JP2004507226A - ライゲーションおよび増幅の組み合わせを用いて標的核酸を検出するための方法 - Google Patents

ライゲーションおよび増幅の組み合わせを用いて標的核酸を検出するための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ライゲーションおよび増幅の組み合わせを用いる核酸配列の検出に関する。ライゲーションおよび増幅の組み合わせは、複数の核酸配列の検出を可能にする。本発明はまた、核酸配列を検出する際にアドレス可能支持体特異的配列を用いる方法、試薬、およびキットに関する。特定の実施形態において、本発明は、サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法を提供し、この方法は、検出されるべき各標的配列についてのプローブセットおよび必要に応じてライゲーション反応混合物を形成するためのライゲーション因子と、サンプルを組み合わせる工程を包含する。

Description

【0001】
本願は、米国出願番号09/584,905(2000年5月30日出願)、および09/724,755(2000年11月28日出願)(これらは共に本明細書中で任意の目的について参考として援用される)の一部継続出願である。
【0002】
(発明の分野)
本発明は一般に、ライゲーションおよび増幅反応の組み合わせを使用する核酸配列の検出に関する。本発明はまた、核酸配列を検出するための方法、試薬、およびキットに関する。
【0003】
(発明の背景)
1つ以上の配列を含むサンプル中の核酸配列の検出は、分子生物学において十分に確立された技術である。ヒトゲノムの配列全体は、すぐに公知になり、多数の遺伝的疾患の同定および検出、ならびに遺伝的疾患に対する素因について個体をスクリーニングすることが可能となる。さらに、癌および多数の感染性疾患(例えば、AIDSおよび肝炎)の検出は、診断用核酸配列の存在および非存在について生物学的サンプルをスクリーニングする工程を慣例的に包含する。核酸配列を検出することはまた、法医科学、親子鑑定、遺伝的カウンセリング、および臓器移植において重要である。
【0004】
頻繁に、配列検出は、低い標的コピー数に起因して阻まれる。標的配列は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、リガーゼ検出反応(LDR)、およびリガーゼ連鎖反応(LCR)のような従来の技術を使用して増幅され得、その後、ブロッティングまたはマイクロアレイ検出のような標準的な検出手順が続く。例えば、マイクロアレイを使用して、アレイ特異的配列を含むプローブを用いて作製されるLDR産物を検出する(Baranyら、PCT公開番号WO97/31256,1997年8月28日公開)。これらの従来の増幅技術の記載は、とりわけ、H.Ehrlichら、Science,252:1643−50(1991)、M.Innisら、PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press,New York,NY(1990),R.Favisら、Nature Biotechnology 18:561−64(2000)、およびH.F.Rabenauら、Infection 28:97−102(2000)において見出され得る。
【0005】
これらの基本的な増幅技術の1つのバリエーションは、多発性PCRであり、ここで、複数の標的配列が、プライマーの複数のセットを使用して同時に増幅される(例えば、H.Geadaら、Forensic Sci.Int.108:31−37(2000)およびD.G.Wangら、Science 280:1077−82(1998)を参照のこと)。別のバリエーションは、核酸配列差異を検出するためにLDRをPCRと組み合わせることを包含する(例えば、Msuihら、J.Clin.Micro.34:501−07,1996;米国特許第6,027,889号を参照のこと)。
【0006】
しかし、従来の核酸検出方法は、例えば、ハイスループットスクリーニングについて、特に標的配列がまず増幅されなければならない場合、わずらわしく、時間浪費であるか、または非実用的であり得る。高度に多重化可能であるサンプル中の複数の標的配列の同時検出のための、正確で、効率的なかつ低コストの方法、試薬およびキットについての増加する必要性が存在する。このような必要性が適用する分野には、遺伝子検査、疾患検出、および法医学が挙げられる。本明細書中に記載される発明を使用して、タイムリーで、確実な、かつ費用効率的な様式で、1つ以上の標的配列を検出し得る。
【0007】
(発明の要旨)
本発明は、ライゲーションおよび増幅反応の組み合わせを使用する、サンプル中の1つ以上の核酸配列を検出するための方法、試薬およびキットに関する。サンプル中の標的配列の存在および非存在についての診断である、増幅されたライゲーション産物は、特定の核酸配列を検出するように設計されたアドレス可能な支持体にハイブリダイズされる。あるいは、サンプル中の標的配列の存在および非存在についての診断である、特定の長さまたは分子量を含む増幅されたライゲーション産物は、特定の核酸配列を検出するために、分子量または長さまたは移動性に基づいて分離される。
【0008】
特定の実施形態において、サンプルは、好ましくはゲノムDNAを含む。例えば、複数の多形座位を含むがこれらに限定されないサンプル中で、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド配列(標的配列)の大規模な多発性分析は、本発明の範囲内である。
【0009】
特定の実施形態において、本発明は、サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法を提供し、この方法は、検出されるべき各標的配列についてのプローブセットおよび必要に応じてライゲーション反応混合物を形成するためのライゲーション因子と、サンプルを組み合わせる工程を包含する。プローブセットは、(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1のプローブ、および(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2のプローブを含む。各セットにおけるプローブは、相補的な標的配列上で、お互いに隣接してハイブリダイズする場合に、共にライゲーションに適している。さらに、各プローブセットにおける少なくとも1つのプローブは、プライマー特異的部分と標的特異的部分との間に位置するアドレス可能な支持体特異的部分をさらに含む。このライゲーション反応混合物は、少なくとも1サイクルのライゲーションに供され、ここで、適切な条件下で、隣接してハイブリダイズする相補的なプローブは、ライゲーション産物を形成するようにお互いに連結される。従って、ライゲーション産物は、5’プライマー特異的部分、標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分、および3’プライマー特異的部分を含む。
【0010】
ライゲーション反応混合物は、少なくとも1つのプライマーセットおよびポリメラーゼと組み合わせられ、第1の増幅反応混合物を形成する。このプライマーセットは、(i)ライゲーション産物の5’プライマー特異的部分の配列を含む、少なくとも1つの第1のプライマー、および(ii)ライゲーション産物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む、少なくとも1つの第2のプライマーを含む。プライマーセットの少なくとも1つのプライマーはさらに、レポーター基を含む。第1の増幅反応混合物は、少なくとも1つのレポーター基を含む第1の増幅産物を作成するために、少なくとも1サイクルの増幅に供される。第1の増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分は、適切な条件下で、支持体結合捕獲オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる。ハイブリダイズした産物のレポーター基は検出され、サンプル中の標的配列の存在を示す。
【0011】
他の実施形態において、サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法が提供され、この方法は、各標的配列についてのプローブセットおよび必要に応じて、ライゲーション因子と、サンプルとを組み合わせて、ライゲーション反応混合物を形成する工程を包含する。プローブセットは、(a)標的特異的部分を含む、少なくとも1つの第1のプローブ、および(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2のプローブを含む。各プローブセットにおける少なくとも1つのプローブは、アドレス可能な支持体特異的部分をさらに含む。各セットにおけるプローブは、相補的な標的配列上でお互いに隣接してハイブリダイズする場合、ライゲーションに共に適している。
【0012】
ライゲーション反応混合物は、少なくとも1サイクルのライゲーションに供され、ここで、隣接してハイブリダイズする相補的なプローブは、ライゲーション産物を形成するようにお互いに連結される。このライゲーション産物は、標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分、およびプライマー特異的部分を含む。このライゲーション反応混合物は、少なくとも1つのプライマーと組み合わせられ、伸長反応混合物を形成する。このプライマーは、ライゲーション産物およびレポーター基のプライマー特異的部分に相補的な配列ならびにポリメラーゼを含む。
【0013】
少なくとも1つのレポーター基を含む第1の増幅産物は、少なくとも1サイクルのプライマー伸長に伸長反応混合物を供することによって作製される。第1の増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分は、支持体結合捕獲オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる。レポーター基の検出は、サンプル中の対応する標的配列の存在を示す。
【0014】
他の実施形態において、プローブセットの第1または第2のプローブは、支持体上の捕獲オリゴヌクレオチドとハイブリダイズするのを可能にするか、あるいは固有の分子量もしくは長さ、または移動性(例えば、限定されないが、電気泳動移動性)を提供するように設計されたアドレス可能な支持体特異的部分をさらに含む。
【0015】
なお他の実施形態において、ライゲーションは、非酵素学的に行なわれる。限定されないが、非酵素学的ライゲーションは、化学的ライゲーション(「活性化」剤および/または還元剤の存在下での自己ライゲーションおよびライゲーション)を含む。非酵素学的ライゲーションは、結合されるべきプローブのそれぞれの3’末端および5’末端で、特異的な反応基を利用し得る。
【0016】
特定の実施形態において、一本鎖増幅産物(アドレス可能な支持体を用いるハイブリダイゼーションに適切である)は、限定されないが、非対称性PCR、非対称性再増幅、ヌクレアーゼ消化、および化学的変性を含むいくつかの代替的な方法によって作製され得る。このようなプロセスの詳細な説明は、とりわけ、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,Inc(1995年および補遺),Novagen StrandaseTM Kit insert,Sambrookら、Molecular Cloning,A Loboratory Manual,Cold Spring Harbor Press(1989),およびLittleら、J.Biol.Chem.242:672(1967)において見出され得る。
【0017】
本発明の特定の実施形態において、エキソヌクレアーゼ消化を使用して、増幅産物から一本鎖配列を生成するための方法が提供される。少なくとも1つの5’末端リン酸を含む増幅産物は、エキソヌクレアーゼと組み合わされて、消化反応混合物を形成する。消化反応混合物を、エキソヌクレアーゼが増幅産物の一本鎖を消化するのを可能にする条件下でインキュベートして、一本鎖のアドレス可能な支持体特異的部分を生成する。
【0018】
本発明の他の実施形態において、非対称性の再増幅についての工程を組み込むことによって、増幅産物から一本鎖配列を生成するための方法が提供される。第1の増幅産物は、両方ではないが、各プライマーセット由来の少なくとも1つの第1のプライマーまたは少なくとも1つの第2のプライマーのいずれかと組み合わされて、第2の増幅反応混合物を生成する。
【0019】
当業者は、これらの非対称性再増幅方法において、レポーター基が、第1の増幅反応混合物ではなく、第2の増幅反応混合物中のプライマーの成分であることを理解する。当業者はまた、さらなるポリメラーゼもまた、第2の増幅反応混合物の成分であり得ることを理解する。あるいは、第1の増幅混合物からの残りのポリメラーゼは、第2の増幅産物を合成するのに十分であり得る。
【0020】
次いで、第2の増幅反応混合物は、少なくとも1サイクルの増幅に供される。代表的に、一本鎖アンプリコンのみが、生成される。なぜなら、第2の増幅反応混合物は、各プライマーセット由来の第1または第2のプライマーのみを含むためである。レポーター基を含む一本鎖の第2の増幅産物は、支持体結合捕獲オリゴヌクレオチドとハイブリダイズされる。レポーター基の検出は、サンプル中の対応する標的配列の存在を示す。
【0021】
支持体結合捕獲オリゴヌクレオチドとハイブリダイズされ得るか、または分子量または長さまたは移動性によって分離され得る一本鎖配列を生成するためのプライマー伸長の使用は、本発明の方法の範囲内である。これらの方法に従って、第1の増幅反応混合物は、プライマーセット由来の少なくとも1つの第2のプライマーを含むが、第1のプライマーは含まない。従って、単一の増幅産物(ライゲーション産物の相補鎖)のみが生成される。ライゲーション産物のアドレス可能な支持体特異的部分の成分を含む増幅産物は、支持体結合捕獲オリゴヌクレオチドと直接ハイブリダイズする。あるいは、この増幅産物は、分子量または長さまたは移動性によって分離される。
【0022】
当業者は、一本鎖増幅産物がまた、非対称性PCRを使用して生成され得、ここで、各プライマーセットについての第1および第2のプライマーの両方が、一方のプライマーが他方のプライマーと比較して過剰な状態で提供されることを理解する。従って、上記のプライマー伸長プロセスとは異なり、二本鎖ライゲーション産物のいずれかの鎖は、どのプライマーが過剰に供給されるかに依存して、一本鎖産物を生成するために増幅され得る。
【0023】
他の実施形態において、以下を含む、ライゲーションに適切なプローブが提供される:5’末端、3’末端、標的特異的部分、プライマー特異的部分、およびプライマー特異的部分と標的特異的部分との間に位置するアドレス可能な支持体特異的部分。特定の実施形態において、非酵素学的ライゲーションについての適切な反応基をさらに含むライゲーションに適切なプローブが提供される。
【0024】
サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するためのキットがまた、本発明の範囲内である。特定の実施形態において、本発明は、サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するためのキットを提供し、このキットは、検出されるべき各標的配列についての少なくとも1つのプローブセットおよび必要に応じてライゲーション因子を備える。各プローブセットは、(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1のプローブ、および(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2のプローブを含む。各セットにおける第1および第2のプローブは、相補的な標的配列上で、お互いに隣接してハイブリダイズする場合に、共にライゲーションに適している。各プローブセットにおける少なくとも1つのプローブは、プライマー特異的部分と標的特異的部分との間に位置するアドレス可能な支持体特異的部分をさらに含む。
【0025】
他の実施形態において、ヌクレオチドプライマーおよびポリメラーゼのセットをさらに備えるキットが提供される。このプライマーセットは、(i)プローブの3’プライマー特異的部分に相補的な少なくとも1つのプライマーおよび必要に応じて(ii)プローブの5’プライマー特異的部分の配列を含む少なくとも1つのプライマーを含む。このプライマーセットの少なくとも1つのプライマーはさらに、レポーター基を含む。
【0026】
方法およびキットの他の実施形態において、ポリメラーゼは熱安定性ポリメラーゼであり、これには、Taq、Pfu、Vent、Deep Vent、Pwo、UITma、およびTthポリメラーゼおよび酵素学的に活性なこれらの変異体ならびに改変体が挙げられるがこれらに限定されない。これらのポリメラーゼの記載は、とりわけ、http://www.the−scientist.library.upenn.edu/yr1998/jan/profile1 980105.htmlにおいて見出され得る。
【0027】
特定の実施形態において、ライゲーション因子は、バクテリオファージT4またはE.coliリガーゼを含むがこれらに限定されない、リガーゼである。他の実施形態において、このリガーゼは、Taq、Pfu、およびThtリガーゼを含むがこれらに限定されない、熱耐性リガーゼである。当業者は、熱安定性または超熱安定性の原核生物、真核生物、または考古学的生物(archael organism)から単離されたものを含む、多数の他のポリメラーゼおよびリガーゼのいずれかが使用され得ることを理解する。本発明の方法およびキットのなお他の実施形態において、ライゲーション因子は、「活性化」剤または還元剤である。
【0028】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本明細書中で使用される節の表題は、組織的な目的のためのみであって、記載される内容を限定するとして解釈されない。本願において引用される全ての参考文献は、あたかも各参考文献が参考として詳細にそして個々に援用されるように、同程度に任意の目的のために参考として明確に援用される。同様に、配列表(明細書と共に最初に出願された)は、参考として援用される。
【0029】
(定義)
用語「ヌクレオシド」は、1’位のペントースに結合されている、プリン、デアザプリン、またはピリミジン核酸塩基(例えば、アデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミン、7−デアザアデニン、7−デアザグアノシンなど)を含む化合物をいう。ヌクレオシド塩基が、プリンまたは7−デアザプリンである場合、ペントースは、プリンまたはデアザプリンの9位の核酸塩基に結合され、そして核酸塩基がピリミジンである場合、ペントースは、ピリミジンの1位の核酸塩基に結合される(例えば、KornbergおよびBaker,DNA Replication,第2版(Freeman,San Francisco,1992))。本明細書中で使用される場合、用語「ヌクレオチド」は、ヌクレオシドのリン酸エステル(例えば、三リン酸エステル)をいい、ここで、エステル化の最も一般的な部位は、ペントースのC−5位に結合した水酸基である。本明細書中で使用される場合、用語「ヌクレオシド」は、ヌクレオシドおよびヌクレオチドを含む化合物のセットをいう。
【0030】
用語「ポリヌクレオチド」は、このようなポリマーのアナログ(二本鎖および一本鎖デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、それらのα−芳香族形態など)を含むヌクレオチドモノマーのポリマーを意味する。モノマーは、「ヌクレオチド間結合」(例えば、リン酸ジエステル結合)によって結合され、ここで、本明細書中で使用される場合、用語「リン酸ジエステル結合」は、このような対イオンが存在する場合、関連対イオン(例えば、H、NH 、Na)を含む、リン酸ジエステル結合またはそのリン酸アナログを含む結合をいう。ポリヌクレオチドが、文字の配列(例えば、「ATGCCTG」)によって示される場合はいつでも、他に示されない限り、ヌクレオチドは、左から右へ5’から3’で存在すること、および「A」はデオキシアデノシンを示し、「C」は、デオキシシチジンを示し、「G」は、デオキシグアノシンを示し、そして「T」は、デオキシチミジンを示すことが理解される。オリゴヌクレオチドを合成する方法の記載は、とりわけ、米国特許第4,373,071号;同第4,401,796号;同第4,415,732号;同第4,458,066号;同第4,500,707号;同第4,668,777号;同第4,973,679号;同第5,047,524号;同第5,132,418号;同第5,153,319号;および同第5,262,530号において見出され得る。オリゴヌクレオチドは、任意の長さであり得るが、好ましくは12〜40ヌクレオチド長、より好ましくは15〜35ヌクレオチド長、そして最も好ましくは17〜25ヌクレオチド長であり得る。
【0031】
ヌクレオシドおよび/またはポリヌクレオチドに関する「アナログ」は、改変された核酸塩基部分、改変された五炭糖部分および/または改変されたリン酸部分を有する合成アナログを含み、そして、ポリヌクレオチドの場合、他に一般に記載されるような(例えば、Scheit、Nucleotide Analogs(John Wiley、New York、(1980);Englisch、Angew.Chem.Int.Ed.Engl.30:613−29(1991);Agrawal,Protocols for Polynucleotides and Analogs、Humana Press(1994))、改変されたヌクレオチド間結合を有する合成アナログを含む。一般に、改変されたリン酸部分は、リン酸のアナログを含み、ここで、このリン原子は、+5の酸化状態にあり、そして1以上の酸素原子は、非酸素部分(例えば、硫黄)と共に配置される。例示的なリン酸アナログとしては、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホスホロセレノエート、ホスホロジセレノエート、ホスホロアニオチオエート、ホスホラニリデート、ホスホラミデート、ボロノホスフェートが挙げられるが、これらに限定されず、対イオンが存在する場合には、対イオン(例えば、H、NH 、Na)と結合したものを含む。例示的な改変された核酸塩基部分としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:2,6−ジアミノプリン、ヒポキサンチン、プソイドウリジン、C−5−プロピン、イソシトシン、イソグアニン、2−チオピリミジンなどのアナログ。特に好ましい核酸塩基アナログは、Sulfonics,Inc.、Alachua、FLから入手可能なイソ−Cおよびイソ−G核酸塩基アナログ(例えば、Bennerらの米国特許第5,432,272号)、またはLNAアナログ(例えば、Koshkinら、Tetrahedron 54:3607−30(1998))である。例示的な改変された五炭糖部分としては、2’−改変または3’−改変が挙げられるが、これらに限定されず、ここで、この2’−位または3’−位は、水素、ヒドロキシ、アルコキシ(例えば、メトキシ、エトキシ、アリールオキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシおよびフェノキシ)、アジド、アミノまたはアルキルアミノ、フルオロ、クロロ、ブロモなどである。改変されたヌクレオチド間結合としては、リン酸アナログ、アキラルかつ非荷電のサブユニット間結合を有するアナログ(例えば、Sterchak,E.P.ら、Organic Chem、52:4202(1987))、そしてアキラルなサブユニット間結合を有する非荷電のモルホリノベースのポリマー(例えば、米国特許第5,034,506号)が挙げられる。好ましいヌクレオチド間結合アナログとしては、ペプチド核酸(PNA)、モルホリデート、アセタールおよびポリアミド結合複素環が挙げられる。従来の糖およびヌクレオチド間結合が2−アミノエチルグリシンアミド骨格ポリマーで置換されている、特に好ましいクラスのポリヌクレオチドアナログは、PNAである(例えば、Nielsenら、Science、254:1497−1500(1991);Egholmら、J.Am.Chem.Soc.、114:1895−1897(1992))。
【0032】
本明細書中で使用される場合、用語「レポーター基」は、任意のタグ、標識または同定可能な部分をいう。当業者は、多くのレポーター基が本発明において試用され得ることを理解する。例えば、レポーター基としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:蛍光団、放射性同位体、色素原、酵素、抗原、重金属、色素、磁性プローブ、燐光基、化学発光基および電気化学的検出部分。レポーター基はまた、多要素の間接レポーター系(例えば、ビオチン/アビジン、抗体/抗原、リガンド/レセプター、酵素/基質など)の要素を含み、ここで、この要素は、検出可能なシグナルをもたらすために、系の他の要素と相互作用する。1つの例示的な多要素レポーターシステムは、プライマーに付着したビオチンレポーター基および蛍光標識と結合体化したアビジンを含む。オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチドにレポーター基を付着させる方法についての詳細なプロトコールは、とりわけ、G.T.Hermanson、Bioconjugate Techniques、Academic Press、San Diego、CA(1996)およびS.L.Beaucageら、Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry、John Wiley&Sons、New York、NY(2000)において見出され得る。
【0033】
本発明に従う「標的」または「標的配列」は、特定の核酸配列、検出されるべき配列の存在または非存在を含む。当業者は、標的配列が一般には一本鎖分子として記載されるが、二重鎖分子の反対の鎖が標的としてまた使用され得る相補的配列を含むことを理解する。特定の実施形態において、標的配列は、上流または5’領域、下流または3’領域、および上流領域と下流領域との間に位置する「中心的なヌクレオチド」を含む(例えば、図1を参照のこと)。中心的なヌクレオチドは、プローブセットによって検出されるヌクレオチドであり、そして、例えば、限定ではなく、多対立遺伝子標的遺伝子座において単一ヌクレオチド多型を示し得る。
【0034】
(試薬)
本発明に従うプローブは、選択された標的配列上の相補的な領域に、配列特異的な様式でハイブリダイズするように設計される、標的特異的部分を含むオリゴヌクレオチドである。(例えば、図1を参照のこと)。プローブはさらに、プライマー特異的部分およびアドレス可能な支持体特異的部分を含み得る。
【0035】
プローブセットの少なくとも1つのプローブにおいて、このアドレス可能な支持体特異的部分は、標的特異的部分とプライマー特異的部分との間に位置する(例えば、図1のプローブZを参照のこと)。このアドレス可能な支持体特異的部分は、標的特異的部分またはプライマー特異的部分、あるいはこれらの両方と重複し得る。プローブのアドレス可能な支持体特異的部分は、アドレス可能な支持体上に位置する捕捉オリゴヌクレオチド配列の一部と同じかまたは相補的な配列を含む。あるいは、プローブのアドレス可能な支持体特異的部分は、移動性検出プロセス(例えば、限定でなく、電気泳動)に起因して、特定の移動性アドレスでの位置に基づいてライゲーション産物または増幅産物の検出を可能にする、移動性変更因子を含む。1つのバリエーションにおいて、各アドレス可能な支持体特異的部分は、増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分に選択的に結合するタグ相補体、および移動性依存的な分析技術(例えば、電気泳動については、1999年3月15日に出願された米国特許出願番号09/522,640を参照のこと)において特定の移動性をもたらすための尾部を含む、特定の移動性変更因子に対して、相補的である。好ましくは、プローブのアドレス可能な支持体特異的部分は、標的配列にもプライマー配列にも相補的でない。
【0036】
プローブの配列特異的部分は、プライマーおよび標的における相補的な配列との特異的なアニーリングを可能にするために十分な長さのものである。アドレス可能な支持体特異的部分および標的特異的部分の好ましい長さは、12〜35ヌクレオチドである。配列特異的なアニーリングを提供する、プローブ設計の詳細な記載は、とりわけ、DiffenbachおよびDveksler、PCR Primer、A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press、1995、ならびにKwokら(Nucl.Acid Res.18:999−1005、1990)において見出され得る。
【0037】
本発明に従うプローブセットは、同じ標的配列に隣接してハイブリダイズする少なくとも1つの第一のプローブおよび少なくとも1つの第二のプローブを含む。各プローブセットの第一のプローブは、標的配列の下流領域に、配列特異的な様式でハイブリダイズするように設計される(例えば、図1のプローブAを参照のこと)。このプローブセットの第二のプローブは、標的配列の上流領域に、配列特異的な様式でハイブリダイズするように設計される(例えば、図1のプローブZを参照のこと)。プローブの配列特異的部分は、必要に応じて、標的およびプライマー中の相補的な配列との特異的なアニーリングを可能にするために十分な長さのものである。本発明の特定の実施形態において、プローブセットの少なくとも1つの第一のプローブおよび少なくとも1つの第二のプローブの両方はさらに、アドレス可能な支持体特異的部分を含む。好ましくは、これらのアドレス可能な支持体特異的部分は、互いに相補的でない。
【0038】
適切な条件下で、隣接してハイブリダイズするプローブは一緒にライゲーションされてライゲーション産物を形成し得るが、ただし、これらは、適切な反応性基(例えば、限定ではなく、遊離3’−ヒドロキシル基または5’−リン酸基)を含む。いくつかのプローブセットは、1以上の第一のプローブまたは1以上の第二のプローブを含んで、1以上のヌクレオチドが異なる標的配列間の配列識別を可能にし得る(例えば、図2を参照のこと)。
【0039】
本発明の特定の実施形態に従って、標的特異的プローブセットは、第一のプローブの標的特異的部分が下流の標的領域にハイブリダイズするように設計され(例えば、図1のプローブAを参照のこと)、そして第二のプローブの標的特異的部分が上流の標的領域にハイブリダイズするように設計される(例えば、図1のプローブZを参照のこと)。中心的なヌクレオチドに相補的なヌクレオチド塩基である、「中心的な相補体」は、標的特異的プローブセットの第一のプローブまたは第二のプローブのいずれかの遠位末端に存在する(例えば、図1のAの3’末端を参照のこと)。
【0040】
このプローブセットの第一および第二のプローブが、標的領域の適切な上流および下流にハイブリダイズし、そして中心的な相補体が標的配列上の中心的なヌクレオチドと塩基対形成する場合、ハイブリダイズした第一のプローブおよび第二のプローブは、一緒にライゲーションされてライゲーション産物を形成し得る(例えば、図2(b)〜(c)を参照のこと)。しかし、中心的なヌクレオチドでミスマッチした塩基は、両方のプローブがそれぞれの標的領域に別なやり方で完全にハイブリダイズする場合にさえ、ライゲーションを妨害する。従って、単一ヌクレオチド程少しだけ異なる、高度に関連する配列は、識別され得る。
【0041】
例えば、特定の実施形態に従って、以下のように、二対立遺伝子遺伝子座の2つの潜在的な対立遺伝子を識別し得る。プライマー特異的部分およびこれらの中心的な相補体において異なる2つの第一のプローブ(例えば、図2(a)のプローブAおよびBを参照のこと)、1つの第二のプローブ(例えば、図2(a)のプローブZを参照のこと)を含むプローブセット、ならびに標的を含むサンプルを組み合わせ得る。3つ全てのプローブが、適切な条件下で標的配列とハイブリダイズする(例えば、図2(b)を参照のこと)。しかし、ハイブリダイズした中心的な相補体を有する第一のプローブのみが、ハイブリダイズした第二のプローブとライゲーションされる(例えば、図2(c)を参照のこと)。従って、サンプル中に1つの対立遺伝子のみが存在する場合、その標的についてのライゲーション産物が1つだけ生成される(例えば、図2(d)のライゲーション産物A−Zを参照のこと)。両方のライゲーション産物は、異型接合体の個体由来のサンプルにおいて形成される。
【0042】
さらに、特定の実施形態において、プローブセットは第一または第二のプローブの末端で中心的な相補体を含まない。むしろ、標的ヌクレオチドまたは検出されるべきヌクレオチドは、5’標的領域または3’標的領域のいずれかの内に位置する。それぞれの標的領域に完全に相補的な標的特異的部分を有するプローブは、高いストリンジェンシー条件下でハイブリダイズする。対照的に、標的特異的部分において1以上のミスマッチ塩基を有するプローブは、それぞれの標的領域にハイブリダイズしない。第一のプローブおよび第二のプローブの両方は、ライゲーション産物が生成されるように、標的にハイブリダイズしなければならない。検出されるべきヌクレオチドは、中心的または内部の両方であり得る。
【0043】
特定の実施形態において、プローブセットの第一のプローブおよび第二のプローブは、類似の融点(T)を有するように設計される。プローブが中心的な相補体を含む場合、好ましくは、探索される標的の中心的なヌクレオチドの中心的な相補体を含むプローブについてのTは、このプローブセットの中心的な相補体を含まない他のプローブよりも、約4〜6℃低い。中心的な相補体を含むプローブはまた、好ましくは、ライゲーション温度に近いTを有するように設計される。従って、ミスマッチヌクレオチドを有するプローブは、ライゲーション温度で、より容易に標的から乖離する。従って、このライゲーション温度は、例えば、標的中の複数の潜在的な対立遺伝子の間を識別するための別の方法を提供する。
【0044】
本発明に従うプライマーは、プローブ、ライゲーション産物、または増幅産物のプライマー特異的部分に、配列特異的な様式でハイブリダイズするように設計され、そして増幅反応のためのプライマーとして働くオリゴヌクレオチドをいう。
【0045】
配列特異的なプライマーおよびプローブを設計するための基準は、当業者に周知である。配列特異的なアニーリングを提供するプライマー設計の詳細な記載は、とりわけ、DiffenbachおよびDveksler、PCR Primer、A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press、1995、ならびにKwokら(Nucl.Acid Res.18:999−1005、1990)において見出され得る。プライマーの配列特異的部分は、必要に応じて、ライゲーション産物および増幅産物中の相補的な配列に特異的にアニーリングすることを可能にするために十分な長さのものである。
【0046】
特定の実施形態に従って、本発明に従うプライマーセットは、少なくとも1つの第一のプライマーおよび少なくとも1つの第二のプライマーを含む(例えば、図3(d)〜(g)を参照のこと)。プライマーセットの第一のプライマーは、配列特異的な様式で、ライゲーション産物または増幅産物の5’プライマー特異的部分の相補体とハイブリダイズするように設計される(例えば、図3(g)のプライマーPAを参照のこと)。このプライマーセットの第二のプライマーは、配列特異的な様式で、同じライゲーション産物または増幅産物の3’プライマー特異的部分の相補体とハイブリダイズするように設計される(例えば、図3(d)および(g)のプライマーPZを参照のこと)。特定の実施形態において、このプライマーセットの少なくとも1つのプライマーは、レポーター基をさらに含む。好ましいレポーター基は、プライマーのヌクレオチドに付着した蛍光色素である(例えば、L.Kricka、Nonisotopic DNA Probe Techniques、Academic Press、San Diego、CA(1992)を参照のこと)。好ましくは、このレポーター基は、配列特異的なハイブリダイゼーションまたは増幅を妨害しないような方法でプライマーに付着される。
【0047】
本発明に従うライゲーション因子は、任意の数の酵素的薬剤または化学的(すなわち、非化学的)薬剤を含み得る。例えば、リガーゼは、適切な条件下で、DNA分子もしくはRNA分子、またはハイブリッド中の隣接ヌクレオチドの3’−OHおよび5’−リン酸の間のリン酸ジエステル結合を形成する、酵素的ライゲーション因子である。温度感受性リガーゼとしては、バクテリオファージT4リガーゼおよびE.Coliリガーゼが挙げられるが、これらに限定されない。温度安定性リガーゼとしては、Taqリガーゼ、TthリガーゼおよびPfuリガーゼが挙げられるが、これらに限定されない。温度安定性リガーゼは、好熱生物または超好熱生物から獲得され得る。
【0048】
化学的ライゲーション因子としては、限定でなく、活性化剤、濃縮剤および還元剤(例えば、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、N−シアノイミダゾール、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、ジチオトレイトール(DTT)および紫外線光)が挙げられる。ライゲーション因子非存在下での自己ライゲーション、すなわち、自然ライゲーションはまた、本発明の範囲内である。化学的ライゲーション法についての詳細なプロトコールおよび適切な反応性基の記載は、とりわけ、Xuら、Nucleic Acid Res.27:875−81(1999);GryaznovおよびLetsinger、Nucleic Acid Res.21:1403−08(1993);Gryaznovら、Nucleic Acid Res.22:2366−69(1994);KanayaおよびYamagata、Biochemistry 25:7423−30(1986);LuebkeおよびDarvan、Nucleic Acids Res.20:3005−09(1992);Sieversおよびvon Kiedrowski、Nature 369:221−24(1994);LiuおよびTaylor、Nucleic Acids Res.26:3300−04(1999);WangおよびKool、Nucleic Acids Res.22:2326−33(1994);Purmalら、Nucleic Acids Res.20:3713−19(1992);AshleyおよびKushlan、Biochemistry 30:2927−33(1991);ChuおよびOrgel、Nucleic Acids Res.16:3671−91(1988);Sokolovaら、FEBS Letters 232:153−55(1988);NaylorおよびGilham、Biochemistry 5:2722−28(1966);ならびに米国特許第5,472,930号において見出され得る。
【0049】
本発明に従う支持体またはアドレス可能な支持体は、マイクロアレイ、マイクロタイタープレート、膜、ビーズ(限定ではなく、被覆粒子または非被覆粒子(磁性および常磁性材料、ポリアクリルアミド、多糖、プラスチックなどを含む)を含む)のような支持体を含み、これらはさらに、空間的にアドレス可能なオリゴヌクレオチド捕捉配列、特定のリガンドなどを結合または固定化したものを含む。
【0050】
このような支持体は、広範な種々の幾何学および構造を有し得、そして多数の異なる公知の製造技術のうちの任意の1つを使用して製造され得る。例示的な製造技術としては、インサイチュ合成技術(例えば、Southern米国特許第5,436,327号および関連特許);光指向性インサイチュ合成技術(例えば、Fodorら、米国特許第5,744,305号および関連特許);ロボットスポッティング技術(例えば、Cheungら、Nature Genetics、21:15−19(1999)、Brownら、米国特許第5,807,522号、Cantor、米国特許第5,631,134号、もしくはDrmanac、米国特許第6,025,136号);またはそれに付着したオリゴヌクレオチドを有するビーズのアレイ(例えば、Walt、米国特許第6,023,540号)が挙げられるが、これらに限定されない。支持体を用いて使用されるハイブリダイゼーションプロセスを実施するために使用される方法は、周知であり、そして支持体結合捕捉核酸および溶液中の核酸の性質に依存して異なる(例えば、Bowtell、Nature Genetics、21:25−32(1999);BrownおよびBotstein、Nature Genetics、21:33−37(1999))。
【0051】
(方法)
本発明と共に使用するための標的核酸配列は、生きた生物、またはかつて生きていた生物(原核生物、真核生物、植物、動物およびウイルスが挙げられるがこれらに限定されない)のいずれかに由来し得る。この標的核酸配列は、細胞核に由来し得るか(例えば、ゲノムDNA)、または核外核酸(例えば、プラスミド、ミトコンドリア核酸、ウイルスRNAなど)であり得る。この標的核酸がRNAである場合、この標的核酸配列は、最初に、cDNAに逆転写され得る。さらに、この標的核酸配列は、二本鎖形態または一本鎖形態で存在し得る。
【0052】
種々の方法が、本発明の組成物および方法と共に使用するための標的核酸配列を獲得するために利用可能である。この標的核酸配列が生物学的マトリックスからの単離を介して獲得される場合、好ましい単離技術は、以下を包含する:(1)例えば、フェノール/クロロホルム有機試薬を使用する(例えば、Ausubelら、編、Current Protocols in Molecular Biology、第1巻、第2章、第I節、John Wiley&Sons、New York(1993))、好ましくは、自動化DNA抽出機(例えば、PE Applied Biosystems(Foster City、CA)から入手可能なModel 341 DNA Extractor)を使用する、エタノール沈殿の前の有機抽出;(2)定常期吸着法(例えば、Boomら、米国特許第5,234,809号;Walshら、Biotechniques 10(4):506−513(1991));ならびに(3)塩誘導DNA沈殿法(例えば、Millerら、Nucleic Acids Research、16(3):9−10(1988))、このような沈殿法は、代表的に、「塩析」法といわれている。必要に応じて、上記の単離方法の各々の後に、サンプル由来の所望でないタンパク質を排除するための酵素消化工程が続く(例えば、プロテイナーゼKなどのプロテアーゼを用いた消化)。
【0053】
本発明に従うライゲーションは、任意の酵素的プロセスまたは化学的プロセスを含み、ここで、ヌクレオチド間結合は、テンプレートに隣接してハイブリダイズされる核酸配列の反対の末端の間で形成される。従って、アニーリングした核酸配列の反対の末端は、ライゲーションに適切であるはずである(ライゲーションに対する適切性は、使用されるライゲーション方法の関数である)。ヌクレオチド間結合は、リン酸ジエステル結合の形成を含み得るが、これに限定されない。このような結合の形成は、限定ではなく、DNAリガーゼまたはRNAリガーゼ(例えば、バクテリオファージT4 DNAリガーゼ、T4 RNAリガーゼ、Thermus Thermophilus(Tth)リガーゼ、Thermus aquqticus(Taq)リガーゼ、またはPyrococcus furiosus(Pfu)リガーゼ)によって酵素的に作製されるものを含み得る。他のヌクレオチド間結合は、限定ではなく、適切な反応性基の間の(例えば、α−ハロアシル基と、チオホスホリルアセチルアミノ基を形成するための、ホスホチオエート基との間の、5’−ホスホロチオエステル結合、およびピロホスフェート結合を形成するための、ホスホロチオエート基、トシラート基、またはヨード基との間の)共有結合の形成を含む。
【0054】
化学的ライゲーションは、適切な条件下で、例えば、自己ライゲーションによって自然に生じ得る。あるいは、「活性化」剤または還元剤が使用され得る。活性化剤および還元剤の例としては、限定ではなく、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、N−シアノイミダゾール、ジチオトレイトール(DTT)、および紫外線光が挙げられる。
【0055】
ライゲーションは一般に、少なくとも1サイクルのライゲーション、すなわち、以下の一連の手順を含む:第一のプローブおよび第二のプローブの標的特異的部分にハイブリダイズする工程(これらのプローブは、それぞれの相補的な標的領域に対するライゲーションのために適切である);第一のプローブの3’末端を、第二のプローブの5’末端にライゲーションさせて、ライゲーション産物を形成する工程;ならびに核酸二重鎖を変性させて、ライゲーション産物を標的鎖から分離させる工程。このサイクルは、反復されてもよいし、されなくてもよい。例えば、限定ではなく、ライゲーション反応を熱サイクルさせることによって、ライゲーション産物の量は、直線的に増加する。
【0056】
本発明の範囲内であるものはまた、ライゲーション技術(例えば、ギャップ−充填(gap−filling)ライゲーション(限定ではなく、ギャップ−充填OLAおよびLCRを含む)、架橋オリゴヌクレオチドライゲーションおよび補正ライゲーション)である。これらの技術の記載は、とりわけ、米国特許第5,185,243号、公開欧州特許出願EP 320308および同EP 439182、ならびにPCT特許出願WO90/01069において見出され得る。
【0057】
本発明に関して使用される場合、「ライゲーションのために適切」とは、少なくとも1つの第一のプローブおよび少なくとも1つの第二のプローブをいい、これらの各々は、適切な反応性基を含む。例示的な反応性基としては、第一のプローブの3’末端の遊離ヒドロキシル基、および第二のプローブの5’末端の遊離リン酸基、ホスホロチオエートおよびトシラートまたはヨード、エステルおよびヒドラジン、RC(O)S、ハロアルキル、RCHSおよびα−ハロアシル、チオホスホリルおよびブロモアセトアミド基、ならびにS−ピバロイルオキシメチル−4−チオチミジンが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、好ましい実施形態において、第一および第二のプローブは、標的にハイブリダイズして、その結果、第一のプローブの3’末端および第二のプローブの5’末端は、直接隣接してライゲーションを可能にする。
【0058】
本発明に従うライゲーション産物を精製する工程は、少なくとも1サイクルのライゲーション後の、ライゲーション反応混合物由来の少なくともいくつかの未ライゲーションプローブ、標的DNA、酵素または修飾剤を除去する任意のプロセスを含む。このようなプロセスとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:分子量/サイズ排除プロセス(例えば、ゲル濾過クロマトグラフィーまたは透析)、配列特異的なハイブリダイゼーションベースの引き抜き(pullout)方法、親和性捕捉技術、沈殿、吸着または他の核酸精製技術。当業者は、増幅の前にライゲーション産物を精製する工程がライゲーション産物を増幅するために必要なプライマーの量を減少させ、従って、標的配列の検出のコストを減少させることを理解する。また、増幅の前にライゲーション産物を精製する工程は、増幅の間の潜在的な副反応を減少させ、そしてハイブリダイゼーションの間の未ライゲーションプローブからの競合を減少させる。
【0059】
本発明に従うハイブリダイゼーションベースの引き抜き(HBP)は、1つのプローブの少なくとも一部、好ましくはプライマー特異的部分に対する、ヌクレオチド配列相補体が、固体または粒子的な引き抜き支持体に結合または固定化されるプロセスを含む(例えば、1997年6月12日に出願された、O’Neillらに対する米国特許出願番号08/873,437を参照のこと)。ライゲーション産物、標的配列、および未ライゲーションプローブならびに緩衝剤成分を含むライゲーション反応混合物は、この引き抜き支持体に曝露される。適切な条件下で、このライゲーション産物は、支持体結合配列とハイブリダイズする。ライゲーション反応混合物の未結合成分は、除去され、引き抜き支持体上の配列に相補的な配列を含まないライゲーション反応混合物からライゲーション産物を精製する。続いて、支持体からライゲーション産物を精製し、そして第一の増幅反応混合物を形成するために、少なくとも1つのプライマーセットと組み合わせ得る。当業者は、引き抜き支持体上の異なる相補的な配列を使用するHBPのさらなるサイクルが、全て、または実質的に全ての未ライゲーションプローブを除去し、ライゲーション産物をさらに精製することを理解する。
【0060】
本発明に従う増幅は、直線的、または指数関数的にかのいずれかで核酸配列を増幅するための、広範な技術を包含する。このような技術の例としては、PCRまたはプライマー伸長工程を使用する任意の他の方法が挙げられるが、これらに限定されない。増幅方法は、熱サイクル工程を含み得るか、または等温で実行され得る。
【0061】
増幅方法は、一般に、少なくとも1サイクルの増幅、すなわち、以下の一連の手順を含む:ライゲーション産物またはテンプレートのプライマー特異的部分にプライマーをハイブリダイズさせる工程;ポリメラーゼを使用してテンプレート依存的な様式でヌクレオチド鎖を合成する工程;および新たに形成された核酸二重鎖を変性させてこれらの鎖を分離させる工程。このサイクルは、反復されてもよいし、されなくてもよい。
【0062】
本発明に従うプライマー伸長は、増幅プロセスであり、このプロセスは、温度依存的なポリメラーゼを使用して、テンプレートにアニーリングしたプライマーを5’から3’の方向で伸長させる工程を包含する。特定の実施形態に従って、適切な緩衝液、塩、pH、温度およびヌクレオチド三リン酸(そのアナログおよび誘導体を含む)を用いて、温度依存的なポリメラーゼは、アニーリングしたプライマーの3’末端で開始するテンプレート鎖に相補的なヌクレオチドを取り込んで、相補鎖を生成する。
【0063】
本発明に従って、検出する工程は、アドレス可能な支持体にハイブリダイズするまたは特定の移動性アドレスを占める特定の増幅されたライゲーション産物の存在または非存在を同定するため、ためのプロセスを含む。例えば、増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分またはその相補体が、アドレス可能な支持体の捕捉配列に特異的にハイブリダイズする場合、ハイブリダイズされた配列は、レポーター基が、存在するという条件で検出され得る。典型的には、レポーター基は、検出工程において検出可能な、または同定可能である発光を提供する。使用される検出プロセスの型は、検出されるレポーター基の性質に依存する。蛍光レポーター基と組み合わせて使用される特定の好ましい検出工程における蛍光レポーター基は、レーザー励起蛍光検出を使用して検出される。
【0064】
本発明に従うハイブリダイゼーションのための一本鎖配列を作製する工程は、アドレス可能な支持体における一本鎖捕捉配列とのハイブリダイゼーションを容易にするために、一本鎖の核酸分子または分子内の領域を作製するためのプロセスを含む。ハイブリダイゼーションのための一本鎖配列を作製するためのプロセスは、加熱または化学的変性剤を使用すること;二本鎖核酸分子の限定エキソヌクレアーゼ消化;非対称性PCR;および単一プライマー増幅またはプライマー伸長によって二本鎖核酸配列を変性すること(これらは、限定しない)を含む。このようなプロセスの詳細な説明は、とりわけ、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons,Inc(1995および補遺),Sambrookら,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press(1989)において見出され得る。
【0065】
本発明に従う非対称性PCRは、過剰の1プライマー(プライマーセットにおける他のプライマーに関連して)を用いる増幅反応混合物を含む。結果的に、ライゲーション産物が、増幅される場合、過剰の1つの鎖の増幅産物(その相補体に関連して)が、産生される。次いで、一本鎖増幅産物は、支持体結合捕捉オリゴヌクレオチドに直接的にハイブリダイズされ得る。
【0066】
本発明に従う非対称性再増幅は、第2の増幅プロセスにおける一本鎖増幅産物を作製する工程を包含する。一般に、第1の増幅プロセスの二本鎖増幅産物は、非対称性再増幅プロセスにおける増幅標的として役立つ。しかし、第1の増幅プロセスとは異なり、第2の増幅反応混合物は、プライマーセットの少なくとも1つの第1のプライマーのみか、または少なくとも1つの第2のプライマーのみを含む(両方ではない)。第2の増幅反応混合物おけるプライマーは、一本鎖の第2の増幅産物が、標識されるようにレポーター基を含み、そしてアドレス可能な支持体における捕捉オリゴヌクレオチドにハイブリダイズする場合または特定の移動性アドレスを占める場合、検出され得る。
【0067】
本発明に従って分子量または長さまたは移動性によって分離する工程は、広範囲の意味において使用される。2以上の核酸配列の混合物を、特定の配列の移動性、分子量またはヌクレオチド長に基づいて分離することを可能する任意の方法は、本発明の範囲内にある。例示的な方法としては、限定しないが、電気泳動、HPLC、MALDI−TOFを含む質量分析およびゲル濾過が挙げられる。
【0068】
(本発明の例示的な実施形態)
本発明は、ライゲーションおよび増幅反応の組み合わせを使用して、サンプル中の標的核酸配列を検出するための方法、試薬およびキットに関する。ここで(i)増幅された産物の一本鎖のアドレス可能な支持体特異的領域が、アドレス可能な支持体とのハイブリダイゼーションによって検出されるか、または(ii)増幅産物は、特定の移動性アドレスにおいて検出される。
【0069】
特定の実施形態において、検出される各標的核酸配列に関して、少なくとも1つの第1のプローブおよび少なくとも1つの第2のプローブを含むプローブセットは、サンプルおよび必要に応じて、ライゲーション因子を合わせて、ライゲーション反応混合物を形成する。各プローブセットにおける第1および第2のプローブは、標的配列の中心的なヌクレオチドに直に隣接する配列に相補的であるように設計される(例えば、図3(a)のプローブA、BおよびZを参照のこと)。プローブセットの少なくとも1つの第1のプローブまたは少なくとも1つの第2のプローブのいずれか(両方ではない)は、中心的な相補体を含む(例えば、図3(a)のプローブAを参照のこと)。標的配列が、サンプル中に存在する場合、第1および第2のプローブは、適切な条件下において、標的における隣接領域にハイブリダイズする(例えば、図3(b)を参照のこと)。中心的な相補体が、適切なライゲーション因子の存在下で塩基対である場合、2つの隣接的にハイブリダイズしたプローブは、一緒にライゲーションして、ライゲーション産物を形成する(例えば、図Z(c)を参照のこと)。
【0070】
次いで、ライゲーション混合物(適切な塩、緩衝液およびヌクレオチド三リン酸中の)は、少なくとも1つのプライマーセットおよびポリメラーゼと合わせられ、第1の増幅反応混合物を形成する(例えば、図3(d)を参照のこと)。第1の増幅サイクルにおいて、ライゲーション産物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む第2のプライマーは、ライゲーション産物とハイブリダイズし、そしてテンプレート依存様式において伸長され、ライゲーション産物およびその相補体を含む二本鎖分子を作製する(例えば、図3(d)−(e)を参照のこと)。ライゲーション産物が、二本鎖分子として存在する場合、次の増幅サイクルは、この分子を指数関数的に増幅し得る(例えば、図3(d)−(h)を参照のこと)。図3において、例えば、プライマーPAおよびPBは、異なるレポーター基を含む。従って、これらのプライマーの取り込みによって生じた増幅産物は、もとの標的配列に含まれる特定の中心的なヌクレオチドに特異的なレセプター基を含む。本発明の特定の実施形態は、第2の増幅手順をさらに含む。
【0071】
少なくとも1つの増幅サイクルに従って、増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分は、アドレス可能な支持体のおける捕捉オリゴヌクレオチドに特異的にハイブリダイズされる(例えば、図3(i)−(j)を参照こと)。サンプル中の特定の標的配列の存在が、支持体におけるハイブリダイズされた増幅産物を検出することによって決定される(例えば、図3(k)を参照のこと)。図3に示されるように、例えば、特定の実施形態に従って、支持体において検出されるレポーター基に依存する特定の中心的なヌクレオチドの存在は、検出され得る。
【0072】
増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分は、アドレス可能な支持体において捕捉オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするために、典型的には、一本鎖である。特定の実施形態において、一本鎖増幅産物は、例えば、限定されないが、非称性PCR、プライマー伸長および非対称再増幅によって合成される。
【0073】
非対称性PCRの例示的な実施形態において、増幅反応混合物は、各プライマーセットに関して、プライマーセットの少なくとも1つの第1のプライマーかまたは少なくとも1つの第2のプライマーのいずれか(両方ではない)が、過剰に添加されることを除いて、以下の実施例1Dに記載されるように調製される。従って、過剰なプライマー対限定プライマー比は、それぞれ約100:1である。プライマーの理想的な量は、経験的に決定されるべきであるが、一般的には、限定プライマーについて約0.2〜1pmolの範囲であり、そして過度のプライマーに対して10〜30pmolの範囲である。経験的に、プライマーセットにおける1つのプライマーの濃度は、典型的には、100μlの増幅反応混合物あたり1pmol以下で維持される。
【0074】
両方のプライマーは、最初、PCR反応の最初に、実質的に過度に存在しているので、両方の鎖は、指数関数的に増幅される。しかし、増幅サイクルの全てのサイクルを完了する前に、限定プライマーは、消費される。増幅の次のサイクル間、1つの鎖のみが、増幅される。
【0075】
約40〜45サイクルの増幅が実施された後、増幅プロセスは、長い伸長工程を用いて完了する。限定プライマーは、典型的には、25回のサイクルの増幅によって消費される。次のサイクルの増幅の間、増幅産物の1つの鎖のみが、プライマーセットの1つのプライマーのみの存在に起因して生成される。増幅プロセスの完了において、反応混合物は、アドレス可能な支持体における捕捉オリゴヌクレオチドに直接的にハイブリダイズし得る、相当な量の一本鎖増幅産物を含む。
【0076】
1つの例示的な非対称性再増幅プロトコルにおいて、以下の実施例1Dからの二本鎖増幅産物を含む、風乾した第1の増幅混合物は、30μlの0.1×TE緩衝液(pH8.0)中に再懸濁される。第2の増幅反応混合物は、9μlの滅菌濾過脱イオン水、18μlのAmpliTaq Gold mix(PE Biosystems,Foster City,CA)および1μlの1×TE緩衝液中に懸濁された20〜40pmolの少なくとも1つの第1のプライマーかまたは少なくとも1つの第2のプライマーのいずれかと0.2mlのMicroAmp反応チューブ中の2マイクロリットルの再懸濁された増幅反応物を合わせることによって調製される。少なくとも1つの第1のプライマー、少なくとも1つの第2のプライマーいずれかまたはその両方は、標識される。
【0077】
チューブを、95℃で12分間加熱し、次いで、(94℃で15秒間、60℃で15秒間および72℃で30秒間)の10サイクル、その後(89℃で15秒間、53℃で15秒間および72℃で30秒間)の25サイクル、次いで60℃で45分間サイクルする。次いで、一本鎖増幅産物を含む、第2の増幅反応混合物を、4℃に冷却した。
【0078】
組み込まれていないPCRプライマーは、以下のように反応混合物から除去される。各30μlの増幅反応混合物に、0.34μlのグリコゲン(10mg/ml)、3.09μlの3Mの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5)および20.6μlの無水イソプロパノールを添加する。このチューブを、ボルテックスによって混合し、そして室温で10分間インキュベート後、Beckman Model 18 microfugeにおいて14、000rpmで10〜15分間遠心分離する。
【0079】
上清を、標識化増幅産物ペレットから除去する。各ペレットを、ボルテックスを用いて50μlの70%のエタノールで洗浄する。この洗浄された増幅産物を、Beckman Model 18 microfugeにおいて14,000rpmで5分間遠心分離し、そして上清を、除去する。ペレットを、50μlの無水エタノールを使用して再び洗浄し、ボルテックスし、そして前のように、14,000rpmで5分間遠心分離する。このペレットを、風乾する。この乾燥したペレットを、ハイブリダイゼーションの前に4℃で保存し得る。
【0080】
他の実施形態において、二本鎖増幅産物を産生し、そして次に、一本鎖配列に変換する。二本鎖核酸を、一本鎖配列に変換するためのプロセスとしては、限定されないが、熱変性、化学変性、およびエキソヌクレアーゼ消化が挙げられる。一本鎖核酸分子を合成するための詳細なプロトコルまたは二本鎖核酸を一本鎖配列に変換するための詳細なプロトコルは、とりわけ、Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley&Sons(1995および補遺);Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Press(1989);およびNovagen StrandaseTM product insetに見出され得る。
【0081】
しかし、当業者は、一本鎖配列が、二本鎖配列を変性することによって作製される場合、相補的な一本鎖配列は、支持ハイブリダイゼーションプロセスの間、再変性され得ることを理解する。従って、支持体結合化捕捉オリゴヌクレオチドとのハイブリダイゼーションに利用可能な一本鎖配列の数を減少する。
【0082】
例示的なヌクレアーゼ消化プロトコルは、以下のようである。以下の実施例1Dからの風乾した第1の増幅産物を、10μlの滅菌水に再懸濁する。8マイクロリットルの再懸濁した増幅産物を、0.2mlのMicroAmp反応チューブにおいて1μlのStrandase緩衝液(Novagen,Madison,WI)および1μlのエキソヌクレアーゼ(5ユニット/μl)と合わせる。このチューブを、37℃で20分間インキュベートし、そして反応を、さらに75℃で10分間加熱することによって止める。ヌクレアーゼ消化混合物は、アドレス可能な支持体における捕捉オリゴヌクレオチドとのハイブリダイズに適する一本鎖または、実質的に一本鎖の第1の増幅産物を含む。
【0083】
当業者は、エキソヌクレアーゼ(例えば、限定しないが、λエキソヌクレアーゼ)は、5’リン酸化末端から二本鎖分子の1つの鎖を消化することを理解する。従って、第1の増幅産物は、典型的には、ヌクレアーゼ消化のために適切なテンプレートを含む。適切なテンプレートは、適切な場合、リン酸化プライマーを使用して第1の増幅プロセスの間に生成され得る。すなわち、支持体にハイブリダイズする増幅産物の鎖は、5’末端でリン酸化されるプライマーを含まないが、相補鎖は、5’リン酸化プライマーを含む。従って、増幅産物の相補鎖は、エキソヌクレアーゼによって消化され、ハイブリダイゼーションに適する一本鎖増幅産物を生成する。
【0084】
特定の実施形態に従って、本発明の新規のプローブは、標的特異的部分、アドレス可能な支持体特異的部分およびプライマー特異的部分を含む(例えば、図1のプローブZを参照のこと)。プローブの標的特異的部分は、標的配列の相補的な領域に特異的にハイブリダイズするように設計される。アドレス可能な支持体特異的部分は、プライマー特異的部分と標的特異的部分の間に位置する(例えば、図1のプローブZを参照のこと)。好ましくは、プローブのアドレス可能な支持体特異的部分は、標的またはプライマー配列に相補的でない。アドレス可能な支持体特異的部分またはその相補体は、アドレス可能な支持体における固有の捕捉オリゴヌクレオチドに特異的にハイブリダイズするようにか、または適切な手順(例えば、電気泳動)の間または後で、特定の移動性アドレスに位置するような移動性を有するように設計される。
【0085】
特定の実施形態において、少なくとも2つの異なるライゲーション産物の5’プライマー特異的部分は、反応混合物中の1つの第1のプライマーの少なくとも一部と同じである配列を含む(図4(a)のPAを参照のこと)。同様に、反応混合物中の少なくとも2つの異なるライゲーション産物は、1つの第2のプライマーの少なくとも一部に相補的である3’プライマー特異的部分を含む(特定の実施形態において、図4(a)のPZを参照のこと)。さらに好ましくは、反応混合物中の大部分のライゲーション産物の5’プライマー特異的部分は、少なくとも1つの第1のプライマーと同じである配列を含み、そして反応混合物中の大部分のライゲーション産物の3’プライマー特異的部分は、少なくとも1つの第2のプライマーに相補的である配列を含む(例えば、図4(b)のプライマーPAおよびPZを参照のこと)。最も好ましくは、反応混合物中の全てのライゲーション産物の5’プライマー特異的部分は、少なくとも1つの第1のプライマーと同じである配列を含み、そして反応混合物中の全てのライゲーション産物の3’プライマー特異的部分は、少なくとも1つの第2のプライマーに相補的である配列を含む(例えば、図4(c)のプライマーPAおよびPZを参照のこと)。
【0086】
このようなライゲーション産物は、例えば、限定ではなく、多重反応を使用して、複数の標的配列、または多対立遺伝子遺伝子座おける複数の潜在的な対立遺伝子またはその両方の組み合わせを検出する。特定の実施形態に従って、多重反応は、例えば、限定ではなく、異なる標的配列また対立遺伝子あるいはその両方の組み合わせに対応する固有のアドレス可能な支持体特異的部分をそれぞれが含む、6個のライゲーション産物を含み得る(例えば、図4を参照のこと)。図4(a)において、2つのライゲーション産物(A−Z)の5’プライマー特異的部分は、反応混合物中の1つの第1のプライマー(PA)の少なくとも一部と同じ配列を含む。同じ2つのライゲーション産物の3’プライマー特異的部分は、反応混合物中の1つの第2のプライマーの少なくとも一部に相補的である配列を含む。従って、これらの6個のライゲーション産物を指数関数的に増幅するために、5個のプライマーセット(PA−PZ、PC−PX、PD−PW、PE−PVおよびPF−PU)を使用する。
【0087】
図4(b)は、同じ6個のライゲーション産物を示す(大部分のライゲーション産物の5’プライマー特異的部分が、反応混合物中の1つの第1のプライマーの少なくとも一部と同じ配列を含むことを除く)。大部分のライゲーション産物の3’プライマー特異的部分は、反応混合物中の1つの第2のプライマーの少なくとも一部に相補的な配列を含む。これらの6個のライゲーション産物を指数関数的に増幅するために、3つのプライマーセットを使用する(PA−PZ、PE−PVおよびPF−PU)。
【0088】
図4(c)は、同じ6個のライゲーション産物を示す(全てのライゲーション産物の5’プライマー特異的部分が、反応混合物中の1つの第1のプライマーの少なくとも一部と同じ配列を含むことを除いて)。全てのライゲーション産物の3’プライマー特異的部分は、反応混合物中の1つの第2のプライマーの少なくとも一部に相補的な配列を含む。これらの6個のライゲーション産物を指数関数的に増幅するために、1つのプライマーセットのみが、使用される(PA−PZ)。
【0089】
従って、同じプライマーセットは、反応混合物中の少なくとも2つのライゲーション産物のために使用される(例えば、図4(a)のプライマーPAおよびPZを参照のこと)。好ましくは、反応混合物中の大部分のライゲーション産物は、同じプライマーセットを使用する(例えば、図4(b)のプライマーPAおよびPZを参照のこと)。最も好ましくは、反応混合物中の全てのライゲーション産物は、同じプライマーセットを使用する(例えば、図4(c)のプライマーPAおよびPZを参照のこと)。
【0090】
従って、本発明の方法は、反応混合物に添加しなければならない異なるプライマーの数を減らし、標的配列の検出の費用および時間を減少する。例えば、限定ではなく、100個の標的配列を検出するために設計された多重反応において、100個の異なるプライマーセットは、特定の従来の方法を使用することを必要とする。本発明の方法は、少なくとも2つの増幅産物および最も好ましくは、全ての増幅産物が、同じプライマー特異的部分を含み得るので、99個以下の異なるプライマーセット(最も好ましくは、1個のみ)を、必要とする。
【0091】
限定された数のプライマーのみが、増幅に必要なので、本明細書中で提供される新規な方法は、ゲノムDNAを、直接使用することを可能にし、そしてサンプル中の既知の配列を検出する従来の方法よりも、より費用が効率的であり、そして時間の消費が少ない。限定数のプライマーの使用はまた、増幅効率におけるバリエーションおよびプライマーの交差反応性を減少し得る。
【0092】
しかし、当業者は、特定の実施形態(限定ではなく、複数の対立遺伝子を検出することを含む)において、ライゲーション反応混合物が、多対立遺伝子標的遺伝子座における各潜在的な対立遺伝子について、1より多い第1のプローブまたは1より多い第2のプローブを含み得ること理解する。好ましくは、これらの方法は、反応混合物における1より多い第1のプライマーまたは1より多い第2のプライマーを使用する。例えば、検出されるべき全ての第1の対立遺伝子に対する1つの第1のプライマー、検出されるべき全ての第2の対立遺伝子に対する異なる第1のプライマー、検出されるべき全ての第3の対立遺伝子に対する別の第1のプライマーなど。
【0093】
プライマーの数、従って、必要とされる費用および操作の数の減少の有意性は、大量の多対立遺伝子遺伝子座について個体の遺伝的なスクリーニングを実施する場合、容易に明白である。特定の実施形態において、例えば、限定ではなく、3つのプローブセットを使用して個体における3つの二対立遺伝子遺伝子座(例えば、L1、L2およびL3)の存在を検出するための単純なスクリーニングアッセイを使用し得る。例えば、以下の表1を参照のこと。
【0094】
【表1】
Figure 2004507226
例示の目的のために、3つの各プローブセットのそれぞれは、2つの第1のプローブ(例えば、AおよびB)ならびに1つの第2のプローブ(Z)を含む。第1のプローブ(AおよびB)の両方は、同じ上流の標的特異的配列を含むが、中心的な相補体において異なる。しかし、当業者は、プローブは、第1のプローブまたは第2のプローブのいずれかにおいて任意の位置で中心的な相補体を用いて設計され得ることを理解する。さらに、複数の中心的な相補体を含むプローブは、本発明の範囲内にある。
【0095】
各二対立遺伝子遺伝子座において2つの可能な対立遺伝子座間を区別するために、プローブAおよびBは、異なる5’プライマー特異的配列を含む。従って、2つの異なる第1のプライマー(PAおよびPB)は、それぞれプローブAおよびプローブBのプライマー特異的部分の相補体にハイブリダイズする。第3のプライマー(PZ)は、プローブZのプライマー特異的部分にハイブリダイズする。異なる第1のプライマーが、異なるレポーター基を含む場合、このレポーター基を、使用して、対立遺伝子特異的なライゲーション産物間を区別し得る。従って、これらの実施形態において、3つのプローブA1、B1およびZ1を使用して、2つの可能なL1ライゲーション産物を形成する。ここで、A1Z1は、第1のL1対立遺伝子のライゲーション産物であり、そしてB1Z1は、第2のL1対立遺伝子のライゲーション産物である。同様に、プローブA2、B2およびZ2を、使用して2つの可能なL2ライゲーション産物を形成する。プローブA2は、プローブA1と同じプライマー特異的部分を含み、プローブB2のプライマー特異的部分は、プローブB1と同じである、以下同様。従って、3つ程の少ないプライマーPA、PBおよびPZは、これらの実施形態において使用され得る。これらの実施形態に従って、捕捉オリゴヌクレオチドまたは特定の移動性位置における1のみの標識の検出は、サンプルが、ホモ接合性の個体から得られたことを示す。サンプルが、ヘテロ接合性の個体から得られた場合、両方の標識は、捕捉オリゴヌクレオチドまたは移動性位置において検出される。
【0096】
これらの実施形態において、従って、標的配列の任意の数を検出するのに必要とされるプローブの数は、検出される標的の数かける標的あたり検出される対立遺伝子の数+1の産物の積である(すなわち、標的配列の数×[対立遺伝子の数+1])。従って、例えば、3つの二対立遺伝子配列を検出するために、9個のプローブを、必要とする(3×[2+1])(すなわち、表1に示されるように、(A1、B1、Z1、A2、B2、Z2、A3、B3およびZ3))。4つの三対立遺伝子配列を検出するために、16個のプローブを必要とする(4×[3+1])、以下同様。
【0097】
これらの実施形態において、標的配列L1のライゲーション産物を増幅するために、3つのプライマーは、二対立遺伝子遺伝子座にアドレスするために必要である(それぞれ、PA、A1の5’プライマー特異的部分に相補的である;PB、B1の5’プライマー特異的部分に相補的である;そしてPZ、Z1の3’プライマー特異的部分に相補的である)。標的配列L2のライゲーション産物を増幅するために、特定の従来の方法を使用して、3つのさらなるプライマーを、必要とする(例えば、PA2、PB2およびPZ2);同様に、標的配列L3を増幅するために、なお3つのさらなるプライマーを必要とする(PA3、PB3およびPZ3)。従って、特定の従来の方法論を使用する個体に潜在的に存在する3つの二対立遺伝子遺伝子座のためのライゲーション産物を増幅することは、9個の(3n、ここでn=3)プライマーを必要とする。
【0098】
対照的に、本発明の方法は、この例において、3つ程の少ない増幅プライマーまでこの数を効果的に減らし得る。本発明を使用して、同じ5’プライマー特異的配列を含む少なくとも2つの異なるAプローブを使用し得る。さらに好ましくは、大部分の異なるAプローブが、同じ5’プライマー特異的配列を含む。最も好ましくは、全ての異なるAプローブが、同じ5’プライマー特異的配列を含む。同様に、少なくとも2、より好ましくは、大部分、そして最も好ましくは、全ての異なるBプローブが、同じ5’プライマー特異的配列を含む。最後に、少なくとも2、より好ましくは、大部分そして最も好ましくは、全ての異なるZプローブが、同じ3つのプライマー特異的配列を含む。従って、1つ程の少ないAプライマー、1つ程の少ないBプライマー、および1つ程の少ないZプライマーを使用して、全てのライゲーション産物(表1中のPA、PBおよびPZ)を増幅し得る。
【0099】
他の実施形態において、異なるアドレス可能な支持体特異的配列を使用して、対立遺伝子特異的なライゲーション産物間を区別し得る。従って、二対立遺伝子について、例えば、限定ではなく、同じ第1の標識化プライマーを使用して、プローブAまたはプローブBのいずれかの相補体にハイブリダイズし得る。第2のプライマー(PZ)は、プローブZのプライマー特異的部分にハイブリダイズする。従って、2つほど少ないプライマーは、これらの実施形態において使用され得る。これらの実施形態に従って、それぞれの捕捉オリゴヌクレオチドまたは移動性位置にハイブリダイズされる単一の標識化増幅産物のみの検出は、サンプルが、ホモ接合性の個体から得られたことを示す。サンプルが、ヘテロ接合性の個体から得られた場合、両方の増幅産物は、それぞれの捕捉オリゴヌクレオチドにハイブリダイズするかまたは、適切な移動性位置において検出される。
【0100】
本発明に従って、わずか2つまたは3つの「ユニバーサルな」プライマーを使用して、無数のライゲーション産物または増幅産物を増幅し得る。なぜなら、このプローブは、プライマー特異的な部分を共有するが、異なるアドレス可能な支持体特異的部分(addressable support−specific portion)を含むように設計され得るからである。
【0101】
特定の従来の方法を使用して、3つの二重対立遺伝子遺伝子座における全ての可能性のある対立遺伝子を検出するために必要とされる9つのプライマー(例えば、PA1、PB1、PZ1、PA2、PB2、PZ2、PA3、PB3、およびPZ3)よりもむしろ、本発明の方法は、わずか3つのプライマー(表1に示されるように、PA、PB、およびPZ)を使用し得る。可能性のある100の二重対立遺伝子の遺伝子座を含むサンプルは、特定の従来の検出方法においては200のプライマーを必要とするが、本方法においては3つのユニバーサルプライマーのみが使用され得る。必要とされる多数の増幅プライマーの数におけるこの劇的な減少は、それぞれのプローブセットにおける少なくとも1つのプローブが、プライマー特異的部分と標的特異的部分との間に位置するアドレス可能な支持体特異的配列を有することに起因して、可能である。
【0102】
特定の実施形態において、複数対立遺伝子の遺伝子座における異なる対立遺伝子は、異なるレポーター基(reporter group)を有するプライマーを使用して区別される。例えば、限定しないが、第1の対立遺伝子がサンプル中に存在する場合、ライゲーション産物はプライマー特異的な部分Aを含む。第2の対立遺伝子がサンプル中に存在する場合、連結産物はプライマー特異的な部分Bを含む。特定の実施形態において、プライマーPA(部分Aに相補的である)は、グリーンレポーター基(green reporter group)を含み、一方、プライマーPB(部分Bに相補的である)は、レッドレポーター基(red reporter group)を含む。この2つの対立遺伝子は、アドレス可能な支持体特異的部分を介して、空間的にアドレス可能な部分もしくは可動性の位置で支持体にハイブリダイズする、グリーンレポーター基またはレッドレポーター基のいずれかを検出することによって区別される。グリーンレポーター基およびレッドレポーター基の両方は、個体が二重対立遺伝子標的遺伝子座についてヘテロ接合体である場合、検出される。
【0103】
他の実施形態において、複数対立遺伝子の遺伝子座における異なる対立遺伝子は、異なるアドレス可能な支持体特異的部分を有するプローブを使用して区別される。例えば、限定しないが、第1の対立遺伝子がサンプル中に存在する場合、ライゲーション産物は、アドレス可能な支持体特異的部分Aを含む。第2の対立遺伝子がサンプル中に存在する場合、ライゲーション産物は、アドレス可能な支持体特異的部分Bを含む。それぞれのライゲーション産物のための少なくとも1つのプライマーは、レッドレポーター基を含む。2つの対立遺伝子は、2つの空間的にアドレス可能な部分または可動性の位置のうちの1つで支持体とハイブリダイズするレッドレポーター基を検出することによって、区別される。当業者は、複数対立遺伝子の遺伝子座での3つ以上の対立遺伝子がまた、これらの方法を使用して区別され得ることを理解する。
【0104】
特定の実施形態において、異なるレポーター基および異なるアドレス可能な支持体特異的配列を組み合わせて、異なる標的および/または異なる対立遺伝子を区別する。
【0105】
さらに他の実施形態において、プローブセットにおける、少なくとも1つの第1プローブおよび少なくとも1つの第2プローブは、異なるレポーター基を含む。
【0106】
さらに他の実施形態において、異なる標的および/または異なる対立遺伝子は、支持体上の捕獲オリゴヌクレオチドに対するハイブリダイゼーションよりもむしろ分離技術(例えば、電気泳動、質量分析法またはクロマトグラフィー)を使用する移動度の区別によって検出される。これらの実施形態において、プローブは、識別可能な固有の長さまたは分子量の、アドレス可能な支持体特異的部分を含み得る。あるいは、それぞれのアドレス可能な支持体特異的な部分は、増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分に選択的に結合するためのタグ相補体、および移動度依存性の分析技術(例えば、電気泳動(例えば、米国特許出願09/522,640、1999年3月15日出願))において特定の移動度をもたらすためのテールを含む、特定の移動性変更因子(mobility−modifier)に対して相補的である。従って、この増幅産物は、分子量または分子の長さによって分離されて、個々の増幅配列を区別し得る。特定の分子量または分子の長さのビン(bin)における増幅産物の検出は、サンプル中の標的配列の存在を示す。移動度識別技術の記載は、とりわけ、米国特許第5,470,705号、同第5,514,543号、同第5,580,732号、同第5,624,800号、および5,807,682号中に見出され得る。
【0107】
例示的なプロトコルにおいて、以下の実施例1Dの風乾した増幅ペレット(これは、識別可能な固有の分子量の増幅産物を含む)を、緩衝液または脱イオンホルムアミド中に再懸濁する。この再懸濁したサンプルおよび分子量マーカー(例えば、GS 500サイズ標準、PE Biosystems,Foster City,CA)を、電気泳動プラットフォーム(例えば、ABI PrismTM Genetic Analyzer,PE Biosystems,Foster City,CA)上にロードし、そして電気泳動する(POP−4ポリマー中、PE Biosystems,Foster City,CA;50μlキャピラリーを使用して15kVで)。このバンドを検出し、そしてマーカーに対して相対的なその位置を決定する。このバンドを、その相対的な電気泳動移動度に基づいて同定し、サンプルにおけるそれぞれの標的配列の存在を示す。
【0108】
あるいは、それぞれのアドレス可能な支持体特異的部分は、移動度依存性の分析技術(例えば、電気泳動)において、その増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分に相補的なタグ相補体および特定の移動度をもたらすためのテールを含む移動性変更因子に相補的な配列を含み、その結果、タグ相補体およびアドレス可能な支持体特異的部分に接触する場合、安定な複合体が形成される(例えば、米国特許出願09/522,640(1999年3月15日出願)を参照のこと)。本明細書中で使用される場合、「移動度依存性分析技術」とは、異なる分析物種間で異なる移動速度に基づく分析技術を意味する。例示的な移動度依存性分析技術としては、電気泳動、クロマトグラフィー、質量分析法、沈殿(例えば、勾配遠心分離)、作用場流動分画(fielf−flow fractionation)、多段抽出技術などが挙げられる。
【0109】
本発明の実施形態に従って、好ましいアドレス可能な支持体特異的部分およびタグ相補体は、(1)核酸分析方法において代表的に使用される条件(例えば、室温で、緩衝化水溶液)下で安定であり;(2)穏やかな核酸変性条件下で安定であり;そして(3)プローブの標的特異的部分の、標的核酸配列との配列特異的結合に悪い影響を与えない、複合体を形成するべきである。さらに、本発明のアドレス可能な支持体特異的部分およびタグ相補体は、複数の異なる増幅産物および結合する移動性変更因子が、アドレス可能な支持体特異的部分、タグ相補体、標的核酸配列およびプローブの標的特異的部分の間で交差相互作用を起こさずに、同じ反応量で存在し得るように、アドレス可能な支持体特異的部分およびタグ相補体の識別可能なセットを適合されるべきである。最小限に交差ハイブリダイズするタグ配列のセットを選択するための方法は、他の所で記載されている(例えば、BrennerおよびAlbrecht、PCT特許出願WO96/41011)。
【0110】
好ましい実施形態において、アドレス可能な支持体特異的部分およびタグ相補体は、それぞれポリヌクレオチドを含む。好ましいポリヌクレオチドタグ相補体において、このタグ相補体は、例えば、3’−リン酸、3’−アセチル、2’−3’−ジデオキシ、3’−アミノおよび2’−3’−デヒドロのような糖修飾を含むことによって、ポリメラーゼによって伸長不可能になる。
【0111】
特に好ましいアドレス可能な支持体特異的部分およびタグ相補体対は、従来の合成ポリヌクレオチドであるアドレス可能な支持体特異的部分、およびPNAであるタグ相補体を含む。PNAタグ相補体がタグと三重鎖構造を形成するように設計される場合、このタグ相補体は、タグとタグ相補体との間の三重鎖結合を容易にするために、「ヒンジ」領域を含み得る。より好ましい実施形態において、アドレス可能な支持体特異的部分およびタグ相補体配列は、反復配列を含む。アドレス可能な支持体特異的部分およびタグ相補体におけるこのような反復配列は、その(1)高い結合親和性、(2)高い結合特異性、および(3)高い可溶性に起因して、好ましい。二重鎖形成アドレス可能な支持体特異的部分またはタグ相補体配列として使用するための特に好ましい反復配列は、(CAG)であり、ここで、この3塩基配列は、約1〜10回反復される(例えば、Boffaら、PNAS(USA)、92:1901〜05(1995);Wittungら、Biochemistry、36:7973〜79(1997)を参照のこと)。三重鎖形成アドレス可能な支持体特異的部分またはタグ相補体配列として使用するための特に好ましい反復配列は、(TCC)である。
【0112】
PNAおよびPNA/DNAキメラ分子は、市販の試薬を用いて、市販の自動合成機による周知の方法を使用して合成され得る(例えば、Dueholmら、J.Org.Chem.、59:5767〜73(1994);Vinayakら、Nucleosides&Nucleotides、16:1653〜56(1997))。
【0113】
アドレス可能な支持体特異的部分は、プローブの標的特異的部分の全てもしくは一部を含んでも良いし、または全く含まなくても良い。本発明のいくつかの実施形態において、アドレス可能な支持体特異的部分は、プローブの標的特異的部分のいくつかまたは全てから構成され得る。本発明の他の実施形態において、アドレス可能な支持体特異的部分は、プローブの標的特異的部分をいずれも含まない。
【0114】
特定の実施形態において、本発明の移動性変更因子は、増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分に結合するためのタグ相補体部分、および移動度依存性分析技術において特定の移動度をもたらすためのテールを含む。
【0115】
移動性変更因子のテール部分は、移動度依存性分析技術において、増幅産物/移動性変更因子複合体の特定の移動度をもたらし得る任意の存在である。好ましくは、本発明の移動性変更因子のテール部分は、(1)十分に規定され、かつ容易に決定される移動度をもたらすために、低い多分散性を有し(例えば、Mw/Mnが1.05未満);(2)水性媒質中に可溶性であり;(3)プローブ−標的ハイブリダイゼーションまたはアドレス可能な支持体特異的部分/タグ相補体結合に不利に影響せず;そして(4)異なるセットのメンバーが、その結合複合体に識別可能な移動度を付与するように、セットにおいて利用可能であるべきである。
【0116】
本発明の特に好ましい実施形態において、移動性変更因子のテール部分は、ポリマーを含む。詳細には、テールを形成するポリマーは、ホモポリマー、ランダムコポリマー、またはブロックコポリマーであり得る。さらに、このポリマーは、直鎖状、櫛状、分枝状または樹状の構造を有し得る。さらに、本発明は結合した移動性変更因子に単一の点で結合した単一のポリマー鎖に関して本明細書中に記載されているが、本発明はまた、1つよりも多いポリマー鎖エレメントを含む修飾因子も意図し、ここでこのエレメントは、テール部分を集合的に形成している。
【0117】
本発明において使用するために好ましいポリマーは、親水性であるか、または、タグ相補体に結合する場合、水性媒質においてタグ相補体が容易に可溶化することを確実にするために少なくとも十分に親水性である。移動度依存性分析技術が電気泳動の場合、ポリマーは、好ましくは非荷電であるか、または増幅産物の荷電/サブユニット密度よりも実質的に低い密度を有する。
【0118】
1つの好ましい実施形態において、ポリマーは、例えば、1つ以上の酸化ヘキサエチレン(HEO)ユニットから形成される、酸化ポリエチレン(PEO)であり、ここで、このHEOユニットは、末端同士で(end−to−end)結合して酸化エチレンサブユニットの壊れない鎖を形成する。他の例示的な実施形態としては、N個の12マーPEOユニットからなる鎖、およびN個のテトラペプチドユニットからなる鎖を含み、ここでNは、調節可能な整数値である(例えば、Grossmanら、米国特許第5,777,096号)。
【0119】
明らかに、本発明の移動性変更因子のテール部分として有用なポリマーの合成は、ポリマーの性質に依存する。適切なポリマーを調製するための方法は一般に、周知のポリマーサブユニット合成方法に従う。選択された長さのPEO鎖を形成するための方法は、以下で議論される。これらの方法(規定されたサイズの複数サブユニットポリマーユニットが、直接的か、または荷電しているかもしくは荷電していない結合基を介してかのいずれかで互いに結合する工程を包含する)は、一般に、広範な種々のポリマー(例えば、酸化ポリエチレン、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリウレタンポリマー、ポリペプチド、およびオリゴ糖)に適用される。ポリマーユニット結合のこのような方法はまた、選択された長さのコポリマー(例えば、ポリプロピレンユニットで変更される酸化ポリエチレンユニットのコポリマー)を合成するために適する。選択された長さのポリペプチドおよびアミノ酸組成物(ホモポリマーまたは混合ポリマーのいずれか)は、標準的な固相方法によって合成され得る(例えば、FieldsおよびNoble、Int.J.Peptide Protein Res.、35:161〜214(1990))。
【0120】
選択された数のHEOユニットを有するPEOポリマー鎖を調製するための1つの好ましい方法において、HEOユニットを、一方の末端で、ジメトキシトリチル(DMT)で保護し、そしてもう一方の末端で硫酸メタンで活性化する。次いで、この活性化HEOを、第2のDMT保護化HEO基と反応させ、DMT保護化HEOダイマーを形成する。次いでこのユニット付加を、所望のPEO鎖長が達成されるまで連続的に実行する(例えば、Levensonら、米国特許第4,914,210号)。
【0121】
テール部分として使用するための別の特に好ましいポリマーは、PNAである。PNAの利点、特徴および合成が上に記載されている。特に、遊離溶液中での電気泳動分離を包含する移動度依存性分析技術に関して使用される場合、PNAは、必然的に非荷電であるという有利な特徴を有する。
【0122】
ポリマーテールをポリヌクレオチドタグ相補体に結合させることは、従来のホスホラミダイトポリヌクレオチド合成方法の拡張によって実行され得るか、または他の標準的な結合方法によって実行され得る(例えば、ビス−ウレタントリル結合ポリマー鎖ホスホラミダイト結合を介して固相支持体上のポリヌクレオチドに結合され得る)。あるいは、ポリマー鎖を、ポリマー鎖ユニットをポリヌクレオチドに段階的に添加することによって、例えば、標準的な固相ポリマー合成方法を使用して、ポリヌクレオチド(または他のタグタンパク質)上に形成し得る。
【0123】
上記のように、移動性変更因子のテールタンパク質は、それぞれ異なるプローブ/移動性変更因子複合体について識別する移動度を、増幅産物/移動性変更因子複合体に付与する。複合体の移動度に対するこのテールの寄与は、一般に、テールのサイズに依存する。しかし、荷電した基(例えば、PEO鎖における荷電した連結基、またはポリペプチド鎖における荷電したアミノ酸)をテールに付加することをまた使用して、プローブ/移動性変更因子複合体における選択された移動度の特徴を達成し得る。複合体の移動度は、例えば、シービング(sieving)媒質中の電気泳動において、増幅産物そのものの特徴によって影響され得、より大きなプローブは、プローブ/移動性変更因子複合体の電気泳動移動度を減少することがまた、理解される。
【0124】
本発明に従う移動性変更因子のタグ相補体部分は、増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分に結合し得、そして増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分と複合体を形成し得る、任意の存在であり得る。さらに、移動性変更因子のタグ相補体部分は、従来の手段を使用してテール部分に結合し得る。
【0125】
タグ相補体が、ポリヌクレオチド(例えば、PNA)である場合、このタグ相補体は、移動性変更因子のテール部分の全てまたは一部を含んでも良いし、または移動性変更因子のテール部分を全く含まなくても良い。本発明のいくつかの実施形態において、タグ相補体は、移動性変更因子のテール部分のいくつかまたは全てから構成され得る。本発明の他の実施形態において、タグ相補体は、移動性変更因子のテールのいずれの部分も含まない。例えば、PNAは非荷電であるので、特に移動度依存性分析技術として遊離溶液電気泳動を使用する場合、同じPNAオリゴマーは、タグ相補体および移動性変更因子のテール部分の両方として作用し得る。
【0126】
本発明の好ましい実施形態において、タグ相補体はハイブリダイゼーションエンハンサーを含む。本明細書中で使用される場合、用語「ハイブリダイゼーションエンハンサー」とは、2つのポリヌクレオチド(例えば、挿入物(intercalator))の間のハイブリダイゼーションを増強、安定化、またはさもなければ正に影響するように働く部分(例えば、米国特許第4,835,263号)、小溝結合剤(minor−groove binder)(たとえば、米国特許第5,801,155号)および架橋官能基を意味する。このハイブリダイゼーションエンハンサーは、アドレス可能な支持体特異的部分/タグ複合体二重鎖との相互作用を可能にするような方法で移動性変更因子に結合している限り、移動性変更因子の任意の部分に結合し得る。しかし、好ましくは、ハイブリダイゼーションエンハンサーは、二成分組成物の移動性変更因子に共有結合する。本発明における使用のための特に好ましいハイブリダイゼーションエンハンサーは、小溝結合剤(例えば、ネトロプシン(netropsin)、ジスタマイシン(distamysin)など)である。
【0127】
本発明の重要な特徴に従って、複数の増幅産物/移動性変更因子複合体は、移動度依存性分析技術を介して分解される。
【0128】
本発明の1つの実施形態において、増幅産物/移動性変更因子複合体は、液体クロマトグラフィーによって分解(分離)される。この方法における使用のための例示的な固定相媒質としては、逆相媒質(例えば、C−18固相またはC8固相)、イオン交換媒質(特に陰イオン交換媒質)、および疎水性相互作用媒質が挙げられる。関連する実施形態において、増幅産物/移動性変更因子複合体は、ミセル動電キャピラリークロマトグラフィー(MECC)によって分離され得る。
【0129】
逆相クロマトグラフィーは、平等な(isocratic)溶媒勾配、またはより代表的には、直線的、曲線的もしくは段階的溶媒勾配を使用して実行され、ここで、水性溶媒における非極性溶媒(例えば、アセトニトリルまたはイソプロパノール)のレベルは、クロマトグラフィーを実行する間に上昇し、それぞれの分析物の固相に対する親和性に従って、順次に分析物の溶出を引き起こす。ポリヌクレオチドを分離するために、イオン対形成剤(ion−pairing agent)(例えば、テトラ−アルキルアンモニウム)が、リン酸の荷電をマスクするために溶液中に代表的に含まれる。
【0130】
増幅産物/移動性変更因子複合体の移動度は、固相または固定相に対するプローブの親和性を変更するポリマー鎖を含む移動性変更因子を使用することによって、改変され得る。従って、逆相クロマトグラフィーを用いて、固定相に対する増幅産物/移動性変更因子複合体の増加した親和性は、移動性変更因子に対して中程度に疎水性のテール(例えば、PEO含有ポリマー、短いポリペプチドなど)の添加によって達成され得る。テールがより長くなるほど、固相に対する親和性がより大きくなり、従って、溶出されるべきプローブについて非極性溶媒のより高い濃度(およびより長い溶出時間)を必要とする。
【0131】
本発明の特に好ましい実施形態に従って、増幅産物/移動性変更因子複合体は、シービングマトリクスまたは非シービングマトリクスにおける電気泳動によって分解される。好ましくは、電気泳動分離は、キャピラリー電気泳動によってキャリラリーチューブ中で実行される(例えば、Capillary Electrophoresis:Theory and Practice、GrossmanおよびColburn編、Academic Press(1992))。使用され得る好ましいシービングマトリクスとしては、共有結合的に架橋したマトリクス(例えば、ビス−アクリルアミドと共有結合的に架橋したポリアクリルアミド);直鎖状ポリマーで形成されるゲルマトリクス(例えば、Madabhushiら、米国特許第5,552,028号);ならびにゲルを含まないシービング媒質(例えば、Grossmanら、米国特許第5,624,800号;HubertおよびSlater、Electrophoresis、16:2137〜2142(1995):Mayerら、Analytical Chemistry、66(10):1777〜1780(1994))が挙げられる。電気泳動媒質は、単鎖形態のポリヌクレオチドを維持するために、核酸変性剤(例えば、7M ホルムアミド)を含み得る。適切なキャピラリー電気泳動計測器は、市販されている(例えば、ABI PRISMTM Genetic Analyzer(PE Biosystems、Foster City、CA)。
【0132】
当業者は、増幅産物がまた、例えば、限定されないが、ゲル濾過、質量分析法、またはHPLCによって、分子量および分子の長さもしくは移動度に基づいて分離され得、そして適切な方法を使用して検出され得ることを理解する。
【0133】
検出されるべきそれぞれの標的配列について、少なくとも1つの第1プローブおよび少なくとも1つの第2プローブを含むプローブセットは、サンプルおよび必要に応じてライゲーション剤と組み合されて、ライゲーション反応混合物を形成する。少なくとも1つの第1プローブまたは少なくとも1つの第2プローブのいずれかは、プライマー特異的部分と標的特異的部分との間に位置するアドレス可能な支持体特異的部分を含み、これは分子量もしくは分子の長さによって同定可能であるか、または特定の移動性変更因子に相補的である。例えば、限定されないが、1つの標的配列に対応するアドレス可能な支持体特異的部分は、2ヌクレオチド長であり、第2の標的配列に対応するアドレス可能な支持体特異的部分は4ヌクレオチド長であり、第3の標的配列に対応するアドレス可能な支持体特異的部分は6ヌクレオチド長であり、等々である。好ましくは、これらの実施形態におけるアドレス可能な支持体特異的部分は、0〜100ヌクレオチド長であり、より好ましくは、0〜40ヌクレオチド長であり、そしてもっとも好ましくは、2〜36ヌクレオチド長である。好ましくは、特定の標的配列に対応するアドレス可能な支持体特異的部分は、異なる標的配列に対応するアドレス可能な支持体特異的部分とは長さにおいて少なくとも2ヌクレオチド異なる。
【0134】
それぞれのプローブセットにおける第1プローブおよび第2プローブは、標的配列の中心的な(pivotal)ヌクレオチドにすぐに隣接する配列に相補的であるように設計される。プローブセットの少なくとも1つの第1プローブまたは少なくとも1つの第2プローブのいずれかは、両方ではないが、中心的な相補体を含む。標的配列がサンプル中に存在する場合、この第1プローブおよび第2プローブは、適切な条件下で、標的上の領域に隣接してハイブリダイズする。中心的相補体が、適切なライゲーション剤の存在下で塩基対形成している場合、2つの隣接してハイブリダイズするプローブが互いにライゲーションしてライゲーション産物を形成し得る。あるいは、適切な条件下で、自己ライゲーション(autoligation)が生じ得る。当業者は、中心的ヌクレオチドは、標的配列のどこにでも位置し得、そして同様に、中心的相補体は、プローブの標的特異的部分のどこにでも位置し得ることを理解する。
【0135】
次いで、(適切な塩、緩衝液およびヌクレオチド三リン酸中の)ライゲーション反応混合物は、少なくとも1つのプライマーセットおよびポリメラーゼと組み合わされて、第1増幅反応混合物を形成する。第1の増幅サイクルにおいて、ライゲーション産物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む第2プライマーは、このライゲーション産物とハイブリダイズし、そしてテンプレート依存性様式で伸長して、ライゲーション産物およびその相補体を含む二重鎖分子を作製する。ライゲーション産物が二本鎖分子として存在する場合、続く増幅サイクルは、この分子を指数関数的に増幅し得る。
【0136】
プライマーセットは、これらのプライマーの組み込みから生じる増幅産物が、元の標的配列に含まれる特定の中心的ヌクレオチドに特異的なレポーター基を含むように、少なくとも1つのレポーター基を含む。
【0137】
少なくとも1つの増幅サイクルに続いて、この増幅産物は、例えば、限定されないが、ゲル電気泳動、HPLC、MALDI−TOF、ゲル濾過または質量分析法によって、分子量もしくは分子の長さまたは分子の移動度に基づいて分離される。特定の移動度アドレスでの、標識された配列の検出は、このサンプルが、関連する標的配列を含むことを示す。
【0138】
特定の実施形態に従って、本発明を使用して、標的核酸配列におけるスプライス改変体を同定し得る。例えば、遺伝子、タンパク質をコードするDNA、またはタンパク質は、一連のコード領域(エキソンと称される)を含み、イントロンと称される非コード領域によって分散され得る。スプライシングプロセスにおいて、イントロンは除去され、そしてエキソンは、最終的なRNA分子(代表的にはメッセンジャーRNA(mRNA))が連続するコード配列を含むように、並列される。いくつかの遺伝子が単一のタンパク質またはポリペプチドをコードするが、他の遺伝子は、選択的スプライシングに起因して複数のタンパク質またはポリペプチドをコードし得る。
【0139】
例えば、遺伝子は、各々が少なくとも1つのイントロンよって他のエキソンから分離されている5つのエキソンを含み得る。図5を参照のこと。一次転写産物をコードする仮想遺伝子が図5の上端に示され、これは、各々が3つの成熟mRNA(図5下端)のうちの1つによってコードされる3つの異なるタンパク質をコードする。選択的スプライシングに起因して,エキソン1は、(a)エキソン2a−エキソン3,(b)エキソン2b−エキソン3、または(c)エキソン2c−エキソン3と近接し得、図5に示されるこの3つのスプライシングの選択肢によって、3つの異なった種類の成熟mRNAを生じる。
【0140】
このラット筋肉タンパク質であるトロポニンTは、選択的なスプライシングのほんの1例である。トロポニンTをコードする遺伝子は、5つのエキソン(W、X、α、β、およびZ)を含み、これらの各々は最終的なタンパク質のドメインをコードする。この5つのエキソンは、イントロンによって分離されている。2つの異なるタンパク質であるα形態およびβ形態が、トロポニンT遺伝子の選択的スプライシングによって産生される。このα形態は、エキソンW、エキソンX、エキソンαおよびエキソンZを含むmRNAから翻訳される。このβ形態は、エキソンW、エキソンX、エキソンβおよびエキソンZを含むmRNAから翻訳される。
【0141】
特定の実施形態において、サンプル中の少なくとも1つの標的核酸配列におけるスプライス改変体を同定するための方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの標的核酸配列と各標的核酸配列がライゲーション反応組成物を形成するためのプローブセットとを一体化する工程を包含する。特定の実施形態において、このプローブセットは以下を含む:(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1のプローブ;および(b)複数の第2のプローブであって、ここで、第2のプローブの各々が3’プライマー特異的部分および複数のスプライス特異的部分のうちの1つを含む、プローブ。特定の実施形態において、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブは、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部をさらに含み、ここで、この支持体特異的部分は、このプライマー特異的部分と標的特異的部分との間に位置するか、またはこのプライマー特異的部分とスプライス特異的部分との間に位置する。各プローブセット中のプローブは、標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズした場合において、一緒にライゲーションするために適切である。特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は、ライゲーション因子をさらに含む。
【0142】
特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は少なくとも1サイクルのライゲーションに供され、ここで隣接してハイブリダイズしたプローブは共にライゲーションされ、以下を含むライゲーション生成物を形成する:5’プライマー特異的部分、標的特異的部分、スプライス特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分、および3’プライマー特異的部分。特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は、少なくとも1つの第1のプライマーおよび少なくとも1つの第2のプライマーを含む少なくとも1つのプライマーセットと一体化され、ここで、第1のプライマーはライゲーション生成物の5’プライマー特異的部分の配列を含み、そして第2のプライマーは、ライゲーション生成物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含み、ここで、プライマーセットの少なくとも1つのプライマーは、第1の増幅反応組成物を形成するためのレポーター基およびポリメラーゼをさらに含む。
【0143】
特定の実施形態において、少なくとも1つのレポーター基を含む第1の増幅生成物は、第1の増幅反応組成物を少なくとも1回の増幅サイクルに供することによって生成される。少なくとも1つのレポーター基を含む、この第1の増幅生成物または第1の増幅生成物の1部分は、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分の少なくとも1部分を使用して分析される。特定の実施形態において、スプライス改変体の同一性は、少なくとも1つのレポーター基を検出することによって決定され、このレポーター基は、アドレス可能支持体上の特定のアドレスに対してハイブリダイズするか、または特定の移動性アドレスで位置付けられる。
【0144】
特定の実施形態において、サンプル中の少なくとも1つの標的核酸配列におけるスプライス改変体を同定するための方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの標的核酸配列と各標的核酸配列がライゲーション反応組成物を形成するためのプローブセットとを一体化する工程を包含する。特定の実施形態において、このプローブセットは以下を含む:(a)標的特異的部分を含む、少なくとも1つの第1のプローブ;および(b)複数の第2のプローブであって、ここで、第2のプローブの各々が3’プライマー特異的部分および複数のスプライス特異的部分のうちの1つを含む、プローブ。各プローブセット中の少なくとも1つのプローブは、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部をさらに含む。各プローブセット中のプローブは、標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズした場合において、一緒にライゲーションするために適切である。特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は、ライゲーション因子をさらに含む。
【0145】
特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は少なくとも1サイクルのライゲーションに供され、ここで隣接してハイブリダイズしたプローブは共にライゲーションされ、以下を含むライゲーション生成物を形成する:標的特異的部分、スプライス特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分、および3’プライマー特異的部分。特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は、少なくとも1つのプライマーを含む少なくとも1つのプライマーセットと一体化され、このプライマーはライゲーション生成物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含み、ここで、プライマーセットの少なくとも1つのプライマーは、伸長反応組成物を形成するためのレポーター基およびポリメラーゼをさらに含む。
【0146】
特定の実施形態において、少なくとも1つのレポーター基を含む第1の増幅生成物が、第1の増幅反応組成物を少なくとも1つのプライマー伸長サイクルに供することによって生成される。少なくとも1つのレポーター基を含む、この第1の増幅生成物または第1の増幅生成物の1部分は、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分の少なくとも1部分を使用して分析される。特定の実施形態において、スプライス改変体の同一性は、少なくとも1つのレポーター基を検出することによって決定され、このレポーター基は、アドレス可能支持体上の特定のアドレスに対してハイブリダイズするか、または特定の移動性アドレスで位置付けられる。
【0147】
特定の実施形態において、サンプル中の少なくとも1つの標的核酸配列におけるスプライス改変体を同定するための方法が提供され、この方法は、少なくとも1つの標的核酸配列と、各標的核酸配列がライゲーション反応組成物を形成するためのプローブセットとを一体化する工程を包含する。特定の実施形態において、このプローブセットは以下を含む:(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1のプローブ;および(b)複数の第2のプローブであって、ここで、第2のプローブの各々が3’プライマー特異的部分および複数のスプライス特異的部分のうちの1つを含む、プローブ。特定の実施形態において、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブは、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部をさらに含み、ここで、この支持体特異的部分は、このプライマー特異的部分と標的特異的部分との間に位置するか、またはこのプライマー特異的部分とスプライス特異的部分との間に位置する。各プローブセット中のプローブは、標的配列上でお互いに隣接してハイブリダイズした場合において、一緒にライゲーションするために適切である。特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は、ライゲーション因子をさらに含む。
【0148】
特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は少なくとも1サイクルのライゲーションに供され、ここで隣接してハイブリダイズしたプローブは共にライゲーションされ、以下を含むライゲーション生成物を形成する:5’プライマー特異的部分、標的特異的部分、スプライス特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分、および3’プライマー特異的部分。特定の実施形態において、このライゲーション反応組成物は、少なくとも1つの第1のプライマーおよび少なくとも1つの第2のプライマーを含む少なくとも1つのプライマーセット、ならびに第1の増幅反応組成物を形成するためのポリメラーゼと一体化され、ここで、第1のプライマーはライゲーション生成物の5’プライマー特異的部分の配列を含み、そして第2のプライマーは、ライゲーション生成物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む。
【0149】
特定の実施形態において、第1の増幅生成物が、第1の増幅反応組成物を少なくとも1回の増幅サイクルに供することによって生成される。特定の実施形態において、第1の増幅生成物と、少なくとも1つの第1のプライマーまたは各プライマーセットについての少なくとも1つの第2のプライマーのいずれか(第1のプライマーおよび第2のプライマーの両方ではない)とを一体化することによって第2の増幅反応組成物が形成され、ここで少なくとも1つの第1のプライマーまたは各プライマーセットについての少なくとも1つの第2のプライマーは、レポーター基をさらに含む。特定の実施形態において、少なくとも1つのレポーター基を含む第2の増幅生成物が、第2の増幅反応組成物を少なくとも1回の増幅サイクルに供することによって生成される。
【0150】
少なくとも1つのレポーター基を含む、第2の増幅生成物または第2の増幅生成物の一部分は、少なくとも1つのアドレス可能な支持体特異的部分の少なくとも一部分を使用して分析される。特定の実施形態において、アドレス可能支持体上の特定のアドレスにハイブリダイズするか、特定の移動性アドレスで位置付けられる、少なくとも1つのレポーター基を検出することによって、スプライス改変体の同一性は決定される。
【0151】
特定の実施形態において、少なくとも1つの標的核酸配列は、RNAから生じた少なくとも1つの相補的DNA(cDNA)を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つのcDNAが、少なくとも1つの伝令RNA(mRNA)から生じる。特定の実施形態において、少なくとも1つの標的核酸配列は、このサンプル中に存在する少なくとも1つのRNA標的配列を含む。
【0152】
特定の実施形態において、ライゲーション反応組成物は、ライゲーション因子(例えば、T4 DNAリガーゼであるがこれに限定されない)または熱安定性リガーゼ(例えば、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、Tscリガーゼ、またはPfuリガーゼであるがこれに限定されない)をさらに含む。特定の実施形態において、増幅反応組成物のポリメラーゼは、DNA−依存性DNAポリメラーゼである。特定の実施形態において、このDNA−依存性DNAポリメラーゼは、熱安定性ポリメラーゼ(例えば、Taqポリメラーゼ、Pfxポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Vent(登録商標)ポリメラーゼ、Deep VentTMポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、またはTthポリメラーゼであるがこれらに限定されない)。
【0153】
特定の実施形態において、少なくとも1つのレポーター基は蛍光部分を含む。特定の実施形態において、少なくとも1つの第1のプライマーのモル濃度は、少なくとも1つのプライマーセット中の少なくとも1つの第2のプライマーのモル濃度と異なる。特定の実施形態において、少なくとも1つのプライマーセットにおいて、少なくとも1つの第1のプライマーの融解温度(Tm50)は、少なくとも約4℃、少なくとも約8℃、少なくとも約10℃または少なくとも約12℃だけ、少なくとも1つの第2のプライマーの融解温度と異なる。
【0154】
スプライス改変体を同定するための様々な実施形態において、本出願で開示されるアドレス可能支持体特異的部分を使用する様々な実施形態のいずれかを使用し得る。スプライス改変体を同定するための様々な実施形態において、本出願で開示されたプライマー特異的部分を使用する様々な実施形態のいずれかを使用し得る。また、1つのスプライス改変体のみを同定することを所望する場合、(その1つのスプライス改変体に特異的な)スプライス特異的部分を含む1つの第2のプローブのみを使用し得る。
【0155】
スプライス改変体同定するための特定の非限定的な実施形態は、図6によって例示される。このような実施形態は、2つの異なるスプライス改変体を同定することを可能にする。一方のスプライス改変体は、エキソン1、エキソン2、およびエキソン4を含む。他方のスプライス改変体は、エキソン1、エキソン3、およびエキソン4を含む。このような実施形態において、同じアドレス可能支持体特異的部分を両方の改変体のために使用し得、そしてこの改変体はカラーシグナルに基づいて区別され得る。標的特異的部分は、エキソン1の少なくとも1部分に対応する。このスプライス特異的部分は、特定のエキソンの少なくとも一部分(エキソン2またはエキソン3)に対応する。当業者は、PSPa,PSPb、またはPSPcが、標的配列の方向に依存する5’プライマー特異的部分または3’プライマー特異的部分であり得ることを理解する。
【0156】
本発明はまた、目的の方法を実施の効率を上げるために設計されたキットを提供するキットは、本方法の実施に必要とされる2つ以上構成成分をアセンブルすることによって目的の方法の効率を上げるように働く。好ましくは、キットは、エンドユーザによる測定の必要を最小限にするために事前に測定された単位量の構成要素を含む。好ましくは、キットは、本発明の1つ以上の方法を実施するための指示書を含む。好ましくは、このキットの構成要素は、お互いに結合して操作するために最適化される。
【0157】
本発明のキットを、隣接するハイブリダイズしたプローブをライゲーションするため、ライゲーション生成物を増幅するため、1本鎖核酸を2本鎖分子から生成するため、またはこれらのプロセスの組み合わせのため、使用し得る。本発明のキットは、さらなる構成要素(例えば、オリゴヌクレオチドトリホスフェート、ヌクレオチドアナログ、反応緩衝液、塩、イオン、安定化剤、またはこれらの構成成分の組み合わせ)をさらに含み得る。本発明の特定のキットは、ライゲーション生成物(以下を含むがこれらに限定されない:透析膜,クロマトグラフ化合物、支持体、オリゴヌクレオチドまたはこれらの試薬の組み合わせ)を精製する為の試薬を含む。
【0158】
上述した本発明は、実施例を参照することによってより良く理解され得る。以下の実施例は、例示の目的のみを意図し、かつ、決して本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0159】
(実施例1:)
(ライゲーションおよび増幅の組み合わせを用いたSNP検出)
(A.ゲノム標的DNAの調製)
ゲノムDNA由来の標的核酸を、以下のようにDNAseI消化によって調製した。1.6μlの500mM Tris−HCl(pH7.5)、6.4μlの25mM MgCl、6.0μlのゲノムDNA(300ng/ml)、および2.0μlの0.0125u/μlのDNAseI(50%グリセロール、50μlのTris−HCl(pH7.5)の中)を含むゲノムDNAのアリコートを、25℃にて20分間インキュベートした。この酵素を、99℃にて15分間熱不活性化し、そして2μlの1×TE(10mM Tris−HCl(pH7.5)、1mM EDTA)を添加して、最終DNA濃度を100ng/μlに調節した。これらのフラグメント化したゲノムDNAのアリコートを、−20℃で保存し得る。
【0160】
(B.標的特異的プローブセットのライゲーション)
表2に示される13の標的特異的プローブセットを設計して、多重(multiplex)反応において13の異なる二対立遺伝子(biallelic)遺伝子座またはこれらの相補体を検出した。このプローブセットを、製造者の指示書に従った標準的なホスホルアミダイト化学(phosphoramidite chemistry)を使用してABI 3948 DNAシンセサイザー(PE Biosystems,Foster City,CA)上で調製した。第2のプローブを、ホスホリンク(phospholink)化学を使用して合成の間にリン酸化した(例えば、H.Guzaevら、Tetrahedron 51:9375−84(1995)を参照のこと)。
【0161】
このプローブセットを、以下のように共にライゲーションした。2μlのフラグメント化したゲノムDNA、4.5μlの滅菌濾過し、脱イオン化した水、1μlの100mM KCl、1μlの10×リガーゼ緩衝液(0.2M Tris−HCl、25℃でpH7.6、0.25Mの酢酸ナトリウム、0.1M酢酸マグネシウム、0.1M DTT、0.01Mニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)、および1%Triton X−100)、および0.5μlのリガーゼミックス(9.5μlの1×リガーゼ緩衝液および0.5μlのTaq DNAリガーゼ、40u/μl)を、0.2mlのMicroAmp反応チューブ(PE Biosystems,Foster City,CA)中で合せた。この混合物をボルテックスし、そして室温にて3分間インキュベートした。1μlの標的特異的プローブミックス(1×TE中の24nMの各プローブ)をライゲーション反応混合物に添加し、そしてこの反応混合物をボルテックスによって混合した。
【0162】
このチューブをサーマルサイクラー中に配置し、そして以下のように複数サイクルのライゲーションに供した。このチューブを90℃にて5秒間と46.5℃にて4.5分間の間で15サイクル行い、次いで、99℃にて10分間インキュベートし、次いで4℃でインキュベートした。隣接してハイブリダイズした標的特異的プローブの反対の末端を、共にライゲーションして、ライゲーション生成物をライゲーション反応混合物中に形成した。ライゲーション温度は、第1のプローブおよびプローブセット中の第2のプローブのTに依存して上昇され得るか、または下降され得、そしてサイクル時間はまた、これに従って調節し得ることを、当業者は理解する。
【0163】
(C.ハイブリダイゼーションに基づく引き出し(Pullout)を使用したライゲーション生成物の精製)
このライゲーション生成物を以下のように精製した。5μlのライゲーション反応混合物、5μlの1×TE緩衝液(pH8.0)、および10μlの2×ハイブリダイゼーション緩衝液(1.8Mのテトラメチルアンモニウムクロリド、0.1M Tris−HCl(pH8.0)、0.003M EDTA、0.1%Tween 20)を、マイクロピペットを使用して混合した。この混合物を、ライゲーション生成物の1つの第1のプライマー部分に相補的なヌクレオチド配列を含む第1のマイクロタイタープレートに添加し、そして41℃にて10分間インキュベートした。
【0164】
第1のマイクロタイタープレートを、ライゲーション生成物の他の第1のプライマー部分に相補的なヌクレオチド配列を含む第2のマイクロタイタープレートの上端に直接配置した。このスタックしたマイクロタイタープレートを、Beckman Allegra 6KR遠心機中で1480〜1600×gにて5分間遠心分離し、ハイブリダイズしてない反応混合物を第2のマイクロタイタープレートに移した。
【0165】
この第2のマイクロタイタープレートを、41℃にて10分間インキュベートし、次いで、収集プレートの上端に直接的に配置した。このスタックした第2のマイクロタイタープレートおよび収集プレートを、Beckman Allegra 6KR 遠心機中で1480〜1600×gにて5分間遠心分離した。第1および第2のマイクロタイタープレートの各々を、50μlの75%イソプロパノールで2回洗浄し、各洗浄後1480〜1600×gにて5分間遠心分離した。次いで、このマイクロタイタープレートを、50μlの無水イソプロパノールで洗浄し、そして前回のようにて1480〜1600×gで5分間遠心分離した。このマイクロタイタープレートを、37℃にて15分間インキュベートして、任意の残余イソプロパノールを乾燥した。
【0166】
この洗浄した第1のマイクロタイタープレートおよび第2のマイクロタイタープレートを収集プレートの上端に直接スタックし、30μlの新たに調製した水酸化アンモニウム溶液(滅菌濾過し、脱イオン化した水中で70%(v/v)水酸化アンモニウム)を、各ウェルに添加した。このスタックしたプレートを前回のように1480〜1600×gにて5分間遠心分離した。精製したライゲーション生成物を含む、この溶出液を0.5mlのmicrocentrifugeチューブ中で合せ、そして減圧下で空気乾燥した。
【0167】
(D.PCRを使用する精製したライゲーション生成物の増幅)
この精製したライゲーション生成物を、以下のようにPCRで増幅した。空気乾燥した精製したライゲーション生成物を2μlの水で再水和した。2μlの再水和した精製したライゲーション生成物と28μlのPCR緩衝液(9μlの滅菌濾過し、脱イオン化した水、18μlのTrue Allele PCR pre mix(P/N 403061,PE Biosystems,Foster City,CA)、および1μlの一般的なプライマーミックス(1×TE緩衝液中の、30μMの各プライマー))とを合せることによってこの増幅反応混合物を調製した。
【0168】
1つの第1のプライマー(5’−AACTCTCTCCCAAGAGCGA;T53.7℃)(配列番号:66)をBen Joda(3−(4−カルボキシベンジル)−13−(3−スルホプロピル)−1,2,3,13,14,15−ヘキサヒドロ−1,1,15,15テトラメチルジベンゾ[g,g’]ピラノ[2,3−e:6,5−e’]ジインドール−16−イウム、内塩(inner salt)、カルボキシNHSエステル)で5’−末端標識した。他の第1のプライマー(5’−CACTCACGCAAACGGG;T53.7℃)(配列番号67)を、製造者(PE Biosystems,Foster City,CA)のプロトコルに従ってVIC(2’−フェニル−7’−クロロ−6−カルボキシ−4,7−ジクロロフルオレセイン)で5’−末端標識した。第2のプライマー(5’−ACTGGCCGTCGTTTTACA;T53.7℃)(配列番号68)は標識しなかった。
【0169】
次いで、この増幅反応混合物を、以下のように、サーマルサイクラー中で増幅サイクルに供した。このチューブを95℃まで12分間加熱し、次いで(94℃にて15秒間,60℃にて15秒間、そして72℃にて30秒間)を10サイクルで、その後の(89℃にて15秒間、53℃にて15秒間、そして72℃にて30秒間)を25サイクルで、次いで、60℃にて45分間で加熱した。次いで、二本鎖増幅生成物を含む増幅反応混合物を4℃まで冷却した。
【0170】
組み込まれなかったPCRプライマーを、以下のように反応混合物から取り除いた。各30μlの増幅反応混合物に対して、0.34μlのグリコーゲン(10mg/ml)、3.09μlの3M酢酸ナトリウム緩衝液(pH5)、および20.6μlの無水イソプロパノールを添加した。このチューブを、ボルテックスによって混合し、そして室温で10分間インキュベートし、Beckman Model 18 microfuge中でその後14,000rpmにて10〜15分間遠心分離した。
【0171】
上清を、標識した増幅生成物ペレットから除去した。各ペレットを、ボルテックスしながら(水中の)50μlの70%エタノールで洗浄した。洗浄した増幅生成物を、Beckman Model 18 microfuge中で14,000rpmにて5分間遠心分離しそしてこの上清を除去した。このペレットを、50μlの無水エタノールを使用して再度洗浄し、ボルテックスし、そしてBeckman Model 18 microfuge中で14,000rpmにて5分間遠心分離した。これらのペレットを空気乾燥した。これらの空気乾燥したペレットは、ハイブリダイゼーション前まで4℃で保存し得る。
【0172】
(E.DNAマイクロアレイを使用する支持体ハイブリダイゼーション)
空気乾燥した増幅生成物ペレットを10μlの1×TE緩衝液中に再懸濁し、そして30μlのハイブリダイゼーション緩衝液(0.1Mテトラメチルアンモニウムクロリド、0.5M MES−ナトリウム塩、pH 6.7、1% Triton X−100、10mg/ml剪断されたニシン精子DNA(Sigma Chemical Co.,St.Louis,MO)、および20mg/mlのウシ血清アルブミン)と合せた。このチューブを94℃にて10分間インキュベートし、反応混合物中に1本鎖増幅生成物を生成し、次いで4℃でクエンチした。
【0173】
1本鎖増幅生成物を含む15μlの反応混合物を、DNAマイクロアレイ(Hyseq,Sunnyvale,CA)のチャンバの中へ添加した。このアレイをハイブリダイゼーションチャンバに配置し、そして60℃にて3時間インキュベートし、1本鎖増幅生成物のアドレス可能支持体特異的部分が支持体結合捕捉オリゴヌクレオチド(MAXI 14,Hybaid,Ashford,Middlesex,UK)にハイブリダイズすることを可能にした。このアレイを洗浄緩衝液(300mM Bicine,pH8.0,10mM MgCl、および0.1% SDS)で洗浄し、6×SSPE(0.9M NaCl,0.06M NaHPO,pH7.4,0.02M EDTA)でリンスし、洗浄緩衝液を除去し、そして空気乾燥した。
【0174】
(F.ハイブリダイズした増幅生成物の検出)
乾燥したアレイを、アレイスキャナー(GenePix 4000A,Axon Instruments,Foster City,CA)中に配置し、532nmおよび635nmでスキャンし、そしてこのアレイ上の特定の位置でハイブリダイズした標識した増幅生成物の存在を検出した。特定のアレイ位置(アドレス)で特定の捕捉プローブに対してハイブリダイズした標識された増幅生成物の検出によって、対応する標的配列がサンプル中に存在することが示される。特定の実施形態において、この増幅生成物が、アレイアドレスでの検出可能標識の単なる存在によってではなく、検出される特定の標識または標識の組み合わせによって区別される。
【0175】
当業者は、開示した、プローブ配列、標的配列およびプライマー配列、またはこれらの組み合わせの相補体を、本発明の方法に使用し得ることを理解する。例えば、これに制限されないが、ゲノムDNAサンプル標的配列およびその相補体の両方を含む。従って、ゲノムサンプルを変性させた場合に、標的配列およびその相補体の両方が1本鎖配列としてサンプルに存在する。本明細書中に記載のプローブは、適切な配列(標的またはその相補体のいずれか)に特異的にハイブリダイズする。
【0176】
本発明を様々な適用、方法および組成物を参照して記載してきたが、様々な変化および改変を、本発明から逸脱することなく行い得ることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明の特定の実施形態に従う、プローブセットを示す概略図である。
各プローブは、標的に相補的または実質的に相補的である部分(「標的特異的部分」T−SP)およびプライマーとしての同じ配列に相補的であるかまたはそれを有する部分(「プライマー特異的部分」P−SP)を含む。各プローブセットにおける少なくとも1つのプローブは、標的特異的部分とプライマー特異的部分との間に位置するアドレス可能な支持体特異的部分(AS−SP)をさらに含む(ここで、プローブZ)。
各プローブセットは、第1のプローブ(ここで、プローブA)の3’末端が第2のプローブの5’末端に直ぐに隣接しそしてこれに対立する状態で、標的とハイブリダイズするように設計された、少なくとも1つの第1のプローブおよび少なくとも1つの第2のプローブ(ここで、プローブZ)を含む。
【図2】
図2は、本発明の特定の実施形態を使用して、標的座位における2つの潜在的な対立遺伝子間を区別するための方法を示す。
図2(a)は、以下を示す:(i)これらのプライマー特異的部分およびこれらの中心的区画(Aプローブ上のTおよびBプローブ上のC)において異なる2つの第1のプローブAおよびB、ならびにアドレス可能な支持体特異的部分およびプライマー特異的部分を含む1つの第2のプローブZ、を含む標的特異的プローブセット、そして(ii)中心的ヌクレオチドAを含む標的配列。
図2(b)は、標的にアニールされた3つのプローブを示す。プローブAの標的特異的部分は、中心的ヌクレオチドを含む3’標的領域と完全に相補的である。プローブBの中心的成分は、3’標的領域と相補的ではない。従って、プローブBの標的特異的部分は、3’末端において塩基対不一致を含む。プローブZの標的特異的部分は、5’標的領域に完全に相補的である。
図2(c)は、ライゲーション産物A−Zを形成するためのプローブAおよびZのライゲーションを示す。プローブBおよびZは、プローブB上の不一致の中心的相補体に起因して、ライゲーション産物を形成するように共に連結しない。
図2(d)は、A−Zのライゲーション産物および未連結プローブBおよびZを放出するために、二本鎖分子を変成することを示す。
【図3】
図3は、本発明の方法の特定の実施形態を示す概略図である。
図3(a)は、標的配列、ならびにこれらのプライマー特異的部分およびこれらの中心的相補体(ここで、3’末端プローブAにおけるTおよび3’末端プローブBにおけるG)において異なる2つの第1のプローブ(AおよびB)を含むプローブセット、ならびにアドレス可能な支持体特異的部分を含む1つの第2のプローブZ(プライマー特異的部分Zから上流に波線−vvvvv−で示される)を示す。
図3(b)は、アニーリング条件下で標的配列にハイブリダイズしたAおよびZプローブを示す。
図3(c)は、ライゲーション産物A−Zを形成するためのライゲーション因子の存在下での第1および第2のプローブのライゲーションを示す。
図3(d)は、一本鎖ライゲーション産物を放出するためにライゲーション産物:標的複合体を変成すること;プライマーセット(PA、PB、およびPZ)を添加すること(ここで、PAおよびPBプライマーは、レポーター基()を含む);プライマーPZをライゲーション産物にアニーリングすることを示す。
図3(e)は、ポリメラーゼを用いるテンプレート依存性様式で、PZプライマーを伸長することによる、二本鎖核酸産物の形成を示す。
図3(f)は、2つの一本鎖分子を放出するために、二本鎖核酸産物を変成することを示す。
図3(g)は、これらのそれぞれの一本鎖分子にアニールしたPAおよびPZプライマーを示す。
図3(h)は、両方の二本鎖増幅産物を示す。
図3(i)レポーター基PAを含む一本鎖分子を含む4つの一本鎖分子を放出するために変性される両方の増幅産物を示す。
図3(j)は、一本鎖PA増幅産物のアドレス可能な支持体特異的部分を、支持体の1位にアニールすることを示す。
図3(k)は、支持体の1位にハイブリダイズしたレポーター基を検出することを示す。
【図4】
図4は、同じプライマー特異的部分およびこれらのそれぞれのプライマーセットを含む2つ以上のライゲーション産物を示す。
図4(a)は、6つのライゲーション産物およびこれらのそれぞれのプライマーを示す。ライゲーション産物の各々は、固有のアドレス可能な支持体特異的部分(AS−SP)を含む。6つのライゲーション産物のうち2つは、同じ5’プライマー特異的部分および同じ3’プライマー特異的部分(それぞれAおよびZ)を含む。結果として、5つのプライマーセット(PAおよびPZ;PCおよびPX;PDおよびPW;PEおよびPV;ならびにPFおよびPU)のみが、6つのライゲーション産物を増幅するために必要とされる。
図4(b)は、6つのライゲーション産物およびこれらのそれぞれのプライマーを示す。ここで、大部分のライゲーション産物(6つのうちの4つ)が、同じ5’プライマー特異的部分および同じ3’プライマー特異的部分(それぞれAおよびZ)を含む。結果として、3つのプライマーセット(PAおよびPZ;PEおよびPV;ならびにPFおよびPU)のみが6つのライゲーション産物を増幅するために必要とされる。
図4(c)は、6つのライゲーション産物およびこれらのそれぞれのプライマーを示す。6つのライゲーション産物の各々は、固有のアドレス可能な支持体特異的部分を含む。6つ全てのライゲーション産物は、同じ5’プライマー特異的部分および同じ3’プライマー特異的部分(それぞれAおよびZ)を含む。結果として、1つのプライマーセット(PAおよびPZ)のみが、6つ全てのライゲーション産物を増幅するために必要とされる。
【図5】
図5は、例示的な選択的スプライシングを示す。
【図6】
図6は、スプライス改変体を同定するための特定の実施形態を示す。
エキソン1、エキソン2、およびエキソン4を含むスプライス改変体を同定するために、2つのプローブを含むプローブセットを使用する。一方のプローブは、PSPa、ASSPおよびTSPを含み、そして他方のプローブは、PSPbおよびSSP(エキソン2の少なくとも一部に対応する)を含む。
エキソン1、エキソン3、およびエキソン4を含むスプライス改変体を同定するために、2つのプローブを含むプローブセットを使用する。一方のプローブは、PSPa、ASSPおよびTSPを含み、そして他方のプローブは、PSPcおよびSSP(エキソン3の少なくとも一部に対応する)を含む。

Claims (267)

  1. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法であって、以下:
    該サンプルを各標的配列に対するプローブセットと合わせてライゲーション反応混合物を形成する工程であって、該プローブセットは(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各セット中の該プローブは、相補的な標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、一緒にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、工程;
    該ライゲーション反応混合物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供する工程であって、ここで隣接してハイブリダイズする相補的なプローブが互いにライゲーションされて、該5’プライマー特異的部分、該標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分、および該3’プライマー特異的部分を含むライゲーション産物を形成する工程;
    該ライゲーション反応混合物を(a)少なくとも1つのプライマーセット、および(b)ポリメラーゼと合わせて、第1増幅反応混合物を形成する工程であって、該プライマーセットは(i)該ライゲーション産物の該5’プライマー特異的部分の配列を含む、少なくとも1つの第1プライマー、および(ii)該ライゲーション産物の該3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む、少なくとも1つの第2プライマーを含み、ここで、該プライマーセットの少なくとも1つのプライマーがさらにレポーター基を含む、工程;
    該第1増幅反応混合物を少なくとも1サイクルの増幅に供して、少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物を生成する工程;
    該第1増幅産物の該アドレス可能支持体特異的部分または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の部分を、支持体に結合された捕獲オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせる工程;ならびに
    該少なくとも1つのレポーター基を検出する工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記第1プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記プローブセットが1つより多い中心的な相補体、前記標的特異的部分の末端ヌクレオチドではない1つの中心的な相補体、またはその両方をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. ライゲーション因子がリガーゼである、請求項210に記載の方法。
  6. 前記ライゲーション因子が熱安定性リガーゼである、請求項5に記載の方法。
  7. 前記熱安定性リガーゼが、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼ、またはそれらの酵素的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項6に記載の方法。
  8. 各プローブセットが、前記標的特異的部分と少なくとも1つのヌクレオチドだけ異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 各プローブセットが、前記標的特異的部分と少なくとも1つのヌクレオチドだけ異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項1に記載の方法。
  11. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UlTmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、Tthポリメラーゼまたはそれらの酵素的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項10に記載の方法。
  12. 増幅の前に前記ライゲーション産物を精製する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記精製する工程がハイブリダイゼーションに基づく取り出し工程を包含する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記精製する工程がゲル濾過を包含する、請求項12に記載の方法。
  15. 前記精製する工程が透析を包含する、請求項12に記載の方法。
  16. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項1に記載の方法。
  17. 各プローブセットの前記第1プローブが3’末端でホスホロチオエート基をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 各プローブセットの前記第2プローブがライゲーションに適切な脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  19. 前記5’チミジン脱離基がトシレートまたはヨウ化物である、請求項18に記載の方法。
  20. 請求項1に記載の方法であって、ここで、前記第1増幅産物が、少なくとも1つの5’末端ホスフェートを含み;そしてさらに、該方法は、以下:
    該第1増幅産物をエキソヌクレアーゼと結合して、消化反応混合物を形成する工程;および
    該エキソヌクレアーゼが増幅産物を消化し得る条件下で該消化反応混合物をインキュベートして、1本鎖のアドレス可能支持体特異的部分を生成する工程、
    を包含する、方法。
  21. 請求項1に記載の方法であって、ここで、前記第1増幅反応混合物は、各プライマーセットについて少なくとも1つの第1プライマーまたは少なくとも1つの第2プライマーを含むが、プライマーセットの第1プライマーおよび第2プライマーの両方は含まず、そしてここで、プライマーセットの該少なくとも1つの第1プライマーまたは該少なくとも1つの第2プライマーは、レポーター基を含むが、両方は、該レポーター基を含まない、方法。
  22. 請求項1に記載の方法であって、ここで、前記プローブセット中の前記少なくとも1つの第1プローブおよび前記少なくとも1つの第2プローブが、前記プライマー特異的部分と前記標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含み、そして前記少なくとも1つのプライマーセットのうちの少なくとも2つのプライマーがレポーター基を含む、方法。
  23. 前記第1増幅産物を変成して、該増幅産物の1本鎖部分を生成する工程、をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  24. 変成する工程が、前記増幅産物の融解温度の上の温度まで該増幅産物を加熱して、一本鎖部分を生成する工程を包含する、請求項23に記載の方法。
  25. 変成する工程が、前記増幅産物を化学的に変成して、一本鎖部分を生成する工程を包含する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1つの第1プライマーのモル濃度が前記少なくとも1つのプライマーセット中の前記少なくとも1つの第2プライマーのモル濃度とは異なる、請求項1に記載の方法。
  27. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法であって、以下:
    該サンプルを各標的配列に対するプローブセットと合わせて、ライゲーション反応混合物を形成する工程であって、該プローブセットは(a)標的特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各セット中の該プローブは、相補的な標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、一緒にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブは、アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、工程;
    該ライゲーション反応混合物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供する工程であって、ここで隣接してハイブリダイズする相補的なプローブが互いにライゲーションされて、該標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分、および該プライマー特異的部分を含むライゲーション産物を形成する工程;
    該ライゲーション反応混合物を、該ライゲーション産物のプライマー特異的部分に相補的な配列およびレポーター基を含む少なくとも1つのプライマー、ならびにポリメラーゼと合わせて、伸長反応混合物を形成する、工程;
    該伸長反応混合物を少なくとも1サイクルのプライマー伸長に供して、少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物を生成する工程;
    該第1増幅産物の該アドレス可能支持体特異的部分または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の部分を、支持体に結合された捕獲オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせる工程;ならびに
    該少なくとも1つのレポーター基を検出する工程、
    を包含する、方法。
  28. 前記第1プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  29. 前記第2プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  30. ライゲーション因子がリガーゼである、請求項211に記載の方法。
  31. 前記ライゲーション因子が熱安定性リガーゼである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記熱安定性リガーゼが、Pfuリガーゼ、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、またはそれらの酵素的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項31に記載の方法。
  33. 各プローブセットが、前記標的特異的部分と少なくとも1つのヌクレオチドだけ異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  34. 各プローブセットが、前記標的特異的部分と少なくとも1つのヌクレオチドだけ異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項27に記載の方法。
  35. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項27に記載の方法。
  36. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UlTmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、Tthポリメラーゼまたはそれらの酵素的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項35に記載の方法。
  37. 増幅の前に前記ライゲーション産物を精製する工程をさらに包含する、請求項27に記載の方法。
  38. 前記精製する工程がハイブリダイゼーションに基づく取り出し工程を包含する、請求項37に記載の方法。
  39. 前記精製する工程がゲル濾過を包含する、請求項37に記載の方法。
  40. 前記精製する工程が透析を包含する、請求項37に記載の方法。
  41. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項27に記載の方法。
  42. 各プローブセットの前記第1プローブが3’末端でホスホロチオエート基をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  43. 各プローブセットの前記第2プローブがライゲーションに適切な脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項27に記載の方法。
  44. 前記5’チミジン脱離基がトシレートまたはヨウ化物である、請求項43に記載の方法。
  45. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法であって、以下:
    該サンプルを各標的配列に対するプローブセットと合わせてライゲーション反応混合物を形成する工程であって、該プローブセットは(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各セット中の該プローブは、相補的な標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、一緒にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、工程;
    該ライゲーション反応混合物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供する工程であって、ここで隣接してハイブリダイズする相補的なプローブが互いにライゲーションされて、該5’プライマー特異的部分、該標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分、および該3’プライマー特異的部分を含むライゲーション産物を形成する工程;
    該ライゲーション反応混合物を(a)少なくとも1つのプライマーセット、および(b)ポリメラーゼと合わせて、第1増幅反応混合物を形成する工程であって、該少なくとも1つのプライマーセットは(i)該ライゲーション産物の該5’プライマー特異的部分の配列を含む、少なくとも1つの第1プライマー、および(ii)該ライゲーション産物の該3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む、少なくとも1つの第2プライマーを含む、工程;
    該第1増幅反応混合物を少なくとも1サイクルの増幅に供して、第1増幅産物を生成する工程;
    該第1増幅産物を、各プライマーセットについて第1プライマーおよび第2プライマーの両方とは合わせず、少なくとも1つの第1プライマー、または少なくとも1つの第2プライマーのいずれかと合わせるが、第2増幅反応混合物を形成する工程であって、ここで、該少なくとも1つの第1プライマーまたは該少なくとも1つの第2プライマーが、レポーター基をさらに含む、工程;
    該第2増幅反応混合物を少なくとも1サイクルの増幅に供して、少なくとも1つのレポーター基を含む第2増幅産物を生成する工程;
    該第2増幅産物の該アドレス可能支持体特異的部分または少なくとも1つのレポーター基を含む該第2増幅産物の部分を、支持体に結合された捕獲オリゴヌクレオチドにハイブリダイズさせる工程;ならびに
    該少なくとも1つのレポーター基を検出する工程、
    を包含する、方法。
  46. 請求項45に記載の方法であって、ここで、前記プローブセット中の前記少なくとも1つの第1プローブおよび前記少なくとも1つの第2プローブが、前記プライマー特異的部分と前記標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含み、そして前記第2増幅反応混合物のプライマーセットのうちの少なくとも2つのプライマーが、レポーター基を含む、方法。
  47. ライゲーションに適切なプローブであって、5’末端、3’末端、標的特異的部分、プライマー特異的部分、および該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分を含む、プローブ。
  48. 前記5’末端に遊離リン酸基をさらに含む、請求項47に記載のプローブ。
  49. 前記3’末端にホスホロチオエート基をさらに含む、請求項47に記載のプローブ。
  50. 前記5’末端にライゲーションに適切な脱離基を有するチミジン残基をさらに含む、請求項47に記載のプローブ。
  51. 前記5’チミジン脱離基がトシレートまたはヨウ化物である、請求項50に記載のプローブ。
  52. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するためのキットであって、以下:
    検出される各標的配列に対する少なくとも1つのプローブセットであって、ここで、該プローブセットは(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各プローブセット中の該プローブは、相補的な標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、一緒にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、プローブセット;ならびに必要に応じて、
    ライゲーション因子を含む、キット。
  53. 1セットのヌクレオチドプライマー、およびポリメラーゼをさらに含む、請求項52に記載のキットであって、
    前記プライマーセットは、(i)前記プローブの前記5’プライマー特異的部分の配列を含む、少なくとも1つのプライマー、および(ii)該プローブの前記3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む、少なくとも1つのプライマーを含み、
    ここで該プライマーセットの少なくとも1つのプライマーが、レポーター基をさらに含む、
    キット。
  54. 支持体をさらに含む請求項52に記載のキットであって、該支持体は、前記プローブのアドレス可能支持体特異的部分、または該プローブのアドレス可能支持体特異的部分に相補的な配列とハイブリダイズし得る捕獲オリゴヌクレオチドを含む、キット。
  55. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項54に記載のキット。
  56. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UlTmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、またはTthポリメラーゼである、請求項55に記載のキット。
  57. 前記ライゲーション因子がリガーゼである、請求項52に記載のキット。
  58. 前記リガーゼが熱安定性リガーゼである、請求項57に記載のキット。
  59. 前記熱安定性リガーゼが、TthリガーゼまたはTaqリガーゼである、請求項58に記載のキット。
  60. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するためのキットであって、以下:
    検出される各標的配列のための少なくとも1つのプローブセットであって、各プローブセットは(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、および(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各セットの該プローブは共に、相補的な標的配列に互いに隣接してハイブリダイズされる場合、ライゲーションについて適切であり、そして各セットの少なくとも1つのプローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、プローブセット、
    を含む、キット。
  61. 請求項60に記載のキットであって、該キットは支持体をさらに含み、該支持体は、前記少なくとも1つのプローブのアドレス可能支持体特異的部分または該少なくとも1つのプローブの該アドレス可能支持体特異的部分に相補的な配列とハイブリダイズし得る捕捉オリゴヌクレオチドを含む、キット。
  62. 請求項60に記載のキットであって、該キットはプライマーセットをさらに含み、該プライマーセットは、(i)前記第1プローブの前記5’プライマー特異的部分の配列を含む少なくとも1つのプライマー、および(ii)前記第2プローブの前記3’プライマー特異的部分に相補的な少なくとも1つのプライマー、を含み、そして該プライマーセットの少なくとも1つのプライマーがレポーター基;およびポリメラーゼをさらに含む、キット。
  63. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項60に記載のキット。
  64. 各プローブセットの前記第1プローブが、3’末端にホスホロチオエート基をさらに含む、請求項60に記載のキット。
  65. 各プローブセットの前記第2プローブが、ライゲーションに適した脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項60に記載のキット。
  66. 前記5’チミジン脱離基が、トシレートまたはヨウ化物である、請求項65に記載のキット。
  67. 各プローブセットの前記第1プローブが、3’末端にホスホロチオエート基をさらに含み、そして各プローブセットの前記第2プローブが、ライゲーションに適した脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項60に記載のキット。
  68. 前記5’チミジン脱離基が、トシレートまたはヨウ化物である、請求項67に記載のキット。
  69. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項60に記載のキット。
  70. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項60に記載のキット。
  71. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するためのキットであって、以下:
    検出される各標的配列のための少なくとも1つのプローブセットであって、該プローブセットは(a)標的特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、および(b)標的特異的部分およびプライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各セットの該プローブは共に、相補的な標的配列に互いに隣接してハイブリダイズされる場合、ライゲーションについて適切であり、そして各セットの少なくとも1つの第2プローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、プローブセット、および必要に応じて、
    ライゲーション因子、
    を含む、キット。
  72. 請求項71に記載のキットであって、該キットは支持体をさらに含み、該支持体は、前記プローブのアドレス可能支持体特異的部分または該プローブの該アドレス可能支持体特異的部分に相補的な配列とハイブリダイズし得る捕捉オリゴヌクレオチドを含む、キット。
  73. 前記第2プローブの前記プライマー特異的部分に相補的な少なくとも1つのプライマーおよびレポーター基;ならびにポリメラーゼをさらに含む、請求項71に記載のキット。
  74. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項71に記載のキット。
  75. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項71に記載のキット。
  76. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UITmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、またはTthポリメラーゼ、あるいはそれらの酵素的に活性な変異体または改変体である、請求項75に記載のキット。
  77. 前記ライゲーション因子がリガーゼである、請求項71に記載のキット。
  78. 前記リガーゼが熱安定性リガーゼである、請求項77に記載のキット。
  79. 前記熱安定性リガーゼが、TthリガーゼまたはTaqリガーゼである、請求項78に記載のキット。
  80. 各プローブセットの前記第1プローブが、3’末端にホスホロチオエート基をさらに含む、請求項71に記載のキット。
  81. 各プローブセットの前記第2プローブが、ライゲーションに適した脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項71に記載のキット。
  82. 前記5’チミジン脱離基が、トシレートまたはヨウ化物である、請求項81に記載のキット。
  83. 各プローブセットの前記第1プローブが、3’末端にホスホロチオエート基をさらに含み、そして各プローブセットの前記第2プローブが、ライゲーションに適した脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項71に記載のキット。
  84. 前記5’チミジン脱離基が、トシレートまたはヨウ化物である、請求項83に記載のキット。
  85. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項71に記載のキット。
  86. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項71に記載のキット。
  87. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法であって、以下:
    ライゲーション反応混合物を形成するために、各標的配列のためのプローブセットと該サンプル合わせる工程であって、該プローブセットは、(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各プローブセットの該プローブは共に、相補的な標的配列に互いに隣接してハイブリダイズされる場合、ライゲーションについて適切であり、そして各セットの少なくとも1つのプローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に配置されるアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、工程;
    該ライゲーション反応混合物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供する工程であって、ここで、隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションして、該5’プライマー特異的部分、該標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分、および該3’プライマー特異的部分を含むライゲーション産物を形成する、工程;
    第1増幅反応混合物を形成するために、該ライゲーション反応混合物と、以下の(a)少なくとも1つのプライマーセットおよび(b)ポリメラーゼを合わせる工程であって:(a)少なくとも1つのプライマーセットは、(i)該ライゲーション反応産物の該5’プライマー特異的部分の配列を含む、少なくとも1つの第1プライマー、および(ii)該ライゲーション反応混合物の該3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む、少なくとも1つの第2プライマー、を含み、ここで、該プライマーセットの少なくとも1つのプライマーがレポーター基をさらに含む、工程;
    少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物を生成するために、該第1増幅反応混合物を少なくとも1サイクルの増幅に供する工程;
    該第1増幅産物または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部分を分離する工程;および
    該少なくとも1つのレポーター基を検出する工程、
    を包含する、方法。
  88. 分離工程が、電気泳動、ゲル濾過、質量分析、またはHPLCを包含する、請求項87に記載の方法。
  89. 前記第1プローブが、前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  90. 前記第2プローブが、前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  91. 前記ライゲーション因子がリガーゼである、請求項216に記載の方法。
  92. 前記ライゲーション因子が熱安定性リガーゼである、請求項91に記載の方法。
  93. 前記熱安定性リガーゼが、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼ、もしくはそれらの酵素的に活性な変異体または改変体である、請求項92の方法。
  94. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項87に記載の方法。
  95. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項87に記載の方法。
  96. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項87に記載の方法。
  97. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UITmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、あるいはそれらの酵素的に活性な変異体または改変体である、請求項96に記載の方法。
  98. 増幅前に前記ライゲーション産物を精製する工程をさらに包含する、請求項87に記載の方法。
  99. 前記精製工程が、ハイブリダイゼーションに基づく取り出し工程を包含する、請求項98に記載の方法。
  100. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項87に記載の方法。
  101. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法であって、以下:
    ライゲーション反応混合物を形成するために、各標的配列のためのプローブセットと該サンプルを合わせる工程であって、該プローブセットは、(a)標的特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、各セットの該プローブは共に、相補的な標的配列に互いに隣接してハイブリダイズされる場合、ライゲーションについて適切であり、そして各セットの少なくとも1つのプローブは、アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、工程;
    該ライゲーション反応混合物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供する工程であって、ここで、隣接してハイブリダイズする相補的プローブを互いにライゲーションして、該標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分、および該3’プライマー特異的部分を含むライゲーション産物を形成する、工程;
    伸長反応混合物を形成するために、該ライゲーション反応混合物を、該連産物の該プライマー特異的部分に相補的な配列およびレポーター基を含む、少なくとも1つのプライマーならびにポリメラーゼと合わせる工程;
    少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物を生成するために、該伸長反応混合物を少なくとも1サイクルのプライマー伸長に供する工程;
    該第1増幅産物または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部分を分離する工程;および
    該少なくとも1つのレポーター基を検出する工程、
    を包含する、方法。
  102. 分離工程が、電気泳動、ゲル濾過、質量分析、またはHPLCを包含する、請求項101に記載の方法。
  103. 前記第1プローブが、前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項101に記載の方法。
  104. 前記第2プローブが、前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項101に記載の方法。
  105. 前記ライゲーション因子がリガーゼである、請求項217に記載の方法。
  106. 前記ライゲーション因子が熱安定性リガーゼである、請求項105に記載の方法。
  107. 前記熱安定性リガーゼが、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼ、あるいはそれらの酵素的に活性な変異体または改変体である、請求項106の方法。
  108. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項101に記載の方法。
  109. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項101に記載の方法。
  110. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項101に記載の方法。
  111. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UITmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、あるいはそれらの酵素的に活性な変異体または改変体である、請求項110に記載の方法。
  112. 増幅前に前記ライゲーション産物を精製する工程をさらに包含する、請求項101に記載の方法。
  113. 前記精製工程が、ハイブリダイゼーションに基づく取り出し工程を包含する、請求項112に記載の方法。
  114. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項101に記載の方法。
  115. 前記アドレス可能支持体特異的部分が100ヌクレオチド長以下である、請求項87に記載の方法。
  116. 前記アドレス可能支持体特異的部分が40ヌクレオチド長以下である、請求項115に記載の方法。
  117. 前記アドレス可能支持体特異的部分が2〜36ヌクレオチド長である、請求項116に記載の方法。
  118. 前記分離工程が、少なくとも1つの移動性依存的分析技術(MDAT)を包含する、請求項87に記載の方法。
  119. 前記MDATが、電気泳動。クロマトグラフィー、HPLC、質量分析、沈降、作用場流動分画、または多段分画のうちの少なくとも1つを包含する、請求項118に記載の方法。
  120. 前記MDATが、ゲル濾過またはキャピラリー電気泳動を包含する、請求項119に記載の方法。
  121. 前記第1プローブが、前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  122. 前記第2プローブが、前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  123. 前記プローブセットが、1つより多い中心的な相補体、前記標的特異的部分の末端ヌクレオチドではない中心的な相補体、またはその両方をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  124. 前記ライゲーション反応混合物がリガーゼをさらに含む、請求項87に記載の方法。
  125. 前記リガーゼが熱安定性である、請求項124に記載の方法。
  126. 前記熱安定性リガーゼが、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼ、あるいはそれらの酵素的に活性な変異体または改変体である、請求項125の方法。
  127. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項87に記載の方法。
  128. 各プローブセットが、前記標的特異的部分において少なくとも1つのヌクレオチドにより異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項87に記載の方法。
  129. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項87に記載の方法。
  130. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UITmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、またはTthポリメラーゼ、あるいはそれらの酵素的に活性な変異体または改変体である、請求項129に記載の方法。
  131. 増幅前に前記ライゲーション産物を精製する工程をさらに包含する、請求項87に記載の方法。
  132. 前記精製工程が、ハイブリダイゼーションに基づく取り出し工程を包含する、請求項131に記載の方法。
  133. 前記精製工程がゲル濾過を含む、請求項131に記載の方法。
  134. 前記精製工程が透析を含む、請求項131に記載の方法。
  135. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項87に記載の方法。
  136. 各プローブの前記第1プローブが、3’末端にホスホロチオエート基をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  137. 前記各プローブセットの第2プローブが、ライゲーションに適した脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項87に記載の方法。
  138. 前記5’チミジン脱離基がトシレートまたはヨウ化物である、請求項137に記載の方法。
  139. 請求項87に記載の方法であって、ここで第1増幅産物は、少なくとも1つの5’末端ホスフェートを含み;そして該方法は、以下:
    該第1増幅産物をエキソヌクレアーゼと合わせて、消化反応混合物を形成する工程;
    該エキソヌクレアーゼが該増幅産物を消化することが可能な条件下で、該消化反応混合物をインキュベートして、少なくとも1つのレポーター基を含む単鎖のアドレス可能支持体特異的部分を生成する工程;
    該消化した増幅産物を分離する工程;および、
    該少なくとも1つのレポーター基を検出する工程、
    をさらに包含する、方法。
  140. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法であって、該方法は以下:
    該サンプルを各標的配列についてのプローブセットと合わせて、ライゲーション反応混合物を形成する工程であり、該プローブセットは、(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、該各セットのプローブは、相補的な標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合、一緒にライゲーションするのに適しており、そしてここで、各プローブセットの少なくとも1つのプローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に位置するアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、工程;
    該ライゲーション反応混合物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供する工程であり、ここで、隣接してハイブリダイズする相補的なプローブは、互いに結合して該5’プライマー特異的部分、該標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分、および該3’プライマー特異的部分を含むライゲーション産物を形成する、工程;
    該ライゲーション反応混合物を、(a)(i)該ライゲーション産物の5’プライマー特異的部分の配列およびレポーター基を含む、少なくとも1つの第1プライマー、または(ii)該ライゲーション産物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列およびレポーター基を含む、少なくとも1つの第2プライマーを含むが、少なくとも1つの第1プライマーと少なくとも1つの第2プライマーとの両方は含まない、少なくとも1つのプライマーセット、ならびに(b)ポリメラーゼ、と合わせて、第1増幅反応混合物を形成する工程;
    該第1増幅反応混合物を少なくとも1サイクルの増幅に供して、少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物を生成する工程;
    該第1増幅産物または該少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物の一部を分離する工程;ならびに、
    該レポーター基を検出する工程、
    を包含する、方法。
  141. 請求項87に記載の方法であって、ここで、前記プローブセットの少なくとも1つの第1プローブおよび少なくとも1つの第2プローブが、前記プライマー特異的部分と前記標的特異的部分との間に位置するアドレス可能支持体特異的部分をさらに含み、そして前記少なくとも1つのプライマーセットの少なくとも2つのプライマーがレポーター基を含む、方法。
  142. 前記第1増幅産物を変性させて、前記第1増幅産物の単鎖部分を生成する工程をさらに包含する、請求項87に記載の方法。
  143. 前記変成させる工程が、前記増幅産物の融解温度より高い温度まで該増幅産物を加熱して、単鎖部分を生成する工程を包含する、請求項142に記載の方法。
  144. 前記変成させる工程が、前記増幅産物を化学的に変成させて単鎖部分を生成する工程を包含する、請求項142に記載の方法。
  145. 前記少なくとも1つの第1プライマーのモル濃度が、前記少なくとも1つのプライマーセットの少なくとも1つの第2プライマーのモル濃度と異なる、請求項87に記載の方法。
  146. 請求項87に記載の方法であって、ここで、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分が、移動性変更因子として働く特定の配列に相補的であり、該配列が、(i)前記増幅産物の少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分に選択的に結合するためのタグ補体、および(ii)MDATにおいて特定の移動性をもたらすためのテールを含む、方法。
  147. 前記アドレス可能支持体特異的部分が、0〜100ヌクレオチド長である、請求項101に記載の方法。
  148. 前記アドレス可能支持体特異的部分が、0〜40ヌクレオチド長である、請求項147に記載の方法。
  149. 前記アドレス可能支持体特異的部分が、2〜36ヌクレオチド長である、請求項148に記載の方法。
  150. 前記分離工程がMDATを含む、請求項101に記載の方法。
  151. 前記MDATが、電気泳動、クロマトグラフィー、HPLC、質量分光法、沈降、作用場流動分画または多段分画の少なくとも1つを含む、請求項101に記載の方法。
  152. 前記MDATがゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動を含む、請求項151に記載の方法。
  153. 前記第1プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項101に記載の方法。
  154. 前記第2プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項101に記載の方法。
  155. 前記プローブセットが、1つより多い中心的な相補体、前記標的特異的部分の末端ヌクレオチドではない中心的な相補体、または両方をさらに含む、請求項101に記載の方法。
  156. 前記ライゲーション反応混合物がリガーゼをさらに含む、請求項101に記載の方法。
  157. 前記リガーゼが、熱安定性である、請求項156に記載の方法。
  158. 前記熱安定性リガーゼが、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼ、またはその酵素学的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項157に記載の方法。
  159. 各プローブセットが、少なくとも1つのヌクレオチドだけ前記標的特異的部分が異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項101に記載の方法。
  160. 各プローブセットが、少なくとも1つのヌクレオチドだけ前記標的特異的部分が異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項101に記載の方法。
  161. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項101に記載の方法。
  162. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UITmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、Tthポリメラーゼまたはその酵素学的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項161に記載の方法。
  163. 前記ライゲーション産物を増幅前に精製する工程をさらに包含する、請求項101に記載の方法。
  164. 前記精製工程がハイブリダイゼーションに基づく引き抜きを含む、請求項163に記載の方法。
  165. 前記精製工程がゲル濾過を含む、請求項163に記載の方法。
  166. 前記精製工程が透析を含む、請求項163に記載の方法。
  167. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項101に記載の方法。
  168. 前記各プローブセットの第1プローブが、3’末端にホスホロチオエート基をさらに含む、請求項101に記載の方法。
  169. 前記各プローブセットの第2プローブが、ライゲーションに適した脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項101に記載の方法。
  170. 前記5’チミジン脱離基がトシレートまたはヨウ化物である、請求項169に記載の方法。
  171. 請求項101に記載の方法であって、ここで、前記第1増幅産物は、少なくとも1つの5’末端にホスフェートを含み;そして該方法は、以下:
    該第1増幅産物をエキソヌクレアーゼと合わせて、消化反応混合物を形成する工程;
    該エキソヌクレアーゼが該増幅産物を消化することが可能な条件下で、該消化反応混合物をインキュベートして、少なくとも1つのレポーター基を含む単鎖のアドレス可能支持体特異的部分を生成する工程;
    該消化した増幅産物を分離する工程;および、
    該少なくとも1つのレポーター基を検出する工程、
    をさらに包含する、方法。
  172. 前記第1増幅産物を変性させて、該増幅産物の単鎖部分を生成する工程をさらに包含する、請求項101に記載の方法。
  173. 前記変成させる工程が、前記増幅産物の融解温度より高い温度まで該増幅産物を加熱して、単鎖部分を生成する工程を包含する、請求項172に記載の方法。
  174. 前記変成させる工程が、前記増幅産物を化学的に変成させて単鎖部分を生成する工程を包含する、請求項172に記載の方法。
  175. 請求項101に記載の方法であって、ここで、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分が、移動性変更因子として働く特定の配列に相補的であり、該配列が、(i)前記増幅産物のアドレス可能支持体特異的部分に選択的に結合するためのタグ補体、および(ii)MDATにおいて特定の移動性をもたらすためのテールを含む、方法。
  176. サンプル中の少なくとも1つの標的配列を検出するための方法であって、該方法は以下:
    該サンプルを各標的配列についてのプローブセットと合わせて、ライゲーション反応混合物を形成する工程であり、該プローブセットは、(a)標的特異的部分および5’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)標的特異的部分および3’プライマー特異的部分を含む、少なくとも1つの第2プローブを含み、ここで、該各セットのプローブは、相補的な標的配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合、一緒にライゲーションするのに適しており、そしてここで、各プローブセットの少なくとも1つのプローブは、該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に位置するアドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、工程;
    該ライゲーション反応混合物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供する工程であり、ここで、隣接してハイブリダイズする相補的なプローブは、互いに結合して5’該プライマー特異的部分、該標的特異的部分、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分、および該3’プライマー特異的部分を含むライゲーション産物を形成する、工程;
    該ライゲーション反応混合物を、(a)(i)該ライゲーション産物の5’プライマー特異的部分の配列を含む、少なくとも1つの第1プライマー、および(ii)該ライゲーション産物の3’プライマー特異的部分に相補的な配列を含む、少なくとも1つの第2プライマーを含む、少なくとも1つのプライマーセット、ならびに(b)ポリメラーゼ、と合わせて、第1増幅反応混合物を形成する工程;
    該第1増幅反応混合物を少なくとも1サイクルの増幅に供して、第1増幅産物を生成する工程;
    該第1増幅産物を、各プライマーセットについて少なくとも1つの第三プライマー、または少なくとも1つの第四プライマーを含むが、第1プライマーおよび第2プライマーの両方は含まない、少なくとも1つの第2プライマーセットと合わせて、第2増幅反応混合物を形成する工程であり、ここで、該少なくとも1つの第1プライマーまたは該少なくとも1つの第2プライマーが、レポーター基をさらに含む、工程;
    該第2増幅反応混合物を、少なくとも1サイクルの増幅に供して、少なくとも1つのレポーター基を含む第2増幅産物を生成する工程;
    該第2増幅産物または該少なくとも1つのレポーター基を含む第2増幅産物の一部を分離する工程;ならびに、
    該レポーター基を検出する工程、
    を包含する、方法。
  177. 前記アドレス可能支持体特異的部分が、0〜100ヌクレオチド長である、請求項176に記載の方法。
  178. 前記アドレス可能支持体特異的部分が、0〜40ヌクレオチド長である、請求項177に記載の方法。
  179. 前記アドレス可能支持体特異的部分が、2〜36ヌクレオチド長である、請求項178に記載の方法。
  180. 前記分離工程が少なくとも1つのMDATを含む、請求項176に記載の方法。
  181. 前記MDATが、電気泳動、クロマトグラフィー、HPLC、質量分光法、沈降、作用場流動分画または多段分画の少なくとも1つを含む、請求項180に記載の方法。
  182. 前記MDATがゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動を含む、請求項181に記載の方法。
  183. 請求項176に記載の方法であって、ここで、前記プローブセットの少なくとも1つの第1プローブおよび少なくとも1つの第2プローブが、前記プライマー特異的部分と前記標的特異的部分との間に位置するアドレス可能支持体特異的部分をさらに含み、そしてここで、前記第2プライマーセットの少なくとも1つのプライマーがレポーター基を含む、方法。
  184. 前記ライゲーション反応混合物がリガーゼをさらに含む、請求項176に記載の方法。
  185. 前記リガーゼが熱安定性である、請求項184に記載の方法。
  186. 前記熱安定性リガーゼが、Tthリガーゼ、Taqリガーゼ、Pfuリガーゼ、またはその酵素学的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項185に記載の方法。
  187. 前記第1プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項176に記載の方法。
  188. 前記第2プローブが前記アドレス可能支持体特異的部分をさらに含む、請求項176に記載の方法。
  189. 前記プローブセットが、1つより多い中心的な相補体、前記標的特異的部分の末端ヌクレオチドではない中心的な相補体、または両方をさらに含む、請求項176に記載の方法。
  190. 各プローブセットが、少なくとも1つのヌクレオチドだけ前記標的特異的部分が異なる少なくとも2つの第1プローブをさらに含む、請求項176に記載の方法。
  191. 各プローブセットが、少なくとも1つのヌクレオチドだけ前記標的特異的部分が異なる少なくとも2つの第2プローブをさらに含む、請求項176に記載の方法。
  192. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項176に記載の方法。
  193. 前記熱安定性ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Ventポリメラーゼ、Deep Ventポリメラーゼ、UITmaポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ、またはその酵素学的に活性な変異体もしくは改変体である、請求項192に記載の方法。
  194. 前記ライゲーション産物を増幅前に精製する工程をさらに包含する、請求項176に記載の方法。
  195. 前記精製工程がハイブリダイゼーションに基づく引き抜きを含む、請求項194に記載の方法。
  196. 前記精製工程がゲル濾過を含む、請求項194に記載の方法。
  197. 前記精製工程が透析を含む、請求項194に記載の方法。
  198. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項176に記載の方法。
  199. 前記各プローブセットの第1プローブが、3’末端にホスホロチオエート基をさらに含む、請求項176に記載の方法。
  200. 前記各プローブセットの第2プローブが、ライゲーションに適した脱離基を有する5’チミジン残基をさらに含む、請求項176に記載の方法。
  201. 前記5’チミジン脱離基がトシレートまたはヨウ化物である、請求項200に記載の方法。
  202. 請求項176に記載の方法であって、ここで、前記プローブセットの少なくとも1つの第1プローブおよび少なくとも1つの第2プローブが、前記プライマー特異的部分と前記標的特異的部分との間に位置するアドレス可能支持体特異的部分をさらに含み、そして、前記少なくとも1つの第2プライマーセットの少なくとも1つのプライマーが、少なくとも1つのレポーター基を含む、方法。
  203. 請求項176に記載の方法であって、ここで、少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部分が、移動性変更因子として働く特定の配列に相補的であり、該配列が、(i)前記増幅産物のアドレス可能支持体特異的部分に選択的に結合するためのタグ補体、および(ii)移動性依存性分析技術において特定の移動性をもたらすためのテールを含む、方法。
  204. ライゲーションに適したプローブであって、以下:5’末端、3’末端、標的特異的部分、プライマー特異的部分、および該プライマー特異的部分と該標的特異的部分との間に位置する移動性変更因子配列を含む、プローブ。
  205. 前記5’末端に遊離ホスフェート基をさらに含む、請求項204に記載のプローブ。
  206. 前記3’末端にホスホロチオエート基をさらに含む、請求項204に記載のプローブ。
  207. 前記5’末端にライゲーションに適した脱離基を有するチミジン残基をさらに含む、請求項204に記載のプローブ。
  208. 前記5’チミジン脱離基がトシレートまたはヨウ化物である、請求項207に記載のプローブ。
  209. 請求項204に記載の前記プローブを備えたキット。
  210. 請求項1に記載の方法であって、ここで前記ライゲーション反応混合物がさらにライゲーション因子を含む、方法。
  211. 請求項27に記載の方法であって、ここで前記ライゲーション反応混合物がさらにライゲーション因子を含む、方法。
  212. 請求項45に記載の方法であって、ここで前記ライゲーション反応混合物がさらにライゲーション因子を含む、方法。
  213. 前記ライゲーション因子がリガーゼである、請求項212に記載の方法。
  214. 前記ライゲーション因子が熱安定性リガーゼである、請求項213の方法。
  215. 請求項214に記載の方法であって、ここで前記熱安定性リガーゼが、Pfuリガーゼ、Tthリガーゼ、Taqリガーゼまたはこれらの酵素的に活性な変異体もしくは改変体である、方法。
  216. 請求項87に記載の方法であって、ここで前記ライゲーション反応混合物がさらにライゲーション因子を含む、方法。
  217. 請求項101に記載の方法であって、ここで前記ライゲーション反応混合物がさらにライゲーション因子を含む、方法。
  218. サンプル中の、少なくとも1つの標的核酸配列におけるスプライス改変体を同定する方法であって、以下:
    少なくとも1つの標的核酸配列を各標的核酸配列に対するプローブセットと合わせ、ライゲーション反応組成物を形成する工程であって、ここで該プローブセットは、(a)標的特異的部位および5’プライマー特異的部位を含む、少なくとも1つの第1プローブ、ならびに(b)各第2プローブが3’プライマー特異的部位および複数のスプライス特異的部位の1つを含む複数の第2プローブ、を含み、ここで各プローブセット中の該プローブが、該少なくとも1つの標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、各プローブセット中の該プローブが、共にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブがさらに少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位を、該プライマー特異的部位と該標的特異的部位との間に含むか、または該プライマー特異的部位と該スプライス特異的部位との間に含む工程;
    前記ライゲーション反応組成物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供し、ここで隣接してハイブリダイズしたプローブは、互いにライゲーションし、該5’プライマー特異的部位、該標的特異的部位、該スプライス特異的部位、該少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位、および該3’プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成する工程;
    該ライゲーション産物を、以下:(a)少なくとも1つのプライマーセットであって、該プライマーセットが以下:(i)該ライゲーション産物の5’プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも1つの第1プライマー、および(ii)該ライゲーション産物の3’プライマー特異的部位に相補的な配列を含む少なくとも1つの第2プライマーを含み、ここで該プライマーセットの少なくとも1つのプライマーがさらに少なくとも1つのレポーター基を含む、プライマーセット;および(b)ポリメラーゼと合わせ、第1増幅反応組成物を形成する工程;
    該第1増幅反応組成物を、少なくとも1つの増幅サイクルに対して供して、該少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物を生じる工程;
    該第1増幅産物または該少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部を、該少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位の少なくとも一部を用いて分析する工程;ならびに
    該少なくとも1つの標的核酸配列中のスプライス改変体を、該少なくとも1つのレポーター基を検出することによって同定する工程
    を包含する、方法。
  219. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記少なくとも1つの標的核酸配列がRNAから生じる少なくとも1つの相補DNA(cDNA)を含む、方法。
  220. 前記少なくとも1つのcDNAがメッセンジャーRNA(mRNA)から生じる、請求項219に記載の方法。
  221. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記少なくとも1つの標的核酸配列が、前記サンプル中に存在する少なくとも1つのRNA標的を含む、方法。
  222. 前記ライゲーション反応組成物がさらにT4 DNAリガーゼを含む、請求項221に記載の方法。
  223. 前記ポリメラーゼがDNA依存性DNAポリメラーゼである、請求項218に記載の方法。
  224. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記分析する工程が、前記第1増幅産物または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部の前記アドレス可能支持体特異的部位を、直接的または間接的に支持体にハイブリダイズする工程を包含する、方法。
  225. 請求項224に記載の方法であって、該方法がさらに、前記第1増幅産物を変性して、前記増幅産物の一本鎖部位を生じる工程を包含する、方法。
  226. 請求項225に記載の方法であって、ここで前記変性する工程が、前記増幅産物を該増幅産物の融点温度を超える温度まで加熱して、一本鎖部位を生じる工程を包含する、方法。
  227. 請求項225に記載の方法であって、ここで前記変性する工程が、前記増幅産物を化学的に変性して、一本鎖部位を生じる工程を包含する、方法。
  228. 前記第1プローブがさらに前記アドレス可能支持体特異的部位を含む、請求項218に記載の方法。
  229. 前記第2プローブがさらに前記アドレス可能支持体特異的部位を含む、請求項218に記載の方法。
  230. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記アドレス可能支持体特異的部位が、移動性配列を含み、該移動性配列が、前記第1増幅産物または前記少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部に特定の移動性を与える、方法。
  231. 前記移動性配列が101ヌクレオチド長未満である、請求項230に記載の方法。
  232. 前記移動性配列が41ヌクレオチド長未満である、請求項231に記載の方法。
  233. 前記移動性配列が2〜36ヌクレオチド長である、請求項231に記載の方法。
  234. 前記第1プローブがさらに前記移動性配列を含む、請求項230に記載の方法。
  235. 前記第2プローブがさらに前記移動性配列を含む、請求項230に記載の方法。
  236. 請求項230に記載の方法であって、ここで前記分析する工程が、前記第1増幅産物または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部を、核酸配列を分子量または長さに基づいて分離する手順に供する工程を包含する、方法。
  237. 前記分離する工程が、少なくとも1つの移動性依存的分析技術(MDAT)を含む、請求項236に記載の方法。
  238. 請求項237に記載の方法であって、ここで前記MDATが電気泳動、クロマトグラフィー、HPLC、質量分析法、沈殿法、作用場流動分画、または多段階分画のうち少なくとも1つを含む、方法。
  239. 請求項238に記載の方法であって、ここで前記MDATがゲル電気泳動またはキャピラリー電気泳動を含む、方法。
  240. 請求項236に記載の方法であって、ここで前記分離する工程が、前記第1増幅産物または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部を、透析する工程を包含する、方法。
  241. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記ライゲーション反応組成物がさらにライゲーション因子を含む、方法。
  242. 前記ライゲーション因子がリガーゼである、請求項241に記載の方法。
  243. 前記リガーゼが熱安定性リガーゼである、請求項242に記載の方法。
  244. 請求項243に記載の方法であって、ここで前記熱安定性リガーゼがTthリガーゼ、Taqリガーゼ、Tscリガーゼ、およびPfuリガーゼの少なくとも1つから選択される、方法。
  245. 前記ポリメラーゼが熱安定性ポリメラーゼである、請求項218に記載の方法。
  246. 請求項245に記載の方法であって、ここで前記ポリメラーゼがTaqポリメラーゼ、Pfxポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Vent(登録商標)ポリメラーゼ、Deep VentTMポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、およびTthポリメラーゼの少なくとも1つから選択される、方法。
  247. 前記レポーター基が蛍光部分を含む、請求項218に記載の方法。
  248. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記少なくとも1つの第1プライマーのモル濃度が、前記少なくとも1つのプライマーセット中の前記少なくとも1つの第2プライマーのモル濃度と異なる、方法。
  249. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記少なくとも1つの第1プライマーの融解温度が、少なくとも1つのプライマーセット中の前記少なくとも1つの第2プライマーの融解温度と、少なくとも約4℃異なる、方法。
  250. 請求項218に記載の方法であって、ここで前記第1増幅産物が少なくとも1つの5’末端リン酸を含み;そして該方法がさらに、以下:
    該第1増幅産物をエキソヌクレアーゼと合わせて、消化反応組成物を形成する工程;および
    該消化反応組成物を、該エキソヌクレアーゼが該増幅産物を消化することが可能な条件下でインキュベートして、少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部を生じる工程
    を包含する、方法。
  251. サンプル中の、少なくとも1つの標的核酸配列におけるスプライス改変体を同定する方法であって、以下:
    少なくとも1つの標的核酸配列を各標的核酸配列に対するプローブセットと合わせる工程であって、該プローブセットは、(a)標的特異的部位を含む、少なくとも1つの第1プローブ、および(b)各第2プローブが3’プライマー特異的部位および複数のスプライス特異的部位の1つを含む複数の第2プローブ、を含み、ここで各プローブセット中の該プローブが、少なくとも1つの該標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、各プローブセット中の該プローブが、共にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブがさらに少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位を含む工程;
    前記ライゲーション反応組成物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供し、ここで隣接してハイブリダイズしたプローブは、互いにライゲーションし、該標的特異的部位、該スプライス特異的部位、該少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位、および該3’プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成する工程;
    該ライゲーション産物を、レポーター基および該ライゲーション産物の3’プライマー特異的部位に相補的な配列を含む、少なくとも1つのプライマー、ならびにポリメラーゼと合わせ、伸長反応組成物を形成する工程;
    該伸長反応組成物を、少なくとも1つのサイクルのプライマー伸長に供して、少なくとも1つのレポーター基を含む第1増幅産物を生じる工程;
    該第1増幅産物または少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部を、該少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位の少なくとも一部を用いて分析する工程;ならびに
    該少なくとも1つの標的核酸配列中のスプライス改変体を、該少なくとも1つのレポーター基を検出することによって同定する工程
    を包含する、方法。
  252. サンプル中の、少なくとも1つの標的核酸配列におけるスプライス改変体を同定する方法であって、以下:
    少なくとも1つの標的核酸配列を各標的核酸配列に対するプローブセットと合わせてライゲーション反応組成物を形成する工程であって、該プローブセットは、(a)第1標的特異的部位および5’プライマー特異的部位を含む、第1プローブ、および(b)各第2プローブが3’プライマー特異的部位および複数のスプライス特異的部位の1つを含む複数の第2プローブ、を含み、ここで各プローブセット中の該プローブが、少なくとも1つの該標的核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、各プローブセット中の該プローブが、共にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブがさらに少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位を、該プライマー特異的部位と該標的特異的部位間に含むか、または該プライマー特異的部位と該スプライス特異的部位間に含む、工程;
    前記ライゲーション反応組成物を少なくとも1サイクルのライゲーションに供し、ここで隣接してハイブリダイズしたプローブは、互いにライゲーションし、該5’プライマー特異的部位、該標的特異的部位、該スプライス特異的部位、該少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位、および該3’プライマー特異的部位を含むライゲーション産物を形成する工程;
    該ライゲーション産物を、以下:(a)少なくとも1つのプライマーセットであって、該プライマーセットが以下:(i)該ライゲーション産物の5’プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも1つの第1プライマー、および(ii)該ライゲーション産物の3’プライマー特異的部位に相補的な配列を含む少なくとも1つの第2プライマーを含み、ここで該プライマーセットの少なくとも1つのプライマーがさらに少なくとも1つのレポーター基を含む、プライマーセット;および(b)ポリメラーゼと合わせて、第1増幅反応組成物を形成する工程;
    該第1増幅反応組成物を、少なくとも1サイクルの増幅に供して、第1増幅産物を生じる工程;
    該第1増幅産物を、各プライマーセットについての少なくとも1つの第1プライマーまたは少なくとも1つの第2プライマーのいずれかと合わせるが、第1プライマーおよび第2プライマーの両方とは合わせずに、第2増幅反応組成物を形成する工程であって、ここで該少なくとも1つの第1プライマーまたは該少なくとも1つの第2プライマーがさらに、レポーター基を含む工程;
    該第2増幅反応組成物を、少なくとも1サイクルの増幅に供して、該レポーター基を含む第2増幅産物を生じる工程;
    該第2増幅産物または該レポーター基を含む該第2増幅産物の一部を、該アドレス可能支持体特異的部位の少なくとも一部を用いて分析する工程;ならびに
    該少なくとも1つの標的核酸配列中のスプライス改変体を、該少なくとも1つのレポーター基を検出することによって同定する工程
    を包含する、方法。
  253. 少なくとも1つの標的核酸配列中のスプライス改変体を同定するためのキットであって、該キットは、以下:
    検出されるべき各標的核酸配列に対する少なくとも1つのプローブセットであって、該プローブセットは、(a)標的特異的部位および5’プライマー特異的部位を含む、少なくとも1つの第1プローブ、および(b)各第2プローブが3’プライマー特異的部位および複数のスプライス特異的部位の1つを含む複数の第2プローブ、を含み、ここで核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、各プローブセット中の該プローブが、共にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブがさらに少なくともアドレス可能支持体特異的検出部位を、該プライマー特異的部位と該標的特異的部位との間に含むか、または該プライマー特異的部位と該スプライス特異的部位との間に含む、プライマーセット
    を備えた、キット。
  254. さらにポリメラーゼを備えた、請求項253に記載のキット。
  255. 該ポリメラーゼが熱安定性である、請求項254に記載のキット。
  256. 請求項255に記載のキットであって、ここで前記熱安定性ポリメラーゼがTaqポリメラーゼ、Pfxポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Vent(登録商標)ポリメラーゼ、Deep VentTMポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、およびTthポリメラーゼの少なくとも1つから選択される、キット。
  257. 請求項253に記載のキットであって、該キットがさらにプライマーセットを含み、該プライマーセットが、以下:(i)該第1プローブの5’プライマー特異的部位の配列を含む少なくとも1つのプライマー、および(ii)該第2プローブの3’プライマーに相補的な配列を含む少なくとも1つのプライマーを含み、ここで該プライマーセットの少なくとも1つのプライマーがさらにレポーター基を含む、プライマーセットである、キット。
  258. さらにポリメラーゼを備えた、請求項257に記載のキット。
  259. 該ポリメラーゼが熱安定性である、請求項258に記載のキット。
  260. 請求項259に記載のキットであって、ここで前記熱安定性ポリメラーゼがTaqポリメラーゼ、Pfxポリメラーゼ、Pfuポリメラーゼ、Vent(登録商標)ポリメラーゼ、Deep VentTMポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、およびTthポリメラーゼの少なくとも1つから選択される、キット。
  261. 請求項253に記載のキットであって、ここで少なくとも1つのプローブのアドレス可能支持体特異的部位が移動性配列を含み、該移動性配列が前記第1増幅産物または前記少なくとも1つのレポーター基を含む該第1増幅産物の一部に特定の移動性を与える、キット。
  262. 請求項253に記載のキットであって、該キットがさらに支持体を含み、該支持体が、少なくとも1つのプローブのアドレス可能支持体特異的配列とハイブリダイズし得るかまたは該少なくとも1つのプローブの該アドレス可能支持体特異的配列に対して相補的な配列とハイブリダイズし得る、捕捉オリゴヌクレオチドを含む支持体
    を備えた、キット。
  263. さらにリガーゼを含む、請求項253に記載のキット。
  264. 前記リガーゼがT4 DNAリガーゼである、請求項263に記載のキット。
  265. 前記リガーゼが熱安定性リガーゼである、請求項263に記載のキット。
  266. 前記熱安定性リガーゼがTthリガーゼ、Taqリガーゼ、およびPfuリガーゼの少なくとも1つから選択される、請求項265に記載のキット。
  267. 少なくとも1つの標的核酸配列中のスプライス改変体を同定するためのキットであって、該キットが、以下:
    検出されるべき各標的核酸配列に対する少なくとも1つのプローブセットであって、各プローブセットが、以下:(a)標的特異的部位を含む、少なくとも1つの第1プローブ、および(b)各第2プローブが3’プライマー特異的部位および複数のスプライス特異的部位の1つを含む複数の第2プローブ、を含み、ここで各プローブセット中の該プローブが、核酸配列上で互いに隣接してハイブリダイズする場合に、各プローブセット中の該プローブが、共にライゲーションするのに適切であり、そしてここで、各プローブセット中の少なくとも1つのプローブがさらに少なくとも1つのアドレス可能支持体特異的部位を含む、プローブセット
    を備えた、キット。
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