JP2004503826A - 多光子光化学プロセスを使用したマルチカラー画像化 - Google Patents
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Abstract
Description
関連出願
本出願は、2000年6月15日提出の米国仮出願第60/211,669号(参照により、本明細書に援用する)からの優先権を請求する。
【0002】
技術分野
本発明は、加色法または減色法を使用して、マルチカラー画像を生じさせるための、多光子画像化可能組成物の使用に関する。
【0003】
背景
周囲白色光中における反射によって見るためのマルチカラーハードコピー画像は、3つ重ねた減法原色(黄色、マゼンタおよびシアン)の画像を用いてコンポジット画像を作成する、基本的に減色法によって作成される。減色画像形成法は、印刷処理および写真処理を含んでもよい。
【0004】
写真処理は、着色剤の前駆物質を含む、特製の放射光感光性基材を使用して、黄色、マゼンタおよびシアン成分画像を作成する。最も一般的には、多層構造物の異なる3層に、3つの着色料前駆物質が塗布されている。3色の各々に関して異なる波長範囲に曝露することによって、黄色、マゼンタおよびシアン画像を独立に形成できるように、各着色料前駆物質を、不連続な範囲の波長に感光させる。
【0005】
画像通りに放射光に曝露することにより、永久的なカラー画像を形成するのに使用できる、多くの画像形成性化学薬品が知られている。たとえば、ハロゲン化銀結晶(ハロゲン化銀乳剤として知られる)を、約350nm〜約1300nmの波長に感光させてもよい。化学薬品およびハロゲン化銀材料の処理条件を変えることによって、放射光に曝露しておいた部分に染料画像が形成される陰画処理か、または放射光に曝露しておかなかった部分に染料画像が形成される、陽画処理のいずれかになる。さらに、一体構造物における、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤に基づく、多くの非銀、フルカラー画像化材料が記載されている。こうした全ての場合に、少なくとも3種の異なる波長の放射光を、黄色画像、マゼンタ画像およびシアン画像の形成に使用し、光誘起生成または光漂白に基づいて、一体構造物中にフルカラー画像が作成される。
【0006】
アナログ写真処理は、通例、補色の可視光線を使用して、個々のカラー形成層に画像を与える。デジタル写真術は、画像獲得工程と最終画像作成工程とを分離する。原則として、目に見えない赤外波またはUV波長を含む任意の波長を使用して、黄色、マゼンタまたはシアン画像のいずれか1つを作成し、デジタル的に保存した情報から、フルカラー画像を再生することができる。
【0007】
印刷処理は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤およびシアン着色剤を、画像通りに基材に、一般に、白色の基材、たとえば、紙に、転写させる。印刷処理としては、たとえば、石版印刷、グラビア印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、電子写真、インクジェット、およびその他の方法などがある。こうした印刷処理では、常法として、黒色着色料を含む第4の画像成分を加えるものもある。
【0008】
印刷処理は、一般に、印刷処理における様々な段階で、カラープルーフを作成する必要がある。代表的なカラープリント処理では、印刷作業、印刷費用、要する時間、および利用できる装置に応じて、以下のプルーフステップの1つ以上が実施される。
【0009】
第1に、レイアウト/作成コンピューターソフトウェアプログラムから、通常は、安価なインクジェットまたはモノクロームレーザーに、レイアウトプルーフを印刷する。第2に、通常は、数レベルの色補正を具備するプリンターを使用して、より精確なカラーで、カラーレイアウトプルーフを作成する。次いで、印刷版、および、多くの場合、最終印刷で使用されるプリントストックも作成する、フィルムを使用して、アナログ式コントラクトプルーフを作成する。このようにして得られるプルーフは、最終印刷におけるプレスオペレーターで使用される。
【0010】
フルカラーアナログプルーフの作成に広く使用される1つの形態は、MATCHPRINT(Imation Corp.,Oakdale,MN)という商品名で市販されている。このシステムは、別々に露光し、次いで一緒に貼り合わせる、別々のカラーフィルムを作製する必要がある。精確なカラープルーフを作成するためには、貼り合わせる前に、別個のカラーフィルムを注意深く並べることが必要である。適切に作成されたプルーフは、印刷機で複製できるものとおおよそ同じかそれを上回る色範囲を有する。先のカラーレイアウトプルーフで使用されるものと同型のプリンターを使用して印刷することにより、コンピューターファイルからのプリントアウトから、デジタルコントラクトプルーフを作成することも可能である。しかし、デジタルコントラクトプルーフは、デザイナーモニターまたは提示カラーサンプルに適合させるための調整用アウトプットよりむしろ、印刷機のカラー/アウトプット特性を精確に真似なければならない。
【0011】
デジタルプルーフは、いずれもフィルムの作成を必要とせず、より普及してきた、デジタルプレスおよびCTP方式として支持を得つつある。デジタルコントラクトプルーフは、中間レベルカラーレーザーまたは安価なインクジェットプリンターを使用して、ファイルプリントアウトから作成することができるが、高品質デジタルプルーフは、一般に、昇華型プリンター、熱転写プリンター、およびハイエンドインクジェットプリンター等の、印刷方法を使用する。
【0012】
昇華型プリンターは、連続階調写真を作成することができ、また、印刷機のカラー能力を容易に超えることができる。しかし、昇華型プリンターは、消耗品費が比較的高く、また、特殊な被覆印刷用紙(通常、光沢紙)を使用することが必要であり、そのため、実際の出版用印刷用紙を複写することは不可能である。
【0013】
最後に、印刷機で実際に製造されるプルーフを作成するために、プレスチェックを実施する。比較的軽微なカラー調整を行えるに過ぎないため、コンテンツ編集および主要カラー変更には、ほぼ必ず、新しい印刷版を作成することが必要である。各プルーフ作成段階は、強化プルーフィング、検閲、修正、および再プルーフィングのサイクルを多数含んでもよい。
【0014】
発明の概要
従来の画像化処理および印刷処理では、層状構造が、層状構造上への入射光強度に直線的に比例する波長を吸収する。こうした構造では、下層を露光することを目的とする放射光は、上層における吸収によって著しく減弱し、結果として、本構造は、空間解像力が劣る。従来の画像化処理では、マルチカラー画像を形成するために、それぞれ、特定の波長の放射光に感光する多数の層を必要とする。従来の印刷処理では、マルチカラープルーフを形成したり、マルチカラー画像を基材上の印刷したりするために、それぞれ、異なる色の、多数の層を必要とする。こうした画像形成ステップは、時間がかかり、高価で且つ不精確な、複雑な化学薬品および複雑な積層ステップを必要とする。
【0015】
本発明は、マルチカラー画像の形成に使用することができる、多数の層を有し、各層が同一波長の放射光に感光する構造物を含む、画像を印刷または形成する方法を提供する。必要とする空間解像力は、WO99/53242号、WO98/21521号およびWO99/54784号に記載の2光子光化学法を画像化処理および印刷処理に適用することにより生じる。2光子誘導写真処理と単光子誘導処理との間には、2つの重要な違いがある。単光子吸収は、入射光の強度と直線的に比例するが、2光子吸収は、二次的である。高次吸収は、入射強度の関連高エネルギーに比例する。結果として、三次元空間解像力を有する多光子法を実施することが可能である。また、多光子法は、2つ以上の光子の同時吸収を含むため、各光子が、個別には、発色団を励起するのに不十分なエネルギーを有していても、励起状態の多光子増感剤のエネルギーに等しい総エネルギーを有する多数の光子で、吸収発色団が励起される。励起光は、マトリックスまたは材料内で単光子吸収により減弱されないため、その材料のその深さに集束する光線を使用して、単光子励起により励起できるであろうと思われるより材料内の深部で、分子を選択的に励起することが可能である。吸収と強度が非線状的に比例する結果として、光の回折限界未満のサイズを有する特徴を描くことができ、また、三次元における特徴を描くことが可能になる。従って、2光子光化学は、垂直方向における十分に高い解像力を可能にし、併せて、所期の曝露点以外の画像化放射光の減弱を排除する。
【0016】
1つの実施形態では、本発明は、多層画像化可能物品であって、前述の物品は、染料および染料前駆物質の少なくとも1つを含む、多光子画像化可能組成物を含む少なくとも2層と、少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤;少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用するとき、染料活性化種に変わることができる電子受容体;および任意に、電子供与体、を含む、多光子感光性光活性系とを含む。
【0017】
第2の実施形態では、本発明は、マルチカラー画像を作成する方法であって、少なくとも2層が、染料および染料前駆物質の少なくとも1つと、多光子感光性光活性系とを含み、前述の光活性系が、少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤;少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用するとき、染料活性化種に変わることができる電子受容体;および任意に、電子供与体を含む、多層画像化可能物品を提供するステップと、光活性系を活性化し、マルチカラー画像を形成するために、少なくとも1層を画像化するステップとを含む方法である。
【0018】
第3の実施形態では、本発明は、多光子画像化可能組成物であって、前述の組成物は、少なくとも2光子を同時に吸収することができる少なくとも1つの多光子増感剤;少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用するとき、染料活性化種に変わることができる電子受容体;染料および染料前駆物質の少なくとも1つ;および、任意に、電子供与体を含む。
【0019】
第4の実施形態では、本発明は、少なくとも1つの光源および少なくとも1つの光学要素を含む露光システムと、多光子画像化可能組成物を含む少なくとも2層を有する多層画像化可能物品を含む多光子画像化システムであって、前述の画像化可能組成物が、染料および染料前駆物質の少なくとも1つおよび多光子感光性光活性系を含み、光活性系は、少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤;少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用するとき、染料活性化種に変わることができる電子受容体;および任意に、電子供与体を含む、多光子画像化システムである。
【0020】
第5の実施形態では、本発明は、多光子画像化可能組成物を含む少なくとも2層を含む、多層画像化可能物品を提供するステップを含み、前述の画像化可能組成物は、染料および染料前駆物質の少なくとも1つおよび多光子感光性光活性系を含み、光活性系は、少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤;少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用するとき、染料活性化種に変わることができる電子受容体;および任意に、電子供与体を含む、マルチカラープルーフを方法である。
【0021】
多光子法を用いたフルカラー画像化は、モノクローム放射光の単一波長を使用し、画像用構造物の化学を簡素化する。環境照明は、2光子吸収の波長で、画像化シートを感光するには不十分な強度であるため、通常の室内用照明で、画像用シートを取り扱うことができる。単一波長で多数の層を感光させることが可能なため、従来の画像化化学を用いた場合には必要な貼り合わせステップなしで、カラープルーフを作成することができる。
様々な図面における同一参照符号は、同一要素を示す。
【0022】
詳細な説明
本発明の1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面および以下の説明に記載する。本発明のその他の特徴、目的、および利点は、明白になるであろう。説明および図面から、また、クレームから、明白になるであろう。
【0023】
本説明で使用される定義は、以下の通りである:
「多光子」は、励起状態に達する2つ以上の光子の同時吸収を意味し、
「同時」は、10−14秒未満の期間内に起こる2つの事象を意味し、
「励起状態」は、電子が、その分子に関する別のエネルギー状態より高いエネルギー状態にある、分子の電子状態を意味し、
「光学システム」は、光を制御するためのシステムであって、レンズ等の屈折光学要素、鏡等の反射光学要素、および格子等の回折光学要素から選択される少なくとも1つの構成要素を含む系を意味する。光学要素は、散光器、導波管、および光学技術分野で周知の他の要素も含むものとし、
「三次元光パターン」は、光エネルギー分布が、1つの平面ではなく、1つの立体または多数の平面に存在する、光学画像を意味し、
「露光システム」は、光学システムと光源を加えたものを意味し、
「十分な光」は、1)多光子吸収に十分な強度の光(W/cm2の単位)および2)標的分子において、その重合化を達成するのに十分な励起状態をもたらす光の両者を意味し、
「光増感剤」は、電子受容体が活性化に必要とするより低いエネルギーの光を吸収すること、および電子受容体と相互に作用して、それから光開始種を生成することにより、電子受容体を活性化するのに必要なエネルギーを低減させる分子を意味し、
「光学要素」は、屈折、回折、導波、吸収、偏光修正、、結合、増幅、または他の光学作用によって、光と相互に作用する三次元構造を意味し、受動的または能動的のいずれであってもよい。光学要素の例としては、レンズ、導波管、格子、増幅器、電気光学変調器等々がある。
「染料活性化種」は、間接的に、すなわち、他の媒介種を介して、または直接に、染料を生成するか、または染料を漂白する化合物を意味する。
【0024】
1つの実施形態では、本発明は、独立に画像化可能色形成層を有する多層構造物である。本構造物の少なくとも2層は、染料または染料前駆物質と多光子感光性光活性系とを含む、多光子画像化可能組成物を含む。この光活性系は、少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤、および少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互作用するとき、染料活性化種に変わることができる電子受容体、および、任意に、電子供与体を含む。
【0025】
以下の反応種を生じさせることができる2光子法が周知である:ブロンステッド酸、ルイス酸、フリーラジカル、または、次には光還元種または光酸化種を活性化することが可能な励起状態種。その結果として、多種多様な色形成化学薬品および色破壊化学薬品を、本発明の画像化可能組成物に使用することが可能である。
【0026】
図1を参照すると、本発明で使用するための光学システム10は、光源12、光学要素14、および可動ステージ16を含む。ステージ16は、三次元で移動できることが好ましい。不活性な最上層100と不活性な最下層200との間に挟まれた少なくとも2つの染料含有層300および310を有する多層構造物18がステージ16の上に載っている。次いで、光源12からの光26を、層300の立体内の点Pに集束し、組成物内の三次元配光をコントロールして、点Pに像を形成する。
【0027】
一般に、パルス・レーザーからの光を、集光用光学縦列を通過させ、構造物18の立体内に光線を集束することができる。ステージ16を使用するか、または光源12を移動させる(たとえば、ガルボ鏡を使用して、レーザー光線を移動させる)ことによって、焦点Pを走査するか、または所望のパターンに対応する三次元パターンで並進運動させる。次いで画像化された部分が、所望のパターンで画像を作成する。
【0028】
システム10の光源12は、多光子硬化性放射光(多光子硬化工程を開始することができる放射光)を生じさせる任意の光源であってもよい。適当な光源としては、たとえば、アルゴンイオンレーザー(たとえば、CoherentからINNOVAの商品名で入手可能)ポンプ・フェムト秒近赤外部チタンサファイアオシレータ(たとえば、Coherentから、商品名MIRA OPTIMA 900−Fで入手可能)などがある。76MHzで作動するこのレーザーは、200フェムト秒未満のパルス幅を有し、700〜980nmで整調でき、且つ1.4Wまでの平均出力を有する。しかし、実際には、光反応系で使用される)光増感剤に適した波長で、(多光子吸収を達成するのに)十分な強度を提供する光源を使用することができる。のような波長は、一般に、約300〜約1500nm、好ましくは、約600〜約1100nm、さらに好ましくは、約750〜約850nmの範囲であってもよい。ピーク強度は、一般に、約106W/cm2であってもよい。パルスフルエンスに関する上限は、一般に、光反応性組成物のアブレーション閾値によって決定づけられる。たとえば、Qスイッチ型Nd:YAGレーザー(たとえば、Spectra−Physicsから、QUANTA−RAY PROの商品名で入手可能なもの)、可視波長染料レーザー(たとえば、Spectra−Physicsから、SIRAHの商品名で入手可能な、Spectra−Physics Quanta−Ray PROでポンプするもの)、およびQスイッチ型ダイオード・ポンプド・レーザー(たとえば、Spectra−PhysicsからFCBARの商品名で入手可能なもの)を使用することもできる。好ましい光源は、約10−8秒未満(さらに好ましくは、約10−9秒未満;最も好ましくは、約10−11秒未満)のパルス長を有する近赤外部パルス・レーザーである。上記ピーク強度およびアブレーション閾値基準が満たされる限りは、その他のパルス長を使用してもよい。
【0029】
システム10で有用な光学要素14としては、たとえば、屈折光学要素(たとえば、レンズ)、反射光学要素(たとえば、再帰反射器または集光用鏡)、回折光学要素(たとえば、格子、位相マスク、およびホログラム)、偏光光学要素(たとえば、線形偏光子および波長板)、散光器、ポッケルスセル、導波管等々がある。このような光学要素は、集光、光線送達、光線/モード整形、パルス整形、およびパルスタイミングに有用である。一般に、光学要素の組み合わせを使用することができ、その他の適切な組み合わせは、当業者に分かるであろう。多くの場合、開口数(NA)が大きいオプティクスを使用して、高度に集束された光を提供することが望ましい。しかし、所望の強度プロフィールを提供する光学要素の任意の組み合わせ(およびその空間配置)を使用することができる。たとえば、露光システムは、0.75NA対物レンズ(たとえば、Zeissから20X FLUARの商品名で入手可能なもの等)を具備する走査型共焦点顕微鏡(たとえば、BioRadからMRC600の商品名で入手できるもの)を含んでもよい。
【0030】
露光時間は、一般に、画像形成を引き起こすのに使用される露光システムのタイプ(およびその付随する変数、たとえば、開口数、配光幾何学、レーザーパルス中のピーク光強度(より強い強度且つより短いパルス持続期間が、ピーク光強度にほぼ対応する))、ならびに、曝露される多光子硬化性組成物の性質によって異なる。一般に、他の全てが同じであれば、焦点領域における、より高い光強度によって、より短い露光時間が可能になる。約10−8〜10−15秒(好ましくは、約10−11〜10−14秒)のレーザーパルス持続期間および約102〜109パルス/秒(好ましくは、約103〜108パルス/秒)を使用した、線状画像化、すなわち、「書き出し」速度は、一般に、約5〜100,000μm/秒であり得る。
【0031】
多光子画像化可能組成物は、多光子感光性光活性系を含み、これは、次には、少なくとも1つの多光子光増感剤、少なくとも2光子の吸収に続いて、多光子光増感剤と相互に作用したとき、電子受容体に変わることができる、少なくとも1つの染料活性化種を含む。この組成物は、ポリマー結合剤も含んでもよい。この画像化可能組成物は、任意に、少なくとも1つの電子供与体化合物も含んでもよい。
【0032】
多光子感光性光活性系で使用するのに適した多光子光増感剤は、十分な光に曝露されたとき、少なくとも2光子を同時に吸収することができるものである。好ましい多光子光増感剤は、フルオレセインより大きい(すなわち、3’,6’−ジヒドロキシスピロ[イソベンゾフラン−1(3H),9’−[9H]キサンテン]3−オンより大きい)、2光子吸収横断面を有するものである。一般に、この横断面は、C.Xu and W.W.WebbによりJ.Opt.Soc.Am.B,13,481(1996)およびWO 98/21521号に記載の方法で測定したとき、約50×10−50cm4秒/光子より大きくてもよい。
【0033】
この方法は、(同一励起強度および光増感剤濃度条件での)光増感剤と参照化合物との、2光子蛍光強度の比較を含む。参照化合物は、光増感剤吸収および蛍光が該当するスペクトル範囲にできる限りぴったり適合するように選択することができる。1つの可能な実験設定では、励起強度の50%が光増感剤進み、50%は参照化合物に進むように、、励起光線を2つのアームに分割することができる。次いで、2つの光電子倍増管または他の較正済検出器を使用して、参照化合物に関して、光増感剤の相対的蛍光強度を測定することができる。最後に、1光子励起状態で、両化合物の蛍光量子効率を測定することができる。
【0034】
蛍光および燐光の量子収率を決定する方法は、当技術分野で周知である。一般に、関心のある化合物の蛍光(または燐光)スペクトル下面積を、既知の蛍光(または燐光)量子収率を有する標準発光化合物の蛍光(または燐光)スペクトル下面積と比較し、(たとえば、励起波長における組成物の光学濃度、蛍光検出装置の形状、発光波長の差、および異なる波長に対する検出器の応答を考慮に入れて)適切な補正を行う。標準法は、たとえば、I.B.BerlmanによりHandbook of Fluorescence Spectra of Aromatic Molecules,Second Edition,pages 24−27,Academic Press,New York(1971)に;J.N.Demas and G.A.CrosbyによりJ.Phys.Chem.75,991−1024(1971)に;また、J.V.Morris,M.A.Mahoney,and J.R.HuberによりJ.Phys.Chem.80,969−974(1976)に記載されている。
【0035】
発光状態は、1光子励起下および2光子励起下で同じであると仮定すると(一般的仮定)、光増感剤の2光子吸収横断面(δsam)は、δref K(Isam/Iref)(Φsam/Φref)に等しい(式中、δrefは、参照化合物の2光子吸収横断面であり、Isamは、光増感剤の蛍光強度であり、Irefは、参照化合物の蛍光強度であり、Φsamは、光増感剤の蛍光量子効率であり、Φrefは、参照化合物の蛍光量子効率であり、Kは、2つの検出器の光学距離および応答の僅かな差を説明するための補正係数である)。Kは、サンプルアームおよび参照アームの両者で同一光増感剤を用いて応答を測定することにより、決定することができる。有効な測定を保証するために、2光子蛍光強度の、明白な励起エネルギー二次依存性を証明し、光増感剤および参照化合物の両者の比較的低い濃度を使用することができる(蛍光再吸収および光増感剤凝集作用を避けるため)。
【0036】
光増感剤が蛍光性でないとき、電子励起状態の収率を測定して、既知の標準と比較することができる。上述の蛍光収率を決定する方法に加えて、励起状態収率を測定する様々な方法が知られている(たとえば、過渡吸光度、燐光収率、光産物形成または(光化学反応からの)光増感剤の消失等々)。
【0037】
光増感剤の2光子吸収横断面は、好ましくは、フルオレセインの約1.5より大きく(あるいは、上記の方法で測定したとき、約75×10−50cm4秒/光子より大きい);さらに好ましくは、フルオレセインの約2倍より大きく(あるいは、約100×10−50cm4秒/光子より大きい);最も好ましくは、フルオレセインの約3倍より大きく(あるいは、約150×10−50cm4秒/光子より大きい);フルオレセインの約4倍より大きい(あるいは、約200×10−50cm4秒/光子より大きい)ことが最適である。
【0038】
光増感剤は可溶性であり、且つ/または反応種および結合剤、存在する場合、画像化可能組成物と相溶性であることが好ましい。光増感剤は、米国特許第3,729,313号に記載の試験手順を使用して、光増感剤の単光子吸収スペクトルと重複する波長範囲で連続照射を受けて(単光子吸収条件)、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンも感光できることが最も好ましい。容易に入手できる材料を使用して、そのテストを以下の通りに実行することができる。
【0039】
以下の組成を有する標準試験溶液を調製する:分子量45,000〜55,000、ヒドロキシル含有量9.0〜13.0%のポリビニルブチラール(たとえば、BUTVAR B76の商品名でMonsantoから入手可能な化合物)の、メタノール中5%(重量/容量)溶液5.0部;トリメチロールプロパントリメタクリレート0.3部;および2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン0.03部(Bull.Chem.Soc.Japan,42,2924−2930(1969)参照)。この溶液に、被験化合物0.01部を光増感剤として加える。次いで、結果として得られた溶液を、0.05mmのナイフオリフィスを使用して、0.05mmの透き通ったポリエステルフィルム上にナイフ塗布し、このコーティングを約30分間風乾する。空気を最小限含む、乾いているが柔らかく且つ粘着性のコーティングの上に、0.05mmの透き通ったポリエステルカバーフィルムを注意深く置いた。次いで、結果として得られたサンドイッチ構造物を、可視範囲および紫外のの両範囲の光を提供するタングステン光源(たとえば、General ElectricからFCH 650ワット石英−ヨウ素ランプの商品名で市販されているもの等)からの161,000ルクスのルクスの投光に3分間露光させる。構造物に露光部分と非露光部分を生じさせるために、ステンシルを通して露光させる。露光後、カバーフィルムを除去し、細かく分割した有色粉末、たとえば、ゼログラフィーで従来使用されていたタイプのカラートナー粉末で、コーティングを処理する。被験化合物が光増感剤であれば、露光部分では、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンからの光生成フリーラジカルによって、トリメチロールプロパントリメタクリレートモノマーが重合する。重合した部分は本質的に不粘着性になるため、有色粉末は、本質的に、コーティングの粘着性の、非露光部分のみに、選択的に付着し、ステンシルにおける視覚映像に相当する視覚映像をもたらす。
【0040】
光増感剤は、ある程度、貯蔵安定性を考慮して選択することが好ましい。従って、個々の光増感剤の選択は、使用する具体的な反応種(ならびに、電子供与体化合物および/または電子受容体の選択に)によって、ある程度左右される。
【0041】
特に好ましい多光子光増感剤としては、ローダミンB(すなわち、N−[9−(2−カルボキシフェニル)−6−(ジエチルアミノ)−3H−キサンテン−3−イリデン]−N−エチルエタンアミニウムクロリドおよびローダミンBのヘキサフルオロアンチモネート塩)、および、たとえば、WO98/21521号およびWO99/53242号に記載の4種類の光増感剤等の、大きい多光子吸収横断面を示すものなどがある。この4種類は、以下のように説明することができる:(a)2つの供与体が、共役π電子架橋に連結している分子;(b)2つの供与体が、1つ以上の電子受容基で置換されている共役π電子架橋に連結している分子;(c)2つの受容体が、共役π電子架橋に連結している分子;および(d)2つの受容体が、1つ以上の電子供与基で置換されている共役π電子架橋に連結している分子(ここで、「架橋」は、2つ以上の化学基を連結する分子断片を意味し、「供与体」は、共役π電子架橋に結合させることができる、低イオン化ポテンシャルを有する原子または原子団を意味し、「受容体」は、共役π電子架橋に結合させることができる、高電子親和性を有する原子または原子団を意味する)。
【0042】
このような光増感剤の例としては、以下のものなどが挙げられる:
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【0043】
上述の4種類の光増感剤は、標準ウィッティヒ(Wittig)条件でアルデヒド類をイリド類と反応させるか、またはWO98/21521号に詳述されているマクマレイ(McMurray)反応を使用することによって調製することができる。
【0044】
特に好ましい多光子光増感剤としては、大きい多光子吸収横断面を示し、且つ、最終像の変色を防止するために、短い波長で1光子吸収最大を有するものなどがある。多光子光増感剤は、500nm未満、好ましくは475nm未満、最も好ましくは450nm未満の、1光子吸収最大を有することが好ましい。このような光増感剤の代表例として、以下の構造式を有するスチルベン型多光子光増感剤などが挙げられる。
【化5】
【化6】
【0045】
米国特許第6,100,405号、第5,859,251号、および第5,770,737号には、大きい多光子吸収横断面を有するが、これらの横断面は、上述以外の方法で決定されたとして、その他の化合物が記載されている。このような化合物の代表例として、以下のものなどが挙げられる:
【化7】
【化8】
【0046】
光活性系の反応種に適した電子受容体は、電子励起状態の多光子光増感剤から電子を受け取ることによって光増感し、その結果、少なくとも1つのフリーラジカルおよび/または酸を形成することができるものである。このような電子受容体としては、ヨードニウム塩類(たとえば、ジアリールヨードニウム塩類)、クロロメチル化トリアジン類(たとえば、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、および2−アリール−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン)、ジアゾニウム塩類(たとえば、アルキル、アルコキシ、ハロ、またはニトロ等の基で任意に置換されたフェニルジアゾニウム塩類)、スルホニウム塩類(たとえば、アルキル基またはアルコキシ基で任意に置換され、また、近接するアリール部分を架橋する2,2’オキシ基を任意に有するトリアリールスルホニウム塩類)、アジニウム塩類(たとえば、N−アルコキシピリジニウム塩)、およびトリアリールイミダゾリルダイマー(好ましくは、アルキル、アルコキシ、またはハロ等の基で任意に置換された2,2’,4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール等の、2,4,5−トリフェニルイミダゾリルダイマー)、等々およびそれらの混合物などがある。
【0047】
電子受容体は、好ましくは、反応種に可溶性であり、また、好ましくは、貯蔵安定である(すなわち、光増感剤および電子供与体化合物の存在下で、反応種に溶解したとき、反応種の反応を自然発生的に促進しない)。従って、上述の通り、個々の電子受容体の選択は、選択される具体的な反応種、光増感剤、および電子供与体化合物によって、ある程度左右される可能性がある。
【0048】
適当なヨードニウム塩としては、米国特許第5,545,676号、第3,729,313号、第3,741,769号、第3,808,006号、第4,250,053および第4,394,403号に記載のものなどがある。ヨードニウム塩は、単純塩(たとえば、Cl−、Br−、I−またはC4H5SO3−等の陰イオンを含む)であってもよく、金属錯塩(たとえば、SbF6−、PF6−、BF4−、テトラキス(ペルフルオロフェニル)ボレート、SbF5OH−またはAsF6−を含む)であってもよい。必要であれば、ヨードニウム塩類の混合物を使用してもよい。
【0049】
有用な芳香族ヨードニウム錯塩電子受容体の例としては、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート;ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート;フェニル−4−メチルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート;ジ(4−ヘプチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート;ジ(3−ニトロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(4−クロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(ナフチル)ヨードニウムテトラフルオロボレート;ジ(4−トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート;ジ(4−フェノキシフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート;フェニル−2−チエニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;3,5−ジメチルピラゾリル−4−フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート;2,2’−ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート;ジ(2,4−ジクロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(4−ブロモフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(4−メトキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(3−カルボキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(3−メトキシカルボニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(3−メトキシスルホニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(4−アセトアミドフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;ジ(2−ベンゾチエニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート;およびジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等々、およびそれらの混合物などが挙げられる。芳香族ヨードニウム錯塩は、Beringer et al.,J.Am.Chem.Soc.81,342(1959)の教示に従い、対応する芳香族ヨードニウム単純塩類(たとえば、ジフェニルヨードニウムビスルフェート)のメタセシスによって、調製することができる。
【0050】
好ましいヨードニウム塩としては、ジフェニルヨードニウム塩類(たとえば、ジフェニルヨードニウムクロリド、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、およびジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート)、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート(たとえば、Sartomer Companyから、SARCAT SR 1012の商品名で入手可能)、およびそれらの混合物などがある。
【0051】
有用なクロロメチル化トリアジンとしては、米国特許第3,779,778号に記載されている、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−メチル−s−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなど、および米国特許第3,987,037号および第3,954,475号に開示されている、さらに好ましい発色団置換ビニルハロメチルメチル−s−トリアジンなどがある。
【0052】
有用なジアゾニウム塩としては、米国特許第4,394,433号に記載されているものなどがあり、それらは、外部ジアゾニウム基(−N+=N)を有する感光性芳香族部分(たとえば、ピロリジン、モルホリン、アニリン、およびジフェニルアミン)およびそれと会合している陰イオン(たとえば、クロリド、トリ−イソプロピルナフタレンスルホネート、テトラフルオロボレート、およびビス(ペルフルオロアルキルスルホニル)−メチド)を含む。有用なジアゾニウム陽イオンの例としては、1−ジアゾ−4−アニリノベンゼン、N−(4−ジアゾ−2,4−ジメトキシフェニル)ピロリジン、1−ジアゾ−2,4−ジエトキシ−4−モルホリノベンゼン、1−ジアゾ−4−ベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼン、4−ジアゾ−2,5−ジブトキシフェニルモルホリノ、4−ジアゾ−1−ジメチルアニリン、1−ジアゾ−N,N−ジメチルアニリン、1−ジアゾ−4−N−メチル−N−ヒドロキシエチルアニリン等々が挙げられる。
【0053】
有用なスルホニウム塩としては、米国特許第4,250,053号に記載のものなどがあり、式:
【化9】
(式中、R1、R2、およびR3は、約4〜約20個の炭素原子を有する芳香族基(たとえば、置換されたまたは未置換の、フェニル、ナフチル、チエニル、およびフラニルであって、置換は、アルコキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ハロゲン等の基とであってもよい)および1〜約20個の炭素原子を有するアルキル基から、それぞれ独立に選択される。ここで使用される用語「アルキル」は、置換アルキル(たとえば、ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、またはアリール等の基で置換された)を含む。R1、R2、およびR3の少なくとも1つは芳香族であり、それぞれが、独立に芳香族であることが好ましい。Zは、共有結合、酸素、イオウ、−S(=O)−、−C(=O)−、−(O=)S(=O)−、および−N(R)−(式中、Rは、アリール(約6〜約20個の炭素を有する、たとえば、フェニル)、アシル(約2〜約20個の炭素を有する、たとえば、アセチル、ベンゾイル等)、炭素−炭素結合、または−(R4−)C(−R5)−であり、ここで、R4およびR5は、水素、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、および約2〜約4個の炭素原子を有するアルケニルからなる群から独立に選択される)からなる群から選択される。Xは、以下に記載の陰イオンである。)で表すことができる。
【0054】
スルホニウム塩(および他の型の電子受容体の幾つか)に適した陰イオン、X−としては、様々な陰イオン型、たとえば、イミド、メチド、ホウ素中心、中心、リン中心、アンチモン中心、ヒ素中心、およびアルミニウム中心の陰イオンなどがある。
【0055】
適当なイミド陰イオンおよびメチド陰イオンの、代表的であるが、限定的ではない例としては、(C2F5SO2)2N−、(C4F9SO2)2N−、(C8F17SO2)3C−、(CF3SO2)3C−、(CF3SO2)2N−、(C4F9SO2)3C−、(CF3SO2)2(C4F9SO2)C−、(CF3SO2)(C4F9SO2)N−、((CF3)2NC2F4SO2)2N−、(CF3)2NC2F4SO2C−(SO2CF3)2、(3、5−ビス(CF3)C6H3)SO2N−SO2CF3、C6H5SO2C−(SO2CF3)2、C6H5SO2N−SO2CF3等々が挙げられる。この種の好ましい陰イオンとしては、式(RfSO2)3C−(式中、Rfは、1〜約4個の炭素原子を有するペルフルオロアルキル基である)で表されるものなどがある。
【0056】
適当なホウ素中心陰イオンの、代表的であるが、限定的ではない例としては、F4B−、(3,5−ビス(CF3)C6H3)4B−、(C6F5)4B−、(p−CF3C6H4)4B−、(m−CF3C6H4)4B−、(p−FC6H4)4B−、(C6F5)3(CH3)B−、(C6F5)3(n−C4H9)B−、(p−CH3C6H4)3(C6F5)B−、(C6F5)3FB−、(C6H5)3(C6F5)B−、(CH3)2(p−CF3C6H4)2B−、(C6F5)3(n−C18H37O)B−等々が挙げられる。好ましいホウ素中心陰イオンは、一般に、ホウ素に結合した3つ以上のハロゲン置換芳香族炭化水素基を含み、フッ素が最も好ましいハロゲンである。好ましい陰イオンの、代表的であるが、限定的ではない例としては、(3,5−ビス(CF3)C6H3)4B−、(C6F5)4B−、(C6F5)3(n−C4H9)B−、(C6F5)3FB−、および(C6F5)3(CH3)B−などが挙げられる。
【0057】
他の金属またはメタロイド中心を含む適当な陰イオンとしては、たとえば、(3,5−ビス(CF3)C6H3)4Al−、(C6F5)4Al−、(C6F5)2F4P−、(C6F5)F5P−、F6P−、(C6F5)F5Sb−、F6Sb−、(HO)F5Sb−、およびF6As−などがある。陰イオン、X−は、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、およびヒドロキシペンタフルオロアンチモネート(たとえば、エポキシ樹脂等の、陽イオン反応種と共に使用するのに向いた)から選択されることが好ましい。
【0058】
適当なスルホニウム塩電子受容体の例として、以下のものが挙げられる:
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
メチルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
ジメチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
ジフェニルナフチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート
トリトーリスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
アニシルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
4−ブトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
4−クロロフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリ(4−フェノキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート
ジ(4−エトキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート
4−アセトニルフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
4−チオメトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
ジ(メトキシスルホニルフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
ジ(ニトロフェニル)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
ジ(カルボメトキシフェニル)メチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
4−アセトアミドフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
ジメチルナフチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート
トリフルオロメチルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート
p−(フェニルチオフェニル)ジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート
10−メチルフェノキサチニウムヘキサフルオロホスフェート
5−メチルチアントレニウムヘキサフルオロホスフェート
10−フェニル−9,9−ジメチルチオキサンテニウムヘキサフルオロホスフェート
10−フェニル−9−オキソチオキサンテニウムテトラフルオロボレート
5−メチル−10−オキソチアントレニウムテトラフルオロボレート
5−メチル−10,10−ジオキソチアントレニウムヘキサフルオロホスフェート
【0059】
好ましいスルホニウム塩としては、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(たとえば、Sartomer Companyから入手可能なSARCAT SR1010)、トリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(たとえば、Sartomer Companyから入手可能なSARCAT SR1011)、およびトリアリールスルホニウムヘキサフルオロホスフェート(たとえば、Sartomer Companyから入手可能なSARCAT KI85)等の、トリアリール−置換塩などがある。
【0060】
有用なアジニウム塩としては、米国特許第4,859,572号に記載のものなどがあり、それらは、ピリジニウム等のアジニウム部分、ジアジニウム部分またはトリアジニウム部分を含む。アジニウム部分は、ジニウム環と縮合した、1つ以上の芳香族環、一般に、炭素環式芳香族環(たとえば、キノリミウム、イソキノリミウム、ベンゾジアジニウム、およびナフトジアゾニウム部分)を含んでもよい。光増感剤の電子励起状態から、アジニウム電子受容体に電子が移動するとき、アジニウム環中の窒素原子の四級化置換基をフリーラジカルとして放出することができる。1つの好ましい形態では、四級化置換基はオキシ置換基である。アジニウム部分の環窒素原子を四級化するオキシ置換基、−O−Tは、様々な合成的に都合のよいオキシ置換基の中から選択してもよい。T部分は、、たとえば、メチル、エチル、ブチル等の、アルキル基であってもよい。このアルキル基は、置換されていてもよい。たとえば、アラルキル(たとえば、ベンジルおよびフェネチル)およびスルホアルキル(たとえば、スルホメチル)基が有用であろう。別の形態では、Tは、−OC(O)−T1基(式中、T1は、上述の様々なアルキル基およびアラルキル基のいずれであってもよい)等の、アシル基であってもよい。加えて、T1は、フェニルまたはナフチル等の、アリール基であってもよい。このアリール基は、次には、置換されてもよい。たとえば、T1は、トリル基またはキシリル基であってもよい。Tは、一般に、1〜約18個の炭素原子を含み、アルキル部分は、上述のどの場合にも、低級アルキル部分であることが好ましく、アリール部分は、上述のどの場合にも、約6〜約10個の炭素原子を含むことが好ましい。オキシ置換基、−O−Tが、1個または2個の炭素原子を含むときに、最高活性レベルが確認されている。アジニウム核は、四級化置換基以外の置換基を1つも含まないことが必要である。しかし、他の置換基の存在は、これらの電子受容体の活性に有害ではない。
【0061】
有用なトリアリールイミダゾリルダイマーには、米国特許第4,963,471号に記載のものなどがある。これらのダイマーとしては、たとえば、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ビス(m−メトキシフェニル)−1,1’−ビイミダゾール;2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール;および2,5−ビス(o−クロロフェニル)−4−[3,4−ジメトキシフェニル]−1,1’−ビイミダゾールなどがある。
【0062】
好ましい電子受容体としては、ヨードニウム塩類(さらに好ましくは、アリールヨードニウム塩類)、クロロメチル化トリアジン類、スルホニウム塩類、およびジアゾニウム塩類等の、光酸発生剤などがある。アリールヨードニウム塩類およびクロロメチル化トリアジン類がさらに好ましい。
【0063】
上述の光酸発生剤を使用して、本方法の条件で、硝酸塩等の様々な塩から酸化イオンを遊離させることができる。硝酸塩は、様々な化学化合物として供給することができるが、金属塩として提供することが好ましく、水和金属塩として提供することが最も好ましい。普通程度に良好な酸化イオンである、その他のイオン、たとえば、亜硝酸塩、塩素酸塩、ヨウ素酸塩、過塩素酸塩、過ヨウ素酸塩、および過硫酸塩は、比較可能な結果を提供しない。極度に活性な酸化剤、たとえば、ヨウ素酸は、染料が完全且つ即時に酸化またはカラー化するのを防止するために比較的少量で使用しても、硝酸イオン組成物のようにうまく機能しない。硝酸の性能は、今のところ、本発明を実施する上で、あきらかに特色のある他のイオンより優れている。
【0064】
硝酸塩を本組成物に供給するほとんどの方法は、満足のゆく、たとえば、有機塩、金属塩、酸塩、酸類と塩類の混合物であり、イオンを供給する他の方法が有用である。たとえば、亜鉛、カドミウム、カリウム、カルシウム、ジルコニル(ZrO2)、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、銅、マグネシウム、鉛およびコバルトの硝酸塩、硝酸アンモニウム、およびセラスアンモニウムニトレートが使用されてきた。
【0065】
本発明の硝酸塩成分は、約200℃以下の温度に約60秒間、好ましくは、約160℃未満の温度に約60分間、最も好ましくは約30秒間加熱されるとき、HNO3、NO、NO2、またはN2O4の酸化量が層内に提供されるような形態で、画像化層に存在することが望ましい。これは、多くの異なるタイプの塩類(有機および無機の、様々に異なるタイプの構造物)によって達成することが可能である。
【0066】
硝酸塩を与えるこのような熱酸化剤を提供する最も便利な方法は、硝酸アルミニウム9水和物(Al(NO3)2・9H2O)等の、硝酸塩水和物を提供することである。
【0067】
硝酸塩水和物に加えて、たとえば、硝酸アンモニウム、硝酸ピリジニウム、および硝酸グアニジニウム等の、非水和塩も、酸性環境で、本発明の実施に必要な酸化能を提供することができる。
【0068】
上に概述した無機型の塩のほかに、非アルカリ環境の有機塩も、本発明の実施にかなり有用である。特に、硝酸グアナジニウム等の硝酸化四級アンモニウム塩は、酸環境で、申し分なく作用するが、塩基環境では、有用な画像を与えない。
【0069】
アルカリ環境は、ロイコ染料の酸化を防止するために、硝酸塩から遊離される酸化剤(たとえば、HNO3、NO、NO2および/またはN2O4)を中和させると考えられる。このような理由から、酸環境を有することは、硝酸塩にとって好ましい。
【0070】
硝酸塩を選択する際に、もう1つ考慮しなければならず、それは、陽イオンが、染料と反応しない塩の選択である。本発明の実施に際して、非反応性の塩は、その陽イオンが、室温で陽イオンと会合している染料を自然発生的に酸化しない塩と定義される。これは、多数の様式で、容易に決定することができる。たとえば、染料および陽イオンの非硝酸(好ましくはハライド)塩を、ある溶液に一緒に溶解する。その塩が室温で自然発生的に(2分以内に)染料を酸化するのであれば、反応性の塩である。陽イオンそれ自体が強い酸化剤である、硝酸銀のような塩類は、反応性の塩である。.硝酸第二セリウムも反応しやすいが、水和した硝酸第一セリウムは反応しない。好ましい塩類は、硝酸ニッケル6水和物、硝酸マグネシウム6水和物、硝酸アルミニウム水和物、硝酸第二鉄9水和物、硝酸第二銅3水和物、硝酸亜鉛6水和物、硝酸カドミウム4水和物、硝酸ビスマス5水和物、硝酸トリウム4水和物、硝酸コバルト6水和物、硝酸ガドリニウム9水和物または硝酸ランタン9水和物、これらの硝酸水和物の混合物等々の、金属塩水和物である。非水和物または有機硝酸を、それと混合してもよい。
【0071】
ロイコ染料1モル当たり少なくとも0.10モルの硝酸イオンを有することが好ましい。染料1モル当たり少なくとも0.30または0.50モルの硝酸イオンを有することがさらに好ましい。さらに、染料1モル当たり1.0モルの量の硝酸イオンを有することは有用であった。硝酸は、通常、画像化層の0.05〜10重量%、好ましくは、0.1〜10重量%、最も好ましくは、0.5〜8重量%を構成する。
【0072】
「ロイコ染料」として知られる染料前駆物質は、本発明の実施に適する。本発明で有用なロイコ染料は、適度の酸化条件では、反応する、すなわち酸化可能であるが、普通の環境条件では、酸化することに関してあまり反応しないものである。このようなロイコ染料は、酸化されるまで無色であり、一度酸化されると、目に見える色を示す傾向がある。酸化された染料は、電磁スペクトルの可視部分(およそ400〜700nm)における光の吸光度によって着色する。
【0073】
ロイコ染料の化学的種類は多く知られている。このような材料としては、酸化されたときに着色するロイコキノン染料、ロイコチアジン染料、オキサジン染料、フェナジン染料およびロイコトリアリールメタン染料、および酸と反応したときに着色するフタライド系カラーフォーマーなどがある。このようなカラーフォーマーは、たとえば、R.Muthyala,Chemistry and Applications of Dyes,Plenum Press,New York,NY,1997;H.Zollinger,Color Chemistry,VCH,Weinheim,GE,1991,Chapter 8;およびColorants and Auxiliaries,Vol.2,J.Shore,ed.,Society of Dyers and Colourists,Bradford,England,1990,Chapter 12に記載されている。
【0074】
本発明で反応種として有用なロイコ染料としては、ロイコアジン、フェノキサジン、およびフェノチアジンなどがあり、構造式
【化10】
(式中、Xは、−N−R11、O、またはSから選択され;R1およびR2は、独立に、Hおよび1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基から選択され;R3、R4、R6、およびR7は、独立に、Hおよび1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基、好ましくはメチルから選択され;R5は、1〜約16個の炭素原子を有するアルキル基、1〜約16個の炭素原子を有するアルコキシ基、および約16個までの炭素原子を有するアリール基から選択され;R8は、−N(R1)(R2)、H、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基(式中、R1およびR2は、独立に選択され、且つ上述の通りである)から選択され;R9およびR10は、独立に、Hおよび1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基から選択され;R11は、1〜約4個の炭素原子を有するアルキル基および約11個までの炭素原子を有するアリール基(好ましくは、フェニル基)から選択される)で一部分表すことができる。以下の化合物は、この種のロイコ染料である:
【化11】
【0075】
その他の適するロイコ染料としては、以下の構造式を有するものなどがあり、ロイコと活性染料の両構造を示す:
【化12】
(式中、R=アルキルまたはアリール;R1〜R4=アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、またはアセトアミド;X=ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、またはジアリールアミノ;Y=アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、またはジアルキルアミノ;Z=OまたはNR2 +である)
【0076】
酸生成ロイコ染料の例として、以下の構造式を有するフタライド染料およびフルオラン染料などが挙げられる:
【化13】
(式中、R=アルキルまたはアリール;R1〜R2=アルキル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、またはアセトアミド;X=ヒドロキシル、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ジアルキルアミノ、またはジアリールアミノである。)
【0077】
本発明のカラー画像化層は、多光子光化学が画像通りに適用されることによって破壊される、予備形成された染料を含んでもよい。このような染料は、光化学的に発生する酸、フリーラジカル、酸化剤または還元剤の作用によって変色するものを含むことが好ましい。これらの染料は、非銀ハロゲン化物画像化の文献で周知であり、たとえば、J.Kosar,Light Sensitive Systems,John Wiley & Sons,New York,NY,1965,Chapter 8に記載されている。適する酸漂白可能な染料としては、Vogelらにより、米国特許第5,665,552号に記載されている。
【0078】
酸漂白可能な染料としては、米国特許第5,665,552号に記載されている、以下の構造式を有するものなどがある:
【化14】
(式中、Rは、独立に、1〜16個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、アルカリール基、またはアルカノイル基であるか、または各Rは、結合している窒素原子と一緒に、5員環または6員環を形成するのに必要な原子を表し;R1は、独立に、水素、ハロゲン、シアノ、または1〜8個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、またはアルコキシ基であり;あるいは、RおよびR1は、RおよびR1を連結している窒素および2個の炭素原子と一緒に、5員環または6員環を形成するのに必要な原子を表し;R2は、1〜16個の炭素原子を有するArまたはアルキル基、シクロアルキル基、またはアルカリール基であり;Arは、置換されたまたは未置換の、アリール基、好ましくは、置換されたまたは未置換の、フェニル基またはナフチル基であり;Eは、独立に、CN、SO2R3、C(O)R3、およびNO2からなる群から選択される電子求引性基であり;およびR3は、独立に、1〜16個の炭素原子を有するアルキル基、シクロアルキル基、またはアルカリール基であるか、または、各R3は、各R3が結合している原子と一緒になって5員環または6員環を形成するのに必要な原子を表し;Xは、NまたはCR1であり;R4は、H、CH3、NHR2、NHC(O)R2、またはNR2であり;Yは、OまたはSであり;nは、0または1であり(但し、YがSであるとき、XはNである);R5はR1であるか、または、R5およびR1は、R5およびR1を連結している2個の炭素原子と一緒になって、5員または6員の、炭素環式または複素環式の、非芳香族または芳香族環を形成するのに必要な原子を表す。
【0079】
その他の有用なロイコ染料としては、Leuco Crystal Violet(4,4’,4’’−メチリジントリス−(N,N−ジメチルアニリン))、Leuco Malachite Green(p,p’−ベンジリデンビス−(N,N−ジメチルアニリン))、構造式:
【化15】
を有する、Leuco Atacryl Orange−LGM(Color Index Basic Orange 21,Comp.No.48035(Fischerの塩基型化合物))、構造式:
【化16】
を有する、Leuco Atacryl Brilliant Red−4G(カラー Index Basic 赤14)、構造式:
【化17】
を有する、Leuco Atacryl Yellow−R(Color Index Basic Yellow 11,Comp.No.48055)、Leuco Ethyl Violet(4,4’,4’’−メチリジントリス−(N,N−ジエチルアニリン)、Leuco Victoria Blu−BGO(Color Index Basic Blue 728a,Comp.No.44040;4,4’−メチリジンビス−(N,N−ジメチルアニリン)−4−(N−エチル−1−ナフタルアミン))、およびLeuco Atlantic Fuchsine Crude(4,4’,4”−メチリジントリス−アニリン)などがあるが、その限りではない。
【0080】
多光子画像化可能組成物で有用な電子供与体化合物は、電子を電子励起状態の光増感剤に供与することができる、(光増感剤そのもの以外の)化合物である。電子供与体化合物は、ゼロより大きく且つp−ジメトキシベンゼンと同じかそれより小さい酸化ポテンシャルを有することが好ましい。好ましくは、酸化ポテンシャルは、標準飽和甘汞電極(「S.C.E.」)に対して、約0.3〜1Vであることが好ましい。
【0081】
電子供与体化合物は、反応種に溶解することも好ましく、ある程度、貯蔵安定性を考慮して選択される(上述の通り)。適する供与体は、一般に、所望の波長の光に曝露したとき、光反応性組成物の反応速度または画像密度を高めることができる。
【0082】
陽イオン性反応種と一緒に使用する場合、電子供与体化合物が、かなり塩基性のものであれば、陽イオン反応に悪影響を及ぼす可能性があることを、当業者は理解するであろう(たとえば、米国特許第6,025,406号の論考を参照)。
【0083】
一般に、特定の光増感剤および電子受容体と共に使用するのに適した電子供与体化合物は、3成分の酸化ポテンシャルおよび還元ポテンシャルを比較することによって選択できる(たとえば、米国特許第4,859,572号(Faridら)に記載の通り)。このようなポテンシャルは、実験的に(たとえば、R.J.Cox,Photographic Sensitivity,Chapter 15,Academic Press(1973)に記載の方法で)測定することができるか、または、N.L.Weinburg,Ed.,Technique of Electroorganic Synthesis Part II Techniques of Chemistry,Vol.V(1975),およびC.K.Mann and K.K.Barnes,Electrochemical Reactions in Nonaqueous Systems(1970)等の参考文献から得ることができる。このポテンシャルは、相対的エネルギー関係を表し、以下の方式で使用して、電子供与体化合物選択をうまく処理することができる。
【0084】
光増感剤が電子励起状態にあるとき、光増感剤の最高被占分子軌道(HOMO)にある電子は、より高いエネルギーレベル(すなわち、光増感剤の最低空軌道(LUMO))に引き上げられており、また、空位は、最初に占拠していた分子軌道に取り残される。ある一定の相対的エネルギー関係が満たされると、電子受容体は、より高いエネルギー軌道から電子を受け取ることができ、電子供与体化合物は、電子を供与して、最初に占拠されていた軌道におけ空位を満たすことができる。
【0085】
電子受容体の還元ポテンシャルが、光増感剤の還元ポテンシャルより陰性が低い(または陽性画高い)場合、光増感剤のより高いエネルギー軌道にある電子は、光増感剤から、電子受容体の最低空軌道(LUMO)に容易に移行するが、これは、発熱プロセスを表すためである。このプロセスが、むしろ僅かに吸熱性であっても(すなわち、光増感剤の還元ポテンシャルが、電子受容体の還元ポテンシャルより最高0.1ボルト陰性であっても)、環境温活性化は、このような小さいバリヤーに、容易に打ち勝つことができる。
【0086】
類似した方式で、電子供与体化合物の酸化ポテンシャルが、光増感剤の酸化ポテンシャルより陽性が低い(または陰性が高い)場合、電子供与体化合物のHOMOから、光増感剤の軌道空位に移動している電子は、より高いポテンシャルから低いポテンシャルに移動しており、これは、やはり発熱プロセスを表す。このプロセスが、僅かに吸熱性であっても(すなわち、光増感剤の酸化ポテンシャルが、電子供与体化合物の酸化ポテンシャルより最高0.1ボルト陽性であっても)、環境温活性化は、このような小さいバリヤーに、容易に打ち勝つことができる。
【0087】
光増感剤の還元ポテンシャルが、電子受容体の還元ポテンシャルより最高0.1ボルト陰性であるか、または、光増感剤の酸化ポテンシャルが、電子供与体化合物の酸化ポテンシャルより最高0.1ボルト陽性である、僅かに吸熱性の反応は、電子受容体または電子供与体化合物が、励起状態にある光増感剤と最初に反応するかどうかとは関係なく、あらゆる場合に起こる。電子受容体または電子供与体化合物が、励起状態にある光増感剤と反応するとき、反応は、発熱性であるかまたは僅かに吸熱性にすぎないことが好ましい。電子受容体または電子供与体化合物が、光増感剤イオンラジカルと反応するとき、発熱反応がさらに好ましいが、よりいっそう吸熱性の反応が、多くの場合に起こると予想される。従って、光増感剤の還元ポテンシャルは、反応を助ける電子受容体の還元ポテンシャルより最高0.2ボルト(またはそれより多い)陰性であるか、または、光増感剤の酸化ポテンシャルは、最高0.2ボルト(またはそれより多い)、反応を助ける電子供与体化合物の酸化ポテンシャルより陽性である。
【0088】
適する電子供与体化合物としては、たとえば、D.F.Eatonにより、Advances in Photochemistry,B.Voman et al.編、第13巻、427−488ページ、John Wiley and Sons,New York(1986)に;米国特許第6,025,406号、および米国特許第5,545,676号に記載のものなどがある。このような電子供与体化合物としては、アミン類(トリエタノールアミン、ヒドラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、トリフェニルアミン(およびそのトリフェニルホスフィン類縁体およびトリフェニルアルシン類縁体を含む)、アミノアルデヒド類、およびアミノシラン類)、アミド類(ホスホラミド類を含む)エーテル類(チオエーテル類を含む)、尿素(チオ尿素類を含む)、スルフィン酸類およびそれらの塩、フェロシアン化物の塩類、アスコルビン酸およびその塩類、ジチオカルバミン酸およびその塩類、キサントゲン酸の塩類、エチレンジアミンテトラ酢酸の塩類、(アルキル)n(アリール)mボレート(n+m=4)の塩類(テトラアルキルアンモニウム塩が好ましい)、SnR4化合物(ここで、各Rは、独立に、選択される。アルキル基、アラルキル(特に、ベンジル)基、アリール基、およびアルカリール基)(たとえば、n−C3H7Sn(CH3)3、(アリル)Sn(CH3)3、および(ベンジル)Sn(n−C3H7)3等の化合物)、フェロセン等々、およびそれらの混合物等の、様々な有機金属化合物がある。電子供与体化合物は、未置換であってもよく、1つ以上の非妨害置換基で置換されていてもよい。特に好ましい電子供与体化合物は、電子供与体原子(たとえば、窒素、酸素、リン、またはイオウ原子)および電子供与体原子に対してα位の炭素またはケイ素原子に結合した除去可能な水素原子を含む。
【0089】
好ましいアミン電子供与体化合物としては、アルキルアミン類、アリールアミン類、アルカリールアミン類およびアラルキルアミン類(たとえば、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、トリエタノールアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、2,4−ジメチルアニリン、2,3−ジメチルアニリン、o−、m−およびp−トルイジン、ベンジルアミン、アミノピリジン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,3−プロパンジアミン、N,N’−ジエチル−2−ブテン−1,4−ジアミン、N,N’−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、ピペラジン、4,4’−トリメチレンジピペリジン、4,4’−エチレンジピペリジン、p−N,N−ジメチル−アミノフェンエタノールおよびp−N−ジメチルアミノベンゾニトリル);アミノアルデヒド類(たとえば、p−N,N−ジメチルアミノベンズアルデヒド、p−N,N−ジエチルアミノベンズアルデヒド、9−ジュロリジンカルボキシアルデヒド、および4−モリホルノベンズアルデヒド);およびアミノシラン類(たとえば、トリメチルシリルモルホリン、トリメチルシリルピペリジン、ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルシラン、トリス(ジメチルアミノ)メチルシラン、N,N−ジエチルアミノトリメチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)フェニルシラン、トリス(メチルシリル)アミン、トリス(ジメチルシリル)アミン、ビス(ジメチルシリル)アミン、N,N−ビス(ジメチルシリル)アニリン、N−フェニル−N−ジメチルシリルアニリン、およびN,N−ジメチル−N−ジメチルシリルアミン);およびそれらの混合物などがある。三級芳香族アルキルアミン類、特に、芳香族環上に少なくとも1個の電子求引基を有するものは、特に良好な貯蔵安定性を提供することが確認されている。良好な貯蔵安定性は、室温で固体であるアミン類を使用しても、得られている。1つ以上のジュロリジニル部分を含むアミンを使用して、良好な写真スピードも得られている。
【0090】
好ましいアミド電子供与体化合物としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−メチル−N−フェニルアセトアミド、ヘキサメチルホスホラミド、ヘキサエチルホスホラミド、ヘキサプロピルホスホラミド、トリモリホルノホスフィンオキシド、トリピペリジノホスフィンオキシド、およびそれらの混合物などがある。
【0091】
好ましいアルキルアリールボレート塩としては、
Ar3B−(n−C4H9)N+(C2H5)4
Ar3B−(n−C4H9)N+(CH3)4
Ar3B−(n−C4H9)N+(n−C4H9)4
Ar3B−(n−C4H9)Li+
Ar3B−(n−C4H9)N+(C6H13)4
Ar3B−−(C4H9)N+(CH3)3(CH2)2CO2(CH2)2CH3
Ar3B−−(C4H9)N+(CH3)3(CH2)2OCO(CH2)2CH3
Ar3B−−(sec−C4H9)N+(CH3)3(CH2)2CO2(CH2)2CH3
Ar3B−−(sec−C4H9)N+(C6H13)4
Ar3B−−(C4H9)N+(C8H17)4
Ar3B−−(C4H9)N+(CH3)4
(p−CH3O−C6H4)3B−(n−C4H9)N+(n−C4H9)4
Ar3B−−(C4H9)N+(CH3)3(CH2)2OH
ArB−(n−C4H9)3N+(CH3)4
ArB−(C2H5)3N+(CH3)4
Ar2B−(n−C4H9)2N+(CH3)4
Ar3B−(C4H9)N+(C4H9)4
Ar4B−N+(C4H9)4
ArB−(CH3)3N+(CH3)4
(n−C4H9)4B−N+(CH3)4
Ar3B−(C4H9)P+(C4H9)4
(式中、Arは、フェニル、ナフチル、置換(好ましくは、フルオロ置換)フェニル、置換ナフチル、および縮合芳香族環より大きい数を有する類似した基、ならびにテトラメチルアンモニウムn−ブチルトリフェニルボレートおよびテトラブチルアンモニウムn−ヘキシル−トリス(3−フルオロフェニル)ボレート(CGI437およびCGI746として、Ciba Specialty Chemicals Corporationから入手可能)、およびそれらの混合物などがある。
【0092】
適するエーテル電子供与体化合物としては、4,4’−ジメトキシビフェニル、1,2,4−トリメトキシベンゼン、1,2,4,5−テトラメトキシベンゼン、等々、およびそれらの混合物などがある。適する尿素電子供与体化合物としては、N,N’−ジメチル尿素、N,N−ジメチル尿素、N,N’−ジフェニル尿素、テトラメチルチオ尿素、テトラエチルチオ尿素、テトラ−n−ブチルチオ尿素、N,N−ジ−n−ブチルチオ尿素、N,N’−ジ−n−ブチルチオ尿素、N,N−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジエチルチオ尿素等々、およびそれらの混合物などがある。
【0093】
フリーラジカル誘導性反応に好ましい電子供与体化合としては、1つ以上のジュロリジニル部分を含むアミン類、アルキルアリールボレート塩類、および芳香族スルフィン酸の塩類などがある。しかし、このような反応の場合、必要に応じて(たとえば、光反応性組成物の貯蔵安定性を改良するため、または、解像度、コントラスト、および相反性を改変するために)、電子供与体化合物を省いてもよい。酸誘導性反応に好ましい電子供与体化合物としては、4−ジメチルアミノ安息香酸、エチル4−ジメチルアミノベンゾエート、3−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾイン、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンゾニトリル、4−ジメチルアミノフェネチルアルコール、および1,2,4−トリメトキシベンゼンなどがある。
【0094】
画像化可能組成物で使用される染料種、多光子光増感剤、電子供与体化合物、および電子受容体は、上述の方法または当技術分野で周知の他の方法で調製することができ、その多くが市販されている。「安全光」条件で、任意の順序および配合方式を使用して(任意に、攪拌しながらまたはかき混ぜながら)、構成成分を配合してもよいが、時には(貯蔵寿命および熱安定性の観点から)、電子受容体を最後に(且つ、他成分の溶解を促進するために、任意に使用される加熱ステップ後に)加えることが好ましいこともある。溶剤が、感知できるほど本組成物の構成成分と反応しないように選択されるのであれば、必要に応じて溶剤を使用してもよい。適する溶剤としては、たとえば、アセトン、ジクロロメタン、およびアセトニトリルなどがある。時には、反応種自身が、他成分の溶剤の役割を果たすこともある。
【0095】
多光子画像化可能組成物の構成成分は、光化学的に有効な量(上述の通り)で存在する。一般に、本組成物は、固形分の総重量を(すなわち、溶剤以外の構成成分の総量重量)基準にして、約0.01重量%〜約10重量%(好ましくは、約0.1%〜約5%;さらに好ましくは、約0.2%〜約2%)の1つ以上の光増感剤と;最高約10重量%まで(好ましくは、約0.1%〜約10%;さらに好ましくは、約0.1%〜約5%)の1つ以上の電子供与体化合物と;約0.1%〜約10重量%(好ましくは、約0.1%〜約5%)の1つ以上の電子受容体と、を含んでもよい。ロイコ染料は、一般に、光感受性層の総重量の少なくとも約0.01重量%(好ましくは、少なくとも約0.3重量%;さらに好ましくは、少なくとも約1重量%;最も好ましくは、少なくとも約2重量%〜10重量%以上)のレベルで存在してもよい。
【0096】
助剤が、多光子感光性光活性系の構成成分によるエネルギー吸収を妨害しない限り、所望の最終用途に応じて、多種多様な助剤が多光子画像化可能組成物中に含まれてもよい。適する助剤としては、溶剤、希釈剤、樹脂、結合剤、可塑剤、顔料、染料、(組成物の総重量を基準にして約10重量%〜90重量%という、好ましい量の)無機または有機の強化用または伸長用フィラー、チキソトロピー剤、指示薬、阻害剤、安定剤、紫外吸収剤、医薬品(たとえば、浸出性フッ化物)等々などがある。このような助剤の量およびタイプ、およびそれらを、本組成物に加える方式は、当業者によく知られている。
【0097】
たとえば、粘度を調節し、フィルム形成特性を与えるために、本組成物に、非反応性ポリマー結合剤を含むことは、本発明の範囲内である。このようなポリマー結合剤は、一般に、反応種と相溶であるように選択される。たとえば、反応種に使用されるものと同一の溶剤に溶解し、且つ反応種の反応経過に悪影響を及ぼす恐れがある官能基を含まない、ポリマー結合剤を使用することができる。結合剤は、所望のフィルム形成特性および溶液流動学を達成するのに適した分子量(たとえば、約5,000〜1,000,000ダルトン;好ましくは、約10,000〜500,000ダルトン;さらに好ましくは、約15,000〜250,000ダルトンの分子量)のものであってもよい。適するポリマー結合剤としては、たとえば、ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレン)−コ−(アクリロニトリル)、セルロースアセテートブチレート(CAB)等々がある。一般に、ポリマー結合剤は、多光子画像化可能組成物の総重量を基準にして、少なくとも約50%〜約99.8%のレベルで存在する。
【0098】
本発明は、フィルム、コンポジット、または層状構造を提供するための、有機基材および無機基材上の感光性コーティングおよびオーバーコートであってもよい。好ましい基材は、一般に、一様性を有する光反応性組成物の層を作製できるほど十分に平らである。コーティングが望ましくない用途では、光反応性組成物は、バルクの形で露光してもよい。
【0099】
このようにして得られた光活性な組成物を、必要に応じて、露光前に、当業者に周知の様々な塗布方法のいずれかで基材上に塗布してもよい。コーティングおよびオーバーコートは、バー、ナイフ、リバースロール、刻み付きロール、スピンコーティング等の当技術分野で周知の方法で、または浸漬、吹付け、刷毛、カーテンコーティング等々によって、塗布することができる。コーティング厚さは、好ましくは約1μmより厚く、且つ約50μm未満であり;さらに好ましくは、25μm未満であり;最も好ましくは、10μm未満である。
【0100】
本方法は、多光子画像化可能組成物で被覆された少なくとも2層を含む、多層感光性コンポジットを作製するステップを含む。好ましくは、このコンポジット構造は3〜4層を含み、1層は、少なくとも1つのシアン染料または染料前駆物質を含み、第2層は、少なくとも1つのマゼンタ染料または前駆物質を含み、第3層は、少なくとも1つの黄色染料または染料前駆物質を含む。少なくとも1つの黒色染料または染料前駆物質を含む第4層が含まれてもよい。少なくとも1つの紫外光吸収種が、コンポジット構造の層の1つに含まれてもよい。
【0101】
コンポジット構造は、染料または染料前駆物質を含有する層の少なくとも2層の間に、さらなる不活性な層を有してもよい。適する不活性な層は、層間の染料または染料前駆物質の拡散を妨害するのを助け、また、たとえば、ポリ(ビニルアルコール)でできたもの等の、ポリマー層を含む。さらに、本構造物は、1つ以上の保護層を含んでもよい。
【0102】
本発明は、グラフィックアート、ビジュアルアート、カラープルーフ、ディスプレーアプリケーション等々に有用と思われる。ディスプレーアプリケーションの場合、本発明を使用して、ディスプレー構成部分またはディスプレー装置を作製することができる。
【0103】
たとえば、多光子技術は、カラーフィルター、または透過型ディスプレー(液体結晶ディスプレーは、その例である)発光型ディスプレー(プラズマディスプレーパネル、および無機および有機発光ダイオードが、その例である)、または反射ディスプレー、またはそれらの組み合わせを含むがその限りではない、フラットパネルディスプレーの製造に有用と思われる。カラーフィルターにおけるカラー要素の形状は、長方形、正方形または三角形等の、単純な幾何学体であってもよい。あるいは、カラーフィルターの配置は、カラー要素を縞として作製してもよい場合もある。カラーフィルターアレイに関する、もう1つの一般的な配置は、カラー要素が対角線状に並ぶように、1列になっているカラー要素が、第2列の要素1個によって、また、第3列の要素2個によって、置きかえられるときである。
【0104】
カラー要素の寸法は、5〜1000μmの範囲であってもよい。さらに一般的には、この寸法は、およそ50〜300μm程度である。これらの寸法は、写真平版技術およびレーザー画像化技術で容易に作り出される。一部の特殊な用途では、要素の寸法は、5μm未満の場合もある。
【0105】
カラーフィルターの形成に使用されるカラーは、一般に、加法的原色、すなわち、赤色、緑色、および青色である。これらの各原色は、高い色純度および透過率を有し、且つ、合わせたとき、適切なホワイトバランスを有することが好ましい。カラーフィルターは、Commission International de l’Eclairage(CIE)色度図によって表示される、全国テレビジョン規格委員会(National Television Standards Committee(NTSC))標準色に近い色度を示す赤色、緑色、および青色のスペクトル特性を有することが好ましい。赤色、緑色、および青色は、フィルターには最も一般的な色であるが、専門用途には、他の色の組み合わせが使用される場合もある。一列になった反復配列が、赤色:緑色:青色の場合もある。他の用途では、一列になった反復配列は、赤:緑色:緑色:青である。
【0106】
本発明の目的および利点を、以下の実施例でさらに説明するが、その具体的な材料および量、ならびに他の条件および詳細が、本発明を不当に制限すると考えてはならない。
【0107】
実施例
調製例1:多光子光増感剤の合成
1,4−ビス(ブロモメチル)−2,5−ジメトキシベンゼンと亜リン酸トリエチルとの反応:
文献の手順(Syper et al,Tetrahedron,39,781−792,1983)に従って、1,4−ビス(ブロモメチル)−2,5−ジメトキシベンゼンを調製した。1,4−ビス(ブロモメチル)−2,5−ジメトキシベンゼン(253g、0.78mol)1000ml丸底フラスコに入れた。亜リン酸トリエチル(300g、2.10mol)を加え、この反応混合物を、窒素雰囲気で、48時間、攪拌しながら加熱して、勢いよく還流させた。この反応混合物を冷却し、Kugelrohr装置を使用して、真空下で、余分の亜リン酸トリエチルを除去した。0.1mmHgで100℃に加熱するとすぐに、透き通った油が生じた。冷却すると、所望の生成物が凝固し、次のステップですぐに使用するのに適していた。この生成物の1H NMRスペクトルは、所望の生成物と一致していた。トルエンからの再結晶で、無色の針晶が得られた。
【0108】
1,4−ビス−[4−(ジフェニルアミノ)スチリル]−2,5−(ジメトキシ)ベンゼンの合成:
1000ml丸底フラスコに、目盛り付き滴下漏斗およびマグネティックスターラーを取り付けた。このフラスコに上記反応で調製した生成物(19.8g、45.2mmol)およびN,N−ジフェニルアミノ−p−ベンズアルデヒド(25g、91.5mmol、Fluka Chemical Corp.,Milwaukee,WIから入手可能)を入れた。このフラスコに窒素を吹きかけ、隔膜で密閉した。テトラヒドロフラン無水物(750ml)をカニューレでフラスコに入れ、全ての固体を溶解した。滴下漏斗にカリウム−tert−ブトキシド(125ml、THF中1.0M)を入れた。フラスコ内の溶液を攪拌し、30分の間に、カリウム−tert−ブトキシド溶液をフラスコの内容物に加えた。次いで、この溶液を環境温度で一晩攪拌した。次いで、水(500ml)を加えることによって、この反応を止めた。攪拌を続け、約30分後、極めて蛍光性の黄色固体がフラスコ内に形成された。この固体を濾過によって単離し、風乾し、次いで、トルエン(450ml)から再結晶した。所望の生成物が蛍光性針晶として得られた(24.7g、収率81%)。この生成物の1H NMRスペクトルは、提示された構造と一致していた。
【0109】
実施例2:マルチカラー画像化用溶液の調製および塗布方法
3種の溶液を調製した。
【0110】
第1の溶液(A)は、テトラヒドロフラン4g、ヒドロキシシアンロイコ染料250mg、ビス−[4−(ジフェニルアミノ)スチリル]−1,4−(ジメトキシ)ベンゼン25mg、ジアリーリドニウムヘキサフルオロアンチモネート(SR1012,Sartomer)25mg、および硝酸マグネシウム6水和物(Aldrich)75mgを含んでいた。ヒドロキシシアンロイコ染料(4−{[3,7−ビス(ジエチルアミノ)−10H−フェノキサジン−N−10−イル]カルボニル}−2,6−ジ−tert−ブチルフェノールは、米国特許第4,775,754号の実施例1に従って調製した。
【0111】
第2の溶液(B)は、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート(SR1012,Sartomer)75mg、ビス−[4−(ジフェニルアミノ)スチリル]−1,4−(ジメトキシ)ベンゼン25mg、およびピラゾリノン染料(光漂白可能なマゼンタ染料)12.5mgを含んでいた。ピラゾリノン染料((4Z)−4−{[4−(ジエチルアミノ)フェニル]イミノ}−5−メチル−2−フェニル−2,4−ジヒドロ−3H−ピラゾール−3−オン)は、実施例13bとして、米国特許第5,665,522号、21段、26行目に記載の通りに調製した。
【0112】
第3の溶液(C)は、セルロースアセテートブチレート(CAB−531,Eastman Chemical,Kingsport,TN)12gおよび1,2−ジクロロエタン(Aldrich)75gを含んでいた。溶液(A)および(B)のそれぞれに、溶液(C)4gを加えた。溶液(AC)および(BC)のそれぞれを、スピンコーティングで、顕微鏡用スライドおよび顕微鏡用カバーグラスに塗布して、60℃で乾燥させ、およそ5μmの厚さの乾いたコーティングを得た。
【0113】
実施例3:染料アレイ実験
マゼンタ染料(溶液BCから)のコーティングを有するスライドを、一連の光源列に露光した。光源は、波長800nm、パルス幅100fs、パルス反復速度80MHz、光線直径およそ2mmで作動する、ダイオード・ポンプド・Ti:サファイアレーザー(Spectra−Physics)であった。光学縦列は、低散乱反射鏡、光エネルギーを変えるための光減衰器、および光をサンプル中に集めるための40X顕微鏡対物レンズ(開口数0.65)を含んでいた。6mWの平均電力を使用して、スライドを空中で露光し、コンピュータ制御3軸並進ステージ(New England Affiliated Technologies,Inc,Lawrence,MA)を使用して、対物レンズを基準にして、このスライドを平行移動させた。それぞれの、連続したラインを5μmでオフセットし、走査速度は、28μm/sで開始して、1.4倍増加した。最高1240μm/sまでの全走査速度で、ラインが確認された。
【0114】
実施例4:多層構造物の1層における画像化
マゼンタ染料で被覆した顕微鏡スライドカバーグラスを、シアン染料で被覆した顕微鏡用スライドと接触させて重ね合せ、テープで結合させた。およそ0.8mmのスペーサーを、顕微鏡スライドの一端の下に置き、マゼンタ含有層を上面にして、この積層構造物を並進ステージに載せた。マゼンタコーティングのみに焦点がとどまるように、並進ステージの面に平行な200ラインで(すなわち、積層構造の面まで傾斜して)、並進速度215μm/秒、ライン長さ10mm、ライン間2.5μm、平均光強度6mWで、顕微鏡対物レンズから集めた光線を走査した。ラインの画像が、漂白されたラインとして、マゼンタバックグラウンド中に確認され、シアン画像はなかった。
【0115】
実施例5:多層構造物の1層における画像化
実施例4に記載の手順に従って、サンプルを作製した。実施例4に記載の装置およびパラメータを使用し、ヒドロキシシアンロイコ染料を含むコーティングに焦点をとどめて、同様の露光を行った。ラインの画像は、シアンラインとして確認され、マゼンタ層の漂白はなかった。
【0116】
実施例6:多層構造物における2色画像化
実施例4に記載の手順に従って、サンプルを作製した。実施例4に記載の装置およびパラメータを使用し10mmのラインにおける中間の、ロイコヒドロキシシアン含有コーティングとマゼンタ−含有コーティングの間の界面に焦点をとどめて、同様の露光を行った。ラインの画像は、一端ではシアン、他端では、マゼンタバックグラウンド中に無色のラインとして確認された。
【0117】
本発明の多数実施形態を説明してきた。しかし、本発明の精神および範囲から逸脱せずに、様々な修飾を行えることが理解されるであろう。従って、他の実施形態は、クレームの範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多光子画像化可能組成物を用いた画像化システムの概略図である。
Claims (26)
- 多層画像化可能物品であって、前記物品が、多光子画像化可能組成物を含む少なくとも2層を含み、前記組成物が、
染料および染料前駆物質の少なくとも1つと、
多光子感光性光活性系と、
を含み、前記光活性系が、
少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤と、
少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用して染料活性化種に変わることができる電子受容体と、
任意に、電子供与体と、
を含む、多層画像化可能物品。 - 前記物品が、シアン染料およびシアン染料前駆物質の少なくとも1つを含む少なくとも1層と、マゼンタ染料およびマゼンタ染料前駆物質の少なくとも1つを含む少なくとも1層と、黄色染料および黄色染料前駆物質の少なくとも1つを含む少なくとも1層と、を含む、請求項1に記載の物品。
- 少なくとも1つの黒色染料または黒色染料前駆物質を含む少なくとも1層をさらに含む、請求項2に記載の物品。
- 少なくとも1層が、少なくとも1つの紫外光吸収剤をさらに含む、請求項1に記載の物品。
- 前記物品が、染料または染料前駆物質を含む層の少なくとも2つの間に、少なくとも1つの不活性層をさらに含む、請求項1に記載の物品。
- (a)多層画像化可能物品を提供するステップであって、前記物品の少なくとも2層が、
染料または染料前駆物質の少なくとも1つと、
少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤と、少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用して染料活性化種に変わることができる電子受容体と、任意に、電子供与体を含む、多光子感光性光活性系と、
を含むステップと、
(b)少なくとも1層を画像化して、光活性系を活性化し、マルチカラー画像を形成するステップと、
を含む、マルチカラー画像を作成する方法。 - 各層が逐次的に照射される、請求項6に記載の方法。
- 前記画像が陽画像である、請求項6に記載の方法。
- 多光子画像化可能組成物であって、前記組成物が、少なくとも2光子を同時に吸収することができる少なくとも1つの多光子増感剤;少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用して染料活性化種に変わることができる電子受容体;染料および染料前駆物質の少なくとも1つ;および、任意に、電子供与体を含む、多光子画像化可能組成物。
- 前記組成物が、ポリマー結合剤をさらに含む、請求項9に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記ポリマー結合剤が、ポリスチレン、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(スチレン)−コ−(アクリロニトリル)、セルロースアセテートブチレート、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項10に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記ポリマー結合剤が、前記組成物の50〜99重量%を構成する、請求項9に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記組成物が、少なくとも1つの電子供与体化合物をさらに含む、請求項9に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記電子供与体化合物が、1つ以上のジュロリジニル部分を含むアミン類、アルキルアリールボレート塩類、および芳香族スルフィン酸、4−ジメチルアミノ安息香酸、エチル4−ジメチルアミノベンゾエート、3−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノベンゾイン、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド、4−ジメチルアミノベンゾニトリル、4−ジメチルアミノフェネチルアルコール、および1,2,4−トリメトキシベンゼンの塩類、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項13に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記少なくとも1つの電子受容体化合物が、少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用して酸を生成する、請求項1に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記電子受容体化合物が、少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用してフリーラジカルを生成する、請求項14に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記電子受容体化合物が、アリールヨードニウム塩類、クロロメチル化トリアジン類、スルホニウム塩類、およびジアゾニウム塩類からなる群から選択される、請求項14に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記染料前駆物質種が、ロイコ染料を含む、請求項13に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記ロイコ染料が、キノン染料、チアジン染料、オキサジン染料、フェナジン染料、トリアリールメタン染料、フェノキシイミダゾール染料、ピリミジントリオン染料、マロンベンジリジン染料、マロンアナリン染料、インドアニリン染料、ピラゾリノン染料、ケタジン染料、アルダジン染料、フタライド染料、およびフルオラン染料からなる群から選択される、請求項18に記載の多光子画像化可能組成物。
- 前記組成物が、少なくとも1つの紫外光吸収剤をさらに含む、請求項13に記載の多光子画像化可能組成物。
- (a)少なくとも1つの光源および少なくとも1つ光学要素を含む露光システムと、
(b)多光子画像化可能組成物を含む少なくとも2層であって、前記画像化可能組成物が、染料および染料前駆物質の少なくとも1つと、多光子感光性光活性系とを含み、前記光活性系が、
少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤と、
少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用して染料活性化種に変わることができる電子受容体と、
任意に、電子供与体と、
を含む、2層を有する多層画像化可能物品と
を含む、多光子画像化システム。 - 前記物品が、シアン染料およびシアン染料前駆物質の少なくとも1つを含む少なくとも1層、マゼンタ染料およびマゼンタ染料前駆物質の少なくとも1つを含む少なくとも1層、および黄色染料および黄色染料前駆物質の少なくとも1つを含む少なくとも1層を含む、請求項21に記載のシステム。
- 少なくとも1層が、少なくとも1つの黒色染料または黒色染料前駆物質を含む、請求項21に記載のシステム。
- 少なくとも1層が、少なくとも1つの紫外光吸収剤をさらに含む、請求項21に記載のシステム。
- 多層画像化可能物品を提供するステップであって、前記物品が、多光子画像化可能組成物を含む少なくとも2層を含み、前記画像化可能組成物が、染料および染料前駆物質の少なくとも1つおよび多光子感光性光活性系を含み、前記光活性系が、
少なくとも2光子を同時に吸収することができる多光子増感剤と、
少なくとも2光子の吸収に続いて多光子増感剤と相互に作用して染料活性化種に変わることができる電子受容体と、
任意に、電子供与体と、
を含む、ステップを含む、マルチカラープルーフを作製する方法。 - 前記物品が、ディスプレー成分およびディスプレー装置の少なくとも1つである、請求項1に記載の物品。
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