JP2004505275A - 高スループット分離に基づく分析システム - Google Patents

高スループット分離に基づく分析システム Download PDF

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Abstract

サンプル物質を異なる小部分に分離するのに用いるための装置、システム及び方法であって、バルク流体の流れを用いてサンプルを装填した後にサンプル物質の電気泳動分離を行う。装置は、分離導管内での分離マトリックスの置換をいくらか伴って又は伴わずにバルクサンプルの装填を適宜可能にする構成を用いる。この装置は、その中に分離マトリックスを配置した分離導管(304)、サンプル装填導管(306)、及び場合により試薬導入導管(310)を含む。

Description

【0001】
関連出願
この出願は、2001年5月15日提出の米国特許出願第09/859,962号、並びに2000年8月2日提出の仮米国特許出願第60/222,491号及び2001年3月16日提出の仮米国特許出願第60/276,731号の優先権を主張する。これらの出願の各々の開示全体を、全ての目的のためにその全体をここで援用する。
【0002】
発明の背景
分離ベースの分析は、生物学的研究の顕著な部分であり、異なる生物学的なサンプル、反応製品などを特徴付けるのを可能にする。より普及した分離ベースの分析のいくつかの例として、高分子の種(例えば蛋白質や核酸)の電気泳動分離が挙げられる。従来の技術としてこれらの分離ベースの分析をある場合にはかなり高速度にて実行できるものが開発されてきたが、これらのシステムは、最適なスループットより遅く労働集約的な操作になお苦しんでいる。例えば、従来のスラブゲルの電気泳動は、サンプルを平坦なスラブゲル中にて電気泳動で分離するプロセスであり、非常に時間がかかり且つ労働集約的であり、1〜数時間かかる場合がある。次にゲル内で分離した種を検出するために、ゲルとそれに含まれるサンプルは、着色及び着色除去を行わなければならない。着色及び着色除去の工程でも、完了までに数時間かかり得る。一般に適切な分離を達成するために自動化可能ではあるが尚長い作業時間を要する毛細管システムも開発されてきた。
【0003】
マイクロ流体装置も、分離ベースの分析において適用され、速度と精度において実質的な利点をもたらしている。しかしながら、これらの利点に関わらず、商業的に入手可能なマイクロ流体分離システムは、一般に望まれるスループットをまだ達成していない。従って、精度及び自動化可能性だけでなく改善されたスループットを有する分析システム及び方法を提供することが非常に有益である。本発明は、これら及び種々の他の要求を満たす。
【0004】
発明の概要
一般に、本発明は、単一の分析ユニットにおいてバルク物質の移動と動電学的な分離を統合するチャネルベースのシステムを提供する。通常、これは、関心のあるサンプル物質を含有した流体のバルク装填の後にそのサンプル物質の構成成分の電気泳動分離を行う形態をなす。
【0005】
第一の態様では、本発明は、分離導管とサンプル装填導管とを含んだシステムを設けることにより、サンプル物質を複数の小部分に分離する方法を提供する。この分離導管は、その中に分離マトリックスを有し、このサンプル装填導管は、サンプル装填導管に沿った中間地点にて分離導管に流動連結されている。この方法は、分離マトリックスを分離導管から実質的に置換することなくサンプル物質をサンプル装填導管にバルク流入させた後にサンプル物質の一部を分離導管に注入する。次に、注入されたサンプル物質は、複数の小部分に分離される。
【0006】
関連する態様では、本発明は、分離導管内の分離マトリックスの一部(全てではない)がサンプル物質の分離(例えば特定の分離の前及び/又は後)間で取替えられることを除いて、上述したものと同様の方法をも提供する。
【0007】
本発明は、分離導管とサンプル装填導管とサンプル物質ソースと第1試薬ソースとを含んだシステムを設けることにより、サンプル物質を複数の小部分に分離する方法をも提供する。この分離導管は、その中に分離マトリックスを配置しこのサンプル装填導管は、分離導管に流動連結され、このサンプル物質ソースは、サンプル装填導管に流動連結され、この第1試薬ソースは、サンプル装填導管に流動連結されている。サンプル物質と第1試薬はサンプル装填導管中に輸送され、それによりサンプル物質と第1試薬が第1混合物を形成する。第1混合物の一部は、分離導管に注入され、この第1混合物の一部におけるサンプル物質が複数の小部分に分離される。
【0008】
関連して、本発明は、分離導管を含んだ分離システムを提供し、この分離導管は、第1流体抵抗(fluidic resistance)を有し、その中に流動可能な分離マトリックスを配置する。また、このシステムは、サンプル装填導管とサンプル装填システムとを含み、このサンプル装填導管は、分離導管に流動連結され、第2流体抵抗を有し、このサンプル装填システムは、サンプル物質をサンプル装填導管に輸送する。第1流体抵抗は、サンプル物質がサンプル装填導管に輸送される際に分離マトリックスの実質的な置換を防止するのに十分な量だけ第2流体抵抗よりも大きい。
【0009】
類似の態様では、分離導管とサンプル装填導管とサンプル物質ソースと第1試薬ソースとを含んだ分離システムが提供される。この分離導管は、その中に流動可能な分離マトリックスを有し、このサンプル装填導管は、分離導管に流動連結され、このサンプル物質ソースは、サンプル装填導管に流動連結され、この第1試薬ソースは、第1試薬導入チャネルによりサンプル装填導管に流動連結されている。次に、圧力及び真空ソースがサンプル装填導管に連結され、サンプル装填導管の両端に圧力差を与える。ここで、サンプル装填導管と第1試薬導入チャネルは、与えられた圧力差の下で事前選択された比にてサンプル物質と第1試薬をサンプル装填導管に輸送するような寸法を有する。
【0010】
発明の詳細な説明
I.発明の一般的な態様
一般に、本発明は、例えば分離マトリックスを用いて分離機能を含んだ分析操作を行うための改善された方法及びシステムに関する。特に、これらの方法及びシステムは、高スループット分離ベースの分析、例えば核酸分離、蛋白質分離などに特に適する。
【0011】
特に、本発明の方法及びシステムは、サンプル物質を装填導管に流入させるバルク流体装填プロセスを介して個別のサンプルを装填することにより、相当な速度のスループットを得る。サンプル装填の後、装填導管に流動連結された分離導管中にて例えば電気泳動分離を介してサンプル物質の一部の分離が行われる。サンプルは装填導管にバルク流入されるので、サンプルは分離導管中での連続分析のために効率的に連続して装填され得る。
【0012】
相互接続された導管中の流体のバルク装填では、流体が種々の相互接続された導管に流入又は押し込まれる傾向がある。ここに記載のシステムの場合、分離導管中へのサンプル物質のバルク流を防止して分析されるサンプル物質の量の不確定性を排除すること、及び分離導管中で使用されるいかなる分離マトリックスも実質的に置換することを防止することがしばしば望ましい。従って、本発明の場合には、一般にシステムは、分離導管内のいかなる分離マトリックスも実質的に置換せず、又はこれらのマトリックスを部分的及び/又は事前選択された程度まで置換しつつ、サンプル装填導管を通るこのようなバルク流体の流れを可能にするように構成される。
【0013】
また、本発明は、これらの物質とマーカー化合物のような追加の試薬(例えば分子量標準、ラベリング化合物、稀釈剤など)を混合しつつサンプル物質を同時に装填することも行う。試薬の混合工程と装填機能を結合することにより、通常は例えばマルチウエルプレートにおいて分離システムとは別々に実行される稀釈、内標準添加などの追加のサンプル製造工程が除かれる。
【0014】
特定の動作及び操作についてここに記載のシステムと共に、いくつかの追加の特徴が適宜含まれ、一般にこれらを以下さらに詳細に記載する。
【0015】
II.システム
本発明により、システムは分離ベースの分析操作を行うのに使用される。そのようなものとして、通常これらのシステムは、中に分離マトリックスを配置した分離導管を用いる。分離導管に流動連結されたサンプル装填導管を設けることにより、サンプル物質を分離導管に送ることができ、そこで分離操作及び通常は検出、分析の一部が行われる。サンプル及び分離導管は、共に結合してここに記載の相互接続導管を形成する単純なチュービング又は毛細管を含めて、種々の異なる形態をとり得る。しかしながら、好ましい態様では、これらのシステムは、集積化された本体構造又はマイクロ流体装置内にて具体化され、その際に導管はモノリシック基板に製造される。
【0016】
通常、このような本体構造は、層構造に作られ、第1の平坦な基板は、エッチングされ、湾曲され、エンボスされ、モールドされ、又は他の方法で基板の平坦面に作られた1以上の溝を含むように製造される。通常、これらの溝は、マイクロ流体装置の本体構造の相互接続されたチャネル網の少なくとも一部のレイアウトを規定する。次に、第2基板層が第1基板の平坦面に重ねて接着されて溝を密封して包囲し、それにより装置における包囲された導管又はチャネルを規定する。
【0017】
単純化したマイクロ流体装置の層構造の略図を図1Aに示す。図示した装置は、説明を容易にするために通常の操作と比べて逆に示す。示されているように、装置全体100は2つの平坦な基板層102及び104から製造される。図示された装置は、完成構造に取り付けられたサンプリング要素又は毛細管106をも含む。図示された装置を製造する際、溝108のネットワークが基板102の表面中に作られる。これらの溝は、装置が行うべき操作の種類に依存して、種々の異なる構成又は網ジオメトリに作られ得る。図示されているように、各溝は、基板102を通って配置されたアパーチャー又はポート(例えばポート110〜118)にて終端する。基板102と104が矢印で示すように合わされ接着されると、溝網が密封されて包囲チャネル網が形成される。ポート110〜118は一方の側で密封され、流体レザバー及びチャネル網へのアクセスポイントを形成する。毛細管要素106が、アパーチャー120を通して挿入されて取り付けられる。このアパーチャー120は、毛細管106内に配置されたチャネル106aがチャネル網108に流動連結されるように配置される。組立られ適当に方向付けられた装置を図1Bに示す。
【0018】
本発明により、分離及びサンプル装填導管又はチャネルの両方が、実質的に集積化本体構造内に設けられる。特に好ましい態様では、これらの導管は微小規模の寸法を有し、このことは500μm未満、例えば約0.1〜約500μm、好ましくは約1μm〜約200μm、さらに好ましくは約1μm〜約100μmのうちの少なくとも1つの断面寸法を有することを意味する。通常、このような集積装置は、それらの正確なトレランス及びそれらの操作を制御し得る精度の結果として、上述のシステムに対して多くの利点を与える。
【0019】
サンプル装填導管は、分離導管に流動連結されていることに加え、少なくともサンプル物質の第1ソースにも流動連結されている。集積化本体構造の場合、サンプル物質ソースは、例えば本体構造中に配置された1以上のレザバーとして本体構造と集積化されて装填チャネルに流動連結され得る。別法として、サンプル物質のソースは、本体構造の外部、例えばテスト管又はマルチウエルプレートにおけるウエルとし得、これは、サンプルピペット又は毛細管要素を介してサンプル装填導管に流動連結して配置される。このサンプルピペット又は毛細管要素は、それ自体がサンプル装填チャネルに接続されるかその一部である。
【0020】
サンプル装填導管及び分離導管を含めて集積装置の例が図2Aと2Bに示される。示されているように、装置200は主本体構造202を含む。本体構造202は、分離チャネル204と少なくともサンプル装填チャネル206の一部を収容する。示されているように、サンプル装填チャネル206の全体は、外部サンプリングピペット214(図2B)又は毛細管を含み、それを通って毛細管チャネル又は導管が配置され、これはポート212を介してチャネル206に連通する。ピペット214は、外部の保存容器(例えばテスト管、マルチウエルプレートなど)からサンプル物質にアクセスできるように一方の端部にて開放している。別法として、サンプル装填チャネルが、外部のサンプリングピペット214の代わりに、装置の本体構造202と一体となった1つ又は複数の異なるサンプル物質レザバー(図示せず)に連通して設けられ得る。マイクロ流体装置用のサンプリングピペットについては、米国特許第5,779,868号に詳細に記載されており、全ての目的のためにその全体をここに援用する。
【0021】
示されているように、分離チャネル204は、一方の端部にて緩衝剤レザバー228に連通し、もう一方の端部にて廃棄レザバー224に連通している。緩衝剤、分離マトリックス及び分析後の廃棄物質のためのレザバーを設けることに加えて、これらのレザバーは、電気泳動分離のための電気的アクセスをも与える。特に、分離チャネル204を介して必要な電流を与えてサンプル物質を電気泳動で分離して種々の小部分又は構成要素にするために、電極が例えばレザバー224及び228中の流体に接触して配置される。同様に、サンプル装填チャネル206が、一方の端部にてサンプリングピペット214(又は1又は複数のサンプルレザバー(図示せず))に流動連結され、もう一方の端部にて廃棄レザバー218に流動連結される。廃棄レザバー218は、適宜、バルク流体流を介してサンプル物質を吸い上げてサンプル装填チャネル206に入れるべく真空ソースに対するアクセスポートを設ける。ある場合には、サンプル物質及び/又は他の試薬のバルク流が、真空を廃棄レザバー218に適用すること、又は正の圧力をサンプル物質若しくは試薬レザバーに適用すること、又はこれら2つの結合により駆動され得る。
【0022】
示されているように、サンプル装填チャネル206は、注入チャネル208を介して分離チャネル204に接続され、この注入チャネル208は、サンプル装填チャネルと分離チャネルの流体合流点を形成し、これは、図示されているように、一方の終点の近くでサンプル装填チャネル206に交差し、分離チャネル204と交わり、そしてそのもう一方の終点にてレザバー226に接続される。サンプル装填チャネルと分離チャネルの両方において中間地点に存在するように示されているが、チャネル208により表された流体合流点は、所望の用途に依存してこれらのチャネルの一方又は両方の終点に適宜設け得る。
【0023】
分離及びサンプル装填チャネルの場合のように、図示されたレザバーは、適宜、緩衝剤及び/又は廃棄物質の貯蔵(storage)を行い、また、装置のチャネルへのアクセスを行ってサンプル装填チャネル206から分離チャネル204中への物質の移動を制御する(サンプル物質の「注入」ともいう)。
【0024】
適宜、1以上の追加の試薬レザバー、例えばレザバー222が、装置200の集積化本体構造202内に設けられ得る。これらの追加のレザバーは、実行されるべき分析操作で使用され得る追加の試薬を与える。このような試薬の例としては、例えば内標準(例えばサイズベースの分離のための分子量マーカー)、ラベリング化合物(例えばインターカレーティング染料(intercalating dyes)、親和性ラベルなど)、稀釈剤、緩衝剤などがある。試薬レザバー222は、試薬導入チャネル210を介してサンプル装填チャネル206に流動連結される。
【0025】
追加のレザバー220もまた、チャネル216を介してサンプル装填チャネル206に流動連結して設けられる。図示された装置では、この追加のレザバー及びチャネルが用いられて必要な原動力を与え、サンプル装填チャネル206からサンプル物質を注入チャネル208を介して分離チャネル204中に注入する。動電学的な注入の場合には、これは、注入チャネル208と分離チャネル204の交差点を介して物質を動電学的に移動させるべくレザバー220とレザバー226の間に電流を与えることにより達成される。同様に、その交差点を介してサンプル物質をバルク流させるために、圧力差が適宜これらのレザバー間に与えられる。バルク流が注入に用いられる場合、交差点を通る流れが例えば分離チャネルの主要部分中への過度の流れを伴うことなく、制御された仕方で発生することを保証するために、圧力は(ピペットのみならず)レザバーの各々にて同時に調節されるのが好ましい。
【0026】
分離後ラベリング、稀釈、加熱などを含めて、追加の分離後反応もまた、適宜、ここに記載の方法及びシステムにより実行される。通常、このような分離後処理は、廃棄レザバーの端部の近くではあるがチャネル内の検出ゾーンの前の分離チャネルに接続されたレザバー及びチャネルの追加を伴う。ある好ましい態様では、例えば蛋白質分離において、自由な洗剤ミセルに対するラベル付けされた蛋白質の検出を最適化するために、分離後稀釈工程が用いられて洗剤すなわちSDSの量を臨界的なミセル濃度より低くなるまで稀釈する。このようなコラム後(post column)処理は、公開されたPCT出願第WO00/46594号に詳細に記載されており、すべての目的のためにその全体をここに援用する。このような分離後反応を実行するためのチャネルジオメトリを組み入れたマイクロ流体装置の例が、図3Cに示される。
【0027】
マイクロ流体装置に加え、本発明のシステムは、サンプル物質をサンプル装填チャネル中にバルク流入させるためのフローコントローラ、分離チャネル(及び場合によっては注入チャネル)を通して電流を加えるための電気コントローラ、及び分離したサンプル物質の小部分を検出するための検出システムのような追加の構成要素を適宜含む。
【0028】
通常、フローコントローラは、1以上の可変又は固定の圧力又は真空ソースと、これらのソースをレザバーに作動可能に結合するためのインターフェースとを含む。通常、このようなインターフェースは、圧力又は真空ソースとレザバー又はポートとの間で密封接続を実現するために、密封ガスケット、Oリング、挿入カップラーなどを備えたポートを含む。圧力又は真空ソースは、実行される特定の操作に依存して、固定又は可変の圧力を加え得る。固定及び可変の圧力及び真空ソースは周知であり、例えば蠕動(peristaltic)ポンプ、シリンジ(syringe)ポンプ、ダイヤフラムポンプなどが挙げられる。通常、圧力及び/又は真空ソースは、装置上の1以上の異なるレザバーに連結され、1以上のレザバーの圧力を制御する。マルチレザバー独立の圧力コントローラが、例えば2000年2月23日提出の米国特許出願第60/184,390号に記載され、全ての目的のためにその全体をここに援用する。バルク流体制御もまた、統合された又は外部の電気浸透ポンピングシステムを含めることにより、動電学的力例えば電気浸透を用いて適宜制御される。電気浸透ポンプの例が、米国特許第6,012,902号に記載されており、全ての目的のためにその全体をここに援用する。種々の他のバルク流体流の方法もまた、本発明を実行するのに適宜使用される。例えば、チャネル網をローター形状の本体に製造する場合には流体の移動を方向付けるのに遠心力を使用でき、その場合には、流れの方向はローターの中心から半径方向外側に延びる。同様に、壁剪断(wall shear)方法が、例えば2つの対向面を相互に移動させることにより、流体をバルク流させるのに使用できる。毛細管力もまた、チャネル網中にバルク流体の移動を生じさせるために適宜使用される(例えば公開されたPCT出願第WO00/43766号を参照せよ。その全体をここに援用する。)。他のバルク流体流の方法としては、ガス発生技術又は温度変化に基づいた流体/ガス膨張/収縮方法が挙げられる。例えばLipshutz他への米国特許第6,043,080号を参照せよ。その全体をあらゆる目的のためにここに援用する。
【0029】
サンプル装填プロセス中にバルク流体流を制御することに加え、本発明のシステムは、分離導管を通してサンプル物質を移動させるためだけでなく、分離導管中へのサンプル物質の注入を制御するためのコントローラの態様をも含み、所望も分離/分別を達成する。上述のように、注入及び分離操作は、圧力ベース又はバルクの流体移動方法を用いて適宜実行され、例えば、サンプルが圧力を用いて注入され、サンプル物質を含有する流体についての圧力ベースの流れ又はバルク流を用いて適当な分離マトリックスにより分離される。このような場合には、上述のバルク流コントローラは、マイクロ流体装置のこれら追加部分内での流れを制御するために単純に拡張される。しかしながら、好ましい態様では、注入及び分離操作の少なくとも1つが、例えば実質的なバルク流の不存在下にてサンプル物質の電気泳動移動により実行される。
【0030】
通常このような場合、これらの操作のためのコントローラは、適当な電気回路の機構を介して電気的インターフェースに結合された電源を含む。この電気的インターフェースは、システムの適当な導管、例えば注入及び/又は分離導管を通して電流を送る。通常、これらのインターフェースは電極ピンを含み、これらの電極ピンは、装置のレザバー中に挿入されるべきコントローラのインターフェース構成要素上に配置される。しかしながら、適宜、これらのインターフェースは、電気的な接点、例えば接点パッド、挿入カップラなどを含み、この接点は、分離導管を含んだ装置の本体構造上の電気的接点とインターフェースする。次に、これらの接点は、本体構造上又は内に配置された電気回路の電気的機構を介して適当な導管を通して電流を送り、この電気回路の機構は、レザバー又は導管に電圧を加える。異なるインターフェースの構成例が、米国特許第5,955,028号に記載されており、その全体をあらゆる目的のためにここに援用する。
【0031】
制御コンポーネントに加えて、本発明のシステムは、分離チャネル内、すなわち分離後のサンプル物質のうち分離された小部分を検出するための検出システムをも通常含む。検出システムは、蛍光分光学(レーザー誘導法及び非レーザー法)、UV分光学、電気化学検出、熱検出、容量ベースの検出(公開されたPCT出願第WO99/39190号参照)、質量分光測定ベースの検出、例えばMALDI−TOF及び電気スプレー(electrospray)(これは毛細管又はマイクロ流体装置の出口から物質を直接受けるように容易に構成できる)などを含めて、種々の周知の検出方法に基づき得る。好ましい態様では、光学的な検出方法、特に蛍光ベースの検出方法が使用される。一般に、このような検出システムは励起光源を含み、この励起光源は、検出されるべき特定の蛍光性種(species)を励起すべく適当な波長の光を与える。次に、励起光が、レンズ、フィルター(例えば波長及び/又は空間フィルター)、ビームスプリッターなどを含んだ適当な光学列を通って伝送され、分離導管の半透明部分にて例えば対物レンズにより方向付けられる。サンプル物質の蛍光性の種、成分又は小部分が励起光を通過する際、それらは蛍光を発する。次に、蛍光放射が集められ、対物レンズ及び同一の又は代わりの光学列を通って光センサー、例えばフォトダイオード、光電子増倍管、CCDなどに送り返される。
【0032】
通常、このシステムは、例えばコンピューターなどのプロセッサをも含み、これは、検出器から受信したデータを記録するようにプログラミングされ、場合によってはデータの分析、例えば、ピークの積分、滞留時間の計算、内標準による分離の較正などを行うようにプログラミングされる。好ましくは、プロセッサーはまた、1組の事前プログラミングされた命令及び/又はユーザー入力された命令、例えばどれくらいの速さで物質をバルク流又は電気泳動で移動させるか、サンプルが取られるべきサンプルソースアレイにおける位置(例えばマイクロプレート中のウエル)などに従ってコントローラの操作をモニター及び指令するようにプログラミングされる。
【0033】
例えば温度制御要素(例えばここに記載の装置の一部を加熱及び/又は冷却するための加熱及び冷却要素)、サンプルプレート及び/又は装置を周囲に移動させて異なる物質及び/又はシステム全体の機能(functionalities)にアクセスするためのロボット構成要素を含めて、いくつかの他の構成要素もまた、実行される特定の用途に依存してここに記載のシステムに適宜加えられる。一般に、これらの追加の構成要素の全てが市場で入手可能であり、ここに記載のシステムに容易に適応される。
【0034】
上述した全体システムの略図が図4に示される。示されているように、システムは、例えば図2及び3に示されたようなマイクロ流体装置400を含む。通常、マイクロ流体装置400は、フローコントローラシステム402に作動自在に連結される。このフローコントローラ402は、装置400のチャネル内の物質に適当な原動力を与えて所望の操作を実行させる。ここに記載の好ましい方法により、図2及び4に関し、コントローラ402は、電源のみならず圧力及び/又は真空ソースを一般に含む。電源は、例えばレザバー中に配置されてその中の流体に接触する電極に接続された電気コネクタ408又はそれら自体がこのような電極である電気コネクタ408を用いて、動電学的な移動が望まれる装置のチャネル、例えば注入チャネル208及び分離チャネル204に、それぞれレザバー220及び226、224及び228を介して連結される。通常、圧力/真空ソースは、圧力誘導のバルク流が望まれるチャネル(例えばチャネル206及び/又は222)及び/又は毛細管要素214に連結される。本発明の好ましい態様の場合、一般に、毛細管要素(よって毛細管が配置されるいずれかのサンプルソース)からチャネル206中に及びチャネル206を通って物質を吸い上げるために、単一の真空ソースが、試薬レザバー222だけでなく真空ライン410を介してレザバー218にも接続される。上述のように、一般に電気的な結合は、電源に接続されかつ装置のレザバー中に浸された電極を介して実行される。通常、圧力/真空の接続は、例えばガスケット又はOリングを使用する密封圧力接続を用いてレザバーに圧力を伝えることを伴い、これはコネクタ412として略示されている。一般に、これらの種類の機器/装置のインターフェースが、米国特許第5,955,028号及び6,071,478号に記載され、その各々を全体としてあらゆる目的のためにここに援用する。一般に、圧力又は真空ソースは、広く入手可能であり、特定の用途の必要性に依存して変わる。通常、マイクロ流体の用途では、正排気量ポンプ(positive displacement pumps)例えばシリンジポンプなどが、圧力又は真空ソースとして用いられる。蠕動ポンプ、ダイヤフラムポンプ及び他のポンプを含めて種々の他のポンプが容易に使用される。
【0035】
通常、検出器404もまた全体システムにおいて使用される。通常、検出器は、装置のチャネルの1以上とのセンサー通信内(within sensory communication)に配置される。ここで用いられているように、句「センサー通信内」とは、検出器がチャネルの内容物から検出可能な信号を受けることができるような検出器の配置をいう。光信号の場合、このことは、検出器がチャネル内の物質から光信号を受けるように配置されることのみを要求する。一般に、このことは、光検出器をチャネル部分の透明又は半透明の部分に隣接して配置して光信号を受けることができるようにすることにより達成される。一般に、光検出器は、当該技術においては周知であり、蛍光ベースの検出器(強度及び偏光)、分光測光検出器、光散乱検出器などが挙げられる。他の検出案、例えば電気化学的な検出では、しばしば検出器又は検出器の一部が、例えば電極、半導体ベースのセンサー又はマイクロ電気機械(microelectromechanical)センサー(MEMS)を介してチャネル包含装置内の流体に物理的に接触して配置される。MALDI−TOF又はエレクトロスプレーマススペクトロメトリー法によるチャネル外(out−of−channel)検出構成(例えばマススペクトロメトリーベースの検出)を含めて、代わりの検出器もまた、ここに記載の方法において適宜用いられる。これらの検出構成も上記記載した。
【0036】
検出器404、コントローラ402及び装置400に加えて、通常全体システムは、コントローラ402と検出器404に作動可能に連結されたコンピュータ又はプロセッサ406を含む。通常、コンピュータは、検出器404とコントローラ402の両方に接続される。通常、コンピュータは、コントローラの操作を命令するプログラミングを含み、ユーザーの特定する命令に従って装置400のチャネルを通る流体移動を指示する。また、コンピュータ406は、検出器404からデータを受けて記録し、場合によってはデータを分析してユーザーが理解できる出力又は報告を作るようにもプログラミングされる。
【0037】
システムは、例えば毛細管がサンプル物質中に浸されて複数のプレートのみならず単一のプレート上の複数の異なるウエルにアクセスできるように、サンプルアクセスシステム、例えばロボットのx−y−z平行移動ステージ及びサンプル物質ウエルをマイクロ流体装置のサンプリング要素に届けるための他のマルチウエルプレート取扱い機器を適宜用いる。商品として入手可能なシステムとしては、ジマーク社(Zymark Inc.)から入手可能なツイスター(Twister)システム及び例えばパーカー・ポジショニング・システムズ社(Parker Positioning Systems, Inc.)から入手可能なロボットx−y−z平行移動アームのみならず例えばカール・クリエイティブ(Carl Creative)コンベアシステムが挙げられる。
【0038】
III.圧力負荷/電気泳動分離
上述のように、本発明は、少なくとも部分的には、分離ベースの分析を行う装置、システム及び方法に関し、分析される物質(「サンプル物質」)は、バルク流体流を介してサンプル装填導管中に装填され、次に、圧力ベースのクロマトグラフィーを介して例えば適当な分離マトリックスを通してサンプル物質を強制する(排除、親和力、イオン交換、疎水性/親水性など)ことにより、又は電気泳動により、分離マトリックスを通して分離が行われる。ここで用いられているバルク流なる用語は、特定の空間を通る流体の移動をいい、この流体の移動が、それと共に流体の任意の懸濁又は溶解成分をも運ぶ。これは、流体を通るこれら個別の成分の移動とは対照的に、例えば電気泳動におけるように流体自体の移動とは独立している。
【0039】
本発明の特徴及び動作は、図2に示しかつ上述した装置に関して難なく説明される。まず、分離マトリックスが、分離チャネル204中に導入されるか、又は既に分離チャネル204と関連付けられている(例えば製造中に塗布(coat)される)。分離マトリックスが分離チャネル中に導入される場合には、それは一般にレザバー224又は228の一つの中に置かれ、追加の圧力を加えて又は加えずに分離チャネル中に吸い込ませ得る。通常、分離マトリックスは、液体媒体又は固相媒体(例えばビーズ(beads))のスラリーとして与えられる。好ましい電気泳動分離マトリックスの例として、ポリマー溶液、例えば線状ポリアクリルアミド、ヒドロキシセルロースポリマーなどが挙げられる。好ましい態様では、追加の流体成分を加える前に、分離マトリックスが装置の分離チャネルに加えられる。次に、緩衝剤と他の流体が、圧力流により装置の適当なチャネルに加えられる。この圧力流は、これらのチャネルからマトリックスを強制する。別法として、分離マトリックスは、全体システムが緩衝剤で満たされた後に、例えば主に分離チャネル中にマトリックスをバルク流入させることにより加えられ得る。
【0040】
次に、例えば外部ピペット214をサンプル物質ソースに接触して配置してピペット214及びサンプル装填チャネル206を通して物質を吸い上げることにより、サンプル物質がサンプル装填チャネル206中に吸い込まれる。サンプル装填プロセス中、サンプル装填チャネル206に入ったいずれの分離マトリックスも、サンプル物質のバルク流により洗い落とされる。
【0041】
サンプル装填チャネル206は分離導管204に接続されバルク流により装填されるので、一般にシステムは、例えば分離チャネル中に早まってサンプル物質を強制することにより、又は例えばチャネルからマトリックスを押すこと若しくはサンプル装填チャネル中にそれを引っ張ることにより分離マトリックスを相当程度置換することにより、サンプル物質のバルク装填が分離導管204又はその内容物に悪影響を与えないように構成される。以下の説明により明らかとなるように、これらのシステムでは一定量の置換はしばしば許容され、実際には一部の場合には望ましい場合もある。
【0042】
特に、サンプル物質は、サンプル装填チャネル206中にバルク流入される。上述のように、一つの態様では、サンプル物質は、外部のサンプリング毛細管214を介して、又は適宜1以上の集積化されたサンプル物質レザバー(図示せず)からサンプル装填チャネル中に吸い込まれる。通常、サンプル物質をサンプル装填チャネル中に吸い込むことは、負の圧力(すなわち真空)をレザバー218に加えてサンプル物質をサンプル装填チャネル中に及びそれを通して吸い込むことにより実行される。チャネルは、例えば媒体/壁の相互作用、電気浸透(electroosmotic)流などを低減させるための表面コーティングを含めて、所望の操作性能を助ける追加の要素を含み得る。
【0043】
示されるように、装置200は、第1試薬レザバー222をサンプル装填チャネル206に流体連結する少なくとも第1試薬導入チャネル210をも含む。サンプル物質がサンプル装填チャネル206中に吸い込まれるとき、追加の試薬もレザバー222からサンプル装填チャネル206に導入される。特に、真空が適用されてサンプル物質を毛細管214を通してサンプル装填チャネル206中に吸い込ませるとき、それは同時に試薬レザバー222からチャネル210を介して試薬を吸い込み、サンプル物質と混合する。サンプル物質と追加の試薬(1又は複数)との所望の比率は、物質を共通チャネル(例えばサンプル装填チャネル206、試薬導入チャネル210及び毛細管214の合流)中に導入するチャネルの流れ抵抗の比率を適当に構成することにより達成され得る。例えば、サンプリング毛細管214の流れ抵抗に等しい流れ抵抗を有する試薬導入チャネル210を設けることにより、サンプル装填チャネル206内の試薬及びサンプル物質の実質的に等しい混合が達成される。同様に、例えば試薬が稀釈剤である場合においてサンプル物質を実質的に稀釈することを望むなら、サンプリング毛細管より十分い低い流れ抵抗(例えば10×より低いかもっと低い)を有する試薬導入チャネルを設けて適当な稀釈(例えば10倍以上)を達成できる。図2Aに示された装置の場合、注入チャネル208を介して分離チャネル204から来てサンプル装填チャネル中に入る物質の流れを考慮する必要もある。しかしながら、示されているように、これらのチャネルは、この流れの寄与を実質的に打ち消すべく例えば狭い断面積や含まれる粘性分離マトリックスにより十分に高い抵抗を有する。
【0044】
通常、チャネル中の流れ抵抗は、チャネルの断面積を変えること、チャネルの長さを変えること、若しくはチャネルを通って移動させられる流体の粘性を変えること、又はこれらいずれかの組合せにより変えられる。好ましい態様では、種々のチャネルについて異なる断面積及び/又は異なる長さを有するように構成することにより、流れ抵抗が変えられる。これら2つのパラメータは、例えばチャネルの幅又は深さを変えること、及びチャネル経路を変えてそれらの長さを変えることにより、マイクロ流体チャネル網の製造方法において容易に考慮される。図示された装置では、試薬導入チャネルは、サンプリング毛細管と比べて大きな深さ及び幅の結果として実質的により大きな断面を有するチャネルを設けることにより、より小さな抵抗を備える。これらの寸法は、チャネル長と組み合わされると、サンプル物質と試薬について適切に選択された混合比、例えば示されるように試薬対サンプル物質が3:1を与える。
【0045】
一旦サンプル物質及び適宜混合された試薬がサンプル装填チャネル206に装填されると、サンプル物質の一部がサンプル装填チャネルから注入チャネル208を通って分離チャネル204中に移動又は注入される。分離チャネル中へのサンプル物質の一部の注入は、注入チャネル208を通して圧力差を加えてサンプル物質を分離チャネル中に移動させることにより達成され得る。別法として、好ましくは、サンプル物質の一部(又はサンプル物質と試薬の混合物)は、交差チャネルの両端に電圧差をかけてサンプル物質を分離チャネル中に動電学的に注入することにより注入される。いずれの場合にも、通常は原動力、例えば電流又は圧力差の適用は、レザバー220及び226を通して行われる。例えば、好ましい動電学的な注入では、レザバー220と226の間に電圧勾配を与えてチャネル216、チャネル206の一部及びチャネル208を通して電流を発生させることにより、サンプル装填チャネル206と分離チャネル204の間に電流が流される。次に、確立された電流が、サンプル物質をサンプル装填チャネル206から注入チャネル208中に、これらのチャネルの交差点にて分離チャネル204を横切って動電学的に移動させる。
【0046】
注入チャネル208と分離チャネル204の交差点を通ったサンプル物質の注入の後、電流が分離チャネルの長さを通じて適用され、この交差点にて分離チャネル中に該チャネルを通してサンプル物質を動電学的に移動させる。好ましい態様では、サンプル物質をこの交差点から押し返すために、わずかな電流が、分離チャネル204に出くわすチャネル208の一部を通して後方に供給される。このことにより、分離走行(run)を汚染し得る実質的な漏れを排除することにより、分離効率が改善される。サンプル物質が分離チャネル中でサンプルマトリックスを通して電気泳動される際、例えばそれらの分子量に基づいて異なる小部分に分離される。
【0047】
一旦サンプル物質の分離が完了したなら、又はある場合には分離が行われている間、外部ピペット214を次のサンプルソースに接触させてサンプル装填チャネルにサンプルを吸い上げることにより、次のサンプル物質をサンプル装填チャネルに装填できる。それから、該次のサンプル物質が上述のように注入及び分離される。
【0048】
図3Aに示されるように、ある場合には追加のレザバー230が設けられて例えばチャネル332を介して分離チャネル304に接続され、追加的な容積の分離マトリックスを分離チャネル304に与え得る。次に、このマトリックスは、サンプル装填の場合(本発明の少なくとも一態様に関して記載したもの)、又は反復される分析における分離プロセス工程として、分離走行間に分離チャネル304中に送られる。通常、この追加のレザバーは、例えば緩衝剤ウエル328端部又は廃棄レザバー324端部(図2に図示)にて分離コラムの一方の端部又はもう一方の端部に最も近い分離チャネル中の一地点にて例えば適当なチャネル332を介して接続される。好ましい態様では、追加のレザバーは、最も近い廃棄レザバーの端部に接続され、マトリックスが分離チャネル中に吸い込まれ、各サンプル装填工程において分離マトリックスの小部分のみを置換する。特に、サンプル物質のバルク装填により、少量の分離マトリックスが分離チャネルから吸い出されて、それが洗い落とされているサンプル装填チャネル中に吸い込まれる。次に、同じ量のマトリックスが、マトリックスレザバーから分離チャネル中に吸い込まれる。ぞれぞれ緩衝剤及び廃棄レザバー228及び224とは別のマトリックスレザバーを使用することにより、前の分離操作からの物質(例えばサンプル物質、イオン、不純物など)で汚染されていないマトリックスのソースが与えられる。
【0049】
追加の試薬レザバー、例えばレザバー334もまた、特定の分析の間中日常的に使用される追加試薬、例えば較正用の標準分離ラダー(ladder)などを添加するために適宜設けられる。示されるように、レザバーが試薬導入チャネル336を介して注入チャネル308に連結されることにより、サンプル物質と混合されるのとは対照的に、この試薬を分離かつ独立的に分離チャネルに注入できる。
【0050】
図3Bは、本発明による分離ベースの分析を実行するための改良チャネルを示す。特に、ある場合には、注入交差点に近い図2Aに示された装填チャネル206における鋭い曲がりの存在により、物質及び/又は電場がその装填チャネルを通って流れて分離チャネルに注入されるように偏り(aberrations)を生じ得る。特に、大きな分子量のDNAの注入が図2Aに示したチャネルレイアウトにおいて矛盾した結果を与えることが分かった。特定の動作理論に縛られることなく、このような矛盾は交差地点近くの図2Aに示されるような装填チャネル206における鋭い曲がりから生じると思われた。鋭い曲がりにより、注入プロセス中に実質的に一様でない電場を生じ、この電場は、コーナーの内側のコースで大きく、外側のコースで小さい。これが上記矛盾の原因であると思われた。特に、異なるサンプル間のサンプル伝導率のわずかな差により、上記曲がりの周りの場の強さが変わる。異なる電気泳動移動度により生じる分散のみならず、曲がりの周りの分散も巻き込み、より遅い移動の例えばより大きな成分の非一様な注入を生じる。
【0051】
これらの矛盾を取り除くために、装填チャネル306を注入チャネル308と一直線に(同一直線上に)する改良チャネルレイアウトが作られた(図3B参照)。サンプル装填チャネルと分離チャネルの間にまっすぐな注入チャネルを維持することにより、これらのより大きな分子量の種に対する実質的に改善された一貫性が生じた。代わりの設計もまた、そのチャネルから流れる試薬が毛細管合流点/ポート312を横切って過ぎるように試薬導入チャネル310を配向し、その合流点のいかなるデッド容積内でも物質の集合を防ぎ、かつ、試薬導入チャネル310から入ってくる試薬とピペット要素から運び込まる物質との混合を容易にする。これにより、同じ毛細管要素を通して導入されたサンプル間での交差路汚染が少なくなる。
【0052】
図3Cは、分離操作で使用されるチャネルレイアウトを示し、この場合、分離後反応は、上述のように例えば蛋白質分離で使用されるように実行される。示されているように、この装置は図3Bに示す装置とレイアウトが類似している。特に、この装置は、これも注入チャネル358と同一直線上にある装填チャネル356を含み、また、チャネル360から流れる試薬が毛細管/ポート362を横切って過ぎるように配置された試薬導入チャネル360を含む。分離チャネル354は、検出ゾーン388のすぐ上流の稀釈剤チャネル384及び386と交差する。これらの稀釈剤チャネルは、それらの反対側の端部にてそれぞれレザバー380及び382に連結される。図示されているように、装填チャネル356は、稀釈剤チャネル386と交差するのを避けるために、レザバー382の周りを迂回している。動作中、図3Cに示された装置は、稀釈剤例えば稀釈イオン及び/又は流体を分離チャネル354中に駆動して検出地点にて所望の結果を達成するために、稀釈電圧をレザバー308及び382に加えることを除いて、図3Bに示されたのと同様に機能する。蛋白質の分離の場合、これにより臨界ミセル濃度より下への分離緩衝剤の稀釈を生じ、それにより過度の洗剤ミセルに関連したバックグランド信号レベルが減少する。このアッセイの原理と操作は、あらゆる目的のためにその全体をここで上記援用した公開PCT出願第WO00/46594号に詳細に記載されている。図2Aに示す装置により、分離チャネル354における電気泳動による分離を駆動するため、分離中、レザバー378と374の間に電圧をかける。
【0053】
示されているように、図3Cの装置は、融合したシリカ毛細管サンプリング要素を用いてナノリットル規模のサンプルにアクセスする。上述の装置により、例えばレザバー324に適用された単一の真空により、サンプル物質の稀釈及びマーカー化合物との混合が同時に生じる。次に、サンプルは、SDS(例えば9mM)及び蛍光性会合(associative)染料を含めて、分離マトリックスを含んだ分離チャネル中に動電学的に注入される(WO00/46594参照)。次に、SDSは検出前に稀釈される。
【0054】
別のチャネルレイアウトの選択肢を図3Dに示す。図3Dのレイアウトは、図3Bの装置中に示されるのと同じチャネルの全てを含むが、それらはわずかに異なった配置をとり得る。しかしながら、加えて図3Dに示された装置は、注入及び分離の引戻工程(pull−back step)を管理するのに使用するための追加のチャネルを含む。このチャネルの追加により、サンプルの持越(carry−over)汚染の危険性なく、例えば分離前工程中での次のサンプルの装填がより速くできる。図3Bと3Dに示された装置の各々における同様のチャネルは、同じ参照番号により識別される。
【0055】
動作中、図3Dの装置は、図3Bの相と実質的に同じように機能する。特に、サンプル物質は、ポート312を介して外部ピペットにより装置のチャネル中に吸い込まれる。例えば真空をレザバー318に適用することによりサンプル物質を装置中に吸い込むプロセスはまた、追加の試薬をレザバー322から試薬導入チャネル310を介してサンプル装填チャネル306中に吸い込み、ここで試薬が第1サンプル物質と混合する。電流がレザバー320と326の間に与えられ、サンプル物質をチャネル308と分離チャネル304の注入交差点に装填する。一旦装填されると、サンプル物質は、レザバー328と324の間に電流を与えることにより、チャネル304に注入されて分離される。分離中、わずかな引戻電流が与えられ、チャネル308のどちらかの側にて注入交差点から離れるようにサンプル物質を移動させ、分離中における分離チャネル中へのサンプルの漏れを防ぐ。図3Dに示された装置では、引戻は、(図3Bの装置におけるレザバー318に後方に向かうのとは対照的に)チャネル392を介してレザバー326及びレザバー390に向けて後方に方向付けられる。潜在的に次のサンプル物質と混合して次の走行を汚染し得る場合には、引戻されたサンプル物質を分流(shunting off)することにより、それをサンプル装填チャネル306から除去する。また、注入交差点の拡大図に示されているように、注入交差点、すなわちチャネル310と306の合流点にわずかに近い注入チャネルと交差するチャネル392が設けられる。これにより、新しいサンプル物質なしで且つかつて経路を交差して混合した引戻された物質なしで、引戻工程中に次のサンプル物質を装填できる。従って、チャネル392に沿った引戻経路は異なり、すなわち、それはチャネル306に沿った初期サンプル装填経路から一定距離離れた同じ流路を同時には移動しない。
【0056】
IV.マトリックスの維持及び/又は取替
分離チャネル内で分離マトリックスを置換することなくサンプル物質をバルク装填することは、上述のマイクロ流体方法のみならず従来の毛細管方法に対して本発明の重要な利点である。特に、上述のようにサンプル物質をバルク装填できることにより、電気泳動装填方法に対してサンプル装填に要する時間量を相当短縮できる。また、圧力ベースの方法によるバルク装填は、それらが分離導管に注入される前に、サンプル物質の電気泳動バイアス付与(例えば事前分離)の悪影響のない装填速度を与える。
【0057】
上述のように、本発明により、分離マトリックスの過度の置換を生じることなくサンプル物質のバルク装填も可能となる。このことは、いずれかのサンプル物質が毛細管にバルク流入すると必ず同じ体積の分離マトリックスを置換するような従来の毛細管システムにおいては、実質的に不可能である。同様に、分離用途を実行するための上述のマイクロ流体装置では(例えば Woolley and Mathies、Proc. Nat’l Acad. Sci. USA、91:11348−11352(1994)参照)、電気泳動のサンプル装填が用いられる。これら上述のシステムでは、サンプルが圧力装填されるならば、装置の分離チャネル部分内で分離マトリックスを実質的に分裂及び置換する。
【0058】
本発明の装置では、バルクサンプルの装填中の分離マトリックスの置換は、サンプル装填導管と分離導管の間に十分な流れ抵抗性障壁を設けることにより通常行われる。この障壁は、全体として分離チャネルの構成にて具体化でき、例えばサンプル装填チャネル中のバルク流圧力(正又は負)に実質的に耐えるのに十分な大きな流れ抵抗を分離導管に与える。別法として、分離導管とサンプル装填導管を連結する注入導管中にこの障壁が設けられる。特に、サンプル装填導管と分離導管を連結する注入導管は、サンプル装填導管と分離導管の間のバルク流に耐えるのに十分大きな流れ抵抗を有し得る。
【0059】
ここに記載のように、チャネル構造における流れ抵抗は、より小さい断面積又はより長いチャネル長さがより大きい流れ抵抗を生じる場合、チャネルの断面積を変えること、及び/又はチャネル長さを変えることにより通常変えられる。通常、チャネル長さの変化は、チャネルのコースを単に変えてその長さを増加又は減少させることを含む。同様に、通常、チャネルの断面積は、チャネルをより浅く、より深く、又はより広く製造することにより変えられる。有利には、チャネルの電気抵抗を実質的に変えずにそのチャネルのバルク流又は流体力学的抵抗を実質的に変えることができる。上記電気抵抗は、例えばここに記載の装置内での電気泳動注入及び分離においてチャネルを通過させる電流量に影響を与える。特に、約5より大きなアスペクト比(幅:深さ)を有する微小規模のチャネルでは、チャネルの流体力学的抵抗はチャネル深さの3乗の関数である一方、電気抵抗はチャネル深さに線形に関係する。従って、チャネル深さの10倍の低減により、電気抵抗は10倍低減されるが、流体力学的抵抗は1000倍低減される。この特性を利用すると、注入チャネル208及び分離チャネル204内の流体力学的抵抗をかなり増加させる一方で、それらのチャネルを通る電気抵抗を実質的に増加させないことが可能となる。
【0060】
本発明のこの態様では、サンプル物質は、分離マトリックスを実質的に置換することなくバルク装填される。通常、分離導管中に初めに存在しているマトリックスのうち10%未満を特定のサンプル物質の装填プロセス中に置換するならば(例えば分離導管から除去するならば)、一般には分離マトリックスのうち5%未満、好ましくは1%未満を置換するならば、分離マトリックスは実質的に置換されない。
【0061】
サンプル装填チャネルにおいてバルク流体装填を行う一方で、分離チャネルにおいてマトリックスの上記最小置換を達成するために、サンプル装填チャネルから分離チャネル中に及び/又はそれを通って続く流体経路は、サンプル装填チャネル内での接続地点への流れに対する抵抗よりも大きいある選択レベルである流れ抵抗を通常有する。図2に示した装置の場合、サンプル装填チャネル208を分離チャネル204に接続する注入チャネル208の小領域のみならず分離チャネル204の抵抗も、サンプル物質からチャネル208及びチャネル206(毛細管214及びサンプル装填チャネル206の一部を含む)の流体合流点への流体経路の抵抗よりもかなり高い。通常、これらの流れ抵抗の比(同じ粘性を有する流体に基づく)は、好ましくは2:1(分離チャネル:サンプル装填チャネル)より大、さらに好ましくは5:1より大、しばしば10:1より大又はさらに大きい。もちろん、粘性の分離マトリックスが分離チャネルに導入されると、分離チャネルにおいて実質的により高いレベルの流れ抵抗が生じる。
【0062】
ある場合には、より大きな又は選択した一部であって全体ではない分離マトリックスを分離導管内で置換することが望ましい。特に、分離操作中に使用される分離マトリックスを取替えて、異なるサンプルの分離のための走行間での相互汚染を排除することがしばしば望ましい。このような場合には、本発明はまた、サンプル装填中に分離マトリックスの全体又は実質的な部分さえ置換することなく所望のレベルのマトリックス置換を可能にするという点において、非常に有効である。
【0063】
分離マトリックスの一部についての選択された置換は、いくつかの方法により実行し得る。例えば、正の圧力が、分離マトリックスを含んだレザバーに加えられ、新しい分離マトリックスを分離導管中に強制し、同時に既に分離導管内にある分離マトリックスの一部を置換させる。しかしながら、好ましい態様では、サンプル物質をバルク装填するのに用いられる同じ力を少なくとも部分的に用いて、サンプル装填プロセス中に分離マトリックスが部分的に置換させられる。特に、図2に関し、真空が廃棄レザバー218に適用されてサンプル物質をサンプル装填チャネル206に吸い込むとき、負の圧力はまた、注入チャネル208を介して分離チャネル204からサンプル装填チャネル206中にサンプルマトリックスの一部を吸い込む。置換させられたマトリックスは、分離チャネルに連結されたレザバーの一つ(例えばレザバー224)、又は廃棄レザバー224から分離した追加のマトリックス貯蔵レザバー(例えばレザバー230)に配置された分離マトリックスにより後方に充填される(back filled)。
【0064】
より好ましい態様では、マトリックスの置換量は、分離チャネル内の全マトリックスの選択部分に維持される。特に、上述のように、マトリックスの一部が各サンプル装填工程において置換させるのが望まれるとき、このような部分は、分離導管に初めに配置された分離マトリックスの90%未満、しばしば75%未満、好ましくは50%未満、より好ましくは20%未満、さらに好ましくは約10%、5%又は1%未満を通常含む。
【0065】
一般に、マトリックス置換の相対レベルを制御することは、サンプル装填チャネル206と分離チャネル204の間の流れ抵抗の相対レベルを変えることにより達成される。特に、事前選択した量のマトリックスが選択したサンプル装填条件下にて置換するように、分離チャネルの流れ抵抗を変えることができる。ここで繰り返し述べているように、通常、チャネルの流れ抵抗を制御することは、所与のチャネルの断面積又は長さのうち1以上を変えることにより行われる。図2及び3に示した装置の場合、サンプル装填チャネルに比べてより浅い及び/又は狭いチャネルとして分離チャネルが与えられ、実質的により高い流れ抵抗をそれに付与する。このより高い流体力学的又は流れ抵抗構成がチャネル中に配置された分離マトリックスのより高い粘性と結合すると、真空の適用下にて分離チャネルからサンプル装填チャネル中への物質の流れが実質的に低減される。上述のように、この増加した流れ抵抗により、電気抵抗の穏やかな増加のみが生じる。これらの条件下での相対流れ抵抗は、流体が流されるチャネルの寸法(例えば長さや断面積)のみならず流体の特性(例えば粘性)も考慮に入れる周知の流体力学原理に基づいて容易に計算される。
【0066】
IV.統合された試薬混合
上述のように、本発明は、サンプル装填プロセスとの統合工程として追加試薬の添加及び混合をも提示する。特に、従来の毛細管ベースの実験、例えば毛細管電気泳動を行う際、分析に導入されるのが必要又は所望されるいずれかの試薬が、サンプル装填工程の前にサンプル物質に導入されることが要求された。高いスループットの用途では、この追加の工程は、相当のスローダウン、及び添加を行うための流体取扱い設備のコストにおける実質的な増加を加え得る。本発明により、試薬の導入/混合工程は、試薬をサンプル物質と同時にサンプル装填導管に導入するように試薬物質ソースをサンプル装填導管に接続することにより、バルクサンプル装填工程に統合される。
【0067】
例えば、図2の説明に関して上述したように、試薬レザバー222がマイクロ流体装置200の本体構造202内に統合されて適宜設けられる。試薬レザバー222は、試薬導入チャネル210を介してサンプル装填チャネル206に流動連結される。サンプル物質がサンプル装填チャネル206中にバルク流入されるとき、適当な原動力もまた加えられてレザバー222内の試薬物質をチャネル210を通ってサンプル装填チャネル206中に強制する。通常、原動力は、サンプル物質をサンプル装填チャネル206中にバルク装填するのに用いられる力の性質に依存する。例えば、サンプル物質が、例えば廃棄レザバー218に適用された真空を介してサンプル装填チャネル206中に装填される場合、通常その同じ適用真空が、レザバー222からサンプル装填チャネル206中に試薬を吸い込む。別法として、又は追加的に、正の圧力を試薬レザバー222に加えることができ、これが単独で又はレザバー218での適用真空と共に、試薬をサンプル装填チャネル中に押しやる。図2に示すような相互接続されたマイクロチャネル構造における複数のレザバーにて正及び/又は負の圧力を制御することは、2000年2月23日提出の米国特許出願第60/184,390号に記載されており、あらゆる目的のためにその全体をここに上記援用した。
【0068】
好ましい態様では、適用真空はサンプル物質及び少なくとも部分的に試薬をサンプル装填チャネル中に吸い込むのに用いられるので、毛細管要素214及び試薬導入チャネル210の流れ抵抗は、これらのチャネルを通って流れるサンプルと試薬の適当な混合比を与えるように通常構成される。特に、上述のように、物質を共通チャネル(例えば毛細管要素や試薬導入チャネル)中に吸い込むとき通るチャネルの相対抵抗は、サンプル装填チャネルに流入するサンプルと試薬の所望の比を与えるように選択される。通常、この選択は、所望の抵抗を生じるのに適当な断面寸法及び/又は長さを有するチャネルの製造を伴う。
【0069】
分離ベースの分析の場合、通常、統合された試薬レザバーを介して供給される追加の試薬は、少なくとも1つの内標準、例えば分子量マーカー化合物を含む。内標準とサンプル物質の混合を統合することにより、別のサンプル分析に亘って変わり得る別の標準分析工程の必要性が除去される。例えば、従来のスラブゲル電気泳動では、一般に、ゲルの全体レーンが、1組の分子量標準を走行させるのに専用され、これらの対してサンプルが測定される。この統合されたアプローチにより、通常の毛細管ベースの分離法ではしばしば行われていたように分離容器(例えばマルチウエルプレート又は試験管)において内標準とサンプル物質を混合する必要性もまた除去される。
【0070】
以下の非制限的な例に関して本発明をさらに説明する。
【0071】
V.
以下の例において本発明の原理を説明する。
【0072】
例1:チップ設計及び製造
1対の平坦なガラス基板から、図2に示したチャネル及びレザバー構成を有するマイクロ流体装置を製造した。特に、第1基板をエッチングして装置の種々のチャネルを作った。チャネル206及び210をエッチングして深さを約20μmとし、チャネル206の幅(チャネルの頂部にて)は約90μmである一方、チャネル210は約165μmの幅を有した。チャネル204、208及び216をエッチングして深さを約7μmとし、幅を約24μmとした。分離チャネル204の全体長さは56mmである一方、注入チャネル208は、分離チャネルをサンプル装填チャネル206に接続する0.5mmセグメントを含んだ全体長さが15.6mmであった。サンプル装填チャネル206は全体長さが39.6mmである一方、試薬導入チャネル210は13.2mmの長さであり、電気接続チャネル216は8.9mmの長さであった。レザバーは、チャネルの終点にて基板に穴を開けた。平坦な基板を重ね、第1基板に熱的に接着してチャネルを密封し、レザバーのための底面を設けた。これらのレザバーは、それを通って穴が開けられた単一の小さな穴を有し、毛細管の外径と同じ寸法を有した。この穴は、サンプル装填チャネル206の端部に連通するように配置した。次に、毛細管をこの穴に挿入して接着剤で取り付けた。
【0073】
例2:連続分離ベースの分析
サンプル物質をサンプル装填チャネルにバルク装填し、分離媒体を含んだ分離チャネル中にその物質の小部分を注入し、該物質を電気泳動分離することによりいくつかの連続DNA分離を行うために、図2に示す装置を使用した。
【0074】
全ての試薬は、アジレント・テクノロジーズ(Agilent Technologies)から市販されているDNA7500LabChip(登録商標)キットから取った。分離媒体は、篩分けポリマー溶液とDNAインターカレーティング染料の混合物を含んだ。内部DNAマーカー標準(DNAマーカー)は、15bp及び2000bpのDNA断片を含有し、各々の濃度は5ng/μlであった。サンプルデータの測定の基準になる標準曲線を発生するのに用いられるDNAラダーは、50bp、100bp、500bp、700bp及び1000bpの断片を含み、各断片は4ng/μlの濃度で存在した。
【0075】
25μlの分離媒体をレザバー220、224、226及び228(図2に示す)に加えることにより、マイクロ流体装置の準備を行った。これらのウエルの各々について3psiで2分間加圧した。次に、追加の分離媒体25μlを上記レザバーに加えた。次に、50μlのDNAマーカー試薬をレザバー222に加えた。次に、毛細管要素214の開放端部をマイクロウエルプレート上の緩衝剤ウエルに挿入し、2psiの真空をレザバー218に適用した。この真空により、緩衝剤とDNAマーカーが装填チャネル206に吸い込まれた。1分間の真空適用の後、チップは分析で使用する準備が整った。
【0076】
DNA含有サンプルを96ウエルプレート中に配置し、かつ、毛細管要素に対して該プレートを位置決めするx−y−zロボットアーム上に配置した。それにより、所望ならば、該プレートの各ウエル中に毛細管を浸すことができる。次に、2psiの真空を適用することにより、毛細管要素及びサンプル装填チャネル中にサンプル物質を吸い込んだ。注入チャネル208の両端に2000Vを5分間印加して、分離チャネル204との交差点を横切るようDNAサンプルを強制した。わずかな絞り込み電流(各チャネル部分において0.5μA)を分離チャネルにて2分間流し、交差点でのサンプルプラグの広がりを防止し、次に、分離チャネルの長さに沿って1500Vを印加し、DNAサンプルを分離チャネルに沿って移動させた。同時に、わずかな引戻電流(各方向に0.1A)を注入チャネル208の一部に流した。ΦX174/HaeIIIDNAのサンプルについて複数の分離を行った。これらの作業からの代表的な電気泳動図を図5に示す。図5は、速く(約75秒の分離時間)高分解能の分離を示す。分離分解能における感知しうるほどの低下を伴わず、分離を約100回繰り返した。
【0077】
例3:蛋白質分離のための分離後稀釈
図3Cに示す装置を用いて、分離後稀釈操作を検出前に行う蛋白質分離を実行した。0.12mMのtricine 緩衝剤中で0.25%のSDSとsyto60染料1t4μMを有する3.25%までのポリジメチルアクリルアミド・共アクリル酸から成る分離マトリックスを装置に装填した。分離マトリックスをレザバー370及び374〜382に装填し、各々4分間シリンジを用いてこれらのウエルを加圧し、装置のチャネルを通してマトリックスを駆動した。ウエル380及び382中のマトリックス混合物を除去し、SDS及び染料を欠いたマトリックスと取替えた。
【0078】
分離のためのサンプルは、PBS中で3×稀釈されたBio−Rad 標準蛋白質ラダーであった。稀釈されたラダー50μlをサンプル緩衝剤(4%SDS、10mM tricine、3.5mM Tris )25μlと混合し、5分間100℃に加熱した。加熱後、サンプルを150Mlの水で稀釈し、96ウエルプレートのウエル中に装填した。
【0079】
サンプリング毛細管の端部を96ウエルのウエル中に配置し、5PSIの真空をウエル368に適用してサンプルをウエルから毛細管を通してチップに吸い込むことにより、チップを操作した。サンプル装填中、ウエル372中に存在する水でサンプルを1:1に稀釈した。次に、ウエル370と376の間に2000Vを印加することにより、チャネル358及び354の注入交差点にサンプル物質を装填した。次に、ウエル370及び376にそれぞれ適用される−0.3μA及び−0.1μAの引戻電流によりレザバー378と374の間に2350Vを印加することにより、サンプルを注入した。ウエル378と374の間に2350Vを印加し、着色除去(destain)ウエル380と382に2550Vを印加して稀釈剤を分離チャネル中に駆動する一方でレザバー376での引戻を−0.05μAに維持して分離を続けた。この結果は約9:1の着色除去比となった。蛍光ピークは検出ゾーン388で検出した。蛍光対時間のプロットを図6に示す。これはラダー成分の全てについて高分解能のベースライン分離を示す。
【0080】
各々の個別の刊行物又は特許出願が特定的かつ個別に援用されるべく示されているのど同程度に、全ての刊行物及び特許出願をここに援用する。明確さと理解を目的に説明及び例としていくらか詳細に本発明を記載したが、一定の変更及び修正を添付の特許請求の範囲の範囲内で実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、マイクロ流体チャネルを含んだ装置の層構造を略示する。
【図2A】
図2Aは、本発明の分離ベースの分析を行うのに特に適したマイクロ流体装置のチャネルレイアウトである。
【図2B】
図2Bは、図2Aのマイクロ流体装置の側面図を示す。
【図3A】
図3Aは、本発明による分離ベースの分析を行うための別のチャネルレイアウトである。
【図3B】
図3Bは、分離ベースの分析を行うための好ましいチャネルレイアウトを示す。
【図3C】
図3Cは、分離後反応工程を取り入れた分離ベースの分析を実行するための好ましいチャネルレイアウトを示す。
【図3D】
図3Dは、分離ベースの分析を行うための更に別のチャネルレイアウトを示す。
【図4】
図4は、本発明による高スループット分離ベースの分析を行うためのシステム全体の略図である。
【図5】
図5は、本発明の装置及び方法を用いたΦX174/HaeIIIDNAの分離ベース分析中の時間に対する蛍光の図である。
【図6】
図6は、本発明の方法及びシステムを用いた分離後稀釈工程を含んだ標準蛋白質ラダーの分離中の時間に対する蛍光の図である。
【符合の説明】
100  マイクロ流体装置
102  基板
104  基板
106  毛細管(サンプリング要素)
106a  チャネル
108  チャネル網(溝)
110  ポート
112  ポート
114  ポート
116  ポート
118  ポート
120  アパーチャー
202  本体構造
204  分離チャネル
206  サンプル装填チャネル
208  注入チャネル
210  試薬導入チャネル
214  サンプリングピペット
218  廃棄レザバー
220  追加のレザバー
222  試薬レザバー
224  廃棄レザバー
228  緩衝剤レザバー
400  マイクロ流体装置
402  フローコントローラシステム
404  検出器
406  コンピュータ
408  電気コネクタ
410  真空ライン
412  コネクタ

Claims (54)

  1. サンプル物質を複数の小部分に分離する方法であって、
    分離導管であって、その中に分離マトリックスを配置した前記分離導管と、
    サンプル装填導管であって、該サンプル装填導管に沿った中間地点にて前記分離導管に流動連通した前記サンプル装填導管と
    を含むシステムを設ける工程、
    分離マトリックスを分離導管から実質的に置換することなく、サンプル物質をサンプル装填導管中にバルク流入させる工程、
    サンプル物質の一部を分離導管に注入する工程、及び
    サンプル物質を複数の小部分に分離する工程、
    を含む上記サンプル物質を複数の小部分に分離する方法。
  2. サンプル装填導管が装填端部と廃棄端部を含み、この装填端部がサンプル物質のソースに接触しており、また、サンプル装填導管の両端に第1の圧力差を与えてサンプル物質をサンプル装填チャネルの装填端部に入れてサンプル装填チャネルの廃棄端部に向けて移動させる工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  3. サンプル物質をサンプル装填導管中にバルク流入させる前記工程中、分離導管内の分離マトリックスの10%未満を置換する、請求項1記載の方法。
  4. サンプル物質をサンプル装填導管中にバルク流入させる前記工程中、分離導管内の分離マトリックスの5%未満を置換する、請求項1記載の方法。
  5. サンプル物質をサンプル装填導管中にバルク流入させる前記工程中、分離導管内の分離マトリックスの1%未満を置換する、請求項1記載の方法。
  6. 分離導管が、サンプル装填導管よりも大きい流れ抵抗を有する、請求項1記載の方法。
  7. 分離導管が、サンプル装填導管よりも長い長さ又は小さい断面積のうちの一方又は両方を有する、請求項6記載の方法。
  8. サンプル装填導管が装填端部と廃棄端部を含み、この装填端部がサンプル物質のソースに接触しており、また、サンプル装填導管の両端に第1の圧力差を与えてサンプル物質をサンプル装填チャネルの装填端部に入れてサンプル装填チャネルの廃棄端部に向けて移動させる工程をさらに含む、請求項1記載の方法。
  9. サンプル装填導管の廃棄端部に負の圧力を加えてサンプル装填導管の両端に第1の圧力差を供給する、請求項8記載の方法。
  10. サンプル装填導管と分離導管が第1流体合流点にて流動連通しており、また、サンプル装填導管中のサンプル物質の一部を第1流体合流点を通して分離導管中に移動させる工程をさらに含む、請求項8記載の方法。
  11. 前記第1流体合流点が、サンプル装填導管を分離導管に接続するチャネル部分を含む、請求項10記載の方法。
  12. サンプル物質をサンプル装填導管から流体合流点を通して分離導管中に移動させる前記工程が、電圧差を流体合流点を通して加えてサンプル物質の前記一部をサンプル装填導管から分離導管中に動電学的に移動させる工程からなる、請求項10記載の方法。
  13. サンプル物質を分離する前記工程が、分離導管の両端に電圧差を与えてサンプル物質を異なる小部分に電気泳動で分離する工程からなる、請求項12記載の方法。
  14. 分離導管が分離マトリックスのソースに流動連通し、また、サンプル物質が複数の異なる小部分に分割された後、分離導管の両端に第2圧力差を与えて分離マトリックスの一定量を分離マトリックスのソースから分離導管中に輸送する工程をさらに含む、請求項8記載の方法。
  15. サンプル装填導管が少なくとも第1試薬に流動連通し、また、サンプル物質をサンプル装填導管中に輸送する工程が、第1試薬の一定量をサンプル装填導管中に輸送してサンプル物質と混合する、請求項1記載の方法。
  16. 前記第1試薬が、標準化合物、稀釈剤、洗剤又はラベリング試薬から選択される、請求項15記載の方法。
  17. サンプル装填導管が、その中に実質的に分離マトリックスを配置しない、請求項1記載の方法。
  18. 複数のサンプルを異なる小部分に分離する方法であって、
    導管中に分離マトリックスが配置された分離導管を設ける工程、
    第1サンプル物質を分離導管を通して輸送して該第1サンプル物質を第1の複数の異なる小部分に分離する工程、
    分離導管内で分離マトリックスの少なくとも一部を取替える工程、及び
    第2サンプル物質を分離導管を通して輸送して該第2サンプル物質を第2の複数の異なる小部分に分離する工程、
    を含む上記複数のサンプルを異なる小部分に分離する方法。
  19. 前記取替工程において分離マトリックスの90%未満を取替える、請求項1記載の方法。
  20. 前記取替工程において分離マトリックスの75%未満を取替える、請求項1記載の方法。
  21. 前記取替工程において分離マトリックスの50%未満を取替える、請求項1記載の方法。
  22. 前記取替工程において分離マトリックスの20%未満を取替える、請求項1記載の方法。
  23. 前記取替工程において分離マトリックスの10%未満を取替える、請求項1記載の方法。
  24. 前記取替工程において分離マトリックスの5%未満を取替える、請求項1記載の方法。
  25. 前記取替工程において分離マトリックスの1%未満を取替える、請求項1記載の方法。
  26. 分離導管が少なくとも1つの微小規模の断面寸法を有する、請求項1記載の方法。
  27. 分離導管がマイクロ流体装置内に配置される、請求項26記載の方法。
  28. サンプル装填導管における中間地点にて分離導管に流動連結されたサンプル装填導管を設ける工程であって、該サンプル装填導管は装填端部と廃棄端部とを有する前記工程、
    サンプル装填導管の両端に第1圧力差を与えて第2サンプル物質をサンプル装填チャネルの装填端部に入れてサンプル装填チャネルの廃棄端部に向かって移動させる工程、及び
    分離導管の両端に第2圧力差を与えて分離マトリックスの一部を分離導管からサンプル装填チャネルの廃棄端部に向けて移動させる工程、
    をさらに含む請求項1記載の方法。
  29. サンプル装填導管の廃棄端部に負の圧力をかけ、この負の圧力が前記第1及び第2圧力差を同時に与える、請求項28記載の方法。
  30. 前記第1及び第2圧力差が実質的に同じであり、また、分離導管は、第1及び第2圧力差を与える工程中に分離マトリックスの前記一部のみが分離導管から除去されるような寸法を有する、請求項28記載の方法。
  31. 分離導管が分離マトリックスのソースに流動連通し、また、第2圧力差を与える工程が、分離マトリックスの一定量を分離マトリックスのソースから分離導管中に輸送する、請求項28記載の方法。
  32. サンプル装填導管と分離導管が第1流体合流点にて流動連通し、また、サンプル装填導管内の第2サンプル物質の一部を第1流体合流点を通して分離導管中に移動させる工程をさらに含む、請求項28記載の方法。
  33. サンプル物質をサンプル装填導管から流体合流点を通して分離導管中に移動させる前記工程が、流体合流点を通して電圧差を与えて第2サンプル物質の前記一部をサンプル装填導管から分離導管中に動電学的に移動させる工程からなる、請求項32記載の方法。
  34. 第1及び第2サンプル物質を分離する前記工程が、分離導管の両端に電圧差を与えて第1及び第2サンプル物質の各々を異なる小部分に電気泳動で分離する工程からなる、請求項33記載の方法。
  35. サンプル物質を複数の小部分に分離する方法であって、
    分離導管であって、その中に分離マトリックスを配置した前記分離導管と、
    分離導管に流動連通したサンプル装填導管と、
    サンプル装填導管に流動連通したサンプル物質ソースと、
    サンプル装填導管に流動連通した第1試薬ソースと、
    を含むシステムを設ける工程、
    サンプル物質と第1試薬をサンプル装填導管中に輸送する工程であって、サンプル物質と第1試薬が第1混合物を形成する前記工程、
    第1混合物の一部を分離導管中に注入する工程、及び
    第1混合物の前記一部におけるサンプル物質を複数の小部分に分離する工程、を含む上記サンプル物質を複数の小部分に分離する方法。
  36. 前記第1試薬が標準マーカー化合物、ラベリング試薬、稀釈剤又は洗剤を含む、請求項35記載の方法。
  37. サンプル物質と第1試薬をサンプル装填導管中に輸送する前記工程が、サンプル装填チャネルの両端に圧力差を与える工程からなり、この圧力差が、サンプル物質の一定量及び第1試薬の一定量をそれぞれサンプル物質ソース及び第1試薬ソースからサンプル装填導管中に移動させる、請求項35記載の方法。
  38. 前記第1試薬ソースが、第1試薬導入チャネルによりサンプル装填導管に流動接続され、また、第1試薬導入チャネルとサンプル装填チャネルは、与えられた圧力差の下でサンプル物質と第1試薬の選択された比をサンプル装填導管中に輸送するような寸法を有する、請求項37記載の方法。
  39. サンプル装填導管が装填端部と廃棄端部を含み、サンプル装填導管の廃棄端部に負の圧力を加えることにより前記圧力差を与える、請求項37記載の方法。
  40. 混合物の一部を分離導管に注入する前記工程が、サンプル装填導管と分離導管の間にポテンシャル差を与えて第1混合物の前記一部をサンプル装填導管から分離導管中に動電学的に移動させる工程からなる、請求項1記載の方法。
  41. 第1流体抵抗を有する分離導管であって、その中に流動可能な分離マトリックスを配置した前記分離導管、
    分離導管に流動接続されかつ第2流体抵抗を有するサンプル装填導管、
    サンプル物質をサンプル装填導管中に輸送するためのサンプル装填システム、を含む分離システムであって、前記第1流体抵抗は、サンプル物質がサンプル装填導管中に輸送されるとき分離マトリックスの実質的な置換を防止するのに十分な量だけ第2流体抵抗よりも大きい、前記分離システム。
  42. 分離導管であって、その中に流動可能な分離マトリックスを配置した前記分離導管、
    分離導管に流動接続されたサンプル装填導管、
    サンプル装填導管に流動連通したサンプル物質ソース、
    第1試薬導入チャネルによりサンプル装填導管に流動連通した第1試薬ソース、
    サンプル装填導管の両端に圧力差を与えるためにサンプル装填導管に連結された圧力又は真空ソース、
    を含み、サンプル装填導管と第1試薬導入チャネルが、与えられた圧力差の下でサンプル物質と第1試薬を事前選択した比にてサンプル装填導管中に輸送するような寸法を有する、分離システム。
  43. 本体構造、
    本体構造内に配置されたサンプル装填チャネル、
    本体構造内に配置された分離チャネルであって、第1流体合流点にてサンプル装填チャネルに流動接続される前記分離チャネル、
    を含み、サンプル装填チャネルの寸法が、分離チャネルの寸法により与えられる流れ抵抗よりも小さい流体流れ抵抗を与える、マイクロ流体装置。
  44. 分離チャネルが、サンプル装填チャネルの抵抗の少なくとも2倍の流れ抵抗を有する、請求項43記載のマイクロ流体装置。
  45. サンプル装填チャネルが外部のサンプリングピペット要素を含む、請求項43記載のマイクロ流体装置。
  46. 前記第1流体合流点が、サンプル装填チャネルと分離チャネルの少なくとも1つにおける中間地点に配置される、請求項43記載のマイクロ流体装置。
  47. 前記第1流体合流点が、サンプル装填チャネルと分離チャネルの各々の中間地点に配置される、請求項43記載のマイクロ流体装置。
  48. サンプル物質を分離する方法であって、
    サンプル装填チャネルと分離チャネルを有するマイクロ流体装置を設ける工程であって、前記分離チャネルは、サンプル装填チャネルに流動接続され、前記分離チャネルがその中に配置された分離マトリックスを含む前記工程、
    流体サンプル物質をサンプル装填チャネルにバルク流入させる工程、
    サンプル物質の一定体積をサンプル装填チャネルから分離チャネル中に輸送する工程、
    サンプル物質を分離チャネル内で別々の小部分に電気泳動で分離する工程、
    サンプル物質を電気泳動で分離した後に分離チャネル内の分離マトリックスの少なくとも一部を取替える工程、及び
    追加のサンプル物質について、バルク流入工程、輸送工程及び電気泳動での分離工程を繰り返す工程、
    を含む上記サンプル物質を分離する方法。
  49. 前記取替工程中、分離マトリックスの実質的に全てを取替える、請求項48記載の方法。
  50. 前記取替工程中、分離マトリックスの90%未満を取替える、請求項48記載の方法。
  51. 分離マトリックスの50%未満を取替える、請求項48記載の方法。
  52. 少なくとも2つの追加のサンプル物質の各々について、バルク流入工程、輸送工程、電気泳動での分離工程及び取替工程を繰り返す、請求項48記載の方法。
  53. サンプル装填工程中に取替工程を行う、請求項48記載の方法。
  54. サンプル装填工程が、分離マトリックスの少なくとも一部を分離チャネルからサンプル装填チャネル中に吸い込み、かつ、分離チャネルに流動連通した分離マトリックスレザバーから分離マトリックスの一定体積を分離チャネル中に吸い込み、それにより分離マトリックスの前記一部を取替える、請求項53記載の方法。
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