JP2004512631A - 電解質貯蔵槽を有する燃料電池配置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、スタック(10)状に配置された多数の燃料電池(12)を有する燃料電池配置に関する。これらの燃料電池はそれぞれ、陽極(1),陰極(2)これらの電極間に配置された多孔性の電解質マトリックス(3)を有する。電解質貯蔵槽(11)が、燃料電池スタック(10)の端部に面して又はその近くに配置されている。この電解質貯蔵槽(11)は、燃料電池(12)からの電解質の減少を補償するために使用される。この場合、電解質が、燃料電池スタック(10)内の電気力によって個々の燃料電池(12)へ輸送される。この電解質貯蔵槽(11)は、中空空間を形成する支持構造体から形成されている。この支持構造体の中空空間内には、電解質を収容するための多孔性体がこの中空空間の孔の中に形成されている。
Description
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の燃料電池配置に関する。
【0002】
燃料電池配置、特に溶融炭酸塩燃料電池配置が公知である。これらの配置では、多数の燃料電池が燃料電池スタックの形態で配置されている。これらの燃料電池はそれぞれ、1つの陽極,1つの陰極及びこの陽極とこの陰極との間に配置された1つの多孔性電解質マトリックスを有する。
【0003】
溶融炭酸塩燃料電池では、アルカリ炭酸塩の混合物が電解質として使用される。これらの混合物は、燃料電池の運転温度で液体である。この電解質は、燃料電池の多孔性の電解質マトリックス内並びに同様に多孔性の物質から作られた陽極及び陰極内に含有されていて、毛管力によってこれらの電解質マトリックス,陽極及び陰極の中に保持される。溶融炭酸塩燃料電池の機能及び性能は、電解質の完全で適切な充填に依存する。この充填は、製造時に狭い許容差内に保持される。電解質を過剰に充填することも過少に充填することも、燃料電池の性能と持続性に対して有害である。
【0004】
燃料電池内に存在する電解質の一部が、燃料電池の運転中にいろいろなメカニズムに基づいて消失する。これらのメカニズムのうちの主要なものは:
−溶解されたアルカリ炭酸塩の湿潤特性が強いために、電解質が、縁領域で漏れ、そして燃料電池から燃焼ガスと酸化ガスを供給して排気するために設けられた開口部で漏れる傾向がある。この場合、この電解質が、燃料電池スタックと隣合った要素の外面上で分散する;
−電解質のアルカリ炭酸塩は、燃料電池の構成物質との化学反応で発生する。この場合、電解質の一部が、発生する化合物と結合する;
−アルカリ炭酸塩の構成要素は、反応生成物として燃料電池内で発生する水と化合して水素酸化物を生成する。この水素酸化物は、燃料電池の運転温度で蒸発する。
【0005】
燃料電池の寿命中の電解質の緩やかな減少は、この燃料電池の性能の低下を招き、場合によっては燃料電池の寿命を抑える要因になる。
【0006】
この説明した問題を解決する可能性は、燃料電池からの電解質の減少を補う電解質貯蔵槽を設けることである。
【0007】
溶融炭酸塩燃料電池が、ドイツ連邦共和国特許出願公開第 195 45 658 号明細書から公知である。この溶融炭酸塩燃料電池では、電解質の減少を補うため、電解質の貯蔵部を有する少なくとも1つの多孔性体が1カ所に存在する。電解質の貯蔵部を形成するこの多孔性体は、個々の燃料電池に敷設されている。したがって、スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置では、電解質の貯蔵を行うこのような多孔性体を有する個々の燃料電池を設けることができる。
【0008】
燃料電池用のマトリックスの配置が、特開昭 61−74265 から公知である。このマトリックスの配置では、減少を補うため、電解質が、マトリックスに敷設された電解質貯蔵槽によってマトリックスに分割される。ここでも、スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置では、個々の燃料電池の各マトリックスが、このような電解質貯蔵槽を有する
個々の燃料電池がそれぞれ、電解質の減少を補うための電解質貯蔵槽を有するその他の提案が、米国特許発明第 5 468 573号明細書,米国特許発明第 4 185 145号明細書,米国特許発明第 4 548 877号明細書及び特開昭 61−277169から公知である。
【0009】
さらに、スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置が、米国特許第 4 467 019号及び特開昭 7−326374 から公知である。これらの燃料電池配置では、発生する電解質の減少を補うため、各燃料電池の電解質マトリックスがそれぞれ、燃料電池スタックの外側に設けられている電解質貯蔵槽に連結されている。
【0010】
最後に、燃料電池配置が、米国特許発明第 4 761 348号明細書から公知である。この燃料電池配置では、一方では電解質を過剰に有し、一方では電解質を不足して有するそれぞれの電解質貯蔵槽が、燃料電池スタックの端部に設けられている。これらの電解質貯蔵槽は、不浸透性ではあるが導電性の分離要素によってスタックの全ての燃料電池から分離されている一方で、燃料電池と電解質を交換する。
【0011】
これらの従来の解決手段は、いろいろな欠点を有する。各燃料電池内に設けられている各電解質貯蔵槽では、燃料電池の体積とコストの増大が許されないときに、限られた量の電解質しか保持できない。個々の燃料電池内の電解質貯蔵部を満たすための装置の場合、補充量をスタック内の個々の燃料電池に精確に分配すること、及び個々の燃料電池を精確に充填することは非常に困難である。電解質を満たすための通路又は配管は、燃料電池スタックに沿って寄生的な流れに対する経路を形成する。これらの経路は、燃料電池配置の出力を低下させ、さらにこの電池列を破壊しうる。
【0012】
スタック内に配置された燃料電池の電解質の減少と補充に関連したもう1つの障害は、電解質の荷電された微少部分が燃料電池によってスタックに沿って生成された電界の影響下で反対の極性方向に移動する点にある。それ故に、電解質中に含まれるアルカリイオンが、電界の影響下で燃料電池スタックの陽極端部から陰極端部に移動する傾向がある。燃料電池スタックの陽極端部の燃料電池内の電解質の減少速度は、反対の端部の燃料電池の減少速度よりも高い。全ての燃料電池に対する電解質の画一的な保持と充填では、これらの燃料電池は燃料電池スタックの陰極端部の近くでは過剰に充填され、これらの燃料電池は陽極端部では十分に充填されなかった。
【0013】
本発明の課題は、電解質貯蔵槽を有する改良された燃料電池配置を提供することにある。
【0014】
この課題は、請求項1の特徴を有する燃料電池配置によって解決される。
【0015】
本発明の燃料電池配置の好適なその他の構成は、従属請求項中に記載されている。
【0016】
スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置が、本発明によって提供される。これらの燃料電池はそれぞれ、1つの陽極と1つの陰極の形態の電極,これらの電極の間に配置された多孔性電解質マトリックス及びこれらの電極に接触する電流コレクタを有する。そしてこの場合、燃料電池から電解質の減少を補う電解質貯蔵槽がさらに設けられている。本発明によれば、この電解質貯蔵槽は、燃料電池スタックの端部に沿って又はその近くに配置されている。この場合、電解質が、燃料電池スタック内の電気力によって個々の燃料電池に輸送される。そしてこの場合、支持構造によって形成された中空空間が、電解質貯蔵槽として使用される。多孔性体が、これらの中空空間内に収容されている。これらの多孔性体内では、電解質が孔隙中に収容されている。
【0017】
電解質が、燃料電池スタック内で作用する電気力の作用下で燃料電池内の電解質の異なる減少速度に自動的に適合しつつスタック内の異なる位置に引き渡される点が、本発明の燃料電池配置の主な利点である。本発明の燃料電池配置は簡単にかつ廉価に製造できる点、及び容易に操作できる点が別の利点である。電解質を外側から個々の燃料電池に分配する配管又は通路が燃料電池スタックに沿ってないために、漏れる流れにとって不都合な経路が発生しない点がもう1つの利点である。電解質貯蔵槽が支持構造を有するので、支持機能が電解質を直接収容する物質によって行われなくて済む。したがって、この対応する物質にかかる機械的な負荷が軽減される。このことは、この物質の漏れ安定性に関して好ましい。
【0018】
特に電解質は、塗布可能な又は流動可能なペーストの構成要素である。このペーストは、構造体の中空空間内に入れられる。この場合、このペーストのその他の構成要素は、硬化後に多孔性体を得る。この多孔性体の孔が電解質を含有する。例えば電流コネクタが支持構造体として使用できる。この電流コレクタは、端部板と最後の燃料電池との間の陽極端部(燃料電池の場合は陰極)に取付けられている。同様に、大きい多孔性の発泡構造体も、支持構造体として設けられ得る。これらの構造体の孔は、ペーストで充填される。その代わりに、ペーストを端部板の凹部又はボーリング孔内に入れてもよい。その結果、端部板自体が、電解質貯蔵槽の支持構造体として使用される。
【0019】
本発明の燃料電池配置の別の好適な側面では、電解質貯蔵槽が、燃料電池スタックの一方の端部に取付けられていること、及び電解質収容貯蔵槽が、過剰の電解質を収容する多孔性体の形態で燃料電池スタックの他方の端部内に設けられていることが提唱されている。これによって、電解質が時間の経過中に電解質貯蔵槽から燃料電池スタックの他方の端部に移動するために、余分に発生する電解質がなくなる。過剰の物質を収容する多孔性体は、これらの対応する利点を伴って電解質貯蔵槽のような適切な方式で構成され得る。
【0020】
特に電解質貯蔵槽は、燃料電池スタックの陽極端部に取付けられている。過剰の電解質を収容する電解質収容貯蔵槽は、燃料電池スタックの陰極端部に設けられている。
【0021】
本発明の燃料電池配置の好適なさらなる構成では、電解質貯蔵槽が充填可能であることが提唱されている。これによって、燃料電池の運転中に発生する電解質の減少が補償され得る。その結果、燃料電池配置が、最適に連続運転可能である。
【0022】
特に、電解質貯蔵槽に連結されていて、燃料電池スタックから外側に向かって敷設されている電解質充填管が、この電解質貯蔵槽を満たすために外側から設けられている。
【0023】
これに対して、電解質充填管が、垂直に又は外側に向かって上昇して延在しているという、好適な実施形が提唱されている。
【0024】
本発明の燃料電池配置の特に好適な構成では、電解質を充填する電解質充填管が、周囲温度で一定の形で、特にペレットの形態で設けられている。この場合、この固体の電解質が運転温度で燃料電池スタック内で溶解し、電解質貯蔵槽によって収容される。
【0025】
既に説明したように、電解質貯蔵槽は多孔性体から構成される。この多孔性体の孔が、電解質で充填されている。特に、電解質貯蔵槽の孔の大きさは、電解質マトリックスの孔の大きさよりも大きい。そのため、貯蔵槽から燃料電池のマトリックスへの電解質の輸送が、毛管力に起因して促進される。
【0026】
本発明の燃料電池配置の好適な実施形では、電解質貯蔵槽の多孔性体が、電解質で完全に浸透されている燃料電池陰極物質から成る。
【0027】
本発明の燃料電池配置のその他の好適な実施形では、電解質貯蔵槽の支持構造体が、導電性物質から成る。この導電性物質は、最後の燃料電池と燃料電池スタックの端部との間の接続として使用される。
【0028】
本発明の燃料電池配置の好適なさらなる構成では、燃料電池スタックに沿って燃料電池及び/又は燃料電池スタックの個々の要素の間にある電解質用の毛管移動通路の厚さ及び/又は孔の大きさが、燃料電池スタック内の電解質の輸送を最適化する意味で電解質貯蔵槽から燃料電池にかけて決められていることが提唱されている。これによって、輸送速度及び電解質貯蔵槽から個々の燃料電池にかけて供給される電解質の配分方法が最適化され得る。
【0029】
本発明の燃料電池配置の別の好適な実施形では、最も陽性な燃料電池又は最も陽性な一群の燃料電池の電圧を監視する手段が設けられていること、及び、この電圧の降下が、電解質貯蔵槽内の電解質貯蔵部を満たすための信号として使用されることが提唱されている。燃料電池スタック内の電気力に起因して、燃料電池の電解質の減少が大きいほど、これらの電気力は、燃料電池スタックの陽極端部でより強く存在するので、スタックの陽極端部の1つ又は多数の燃料電池の電圧が、電解質貯蔵部の充填の必要性に関して信頼できる信号である。
【0030】
最後に、本発明の燃料電池配置のもう1つの好ましい側面では、燃料電池の運転中の均衡を欠いた電解質の減少を補償するため、電解質貯蔵槽内の電解質が、燃料電池の電解質マトリックス内の電解質の最初の組成と異なる組成で満たされることが提唱されている。したがって、電解質貯蔵槽を充填するために使用される電解質は、電解質マトリックス内の電解質の最初の又は通常の組成に相当するよりも高い濃度の要素を含有する。これらの要素は、より高速で運転するときに消失する。
【0031】
以下に、本発明の燃料電池配置の実施の形態を図面に基づいて説明する:
図1中には、燃料電池スタック10が示されている。この燃料電池スタック12は、多数の燃料電池12から構成される。これらの燃料電池12はそれぞれ、陽極1,陰極2及びこの陽極1とこの陰極2との間に配置された電解質マトリックス3を有する。隣合った燃料電池12は、バイポーラ板4とこのバイポーラ板4に隣接する電流コネクタ17とによって互いに分離されている。さらにこのバイポーラ板4及び電流コネクタ17は、燃焼ガスBの流れと酸化ガスOの流れを互いに分離して燃料電池の陽極1又は陰極2を通じて導くために使用される。この場合、隣合った燃料電池の陽極1及び陰極2は、バイポーラ板4によってガス技術的に互いに分離されている。電流コレクタ17は、重なり合って燃料電池の電気的な接触を担う。
【0032】
多数の燃料電池12を有する燃料電池スタック10は、その上側とその下側でそれぞれ端部板6,7によって密閉されている。しかし、図中では見やすくする目的のため、これらの燃料電池のうちの幾つかの燃料電池だけが示されている。この場合、これらの端部板6,7は、連結棒5によって互いに連結されて対向して固定される。その結果、個々の燃料電池12が、所定の圧力下で接し合って保持される。ガス・マニホルド14が、燃料電池スタックの外側面に設けられている。燃料電池スタック10が、ガス・マニホルドのパッキング15を介してこのガス・マニホルド14で密閉されている。このガス・マニホルド14は、燃焼ガスBと酸化ガスOの流れを供給して排気することのために使用される。見やすさの理由から図中では、このようなガス・マニホルド14が1つだけ、ガス・マニホルドのパッキング15と並べて示されている。
【0033】
電解質貯蔵槽11が、燃料電池スタック10の上端部に沿って配置されている。燃料電池12の陽極1と陰極2の位置に関するこれらの燃料電池12の方向に適合して、この上端部は燃料電池スタック10の陽極端部である。電解質貯蔵槽は、最も上の、すなわち最も陽性の燃料電池12と燃料電池スタック10の上の端部板6との間に配置されている。
【0034】
電解質貯蔵槽11は、支持構造体から構成される。多孔性体16が、この支持構造体の中空空間内に配置されている。これらの多孔性体16の孔が、電解質で満たされている。個々の燃料電池12で生じる電解質の減少を補うため、電解質が、燃料電池スタック10内の電気力によって電解質貯蔵槽11から個々の燃料電池12へ輸送される。詳しくは、燃料電池配置の運転中に、電解質、すなわちこの電解質中に含まれるイオンが、燃料電池スタック内に存在する電界の影響下で毛管経路又は表面経路経由で燃料電池スタックの陽極端部から陰極端部に移動するということが起こる。これらの経路は、例えば外部のガス・マニホルドを伴うパッキング面に沿って存在してもよいし、又は燃料電池配置が内部ガス分岐部を有するときにはスタック内のガス分岐部の通路の表面に沿って存在してもよい。
【0035】
特に、支持構造体は、スタックの端部板6と最後の燃料電池12との間に配置されている電流コレクタ4aである。別の構成としては、支持構造体は、マクロポアを有する構造発泡体から構成される。注入又は塗布可能であるペーストが、電流コレクタ又は構造発泡体の中空空間内に入れられる。ペーストは、粉末状の母材から成る。これらの母材は、液状のバインダと一緒に混ぜ合わされる。多孔性体16が、硬化によって生成される。電解質が、この多孔性体16の孔の中に収容されている。
【0036】
電解質を収容する多孔性体16の孔の大きさは、燃料電池の電解質マトリックス3の孔の大きさよりも大きい。その結果、燃料電池12の電解質貯蔵槽11と電解質マトリックス3との電解質に作用する毛管保持力の比に起因して、燃料電池10に沿って移動する電解質の供給源は、燃料電池の能動要素の代わりに電解質貯蔵槽11である。他方では、マトリックス3及び/又は電極1,2の全ての孔が充填されるまで、燃料電池のマトリックス及び/又は電極内の電解質の各々の不足状況が、毛管力に基づいて少量ながら電解質貯蔵槽11から絶え間なく移動する電解質から解消される。
【0037】
電解質貯蔵槽11の多孔性体16は、特に燃料電池の陰極物質から成る。この陰極物質は、電解質で完全に浸透されている。多孔性体16は、硬化した成形体の形態で中空空間内に嵌め込まれてもよいし又は満たされてもよい。しかしながら特に、泥膏状のペーストが充填される。このペーストは、外気で短時間内に孔を形成しながら硬化する。電解質貯蔵槽11内に保持された電解質の組成は、燃料電池の製造時に電解質マトリックス中に収容された電解質でもよい。しかしながら、燃料電池の運転中に均衡を欠いた電解質の減少を補うため、特に電解質貯蔵槽11は、燃料電池12のマトリックス3中の電解質の最初の組成と異なる電解質で満たされる。このことは、電解質貯蔵槽11内の電解質が燃料電池の運転中にすぐに消失する要素より高い割合で含有することを意味する。
【0038】
燃料電池スタック10にわたって電解質を分散させるために使用される毛管移動通路の厚さ及び/又は孔の大きさが、電解質の輸送を最適化する意味で電解質貯蔵槽11から燃料電池12にかけて決められている。その結果、この通路を通じて輸送される電解質の量が、燃料電池12内で消失する電解質の量にほぼ一致する。
【0039】
1本の電解質充填管13が、電解質貯蔵槽11に連結されている。この電解質充填管13は、燃料電池スタック10から外に向かって敷設されていて、電解質貯蔵槽11を満たすために使用される。この電解質充填管13は、内側に沿って電解質貯蔵槽11の多孔性体に接触し、かつ上がり勾配に又は垂直に外側に向かって上向きに敷設されている。電解質充填管13は、電解質を満たすために周囲温度で一定の形で、特にペレットの形態で設けられている。これらのペレットは、電解質充填管13内に詰め込まれ得、燃料電池10の内側に沿って落下し、そこでの運転温度下で溶解し、電解質貯蔵槽11を形成する多孔性体の毛管力の作用下で収容される。電解質を電解質充填管13を通じて補充しなければならない量と頻度は、該当する燃料電池の電解質の典型的な減少を考慮した実験データと経験値から算定され得る。
【0040】
電解質貯蔵槽11の支持構造体は、特に導電性物質から成るので、この支持構造体は同時に、最後の燃料電池を燃料電池スタック10の陽極端部に接触させるために、詳しく言うと燃料電池スタック10の陽極端部に存在するこの最後の燃料電池12の陰極2を燃料電池スタック10の陽極端部に接触させるために使用され得る。燃料電池スタック10の他方の端部には、多孔性体を有する対応する構造体に加えて、過剰の電解質を収容するための電解質収容貯蔵槽11aが設けられている。
【0041】
図2中に示された実施の形態では、電解質貯蔵槽11が電流コレクタ4a内に存在する。この電流コレクタ4aの中空空間が、多孔性体16で充填されている。この電流コレクタ4aは、端部板6と隣接する最後の燃料電池のバイポーラ板4との間に、すなわち燃料電池スタック10の陽極端部に沿って存在する。電流コレクタが、バイポーラ板4と隣接する燃料電池の陰極2との間に存在する。しかし見やすさの理由から、この電流コレクタは図1中には示されていない。燃料電池スタック10の他方の端部の電解質貯蔵槽も同様に構成され得る。
【0042】
多孔性体を形成する塗布及び注入可能なペーストを収容する中空空間が、別の実施形にしたがって凹部又はボーリング孔としても端部板6,7内に設けられ得る。
【0043】
過剰の電解質を収容するための貯蔵層11aは、特に電解質貯蔵槽11のように流動可能なペーストを電流コレクタ4a内に注入することによって形成され得る。このペーストは、例えばセラミックの粉末(孔形成体),電解質物質,バインダ及び/又は溶剤から電解質貯蔵槽を製造するために、又は例えばセラミックの粉末(孔形成体),バインダ及び/又は溶剤から過剰の電解質を収容する貯蔵槽を製造するために存在する。しかし、この過剰の電解質を収容する貯蔵槽は、電解質物質からは製造されないか、又はその非常に僅かな部分だけが電解質物質から製造される。このとき、この電解質物質は、セラミック粒子用の高温度接着剤の機能だけを請け負う。バインダの硬化後に、電解質貯蔵槽11を有する電流コレクタ4aが、燃料電池スタック10の陽極端部に取付けられ得るか、又は、過剰の電解質を収容する電解質収容貯蔵槽11aが、燃料電池スタック10の陰極端部に取付けられ得る。
【0044】
さらに、最も陽性の燃料電池、すなわち燃料電池スタック10の陽極端部に面して存在する燃料電池の電圧、又は、燃料電池スタック10のこの陽極端部に面した一群の燃料電池の電圧が、電解質貯蔵槽11内の電解質の貯蔵がまだ十分であるかどうかの情報として監視される。この場合、この電圧の降下が、電解質充填管13を通じて電解質貯蔵槽11内の電解質を満たすための信号として使用される。燃料電池内の電解質の減少が、燃料電池の電圧の降下をもたらし、それ故に燃料電池からの電解質の減少を示す信号として使用され得る。燃料電池スタックの陽極端部に存在する燃料電池が、この燃料電池スタック内で生じる電界に起因して電解質の多大な減少を被るので、燃料電池スタック10の陽極端部に存在する1つ又は多数の燃料電池の電圧の監視は、電解質を満たすのに適した信号を得るために適した手段である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施の形態にしたがってスタックの形態で配置された燃料電池を有する燃料電池配置の概略的で投影的な展開図である。この場合、より見やすくする目的のため、燃料電池スタック内に含まれる幾つかの燃料電池だけが示されている;
【図2】
電流コネクタの拡大した横断面図である。本発明の別の好適な実施の形態によるこの電流コネクタの中空空間内では、過剰の電解質を収容する多孔性体を有する電解質貯蔵槽が、本発明の別の好適な実施の形態によるこの電流コネクタの中空空間内に設けられている。
【符号の説明】
1 陽極
2 陰極
3 電解質マトリックス
4 バイポーラ板
4a 電流コレクタ
5 連結棒
6 端部板
7 端部板
10 燃料電池スタック
11 電解質貯蔵槽(リザーバ)
11a 電解質収容貯蔵層(リザーバ)
12 燃料電池
13 電解質充填管
14 ガス・マニホルド
15 ガス・マニホルドのパッキング
16 多孔性体
17 電流コレクタ
B 燃焼ガス(可燃性ガス)
O 酸化ガス
本発明は、請求項1の上位概念に記載の燃料電池配置に関する。
【0002】
燃料電池配置、特に溶融炭酸塩燃料電池配置が公知である。これらの配置では、多数の燃料電池が燃料電池スタックの形態で配置されている。これらの燃料電池はそれぞれ、1つの陽極,1つの陰極及びこの陽極とこの陰極との間に配置された1つの多孔性電解質マトリックスを有する。
【0003】
溶融炭酸塩燃料電池では、アルカリ炭酸塩の混合物が電解質として使用される。これらの混合物は、燃料電池の運転温度で液体である。この電解質は、燃料電池の多孔性の電解質マトリックス内並びに同様に多孔性の物質から作られた陽極及び陰極内に含有されていて、毛管力によってこれらの電解質マトリックス,陽極及び陰極の中に保持される。溶融炭酸塩燃料電池の機能及び性能は、電解質の完全で適切な充填に依存する。この充填は、製造時に狭い許容差内に保持される。電解質を過剰に充填することも過少に充填することも、燃料電池の性能と持続性に対して有害である。
【0004】
燃料電池内に存在する電解質の一部が、燃料電池の運転中にいろいろなメカニズムに基づいて消失する。これらのメカニズムのうちの主要なものは:
−溶解されたアルカリ炭酸塩の湿潤特性が強いために、電解質が、縁領域で漏れ、そして燃料電池から燃焼ガスと酸化ガスを供給して排気するために設けられた開口部で漏れる傾向がある。この場合、この電解質が、燃料電池スタックと隣合った要素の外面上で分散する;
−電解質のアルカリ炭酸塩は、燃料電池の構成物質との化学反応で発生する。この場合、電解質の一部が、発生する化合物と結合する;
−アルカリ炭酸塩の構成要素は、反応生成物として燃料電池内で発生する水と化合して水素酸化物を生成する。この水素酸化物は、燃料電池の運転温度で蒸発する。
【0005】
燃料電池の寿命中の電解質の緩やかな減少は、この燃料電池の性能の低下を招き、場合によっては燃料電池の寿命を抑える要因になる。
【0006】
この説明した問題を解決する可能性は、燃料電池からの電解質の減少を補う電解質貯蔵槽を設けることである。
【0007】
溶融炭酸塩燃料電池が、ドイツ連邦共和国特許出願公開第 195 45 658 号明細書から公知である。この溶融炭酸塩燃料電池では、電解質の減少を補うため、電解質の貯蔵部を有する少なくとも1つの多孔性体が1カ所に存在する。電解質の貯蔵部を形成するこの多孔性体は、個々の燃料電池に敷設されている。したがって、スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置では、電解質の貯蔵を行うこのような多孔性体を有する個々の燃料電池を設けることができる。
【0008】
燃料電池用のマトリックスの配置が、特開昭 61−74265 から公知である。このマトリックスの配置では、減少を補うため、電解質が、マトリックスに敷設された電解質貯蔵槽によってマトリックスに分割される。ここでも、スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置では、個々の燃料電池の各マトリックスが、このような電解質貯蔵槽を有する
個々の燃料電池がそれぞれ、電解質の減少を補うための電解質貯蔵槽を有するその他の提案が、米国特許発明第 5 468 573号明細書,米国特許発明第 4 185 145号明細書,米国特許発明第 4 548 877号明細書及び特開昭 61−277169から公知である。
【0009】
さらに、スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置が、米国特許第 4 467 019号及び特開昭 7−326374 から公知である。これらの燃料電池配置では、発生する電解質の減少を補うため、各燃料電池の電解質マトリックスがそれぞれ、燃料電池スタックの外側に設けられている電解質貯蔵槽に連結されている。
【0010】
最後に、燃料電池配置が、米国特許発明第 4 761 348号明細書から公知である。この燃料電池配置では、一方では電解質を過剰に有し、一方では電解質を不足して有するそれぞれの電解質貯蔵槽が、燃料電池スタックの端部に設けられている。これらの電解質貯蔵槽は、不浸透性ではあるが導電性の分離要素によってスタックの全ての燃料電池から分離されている一方で、燃料電池と電解質を交換する。
【0011】
これらの従来の解決手段は、いろいろな欠点を有する。各燃料電池内に設けられている各電解質貯蔵槽では、燃料電池の体積とコストの増大が許されないときに、限られた量の電解質しか保持できない。個々の燃料電池内の電解質貯蔵部を満たすための装置の場合、補充量をスタック内の個々の燃料電池に精確に分配すること、及び個々の燃料電池を精確に充填することは非常に困難である。電解質を満たすための通路又は配管は、燃料電池スタックに沿って寄生的な流れに対する経路を形成する。これらの経路は、燃料電池配置の出力を低下させ、さらにこの電池列を破壊しうる。
【0012】
スタック内に配置された燃料電池の電解質の減少と補充に関連したもう1つの障害は、電解質の荷電された微少部分が燃料電池によってスタックに沿って生成された電界の影響下で反対の極性方向に移動する点にある。それ故に、電解質中に含まれるアルカリイオンが、電界の影響下で燃料電池スタックの陽極端部から陰極端部に移動する傾向がある。燃料電池スタックの陽極端部の燃料電池内の電解質の減少速度は、反対の端部の燃料電池の減少速度よりも高い。全ての燃料電池に対する電解質の画一的な保持と充填では、これらの燃料電池は燃料電池スタックの陰極端部の近くでは過剰に充填され、これらの燃料電池は陽極端部では十分に充填されなかった。
【0013】
本発明の課題は、電解質貯蔵槽を有する改良された燃料電池配置を提供することにある。
【0014】
この課題は、請求項1の特徴を有する燃料電池配置によって解決される。
【0015】
本発明の燃料電池配置の好適なその他の構成は、従属請求項中に記載されている。
【0016】
スタックの形態で配置された多数の燃料電池を有する燃料電池配置が、本発明によって提供される。これらの燃料電池はそれぞれ、1つの陽極と1つの陰極の形態の電極,これらの電極の間に配置された多孔性電解質マトリックス及びこれらの電極に接触する電流コレクタを有する。そしてこの場合、燃料電池から電解質の減少を補う電解質貯蔵槽がさらに設けられている。本発明によれば、この電解質貯蔵槽は、燃料電池スタックの端部に沿って又はその近くに配置されている。この場合、電解質が、燃料電池スタック内の電気力によって個々の燃料電池に輸送される。そしてこの場合、支持構造によって形成された中空空間が、電解質貯蔵槽として使用される。多孔性体が、これらの中空空間内に収容されている。これらの多孔性体内では、電解質が孔隙中に収容されている。
【0017】
電解質が、燃料電池スタック内で作用する電気力の作用下で燃料電池内の電解質の異なる減少速度に自動的に適合しつつスタック内の異なる位置に引き渡される点が、本発明の燃料電池配置の主な利点である。本発明の燃料電池配置は簡単にかつ廉価に製造できる点、及び容易に操作できる点が別の利点である。電解質を外側から個々の燃料電池に分配する配管又は通路が燃料電池スタックに沿ってないために、漏れる流れにとって不都合な経路が発生しない点がもう1つの利点である。電解質貯蔵槽が支持構造を有するので、支持機能が電解質を直接収容する物質によって行われなくて済む。したがって、この対応する物質にかかる機械的な負荷が軽減される。このことは、この物質の漏れ安定性に関して好ましい。
【0018】
特に電解質は、塗布可能な又は流動可能なペーストの構成要素である。このペーストは、構造体の中空空間内に入れられる。この場合、このペーストのその他の構成要素は、硬化後に多孔性体を得る。この多孔性体の孔が電解質を含有する。例えば電流コネクタが支持構造体として使用できる。この電流コレクタは、端部板と最後の燃料電池との間の陽極端部(燃料電池の場合は陰極)に取付けられている。同様に、大きい多孔性の発泡構造体も、支持構造体として設けられ得る。これらの構造体の孔は、ペーストで充填される。その代わりに、ペーストを端部板の凹部又はボーリング孔内に入れてもよい。その結果、端部板自体が、電解質貯蔵槽の支持構造体として使用される。
【0019】
本発明の燃料電池配置の別の好適な側面では、電解質貯蔵槽が、燃料電池スタックの一方の端部に取付けられていること、及び電解質収容貯蔵槽が、過剰の電解質を収容する多孔性体の形態で燃料電池スタックの他方の端部内に設けられていることが提唱されている。これによって、電解質が時間の経過中に電解質貯蔵槽から燃料電池スタックの他方の端部に移動するために、余分に発生する電解質がなくなる。過剰の物質を収容する多孔性体は、これらの対応する利点を伴って電解質貯蔵槽のような適切な方式で構成され得る。
【0020】
特に電解質貯蔵槽は、燃料電池スタックの陽極端部に取付けられている。過剰の電解質を収容する電解質収容貯蔵槽は、燃料電池スタックの陰極端部に設けられている。
【0021】
本発明の燃料電池配置の好適なさらなる構成では、電解質貯蔵槽が充填可能であることが提唱されている。これによって、燃料電池の運転中に発生する電解質の減少が補償され得る。その結果、燃料電池配置が、最適に連続運転可能である。
【0022】
特に、電解質貯蔵槽に連結されていて、燃料電池スタックから外側に向かって敷設されている電解質充填管が、この電解質貯蔵槽を満たすために外側から設けられている。
【0023】
これに対して、電解質充填管が、垂直に又は外側に向かって上昇して延在しているという、好適な実施形が提唱されている。
【0024】
本発明の燃料電池配置の特に好適な構成では、電解質を充填する電解質充填管が、周囲温度で一定の形で、特にペレットの形態で設けられている。この場合、この固体の電解質が運転温度で燃料電池スタック内で溶解し、電解質貯蔵槽によって収容される。
【0025】
既に説明したように、電解質貯蔵槽は多孔性体から構成される。この多孔性体の孔が、電解質で充填されている。特に、電解質貯蔵槽の孔の大きさは、電解質マトリックスの孔の大きさよりも大きい。そのため、貯蔵槽から燃料電池のマトリックスへの電解質の輸送が、毛管力に起因して促進される。
【0026】
本発明の燃料電池配置の好適な実施形では、電解質貯蔵槽の多孔性体が、電解質で完全に浸透されている燃料電池陰極物質から成る。
【0027】
本発明の燃料電池配置のその他の好適な実施形では、電解質貯蔵槽の支持構造体が、導電性物質から成る。この導電性物質は、最後の燃料電池と燃料電池スタックの端部との間の接続として使用される。
【0028】
本発明の燃料電池配置の好適なさらなる構成では、燃料電池スタックに沿って燃料電池及び/又は燃料電池スタックの個々の要素の間にある電解質用の毛管移動通路の厚さ及び/又は孔の大きさが、燃料電池スタック内の電解質の輸送を最適化する意味で電解質貯蔵槽から燃料電池にかけて決められていることが提唱されている。これによって、輸送速度及び電解質貯蔵槽から個々の燃料電池にかけて供給される電解質の配分方法が最適化され得る。
【0029】
本発明の燃料電池配置の別の好適な実施形では、最も陽性な燃料電池又は最も陽性な一群の燃料電池の電圧を監視する手段が設けられていること、及び、この電圧の降下が、電解質貯蔵槽内の電解質貯蔵部を満たすための信号として使用されることが提唱されている。燃料電池スタック内の電気力に起因して、燃料電池の電解質の減少が大きいほど、これらの電気力は、燃料電池スタックの陽極端部でより強く存在するので、スタックの陽極端部の1つ又は多数の燃料電池の電圧が、電解質貯蔵部の充填の必要性に関して信頼できる信号である。
【0030】
最後に、本発明の燃料電池配置のもう1つの好ましい側面では、燃料電池の運転中の均衡を欠いた電解質の減少を補償するため、電解質貯蔵槽内の電解質が、燃料電池の電解質マトリックス内の電解質の最初の組成と異なる組成で満たされることが提唱されている。したがって、電解質貯蔵槽を充填するために使用される電解質は、電解質マトリックス内の電解質の最初の又は通常の組成に相当するよりも高い濃度の要素を含有する。これらの要素は、より高速で運転するときに消失する。
【0031】
以下に、本発明の燃料電池配置の実施の形態を図面に基づいて説明する:
図1中には、燃料電池スタック10が示されている。この燃料電池スタック12は、多数の燃料電池12から構成される。これらの燃料電池12はそれぞれ、陽極1,陰極2及びこの陽極1とこの陰極2との間に配置された電解質マトリックス3を有する。隣合った燃料電池12は、バイポーラ板4とこのバイポーラ板4に隣接する電流コネクタ17とによって互いに分離されている。さらにこのバイポーラ板4及び電流コネクタ17は、燃焼ガスBの流れと酸化ガスOの流れを互いに分離して燃料電池の陽極1又は陰極2を通じて導くために使用される。この場合、隣合った燃料電池の陽極1及び陰極2は、バイポーラ板4によってガス技術的に互いに分離されている。電流コレクタ17は、重なり合って燃料電池の電気的な接触を担う。
【0032】
多数の燃料電池12を有する燃料電池スタック10は、その上側とその下側でそれぞれ端部板6,7によって密閉されている。しかし、図中では見やすくする目的のため、これらの燃料電池のうちの幾つかの燃料電池だけが示されている。この場合、これらの端部板6,7は、連結棒5によって互いに連結されて対向して固定される。その結果、個々の燃料電池12が、所定の圧力下で接し合って保持される。ガス・マニホルド14が、燃料電池スタックの外側面に設けられている。燃料電池スタック10が、ガス・マニホルドのパッキング15を介してこのガス・マニホルド14で密閉されている。このガス・マニホルド14は、燃焼ガスBと酸化ガスOの流れを供給して排気することのために使用される。見やすさの理由から図中では、このようなガス・マニホルド14が1つだけ、ガス・マニホルドのパッキング15と並べて示されている。
【0033】
電解質貯蔵槽11が、燃料電池スタック10の上端部に沿って配置されている。燃料電池12の陽極1と陰極2の位置に関するこれらの燃料電池12の方向に適合して、この上端部は燃料電池スタック10の陽極端部である。電解質貯蔵槽は、最も上の、すなわち最も陽性の燃料電池12と燃料電池スタック10の上の端部板6との間に配置されている。
【0034】
電解質貯蔵槽11は、支持構造体から構成される。多孔性体16が、この支持構造体の中空空間内に配置されている。これらの多孔性体16の孔が、電解質で満たされている。個々の燃料電池12で生じる電解質の減少を補うため、電解質が、燃料電池スタック10内の電気力によって電解質貯蔵槽11から個々の燃料電池12へ輸送される。詳しくは、燃料電池配置の運転中に、電解質、すなわちこの電解質中に含まれるイオンが、燃料電池スタック内に存在する電界の影響下で毛管経路又は表面経路経由で燃料電池スタックの陽極端部から陰極端部に移動するということが起こる。これらの経路は、例えば外部のガス・マニホルドを伴うパッキング面に沿って存在してもよいし、又は燃料電池配置が内部ガス分岐部を有するときにはスタック内のガス分岐部の通路の表面に沿って存在してもよい。
【0035】
特に、支持構造体は、スタックの端部板6と最後の燃料電池12との間に配置されている電流コレクタ4aである。別の構成としては、支持構造体は、マクロポアを有する構造発泡体から構成される。注入又は塗布可能であるペーストが、電流コレクタ又は構造発泡体の中空空間内に入れられる。ペーストは、粉末状の母材から成る。これらの母材は、液状のバインダと一緒に混ぜ合わされる。多孔性体16が、硬化によって生成される。電解質が、この多孔性体16の孔の中に収容されている。
【0036】
電解質を収容する多孔性体16の孔の大きさは、燃料電池の電解質マトリックス3の孔の大きさよりも大きい。その結果、燃料電池12の電解質貯蔵槽11と電解質マトリックス3との電解質に作用する毛管保持力の比に起因して、燃料電池10に沿って移動する電解質の供給源は、燃料電池の能動要素の代わりに電解質貯蔵槽11である。他方では、マトリックス3及び/又は電極1,2の全ての孔が充填されるまで、燃料電池のマトリックス及び/又は電極内の電解質の各々の不足状況が、毛管力に基づいて少量ながら電解質貯蔵槽11から絶え間なく移動する電解質から解消される。
【0037】
電解質貯蔵槽11の多孔性体16は、特に燃料電池の陰極物質から成る。この陰極物質は、電解質で完全に浸透されている。多孔性体16は、硬化した成形体の形態で中空空間内に嵌め込まれてもよいし又は満たされてもよい。しかしながら特に、泥膏状のペーストが充填される。このペーストは、外気で短時間内に孔を形成しながら硬化する。電解質貯蔵槽11内に保持された電解質の組成は、燃料電池の製造時に電解質マトリックス中に収容された電解質でもよい。しかしながら、燃料電池の運転中に均衡を欠いた電解質の減少を補うため、特に電解質貯蔵槽11は、燃料電池12のマトリックス3中の電解質の最初の組成と異なる電解質で満たされる。このことは、電解質貯蔵槽11内の電解質が燃料電池の運転中にすぐに消失する要素より高い割合で含有することを意味する。
【0038】
燃料電池スタック10にわたって電解質を分散させるために使用される毛管移動通路の厚さ及び/又は孔の大きさが、電解質の輸送を最適化する意味で電解質貯蔵槽11から燃料電池12にかけて決められている。その結果、この通路を通じて輸送される電解質の量が、燃料電池12内で消失する電解質の量にほぼ一致する。
【0039】
1本の電解質充填管13が、電解質貯蔵槽11に連結されている。この電解質充填管13は、燃料電池スタック10から外に向かって敷設されていて、電解質貯蔵槽11を満たすために使用される。この電解質充填管13は、内側に沿って電解質貯蔵槽11の多孔性体に接触し、かつ上がり勾配に又は垂直に外側に向かって上向きに敷設されている。電解質充填管13は、電解質を満たすために周囲温度で一定の形で、特にペレットの形態で設けられている。これらのペレットは、電解質充填管13内に詰め込まれ得、燃料電池10の内側に沿って落下し、そこでの運転温度下で溶解し、電解質貯蔵槽11を形成する多孔性体の毛管力の作用下で収容される。電解質を電解質充填管13を通じて補充しなければならない量と頻度は、該当する燃料電池の電解質の典型的な減少を考慮した実験データと経験値から算定され得る。
【0040】
電解質貯蔵槽11の支持構造体は、特に導電性物質から成るので、この支持構造体は同時に、最後の燃料電池を燃料電池スタック10の陽極端部に接触させるために、詳しく言うと燃料電池スタック10の陽極端部に存在するこの最後の燃料電池12の陰極2を燃料電池スタック10の陽極端部に接触させるために使用され得る。燃料電池スタック10の他方の端部には、多孔性体を有する対応する構造体に加えて、過剰の電解質を収容するための電解質収容貯蔵槽11aが設けられている。
【0041】
図2中に示された実施の形態では、電解質貯蔵槽11が電流コレクタ4a内に存在する。この電流コレクタ4aの中空空間が、多孔性体16で充填されている。この電流コレクタ4aは、端部板6と隣接する最後の燃料電池のバイポーラ板4との間に、すなわち燃料電池スタック10の陽極端部に沿って存在する。電流コレクタが、バイポーラ板4と隣接する燃料電池の陰極2との間に存在する。しかし見やすさの理由から、この電流コレクタは図1中には示されていない。燃料電池スタック10の他方の端部の電解質貯蔵槽も同様に構成され得る。
【0042】
多孔性体を形成する塗布及び注入可能なペーストを収容する中空空間が、別の実施形にしたがって凹部又はボーリング孔としても端部板6,7内に設けられ得る。
【0043】
過剰の電解質を収容するための貯蔵層11aは、特に電解質貯蔵槽11のように流動可能なペーストを電流コレクタ4a内に注入することによって形成され得る。このペーストは、例えばセラミックの粉末(孔形成体),電解質物質,バインダ及び/又は溶剤から電解質貯蔵槽を製造するために、又は例えばセラミックの粉末(孔形成体),バインダ及び/又は溶剤から過剰の電解質を収容する貯蔵槽を製造するために存在する。しかし、この過剰の電解質を収容する貯蔵槽は、電解質物質からは製造されないか、又はその非常に僅かな部分だけが電解質物質から製造される。このとき、この電解質物質は、セラミック粒子用の高温度接着剤の機能だけを請け負う。バインダの硬化後に、電解質貯蔵槽11を有する電流コレクタ4aが、燃料電池スタック10の陽極端部に取付けられ得るか、又は、過剰の電解質を収容する電解質収容貯蔵槽11aが、燃料電池スタック10の陰極端部に取付けられ得る。
【0044】
さらに、最も陽性の燃料電池、すなわち燃料電池スタック10の陽極端部に面して存在する燃料電池の電圧、又は、燃料電池スタック10のこの陽極端部に面した一群の燃料電池の電圧が、電解質貯蔵槽11内の電解質の貯蔵がまだ十分であるかどうかの情報として監視される。この場合、この電圧の降下が、電解質充填管13を通じて電解質貯蔵槽11内の電解質を満たすための信号として使用される。燃料電池内の電解質の減少が、燃料電池の電圧の降下をもたらし、それ故に燃料電池からの電解質の減少を示す信号として使用され得る。燃料電池スタックの陽極端部に存在する燃料電池が、この燃料電池スタック内で生じる電界に起因して電解質の多大な減少を被るので、燃料電池スタック10の陽極端部に存在する1つ又は多数の燃料電池の電圧の監視は、電解質を満たすのに適した信号を得るために適した手段である。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施の形態にしたがってスタックの形態で配置された燃料電池を有する燃料電池配置の概略的で投影的な展開図である。この場合、より見やすくする目的のため、燃料電池スタック内に含まれる幾つかの燃料電池だけが示されている;
【図2】
電流コネクタの拡大した横断面図である。本発明の別の好適な実施の形態によるこの電流コネクタの中空空間内では、過剰の電解質を収容する多孔性体を有する電解質貯蔵槽が、本発明の別の好適な実施の形態によるこの電流コネクタの中空空間内に設けられている。
【符号の説明】
1 陽極
2 陰極
3 電解質マトリックス
4 バイポーラ板
4a 電流コレクタ
5 連結棒
6 端部板
7 端部板
10 燃料電池スタック
11 電解質貯蔵槽(リザーバ)
11a 電解質収容貯蔵層(リザーバ)
12 燃料電池
13 電解質充填管
14 ガス・マニホルド
15 ガス・マニホルドのパッキング
16 多孔性体
17 電流コレクタ
B 燃焼ガス(可燃性ガス)
O 酸化ガス
Claims (20)
- スタック(10)の形態で端部板(6,7)の間に配置された多数の燃料電池(12)と、これらの燃料電池(12)からの燃料電池の減少を補うための電解質貯蔵槽(11)とを有する燃料電池配置にあって、これらの燃料電池はそれぞれ、陽極(1)と陰極(2)の形態の電極,これらの電極間に配置された多孔性電解質マトリックス(3),2つの燃料電池(12)の電極間に配置された電流コレクタ(17)及びバイポーラ板(4)を有する燃料電池配置において、電解質貯蔵槽(11)は、燃料電池スタック(10)に又はその近くに設けられていること、及び、燃料電池配置内に設けられた中空空間が、電解質貯蔵槽(11)として使用され、これらの中空空間は、機械的な保持機能を有する構造体によって形成されていて、多孔性体(16)が、これらの構造体内に収容されていて、これらの多孔性体(16)内では、電解質が孔の中に収容されていることを特徴とする燃料電池配置。
- 電解質は、塗布又は流動可能なペーストの構成要素であり、このペーストは、中空空間内に入れられ、この場合、このペーストの別の構成要素が、硬化後に多孔性体(16)を生成することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池配置。
- ペーストは、粉末状の母材を液状のバインダと混ぜ合わせることによって生成されることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)は、端部板(6)と燃料電池スタック(10)の陽極端部に面した最後の電池との間の中空空間を形成する構造体から形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 電流コレクタ(4a)が燃料電池スタックの別の場所でも電気接続のために使用されるように、この電流コレクタ(4a)は、中空空間を形成する構造体として使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- マクロポアを有する発泡構造体が、中空空間を形成する構造体として使用されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 端部板(6,7)内の中空空間が、凹部又はボーリング孔の形態で構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)は、燃料電池スタック(10)の一方の端部に面して取付けられていること、及び、過剰の電解質を収容するための電解質収容貯蔵槽(11a)が、燃料電池スタック(10)の他方の端部に面して設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)は、燃料電池スタック(10)の陽極端部に面して取付けられていること、及び、過剰の電解質を収容するための電解質収容貯蔵槽(11a)は、燃料電池スタック(10)の陰極端部に面して設けられていることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池配置。
- 過剰の電解質を収容するための電解質収容貯蔵槽(11a)は、流動性のペーストを注入することによって形成されていて、このペーストは、硬化後に多孔性体を形成することを特徴とする請求項8又は9に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)は、満たすことが可能であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)に連結されていて、燃料電池スタック(10)から外側に向かって敷設されている電解質充填管(13)が、この電解質貯蔵槽(11)を満たすために外側から設けられていることを特徴とする請求項11に記載の燃料電池配置。
- 電解質充填管(13)が、垂直に又は外側に向かって上昇して延在していることを特徴とする請求項12に記載の燃料電池配置。
- 電解質を充填する電解質充填管(13)が、周囲温度で一定の形で、特にペレットの形態で設けられていて、この場合、この固体の電解質が運転温度で燃料電池スタック(10)内で溶解し、電解質貯蔵槽によって収容されることを特徴とする請求項12又は13に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)の孔の大きさは、電解質マトリックス(3)の孔の大きさよりも大きいことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)の多孔性体は、電解質で完全に浸透されている燃料電池陰極物質から成ることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 電解質貯蔵槽(11)の中空空間を形成する構造体は、導電性物質から成ることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 燃料電池スタック(10)に沿って燃料電池(12)及び/又は燃料電池スタック(10)の個々の要素の間にある電解質用の毛管移動通路の厚さ及び/又は孔の大きさが、燃料電池スタック(10)内の電解質の輸送を最適化する意味で電解質貯蔵槽(11)から燃料電池(12)にかけて決められていることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 最も陽性な燃料電池(12)又は最も陽性な一群の燃料電池の電圧を監視する手段が設けられていること、及び、この電圧の降下が、電解質貯蔵槽(11)内の電解質貯蔵部を満たすための信号として使用されることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
- 燃料電池の運転中の均衡を欠いた電解質の減少を補償するため、電解質貯蔵槽(11)内の電解質が、燃料電池(12)の電解質マトリックス(3)内の電解質の最初の組成と異なる組成で満たされることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の燃料電池配置。
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