JP2004509124A - プロスタグランジンF2α拮抗薬としてのインターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾール - Google Patents
プロスタグランジンF2α拮抗薬としてのインターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾール Download PDFInfo
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Abstract
本発明は一般式(I)で表される新規化合物及び薬学的に許容しうるその塩を提供する。式中、mは1乃至3の整数であり;nは0又は1乃至4の整数であり;RはCO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6(a)、及びCONR3R4からなる群から選択され、R1及びR2は独立して、H、R6、C1〜C6アルケニル、C1〜C6アルキニル、C3〜C7シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロアルキル、C6〜C10アリール、C7〜C12アルキルアリール基及びそれらのヘテロ原子置換誘導体(前記基中の1個以上の水素又は炭素原子がハロゲン、窒素又は硫黄含有基で置換されている)からなる群から選択され、R3及びR4はH及びR6からなる群から選択され、かつXはR6、ヒドロキシ、N(R6)2、CON(R6)2、SR6、スルホキシ、スルホン、ハロゲン、COOR6、NO2、CN及びOR6(式中、R6はC1〜C6アルキルである)からなる群から選択される。新規化合物は、慢性関節リウマチ及び乾癬、生殖障害、気管支の疾患(喘息)、過度の骨の損傷(骨粗鬆症)、消化性潰瘍、心臓病、血小板凝集及び血栓症に関する炎症反応のようなPGF2 α−媒介疾病応答の治療のための薬学的組成物に有用なPGF2 α拮抗薬である。
Description
【0001】
関連特許
本出願は、本出願と同一の日に出願された、その全てが参考として導入されているプロスタグランジンF2 α拮抗薬としてのインターヘテロアリール7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾールという発明の名称の米国特許出願と関連している。
【0002】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、プロスタグランジンF2 α(FP受容体)拮抗薬として有用な新規インターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾールを提供する。本発明はまた、そのような新規化合物を合成する方法も提供する。
2.関連技術の記載
プロスタグランジンF2 α拮抗薬は、米国特許第4,632,928号、同第5,747,660号及び同第5,955,575号に報告されている。米国特許第4,632,928号のPGF2 α拮抗薬は、エルゴリン骨格を有するピラゾール誘導体である。米国特許第5,747,660号のPGF2 α拮抗薬は、PGF2 αとその受容体との結合を阻害しうるプロスタグランジンF2 α受容体調節タンパク質(FPRP)である。この特許の発明者は、その発明のプロスタグランジンF2 α拮抗薬が発見された初めての選択性プロスタグランジンF2 α拮抗薬であるとされていると述べている。米国特許第5,955,575号には、プロスタグランジン受容体F2 α及び、プロスタグランジン受容体F2 αの刺激に含まれる情報伝達の選択的阻害剤としてのG−タンパク質であるGα qから誘導されたペプチドシークエンスが記載されている。
【0003】
トロンボキサンA2受容体拮抗薬として有用なインターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾールは、米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号、欧州特許出願第0 391 652号及びJ. Med. Chem. 1993, 36, 1401−1417に報告されている。
例えば、単独又は抗炎症薬と組み合わせた7−オキサビシクロヘプチル置換へテロ環状アミドプロスタグランジン類似物のようなトロンボキサンA2受容体拮抗薬は、欧州特許出願第0 448 274号及び米国特許第5,605,917号に開示されているように、潰瘍性の胃腸の状態及び月経困難症の治療に有用である。
【0004】
発明の要約
本発明は、PGF2 α拮抗薬として有用な新規インターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾール、その合成、及びPGF2 αが含まれる疾病及び状態の治療における使用に関する。
本発明の新規化合物は、一般式Iにより表される化合物及び薬学的に許容しうるその塩である。
【0005】
【化7】
(式中、mは、1乃至3の整数であって、好ましくは1又は2であり、
nは、0又は1乃至4の整数であって、好ましくは2乃至4であり、
Rは、CO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6、P(O)(OH)2、CONHSO2R6、
【0006】
【化8】
【0007】
及びCONR3R4からなる群から選択され、
R1及びR2は、独立して、H、R6、C1〜C6アルケニル、C1〜C6アルキニル、C3〜C7シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロアルキル、C6〜C10アリール、C7〜C12アルキルアリール基及びそれらのヘテロ原子置換誘導体(前記基中の1個以上の水素又は炭素原子は、ハロゲン、窒素又は硫黄含有基で置換されている)からなる群から選択され、
R3及びR4は、独立してH及びR6からなる群から選択され、かつ
Xは、R6、ヒドロキシ、ハロゲン、COOR6、NO2、N(R6)2、CON(R6)2、SR6、スルホキシ、スルホン、CN及びOR6(式中、R6はC1〜C6アルキルである)からなる群から選択される。)
【0008】
これらの化合物は、多くのPGF2 α−媒介疾病応答の治療に特に有用である。例えば、慢性関節リウマチ及び乾癬、生殖障害、気管支の疾患(喘息)、過度の骨の損傷(骨粗鬆症)、消化性潰瘍、心臓病、血小板凝集及び血栓症に関する炎症反応においてプロスタグランジンは重要な役割を果たす。
【0009】
発明の詳細な説明
好ましくは、新規インターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾール化合物は一般式IIにより表される。
【0010】
【化9】
【0011】
好ましくは、Rは、CO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6及びCONR3R4からなる群から選択される。
更に好ましくは、Rは、CO2H及びCO2R6からなる群から、例えばCO2H及びCO2CH3から選択される。
好ましくは、R1及びR2は、H、R6、C3〜C7シクロアルキル及びC4〜C12アルキルシクロアルキルからなる群から選択される。
好ましくは、Xは、ハロゲンからなる群から、例えば、フルオロから選択される。
更に好ましくは、本発明の新規化合物は一般式IIIにより表される。
【0012】
【化10】
【0013】
式IIIの化合物においては、Xは、好ましくはFであり、R3は、好ましくはH又はCH3である。
以下の実施例は本発明の新規化合物を合成する方法を記載する。実施例の番号は図1乃至3に示される種々の中間体及び最終化合物の番号に対応する。
【0014】
実施例1
2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸 この化合物は、P. O. Box 930, King, N. C. 27021にあるMarshallton Research Laboratories Inc.から購入する。
実施例2
2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸メチルエステル 2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸(5g,22.8mmol)、DBU(5.21g,34.2mmol)、及びヨウ化メチル(6.48g,45.7mmol)のアセトン(23mL)溶液を室温において2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAc及び1MのHClに分配させた。有機部分をNaHCO3飽和水溶液、ブラインで洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、実施例2のエステル(5.18g)が得られた。このものは直接次の工程で使用した。
実施例3
(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)メタノール DIBAL−H(56mL,56mmol,1M/トルエン)を−78℃において実施例2のエステル(5.18g,22.2mmol)のトルエン(50mL)溶液に添加した。1時間後に反応混合物を室温に暖め、1MのNaOHの滴下により反応を停止させた。混合物をEtOAcで抽出した。有機部分をブラインで洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、実施例3のアルコール(4.55g)が得られた。このものは直接次の工程で使用した。
【0015】
実施例4
2−ブロモ−4−フルオロベンズアルデヒド CH2Cl2(44mL)中の、実施例3のアルコール(4.55g,22.2mmol)、PDC(10.0g,26.6mmol)、MgSO4(10.0g)及び破砕した4Åの分子篩(10.0g)の混合物を12時間攪拌した。混合物をエーテルで希釈して、セライトで濾過した。溶媒を蒸発させ、残留物をフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(10%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例4のアルデヒド(3.43g,16.9mmol,2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸から74%)が得られた。
実施例5
(E)−3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)アクリル酸メチルエステル トルエン(22mL)中の、実施例4のアルデヒド(4.5g,22.2mmol)及びメチル(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(8.91g,36.6mmol)の混合物を12時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(5%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例5のエステル(5.46g,21.1mmol,95%)が得られた。
【0016】
実施例6
3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステル エタノール(30mL)中の、(Ph3P)3RhCl(1.49g,16.1mmol)及び実施例5のエステル(4.17g,16.1mmol)の混合物を排気させ、H2(g)でパージした。混合物を1.01バール(1気圧)のH2圧下で12時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(5%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例6のエステル(3.50g,13.4mmol,80%)が得られた。
実施例7
3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)プロパン−1−オール −78℃の、実施例6のエステル(3.50g,13.4mmol)のトルエン(20mL)溶液にDIBAL−H(33.5mL,33.5mmol,1M/トルエン)を滴下した。1時間後に反応混合物を室温に暖め、1MのH2SO4の滴下により反応を停止させた。暖かい混合物を氷の上に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機部分をNaHCO3飽和水溶液、ブラインで洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させた。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(25%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例7のアルコール(3.09g,13.3mmol,99%)が得られた。
【0017】
実施例8
[3−(2−ブロモ−4−フルオロ−フェニル)−プロポキシル]ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)シラン 実施例7のアルコール(2.1g,9.0mmol)、ジメチルテキシルシリルクロライド(2.8mL,14.2mmol,Aldrich)、Et3N(1.36mL,9.76mmol,Aldrich)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(48mg,0.39mmol,Aldrich)のCH2Cl2(16mL,Aldrich)溶液を18時間攪拌した。溶液をNaHCO3飽和水溶液(25mL)に注ぎ、混合物をCH2Cl2(2×25mL)で抽出した。一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(2%EtOAc/ヘキサン→30%→40%)で精製すると、実施例8のシラン(2.792g,7.4mmol,83%)が得られた。
実施例9
乾燥THF(2.6mL,Aldrich)中の、Mg削り屑(173mg,7.1mmol,Aldrich)、ヨウ素(2結晶)、及び1,2−ジブロモエタン(20μL)の混合物を、ヨウ素の色が消失するまで(約15分)電磁気的に攪拌しながら64℃の油浴中で加熱した。得られた混合物を室温に冷却させ、実施例8の臭化物(1.882g,5.0mmol)のTHF(1.5mL)溶液をカニューレで滴下し、1mLのTHFですすいだ。混合物を64℃の油浴中で3時間加熱し、室温に冷却して直接次の工程で使用した。
【0018】
実施例10
[3aR−(3aα,4α,7α,7aα)]−1−ヒドロキシヘキサヒドロ−4,7−エポキシイソベンゾフラン 名をあげられた化合物は、対応するラクトンの最終的なDIBAL−H還元において、反応はメタノールで停止させ、1NのNaOH水溶液で生じさせること以外は、Das, J.; Haslanger, M. F.; Gougougoutas, J. Z.; Malley, M. F. Synthesis of Optically Active 7−Oxabicyclo[2.2.1]heptanes and Assignment of Absolute Configuration. Synthesis 1987, 1100−1103にしたがって調製する。
実施例11
1−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−フェニル)−1−(1R,2S,3R,4R−3−ヒドロキシメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−メタノール 実施例10のラクトール、[3aR−(3aα,4α,7α,7aα)]−1−ヒドロキシヘキサヒドロ−4,7−エポキシイソベンゾフラン(708mg,4.53mmol)の氷のように冷たい乾燥THF(2.4mL,Aldrich)溶液にEtMgBr(4.5mL,4.5mmol,1M/THF,Aldrich)を滴下した。20分後、前述の実施例9で得られたグリニャール溶液をカニューレで添加し、溶液を室温に暖めた。
16時間後、冷却しながらNH4Clの飽和水溶液を2.8mL添加することにより反応を停止させた。得られた混合物を2時間攪拌し、CH2Cl2(10mL)を添加した。溶液をデカントし、残留する粘性物質を更にCH2Cl2(3×10mL)で洗浄し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、及び蒸発させた。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(40%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例11のジオール(1.386g,3.1mmol,69%)がオイルとして得られた。
【0019】
実施例12
酢酸(1R,2R,3S,4R)−3−[1−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−フェニル)−1−ヒドロキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチルエステル 実施例11のジオール(713mg,1.62mmol)をベンゼン(2×2mL)とともに共蒸発させた。残留物を1.5mLの乾燥ピリジン(Aldrich)中に入れ、Ac2O(195μL,2.07mmol,Aldrich)で処理した。溶液を17時間攪拌して蒸発させ、トルエンで2回共蒸発させた。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(20%EtOAc/ヘキサン→30%→40%→50%)で精製すると、実施例12のモノアセテート(564mg,1.17mmol,72%)が得られた。
実施例13
酢酸(1R,2R,3R,4R)−3−[1−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−フェニル)−1−(1−イミダゾール−1−イル−メタンチオニロキシ)−メチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチルエステル 実施例12のアセテート(5.64mg,1.17mmol)をベンゼン(2×2mL)とともに共蒸発させた。残留物を乾燥ジクロエメタン(0.8mL,Aldrich)中に入れ、1,1′−チオカルボニルジイミダゾール(643mg,3.61mmol,Aldrich)を添加した。混合物を攪拌しながら60℃の油浴中で加熱した。1時間後にはかなりの量の出発物質が存在したので、窒素流下で溶媒の量を低下させ、反応混合物を更に1時間攪拌させると、反応が完了した(TLC分析)。混合物を室温に冷却し、次いでフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(30%EtOAc/ヘキサン→40%)で精製すると、実施例13のエステル(506mg,0.93mmol,79%)が得られた。
【0020】
実施例14
酢酸(1R,2R,3R,4R)−3−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−ベンジル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチルエステル 実施例13のエステル(506mg,0.93mmol)、Bu3SnH(1.44mL,5.35mmol,Aldrich)、及びAIBN(53mg,0.32mmol,Alfa)のトルエン(45mL,Aldrich)溶液を110℃の油浴中で加熱した。2時間後には反応が完了していなかった(TLC分析)ので、更に53mgのAIBNを添加した。更に1時間加熱すると反応が完了した。溶液を室温に冷却し、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(100%ヘキサン→5%EtOAc/ヘキサン→10%)で精製すると、実施例14のエステル(366mg,0.78mmol,84%)が得られた。
実施例15
3−[4−フルオロ−2−((1R,2R,3R,4R)−3−ヒドロキシメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル)−フェニル]−プロピオン酸メチルエステル 実施例14のエステル(577mg,1.2mmol)のアセトン(6mL,B & J brand)溶液にジョーンズ試薬(0.84mL,Cr(VI)中2.5M,2.1mmol)を滴下した。20分後に、イソプロピルアルコール(0.5mL)を添加することで反応を停止させた。混合物を15分攪拌し、セライトで濾過した。濾液を蒸発させ、残留物をCH2Cl2(20mL)及び3:1H2O/ブライン(20mL)に分配させた。水性部分を更にCH2Cl2(2×20mL)で抽出し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、少し黄色みを帯びたオイルとして直接次の工程で使用される酸が残留した。
精製していない酸を1%(体積比)AcCl/MeOH溶液(3.5mL)に入れた。20分後、NaHCO3(110mg)を添加し、混合物をジエチルエーテル(20mL)で希釈した。混合物を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(60%EtOAc/ヘキサン→67%→75%)で精製すると、実施例14のエステルから、実施例15の、3−[4−フルオロ−2−((1R,2R,3R,4R)−3−ヒドロキシメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル)−フェニル]−プロピオン酸メチルエステル(339mg,1.05mmol)が88%の収率で得られた。
【0021】
実施例16
(1R,2S,3R,4R)−3−[5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]フェニル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸 実施例15のエステル(336mg,1.04mmol)のアセトン(8mL,B & J brand)溶液にジョーンズ試薬(0.8mL,2.2mmol,2.5M)を滴下した。橙色の混合物を35分攪拌させ、次いで0.5mLイソプロピルアルコールを添加することにより反応を停止させた。15分後、混合物をセライトで濾過し、蒸発させた。残留物を10mLの1MのHCl及び20mLのCH2Cl2に分配させた。水性層を更にCH2Cl2(2×20mL)で抽出し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、粗生成物16(338mg,1.00mmol,97%)が得られた。
実施例17
(S)−2[(1−{(1R,2S,3R,4R)−3−5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−メタノイル)−アミノ]−3−ヒドロキシ−プロピオン酸ベンジルエステル 実施例16の精製していない酸(338mg,1.00mmol)をベンゼンとともに共蒸発させ、残留物を乾燥THF(4.3mL,Aldrich)に入れた。溶液を氷浴中で冷却し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(188mg,1.39mmol,Aldrich)、L−セリンベンジルエステル塩化水素塩(259mg,1.12mmol,Sigma)、及びトリエチルアミン(0.31mL,2.22mmol,Aldrich)を添加した。混合物を5分間攪拌し、DCC(233mg,1.13mmol,Aldrich)のTHF(0.5mL)溶液を添加し、その後0.5mLのTHFでフラスコの側面をすすいだ。混合物をゆっくり室温に暖めた。
18時間後、混合物を氷浴中で冷却し、酢酸エチル(4.3mL)を添加した。得られた混合物を濾過し、蒸発させて、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(100%酢酸エチル)で精製すると、わずかに不純な生成物(475mg)が得られた。再結晶(ヘキサン/酢酸エチル)により純粋な実施例17のアミド(176mg,0.34mmol,34%)が得られた。
【0022】
実施例18
(S)−2−{(1R,2S,3R,4R)−3−[5−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−4−カルボン酸ベンジルエステル 実施例17のアミド(153mg,0.30mmol)の乾燥CH2Cl2(0.26mL,Aldrich)及び乾燥CH3CN(1.0mL,Aldrich)溶液に、PPh3(120mg,0.46mmol,Aldrich)及びI−Pr2NEt(82μL,0.47mmol,Aldrich)を添加した。CCl4(43μL,0.45mmol,Aldrich)を滴下し、4時間の攪拌後に溶液を氷浴中で冷却し、酢酸エチル(3mL)及びNaHCO3の飽和水溶液(1mL)を添加した。混合物をNaClの飽和水溶液(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機部分をNaClの飽和水溶液(10mL)で洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させて、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(2:1EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例18のオキサゾリン(102mg,0.21mmol,69%)が得られた。
実施例19
2−{(1R,2S,3R,4R)−3−[5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−オキサゾール−4−カルボン酸ベンジルエステル 実施例18のオキサゾリンをベンゼンとともに共蒸発させ、次いで乾燥CH2Cl2(1mL,Aldrich)に入れた。溶液を氷浴中で冷却し、DBU(30μL,0.20mmol,Aldrich)及びBrCCl3(19μL,0.19mmol,Aldrich)を添加した。溶液を0℃で17時間放置し、次いでCH2Cl2(10mL)で希釈した。CH2Cl2溶液をNH4Clの飽和水溶液(2×5mL)で洗浄し、一緒にした水溶液をEtOAc(2×10mL)で抽出した。一緒にした有機溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製すると、実施例19のオキサゾール(74mg,0.15mmol,75%)が得られた。
【0023】
実施例20
2−{(1R,2S,3R,4R)−3−[5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−オキサゾール−4−カルボン酸 実施例19のオキサゾール(74mg,0.15mmol)の酢酸エチル(1.4mL,B & J brand)溶液にPd(OH)2/C(17mg,20%,Aldrich)を添加した。混合物をH2(g)のバルーン下で2時間攪拌し、その後セライトで濾過した。酢酸エチルを蒸発させると、白色結晶固体として実施例20の酸(63mg,0.16mmol,100%)が残った。
実施例21
3−(2−{(1R,2R,3S,4R)−3−[4−(4−シクロヘキシル−ブチルカルバモイル)−オキサゾール−2−イル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル}−4−フルオロ−フェニル)−プロピオン酸メチルエステル 実施例20の酸(26mg,0.064mmol)をベンゼンとともに共蒸発させ、残留物を乾燥CH2Cl2(0.3mL,Aldrich)に入れた。乾燥DMF(少量,Aldrich)、次いで(COCl)2(11μL,0.13mmol,Aldrich)を添加すると、直ちにガスの発生を引き起こした。30分後、揮発物を除去し、残留物をトルエンとともに2回共蒸発させると、オフホワイトの固体が残った。
精製していない酸塩化物を乾燥CH2Cl2(0.36mL,Aldrich)に入れ、Et3N(21μL,0.15mmol,Aldrich)を添加した。次いで4−シクロヘキシルアンモニウムクロライド(18mg,0.094mmol)を添加し、反応混合物を1.5時間攪拌した。混合物を10mLのEtOAc及び10mLの1MのHClに分配させた。水性層を10mLのEtOAcで抽出し、一緒にしたEtOAc溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(50%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、白色固体として実施例21のエステル(27mg,0.05mmol,78%)が得られた。
【0024】
実施例22
3−(2−{(1R,2R,3S,4R)−3−[4−(4−シクロヘキシル−ブチルカルバモイル)−オキサゾール−2−イル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル}−4−フルオロ−フェニル)−プロピオン酸 実施例21のエステル(26mg,0.048mmol)のTHF(0.15mL,Aldrich)及びMeOH(0.75mL,B & J brand)溶液を1MのNaOH溶液(0.29mL,0.29mmol)で処理した。17時間後、溶液を10mLのCH2Cl2及び10mLの1MのHClに分配させた。水性層をCH2Cl2(2×10mL)で抽出し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(5%MeOH/ CH2Cl2)で精製すると、白色固体として実施例22のオキサゾール(24mg,0.046mmol,95%)が得られた。
500MHz 1H NMR(CDCl3, ppm) δ 8.13(s, 1H) 7.11−7.08(m, 2H) 6.85−6.80(m, 2H) 4.97(d, J=4.4Hz, 1H) 4.37(d, J=4.8Hz, 1H) 3.4−3.3(m, 3H) 2.84(t, J=7.7Hz, 2H) 2.6−2.5(overlapping m, 3H) 2.35(dd, J=14.5, 11.2Hz, 1H) 2.20(dd, J=14.5, 4.9Hz, 1H) 1.9−1.1(overlapping m, 20H) 0.9−0.8(m, 2H)
MS(EI) m/z 526.2831 (C30H39FN2O5に関する計算値526.3843; 誤差=2ppm)
実施例22の化合物を、以下のようにしてPGF2 α拮抗薬活性に関して試験した。
Ca2+信号
ヒトのFP受容体で形質移入したHEK細胞を、37℃における約1分間のトリプシン0.05%/0.53mMEDTA(HBSS(Gibco, Grand Island, NY)中)を用いた処理により培養フラスコから除去した。ウシ胎仔血清の10%DMEM溶液5mlを添加することによりタンパク質分解活性を停止させた。140mMのNaCl、50mMのKCl、1mMのMgCl2、1.5mMのCaCl2、10mMのHEPES:TRIS、5mMのグルコース、5mMのピルビン酸ナトリウム、0.1%のウシ血清アルブミンを含むハンクス液(pH=7.4)中で細胞を連続して洗浄した。洗浄液の遠心分離は室温において200gで15分間実施した。細胞数を数え、前述の液中に再び懸濁させ、37℃において30分間、振盪する水浴中で2×10−6MのFura2/アセトキシメチルエステルを用いて培養させた。次いで細胞を前述のような媒体で洗浄し、2×10−6細胞/mLの濃度で再び懸濁させた。次いで、0.5mLの細胞懸濁液のアリコートをオートキャップ微小管に入れると、細胞内の遊離Ca2+濃度([Ca2+]i)の実験測定当たり106の細胞を提供した。
【0025】
ともに10nmのスリットで、それぞれ340及び492nmの励起及び発光波長において、蛍光をPerkin−Elmer LS−5蛍光分光光度計で測定した。各実験測定において、106の細胞を洗浄(5分間に200×g)し、2mLのキュベット中で120mMのNaCl、6mMのKCl、1mMのMgSO4、1.5mMのCaCl2、20mMのHEPES、1mg/mLのグルコース及び1mg/mLのピルビン酸ナトリウムを含む緩衝液をもちいて懸濁させた。頭上に設けられたパドル攪拌器により37℃に保持された温度で攪拌した。細胞をジギトニン(100mg/mLDMSOの濃度で10μL)で溶解させるとfmaxが得られた。EGTA(100mM)及びpHを8.5とするのに十分な量の10NのNaOHを連続して添加するとfminが得られた。
以下の表に示されるように、実施例22の化合物は、前述の米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号に開示されている化合物より大きいPGF2 α拮抗薬活性を有する。両特許の化合物から1−メチルエステルへの変換のような小さな変化が活性に大きな影響を及ぼすことにも注目されたい。すなわち、1−メチルエステルは対応する酸よりずっと活性が低い。
【0026】
【表1】
【0027】
作用薬17−フェニルPGF2 αによるFP受容体の刺激と関連させて、Ca2+信号に関して前述のように開示されているFP受容体拮抗薬の効果は、図4〜6に示されている。この分析の原理は、拮抗薬を用いた処理が作用薬に対する応答を弱めるであろうということである。このことが、示されているような17−フェニルPGF2 αの用量応答曲線の右方向への変位を創造する。
これらの化合物は、FP受容体に関して、作用薬、この場合17−フェニルPGF2 αと競争することにより拮抗薬効果を発揮する。
これらの研究においては、組み換えヒトFP受容体を使用した。それは認証された標的FP受容体である。ネコの虹彩は、以下の理由のためにそのような研究に適する分析物ではない。ネコの虹彩は、酸性及び中性のPGF2 α類似物の両方に非常に敏感であり、そのために前述の拮抗薬化合物はこの試料においてずっと弱い活性を示す。
本発明の化合物は、PGF2 α−媒介疾病応答にさらされていることが公知である種々の哺乳動物、例えば、ヒト、ネコ、及びイヌ等に、1日に1回又は2〜4回の投与の投薬計画で、約0.1乃至約100mg/kg、好ましくは約0.2乃至約50mg/kg、更に好ましくは約0.5乃至約25mg/kg(又は約1乃至約2500mg/kg、好ましくは約5乃至約2000mg/kg)の投薬量範囲内の有効量を経口的又は非経口的に投与しうる。
【0028】
活性成分は、創傷治癒等の局所用の形においては、調剤単位当たり約5乃至約500mgの式I、II又はIIIの化合物又はその混合物を含む錠剤、カプセル、溶液又は懸濁液のような調剤で使用しうる(0.01乃至5質量%の式I、II又はIIIの化合物、1日1〜5回治療)。それらは従来の方法で、生理学的に許容しうるビヒクル又はキャリヤー、賦形剤、バインダー、防腐剤、安定剤、香料とともに、又は薬学的用途に必要とされている鉱油のような局所用キャリヤーとともに配合されうる。
本発明の化合物はまた、末梢血管の疾病の治療に局所的に投与することも可能であり、それ自体をクリーム又は軟膏として配合しうる。
前述の記載は、本発明を実施するのに使用しうる特定な方法及び組成物を詳述し、考えられる最良の態様を表す。しかしながら、所望の薬学的性質を有する更なる化合物を類似した方法で調製しうること、及び開示された化合物がまた調製及び使用しうる異なる出発物質から異なる薬学的組成物を経て得られ、実質的に同一の結果が得られることは当業者には明らかである。したがって、前述の記載が明細書においていかに詳細に明らかであっても、その全ての範囲を限定すると解釈すべきではない。むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例1乃至8にしたがって調製した、本発明の新規化合物の調製に有用なシリルエーテル中間体の合成を記載する図である。
【図2】
実施例9乃至14にしたがって調製した、本発明の新規化合物の調製に有用なアセテート中間体の合成を記載する図である。
【図3】
実施例16乃至21にしたがって調製した本発明の新規化合物の一の合成を記載する図である。
【図4】
米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号の拮抗薬に関する用量応答曲線を記載する図である。
【図5】
米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号の拮抗薬の1−メチルエステルに関する用量応答曲線を記載する図である。
【図6】
実施例22の化合物に関する用量応答曲線を記載する図である。
関連特許
本出願は、本出願と同一の日に出願された、その全てが参考として導入されているプロスタグランジンF2 α拮抗薬としてのインターヘテロアリール7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾールという発明の名称の米国特許出願と関連している。
【0002】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は、プロスタグランジンF2 α(FP受容体)拮抗薬として有用な新規インターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾールを提供する。本発明はまた、そのような新規化合物を合成する方法も提供する。
2.関連技術の記載
プロスタグランジンF2 α拮抗薬は、米国特許第4,632,928号、同第5,747,660号及び同第5,955,575号に報告されている。米国特許第4,632,928号のPGF2 α拮抗薬は、エルゴリン骨格を有するピラゾール誘導体である。米国特許第5,747,660号のPGF2 α拮抗薬は、PGF2 αとその受容体との結合を阻害しうるプロスタグランジンF2 α受容体調節タンパク質(FPRP)である。この特許の発明者は、その発明のプロスタグランジンF2 α拮抗薬が発見された初めての選択性プロスタグランジンF2 α拮抗薬であるとされていると述べている。米国特許第5,955,575号には、プロスタグランジン受容体F2 α及び、プロスタグランジン受容体F2 αの刺激に含まれる情報伝達の選択的阻害剤としてのG−タンパク質であるGα qから誘導されたペプチドシークエンスが記載されている。
【0003】
トロンボキサンA2受容体拮抗薬として有用なインターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾールは、米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号、欧州特許出願第0 391 652号及びJ. Med. Chem. 1993, 36, 1401−1417に報告されている。
例えば、単独又は抗炎症薬と組み合わせた7−オキサビシクロヘプチル置換へテロ環状アミドプロスタグランジン類似物のようなトロンボキサンA2受容体拮抗薬は、欧州特許出願第0 448 274号及び米国特許第5,605,917号に開示されているように、潰瘍性の胃腸の状態及び月経困難症の治療に有用である。
【0004】
発明の要約
本発明は、PGF2 α拮抗薬として有用な新規インターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾール、その合成、及びPGF2 αが含まれる疾病及び状態の治療における使用に関する。
本発明の新規化合物は、一般式Iにより表される化合物及び薬学的に許容しうるその塩である。
【0005】
【化7】
(式中、mは、1乃至3の整数であって、好ましくは1又は2であり、
nは、0又は1乃至4の整数であって、好ましくは2乃至4であり、
Rは、CO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6、P(O)(OH)2、CONHSO2R6、
【0006】
【化8】
【0007】
及びCONR3R4からなる群から選択され、
R1及びR2は、独立して、H、R6、C1〜C6アルケニル、C1〜C6アルキニル、C3〜C7シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロアルキル、C6〜C10アリール、C7〜C12アルキルアリール基及びそれらのヘテロ原子置換誘導体(前記基中の1個以上の水素又は炭素原子は、ハロゲン、窒素又は硫黄含有基で置換されている)からなる群から選択され、
R3及びR4は、独立してH及びR6からなる群から選択され、かつ
Xは、R6、ヒドロキシ、ハロゲン、COOR6、NO2、N(R6)2、CON(R6)2、SR6、スルホキシ、スルホン、CN及びOR6(式中、R6はC1〜C6アルキルである)からなる群から選択される。)
【0008】
これらの化合物は、多くのPGF2 α−媒介疾病応答の治療に特に有用である。例えば、慢性関節リウマチ及び乾癬、生殖障害、気管支の疾患(喘息)、過度の骨の損傷(骨粗鬆症)、消化性潰瘍、心臓病、血小板凝集及び血栓症に関する炎症反応においてプロスタグランジンは重要な役割を果たす。
【0009】
発明の詳細な説明
好ましくは、新規インターフェニレン7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタンオキサゾール化合物は一般式IIにより表される。
【0010】
【化9】
【0011】
好ましくは、Rは、CO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6及びCONR3R4からなる群から選択される。
更に好ましくは、Rは、CO2H及びCO2R6からなる群から、例えばCO2H及びCO2CH3から選択される。
好ましくは、R1及びR2は、H、R6、C3〜C7シクロアルキル及びC4〜C12アルキルシクロアルキルからなる群から選択される。
好ましくは、Xは、ハロゲンからなる群から、例えば、フルオロから選択される。
更に好ましくは、本発明の新規化合物は一般式IIIにより表される。
【0012】
【化10】
【0013】
式IIIの化合物においては、Xは、好ましくはFであり、R3は、好ましくはH又はCH3である。
以下の実施例は本発明の新規化合物を合成する方法を記載する。実施例の番号は図1乃至3に示される種々の中間体及び最終化合物の番号に対応する。
【0014】
実施例1
2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸 この化合物は、P. O. Box 930, King, N. C. 27021にあるMarshallton Research Laboratories Inc.から購入する。
実施例2
2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸メチルエステル 2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸(5g,22.8mmol)、DBU(5.21g,34.2mmol)、及びヨウ化メチル(6.48g,45.7mmol)のアセトン(23mL)溶液を室温において2時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAc及び1MのHClに分配させた。有機部分をNaHCO3飽和水溶液、ブラインで洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、実施例2のエステル(5.18g)が得られた。このものは直接次の工程で使用した。
実施例3
(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)メタノール DIBAL−H(56mL,56mmol,1M/トルエン)を−78℃において実施例2のエステル(5.18g,22.2mmol)のトルエン(50mL)溶液に添加した。1時間後に反応混合物を室温に暖め、1MのNaOHの滴下により反応を停止させた。混合物をEtOAcで抽出した。有機部分をブラインで洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、実施例3のアルコール(4.55g)が得られた。このものは直接次の工程で使用した。
【0015】
実施例4
2−ブロモ−4−フルオロベンズアルデヒド CH2Cl2(44mL)中の、実施例3のアルコール(4.55g,22.2mmol)、PDC(10.0g,26.6mmol)、MgSO4(10.0g)及び破砕した4Åの分子篩(10.0g)の混合物を12時間攪拌した。混合物をエーテルで希釈して、セライトで濾過した。溶媒を蒸発させ、残留物をフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(10%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例4のアルデヒド(3.43g,16.9mmol,2−ブロモ−4−フルオロ安息香酸から74%)が得られた。
実施例5
(E)−3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)アクリル酸メチルエステル トルエン(22mL)中の、実施例4のアルデヒド(4.5g,22.2mmol)及びメチル(トリフェニルホスホラニリデン)アセテート(8.91g,36.6mmol)の混合物を12時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(5%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例5のエステル(5.46g,21.1mmol,95%)が得られた。
【0016】
実施例6
3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)プロピオン酸メチルエステル エタノール(30mL)中の、(Ph3P)3RhCl(1.49g,16.1mmol)及び実施例5のエステル(4.17g,16.1mmol)の混合物を排気させ、H2(g)でパージした。混合物を1.01バール(1気圧)のH2圧下で12時間攪拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(5%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例6のエステル(3.50g,13.4mmol,80%)が得られた。
実施例7
3−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)プロパン−1−オール −78℃の、実施例6のエステル(3.50g,13.4mmol)のトルエン(20mL)溶液にDIBAL−H(33.5mL,33.5mmol,1M/トルエン)を滴下した。1時間後に反応混合物を室温に暖め、1MのH2SO4の滴下により反応を停止させた。暖かい混合物を氷の上に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機部分をNaHCO3飽和水溶液、ブラインで洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させた。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(25%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例7のアルコール(3.09g,13.3mmol,99%)が得られた。
【0017】
実施例8
[3−(2−ブロモ−4−フルオロ−フェニル)−プロポキシル]ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)シラン 実施例7のアルコール(2.1g,9.0mmol)、ジメチルテキシルシリルクロライド(2.8mL,14.2mmol,Aldrich)、Et3N(1.36mL,9.76mmol,Aldrich)及び4−(ジメチルアミノ)ピリジン(48mg,0.39mmol,Aldrich)のCH2Cl2(16mL,Aldrich)溶液を18時間攪拌した。溶液をNaHCO3飽和水溶液(25mL)に注ぎ、混合物をCH2Cl2(2×25mL)で抽出した。一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(2%EtOAc/ヘキサン→30%→40%)で精製すると、実施例8のシラン(2.792g,7.4mmol,83%)が得られた。
実施例9
乾燥THF(2.6mL,Aldrich)中の、Mg削り屑(173mg,7.1mmol,Aldrich)、ヨウ素(2結晶)、及び1,2−ジブロモエタン(20μL)の混合物を、ヨウ素の色が消失するまで(約15分)電磁気的に攪拌しながら64℃の油浴中で加熱した。得られた混合物を室温に冷却させ、実施例8の臭化物(1.882g,5.0mmol)のTHF(1.5mL)溶液をカニューレで滴下し、1mLのTHFですすいだ。混合物を64℃の油浴中で3時間加熱し、室温に冷却して直接次の工程で使用した。
【0018】
実施例10
[3aR−(3aα,4α,7α,7aα)]−1−ヒドロキシヘキサヒドロ−4,7−エポキシイソベンゾフラン 名をあげられた化合物は、対応するラクトンの最終的なDIBAL−H還元において、反応はメタノールで停止させ、1NのNaOH水溶液で生じさせること以外は、Das, J.; Haslanger, M. F.; Gougougoutas, J. Z.; Malley, M. F. Synthesis of Optically Active 7−Oxabicyclo[2.2.1]heptanes and Assignment of Absolute Configuration. Synthesis 1987, 1100−1103にしたがって調製する。
実施例11
1−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−フェニル)−1−(1R,2S,3R,4R−3−ヒドロキシメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−メタノール 実施例10のラクトール、[3aR−(3aα,4α,7α,7aα)]−1−ヒドロキシヘキサヒドロ−4,7−エポキシイソベンゾフラン(708mg,4.53mmol)の氷のように冷たい乾燥THF(2.4mL,Aldrich)溶液にEtMgBr(4.5mL,4.5mmol,1M/THF,Aldrich)を滴下した。20分後、前述の実施例9で得られたグリニャール溶液をカニューレで添加し、溶液を室温に暖めた。
16時間後、冷却しながらNH4Clの飽和水溶液を2.8mL添加することにより反応を停止させた。得られた混合物を2時間攪拌し、CH2Cl2(10mL)を添加した。溶液をデカントし、残留する粘性物質を更にCH2Cl2(3×10mL)で洗浄し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、及び蒸発させた。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(40%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例11のジオール(1.386g,3.1mmol,69%)がオイルとして得られた。
【0019】
実施例12
酢酸(1R,2R,3S,4R)−3−[1−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−フェニル)−1−ヒドロキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチルエステル 実施例11のジオール(713mg,1.62mmol)をベンゼン(2×2mL)とともに共蒸発させた。残留物を1.5mLの乾燥ピリジン(Aldrich)中に入れ、Ac2O(195μL,2.07mmol,Aldrich)で処理した。溶液を17時間攪拌して蒸発させ、トルエンで2回共蒸発させた。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(20%EtOAc/ヘキサン→30%→40%→50%)で精製すると、実施例12のモノアセテート(564mg,1.17mmol,72%)が得られた。
実施例13
酢酸(1R,2R,3R,4R)−3−[1−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−フェニル)−1−(1−イミダゾール−1−イル−メタンチオニロキシ)−メチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチルエステル 実施例12のアセテート(5.64mg,1.17mmol)をベンゼン(2×2mL)とともに共蒸発させた。残留物を乾燥ジクロエメタン(0.8mL,Aldrich)中に入れ、1,1′−チオカルボニルジイミダゾール(643mg,3.61mmol,Aldrich)を添加した。混合物を攪拌しながら60℃の油浴中で加熱した。1時間後にはかなりの量の出発物質が存在したので、窒素流下で溶媒の量を低下させ、反応混合物を更に1時間攪拌させると、反応が完了した(TLC分析)。混合物を室温に冷却し、次いでフラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(30%EtOAc/ヘキサン→40%)で精製すると、実施例13のエステル(506mg,0.93mmol,79%)が得られた。
【0020】
実施例14
酢酸(1R,2R,3R,4R)−3−(2−{3−[ジメチル−(1,1,2−トリメチル−プロピル)−シラニロキシ]−プロピル}−5−フルオロ−ベンジル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチルエステル 実施例13のエステル(506mg,0.93mmol)、Bu3SnH(1.44mL,5.35mmol,Aldrich)、及びAIBN(53mg,0.32mmol,Alfa)のトルエン(45mL,Aldrich)溶液を110℃の油浴中で加熱した。2時間後には反応が完了していなかった(TLC分析)ので、更に53mgのAIBNを添加した。更に1時間加熱すると反応が完了した。溶液を室温に冷却し、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(100%ヘキサン→5%EtOAc/ヘキサン→10%)で精製すると、実施例14のエステル(366mg,0.78mmol,84%)が得られた。
実施例15
3−[4−フルオロ−2−((1R,2R,3R,4R)−3−ヒドロキシメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル)−フェニル]−プロピオン酸メチルエステル 実施例14のエステル(577mg,1.2mmol)のアセトン(6mL,B & J brand)溶液にジョーンズ試薬(0.84mL,Cr(VI)中2.5M,2.1mmol)を滴下した。20分後に、イソプロピルアルコール(0.5mL)を添加することで反応を停止させた。混合物を15分攪拌し、セライトで濾過した。濾液を蒸発させ、残留物をCH2Cl2(20mL)及び3:1H2O/ブライン(20mL)に分配させた。水性部分を更にCH2Cl2(2×20mL)で抽出し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、少し黄色みを帯びたオイルとして直接次の工程で使用される酸が残留した。
精製していない酸を1%(体積比)AcCl/MeOH溶液(3.5mL)に入れた。20分後、NaHCO3(110mg)を添加し、混合物をジエチルエーテル(20mL)で希釈した。混合物を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(60%EtOAc/ヘキサン→67%→75%)で精製すると、実施例14のエステルから、実施例15の、3−[4−フルオロ−2−((1R,2R,3R,4R)−3−ヒドロキシメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル)−フェニル]−プロピオン酸メチルエステル(339mg,1.05mmol)が88%の収率で得られた。
【0021】
実施例16
(1R,2S,3R,4R)−3−[5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]フェニル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−カルボン酸 実施例15のエステル(336mg,1.04mmol)のアセトン(8mL,B & J brand)溶液にジョーンズ試薬(0.8mL,2.2mmol,2.5M)を滴下した。橙色の混合物を35分攪拌させ、次いで0.5mLイソプロピルアルコールを添加することにより反応を停止させた。15分後、混合物をセライトで濾過し、蒸発させた。残留物を10mLの1MのHCl及び20mLのCH2Cl2に分配させた。水性層を更にCH2Cl2(2×20mL)で抽出し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過及び蒸発させると、粗生成物16(338mg,1.00mmol,97%)が得られた。
実施例17
(S)−2[(1−{(1R,2S,3R,4R)−3−5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−メタノイル)−アミノ]−3−ヒドロキシ−プロピオン酸ベンジルエステル 実施例16の精製していない酸(338mg,1.00mmol)をベンゼンとともに共蒸発させ、残留物を乾燥THF(4.3mL,Aldrich)に入れた。溶液を氷浴中で冷却し、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物(188mg,1.39mmol,Aldrich)、L−セリンベンジルエステル塩化水素塩(259mg,1.12mmol,Sigma)、及びトリエチルアミン(0.31mL,2.22mmol,Aldrich)を添加した。混合物を5分間攪拌し、DCC(233mg,1.13mmol,Aldrich)のTHF(0.5mL)溶液を添加し、その後0.5mLのTHFでフラスコの側面をすすいだ。混合物をゆっくり室温に暖めた。
18時間後、混合物を氷浴中で冷却し、酢酸エチル(4.3mL)を添加した。得られた混合物を濾過し、蒸発させて、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(100%酢酸エチル)で精製すると、わずかに不純な生成物(475mg)が得られた。再結晶(ヘキサン/酢酸エチル)により純粋な実施例17のアミド(176mg,0.34mmol,34%)が得られた。
【0022】
実施例18
(S)−2−{(1R,2S,3R,4R)−3−[5−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−4,5−ジヒドロ−オキサゾール−4−カルボン酸ベンジルエステル 実施例17のアミド(153mg,0.30mmol)の乾燥CH2Cl2(0.26mL,Aldrich)及び乾燥CH3CN(1.0mL,Aldrich)溶液に、PPh3(120mg,0.46mmol,Aldrich)及びI−Pr2NEt(82μL,0.47mmol,Aldrich)を添加した。CCl4(43μL,0.45mmol,Aldrich)を滴下し、4時間の攪拌後に溶液を氷浴中で冷却し、酢酸エチル(3mL)及びNaHCO3の飽和水溶液(1mL)を添加した。混合物をNaClの飽和水溶液(10mL)に注ぎ、酢酸エチル(10mL)で抽出した。有機部分をNaClの飽和水溶液(10mL)で洗浄し、次いで乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させて、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(2:1EtOAc/ヘキサン)で精製すると、実施例18のオキサゾリン(102mg,0.21mmol,69%)が得られた。
実施例19
2−{(1R,2S,3R,4R)−3−[5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−オキサゾール−4−カルボン酸ベンジルエステル 実施例18のオキサゾリンをベンゼンとともに共蒸発させ、次いで乾燥CH2Cl2(1mL,Aldrich)に入れた。溶液を氷浴中で冷却し、DBU(30μL,0.20mmol,Aldrich)及びBrCCl3(19μL,0.19mmol,Aldrich)を添加した。溶液を0℃で17時間放置し、次いでCH2Cl2(10mL)で希釈した。CH2Cl2溶液をNH4Clの飽和水溶液(2×5mL)で洗浄し、一緒にした水溶液をEtOAc(2×10mL)で抽出した。一緒にした有機溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(40%酢酸エチル/ヘキサン)で精製すると、実施例19のオキサゾール(74mg,0.15mmol,75%)が得られた。
【0023】
実施例20
2−{(1R,2S,3R,4R)−3−[5−フルオロ−2−(2−メトキシカルボニル−エチル)−ベンジル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル}−オキサゾール−4−カルボン酸 実施例19のオキサゾール(74mg,0.15mmol)の酢酸エチル(1.4mL,B & J brand)溶液にPd(OH)2/C(17mg,20%,Aldrich)を添加した。混合物をH2(g)のバルーン下で2時間攪拌し、その後セライトで濾過した。酢酸エチルを蒸発させると、白色結晶固体として実施例20の酸(63mg,0.16mmol,100%)が残った。
実施例21
3−(2−{(1R,2R,3S,4R)−3−[4−(4−シクロヘキシル−ブチルカルバモイル)−オキサゾール−2−イル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル}−4−フルオロ−フェニル)−プロピオン酸メチルエステル 実施例20の酸(26mg,0.064mmol)をベンゼンとともに共蒸発させ、残留物を乾燥CH2Cl2(0.3mL,Aldrich)に入れた。乾燥DMF(少量,Aldrich)、次いで(COCl)2(11μL,0.13mmol,Aldrich)を添加すると、直ちにガスの発生を引き起こした。30分後、揮発物を除去し、残留物をトルエンとともに2回共蒸発させると、オフホワイトの固体が残った。
精製していない酸塩化物を乾燥CH2Cl2(0.36mL,Aldrich)に入れ、Et3N(21μL,0.15mmol,Aldrich)を添加した。次いで4−シクロヘキシルアンモニウムクロライド(18mg,0.094mmol)を添加し、反応混合物を1.5時間攪拌した。混合物を10mLのEtOAc及び10mLの1MのHClに分配させた。水性層を10mLのEtOAcで抽出し、一緒にしたEtOAc溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(50%EtOAc/ヘキサン)で精製すると、白色固体として実施例21のエステル(27mg,0.05mmol,78%)が得られた。
【0024】
実施例22
3−(2−{(1R,2R,3S,4R)−3−[4−(4−シクロヘキシル−ブチルカルバモイル)−オキサゾール−2−イル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルメチル}−4−フルオロ−フェニル)−プロピオン酸 実施例21のエステル(26mg,0.048mmol)のTHF(0.15mL,Aldrich)及びMeOH(0.75mL,B & J brand)溶液を1MのNaOH溶液(0.29mL,0.29mmol)で処理した。17時間後、溶液を10mLのCH2Cl2及び10mLの1MのHClに分配させた。水性層をCH2Cl2(2×10mL)で抽出し、一緒にしたCH2Cl2溶液を乾燥(MgSO4)、濾過、蒸発させ、フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーによりシリカゲル上(5%MeOH/ CH2Cl2)で精製すると、白色固体として実施例22のオキサゾール(24mg,0.046mmol,95%)が得られた。
500MHz 1H NMR(CDCl3, ppm) δ 8.13(s, 1H) 7.11−7.08(m, 2H) 6.85−6.80(m, 2H) 4.97(d, J=4.4Hz, 1H) 4.37(d, J=4.8Hz, 1H) 3.4−3.3(m, 3H) 2.84(t, J=7.7Hz, 2H) 2.6−2.5(overlapping m, 3H) 2.35(dd, J=14.5, 11.2Hz, 1H) 2.20(dd, J=14.5, 4.9Hz, 1H) 1.9−1.1(overlapping m, 20H) 0.9−0.8(m, 2H)
MS(EI) m/z 526.2831 (C30H39FN2O5に関する計算値526.3843; 誤差=2ppm)
実施例22の化合物を、以下のようにしてPGF2 α拮抗薬活性に関して試験した。
Ca2+信号
ヒトのFP受容体で形質移入したHEK細胞を、37℃における約1分間のトリプシン0.05%/0.53mMEDTA(HBSS(Gibco, Grand Island, NY)中)を用いた処理により培養フラスコから除去した。ウシ胎仔血清の10%DMEM溶液5mlを添加することによりタンパク質分解活性を停止させた。140mMのNaCl、50mMのKCl、1mMのMgCl2、1.5mMのCaCl2、10mMのHEPES:TRIS、5mMのグルコース、5mMのピルビン酸ナトリウム、0.1%のウシ血清アルブミンを含むハンクス液(pH=7.4)中で細胞を連続して洗浄した。洗浄液の遠心分離は室温において200gで15分間実施した。細胞数を数え、前述の液中に再び懸濁させ、37℃において30分間、振盪する水浴中で2×10−6MのFura2/アセトキシメチルエステルを用いて培養させた。次いで細胞を前述のような媒体で洗浄し、2×10−6細胞/mLの濃度で再び懸濁させた。次いで、0.5mLの細胞懸濁液のアリコートをオートキャップ微小管に入れると、細胞内の遊離Ca2+濃度([Ca2+]i)の実験測定当たり106の細胞を提供した。
【0025】
ともに10nmのスリットで、それぞれ340及び492nmの励起及び発光波長において、蛍光をPerkin−Elmer LS−5蛍光分光光度計で測定した。各実験測定において、106の細胞を洗浄(5分間に200×g)し、2mLのキュベット中で120mMのNaCl、6mMのKCl、1mMのMgSO4、1.5mMのCaCl2、20mMのHEPES、1mg/mLのグルコース及び1mg/mLのピルビン酸ナトリウムを含む緩衝液をもちいて懸濁させた。頭上に設けられたパドル攪拌器により37℃に保持された温度で攪拌した。細胞をジギトニン(100mg/mLDMSOの濃度で10μL)で溶解させるとfmaxが得られた。EGTA(100mM)及びpHを8.5とするのに十分な量の10NのNaOHを連続して添加するとfminが得られた。
以下の表に示されるように、実施例22の化合物は、前述の米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号に開示されている化合物より大きいPGF2 α拮抗薬活性を有する。両特許の化合物から1−メチルエステルへの変換のような小さな変化が活性に大きな影響を及ぼすことにも注目されたい。すなわち、1−メチルエステルは対応する酸よりずっと活性が低い。
【0026】
【表1】
【0027】
作用薬17−フェニルPGF2 αによるFP受容体の刺激と関連させて、Ca2+信号に関して前述のように開示されているFP受容体拮抗薬の効果は、図4〜6に示されている。この分析の原理は、拮抗薬を用いた処理が作用薬に対する応答を弱めるであろうということである。このことが、示されているような17−フェニルPGF2 αの用量応答曲線の右方向への変位を創造する。
これらの化合物は、FP受容体に関して、作用薬、この場合17−フェニルPGF2 αと競争することにより拮抗薬効果を発揮する。
これらの研究においては、組み換えヒトFP受容体を使用した。それは認証された標的FP受容体である。ネコの虹彩は、以下の理由のためにそのような研究に適する分析物ではない。ネコの虹彩は、酸性及び中性のPGF2 α類似物の両方に非常に敏感であり、そのために前述の拮抗薬化合物はこの試料においてずっと弱い活性を示す。
本発明の化合物は、PGF2 α−媒介疾病応答にさらされていることが公知である種々の哺乳動物、例えば、ヒト、ネコ、及びイヌ等に、1日に1回又は2〜4回の投与の投薬計画で、約0.1乃至約100mg/kg、好ましくは約0.2乃至約50mg/kg、更に好ましくは約0.5乃至約25mg/kg(又は約1乃至約2500mg/kg、好ましくは約5乃至約2000mg/kg)の投薬量範囲内の有効量を経口的又は非経口的に投与しうる。
【0028】
活性成分は、創傷治癒等の局所用の形においては、調剤単位当たり約5乃至約500mgの式I、II又はIIIの化合物又はその混合物を含む錠剤、カプセル、溶液又は懸濁液のような調剤で使用しうる(0.01乃至5質量%の式I、II又はIIIの化合物、1日1〜5回治療)。それらは従来の方法で、生理学的に許容しうるビヒクル又はキャリヤー、賦形剤、バインダー、防腐剤、安定剤、香料とともに、又は薬学的用途に必要とされている鉱油のような局所用キャリヤーとともに配合されうる。
本発明の化合物はまた、末梢血管の疾病の治療に局所的に投与することも可能であり、それ自体をクリーム又は軟膏として配合しうる。
前述の記載は、本発明を実施するのに使用しうる特定な方法及び組成物を詳述し、考えられる最良の態様を表す。しかしながら、所望の薬学的性質を有する更なる化合物を類似した方法で調製しうること、及び開示された化合物がまた調製及び使用しうる異なる出発物質から異なる薬学的組成物を経て得られ、実質的に同一の結果が得られることは当業者には明らかである。したがって、前述の記載が明細書においていかに詳細に明らかであっても、その全ての範囲を限定すると解釈すべきではない。むしろ、本発明の範囲は、特許請求の範囲の法的解釈によってのみ規定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例1乃至8にしたがって調製した、本発明の新規化合物の調製に有用なシリルエーテル中間体の合成を記載する図である。
【図2】
実施例9乃至14にしたがって調製した、本発明の新規化合物の調製に有用なアセテート中間体の合成を記載する図である。
【図3】
実施例16乃至21にしたがって調製した本発明の新規化合物の一の合成を記載する図である。
【図4】
米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号の拮抗薬に関する用量応答曲線を記載する図である。
【図5】
米国特許第5,100,889号及び同第5,153,327号の拮抗薬の1−メチルエステルに関する用量応答曲線を記載する図である。
【図6】
実施例22の化合物に関する用量応答曲線を記載する図である。
Claims (23)
- 以下の一般式Iにより表される新規化合物及び薬学的に許容しうるその塩。
nは、0又は1乃至4の整数であり、
Rは、CO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6、P(O)(OH)2、CONHSO2R6、
R1及びR2は、独立して、H、R6、C1〜C6アルケニル、C1〜C6アルキニル、C3〜C7シクロアルキル、C4〜C12アルキルシクロアルキル、C6〜C10アリール、C7〜C12アルキルアリール基及びそれらのヘテロ原子置換誘導体(前記基中の1個以上の水素又は炭素原子は、ハロゲン、窒素又は硫黄含有基で置換されている)からなる群から選択され、
R3及びR4は、独立してH及びR6からなる群から選択され、かつ
XはR6、ヒドロキシ、N(R6)2、CON(R6)2、SR6、スルホキシ、スルホン、ハロゲン、COOR6、NO2、CN及びOR6(式中、R6は、C1〜C6アルキルである)からなる群から選択される。) - 前記mが、1又は2である請求項2記載の化合物。
- 前記nが、2乃至4である請求項2記載の化合物。
- 前記Rが、CO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6及びCONR3R4からなる群から選択される請求項2記載の化合物。
- 前記Rが、CO2H及びCO2R6からなる群から選択される請求項2記載の化合物。
- 前記R1及びR2が、H、R6、C3〜C7シクロアルキル及びC4〜C12アルキルシクロアルキルからなる群から選択される請求項2記載の化合物。
- 前記Xが、ハロゲンである請求項2記載の化合物。
- 前記Xが、フルオロである請求項8記載の化合物。
- 前記Xが、フルオロである請求項10記載の化合物。
- 活性成分として請求項1記載の化合物を含む、PGF2 α−媒介疾病応答の治療に有用な薬学的組成物。
- 前記化合物が、mが1又は2である化合物である請求項13記載の組成物。
- 前記化合物が、nが2又は4である化合物である請求項13記載の組成物。
- 前記化合物が、RがCO2H、CO2R6、CH2OH、CH2OR6及びCONR3R4からなる群から選択される化合物である請求項13記載の組成物。
- 前記化合物が、Rが、CO2H及びCO2R6からなる群から選択される化合物である請求項16記載の組成物。
- 前記化合物が、R1及びR2がH、R6、C3〜C7シクロアルキル及びC4〜C12アルキルシクロアルキルからなる群から選択される化合物である請求項13記載の組成物。
- 前記化合物が、Xがハロゲンである化合物である請求項13記載の組成物。
- 前記化合物が、Xがフルオロである化合物である請求項19記載の組成物。
- 前記化合物が、Xがフルオロである化合物である請求項21記載の組成物。
- 慢性関節リウマチ及び乾癬、生殖障害、気管支の疾患(喘息)、過度の骨の損傷(骨粗鬆症)、消化性潰瘍、心臓病、血小板凝集及び血栓症に関する炎症反応を治療するのに有用な請求項12記載の薬学的組成物。
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