JP2004507099A - 実質的に閉ループとしたコアの製造方法、コア及び磁気コイル - Google Patents

実質的に閉ループとしたコアの製造方法、コア及び磁気コイル Download PDF

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Abstract

磁気コイルに使用するコア(1)であって、充填された第1ギャップ(2)を有する当該コア(1)を、第1ギャップ(2)を設け、この第1ギャップ(2)に硬化性合成樹脂(3)を満たし、この硬化性合成樹脂(3)を硬化させることにより実現する。硬化後、この合成樹脂は、第1ギャップ(2)にまたがってほぼ均質に分布し、凹面(17)を有する。硬化性合成樹脂(3)には添加剤を含ませることができ、この添加剤はほぼ磁性材料をもって構成するのが好ましい。

Description

【0001】
本発明は、磁気コイルに用いるのに適し、幾何学的に且つ実質的に閉ループとしたリング状コアであって、このコアには第1ギャップが設けられ、この第1ギャップはほぼ完全に充填されており、前記コアは内周を規定する内面と、外周を規定する外面と、互いにほぼ平行な2つの側面とを有している当該リング状コアの製造方法に関するものである。
【0002】
本発明は、スペーサ材料でほぼ完全に充填された第1ギャップを具え、磁気コイルに用いるに適した実質的に閉ループとしたリング状コアであって、内周を規定する内面と、外周を規定する外面と、互いにほぼ平行な2つの側面とを有するリング状コアにも関するものでもある。
【0003】
本発明は、更に、リング状コアと複数の巻回とを具える磁気コイルにも関するものである。
【0004】
このようなコア及びこのような製造方法は、Ceramic Magnetics Incからwww.cmi−ferrite.comで開示されているBrian Wiese及びGeorge Schaller氏による論文‘The Micro−Gapped Toroid, A New Component’から既知である。このコア(ギャップを設けていない閉ループコアと区別するため以後ギャップ付コアと称する)は市販されている。既知の製造方法では、閉ループコアを2個の半部コアに切断し、その後、これら半部コアをスペーサ材料で互いに接着して2つのギャップを形成する。従って、既知のギャップ付コアは、180 °の角度を互いに成す2つのギャップを有する。このコアの外径は3.4 〜12.5mmの範囲にある。後に記載する既知のギャップ付コアの説明から明らかなように、スペーサ材料は頂面及び底面を有するホイル(箔)である。2個の半部コアをホイルに接着する。このことは、接着剤が頂面及び底面の双方の面に存在することを意味する。2個の半部コアをホイル上で組み合わせた後、ホイルの余分な部分を切り取る。その結果、ギャップはホイル材料と接着剤とで充填されている。
【0005】
この既知の製造方法には、2個の半部コアをギャップ付コアとなるように組み合わせる必要があるという欠点がある。この組み合わせには費用が嵩む。
【0006】
本発明の第1の目的は、2個の半部コアを組み合わせる必要のない、頭書に記載した種類の製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明の第2の目的は、廉価に製造できる、頭書に記載した種類のコアを提供することにある。
【0008】
第1の目的は、コアに第1ギャップを設ける工程と、注入により硬化性合成樹脂をこの第1ギャップに充填する工程と、この硬化性合成樹脂を硬化する工程とを順次に有する製造方法により達成する。
【0009】
本発明の製造方法においては、第1ギャップのスペーサ材料はホイルではなく、粘性のある高分子の液体の合成樹脂である。従って、この合成樹脂は容易に注入し得る。その後、この液体を硬化する。硬化は、例えば熱的に、又は紫外線照射により光学的に行い得る。硬化性合成樹脂の例としては、特にポリエポキシド及びポリアクリレートがある。硬化後にこの合成樹脂はコアへの良好な接着性を有し、このことは合成樹脂が凹面を成すことから明らかである。
【0010】
本発明の製造方法では、2個の半部コアを組み合わせる必要はない。第1ギャップ内の硬化性合成樹脂が硬化した後に、第2ギャップを設けることができる。この第2ギャップも同様に硬化性樹脂で充填し得る。他のギャップも設けることができる。
【0011】
ギャップは、レーザーカッティング及びダイヤモンド鋸でののこ引きのような当業者に既知の様々な方法で設けることができる。合成樹脂の注入は、位置決めシステムを具えるディスペンサ装置を用いて行うのが好ましい。このようなディスペンサ装置は市販されており、かつ部品配置装置の技術分野から既知である。本製造方法は、外径が25mm未満でかつギャップ幅が1.5mm未満のコアのような小型コアに特に好適であるが、これに限定されるものではない。コアはフェライト材料を有するのが好ましい。
【0012】
本発明の方法の例においては、リング状コアに第1ギャップを設ける前に、このリング状コアを、表面を有する坦持体のこの表面上に前記外面が接するように、この坦持体に載せる。この製造方法の例は、コア内に第1ギャップを設けるのに極めて好適である。同軸的に配置した多数のコアを一回のバッチで処理(即ち第1ギャップを設けこれに充填を行う処理)することができる。この場合、処理に用いるのこ引き又はカッティング及びディスペンサ装置を軸線方向に移動させる。幾つかのカッティング及びディスペンサ手段を有する装置を用いれば、平行する列の同軸方向に配置したコアも同時に処理できる。これにより、製造能力を著しく高める。更に、この例には、多数のコアを同一の坦持体上で比較的小さな面積に配置し得るという利点がある。
【0013】
本発明の他の方法の例では、リング状コアに第1ギャップを設ける前に、リング状コアを、表面を有する坦持体のこの表面上に前記側面の1つが接するように、この坦持体に取付ける。第1ギャップを設けこの第1ギャップを充填する間、少なくとも1種類の取付手段により坦持体の表面上でリング状コアをその適所に保持する。実際には多数のコアを同時に処理する。これらのコアは、坦持体上に配置するのが有利である。コアを保持するための取付手段は、坦持体上でコアをその適所に保持し、第1ギャップが設けられた後にも、コアの第1ギャップは坦持体上で適所に保たれる。従って、第1ギャップに硬化性樹脂を充填するのが簡単になる。
【0014】
取付手段は化学的な特性を有するもの、例えば、コアを坦持体に取付ける前に坦持体の表面又はコアの平坦な側面に設ける接着剤の小滴とすることができる。或いは又、取付手段を機械的な特性のもの、例えば、坦持体の表面にノッチや溝、又は坦持体の表面に設けた1つ以上の突起部とすることもできる。取付手段は、例えば、坦持体の内部又は下部に設けた磁気供給源、例えば磁石から電磁界を供給するような、電気機械的なものにもし得る。
【0015】
本発明の他の例では、第1ギャップを設けるのとほぼ同時に第2ギャップを設け、この第1及び第2ギャップが互いに約180 °の角度を成すようにする。多数のコアをラインに沿って整列するように坦持体に取付けると、例えばラインに沿ってカッティング又はのこ引きすることにより、第1ギャップだけでなく、第2ギャップもそれぞれのコアに設けるのが容易となる。特に第1及び第2ギャップを同時に設ける場合には、取付手段が、坦持体の表面でコア(従ってコアの2つの半部)と、コアのギャップとをこれらの適所に保持することが重要である。第1及び第2ギャップを具えるコアを製造することは有利である。その理由は、このコアでは、第1ギャップのみを具える同様のコアと比較して、周辺磁束、つまり電気的損失がかなり減少するためである。第1及び第2ギャップを形成した後に、他のギャップを設け得ること勿論である。
【0016】
合成樹脂をギャップ内に注入する前に、この合成樹脂に添加剤を混合し得ることは、本発明による製造方法の利点となる。この添加剤は、透磁率又は粘度のようなギャップ内のスペーサ材料の特性を調整するのに使用できる。これに対し、既知のコアでは、スペーサ材料がホイルとなっているためにこれに充填剤を混合できない。添加剤は磁性材料とするのが好ましい。この場合には、コアの磁気特性を有効に調整し得る。すなわち、標準のギャップ幅を有し、標準の寸法としたコアを多数製造した後に、磁性材料自体を変更したり、添加剤として存在する磁性材料の濃度を変化させることで磁気特性を微調整し得る。
【0017】
廉価に製造しうるコアを提供するという目的は、スペーサ材料を、第1ギャップ内に均質に分布しかつ凹面を有する合成樹脂とすることで達成される。本発明による製造方法の結果、本発明のコアは廉価に製造できる。1つよりも多いギャップが存在するか、或いはコアの外径が約4 mmであるか又はコアの厚さが1ミリメートル程度である場合に、本発明のコアは機械的安定性が良いという利点が得られる。コアはフェライト材料を含むのが好ましい。ギャップ付フェライトコアにおいては、電気的損失を低く、外径を小さく、耐直流飽和効果を良好にし得る。従って、ギャップ付フェライトコアは、MHz レンジまでのスイッチング周波数の分野での使用に極めて適している。コアは好ましくは環状とするが、方形とすることもでき、この場合には内面及び外面は複数の構成面から成る。外径は2〜20mmの範囲とするのが好ましく、3.4〜12.5mmの範囲とするのが更に好ましい。
【0018】
本発明によるコアの例では、合成樹脂を添加剤と混合する。この添加剤は、アルミナ、シリカ、ガラス粒子のようなある種の固体材料とし得る。添加剤と混合した合成樹脂には、硬化の際に起こる合成樹脂の収縮が0.5%未満、一般的には0.1〜0.3 %に限定されるという利点がある。添加剤の粒子の平均直径は5〜50μmとするのが好ましい。添加剤の好ましい濃度は、硬化性合成樹脂に対して0.1 〜60重量%である。
【0019】
本発明によるコアの他の例では、添加剤を磁性材料とする。磁性材料の例としては、MnZn、NiZn、MgZn及び鉄含有粒子のようなフェライトがある。磁性添加剤と混合した合成樹脂の透磁率は、添加剤のない合成樹脂又は空気の透磁率より大きい。従って、磁性添加剤と混合した合成樹脂を設けることにより多くの利点が得られる。例えば、ギャップを設けた環状コアは全て、電気的損失を引き起こす周辺磁束を有するが、透磁率をより高くすることによりギャップを囲む周辺磁束を減少させる。他の利点は、本発明のコアと同じ内径及び外径であり、かつ同じ磁気特性である同様の従来のコアのギャップ幅と比較して、本発明によるコアのギャップ幅をより広くし得ることである。例えば、添加剤を混合した合成樹脂と、添加剤を混合しない合成樹脂との透磁率の比が約2.7であるとき、ギャップ幅は75 μmから200μmに広がる。ギャップ幅が200μmのギャップは、ギャップ幅が75 μmのギャップより容易に製造できる。その上、200μmのギャップ幅での許容範囲はより大きくなるため、歩留まりがより高くなる。さらに、ギャップ幅が200μmのギャップは、それぞれ100μmのギャップ幅を有する2つのギャップに置き変えることができる。これに対して、ギャップ幅を35 μmとするのはのこ引き及びカッティングの技術的限界に近づくものである。
【0020】
磁性添加剤を含む合成樹脂を充填した第1ギャップを有するコアの他の利点は、磁性添加剤の濃度を変化させたり、磁性添加剤の種類を変更することによりコアの特性を微調整できることである。しかも、微調整した磁気特性をもつコアを廉価に製造できる。これは、コアを標準化した寸法及び標準化したギャップ幅で製造し得るためである。例えば、磁性添加剤を存在させることにより、200μmのギャップ幅のギャップを有するコアにおいて、ギャップ幅が10 μmで磁性添加剤が充填されていないギャップと同じ透磁率を得ることができる。
【0021】
本発明によるコアは、頭書に記載した種類の磁気コイルで極めて良好に使用できる。このコイルは、電力管理回路、電力インバータ、直流成分をもつ信号用インダクタ、リニアインダクタ及び高周波温度安定装置のような分野で極めて良好に使用できる。
【0022】
本発明を幾つかの好ましい例について記載したが、本発明の範囲内で変更を加え得ることは当業者にとって明らかであろう。
【0023】
本発明によるコア及びその製造方法の、上述した観点及びその他の観点を図面により更に説明する。
図1における環状コア1は、内径IDを規定する内面5と、外径ODを規定する外面6と、互いにほぼ平行な2つの側面7とを有する。環状コア1には第1ギャップ2が存在し、このギャップ2にはギャップ幅8がある。第1ギャップ2は、合成樹脂のスペーサ材料3で満たされている。この合成樹脂は第1ギャップにまたがってほぼ均質に分布しており、図2に示すような凹面17を有する。環状コア1は、第1ギャップ2内の合成樹脂3により、幾何的にかつ実質的に閉ループとなっている。この環状コア1をコイルに使用すると、コイルの巻回が環状コア1から離れえない。
【0024】
従来技術の環状コア1の第1ギャップ2を図3に示す。第1ギャップ2内にはスペーサ材料3が存在し、このスペーサ材料はホイル(箔)である。このホイル3を環状コア1に接着する接着剤4がある。従って、従来技術の環状コア1のスペーサ材料3は、第1ギャップにまたがってほぼ均質に分布されず、また凹面も有していない。
【0025】
図4のコイル10は、環状コア11を有し、これには複数の巻回9が設けられている。この環状コア11は、外径ODと、内径IDと、第1ギャップ2と、第2ギャップ12とを有する。第1ギャップ2及び第2ギャップ12は、ほぼ180 °の角度を成している。第1ギャップ2及び第2ギャップ12は、それぞれギャップ幅8を有する。環状コア11は、第1主要面5と、第2主要面6と、円周側面7とを有する。
【0026】
図5は、複数の環状コア1を載せる坦持体20を示す。この坦持体20は表面21を有する。これら環状コア1は、これらの外面6が坦持体20の表面21に接するように取付けられている。この環状コア1にカッティング又はのこ引きにより第1ギャップ2を設け、その後、ディスペンサ装置によりこの第1ギャップに硬化性合成樹脂を満たす。硬化性樹脂が硬化した後、この環状コア1に第2ギャップを設け得る。このことは、坦持体20に対して垂直な平面内で、環状コア1を坦持体20に対して回転させることにより行うのが有利である。
【0027】
図6は、複数の環状コア11をこれらの一方の側面7で坦持体20の面21に取付た状態を模式的に示す。この取付は、環状コア11に全てのギャップ2、12を設ける前に行う。図7は、環状コア11を取付手段22、23により表面21上の適所に保持した状態を模式的に示す。取付手段22は、環状コア11を機械的にこれらの適所に保持する凸部である。取付手段23は、環状コア11を化学的にこれらの適所に保持する接着剤の小滴である。環状コアをこれらの適所に保持したまま、第1ギャップ2を、好ましくは第2ギャップ12をも環状コア11内に設け、これらのギャップを硬化性合成樹脂で満たす。取付手段22、23は自由に選択できる。取付手段の凸部22を適切な設計とすれば、のこ引き及びディスペンサ装置(図示せず)に対し坦持体を90°回転させた後に、第3及び第4ギャップを設けこれらギャップに硬化性合成樹脂を満たし得る。この回転は、坦持体20の表面21の平面内で行う必要がある。
【0028】
[実際例1]
外径ODが4.5 mm、内径IDが2.3 mm、高さが1.4 mmの、MnZn−フェライトを主成分とする環状コア1に、50μm のギャップ幅8をもつ第1ギャップ2を設ける。環状コア1の透磁率を2000とし、環状コア1を磁気コイル10に使用した場合に、45・10−9H/n のインダクタンスが発生するようにする。ここでn は巻線9の個数である。第1ギャップ2はダイヤモンド鋸でののこ引きにより設ける。この第1ギャップ2には、いかなる無機充填材料をも含まないUV硬化性の接着性合成樹脂を満たす。この合成樹脂は200 mPa・sの粘度を有する。UVを2000 mW/cm の強度で2秒間スポット照射することで初期硬化を達成する。この合成樹脂の最適な熱特性は、後硬化工程で達成される。この環状コア1を有機材料で完全に被覆し、環状コア1に対して要求される絶縁性を達成する。
【0029】
[実際例2]
第1ギャップ2をUV硬化性の接着性合成樹脂で満たす前に、この合成樹脂を添加剤と混合する。この添加剤は、ほぼ、MnZnを主成分とする、10〜30μm の大きさのフェライト粒子からなる。合成樹脂は、65重量%の添加剤濃度で添加剤と混合する。添加剤と混合した合成樹脂は、1500mPa・sの粘度を有する。又、添加剤と混合した合成樹脂は約10の透磁率を有する。
【0030】
外径ODが4.5 mm、内径IDが2.3 mm、高さが1.4 mmの、MnZn−フェライトを主成分とする環状コア1に第1ギャップ2を設ける。この第1ギャップ2は370 μmのギャップ幅を有する。このギャップに、添加剤と混合した合成樹脂をディスペンサ装置により充填する。その後、このギャップをUVスポット照射により初期硬化させ、続いて150〜200℃で3分間熱硬化させる。環状コア1を有機材料で完全に被覆し、環状コア1に対して要求される絶縁性を達成する。フェライト粒子と混合した合成樹脂を充填した、第1ギャップ2を具える環状コア1は、これを磁気コイル10に適用した場合、30・10−9 H/n のインダクタンスを有する。ここでn は巻回9の個数である。
【0031】
[実際例3]
MnZn−フェライトを主成分とする環状コア11の外径ODを9.4 mmとし、内径IDを5.1 mmとし、高さを2.6 mmとする。環状コア11は第1ギャップ2及び第2ギャップ12を有し、それぞれのギャップは、200μmのギャップ幅8を有する。環状コア11の透磁率は2000とし、この環状コア11を磁気コイル10に用いた場合に25・10−9H/n のインダクタンスを発生するようにする。ここでnは巻回9の個数である。第1ギャップ2及び第2ギャップ12は互いに、ほぼ180°の角度を成す。環状コア11は、その平坦な側面7が坦持体20の表面21上に位置するように環状コア11を緊締させ、続いてダイヤモンド鋸で第1ギャップ1及び第2ギャップ12のこ引き形成し、これらギャップにディスペンサ装置によりUV硬化合成樹脂を充填し、この樹脂を硬化させることにより製造する。この樹脂は、これに添加剤Alを約40重量 %の濃度で混合すると、600mPa・sの粘度を有する。このようにして、当初のギャップの寸法は維持される。初期硬化は、UVを強度2000mW/cm で2秒間スポット照射することで行う。この合成樹脂(接着剤)の最適な熱特性は、後硬化工程で達成する。環状コア11を有機材料で完全に被覆し、環状コア11に対して要求される絶縁性を達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による単一ギャップをもつ環状コアを有するコイルを線図的に示す平面図である。
【図2】図1の方形点線I−Iで囲んだ部分を線図的に示す平面図である。
【図3】従来のスペーサ材料で充填したギャップを有する環状コアの一部を線図的に示す平面図である。
【図4】2つのギャップをもつ本発明による環状コアを線図的に示す平面図である。
【図5】複数の環状コアを載せた坦持体を線図的に示す斜視図である。
【図6】複数の環状コアを載せた他の坦持体を線図的に示す平面図である。
【図7】図6のV−V線上を断面とした断面図である。

Claims (10)

  1. 磁気コイルに用いるのに適し、幾何学的に且つ実質的に閉ループとしたリング状コアであって、このコアには第1ギャップが設けられ、この第1ギャップはほぼ完全に充填されており、前記コアは内周を規定する内面と、外周を規定する外面と、互いにほぼ平行な2つの側面とを有している当該リング状コアの製造方法において、このリング状コアの製造方法は、
    前記リング状コアに前記第1ギャップを設ける工程と、
    注入により硬化性樹脂をこの第1ギャップに充填する工程と、
    この硬化性樹脂を硬化する工程と
    を有するリング状コアの製造方法。
  2. 請求項1に記載のリング状コアの製造方法において、リング状コアに第1ギャップを設ける前に、このリング状コアを、表面を有する坦持体のこの表面上に前記外面が接するように、この坦持体に載せることを特徴とするリング状コアの製造方法。
  3. 請求項1に記載のリング状コアの製造方法において、リング状コアに第1ギャップを設ける前に、このリング状コアを、表面を有する坦持体のこの表面上に前記側面の一つが接するように、この坦持体に取付け、
    第1ギャップを設けこの第1ギャップを充填する間、少なくとも1種類の取付手段により坦持体の表面上でリング状コアをその適所に保持することを特徴とするリング状コアの製造方法。
  4. 請求項3に記載のリング状コアの製造方法において、第2ギャップを第1ギャップとほぼ同時に設け、この第2ギャップを第1ギャップと直径方向で対向させることを特徴とするリング状コアの製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のリング状コアの製造方法において、硬化性合成樹脂を注入する前に、添加剤を硬化性合成樹脂に添加することを特徴とするリング状コアの製造方法。
  6. スペーサ材料でほぼ完全に充填された第1ギャップを具え、磁気コイルに用いるに適した実質的に閉ループとしたリング状コアであって、内周を規定する内面と、外周を規定する外面と、互いにほぼ平行な2つの側面とを有するリング状コアにおいて、
    前記スペーサ材料が、第1ギャップ内にほぼ均質に分布された合成樹脂であり、かつ凹面を有することを特徴とするリング状コア。
  7. 請求項6に記載のリング状コアにおいて、前記合成樹脂が添加剤を含むことを特徴とするリング状コア。
  8. 請求項7に記載のリング状コアにおいて、前記添加剤が磁性材料であることを特徴とするリング状コア。
  9. 請求項6又は8に記載のリング状コアにおいて、リング状コアが第2ギャップを有し、第1ギャップ及び第2ギャップが互いに5〜335°の角度を成していることを特徴とするリング状コア。
  10. 請求項6に記載のリング状コアと、複数の巻回とを有する磁気コイル。
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