP7322653B2 (ja) スイッチの駆動装置
JP4609277B2 (ja) ブートコンデンサの充電方法
CN111293880A (zh) 一种直流功率变换电路
JP3608868B2 (ja) 磁気共鳴イメージング装置用電源装置
JP7420032B2 (ja) 過電流検出装置
JP3156693B2 (ja) 突入電流防止回路
JP2002064944A (ja) コンデンサ充電方法及び充電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060207

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090227

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4272426

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120306

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130306

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140306

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term