JP2004504852A - ヘキソシルトランスフェラーゼを使用するマルトースシロップの製造方法 - Google Patents

ヘキソシルトランスフェラーゼを使用するマルトースシロップの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)で処理し、次いでβ−アミラーゼおよび/またはマルトジェニックアミラーゼ、またはそれらの変異型で処理する、マルトースシロップを製造する方法に関する。本発明は、また、マルトース製造プロセスにおいて出発物質として適当な中間生成物に関する。

Description

【0001】
本発明は、澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼで処理し、次いでβ−アミラーゼおよび/またはマルトジェニックアミラーゼ、またはそれらの変異型で処理する、マルトースシロップを製造する方法に関する。さらに、本発明は、また、マルトースを製造するために適当な出発物質に関する。
【0002】
発明の背景
マルトース
マルトースは4−O−α−D−グルコピラノシル−D−グルコピラノース(C122211)の化学的構造を有する二糖であり、そしてマルトースシロップの主要な成分である。
【0003】
マルトースシロップの応用
マルトースは多数の食物および糖菓製品ならびにマルチトールへの水素化のための出発生成物である。
例えば、高い濃度の不純物の存在においてさえ結晶化することができるグルコースと対照的に、マルトースは結晶化しない。出発物質として使用するマルトースが90%以上の純度を示さないかぎり、マルトースを結晶化させることができず、こうして、それ以上精製することができない。また、マルトースが容易に結晶化することができないという事実は、マルトースがキャンディ産業において価値のある原料である理由の1つである。
【0004】
また、マルトースは他の応用を有し、例えば、患者に糖を提供することを意図する静脈内注射用液体の活性成分として、そして凍結デザートにおいて(マルトースの低い結晶化能力のために)、パン焼きおよび醸造産業において、および甘味剤、例えば、ソルビトールとして使用できるマルチトールを製造のための1成分として、使用される:下記の文献を参照のこと:Glycose Sirups, Science and Technology, Elsevier Applied Science Publishers 1984, pp. 117−135。
こうして、本発明の目的はマルトースシロップを製造する方法を提供することである。
【0005】
発明の説明
本発明の目的は、高マルトースシロップを製造する方法を提供することである。
少なくとも本発明の関係において、高マルトースシロップは少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%のマルトース含量を有するシロップである。
【0006】
マルトースを製造する伝統的方法
マルトース製造プロセスの出発物質(原料)は、トウモロコシ、ジャガイモ、カッサバ(manioc)、イネ、およびカッサバ(cassava)からの医学的等級のマルトースの製造において約10〜20%の範囲および食品等級のマルトースについて20〜40%の範囲の濃度の澱粉である。
【0007】
種々のマルトース製造方法が知られてきており、そしてこれらの方法により得られるマルトースの純度は75〜90%の範囲である。これらの方法の典型的な例は、澱粉スラリーを加熱し、α−アミラーゼで処理し、これにより澱粉を液化し、次いで液化された澱粉をβ−アミラーゼおよびプルラナーゼ(α−1,6−グルコシダーゼ)で加水分解させてマルトース溶液を形成し、次いでこれを精製することを含んでなる。
【0008】
このマルトース溶液中の「不純物」のより大きい部分は、グルコースおよびオリゴ糖、例えば、マルトトリオースと、3またはそれより多いグルコース単位から成る、制限されたデキストリンとを含んでなる。
【0009】
本発明の方法
本発明者らは、澱粉スラリーをヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)で処理し、次いでβ−アミラーゼ(E.C. 3.2.1.2)および/またはマルトジェニックアミラーゼ、またはそれらの変異型で処理することによって、α−アミラーゼで液化するときよりも、高いマルトース含量を有するマルトースシロップを製造することができることを発見した。
【0010】
こうして、第1の面において、本発明は、マルトースを製造する方法に関し、この方法において、澱粉を、
i) ヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)、次いで
ii) β−アミラーゼ(E.C. 3.2.1.2)および/またはマルトジェニックアミラーゼ(E.C. 3.2.1.133)、またはそれらの変異型、
で処理する。
【0011】
好ましくは、本発明の方法は、下記の工程を含んでなる:
a) 澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)で処理して、
i) 分枝酵素を使用する場合、10〜150%の分枝付加度(ADB)、および/または
ii) 8〜15の範囲のDE、好ましくは10〜12の範囲のDEが得られるまで、30%DSの澱粉を野生型バシラス・リヘニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼで処理して得ることができる液化澱粉の粘度に対応する粘度、
を有する生成物を生成し、
b) 上記工程a) において得られた生成物をβ−アミラーゼおよび/またはマルトジェニックアミラーゼ、またはそれらの変異型で処理し、そして必要に応じて
c) 上記工程b) において得られた生成物からマルトースを回収し、そして/またはマルトースを精製する。
【0012】
デキシトロース当量 (Dextrose Equivalent;DE) および分枝付加度 (Additional Degree of Branching;ADB)
澱粉生成物の分枝度(degree of branching)は、イソアミラーゼ(シュードモナス(Pseudomonas)イソアミラーゼ、Hayashibara、日本国、から入手可能である)で脱分枝後、澱粉生成物のDE(デキシトロース当量)を測定することによって決定される。DE(脱分枝後)が高いほど、分枝度はより高い。ヘキソシルトランスフェラーゼにより導入される分枝付加度(ADB)は、次のようにして計算される:
分枝付加度=[(DE−X)/X]×100%
ここでXは天然の澱粉(すなわち、出発物質)の脱分枝後のDEである。
澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼで処理する方法
澱粉を酵素で効果的に処理するために、澱粉を好ましい態様において糊化することができる。酵素の熱安定性および特定の酵素の糊化温度に依存して、これは酵素処理と組合わせて、または酵素処理前に実施することができる。糊化はバッチシステムで、またはジェット−クッカー中で連続的に実施することができる。実験室規模において、簡単な加熱システム、例えば、油浴、圧力クッカーまたはオートクレーブを使用することができる。引き続く酵素処理または組み合わせた糊化/酵素プロセスのための特定の反応条件、すなわち、温度、pH 、%DS、投与量およびインキュベーション時間は、酵素の特性および澱粉源に依存する。
【0013】
ある態様において、本発明のプロセスの工程a) において澱粉スラリーを50〜150 ℃、好ましくは50〜100 ℃の範囲の温度で処理する。ヘキソシルトランスフェラーゼとして1,4−α−グルカン分枝酵素を使用する場合、処理温度は50〜70 ℃の範囲、好ましくは約65 ℃であろう。ある態様において、1,4−α−グルカン分枝酵素を使用するとき、澱粉をまず105〜140 ℃において噴射し、次いで約65 ℃に冷却することによって糊化する。
【0014】
4−α−グルカノトランスフェラーゼ(アミロマターセまたはD−酵素)およびCGTaseの場合において、糊化工程は任意であり、省略することができる。こうして、澱粉を80〜100 ℃、好ましくは約90 ℃において処理(1または2以上の酵素と直接インキュベート)することができる。
プルラナーゼを工程b) において添加することができる。一般に、澱粉(原料)出発物質は10〜50%DSの澱粉スラリー、好ましくは20〜40%DSの澱粉スラリー、特に約30%DSを有する澱粉スラリーである。
【0015】
本発明の方法は、また、下記の工程を含んでなる方法により得ることができる生成物に関する:
a) 澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)で処理して、
i) 分枝酵素を使用する場合、10〜150%の分枝付加度(ADB)、および/または
ii) 8〜15の範囲のDE、好ましくは10〜12の範囲のDEが得られるまで、30%DSの澱粉を野生型バシラス・リヘニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼで処理して得ることができる液化澱粉の粘度に対応する粘度、
を有する生成物を生成する。
【0016】
この生成物は、マルトースプロセスのための出発物質として適当である。生成物は安定であり、逆行する傾向が減少し、水溶液中に可溶性である。
それ以上の面において、本発明は、本発明の方法により得ることができるマルトースを含有する生成物に関する。このようにして得られた生成物は、80%以上、好ましくは85%以上、特に90%以上のマルトース(DP)含量を有する。
さらに、本発明は、また、澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼで処理することによって製造された本発明の生成物を、マルトースを製造するための出発物質(原料)(基質)として使用することに関する。
【0017】
ヘキソシルトランスフェラーゼ
ヘキソシルトランスフェラーゼの例は、1,4−α−グルカン分枝酵素(E.C. 2.4.1.18);4−α−グルカノトランスフェラーゼ(アミロマルターゼまたはD−酵素)(E.C. 2.4.25);シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)(E.C. 2.4.1.19)を包含する。
【0018】
1,4 −α−グルカン分枝酵素
ある態様において、ヘキソシルトランスフェラーゼは、アミロペクチンの追加の1,6−グリコシド結合を形成し、アミロースをアミロペクチンに変換する1,4−α−グルカン分枝酵素である。アミロペクチン分枝酵素はしばしばQ−酵素と命名される。
特に意図される1,4−α−グルカン分枝酵素は、ロドテルムス(Rhodothermus)、好ましくはロドテルム・オバメンシス(Rhodothermus obamensis)、特にロドテルム・オバメンシス(Rhodothermus obamensis)からのglgB遺伝子を含んでなる受託された大腸菌(E. coli)DSM 12607株に由来する。
【0019】
−α−グルカノトランスフェラーゼ アミロマターセまたは −酵素
ある態様において、ヘキソシルトランスフェラーゼは4−α−グルカノトランスフェラーゼであり、これは1,4−α−D−グルカンのセグメントをアクセプター中の新しい4−位置に転移させ、ここでアクセプターはグルコースまたは1,4−α−D−グルカンであることができる。4−α−グルカノトランスフェラーゼはしばしばD−酵素と呼ばれる。
特に意図される4−α−グルカノトランスフェラーゼは、テルモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)に由来する(Jeon、Beong−Sam他、4−alpha−Glucanotransferase from the hyperthermophilic archaeon Thermococcus litoralis (1997)。Eur. J. Biochem. 248:171−178)。
【0020】
CGTase
ある態様において、CGTaseまたはCGTase変異型は、バシラス(Bacillus)の株、ブレビバクテリウム(Brevibacterium)の株、クロストリジウム(Clostridium)の株、コリネバクテリウム(Corynebacterium)の株、クレブシエラ(Klebsiela)の株、ミクロコッカス(Micrococcus)の株、テルモアネロビウム(Thermoanaerobium)の株、テルモアネロバクター(Thermoanaerobacter)の株、テルモアネロバクテリウム(Thermoanaerobacterium)の株、またはテルモアクチノマイセス(Thermoactinomyces)の株に由来する。
【0021】
好ましい態様において、CGTaseまたはCGTase変異型は、バシラス・アウトリチカス(Bacillus autolyticus)の株、バシラス・セレウス(Bacillus cereus)の株、バシラス・サーキュランス(Bacillus circulans)の株、バシラス・サーキュランスvar. アルカロフィルス(Bacillus circulans var. alkalophilus)の株、バシラス・コアギュランス(Bacillus coagulans)の株、バシラス・フィルムス(Bacillus firmus)の株、バシラス・ハロフィルス(Bacillus halophilus)の株、バシラス・マセランス(Bacillus macerans)の株、バシラス・メガテリウム(Bacillus megaterium)の株、バシラス・オベンシス(Bacillus ohbensis)の株、
【0022】
バシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus sterothermophillus)の株、枯草菌(Bacillus subtilis)の株、クレグシエラ・ニューモニエ(Klebsiela pneumoniae)の株、テルモアネロバクター・エタノリカス(Thermoanaerobacter ethanolicus)の株、テルモアネロバクター・フィンニ(Thermoanaerobacter finni)の株、クロストリジウム・テルモアミロリチカム(Clostridium thermoamylolyticum)の株、クロストリジウム・テルモサッカロリチカム(Clostridium thermosaccharolyticum)の株またはテルモアネロバクテリウム・テルモスルフリゲネス(Thermoanaerobacterium thermosulfurigenes)の株に由来する。
【0023】
より好ましい態様において、CGTaseまたはCGTase変異型は、バシラス(Bacillus)種株1011、バシラス(Bacillus)種株38−2、バシラス(Bacillus)種株17−1、バシラス(Bacillus)種株1−1、バシラス(Bacillus)種株B1018、バシラス・サーキュランス(Bacillus circulans)株8、バシラス・サーキュランス(Bacillus circulans)株251、またはテルモアネロバクター(Thermoanaerobacter)種ATCC 53627の株、またはそれらの突然変異体または変異型に由来する。
意図されるCGTase変異型は、WO 96/33267 (Novozymes A/S) およびWO 99/15633 (Novozymes A/S) (これらは引用することによって本明細書の一部とされる)に開示されている。
商業的に入手可能なCGTase製品は、ToruzymeTM (Novozymes A/S) である。
【0024】
β−アミラーゼ
β−アミラーゼ(E.C. 3.2.1.2)の例は、作物のβ−アミラーゼ、例えば、オオムギβ−アミラーゼ、コムギβ−アミラーゼ、ダイズβ−アミラーゼ、およびバシラス(Bacillus)種に由来するβ−アミラーゼ、例えば、米国特許第4,970,158号 (Novozymes A/S) に記載されているβ−アミラーゼを包含する。
商業的に入手可能なβ−アミラーゼは、SpezymeTM BBAおよびSpezymeTM DBA (Genecor Int.)を包含する。
【0025】
プルラナーゼ
プルラナーゼ(E.C. 3.2.1.41)の例は、例えば、ピロコッカス(Pyrococcus)からの熱安定性プルラナーゼまたは、例えば、バシラス(Bacillus)種、例えば、バシラス・アシドプルリチカス(Bacillus acidopullulyticus)またはバシラス・デラミフィカンス(Bacillus deramificans)(例えば、遺伝子バンク受け入れ番号Q 68699を有するバシラス・デラミフィカンス(Bacillus deramificans)プルラナーゼ)からのタンパク質操作プルラナーゼを包含する。
商業的に入手可能なプルラナーゼは、PromozymeTM (Novozymes A/S) およびOptimaxTM (Genecor Int.)を包含する。
【0026】
マルトジェニックアミラーゼ
マルトジェニックアミラーゼ(E.C. 3.1.133)は、多糖類中の1,4−α−D−グリコシド結合を加水分解して、連鎖の非還元性末端から連続的α−マルトース残基を除去する。マルトジェニックアミラーゼは澱粉および関係する多糖類およびオリゴ糖類に対して作用する。
【0027】
適当なマルトジェニックアミラーゼの例は、EP特許No. 120,693 (Novo Industri A/S)に開示されているバシラス・ステアロサーモフィラス(Bacillus sterothermophillus) C599により産生されたマルトジェニックアミラーゼである。意図されるマルトジェニックアミラーゼ変異型は、WO 99/43794およびWO 99/43793(これらは引用することによって本明細書の一部とされる)に開示されている。
商業的に入手可能なマルトジェニックアミラーゼは、商品名MaltogenaseTM (Novozymes A/S、デンマーク国)で販売されている。
【0028】
材料および方法
分枝酵素:WO 00/58445 (Novozymes A/S、デンマーク国)に開示されているロドテルム・オバメンシス(Rhodothermus obamensis) D−酵素。
SpezymeTM BBA 1500は、オオムギβ−アミラーゼ (Genecor Int.、米国、から入手可能である)である。
PromozymeTM Dは、バシラス(Bacillus)の株に由来するプルラナーゼである(Novozymes A/S、デンマーク国、から入手可能である)。
イソアミラーゼ:シュードモナス(Pseudomonas)イソアミラーゼ(Hayasibara、日本国、から入手可能である)。
【0029】
ToruzymeTMは、テルモアネロバクター(Thermoanaerobacter)の株に由来する熱安定性シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)である(要求に応じて、Novozymes A/S、デンマーク国、から入手可能である)。
TermamylTM LCは、バシラス・リヘニフォルミス(Bacillus licheniformis)に由来するα−アミラーゼである(要求に応じて、Novozymes A/S、デンマーク国、から入手可能である)。
MaltogenaseTM (Novozymes A/S、デンマーク国、から入手可能である)。
野生型バシラス・リヘニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼは、WO 99/19467の中に配列番号4として開示されている。(Novozymes A/S、デンマーク国)。
【0030】
方法
β−アミラーゼ活性 (DP °
SpezymeTM BBA 1500の活性をアミラーゼ力の程度(DP°)で表す。それは、試料を100 mlの基質と20 ℃(68°F)において1時間インキュベートしたとき、5 mlのフェーリング溶液を還元するために十分な還元性糖を産生する、試料酵素調製物の5%溶液の0.1 mlの中に含有される酵素の量である。
【0031】
プルラナーゼ活性 (New Pullulanase Unit Novo(NPUN)
1ニュー・プルラナーゼ単位ノボ(new Pullulanase Unit Novo(NPUN)) は、
エンド−プルラナーゼ活性の単位であり、0.7%のレッド・プルラン(Red Pullulan)に対して40 ℃、pH 4.5において30分の反応時間で作られたノボザイム(Novozymes)に関して測定される。分析法の詳細な説明は要求に応じて入手可能である(SOP No.:EB−SM. 0420.02/01)。
【0032】
分枝酵素の活性
分枝酵素の活性は、Takata他、Applied and Environmental Microbiology (1994)、p. 3097 (アッセイA) に記載されている手順の変更されたバージョンに従い測定する:
【0033】
20μlの酵素溶液を50 mlの水および50μlの基質溶液と混合し、試験温度において30分間インキュベートする。基質溶液はTris緩衝液に溶解した0.1%のIII型アミロースである。2 mlのヨウ素試薬の添加により、反応を停止させる。ヨウ素試薬は0.5 mlのストック溶液(10 mlの水中の0.26 gのIおよび2.6 gのKI)から毎日調製し、0.5 mlの1 N HClと混合し、130 mlに希釈する。この混合物を温室において5分間インキュベートして、色を安定化する。試験した試料と、細胞抽出物を水で置換した対照との間のA660の差として、活性を測定する。分枝酵素の活性は、アミロース−ヨウ素複合体のA660を60 ℃、pH 7.0において1%/分だけ分解させることができる酵素の量として定義される。
【0034】
ヘキソシルトランスフェラーゼで澱粉を処理する方法
a) 分枝酵素を使用するとき、下記の手順を使用することができる:
10〜30%DS、pH 7〜8の澱粉懸濁液をジェット−クッカーまたはオートクレーブ中で糊化する。次いでスラリーを60〜70 ℃に冷却し、分枝酵素を添加する。特定した変換に到達したとき(合計の時間は投与量に依存するであろう)、100 ℃に15分間加熱することによって反応を停止させる。
b) 30%DS、pH 5〜7の澱粉懸濁液を調製し、酵素を添加する。次いで懸濁液を70〜90 ℃に加熱し、4〜24時間インキュベートする。特定した変換に到達したとき(合計の時間は投与量に依存するであろう)、140 ℃に5〜15分間加熱することによって反応を停止させる。
【0035】
実施例
実施例 マルトースの製造
分枝酵素で液化した30%DSのジャガイモ澱粉基質を調製した。澱粉スラリーは透明であり、安定であった。次いで澱粉スラリーをβ−アミラーゼ(1 DP°/ gのDS)およびプルラナーゼ(1 NPUN/ gのDS)で60 ℃、pH 5.0において処理した。
72時間インキュベートした後、89%のマルトースが得られた。これに比較して、同一条件下にTermamyl LC DE 10マルトデキストリンを使用して、わずかに75%のマルトースが得られた。

Claims (17)

  1. マルトースを製造する方法において、澱粉を、
    i) ヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)、次いで
    ii) β−アミラーゼ(E.C. 3.2.1.2)および/またはマルトジェニックアミラーゼ(E.C. 3.2.1.133)、またはそれらの変異型、
    で処理することを特徴とする方法。
  2. 工程:
    a) 澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)で処理して、
    i) 分枝酵素を使用する場合、10〜150%の分枝付加度(ADB)、および/または
    ii) 8〜15の範囲のDE、好ましくは10〜12の範囲のDEが得られるまで、30%DSの澱粉を野生型バシラス・リヘニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼで処理して得ることができる液化澱粉の粘度に対応する粘度、
    を有する生成物を生成し、
    b) 上記工程a) において得られた生成物をβ−アミラーゼおよび/またはマルトジェニックアミラーゼ、またはそれらの変異型で処理し、そして必要に応じて
    c) 上記工程b) において得られた生成物からマルトースを回収し、そして/またはマルトースを精製する、
    を含んでなる、請求項1に記載の方法。
  3. 工程a) において澱粉を50〜150 ℃、好ましくは50〜100 ℃の範囲の温度において処理する、請求項2に記載の方法。
  4. さらにプルラナーゼを、工程b) において添加する、請求項1または2に記載の方法。
  5. 10〜50%DS、好ましくは20〜40%DS、特に約30%DSの澱粉スラリーを出発物質として使用する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. ヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)が、1,4−α−グルカン分枝酵素(E.C. 2.4.1.18);4−α−グルカントランスフェラーゼ(アミロマルターゼまたはD−酵素)(E.C. 2.4.25);シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)(E.C. 2.4.1.19)から成る群から選択される酵素の1または2以上である、請求項1に記載の方法。
  7. 工程a) において澱粉をD−酵素とマルトジェニックアミラーゼまたはそれらの変異型との組み合わせで処理する、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記β−アミラーゼ(E.C. 2.4.1.2)がオオムギβ−アミラーゼである、請求項1に記載の方法。
  9. 前記プルラナーゼがバシラス(Bacillus)プルラナーゼである、請求項1に記載の方法。
  10. 前記1,4−α−グルカン分枝酵素(E.C. 2.4.1.18)がロドテルムス(Rhodothermus)、好ましくはロドテルム・オバメンシス(Rhodothermus obamensis)に由来する、請求項6に記載の方法。
  11. 下記の性質を有する生成物が得られるまで、澱粉をヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)で処理することによって得ることができる生成物:
    i) 分枝酵素を使用する場合、10〜150%の分枝付加度(ADB)、および/または
    ii) 8〜15の範囲のDE、好ましくは10〜12の範囲のDEが得られるまで、30%DSの澱粉を野生型バシラス・リヘニフォルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼで処理して得ることができる液化澱粉の粘度に対応する粘度。
  12. 前記ヘキソシルトランスフェラーゼ(E.C. 2.4.1)が、1,4−α−グルカン分枝酵素(E.C. 2.4.1.18);4−α−グルカノトランスフェラーゼ(アミロマルターゼまたはD−酵素)(E.C. 2.4.25);シクロマルトデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)(E.C. 2.4.1.19)から成る群から選択される酵素の1または2以上である、請求項11に記載の生成物。
  13. 前記1,4−α−グルカン分枝酵素(E.C. 2.4.1.18)が、ロドテルムス(Rhodothermus)、好ましくはロドテルム・オバメンシス(Rhodothermus obamensis)、特にロドテルム・オバメンシス(Rhodothermus obamensis)からのglgB遺伝子を含んでなる受託された大腸菌(E. coli)DSM 12607株に由来する、請求項12に記載の生成物。
  14. 請求項1〜10のいずれかに記載の方法により得ることができるシロップ生成物。
  15. マルトース(DP)含量が80%以上、好ましくは85%以上、特に90%以上である、請求項14に記載のシロップ生成物。
  16. マルトースを製造するための出発物質(基質)としての、請求項11〜13のいずれかに記載の生成物の使用。
  17. 生成物の一部分をマルトース製造用出発物質(基質)として使用する、請求項16に記載の使用。
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