JP2004509994A - 金属アミン錯体含有フルオロポリマー組成物 - Google Patents

金属アミン錯体含有フルオロポリマー組成物 Download PDF

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Abstract

(a)ニトリル基を含む硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を含むフルオロポリマーと、(b)式:
【化6】
Figure 2004509994

(式中、Mは2価金属であり、Xは陰イオン基であり、nは2〜6である。)を有する2価金属アミン錯体化合物を含む触媒組成物とを含む組成物、ならびにこの組成物の硬化方法、およびこの組成物から調製された硬化物品。

Description

【0001】
技術分野
本発明は、ニトリル基含有硬化部位成分を有するフルオロポリマー組成物に関する。
【0002】
背景
フッ素含有ポリマー(「フルオロポリマー」としても知られている)は商業的に有用な種類の材料である。フルオロポリマーとしては、例えば、架橋フルオロエラストマー、および半結晶質または非晶質のフッ素樹脂が挙げられる。一般にフッ素樹脂は熱安定性が高く、高温で特に有用である。これらは、非常に低い温度で優れた靭性および可撓性を示す場合もある。これらは、非常に低い誘電損失と高い絶縁耐力を有する場合もあり、特有の低摩擦特性を有する場合もある。
【0003】
フルオロエラストマーは、高温および過酷な化学薬品環境に対する耐性が非常に高い。その結果、フルオロエラストマーは、高温および/または腐食性薬品に曝露する系におけるシール、ガスケット、およびその他の成形部品としての使用に特に適している。かかる部品は特に化学処理産業、半導体産業、航空宇宙産業、および石油産業で広く使用されている。
【0004】
フルオロエラストマーは、触媒の存在下で硬化が促進される硬化部位成分を有することが多い。有用な硬化部位成分の種類の1つとしてニトリル基含有モノマーが挙げられる。一般に有機スズ触媒は硬化触媒として使用される。しかしながらかかる触媒は毒性があり、硬化生成物中に望ましくない抽出金属残留物が残留しうる。
【0005】
概要
態様の1つでは、本発明は、(a)ニトリル基を含む硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を含むフルオロポリマーと、(b)式:
【化4】
Figure 2004509994
(式中、Mは2価金属であり、Xは陰イオン基であり、nは2〜6、好ましくは3〜5である)を有する化合物を有する触媒組成物とを含む組成物に関する。
【0006】
さらに別の態様では、本発明は、この組成物の硬化方法、および硬化組成物に関する。
【0007】
本発明の組成物では、かかる硬化部位モノマーを有する触媒系として有機スズ化合物が使用される場合に一般に実現される利点である、高温性能特性および耐薬品性などのニトリル基含有硬化部位モノマーを利用することの利点が維持される。同時に、本発明の組成物は顕著に向上した圧縮永久ひずみ値を示す。本発明の組成物はポリマー安定性(例えば、熱安定性)および/または耐薬品性が重要である用途で有用である。これらはシリコンウエハ製造においても有用である。
【0008】
本発明の1つ以上の実施態様の詳細を、添付の図面および以下の説明で示す。本発明のその他の特徴、目的、および利点は、本発明の説明、および請求項から明らかとなるであろう。
【0009】
詳細な説明
好適なフルオロポリマーは、ニトリル基含有モノマーから誘導される共重合単位を含み、好ましくは少なくとも2種類の主要モノマーを含む。主要モノマーの好適な候補の例としては、ペルフルオロオレフィン(例えば、テトラフルオロエチレンやヘキサフルオロプロペン)、ペルフルオロビニルエーテル(例えば、ペルフルオロアルキルビニルエーテルやペルフルオロアルコキシビニルエーテル)、ならびにオレフィン(例えば、エチレン、プロピレンなど)などの水素含有モノマー、およびフッ化ビニリデンなどの部分フッ素化オレフィンが挙げられる。
【0010】
好適な過フッ素化ビニルエーテルとしては、式:
CF=CFO(R’O)(R”O) (1)
の過フッ素化ビニルエーテルが挙げられ、式中、R’およびR”は同一または異なる1〜6個の炭素原子を有する直線または分岐鎖ペルフルオロアルキレン基であり、aおよびbは独立に0または1〜10の整数であり、Rは1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である。
【0011】
ペルフルオロアルキルビニルエーテルの好ましい種類の1つとして、式:
CF=CFO(CFCFXO) (2)
の組成物が挙げられ、式中、XはFまたはCFであり、nは0〜5であり、Rは1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である。
【0012】
最も好ましいペルフルオロアルキルビニルエーテルは、上記式1または2のいずれかに関して、nが0または1であり、Rが1〜3個の炭素原子を有するペルフルオロアルキルビニルエーテルである。このような過フッ素化エーテルの例としては、ペルフルオロメチルビニルエーテル、ペルフルオロエチルビニルエーテル、およびペルフルオロプロピルビニルエーテルが挙げられる。
【0013】
他の有用な過フッ素化モノマーとしては式:
CF=CFO[(CF(CFZ)O] (3)
の過フッ素化モノマーが挙げられ、式中、Rは1〜6個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基であり、mは0〜2であり、uは0または1であり、nは0〜5であり、但しmとnがともに0となることはなく、ZはFまたはCFである。この種類の好ましいものは、RがCまたはCFであり、mが0であり、nが1である化合物である。
【0014】
本発明で有用なさらに別のペルフルオロアルキルビニルエーテルモノマーとしては、式:
CF=CFO[(CFCF(CF)O)(CF(OCF]C2x+1 (4)
のペルフルオロアルキルビニルエーテルモノマーが挙げられ、式中gは0または1〜10の整数であり、kは1〜6の整数であり、pは0〜3であり、xは1〜5であり、但しkが0である場合はpも0である。この種類の好ましいものとしては、nが0または1であり、mが0または1であり、xが1である化合物が挙げられる。
【0015】
本発明で有用なペルフルオロアルコキシビニルエーテルとしては、式:
CF=CFO(CF(CFZ)O(CFO)2x+1 (5)
のペルフルオロアルコキシビニルエーテルが挙げられ、式中、ZはFまたはCFであり、tは1〜3であり、uは0〜1であり、wは0〜3であり、xは1〜5であり好ましくは1である。有用なペルフルオロアルコキシビニルエーテルの代表的な具体例としては、CF=CFOCFOCFCFCF、CF=CFOCFOCF、CF=CFO(CFOCF、およびCF=CFOCFCFOCFが挙げられる。
【0016】
ペルフルオロアルキルビニルエーテルとペルフルオロアルコキシビニルエーテルの混合物も使用することができる。
【0017】
本発明で有用なペルフルオロオレフィンとしては、式:
CF=CF−R  (6)
のペルフルオロオレフィンが挙げられ、式中、R はフッ素、あるいは1〜8個、好ましくは1〜3個の炭素原子を有するペルフルオロアルキルである。
【0018】
さらに、部分フッ素化モノマーまたはオレフィンなどの水素含有モノマー(例えば、エチレン、プロピレンなど)、およびフッ化ビニリデンも、本発明のフルオロポリマーに使用することができる。
【0019】
有用なフルオロポリマーの一例は、テトラフルオロエチレンと少なくとも1種類のペルフルオロアルキルビニルエーテルとを主要モノマー単位として含む。かかるコポリマーでは、共重合した過フッ素化エーテル単位は、ポリマー中に存在する全モノマー単位の約15〜約50モルパーセント(mol%)(より好ましくは15〜35mol%)を構成する。
【0020】
1種類以上の他のフルオロポリマーを、ニトリル基を含有する硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を有するフルオロポリマーに導入することができる。さらに、1種類以上の他のフルオロポリマー(1種類以上のコポリマーを含んでもよい)を、ニトリル基を含む硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を有するフルオロポリマー(コポリマーを含んでもよい)と混合することができる。ブレンドおよび/またはコポリマーに有用なかかる他のフルオロポリマーとしては前述のものすべてが挙げられる。これらの他のフルオロポリマーは、ニトリル基を含む硬化部位モノマーから誘導される共重合単位が存在しなくてもよいし、および/または選択された硬化系に適合した反応性部位を含んでもよい。例えば、ニトリル基を含む硬化部位モノマーから誘導される共重合単位をそれぞれが有する2種類の異なるフルオロポリマーを混合して、本発明のフルオロポリマーを得ることができる。
【0021】
後述するように、特定の性質を得るために別のフルオロポリマーを他の硬化系とともに含めることもができる。例えば、過酸化物硬化および過酸化物硬化剤に好適なフルオロポリマーを、化学安定性を向上させるために加えることができる。このようなブレンドは、得られるブレンドの熱安定性および化学安定性のバランスがとれており、経済的な利点を得られることもある。かかる他の硬化剤は、ニトリル基の存在しないフルオロポリマーを使用しなくても、ニトリル含有フルオロポリマーの混合物の硬化に使用することもできる。
【0022】
フルオロポリマーは、当技術分野で公知の方法によって調製することができる。例えば重合工程は、有機溶媒または水中の溶液、エマルション、または分散液などとしてモノマーの任意のフリーラジカル重合によって実施することができる。モノマーの迅速でほぼ完全な変換が起こり、重合熱の除去が容易で、ポリマーの単離が容易であるため、水性エマルションまたは懸濁液中の重合が好ましい場合が多い。一般に、乳化重合は、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過マンガン酸カリウム、または有機過酸化物などのフリーラジカル開始剤系の存在下、多くの場合は還元剤、およびAPFO(ペルフルオロオクタン酸アンモニウム)などの非テロゲン性(non−telogenic)フッ素化界面活性剤の存在下で水性媒体中でモノマーを重合させる工程を含む。
【0023】
水性乳化重合は、定常状態の条件下で連続的に実施することができ、例えば、モノマー、水、界面活性剤、緩衝剤および触媒が最適な圧力および温度条件下で撹拌反応器に連続的に供給されながら、得られたエマルションまたは懸濁液が連続的に取り出される。別の方法は、バッチ式または半バッチ式重合であり、成分を撹拌反応器に供給し設定温度で指定の時間反応させるか、あるいは成分を反応器に投入し、モノマーを反応器に供給して所望の量のポリマーが生成されるまで圧力を一定に維持することで実施される。
【0024】
得られるフルオロポリマー組成物の加工性を向上させるために、フリーラジカル重合法をペルフルオロスルフィネートおよび酸化剤の存在下で実施することもできる。かかる酸化剤は水溶性であり、スルフィネートをスルホニル部分に変化させることができる。生成されるスルホニル基は、SOをなくし、エチレン系不飽和モノマーの重合を開始するフッ素化基を生成すると考えられている。米国特許第5、285、002号および米国特許第5、639、837号で教示されるように多数の有用な酸化剤が公知である。このような有用な酸化剤の代表例は、ナトリウム、カリウム、およびアンモニウムの、過硫酸塩、過リン酸塩、過ホウ酸塩、過炭酸塩、臭素酸塩、塩素酸塩、および次亜塩素酸塩である。他の有用な酸化剤としては(NHCe(NOなどのセリウムIV化合物が挙げられる。使用される酸化剤の量は、使用される特定の酸化剤およびスルフィネートによって変動しうる。一般に、等モル量以下(スルフィネート量を基準として)が使用される。
【0025】
この目的で有用なペルフルオロスルフィネートとしては、米国特許第5、285、002号に記載され一般式:
SO1/x (7)
または
[SO1/x (8)
で表されるものが挙げられ、式中、R は、例えば1〜20個の炭素原子、好ましくは4〜10個の炭素原子を有する1価のフルオロ脂肪族基を表し、R は、例えば1〜20個の炭素原子、好ましくは2〜10個の炭素原子を有する多価、好ましくは2価のフルオロ脂肪族基を表し、Mは水素原子または価数xの陽イオンを表し、価数xは1または2であり、jは1〜4であり好ましくは1または2である。
【0026】
スルフィネート以外に、ナトリウム、カリウム、またはアンモニウムの、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩、次亜硫酸塩、チオ亜硫酸塩、リン酸塩、ナトリウムまたはカリウムの、ホルムアルデヒドスルホキシル酸塩、または次亜リン酸塩などの他の還元剤 が存在してもよい。第一鉄塩、第一銅塩、および銀塩などの活性化剤も存在してもよい。
【0027】
重合工程に使用されるフルオロ脂肪族スルフィネートの量は、所望のポリマーの分子量などによって変動しうる。好ましくは、フルオロ脂肪族スルフィネートの量は、モノマー全量を基準にしたスルフィネート化合物で0.001〜50mol%であり、最も好ましくは0.01〜10mol%である。
【0028】
末端基の性質および量は、フルオロエラストマーをうまく硬化させることに関しては重要ではない。例えば、ポリマーはAPS/サルフィット系で生成するSO (−)末端基を含有してもよいし、あるいはポリマーはAPS開始剤系で生成するCOO(−)末端基を含有してもよいし、あるいはフルオロエラストマーはフルオロスルフィネート開始剤系または有機過酸化物の使用によって生成する末端基などの「中性」末端基を有することもできる。末端基数は、任意の種類の連鎖移動剤によって有意に減少させることができる。希望するなら、工程の改良などのために、SO (−)などの極性の強い末端基量を最小限にすることができ、COO(−)末端基の場合にはその量を後処理(脱炭酸)によって減少させることができる。
【0029】
硬化部位成分は、フルオロポリマーを硬化させることができる。一般に硬化部位成分は少なくとも1種類のニトリル基含有硬化部位モノマーを含む。
【0030】
硬化部位成分は部分的または完全にフッ素化されてもよい。有用なニトリル基含有硬化部位モノマーとしては、
CF=CFO(CFCN (9)
CF=CFO[CFCF(CF)O](CFOCF(CF)CN  (10)
CF=CF[OCFCF(CF)]O(CFCN (11)
のようなニトリル含有フッ素化オレフィンおよびニトリル含有フッ素化ビニルエーテルが挙げられ、上記式中、l=2〜12、q=0〜4、r=1〜2、y=1〜6、およびt=1〜10である。かかるモノマーの代表例としては、ペルフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3、6−ジオキサ−1−オクテン)、CF=CFO(CFCN、およびCF=CFO(CFOCF(CF)CNが挙げられる。
【0031】
本発明のフルオロポリマー組成物は、一般式:
【化5】
Figure 2004509994
で表される2価金属アミン錯体化合物を使用して硬化され、式中、Mは2価金属であり、Xは陰イオン基であり、nは2〜6、好ましくは3〜5、より好ましくは3または5である。好適な2価金属の例としては、マグネシウム、ニッケル、亜鉛、コバルト、鉛、鉄、スズ、カドミウム、およびカルシウムが挙げられ、マグネシウムおよび亜鉛が好ましい。好適な陰イオン基の例としては、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物、またはヨウ化物)基、ヒドロキシレート基、アルコキシレート基、カルボキシレート基、フェノキシド基、スルホネート基、サルフェート基、サルフィット基、カーボネート基、およびニトレート基が挙げられ、塩化物などのハロゲン化物が好ましい。この式は、例えば、1、8−ジアザビシクロ[5、4、0]ウンデク−7−エン(DBU)および1、5−ジアザビシクロ[4、3、0]ノン−5−エン(DBN)の錯体を含んでいる。かかる錯体は、例えば、米国特許第4、833、212号に記載の手順に従ってメタノールやアセトンなどの有機溶媒中でDBUまたはDBNを金属塩(例えば、金属ハロゲン化物)と反応させることによって調製することができる。本発明のある実施態様では、2種類以上の金属アミン錯体が使用される。
【0032】
さらに、アルコールを本発明の金属アミン錯体化合物と併用することができる。かかるアルコールは沸点が少なくとも70℃であることが好ましい。エタノールからオクタノールまでのアルコールが好ましい。使用されるアルコールの量は、金属アミン錯体化合物の量を基準にして約0〜100重量%の範囲である。つまり100重量%の場合では、アルコールとアミジンの重量が等しい。
【0033】
本発明のフルオロポリマー組成物は、1種類以上の過酸化物硬化剤を2価金属アミン錯体触媒と併用して硬化させることができる。一般に、好適な過酸化物硬化剤は、硬化温度でフリーラジカルを発生する過酸化物硬化剤である。過酸化ジアルキルとビス(過酸化ジアルキル)はどちらも50℃よりも高温で分解し、これらは特に好ましい。多くの場合、過酸化酸素原子と結合する第3級炭素原子を有する過酸化ジ−tert−ブチルを使用することが好ましい。特に、この種の過酸化物で最も有用なものは2、5−ジメチル−2、5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3および2、5−ジメチル−2、5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサンである。他の過酸化物としては、過酸化ジクミル、過酸化ジベンゾイル、過安息香酸tert−ブチル、a、a’−ビス(t−ブチルペルオキシ−ジイソプロピルベンゼン)、および炭酸ジ[1、3−ジメチル−3−(t−ブチルペルオキシ)−ブチル]などの化合物から選択することができる。一般に、100部のフルオロポリマー当たり約1〜3部の過酸化物が使用される。
【0034】
本発明のフルオロポリマー組成物は、硬化性フルオロポリマー配合物に一般に使用される任意の補助剤を含むことができる。例えば、過酸化物硬化剤系の成分としてフルオロポリマー組成物と混合されることが多い材料の1つは、硬化剤と協同して有用な硬化を実現できる多価不飽和化合物で構成される架橋助剤(共硬化剤と呼ばれることもある)である。かかる架橋助剤は、一般に100部のフルオロポリマーに対して0.1〜10部の量で加えることができ、好ましくは100部のフルオロポリマーに対して1〜5部の量で加えることができる。有用な架橋助剤の例としては、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸トリ(メチルアリル、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、亜リン酸トリアリル、N,N−ジアリルアクリルアミド、ヘキサアリルホスホルアミド、N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、イソシアヌル酸トリビニル、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、およびシアヌル酸トリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)が挙げられる。イソシアヌル酸トリアリルが特に有用である。
【0035】
その他の有用な架橋助剤としては、EPA 0 661 304 A1、EPA 0 784 064 A1、およびEPA 0 769 521 A1に開示されるビス−オレフィン類が挙げられる。
【0036】
本発明のフルオロポリマー組成物は、公知の硬化系の望ましくない性質が許容できるのであれば、2価金属アミン錯体触媒とともに、ニトリル含有フルオロポリマーの硬化に有用な別の種類の公知の硬化剤を使用して硬化させることもできる。かかる硬化剤の例としては、過酸化物、芳香族アミノ化合物、例えば、芳香族アミノフェノール類、ビス−アミノフェノール類(例えば、米国特許第5、767、204号および米国特許第5、700、879号に記載のもの)、ビス−アミドラゾン類、ビス−アミドオキシム類(例えば、米国特許第5、621、145号に記載のもの)、およびアンモニウム塩(例えば、米国特許第5、565、512号に記載のもの)が挙げられる。米国特許第4、281、092号および第5、554、680号などに記載されるようなヒ素、アンチモン、およびスズの有機金属化合物も使用することができる。特に例としては、アリル−、プロパルギル−、トリフェニル−アレニル−、およびテトラフェニルスズおよびトリフェニルスズヒドロキシドが挙げられる。かかる追加の硬化剤は、好ましくは全硬化剤量(イミド化触媒および他の硬化剤)が約0.05〜10phrに達するように加えられ、より好ましくは0.1〜5phrに達するように加えられる。
【0037】
1種類以上のオニウム塩をフルオロポリマー組成物に加えると好都合となる場合がある。好適なオニウム塩の例は米国特許第4、882、390号に記載されている。具体例としては、塩化トリフェニルベンジルホスホニウム、塩化トリブチルアルキルホスホニウム、塩化トリブチルベンジルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、および塩化トリアリールスルホニウムが挙げられる。ホスホニウム化合物が好ましい。
【0038】
金属アミン錯体化合物と、使用される場合の他の硬化剤との組合せは、一般にフルオロポリマー全量の約0.01〜約10mol%(より好ましくは約0.1〜約5mol%)である。
【0039】
意図する使用条件で十分な安定性が得られるのであれば、フルオロポリマーの配合に一般に使用されるカーボンブラック、安定剤、可塑剤、潤滑剤、充填剤、および加工助剤などの添加剤を本発明の組成物に加えることができる。特に、ペルフルオロポリエーテルを加えることで低温性能を向上させることができる。例えば、米国特許第5、268、405号を参照されたい。
【0040】
一般に、カーボンブラック充填剤は組成物の弾性率、引張強さ、伸び、硬度、耐摩耗性、伝導性、および加工性のバランスをとる手段としてフルオロポリマーにも使用される。好適な例としては、商品名N−991、N−990、N−908、およびN−907のMTブラック(中熱ブラック)、FEF N−550、ならびに粒径の大きなファーネスブラックが挙げられる。使用される場合、粒径の大きなブラック1〜70phrで一般に十分である。
【0041】
フルオロポリマー充填剤も組成物中に存在してもよい。一般に、1種類以上のフルオロポリマー充填剤のベースフルオロポリマー樹脂100部当たり1〜50部の充填剤が使用される。フルオロポリマー充填剤は微粉砕され、フルオロエラストマー組成物の製造および硬化に使用される最高温度で固体として容易に分散させることができる。固体であるとは、部分的に結晶質である場合に充填剤材料が、フルオロエラストマーの加工温度より高い結晶溶融温度を有することを意味する。フルオロポリマー充填剤を加えるための好ましい方法は、ラテックスの混合による方法であり、この手順および種々のフルオロポリマー充填剤は2000年2月1日に出願されたUSSN09/495、600に記載されている。
【0042】
一般に、かかる充填剤の融点は100〜300℃の範囲である。有用な充填剤の例としては、低分子量ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロプロピルビニルエーテルコポリマー(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペンコポリマー(FEP)が挙げられる。
【0043】
1種類以上の酸受容体も配合物に加えることができるが、抽出性金属化合物の存在が望ましくない場合(半導体用途など)には無機酸受容体の使用は最小限にするべきであり、全く避けることが好ましい。一般的に使用される酸受容体としては、例えば、酸化亜鉛、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。一般にかかる化合物は、フルオロポリマーが機能する高温で生成されうるHFまたは他の酸と結合させるためにフルオロポリマー配合物に使用される。
【0044】
本発明の硬化性フルオロポリマー組成物は、過酸化物硬化性フルオロポリマー組成物などの別の硬化性フルオロポリマー組成物と組み合わせて使用することもできる。一般に、かかる別の硬化性フルオロポリマー組成物は、コノモマーとして少量の硬化部位モノマーを使用する。好適な硬化部位モノマーは、硬化剤(例えば過酸化物)、そして好ましくは架橋助剤と組み合わせた場合に硬化組成物が得られるモノマーである。好ましくはかかる硬化部位モノマーは少なくとも1つのハロ基(例えば、ブロモ基またはヨード基)を含む。
【0045】
硬化性フルオロポリマー組成物は、フルオロポリマー、2価金属アミン錯体触媒、選択された添加剤、追加の硬化剤(使用する場合)、およびその他の補助剤(使用する場合)を従来のゴム加工装置で混合することによって調製することができる。配合する成分および他の従来の補助剤または成分の所望の量を未加硫フルオロカーボンゴムストックに加え、密閉式混合機(例えば、Banburyミキサー)、ロールミル、または任意の他の好都合な混合装置などの通常の任意のゴム混合装置を使用して均質に混合または配合することができる。最良の結果を得るためには、混合工程中の混合物の温度は一般に約120℃を超えるべきではない。混合中、効果的に硬化させるためにはゴム全体で成分および補助剤を均一に分散させることが好ましい。
【0046】
続いて混合物は、押出成形(例えば、ホースまたはホースライニングの形状に)または成形(例えば、Oリングシール)などによって加工および成形される。次に成形された物品は加熱してゴム組成物を硬化させ、硬化物品を形成することができる。
【0047】
配合混合物の加圧(すなわちプレス加硫)は、通常約95℃〜約230℃、好ましくは約150℃〜約205℃の温度で、1分間〜15時間、一般に5分間〜30分間行われる。通常約700kPa〜約20,600kPaの圧力が型内の配合混合物に与えられる。型は最初に剥離剤をコーティングしてプリベークされてもよい。通常、成形された加硫物は、物品の断面厚さに依存して、通常約150℃〜約300℃、一般には約232℃の温度で、約2時間〜50時間以上後硬化(例えば、オーブン硬化)が行われる。一般に、断面が厚い場合は、後硬化中の温度は温度範囲の下限から所望の最高温度まで徐々に上昇させる。使用される最高温度は好ましくは約300℃であり、この温度が約4時間以上維持される。
【0048】
本発明のフルオロポリマー組成物は、Oリング、ガスケット、チュービング、およびシールなどの物品の製造に有用である。かかる物品は、フルオロポリマー組成物と種々の添加剤の配合物を加圧下で成形し、その部分を硬化させ、続いて後硬化サイクルにかけることによって製造される。無機酸受容体を使用せずに配合した硬化性組成物は、半導体デバイス製造用のシールおよびガスケット、ならびに高温自動車用途のシールなどの用途に特に好適である。
【0049】
これより以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。
【0050】
実施例
試験方法
以下の実施例では、以下の試験方法を使用して得られた結果を示している。
【0051】
硬化レオロジー:未硬化配合試料に対する硬化レオロジー試験を、ASTM D 5289−93aに準拠しMonsanto Moving Die Rheometer(MDR)Model 2000を使用して177℃、予備加熱なし、経過時間30分間、およびアーク角度0.5°で実施した。プラトーも最大トルクもが得られない場合に指定の時間中に実現される最小トルク(M)と最高トルク(M)の両方を測定した。Mより2単位トルクが増加するまでの時間(「t2」)、トルク値がM+0.5(M−M)に達するまでの時間(「t’50」)、およびトルクがM+0.9(M−M)に達するまでの時間(「t’90」)も測定した。
【0052】
プレス加硫:他に明記しない限り、177℃において約6.9メガパスカル(MPa)で30分間加圧することによって150×150×2.0mmのシートを調製し、物理的性質を測定した。
【0053】
後硬化:窒素雰囲気下で、6時間で25〜200℃、200℃で16時間、2時間で200〜250℃、250℃で8時間、2時間以上で250〜300℃、300℃で16時間の6段階の条件を使用して、プレス加硫させた試料シートを熱に曝露した。試験前には試料を周囲温度に戻した。
【0054】
物理的強度:破断時引張強さ、破断時伸び、および100%伸び時の弾性率を、プレス加硫または後硬化させたシートをASTM Die Dを使用して切断した試料に関してASTM D 412−92を使用して測定した。結果は単位psiで記録し、MPa値に変換して報告した。
【0055】
熱老化:プレス加硫させ後硬化させた試料シートを、空気中290℃の熱に70時間曝露した後、周囲温度まで戻してから試験を行った。
【0056】
硬度:ASTM D 2240−85 Method Aに準拠しType A−2 Shore Durometerを使用して試料を測定した。報告される単位はShore Aスケールの値である。
【0057】
圧縮永久ひずみ:ASTM 395−89 Method Bを使用してOリング試料を測定した。Oリングの断面厚さは0.139インチ(3.5mm)であった。結果を、永久ひずみのパーセント値で報告する。
【0058】
実施例1
APSで開始させた水性乳化重合によって、62.1mol%のテトラフルオロエチレン、36.8mol%のペルフルオロメチルビニルエーテル、および1.1mol%のニトリル基含有硬化部位モノマーCF=CFO(CFCNを含有するフルオロエラストマーを調製した。得られたポリマー(100g)を、15gの FEF N550カーボンブラック、および米国特許第4、833、212号の実施例1に記載の方法に従って調製した2.5gのDBU−MgCl錯体と配合した。
【0059】
未硬化配合試料について硬化レオロジー試験を行った。配合混合物のシートを硬化させて試験を行った。試験結果を以下の表に示す。
【0060】
実施例2
2価金属アミン錯体が、米国特許第4、833、212号の実施例1に従って調製した1.25gのDBU−ZnClであったことを除けば、ZnClをMgClの代わりに使用したこと以外は実施例1の手順に従った。実施例1のように試料の試験を実施し、その試験結果を以下の表に示す。さらに、硬化レオロジー試験の経過時間は60分間であった。
【0061】
実施例3
硬化触媒として1.25gのDBU−ZnClと0.75gのトリフェニルベンジルホスホニウムクロリドを併用したことを除けば、実施例2の手順に従った。実施例1のように試料の試験を実施し、その試験結果を以下の表に示す。さらに、硬化レオロジー試験の経過時間は30分間であった。
【0062】
比較例C−1
2価金属アミン錯体の代わりに2.0gのテトラフェニルスズを硬化触媒として使用したことを除けば、実施例1の手順を繰り返した。実施例1のように試料の試験を実施し、その試験結果を以下の表に示す。
【0063】
【表1】
Figure 2004509994
【0064】
【表2】
Figure 2004509994
【0065】
【表3】
Figure 2004509994
【0066】
表3において、「nm」は試料の測定を行わなかったことを示している。
【0067】
【表4】
Figure 2004509994
【0068】
これらの結果は、2価金属アミン錯体硬化触媒を使用して調製した組成物は、有機スズ硬化触媒を使用して調製した組成物と比較すると性質が向上したことを示している。最も顕著なことには、2価金属アミン錯体硬化触媒によって、圧縮永久ひずみ値が実質的に向上(減少)した。
【0069】
本発明の多数の実施態様を開示した。しかしながら、本発明の意図および範囲から逸脱しない種々の修正が可能であることを理解されたい。

Claims (31)

  1. (a)ニトリル基を含む硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を含むフルオロポリマーと、
    (b)式:
    Figure 2004509994
    (式中、Mは2価金属であり、Xは陰イオン基であり、nは2〜6である)を有する2価金属アミン錯体化合物を含む触媒組成物と、を含む組成物。
  2. 前記フルオロポリマーがフッ素樹脂およびフルオロエラストマーゴムから選択される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記2価金属がマグネシウム、ニッケル、亜鉛、コバルト、鉛、鉄、スズ、カドミウム、およびカルシウムからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記2価金属が亜鉛である、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記2価金属がマグネシウムである、請求項1に記載の組成物。
  6. Xがハロゲン化物、ヒドロキシレート、アルコキシレート、カルボキシレート、フェノキシド、スルホネート、サルフェート、サルフィット、カーボネート、およびニトレートからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
  7. Xが塩化物である、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記化合物が、1、8−ジアザビシクロ[5、4、0]ウンデク−7−エンの錯体である、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記化合物が、1、5−ジアザビシクロ[4、3、0]ノン−5−エンの錯体である、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記フルオロポリマーが、ペルフルオロビニルエーテルから誘導される共重合単位をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記ペルフルオロビニルエーテルが、ペルフルオロアルキルビニルエーテルおよびペルフルオロアルコキシビニルエーテルから選択される、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記ペルフルオロビニルエーテルがペルフルオロメチルビニルエーテル、ペルフルオロエチルビニルエーテル、ペルフルオロプロピルビニルエーテル、CF=CFOCFOCFCFOCF、CF=CFO(CFOCF、CF=CFOCFCFOCF、およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項10に記載の組成物。
  13. 前記フルオロポリマーが、ペルフルオロレフィン、部分フッ素化オレフィン、オレフィン、フッ化ビニリデン、およびそれらの組合せからなる群より選択される、モノマーから誘導される共重合単位をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  14. フルオロポリマーが、テトラフルオロエチレンから誘導される共重合単位を含む、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記硬化部位モノマーが、式CF=CFO(CFCN、CF=CFO[CFCF(CF)O](CFOCF(CF)CN、またはCF=CF[OCFCF(CF)]O(CFCN(式中、l=2〜12、q=0〜4、y=1〜6、r=1〜2、およびt=1〜4である。)を有するニトリル含有モノマーである、請求項1に記載の組成物。
  16. 追加の硬化剤、および任意に架橋助剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  17. 前記追加の硬化剤が、アンモニウム塩、アンモニア生成性化合物、置換トリアジン誘導体、未置換トリアジン誘導体、過酸化物、ビス−アミノフェノール類、ビス−アミドラゾン類、ビス−アミドオキシム類、および有機金属化合物から選択される、請求項16に記載の組成物。
  18. オニウム塩、および任意にアルコールをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  19. ホスホニウム塩をさらに含む請求項1に記載の組成物。
  20. 1種類以上の他のフルオロポリマーをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  21. フルオロポリマー充填剤、カーボンブラック、およびそれらの組合せから選択される充填剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  22. (a)(i)ペルフルオロビニルエーテルと、(ii)ニトリル基を含む硬化部位モノマーと、(iii)ペルフルオロレフィン、オレフィン、フッ化ビニリデン、およびそれらの組合せからなる群より選択されるモノマーと、から誘導される共重合単位を含むフルオロエラストマーゴムと、
    (b)式:
    Figure 2004509994
    (式中、Mは2価金属であり、Xは陰イオン基であり、nは3または5である。)を有する2価金属アミン錯体化合物を含む触媒組成物と、
    (c)任意にオニウム塩と、
    (d)任意にアルコールと、
    を含む組成物。
  23. フルオロポリマー充填剤、カーボンブラック、およびそれらの組合せから選択される充填剤をさらに含む、請求項22に記載の組成物。
  24. 前記充填剤が、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロプロピルビニルエーテルコポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロペンコポリマー、およびそれらの組合せからなる群より選択される、請求項22に記載の組成物。
  25. 式:
    Figure 2004509994
    (式中、Mは2価金属であり、Xは陰イオン基であり、nは2〜6である。)を有する化合物を含む触媒組成物の存在下で、ニトリル基を含む硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を含むフルオロポリマーを硬化させる工程を含む組成物の硬化方法。
  26. 前記フルオロポリマーが、フッ素樹脂およびフルオロエラストマーゴムから選択される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記化合物が、1、8−ジアザビシクロ[5、4、0]ウンデク−7−エンの錯体である、請求項25に記載の方法。
  28. 前記フルオロポリマーが、ペルフルオロビニルエーテルから誘導される共重合単位をさらに含む、請求項25に記載の方法。
  29. 前記フルオロポリマーが、ペルフルオロレフィン、部分フッ素化オレフィン、フッ化ビニリデン、およびそれらの組合せからなる群より選択されるモノマーから誘導される共重合単位をさらに含む、請求項25に記載の方法。
  30. 請求項25に記載の方法により調製された硬化物品。
  31. 前記物品が、Oリング、ガスケット、チュービング、およびシールからなる群より選択される、請求項30に記載の硬化物品。
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