JP2004514672A - ウイルス疾患の処置のためのイミダゾロン誘導体 - Google Patents

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ジョーンズ,フィリップ・スティーブン
メレット,ジョン・ハーバート
パークス,ケビン・エドワード・バードン
パーラット,マーチン・ジョン
ウォルター,ダリル・サイモン
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Abstract

本発明は、新規のイミダゾロン誘導体、ならびに式I:
【化14】
Figure 2004514672

〔式中、R、R、R、AおよびXは、本明細書に定義されたとおりである〕で示される化合物の加水分解性エステルまたはエーテルおよび薬学的に許容され得るその塩、それらの製造方法、医薬組成物ならびにそのような化合物の医薬における使用に関する。式Iの化合物は、ウイルス複製に関与するヒト免疫不全ウイルス逆転写酵素の阻害剤である。その結果、本発明の化合物は、HIVが介在する過程のための治療剤として有利に用いてよい。

Description

【0001】
本発明は、新規のイミダゾロン誘導体、それらの製造の方法、医薬組成物、およびそのような化合物の医薬における使用に関する。特に、該化合物は、ヒト免疫不全ウイルスのウイルス複製に関与する逆転写酵素の阻害剤である。その結果、本発明の化合物は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により介在される疾患の処置のための治療剤として有利に用い得る。
【0002】
後天性免疫不全症候群(エイズ)は、独特のレトロウイルスであるヒト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)または2型(HIV−2)による感染の結果である。ウイルスの生活環におけるいくつかの決定的な点が、治療的干渉の可能な標的として特定されている。これらのうちの一つ、すなわちウイルスRNAからウイルスDNAへの転写(逆転写酵素、RT)の阻害は、エイズを処置するのに用いられる多くの現行治療法を提供している。逆転写酵素の阻害は、3′−アジド−3′−デオキシチミジン(AZT)によるHIV感染の処置の最初の形態を与えた。それ以来、いくつかの阻害剤が発売されていて、大きく二つの分類群:すなわちヌクレオシド類似体および非ヌクレオシドを形成している。後者の例としては、一定のベンゾオキサジノン、たとえばエファヴィレンズが、HIV RTの阻害に役立つことが見出されている。しかし、現行RT阻害剤に耐性を有するウイルスの系統の発生が、絶えず問題となっている。そのため、耐性系統に対して有効な化合物の開発は、重要な目標となっている。
【0003】
イミダゾロン誘導体は、人体の処置における異なる使用とともに文献に記載されている。
【0004】
WO 94/10168は、タキキニン受容体拮抗薬としてのイミダゾロン誘導体およびその使用を記載している。
【0005】
WO 96/38421は、抗凝集剤としてのイミダゾロン誘導体およびその使用を記載している。
【0006】
WO 00/35907は、良性前立腺肥大の治療におけるイミダゾロン誘導体、およびその使用を記載している。
【0007】
本発明の目的は、ヒト免疫不全ウイルス逆転写酵素というウイルス複製に関与する酵素の強力な阻害剤であり、そのため、抗ウイルス薬として薬効がある可能性を示す、新規化合物を提供することである。
【0008】
この目的は、式I:
【0009】
【化6】
Figure 2004514672
【0010】
〔式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、または場合によりフェニルで置換されたアルキルであり;
【0011】
は、水素、アルケニル、アルキル、または場合によりフェニルで置換されたアルキルであり;
【0012】
は、アルキル、シクロアルキル、場合により置換されたフェニル、場合により置換されたベンジル、またはヘテロシクリルであり;
【0013】
Aは、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アリール−CH(OH)−、置換アルキルであるか、あるいは
【0014】
Aは、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはアルキルである)を表し、Zは、ヘテロシクリル、または場合により置換されたアリールを表し;
【0015】
Xは、SまたはOを表すが;
【0016】
但し、
(i)RおよびRの一方のみが水素であり;
(ii)XがOであるときは、Rは、アリールであり得ない〕
【0017】
で示される化合物、ならびに式Iの化合物の加水分解性エステルまたはエーテル、および薬学的に許容され得るその塩を用いて達成することができる。
【0018】
本明細書に用いられる限りでの用語「アルキル」は、1〜12個の炭素原子を有する、場合により置換された直鎖または分枝鎖炭化水素残基、たとえば、それらの異なる異性体を包含する、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルを意味する。好ましくは、用語「アルキル」は、1〜7個の炭素原子を有する、場合により置換された直鎖または分枝鎖炭化水素残基を意味する。
【0019】
アルキル鎖に適する置換基は、アリール、ヘテロシクリル、アルコキシ、ヒドロキシルまたはハロゲンのうち一つ以上から選ぶことができる。
【0020】
アルキル基のための置換基としてのアリールまたはヘテロシクリルも、1、2、3、4、5個または可能ならばそれ以上の、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素で置換され得る。
【0021】
、RおよびR中のアルキルは、好ましくは、1〜7個の炭素原子を有する、場合により置換された直鎖または分枝鎖炭化水素残基である。アルキル基に適する置換基は、アリール、ヘテロシクリル、ヒドロキシルまたはハロゲンから選ばれる。R、RおよびR中の好適なアルキル基は、1〜7個の炭素原子を有する非置換直鎖または分枝鎖炭化水素残基であり、R、RおよびR中のより好適なアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルまたはペンチルである。R、RおよびR中の最も好適なアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルである。
【0022】
のためのアルキルは、好ましくはイソプロピルである。
【0023】
のためのアルキルは、好ましくはメチルである。
【0024】
置換基Aのためのアルキルは、定義されたとおりであり、好ましくは、1〜7個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭化水素残基である。置換基Aのためのより好適なアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチルまたはペンチルである。
【0025】
本発明に用いられる限りでの用語「アルコキシ」は、「アルキル」部分が上記に定義されたとおりである、場合により置換された直鎖または分枝鎖アルキルオキシ基、たとえば、それらの異なる異性体を包含する、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシを意味する。本発明の範囲内のより好適なアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシまたはtert−ブチルオキシである。
【0026】
本明細書に用いられる限りでの用語「C〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシまたはヘテロシクリルオキシで置換されたC〜Cアルキル」は、C〜Cアルコキシ(好ましくはC〜Cアルコキシ)、C〜Cアルキルカルボニルオキシ(好ましくはC〜Cアルキルカルボニルオキシ)およびヘテロシクリルオキシから選ばれる、1〜3個、好ましくは1〜2個、より好ましくは1個の置換基で置換されてよい、上記に定義されたとおりのC〜Cアルキル、好ましくはC〜Cアルキルを意味する。好適な例は、メトキシメチル、エトキシメチル、メチルカルボニルオキシ−、エチルカルボニルオキシ−、4−ピリジルオキシ−メチル、3−ピリジルオキシ−メチル、2−ピリジルオキシ−メチルである。
【0027】
本明細書に用いられる限りでの用語「場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキル」は、フェニル基または置換フェニル基で置換されてよい、上記に定義されたとおりのC〜Cアルキル、好ましくはC〜Cアルキルを意味するが、この置換フェニルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素、好ましくはメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素から選ばれる、1、2、3、4または5個の置換基、好ましくは1、2または3個の置換基で置換されてよい。例は、フェニルメチル(ベンジル)、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、トリルメチル、トリルエチル、トリルプロピル、トリルブチル、2,3−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジメチルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジメチルフェニルメチル、3,4−ジメチルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、3,6−ジメチルフェニルメチル、2−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−メトキシフェニルメチル、メトキシフェニルエチル、メトキシフェニルプロピル、メトキシフェニルブチル、ジメトキシフェニルメチル、ジメトキシフェニルエチル、ジメトキシフェニルプロピル、ジメトキシフェニルブチル、2−ヒドロキシフェニルメチル、3−ヒドロキシフェニルメチル、4−ヒドロキシフェニルメチル、2,3−ジヒドロキシフェニルメチル、2,4−ジヒドロキシフェニルメチル、2,5−ジヒドロキシフェニルメチル、2,6−ジヒドロキシフェニルメチル、3,4−ジヒドロキシフェニルメチル、3,5−ジヒドロキシフェニルメチル、3,6−ジヒドロキシフェニルメチル、2−ヒドロキシフェニルエチル、3−ヒドロキシフェニルエチル、4−ヒドロキシフェニルエチル、2−ヒドロキシフェニルプロピル、3−ヒドロキシフェニルプロピル、4−ヒドロキシフェニルプロピル、2−ヒドロキシフェニルブチル、3−ヒドロキシフェニルブチル、4−ヒドロキシフェニルブチル、2−フルオロフェニルメチル、3−フルオロフェニルメチル、4−フルオロフェニルメチル、2,3−ジフルオロフェニルメチル、2,4−ジフルオロフェニルメチル、2,5−ジフルオロフェニルメチル、2,6−ジフルオロフェニルメチル、3,4−ジフルオロフェニルメチル、3,5−ジフルオロフェニルメチル、3,6−ジフルオロフェニルメチル、2−フルオロフェニルエチル、3−フルオロフェニルエチルもしくは4−フルオロフェニルエチル、2−クロロフェニルメチル、3−クロロフェニルメチル、4−クロロフェニルメチル、2,3−ジクロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,5−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、3,4−ジクロロフェニルメチル、3,5−ジクロロフェニルメチル、3,6−ジクロロフェニルメチル、2−クロロフェニルエチル、3−クロロフェニルエチル、4−クロロフェニルエチル、2−ブロモフェニルメチル、3−ブロモフェニルメチル、4−ブロモフェニルメチル、2,3−ジブロモフェニルメチル、2,4−ジブロモフェニルメチル、2,5−ジブロモフェニルメチル、2,6−ジブロモフェニルメチル、3,4−ジブロモフェニルメチル、3,5−ジブロモフェニルメチル、3,6−ジブロモフェニルメチル、2−ブロモフェニルエチル、3−ブロモフェニルエチルまたは4−ブロモフェニルエチルである。
【0028】
1個を超える置換基がフェニル環に結合している場合、これらの置換基は、同一であるか、または互いに異なることができ、本発明の対象範囲に包含される。たとえば、ジメトキシフェニルメチルは、両方のメトキシ置換基が、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、3,5−および3,6−の位置でフェニル環に結合してよいことを意味する。
【0029】
中の、場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキル基は、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、フェニルメチル(ベンジル)、フェニルエチル、トリルメチル、トリルエチル、2,3−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジメチルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジメチルフェニルメチル、3,4−ジメチルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、3,6−ジメチルフェニルメチル、2−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−メトキシフェニルメチル、メトキシフェニルエチル、ジメトキシフェニルメチル、ジメトキシフェニルエチル、2−ヒドロキシフェニルメチル、3−ヒドロキシフェニルメチル、4−ヒドロキシフェニルメチル、2,3−ジヒドロキシフェニルメチル、2,4−ジヒドロキシフェニルメチル、2,5−ジヒドロキシフェニルメチル、2,6−ジヒドロキシフェニルメチル、3,4−ジヒドロキシフェニルメチル、3,5−ジヒドロキシフェニルメチル、3,6−ジヒドロキシフェニルメチル、2−ヒドロキシフェニルエチル、3−ヒドロキシフェニルエチル、4−ヒドロキシフェニルエチル、2−フルオロフェニルメチル、3−フルオロフェニルメチル、4−フルオロフェニルメチル、2,3−ジフルオロフェニルメチル、2,4−ジフルオロフェニルメチル、2,5−ジフルオロフェニルメチル、2,6−ジフルオロフェニルメチル、3,4−ジフルオロフェニルメチル、3,5−ジフルオロフェニルメチル、3,6−ジフルオロフェニルメチル、2−フルオロフェニルエチル、3−フルオロフェニルエチルまたは4−フルオロフェニルエチル、2−クロロフェニルメチル、3−クロロフェニルメチル、4−クロロフェニルメチル、2,3−ジクロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,5−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、3,4−ジクロロフェニルメチル、3,5−ジクロロフェニルメチル、3,6−ジクロロフェニルメチル、2−クロロフェニルエチル、3−クロロフェニルエチル、4−クロロフェニルエチル、2−ブロモフェニルメチル、3−ブロモフェニルメチル、4−ブロモフェニルメチル、2,3−ジブロモフェニルメチル、2,4−ジブロモフェニルメチル、2,5−ジブロモフェニルメチル、2,6−ジブロモフェニルメチル、3,4−ジブロモフェニルメチル、3,5−ジブロモフェニルメチル、3,6−ジブロモフェニルメチル、2−ブロモフェニルエチル、3−ブロモフェニルエチルまたは4−ブロモフェニルエチルである。R中の、場合により置換されたフェニルで置換された最も好適なC〜Cアルキルは、フェニルメチル(ベンジル)、フェニルエチル、トリルメチル、2,3−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジメチルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジメチルフェニルメチル、3,4−ジメチルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチルまたは3,6−ジメチルフェニルメチルである。
【0030】
中の、場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキル基は、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、フェニルメチル(ベンジル)、フェニルエチル、トリルメチル、トリルエチル、2,3−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジメチルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジメチルフェニルメチル、3,4−ジメチルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、3,6−ジメチルフェニルメチル、2−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−メトキシフェニルメチル、メトキシフェニルエチル、ジメトキシフェニルメチル、ジメトキシフェニルエチル、2−ヒドロキシフェニルメチル、3−ヒドロキシフェニルメチル、4−ヒドロキシフェニルメチル、2,3−ジヒドロキシフェニルメチル、2,4−ジヒドロキシフェニルメチル、2,5−ジヒドロキシフェニルメチル、2,6−ジヒドロキシフェニルメチル、3,4−ジヒドロキシフェニルメチル、3,5−ジヒドロキシフェニルメチル、3,6−ジヒドロキシフェニルメチル、2−ヒドロキシフェニルエチル、3−ヒドロキシフェニルエチル、4−ヒドロキシフェニルエチル、2−フルオロフェニルメチル、3−フルオロフェニルメチル、4−フルオロフェニルメチル、2,3−ジフルオロフェニルメチル、2,4−ジフルオロフェニルメチル、2,5−ジフルオロフェニルメチル、2,6−ジフルオロフェニルメチル、3,4−ジフルオロフェニルメチル、3,5−ジフルオロフェニルメチル、3,6−ジフルオロフェニルメチル、2−フルオロフェニルエチル、3−フルオロフェニルエチルまたは4−フルオロフェニルエチル、2−クロロフェニルメチル、3−クロロフェニルメチル、4−クロロフェニルメチル、2,3−ジクロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,5−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、3,4−ジクロロフェニルメチル、3,5−ジクロロフェニルメチル、3,6−ジクロロフェニルメチル、2−クロロフェニルエチル、3−クロロフェニルエチル、4−クロロフェニルエチル、2−ブロモフェニルメチル、3−ブロモフェニルメチル、4−ブロモフェニルメチル、2,3−ジブロモフェニルメチル、2,4−ジブロモフェニルメチル、2,5−ジブロモフェニルメチル、2,6−ジブロモフェニルメチル、3,4−ジブロモフェニルメチル、3,5−ジブロモフェニルメチル、3,6−ジブロモフェニルメチル、2−ブロモフェニルエチル、3−ブロモフェニルエチルまたは4−ブロモフェニルエチルである。R中の、場合により置換されたフェニルで置換された最も好適なC〜Cアルキルは、フェニルメチル(ベンジル)、フェニルエチル、トリルメチル、2,3−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジメチルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジメチルフェニルメチル、3,4−ジメチルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、3,6−ジメチルフェニルメチル、メトキシフェニルメチル、メトキシフェニルエチル、ジメトキシフェニルメチルまたはジメトキシフェニルエチルである。
【0031】
置換基Aのための、場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキル基は、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、フェニルメチル(ベンジル)、フェニルエチル、トリルメチル、トリルエチル、2,3−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジメチルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジメチルフェニルメチル、3,4−ジメチルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、3,6−ジメチルフェニルメチル、2−メトキシフェニルメチル、3−メトキシフェニルメチル、4−メトキシフェニルメチル、メトキシフェニルエチル、ジメトキシフェニルメチル、ジメトキシフェニルエチル、2−ヒドロキシフェニルメチル、3−ヒドロキシフェニルメチル、4−ヒドロキシフェニルメチル、2,3−ジヒドロキシフェニルメチル、2,4−ジヒドロキシフェニルメチル、2,5−ジヒドロキシフェニルメチル、2,6−ジヒドロキシフェニルメチル、3,4−ジヒドロキシフェニルメチル、3,5−ジヒドロキシフェニルメチル、3,6−ジヒドロキシフェニルメチル、2−ヒドロキシフェニルエチル、3−ヒドロキシフェニルエチル、4−ヒドロキシフェニルエチル、2−フルオロフェニルメチル、3−フルオロフェニルメチル、4−フルオロフェニルメチル、2,3−ジフルオロフェニルメチル、2,4−ジフルオロフェニルメチル、2,5−ジフルオロフェニルメチル、2,6−ジフルオロフェニルメチル、3,4−ジフルオロフェニルメチル、3,5−ジフルオロフェニルメチル、3,6−ジフルオロフェニルメチル、2−フルオロフェニルエチル、3−フルオロフェニルエチルまたは4−フルオロフェニルエチル、2−クロロフェニルメチル、3−クロロフェニルメチル、4−クロロフェニルメチル、2,3−ジクロロフェニルメチル、2,4−ジクロロフェニルメチル、2,5−ジクロロフェニルメチル、2,6−ジクロロフェニルメチル、3,4−ジクロロフェニルメチル、3,5−ジクロロフェニルメチル、3,6−ジクロロフェニルメチル、2−クロロフェニルエチル、3−クロロフェニルエチル、4−クロロフェニルエチル、2−ブロモフェニルメチル、3−ブロモフェニルメチル、4−ブロモフェニルメチル、2,3−ジブロモフェニルメチル、2,4−ジブロモフェニルメチル、2,5−ジブロモフェニルメチル、2,6−ジブロモフェニルメチル、3,4−ジブロモフェニルメチル、3,5−ジブロモフェニルメチル、3,6−ジブロモフェニルメチル、2−ブロモフェニルエチル、3−ブロモフェニルエチルまたは4−ブロモフェニルエチルである。置換基Aのための、場合により置換されたフェニルで置換された最も好適なC〜Cアルキルは、フェニルメチル(ベンジル)、フェニルエチル、トリルメチル、トリルエチル、2,3−ジメチルフェニルメチル、2,4−ジメチルフェニルメチル、2,5−ジメチルフェニルメチル、2,6−ジメチルフェニルメチル、3,4−ジメチルフェニルメチル、3,5−ジメチルフェニルメチル、3,6−ジメチルフェニルメチル、2−ヒドロキシフェニルメチル、3−ヒドロキシフェニルメチル、4−ヒドロキシフェニルメチル、2,3−ジヒドロキシフェニルメチル、2,4−ジヒドロキシフェニルメチル、2,5−ジヒドロキシフェニルメチル、2,6−ジヒドロキシフェニルメチル、3,4−ジヒドロキシフェニルメチル、3,5−ジヒドロキシフェニルメチル、3,6−ジヒドロキシフェニルメチル、2−ヒドロキシフェニルエチル、3−ヒドロキシフェニルエチルまたは4−ヒドロキシフェニルエチルである。
【0032】
本明細書に用いられる限りでの用語「シクロアルキル」は、3〜8個の炭素原子を有する、場合により置換されたシクロアルキル基、たとえば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを意味する。
【0033】
シクロアルキルに適する置換基は、アルキルについて名前を挙げられたものから選ぶことができるが、加えて、オキソ基(=O)も、選択肢に加えることができる。
【0034】
中のシクロアルキルは、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロヘプチル、好ましくはシクロプロピルまたはシクロブチルであり、最も好ましくはシクロプロピルである。
【0035】
中のシクロアルキルは、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、シクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルであり、最も好ましくはシクロヘキシルである。
【0036】
本明細書に用いられる限りで、かつ炭素原子の数によって特定されないならば、用語「アルケニル」は、2〜8個の炭素原子、好ましくは2〜4個の炭素原子を有し、少なくとも一個のオレフィン性二重結合を有する、非置換または置換炭化水素鎖基を意味し、異なるそれらの異性体を包含する。例は、ビニルまたはアリルである。本発明の一部としての置換アルケニル基は、(E)または(Z)の立体配置を有することができる。これらの化合物のいずれの異性体形態も、本発明に包含される。
【0037】
アルケニル基に適する置換基は、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる、1〜2個(好ましくは1個)の置換基から選ぶことができる。
【0038】
中のアルケニルは、上記に定義されたとおりであり、好ましくはアリルである。
【0039】
置換基Aのためのアルケニルは、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、ビニル基であるか、またはシアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個(好ましくは1個)の置換基で置換された置換ビニル基である。例は、ビニル、アクリル酸エチルエステル、アクリロニトリル、アクリルアミドである。(E)または(Z)の立体配置は、ともに、本発明に包含されるが、(E)立体配置が好ましい。
【0040】
本明細書に用いられる限りでの用語「ヒドロキシC〜Cアルキル」は、ヒドロキシル基で置換された、上記に定義されたとおりのC〜Cアルキル、好ましくはC〜Cアルキルである。例は、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシブチル、2−ヒドロキシブチル、3−ヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルである。
【0041】
置換基Aのための用語「ヒドロキシC〜Cアルキル」は、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチルまたは2−ヒドロキシエチルである。
【0042】
本明細書に用いられる限りでの式「Z−CH−Y−CH−」は化学基を意味し、式中、YはOまたはNR(Rは、水素または上記に定義されたとおりのC〜Cアルキルであり、好ましくは水素である)を表し;Zは、ヘテロシクリルを表すか、または場合により1〜3個のベンジルオキシ基(好ましくは1〜2個のベンジルオキシ基、より好ましくは1個のベンジルオキシ基)で置換されたアリールを表す。より好適なZは、下記に定義されたとおりの、アリールまたはヘテロシクリル、好ましくはフェニル、または2−ピリジル、3−ピリジルもしくは4−ピリジルを表す。式「−CH−Y−CH−Z」の化学基の例は、ベンジルアミノメチル、ベンジルオキシメチル、(ピリジン−4−イルメチル)アミノメチル、ピリジン−4−イルメトキシメチル、ピリジン−3−イルメトキシメチル、ピリジン−4−イルメトキシメチルまたは4−ベンジルオキシ−ベンジルオキシメチルである。
【0043】
本明細書に用いられる限りでの用語「アリール」は場合により置換されたフェニルおよびナフチルを意味し、この二つはともに、場合により置換された、飽和、部分的に不飽和または芳香族の、単環、二環または三環の複素環または炭素環に、たとえばシクロヘキシルまたはシクロペンチルに、場合によりベンゼン融合する。
【0044】
アリールに適する置換基は、アルキルについて名前を挙げられた1、2、3、4もしくは5個の置換基およびC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素から選ばれることができ;それらは、同一であるか、または互いに異なることができる。アリールに好適な置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素から選ばれる。
【0045】
1個を超える置換基がアリール基に結合している場合、これらの置換基は、同一であるか、または互いに異なることができ、本発明の対象範囲に包含される。たとえば、ジメトキシフェニルは、両方のメトキシ置換基が、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、3,5−および3,6−の位置でフェニル環に結合してよいことを意味する。
【0046】
アリール基の例は、フェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,6−ジメチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,3−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3,6−ジメトキシフェニル、2−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−ヒドロキシフェニル、2,3−ジヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニル、2,5−ジヒドロキシフェニル、2,6−ジヒドロキシフェニル、3,4−ジヒドロキシフェニル、3,5−ジヒドロキシフェニル、3,6−ジヒドロキシフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,6−ジフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3,6−ジクロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、2,3−ジブロモフェニル、2,4−ジブロモフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2,6−ジブロモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、3,5−ジブロモフェニルまたは3,6−ジブロモフェニルである。
【0047】
中のアリールは、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、フェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,6−ジメチルフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニルであり、最も好ましくはフェニルである。
【0048】
本明細書に用いられる限りでの、式「Z−CH−Y−CH−」中のアリールは、好ましくは、下記の基のうち一つを意味する:フェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,6−ジメチルフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、および最も好ましくはフェニル。
【0049】
本明細書に用いられる限りでの、R中の用語「場合により置換されたフェニル」は、1、2、3、4または5個の置換基、好ましくは1、2または3個の置換基、最も好ましくは1または2個の置換基で置換されてよいフェニル基を意味し、この置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれるか、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素もしくは臭素から選ばれ、好ましくは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素;または好ましくはメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノである。R中の「場合により置換されたフェニル」に好適なさらなる実施態様は、2−置換フェニル環であり、より好適なのは3−置換フェニル環である。R中の「場合により置換されたフェニル」に特に好適な実施態様は、3,5−ジ置換フェニル環である。
【0050】
好適な例は、フェニル、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メチルフェニル、2,3−ジメチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、2,5−ジメチルフェニル、2,6−ジメチルフェニル、3,4−ジメチルフェニル、3,5−ジメチルフェニル、3,6−ジメチルフェニル、2−メトキシフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、2,3−ジメトキシフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、3,4−ジメトキシフェニル、3,5−ジメトキシフェニル、3,6−ジメトキシフェニル、2−フルオロフェニル、3−フルオロフェニル、4−フルオロフェニル、2,3−ジフルオロフェニル、2,4−ジフルオロフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、3,5−ジフルオロフェニル、3,6−ジフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3,6−ジクロロフェニル、2−ブロモフェニル、3−ブロモフェニル、4−ブロモフェニル、2,3−ジブロモフェニル、2,4−ジブロモフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2,6−ジブロモフェニル、3,4−ジブロモフェニル、3,5−ジブロモフェニル、3,6−ジブロモフェニル、2−シアノフェニル、3−シアノフェニル、4−シアノフェニル、2,3−ジシアノフェニル、2,4−ジシアノフェニル、2,5−ジシアノフェニル、2,6−ジシアノフェニル、3,4−ジシアノフェニル、3,5−ジシアノフェニルまたは3,6−ジシアノフェニルである。最も好適な、R中の場合により置換されたフェニルは、フェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、2,6−ジクロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、3,5−ジクロロフェニル、3,6−ジクロロフェニルである。
【0051】
本明細書に用いられる限りでの、R中の用語「場合により置換されたベンジル」は、1、2、3、4または5個の置換基、好ましくは1、2または3個の置換基で置換されてよいベンジル基を意味し、この置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれるか、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素もしくは臭素から選ばれ、好ましくは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素である。好適な例は、ベンジル、2−メチルベンジル、3−メチルベンジル、4−メチルベンジル、2,3−ジメチルベンジル、2,4−ジメチルベンジル、2,5−ジメチルベンジル、2,6−ジメチルベンジル、3,4−ジメチルベンジル、3,5−ジメチルベンジル、3,6−ジメチルベンジル、2−メトキシベンジル、3−メトキシベンジル、4−メトキシベンジル、2,3−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシベンジル、2,5−ジメトキシベンジル、2,6−ジメトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、3,5−ジメトキシベンジル、3,6−ジメトキシベンジル、2−ヒドロキシベンジル、3−ヒドロキシベンジル、4−ヒドロキシベンジル、2,3−ジヒドロキシベンジル、2,4−ジヒドロキシベンジル、2,5−ジヒドロキシベンジル、2,6−ジヒドロキシベンジル、3,4−ジヒドロキシベンジル、3,5−ジヒドロキシベンジル、3,6−ジヒドロキシベンジル、2−フルオロベンジル、3−フルオロベンジル、4−フルオロベンジル、2,3−ジフルオロベンジル、2,4−ジフルオロベンジル、2,5−ジフルオロベンジル、2,6−ジフルオロベンジル、3,4−ジフルオロベンジル、3,5−ジフルオロベンジル、3,6−ジフルオロベンジル、2−クロロベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、2,3−ジクロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、2,5−ジクロロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、3,4−ジクロロベンジル、3,5−ジクロロベンジル、3,6−ジクロロベンジル、2−ブロモベンジル、3−ブロモベンジル、4−ブロモベンジル、2,3−ジブロモベンジル、2,4−ジブロモベンジル、2,5−ジブロモベンジル、2,6−ジブロモベンジル、3,4−ジブロモベンジル、3,5−ジブロモベンジル、3,6−ジブロモベンジル、2−シアノベンジル、3−シアノベンジル、4−シアノベンジル、2,3−ジシアノベンジル、2,4−ジシアノベンジル、2,5−ジシアノベンジル、2,6−ジシアノベンジル、3,4−ジシアノベンジル、3,5−ジシアノベンジルまたは3,6−ジシアノベンジルである。より好適な、R中の、場合により置換されたベンジルは、ベンジル、2−クロロベンジル、3−クロロベンジル、4−クロロベンジル、2,3−ジクロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、2,5−ジクロロベンジル、2,6−ジクロロベンジル、3,4−ジクロロベンジル、3,5−ジクロロベンジル、3,6−ジクロロベンジルであり、最も好ましいベンジルは非置換ベンジル基である。
【0052】
1個を超える置換基がベンジル基に結合している場合、これらの置換基は、同一であるか、または互いに異なることができ、本発明の対象範囲に包含される。たとえば、ジメトキシベンジルは、両方のメトキシ置換基が、2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、3,5−および3,6−の位置でフェニル環に結合していてよいことを意味する。
【0053】
本明細書に用いられる限りでの用語「アリール−CH(OH)−」は、上記に定義されたとおりのアリール基で置換されたヒドロキシメチル基を意味する。好適なアリール基は、フェニル基である。
【0054】
本明細書に用いられる限りでの用語「ヘテロシクリル」は、窒素、酸素および硫黄から選ばれる1個以上のヘテロ原子を有する、場合により置換された芳香族または非芳香族の単環式または二環式複素環系、たとえばフリル、1−ピロリル、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−インドリル、2−インドリルまたは3−インドリルを意味する。
【0055】
ヘテロシクリルに適する置換基は、アルキルについて名前を挙げられた1、2、3、4もしくは5個の置換基およびC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素から選ばれることができ;それらは、同一であるか、または互いに異なることができる。ヘテロシクリルに好適な置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素から選ばれる。
【0056】
1個を超える置換基がヘテロシクリル基に結合している場合、これらの置換基は、同一であるか、または互いに異なることができ、本発明の対象範囲に包含される。たとえば、ジメチルピリジルは、両方のメチル置換基が、化学的に可能な位置でピリジルに結合してよいことを意味する。たとえば、両方のメチル置換基は、3,4−、4,5−、5,6−、3,5−、3,6−および4,6−の位置で2−ピリジルに結合してよい。両方のメチル置換基は、2,4−、2,5−、2,6−、4,5−、4,6−および5,6−の位置で3−ピリジルに結合してよい。両方のメチル置換基は、2,3−、2,5−、2,6−および3,5−の位置で4−ピリジルに結合してよい。
【0057】
「置換ヘテロシクリル」についての例は、フリル、メチルフリル、ジメチルフリル、エチルフリル、メトキシフリル、ジメトキシフリル、ヒドロキシフリル、ジヒドロキシフリル、フルオロフリル、ジフルオロフリル、クロロフリル、ジクロロフリル、ブロモフリル、ジブロモフリル、ピロリル、メチルピロリル、ジメチルピロリル、エチルピロリル、メトキシピロリル、ジメトキシピロリル、ヒドロキシピロリル、ジヒドロキシピロリル、フルオロピロリル、ジフルオロピロリル、クロロピロリル、ジクロロピロリル、ブロモピロリル、ジブロモピロリル、ピリジル、メチルピリジル、ジメチルピリジル、エチルピリジル、メトキシピリジル、ジメトキシピリジル、ヒドロキシピリジル、ジヒドロキシピリジル、フルオロピリジル、ジフルオロピリジル、クロロピリジル、ジクロロピリジル、ブロモピリジル、ジブロモピリジル、インドリル、メチルインドリル、ジメチルインドリル、エチルインドリル、メトキシインドリル、ジメトキシインドリル、ヒドロキシインドリル、ジヒドロキシインドリル、フルオロインドリル、ジフルオロインドリル、クロロインドリル、ジクロロインドリル、ブロモインドリルまたはジブロモインドリルである。「ヘテロシクリル」について引用されたすべての例について、これらの置換基は、化学的に可能ないかなる位置に存在することができる。たとえば、メチルピリジルは、メチル置換基が、2−ピリジルの3,4,5もしくは6の位置、または3−ピリジルの2,4,5もしくは6の位置、4−ピリジルの2,3,5もしくは6の位置で結合してよいことを意味する。
【0058】
本明細書に用いられる限りで、式「Z−CH−Y−CH−」中のヘテロシクリルは、好ましくは、上記に定義されたとおりの下記の基の一つ、好ましくは非置換フリル、1−ピロリル、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−インドリル、2−インドリルまたは3−インドリルを、最も好ましくは2−ピリジル、3−ピリジルまたは4−ピリジルを意味する。
【0059】
中のヘテロシクリルは、上記に定義されたとおりであり、好ましくは、非置換フリル、1−ピロリル、2−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、1−インドリル、2−インドリルまたは3−インドリルを意味する。より好ましくは、R中3−ピリジルまたは4−ピリジルであり、最も好ましくは4−ピリジルである。
【0060】
本明細書に用いられる限りで、用語「場合により置換されたヘテロシクリルで置換されたC〜Cアルキル」は、上記に定義されたとおりの場合により置換されたヘテロシクリル基、好ましくは場合により置換されたピリジル基で置換されてよい、上記に定義されたとおりのC〜Cアルキル、好ましくはC〜Cアルキル基を意味するが、このヘテロシクリル基およびピリジル基は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素、好ましくはメチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素から選ばれる1、2、3または4個、好ましくは1または2個の置換基で置換されてよい。例は、フリルメチル、フリルエチル、フリルプロピル、フリルブチル、メチルフリルメチル、メチルフリルエチル、ジメチルフリルメチル、エチルフリルメチル、メトキシフリルメチル、メトキシフリルエチル、ジメトキシフリルメチル、ヒドロキシフリルメチル、ヒドロキシフリルエチル、ジヒドロキシフリルメチル、フルオロフリルメチル、ジフルオロフリルメチル、クロロフリルメチル、クロロフリルエチル、ジクロロフリルメチル、ジクロロフリルエチル、ブロモフリルメチル、ジブロモフリルメチル、ピロリルメチル、ピロリルエチル、ピロリルプロピル、ピロリルブチル、メチルピロリルメチル、メチルピロリルエチル、ジメチルピロリルメチル、エチルピロリルメチル、メトキシピロリルメチル、メトキシピロリルエチル、ジメトキシピロリルメチル、ヒドロキシピロリルメチル、ヒドロキシピロリルエチル、ジヒドロキシピロリルメチル、フルオロピロリルメチル、ジフルオロピロリルメチル、クロロピロリルメチル、クロロピロリルエチル、ジクロロピロリルメチル、ジクロロピロリルメチル、ブロモピロリルメチル、ジブロモピロリルメチル、ピリジルメチル(より具体的な例は、2−ピリジルメチル、3−ピリジルメチル、4−ピリジルメチル)、ピリジルエチル、ピリジルプロピル、ピリジルブチル、メチルピリジルメチル、メチルピリジルエチル、ジメチルピリジルメチル、エチルピリジルメチル、メトキシピリジルメチル、メトキシピリジルエチル、ジメトキシピリジルメチル、ヒドロキシピリジルメチル、ヒドロキシピリジルエチル、ジヒドロキシピリジルメチル、フルオロピリジルメチル、ジフルオロピリジルメチル、クロロピリジルメチル、クロロピリジルエチル、ジクロロピリジルメチル、ジクロロピリジルメチル、ブロモピリジルメチル、ジブロモピリジルメチル、インドリルメチル、インドリルエチル、インドリルプロピル、インドリルブチル、メチルインドリルメチル、メチルインドリルエチル、ジメチルインドリルメチル、エチルインドリルメチル、メトキシインドリルメチル、メトキシインドリルエチル、ジメトキシインドリルメチル、ヒドロキシインドリルメチル、ヒドロキシインドリルエチル、ジヒドロキシインドリルメチル、フルオロインドリルメチル、ジフルオロインドリルメチル、クロロインドリルメチル、クロロインドリルエチル、ジクロロインドリルメチル、ジクロロインドリルメチル、ブロモインドリルメチルまたはジブロモインドリルメチルである。
【0061】
「ヘテロシクリル」について引用されたすべての例に対して、これらの置換基は、化学的に可能ないかなる位置に存在することもできる。たとえば、メチルピリジルは、メチル置換基が、2−ピリジルの3,4,5もしくは6の位置、または3−ピリジルの2,4,5もしくは6の位置、4−ピリジルの2,3,5もしくは6の位置で結合していてよいことを意味する。
【0062】
用語「X」は、SおよびO、好ましくはSを表す。
【0063】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を意味する。
【0064】
側鎖に存在するいかなる官能基(すなわち反応性基)を保護してよく、保護基は、それ自体は公知である、たとえば ”Protective Groups in Organic Synthesis”, 2nd Ed., T.W. Greene and P.G.M. Wutts, John Wiley & Sons, New York, NY, 1991 に記載されたとおりの基である。たとえば、アミノ基は、tert−ブトキシカルボニル(BOC)またはベンジルオキシカルボニル(Z)によって保護することができる。
【0065】
本発明の化合物は、一つ以上の不斉炭素原子を含んでよく、そのため、ラセミ化合物およびラセミ混合物、単一の鏡像異性体、ジアステレオ異性体混合物、ならびに個々のジアステレオ異性体として存在してよい。さらに、本発明の化合物は、オレフィン性二重結合を有する場合に、(E)または(Z)の立体配置を有することができる。また、各キラル中心は、RまたはSの立体配置のものであってよい。これらの化合物のそのような異性体形態は、すべて、本発明に包含される。
【0066】
酸性である式Iの化合物は、塩基、たとえば、アルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウム;アルカリ土類金属水酸化物、たとえば水酸化カルシウム、水酸化バリウムおよび水酸化物マグネシウムなど;有機塩基、たとえばN−エチルピペリジンおよびジベンジルアミンなどとの、薬学的に許容され得る塩を形成することができる。塩基性である式Iの化合物は、無機酸、たとえば、塩酸および臭化水素酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸およびリン酸など、ならびに有機酸、たとえば酢酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、サリチル酸、クエン酸、メタンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸などとの、薬学的に許容され得る塩を形成することができる。そのような塩の形成および単離は、当技術に公知の方法に従って実施することができる。
【0067】
本発明の好適実施態様は、式I〔式中、
が、水素、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり、
【0068】
好ましくは、Rが、C〜C12アルキル、アリール、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり、
【0069】
より好ましくは、Rが、C〜Cアルキル、フェニル、またはフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり、
【0070】
最も好ましくは、Rが、C〜Cアルキル、またはフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
【0071】
が、水素、C〜Cアルケニル、C〜C12アルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり、
【0072】
好ましくは、Rが、C〜Cアルケニル、C〜C12アルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり、
【0073】
より好ましくは、Rが、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり、
【0074】
最も好ましくは、Rが、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキル、またはフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
【0075】
が、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはヘテロシクリルであって、ここで、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく、
【0076】
好ましくは、Rが、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはヘテロシクリルであって、ここで、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく、
【0077】
より好ましくは、Rが、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはヘテロシクリルであって、ここで、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく、
【0078】
最も好ましくは、Rが、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、または場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
【0079】
Aが、C〜C12アルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、アリール−CH(OH)−、C〜Cアルコキシで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、ヘテロシクリルオキシであるか、またはAが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、もしくは1〜4個の該置換基で場合により置換されたヘテロシクリルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
【0080】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ヘテロシクリル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換されたアリールを表し、
【0081】
好ましくは、Aが、C〜Cアルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、アリール−CH(OH)−、C〜Cアルコキシで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、ヘテロシクリルオキシであるか、またはAが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、もしくは1〜4個の該置換基で場合により置換されたヘテロシクリルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
【0082】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ヘテロシクリル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換されたアリールを表し、
【0083】
より好ましくは、Aが、C〜Cアルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、フェニル−CH(OH)−、C〜Cアルコキシで置換されたC〜Cアルキル、C〜Cアルキルカルボニルオキシ、ヘテロシクリルオキシであるか、またはAが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、もしくは1〜4個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
【0084】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換されたフェニルを表し;
【0085】
最も好ましくは、Aが、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜4個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
【0086】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換されたフェニルを表し;
【0087】
Xが、SまたはOを表すが;
【0088】
但し、
(i)RおよびRの一方のみが水素であり;
(ii)XがOであるときは、Rは、アリールであり得ない〕
で示される化合物、ならびにこの化合物の加水分解性エステルまたはエーテル、および薬学的に許容され得るその塩である。
【0089】
本発明のさらなる好適実施態様は、式I〔式中、
【0090】
が、C〜Cアルキルであり、
好ましくは、Rが、C〜Cアルキルであり、
より好ましくは、Rが、イソプロピルであり;
【0091】
が、C〜Cアルキルであり、
好ましくは、Rが、C〜Cアルキルであり、
より好ましくは、Rが、メチルまたはエチルであり、
最も好ましくは、Rが、メチルであり;
【0092】
が、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく、
【0093】
好ましくは、Rが、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜3個の置換基で置換されてよく、
【0094】
より好ましくは、Rが、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、1〜3個の塩素の置換基で置換されてよく、
【0095】
最も好ましくは、Rが、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、1〜2個の塩素の置換基で置換されてよく;
【0096】
Aが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜3個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜2個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいは
【0097】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルまたはフェニルを表し、
【0098】
好ましくは、Aが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜3個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜2個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいは
【0099】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルまたはフェニルを表し、
【0100】
より好ましくは、Aが、フェニルまたはピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいは
【0101】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルまたはフェニルを表し、
【0102】
最も好ましくは、Aが、ピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または
【0103】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルを表し;
【0104】
Xが、SまたはOを表す〕
【0105】
で示される化合物、ならびにこの化合物の加水分解性エステルまたはエーテル、および薬学的に許容され得るその塩である。
【0106】
本発明のもう一つの実施態様は、式I〔式中、
が、水素、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
【0107】
が、水素、C〜C12アルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
【0108】
が、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであって、ここで、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
【0109】
Aが、ヒドロキシC〜Cアルキルまたはアリール−CH(OH)−であるか、あるいは
【0110】
Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、アリールまたはヘテロシクリルを表すか、あるいは
【0111】
Aが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルを意味するか、または1〜4個の該置換基で場合により置換されたヘテロシクリルで置換されたC〜Cアルキルを意味し;
【0112】
Xが、SまたはOを表すが;
【0113】
但し、RおよびRの一方のみが水素である〕
【0114】
で示される化合物、ならびにこの化合物の加水分解性エステルまたはエーテル、および薬学的に許容され得るその塩である。
【0115】
本発明の特に好適な実施態様は、式I(式中、XがSを表す)
【0116】
で示される化合物、ならびにこの化合物の加水分解性エステルまたはエーテル、および薬学的に許容され得るその塩である。
【0117】
式Iの化合物ならびに式Iの化合物の加水分解性エステルまたはエーテルおよび薬学的に許容され得るその塩のより好適な実施態様を、表1に列挙する:
【0118】
【表1】
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
【0119】
本発明が提供するイミダゾロン誘導体は、ヒトまたは動物の身体の処置に役立つ。
【0120】
本発明が提供するイミダゾロン誘導体は、ヒト免疫不全ウイルス逆転写酵素の阻害剤である。したがって、本イミダゾロン誘導体は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により介在される疾患の処置における治療活性物質であり、そのような疾患の処置のための医薬として用いることができる。
【0121】
これらは、特にウイルス疾患、免疫介在性状態または疾患、細菌疾患、寄生虫疾患、炎症性疾患、過増殖性血管疾患、腫瘍および癌を治療するための医薬として用いることができる。
【0122】
とりわけ、本発明の化合物およびそれを含有する医薬組成物は、化学療法剤、ウイルス複製阻害剤および免疫系モジュレーターとして有用であり、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により介在される疾患、およびその他のウイルス疾患、例えば、レトロウイルス感染の処置に(単独で、またはインターフェロンもしくはその誘導体のような他の抗ウイルス剤との組合せで、たとえばポリエチレングリコールとの結合体として)用いることができる。
【0123】
これらは、単独で用いるか、またはその他の治療活性薬剤、たとえば、免疫抑制剤、化学療法剤、抗ウイルス剤、抗生物質、抗寄生虫剤、抗炎症剤、抗真菌剤および/または抗血管過増殖剤と併用することができる。
【0124】
本発明の方法によって製造されるいかなる化合物も、本発明の目的である。
【0125】
本発明の化合物は、下記のスキームに示したとおりに製造することができる。
【0126】
【化7】
Figure 2004514672
【0127】
式中、R、R、R、XおよびZは、式Iの化合物について定義されたとおりである。
【0128】
本発明によれば、式VIII:
【0129】
【化8】
Figure 2004514672
【0130】
〔式中、R、R、RおよびXは、式Iに定義されたとおりである。〕
で示される化合物の製造は、
【0131】
式VII:
【0132】
【化9】
Figure 2004514672
【0133】
〔式中、RおよびRは、式Iに定義されたとおりである〕
で示されるクロロ化合物を、
【0134】
求核剤であるRXH(RおよびXは、式Iに定義されたとおりである)と反応させる工程を含む。
【0135】
この反応を、反応スキーム1(第5反応工程)において、より詳しく説明する。
【0136】
反応スキーム1では、最初の反応工程を、式IIで示されるグリシン誘導体(商業的に入手できるか、または当技術に公知の方法、たとえばグリシンの窒素官能基のアルキル化反応により製造される)を、適切な溶媒中の式IIIで示されるイソシアナート誘導体(商業的に入手できるか、または有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる方法に従って合成される)と、0.5〜1.5当量、好ましくは0.7〜1.3当量、最も好ましくは0.9当量の塩基、たとえば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、N(CH、N(C、N(n−C、N(イソC、好ましくは水酸化ナトリウムの存在下で反応させることで実施する。反応は、好都合には、−5℃から反応混合物の沸騰温度までの反応温度、好ましくは0〜約80℃の反応温度で実施する。場合により、反応は、窒素またはアルゴン雰囲気のような不活性雰囲気下で実施することができる。適切な溶媒は、水、あるいはアルコール(たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノールまたはシクロヘキサノール)、エーテル(たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルまたはジオキサン)、ハロゲン化炭化水素(たとえばジクロロメタンまたはトリクロロメタン)、炭化水素(たとえばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンまたはp−キシレン)または列挙されたこれら溶媒の混合物のような有機溶媒、好ましくは水であり得る。反応の後、この系を、酸、好ましくはHBr、HI、AcOHまたはクエン酸、最も好ましくはHClのようなプロトン性の酸で中和して、式IVで示される尿素を得る。
【0137】
反応の第2工程では、式IVで示される尿素を、環閉鎖反応において、式Vで示されるイミダゾールジオン誘導体に、式IVの化合物を水および酸、好ましくは、HCl、HBr、HI、AcOH、クエン酸またはその他、最も好ましくはHClのようなプロトン性の酸に溶解することによって変換する。反応は、好都合には、室温から反応混合物の沸騰温度までの反応温度、好ましくは、60℃から反応混合物の沸騰温度までの反応温度で実施する。場合により、反応は、エーテル(たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルまたはジオキサン)、ジメチルスルホキシド(DMSO)もしくはジメチルアセトアミドのような極性非プロトン性溶媒、ジクロロメタンもしくはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンもしくはp−キシレンのような炭化水素、または列挙されたこれら溶媒の混合物のような不活性有機溶媒中で実施することができる。
【0138】
反応の第3工程では、式Vで示されるイミダゾールジオン誘導体を、ジメチルホルムアミドのジC〜Cアルキルアセタール、好ましくはジメチルホルムアミドジメチルアセタール(商業的に入手できるか、または有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる方法に従って合成される)と反応させて、ジメチルアミノメチレン基をイミダゾールジオン環に結合し、対応する式VIの化合物を得る。反応は、室温から反応混合物の沸騰温度までの反応温度、好ましくは、60℃から反応混合物の沸騰温度までの反応温度、最も好ましくは80℃から反応混合物の沸騰温度までの反応温度で実施する。場合により、反応は、エーテル(たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルまたはジオキサン)、ジメチルスルホキシド(DMSO)のような極性非プロトン性溶媒、ジクロロメタンもしくはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンもしくはp−キシレンのような炭化水素、または列挙されたこれら溶媒の混合物のような不活性有機溶媒中で実施することができる。
【0139】
反応の第4工程では、式VIで示されるジメチルアミノメチレンイミダゾールジオン誘導体を、US4,345,936に記載されたとおりに、または有機化学に関する教科書から知られるとおりに、対応する式VIIのカルバルデヒドクロロイミダゾロン化合物に変換する。ジメチルアミノメチレン/カルバルデヒドおよびオキソ/塩素交換を含む反応は、フィルスマイヤー反応によるPOClの存在下、またはPCl、SOClもしくは(COCl)のようなその他の塩素化剤の存在下での、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−メチルフェニルホルムアミドまたはN,N−ジフェニルホルムアミドのような二置換ホルムアミド、好ましくはジメチルホルムアミドの存在下で実施してよい。場合により、反応は、窒素またはアルゴン雰囲気のような不活性雰囲気下、室温から反応混合物の沸騰温度までの反応温度、好ましくは、約50〜約150℃の反応温度で実施する。場合により、反応は、エーテル(たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルまたはジオキサン)、ジメチルスルホキシド(DMSO)もしくはN,N−ジメチルアセトアミドのような極性非プロトン性溶媒、ジクロロメタンもしくはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンもしくはp−キシレンのような炭化水素、または列挙されたこれら溶媒の混合物のような不活性有機溶媒中で実施することができる。
【0140】
反応の第5工程では、式VIIで示されるクロロ化合物を、求核性チオールRSHまたは求核性アルコールROH(両薬剤とも、商業的に入手できるか、または有機化学に関する教科書、たとえば J. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる方法に従って合成することができる)と反応させて、対応する式VIIIの化合物を得る。反応は、n−BuLi、水素化ナトリウム、トリアルキルアミン(たとえばトリメチルアミンまたはトリエチルアミン)、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウムのような適切な塩基、好ましくはトリエチルアミン、N−メチルモルホリンまたは炭酸カリウムの存在下、適切な溶媒中で実施する。好都合には、反応は、窒素またはアルゴン雰囲気のような不活性雰囲気下、0℃から反応混合物の沸騰温度までの反応温度、好ましくは、約10〜約60℃の反応温度で実施する。反応に適切な溶媒は、エーテル(たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルまたはジオキサン)、ジメチルスルホキシド(DMSO)もしくはN,N−ジメチルアセトアミドのような極性非プロトン性溶媒、ジクロロメタンもしくはトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンもしくはp−キシレンのような炭化水素、または列挙されたこれらの溶媒の混合物、好ましくはジクロロメタンまたはトリクロロメタンである。
【0141】
式VIIIa:
【0142】
【化10】
Figure 2004514672
【0143】
〔式中、R、RおよびXは、式Iに定義されたとおりであり、R3’は、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、場合により置換されたフェニル、または場合により置換されたベンジルであって、ここで、フェニルまたはベンジルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素もしくは臭素から選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよい〕
で示される新規化合物も、本発明の一部である。
【0144】
反応の第6工程では、式VIIIで示されるアルデヒドを、還元剤の存在下で還元して、対応する式Iaのアルコール誘導体を得る。反応に好都合に用いられる還元剤は、好ましくは、ホウ水素化ナトリウム、またはホウ水素化リチウム、トリアセトキシホウ水素化ナトリウム、触媒上の水素のようなその他の還元剤、あるいは有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsに記載された公知である方法に従って適用される当技術に公知の還元剤である。この還元反応は、好都合には、有機溶媒、たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノールもしくはシクロヘキサノール、好ましくはメタノールもしくはエタノールのようなアルコール性溶媒、またはテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサンもしくはジグリム、好ましくはテトラヒドロフランのようなエーテル、あるいはメタノールとテトラヒドロフランとの、またはエタノールとテトラヒドロフランとのような列挙された溶媒の混合物中で実施する。反応は、約−10〜約60℃の反応温度で、好ましくは室温で実施する。この還元反応は、有機化学に関する教科書、たとえば J. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsに記載されたとおりに実施することもできる。
【0145】
反応の第7工程では、式Iaで示されるアルコール誘導体を、対応する式Ibで示されるエーテル誘導体に誘導体化する。この誘導体化反応は、好都合には、求電子剤L−CH−Z〔式中、Zは、式Iの化合物について定義されたとおりであり、Lは、臭素化物、塩化物、ヨウ化物、トシラート、トリフラート、または有機化学に関する教科書、たとえば J. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる方法によるその他のような離脱基である〕を用いて実施する。反応は、文献に記載されたとおりに、たとえば、水素化ナトリウム、水素化リチウム、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンのような塩基の存在下、テトラヒドロフラン(THF)のような適切な有機溶媒またはジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミドもしくはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)のような極性非プロトン性溶媒、好ましくはDMFもしくはTHF中で、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で実施する。
【0146】
、R、XおよびZが式Iの化合物について定義されたとおりであり、Rが水素である、式IaまたはIbの化合物を合成するには、対応する式VIの化合物を、適切な保護基、たとえば4−メトキシベンジル、ベンジルまたは3,4−ジメトキシベンジルでN−保護し、次いで、反応工程4〜6(および場合により7)に従ってさらに反応させ、最後に、保護化学の教科書(”Protecting Groups in Organic Synthesis”, 2nd ed., Theodora W. Greene & Peter G.M. Wuts, Wiley−Interscience, 1991)から知られる方法に従って、たとえば、水素、およびPd/CまたはPt/Cのような適切な触媒の存在下で脱保護する。R、R、XおよびZが式Iの化合物について定義されたとおりであり、Rが水素である、式IaまたはIbの化合物が得られる。保護反応は、たとえば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミドまたはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、好ましくはジメチルホルムアミドのような極性非プロトン性溶媒中で、水素化リチウムまたは水素化ナトリウム、好ましくは水素化ナトリウムのような塩基の存在下、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で実施する。次いで、反応系を、4−メトキシベンジルクロリド、4−メトキシベンジルブロミド、塩化ベンジル、臭化ベンジル、3,4−ジメトキシベンジルクロリドまたは3,4−ジメトキシベンジルブロミドのような適切な保護剤を用い、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で処理して、式VIのN−保護された化合物を得る。脱保護反応は上記のとおり実施する。
【0147】
、R、XおよびZが式Iの化合物について定義されたとおりであり、Rが水素である、式IaまたはIbの化合物を合成するには、Rが4−メトキシベンジル、ベンジルまたは3,4−ジメトキシベンジルのような、文献から知られるN−保護基である、式IIIの化合物(商業的に入手できるか、または文献から知られる方法に従って合成される)を、反応工程1〜6(および場合により7)に従って反応させ、最後に、文献から知られる条件下で脱保護する。保護反応は、たとえば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミドまたはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、好ましくはジメチルホルムアミドのような極性非プロトン性溶媒中で、水素化リチウムまたは水素化ナトリウムのような塩基、好ましくは水素化ナトリウムのような塩基の存在下、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で実施する。次いで、反応系を、4−メトキシベンジルクロリド、4−メトキシベンジルブロミド、塩化ベンジル、臭化ベンジル、3,4−ジメトキシベンジルクロリドまたは3,4−ジメトキシベンジルブロミドのような適切な保護剤により、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で処理して、式VIのN−保護された化合物を得る。
【0148】
脱保護反応は、たとえば、(上記のとおりの)パラジウム担持炭または白金担持炭のような触媒の存在中、水素下で実施する。R、R、XおよびZが式Iの化合物について定義されたとおりであり、Rが水素である、対応する式IaまたはIbの化合物が得られる。
【0149】
場合により、R、XおよびZが式Iの化合物について定義されたとおりであり、RまたはRが水素であり、RまたはRの他方が式Iの化合物について定義されたとおりである、式IaまたはIbの化合物を、R、R、R、XおよびZが式Iの化合物について定義されたとおりである、対応する式IaまたはIbの化合物に変換することもできる。反応は、好都合には、求電子剤R−LまたはR−L〔式中、RおよびRは、式Iの化合物について定義されたとおりであるが、水素ではなく、Lは、臭素化物、塩化物、ヨウ化物、トシラート、トリフラート、または有機化学に関する教科書、たとえば J. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる方法によるその他のような離脱基である〕を用いて実施する。反応は、文献に記載されたとおりに、たとえば、水素化ナトリウム、水素化リチウム、炭酸カリウムまたはトリエチルアミンのような塩基の存在下、テトラヒドロフラン(THF)、またはジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルアセトアミドもしくはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、好ましくはDMFもしくはTHFのような極性非プロトン性溶媒のような適切な有機溶媒中で、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で実施する。
【0150】
【化11】
Figure 2004514672
【0151】
式中、R、R、RおよびXは、式Iの化合物について定義されたとおりであり、Rは、式Iの化合物について定義されたとおりの、アルキル、アリール、場合により置換されたフェニルもしくは場合により置換されたヘテロシクリル、またはC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシもしくはヘテロシクリルオキシで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいはRは、メチル基とともに、式Iの化合物について定義されたとおりの、場合により置換されたC〜Cアルケニルを形成する。
【0152】
反応スキーム2では、最初の反応工程を実施して、式VIIIで示されるアルデヒドを、式R MgHal〔式中、Rは、式Iの化合物について定義されたとおりの、アルキル、アリール、場合により置換されたフェニルもしくは場合により置換されたヘテロシクリル、またはC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシもしくはヘテロシクリルオキシで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいはRは、メチル基とともに、式Iの化合物について定義されたとおりの、場合により置換されたC〜Cアルケニルを形成し、Halは、塩素、臭素もしくはヨウ素、好ましくは塩素である〕で示されるグリニャール試薬(商業的に入手できるか、または有機化学に関する教科書、たとえば J. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsに従って合成される)で誘導体化して、対応する式Icで示されるアルコール誘導体を得る。この誘導体化反応は、好都合には、不活性溶媒、たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、ジグリムのようなエーテル、または列挙されたこれら溶媒の混合物、好ましくはテトラヒドロフラン中で、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で実施する。一般的には、誘導体化反応は、有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsに記載されたとおりに実施することもできる
【0153】
反応の第2工程では、式Icで示されるアルコール誘導体のメチルヒドロキシル基を、脱酸素化反応を通じて対応するメチレン基に変換して、式Idの化合物を得る。この反応は、好都合には、トリフルオロ酢酸(TFA)のような鉱酸またはSnCl〔D.L. Comins et al., Tet. Lett., 1986, 27, 1869に記載〕のようなルイス酸、好ましくはトリフルオロ酢酸を用いて溶解した、トリメチルシラン、トリエチルシランまたはトリプロピルシラン、好ましくはトリエチルシランのようなトリアルキルシランの存在下、0〜80℃の反応温度、好ましくは約5〜約50℃の反応温度で実施する。あるいは、還元反応を、EP 0627423に記載されたとおり、P2I4の存在下で実施することもできる。
【0154】
置換基が上記に定義されたとおりであり、Rが水素である、式IcまたはIdの化合物を合成するには、対応する式VIの化合物を、反応スキーム1に記載されたとおりにN−保護し、さらに、反応スキーム1の反応工程4〜5に従って反応させ、次いで、反応スキーム2に従って反応させ、最後に、反応スキーム1に記載されたとおりに脱保護する。
【0155】
置換基が上記に定義されたとおりであり、Rが水素である、式IcまたはIdの化合物を合成するには、Rが4−メトキシベンジルのようなN−保護基である式VIIIの化合物(反応スキーム1に従って製造される)を、反応スキーム2に従って反応させ、最後に、反応スキーム1に記載されたとおりに脱保護する。
【0156】
場合により、置換基が上記に定義されたとおりであり、RまたはRが水素であり、RまたはRの他方が上記に定義されたとおりである、式IcまたはIdの化合物は、R、R、R、XおよびZが上記に定義されたとおりである、対応する式IcまたはIdの化合物に変換することもできる。この反応は、反応スキーム1について記載されたとおりに実施する。
【0157】
【化12】
Figure 2004514672
【0158】
式中、R、R、R、R、XおよびZは、式Iの化合物について定義されたとおりである。
【0159】
反応スキーム3では、最初の反応工程を実施して、式VIIIで示されるアルデヒドを、式RN(H)CH−Z(RおよびZは、式Iの化合物について定義されたとおりである)で示される第1級または第2級アミンとの還元的アミノ化反応を通じて、対応する式Ieで示されるアミン化合物に誘導体化する。式RN(H)CH−Zで示されるアミンは、商業的に入手できるか、または有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる方法に従って合成することができる。還元的アミノ化反応は、有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms, and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる。この反応は、不活性溶媒、たとえばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンまたはp−キシレン、好ましくはトルエンのような炭化水素中で、約60℃からほぼ有機溶媒の沸騰温度までの反応温度で実施してよい。反応系を冷却した後、有機溶媒を蒸発させ、残渣を、アルコール性溶媒またはエーテル、たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノールもしくはシクロヘキサノール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサンもしくはジグリム、好ましくはメタノール、エタノールまたはテトラヒドロフラン、あるいは列挙された溶媒の混合物に溶解する。pHを、4.0〜6.0の範囲内、好ましくは4.5〜5.5の範囲内に、無機酸、たとえば塩酸、臭化水素酸のようなハロゲン化水素酸、硫酸、硝酸もしくはリン酸など、または有機酸、たとえば酢酸、ギ酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸、サリチル酸、クエン酸、メタンスルホン酸およびp−トルエンスルホン酸などで調整する。次いで、系を、シアノホウ水素化物、ホウ水素化ナトリウム、NaBH、BH−THF、BH−SMe、カテコールボラン、その他の当技術に公知のもののような適切な還元剤、好ましくはシアノホウ水素化ナトリウムまたはNaBH(OAc)と、約−10〜約60℃の反応温度、好ましくは室温で反応させた。
【0160】
置換基が上記に定義されたとおりであり、Rが水素である、式Ieの化合物を合成するには、対応する式VIの化合物を、反応スキーム1について記載されたとおりの適切な保護基でN−保護し、反応スキーム1の反応工程4〜5に従ってさらに反応させ、次いで、反応スキーム3に従って反応させ、最後に、反応スキーム1について記載されたとおりに脱保護する。
【0161】
置換基が上記に定義されたとおりであり、Rが水素である、式Ieの化合物を合成するには、Rが、4−メトキシベンジルのようなN−保護基である式VIIIの化合物(反応スキーム1に従って製造される)を、反応スキーム3に従って反応させ、最後に、反応スキーム1について記載されたとおりに脱保護する。
【0162】
場合により、置換基が式Iの化合物について定義されたとおりであり、RまたはRが水素であり、RまたはRの他方が式Iの化合物について定義されたとおりである、式Ieの化合物は、R、R、R、XおよびZが式Iの化合物について定義されたとおりである、対応する式Ieの化合物に変換することもできる。この反応は、反応スキーム1について記載されたとおりに実施する。
【0163】
【化13】
Figure 2004514672
【0164】
式中、R、R、RおよびXは、式Iの化合物について定義されたとおりであり、Rは、水素、アルキル、保護されたヒドロキシC〜Cアルキル、または式Iの化合物について定義されたとおりの場合により置換されたフェニルもしくは場合により置換されたヘテロシクリル、またはC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシもしくはヘテロシクリルオキシで置換されたC〜Cアルキルである。
【0165】
反応スキーム4では、最初の反応工程を実施して、式VIIIの化合物のアルデヒド官能基を、ウィッティッヒ−ホルナー反応を通じて、Rが上記に定義されたとおりである式(EtO)P(=O)(CH)Rで示されるホスホン酸ジアルキル(商業的に入手できるか、または有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsから知られる方法に従って合成される)と反応させて、式Ifで示されるオレフィン性化合物を得る。この反応は、文献に記載された方法と同様に、たとえば、有機溶媒、たとえばジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、好ましくは無水テトラヒドロフランのような無水エーテル中の、n−BuLiまたは好ましくは水素化ナトリウムのような強塩基の存在中で、窒素またはアルゴン雰囲気のような不活性雰囲気下、0〜80℃の反応温度、好ましくは約5〜約50℃の反応温度で実施する。場合により、式Ifで示されるオレフィン性化合物は、他のカップリング反応、たとえばウィッティッヒ反応を通じて得ることができる。
【0166】
反応の第2工程では、式Ifの化合物のオレフィン性基を、対応する式Igの化合物に水素化する。この反応は、文献に記載された方法と同様に、たとえば、水素下で、適切な溶媒中の水素化触媒の存在下、0〜80℃の反応温度、好ましくは約5〜約50℃の反応温度で実施する。水素圧は、約0〜約100気圧、好ましくは約0〜約50気圧、最も好ましくは約0〜約20気圧であることができる。この反応に用いられる水素化触媒は、活性炭素またはAlのような担持材料上の貴金属(たとえばPt、PdまたはRh)、あるいは一般的には有機化学に関する教科書、たとえばJ. March (1992), ”Advanced Organic Chemistry: Reactions, Mechnisms and Structure”, 4th ed., John Wiley & Sonsに記載されたような、普通に知られている触媒の一つであることができる。好適な水素化触媒は、Pd担持活性炭素またはラネーニッケルである。水素化反応に適切な溶媒は、アルコール(たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクタノールまたはシクロヘキサノール)、エーテル(たとえばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジブチルエーテルまたはジオキサン)、ジメチルスルホキシド(DMSO)もしくはN,N−ジメチルアセトアミドのような極性非プロトン性溶媒、エステル(たとえば酢酸エチル)、ハロゲン化炭化水素(たとえばジクロロメタンまたはトリクロロメタン)、炭化水素(たとえばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレンまたはp−キシレン)、または列挙されたこれら溶媒の混合物のような有機溶媒である。好適な溶媒はエステルであり、最も好適な溶媒は酢酸エチルである。
【0167】
が保護されていないヒドロキシC〜Cアルキルである式Igの化合物を合成するには、式Igの化合物の保護されたヒドロキシル基を、たとえば ”Protecting Groups in Organic Synthesis”, 2nd ed., Theodora W. Greene & Peter G.M. Wuts, Wiley−Interscience, 1991に記載されたような当技術から知られる方法に従って脱保護する。
【0168】
置換基が上記に定義されたとおりであり、Rが水素である、式Igの化合物を合成するには、対応する式VIの化合物を、反応スキーム1に記載されたとおりに、適切な保護基でN−保護し、さらに、反応スキーム1の反応工程4〜5に従って反応させ、次いで、反応スキーム4に従って反応させ、最後に、反応スキーム1に記載されたとおりに脱保護する。
【0169】
置換基が上記に定義されたとおりであり、Rが水素である、式Igの化合物を合成するには、Rが4−メトキシベンジルのようなN−保護基である式VIIIの化合物(反応1に従って製造される)を、反応スキーム4に従って反応させ、最後に、文献から知られる条件下、たとえばパラジウム担持木炭または白金担持木炭のような触媒の存在中の水素下で脱保護する。
【0170】
場合により、置換基が上記に定義されたとおりであり、RまたはRが水素であり、RまたはRの他方が上記に定義されたとおりである、式Igの化合物を、置換基が上記に定義されたとおりである、対応する式Igの化合物に変換することもできる。反応は、反応スキーム1について記載されたとおりに実施する。
【0171】
アッセー方法:HIV−1逆転写酵素アッセー:阻害剤のIC50の決定
HIV−1RTアッセーを、精製された組換え酵素、およびポリ(rA)/オリゴ(dT)16という鋳型プライマーを用い、96穴のミリポアフィルターマットNOB50というプレートにて、50μlの総量で実施する。アッセーの構成要素は、50mM トリス/HCl、50mM NaCl、1mM EDTA、6mM MgCl、5μM dTTP、0.1μCi〔H〕dTTP、2.5μg/mlオリゴ(dT)16にプレアニーリングされた5μg/mlポリ(rA)、および10%の最終濃度のDMSO中のある範囲の濃度の阻害剤である。反応は、5nMのHIV−1RTを加えることによって開始し、37℃で30分間インキュベートした後、氷冷20%TCA50μlの添加によって停止し、4℃で30分間沈澱させる。沈澱は、プレートにバキュームを適用し、次いで2x200μlの10%TCA、および2x200μlの70%エタノールで洗浄することによって捕集する。最後に、プレートを乾燥し、1ウェルあたり15μlのシンチレーション液を加えた後、Wallac Microbeta 1450にて放射能を計算する。IC50は、log10〔阻害剤濃度〕に対する阻害%をプロットすることによって算出する。
【0172】
抗ウイルスアッセー方法
抗HIV抗ウイルス活性は、Pauwelsら〔Pauwels et al., 1988, J. Virol. Methods, 20: 309−321〕の方法の適合を用いて査定する。この方法は、HIV感染Tリンパ芽球状細胞(MT4細胞)を感染により介在される細胞死から防護できる化合物の能力に基づく。アッセーの指標を、培地の細胞生存率が50%維持される化合物の濃度(「50%阻害濃度」、IC50)として算出する。培地の細胞生存率は、黄色の可溶性3−〔4,5−ジメチルチアゾール−2−イル〕−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)の取込み、および紫色の不溶性ホルマザン塩へのその還元によって決定する。可溶化の後、分光光度法の方法を用いて、ホルマザン生成物の量を測定する。
【0173】
対数増殖期のMT4細胞を、200〜500μlの総量中の、HIVのHXB2株により1細胞あたり0.0001感染単位の多重度で感染された合計2x10個の細胞数に調製する。細胞をウイルスとともに37℃で1時間インキュベートしてから、ウイルスを除去する。次いで、細胞を、0.01Mリン酸緩衝生理食塩水、pH7.2で洗浄した後、培地に再懸濁させて、連続希釈した試験化合物とともに培地中にてインキュベートする。用いた培地は、フェノールレッドを加えず、ペニシリン、ストレプトマイシン、L−グルタミンおよび10%ウシ胎児血清を補充したRPMI1640(GM10)である。
【0174】
試験化合物は、ジメチルスルホキシド(DMSO)中2mMの溶液として調製する。次いで、4回の反復の、GM10中の連続的な2倍希釈を調製し、50μlの量を、625〜1.22の最終ナノモル濃度範囲にわたって、96穴プレートに入れる。次いで、50μlのGM10および3.5x10個の感染細胞を各ウェルに加える。細胞を全く含まない(ブランク)、未感染細胞を含む(生存率100%;4反復)、および化合物なしに感染細胞を含む(総ウイルス介在細胞死;4反復)対照培地も調製する。次いで、培地を、空気中に5%のCOを含む湿潤化雰囲気中で、37℃で5秒間インキュベートする。
【0175】
5mg/mlのMTTの新鮮な溶液を、0.01Mリン酸緩衝生理食塩水、pH7.2中に調製し、20μlを各培地に加える。培地を、前記のとおりに2時間さらにインキュベートする。次いで、これを、上下のピペット操作および酸性化イソプロパノール中のトリトンX−100(イソプロパノール中濃HClの1:250混合液中10容量%のトリトンX−100)170μlにより混合する。さらに混合することによってホルマザン沈澱を完全に可溶化したときの、培地の吸光度(OD)を、540nmおよび690nmの波長(690nmの読みは、ウェル間のアーチファクトに対するブランクとして用いた)で測定した。そうして、各々の処理された培地についての防御%を、下記の方程式から算出した:
【0176】
防御%=〔(薬物処理培地のOD)−(未処理のウイルス対照培地のOD)〕/〔(未感染培地のOD)−(未処理ウイルス対照培地のOD)〕x100%
【0177】
次いで、IC50を、log10〔薬物濃度〕に対する防御%のグラフのプロットから得た。
【0178】
アッセーでは、式Iの化合物は、約0.5〜約5,000nMの活性のHIVIC50の範囲にわたり、好適化合物は、約0.5〜約750nM、より好ましくは約0.5〜300nM、最も好ましくは約0.5〜50nMの範囲の活性を有する。
【0179】
【表2】
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
【0180】
本発明が提供するイミダゾロン誘導体は、治療上不活性な担体とともに、製剤の形態での医薬として用いることができる。この製剤は、経腸的、たとえば経口的に、錠剤、被覆錠剤、糖衣錠、硬および軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤もしくは懸濁剤の形態で、または経鼻的に、たとえば経鼻噴霧剤の形態で投与することができる。それらは、経直腸的に、たとえば坐薬の形態で、または非経腸的に(たとえば筋内、静脈内または皮下に)、たとえば注射液の形態で投与することもできる。
【0181】
製剤を製造するには、このイミダゾロン誘導体を、治療上不活性な、無機または有機担体とともに配合することができる。
【0182】
そのような担体として、乳糖、トウモロコシ澱粉またその誘導体、タルク、ステアリン酸またはその塩を、たとえば錠剤、被覆錠剤、糖衣錠および硬ゼラチンカプセル剤に用いることができる。
【0183】
軟ゼラチンカプセル剤に適する担体は、たとえば、植物油、蝋、脂肪、半固体および液体ポリオールなどである。
【0184】
注射液の製造に適する担体は、たとえば、水、生理食塩水、アルコール、ポリオール、グリセリン、植物油などである。天然油または硬化油、蝋、脂肪、半液体または液体ポリオールなどは、坐薬の製造に適する担体である。本発明の製剤は、徐放性配合物その他の適切な配合物として供されてもよい。
【0185】
この製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味剤、着色剤、香味剤、浸透圧を調整するための塩類、緩衝剤、マスキング剤または酸化防止剤を含有することもできる。
【0186】
該製剤は、上に列挙されたもののような、その他の治療活性を有する薬剤を含有してもよい。
【0187】
本発明が提供するイミダゾロン誘導体は、免疫介在性状態もしくは疾患、ウイルス疾患、細菌疾患、寄生虫疾患、炎症性疾患、過増殖性血管疾患、腫瘍または癌の処置に用いてよい。
【0188】
投与量は、広い限度内で変化することができ、当然、各々の特定の症例における個々の必要条件に調整される。
【0189】
単一療法および/または併用療法で、1日あたり約0.01〜約100mg/体重kgの投与量レベルを、一般的には、1日あたり約1〜5回投与する。典型的な製剤は、約5〜95重量%の活性化合物を含有する。一日投与量は、単回投与量として、または分割投与量として投与することができる。
【0190】
本発明が提供するイミダゾロン誘導体またはその医薬は、単一療法および/または併用療法における用途としてよい、すなわち、治療は、1種類またはそれ以上の追加の治療活性物質の投与と共同であってよい。そのような投与は、治療が併用療法であるとき、本発明のイミダゾロン誘導体の投与に対して同時であっても、逐次的であってもよい。したがって、同時投与は、本明細書に用いられる限り、共同もしくは組合せた同時の、または互いの前もしくは後の、薬剤の投与を包含する。
【0191】
処置に対する本明細書における言及は、予防、ならびに存在する状態の治療にも拡大されることが理解される。疾患または状態の処置は、本明細書に用いられる限り、該疾患もしくは状態またはその臨床的症状の予防、抑制、後退、逆転、緩和もしくは軽減も包含する。用語「被験体」は、本明細書に用いられる限り、ヒトその他の哺乳動物を包含する、動物を意味する。
【0192】
下記の実施例で用いた略号は下記の意味を有する:
MS    質量分析法
ES    電子スプレー
EI    電子衝撃
NMR   核磁気共鳴分光分析法
DMF   N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO  ジメチルスルホキシド
rt    室温
min     分
h      時間
d      日
温度はすべて摂氏(℃)で示される。
【0193】
記載されたNMRスペクトルは、Bruker DRXという400MHz分光計にて、プローブ温度を300Kに設定して記録した。
【0194】
「(M+;EI)」によって示される質量スペクトルは、電子衝撃(EI)の条件下、THERMOQUEST MAT95 Sにて、200℃の線源温度で記録した。その他の質量スペクトルは、電子スプレーイオン化スペクトル(ESI)条件下で、下記の機械の一つにて記録した:
【0195】
(a)THERMOQUEST SSQ 7000〔溶媒:90%アセトニトリル/水中の0.085%TFA、流速:100μl/分、毛細管:250℃、スプレー電圧:5KV、シースガス(Sheath gas):約5.6kg/cm(80psi)〕、または
【0196】
(b)LC−MSシステム(質量スペクトルに接続された液体クロマトグラム)
THERMOQUEST TSQ 7000 ELECTROSPRAYまたはMICROMASS PLATFORM ELECTROSPRAY〔溶媒:水中の0.1%TFA、または90%アセトニトリル/水中の0.085%TFAもしくはアセトニトリル中の0.085%TFA〕。
【0197】
公知化合物である出発原料に関しては、これらのうちいくつかは商業的供給者から購入してよい。公知であるその他の出発原料およびその類似体は、当技術に周知の方法によって製造することができる。商業的供給者から入手できる化合物の例ならびにその他の化合物およびその類似体の合成に対する引用は、下記に与えられている:
【0198】
本発明の方法によって製造される化合物は、本発明の目的でもある。
【0199】
下記の例は、本発明を例示する:
【0200】
例1
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(ヒドロキシメチル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
テトラヒドロフラン4mlおよびエタノール1ml中の、5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド117mgとホウ水素化ナトリウム33mgとの混合物を、室温で3時間撹拌した。反応混合物の容量を減少させ、残渣を酢酸エチル/ヘキサン(1:1、次いで2:1、次いで100%酢酸エチル)を溶離に用いた、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、白色結晶113mgを得た。質量スペクトル(ES)m/z347〔M+H〕
【0201】
出発原料は、下記のとおり製造した:
【0202】
中間体1A
5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド
ジクロロメタン50ml中の5−クロロ−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド4.16gの溶液に、3,5−ジクロロチオフェノール4.4gおよびトリエチルアミン6.8mlを加えた。混合物を、窒素下、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、濃縮し、酢酸エチルと2N塩酸との間に分配した。有機層を、2N塩酸のさらなるアリコートおよびブラインで洗浄し、次いで乾燥し、濾過し、乾くまで蒸発させた。残渣は放置したところ結晶化して、固体を与え、これをジエチルエーテルで粉砕して、白色固体5gを得た。質量スペクトル(ES)m/z344〔M+H〕
【0203】
中間体1B
5−クロロ−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド
オキシ塩化リン30mlおよびジメチルホルムアミド5ml中の5−ジメチルアミノメチレン−3−イソプロピル−1−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン6.5gの溶液を、100℃に2時間加熱した。この時間後に、反応混合物を、室温まで冷却し、氷水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を、乾燥し、濾過し、蒸発させて、4.16gを黄色の針状物として得た。質量スペクトル(EI)m/z202M
【0204】
中間体1C
5−ジメチルアミノメチレン−3−イソプロピル−1−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
3−イソプロピル−1−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン13.4gとジメチルホルムアミドジメチルアセタール13.6mlとの混合物を、週末を通して100℃に加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、金色の油状物9.9gを得た。質量スペクトル(EI)m/z211M
【0205】
中間体1D
3−イソプロピル−1−メチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
水50ml中の(3−イソプロピル−1−メチルウレイド)酢酸14.9gと濃塩酸50mlとの混合物を、2時間還流させた。混合物を冷却したところで、水で希釈し、酢酸エチルで抽出して、無色の油状物13.4gを得た。質量スペクトル(EI)m/z156M
【0206】
中間体1E
(3−イソプロピル−1−メチルウレイド)酢酸
水75ml中の水酸化ナトリウム4gの溶液に、サルコシン10gを一部分ずつ加えた。溶液を冷却し、イソシアン酸イソプロピル11.5mlで処理した。2時間後、反応混合物をジエチルエーテルで洗浄し、水相を濃HClで<pH2まで酸性化した。生成物を酢酸エチルで2回抽出して、白色固体10.45gを得て、これを次の工程に用いた。
水相を放置した後にさらに抽出して、次の生成物である無色の油状物5.5gを得た。
【0207】
例2
5−(ベンジルオキシメチル)−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
ジメチルホルムアミド1ml中の4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(ヒドロキシメチル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン50mgに、水素化ナトリウム(油中の60%分散)7mgを加えた。反応混合物を、水素ガスの放出が停止するまで、室温で30分間撹拌した。次いで、溶液を臭化ベンジル20μlで処理し、撹拌を1時間続けた。反応混合物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を、分離し、乾燥し、乾くまで蒸発させて、油状残渣190mgを得た。この残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を溶離に用いた、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物55mgを得た。質量スペクトル(ESI)m/z437〔M+H〕
【0208】
例3
5−(ベンジルオキシメチル)−4−(3,5−ジクロロフェノキシ)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
ジメチルホルムアミド5ml中の4−(3,5−ジクロロフェノキシ)−5−ヒドロキシメチル−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン115mgに、水素化ナトリウム(油中の60%分散)15mgを加えた。反応混合物を、水素ガスの放出が停止するまで、室温で30分間撹拌した。次いで、溶液を、溶液を臭化ベンジル45μlで処理し、撹拌を1時間続けた。反応混合物を酢酸エチルと水とに分配した。有機層を、分離し、乾燥し、乾くまで蒸発させて、油状残渣190mgを得た。この残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(1:1)を溶離に用いた、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物41mgを得た。質量スペクトル(ESI)m/z421〔M+H〕
【0209】
出発原料は、下記のとおり製造した:
【0210】
例3A
4−(3,5−ジクロロフェノキシ)−5−ヒドロキシメチル−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
メタノール5ml中の、5−(3,5−ジクロロフェノキシ)−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド100mgとホウ水素化ナトリウム13mgとの混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、容量において減少させ、次いで酢酸エチルに溶解した。溶液を、水洗し、乾燥し、乾くまで蒸発させて、無色の針状物115mgを得た。質量スペクトル(ESI)m/z331〔M+H〕
【0211】
例3B
5−(3,5−ジクロロフェノキシ)−1−イソプロピル−3−メチル−2,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド
ジメチルホルムアミド3ml中の3,5−ジクロロフェノール163mgの溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散として)26mgを一部分ずつ加えた。反応混合物を、水素ガスの放出が停止するまで撹拌し、次いで5−クロロ−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド200mgで処理した。混合物を、室温で終夜撹拌した。反応混合物を、酢酸エチルで希釈し、希水酸化ナトリウム溶液で洗浄した。有機層を、乾燥し、濾過し、蒸発させて、淡黄褐色の固体341mgを得た。質量スペクトル(ESI)m/z437、438〔M+H〕
【0212】
例4
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(ヒドロキシメチル)−3−イソプロピル−1−(4−メトキシベンジル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
メタノール5ml中の、5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−イソプロピル−3−(4−メトキシベンジル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド50mgとホウ水素化ナトリウム5mgとの混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物を、容量において減少させ、酢酸エチルに溶解し、水洗し、乾燥し、蒸発させて、白色固体50mgを得た。質量スペクトル(ESI)m/z453〔M+H〕
【0213】
出発原料は、下記のとおり製造した:
【0214】
中間体4A
5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−イソプロピル−3−(4−メトキシベンジル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド
ジクロロメタン25ml中の5−クロロ−1−イソプロピル−3−(4−メトキシベンジル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボアルデヒド1.99gの溶液に、3,5−ジクロロチオフェノール1.2gおよびトリエチルアミン2mlを加えた。混合物を、窒素下、室温で18時間撹拌した。反応混合物を、濃縮し、酢酸エチルと2N塩酸とに分配した。有機層を、2N塩酸のさらなるアリコートおよびブラインで洗浄し、次いで乾燥し、濾過し、乾くまで蒸発させた。残渣は放置したところ結晶化して、固体を与え、これをジエチルエーテルで粉砕して、白色固体1.4gを得た。質量スペクトル(ESI)m/z451〔M+H〕
【0215】
中間体4B
5−クロロ−1−イソプロピル−3−(4−メトキシベンジル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド
5−ジメチルアミノメチレン−3−イソプロピル−1−(4−メトキシベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオン1.99gと、オキシ塩化リン10mlとジメチルホルムアミド2mlとの混合物を、100℃で2時間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。未精製生成物を、蒸発させた後、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、油状物2.2gを得た。質量スペクトル(ESI)m/z309〔M+H〕
【0216】
中間体4C
5−ジメチルアミノメチレン−3−イソプロピル−1−(4−メトキシベンジル)イミダゾリジン−2,4−ジオン
ジメチルホルムアミド2ml中の5−ジメチルアミノメチレン−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン100mgの溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散として)425mgを加えた。混合物を、水素ガスの放出が停止するまで、撹拌した。次いで、溶液を、4−メトキシベンジルクロリド1.5mlで処理し、撹拌を室温で終夜続けた。混合物を、酢酸エチルと水とに分配し、有機層を、乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣を、1:1の酢酸エチル:ヘキサンで溶離するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物85mgを得た。HNMR(400MHz、ジュウテリオクロロホルム):δ=1.40(6H, d, J=7Hz), 3.02(6H, s), 3.72(3H, s), 4.38(1H, septet, J=7Hz), 4.60(2H, s), 5.96(1H, s), 6.80(2H, d, J=8Hz), 7.05(2H, d, J=8Hz)。
【0217】
中間体4D
5−ジメチルアミノメチレン−3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン
3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン5gとジメチルホルムアミド5mlとの混合物を、100℃で3秒間加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、橙色の固体2gを得た。HNMR(400MHz、ジュウテリオクロロホルム):δ=1.42 (6H, d, J=7Hz), 3.11 (6H, s), 4.40 (1H, septet, J=7Hz), 6.64 (1H, s), 9.55 (1H, br s)。
【0218】
中間体4E
3−イソプロピルイミダゾリジン−2,4−ジオン
水75ml中の水酸化ナトリウム3.6gの溶液に、グリシン7.5gを加えた。溶液を、5℃に冷却し、イソプロピルイソシアナート9.8mlで処理した。5時間後、反応混合物を、スラリーに滴加した濃塩酸50mlで中和した。この混合物を、2時間還流させ、次いで室温まで冷却した。生成物を酢酸エチルで抽出して、無色の油状物10.9gを得た。HNMR(400MHz、ジュウテリオクロロホルム):δ=1.45 (6H, d, J=7Hz), 3.92 (2H, s), 4.35 (1H, septet, J=7Hz), 6.39 (1H, br s)。
【0219】
例5
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(2−ヒドロキシベンジル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
テトラヒドロフラン5ml中の4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(ヒドロキシメチル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン100mgと、フェノール30mgとトリフェニルホスフィン100mgとの0℃の溶液に、テトラヒドロフラン5ml中のジイソプロピルアゾジカルボキシラート70μlを20分間にわたって加えた。反応を、終夜撹拌し、室温まで暖めた。次いで、混合物を、酢酸エチルで希釈し、0.5N塩酸溶液、次いで0.5N水酸化ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥し、濃縮し、3:1のヘキサン:酢酸エチルで溶離するフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物16mgを得た。質量スペクトル(ES)m/z423〔M+H〕
【0220】
例6〜9および33〜39
表2に示した化合物を、例1〜5について記載したのと同様にして製造した。
【0221】
【表3】
Figure 2004514672
Figure 2004514672
【0222】
例10
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(α(RS)−ヒドロキシベンジル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
テトラヒドロフラン5ml中の5−(3,5−ジクロロフェノキシ)−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド345mgの混合物に、テトラヒドロフラン5ml中の3M臭化フェニルマグネシウム溶液0.4mlを窒素下で加えた。反応を、室温で2時間撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム溶液で停止し、酢酸エチルで抽出した。有機相を、ブラインで洗浄し、乾燥し、蒸発させて、固体の泡状物490mgを得た。質量スペクトル(ESI)m/z423〔M+H〕
【0223】
例11
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−ベンジル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
トリフルオロ酢酸3ml中の4−(3,5−ジクロロフェノキシ)−5−(α(RS)−ヒドロキシベンジル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン250mgの溶液に、トリエチルシラン90μlを加え、窒素下で0.5時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、次いで、残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、コハク色の油状物245mgを得た。質量スペクトル(ESI)m/z407〔M+H〕
【0224】
例12および40〜48
表3に示した化合物を、例10〜11について記載したのと同様にして製造した。
【0225】
【表4】
Figure 2004514672
Figure 2004514672
【0226】
例13
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−〔〔(4−ピリジル)メチルアミノ〕メチル〕−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
トルエン10ml中の4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド100mgと4−ピリジルメチルアミン34μlとの混合物を、ディーン−スターク装置内で2時間共沸させた。反応を、室温まで冷却し、蒸発させ、メタノール10mlに再溶解した。ブロモクレゾールグリーンを加え、4N塩酸/ジオキサンを用いて、pHを約5に調整した。溶液を、シアノホウ水素化ナトリウム30mgで一部分ずつ処理し、4N塩酸/ジオキサンを用いて、pHを5に戻すよう調整した。これを、添加が完了するまで繰り返した。反応を蒸発させ、残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:1)、次いでメタノール/ジクロロメタン(1:19)を溶離に用いた、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物72mgを得た。質量スペクトル(ES)m/z437,438〔M+H〕
【0227】
例14
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−(4−メトキシベンジル)−5−〔〔(4−ピリジル)メチルアミノ〕メチル〕−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
トルエン20ml中の5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−イソプロピル−3−(4−メトキシベンジル)ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド1gと4−ピリジルメチルアミン0.25mlとの混合物を、ディーン−スターク装置内で2時間還流させた。反応を、室温まで冷却し、蒸発させ、メタノール10mlに再溶解した。ブロモクレゾールグリーンを加え、4N塩酸/ジオキサンを用いて、pHを約5に調整した。溶液を、シアノホウ水素化ナトリウム155mgで一部分ずつ処理し、4N塩酸/ジオキサンを用いて、pHを5に戻すよう調整した。これを、添加が完了するまで繰り返した。反応を蒸発させ、残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(2:1)、次いでメタノール/ジクロロメタン(1:19)で溶離する、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、金色の固体1.07gを得た。質量スペクトル(ES)m/z543〔M+H〕
【0228】
例15〜31
表4に示した化合物を、例13〜14について記載したのと同様にして製造した。
【0229】
【表5】
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
Figure 2004514672
【0230】
例32
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−(2−フェニルエチル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−スチリル−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン50mgの溶液を、触媒量の5%Pd担持炭素上で4時間水素化した。反応混合物を、濾過し、蒸発させ、次いで、3:1のヘキサン/酢酸エチルで溶離する、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物5mgを得た。質量スペクトル(ES)m/z421〔M+H〕
【0231】
出発原料は、下記のとおり製造した:
【0232】
中間体32A
4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−スチリル−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン
重合体担持トリフェニルホスフィン(1g、3mmol)と臭化ベンジル713μlとを、トルエン20ml中で3時間還流させた。混合物を、室温まで冷えるに任せ、トルエンをデカントした。得られた塩を、0℃のテトラヒドロフラン10ml中で撹拌し、カリウムtert−ブトキシドで処理した。この混合物を、0℃で30分間撹拌し、次いで、5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−2,3−ジヒドロ−1−イソプロピル−3−メチル−2−オキソ−1H−イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド345mgを加えた。混合物を、室温で3秒間撹拌し、次いで濾過し、蒸発させた。残渣を、3:2のヘキサン/酢酸エチルで溶離する、フラッシュクロマトグラフィーによって精製して、無色の油状物140mgを得た。質量スペクトル(ES)m/z419〔M+H〕
【0233】
例49〜52
表5に示した化合物を、例13〜14について記載したのと同様にして製造した。
【0234】
【表6】
Figure 2004514672
【0235】
例53
4−(3,5−ジクロロフェニルスルファニル)−3−イソプロピル−1−メチル−5−ピリジン−4−イルメチル−1,3−ジヒドロイミダゾール−2−オン
トルエン15ml中の四ヨウ化リン160mgの溶液を、暗中80℃で20分間加熱した。この溶液に、トルエン5ml中の4−(3,5−ジクロロフェニルスルファニル)−3−イソプロピル−1−メチル−5−〔1−ヒドロキシ−1−ピリジン−4−イルメチル〕−1,3−ジヒドロイミダゾール−2−オン150mgの溶液を滴加した。次いで、混合物を、80℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷えるに任せた。次いで、10%亜硫酸水素ナトリウム水溶液8mlを加え、二相混合物を1時間撹拌した。水相を酢酸エチル30mlで3回抽出し、併せた抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、蒸発させて、黄色の残渣を得て、これを、酢酸エチル/メタノール(19:1)を溶離に用いる、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、50mgを淡黄色の油状物として得た。質量スペクトル(ES)m/z408〔M+H〕
【0236】
出発原料の4−(3,5−ジクロロフェニルスルファニル)−3−イソプロピル−1−メチル−5−〔1−ヒドロキシ−1−ピリジン−4−イルメチル〕−1,3−ジヒドロイミダゾール−2−オンは、下記のとおりに製造した:
【0237】
臭化水素酸4−ブロモピリジン560mgを、5%炭酸水素ナトリウム水溶液15mlで処理し、ジエチルエーテル20mlで3回抽出し、併せた抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、蒸発させて、無色の油状物を得て、これを、テトラヒドロフラン3mlに溶解した。この溶液に、室温、窒素下で、ジエチルエーテル中の3.0M塩化イソプロピルマグネシウム溶液1.45mlを加えた。反応混合物を室温で1.5時間撹拌し、次いで、テトラヒドロフラン10ml中のの5−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン−4−カルボキシアルデヒド1.0gの溶液を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、水20mlを加えた。水相を、ジクロロメタン10mlで3回抽出し、併せた抽出物を、ブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、蒸発させて、黄色の油状物を得て、これを、酢酸エチル/ヘキサン(2:1、次いで4:1)を溶離に用いる、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、淡黄色の油状物250mgを得た。質量スペクトル(ES)m/z424〔M+H〕

Claims (21)

  1. 式I:
    Figure 2004514672
    〔式中、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、または場合により置換されたフェニルで置換されたアルキルであり;
    は、水素、アルケニル、アルキル、または場合により置換されたフェニルで置換されたアルキルであり;
    は、アルキル、シクロアルキル、場合により置換されたフェニル、場合により置換されたベンジル、またはヘテロシクリルであり;
    Aは、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アリール−CH(OH)−、置換アルキルであるか、あるいは
    Aは、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはアルキルである)を表し、Zは、ヘテロシクリル、または場合により置換されたアリールを表し;
    Xは、SまたはOを表すが;
    但し、
    (i)RおよびRの一方のみが水素であり;
    (ii)XがOであるときは、Rはアリールであり得ない〕
    で示される化合物、ならびに式Iの化合物の加水分解性エステルまたはエーテル、および薬学的に許容され得るその塩。
  2. が、水素、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、水素、C〜Cアルケニル、C〜C12アルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはヘテロシクリルであって、ここで、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
    Aが、C〜C12アルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、アリール−CH(OH)−、またはC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシもしくはヘテロシクリルオキシで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいはAが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜4個の該置換基で場合により置換されたヘテロシクリルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ヘテロシクリル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換されたアリールを表し;
    Xが、SまたはOを表すが;
    但し、RおよびRの一方のみが水素である、
    請求項1に記載された化合物。
  3. が、C〜C12アルキル、アリール、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルケニル、C〜C12アルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはヘテロシクリルであって、ここで、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
    Aが、C〜Cアルキル、ヒドロキシ−C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、アリール−CH(OH)−、またはC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシもしくはヘテロシクリルオキシで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいはAが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜4個の該置換基で場合により置換されたヘテロシクリルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ヘテロシクリル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換された、アリールを表し;
    Xが、SまたはOを表す、
    請求項1または2に記載された化合物。
  4. が、C〜Cアルキル、フェニル、またはフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニル、ベンジルまたはヘテロシクリルであって、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
    Aが、C〜Cアルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、フェニル−CH(OH)−、またはC〜Cアルコキシ、C〜Cアルキルカルボニルオキシもしくはヘテロシクリルオキシで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいはAが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜4個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換されたフェニルを表し;
    Xが、SまたはOを表す、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載された化合物。
  5. が、C〜Cアルキル、またはフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキル、またはフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキル、または場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
    Aが、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、置換C〜Cアルケニル、あるいはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜4個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであって、ここで、置換C〜Cアルケニルは、シアノ、アミノカルボニルおよびC〜Cアルキルオキシカルボニルから選ばれる1〜2個の置換基で置換されているか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジル、または1〜3個のベンジルオキシ基で場合により置換されたフェニルを表し;
    Xが、SまたはOを表す、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載された化合物。
  6. が、C〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルキルであり;
    が、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
    Aが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜3個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜2個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルまたはフェニルを表し;
    Xが、SまたはOを表す、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載された化合物。
  7. が、C〜Cアルキルであり;
    が、C〜Cアルキルであり;
    が、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素、臭素およびシアノから選ばれる1〜3個の置換基で置換されてよく;
    Aが、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜3個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであるか、または1〜2個の該置換基で場合により置換されたピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルまたはフェニルを表し;
    Xが、SまたはOを表す、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載された化合物。
  8. が、イソプロピルであり;
    が、メチルまたはエチルであり;
    が、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、1〜3個の塩素の置換基で置換されてよく;
    Aが、フェニルまたはピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルまたはフェニルを表し;
    Xが、SまたはOを表す、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載された化合物。
  9. が、イソプロピルであり;
    が、メチルであり;
    が、場合により置換されたフェニルであって、ここで、フェニルは、1〜2個の塩素の置換基で置換されてよく;
    Aが、ピリジルで置換されたC〜Cアルキルであるか、あるいは
    Aが、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、ピリジルを表し;
    Xが、SまたはOを表す、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載された化合物。
  10. 式I:
    Figure 2004514672
    〔式中、Rは、水素、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、アリール、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    は、水素、C〜C12アルキル、またはC〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルであり;
    は、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、フェニルまたはベンジルであって、ここで、フェニル環は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよく;
    Aは、ヒドロキシC〜Cアルキルまたはアリール−CH(OH)−であるか、あるいは
    Aは、式Z−CH−Y−CH−で示される基を意味し、ここで、Yは、OまたはNR(Rは、水素またはC〜Cアルキルである)を表し、Zは、アリールまたはヘテロシクリルを表すか、あるいは
    Aは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素および臭素から選ばれる1〜5個の置換基で場合により置換されたフェニルで置換されたC〜Cアルキルを意味するか、または1〜4個の該置換基で場合により置換されたヘテロシクリルで置換されたC〜Cアルキルを意味し;
    Xは、SまたはOを表すが;
    但し、RおよびRの一方のみが水素である〕
    で示される化合物、ならびに式Iの化合物の加水分解性エステルまたはエーテル、および薬学的に許容され得るその塩。
  11. XがSを表す、請求項1〜10のいずれか一項に記載された化合物。
  12. 下記の化合物から選ばれる、請求項1または10に記載された化合物:
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−ヒドロキシメチル−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    5−(ベンジルアミノメチル)−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(アルファ(RS)−ヒドロキシベンジル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−ヒドロキシメチル−1−メチル−3−フェニル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    5−ベンジルオキシメチル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    5−(ベンジルアミノメチル)−3−イソプロピル−1−メチル−4−フェニルチオ−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    3−イソプロピル−1−メチル−4−フェニルチオ−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    5−ベンジルオキシメチル−4−(3,5−ジクロロフェノキシ)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    5−ベンジルオキシメチル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−メチル−3−フェニル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−(ピリジン−4−イルメトキシメチル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    5−(ベンジルアミノメチル)−4−(3,5−ジメチルフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−シクロヘキシルチオ−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジメチルフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−ベンジルチオ−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)−アミノ〕−メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3−クロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    3−イソプロピル−4−イソプロピルチオ−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−イソブチルチオ−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−(4−メトキシベンジル)−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−ヒドロキシメチル−3−イソプロピル−1−(4−メトキシベンジル)−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−フェネチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(2−ヒドロキシベンジル)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    3−ベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    1,3−ジベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    1−ベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    1−ベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−プロピル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−l,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    5−ベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    3−ベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−ヒドロキシメチル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−(3,5−ジクロロフェノキシ)−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    4−sec−ブチルチオ−3−イソプロピル−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、
    3−イソプロピル−4−(3−メトキシフェニルチオ)−1−メチル−5−{〔(ピリジン−4−イルメチル)アミノ〕メチル}−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン、または
    3−ベンジル−4−(3,5−ジクロロフェニルチオ)−5−(1−ヒドロキシエチル)−1−メチル−1,3−ジヒドロ−2−イミダゾロン。
  13. 下記の化合物から選ばれる、請求項1に記載された化合物:
    4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−イソプロピル−5−メトキシメチル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    4−ヒドロキシメチル−3−メチル−1−フェニル−5−(ピリジン−4−イルスルファニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    1−ベンジル−4−ヒドロキシメチル−3−メチル−5−(ピリジン−4−イルスルファニル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン;塩酸塩、
    4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−イソプロピル−1−メチル−5−(ピリジン−3−イルメトキシメチル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    4−(4−ベンジルオキシ−ベンジルオキシメチル)−5−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    酢酸5−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−1−イソプロピル−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イルメチルエステル、
    4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−イソプロピル−1−メチル−5−(ピリジン−4−イルオキシメチル)−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    3−(5−ベンジル−3−イソプロピル−1−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イルスルファニル)−ベンゾニトリル、
    4−ベンジル−5−イソブチルスルファニル−1−イソプロピル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    4−ベンジル−1−イソプロピル−5−イソプロピルスルファニル−3−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    4−ベンジル−1−イソプロピル−3−メチル−5−メチルスルファニル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−5−イソブチル−3−イソプロピル−1−メチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    4−ベンジル−5−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−エチル−1−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    l−アリル−5−ベンジル−4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−イソプロピル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−1−エチル−3−イソプロピル−5−ピリジン−4−イルメチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    1−アリル−4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−イソプロピル−5−ピリジン−4−イルメチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、
    〔E〕−3−〔5−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−1−イソプロピル−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イル〕−アクリル酸エチルエステル、
    3−〔5−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−1−イソプロピル−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イル〕−アクリロニトリル、
    3−〔5−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−1−イソプロピル−3−メチル−2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−イミダゾール−4−イル〕−アクリルアミド、
    1−ベンジル−5−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−メチル−4−ビニル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン、または
    4−(3,5−ジクロロ−フェニルスルファニル)−3−イソプロピル−1−メチル−5−ピリジン−4−イルメチル−1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オン。
  14. 式VIII:
    Figure 2004514672
    〔式中、R、R、RおよびXは、式Iに定義されたとおりである〕
    で示される化合物を製造する方法であって、
    式VII:
    Figure 2004514672
    〔式中、RおよびRは、式Iに定義されたとおりである〕
    で示されるクロロ化合物を、求核剤であるRXH(RおよびXは、式Iに定義されたとおりである)と反応させることを含む方法。
  15. 式VIII−a:
    Figure 2004514672
    〔式中、R、RおよびXは、式Iに定義されたとおりであり、R3’は、C〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、場合により置換されたフェニル、または場合により置換されたベンジルであって、ここで、フェニルまたはベンジルは、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、ヒドロキシル、フッ素、塩素または臭素から選ばれる1〜5個の置換基で置換されてよい〕
    で示される化合物。
  16. 医薬として用いるための、請求項1〜13のいずれか一項に記載されたとおりの、式Iの化合物、またはその加水分解性エステル、エーテルもしくは薬学的に許容され得る塩、あるいは式Iの化合物を含有する組成物。
  17. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により介在される疾患の処置のための医薬を製造するための、請求項1〜13のいずれか一項に記載されたとおりの、式Iの化合物、またはその加水分解性エステル、エーテルもしくは薬学的に許容され得る塩、あるいは式Iの化合物を含有する組成物の使用。
  18. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により介在される疾患の処置に用いるための、請求項1〜13のいずれか一項に記載されたとおりの、式Iの化合物、またはその加水分解性のエステル、エーテルもしくは薬学的に許容され得る塩、あるいは式Iの化合物を含有する組成物。
  19. 請求項1〜13のいずれか一項に記載されたとおりの、式Iの化合物、またはその加水分解性エステル、エーテルもしくは薬学的に許容され得る塩の薬学的有効量と、所望であれば、薬学的に不活性である担体とを含む医薬組成物。
  20. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)により介在される疾患の処置に用いるための、請求項19記載の医薬組成物。
  21. 上記に記載された限りの発明。
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