JP2004513220A - 香り組成物 - Google Patents

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Abstract

香り材料成分を含む外部マトリックスおよび外部マトリックス中に配置される香り材料の残りの成分を含む個別のコア粒子とからなる香り材料を含む組成物。コア粒子中の香り材料成分は、好ましくは高揮発性および/または水溶性材料から選択され、外部マトリックス中の香り材料成分は、好ましくは比較的低揮発性および/または水溶解性の低い材料から選択される。

Description

【0001】
本発明は、コントロールされた様式により香り材料を搬送する(delivering)組成物、および前記組成物を含む消費者製品処方およびその製造方法に関する。
【0002】
洗濯用製品などの香りを有する消費者製品のための従来の技術は、消費者製品に直接香り材料を混合することから構成されていた。そのような手法の欠点としては、香り材料の幾分かが、保管の間に大気中に失われ、または化学的に分解してしまうことである。さらにまた洗濯サイクルにおいて、香り材料は急速に放出され、大部分の洗濯液が蒸発して失われ、および繊維上に蓄積するよりも分解することをコントロールできない。
【0003】
従来からこの問題を解決しようという試みがなされ、洗濯液中への香りの放出をコントロールすることを意図した組成物が、多く開示されている。そのような組成物は、典型的にはマトリックス中に香り材料を含むものであり、該マトリックスが前記香り材料の放出を調整する。米国特許4842761号では、コントロールされた放出組成物を開示するが、これは洗濯サイクル、すすぎサイクルおよび乾燥サイクル中、連続して香りを放出する、香り含有層を複数含む。しかしながら、この手法の問題は、サイクルの各部分中、組成物は、洗濯媒体、すすぎ媒体または乾燥媒体中へ、香り材料の成分を全て放出することである。この手法は、香り材料が揮発性、溶解性および化学的反応性などの、本質的に異なる物理化学的特性を有する成分の複合混合物であるということに配慮していない。したがって、成分は、保管中および洗濯サイクルの各段階中、異なる割合および異なる程度で蒸発、溶解および分解する傾向がある。
【0004】
洗濯サイクル中、すべての香り成分の一緒の放出は、蒸発または溶解を通して高揮発性または高溶解性成分(いわゆる「トップノート」)が不均衡に損失し、低揮発性成分または低溶解性成分(いわゆる「ミドルノート」または「エンドノート」)が繊維上に蓄積するよう残存する結果となる。香り材料の特別な特性(いわゆる「嗜好特性」)は、香り材料の全成分が寄与するので、そのような組成物に加えられた香り特性は、長くなった保管の結果または洗濯サイクルにより明らかに変化し、最終的に繊維上に蓄積した香り材料の特性は、もはや香り材料の元の特性とは似ていない。
【0005】
明らかに嗜好特性は、重要な市場取引の優位性を提示することのできる、香り材料の独自の差別化要因である。したがって、消費者製品、たとえば洗濯用製品に加えられる香り材料の特性が、処理される品物に確実に移行することを保証する、香り材料の特定成分の放出を選択的にコントロールすることができる組成物の需要がある。
【0006】
さらにまた、香りは多くの末端消費者により生活必需品であると見なされているため、香り含有組成物は、比較的安価な材料で作られ、経済的な工程で製造され、ならびに香りの高い荷重および製造、保管および取り扱いの際優れた香り保持を達成する能力を有すべきである。
【0007】
本出願人は、上記に記載した問題を解決する組成物を開発した。本発明は、したがって第一に、香り材料の部分を含有する外部マトリックス、および外部マトリックス内に配置され、香り材料の残りの成分を含有する個別のコア粒子を含む香り材料を搬送(deliver)するための組成物を提供する。
【0008】
本発明の組成物は、用いるために選択された香り材料の嗜好特性のコントロールにおいて、非常に自由度の高い処方を提供する。たとえば、相対的に高い揮発性、水溶解性または化学的に不安定な香り成分は、水分および酸化の影響などの外部影響要因からの保護、およびこれらの成分のコントロールまたは放出の遅延ができるようコア粒子内に配置することができる。香り材料の揮発性の小さいまたは低水溶性の成分は、より安定であり、蒸発または水性媒体中での溶解を通じて失われる傾向が小さいので、外部マトリックスに含むことができる。当業者は、用いられる特定の香り材料およびその物理化学的特性を考慮することによって、創意工夫なしでも、所望の嗜好効果を達成するために、いずれの成分が外部マトリックスに含まれ、いずれの成分が粒子マトリックスに含まれるべきか決定できる。
【0009】
本発明で使用される香り材料は、エッセンシャルオイル、アブソリュート(absolutes)、樹脂状物質、樹脂、コンクリートなどの天然製品および炭化水素、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル、酸、アセタール、ケタールおよびニトリルなどの合成香料成分から選択され、これらは飽和および不飽和化合物、脂肪族、脂環式および複素環式化合物を含む。他の臭気剤の例は、H1468号(米国法定発明登録)に記載される。
【0010】
外部マトリックスに加えられる好ましい香り材料成分は、10Pa ppmより小さい損失係数(ロスファクター)Fを有する物質である。「損失係数」という用語は、乾燥中の香り材料の損失に関係するパラメーターを意味し、純粋成分の室温での蒸気圧(Pa)と水溶解度(ppm)の積と定義される。香り成分として商業的に使用できる蒸気圧および水溶解度のデータは、よく知られており、得られる香り成分の損失係数は容易に計算できる。あるいは、蒸気圧および水溶解度の測定は、当該分野で既知の技術を用いて容易に行うことができる。香り成分の蒸気圧は、たとえば、Mueller and Lamparsky in Perfumes: Art, Science and Technology, 6章,「 The Measurement of Odors」, 176−179 頁(Elsevier 1991年)、などの既知の定量ヘッドスペース分析技術のいずれを用いても測定することができる。
【0011】
香りの水溶解度は、わずかに水に溶けにくい材料の測定には、当該分野で既知の技術によって測定することができる。好ましい技術は、香り成分の水への飽和溶液の形成を含む。透析用膜を有するチューブを、平衡後、理想溶液がチューブ内で形成されるように溶液中に配置する。チューブを除去し、水溶液を水中の香り成分を除去するために適当な有機溶剤で抽出する。最後に、抽出した香り成分を、濃縮し、およびたとえばガスクロマトグラフィーを使用して分析する。香りの他の測定法は、Gygax et al., Chimia 55 (2001年) 401−405頁に開示される。
【0012】
好ましい香り成分の例は、アルドロン、アンブレトリド、アンブロキサン、桂皮酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、ボイサンブレンフォルテ(Boisambrene Forte)、セドロールクリスタル、酢酸セドリルクリスタル、セレストリド(Celestolide)/クリソリド(Crysolide)、シトロネリルエトキサラート、フィクサル(Fixal)、フィクソリド(Fixolide)、ガラクソリド(Galaxolide)50DEP、酢酸グアヤクウッド(Guaiacwood)、サリチル酸ヘキシル、イソEスーパー、安息香酸リナリルFCC、桂皮酸リナリル、酢酸リナリルフェニル、メチルセドリル(Cedryl)ケトン、ムスクCPD、ムスクケトン、ムスクチベティン(Tibetine)、ムスクキシロール、酢酸ミラルディル(Myraldyl)、酢酸ネロリディル(Nerolidyl)、ノバリド(Novalide)、オコウマル(Okoumal)、カプリル酸パラクレシル、酢酸パラクレシルフェニルクリスタル、ファントリド(Phantolid)クリスタル、桂皮酸フェニルエチル、サリチル酸フェニルエチル、ロソン(Rosone)、サンデラ(Sandela)(Lin)、テトラデカンニトリル、チベトリド(Thibetolide)、トラセオリド(Traseolide)100、トリモフィクス(trimofix)Oから選択される香りのいずれでもよい。
【0013】
コア粒子に包含される香り材料の好ましい成分としては、損失係数(F)が10Pa ppmより高い物質であり、10Pa ppmより高いものが最も好ましい。好ましい香りは、2−メチルピラジン、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、アセトフェノン、アルコ−ルC6(下記のCnという記号は、n個の炭素原子および1個の水酸基を含むすべての異性体を含む)、アルコールC8、アルデヒドC6(下記のCnという記号は、n個の炭素原子および1個のアルデヒド基を有するすべての異性体を包含する)、アルデヒドC7、アルデヒドC8、アルデヒドC9、ノネニリックアルデヒド、アリルアミルグリコラート、カプリル酸アリル、酪酸アミル、アルデヒドアニシック(Anisic)、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアセトン、ベンジルアルコール、酪酸ベンジル、ギ酸ベンジル、イソ吉草酸ベンジル、ベンジルメチルエーテル、
【0014】
プロピオン酸ベンジル、酢酸ベルガミル(Bergamyl)、酢酸ブチル、樟脳、3−メチル−5−プロピル−2−シクロヘキセノン、桂皮酸アルデヒド、シス−3−ヘキセノール、酢酸−シス−3−ヘキセニル、ギ酸−シス−3−ヘキセニル、イソ酪酸−シス−3−ヘキセニル、プロピオン酸−シス−3−ヘキセニル、シス−3−ヘキセニルティグラート(Tiglate)、シトロネラル、シトロネロール、シトロネニルニトリル、2−ヒドロキシ−3−メチル−2−シクロペンテン−1−オン、クミニック(Cuminic)アルデヒド、シクラール(Cyclal)C、酢酸(シクロヘキシルオキシ)−2−プロペニルエステル、ダマセノン(Damascenone)、ダマショーン(Damascone)アルファ、ダマショーンベータ、マロン酸ジエチル、ジヒドロジャスモン(Jasmone)、ジヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール(Myrcenol)、ジヒドロテルピネオール、アントラニル酸ジメチル、ジメチルベンジルカルビノール、酢酸ジメチルベンジルカルビノール、ジメチルオクテノン、ジメトール(Dimetol)、
【0015】
ジミルセトール(Dimyrcetol)、エストラゴール(Estragole)、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、安息香酸エチル、ヘプタン酸エチル、エチルリナロール、サリチル酸エチル、2−メチル酪酸エチル、オイカリプトール、ユージノール、酢酸フェンチル(Fenchyl)、フェンチルアルコール、4−フェニル−2,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン、2−オクタン酸メチル、4−イソプロピルシクロヘキサノール、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、酢酸スチラリル(Styralyl)、ゲラリルニトリル、酢酸ヘキシル、イオノンアルファ、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、イソシクロシトラル、ジヒドロイソジャスモン、イソメントン(Menthone)、イソペンチラート(Penthyrate)、イソプレゴール(Pulegol)、シス−ジャスモン、ラエボカルボン、フェニルアセトアルデヒドグリセリルアセタール、カルビン酸−3−ヘキセニルメチルエーテル、1−メチル−シクロヘキサ−1,3−ジエン、リナロール、リナロールオキシド、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、
【0016】
メントール、メントン、メチルアセトフェノン、メチルアミルケトン、安息香酸メチル、メチルシンナミックアルデヒドアルファ、メチルヘプテノン、メチルヘキシルケトン、メチルパラクレゾール、メチルフェニルアセテート、サリチル酸メチル、ネラル、ネロル、4−tert−ペンチル−シクロヘキサノン、パラクレゾール、酢酸パラクレシル、パラターシャリィブチルシクロヘキサノン、パラトリルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルエチルアセテート、フェニルエチルアルコール、フェニルエチルブチラート、フェニルエチルフォルマート、フェニルエチルイソブチラート、フェニルエチルプロピオナート、フェニルプロピルアセテート、フェニルプロピルアルデヒド、テトラヒドロ−2,4−ジメチル−4−ペンチル−フラン、4−メチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)テトラヒドロピラン、5−メチル−3−ヘプタノンオキシム、プロピオン酸スチラリル、スチレンモノマー、4−メチルフェニルアセトアルデヒド、テルピネオール、テルピノレン、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロミルセノール、トランス−2−ヘキセナール、4,7− メタノ−1H−3A,4,5,6,7,7A−ヘキサヒドロ−アセテートおよびビリジン(Viridine)から選択することができる。
【0017】
当業者は、外部マトリックスおよびコア粒子が、香り成分の物理化学的特性に基づく選択基準によって分離する役割を果たす個別の段階を構成することを認識するだろう。上記に記載のように、香り成分の分離は、香り成分の損失係数に基づいてなされるが、しかしながら、香り成分がともに混合されおよび長期間保存される場合は、反応性の香り成分はさらに分離することができる。したがって、本発明は、全ての香り成分がともに混合される場合、予測することができない興味深い香りの調和を供給することができる。さらにまた、当業者は、異なるコア粒子が異なる香り成分を含み得ることを認識するだろう。そのような実施態様は、さらなる興味深い香り効果を得るための選択された成分の、特別にコントロールされた放出のための機会を、潜在的に供給するであろう。
【0018】
本発明の好ましい実施態様において、外部マトリックスは、マトリックス物質(S)からなり、およびコア粒子はマトリックス物質(S)からなる。ここで、SおよびSは、同一でも異なっていてもよく、下記から選択することができる親水性物質である。
(1)(i)単糖類、(ii)オリゴ糖、(iii)多糖類、(iv)改質スターチおよび加水分解物を含むスターチ、(v)(i−iv)の水素化物。直鎖状および分枝状炭化水素鎖の両方を使用することができる。加えて、化学的に改質されたスターチおよびポリ−/オリゴ−糖類は、アルキルまたはアリールの疎水性部分の付加された形態を含むものも使用することができる。(vi)スクロースエステルまたはトリパルミナート(palminate)、トリステアラート、パルミートステアラートもしくはベヘネートなどのグリセロールエステル、などの炭化水素;
【0019】
(2)アルギン酸エステル、カラギーナン、キサンタン、寒天、ペクチン、ペクチン酸などの天然または合成ゴムおよびアラビアゴム、トラガカントゴムおよびカラヤゴムなどの天然ゴム;
(3)キチンおよびキトサン誘導体などの陽イオン多糖類、それらの塩および混合物;
(4)(i)酢酸セルロースおよびセルロースアセタートフタラート、(ii)ヒドロキシメチルプロピルセルロース、(iii)カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロースフタラート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセタートスクシナートおよびそれらの塩、(iv)すべての腸溶性/水溶性(aquateric)被膜およびそれらの混合物、などのセルロースおよびセルロース誘導体;
(5)(i)加水分解されたオートタンパク質、(ii)ゼラチン、コラーゲン、エラスチンまたはケラチンおよびそれらの加水分解誘導体または第4級(quarternized)誘導体などの動物プロテイン、(iii)L−アスパラギン(aspartamic acid)、グルタミン酸、グリシン、アラニン、またはルチンなどのアミノ酸の重縮合により生成されたホモポリマーまたはコポリマーなどの、合成起源のタンパク質;
【0020】
(6)(i)ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルアルコール−コ−酢酸ビニル)コポリマー、ポリ(ビニルアルコール−コ−酢酸ビニル−コ−ビニルスルホン酸ナトリウム)コポリマー、ポリ(ビニルピロリドン)などのビニルポリマーおよびポリ(ビニルピロリドン−コ−酢酸ビニル)、ポリ(ビニルピロリドン−コ−ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン−コ−スチレン)などのコポリマー誘導体、(ii)ポリ(アクリル酸)、ポリ(マレイン酸)、ポリ((メタ)クリル酸アルキル−コ−(メタ)クリル酸)コポリマー、ポリ(アクリル酸−コ−マレイン酸)コポリマー、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(メタクリル酸)、ポリ((メタ)クリルアミド)、ならびに他のアクリルホモポリマーおよびそれらのコポリマーなどのアルカリ溶解ポリマー、(iii)ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(エチレンイミン)、ならびにそれらの混合物および塩、などのポリオキシド、ポリエーテルおよびポリ(エチレンイミン)、(iv)ポリ(ビニルオキサゾリドン)およびポリ(ビニルメチルオキサゾリドン)、部分的にエステル化されたメチルビニルエーテルコポリマーおよびポリ(ビニルエーテル−コ−マレイン酸無水物)およびその酸形態などの無水マレイン酸、(v)ポリ(ジメチコン−コ−エトキシグルコシド)コポリマー誘導体またはそれらの混合物などのシリコーンポリグルコシド誘導体、などの合成水溶性または部分的に水溶性のポリマー、または分解性ポリマー;
【0021】
(7)ポリ(エチレンイミン)誘導体もしくはポリ(アクリル酸)誘導体またはそれらの混合物などの高分子電解質;
(8)(i)ポリエステル、特に、ポリ(D,L−ラクチド)、ポリ(L−ラクチド)、ポリ(L−ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(D,L−ラクチド−コ−グリコリド−D−グルコース)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)およびさらに誘導体、コポリマーまたはそれらの混合物、などの乳酸、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸誘導体、(ii)ポリ(3−ヒドロキシ酪酸)誘導体の水溶性または水分散性形態、(iii)リグノスルフォナート、オキシリグニンおよびクラフトリグニンおよびさらにそれらの誘導体又は混合物などのリグニン誘導体、などの生物分解性(バイオ)ポリマー;
(9)トリアセチン、クエン酸トリエチル、ポリエチレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリブチル、グリセリンまたは他の慣用の可塑剤およびそれらの混合物、などの可塑剤;および
(10)ケイ酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、硫酸塩、オキシド、水酸化物、クレイミネラル、コロイド状または標準形態のゼオライトなどの無機材料。
【0022】
コア粒子マトリックス物質Sおよび外部マトリックス物質Sは、独立して、固体であることができ、本質的に非多孔性であり、および水溶性またはアルカリ溶解性、または膨潤性である。より好ましくは、ガラス質であり非粘着質および室温より高いガラス転移温度Tを有する。そのようなマトリックス材料は、水分および酸化の影響から保護するのに優れた香り材料を提供し、および製造および保管中、粒子から香り材料が進出するのを実質的に防ぐ働きをする。それらは香り成分の放出をコントロールする手段としてもまた働くことができる。
【0023】
マトリックス物質SおよびS中に配置されるものは、それぞれ乳化剤EおよびEであってもよい。乳化剤EおよびEは、同一又は異なっていてもよく、および、たとえばカプスル(Cupsul)(登録商標)またはハイ−カップ(Hi−Cup)100(登録商標)などのコハク酸オクテニルで置換されたスターチおよび非置換スターチの混合物;システルナ(Sisterna)PS750(登録商標)などのスクロースエステルまたはポリ(ビニルアルコール)、たとえばモウイオール((Mowiol)登録商標)などの合成ポリマー、または適当な界面活性剤と組み合わせた誘導体から選択することもできる。コハク酸オクテニルで置換されたスターチおよび非置換スターチの混合物を使用するのに変えて、スクロースエステルなどの長鎖グリコシドと、ソルビン酸塩、ソルビタンエステル、およびそれらのエトキシ化された誘導体などの短鎖乳化剤との任意の組み合わせを用いることができる。さらにまた、乳化剤なしの改質されたスターチのブレンドおよび改質されたスターチコハク酸オクテニル乳化剤が使用できる。
【0024】
好ましくは、香り材料成分を、最終的に分散した小滴の形態で、コア粒子内および外部マトリックス内に配置することができる。本明細書では、そのようなコア粒子内の小滴を「封入体I」と呼び、外部マトリックス内に配置されたこれらの小滴を、「封入体I」と呼ぶ。好ましくは、これらの封入体の直径は、0.1〜20ミクロンであり、特に0.1〜5ミクロン、より特別には0.1〜1ミクロンである。
【0025】
香り材料の含有成分に加えて、封入体は担体材料を含むこともできる。IおよびI中に供給される担体材料を、それぞれCおよびCと呼ぶ。担体材料Cおよび担体材料Cは、同一であっても、または異なっていてもよく、および下記のカテゴリーの1または2種以上に属する、疎水性液体希釈剤、ワックス、樹脂、界面活性剤、およびポリマーから選択することができる。
(1)シリコーンおよび変性シリコーン、例えば直鎖、分枝または架橋状ポリ(ジアルキルシロキサン)およびポリエーテル含有変性ポリ(ジアルキルシロキサン)、たとえばWO 01/25389にこれらの材料は記載され、アルキルおよびグリコシド側鎖ならびに第四級アンモニウム官能基を持ったシリコーン;
(2)ビニル、スチレニル、およびアクリルモノマーなどの活性炭素−炭素二重結合を含むモノマーのラジカル重合により得られたポリマー;または重縮合または重付加により得られたポリマー。
【0026】
(3)ポリオレフィン;および
(4)アルカリ溶解性ポリマーおよび
(5)陰イオン、陽イオン、両性イオンおよび非イオン界面活性剤から選択される界面活性剤、たとえば、スルホン酸アルキル、第四級トリアルキルアンモニウム塩、アルキルグリコシド、アルキルエトキシラート、アルキルフェニルエトキシラート、またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレン トリブロックコポリマー、ポリエチレン−ポリオキシエチレン ジブロックコポリマー、またはアルキル鎖およびポリエーテル鎖をグラフトしたシリコーンなどの両親媒性ブロックおよびグラフトコポリマー。
【0027】
およびCは、独立して水に不溶の溶媒または希釈剤であってもよく、たとえばミリスチン酸イソプロピル、ミグリオール(miglyol)、鉱油またはジベンジルエーテルなどの疎水性液体である。しかしながら、好ましくはそれらは、ワックス、樹脂、またはビニルおよびアクリルモノマーなどの活性炭素−炭素二重結合を含むモノマーの重合により得られたポリマーの形態である。好ましい担体は、非常に揮発性の香り材料成分の蒸発傾向を最小化するために使用することができる。
【0028】
担体材料は、前記担体材料中または上に位置することができる、香り材料成分の支持体材料としてもまた使用することができる。担体材料は、保管および取り扱い中に、それらの個々の封入体中の香り材料を保持するのを助けることができ、および洗濯サイクル中、香り材料が洗濯−液/気および洗濯−液/繊維界面で分配するように影響を及ぼすことができるので、これにより繊維上への蓄積の向上を促進する。
【0029】
封入体Iは、粒子の総重量に対して80%までの量でコア粒子中に存在することができる。封入体Iは、外部マトリックスの総重量に対し75%までの量で、外部マトリックス中に存在することができる。
【0030】
封入体Iは、香り材料成分を重量で50〜100%含むことができる。封入体Iは、担体材料Cを重量で50%まで含むことができる。同様に封入体Iは、香り材料成分を重量で30〜100%含むことができ、より好ましくは50〜100%含む。封入体Iは、担体材料Cを重量で50%まで含むことができる。
【0031】
乳化剤EおよびEの作用は、香り材料および任意の担体材料を、本発明の組成物の製造中に、水相に分散または乳化することができるよう保証するためのものである。乳化剤はしたがって、香り材料および任意の担体材料が、水相に安定な方法で分散し、または安定な水中油状のエマルジョンが形成されることを保証するために、充分な量が提供される。乳化剤の最小量は、封入体の周囲において単層を形成するのに必要とされる量であり、当該技術分野で周知の技術により計算することができ、特に、封入体の界面範囲と使用される乳化剤の1分子が占有するであろう界面の面積とを考慮する。その後に、単層を形成するのに必要とされる量より過剰量の乳化剤が、たとえばそのHLB値に基づいて界面と水相の間に分配されることを考慮して使用することができる。
【0032】
好ましい実施態様において、乳化剤は、少なくとも10倍過剰量で使用される。12〜18のHLB値を有する市販される入手可能な乳化剤において、I:EまたはI:Eの質量比が25:2よりも低い範囲で該乳化剤を使用することが好ましい。この比は、特に改質スターチ乳化剤の場合に好ましく、特にコハク酸オクテニル−置換スターチと非置換スターチの組み合わせ、たとえば、カプスル(登録商標)またはハイ−カプ100(登録商標)である。I:EおよびI:Eの比に関連して使用される「質量」は、乳化剤の活性質量に言及するものである。たとえば、コハク酸オクテニル−置換スターチと非置換スターチの組み合わせの場合、活性であるコハク酸オクテニル−置換スターチのみである。当業者は、他の乳化剤材料を希釈剤中に供給することができ、および本発明の組成物に添加された界面活性剤の量は適宜調整されるべきであることを認識するであろう。
【0033】
本発明による組成物は、さらに被覆材料を含むこともできる。被覆材料は、組成物を覆い、および香り材料の特別な保護を与える。被覆材料は、好ましくは疎水性であり、撥水特性を有する。それは、油脂、脂肪酸、疎水化二酸化珪素、シリコーン、シリコーンベースワックス、またはこれらの混合物、改質セルロース、加水分解の程度が好ましくは85%より低い、もしくは91%より高いポリ(ビニルアルコール−コ−酢酸ビニル)コポリマー、部分的にラクトン化されたポリ(ビニルアルコール−コ−アクリル酸)コポリマー、アセト酢酸基を有する改質ポリ(ビニルアルコール)、またはそれらの混合物であることができる。被膜は、香り材料もまた含むことができる。被膜に添加された香り成分は、乾燥した保管条件下で、心地よいにおいを放つ粒子材料であってもよい。
【0034】
好ましい実施態様において、被膜は、洗濯サイクルのすべてを行うことができるように30〜100℃の間の融点を有する水素化植物油であり、好ましくは30〜60℃であり、より好ましくは35〜45℃の融点である。他の好ましい被覆材料は、セルロースまたは、たとえばエチルセルロースなどのセルロース誘導体、ならびにポリ(ビニルアルコール)、ポリ(酢酸ビニル)または(ビニルブチラール)、またはポリ(ビニルピロリドン)、またはビニルアルコールコポリマーなどの膜を形成する合成ポリマーである。
【0035】
組成物は、慣習的に香り組成物に使用される他の任意の構成要素、たとえば染料などを含むこともできる。
【0036】
本発明の組成物は、粒子形態で供給することができる。好ましい粒子サイズは、0.1〜2mmである。粉剤用途では、0.1〜1.5mmという粒子材料のサイズは、好ましく、タブレットでは0.1〜1mmという粒子材料のサイズが好ましい。上述の粒子サイズを有する組成物は、多数の理由のために有利である。このサイズの粒子は、たとえば粉末洗剤などの多くの粉剤処方と似たサイズであるので、本発明の組成物を、容易にその中に混合し、処方することができる。
【0037】
さらにまた、比較的大きい粒子サイズはより容易に処方されるが、それらはより細かい粒子サイズの材料より、より容易に被膜されるためである。また、さらに比較的大きい粒子サイズは、機械的に安定でかつ自由に流れる組成物を供給する。しかしながら、大きい粒子は、形成するのに時間を要し、および製造プロセスにおいて香り成分(特に高い揮発性および/または水溶性成分)が、たとえばプロセスのための高い温度のために、それらの形成中に粒子から浸出し、または分解する。したがって、比較的大きい粒子サイズを有する材料を得る際に、一般的に、これらは香り材料の保持が困難であることが受け入れられた。
【0038】
しかしながら、本出願人は、コア粒子と外部マトリックスに香り材料を分割することにより、大きい粒子サイズ材料で同時に高い荷重(loading)、たとえば25%よりも大きいもの、特に好ましくは30%より大きいもの、および製造後の保持力(いわゆる「初期保持力」)が80%より大きいもの、より好ましくは90%より大きいものを達成できることを見いだした。あらゆる理論により束縛されることを望むことなしに、出願人はこの望ましい結果が達成されたことを確信するが、なぜならば、直径が大きい粒子材料が、外部マトリックス材料と香り付けられたコア粒子とを混合することにより形成される前に、香り材料の比較的高い荷重が、捕捉され、コア粒子内(比較的小さく、したがって早く形成される)に保持することができるからである。
【0039】
さらにまた、出願人は、I:EまたはI:Eの質量比のコントロールが、香り材料の高い荷重および高い初期保持力を促進することを見いだした。また、さらに、保管中の保持力(いわゆる「経時保持力」)もまた、非常に高く、たとえば約80%またはそれ以上、より特に約90%またはそれ以上であることができる。たとえば、市販される入手可能な改質スターチ乳化剤、たとえばコハク酸オクテニル−置換スターチおよび非置換スターチの組み合わせである、カプスル(登録商標)またはハイ−カプ100(登録商標)が使用される場合であって、I:EまたはI:Eの重量比が25:2(W/W)より低いときは、特に好ましい。
【0040】
製造中の香り成分の損失は、より揮発性および/または水溶性成分、たとえば明細書中に言及した損失係数が、10Pa ppmより高い成分のときは、特に問題となり、当業者は、本発明が特にこれらの種類の成分の高い荷重および高い保持力を得るために、特に適することを理解するだろう。しかしながら当業者は、香り材料全体の部分が、望ましい結果を達成するために、コア粒子と外部マトリックスに分割されるように、高い香り荷重および保持力を得るための一般的な手法に本発明が関することもまた、認識するだろう。
【0041】
本発明による組成物は、かなり狭い粒子サイズ分布を形成することができ、保護的な選別後(2mmふるい)、粒子の50%、より好ましくは80%が、100〜2000ミクロン、より好ましくは200〜1000ミクロンの直径を有するような分布である。さらにまた、組成物は、好ましくは高いかさ密度、たとえば0.3〜1.5g/cm、より好ましくは0.5〜0.9g/cmを有する。したがって、組成物は、本質的に粉塵がなく、該組成物は、0.08mmより小さい粒子サイズである微細粒子の割合が、5%より小さいことを示すことができる。
【0042】
上記に説明したように、本組成物の重要な利点は、香り材料成分の個々のまたはグループの放出速度を、組成物の異なる部分の間で分割される成分により、コントロールすることができることである。しかしながら、特別なマトリックス材料S、S、被膜、および任意の乳化剤または担体材料の賢明な選択は、また、さらなる速度のコントロールに影響を及ぼすことができる。特に、継続時間および放出の時間依存は、被膜の厚さのコトントロールおよび/または粒子マトリックス物質S、乳化剤E、外部マトリックス物質S、乳化剤E、ならびに被覆材料を注意深く選択することによりコントロールすることができる。洗濯洗剤の特別な場合、苛酷な洗剤基剤中で、水分および化学的な分解に対して粒状粒子の高い保護を確実にするために、被膜を用いることが好ましい。
【0043】
被膜およびマトリックス材料の注意深い選択が、慣習的な機械洗濯サイクルに対応する時間内に、前記崩壊プロセスを維持する間、湿度に対して高い保護を与えることが観察された。特に、コア粒子マトリックス物質S、乳化剤E、外部マトリックス物質S、乳化剤E、ならびに被覆材料を賢明に選択することにより、組成物の放出特性を、組成物の崩壊が10分を上回らない間、香り材料の80〜90%が40℃で、15〜30分以内に洗濯液に誘導されるようにコントロールすることができる。
【0044】
したがって、本発明は、洗濯サイクルの間香り材料のコントロールされた放出のための組成物の、別の局面を提供するものであり、放出のプロフィールは少なくとも5分の待ち時間により特徴づけられ、その時間の間、洗濯液中の香り材料の濃度は、その最大値に達する。さらにまた、ヘッドスペースでの香り材料の濃度は水性洗濯液中の濃度に直接関連するため、当該技術分野で知られた技術であるヘッドスペース分析で簡易に行うことにより、液中の最大濃度を測定することができる。
【0045】
上記で記載したような放出プロフィールを有する組成物は、洗濯サイクルが終わるまでに組成物のすべてが本質的に崩壊する点で有利であるが、ここで、「崩壊」とは、目に見える材料残渣が、洗濯液中もしくはリンス液に懸濁しておらず、または前記組成物を含む製品で処理された素地上にも残存しないことをいう。
【0046】
本発明は、前記コア粒子を封入するために、コア粒子上に外部マトリックス材料を噴霧する工程を含む、上記で説明した組成物の形成方法にもまた関する。任意に、結果により生じた封入した材料を、上記で説明したような被膜で覆うこともできる。
【0047】
外部マトリックス材料は、本発明の組成物を形成するために粒子上に噴霧することができる。組成物の形成のためには、外部マトリックス材料は、個々のコア粒子を覆い、および個々のコア粒子をともに付着させまたは塊にするのを可能にするために、充分な粘性でなければならない。出願人は、驚くことに外部マトリックス材料の粘性と水含有量、および形成された粒子のサイズとサイズ分布の間の関連性を見いだした。さらにまた、粘性(tack)と水含有量は、前記粒子材料中の香り材料の荷重および保持力にもまた影響を与えることができる:ここで、マトリックス材料は不可欠な粘度を供給するために特定の水含有量を含まなければならないが、多すぎる水は、製造中組成物から香り材料の浸出を促進し、荷重および保持力の両方を減少させる。さらにまた、水は蒸発させる必要があるので、製造時間もまた増加し、その結果浸出および/または起こりうる分解を生じせしめるさらなる時間の供給につながる。
【0048】
所定のその粘性および水含有量は、製造中直接的に測定することは困難な特性であり、特に製造中の外部マトリックス材料の粘性は、キャストバインダー(cast binder)膜での平衡測定値に基づいて評価することができる。したがって、1)100ミクロンの厚さ(+/−10%)の膜を形成するために較正応用シリンダー(calibrated application cylinder)を有するガラス表面に該エマルジョンを塗り、2)システムを、少なくとも24時間、既知で一定の相対湿度を有する人工気象室内で平衡とし、3)いわゆる「ローリングボールタック(Rolling Ball Tack)」(下記に記載)を測定しまたは膜のフィンガーチップグリップ(finger tip grip)を評価し(下記に記載のいわゆる「フィンガーチップ法」による);および4)熱重量分析(TGA)、赤外分光法またはカールフィッシャー滴定などの従来技術でよく知られた水分測定技術のいずれかにより、膜の平衡水含有量を決定することにより、外部マトリックス材料のエマルジョンを、キャスト膜中で形成することができる。
【0049】
25℃、相対湿度70%での平衡後、キャストバインダー膜で得られたデータは、粒子形成において、望ましい粒子サイズ(および分布)、および香り材料荷重および保持力を有する組成物を得るための、適当な外部マトリックス組成物を選択するために、有効に使用することができる。相対湿度70%での平衡水含有量が、重量で10%より低い、好ましくは5%より低くおよび「ロールバック粘性」値が4〜20cmの範囲である、好ましくは6〜15cm、最も好ましくは8〜12cmの範囲である、100+/−10ミクロンのキャスト膜を形成するこれらの外部マトリックス材料は、本発明の外部マトリックス材料の使用のために好ましいものである。
【0050】
ローリングボール粘性測定は、外部マトリックス材料の、表面への接着し易さ、すなわち、時間スケールで1秒を越えないうちに表面に接着結合を構築することに関する能力の簡便な概要をもたらす。ローリングボール粘性値は、真の粘性と反比例の関係にある。したがって、ローリングボール粘性値(cm)が低くなると、真の粘性はより高くなり、および外部マトリックス材料と接触する表面の接着結合の形成は、それにつれて早くなる。比較のために、会社や家庭で一般的に使用されるような慣用の接着テープは、10〜12cmのローリングボール粘性値を有し、低温接着では、2〜5cmを越えないローリングボール粘性値を有する。ローリングバック粘性法についての記載は、Pressure Sensitive Tape Council, 19−64ページ, 12版 1999年8月から利用される、「ローリングボール試験法PSTC6」に見つけることができる。
【0051】
ローリングボール粘性測定の代わりとしては、いわゆる「フィンガーチップ法」が提供され、これは、その接着強さの評価のために、接着表面上に指の先端をおき移動する方法である。25℃で、相対湿度70%での平衡後、慣用の接着テープのそれと匹敵する、フィンガーチップグリップを有するキャスト膜として供給される外部マトリックス材料は、本発明の目的のために特に適する。
【0052】
外部マトリックス材料は、凝集プロセス、たとえば流動層反応器でコア粒子に塗布することができる。好ましくは、凝集は、製品容器を備えたよく知られた流動層乾燥機のいずれにおいても、行われる。該プロセスを、コア粒子の流動化で始める。外部マトリックスエマルジョンは、香り材料および任意に担体Cを含む高い剪断封入体I、水を含む水相、マトリックス物質Sおよび乳化剤Eと混合することにより形成することができる。マトリックスエマルジョンを、その後、圧力、超音波(sonic)、または圧縮空気ノズルを使用して流動化コア粒子上にスプレーすることができるが、好ましくは流動層の上部(上部スプレー)、側部(側部スプレー)、接線(接線スプレー)または下部(下部スプレー)のいずれかに挿入される、2つの流動性ノズルを使用して行う。ノズルの側部位は本発明に好ましい。
【0053】
驚くことに、他のプロセスパラメーター定数を維持しながら、下記に記載の特定値よりもノズル圧力を上昇させることは、特定の利点を導くことがわかる。特に、驚くことに、高噴霧化空気圧力は、ノズル出口から供給される小滴サイズを減少させるだけでなく、形成される粒子材料の最終的な粒子サイズの分布を狭くすることが、見いだされた。さらにまた、驚くことに、高噴霧化空気圧力では、粒子材料のサイズ分布をコントロールできるだけでなく、非常に揮発性な成分の保持値を一般的に強調し、揮発性物質の保持値を重量の95%と高くできることが見いだされた。したがって、早い凝集条件では、噴霧化空気圧力は、好ましくは0.1〜3.0bar、より好ましくは0.5〜2.5barであり、遅い凝集が望ましい場合、たとえば、バッチプロセスでは、圧力は、好ましくは2.0〜8.0bar最も好ましくは4.0〜6.0barに設定される。したがって、慣用の流動層造粒機を用いて、狭い粒子サイズ分布を得ることが可能となる。
【0054】
本発明のプロセスは、香り材料を25%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは40〜60%含む組成物の製造を可能とし、および造粒化の間、前記香り成分の損失が、15%より小さく、好ましくは10%より小さくすることができ、したがって経済的に効率がよい。
【0055】
明細書中に記載したようなプロセスで使用されるコア粒子は、スプレー乾燥、押し出し、および圧縮により、または直接ラジカル重合、重縮合または重付加により、非常に高い荷重の封入体Iを製造することができる。しかしながら、スプレー乾燥が、好ましい製造方法である。
【0056】
好ましいスプレー乾燥法において、コア粒子は、コア粒子封入体Iを、水、コア粒子マトリックス材料S、および乳化剤Eからなる水相と乳化することにより製造する。乳化剤の量は、封入体Iが水相中で小滴の形態で分散し、前記小滴と水相間の界面が、スプレー乾燥目的の安定な水中油状供給エマルジョンを供給するために、充分な乳化剤Eを含むように選択される。これは典型的に利用可能な改質スターチ乳化剤において、重量比I:Eを25:2より低くすることで達成することができる。この重量比は、スプレー乾燥プロセス中最適初期香り保持力を可能とし、および組成物から浸出する傾向がある香り材料もまた減少し、組成物の表面を回収する、非常に細かい封入体Iの安定な分散を確実にする(これは、表面香りの最小化であり、いわゆる「表面油(surface oil)」である)。
【0057】
スプレー乾燥プロセスは、並流(co−current)温風乾燥室中で、空気圧力ノズルまたは2つの流動性ノズルまたは回転円盤などの回転円盤またはノズル噴霧機を使用して行われる。エマルジョンの製造に適する装置は、バッチであり、適当な容量サイズの攪拌容器中へ挿入された高剪断プロペラを有するものである。あるいは、高圧力混合機を使用することができる。封入体Iの平均小滴サイズは、前記文章で言及した利点を達成するために、好ましくは5ミクロン以下であり、より好ましくは1ミクロン以下である。この小さな小滴サイズは、スターチベースの材料の組み合わせおよびスターチベースである乳化剤Eを有する糖類、またはたとえばポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルアルコール−コ−アセテート)コポリマーなどの合成起源のポリマーを使用する高効率のカプセル化システム、または他の適当な乳化剤および担体材料を適用することにより達成することができる。
【0058】
当業者は、本発明の組成物の形成プロセスが、バッチプロセスまたは代替的な連続プロセスを使用する工業的な規模で行われることを認識できるだろう。
【0059】
形成されるコア粒子は、0.01〜1.0mm、より好ましくは0.05〜1.0mm、好ましくは0.1〜0.4mm、最も好ましくは0.1〜0.3mmの粒子サイズを有する。
【0060】
消費者製品において使用される本発明の組成物の量は、たとえば、ボディケア製品、家事用製品および洗剤または繊維柔軟剤などの洗濯用製品等の消費者製品の本質および対象とされる用途による。粉末洗剤システムでは、組成物は、粉末重量の約0.01%、一般的に0.05〜2.5%の間で使用することができ、より典型的には0.2〜1.0%であり、粉末洗剤システムの種類によっては、濃縮してまたは標準もよく、および香り成分の本質にも依存する。特に、視覚効果のために任意に着色された粉末洗剤は、重量で0.35〜0.5%で香り材料を含むよう形成することができる。そのような組成物は、粉末洗剤材料に直接香油を加えた組成物と比較して、37℃、相対湿度70%での1ケ月間保管した場合、保管安定性および香りの損失の減少という点で、かなりの特典を示す。本発明の組成物は、洗濯サイクル中、香り材料のコントロールされた放出もまた示し、および繊維上への香り材料の蓄積を強める。加えて、消費者パネリストによる使用テストにおいても、嗜好の特典が確認され、本発明の組成物を含む製品で処理された繊維は、香り材料が直接加えられた組成物で処理したものよりも、より新鮮で清潔であると判断された。任意に、洗剤組成物は、タブレットとして形成し、上述の同様の利点を有することもできる。
【0061】
本発明の組成物のさらなる特定の用途は、トイレ用タブレット、バスソルト、トイレ用洗剤、研磨剤、ろうそくおよび化粧品である。さらに組成物は、非水性のデオドラントおよびロールオン式の制汗剤製品に加えることもできる。またさらに、組成物は、おむつ用の慣用の水吸収剤と混合することもでき、体液による水吸収剤中の高い湿度により、香りの放出が強調される。
【0062】
消費者製品との混合物を提供することに加え、組成物は、たとえば使用の前に洗剤組成物に加えるか、またはかわりに洗濯サイクルの開始前に洗濯機に加えることができる、洗濯清浄(freshening)製品として、単独で使用することもできる。そのような組成物は、洗剤組成物に与えることが望ましい特定の嗜好特性を、使用者が選択できる柔軟性という利点を有する。
【0063】
香り用途との関連で記載した組成物は、加えて食品用途で使用することができる。組成物は、高度に濃縮された芳香、または同じ粒子材料中の1種以上の芳香の使用により、特別な効果を与えるよう使用することができ、また消費される間に熟成したフルーツの印象とともに、冷却され、瑞々しい効果などの明らかに区別できる特別な感覚を与えることもできる。
【0064】
芳香または香り用途に加えて、他の用途を予期することができ、たとえば組成物は、嗅覚化合物や、昆虫、ゴキブリおよびダニ用の忌避剤、殺菌剤および静菌剤などの生物活性材料、化粧品または、芳香もしくは香り用途で有効な有機揮発性もしくは反応性液体のような材料を含むことができる。「嗅覚化合物」という表現は、遮蔽剤もしくはその前駆体、または芳香および香り前駆体を意味する。
【0065】
本発明の組成物は、揮発性の芳香成分および化学的に敏感な芳香成分の搬送に特に適する。香りづけられた粒子は、食品製品の保管中、香りのより高い安定性を供給でき、および食品を噛むことにより香りが突然現れる。本発明は、反応性成分を、コア粒子間またはコア粒子と外部マトリックスの間で分離することができるので、互いに反応する芳香材料を搬送するのに特に役立つ。芳香成分は、単独でまたは封入体Iと組み合わせで使用することができ、10Pa ppmより大きい損失係数を有する成分、たとえば、
【0066】
2−メチルピラジン、アセトフェノン エクストラ、アルコ−ルC6、アルコールC8、アルデヒドC7ヘプチリック、アルデヒドC8、アルデヒドC9、カプリル酸アリル、酪酸アミル、アニシックアルデヒド、ベンズアルデヒド、酢酸ベンジル、ベンジルアルコール、酪酸ベンジル、ギ酸ベンジル、イソ吉草酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、酢酸ブチル、樟脳、桂皮酸アルデヒド、シス−3−ヘキセノール、酢酸−シス−3−ヘキセニル、ギ酸−シス−3−ヘキセニル、プロピオン酸−シス−3−ヘキセニル、シトロネラル、シトロネロール、クミニックアルデヒド、ダマセノン、ダマショーン アルファ、ダマショーンベータ、マロン酸ジエチル、アントラニル酸ジメチル、酢酸ジメチルベンジルカルビノール、エストラゴール、酢酸エチル、アセト酢酸エチル、安息香酸エチル、ヘプタン酸エチル、サリチル酸エチル、2−メチル酪酸エチル、オイカリプトール、ユージノール、酢酸フェンチル、
【0067】
フェンチルアルコール、2−オクタン酸メチル、2−sec−ブチルシクロヘキサノン、酢酸スチラリル、酢酸ヘキシル、イオノンアルファ、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、イソメントン、ジャスモン シス、ラエボ カルボン、リナロール、リナロールオキシド、メロナール、メントール、メントン、メチルアセトフェノン、メチルアミルケトン、安息香酸メチル、メチルヘプテノン、メチルヘキシルケトン、メチルパラクレゾール、メチルフェニルアセテート、サリチル酸メチル、ネラール、ネロール、パラクレゾール、酢酸パラクレシル、パラトリルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、フェニルエチルアセテート、フェニルエチルブチラート、フェニルエチルフォルマート、フェニルエチルイソブチラート、フェニルエチルプロピオナート、フェニルプロピルアセタート、フェニルプロピルアルデヒド、4−メチル−2−(2−メチル−1−プロペニル)テトラヒドロピラン、プロピオン酸スチラリル、テルピネオール、テルピノレン、トランス−2−ヘキセナールを含む。
【0068】
芳香成分は、単独でまたは封入体Iと組み合わせで使用することができ、10Pa ppmより小さい損失係数を有するこれらの成分、たとえば、ヘキシルシンナミックアルデヒドアルファ、オキサシクロヘプタデク−10−エン−2−オン、安息香酸リナリル(Linalyl)、セドロール(Cedrol)、桂皮酸ベンジル、桂皮酸リナリル、フェニルエチルシンナマート、パラクレシルフェニルアセテート、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ヘキシル、フェニルエチルサリチラート、オキサシクロヘキサデカン−2−オンであることができる。
【0069】
したがって、本発明の組成物は、食料品、たとえば乾燥したスープおよびソース、インスタント食品、ベーカリー製品(ケーキ、パン専用食材、パンミックス、パンケーキミックス、ケーキミックス)、風味および食肉食品、パスタ、温かいおよび冷たい飲料(インスタントフレーバーティー)、医薬用途(粉剤、カプセルおよび錠剤)、シリアル、チュインガムおよび製菓に用いることができる。組成物は、芳香材料の重量として1〜10%の範囲で処理される製品を供給するような用途で使用することができる。
【0070】
本発明の組成物の好ましい実施態様の構造を、図1に示す。コア粒子(1)は、外部マトリックス中に埋め込まれる。組成物は被膜(3)を有する。コア粒子(1)は、固体、水溶解またはアルカリ溶解または膨潤可能で、および非孔質であることができる物質S、乳化剤Eから形成される。コア粒子(1)は加えて、封入体Iを含む。前記封入体は、香り材料成分および担体材料Cを含む。外部マトリックス(2)は、マトリックス物質Sおよび乳化剤Eを含む。封入体Iを、S中に分散する。前記封入体Iは、香り材料成分および担体Cを含む。
【0071】
以下に、本発明の説明に役立つ一連の例を記載する。
例1:香りづけられたコア粒子および香りづけられた外部マトリックスを有する組成物の製造
香りづけられたコア粒子を、水蒸発容量が80kg/hの標準多段式乾燥機(APV Nordic Anhydro, デンマーク)で、スプレー乾燥により調製した。コア粒子エマルジョンを、6デキストロース当量(DE)のマルトデキストリン69.3kg、カプスル(登録商標)(National Starch Ltd., 英国)18.9kg、水154kg、および洗剤組成物に使用される標準香油(Givaudan Vernier SA, スイス)37.8kgを用いて製造した。
【0072】
前記エマルジョンは、前記の構成要素をポリトロンタービン(polytron turbine)(Kinematica AG, スイス)で激しく攪拌しながら(15500rpm)ゆっくりと添加する手法により、調製した。混合後すぐに、平均粒子サイズが1ミクロン以下となる安定なエマルジョンが得られるまで、さらに10分間混合物を均質化した。注入口温度190℃、流動層空気注入口温度85℃、流動層製品温度65℃を選択することにより、小さな凝集のみが発生するように、プロセスパラメータを選択した。
【0073】
得られた香り付けコア粒子は、HPLCでの測定により、30wt%の香り荷重(いわゆる「トータル油」)を示し、および99%の初期保持力、粒子サイズ分布はD(v,0.1)=81μm、D(v,0.5)=154μm、D(v,0.9)=258μmという結果であった。粒子サイズは、体積平均直径(D(v,x))により本明細書で表され、「x」は、D(v,x)以下の平均直径を有する粒子の体積区分を意味する。
【0074】
前記の香り付けコア粒子6.54kgを、円錐形流動層造粒機WS−GT−0.40(Allgaier Werke GmbH, ドイツ)中に置いた。外部マトリックスエマルジョンを、88%の加水分解率および630の重合度を有するポリビニルアルコール2.3kg、標準洗剤用香油(Givaudan Vernier SA, スイス)3.1kg、および水9.3kgを使用して、上記に記載したような手続きで調製した。前記外部マトリックスエマルジョンを、側面挿入二液性(two−fluid)ノズル(Schlick Modell 0/2, Desen−Schlick GmbH, ドイツ)を使用して、流動層中で、噴霧化空気圧5bar、11kg/hまでのスプレー速度で、コア粒子にその後スプレーした。
【0075】
注入口温度は77℃、出口温度は55℃であった。その後、粒子材料の形成により得られた組成物12.0kgを、粒子材料の被膜を形成するため、外部マトリックスに使用されるのと同様の、20wt%のポリビニルアルコール水溶液6.7kgで覆った。被膜の乾燥物質が、粒子材料の理論的な収率の11%に相当する、13.3kgの粒子材料が得られた。ふるい分け後(2.0mmふるい)、かさ密度は、0.34gcm−3であることが判り、および粒子材料は、粉塵がなく、自由に流れた。粒子サイズ分布は、狭いものであった;D(v,0.1)=711μm、D(v,0.5)=1281μm、D(v,0.9)=2019μmであった。粒子材料は、40℃、攪拌した標準洗浄液中で、10分以内に崩壊した。トータル香り(いわゆる「トータル油」)をHPLCで測定し、30wt%(理論香り荷重38wt%)、初期保持力79%であった。
【0076】
例2:コア粒子と外部マトリックス間の香り成分の分離効果の説明
本実施例では、香り材料成分を、コア粒子と外部マトリックスに分離する。10Pa ppmより損失係数が大きい香り成分がコア粒子中に存在し、10Pa ppmより損失係数が小さい香り成分が外部マトリックス中に存在するよう選定が行われる。そのような組成物は、その後すべての香り材料が外部マトリックス中に供給され、コア粒子には香り材料が存在しない組成物と比較される。
【0077】
例2.1:外部マトリックス中のすべての香り材料
粗糖14kgを香り付けしていないコア粒子として、円錐形流動層造粒機WS−GT−0.40(Allgaier Werke GmbH, ドイツ)中に置いた。外部マトリックスエマルジョンを、水11.3kg、ハイ−カプ100(登録商標)(National Starch Ltd., 英国)7.1kg、マンニトール1.8kg、およびトリアセチン0.18kg、および標準洗剤用香油(Givaudan Vernier SA, スイス)11.3kgを使用して、例1のように調製した。これらの粒子の造粒を、側面挿入二液性(two−fluid)ノズル(例1と同様)を使用して、外部マトリックスエマルジョンを噴霧する例1の方法により行った。ノズル直径は、2.2mm;ノズル圧力は5bar;供給速度は6〜9.5kg/h;空気注入口温度は70〜78℃;空気出口温度は56〜65℃である。
【0078】
得られた生成物を、30℃に冷却する前に15分間乾燥した。
生成物の16.0kgを、製造容器に入れ、融点が42〜44℃である植物油1.6kgで、70℃に加熱して被膜し、および下記のプロセスパラメータ:上記のノズル配置、流動化空気;周辺温度、および供給速度2.5〜3kg/h、を選択して製造物上にスプレーした。
【0079】
保護的なふるい工程後(2.0mmふるい)、かさ密度0.68g/cmの、粉塵がなく自由に流れる製造物を得た。前記製造物の粒子サイズ分布は、D(v,0.1)=505μm、D(v,0.5)=756μm、D(v,0.9)=1211μmと狭いものであった。
加えて、粒子材料は、23wt%のトータル油荷重(NMRによる)で、初期保持力は79%であった。最終粒子材料は、40℃、攪拌された標準洗浄液中で、10分以内に崩壊した。
【0080】
例2.2:コア粒子と外部マトリックス間の香り材料の分割
スプレー乾燥により香りづけられたコア粒子を、Niro Mobile Minor(Niro A/S, デンマーク)で製造した。コア粒子供給エマルジョンの製造は、11〜14の間のDEを有するマルトデキストリンMD020.714kg、およびカプスル(登録商標)(National Starch Ltd., 英国)0.195kgを、60℃で水1.111kgに溶解することによって実施された。周辺温度に冷却後、上記例2.1で使用された洗浄用香油0.390kgを、例1と同様の手続きにより乳化させた。そのように調製して供給されるエマルジョンを、11回下記のプロセスパラメータを使用してスプレー乾燥した。
注入口温度:180℃、出口温度:90℃、供給速度:4.6kg/h、および回転円盤噴霧器速度18000rpmである。
【0081】
スプレー乾燥した11回のバッチを一緒に混合し、および得られた香り付けされたコア粒子は、26%(w/w)のトータル油荷重(NMRによる)を示し、初期保持力は87%であった。前記コア粒子は、D(v,0.1)=11μm、D(v,0.5)=29μm、D(v,0.9)=77μmという粒子サイズ分布であった。前記の香り付けされたコア粒子8.95kgを、円錐形流動層造粒機WS−GT−0.40(Allgaier Werke GmbH, ドイツ)中に置いた。外部マトリックスエマルジョンを、水3.20kg、ハイ−カプ100(登録商標)(National Starch Ltd., 英国)1.98kg、マンニトール0.50kg、およびトリアセチン0.05kg、および10Pa ppmより小さい損失係数を有する例2.2で使用した香り材料の残りの成分1.93kgを使用して、例1と同様の手続きにより調製した。造粒プロセスを、前記流動層装置で、外部マトリックスエマルジョン7.7kgを、前記コア粒子上に以下のプロセスパラメーターを使用して噴霧およびスプレーすることにより行った:空気注入口温度:79〜85℃、空気出口温度:43〜53℃、ノズル直径(側面挿入):2.2mm、ノズル圧力:2.0bar、供給速度:2.1〜10.7kg/h、ノズルタイプ:例1と同様。
【0082】
被膜手続きは、例1のように実施され、12.0kgの製造物を42〜44℃の融点を有する植物油1.2kgを70℃にあらかじめ加温して、被膜した。しかしながらプロセスパラメータは、下記のように選択した。
【0083】
ノズル配置:上記と同様、流動化空気:周辺温度、供給速度:3.4kg/h。前の例のように、粒子材料を2.0mmのサイズのふるいを使用してふるい、被膜された粒子は、香り含量28wt%(NMRによる)、初期保持力97%であった。前記製造物の粒子サイズ分布は、下記のようであることがわかった:D(v,0.1)=88μm、D(v,0.5)=218μm、D(v,0.9)=454μm、かさ密度0.52g/cm。組成物は、40℃、攪拌された標準洗浄液中で10分以内に崩壊した。
【0084】
下記の表において、データは、上記に示した選択基準により、コア粒子(CP)と外部マトリックス(M)間の2つの区別される部分中で、すべての香り材料を分割する有効性を証明する。特定の香り材料成分の保持力を、造粒プロセス後GC/MS分析により測定した。
【0085】
【表1】
Figure 2004513220
【0086】
結果は、すべての香り材料が外部マトリックスに組み込まれている組成物に比べ、成分が分割され、コア粒子に含まれる場合、高い損失係数(いわゆる「トップノート」)を有する成分の初期保持力が、より高くなることを証明する。
【0087】
例3:香り材料の「経時保持力」の被膜効果
組成物を、例1で規定したように実質的に調製し、組成物は、被膜を有するものと被膜なしのものが供給された。
組成物を、標準の、香り付けされていない洗浄基剤に加え、粉末洗剤の総量に対し、0.35wt%の香りレベルの香り付け粉末洗剤130.0gを得た。参照として、香りなしの0.46gを、同じ標準洗浄基剤129.54gに加えた。サンプルと参考例の両者を、段ボール箱にそれぞれ充填し、密封し、37℃で相対湿度70%の人工気象室で、1ケ月間保管した。すべてのサンプルを、GC/MS分析により測定した経時香りプロフィールの点で比較した。結果を下記の表とした。
【0088】
【表2】
Figure 2004513220
【0089】
結果は、保管の間、被膜を有するサンプルの保護が明確に向上することを立証する。
標準の洗濯機試験は、下記の手続きを用いて行われた:テリー織りタオル(2.5kg)を標準の洗濯機(1洗濯サイクル、水10リットル)で、上記のサンプル粉末130gを用いて50℃で洗浄し、続いてリンスサイクルを2回(水27リットル)行った。嗅覚の評価を、専門家の一団により湿ったタオルで行った。例1の組成物の結果を下記に示すが、評価基準は、最良=7、最低=1である。
【0090】
【表3】
Figure 2004513220
結果は、高い湿度条件下での保管中、本発明の組成物の粉末が保護されることを立証する。
【0091】
例4:繊維上への香りの蓄積
例3と同様の条件下で洗浄し、乾燥したタオル上への香り材料成分の蓄積を、熱脱着、続いてGC/MS分析により測定した。例1の組成物の例は、香りのないものと比較した。値は、「相対過剰蓄積パーセント」で与えられ、これは香りのないものを含む洗剤と組成物を含む洗剤の、香り材料成分の蓄積量の比として定義する。
【0092】
【表4】
Figure 2004513220
【0093】
これらの結果は、多くの香り成分が乾燥後もテリー織りのタオルに存在し、洗浄液からより多く蓄積することとと合致する。過剰蓄積は、特定の香り材料成分の放出プロフィールに起因する。
【図面の簡単な説明】
【図1】組成物の構造である。

Claims (22)

  1. 香り材料成分の部分を含む外部マトリックスおよび外部マトリックス内に配置される、残りの香り材料成分を含む個別のコア粒子を含む、香り材料を搬送する組成物。
  2. コア粒子中の香り材料成分の少なくとも70%が、10Pa ppmより高い損失係数Fを有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 外部マトリックス中の香り材料成分の少なくとも70%が、100Pa ppmより低い損失係数Fを有する、請求項1または2に記載の組成物
  4. コア粒子が、マトリックス物質Sおよびその中に配置される封入体Iおよび任意に乳化剤Eを含み、ここでIは、香り材料成分および任意に香り材料のための担体Cを含む、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 外部マトリックスが、マトリックス物質Sおよびその中に配置される封入体Iおよび任意に乳化剤Eを含み、ここでIは、香り材料成分および任意に香り材料のための担体Cを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 封入体Iを重量の80%まで、またはマトリックス封入体Iを重量の75%まで含む、請求項4または5に記載の組成物。
  7. 封入体Iが、香り材料成分を重量の30〜100%、または封入体Iが、香り材料成分を重量の30〜100%含む、請求項4〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 香り材料を重量の少なくとも25%含む、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. :E比またはI:E比が、25:2(w/w)より低い、請求項4〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. エマルジョンが改質スターチ、および特にコハク酸オクテニル置換スターチおよび非置換スターチである、請求項9に記載の組成物。
  11. 粒子材料の形態を有し、該材料の粒子サイズが、0.1〜2mmである請求項1〜10のいずれかに記載の組成物。
  12. 封入体が、0.1〜20ミクロンの平均粒子サイズを有する、請求項4〜11のいずれかに記載の組成物。
  13. コア粒子がマトリックス物質Sを含み、および外部マトリックスがマトリックス物質Sを含み、これらは独立して、炭化水素、天然もしくは合成ゴム、キチンもしくは陽イオン多糖類、セルロースもしくはセルロース誘導体、ポリペプチド、合成の水溶性もしくは部分的に水溶性もしくは分解性のポリマー、高分子電解質、生分解性(バイオ)ポリマー、可塑剤または無機材料の群から選択される、請求項3〜12のいずれかに記載の組成物。
  14. 担体Cおよび担体Cが、独立して疎水性液体希釈剤、ワックス、樹脂、界面活性剤、シリコーンおよび変性シリコーン、ポリオレフィンまたは他の合成ポリマーの群から選択される、請求項3〜13のいずれかに記載の組成物。
  15. 油脂、脂肪酸、疎水化二酸化珪素、シリコーン、シリコーンベースワックスもしくはその混合物、改質セルロース、ポリ(ビニルアルコール−コ−酢酸ビニル)コポリマー、部分的にラクトン化されたポリ(ビニルアルコール−コ−アクリル酸)コポリマー、酢酸エステル基を含む改質ポリ(ビニルアルコール)、またはそれらの混合物を含む被覆をさらに含む、請求項1〜14のいずれかに記載の組成物。
  16. 被覆の融点が35〜95℃の間である、請求項15に記載の組成物。
  17. 請求項1〜16のいずれかに記載の組成物を含む消費者製品であって、洗濯用製品、ボディケア製品、家事用製品、食品および飲料用製品からなる群から選択される、前記消費者製品。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載の組成物から本質的になる、洗濯用清浄製品。
  19. 粒子マトリックスによって形成されているコア粒子上に外部マトリックス材料をスプレーすることにより、該粒子をカプセル状に包む工程を含む、請求項1〜16のいずれかに記載の組成物の製造方法。
  20. 香り材料、マトリックス物質S、水、任意に乳化剤Eおよび任意に担体Cからなる水中−油状エマルジョンを形成すること、および該エマルジョンをスプレー乾燥することによりコア粒子を形成することにより、コア粒子を調製する、請求項19に記載の方法。
  21. 0.1〜2.0mmの平均粒径を有する粒子状物質を含む組成物であって、前記粒子状物質が、香り材料を少なくとも重量で25%含む、前記組成物。
  22. 香り材料が5Pa ppmより大きい損失係数を有する組成物からなる、請求項21に記載の組成物。
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