JP2004508705A - 電気二重層を有する電解コンデンサー - Google Patents

電気二重層を有する電解コンデンサー Download PDF

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Abstract

本発明は、電気工学の分野に関し、そして電気二重層及び高い比エネルギーと出力の特性を有する電解コンデンサーの製造に使用できる。このコンデンサーは電力を高速で貯蔵し、そして放出できる。本発明の本質は、陰性分極電極(2)の固形活物質が、有機導電性ポリマーであるか、又は炭素又は有機ポリマー物質に基づく複合材料である、という事実に存在する。セパレーター(3)は更なる酸素分子を貫通させる孔を備える。前記陰性分極電極(2)は、ポリアニリン複合材料と活性炭物質から作製されるか、又は活性炭物質複合材料とポリピロールから作製される。非有機酸の水溶液、又はこれらの混合物の水溶液、又はこれらの塩の水溶液、又は酸と塩とのチキソトロープ混合物の水溶液、又は固体陽子導電性組成物の水溶液が、電解質として使用される。

Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、電気工学の分野に関し、そして電気二重層及び高い比エネルギーと出力の特性を有する電解コンデンサーの製造に使用できる。このコンデンサーは電力を高速で貯蔵し、そして放出できる。
この電解コンデンサーは、電気輸送電源として使用可能であり、ハイブリッド輸送手段の一部である補助励起装置として使用可能であり、内燃機関用の始動器として使用可能であり、そして種々のタイプの電子装置用電源として使用可能である。
【0002】
【発明の背景】
現在、電気二重層を備え、液体電解質を含み、そして大きな比表面積を有する種々の物質から造られる電極を含む電解コンデンサーが知られている(米国特許4,697,224,Int.Cl.H01G9/00,1987)。
また、電気二重層を備え、固体電解質を含み、そして大きな比表面積を有する種々の物質から造られる電極を含む電解コンデンサーが知られている(米国特許4,713,734,Int.Cl.H01G9/00,1987)。
【0003】
水酸化ニッケル及び活性炭‐繊維織物が陽性電極及び陰性電極としてそれぞれ使用されたコンデンサーは、特定のパラメーターの良好な値を示した。(WO97/07518,Int.Cl.H01G9/05,1997)。
このコンデンサーの最大電圧は1.4Vであり、この特定のキャパシタンス及びエネルギーは、それぞれ、46F/sm及び45J/smである。
【0004】
本発明に最も類似する従来の電解コンデンサーは、ハウジング、前記ハウジング内に設けられた陽性の非分極性電極及び陰性の分極性電極、これらの電極を分離する多孔質セパレーター、及び電解質を含み、前記陽性の非分極性電極の固形活物質(active mass)は二酸化鉛を含む、電気二重層を有する電解コンデンサーである(PCT/RU97/00353,Int.Cl.H01G9/00,1997)。
【0005】
前記陰性の分極性電極は炭素物質から作製される。
このコンデンサーの動作電圧の範囲は2.2÷0.8Vであり、比エネルギーは56.2J/g(270J/sm)である。
公知の形状で使用される前記セパレーターは150mm以下の厚さに造られる。
このコンデンサーの比エネルギーのパラメーターは他の公知のコンデンサーと比較して最高である。
【0006】
技術の急速な発展により、新規な固形活物質が電極の製造に使用される実質的に新形式の電解コンデンサーが提供されて、それらの用途の範囲が劇的に広げられた。
良好な結果が得られるのにもかかわらず、比エネルギーを増大させる問題、コンデンサーの出力特性の問題、及び広範囲に使用するためのコストを低減する問題が、依然として未解決のままである。
【0007】
【発明の要約】
電気二重層を有する本発明の電解コンデンサーによって解決される問題は以下の通りである。
即ち、エネルギー密度を増大させ、比出力特性を増大させ、漏洩の防止性を実現し、メンテナンスの必要性を省き、そして電解コンデンサーのコストを低減させることである。
【0008】
本発明の技術的成果は、電気二重層を有する電解コンデンサーを作製することによって達成され、この電解コンデンサーは、ハウジング、前記ハウジング内に設けられた陽性の非分極性電極及び陰性の分極性電極、これらの電極を分離する多孔質セパレーター、及び電解質を含み、前記陽性の非分極性電極の固形活物質は二酸化鉛を含む。本発明の前記電解コンデンサーにおいて、前記陰性分極性電極の固形活物質は有機導電性ポリマーであるか又は炭素と有機ポリマー物質に基づいて造られた複合材料であり、そして前記セパレーターは酸素分子の通過を補足する孔を有する。
【0009】
また本発明は、前記陰性分極性電極が、ポリアニリンと活性炭物質との複合材料から作製されるか、又は活性炭物質とポリピロールとの複合材料から作製されるか、又は導電性ポリマーのポリピロールから作製される、ことを特徴とする。
【0010】
また本発明は、無機酸の水溶液、又はこれら無機酸の混合物の水溶液、又はこれら無機酸の塩の水溶液、又は酸と塩とのチキソトロープ混合物の水溶液、又は固体陽子‐導電性化合物の水溶液が、電解質として使用されることを特徴とする。
【0011】
種々の電解質が前記電極を有するコンデンサーに使用可能であるにもかかわらず、無機酸又はこれらの塩の水溶液を使用することが好ましい。
また、本発明は、電気二重層を有する電解コンデンサーが漏洩防止性であることを特徴とする。
【0012】
陰性電極のキャパシタンスは、次の2つの平行処理の合計である。
a)電気二重層の形成。
b)レドックス反応。
一般に、レドックス反応は、電気二重層の充電及び放電の速度に比較して、進行速度が極めて低い。
活性炭物質において、レドックス反応のキャパシタンスは電気二重層のキャパシタンスよりも3〜5倍高いことが知られている。
【0013】
従って、コンデンサーのエネルギー及び出力特性を増大させるためには、a)陰性電極の比キャパシタンスを増大させ、b)陰性電極の全キャパシタンスに対する電気二重層のキャパシタンスの貢献度を増大させ、c)レドックス反応の速度を増大させること、が必要である。
本発明においては、有機化合物及び炭素物質に基づく種々の複合材料を利用できるため、前記条件は満たされる。
電気二重層を有する本発明の電解コンデンサーの本質を、以下の電極処理の構成及び特定の態様及び図面に基づいて説明する。
【0014】
【電気二重層を有する電解コンデンサーの最良の態様】
電気二重層を有する電解コンデンサーは、陽性の非分極性電極(1)、陰性の分極性電極(2)、セパレーター(3)、前記分極性電極の集電体(4)を含む。この電極装置は必要量の電解質(図示しない)を含浸され、そして電流リード線の気密シール(6)を備えるハウジング(5)内に設置される。コンデンサーは非常用バルブ(7)を備える。
【0015】
陰性の分極性電極(2)の固形活物質は炭素又は有機ポリマー物質を含有する複合材料を含む。
この複合材料は、炭素物質とは対照的に、レドックス処理に基づくキャパシタンスよりも著しく大きい電気二重層のキャパシタンスを有し、その結果、本発明の電解コンデンサーの比出力特性は大幅に増加する。
【0016】
充電及び放電される場合、前記陰性電極において、次の反応が進行する。
/e+H[S]⇔2H+[S]+2e,   (1)
ここで、H/eは、陰性電極の出力表面の表面近傍層中に存在する準自由電子(quasi−free electrons)と静電力によって相互に作用する陽子(H)から形成される電気二重層であり、H[S]は、弱結合の水素原子又は準自由の水素原子とのレドックス反応物である。
【0017】
陽性電極(3)において、硫酸水溶液を電解質として使用する場合、次の反応が進行する。
PbO+4H+SO 2−+2e⇔PbSO+2HO.   (2)
式(1)及び(2)から、陽性電極中において自由電荷キャリヤーが第2種の相転移の結果として生じ、そして陰性電極中において、これらは自由な状態又は弱く束縛された状態になることが分かる。
【0018】
陽性及び陰性の電極中の電荷の起源の性質が異なるため、電極中の電荷が遊離状態にある従来のコンデンサーとは反対に、本発明のコンデンサーは不均質である。
電気二重層を有する本発明の電解コンデンサーにおいては、電解質として、1.27g/smの密度を有する硫酸水溶液を用いた場合に、最良の結果が得られた。
【0019】
陰性電極(2)を、タイプA1−X(ここで、A及びBは成分の記号であり、xは複合材料質量の合計に対する成分Aの質量であり、そして1−xは複合材料質量の合計に対する成分Bの質量である)の2成分複合材料から、活性炭物質(主に、炭素‐繊維織物の形状の)、ポリアニリン、フェノール、ヒドロキノン及びポリピロールに基づいて、製造した。但し、xの値は0〜1の範囲を変化する。
得られた複合材料を濃硫酸中で電解処理することにより重合した。
【0020】
電解質として硫酸水溶液を使用する場合、電解コンデンサー(不均質である)中の陰性電極の電気二重層の種類は、充電及び放電の工程を通じて変化する。充電されたコンデンサーの陽性電極(1)の電位は水素電極電位に関して1.7Vであり、そして陰性電極(2)の電位はマイナス0.5Vである。
【0021】
陰性電極(2)の電気二重層は、電解質及び陰性電極の分離点の境界上に置かれた陽子と、出力表面の表面近傍層中に存在する自由電子と、から構成される。
充電されたコンデンサーの開路(VOC)の電圧は、
VOC=φ−φ=1.7V−(−0.5V)=2.2Vである。
放電する場合、陰性電極(2)の電気二重層の自由電子はPbO電極の陽電荷と再結合する。その結果、陰性電極の電位が増大し、そして放出された陽子は陽性電極に運ばれる。
【0022】
このプロセスは陰性電極(2)の電位が+0.4Vの値に達するまで進行する。前記電位値に到達した後に、陽子と電子によって生じた電気二重層は、完全に消滅し、そして新しい電気二重層がHSO イオンによって形成され、そして陰性電極(2)の表面近傍層中に自由な空孔が生成する。このプロセスは放電の終了まで進行する。
このプロセスは、全体として、次の式により特徴づけられる。
/e+HSO ⇔H+HSO /p+2e,   (3)
ここで、pは空孔の電荷である。
【0023】
本発明のコンデンサーの利点は、陰性電極(2)中の水素を再結合する能力が大きいことであり、これによりコンデンサーの漏洩は十分に防止され、そしてメンテナンスフリーが達成される。
充電の終了時又はコンデンサーを再充電する場合、水素は陽性電極から放出されるが、陰極電極からは実質的に放出されない。
【0024】
水素分子が陰性電極の多孔性空間中に移行した後、電気二重層の水素と陽子が再結合して、水が生成し、従って水素サイクルが実施される。
陰性電極中の水素の再結合速度はかなり高く、そしてその値はコンデンサー容量内の水素圧力に依存する。水素圧力を増大させると、水素の再結合速度が著しく増大し、前記耐漏洩コンデンサーの15〜20分間の完全充電が可能になる。
充電時に陽性電極(1)中に放出される水素の再結合速度を増大させるために、多孔質セパレーター(3)が使用され、このセパレーターはイオン以外にも、水素分子をかなり効率的に通過させる。
【0025】
コンデンサーを十分に充電させる場合、コンデンサーのハウジング(1)内の余剰のガス圧は60〜70kPaを超えないで、充電の終了後に、余剰の圧力は実質的に完全に30〜40分間で消滅する。
本発明のコンデンサーを連続的に循環させる場合(充電が15分間実施され、そして放電が30分間実施される)、前記容積内の余剰圧力は70kPaを超過しない。
【0026】
陰性電極(2)中の水素遷移速度を増大させるために、コンデンサー中の電解質量が正常化され、その結果、電気キャパシタンスを形成する方法に貢献することが小さい陰性電極(2)の大きな孔のかなりの部分が、電解質を充填されないで残留して、水素の急速な遷移を促進させる。
【0027】
実施例1
図1に示す構造のコンデンサーを作製した。
二酸化鉛(PbO)を含有する物質から造られた電極であって、質量が110gで、寸法が140×80×1.6mmである電極を、コンデンサー中において陽性(非分極性)電極(1)として使用した。
【0028】
ポリアニリンと活性炭繊維とから造られた複合材料(PaCf1−x)であって、質量が18gで、寸法が140×80×1.2mmである複合材料を、陰性(分極性)電極(2)として使用した。陰性電極(2)中のポリアニリンの含量は10%であった。陰性電極(2)の比電気キャパシタンスの値は1200F/gであった。
【0029】
鉛合金製の電流タップ(4)を備え、質量が13gで、寸法が140×80×0.1mmである陰性電極(2)は、2つの電気的に接続した部分から構成される。陰性電極(2)(その2つの部分)は、0.08mmの厚さのセパレーター(3)の箱の中に設置された陽性電極(1)の両面に押し付けられる。
密度が1.27g/smの硫酸の水溶液を電解質として使用した。電解質の容積は25smであった。
【0030】
この電極装置を、封止されたリード線(6)を備えたハウジング(5)内に設置した。
コンデンサーは非常用バルブ(7)を備え、このバルブは余剰のガス圧が許容値を超える場合に、ガスを内部から大気中に放出する。
十分に充電されたコンデンサーの電圧は2.21Vであった。コンデンサーを5Aの直流によって0.8Vのコンデンサーの電圧値まで放電すると、生成した比エネルギー(ハウジングの質量を考慮しないで)は216J/g(911J/sm)であった。
コンデンサーの質量及び容量は、それぞれ、190g及び45mである。
【0031】
陰性電極(2)の固形活物質中のポリアニリンの量を変化させると、Xを0から0.1〜0.15まで増加させた場合、比キャパシタンスは増加し、次いで徐々に減少し、そしてXが0.9になった場合、比エネルギー特性は最大値の1.3〜1.4倍まで減少する。
従って、最大の比キャパシタンスを得るためには、複合材料中のポリアニリンの最適量は10〜15%である。
【0032】
放電の初期及び末期におけるコンデンサーの内部オーム抵抗は8.2×10−3オームであり、そしてコンデンサーの1.45Vの電圧では、7.2×10−3オームまで減少した。
直流によって放電させた場合、陰性電極の電位は実質的に直線的に変化する(図3)。
しかしながら、Xを0.1〜0.15より低いか、又は大きい値まで変化させた場合、放電の末期において、陰性電極の電位は更に急速に低下することが観察される。
【0033】
この実施例から明らかなように、本発明のコンデンサーの比エネルギーは本発明に最も類似する対応の値よりも、質量で3.8倍も、また容量で3.37倍も上回ることが分かる。
【0034】
実施例2
実施例1で示した構造のコンデンサーを作製した。ポリピロールを前記炭素‐繊維織物(PpCf1−x)中に導入し、次いで電解重合を実施することにより、陰性電極(2)を製造した。
陰性電極(2)中のポリピロールの含量は18%であった。複合材料の陰性電極(2)の質量は21gであった。陰性電極の比キャパシタンスは1050F/gであった。密度が1.27g/smの硫酸の水溶液を電解質として使用した。
【0035】
本発明のコンデンサーの十分に充電された後の電圧VOCは2.09Vであった。コンデンサーを5Aの直流によって0.8Vの電圧まで放電すると、充電されたコンデンサーは35.2kJのエネルギーを発生する。前記質量及び容量(ハウジングの質量を考慮しないで)は、それぞれ、195g及び46mであった。
この素子の内部オーム抵抗は、放電の初期から末期までわずかに変化し、平均で、9.3×10−3オームであった。
【0036】
陰性電極(2)中のポリピロール量を0から80%まで変化させると、以下の結果が得られた。
即ち、Xを0から0.2まで増加させた場合、陰性電極の比キャパシタンスは620F/gから1050F/gまで増加する。その後、ポリピロール量を増加させた場合、比キャパシタンスは920F/gまで減少する。
最大の比キャパシタンスを得るためには、複合材料中のポリピロールの最適量は20%であることに注目すべきである。
【0037】
実施例3
大きな放電出力を得るために、薄い陽性電極(1)及び陰性電極(2)を有する電解コンデンサーを製造した。この陽性電極(1)は、17gの質量及び140×80×0.4mmの寸法を有する。4.7gの質量を有し、140×80×0.3mmの寸法を有する2つの部分から構成される陰性電極(2)の固形活物質は、0.45gのポリアニリンを炭素繊維の基質中に導入し、次いで重合することによって製造された。陰性電極の電流タップ(4)の寸法は140×80×0.1mmであった。
【0038】
コンデンサーの組み立て方法は実施例1の方法に準じて実施した。
コンデンサーの質量(ハウジングの質量を考慮しないで)は65gであった。密度が1.27g/smの硫酸の水溶液を電解質(6)として使用した。
25A、60A、及び100Aの直流によって0.8Vの電圧まで放電すると、本発明のコンデンサーは、それぞれ、6kJ、4.2kJ、及び3.1kJのエネルギーを発生する。
【0039】
100Aの直流で放電した場合の平均比出力は1.90W/gである。放電の初期及び末期におけるコンデンサーの内部オーム抵抗は、実質的に同じであって、5.2×10−3オームであった。
25Aより低い直流で放電させた場合、コンデンサーの電圧及び陽性電極(1)及び陰性電極(2)の電位は、放電時間に対して実質的に直線的な依存関係を有する(図4)。
【0040】
放電電流を更に増大させると、陰性電極(2)の電位の一次従属の崩壊、従って、コンデンサー電圧の一次従属の崩壊が生じる。
これは放電プロセスにおけるレドックス反応の参加と実質的に関係し、この反応速度は電気二重層の放電速度よりも低く、そして陰性電極の固形活物質が炭素物質からのみ構成されるコンデンサーにおいて多く生じる。
本発明のコンデンサーは高い放電出力を提供することができ、そしてその値は、電極製造技術が改良された場合に、実質的に高くなることが、実施例3から明白に分かる。
【0041】
実施例4
導電性ポリマーのポリピロールから成る陰性電極(2)を有する電解コンデンサーを製造した。
先ず初めに、ポリピロールに対し濃硫酸中で長い電解重合を実施する。洗浄及び乾燥の後に、寸法が140×80×0.4mmで、質量が3.56gの電極を作製した。
この陽性電極(1)(固形活物質のPbO)の質量は18gであり、寸法は140×80×0.4mmであった。
【0042】
コンデンサーの組み立て方法は実施例1(図1)の方法に準じて実施した。コンデンサーの質量は69gであった(ハウジングの質量を考慮しないで)。
1.27g/smの密度を有する硫酸の水溶液を電解質として使用した。十分に充電されたコンデンサーの電圧は1.98Vであった。
0.5Aの直流によってコンデンサーの電圧を0.8Vの電圧まで放電すると、その電気キャパシタンス及び生成したエネルギーは、それぞれ、4.6kF及び7.41kJの値を示す。
このコンデンサーの内部オーム抵抗は、実施例3で示したコンデンサーの内部オーム抵抗よりも2.4倍高い。
【0043】
放電出力を増大させた場合、生じたエネルギーの単調減少が発生し、そして50Aの電流で放電した場合(放電の平均比出力は0.78W/gである)、エネルギーは2.3kJに等しい。
放電電流が12Aよりも高い場合、陰性電極(2)の電位の一次従属からの偏差、そして、もちろん、放電時間に基づくコンデンサーの電圧の一次従属からの偏差が、発生し、そして放電電流が増加するにつれて、その偏差値も増加する。
陰性電極の製造技術が改良されると、内部オーム抵抗が減少し、比エネルギー及び比出力の特性が増大し、そして電圧の動作範囲が拡大することが、確実に実現するであろう。
【0044】
【産業上の利用可能性】
上述の実施例は、電気二重層を有する本発明の電解コンデンサーにおいて、陰性電極の固形活物質として複合材料又は導電性有機ポリマーを、二酸化鉛を含有する陽性電極と組み合せて使用した場合、そのエネルギー及び出力の特性は最類似物の対応する特性を超える、ことを示す。
【0045】
本発明のコンデンサーの蓄積エネルギー価格は、最類似物のそれよりも実質的に低下するであろう。何故ならば、陰性電極の複合材料の価格が活性炭物質の価格を超過しないためであり、また本発明の比エネルギーが最類似物のそれよりも3.8倍以上であるためである。
【0046】
本発明のコンデンサーは素子の並列接続及び直列接続の両方を達成することができ、また種々の値の動作電圧とキャパシタンスを得るために、その支持体上にコンデンサー電池を形成できる。
このコンデンサーは種々の形状及び構造の電極及びハウジングを備えることができる。
【0047】
開示された実施例は本発明のいくつかの特徴のみを示すが、これらに限定されない。明白で異なる技術的変更点を実施例中に導入すれば、コンデンサーの特徴を改良できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
電気二重層を有する電解コンデンサーの断面図を示す。
【図2】
図1のA−A線に沿う断面図を示す。
【図3】
5Aの充電電流による放電時間に対して、コンデンサー(U)の電圧と、Hg‐HgSO電極に対する陽性(φ+)及び陰性(φ−)電極の電位との依存関係を示す。
【図4】
25Aの充電電流による放電時間に対して、コンデンサー(U)の電圧と、Hg‐HgSO電極に対する陽性(φ+)及び陰性(φ−)電極の電位との依存関係を示す。

Claims (6)

  1. 電気二重層を有する電解コンデンサーであって、ハウジング、前記ハウジング内に設けられた陽性の非分極性電極及び陰性の分極性電極、これらの電極を分離する多孔質セパレーター、及び電解質を含み、前記陽性の非分極性電極の固形活物質は二酸化鉛を含み、前記陰性分極性電極の固形活物質は有機導電性ポリマーであるか又は炭素と有機ポリマー物質に基づいて作製された複合材料であり、そして前記陰性電極の大孔の一部は前記電解質で充填されておらず、従って、酸素分子が前記セパレーターの孔を通って更に通過できる、ことを特徴とする、前記電解コンデンサー。
  2. 前記陰性分極性電極はポリアニリンと活性炭物質との複合材料から作製されることを特徴とする、請求項1記載の電気二重層を有する電解コンデンサー。
  3. 前記陰性電極は活性炭物質とポリピロールとの複合材料から作製されることを特徴とする、請求項1記載の電気二重層を有する電解コンデンサー。
  4. 前記陰性電極は導電性ポリマーのポリピロールから作製されることを特徴とする、請求項1記載の電気二重層を有する電解コンデンサー。
  5. 無機酸の水溶液、又はこれら無機酸の混合物の水溶液、又はこれら無機酸の塩の水溶液、又は酸と塩とのチキソトロープ混合物の水溶液、又は固体陽子‐導電性化合物の水溶液が、電解質として使用されることを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載の電気二重層を有する電解コンデンサー。
  6. 前記コンデンサーは漏洩防止性であることを特徴とする、請求項1〜5いずれかに記載の電気二重層を有する電解コンデンサー。
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