JP2004506580A - 高いフラーレンおよびナノチューブを製造する方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
【技術分野】
本発明は化学技術に関し、詳細には、フラーレンおよび炭素ナノチューブの製造に関する。
【0002】
【背景技術】
フラーレンおよびナノチューブは化学および物理における基本研究、ならびにエレクトロニクス、非線オプチックス、化学技術、機械などにおける応用研究のための最も望ましい材料である。
【0003】
炭素、フラーレンおよびナノチューブの新しい同素体形態を製造する方法は炭素クラスターの冷プラズマの発生(例えば、炭素含有物質のレーザー融触、炭化水素の熱分解、または電気アーク放電など)、および或る条件下のフラーレンおよびナノチューブへのクラスター結晶化などの種々の方法に基づいている。次いで、任意の有機溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン、二硫化炭素などの使用(1)によりフラーレンをすすから溶出する。他方、任意の酸化法(2)の使用によりナノチューブをすすから分離する。
【0004】
フラーレンおよびナノチューブを形成する方法は競合であるので、発生方法または結晶化の条件を変えることによって出力のバランスを変えることが可能である。緩衝ガス(HeまたはAr)の圧力をフラーレンを製造するのに最適である50−150Torrから500Torrまで上昇させることにより、ナノチューブが優先的に形成される(3)。また、或る金属結晶(Co、Ni、Pt、Feなど)を初めの黒鉛に添加することにより、黒鉛のレーザー融触の場合、70%までの収率で単壁付きナノチューブ(SWNT)が優先的に形成される(4)。
【0005】
各々が冷炭素クラスタープラズマの発生で異なるSWNTを製造するのに幾つかの方法が使用される。SWNTの出力が比較的低いと、SWNTの値段が非常に高くなる(1グラムあたり1000−10000ドル)。
【0006】
高フラーレン(C70より高いフラーレン)を製造する方法の開発程度はC60およびC70の古い製造方法ほどではない。
【0007】
主な問題は高フラーレンの非常に低い収率であり、C74、C76、C78およびC84については通常、約1−3%であり、古い方法の場合の10−40%と比較して、C90、C94、C98については0.1%未満である。その結果、C90およびそれより高いCの量はそれらの一般特性を調べるには不十分である。
【0008】
かくして、すす粒子からのナノチューブの簡単な分離において高フラーレンを好適に製造するものと言われている達成可能な技術結果(比較的低いコストにおける多量の高フラーレンおよびナノチューブ)で高フラーレンおよび炭素ナノチューブを製造するための方法および装置が必要とされている。
【0009】
フラーレンを製造するための既存の方法および装置(6)は、50−150Torrの圧力でHeガスが充填された収容容積部に黒鉛電極を設置することができることを提案している。或る条件(アーク電流が最高200Aまでであり、電圧が5−20Vの範囲である)下で、蒸発黒鉛クラスターはフラーレン分子、主として、C60(80−90%)およびC70(−10−15%)ならびに少量(合計が3−4%を超えない)の高フラーレンを形成することができる。個々のフラーレンを分離するには、高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)を必要とする(7)。
【0010】
HPLCは高フラーレンの生成が非常に低く、その結果、高フラーレンの市場の価格が莫大であって、1000−10000ドル/1グラムより高いことが特徴である。従って、この方法および装置は高フラーレンを製造するのに無益である。このような技術についてのC76、C78、C84の生産量は1日あたり約2−3ミリグラム/1プロセッサであり、より高いフラーレンの場合は、更に少ない。
【0011】
或る直径を有する単壁炭素ナノチューブを製造するのに、比較的低い電流および特別な金属触媒の使用を非値用とする。達成される最大のナノチューブ生産量は陰極表面から掻き取られる黒鉛物質の60%である。ナノチューブの全生産量は、通常のようにガス(酸素、二酸化炭素)による酸化法を使用した場合、ナノチューブおよびすす粒子の残部の分離中、大きく低減される。しかも、分離方法はむしろ長く且つ複雑である。
【0012】
従って、高フラーレンおよびナノチューブを高い収率で製造し得る解決法を見出すことが必要である。
【0013】
C74フラーレンについて、このような方法がフラーレンを十分に溶解する液体ベンゼンおよび/またはトルエン媒体における一定なアーク放電の使用により達成された(8)。主なフラーレン分子はC50であり、一方、C60およびC74の濃度はC50のものより3−8倍低かった。生成されたすべてのフラーレンは媒体に溶解され、(遠心分離またはろ過による)非溶解すす粒子の除去後、フラーレンをHPLCにより分離することができた。
【0014】
しかしながら、この方法ではC74またはSWNTより大きいフラーレンは製造されなかった。これらの方法すべての大きな問題は黒鉛ロッド間に一定値のギャップをもたらすアーク放電の使用である。マダックス方法(8)の観察において、ベンゼン/トルエンを分解する方法において多量のガス(主として、水素およびアセチレン)が放出されるため、安全問題が生じた。
【0015】
これらの問題に関する最も良い解決法は電気回路を周期的にオンオフ切り換えする電気アークの自動調整式方法を使用することである。
【0016】
ディーゼル燃料油などのような天然液体炭化水素媒体における電流アーク放電(ECAD)の周期的脈動自動調整作用中、フラーレンを製造する装置および方法(9)が主な点および達成可能な結果により本発明に最も近い。ECAD)の脈動自動調整管理は電気回路の一定の遮断により行われる。これは第1に作用中に放出されるガス状生成物により球状黒鉛が上昇されること、第2に回路をオンに切り換えることによって重力の作用下でプレートとして構成された2つの反対極性の黒鉛電極まで接触子が降下することに起因している(図1参照)。
【0017】
フラーレン混合物は多成分炭化水素媒体液における電流アーク放電(ECAD)の脈動自動調整作用中に生成される。作用の脈動特性(ECAD電流の強さがゼロからjmax まで、次いでゼロまで変化する)により、最適な強さ(jopt)の予期値より本質的に高い最大の電流の強さ(jmax )を選択することによって最適な電流の強さ(jopt)を達成し得る。このような作用がガス状生成物によるアークギャップの過飽和を回避することを述べておくことは重要である。
【0018】
上記の装置および方法は比較的高い収率で高フラーレンを生成することができ、すなわち、C84、C60の量がこれに匹敵する。
【0019】
しかしながら、フラーレンの生産量は、アーク作用中電極の表面の急速な望ましくない侵食のため(図1参照)、非常に低い(1サイクルあたり約10mg/1プロセッサ)。この侵食の結果、電気アーク放電の横断面が時間とともに増大されてアーク電流の強さおよび炭素クラスタープラズマの温度を低下させる。電極および接触子の大きさを判定する工程の5−10分が、この低減によりフラーレン形成方法が終る。このような方法においてC60/C70およびより高いフラーレンを形成するには、最小の電流の強さ(約100A/cm2 )が必要とされる。
【0020】
結論として、この方法によれば、主として軽フラーレン(C28ないしC50)およびすす粒子が生成され、より高いフラーレンおよびC60の収率を低減する。C60およびより高いフラーレンに比較して軽フラーレンの存在により、より高いフラーレンの有効な検出および分離を複雑にしている。
【0021】
緩衝ガスの不在および酸素(空気からの)の存在はフラーレン/ナノチューブの収率を低減する追加要因である。
【0022】
最後に、フラーレン/ナノチューブの収率を低減する重要な要因は天然液体媒体(すなわち、1.5−6%のペンタン、イソペンタン0.5−2%、ヘキサン3−9%、イソヘキサン1−4%、ヘプタン3−11%、イソヘプタン3−6%、オクタン5−9%、イソオクタン5−9%、ノナン3−6%、イソノナン4−9%、シクロペンタン0.1−0.5%、メチルシクロペンタン2.5−5%、シクロヘキサン2.5−7%、ナフテン(C7H14)10−20%、ナフテン(C8H16)7−15%、ナフテン(C9H18)5−14%、ベンゼン0.2−2%、トルエン1−5%、キシレン2−7%よりなるガソリン)中のアルカン/アルケンおよびシクロアルカン(CnH2n+2/CnH2およびCnH2n)の存在である。分解中、アルカン/アルケンは芳香族炭化水素(厳密には、CnHnーx)と比較して2倍量の水素を生じ、また過剰量の炭化水素がフラーレン/ナノチューブの形成を制限することが知られている。
【0023】
【発明の開示】
技術結果、すなわち、比較的低いコストで多量の高フラーレンおよび炭素ナノチューブを達成するために、フラーレン/ナノチューブの相対収率を高め、且つフラーレン分離方法としてのHPLCを省略することが必要である。かくして、達成可能な技術結果で、すなわち、比較的低いコストで多量の高フラーレン/ナノチューブを生成する方法および装置の概念の問題が維持される。
【0024】
高フラーレン/ナノチューブを生成する方法および装置の問題の解決法が2つの変形例により達成される。
【0025】
第1の変形例は必要とされるフラーレンをC60を含む他のフラーレンより良く溶解する芳香族炭化水素の液体を構成することが可能である場合にだけ使用される。芳香族液体(ベンゼン、トルエン、キシレンなど)がC60およびより高いフラーレンを異なる量、溶解し、すなわち、室温(20℃)でトルエンはC60をC70(−1.4g/l)より2倍良く(−2.8g/l)溶解するが、o―キシレンはC60を異なる量、溶解し、C60の溶解度は5.2g/lであり、C70の溶解度は14.3g/lである。一般に、C60の溶解度は温度上昇が起こると減少し、より高いフラーレンの溶解度は温度上昇につれて増大する。
【0026】
しかも、フラーレン/ナノチューブ混合物は所望の高いフラーレンをC60を含む他のフラーレンより良く溶解する多成分芳香族炭化水素の液体においてアルゴンガスの存在下で生じる。しかも、作用は液体が高いフラーレンを溶解するまで継続される。その場合、(C60を含む)所望の高いフラーレンは良好な溶解度により他のフラーレンを溶液(液体)からすす/ナノチューブ沈殿に完全に押し出す。この場合、ワットマンフィルタによるろ過によって(ほとんど高いフラーレンを含有している)処理液体をすす/ナノチューブ沈殿(フラーレンの残部は吸着されたC60を含む)から分離すれば十分である。
【0027】
次いで、軽フラーレン(C60未満、つまり、C28ないしC50)を選択的に吸着する直径8−10オングストロームのモレキュラシーブの或る層を通して液体をろ過する。軽フラーレンの溶解度に関する情報不足を考慮して、モレキュラシーブは7オングストローム未満の大きさの分子いずれも完全に吸着する。このモレキュラシーブは7オングストローム以上の大きさの分子いずれも吸着しない。次いで、清浄化液体を真空中で蒸発させてより高いフラーレンの結晶質粉末を形成する。
【0028】
ワットマンフィルタを使用することによって、沈殿を真空オーブンで乾燥し、洗浄することによって清浄化する。洗浄には、フラーレンのための最小溶解度を有する或る有機溶媒を使用し、これらの有機溶媒の最良のものはメタノール(C60の溶解度は約0.035mg/l)、アセトン(1mg/l)およびペンタン(5mg/l)である。
【0029】
引き続き、残りのフラーレンをベンゼン、トルエン、キシレンなどにより清浄化沈殿から溶出する。形成された溶液を真空中で蒸発させて所望の高いフラーレン結晶質粉末の少量の添加物とともにC60およびより高いフラーレンを形成する。
【0030】
次いで、ナノチューブを特別な酸化方法により残りのすすから分離する。炭素(すす/ナノチューブ)の残部の処理を使用することを勧める。これはナノチューブのキャップを開き、かくしてナノチューブをすす粒子から分離するために濃硝酸を添加して12時間、沸騰させることによってなされる。最後に、低い回転速度(500−1000min−1の遠心分離を使用してナノチューブをすす粒子の残部から分離する。
【0031】
このような分離下で、ナノチューブ塊の大きさ(300−1000オングストローム)より大きい大きさ(1000−2000オングストローム)の球状形状にされたすす粒子の残部が始めの回転で沈殿されたバイアルの低部に黒色沈殿を形成し、ナノチューブは酸で暗オレンジ色のゲルを形成する。このゲルの一部を1層ずつ取ることによってゲルを画分に分離することができる。ゲル画分の各々はほぼ同じ大きさのSWNT塊を含有している。このような分離は簡単に且つ明らかに確認される。従って、本出願人の方法および装置により追加の生成物、炭素ナノチューブを得ることができ、ならびにより高いフラーレンを生成することができる。
【0032】
第2変形例は所望の高いフラーレンをC60を含む他のフラーレンより良く溶解する芳香族炭化水素液を構成することが不可能である場合に向けられている。
【0033】
この場合、フラーレン混合物は所望の高いフラーレンをC60を含む他のフラーレンより良く溶解する多成分芳香族炭化水素液中で生成される。作用は、液体がC60を含む残りのフラーレンを、それらの濃度が液体中のそれらの溶解度の限度に等しくなる瞬間まで溶解するまで、継続される。
【0034】
これらの条件では、(C60を含む)他のフラーレンは所望の高いフラーレンのほとんどをすす/ナノチューブ沈殿に押し出す。従って、より高いフラーレンはワットフィルタを使用することによってフラーレンの残部から分離し得る。
【0035】
(上記方法におけるように)分離されたすす沈殿を乾燥し、清浄化した後、所望の高いフラーレンをソックスレット抽出器により或る溶媒(ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなど)によって沈殿から溶出する。
【0036】
かくして、方法のこれらの2つに変形例によれば、いずれの高いフラーレンをも生成し、高いフラーレンの溶解度が他のフラーレンの溶解度より高い或いは低い液体を構成することによってフラーレンの残部から分離することができる。
【0037】
これらの変形例は下記のごとき装置(図2参照)により達成される。
【0038】
この装置は電極装置の幾何形状により原型とは異なる。円筒形黒鉛マトリックス(電極B)の垂直円筒形開口部には、円筒形黒鉛管(電極A)が軸方向に装着されており、これらの管の上方には、球状の黒鉛接触子が設置されている。なお、このような幾何形状はアーク放電横断面の一定性を維持する。何故なら、アーク放電横断面は頂部から底部まで一定に保たれている管の横断面により定められるからである。
【0039】
電極Aのこの管の幾何形状では、アルゴンガスをこれらの管を通してアーク放電の空間に圧送することが可能になる。これはアーク放電の作用の前および中に行なわれ、かくして酸素を液体から除去し、且つフラーレンの酸化を回避し、かくしてフラーレン/ナノチューブへの炭素クラスターの熱処理用の最適な条件を生じることができる。
【0040】
アーク放電の個々の作用の最大の平均持続時間をもたらすためにボディに添加水素液を充填する。これにより、アーク温度が最大であるときの間隔が大きくなるので、高いフラーレンの収率を高めることができる。
【0041】
【発明を実施するための最良の形態】
両変形例を試みた。
【0042】
装置を以下の如く製造した。50mmの長さおよび4mmおよび2mmの外径および内径を有する黒鉛管(電極A)。12.5mmの直径を有する球状黒鉛接触子。13.5mmの直径を有する黒鉛マトリックス(電極B)の垂直円筒形開口部。円筒形ステンレス鋼ボディに(ナフタリン、トルエンおよびキシレンのような幾つかの芳香族物質のベンゼン溶液に基いた)液体を接触子より50cm上方の高さまで充填した。このような高さは実験で分かったようにアーク作用の最大持続時間をもたらした。作用前(ボディおよび液体から空気を除去するために)および作用中、純粋なアルゴンガスを黒鉛管(電極A)を通して圧送してフラーレン/ナノチューブに対する炭素クラスター熱処理のための最適な条件を生じた。アークの横断面は約3−4mm2であり、アーク電流の強さは100−400A/cm2であった。作用の持続時間(4−6hr)は必要とされる高フラーレンの種類に依存しており、従って、フラーレン/ナノチューブを製造するのに使用される液体の方法および性質の変更に依存している。
【0043】
第1変更例を使用して、主にC98(−80%)、ほぼ3%のC76および−15%のC78を含有し、全出力が(5時間の)1サイクルあたり2−20g/プロセッサの範囲である高フラーレンの混合物(3/4のHPLクロマトグラフおよびマススペクトル参照)を製造した。
【0044】
第2変更例を使用して主にC98(−70%)、ほぼ20%のC76および約−10%のC60を含有し(4/4のMSスペクトル参照)、全出力が(5時間の)1サイクルあたり1−10g/プロセッサの範囲であるフラーレン混合物を製造した。
【0045】
ナノチューブの追加出力は1サイクルあたり100−300g/プロセッサの範囲に推定される。これらのナノチューブは元のXRF系技術「14」を使用して吸着―脱着法により推定した場合、個々のナノチューブの平均直径が10−15オングストロームである短い(300−1000オングストローム)ロープのように見えた。
【0046】
その結果、本発明の技術結果、すなわち、比較的低いコストにおける多量の高フラーレンおよびナノチューブが達成された。
Claims (3)
- 炭化水素液体の内側に装填される黒鉛電極間の電流アーク放電の脈動自動調整作用中に炭素クラスターを形成し、熱処理し、フラーレンおよびナノチューブの抽出および分離を行なう高フラーレンおよびナノチューブを製造する方法において、所望の高いフラーレンをC60を含む他のフラーレンより良く溶解する芳香族炭化水素液体においてアルゴンガスの存在下で100−400A/cm2 のアーク電流の強さおよび20−50Vの電圧でフラーレン/ナノチューブ混合物を生成し、その上、液体が高いフラーレンを溶解するまで作用を継続し、その後、処理済み液体をワットマンフィルタを通してろ過してナノチューブ/すす混合物を分離し、吸着されたフラーレンの残部がC60を含んでおり、次いで、8オングストロームと10オングストロームとの間の直径を有するモレキュラシーブの層を通してC60未満の低フラーレンを分離し、真空中で蒸発させて高フラーレンの結晶質粉末を形成し、その後、ナノチューブ沈殿をメタノールまたはアセトンによる洗浄により清浄化した後、残りのフラーレン混合物を任意の溶媒により清浄化沈殿から溶出し、真空中で蒸発させて残りのフラーレン混合物の結晶質粉末を形成し、次いで、ナノチューブを沸騰濃硝酸による1−2時間の処理を行い、その後、すす粒子の黒色沈殿が低部に析出するまで低速遠心分離を行なうことにより、ナノチューブを残りの炭素粒子から分離することを特徴とする高フラーレンおよびナノチューブを製造する方法。
- 所望の高いフラーレンをC60を含む他のフラーレンほどには溶解しない液体中にフラーレン混合物を生成し、液体がC60を含む残りフラーレンを溶解するまで作用を継続し、その後、処理済み液体をワットマンフィルタを通してろ過し、すす沈殿の清浄化後、所望の高いフラーレンをソックスレット抽出器による任意の溶媒により沈殿から溶出することを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 極性が反対の黒鉛電極(電極A、B)が装着され、丸い垂直開口部に沿って且つ幾何的中心のまわりに後退移動可能な球状接触子によりオンオフ切り換えされる電源に上記電極が接続されている気密にシールされたボディを有する高フラーレンおよびナノチューブを製造する装置において、円筒形黒鉛管(電極A)は円筒形黒鉛マトリックス(電極B)の垂直な円筒形開口部に軸方向に装着されており、球状の黒鉛接触子は管の上方に配置されており、作用前およびアーク放電工程中、アルゴンガスを管(電極A)を通して圧送し、アーク放電の個々の作用の最大の平均持続時間をもたらすためにボディに液体を接触子の上方の高さまで液体を充填することを特徴とする高フラーレンおよびナノチューブを製造する装置。
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