JP2002022097A - 水素吸蔵合金の収容容器 - Google Patents
水素吸蔵合金の収容容器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 各部に膨張吸収用の隙間を残して水素吸蔵合
金粉末を容易に均一に充填できる水素吸蔵合金の収容容
器の提供。 【解決手段】 水素吸蔵合金6を収容する容器1内に、
水素吸蔵合金充填時に重力方向に対して傾斜した面を有
し容器内部を仕切る1枚以上の仕切り板9を設けた水素
吸蔵合金の収容容器1。仕切り板9は少なくとも一部に
すり鉢状部分を有する。容器1は、水素吸蔵合金充填時
に鉛直姿勢をとる。
金粉末を容易に均一に充填できる水素吸蔵合金の収容容
器の提供。 【解決手段】 水素吸蔵合金6を収容する容器1内に、
水素吸蔵合金充填時に重力方向に対して傾斜した面を有
し容器内部を仕切る1枚以上の仕切り板9を設けた水素
吸蔵合金の収容容器1。仕切り板9は少なくとも一部に
すり鉢状部分を有する。容器1は、水素吸蔵合金充填時
に鉛直姿勢をとる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素吸蔵合金の収
容容器に関し、とくに水素吸蔵合金粉末の収容容器の構
造に関する。
容容器に関し、とくに水素吸蔵合金粉末の収容容器の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排
出量を削減するために、種々のタイプの車の開発が進め
られており、そのうちの一つに、燃料電池を動力源とす
る燃料電池自動車(FCEV:Fuel Cell Electric Veh
icle)がある。燃焼電池は、外部から燃料と酸化剤を連
続的に補給し、化学反応の自由エネルギー変化を直接に
電気エネルギーに変換する装置である。燃料電池は、電
子伝導体であるアノード、カソードの2種の電極と、イ
オン伝導体である電解質から構成される。アノード(燃
料電池では負極、燃料極ともいう)には燃料として水素
が供給され、 H2 →2H+ +2e- の酸化反応が生じ、カソード(燃料電池では正極、空気
極ともいう)には酸化剤(空気中の酸素)が供給され、 2H+ +1/2O2 +2e- →H2 O の還元反応が生じる。プロトン2H+ は電解質中を燃料
極から空気極に至り、電子2e- は外部回路を流れて、
電気エネルギーとして取り出される。燃焼電池は、電解
質の種類によって、固体高分子型燃料電池(PEFC:
Polymer Electrolyte Fuel Cell 、またPEMFC(Pr
oton Exchange Membrane Fuel Cell)とも呼ばれる)、
固体酸化物型燃料電池(SOFC)、溶融炭酸塩型燃料
電池(MCFC)、りん酸型燃料電池(PAFC)、ア
ルカリ型燃料電池(AFC)等に分類される。このう
ち、固体高分子型燃料電池は、電解質がフッ素系の電解
質膜から構成され、低温で動作する、固体材料で構成さ
れるため振動や衝撃に強い、という点から、自動車用途
に適している。水素を燃料電池(燃料電池自動車の燃料
電池に限るものではない)の燃料極に供給する方式とし
て、水素(純水素)を貯蔵しておいてそこから供給する
方式と、メタノール、天然ガス、ガソリンを搭載してお
きそれを改質器で改質して水素を生成させて供給する方
式とがある。このうち水素を貯蔵する方式として、水素
吸蔵合金方式、高圧水素ボンベ方式、液化水素タンク方
式があるが、水素吸蔵合金方式は、高圧水素ボンベ方式
に比べて単位容積当りの吸蔵水素量が大であること、液
化水素タンク方式に比べて超低温を保つための断熱容器
を必要としないこと等の点で優れている。特開平07−
330301号公報は、水素吸蔵合金の収容容器を開示
している。そこでは、適当な大きさで区切った小部屋
に、水素吸蔵合金粉末を、吸蔵の膨張率(水素吸蔵合金
は水素放出時に比べて水素吸蔵時に体積にして約1.4
倍に膨張する)を考慮した空間を残して、適当量を収
納、保持させている。また、通常、水素吸蔵・放出時の
伝熱性を良くするため、図13〜図16に示すように、
金属製のメッシュ21、フィン22、ハニカム23等
を、各セル20中に介在させている。そして、水素吸蔵
合金粉末の充填は、図16に示すように、メッシュ2
1、フィン22、ハニカム23等の介在物で区切られた
空間を鉛直方向にして上から水素吸蔵合金粉末を落下さ
せて行われていた。なお、図16中、符号24の部材
は、吸蔵、放出される水素を通すための通気性のある焼
結合金などからなるパイプである。
出量を削減するために、種々のタイプの車の開発が進め
られており、そのうちの一つに、燃料電池を動力源とす
る燃料電池自動車(FCEV:Fuel Cell Electric Veh
icle)がある。燃焼電池は、外部から燃料と酸化剤を連
続的に補給し、化学反応の自由エネルギー変化を直接に
電気エネルギーに変換する装置である。燃料電池は、電
子伝導体であるアノード、カソードの2種の電極と、イ
オン伝導体である電解質から構成される。アノード(燃
料電池では負極、燃料極ともいう)には燃料として水素
が供給され、 H2 →2H+ +2e- の酸化反応が生じ、カソード(燃料電池では正極、空気
極ともいう)には酸化剤(空気中の酸素)が供給され、 2H+ +1/2O2 +2e- →H2 O の還元反応が生じる。プロトン2H+ は電解質中を燃料
極から空気極に至り、電子2e- は外部回路を流れて、
電気エネルギーとして取り出される。燃焼電池は、電解
質の種類によって、固体高分子型燃料電池(PEFC:
Polymer Electrolyte Fuel Cell 、またPEMFC(Pr
oton Exchange Membrane Fuel Cell)とも呼ばれる)、
固体酸化物型燃料電池(SOFC)、溶融炭酸塩型燃料
電池(MCFC)、りん酸型燃料電池(PAFC)、ア
ルカリ型燃料電池(AFC)等に分類される。このう
ち、固体高分子型燃料電池は、電解質がフッ素系の電解
質膜から構成され、低温で動作する、固体材料で構成さ
れるため振動や衝撃に強い、という点から、自動車用途
に適している。水素を燃料電池(燃料電池自動車の燃料
電池に限るものではない)の燃料極に供給する方式とし
て、水素(純水素)を貯蔵しておいてそこから供給する
方式と、メタノール、天然ガス、ガソリンを搭載してお
きそれを改質器で改質して水素を生成させて供給する方
式とがある。このうち水素を貯蔵する方式として、水素
吸蔵合金方式、高圧水素ボンベ方式、液化水素タンク方
式があるが、水素吸蔵合金方式は、高圧水素ボンベ方式
に比べて単位容積当りの吸蔵水素量が大であること、液
化水素タンク方式に比べて超低温を保つための断熱容器
を必要としないこと等の点で優れている。特開平07−
330301号公報は、水素吸蔵合金の収容容器を開示
している。そこでは、適当な大きさで区切った小部屋
に、水素吸蔵合金粉末を、吸蔵の膨張率(水素吸蔵合金
は水素放出時に比べて水素吸蔵時に体積にして約1.4
倍に膨張する)を考慮した空間を残して、適当量を収
納、保持させている。また、通常、水素吸蔵・放出時の
伝熱性を良くするため、図13〜図16に示すように、
金属製のメッシュ21、フィン22、ハニカム23等
を、各セル20中に介在させている。そして、水素吸蔵
合金粉末の充填は、図16に示すように、メッシュ2
1、フィン22、ハニカム23等の介在物で区切られた
空間を鉛直方向にして上から水素吸蔵合金粉末を落下さ
せて行われていた。なお、図16中、符号24の部材
は、吸蔵、放出される水素を通すための通気性のある焼
結合金などからなるパイプである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の水素吸
蔵合金の収容容器にはつぎの問題があった。メッシュ、
フィン、ハニカム等の介在物があるため、水素吸蔵合金
粉末充填時の水素吸蔵合金粉末の流れが制約され、均一
に充填することが非常に困難で偏在が生じやすい。ま
た、充填時に下部であった部分は隙間なく粉末が充填さ
れるので、充填後に収容容器を横にして車両に搭載した
時に、充填時下部であった部分は水素吸蔵時に体積膨張
をスムーズに吸収できず、容器を変形させるおそれがあ
る。本発明の目的は、各部に膨張吸収の隙間を残して水
素吸蔵合金粉末を容易に均一に充填できる水素吸蔵合金
の収容容器を提供することにある。
蔵合金の収容容器にはつぎの問題があった。メッシュ、
フィン、ハニカム等の介在物があるため、水素吸蔵合金
粉末充填時の水素吸蔵合金粉末の流れが制約され、均一
に充填することが非常に困難で偏在が生じやすい。ま
た、充填時に下部であった部分は隙間なく粉末が充填さ
れるので、充填後に収容容器を横にして車両に搭載した
時に、充填時下部であった部分は水素吸蔵時に体積膨張
をスムーズに吸収できず、容器を変形させるおそれがあ
る。本発明の目的は、各部に膨張吸収の隙間を残して水
素吸蔵合金粉末を容易に均一に充填できる水素吸蔵合金
の収容容器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) 水素吸蔵合金を収容する容器内に、水素吸蔵合
金充填時に重力方向に対して傾斜した面を有し容器内部
を仕切る1枚以上の仕切り板を設けた水素吸蔵合金の収
容容器。 (2) 前記仕切り板が水素吸蔵・放出時に熱伝導体と
なるフィンである(1)記載の水素吸蔵合金の収容容
器。 (3) 前記仕切り板は、すり鉢状またはすり鉢状の一
部の形状を有している(1)記載の水素吸蔵合金の収容
容器。 (4) 前記容器は水素吸蔵合金充填時に鉛直姿勢をと
る(1)記載の水素吸蔵合金の収容容器。 (5) 1個以上の前記水素吸蔵合金の収容容器が、燃
料電池自動車に搭載される燃料電池の燃料源である水素
貯蔵タンク内に配置されており、前記燃料源の一部を構
成している、(1)記載の水素吸蔵合金の収容容器。
明はつぎの通りである。 (1) 水素吸蔵合金を収容する容器内に、水素吸蔵合
金充填時に重力方向に対して傾斜した面を有し容器内部
を仕切る1枚以上の仕切り板を設けた水素吸蔵合金の収
容容器。 (2) 前記仕切り板が水素吸蔵・放出時に熱伝導体と
なるフィンである(1)記載の水素吸蔵合金の収容容
器。 (3) 前記仕切り板は、すり鉢状またはすり鉢状の一
部の形状を有している(1)記載の水素吸蔵合金の収容
容器。 (4) 前記容器は水素吸蔵合金充填時に鉛直姿勢をと
る(1)記載の水素吸蔵合金の収容容器。 (5) 1個以上の前記水素吸蔵合金の収容容器が、燃
料電池自動車に搭載される燃料電池の燃料源である水素
貯蔵タンク内に配置されており、前記燃料源の一部を構
成している、(1)記載の水素吸蔵合金の収容容器。
【0005】上記(1)〜(5)の水素吸蔵合金の収容
容器では、仕切り板に傾斜をつけたので、容器を鉛直姿
勢にして容器に水素吸蔵合金を充填していく時、各段の
仕切り板の開口部が水素吸蔵合金によって閉塞されると
仕切り板の開口部を閉塞した水素吸蔵合金の上面に気体
層ができる。この気体層は、自動的に形成され、かつ容
積も等しいので、容器内の各部に同じ大きさの気体層が
形成された均一充填となる。また、容器を横にしても、
容器内の各部に気体層があるので、全域でスムーズに、
水素吸蔵合金の水素吸蔵時の膨張を吸収できる。
容器では、仕切り板に傾斜をつけたので、容器を鉛直姿
勢にして容器に水素吸蔵合金を充填していく時、各段の
仕切り板の開口部が水素吸蔵合金によって閉塞されると
仕切り板の開口部を閉塞した水素吸蔵合金の上面に気体
層ができる。この気体層は、自動的に形成され、かつ容
積も等しいので、容器内の各部に同じ大きさの気体層が
形成された均一充填となる。また、容器を横にしても、
容器内の各部に気体層があるので、全域でスムーズに、
水素吸蔵合金の水素吸蔵時の膨張を吸収できる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明実施例の水素吸蔵合金の収
容容器を、図1〜図12を参照して、説明する。本発明
の全実施例にわたって共通するまたは類似する構成部分
には、本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してあ
る。まず、本発明の水素吸蔵合金の収容容器のうち、本
発明の実施例にわたって共通するかまたは類似する部分
を、たとえば図1〜図3および図6を参照して、説明す
る。
容容器を、図1〜図12を参照して、説明する。本発明
の全実施例にわたって共通するまたは類似する構成部分
には、本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してあ
る。まず、本発明の水素吸蔵合金の収容容器のうち、本
発明の実施例にわたって共通するかまたは類似する部分
を、たとえば図1〜図3および図6を参照して、説明す
る。
【0007】図1は、本発明の水素吸蔵合金の収容容器
1を構成部材とする燃料電池の燃料源である水素貯蔵タ
ンク2を示している。燃料電池は、たとえば燃料電池自
動車に搭載される燃料電池(たとえば、固体高分子型燃
料電池(PEFC))であってもよいし、他の燃料電池
であってもよい。
1を構成部材とする燃料電池の燃料源である水素貯蔵タ
ンク2を示している。燃料電池は、たとえば燃料電池自
動車に搭載される燃料電池(たとえば、固体高分子型燃
料電池(PEFC))であってもよいし、他の燃料電池
であってもよい。
【0008】水素貯蔵タンク2は、タンク3と、タンク
3内に配置された1個以上の水素吸蔵合金の収容容器
(セル)1と、各セル1に水素を補給しまた各セル1か
ら放出された水素を燃料電池に送る水素パイプ4と、タ
ンク3内でセル1外のスペースに加熱・冷却用熱媒体を
流す熱媒体パイプ5と、からなる。水素吸蔵合金の収容
容器1内には水素吸蔵合金6が、たとえば粉末状(粒子
状を含む)で、収容されている。
3内に配置された1個以上の水素吸蔵合金の収容容器
(セル)1と、各セル1に水素を補給しまた各セル1か
ら放出された水素を燃料電池に送る水素パイプ4と、タ
ンク3内でセル1外のスペースに加熱・冷却用熱媒体を
流す熱媒体パイプ5と、からなる。水素吸蔵合金の収容
容器1内には水素吸蔵合金6が、たとえば粉末状(粒子
状を含む)で、収容されている。
【0009】水素吸蔵合金6は従来公知(たとえば、特
開平7−330301号、特開昭55−12699号、
特開昭59−46161号、特開平3−88701号、
特開平3−83801号)で、たとえばTi、Cr、
V、La、Ni、Alなどのうちの少なくとも1種以上
の元素を含む合金からなり、低温(たとえば60℃以
下、たとえば40℃)で水素を吸蔵して膨張し(体積で
約1.4倍に膨張)、温度を高くすると(たとえば60
℃以上、たとえば80℃)吸蔵していた水素を放出し元
の体積に戻る。水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる時に
は、水素パイプ4を通して水素を各セル1に補給すると
ともに、低温の熱媒体でセル1を冷却する。水素吸蔵合
金に水素を放出させる時には、水素パイプ4を燃料電池
側に連通するようにバルブ7を切り替えるとともに、温
度の高い熱媒体でセル1を加熱する。
開平7−330301号、特開昭55−12699号、
特開昭59−46161号、特開平3−88701号、
特開平3−83801号)で、たとえばTi、Cr、
V、La、Ni、Alなどのうちの少なくとも1種以上
の元素を含む合金からなり、低温(たとえば60℃以
下、たとえば40℃)で水素を吸蔵して膨張し(体積で
約1.4倍に膨張)、温度を高くすると(たとえば60
℃以上、たとえば80℃)吸蔵していた水素を放出し元
の体積に戻る。水素吸蔵合金に水素を吸蔵させる時に
は、水素パイプ4を通して水素を各セル1に補給すると
ともに、低温の熱媒体でセル1を冷却する。水素吸蔵合
金に水素を放出させる時には、水素パイプ4を燃料電池
側に連通するようにバルブ7を切り替えるとともに、温
度の高い熱媒体でセル1を加熱する。
【0010】水素吸蔵合金を収容する容器1は、容器本
体8と、容器1(容器本体8)内に設けられた、水素吸
蔵合金充填時に重力方向および水平方向に対して傾斜し
た面を有し容器内部を区切る1枚以上の仕切り板9と
を、有する。容器1内には、仕切り板9によって区切ら
れた複数のセグメント(区切られた小部屋)10があ
る。図示例では仕切り板9は複数設けられている。セル
横断面積は10〜100cm2 程度であり、各セグメン
ト10の高さは1〜10mm程度である。従来の仕切り
板は水素吸蔵合金挿入姿勢で水平方向に延びて互いに平
行であったが、本発明では仕切り板9は容器1の水素吸
蔵合金挿入姿勢で重力方向および水平方向(重力方向と
直交)に対して傾斜している。傾斜角度は、通常水平に
対して5〜60°である。仕切り板9は、たとえば、す
り鉢状(円錐状または角錐状)、または周方向の一部に
すり鉢状(円錐状または角錐状)の一部の形状を有して
いる。ただし、傾斜面を有していれば、すり鉢状以外の
形状を有していてもよい。
体8と、容器1(容器本体8)内に設けられた、水素吸
蔵合金充填時に重力方向および水平方向に対して傾斜し
た面を有し容器内部を区切る1枚以上の仕切り板9と
を、有する。容器1内には、仕切り板9によって区切ら
れた複数のセグメント(区切られた小部屋)10があ
る。図示例では仕切り板9は複数設けられている。セル
横断面積は10〜100cm2 程度であり、各セグメン
ト10の高さは1〜10mm程度である。従来の仕切り
板は水素吸蔵合金挿入姿勢で水平方向に延びて互いに平
行であったが、本発明では仕切り板9は容器1の水素吸
蔵合金挿入姿勢で重力方向および水平方向(重力方向と
直交)に対して傾斜している。傾斜角度は、通常水平に
対して5〜60°である。仕切り板9は、たとえば、す
り鉢状(円錐状または角錐状)、または周方向の一部に
すり鉢状(円錐状または角錐状)の一部の形状を有して
いる。ただし、傾斜面を有していれば、すり鉢状以外の
形状を有していてもよい。
【0011】仕切り板9は少なくとも1つの開口部11
を有し、この開口部11を通して、水素吸蔵合金挿入姿
勢で上のセグメント10から下のセグメント10に水素
吸蔵合金が挿入、充填されていく。開口部11は、傾斜
した各仕切り板9のうち、該仕切り板9の最も低位の部
分か、あるいは最も低位の部分と最も高位の部分との途
中の部分か、あるいは仕切り板9の最も低位の部分と途
中の部分の両方に設けられている。この構造によって、
水素吸蔵合金挿入時に開口部11が挿入された水素吸蔵
合金6で閉塞された時、該閉塞する水素吸蔵合金の上面
と仕切り板9の下面との間に閉じ込められた気体層12
が残るようにする。仕切り板9の傾斜、開口部11の数
と位置は、気体層12の容積が水素吸蔵合金6の水素吸
蔵時の体積膨張を丁度吸収できる大きさと等しいかそれ
より大となるように、決定される。
を有し、この開口部11を通して、水素吸蔵合金挿入姿
勢で上のセグメント10から下のセグメント10に水素
吸蔵合金が挿入、充填されていく。開口部11は、傾斜
した各仕切り板9のうち、該仕切り板9の最も低位の部
分か、あるいは最も低位の部分と最も高位の部分との途
中の部分か、あるいは仕切り板9の最も低位の部分と途
中の部分の両方に設けられている。この構造によって、
水素吸蔵合金挿入時に開口部11が挿入された水素吸蔵
合金6で閉塞された時、該閉塞する水素吸蔵合金の上面
と仕切り板9の下面との間に閉じ込められた気体層12
が残るようにする。仕切り板9の傾斜、開口部11の数
と位置は、気体層12の容積が水素吸蔵合金6の水素吸
蔵時の体積膨張を丁度吸収できる大きさと等しいかそれ
より大となるように、決定される。
【0012】仕切り板9は、水素吸蔵合金が水素を吸蔵
・放出する時に熱伝導体となるフィンであり、フィンを
兼ねる。容器1と仕切り板9とは、それらの間の熱伝導
を良くするために、ろう付け14、溶接、圧入、かしめ
などで互いに固定されることが望ましい。そして、容器
1と仕切り板9との接合部は、上記の気体層12から上
方に気体が抜けないように、気密接合とされることが望
ましい。
・放出する時に熱伝導体となるフィンであり、フィンを
兼ねる。容器1と仕切り板9とは、それらの間の熱伝導
を良くするために、ろう付け14、溶接、圧入、かしめ
などで互いに固定されることが望ましい。そして、容器
1と仕切り板9との接合部は、上記の気体層12から上
方に気体が抜けないように、気密接合とされることが望
ましい。
【0013】仕切り板9の開口部11には、水素吸蔵時
に水素吸蔵合金に水素を送り水素放出時に水素吸蔵合金
から放出される水素を取り出す、通気性のあるパイプ1
3が挿通されている。このパイプ13は、たとえば焼結
合金パイプから形成されている。水素用パイプ13の代
わりに熱媒体パイプを開口部11に挿通させてもよい。
熱媒体パイプの場合は、通気性および通液性の無いパイ
プとする。容器1は水素吸蔵合金充填時に鉛直姿勢をと
る。水素吸蔵合金充填充填後は、容器1を横にしてもよ
く、横置きにして車両に搭載してもよい。
に水素吸蔵合金に水素を送り水素放出時に水素吸蔵合金
から放出される水素を取り出す、通気性のあるパイプ1
3が挿通されている。このパイプ13は、たとえば焼結
合金パイプから形成されている。水素用パイプ13の代
わりに熱媒体パイプを開口部11に挿通させてもよい。
熱媒体パイプの場合は、通気性および通液性の無いパイ
プとする。容器1は水素吸蔵合金充填時に鉛直姿勢をと
る。水素吸蔵合金充填充填後は、容器1を横にしてもよ
く、横置きにして車両に搭載してもよい。
【0014】つぎに、本発明の実施例にわたって共通す
るかまたは類似する部分の作用を説明する。収容容器
(セル)1の上部から、適正量の水素吸蔵合金粉末6を
注入する。この時、傾斜された仕切り板9により、仕切
り板9の開口部11が充填された水素吸蔵合金6で閉塞
されると、そのセグメント10に気体層12を残して、
つぎの上のセグメント10への充填へと移る。したがっ
て、水素吸蔵合金6の水素吸蔵時の体積膨張を吸収でき
る気体層12が各セグメント10に自然に、自動的に形
成されていく。したがって、水素吸蔵合金粉末6を注ぎ
込むだけで、セルの各部に(各セグメント10に)気体
層12が、順次、形成されていき、均等充填されてい
く。このため、均等化のための調整が不要となり、充填
作業も大幅に簡素化される。通常は必要ないが、たとえ
ば、粉末の膨張吸収用緩衝材を混合して、見かけの空間
を無くすような場合には、必要に応じて収容容器(セ
ル)1に振動を与え、隅まで充填が進むようにもでき
る。
るかまたは類似する部分の作用を説明する。収容容器
(セル)1の上部から、適正量の水素吸蔵合金粉末6を
注入する。この時、傾斜された仕切り板9により、仕切
り板9の開口部11が充填された水素吸蔵合金6で閉塞
されると、そのセグメント10に気体層12を残して、
つぎの上のセグメント10への充填へと移る。したがっ
て、水素吸蔵合金6の水素吸蔵時の体積膨張を吸収でき
る気体層12が各セグメント10に自然に、自動的に形
成されていく。したがって、水素吸蔵合金粉末6を注ぎ
込むだけで、セルの各部に(各セグメント10に)気体
層12が、順次、形成されていき、均等充填されてい
く。このため、均等化のための調整が不要となり、充填
作業も大幅に簡素化される。通常は必要ないが、たとえ
ば、粉末の膨張吸収用緩衝材を混合して、見かけの空間
を無くすような場合には、必要に応じて収容容器(セ
ル)1に振動を与え、隅まで充填が進むようにもでき
る。
【0015】つぎに、本発明の各実施例に特有な構成部
分とその作用を説明する。本発明の実施例1では、図
2、図3に示すように、容器1内に複数の仕切り板9が
等間隔に配置されている。仕切り板9は、傾斜部9aと
該傾斜部9aに連なる容器本体との密着部9bとからな
る。仕切り板9を重ねるだけで傾斜部9a同士は密着部
9bの高さ分自動的に離れるので、等間隔配置が容易に
得られる。傾斜部9aは角錐状で、中央部に開口部11
を有し、中央部から斜め上方に延びて、密着部9bに至
る。外周部の密着部9bで容器本体8にろう付けにより
固定されている。仕切り板9は、熱伝導のためのフィン
としても働く。水素吸蔵合金粉末6が注入されており、
各仕切り板9の開口部11は注入された水素吸蔵合金粉
末6により閉塞されており、この状態で各セグメント1
0には気体層12が残されている。水素吸蔵合金粉末6
は各セグメント10に気体層12を残した状態で容器1
内に均一充填され、全体として見た時に水素吸蔵合金粉
末6の偏在が防止される。容器1を横にしても各セグメ
ント10には気体層12が残されている。ただし、容器
1の天地を逆にすると気体層12が開口部11を通して
抜けるので、天地を逆にしてはいけない。この気体層1
2は、水素吸蔵合金粉末6の体積膨張・収縮を吸収し、
水素吸蔵合金粉末6が体積膨張しても容器1が変形する
ことを防止する。
分とその作用を説明する。本発明の実施例1では、図
2、図3に示すように、容器1内に複数の仕切り板9が
等間隔に配置されている。仕切り板9は、傾斜部9aと
該傾斜部9aに連なる容器本体との密着部9bとからな
る。仕切り板9を重ねるだけで傾斜部9a同士は密着部
9bの高さ分自動的に離れるので、等間隔配置が容易に
得られる。傾斜部9aは角錐状で、中央部に開口部11
を有し、中央部から斜め上方に延びて、密着部9bに至
る。外周部の密着部9bで容器本体8にろう付けにより
固定されている。仕切り板9は、熱伝導のためのフィン
としても働く。水素吸蔵合金粉末6が注入されており、
各仕切り板9の開口部11は注入された水素吸蔵合金粉
末6により閉塞されており、この状態で各セグメント1
0には気体層12が残されている。水素吸蔵合金粉末6
は各セグメント10に気体層12を残した状態で容器1
内に均一充填され、全体として見た時に水素吸蔵合金粉
末6の偏在が防止される。容器1を横にしても各セグメ
ント10には気体層12が残されている。ただし、容器
1の天地を逆にすると気体層12が開口部11を通して
抜けるので、天地を逆にしてはいけない。この気体層1
2は、水素吸蔵合金粉末6の体積膨張・収縮を吸収し、
水素吸蔵合金粉末6が体積膨張しても容器1が変形する
ことを防止する。
【0016】本発明の実施例2は、図4、図5に示すよ
うに、実施例1の装置に対し、さらに、水素用パイプ1
3を加えたものである。水素吸蔵合金粉末6への水素吸
蔵時に、水素用パイプ13を通して容器1内に水素が送
られ、水素吸蔵合金粉末6からの水素放出時に、放出さ
れた水素が水素用パイプ13を通して燃料電池に送られ
る。水素用パイプ13は通気性のあるパイプで、たとえ
ば焼結合金製パイプからなる。その他の構成、作用は実
施例1に準じる。
うに、実施例1の装置に対し、さらに、水素用パイプ1
3を加えたものである。水素吸蔵合金粉末6への水素吸
蔵時に、水素用パイプ13を通して容器1内に水素が送
られ、水素吸蔵合金粉末6からの水素放出時に、放出さ
れた水素が水素用パイプ13を通して燃料電池に送られ
る。水素用パイプ13は通気性のあるパイプで、たとえ
ば焼結合金製パイプからなる。その他の構成、作用は実
施例1に準じる。
【0017】本発明の実施例3は、図6に示すように、
実施例1の装置に対し、さらに、水素用パイプ13が加
えるとともに、仕切り板9に形成した開口部11の形状
を変えたものである。水素吸蔵合金粉末6への水素吸蔵
時に、水素用パイプ13を通して容器1内に水素が送ら
れ、水素吸蔵合金粉末6からの水素放出時に、放出され
た水素が水素用パイプ13を通して燃料電池に送られ
る。水素用パイプ13は通気性のあるパイプで、たとえ
ば焼結合金製パイプからなる。また、開口部11の形状
が矩形状に変えられている。その他の構成、作用は実施
例1に準じる。
実施例1の装置に対し、さらに、水素用パイプ13が加
えるとともに、仕切り板9に形成した開口部11の形状
を変えたものである。水素吸蔵合金粉末6への水素吸蔵
時に、水素用パイプ13を通して容器1内に水素が送ら
れ、水素吸蔵合金粉末6からの水素放出時に、放出され
た水素が水素用パイプ13を通して燃料電池に送られ
る。水素用パイプ13は通気性のあるパイプで、たとえ
ば焼結合金製パイプからなる。また、開口部11の形状
が矩形状に変えられている。その他の構成、作用は実施
例1に準じる。
【0018】本発明の実施例4は、図7に示すように、
実施例1の装置に対し、仕切り板9の構造を変えたもの
である。実施例4では、仕切り板9は、互いに平行な2
つの傾斜部9aと、これら2つの傾斜部9aの間に延び
て容器本体と密着する密着部9bと、からなる。傾斜部
9aは、容器1内で等間隔になるように、仕切り板9が
配置されている。その他の構成、作用は実施例1に準じ
る。
実施例1の装置に対し、仕切り板9の構造を変えたもの
である。実施例4では、仕切り板9は、互いに平行な2
つの傾斜部9aと、これら2つの傾斜部9aの間に延び
て容器本体と密着する密着部9bと、からなる。傾斜部
9aは、容器1内で等間隔になるように、仕切り板9が
配置されている。その他の構成、作用は実施例1に準じ
る。
【0019】本発明の実施例5は、図8に示すように、
実施例1の装置に対し、仕切り板9の構造を変えたもの
である。実施例5では、仕切り板9は、2つの傾斜部9
aが中央で容器軸芯と直交する平面部9cで接続された
ものからなるか(図8のA)、または2つの傾斜部9a
が中央で直接接続されたものからなる(図8のB)。仕
切り板9は容器軸芯と直交する面内で90°角度を変え
て容器1内に交互に積層されている。仕切り板9は容器
本体8との交差部で溶接により容器本体8に固定されて
いる。仕切り板9の中央部には開口部11が形成されて
おり、そこに水素用パイプ13が挿通している。その他
の構成、作用は実施例1に準じる。
実施例1の装置に対し、仕切り板9の構造を変えたもの
である。実施例5では、仕切り板9は、2つの傾斜部9
aが中央で容器軸芯と直交する平面部9cで接続された
ものからなるか(図8のA)、または2つの傾斜部9a
が中央で直接接続されたものからなる(図8のB)。仕
切り板9は容器軸芯と直交する面内で90°角度を変え
て容器1内に交互に積層されている。仕切り板9は容器
本体8との交差部で溶接により容器本体8に固定されて
いる。仕切り板9の中央部には開口部11が形成されて
おり、そこに水素用パイプ13が挿通している。その他
の構成、作用は実施例1に準じる。
【0020】本発明の実施例6は、図9、図10に示す
ように、実施例1の装置に対し、水素用パイプ13の数
を複数に増加したものである。実施例6では、水素用パ
イプ13がたとえば3本設けられており、それぞれの水
素用パイプ13に対して仕切り板9に開口部11が互い
に独立に形成されている。仕切り板9の傾斜部9aは中
央の開口部11に向かって斜め下方に傾斜している。気
体層12は、注入された水素吸蔵合金6が各仕切り板9
の最も低位の開口部11を閉塞した時の水素吸蔵合金6
の上面上方に形成されるか、または注入された水素吸蔵
合金6が各仕切り板9の最も高位の開口部11を閉塞し
た時の水素吸蔵合金6の上面上方に形成されるが、どの
段に仕切り板9に対しても同じように気体層12が形成
されるので、各気体層12の容積は同じであり、均一充
填が可能である。その他の構成、作用は実施例1に準じ
る。
ように、実施例1の装置に対し、水素用パイプ13の数
を複数に増加したものである。実施例6では、水素用パ
イプ13がたとえば3本設けられており、それぞれの水
素用パイプ13に対して仕切り板9に開口部11が互い
に独立に形成されている。仕切り板9の傾斜部9aは中
央の開口部11に向かって斜め下方に傾斜している。気
体層12は、注入された水素吸蔵合金6が各仕切り板9
の最も低位の開口部11を閉塞した時の水素吸蔵合金6
の上面上方に形成されるか、または注入された水素吸蔵
合金6が各仕切り板9の最も高位の開口部11を閉塞し
た時の水素吸蔵合金6の上面上方に形成されるが、どの
段に仕切り板9に対しても同じように気体層12が形成
されるので、各気体層12の容積は同じであり、均一充
填が可能である。その他の構成、作用は実施例1に準じ
る。
【0021】本発明の実施例7は、図11に示すよう
に、実施例1の装置に対し、水素用パイプ13の数を複
数に増加したものである。実施例7では、水素用パイプ
13がたとえば3本設けられており、水素用パイプ13
に対する仕切り板9の開口部11は互いに連通して形成
されている。仕切り板9の傾斜部9aは中央に向かって
斜め下方に傾斜している。気体層12は、注入された水
素吸蔵合金6が各仕切り板9の開口部11の最も高位の
部分を閉塞した時の水素吸蔵合金6の上面上方に形成さ
れる。どの段に仕切り板9に対しても同じように気体層
12が形成されるので、各気体層12の容積は同じであ
り、均一充填が可能である。その他の構成、作用は実施
例1に準じる。
に、実施例1の装置に対し、水素用パイプ13の数を複
数に増加したものである。実施例7では、水素用パイプ
13がたとえば3本設けられており、水素用パイプ13
に対する仕切り板9の開口部11は互いに連通して形成
されている。仕切り板9の傾斜部9aは中央に向かって
斜め下方に傾斜している。気体層12は、注入された水
素吸蔵合金6が各仕切り板9の開口部11の最も高位の
部分を閉塞した時の水素吸蔵合金6の上面上方に形成さ
れる。どの段に仕切り板9に対しても同じように気体層
12が形成されるので、各気体層12の容積は同じであ
り、均一充填が可能である。その他の構成、作用は実施
例1に準じる。
【0022】本発明の実施例8は、図12に示すよう
に、実施例1の装置に対し、水素用パイプ13の数を複
数に増加するとともに、仕切り板9の形状を変えたもの
である。実施例8では、水素用パイプ13がたとえば3
本設けられている。水素用パイプ13に対する仕切り板
9の開口部11は互いに連通して形成されていてもよい
し、あるいは独立に形成されていてもよい。仕切り板9
の約半分の部分に傾斜部9aが形成されていて、該傾斜
部9aは中央に向かって斜め下方に傾斜している。仕切
り板9の残り半分は水平に延びて容器本体8との交叉部
で上方に折れ曲がって延び密着部9bを構成している。
仕切り板9の水平に延びる部分に開口部11が形成され
ている。気体層12は、注入された水素吸蔵合金6が各
仕切り板9の開口部11の最も低位の部分を閉塞した時
の水素吸蔵合金6の上面上方に形成される。各気体層1
2の容積は同じであり、均一充填が可能である。その他
の構成、作用は実施例1に準じる。
に、実施例1の装置に対し、水素用パイプ13の数を複
数に増加するとともに、仕切り板9の形状を変えたもの
である。実施例8では、水素用パイプ13がたとえば3
本設けられている。水素用パイプ13に対する仕切り板
9の開口部11は互いに連通して形成されていてもよい
し、あるいは独立に形成されていてもよい。仕切り板9
の約半分の部分に傾斜部9aが形成されていて、該傾斜
部9aは中央に向かって斜め下方に傾斜している。仕切
り板9の残り半分は水平に延びて容器本体8との交叉部
で上方に折れ曲がって延び密着部9bを構成している。
仕切り板9の水平に延びる部分に開口部11が形成され
ている。気体層12は、注入された水素吸蔵合金6が各
仕切り板9の開口部11の最も低位の部分を閉塞した時
の水素吸蔵合金6の上面上方に形成される。各気体層1
2の容積は同じであり、均一充填が可能である。その他
の構成、作用は実施例1に準じる。
【0023】なお、上記の説明では、水素吸蔵合金の収
容容器1が、燃料電池に燃料である水素を供給する場合
の容器を例にとって説明したが、本発明はそれに限定さ
れるものではなく、燃料電池以外の水素吸蔵合金の収容
容器であってもよく、たとえば一般の可搬用の水素吸蔵
合金収容容器1であってもよい。
容容器1が、燃料電池に燃料である水素を供給する場合
の容器を例にとって説明したが、本発明はそれに限定さ
れるものではなく、燃料電池以外の水素吸蔵合金の収容
容器であってもよく、たとえば一般の可搬用の水素吸蔵
合金収容容器1であってもよい。
【0024】
【発明の効果】請求項1〜5の水素吸蔵合金の収容容器
によれば、仕切り板に傾斜をつけたので、容器を鉛直姿
勢にして容器に水素吸蔵合金を充填していく時、各段の
仕切り板の開口部が水素吸蔵合金によって閉塞されると
仕切り板の開口部を閉塞した水素吸蔵合金の上面に気体
層ができる。この気体層は、自動的に形成され、かつ容
積も等しいので、容器内の各部に同じ大きさの気体層が
形成された均一充填となる。また、容器を横にしても、
容器内の各部に気体層があるので、全域でスムーズに、
水素吸蔵合金の水素吸蔵時の膨張を吸収できる。
によれば、仕切り板に傾斜をつけたので、容器を鉛直姿
勢にして容器に水素吸蔵合金を充填していく時、各段の
仕切り板の開口部が水素吸蔵合金によって閉塞されると
仕切り板の開口部を閉塞した水素吸蔵合金の上面に気体
層ができる。この気体層は、自動的に形成され、かつ容
積も等しいので、容器内の各部に同じ大きさの気体層が
形成された均一充填となる。また、容器を横にしても、
容器内の各部に気体層があるので、全域でスムーズに、
水素吸蔵合金の水素吸蔵時の膨張を吸収できる。
【図1】本発明の実施例の水素吸蔵合金用収容容器を含
んだ水素貯蔵タンクの概略断面図である。
んだ水素貯蔵タンクの概略断面図である。
【図2】本発明の実施例1の水素吸蔵合金の収容容器の
横断面図である。
横断面図である。
【図3】本発明の実施例1の水素吸蔵合金の収容容器の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図4】本発明の実施例2の水素吸蔵合金の収容容器の
横断面図である。
横断面図である。
【図5】本発明の実施例2の水素吸蔵合金の収容容器の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図6】本発明の実施例3の水素吸蔵合金の収容容器の
横断面図である。
横断面図である。
【図7】本発明の実施例4の水素吸蔵合金の収容容器の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図8】本発明の実施例5の水素吸蔵合金の収容容器の
縦断面図とその仕切り板の斜視図(2例を含む)であ
る。
縦断面図とその仕切り板の斜視図(2例を含む)であ
る。
【図9】本発明の実施例6の水素吸蔵合金の収容容器の
横断面図である。
横断面図である。
【図10】本発明の実施例6の水素吸蔵合金の収容容器
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図11】本発明の実施例7の水素吸蔵合金の収容容器
の横断面図である。
の横断面図である。
【図12】本発明の実施例8の水素吸蔵合金の収容容器
の縦断面図である。
の縦断面図である。
【図13】従来の水素吸蔵合金の収容容器のメッシュ構
造の横断面図である。
造の横断面図である。
【図14】従来の水素吸蔵合金の収容容器のフィン構造
の横断面図である。
の横断面図である。
【図15】従来の水素吸蔵合金の収容容器のハニカム構
造の横断面図である。
造の横断面図である。
【図16】従来の水素吸蔵合金の収容容器の縦断面図で
ある。
ある。
1 水素吸蔵合金の収容容器(セル) 2 水素貯蔵タンク 3 タンク 4 水素パイプ 5 熱媒体パイプ 6 水素吸蔵用合金 7 バルブ 8 容器本体 9 仕切り板 9a 傾斜部 9b 密着部 10 セグメント 11 開口部 12 気体層 13 水素用パイプ 14 ろう付け
Claims (5)
- 【請求項1】 水素吸蔵合金を収容する容器内に、水素
吸蔵合金充填時に重力方向に対して傾斜した面を有し容
器内部を仕切る1枚以上の仕切り板を設けた水素吸蔵合
金の収容容器。 - 【請求項2】 前記仕切り板が水素吸蔵・放出時に熱伝
導体となるフィンである請求項1記載の水素吸蔵合金の
収容容器。 - 【請求項3】 前記仕切り板は、すり鉢状またはすり鉢
状の一部の形状を有している請求項1記載の水素吸蔵合
金の収容容器。 - 【請求項4】 前記容器は水素吸蔵合金充填時に鉛直姿
勢をとる請求項1記載の水素吸蔵合金の収容容器。 - 【請求項5】 1個以上の前記水素吸蔵合金の収容容器
が、燃料電池自動車に搭載される燃料電池の燃料源であ
る水素貯蔵タンク内に配置されており、前記燃料源の一
部を構成している、請求項1記載の水素吸蔵合金の収容
容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000207652A JP2002022097A (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 水素吸蔵合金の収容容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000207652A JP2002022097A (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 水素吸蔵合金の収容容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002022097A true JP2002022097A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18704382
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000207652A Pending JP2002022097A (ja) | 2000-07-10 | 2000-07-10 | 水素吸蔵合金の収容容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002022097A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100688843B1 (ko) | 2003-03-07 | 2007-02-28 | 호발트스벨케-도이췌 벨프트 게엠베하 | 수소 저장기 |
JP2008190627A (ja) * | 2007-02-05 | 2008-08-21 | Iwatani Internatl Corp | 水素吸蔵合金容器、及び水素吸蔵合金容器の製造方法 |
KR101220778B1 (ko) * | 2010-05-10 | 2013-01-09 | 주식회사 포스코 | 티타네이트 나노튜브를 이용한 이산화탄소 저장장치 |
JP2014213989A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | ニチユ三菱フォークリフト株式会社 | フォークリフト |
JP2016090035A (ja) * | 2014-11-11 | 2016-05-23 | 株式会社Lixil | 水素貯蔵型蓄電システム |
-
2000
- 2000-07-10 JP JP2000207652A patent/JP2002022097A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100688843B1 (ko) | 2003-03-07 | 2007-02-28 | 호발트스벨케-도이췌 벨프트 게엠베하 | 수소 저장기 |
JP2008190627A (ja) * | 2007-02-05 | 2008-08-21 | Iwatani Internatl Corp | 水素吸蔵合金容器、及び水素吸蔵合金容器の製造方法 |
KR101220778B1 (ko) * | 2010-05-10 | 2013-01-09 | 주식회사 포스코 | 티타네이트 나노튜브를 이용한 이산화탄소 저장장치 |
JP2014213989A (ja) * | 2013-04-24 | 2014-11-17 | ニチユ三菱フォークリフト株式会社 | フォークリフト |
JP2016090035A (ja) * | 2014-11-11 | 2016-05-23 | 株式会社Lixil | 水素貯蔵型蓄電システム |
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