JP2004512539A - 複合分離法 - Google Patents

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ネア,ケミチェリ,ハリハラン
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Abstract

本発明は、化合物の混合物から所望の化合物を得るために1つ以上の従来分離技術と組み合わせた膜ベース電気泳動の使用を提供する。1つ以上の膜ベース電気泳動工程の使用は、所望の化合物のより迅速で、より効率的な産出をもたらす。

Description

【0001】
技術分野
本発明は、分離技術の組合せを用いる、化合物、特に生体分子の分離に関する。
【0002】
背景技術
従来の血しょう分別は、最近まで1940年代後終わりごろに初めて記載されたCohn−Oncleyエタノール沈殿法に基づくものであった。Cohn分別は、プロセスの効率および製品の品質を改善するためにカラムクロマトグラフィーが導入された1970年代初めごろまで、血しょう分別においてほとんど独占的に用いられた。大規模な血しょう処理のためのクロマトグラフィーの使用は、幾つかの会社が、それらの生産スキームから従来の沈殿を完全に排除してしまうような程度まで増加してきた。しかし、これらの方法を用いると、クロマトグラフィー樹脂メンテナンスのコスト、クロマトグラフィーカラムに必要とされる前濾過、およびカラムを用いて得られる限定された製品回収率をはじめとする幾つかの主要な固有の問題がある。
【0003】
膜ベース(membrane−based)電気泳動は、タンパク質、ヌクレオチドおよび複合糖のような高分子の分離のために元々開発された新しい技術である。高分子分離のために元々開発されたこのユニークな分取電気泳動技術は、ポリアクリルアミド膜を横断して電界または電位が印加される場合に膜を横断する接線流れを利用する。システムの一般的デザインは、ほぼ自生条件下でタンパク質および他の高分子の精製を促進する。これは、より高い収率と優れた回収率とをもたらす。本方法は、高分子分離の現行法よりも迅速で、安価でおよび高収率である高純度、スケールアップ可能な分離を提供する。さらに、本技術は、高分子溶液を同時に精製および解毒する可能性を提供する。
【0004】
本発明は、全精製プロセスを置換する必要なしに、主要な血液分別のために用いられているもののような、従来の精製プロセスの中へ膜ベース電気泳動技術が統合できることを見いだした。この統合は、分離の全体的スピードおよび最終製品の純度に予期せぬ改善を可能にする。
【0005】
発明の開示
一般的な態様において、本発明は、化合物の混合物から所望の化合物を得るために1つ以上の従来の分離技術と組み合わせた膜ベース電気泳動の使用を提供する。もう1つの膜ベース電気泳動工程の使用は、所望の化合物のより迅速で、より効率的な産出をもたらす。
【0006】
第1の態様において、本発明は、化合物の混合物を有するサンプルからの少なくとも1種の所望の化合物を大規模に取り出す方法であって、
(a)少なくとも数種の所望の化合物を含有するサンプル分画を得るために1つ以上の分離法によってサンプルを処理する工程と、
(b)陰極ゾーンに陰極と、陽極ゾーンに、陰極と陽極との間に電位を印加した際、その間の電界域に電界を生じるように陰極に関して配置された陽極と、電界域に配置された分離膜と、その間の第1間隙体積を画定するために第1電極ゾーンと分離膜との間に配置された第1制限膜と、その間の第2間隙体積を画定するために第2電極ゾーンと分離膜との間に配置された第2制限膜とを含む電気泳動装置の第1間隙体積中に所望の化合物を含有するサンプル分画の少なくとも幾つかを置く工程と、
(c)選択されたpHを有する溶媒を該第1間隙体積に提供する工程と、
(d)第1間隙体積中の選択された化合物のその他および他の構成成分の一部が第2間隙体積に入るのを妨げられる一方で、電位の印加が第1間隙体積中の選択された化合物および他の構成成分の選択された1種の分離膜を通った第2間隙体積への移行を引き起こす、第1と第2間隙体積との間に電位を印加する工程と、
(e)間隙体積の1つが所望量の選択された化合物を含有して分離サンプルを形成するまで工程(d)を維持する工程と、
を含む方法を提供する。
【0007】
好ましくは、本発明の第1の態様による方法はさらに
(f)分離サンプルの少なくとも一部を回収して、所望の化合物を含有する精製サンプルを得るために所望の化合物を含有する分離サンプルをもう1つのさらなる分離法にさらす工程
を含む。
【0008】
好ましくは工程(a)および(f)において、1つ以上の分離法は、アフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、擬アフィニティークロマトグラフィー、膜ベースイオン交換システム、分取等電点電気泳動(IEF)、バッファー交換/透析処理、沈殿、濾過、低温殺菌、塩/界面活性剤処理、遠心分離、限外濾過およびそれらの組合せから選択される。
【0009】
好ましくは、工程(c)は、サンプル分画中に正味電荷を有するかまたは実質的に中性である1種以上の化合物をもたらす。
【0010】
第2の態様において、本発明は、化合物の混合物を有するサンプルから少なくとも1種の所望の化合物の大規模取り出しのための方法であって、
(a)陰極ゾーンに陰極と、陽極ゾーンに、陰極と陽極との間に電位を印加すると適応してその間の電界域に電界を生じるように陰極に関して配置された陽極と、電界域に配置された分離膜と、その間の第1間隙体積を画定するために第1電極ゾーンと分離膜との間に配置された第1制限膜と、その間の第2間隙体積を画定するために第2電極ゾーンと分離膜との間に配置された第2制限膜とを含む電気泳動装置の第1間隙体積中に所望の化合物を含有するサンプルを置く工程と、
(b)選択されたpHを有する溶媒を第1間隙体積に提供する工程と、
(c)第1間隙体積中の選択された化合物のその他および他の構成成分の一部が第2間隙体積に入るのを妨げられる一方で、電位の印加が第1間隙体積中の選択された化合物および他の構成成分の選択された1種の分離膜を通った第2間隙体積への移行を引き起こす、第1と第2間隙体積との間に電位を印加する工程と、
(d)間隙体積の1つが所望量の選択された化合物を含有して分離サンプルを形成するまで工程(c)を維持する工程と、
(e)サンプル分画を回収して、分離サンプル中に所望の化合物の必要量を得るために1つ以上の分離法によってサンプル分画の少なくとも一部を処理する工程と
を含む方法を提供する。
【0011】
好ましくは工程(e)において、1つ以上の分離法は、アフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、擬アフィニティークロマトグラフィー、膜ベースイオン交換システム、分取等電点電気泳動(IEF)、バッファー交換/透析処理、沈殿、濾過、低温殺菌、塩/界面活性剤処理、遠心分離、限外濾過およびそれらの組合せから選択される。
【0012】
好ましくは、工程(b)は、サンプル分画中に正味電荷を有するかまたは実質的に中性の1種以上の化合物をもたらす。
【0013】
好ましくは、本発明の第1または第2の態様による方法は、分離サンプル中に少なくとも60%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%純度の所望の化合物をもたらす。
【0014】
好ましい一形態において、サンプルは血液誘導サンプル、特に血しょうであり、得られる化合物は、因子VIII、因子IX、因子II、因子X、タンパク質C、アルブミン、免疫グロブリン、フィブリノーゲン、アルファ1アンチトリプシン(AAT)、アンチトロンビンIII(ATIII)から選択される。より好ましくは、化合物は、血しょうのCohn分画から得られる免疫グロブリンG(IgG)である。
【0015】
別の好ましい形態において、サンプルは、細胞、培養物上澄み、ミルク、または植物素材のような任意の好適な源から得ることができる組換え製品である。
【0016】
さらに別の好ましい形態において、サンプルはモノクローナル抗体を含有する。
【0017】
しかし、複雑な混合物を含有するサンプルから高分子をはじめとする化合物を得るための他の大規模方法は、膜ベース電気泳動技術を利用する1つ以上の工程を含むように変更できることが認められるであろう。
【0018】
膜ベース電気泳動技術の一利点は、1種以上の化合物を分離する間にサンプルから病原体または感染体を除去することも可能であることである。例えば、ウィルス、細菌、真菌類、酵母菌およびプリオンは、分離されるべき1種以上の生体分子の機能または完全性に有害であるかもしれない条件または処理を必要とせずに、効率的におよび安全に除去することができる。
【0019】
別の好ましい形態において、工程(a)〜(f)は、元のサンプルの1つ以上の処理が実施された後に実施される。
【0020】
別の好ましい形態において、工程(a)〜(e)は、実質的に純粋な形態で1種以上の化合物を得るための工程の後にさらに実施される。
【0021】
1種以上の高分子の生産の方法に1つ以上の膜ベース電気泳動技術工程を包含することの結果として、方法の全体的効率が改善される。
【0022】
好ましくは、膜は電気泳動分離膜かまたは制限膜である。
【0023】
電気泳動分離膜は、好ましくはポリアクリルアミド製であり、少なくとも約3kDaの分子質量カットオフを有する。分離膜の分子質量カットオフは、処理予定のサンプル、サンプル中の他の化合物、および実施される分離のタイプに依存する。
【0024】
制限膜もまた、好ましくはポリアクリルアミド製である。制限膜の分子質量カットオフは、処理予定のサンプル、サンプル混合物中の他の化合物、および実施される分離のタイプに依存する。
【0025】
電気泳動膜の形態での膜は、多層またはサンドイッチ配置として形成されてもよい。膜の厚さは、化合物の分離または移動に影響を及ぼすことができる。膜が薄ければ薄いほど、より迅速でより効率的な移動が起こることが分かった。
【0026】
制限膜は、同じ分子質量カットオフまたは異なるカットオフを有することができ、その結果、非対称配列を形成する。
【0027】
第3の態様において、本発明は、本発明の第1または第2の態様に従った方法によって分離された高分子を提供する。
【0028】
本明細書のどこでも、文脈が別の意味を必要としない限り、用語「含む(comprise)」、または「comprises」もしくは「comprising」のような変形は、述べられる要素、整数(integer)もしくは工程、または要素、整数もしくは工程の群の包含を意味すると理解されるであろうが、任意の他の要素、整数もしくは工程、または要素、整数もしくは工程の群の除外を意味するものではない。
【0029】
本明細書に包含された文書、行為、材料、装置、物品などについてのいかなる議論も、もっぱら本発明に文脈を提供するという目的のためである。これらの事項のいずれかまたはすべてが、先行技術ベースの一部を形成するかまたはそれが本出願の各クレームの優先権日前にオーストラリアに存在したように本発明に関連した分野では共通一般知識であったことは、容認と理解されるべきではない。
【0030】
本発明がより明確に理解されるように、好ましい形態が次の図面および実施例に関して説明される。
【0031】
発明を実施するための態様
装置
電気泳動システム
本発明におけるような使用に好適な膜ベース電気泳動装置は、
(a)陰極ゾーンに陰極と、
(b)陽極ゾーンに、陰極と陽極との間に電位を印加した際、その間の電界域に電界を生じるように陰極に関して配置された陽極と、
(c)電界域に配置された分離膜と、
(d)その間の第1間隙体積(流れ1)を画定するために第1電極ゾーンと分離膜との間に配置された第1制限膜と、
(e)その間の第2間隙体積(流れ2)を画定するために第2電極ゾーンと分離膜との間に配置された第2制限膜と、
(f)陰極ゾーン、陽極ゾーンならびに第1および第2間隙体積(流れ1および流れ2)の少なくとも1つに溶媒を提供するように改造された手段と、
(g)第1間隙および第2間隙体積の選択された1つ中のサンプル成分を提供するように改造された手段であって、電位を印加すると、選択された分離製品が少なくとも1つの膜を通ってサンプル成分から取り出されて第1および第2間隙体積の他方または陰極もしくは陽極ゾーンに提供される手段と
を含む。
【0032】
好ましい一形態において、装置はさらに
(h)装置において発生した熱を除去するように改造された手段
を含む。
【0033】
好ましくは、サンプルおよび流体は、電気泳動中に装置によって発生した熱を除去するために熱交換器に通される。
【0034】
陰極ゾーンおよび陽極ゾーンは、任意の好適なポンプ送液手段によって好適な溶媒またはバッファー液を供給される。処理されるべきサンプルは、任意の好適なポンプ送液手段によって第1または第2間隙体積に直接供給される。
【0035】
好ましくは、ゾーンおよび間隙体積は、それぞれの流体/バッファーおよびサンプル溶液の流れが流れを形成するのを許すように設計される。この形態においては、大きな体積を迅速に、効率的に処理することができる。溶液は、好適なポンプ送液手段によってそれぞれのリザーバからゾーンおよび体積を通って典型的に移動されるかまたは再循環される。好ましい実施態様において、サンプル、バッファーまたは流体を移動させるためのポンプ送液手段としてぜん動ポンプが用いられる。
【0036】
一実施態様において、分離プロセスの間にミクロ分子、化合物または高分子の失活が起こらないことを確実にするためにおよび使用の間に装置の所望温度を維持するために電極バッファー、他のバッファーおよびサンプル溶液は、任意の好適な手段によって冷却される。
【0037】
好ましくは、分離される成分を集めるおよび/または濃縮するために、体積または流れの少なくとも1つの中に任意の分離される構成成分または分子を含有する溶液が集められ、電気泳動が効率的なやり方で継続できることを確実にするために好適な溶媒で置換される。
【0038】
使用の際には、サンプルは第1間隙体積(流れ1)中に置かれ、バッファーまたは溶媒は電極ゾーンおよび第2間隙体積(流れ2)に提供され、電位は、電界域に印加されてサンプル中の少なくとも1種の成分を陰極ゾーン中のバッファー/溶媒または第2間隙体積中のバッファー/溶媒へ移動させる。
【0039】
間隙体積の順序は、サンプルが第2間隙体積中に置かれる場合には逆にすることができ、バッファーまたは溶媒は電極ゾーンおよび第1間隙体積に提供され、電位は、電界域に印加されてサンプル中の少なくとも1種の成分を陽極ゾーン中のバッファーまたは第1間隙体積中のバッファーへ移動させることが認められるであろう。
【0040】
電気泳動ゾーンの1つ(または両方)中にサンプルを置くこともまた可能であり、1つ以上の間隙体積中への移動は電圧の印加の間ずっと達成される。
【0041】
分離膜は好ましくは、ポリアクリルアミドからなる、確定した分子質量カットオフを有する電気泳動分離膜である。好ましくは、電気泳動分離膜は、約1kDaから約2000kDaの分子質量カットオフを有する。分離膜の分子質量カットオフの選択は、処理予定のサンプルおよび混合物中の他の分子に依存する。しかし、他の膜化学または成分が本発明のために使用できることが認められるであろう。
【0042】
第1および第2制限膜は、好ましくはポリアクリルアミドから形成され、通常、分離膜よりも小さい、好ましくは約1kDa〜約1000kDaの分子質量カットオフを有する。制限膜の分子質量カットオフの選択は、処理予定のサンプルおよび取り出されるべき高分子のサイズに依存する。制限膜は、同じ分子質量カットオフまたは異なるカットオフを有することができ、非対称配列を形成する。
【0043】
好ましい一形態において、第1および第2間隙体積を形成する膜は、装置の電極ゾーン間に置かれたカートリッジまたはカセットとして提供される。カートリッジの構造は、好ましくは第1と第2制限膜との間に置かれた分離膜付きハウジングであり、こうして必要な間隙体積を形成する。
【0044】
好ましくは、カートリッジまたはカセットは、カートリッジを含有するかまたは受け入れるように改造された電気泳動装置から取り外し可能である。
【0045】
電極間の距離は、膜を通るサンプル成分の分離または移動に影響を及ぼす。電極間の距離が短ければ短いほど、成分の電気泳動移動は速くなる。約6mmの距離が実験室規模の装置にとって好適であることが分かった。スケールアップ版については、距離は、分離膜の数およびタイプ、サンプル用の室のサイズおよび体積、バッファーおよび分離される製品に依存する。好ましい距離は、約6mm〜約10cmのオーダーであろう。距離はまた、装置に印加される電圧にも関係する。
【0046】
電界の効果は次式による。
【0047】
【数1】
Figure 2004512539
(e=電界、V=電圧、d=距離)
従って、電極間の距離が小さければ小さいほど、分離は速くなる。好ましくは、電極間の距離は、電界強度を増加させ、それによって膜を通る移行速度をさらに改善するために減少すべきである。
【0048】
サンプル/バッファー/流体の流量は成分の分離に影響を及ぼす。装置の構造ならびに分離されるべきサンプルの性質および体積次第で、毎分ミリリットル〜毎分リットルまでの流量が用いられる。一般に実験室規模機器では、好ましい流量は約20±5mL/分である。しかし、様々な分離体制中で約0mL/分〜約50,000mL/分の流量が用いられる。ポンプ送液手段および装置のサイズ次第では、最大流量はさらにもっと高い。流量の選択は、移行されるべき製品、移行の効率、他の用途に対応した前−および後−配置に依存する。
【0049】
印加される電圧および/または電流の選択または印加は、分離次第で変化する。典型的には数千ボルトまでが用いられるが、電圧の選択および変化は、装置の構造、バッファーおよび分離されるべきサンプルに依存する。実験室規模機器では、好ましい電圧は約250Vである。しかし、移行、効率、スケールアップおよび具体的な方法次第で、約0V〜約5000Vが用いられる。装置および処理されるべきサンプル次第では、より高い電圧もまた考えられる。
【0050】
任意に、膜を通って完全に通過したいかなる成分も膜を通って実質的に戻さないが、膜に入った成分の移動を引き起こして、それが出てきた体積または流れの中へ逆移動させるために電位が周期的に停止および/または逆転されてもよい。
【0051】
電位の逆転は任意であるが、別の代案は静止期である。静止(電位が印加されていない期間)は、任意の電位逆転の前または後に置き換えうるかまたは含まれうる任意の工程である。この静止技術は、多くの場合、電位逆転の代案または添え物として具体的な分離用途向けに実践することができる。
【0052】
便宜上、第1間隙体積または流れは流れ1と呼ばれ、第2間隙体積または流れは流れ2と呼ばれる。典型的には、サンプルは流れ1中に置かれ、成分は分離膜を通って流れ2中へ移動させられる。
【0053】
上のシステムは、Gradipore社(オーストラリア)によって生み出され、GradiflowTM技術と言われる。GradiflowTMは、Gradipore社の商標である。
【0054】
適用例
本発明の一適用例は、健康産業で使用される多数の血液製品を生産するための血しょうの商業的処理にある。他の適用例には、ミルク源からの組換えタンパク質の分離およびモノクローナル抗体の分離が含まれるが、これらに限定されない。
【0055】
血しょうタンパク質の生産で用いられるようなカラムクロマトグラフィースキームの最初の調査は、膜ベース電気泳動技術への適用の幾つかのポイントを特定した。これらの分野は、図1で強調されている。
【0056】
統合のポイント1
寒冷沈降反応は、最初の分別工程であり、沈殿をまだ利用する精製スキームにおける唯一のポイントである。結果として、それは、遠心分離および/または濾過が必要とされる唯一の段階であり、それによって全体スキームにおけるネックとして働く。
【0057】
しかし、それは、因子VIIIがvon Willibrand因子(VWF)およびフィブリノーゲンから分離される工程である。因子VIIIは血しょう分別市場の伝統的なコストドライバーの1つであり、他の下流処理の多くは因子VIIIの需要と供給とに基づいている。寒冷沈降反応の膜ベース電気泳動技術による置換は、タンパク質前分別の安価な、同時により効率的な方法を保証するであろう。
【0058】
統合のポイント2
止血因子II、IX、Xおよびタンパク質Cの生産における中間のイオン交換工程は、膜ベース電気泳動技術にとって使用の可能なポイントである。その方法での2つ以上のカラム工程の必要性は、ただ一つの膜ベース電気泳動法によって置換されてもよく、それによって、余分の品質保証(QA)の必要性を取り除き、膜ベース電気泳動が同時除染工程として働くことができるので病原体汚染のリスクを最小限にする。統合のポイントはまた、処理時間を短くし、方法の効率および製品のナティビティを改善するであろう。
【0059】
統合のポイント3
アルブミンおよびIgGの生産における最終中間工程は、膜ベース電気泳動技術による置換にとって最も有望な候補である。イオン交換およびゲル濾過工程は、比較的非特異的であり(アフィニティークロマトグラフィーとは違って)、それゆえ新技術で容易に置換されるかもしれない。他の貴重な血しょう化合物(すなわち、止血因子)は従来技術を用いるスキームにおいてはより早くに精製されるので、それらを失活させるリスクは排除される。多段カラム工程は排除することができ、結果として効率が改善され、QA要件が低減されるであろう。これに加えて、本発明者らは、膜ベース電気泳動技術が高品質アルブミンおよびIgGの生産においてかなりの利点を追加することを知っている。
【0060】
Cohn分別は血しょうを分別するのに用いられる主要な方法であるが、他の方法は硫酸アンモニウムおよびPEG沈殿を用いる。従って、膜ベース電気泳動技術は、有用な製品を得るためのかかる方法においてもまた使用することができる。
【0061】
実験
I.Cohn−Oncley冷エタノール沈殿の置換
背景および目的
Cohn−Oncleyエタノール分別は、大規模血しょう分別の初期段階において改良形態でまだ使用されている。多数の商業生産者は、彼らの現行免疫グロブリン生産スキームにおいて陰イオン交換クロマトグラフィー、低温殺菌および化学的処理と一緒にこの古い方法を使用している。その方法のCohn分別構成要素を膜関連電気泳動ベース技術で置換できる可能性がある。モデルとしてIgGを使用して、このプロジェクトは、電気泳動の潜在的使用を研究し、得られた製品を、従来スキームおよび膜関連電気泳動による確立されたIgG精製からのものと比較することを目的とした。
【0062】
サイズカット
これらの実験の目的は、膜関連電気泳動を用いて血しょうを高および低分子量分画へ処理することにあった。血しょうからのタンパク質のこの分割は、それらのさらなる精製を簡単にし、Cohn/Oncleyエタノール沈殿法によく似ている。
【0063】
方法
どのカートリッジ構造が所望の分離をもたらすかを判定するために3つの実験を実施した。出発原料として流れ1では15mLの1:3希釈血しょうを、流れ2では10mLのバッファーと共にそれを使用した。65mMトリス/ホウ酸塩バッファーを使用し、おおよそ1.8Lのそれをバッファー流れ中へ負荷してpH9.0で実験を実施した。使用した3つのカートリッジ構造は、
5−‘100’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)
5−‘200’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)
5−‘500’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)
であった。
【0064】
すべての分離を順方向極性下に250V、150mAで〜500分間実施した。10mLのバッファーで置換しながら流れ2を1時間ごとに採取した。OD280nmでの吸光度、SDS−PAGE、および比濁法を用いて分析を実施した。
【0065】
結果
すべての分離は、ランの推移の間ずっと出発サンプル中のIgGの大部分が流れ1に保持されるという結果になった。それは、アルブミンのほぼ完全な流れ2への移行を可能にするが、IgGの>80%を流れ1に保持するので、5−‘200’−5カートリッジを使用した分離を、最良の結果を有するものとして選んだ。アルブミンは人間の血しょう中で最も豊富なタンパク質であるので、これは好都合である。図2は、5−‘200’−5ランについて流れ1および流れ2サンプルを分析する2つのゲルを示す。
【0066】
結論
5−‘200’−5カートリッジを使って実施した分離は、2つの分画をもたらした。一分画は、〜150kDaよりも大きいサイズのタンパク質の大部分を含有する高分子量サンプルであった。もう一方は、〜120kDaよりも小さいサイズのタンパク質の大部分を含有する低分子量サンプルであった。これらの分画は、さらなる精製のための出発原料として使用することができた。
【0067】
イオン交換を用いる高分子量分画からのIgGの部分精製
これらの実験の目的は、イオン交換クロマトグラフィーを用いて高分子量分画からIgGを部分的に精製することにあった。
【0068】
方法
使用したクロマトグラフィーシステムは、Amersham Pharmacia製のAKTA Prime装置であった。カラムは、Pharmacia製の5mL HiTrap−QセファロースHPイオン交換カラムであった。結合バッファーは20mMトリス/HCl pH8.0であり、溶出バッファーは20mMトリス/HCl pH8.0+1M NaClであった。次のプロトコルを用いた。
100%溶出バッファー
100%結合バッファー
結合バッファーと共にサンプルを注入のこと
40〜90%溶出グラジエント、25mL@3mL/分 3mL分画
100%溶出バッファー
【0069】
分画を、非還元SDS−PAGE、自生PAGE、およびウェスタンブロットを用いて非還元SDS−PAGEでIgGについて分析した。
【0070】
結果
分画3〜6にわたって単一ピークが見られた(図3)。図4に示した非還元SDS−PAGEは、タンパク質の大部分が分画4および5にあることを示した。
【0071】
このゲルのウェスタンブロットは、分画4および5中のタンパク質のほとんどに対して正信号をもたらした。
【0072】
結論
ランに先立って実施した用心のためのシリンジ濾過のみをクロマトグラフィーシステムに統合することによって、出発原料から純粋なIgGを得た。これは、さらなるクロマトグラフ処理に通す前に遠心分離を必要とするほとんどのCohn/Oncley調製とは対照的である。
【0073】
II.膜ベース電気泳動を用いるCohnII、IIIペーストからのIgGの精製
目的
従来の精製スキームにおけるクロマトグラフィーの立場を置換して、CohnII、IIIペーストからIgGを高純度に精製するための電気泳動装置(Gradipore BF200)の使用。
【0074】
方法
Sigmaから供給されたCohnII、IIIペーストに関して、IgG精製スキームの開発を実施した。それぞれが結果のわずかに異なる組合せを与える、幾つかの戦略を開発した。幾つかのスキームには、その用途向けに特に作製された膜が含まれた。下記は、選択した最終プロトコルの要約である。
【0075】
結果
スキーム1
カートリッジ構造:5−‘250’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)−分離膜はIgGの通過を許す
バッファー:GABA/酢酸@pH5.0 0.1%Tween20入り
ラン時間:160分
収率:流れ2中に>90%
【0076】
スキーム2
カートリッジ構造:5−‘100’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)−分離膜はIgGの通過を妨げる
バッファー:トリス/ホウ酸@pH9.0 0.1%Tween20入り
ラン時間:180分
収率:流れ1中に>90%
【0077】
スキーム3
カートリッジ構造:5−‘100’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)−分離膜はIgGの通過を妨げる
バッファー:GABA/酢酸@pH5.0+0.1%Tween20
ラン時間:180分
収率:流れ2中に>90%
【0078】
スキーム4−2段階
第1段階カートリッジ構造:5−‘100’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)−分離膜はIgGの通過を妨げる
第1段階バッファー:トリス/ホウ酸@pH9.0 0.1%Tween20入り
第1段階ラン時間:180分
第1段階収率:第1段階>90%
【0079】
第2段階カートリッジ構造:5−‘100’−5(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)−分離膜はIgGの通過を妨げる
第2段階バッファー:GABA/酢酸@ pH5.0+0.1%Tween20第2段階ラン時間:240分
第2段階収率:〜70%
【0080】
収率結果は比濁法を用いて得られ、純度はSDS−PAGE分析を用いることによって確定した。2段階プロトコルを除き、ランはIgGの90%より高い回収率という結果になった。達成された純度の程度は、治療のIVIG製品Gamimune(バイエル社)と比べて同様であった。スキーム1、3、および4で使用した分離膜は、IgGの流れ2への移行を許すがブタのパルボウィルスを流れ1に添加してブタのパルボウィルスを制限した実験でも使用した。
【0081】
スキーム1、2、3および4の分離結果は、それぞれ図4、5、6および7に示す。
【0082】
結論
上のプロトコルは、高純度および高収率でCohnII、IIIからIgGを精製するのに使用することができる。異物の大部分は、かなりのレベルへ除去された。出発原料の低品位を考えれば、これは良好な結果であった。
【0083】
III.様々なクロマトグラフィー法を用いるアルブミン減損(depleted)血しょうからのIgGの精製
背景および目的
膜ベース電気泳動の一商業的用途は、従来の血液分別スキームへの具現である。分離を改善するために、プロセス内の異なるポイントでの1つ以上の電気泳動工程の具現を取り扱うための方法を考案した。この実験では、膜ベース電気泳動によって得たサンプルを、(商業生産において日常的に用いられているものに似た)クロマトグラフィー法を用いてさらに精製した。このプロジェクトの目的は、膜ベース電気泳動技術を用いて得たアルブミン減損血しょうサンプルからIgGを精製することにあった。
【0084】
出発原料
次の構造を使って大規模(100×)膜ベース電気泳動ランを実施した。
膜スタック:5kD−200kD−5kD(上部制限−‘分離膜’−下部制限膜)×5
バッファー:トリスホウ酸塩pH8 0.1%Tween20入り
出発サンプル:2L 1:3Clinisys血しょう(バッファーに1:3希釈)
ランニング条件:590V、25A、10C、0.5時間採取で5時間。
【0085】
このランの目的は、アルブミンの大部分を流れ2中へ移行させることにあった。流れ1に残留するサンプルはアルブミン減損血しょうである。図8は、このサンプルのSDS−PAGE分析である。
【0086】
強陰イオン交換クロマトグラフィーを用いるアルブミン減損人間血しょう(膜ベース電気泳動技術を用いて調製)からのIgGの精製
目的
商業的に文書化された条件下に強陰イオン交換クロマトグラフィーを用いてアルブミン減損人間血しょうからIgGを精製すること。
【0087】
方法
実験用に次のシステムを考案した。
装置:AktaPrime APBiotechクロマトグラフィーシステム
カラム:APBiotech製の5mL HiTrapQ HP強陰イオン交換結合バッファー:20mM Bis−Tris Propane pH6.5(HCl入り)
溶出バッファー:20mM Bis−Tris Propane pH6.5(HCl入り)+1M NaCl
出発原料:結合バッファーで1:5希釈した5mLアルブミン減損血しょう
【0088】
このシステムは、異物タンパク質の大部分を結合させ、結合工程の間ずっとIgGを流出させることを目的とする。
【0089】
結果
分画2および3中へ溶出した肩のあるピークが得られた。該分画のSDS−PAGEは、図9のレーン3および4に見ることができる。
【0090】
IgG二分画の比濁法は、出発原料中に存在したIgGの〜80%が該分画に溶出されたことを示した。
【0091】
ウェスタンブロット技術を用いてプラスミノーゲン除去についての分析を実施した。IgG分画を、血しょうおよびアルブミン減損血しょう出発原料と比較した。ブロットおよび相当するSDS−PAGEの結果を下の図10に示す。
【0092】
ブロットは、クロマトグラフィー工程が、目に見えるプラスミノーゲンがサンプル中に存在することなく、IgGを精製したことを示す。
【0093】
結論
強陰イオン交換を使用して、膜ベース電気泳動によって得たアルブミン減損血しょうサンプルからIgGを成功裡に精製した。IgGの純度は、クーマシー系汚染で汚染されたSDS−PAGEで単一バンド純度の、優れたものであった。収率は、回収された出発原料中のIgGの80%よりも高かった。精製はまた、プラスミノーゲンのレベルを検出限界より下に低下させることが分かった。これは、膜ベース電気泳動生成物をクロマトグラフィーできれいにすることの利点を例示する。
【0094】
弱陰イオン交換クロマトグラフィーを用いるアルブミン減損人間血しょうからのIgGの精製
目的
商業的に文書化された条件下に弱陰イオン交換クロマトグラフィーを用いてアルブミン減損人間血しょうからIgGを精製すること。
【0095】
方法
実験用に次のシステムを考案した。
装置:AktaPrime APBiotechクロマトグラフィーシステム
カラム:APBiotech製の20mL HiPrep16/10DEAE FF弱陰イオン交換
結合バッファー:20mM L−ヒスチジン pH5.20(HCl入り)
溶出バッファー:20mM L−ヒスチジン pH5.20(HCl入り)+1M NaCl
出発原料:結合バッファーで1:5希釈した5mLアルブミン減損血しょう
【0096】
このシステムは、異物タンパク質の大部分を結合させ、結合工程の間ずっとIgGを流出させることを目的とする。
【0097】
結果
分画3〜5中に溶出した幅広いピークが生じた。分画のSDS−PAGEは、図11のレーン4〜6に見ることができる。
【0098】
IgG分画の比濁法は、出発原料中に存在したIgGのたったの〜30%が検出されることを示した。
【0099】
結論
弱陰イオン交換を使用して、膜ベース電気泳動によって得たアルブミン減損血しょうサンプルからIgGを高純度へ成功裡に精製した。低い回収率は、イオン交換クロマトグラフィー手順に典型的でありうる。
【0100】
タンパク質Aアフィニティーカラムクロマトグラフィーを用いるアルブミン減損人間血しょうからのIgGの精製
目的
タンパク質Aアフィニティーカラムクロマトグラフィーおよび開発したアプリケーション方法を用いてアルブミン減損人間血しょうからIgGを精製すること。
【0101】
方法
用いた方法は、カラムと共にAPBiotechによって提供されたアプリケーション鋳型に基づくものであった。実験用に次のシステムを考案した。
装置:AktaPrime APBiotechクロマトグラフィーシステム
カラム:APBiotech製の1mL HiTrap Protein A
結合バッファー:100mM リン酸ナトリウム+100mM クエン酸ナトリウム pH7.0(NaOH入り)
溶出バッファー:100mM リン酸ナトリウム+100mM クエン酸ナトリウム pH3.0(HCl入り)
出発原料:結合バッファーで1:5希釈した5mLアルブミン減損血しょう
【0102】
このシステムは、カラムにIgGに結合させ、異物の大部分がカラムを通過するにまかせることを目的とする。次にIgGを溶出して集める。
【0103】
結果
主として第2および第3分画中に溶出した狭いピークが得られた。該分画のSDS−PAGEは、図12のレーン5および6に見ることができる。
【0104】
IgG分画の比濁法は、出発原料中に存在したIgGの70%より多くが検出されることを示した。
【0105】
結論
タンパク質Aアフィニティークロマトグラフィーを使用して、膜ベース電気泳動によって得たアルブミン減損血しょうサンプルからIgGを成功裡に精製した。IgGの純度は、IgGの単一バンドの下にわずかなタンパク質汚れがあるだけで良好であった(クーマシー系汚染で汚染されたSDS−PAGEで見られるように)。主なIgG分画中に検出された収率は、出発原料中のIgGの70%より大きかった。
【0106】
タンパク質Aと結合しない免疫グロブリンにはタンパク質Gを使用できることが理解されるであろう。
【0107】
既存血しょう分別スキームへの膜ベース電気泳動の統合の利点
Cohn分画置換
このモードでの本発明の利点には、
−クロマトグラフィーを用いて得られるものよりも高いCohn分画からの回収率。
膜ベース電気泳動は80%以上の回収率を生み出すことができるが、クロマトグラフィーのみでは典型的に出発製品の70%以下をもたらす。IVIG製品のすべての1%が売上高でおおよそ9百万米国ドルに等しいことを理解すれば、その相違はかなりのものである。
−カラムすなわち前濾過に比べてより少ない膜ベース電気泳動向けサンプル調製。
−サイズおよび/または装填量基準で得られる高純度
−特異的な異物除去
−その場でのウィルス、細菌ならびにプリオンおよびパイロジェン除去
−一次でスケールアップ可能(linearly scalable)
が含まれる。
【0108】
従来法との統合
−Cohn分別よりも高い回収率。Cohnは典型的に利用可能なIVIGのおおよそ50%の損失をもたらす。上で議論したように、これは、かなりの金銭的コストに等しい
−多数の沈殿工程とは対照的に単一段階。これは、インフラストラクチュアが解消されるのを可能にし、異物導入の機会を少なくし、品質保証コストを最小限にする
−標的分子はプロセスの始めから終わりまで溶液中に保持されているので、沈殿物質を除去するための遠心分離/濾過が不要。これは、現行法の主要なネックの1つである
−膜ベース電気泳動総捕獲後にCohnによって得られるものよりも精製された製品。これは、幾つかの精製工程の後に、現在入手可能なものよりも高品質の製品を潜在的にもたらす
−スキームにおけるウィルスならびにプリオンおよびパイロジェン除去
−クロマトグラフィーを用いる特異的な異物除去
【0109】
膜ベース電気泳動と他の精製法との統合の全体的な利点
−全体的処理スキームへの最小の妨害
−既存のCohnおよびクロマトグラフィー技術のために少ない資本的支出
−既存技術が既に認められているので、少ない規制の干渉
−より安全な製品
−カラム長寿命
−カラム効率改善
−インフラストラクチュア解消
−置換可能な/使い捨てのカートリッジを使用するので、カラムの再充填が不要−カラム殺菌過程が不要
【0110】
血しょうからの血液製品の分離を例示してきたが、本発明は、細胞および細胞溶解産物からの組換えタンパク質、ミルクおよび乳製品、抗生物質、ならびに他の微生物製品の生産をはじめとする他の大規模商業的精製法に適用できる。
【0111】
広範に説明したような本発明の精神または範囲から逸脱することなく、具体的な実施態様に示したような本発明に多数の変形および/または修正が行われることは、当業者によって認められるであろう。従って、本実施態様は、すべての点で例示的なものとして、かつ、限定されないものとして考えられるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】血しょうタンパク質の商業生産のためのクロマトグラフプロセスを示す。
【図2】膜ベースクロマトグラフィーを用いる他の血しょう構成成分からのIgGの分離のSDS−PAGE分析を示す。
【図3】膜ベースクロマトグラフィーおよびイオン交換クロマトグラフィーを用いる他の血しょう構成成分からのIgGの分離の非還元SDS−PAGE分析を示す。
【図4】スキーム1を用いるCohnII、IIIペーストからのIgGの分離のSDS−PAGE分析を示す。
【図5】スキーム2を用いるCohnII、IIIペーストからのIgGの分離のSDS−PAGE分析を示す。
【図6】スキーム3を用いるCohnII、IIIペーストからのIgGの分離のSDS−PAGE分析を示す。
【図7】2つの分離段階を有するスキーム4を用いるCohnII、IIIペーストからのIgGの分離のSDS−PAGE分析を示す。
【図8】アルブミン減損血しょうのSDS−PAGE分析を示す。
【図9】強陰イオン交換精製のSDS−PAGE分析を示す。
【図10】プラスミノーゲンについてのウェスタンブロットおよび相当するSDS−PAGE分析を示す。
【図11】弱陰イオン交換精製のSDS−PAGE分析を示す。
【図12】IgGのタンパク質Aクロマトグラフィー精製のSDS−PAGE分析を示す。

Claims (28)

  1. 化合物の混合物を有するサンプルからの少なくとも1種の所望の化合物を大規模に取り出す方法であって、
    (a)少なくとも数種の所望の化合物を含有するサンプル分画を得るために、アフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、擬アフィニティークロマトグラフィー、膜ベースイオン交換システム、分取等電点電気泳動(IEF)、バッファー交換/透析処理、沈殿、濾過、低温殺菌、塩/界面活性剤処理、遠心分離、限外濾過およびそれらの組合せからなる群から選択された1つ以上の分離法によってサンプルを処理する工程と、
    (b)陰極ゾーンに陰極と、陽極ゾーンに、陰極と陽極との間に電位を印加した際に、その間の電界域に電界を生じるように陰極に関して配置された陽極と、電界域に配置された分離膜と、その間の第1間隙体積を画定するために第1電極ゾーンと分離膜との間に配置された第1制限膜と、その間の第2間隙体積を画定するために第2電極ゾーンと分離膜との間に配置された第2制限膜とを含む電気泳動装置の第1間隙体積中に所望の化合物を含有するサンプル分画の少なくとも幾つかを置く工程と、
    (c)選択されたpHを有する溶媒を該第1間隙体積に提供する工程と、
    (d)第1間隙体積中の選択された化合物のその他および他の構成成分の一部が第2間隙体積に入るのを妨げられる一方で、電位の印加が第1間隙体積中の選択された化合物および他の構成成分の選択された1種の分離膜を通った第2間隙体積への移行を引き起こす、第1と第2間隙体積との間に電位を印加する工程と、
    (e)間隙体積の1つが所望量の選択された化合物を含有して分離サンプルを形成するまで工程(d)を維持する工程と
    を含む方法。
  2. (f)前記分離サンプルの少なくとも一部を回収して、所望の化合物を含有する精製サンプルを得るために所望の化合物を含有する前記分離サンプルを、アフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、擬アフィニティークロマトグラフィー、膜ベースイオン交換システム、分取等電点電気泳動(IEF)、バッファー交換/透析処理、沈殿、濾過、低温殺菌、塩/界面活性剤処理、遠心分離、限外濾過およびそれらの組合せからなる群から選択されたもう1つのさらなる分離法にさらす工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
  3. 工程(c)が、サンプル分画中に正味電荷を有するかまたは実質的に中性である1種以上の化合物をもたらす請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記分離サンプル中に少なくとも70%純度の前記所望の化合物をもたらす請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記分離サンプル中に少なくとも80%純度の前記所望の化合物をもたらす請求項4に記載の方法。
  6. 前記分離サンプル中に少なくとも90%純度の前記所望の化合物をもたらす請求項5に記載の方法。
  7. 前記サンプルが血液−誘導サンプルである請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記血液−誘導サンプルが血しょうである請求項7に記載の方法。
  9. 得られる前記化合物が、因子VIII、因子IX、因子II、因子X、タンパク質C、アルブミン、免疫グロブリン、フィブリノーゲン、アルファ1アンチトリプシン(AAT)およびアンチトロンビンIII(ATIII)からなる群から選択される請求項8に記載の方法。
  10. 前記化合物が血しょうのCohn分画から得られた免疫グロブリンG(IgG)である請求項9に記載の方法。
  11. 工程(a)が寒冷沈降反応である請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 工程(a)が硫酸アンモニウム沈殿およびポリエチレングリコール沈殿である請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記サンプルが組換えタンパク質を含有するミルクである請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記サンプルがモノクローナル抗体を含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  15. 化合物の混合物を有するサンプルからの少なくとも1種の所望の化合物を大規模に取り出す方法であって、
    (a)陰極ゾーンに陰極と、陽極ゾーンに、陰極と陽極との間に電位を印加した際に、その間の電界域に電界を生じるように陰極に関して配置された陽極と、電界域に配置された分離膜と、その間の第1間隙体積を画定するために第1電極ゾーンと分離膜との間に配置された第1制限膜と、その間の第2間隙体積を画定するために第2電極ゾーンと分離膜との間に配置された第2制限膜とを含む電気泳動装置の第1間隙体積中に前記所望の化合物を含有するサンプルを置く工程と、
    (b)選択されたpHを有する溶媒を第1間隙体積に提供する工程と、
    (c)前記第1間隙体積中の選択された化合物のその他および他の構成成分の一部が第2間隙体積に入るのを妨げられる一方で、電位の印加が第1間隙体積中の選択された化合物および他の構成成分の選択された1種の分離膜を通った第2間隙体積への移行を引き起こす、第1と第2間隙体積との間に電位を印加する工程と、
    (d)前記間隙体積の1つが所望量の選択された化合物を含有してサンプル分画を形成するまで工程(c)を維持する工程と、
    (e)サンプル分画を回収して、分離サンプル中に前記所望の化合物の必要量を得るためにアフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、擬アフィニティークロマトグラフィー、膜ベースイオン交換システム、分取等電点電気泳動(IEF)、バッファー交換/透析処理、沈殿、濾過、低温殺菌、塩/界面活性剤処理、遠心分離、限外濾過およびそれらの組合せからなる群から選択された1つ以上の分離法によって前記サンプル分画の少なくとも一部を処理する工程と
    を含む方法。
  16. 工程(b)が前記サンプル分画中に正味電荷を有するかまたは実質的に中性である1種以上の化合物をもたらす請求項15に記載の方法。
  17. 前記分離サンプル中に少なくとも70%純度の前記所望の化合物をもたらす請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記分離サンプル中に少なくとも80%純度の前記所望の化合物をもたらす請求項17に記載の方法。
  19. 前記分離サンプル中に少なくとも90%純度の前記所望の化合物をもたらす請求項18に記載の方法。
  20. 前記サンプルが血液−誘導サンプルである請求項15〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記血液−誘導サンプルが血しょうである請求項20に記載の方法。
  22. 得られる前記化合物が、因子VIII、因子IX、因子II、因子X、タンパク質C、アルブミン、免疫グロブリン、フィブリノーゲン、アルファ1アンチトリプシン(AAT)およびアンチトロンビンIII(ATIII)からなる群から選択される請求項21に記載の方法。
  23. 前記化合物が血しょうのCohn分画から得られた免疫グロブリンG(IgG)である請求項22に記載の方法。
  24. 前記化合物が硫酸アンモニウム沈殿およびポリエチレングリコール沈殿から得られた免疫グロブリンG(IgG)である請求項22に記載の方法。
  25. 工程(e)がイオン交換クロマトグラフィーである請求項15〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記イオン交換クロマトグラフィーが陰イオン交換クロマトグラフィーである請求項25に記載の方法。
  27. 工程(e)がアフィニティークロマトグラフィーである請求項15〜24のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記アフィニティークロマトグラフィーがタンパク質Aアフィニティークロマトグラフィーまたはタンパク質Gアフィニティークロマトグラフィーである請求項27に記載の方法。
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JP2010537960A (ja) * 2007-08-30 2010-12-09 エルエフベー ビオテクノロジーズ 第viii因子およびフォンビルブラント因子の精製方法

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