JP2004508757A - カラースライダーバーを提供する再生装置 - Google Patents

Abstract

ＴＶプログラムのような、整然とした情報ユニットを再生するための装置に関する。本装置は、ディスプレイユニット上の情報ユニットのレングスディスプレイを生成するための表現ユニットを備えている。レングスディスプレイは、連続する部分に分割される。部分は、情報ユニットにおける位置に対応する。レングスディスプレイは、マーカをさらに備える。本装置は、連続する部分に沿ってマーカを移動するためのコマンドを受信するためのユーザ使用可能な入力ユニット、マーカが位置する部分を決定するための手段、及び決定された部分により示される位置で情報ユニットの再生を可能にする手段をさらに備える。レングスディスプレイの部分は、少なくとも１つのビジュアルパラメータを有している。ビジュアルパラメータは、該部分に対応する情報ユニットの少なくとも１部から決定されるパラメータを表している。

Description

【０００１】
［発明の分野］
本発明は、整然とした情報ユニットを再生するための装置に関する。かかる装置は、ディスプレイユニット上の情報ユニットのレングスディスプレイを生成するための表現生成手段を有している。かかるレングスディスプレイは、連続する部分に分割される。この部分は、情報ユニットにおける位置に対応する。
本装置は、連続する部分に沿ってマーカを移動するためのコマンドを受信するためのユーザ使用可能な入力手段、マーカが位置される部分を決定するための手段、及び決定された部分により示される位置で情報ユニットの再生を可能にするための手段をさらに備えている。
【０００２】
［発明の分野］
上記定義される装置は、Ｂｏｒｋｏ Ｆｕｒｈｔ， Ｋｌｕｗｅｒ Ａｃａｄｅｍｉｃ ｐｕｂｌｉｓｈｅｒ， １９９５“Ｖｉｄｅｏ ａｎｄ Ｉｍａｇｅ ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ”から知られている。ビデオプレーヤは、スクロールバーを有して記載されている。スクロールバーの長さは、ビデオプログラムの期間を表している。スクロールバーにおけるスライダーは、ビデオプログラムにおいて実際に表示される画像の位置を表している。
【０００３】
スクロールバーにおけるスライダーを移動することにより、ユーザはビデオプログラムにおけるいずれかの位置へ迅速にジャンプすることができる。ビデオクリップ又はオーディオトラックを表示するためのコンピュータプログラムでは、同じ原理が使用されている。スライダーは、クリップ、トラック又はプログラムにおける時間的な位置又は相対的な位置を示している。
【０００４】
ハードディスク、光ディスクレコーダ、及び大容量の記憶領域を有するハンドヘルド装置を備えた発展したセットトップボックスは、市場に出現してきており、消費者に対して、個人のオーディオ−ビデオアーカイブの収集及び作成に熱心にさせている。エンドユーザの観点から、マルチメディアデータベースの有効性は、該データベースがサポートする検索の容易さにより測られ、オーディオ−ビデオコンテンツのナビゲーション及びサーチのための適切なツールが提供されなければならない。
【０００５】
［発明の概要］
本発明の目的は、かかる情報ユニットにおける特定の位置を見つけるための改善された容易さを有する、整然とした情報ユニットを再生するための装置を提供することにある。
本発明による装置は、レングスディスプレイの部分が少なくとも１つのビジュアルパラメータを有することを特徴とする。かかるビジュアルパラメータは、かかる部分に対応する情報ユニットの少なくとも１部との関連性を有するパラメータを表している。
【０００６】
本発明は、以下の認識に基づいている。アクセスの容易性は、データ記憶を含む消費者の電子機器におけるキーとなる特徴である。したがって、ユーザインタラクションは、データを管理する装置の機能性と同様に重要である。ユーザは、特定の目的を考慮に入れない場合であっても、ビデオをブラウザ表示したいことがある。
【０００７】
プログラムを見る通常のリニアなやり方の一方で、プログラム内に「コンテンツ駆動のザッピング」を有することを望む。ハードディスクに基づくビデオレコーダは、該レコーダが即時のランダムアクセスを可能にするという利点を有する。ランダムアクセスにより、ビデオプログラムにおける特定の位置に即座にジャンプすることを可能にする。
【０００８】
スライダーバーは、再生を開始するための位置を選択するために使用されている。従来のスライダーバーのバックグランドは、たった１つの色を有している。ビデオプログラムのような、整然とした情報ユニットにおける特定の位置をユーザが見つけることを望む場合、ビデオプログラムにおける時間的な位置を知る必要がある。しかし、ユーザは、時間的に正確な位置を通常知らないだけでなく、ユーザが見つけようとする位置に関する情報さえも知らない。
【０００９】
例として、ビデオプログラムが記録されたフットボールの試合であるとする。通常、このフットボールの試合は、コマーシャルにより中断される。さらに、ゴールが記録された場合、音の強度が増加される。この例では、ユーザは、ユーザが探しているシーンのバックグランドの種類、シーンの音の強度、シーンの長さ、シーンでプレイしている選手等を知っている。全てのこれらのプログラムの部分の特徴は、個別に又は組み合わせてパラメータとして使用することができる。本発明によるレングスディスプレイのバックグランドの色は、少なくとも１つのこれらパラメータから決定される。
【００１０】
スライダーバーの部分を少なくとも１つのこれらパラメータの対応するビジュアルパラメータに与えることにより、ユーザは、ビデオプログラムにおける特定の位置をより迅速に見つけることができる。ユーザは、ビデオシーンの特徴に関連するビジュアルパラメータと共に、時間的に所望のシーンの位置を凡そ知っているので、かかるシーンをより正確に見つけることができる。
【００１１】
本発明の好適な実施の形態では、ビジュアルパラメータは、ディスプレイユニット上の色である。スクロールバーの部分の色は、かかる部分に対応するビデオプログラムにおける位置での画像の平均の色とすることもできる。しかし、１つ以上のビデオ画像から色のパラメータを決定するための他の適切な方法も存在する。
【００１２】
フットボールの試合の所与の例では、平均の色はフットボールの試合に関連した部分についてグリーンであり、中断に関連した部分について別な色を通常有する。スクロールバーのバックグランドにおける色の情報により、ユーザは、フットボールの試合の部分の開始に容易にジャンプして見つけることができる。
【００１３】
上述したように、オーディオもまた、ビデオプログラムにおける位置を見つけることをユーザに対して可能にするための情報を含んでいる。スクロールバーの部分は、低いオーディオレベルを有するビデオプログラムにおける位置に対応し、グリーンに色付けすることができる。高いオーディオレベルを有する部分は、赤に色付けすることができる。他の色の選択、又はより多くの色の選択もまた同様に適することができる。
【００１４】
本装置の別の実施の形態では、本装置は、情報ユニットから連続する部分の少なくとも１つのビジュアルパラメータを決定するための手段をさらに備えることを特徴とする。好ましくは、この部分のビジュアルパラメータは、ビデオ情報ユニットの記録の間に決定される。
【００１５】
たとえば、ドミナントカラー、及びサウンドトラックの音量といった自動的に抽出されたビデオ信号及びオーディオ信号のコンテンツ記述子は、色を使用して符号化し、スライダーのバックグランドにおいて垂直に色付けされたストリップとして表示することができ、記憶されたビデオマテリアルを通して、直観的なアクセス及びコンテンツ駆動のナビゲーションを可能にする。
【００１６】
本装置の別の実施の形態では、本装置は、伝送媒体を通して、連続する部分の少なくとも１つのビジュアルパラメータを受信するための手段をさらに備えることを特徴とする。この部分のビジュアルパラメータは、外部的に決定され、情報ユニットのブロードキャストと同時に送信することができる。しかし、ビジュアルパラメータは、たとえば、インターネットを介して取得することもできる。最後の状況では、シーンのタイプ（アクション、対話、人の活動等）のような、オフラインで、又は人間によりのみ決定することができる部分のビジュアルパラメータを受信することができる場合がある。
【００１７】
［発明の実施の形態］
本発明の実施の形態は、添付図面を参照して、例示を介してより詳細に記載される。
図１は、本発明の実施の形態によるレングスディスプレイを示している。このレングスディスプレイの左サイド２０は、情報ユニットの開始を表しており、レングスディスプレイの右サイド２２は、情報ユニットの終了を表している。さらに、このレングスディスプレイは、スライダー２４を含んでいる。
【００１８】
スライダー２４は、情報ユニットから読まれる情報の位置を表している。レングスディスプレイのバックグランドは、情報ユニットのコンテンツに関する更なる情報を与えるために使用される。バックグランドは、垂直なストリップに分割される。それぞれの垂直なストリップは、たとえば、ＴＶプログラムの１０秒のような、情報ユニットの一部を表しており、トゥルーカラー又はグレイスケールカラーである場合がある色を有している。
【００１９】
色は、情報ユニットの対応する部分のコンテンツと関連性を有している。その場合、情報ユニットは、ＴＶプログラムであり、垂直ストリップの色は、かかる垂直ストリップに対応するＴＶプログラムの一部の第１の画像の平均の色を決定することにより取得することができる。
【００２０】
色を取得するための別の適切な方法は、ドミナントカラーアルゴリズムである。バックグランドにおける色情報により、ユーザは、たとえば記録されたフットボールの試合におけるブレイクがどこであるかを知ることができる。これは、殆どの画像のドミナントカラーがグリーンであるために、画像スライダーのバックグランドの殆どがグリーンであるためである。ブレイクの間、色は、劇的に変化する。同様なやり方で、コマーシャルのブレイクが記録された映画において見つけることができる。
【００２１】
表すことができる代替的なコンテンツ情報は、たとえば、オーディオレベルである。音量を（たとえば）黄色から赤への色の範囲と記録する。赤の部分は、最も音量が多いシーンを示す。この方法は、ゴール又はチャンスを逃した時にリポータの音量が高いので、フットボールの試合の最も関心のある部分を発見するために、非常に有効であることがわかる。
【００２２】
図２は、本発明の実施の形態による装置を示している。装置２は、ビデオ番組を受信機、記録及び再生するためのビデオレコーダ、又はセットトップボックスの構成とすることができる。装置２の出力は、ビデオ番組のような、スクリーン表示情報に表示される信号を出力するための、図示しないディスプレイユニットと接続される。しかし、本装置は、セットトップボックス及びディスプレイユニットの結合からなる構成である場合もある。
【００２３】
本装置は、図示しない記憶媒体からビデオプログラムを読むための手段を備えている。この記憶媒体は、ハードディスクのような固定の媒体、或いはＤＶＤ又はＤＶＲのディスクのような取り外し可能な媒体とすることができる。
記憶媒体では、少なくとも１つの情報ユニットが記憶される。情報ユニットは、ＴＶプログラム又はオーディオトラックのような、いずれかのタイプの連続的な情報とすることができる。情報ユニットは、１つの記録セッションの間に記録されたブロードキャストのコンテンツである場合があるが、ＤＶＤディスクの全体の内容である場合もある。以下の記載では、情報ユニットは、ＴＶプログラムである。
【００２４】
本装置は、ＴＶプログラムのレングスディスプレイを生成するための表現生成ユニット６を備える。レングスディスプレイのバックグランドは、記憶媒体１２から読まれ、記憶媒体１２は、ＴＶプログラムが記憶される記憶媒体であることが好ましい。時間のレングスディスプレイのバックグランドは、ＴＶプログラムの記録の間に生成され、かかる記憶媒体に記憶されることが好ましい。そのために、本装置は、画像、オーディオマテリアル、かかる部分に対応するコンテンツ記述子又はテレテキスト情報から、少なくとも１つのパラメータを決定するためのＴＶプログラムの連続する部分を分析するための分析手段を備えている場合がある。
【００２５】
たとえば、ドミナントカラー又は平均の色は、ＭＰＥＧストリームにおけるｎ番目のＩフレーム毎に計算される場合がある。決定されたパラメータは、レングスディスプレイのバックグランドにおけるストリップのカラーを生成するために使用される。ＴＶプログラムの部分は、ＴＶプログラムの１０〜３０秒を表すことが好ましい。
【００２６】
たとえば、ドミナントカラー及びサウンドトラックの音量といった、ビデオ信号及びオーディオ信号の自動的に抽出されたコンテンツ記述子は、記憶されたビデオマテリアルを通した直観的なアクセス及びコンテンツ駆動ナビゲーションを可能にして、色を使用して符号化され、スライダーのバックグランドにおける垂直に色付けされたストリップとして表示される。
【００２７】
しかし、サービスプロバイダは、時間のレングスディスプレイにおいて使用されるバックグランドを要求に応じて供給する場合がある。この場合、バックグランドは、人のプレイ、アクションの種類（歩き、ドライブ、水泳等）、アクションの場所（家、車、公園等）のような、ＴＶプログラムの部分に関連した他の情報を含むこともできる。
【００２８】
バックグランドは、インターネットからのダウンロード、サービスプロバイダからのサーバにより取得することができる。しかし、ストリップのバックグランドの色は、ＴＶプログラムを搬送するブロードキャスト信号の部分とすることができる。バックグランドがＴＶプログラムと同時に送信される場合、本装置は、分析ユニットを必ずしも必要としない。
【００２９】
本装置は、レングスディスプレイに沿ってスライダー２４又はマーカを移動するためのコマンドを受信するためのユーザ使用可能な入力装置８をさらに備えている。ユーザ使用可能な入力手段は、左右に移動するボタンを有するリモートコントロールの構成とすることができる。しかし、いずれか他の適切な入力装置は、マウス、ジョイスティックのようなスライダーを移動するために使用することができる。
【００３０】
本装置は、時間のレングスディスプレイにおいてスライダーの位置を決定するためのユニット１０を備えている。この位置は、ＴＶプログラムにおける対応する位置を取得するために使用される。かかる位置は、かかる位置からＴＶプログラムの再生を開始するための読出し手段に供給される。
【００３１】
本装置により、ユーザは、ＴＶプログラムを通してブラウザ表示することができる。レングスディスプレイのバックグランドは、ビデオのコンテンツに関するある追加の情報をユーザに与える。かかる追加の情報により、ユーザは、ある特徴を有するＴＶプログラムの部分を見たり、見たいシーンをより迅速に見つけたりすることができる。
【００３２】
色を使用することによるコンテンツの情報の表現は、ビデオマテリアル及びオーディオマテリアルに関する低レベルの情報をユーザに与えるために有効である。色付けされたバックグランドにより、ユーザは、興味ある部分を見つけることができる。興味ある部分の検出は、アルゴリズムにより行われるだけではなく、ユーザにも残されているので、検出は失敗する筈がない。ユーザが探している部分を即座に選択しない場合、ユーザにとって興味ある情報の部分をおそらく選択している。
【００３３】
図３は、カラースライダーを取得するための方法を示している。ｎ個の連続するビデオフレームの各グループは、コンテンツの特定の記述を符号化する色を関連付けている。これらの色は、従来のスライダーのバックグランドにおける垂直なストリップをとして表されている。色は、コンテンツの記述及び特徴の各レベルを表すために使用される場合がある。また、色の組合せ役割は、情緒レベル又は主題レベルでビデオのコンテンツの表現を定義するために適用することができる。同じ原理は、色を取得するためにオーディオ信号に基づいて使用することもできる。
【００３４】
画像のドミナントカラーの抽出について、公知のアルゴリズムを以下のように使用することができる。
・最も頻度が高い色の重み付け平均
・一般化Ｌｌｏｙｄアルゴリズム（ＧＬＡ）に基づいたクラスタリング技法
・平均色
カラーブラウザのために、平均色は最良の結果を与える。他の上記アルゴリズムと比較して、低い計算コストを有する。
【００３５】
カラースライダーに適用するとき、連続するビデオフレームのドミナントカラーは、迷惑な雑音の影響を生じる僅かな差を与える可能性がある。コンテンツにおける変化によりセグメントの認識においてユーザを助けるために、スライダーが別個の色付いた領域に分割されるまで、連続する非常に類似した色間の差を平滑化することができる。
【００３６】
図４は、下のスライダーで使用される平滑化フィルタは雑音を除去し、異なるプログラムセグメント間で区別するのに役立つことを示している。これを得るために、色空間の粗量子化を使用することが可能であり、スライダーが制限された範囲の色のみを表示するようにする。
【００３７】
この技法を適用する主要な問題は、色空間の選択であり、その離散化の選択である。線形量子化は計算が容易であるが、選択された色空間が知覚的に一様な適切さを欠く場合に、受け入れられない結果になる可能性がある。
この問題を克服するために、エッジ保存平滑化フィルタが使用される。２つの連続するフレームのドミナントカラーが比較され、それらの距離が固定された閾値以下である場合に、該カラーが平均化され、この平均値は連続する比較のために使用される。
【００３８】
現在の平均とある色の間の距離が閾値を超える場合、最後の色を含む新たな色が作成される。このアルゴリズムは実現されており、ユークリッド距離を使用してＲＧＢ色空間及びＹＣｂＣｒ色空間についてテストされ、色の類似性が評価される。
【００３９】
ＹＣｂＣｒ色空間は、近似的に、知覚的に一様であるという事実により、最良の結果を与えている。２つの色が類似するかを判定するために使用される閾値は、ブロードキャストＴＶプログラムにより実験を行うことにより調節される。
【００４０】
図３は、一般化Ｌｌｏｙｄアルゴリズムにより計算されたドミナントカラーを使用して得られたカラースライダー、及び平滑化技法の適用後の同じスライダーの例を示している。平均からのその距離が所定の閾値以下の場合に、クラスタにおける色を含むことは、色が緩やかに変化する場合に乏しい結果となる。この制限を打破するために、より洗練されたクラスタリングアルゴリズムを適用することができる（すなわち、一般化Ｌｌｏｙｄアルゴリズム）。
【００４１】
スライダーにおける新たな色領域を作成することを決定するために連続する色の平均を使用する代わりに、領域（全ての歪み）における全ての色に対する平均からの距離の総和が使用されるべきである。この全体の歪みが閾値を超える場合、この領域は、２つの異なる色付いた領域に分割されなければならない。
このアプローチは、ＧＬＡ繰返しにより作成されたクラスタにおけるその画素が隣接するストリップの領域に属さなければならないという追加の制約により、一般化Ｌｌｏｙｄアルゴリズムをスライダーにおける垂直ストリップの色に適用することと等価である。
【００４２】
平均色の低コストのアルゴリズムを使用して得られたスライダーには、明るさの不足を与え、ブラウン、グレイの色相になる傾向がある。これは、単なる平均では、全ての色が一様に重み付けされるという事実による。より正確なドミナントカラーの計算が使用される場合、結果が向上されない場合がある。
【００４３】
画像においてドミナントカラーとして人間が知覚するものは、容易にモデル化することができない埋め込まれた意味上の情報もより影響される。しかし、より広い色範囲を得るために、心理学的に吹き込まれたモデルを適用して、人間の知覚に従い色を重み付けすることができる。
【００４４】
ビデオフレームあたり１つのドミナントカラーが比較的乏しい情報を提供すると思われる場合であっても、実験的な結果は、ブロードキャストされたＴＶプログラムにおける有効なきっかけを作成することが十分であることを示す。ビデオナビゲーション及び特定のセグメントの検索における他の従来のツールに比較して、カラーブラウザの利用性に関する公式なテストが進行される。テストは、有望な結果を与えている。
【００４５】
ドミナントカラーのスライドバーにより、ユーザは、たとえば、フットボールの試合におけるブレイクといったビデオコンテンツにおける変化を一見して見ることができる。これは、殆どのスライダーのバックグランドがグリーンであり、ブレイクの間に劇的に変化するためである。色の殆どは、通常の試合のアクションに対応するグリーンの色相である。興味あることが起こったとき、カメラは選手にズームインし、グリーンが褐色を帯びたストリップにより中断される。
【００４６】
異なる部分のビデオプログラムにおける変化は、効果的に視覚化することができる。カラースライダーにより、ユーザは、試合の開始を一見して認識することができる。これは、ヘディング、及びスタジオで記録されるリポートが続き、これらがスライダーバーにおける別の色を有するからである。また、カラースライダーにより、ユーザは、番組におけるコマーシャルのブレイクを識別することができる。コマーシャルのブレイクは、高いレートの色の変化、及び黒いフレームの存在により特徴付けられる。
【００４７】
ユーザは、コマーシャルのブレイクを発見し、スキップすることを決定することができ、また、開始或いは特定の番組セクションに直接ジャンプすることができる。現在のコマーシャルのブレイク検出器は、製品により必要とされる信頼性とはかけ離れている。カラースライダーが設けられたシステムは、ユーザにコマーシャルのブレイクをスキップする決定を許可し、決して失敗する筈がない。
【００４８】
ユーザの好みのシリーズのタイトルのパターンを認識できるようになり、コマーシャルのブレイク又は他のフィート数により先行される場合であっても、ユーザが望むものを直接ジャンプして見ることができる。色は、グラフィカルインタフェースをより訴えさせ、ユーザは、好奇心を離れて特定の色を見る。
【００４９】
ユーザインタラクションの観点から、表現されたプログラムの全体の期間内の絶対的又は相対的な時間的な位置を色に関連付けることは重要である。カラースライダーは、フレームに関する情報をそのバックグランドに具現化するので、その長さは、ビデオ系列の期間に相関する。それぞれの固有の色に関連するフレームの数は、スライダーの細分性を決定する。
【００５０】
全てのビデオセグメントについて固定された時間スケールを、その期間とは独立にユーザに与えることは、異なる番組内の色のパターンを認識するようなることができるという利点を有する。ユーザは、スライダーにおける物理的な長さを固定された時間量に関連付けし、これは、ビデオコンテンツを通してのナビゲーションに役立つ。たとえば、同じプログラムの異なるエピソードのタイトルは、所定の期間を通常有しており、固定された時間スケールが存在する場合、スライダーにおける固定されたレングスに関連付けされる。
【００５１】
固定された時間スケールを得るために、固定されたレングスの２つのカラースライダーを使用することが可能である。第１のカラースライダー５２は、全体的なビデオコンテンツを表し、異なる期間のビデオセグメントについて異なる時間スケールを有することができる。第２のカラースライダー５４は、全てのビデオセグメントについて、固定された時間スケールを好ましくは有しており、第１のバーのズームイン部分５６を表している。
【００５２】
共に、２つのスライダーは、カラーブラウザと呼ばれる。ユーザは、両スライダーと相互作用することができる。全体の内容を表すスライダーのカーソル（ウィンドウ５６）を移動することにより、ユーザは、ビデオクリップ内で細分性の粗い等級により移動することができる。これは、非常に小さな労力で内容の完全な概要を有する長いビデオセグメント全体を移動することができることを意味する。関心のあるセグメントをユーザが一旦見つけると、第２のカラースライダーにおけるワイパー５８を使用することにより、該セグメントを更に調べることができる。
【００５３】
上述した本発明の実施の形態は、ビデオマテリアルを通して、ブラウジングに関連する。しかし、本発明は、ＣＤプレーヤのようなオーディオ信号を再生するための装置にも適している。本発明によるオーディオ信号を再生するための装置は、スライダーバーを表示するためのディスプレイユニットをさらに備えている。
【００５４】
オーディオスライダーは、全体としてオーディオトラックの表現であるユーザインタフェースコンポーネントである。スライダーバー上のスライダーは、レンダリングプロセスの進展を示すものである。所与の瞬間で、その時間でレンダリングプロセスを処理するオーディオトラックの部分の相対的な位置を示している。
【００５５】
オーディオ スライダーバーは、オーディオトラックをナビゲーションするために使用することができる。スライダーをスライダーバーの所定の位置に配置することにより、たとえば、スライダーをドラッグすることにより、又はスライダーナビゲーションボタンを操作することにより、レンダリングプロセスは、スライダーの新しい相対的な位置に対応するトラックにおける位置に移動することができる。
【００５６】
オーディオ信号の連続する部分のオーディオ特徴に関連するビジュアルパラメータを追加することにより、スライダー上のオーディオトラックのより意味のある表現は、オーディオトラックをナビゲーションし、オーディオトラックの特定の部分をターゲットにする手助けをすることができる。前提条件は、トラックを構築するセグメント上の幾つかの情報が利用可能であることである。
【００５７】
この情報は、たとえば、ビート検出、輪郭マッピング、パターンマッチングのようなオーディオ特徴マッピングにより、スポット上で予め決定し、ユーザ定義又はユーザ生成することができる。予め決定された情報は、オーディオ多重の部分として伝達するか、又は個別ファイルのような個別のデータ構造で伝達することができる。ユーザ定義又はユーザ生成された情報は、アプリケーションがそれに従うかに依存して、同じやり方で記憶することもできる。
【００５８】
オーディオ スライダーバーに付加されるビジュアルパラメータの形式は、静的又は動的とすることができる。
静的なビジュアルパラメータは、意味を伝達する所定の外観をスライダーバーに与える。図６に、静的なビジュアルパラメータを有するスライダーバーの第１の例が示されている。たとえば、ｉｎｔｒｏ、ｓｔａｎｚａ及びｃｈｏｒｕｓを示しているオーディオトラックの要約的な解釈は、スライダーに重ね合わせ又は統合される。
【００５９】
静的なビジュアルパラメータを有するスライダーバーの第２の実施の形態では、スライダーバーのセグメントの色及び／又は影の強度の変化は、オーディオにおけるそれぞれの特徴（たとえば、リズム、統合された振幅）に対応している。スライダーバーの第３の実施の形態では、スライダーバーは、オーディオにおける特徴と一直線に成形されている。例は、図７に与えられている。
【００６０】
ダイナミックビジュアルパラメータを使用するとき、スライダー又はポインティング装置がスライダーを移動することなしにスライダーの所定の部分を示すと直ぐに見えるようにするものにより、意味は伝達される。これは、ポップアップアイコン、又は現在示されている特徴又は構成要素を表す形状により行うことができる。スライダーバーのバックグランドは、オーディオ信号における個々のセグメントを既に区別している。
【００６１】
図８に、実施の形態が与えられている。図９は、ビジュアルパラメータを動的に使用する別の実施の形態を示している。
この実施の形態では、スライダーバーの領域９２は、スライダーバー上のアイコンをカラーリング、シェーディング又はモーフィングすることにより示すために使用される。なお、セグメントを表すシンボルの代わりに、ｉｎｔｒｏ、ｓｔａｎｚａ、ｃｈｏｒｕｓ等といった、テクスチャ情報を使用することもできる。また、たとえば、テンポ、ピッチといった他のオーディオ特徴は、意味をスライダーバーに付加する基礎として使用することができる。
【００６２】
ＣＤ−ＤＡは、オーディオトラックをインデックス付けするためのオプションを提供する。このインデックスにより、オーディオトラックにおいてインデックス付けされたポイントに即座にジャンプすることができる。このセグメントを順番に使用して、意味をオーディオスライダーに付加することができる。これは、インデックスとデータベースを結合することにより行うことができる。
【００６３】
データベースは、インデックス付けされたセグメントについてのエントリとセグメントのないように関連した情報を含んでいる。このデータベースは、ＣＤ−ＤＡのデータ部分、たとえば、サブコード又はＣＤ−ＤＡコンテンツの後のデータトラックに記憶することができる。しかし、データベースは、インターネット又は他の適切なデータキャリアを介して、サービスプロバイダにより供給することもできる。
【００６４】
ＭＰＥＧマルチプレックスは、フレームインデックスを組み込むためのオプションを提供する。このインデックステーブルにおける各エントリは、そのポイントからのオーディオに前方に権限を与える追加の情報を有することができる。サンプル実現は、拡張されたアクセステーブルである。同じ権限が与えられたインデックスは、個別のファイル、コンテンツのテーブル又はプレイリストに代替的に記憶することができる。権限が与えられたＭＰＥＧタイムアクセステーブルの実現の実施の形態は、表１に示される。
【表１】

パラメータａｕｄｉｏ＿ｑｕａｌｉｆｉｅｒ（）の実現は、表２に示される。
【表２】

パラメータａｕｄｉｏ＿ｑｕａｌｉｆｉｅｒ（）は、以下のように定義される。
【００６５】
ｓｅｃｔｉｏｎ＿ｓｔａｒｔ：新たなセクションの開始を示す。
値　　　　意味
０　　　　変化なし
１　　　　新たなセクション開始。
【００６６】
ｓｅｃｔｉｏｎ＿ｔｙｐｅ：セクションタイプを示す。
値　　　　意味
０　　　　ｒｅｓｅｒｖｅｄ
１　　　　ｉｎｔｒｏ
２　　　　ｓｔａｎｚａ
３　　　　ｃｈｏｒｕｓ
４　　　　ｅｘｔｒｏ
５．．．７　ｒｅｓｅｒｖｅｄ。
【００６７】
ｓｅｃｔｉｏｎ＿ｓｈａｄｅ：セクションシェードを示す。
値　　　　意味
０　　　　　　なし
１　　　　　　１００％ホワイト
２　　　　　　９０％ホワイト、１０％ブラック
・・・
６　　　　　　グレイ：５０％ホワイト、５０％ブラック
・・・
１０　　　　　１０％ホワイト、９０％ブラック
１１　　　　　１００％ブラック
１２．．．１５　ｒｅｓｅｒｖｅｄ。
【００６８】
上述したデータ構造は、情報信号と共に光ディスクのような記録キャリアに記録することができる。記録キャリアは、予め記録されたタイプのものとすることができる。情報信号及びデータ構造は、伝送信号を得るように結合することができる。この伝送信号は、衛星コネクション、電話ライン、ケーブルコネクションのような、いずれか適切な伝送媒体を介して伝送することができる。
【００６９】
本発明はその好適な実施の形態を参照して記載されたが、これらは限定するものではない例であることを理解されるべきである。したがって、特許請求の範囲により定義されたような本発明の範囲から逸脱することなしに、当業者は様々な変更例を考案することができる。
【００７０】
例として、レングスディスプレイのバックグランドは、上部及び下部に分割することができる。ストリップの上部は、かかるストリップに対応する画像のドミナントカラーを表し、ストリップの下部は、かかるストリップに対応する画像の音量を表すことができる。上部及び下部を結合することにより、ユーザは、より正確にプログラムの部分を見つけることができる。
【００７１】
バックグランドの部分は、ストリップとして他の構成を有することもでき、したがって、該部分は共に、バックグランドが平面のシーンを表す印象をユーザに与えることができる。さらに、ブラウザの表示された色の魅力は、所与の値以下である輝度値を考慮し、固定又はリニア／ノンリニアなやり方を使用して、輝度値が閾値を超えることにより向上することができる。
【００７２】
スライダーの平滑化閾値は、細分性のレベルに適応して実現することができる。たとえば、１つのスライダーに表示される長い系列について、平滑化要素は、記憶されているコンテンツの粗い概要を与えるために増加されるべきである。コンテンツの部分へのズームについて、平滑化要素は、より良好な詳細を示すために減少されるべきである。
【００７３】
オーディオ記述子及びビジュアル記述子は、１つカラーブラウザに統合することができる。１つのアプローチは、音量レベル（又は別のオーディオ記述子）により、輝度レベルを制御することである。たとえば、高い音量レベルは、明るい色領域となり、低い音量レベルは、暗い色領域となる。代替的なオプションは、音量レベルにより１つの色のパラメータを制御することである。たとえば、音量レベルは、所定の閾値を通過し、領域は予め定義された通常の色において表示される。
【００７４】
ジャンル情報が利用可能な場合には、すなわち、電子番組ガイドから、カラーブラウザパラメータ（閾値、記述子等）が特定のジャンルに適応される。たとえば、サッカーの試合では、ドミナントカラーがグリーンの色相であるので、非グリーンの色相がハイライト表示される。
【００７５】
ドミナントカラーの生成は、ビデオフレームにおけるその位置に従い色情報を重み付けすることにより改善することができる。フレームの中央は、人間の観察を主に惹き付けるので、各ビデオフレームの中央の領域における色は、周辺の領域における色よりも大きく重み付けすることができる。
【００７６】
関心のある対象は、殆どがフォアグランドにおいて時間移動することである。バックグランドは、視聴者にとって重要性が低い。ビデオフレームに画像セグメンテーション技法を適用することにより、バックグランド及びフォアグランドについて、個別の記述子を抽出することが可能である。カラーブラウザは、フォアグランドの情報のみ、又両特徴が重み付けされた値を表示することができる。
【００７７】
別の可能性は、スライダーを水平に２つに分割することである。一方は、フォアグランド記述子を表示し、他方は、バックグランドの特徴である。バックグランド及びフォアグランドを区別するために、各ビデオフレームに対して高価な対象セグメンテーションを適用する代わりに、ビデオマテリアルがＭＰＥＧフォーマットに圧縮されている場合、埋め込まれた動き情報を使用することが可能である。
【００７８】
ＭＰＥＧ１及びＭＰＥＧ２デジタルビデオフォーマットについて、Ｐ及びＢフレームについて符号化された動きベクトル使用することが可能である。ＭＰＥＧ４デジタルビデオフォーマットについて、シーンに存在する対象に関する情報を直接使用することが可能である。動きベクトルが使用される場合には、スライダーバーのバックグランドは、シーンにおける動きの量について示すことができる。この実施の形態により、ユーザは、穏やかなシーンと騒々しいシーンを区別することができる。
【００７９】
カラーブラウザとのユーザインタラクションは、オーディオ−ビデオセグメントにおける現在の位置を示すカーソルを移動することに基づいている。ポインタ装置（たとえば、マウス、タッチスクリーン）が利用可能でない場合、インタラクションは、（たとえば、リモートコントロールの）フォワード／バックワードボタンの使用に制限することができる。ユーザがフォワード／バックワードボタンを押し続けるとき、カーソルのスピードが色の一様性に依存させることができる。一様に色付けされた領域では、カーソルは、異なる色の領域に到達するまで加速される。
【００８０】
ユーザは、ズームイン及びズームアウトである２つの追加の制御により、カラーブラウザの２つのスライダーのズームレベルを調節することができる。この様にして、ユーザは、異なるレベルの細分性でオーディオ−ビデオコンテンツを通してブラウジングすることを決定することができる。
【００８１】
カラーブラウザは、スクローリングの間に現れる特定のイベントをハイライト表示する追加のアイコンにより拡張することができる。かかるイベントの例は、フットボールの試合のゴール、シーン変化、乱闘シーン、アクションシーン、恋愛シーン等とすることができる。フェース検出アルゴリズムを適用し、シーンを演じている現在の俳優の顔を現すアイコンを示すことでさえも可能である。アイコンの代わりに、勿論、俳優をスライダーにおける異なる色により示すこともできる。
【００８２】
ブラウザにおける更なる記述を含むために、ポップアップアイコンの使用の代わりに、これら記述子を色で符号化し、通常のスライダーの上下の水平バーにおいて示すことができる。これらのバー又はマーカは、シーン、コマーシャルブロック、恋愛シーン、乱闘シーン等におけるユーザ変化を更に示すことができる。
【００８３】
動詞「備える」及びその派生語は、請求項に示された以外の構成要素又はステップの存在を排除するものではない。さらに、構成要素に前出する冠詞“ａ”又は“ａｎ”は、複数のかかる要素の存在を排除するものではない。請求項において、括弧内に配置される参照符号は、請求項の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明は、ソフトウェアと同様にハードウェアにより実現される場合がある。幾つかの「手段」は、ハードウェアの同じ項目により表される場合がある。さらに、本発明は、それぞれの新しい機能、及び該機能の組合せにおいて存在する。
【図面の簡単な説明】
【図１】
本発明の実施の形態によるスクロールバーを示す図である。
【図２】
本発明の実施の形態による装置を示す図である。
【図３】
デジタルビデオからのカラースライダーを取得する方法を示す図である。
【図４】
カラースライダーを平滑化した結果を示す図である。
【図５】
実施の形態の２つのスライダーバーを有するカラーブラウザを示す図である。
【図６】
スライダーに重ね合わせられるビジュアルインジケータを有する、実施の形態のオーディオスライダバーを示す図である。
【図７】
情報信号における特徴と一直線をなすスライダーバーを成形するとき、殆ど制限のない自由度を提供する、実施の形態のスライダーバーを示す図である。
【図８】
第１実施の形態によるダイナミックビジュアルスライダーバーを示す図である。
【図９】
第２実施の形態によるダイナミックスライダーバーを示す図である。

Claims (11)

1. 整然とした情報ユニットを再生するための装置であって、
   前記装置は、ディスプレイユニット上の情報ユニットのレングスディスプレイを生成するための表現生成手段を有し、前記レングスディスプレイは、マーカを含み、情報ユニットにおける位置に対応した連続する部分に分割され、
   前記装置は、前記連続する部分に沿って前記マーカを移動するためのコマンドを受信するためのユーザ使用可能な入力手段、前記マーカが位置される部分を決定するための手段、前記決定された部分により示される位置で前記情報ユニットの再生を可能にするための手段をさらに備え、
   前記レングスディスプレイの部分は、少なくとも１つのビジュアルパラメータを有し、前記ビジュアルパラメータは、前記部分に対応する前記情報ユニットの少なくとも１部との関連性を有するパラメータを表す、
   ことを特徴とする装置。
2. 前記ビジュアルパラメータは、ディスプレイユニット上の色の形式である、
   ことを特徴とする請求項１記載の装置。
3. 前記整然とした情報ユニットは、サンプルの系列を含み、前記サンプル系列は、連続的な前記部分に対応する、
   ことを特徴とする請求項１又は２記載の装置。
4. 前記整然とした情報ユニットは、ビデオ情報を含む、
   ことを特徴とする請求項１、２又は３記載の装置。
5. 前記ビジュアルパラメータは、前記決定された部分により示される位置に付属する少なくとも１つの画像の色情報から決定されるパラメータに対応する、
   ことを特徴とする請求項４記載の装置。
6. 前記ビジュアルパラメータは、前記決定された部分により示される位置に付属する少なくとも１つの画像の平均の色に対応する、
   ことを特徴とする請求項５記載の装置。
7. 前記整然とした情報ユニットは、オーディオ情報を含む、
   ことを特徴とする請求項１，２又は３記載の装置。
8. 前記ビジュアルパラメータは、前記決定された部分により示される位置に付属する前記オーディオ情報の少なくとも１つのオーディオサンプルから決定されたパラメータに対応する、
   ことを特徴とする請求項７記載の装置。
9. 前記ビジュアルパラメータは、前記決定された部分により示される位置に付属する前記オーディオ情報の音量に対応する、
   ことを特徴とする請求項８記載の装置。
10. 前記装置は、伝送媒体を介して、前記連続する部分の少なくとも１つのビジュアルパラメータを受信するための手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項１記載の装置。
11. 前記装置は、前記情報ユニットから前記部分の少なくとも１つのビジュアルパラメータを決定するための手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項１記載の装置。

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