JP2004503975A - バルク音波フィルタ - Google Patents

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Abstract

梯子フィルタは直列及び並列に共振子を有する。前記並列共振子又は各並列共振子は、入力又は出力直列共振子の静的容量の4倍より大きい静的容量を持つ。これは、直列と並列との接合部間の実効的な結合を減少させる、増加した並列共振子の容量を提供する。その結果、良好な阻止帯域の阻止特性を達成させるために、より少数の直並列フィルタ接合部が使われることが可能となり、一方で通過帯域における良好な特性を依然提供する。本発明は、フィルタの帯域幅が改善された帯域外阻止特性にトレードされ得るという認識に基づく。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルタ、特にバルク音波共振子を用いて構成されるフィルタに関する。このようなフィルタは、送信チャネルが位置する周波数帯域の選択を可能とし、及び対象の帯域の外側にある周波数の阻止特性を有する帯域通過フィルタのようなフィルタは、通信装置において用いられる。本発明は、このようなフィルタを有する通信装置(例えば、無線周波数受信器及び/又は送信器)にも関する。
【0002】
【従来の技術】
高性能無線周波数(RF)フィルタは、高誘電率セラミック共振子又は表面音波共振子を通常用いる。前者の装置はやや大きく、一方、後者はより小さいが、より高い挿入損失(概して>3dB)及び概してやや乏しい阻止帯域を持つ。結果として、いずれも、モバイル電話器のような小さな通信装置におけるチャネル帯域の選択のための理想的な解決を提供しない。このような用途のためのフィルタは、十分な信号対雑音比を達成するための低い通過帯域挿入損失(通常<2dB)ばかりでなく、不要な信号を除去するための深い阻止帯域も必要とする。それ故に、高いQファクタ(通常>500)を有する非常に小さな共振子が必要である。該目的を達成するため、シリコン上の集積の可能性を鑑み、薄膜のバルク音波(BAW)共振子が提案された。これらは、0.5から10GHzの範囲の周波数に適用可能であり、それ故に、GSM,W−CDMA、ブルートース、ホームRF、DECT、及びGPSのような既成の無線規格ばかりでなく、第三世代モバイル電話通信規格にも適している。
【0003】
低挿入損失及び高阻止帯域減衰量の必要性が一つの共振子で達成されることは不可能である。フィルタは、それ故に、通常多数の共振子で構成され、従来の薄膜BAWフィルタの形態は、図1における簡略化された概略図に示されるような梯子構造となる。これは、各々が一つの共振子となり得るような、交互に並ぶ直列接合部2及び並列接合部4、又は直列又は並列(電気的に等価)に接続される、同じ周波数の一つ又はそれ以上の共振子を持つ。前記並列素子の反共振周波数は、当該周波数における最低の挿入損失を提供するために、前記直列素子の共振周波数となるように選ばれる。
【0004】
個々の共振子は、通常、図2に例示されるような、いわゆる固体実装型共振子(SMR)として構成される。電気及び機械エネルギーの間の所望の変換は、電極が形成される二つのメタル層12及び14の間の単層の圧電性物質10(例えば、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、PZT,及びPLZT)によって、達成される。圧電性物質10は、絶縁基板18、例えばガラス上に実装される一つ又はそれ以上の音響的に不整合な層16上に、提供される。前記音響的に不整合な層は、前記共振周波数における圧電性物質の層10の共振からもたらされる音波を反射するように作用する。
【0005】
図2において、多くの高インピダンス層16a及び低インピダンス層16bが示される。多孔質酸化珪素(エーロゲル)は、低インピダンス層16b用に用いられてもよく、一つの層は、該物質の非常に低い音響インピダンスのおかげで、十分に高いQを達成するのに実際十分である。高インピダンス層16aは、タングステンを有してもよい。
【0006】
図2において、上部メタル層12は、前記共振子の端子12aと12bとの両方を規定し、下部メタル層14は、二つの直列接続された共振子の間の中間電極として実際上作用する。これにより、圧電層10を介した、下部メタル層14への電気的接触を形成する必要性が回避される。一対の直列接続された共振子は、それから、前記フィルタの基本的な基礎単位として作用し、及び基本共振素子とみなされてもよい。図2は、装置の入力及び出力を提供する接触パッド20を伴う平面図も示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図1に示されるような梯子フィルタの構成は、例えば、2dBより少ない挿入損失及び非常に低いレベルのスプリアス応答のような良好な性能を実証した。しかし、図3に示される、共振子の近似的な電気的等価回路から理解され得るいくつかの不利な点も存在する。
【0008】
Coは、共振子の(不要な)静的容量であるのに対して、Cm、Lm、及びRmは、機械共振を特徴付ける。これらは、それぞれ共振子の動的容量、動的インダクタンス、及び動的抵抗である。共振子は、共振から除去される周波数(該単純モデルにおいて説明されない高調波のような他の有効機械共振以外)における純コンデンサCoとして現れる。今までに報告されたデザインにおいて、並列及び直列共振子は、ほぼ同じ面積、それ故にほぼ同じ静的容量を持つ。これは、前記フィルタによって阻止される周波数帯域(“阻止帯域”)において、直列及び並列接合部の組み合わせ当たり、ほぼ6dBの減衰のみを提供する。これは、各共振子の静的容量によってもたらされる。二つの直列接続された共振子及び中間の並列共振子を有するT接合部は、梯子フィルタの基本的な基礎単位とみなされてもよい。一つの共振素子2i及び2o(図1)は、それから前記フィルタの入力6及び出力8にあり、中間の直列共振素子2bは、それぞれ二つの直列接続された共振素子を有する。
【0009】
所望の低通過帯域挿入損失及び高阻止帯域挿入損失を達成するために、それぞれ個々の基礎単位は、該二つの要求仕様を満たすべきである。接合部数を増加させることにより(所望されるように)、阻止帯域損失は増加するが、これは通過帯域損失も(及び全フィルタサイズも)増加させる。通過帯域及び阻止帯域の要求仕様は、それ故に互いに競合する。通常、いくつかのこのような基礎単位は、更なる適度な阻止帯域の阻止特性のために必要とされる。従って、フィルタの選択度を改善しない場合、占有される面積と通過帯域における挿入損失との両方は、増加する。
【0010】
例えば、US5471178において、共振子は共振周波数から除去される周波数における容量性の電圧分圧器として作用するので、梯子フィルタのための阻止帯域の特性が、直列及び並列共振子の間の静的容量の比率によって、部分的に決定されることが認識された。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数のバルク音波共振子を有する梯子フィルタにおいて、前記共振子が、前記フィルタの入力ポートと出力ポートとの間に一連の複数の直列共振子と、二つの直列共振子の間の接合部と共通端子との間に各々接続される一つ又はそれ以上の並列共振子とを有し、前記直列共振子が、前記入力ポートに接続される入力直列共振子及び前記出力ポートに接続される出力直列共振子を有し、前記並列共振子又は各々の並列共振子が、前記入力又は出力直列共振子の前記静的容量の4倍より大きい静的容量を有する梯子フィルタが提供される。
【0012】
本発明の梯子フィルタは、(直列及び並列の共振子がおおむね同じ面積を持つ従来のデザインと比較して)増加した並列共振子の容量を提供する。これは接合部間の実効的な結合を減少させ、これにより、前記通過帯域において良好な特性を依然提供している一方で、良好な阻止帯域の阻止特性を達成させるために、より少数の直並列フィルタ接合部が使われることを可能にする。本発明のフィルタは、前記通過帯域挿入損失を最小にするように、前記フィルタの入力及び出力インピダンスの両方に対し、インピダンス整合されることが可能である。しかし、増加した並列容量は、前記フィルタの帯域幅を狭めるが、本発明は、フィルタの帯域幅が改善された帯域外阻止特性とトレードオフであるという認識に基づく。
【0013】
前記直列共振子は、前記入力又は出力直列共振子の前記静的容量のほぼ半分の静的容量を持つ一つ又はそれ以上の中間直列共振子を更に有してもよい。このように、前記梯子フィルタは同一のT接合部の基礎単位から構成され得る。等しい入力及び出力インピダンスに対し、入力及び出力直列共振子は、同じ静的容量を好ましくは持つ。
【0014】
各バルク音波共振子は、電極が構成される二つのメタル層の間にはさまれる単層の圧電性物質を好ましくは有し、該圧電性物質は、絶縁基板上に実装される複数の音響的に不整合な層に供給される。前記圧電性物質は、PZTを有してもよい。
【0015】
前記梯子フィルタは、帯域通過領域において中心周波数を持つ帯域通過フィルタを規定するように用いられてもよく、直列及び並列共振子は、直列共振子が中心周波数においてインピダンス最小値を持ち、並列共振子が中心周波数においてインピダンス最大値を持つように同調される。これは、共振周波数において、入力と出力との間の最大の結合を提供する。
【0016】
前記直列及び並列共振子は、以下を満足するように設計されてもよい。
series=(√2ωshunt)/(ωseries m)
shunt=(√2ωshuntm)/(ωseries
ここで、Cseriesは、前記入力及び出力の直列共振子の静的容量であり、
shuntは、前記並列共振子又は各々の並列共振子の静的容量であり、
ωseries及びωshuntは、それぞれ直列及び並列共振子の共振角周波数であり、
は、前記フィルタの所望の入力及び出力インピダンスであり、及び
mは、並列と直列との静的容量の比率の平方根に等しいパラメータである。
【0017】
該構成は、前記フィルタが、低通過帯域損失を達成するために、所望の入力及び出力インピダンスに整合されることを可能にする。mの値が大きくなるほど、各共振子段によって達成される阻止帯域における阻止特性は大きくなる。比率mの選択は、直列及び並列共振子の容量を指示し、基板上のこれら構成部品の面積は、そのとき、それに応じて選択されることが可能である。しかし、圧電膜の結合係数K、共振子特性ファクタQ、及び所要の帯域幅に依存する、mの実際的な限界が存在する。mの値は、本発明によれば、2より大又は同等であり、2及び32の間の値をとってもよい。
【0018】
本発明は、本発明の梯子フィルタを有する無線周波数帯域通過フィルタも提供する。無線周波数の受信器、及び/又は送信器は、このような帯域通過フィルタを用いてもよい。
【0019】
本発明の例は、この場合、添付の図面に関連して、詳細に記述されるであろう。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明は、基板上の直列及び並列の共振子の相対面積を調整し、それによって静的容量の値の選択を可能にすることによって、改善された特性が得られることが可能であるという認識に基づく。特に、増加した並列共振子の容量は、接合部間の実効的な結合を減少させるために提供され、その結果、より少数の直並列フィルタ接合部が使われることを可能にする。
【0021】
トレードオフは、フィルタの帯域幅が、そのとき狭められるということである。しかし、PZTのような非常に強力な圧電性物質が層10を形成するために用いられる場合、利用可能な帯域幅は、多くの適用例において必要とされる幅よりも広く、それ故にこの余分な帯域幅は、より深い阻止帯域レベル用に有効にトレードされることが可能である。
【0022】
この関係は以下に説明される。個々のT接合部における低通過帯域挿入損失は、(a)高Qファクタの共振子、及び(b)その終端(フィルタ終端又は隣接したT接合部のいずれか)に対する良好な電気的整合を必要とする。高Qファクタの共振子は、適切な薄膜技術で達成されることが可能である。本発明は、第二の条件を明示し、フィルタ接合部が所望の入力及び出力インピダンスを持つように、該フィルタ接合部の電気的整合を保証しつつ、(図1に示されるような)梯子フィルタデザインの直列及び並列接合部における相対的な静的容量の値の選択を可能にする。
【0023】
“映像パラメータ”理論の適用例は、二つの同一直列共振子及び中間並列共振子を有するT接合部が、以下の場合、実数値の終端インピダンスR(通常50Ω)に完全に整合することを示す。
series=(√2ωshunt)/(ωseries m)
shunt=(√2ωshuntm)/(ωseries
ここで、Cseriesは、前記二つの同一直列共振子の各々の静的容量であり、Cshuntは、前記並列共振子の静的容量であり、ωseries及びωshuntは、それぞれ直列及び並列共振子の共振(角)周波数であり、mは、並列と直列との静的容量の比率の平方根に等しいパラメータである。
【0024】
前記インピダンス整合条件は、可能な限り最も低い通過帯域損失を提供し、mの全ての値を満足する。しかし、最も低い阻止帯域レベルを達成するために、mは可能な限り高くあるべきである。ところが、圧電膜の結合係数K、共振子特性ファクタQ、及び所要の帯域幅に依存する、mの実際的な限界が存在する。増加するmは、接合部間の実効的な結合、それ故にフィルタの帯域幅も減少させる。重要な関係は、この帯域幅が、改善された帯域外阻止特性とトレードされることが可能であるということである。強力な圧電性物質に対して、本発明により提供される柔軟性が考慮されるべきである。
【0025】
例−概略
本発明に従って設計されるフィルタ用の設計パラメータは、m、Q、K、及びT接合部の数Nである。これらの量の間の関係を示す例がここに提供される。これらの例は、図3に示される共振子の等価回路に基づく。例示のみの目的で、所望の中心周波数及び終端インピダンスレベルは、それぞれ1GHz及び50Ωであることが仮定される。前記等価回路における構成部品の値は、それ故に前記二つの式がR=50Ωを満足し、各T接合部の直列及び並列共振子がそれぞれ1GHzにおいて該共振(インピダンス最小)及び反共振(インピダンス最大)周波数を持つように選ばれる。
【0026】
各例において、前記挿入損失(散乱パラメータS21の絶対値)は、周波数の関数としてグラフに作図され、グラフは、m=0.25、0.5、1.0、2.0、4.0、8.0、及び16.0に対して提供される。図4,5,6、及び7における矢印30は、mの値を増加させるときの効果を示す。
【0027】
例1
図4は、N=1(一つのT接合部)及び無限大のQ(すなわち、損失のない共振子)を持つ共振子の設計結果を示す。Kは、PZT薄膜の場合に達成され得る0.6と仮定される。中間帯域におけるインピダンス整合は、全てのmの値に対して、完璧(すなわち、0dB損失)にみえる。阻止帯域レベルは、mとともに増加する。m=16の場合、一つのT接合部に対して、60dBより大きい値まで、増加する。通過帯域の帯域幅は、増加するmとともに、減少する。しかし、m=16の場合、依然2%より大きい。
【0028】
深い零位32はmに依存していないという事実から、帯域幅は、いくつかの基本値を超えることができないということが理解され得る。この最大帯域幅は、圧電性結合係数Kに依存する。
【0029】
例2
図5は、例1に対応するフィルタ設計値に対する通過帯域領域の拡大部分を示す。しかし、実際上実現可能なQ=500と仮定している。有限なQの共振子は、最も狭い帯域幅(すなわち、m=16における最も高いmの値)の場合に、中間帯域において約1.5dBまで増加する、いくらかの損失を生じさせる。帯域幅、挿入損失、及び阻止帯域レベルの間のトレードオフは明らかである。
【0030】
例3
図6及び7は、窒化アルミニウム(AlN)圧電膜を用いると達成され得る値であるK=0.25の例に対するグラフを示す。一つのT接合部(N=1)に対して、特性ファクタ500が、ここでも仮定される。より低い結合係数は、この場合、達成可能な最大帯域幅がほんの約5%にすぎないことを意味する。それ故に、他の設計パラメータに対して、余分な帯域幅をトレードする範囲はずっと狭いことになる。本発明は、それ故にPZTのようなより強力な圧電性物質が最も有効である。
【0031】
梯子フィルタの設計においてT接合部を用いる効果を示すために、図8はm=8の場合の二つの縦続接続されたT接合部の周波数応答を示す。ここにK=0.6及びQ=500の場合のPZT共振子が仮定される。前記モデルは、約1.3dB中間帯域挿入損失、>15dBのリターンロス(散乱パラメータS11の絶対値)、約5%の比帯域幅、及び>80dBの極限阻止帯域を示す。
【0032】
本発明のフィルタは、0.5GHzから10GHzの範囲の周波数に適用できる。いくつかの最も重要な無線規格は、この範囲内、たいていの場合、該技術にとってごく自然な周波数である2GHz領域内に含まれる。これらの規格に基づく多くの適用例は、高選択性低損失フロントエンドフィルタを必要とする。
【0033】
上述の例及び議論から明らかになるように、本発明の梯子フィルタは、該共振子の設計の範囲内で様々な共振子の設計値及び物質を用いて実現されてもよい。選択された静的容量の比率を実現するために、当の共振子の面積は、それに従って単純に選択される必要がある。これは、単純に、図2に示される共振子のデザインに関する上部電極層12の適切なパターン形成によって、達成されることが可能である。しかし、所望の共振周波数が達成され得る場合、異なる厚さの圧電層を持つことを含んでもよいような、前記静的容量を変化させる他の方法が存在する。
【0034】
上述されたように、前記直列及び並列共振子は、わずかに異なる周波数に同調される。これは、前記電極層上に追加層を供給することにより、又はここでも異なる種類の共振子に対する圧電層の厚さ又は構成を変化させることにより達成されてもよい。
【0035】
固体実装型BAWは、該明細書において詳細に記述された。しかし、本発明は、面の薄膜共振子に等しく適用されてもよい。
【0036】
前記特定の例は、簡単な比較を可能にするように選択され、この理由のために、全ての例は、出力インピダンスに50Ωが所望される場合に1GHzを中心とするフィルタに向けられる。これらパラメータは、当然、フィルタの特定の例を想定して選択されるであろう。
【0037】
多様な他の改良は、当業者に明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、五つの直列及び四つの並列共振子を有する梯子フィルタを示す概略図である。
【図2】
図2は、既知の固体実装型バルク音波(BAW)共振子のデザインを示す。
【図3】
図3は、一つの(BAW)共振子用の電気的等価回路を示す。
【図4】
図4は、本発明の梯子フィルタ及びT接合部を有する、第一の直列の例に対する周波数応答を示す。
【図5】
図5は、本発明の梯子フィルタ及びT接合部を有する、第二の直列の例に対する周波数応答を示す。
【図6】
図6は、本発明の梯子フィルタ及びT接合部を有する、第三の直列の例に対する周波数応答を示す。
【図7】
図7は、本発明の梯子フィルタ及びT接合部を有する、第三の直列の例に対する周波数応答を示す。
【図8】
図8は、一つ以上のT接合部を用いる、本発明の梯子フィルタの例に対する周波数応答を示す。

Claims (9)

  1. 複数のバルク音波共振子を有する梯子フィルタにおいて、前記共振子が、前記フィルタの入力ポートと出力ポートとの間に一連の複数の直列共振子と、二つの直列共振子の間の接合部と共通端子との間に各々接続される一つ又はそれ以上の並列共振子とを有し、前記直列共振子が、前記入力ポートに接続される入力直列共振子及び前記出力ポートに接続される出力直列共振子を有し、前記並列共振子又は各々の並列共振子が、前記入力又は出力直列共振子の前記静的容量の4倍より大きい静的容量を有する梯子フィルタ。
  2. 前記直列共振子が、前記入力又は出力直列共振子の前記静的容量のほぼ半分の静的容量を持つ一つ又はそれ以上の中間直列共振子を更に有する請求項1に記載の梯子フィルタ。
  3. 前記入力又は出力直列共振子が、同じ静的容量を有する請求項2に記載の梯子フィルタ。
  4. 各バルク音波共振子が、電極が形成される二つのメタル層の間にはさまれる単層の圧電性物質を有し、前記圧電性物質が、絶縁基板上に実装される複数の音響的に不整合な層に具備される請求項1乃至3の何れか1項に記載の梯子フィルタ。
  5. 前記圧電性物質がPZTを有する請求項4に記載の梯子フィルタ。
  6. 前記直列及び並列共振子は、前記直列共振子が中心周波数においてインピダンス最小値を持ち、前記並列共振子が前記中心周波数においてインピダンス最大値を持つように、同調されるような帯域通過領域内の前記中心周波数を持つ帯域通過フィルタを有する請求項1乃至5の何れか1項に記載の梯子フィルタ。
  7. 前記直列及び並列共振子が、
    series=(√2ωshunt)/(ωseries m)
    shunt=(√2ωshuntm)/(ωseries
    を満足するように設計され、ここにおいて、Cseriesは、前記入力及び出力の直列共振子の前記静的容量であり、
    shuntは、前記並列共振子又は各々の並列共振子の前記静的容量であり、
    ωseries及びωshuntは、それぞれ前記直列及び並列共振子の共振角周波数であり、
    は、前記フィルタの所望の入力及び出力インピダンスであり、及び
    mは、並列と直列との静的容量の比率の平方根に等しいパラメータである
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の梯子フィルタ。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の梯子フィルタを有する無線周波数帯域通過フィルタ。
  9. 請求項8に記載の帯域通過フィルタを有する無線周波数受信及び/又は送信装置。
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