JP2004503644A - 透明な及び着色可能なエラストマー組成物 - Google Patents
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Abstract
透明な及び着色可能なエラストマー組成物が提供される。透明なエラストマー組成物は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、又は天然ゴムのようなゴムと同時加硫することができる。着色可能なゴム組成物は、自動車のタイヤ中において補強部材として機能するのに十分な特性を有する。好ましくは、透明な及び着色可能な両エラストマー組成物は、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマー、シリカ、及びカップリング剤を含む。
Description
【0001】
発明の分野
本発明は、透明な及び着色可能なエラストマー組成物に関し、より特定すると、補強の用途において用いることができる透明でかつ着色可能なエラストマー組成物に関する。
【0002】
発明の背景
ゴム組成物は、トレッド及びサイドウォールのようなタイヤ成分、ホース、ベルト、履物類成分、振動絶縁装置、及びブラダーを含む、様々な用途において使用されている。これらの用途の各々において使用される特定のゴム組成物は、それらの物理的特性において広範に変わり得るが、1つの属性、即ち、それらの色は同じままである。ほとんどのゴム組成物は黒である。さらに、ほとんどのゴム組成物は、熱、光、オゾン等のために、最終的には変色する。このことは、タイヤのトレッド及びサイドウォールのような、ストレスが多く、過酷な要求がされる用途において使用されるゴムについては、特にそうである。
【0003】
この分野における従業者は、ほとんどのゴムが黒い主な理由として、補強充填剤である「カーボンブラック」の存在を、指摘するだろう。これは正しいが、カーボンブラックが唯一の要因ではない。実際に、広範囲のその他の充填剤、硬化剤、劣化防止剤、油、及びゴムそれら自体が全て着色することが本質的に不可能な暗色になり得る。このことは、カーボンブラックがシリカ充填剤で置換された組成物において明らかであり、そのゴムは依然として変色する。例えば、欧州特許第0 682 071号は、シリカで補強されたタイヤトレッドであって、芳香族プロセス油、カップリング剤、劣化防止剤、及び硫黄硬化剤系の存在のために、依然として色が暗色であるタイヤトレッドを開示している。実際に、ゴム組成物中に存在するどれほど多くの成分を、着色可能な組成物を生成するように変えるべきであるかは不明である。
【0004】
当然、いくつかの着色可能な及び透明なエラストマー組成物は存在する。例えば、透明なEPDMエラストマーは入手可能である。しかし、これらのエラストマーは、他のゴムと同時加硫しない。多くのゴムの用途は、幾つかのタイプのゴムを組合わせて単一の物品(即ち、タイヤ)を形成することを含むので、これらのEPDMエラストマーはそれらの有用性が制限される。
【0005】
タイヤ上の白色のサイドウォールは着色可能なゴムの1形態である。この白色は、カーボンブラックの代わりに、シリカ、クレー、タルク、及び炭酸塩のような充填剤を用い、そして白色顔料として二酸化チタンを添加することによって得られる。しかし、白色は代償をともなう。これらの充填剤はカーボンブラックよりももろく、タイヤを補強しない弱いゴム組成物をもたらす。従って、白色のサイドウォールに使用されるゴムもそれらの有用性が制限される。
【0006】
発明の概要
本発明は、改良された透明な及び着色可能なエラストマー組成物を提供する。透明なエラストマー組成物は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム又は天然ゴムのようなゴムと同時加硫させることができる。着色可能なゴム組成物は、自動車のタイヤにおいて補強部材として機能するのに十分な特性を有する。好ましくは、透明な及び着色可能な両エラストマー組成物は、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマー、シリカ、及びカップリング剤を含む。
【0007】
本発明のエラストマー組成物は、様々な用途において、特に、空気タイヤ成分、ホース、ベルト、ソリッドタイヤ、履物類成分、グラフィックアート用途用のローラー、振動絶縁装置、薬剤装置(pharmaceutical devices)、接着剤、シーラント、保護塗膜、及び液体保持及び硬化の目的のためのブラダーにおいて有用である。
【0008】
発明の詳細な記載
本発明の1つの態様において、透明な特性を示すエラストマー組成物が製造される。本明細書中において使用される、「透明な」という用語は、エラストマー組成物の後ろに置かれた物体の視覚的確認が行なわれ得るような、実質的な散乱を伴わない光の透過として定義される。透明性の程度は、接触透明性(contact transparency)から完全透明性(complete transparency)まで変化し得る。
【0009】
本発明の透明なエラストマー組成物はカーボンブラックを含まない。この組成物の透明な特徴は、部分的に、可視光の波長より小さい充填剤を使用することによって得られる。シリカが充填剤として好ましいが、クレー、タルク、及び他の鉱物充填剤のような他の非黒色充填剤を使用することができる。さらに、最終組成物の残りの成分は、それらがエラストマーの透明な性質を妨げないという基準に基づいて選択される。
【0010】
本発明の透明なエラストマー組成物は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム又は天然ゴムと同時加硫させることができる。それらは、好ましくは、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマーを含む。好ましくは、C4〜C7イソオレフィンは、イソブチレンである。さらに、p−アルキルスチレンは、好ましくは、p−メチルスチレンである。最も好ましくは、コポリマーは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。
【0011】
好ましい態様において、本発明の透明なエラストマー組成物は、ゴム100部当り、10〜100部の、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマー、10〜100部のシリカ、及びシリカの重量に基づいて0〜20重量%のカップリング剤を含む。さらに、これらのエラストマー組成物は、接触透明性を示す。好ましくは、透明なエラストマー組成物は、又、ゴム100部当り、10〜90部のポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、又はそれらのブレンドを含む。より好ましくは、透明なエラストマー組成物は、ゴム100部当り、30〜80部のポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、又はそれらのブレンドを含む。
【0012】
本発明の透明なエラストマー組成物中において用いられるコポリマーは、好ましくは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。さらに、このターポリマーは、好ましくは、本発明の透明なエラストマー組成物のゴム100部当り、20〜100部を構成する。より好ましくは、このターポリマーは、本発明の透明なエラストマー組成物のゴム100部当り、30〜80部を構成する。
【0013】
本発明の透明なエラストマー組成物中において使用されるシリカは、好ましくは沈降シリカである。又、沈降シリカは、好ましくは、透明なエラストマー組成物の30〜80部を構成する。より好ましくは40〜70部を構成する。本発明の透明なエラストマー組成物中で用いられるカップリング剤は、好ましくは有機シランカップリング剤である。好ましくは、有機シランカップリング剤は、透明なエラストマー組成物のシリカの重量に基づいて2〜15重量%を構成する。より好ましくは、5〜10重量%を構成する。
【0014】
本発明の透明なエラストマーは、透明なタイヤサイドウォール、透明なタイヤトレッド、透明な履物、ブラダー、靴底の領域において有用性を有する。
【0015】
本発明のもう1つの態様において、着色可能なエラストマーブレンドが製造される。本明細書中において使用される「着色可能な」という用語は、ベースエラストマー組成物が様々な着色された組成物を与えるように着色される能力として定義される。これらの組成物は典型的にはカーボンブラックを含まない。
【0016】
本発明の着色可能なゴム組成物は、自動車のタイヤ中において補強部材として機能するのに十分な特性を有する。好ましくは、それらが、自動車タイヤトレッドとして機能するのに十分な特性を有する。本発明の着色可能なゴム組成物は、好ましくは、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマーを含む。より好ましくは、コポリマーは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。
【0017】
好ましい態様において、本発明の着色可能なゴム組成物は、ゴム100部当り、10〜100部の、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマー、10〜100部のシリカ、及びシリカの重量に基づいて0〜20重量%のカップリング剤を含有する。さらに、本発明の着色可能なゴム組成物は、好ましくは、ゴム100部当り、10〜90部の天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ネオプレン、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム又はそれらのブレンドを含む。より好ましくは、着色可能なゴム組成物は、ゴム100部当り、30〜80部の天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ネオプレン、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム又はそれらのブレンドを含む。
【0018】
本発明の着色可能なゴム組成物中において用いられるコポリマーは、好ましくは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。さらに、このターポリマーは、好ましくは、着色可能なゴム組成物のゴム100部当り、20〜100部を構成する。より好ましくは、このターポリマーは、着色可能なゴム組成物のゴム100部当り、30〜80部を構成する。
【0019】
本発明の着色可能なゴム組成物中において使用されるシリカは、好ましくは沈降シリカである。又、沈降シリカは、好ましくは着色可能なゴム組成物の30〜80部を構成する。より好ましくは40〜70部を構成する。本発明の着色可能なゴム組成物において用いられるカップリング剤は、好ましくは有機シランカップリング剤である。好ましくは、有機シランカップリング剤は、着色可能なゴム組成物のシリカの重量に基づいて2〜15重量%を構成する。より好ましくは3〜10重量%を構成する。
【0020】
本発明の着色可能なゴム配合物は、現在の性能要件を満足することができる着色されたエラストマー生成物を製造するのに有用である。これらの着色可能な配合物は、カーボンブラック充填剤を、ヒュームドシリカ又は沈降シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化珪素、及び酸化亜鉛のような、しかし、これらに限定されるものではない、非汚染性鉱物充填剤で置き換えることによって製造された。鉱物充填剤は、ポリマー系を補強しなければならず、そして着色が効果的であることを妨げてはならない。さらに、着色可能な配合物の残りの成分は、それらがエラストマーの着色可能な性質を妨げないという基準に基づいて選択された。本発明の硬化された着色可能な配合物は、現在の黒く着色されたタイヤトレッドの性能要求を満足する同じ動的及び物理的特性を依然として有する。
【0021】
上述したように、透明な及び着色可能なエラストマー組成物の全ての成分は、それらが組成物の透明性及び/又は着色適性を妨げないように注意深く選択されなければならない。例えば、エラストマー、充填剤、加工助剤、劣化防止剤、及び硬化剤は、エラストマー組成物の生成中に組成物を変色させてはならない。さらに、それらの成分は、光(UVを含む)、熱、酸素、オゾン、及び歪への暴露の結果として、エラストマー組成物を変色させてはならない。
【0022】
本発明の充填剤は、任意のサイズ及び典型的には範囲でよく、例えば、タイヤ工業においては、約0.0001乃至約100ミクロンでよい。本明細書中において用いられるとき、シリカは、未処理の、沈降シリカ、結晶性シリカ、コロイドシリカ、珪酸アルミニウム又は珪酸カルシウム、ヒュームドシリカ等を含む、溶液法、高温法等の方法で処理され、そしてある表面積を有する、任意の種類又は粒度のシリカ又は他の珪酸誘導体、又は珪酸を意味する。
【0023】
1つ以上のカップリング剤を本発明のエラストマー組成物中において使用するのが好ましい。より好ましくは、カップリング剤は二官能性有機シラン架橋剤である。「有機シラン架橋剤」とは、当業者にとって公知の任意のシランがカップリングされた充填剤及び/又は架橋活性剤及び/又はシラン補強剤を意味し、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ−プロピルトリエトキシシラン(Witcoによって「A1100」として市販されている)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等、及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。好ましい態様において、有機シラン架橋剤は、ビス(3(トリエトキシシリル)プロピル)−テトラスルファン(Degussaによって「Si69」として市販されている)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(Degussaによって「Si189」として市販されている)及び3−チオシアナトプロピル−トリエトキシシラン(Degussaによって「Si264」として市販されている)から成る群から選ばれる。より好ましくは、ビス(3(トリエトキシシリル)プロピル)−テトラスルファンが用いられる。
【0024】
本発明の、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマーは、又、C4〜C7イソオレフィン、p−アルキルスチレン、及びハロゲン化p−アルキルスチレンのターポリマーも包含する。p−アルキルスチレンとハロゲン化のパーセンテージは広範に変わり得る。異なる用途は、劇的に異なる配合を必要とし得る。一般的に、本発明のコポリマーは、2重量%〜20重量%のp−アルキルスチレン(好ましくはp−メチルスチレン)を有する。さらに、本発明のコポリマーは、0.20モル%〜2.0モル%のブロモメチルスチレンのようなハロゲン化化合物を有する。
【0025】
好ましくは低水準の臭素及び/又はp−アルキルスチレンを使用する。好ましい態様において、p−アルキルスチレン(好ましくはp−メチルスチレン)はコポリマーの5重量%〜10重量%を構成する。より好ましくは、p−アルキルスチレンはコポリマーの約5重量%である。もう1つの好ましい態様において、ブロモメチルスチレンのようなハロゲン化化合物は、コポリマーの0.40モル%〜3.0モル%を構成する。より好ましくは、ハロゲン化化合物はコポリマーの0.50モル%〜1.25モル%を構成する。最も好ましくは、ハロゲン化化合物はコポリマーの約0.75モル%である。
【0026】
本発明に従って製造される組成物は、有効量の変色されない及び変色を起こさない加工助剤、顔料、促進剤、架橋及び硬化材、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、充填剤、及び増量油の存在が望ましい場合にはナフテン系、芳香族系、又はパラフィン系エキステンダー油のような、ゴム配合物中において慣習的に使用される他の成分及び添加剤も含むことができる。加工助剤には、可塑剤、粘着付与剤、エキステンダー、化学コンディショナー、均質化剤、及びしゃく解剤、例えば、メルカプタン、石油及び加硫された植物油、ワックス、樹脂、ロジン、及び類似物が含まれるが、これらに限定されない。促進剤には、アミン類、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、チウラム類、スルフェンアミド類、スルフェンイミド類、チオカルバメート類、キサントゲン酸塩類、及び類似物が含まれる。架橋及び硬化剤には、硫黄、酸化亜鉛、及び脂肪酸が含まれる。ペルオキシド硬化系も使用できる。充填剤は、シリカ及びクレーのような鉱物充填剤を含む。
【0027】
本発明は、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマー、シリカ、及び任意に1つ以上のカップリング剤を含む改良されたエラストマー組成物を提供する。これらの組成物は、改良された耐摩耗性、低減された切傷成長、改良された付着性、低減された発熱性、及び「ランフラット」タイヤ及び輸送用乗り物のエンジンマウントにおいて経験されるもののような厳しい発熱条件中の機械的特性の保持を含む改良された特性を示す。実質的にイソオレフィン(イソブチレン)主鎖エラストマーは、自己制御性の発熱性を付与するという点において重要な要素である。低い温度において、これらのエラストマーは、熱の生成における機械的エネルギーを散逸させる高い減衰挙動を示す。しかし、エラストマーは温度が上昇するにつれて、減衰挙動は減少し、エラストマーの挙動はより弾性的になり散逸性が小さくなる。
【0028】
一般的に、ポリマーブレンド、例えば、タイヤを製造するために使用されるもの、は架橋される。加硫されたゴム配合物の物理的特性、性能特性、及び耐久性が、加硫反応中に形成された架橋の数(架橋密度)及びタイプに直接的に関係することは知られている。(例えば、The Post Vulcanization Stabilization for NR 、 W.F. Helt、 B.H. To及びW.W. Paris、 Rubber World、 August 1991、18−23頁を参照のこと。これは引用によって本明細書中に組み入れられている。)一般に、ポリマーブレンドは、硬化剤分子、例えば、硫黄、金属酸化物(即ち、酸化亜鉛)、有機金属化合物、ラジカル開始剤等を添加し、その後加熱することによって架橋され得る。この方法は、促進させることができ、そしてエラストマーブレンドの加硫にしばしば使用される。天然ゴムの促進された加硫の機構は、硬化剤、促進剤、活性剤、及びポリマーの間の複雑な相互作用を含む。理想的には、利用可能な硬化剤の全てが、2つのポリマー鎖を結合してポリマーマトリックスの全体的な強さを強化する有効な架橋の形成において消費される。多数の硬化剤が本技術分野において公知であり、以下のものを含むが、それらに限定されるものではない:酸化亜鉛、ステアリン酸、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、4,4’−ジチオジモルホリン(DTDM)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、ベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオ硫酸二ナトリウム塩二水和物(FlexsysによってDURALINK HTSとして市販されている)、2−(モルホリノチオ)ベンゾチアゾール(MBS又はMOR)、90%のMORと10%のMBTSのブレンド(MOR90)、及びN−オキシジエチレンチオカルバミル−N−オキシジエチレンスルホンアミド(OTOS)2−エチルへキサン酸亜鉛(ZEH)。さらに、様々な加硫系が本技術分野において知られている。(例えば、Formulation Design and Curing Characteristics of NBR Mixes for Seals 、 Rubber World、 September 1993、25−30頁を参照のこと。これは引用によって本明細書中に組み入れられている。)
【0029】
物質は、単一工程又は複数段階において、当業者に公知の従来の手段によって混合される。例えば、本発明のエラストマーは単一工程において処理することができる。好ましい態様においては、シリカ及びシランは、酸化亜鉛及び他の硬化活性剤及び促進剤とは異なる段階で添加される。より好ましい態様において、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、及び加工物質は、シリカ及びシランがゴムと共に処理された後の段階において添加され、そして酸化亜鉛は配合物のモジュラスを最大にするために最終の段階において添加される。従って、2〜3の(又はそれより多い)の段階の処理順序が好ましい。追加の段階は、充填剤及びプロセス油の漸増的添加を含み得る。
【0030】
産業上の有用性
本発明のエラストマー組成物は透明なだけではなく、他のゴムと同時加硫することができる。これは、公知の透明なエラストマーに関する用途以外の広範な様々な用途において使用できる透明なエラストマーをもたらす。例えば、本発明の透明なエラストマー組成物はタイヤにおいて使用することができる。
【0031】
本発明の着色可能なエラストマー組成物は、公知の着色可能なエラストマーに対して、改良されたヒステリシス特性、牽引性(traction)、熱安定性、及びエージングの特性の保持を示す。これは、自動車のタイヤ中の補強部材として機能するのに十分な特性を有する着色可能なゴム組成物をもたらす。この着色可能なゴムは、製造業者が、改良された製品外観を有するタイヤを製造することを可能にする。
【0032】
本発明のエラストマー組成物は、様々な用途において、特に、空気タイヤ成分、ホース、ベルト、ソリッドタイヤ、履物類成分、グラフィックアート用途用のローラー、振動絶縁装置、薬剤装置、接着剤、シーラント、保護コーティング、及び流体保持及び硬化目的のためのブラダーにおいて有用である。
【0033】
実施例
実施例1
透明なエラストマーを製造するために実験を行なった。様々な臭素化水準、コモノマー含有率、及び分子量のEXXPROTMエラストマー(エクソン・ケミカル・カンパニー(Exxon Chemical Company)から市販されている、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマー)のマスターバッチを調製した。これらのコポリマーは、表1に示す特性を有していた。他の成分、それらの相当する商品名を表8に記載する。
【0034】
試験組成物を配合して、表2に示すマスターバッチ成分及び硬化添加剤をブレンドした。FLEXONTM785はナフテン系石油である。DIAK #1は、Du Pont/Dow elastomersから入手可能な、ヘキサメチレンジアミンカーボネートである。DPGは、ジフェニルグアニジンである。
【0035】
試験組成物(A〜F)を、硬化特性、硬度、及び引張強さに関して試験した。結果を表3に表す。試料はすべて接触透明性を示していた。
【0036】
実施例2
光のスルー・プット(透明性の尺度)を最大にし、そして色を最小化又は調節するために、Minolta CR−100 ChromaMeterを使用して、硬化された配合物の明度(L*)、赤−緑(a*)及び黄−青(b*)色度を定量的に測定した。これらの硬化されたゴム配合物を通して印刷物を読む能力も、配合物中の成分の接触透明性の主観的な評価として使用した。配合物の硬化、物理的特性及び色特性における影響に関して、様々な成分の統計的に設計された実験、及び統計での変量解析(ANOVA)を行なった。
【0037】
統計的に異なるp−メチルスチレン及びブロモメチルスチレン濃度を有するEXXPROTMエラストマーの8種の配合物を、沈降シリカ及び酸化亜鉛/ステアリン酸亜鉛硬化系のみを使用して調製された単純な配合物中において評価した。臭素及び/又はp−メチルスチレンの低濃度は、低いが負ではないa*及びb*値を伴って、最も高いL*値を提供することが確立された。表4を参照のこと。EXXPROTM MDX89−1(5重量%pMS、0.75モル%Br)は最も高いL*及び最も低いa*及びb*値を与えた。
【0038】
実施例3
他の硫黄加硫されたタイヤ配合物との同時硬化において有用であると考えられる10種の硬化剤のタイプをスクリーニングした。許容可能な硬化剤は、酸化亜鉛/ステアリン酸;酸化亜鉛/ステアリン酸亜鉛;ヘキサメチレン−1,6−ビス(チオ硫酸)二ナトリウム塩二水和物(FlexsysによってDURALINKTM HTSとして市販されている)/ステアリン酸亜鉛;DURALINKTM HTS/酸化亜鉛;及び1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン(FlexsysによってPERKALINKTM 900として市販されている)/ステアリン酸亜鉛であった。なぜなら、それらの使用は、ほぼ無色から黄色又はベージュ色の透明な配合物を与えたからである。ブチルチメート(butyl zimate)/ステアリン酸亜鉛は、透明な、明るい茶色の配合物を与えた。CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)の使用はベージュ色の配合物を与え、アミルフェニルジスルフィドポリマー(18.5〜21%硫黄)(Elf Atochem North AmericaによってVULTACTM 5として市販されている)は灰色の配合物を与え、そしてA1100は茶色の配合物を与え、印刷物を読む能力に基づいて、どれも視覚的に透明ではなかった。
【0039】
実施例4
EXXPROTMMDX89−1をエラストマーとして使用し、DURALINKTM HTS/ステアリン酸亜鉛を硬化系として使用して、水性酸性化法(aqueous acidification process)によって製造された沈降シリカをスクリーニングした。ほぼ同じCTAB表面積(約170m2/g)を有する沈降シリカに関して、より高い塩含有率を有する沈降シリカの使用は、黄色の透明な配合物を与えたより低い塩含有率の沈降シリカと比較して、茶色の透明な配合物(Rhone PoulencからのZeosilTM 1165MP)を与えたことが観察された。酸としてCO2/塩化水素を使用して製造された沈降シリカ(PPGからのHi−SilTM 243LD)の使用は、硫酸を使用して製造されたもの(J. M. HuberからのZEOPOLTM 8745)よりも望ましい。なぜなら、前者はよりかすかに黄色の透明配合物を与えたからである。より大きい表面積の使用で、低い塩含有率の沈降シリカ(PPGからのHi−SilTM 195G)の使用は、それが、接触透明性のより大きい配合物、及び改良された硬化された配合物の物理的特性を与えることが判明したので、より望ましい。本質的に塩を含有しないシリカを生成する気相凝縮法(gas phase condensation process)によって製造された表面積の大きいヒュームドシリカ(CabotからのCab−O−Sil M5)の使用は、光学的特性に関して望ましい。
【0040】
実施例5
透明な硬化されたEXXPROTM配合物を、充填剤として沈降シリカ及びヒュームドシリカを使用し、そして硫黄硬化系を使用して、cis−ポリイソプレン及び/又はcis−ポリブタジエンとのブレンド中で製造した。全ての硬化された配合物は接触透明性であったが、特定の成分に応じて黄色から茶色の色を有し、様々なゴムの用途において使用するのに適切な物理的特性を有する配合物を生成した。実施例を表5に示す。
【0041】
実施例6
着色可能なタイヤトレッド用の配合物を調製した。表6を参照のこと。この配合物は標準的タイヤトレッド配合物とは幾つかの点で異なる。例えば、硬化された配合物の動的及び物理的特性を改良するために、EXXPROTMポリマーが、同重量の溶液重合されたSBRの代わりに使用される。また、Si69が、より一般的なX50S(これはN330カーボンブラック上に担持された50重量%Si69である)の代わりにシランカップリング剤として使用される。さらに、オゾン亀裂防止剤は、トレッド組成物を汚すか又は変色させ得るので、使用されない。配合物の着色適性は、二酸化チタンを非補強性ではあるが白色顔料として使用することによって、さらに改善することができる。
【0042】
実施例7
EXXPROTMエラストマーの粘弾性的性質は、0℃で測定された硬化された配合物の損失弾性率(G”)又はタンジェントデルタ値を増加させる。図1を参照のこと。この動的値は、タイヤ上のトレッド配合物の濡れ牽引性(wet traction)性能を予測するのに有用な実験室試験である。より高い値が望ましい。実験装置中において60℃で測定されたタンジェントデルタ値は、EXXPROTMエラストマーを使用したとき、減少し、このことはより低い発熱値を示す。これは、タイヤの転がり抵抗を予測するものである。より低い値が望ましい。60℃で測定された複素弾性率(G*)は、タイヤ上のトレッド配合物の乾燥ハンドリング、又はコーナリング、特性の実験室的な予測値として使用される。より高速度に等級付けされたタイヤ(即ち、H−、V−、Z−等級)が望ましい場合、より高い値が必要とされる。EXXPROTMエラストマーを使用する場合のこれらの利点の大きさは、ブレンド系中で使用される特定のポリマーにも依存する。EXXPROTMエラストマーの添加は、これらの動的特性の1つ以上を改善する。表7を参照のこと。
【0043】
本発明を説明する目的のために特定の代表的な態様及び詳細をこれまで示してきたが、添付の特許請求の範囲中に定義されている発明の範囲から逸脱することなく、本明細書中に開示されている方法及び生成物において様々な変更を行ない得ることは当業者には明らかであろう。
【0044】
すべての優先権証明書をそのような組み込みが許容されるすべての区域のために引用により完全に組み込む。さらに、試験操作を含む、本明細書に引用されたすべての文献を、そのような組み込みが許容されるすべての区域のために引用により完全に組み込む。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例7において製造されたポリマー生成物についてのTanΔと温度の関係をグラフ的に表したものである。
発明の分野
本発明は、透明な及び着色可能なエラストマー組成物に関し、より特定すると、補強の用途において用いることができる透明でかつ着色可能なエラストマー組成物に関する。
【0002】
発明の背景
ゴム組成物は、トレッド及びサイドウォールのようなタイヤ成分、ホース、ベルト、履物類成分、振動絶縁装置、及びブラダーを含む、様々な用途において使用されている。これらの用途の各々において使用される特定のゴム組成物は、それらの物理的特性において広範に変わり得るが、1つの属性、即ち、それらの色は同じままである。ほとんどのゴム組成物は黒である。さらに、ほとんどのゴム組成物は、熱、光、オゾン等のために、最終的には変色する。このことは、タイヤのトレッド及びサイドウォールのような、ストレスが多く、過酷な要求がされる用途において使用されるゴムについては、特にそうである。
【0003】
この分野における従業者は、ほとんどのゴムが黒い主な理由として、補強充填剤である「カーボンブラック」の存在を、指摘するだろう。これは正しいが、カーボンブラックが唯一の要因ではない。実際に、広範囲のその他の充填剤、硬化剤、劣化防止剤、油、及びゴムそれら自体が全て着色することが本質的に不可能な暗色になり得る。このことは、カーボンブラックがシリカ充填剤で置換された組成物において明らかであり、そのゴムは依然として変色する。例えば、欧州特許第0 682 071号は、シリカで補強されたタイヤトレッドであって、芳香族プロセス油、カップリング剤、劣化防止剤、及び硫黄硬化剤系の存在のために、依然として色が暗色であるタイヤトレッドを開示している。実際に、ゴム組成物中に存在するどれほど多くの成分を、着色可能な組成物を生成するように変えるべきであるかは不明である。
【0004】
当然、いくつかの着色可能な及び透明なエラストマー組成物は存在する。例えば、透明なEPDMエラストマーは入手可能である。しかし、これらのエラストマーは、他のゴムと同時加硫しない。多くのゴムの用途は、幾つかのタイプのゴムを組合わせて単一の物品(即ち、タイヤ)を形成することを含むので、これらのEPDMエラストマーはそれらの有用性が制限される。
【0005】
タイヤ上の白色のサイドウォールは着色可能なゴムの1形態である。この白色は、カーボンブラックの代わりに、シリカ、クレー、タルク、及び炭酸塩のような充填剤を用い、そして白色顔料として二酸化チタンを添加することによって得られる。しかし、白色は代償をともなう。これらの充填剤はカーボンブラックよりももろく、タイヤを補強しない弱いゴム組成物をもたらす。従って、白色のサイドウォールに使用されるゴムもそれらの有用性が制限される。
【0006】
発明の概要
本発明は、改良された透明な及び着色可能なエラストマー組成物を提供する。透明なエラストマー組成物は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム又は天然ゴムのようなゴムと同時加硫させることができる。着色可能なゴム組成物は、自動車のタイヤにおいて補強部材として機能するのに十分な特性を有する。好ましくは、透明な及び着色可能な両エラストマー組成物は、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマー、シリカ、及びカップリング剤を含む。
【0007】
本発明のエラストマー組成物は、様々な用途において、特に、空気タイヤ成分、ホース、ベルト、ソリッドタイヤ、履物類成分、グラフィックアート用途用のローラー、振動絶縁装置、薬剤装置(pharmaceutical devices)、接着剤、シーラント、保護塗膜、及び液体保持及び硬化の目的のためのブラダーにおいて有用である。
【0008】
発明の詳細な記載
本発明の1つの態様において、透明な特性を示すエラストマー組成物が製造される。本明細書中において使用される、「透明な」という用語は、エラストマー組成物の後ろに置かれた物体の視覚的確認が行なわれ得るような、実質的な散乱を伴わない光の透過として定義される。透明性の程度は、接触透明性(contact transparency)から完全透明性(complete transparency)まで変化し得る。
【0009】
本発明の透明なエラストマー組成物はカーボンブラックを含まない。この組成物の透明な特徴は、部分的に、可視光の波長より小さい充填剤を使用することによって得られる。シリカが充填剤として好ましいが、クレー、タルク、及び他の鉱物充填剤のような他の非黒色充填剤を使用することができる。さらに、最終組成物の残りの成分は、それらがエラストマーの透明な性質を妨げないという基準に基づいて選択される。
【0010】
本発明の透明なエラストマー組成物は、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム又は天然ゴムと同時加硫させることができる。それらは、好ましくは、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマーを含む。好ましくは、C4〜C7イソオレフィンは、イソブチレンである。さらに、p−アルキルスチレンは、好ましくは、p−メチルスチレンである。最も好ましくは、コポリマーは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。
【0011】
好ましい態様において、本発明の透明なエラストマー組成物は、ゴム100部当り、10〜100部の、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマー、10〜100部のシリカ、及びシリカの重量に基づいて0〜20重量%のカップリング剤を含む。さらに、これらのエラストマー組成物は、接触透明性を示す。好ましくは、透明なエラストマー組成物は、又、ゴム100部当り、10〜90部のポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、又はそれらのブレンドを含む。より好ましくは、透明なエラストマー組成物は、ゴム100部当り、30〜80部のポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンジエンゴム、又はそれらのブレンドを含む。
【0012】
本発明の透明なエラストマー組成物中において用いられるコポリマーは、好ましくは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。さらに、このターポリマーは、好ましくは、本発明の透明なエラストマー組成物のゴム100部当り、20〜100部を構成する。より好ましくは、このターポリマーは、本発明の透明なエラストマー組成物のゴム100部当り、30〜80部を構成する。
【0013】
本発明の透明なエラストマー組成物中において使用されるシリカは、好ましくは沈降シリカである。又、沈降シリカは、好ましくは、透明なエラストマー組成物の30〜80部を構成する。より好ましくは40〜70部を構成する。本発明の透明なエラストマー組成物中で用いられるカップリング剤は、好ましくは有機シランカップリング剤である。好ましくは、有機シランカップリング剤は、透明なエラストマー組成物のシリカの重量に基づいて2〜15重量%を構成する。より好ましくは、5〜10重量%を構成する。
【0014】
本発明の透明なエラストマーは、透明なタイヤサイドウォール、透明なタイヤトレッド、透明な履物、ブラダー、靴底の領域において有用性を有する。
【0015】
本発明のもう1つの態様において、着色可能なエラストマーブレンドが製造される。本明細書中において使用される「着色可能な」という用語は、ベースエラストマー組成物が様々な着色された組成物を与えるように着色される能力として定義される。これらの組成物は典型的にはカーボンブラックを含まない。
【0016】
本発明の着色可能なゴム組成物は、自動車のタイヤ中において補強部材として機能するのに十分な特性を有する。好ましくは、それらが、自動車タイヤトレッドとして機能するのに十分な特性を有する。本発明の着色可能なゴム組成物は、好ましくは、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマーを含む。より好ましくは、コポリマーは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。
【0017】
好ましい態様において、本発明の着色可能なゴム組成物は、ゴム100部当り、10〜100部の、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマー、10〜100部のシリカ、及びシリカの重量に基づいて0〜20重量%のカップリング剤を含有する。さらに、本発明の着色可能なゴム組成物は、好ましくは、ゴム100部当り、10〜90部の天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ネオプレン、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム又はそれらのブレンドを含む。より好ましくは、着色可能なゴム組成物は、ゴム100部当り、30〜80部の天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、ネオプレン、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム又はそれらのブレンドを含む。
【0018】
本発明の着色可能なゴム組成物中において用いられるコポリマーは、好ましくは、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである。さらに、このターポリマーは、好ましくは、着色可能なゴム組成物のゴム100部当り、20〜100部を構成する。より好ましくは、このターポリマーは、着色可能なゴム組成物のゴム100部当り、30〜80部を構成する。
【0019】
本発明の着色可能なゴム組成物中において使用されるシリカは、好ましくは沈降シリカである。又、沈降シリカは、好ましくは着色可能なゴム組成物の30〜80部を構成する。より好ましくは40〜70部を構成する。本発明の着色可能なゴム組成物において用いられるカップリング剤は、好ましくは有機シランカップリング剤である。好ましくは、有機シランカップリング剤は、着色可能なゴム組成物のシリカの重量に基づいて2〜15重量%を構成する。より好ましくは3〜10重量%を構成する。
【0020】
本発明の着色可能なゴム配合物は、現在の性能要件を満足することができる着色されたエラストマー生成物を製造するのに有用である。これらの着色可能な配合物は、カーボンブラック充填剤を、ヒュームドシリカ又は沈降シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタニウム、酸化珪素、及び酸化亜鉛のような、しかし、これらに限定されるものではない、非汚染性鉱物充填剤で置き換えることによって製造された。鉱物充填剤は、ポリマー系を補強しなければならず、そして着色が効果的であることを妨げてはならない。さらに、着色可能な配合物の残りの成分は、それらがエラストマーの着色可能な性質を妨げないという基準に基づいて選択された。本発明の硬化された着色可能な配合物は、現在の黒く着色されたタイヤトレッドの性能要求を満足する同じ動的及び物理的特性を依然として有する。
【0021】
上述したように、透明な及び着色可能なエラストマー組成物の全ての成分は、それらが組成物の透明性及び/又は着色適性を妨げないように注意深く選択されなければならない。例えば、エラストマー、充填剤、加工助剤、劣化防止剤、及び硬化剤は、エラストマー組成物の生成中に組成物を変色させてはならない。さらに、それらの成分は、光(UVを含む)、熱、酸素、オゾン、及び歪への暴露の結果として、エラストマー組成物を変色させてはならない。
【0022】
本発明の充填剤は、任意のサイズ及び典型的には範囲でよく、例えば、タイヤ工業においては、約0.0001乃至約100ミクロンでよい。本明細書中において用いられるとき、シリカは、未処理の、沈降シリカ、結晶性シリカ、コロイドシリカ、珪酸アルミニウム又は珪酸カルシウム、ヒュームドシリカ等を含む、溶液法、高温法等の方法で処理され、そしてある表面積を有する、任意の種類又は粒度のシリカ又は他の珪酸誘導体、又は珪酸を意味する。
【0023】
1つ以上のカップリング剤を本発明のエラストマー組成物中において使用するのが好ましい。より好ましくは、カップリング剤は二官能性有機シラン架橋剤である。「有機シラン架橋剤」とは、当業者にとって公知の任意のシランがカップリングされた充填剤及び/又は架橋活性剤及び/又はシラン補強剤を意味し、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス−(β−メトキシエトキシ)シラン、メタクリロイルプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノ−プロピルトリエトキシシラン(Witcoによって「A1100」として市販されている)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等、及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されない。好ましい態様において、有機シラン架橋剤は、ビス(3(トリエトキシシリル)プロピル)−テトラスルファン(Degussaによって「Si69」として市販されている)、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(Degussaによって「Si189」として市販されている)及び3−チオシアナトプロピル−トリエトキシシラン(Degussaによって「Si264」として市販されている)から成る群から選ばれる。より好ましくは、ビス(3(トリエトキシシリル)プロピル)−テトラスルファンが用いられる。
【0024】
本発明の、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマーは、又、C4〜C7イソオレフィン、p−アルキルスチレン、及びハロゲン化p−アルキルスチレンのターポリマーも包含する。p−アルキルスチレンとハロゲン化のパーセンテージは広範に変わり得る。異なる用途は、劇的に異なる配合を必要とし得る。一般的に、本発明のコポリマーは、2重量%〜20重量%のp−アルキルスチレン(好ましくはp−メチルスチレン)を有する。さらに、本発明のコポリマーは、0.20モル%〜2.0モル%のブロモメチルスチレンのようなハロゲン化化合物を有する。
【0025】
好ましくは低水準の臭素及び/又はp−アルキルスチレンを使用する。好ましい態様において、p−アルキルスチレン(好ましくはp−メチルスチレン)はコポリマーの5重量%〜10重量%を構成する。より好ましくは、p−アルキルスチレンはコポリマーの約5重量%である。もう1つの好ましい態様において、ブロモメチルスチレンのようなハロゲン化化合物は、コポリマーの0.40モル%〜3.0モル%を構成する。より好ましくは、ハロゲン化化合物はコポリマーの0.50モル%〜1.25モル%を構成する。最も好ましくは、ハロゲン化化合物はコポリマーの約0.75モル%である。
【0026】
本発明に従って製造される組成物は、有効量の変色されない及び変色を起こさない加工助剤、顔料、促進剤、架橋及び硬化材、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、充填剤、及び増量油の存在が望ましい場合にはナフテン系、芳香族系、又はパラフィン系エキステンダー油のような、ゴム配合物中において慣習的に使用される他の成分及び添加剤も含むことができる。加工助剤には、可塑剤、粘着付与剤、エキステンダー、化学コンディショナー、均質化剤、及びしゃく解剤、例えば、メルカプタン、石油及び加硫された植物油、ワックス、樹脂、ロジン、及び類似物が含まれるが、これらに限定されない。促進剤には、アミン類、グアニジン類、チオ尿素類、チアゾール類、チウラム類、スルフェンアミド類、スルフェンイミド類、チオカルバメート類、キサントゲン酸塩類、及び類似物が含まれる。架橋及び硬化剤には、硫黄、酸化亜鉛、及び脂肪酸が含まれる。ペルオキシド硬化系も使用できる。充填剤は、シリカ及びクレーのような鉱物充填剤を含む。
【0027】
本発明は、C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンのコポリマー、シリカ、及び任意に1つ以上のカップリング剤を含む改良されたエラストマー組成物を提供する。これらの組成物は、改良された耐摩耗性、低減された切傷成長、改良された付着性、低減された発熱性、及び「ランフラット」タイヤ及び輸送用乗り物のエンジンマウントにおいて経験されるもののような厳しい発熱条件中の機械的特性の保持を含む改良された特性を示す。実質的にイソオレフィン(イソブチレン)主鎖エラストマーは、自己制御性の発熱性を付与するという点において重要な要素である。低い温度において、これらのエラストマーは、熱の生成における機械的エネルギーを散逸させる高い減衰挙動を示す。しかし、エラストマーは温度が上昇するにつれて、減衰挙動は減少し、エラストマーの挙動はより弾性的になり散逸性が小さくなる。
【0028】
一般的に、ポリマーブレンド、例えば、タイヤを製造するために使用されるもの、は架橋される。加硫されたゴム配合物の物理的特性、性能特性、及び耐久性が、加硫反応中に形成された架橋の数(架橋密度)及びタイプに直接的に関係することは知られている。(例えば、The Post Vulcanization Stabilization for NR 、 W.F. Helt、 B.H. To及びW.W. Paris、 Rubber World、 August 1991、18−23頁を参照のこと。これは引用によって本明細書中に組み入れられている。)一般に、ポリマーブレンドは、硬化剤分子、例えば、硫黄、金属酸化物(即ち、酸化亜鉛)、有機金属化合物、ラジカル開始剤等を添加し、その後加熱することによって架橋され得る。この方法は、促進させることができ、そしてエラストマーブレンドの加硫にしばしば使用される。天然ゴムの促進された加硫の機構は、硬化剤、促進剤、活性剤、及びポリマーの間の複雑な相互作用を含む。理想的には、利用可能な硬化剤の全てが、2つのポリマー鎖を結合してポリマーマトリックスの全体的な強さを強化する有効な架橋の形成において消費される。多数の硬化剤が本技術分野において公知であり、以下のものを含むが、それらに限定されるものではない:酸化亜鉛、ステアリン酸、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、4,4’−ジチオジモルホリン(DTDM)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、ベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、ヘキサメチレン−1,6−ビスチオ硫酸二ナトリウム塩二水和物(FlexsysによってDURALINK HTSとして市販されている)、2−(モルホリノチオ)ベンゾチアゾール(MBS又はMOR)、90%のMORと10%のMBTSのブレンド(MOR90)、及びN−オキシジエチレンチオカルバミル−N−オキシジエチレンスルホンアミド(OTOS)2−エチルへキサン酸亜鉛(ZEH)。さらに、様々な加硫系が本技術分野において知られている。(例えば、Formulation Design and Curing Characteristics of NBR Mixes for Seals 、 Rubber World、 September 1993、25−30頁を参照のこと。これは引用によって本明細書中に組み入れられている。)
【0029】
物質は、単一工程又は複数段階において、当業者に公知の従来の手段によって混合される。例えば、本発明のエラストマーは単一工程において処理することができる。好ましい態様においては、シリカ及びシランは、酸化亜鉛及び他の硬化活性剤及び促進剤とは異なる段階で添加される。より好ましい態様において、酸化防止剤、オゾン亀裂防止剤、及び加工物質は、シリカ及びシランがゴムと共に処理された後の段階において添加され、そして酸化亜鉛は配合物のモジュラスを最大にするために最終の段階において添加される。従って、2〜3の(又はそれより多い)の段階の処理順序が好ましい。追加の段階は、充填剤及びプロセス油の漸増的添加を含み得る。
【0030】
産業上の有用性
本発明のエラストマー組成物は透明なだけではなく、他のゴムと同時加硫することができる。これは、公知の透明なエラストマーに関する用途以外の広範な様々な用途において使用できる透明なエラストマーをもたらす。例えば、本発明の透明なエラストマー組成物はタイヤにおいて使用することができる。
【0031】
本発明の着色可能なエラストマー組成物は、公知の着色可能なエラストマーに対して、改良されたヒステリシス特性、牽引性(traction)、熱安定性、及びエージングの特性の保持を示す。これは、自動車のタイヤ中の補強部材として機能するのに十分な特性を有する着色可能なゴム組成物をもたらす。この着色可能なゴムは、製造業者が、改良された製品外観を有するタイヤを製造することを可能にする。
【0032】
本発明のエラストマー組成物は、様々な用途において、特に、空気タイヤ成分、ホース、ベルト、ソリッドタイヤ、履物類成分、グラフィックアート用途用のローラー、振動絶縁装置、薬剤装置、接着剤、シーラント、保護コーティング、及び流体保持及び硬化目的のためのブラダーにおいて有用である。
【0033】
実施例
実施例1
透明なエラストマーを製造するために実験を行なった。様々な臭素化水準、コモノマー含有率、及び分子量のEXXPROTMエラストマー(エクソン・ケミカル・カンパニー(Exxon Chemical Company)から市販されている、イソブチレン、p−メチルスチレン、及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマー)のマスターバッチを調製した。これらのコポリマーは、表1に示す特性を有していた。他の成分、それらの相当する商品名を表8に記載する。
【0034】
試験組成物を配合して、表2に示すマスターバッチ成分及び硬化添加剤をブレンドした。FLEXONTM785はナフテン系石油である。DIAK #1は、Du Pont/Dow elastomersから入手可能な、ヘキサメチレンジアミンカーボネートである。DPGは、ジフェニルグアニジンである。
【0035】
試験組成物(A〜F)を、硬化特性、硬度、及び引張強さに関して試験した。結果を表3に表す。試料はすべて接触透明性を示していた。
【0036】
実施例2
光のスルー・プット(透明性の尺度)を最大にし、そして色を最小化又は調節するために、Minolta CR−100 ChromaMeterを使用して、硬化された配合物の明度(L*)、赤−緑(a*)及び黄−青(b*)色度を定量的に測定した。これらの硬化されたゴム配合物を通して印刷物を読む能力も、配合物中の成分の接触透明性の主観的な評価として使用した。配合物の硬化、物理的特性及び色特性における影響に関して、様々な成分の統計的に設計された実験、及び統計での変量解析(ANOVA)を行なった。
【0037】
統計的に異なるp−メチルスチレン及びブロモメチルスチレン濃度を有するEXXPROTMエラストマーの8種の配合物を、沈降シリカ及び酸化亜鉛/ステアリン酸亜鉛硬化系のみを使用して調製された単純な配合物中において評価した。臭素及び/又はp−メチルスチレンの低濃度は、低いが負ではないa*及びb*値を伴って、最も高いL*値を提供することが確立された。表4を参照のこと。EXXPROTM MDX89−1(5重量%pMS、0.75モル%Br)は最も高いL*及び最も低いa*及びb*値を与えた。
【0038】
実施例3
他の硫黄加硫されたタイヤ配合物との同時硬化において有用であると考えられる10種の硬化剤のタイプをスクリーニングした。許容可能な硬化剤は、酸化亜鉛/ステアリン酸;酸化亜鉛/ステアリン酸亜鉛;ヘキサメチレン−1,6−ビス(チオ硫酸)二ナトリウム塩二水和物(FlexsysによってDURALINKTM HTSとして市販されている)/ステアリン酸亜鉛;DURALINKTM HTS/酸化亜鉛;及び1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン(FlexsysによってPERKALINKTM 900として市販されている)/ステアリン酸亜鉛であった。なぜなら、それらの使用は、ほぼ無色から黄色又はベージュ色の透明な配合物を与えたからである。ブチルチメート(butyl zimate)/ステアリン酸亜鉛は、透明な、明るい茶色の配合物を与えた。CBS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)の使用はベージュ色の配合物を与え、アミルフェニルジスルフィドポリマー(18.5〜21%硫黄)(Elf Atochem North AmericaによってVULTACTM 5として市販されている)は灰色の配合物を与え、そしてA1100は茶色の配合物を与え、印刷物を読む能力に基づいて、どれも視覚的に透明ではなかった。
【0039】
実施例4
EXXPROTMMDX89−1をエラストマーとして使用し、DURALINKTM HTS/ステアリン酸亜鉛を硬化系として使用して、水性酸性化法(aqueous acidification process)によって製造された沈降シリカをスクリーニングした。ほぼ同じCTAB表面積(約170m2/g)を有する沈降シリカに関して、より高い塩含有率を有する沈降シリカの使用は、黄色の透明な配合物を与えたより低い塩含有率の沈降シリカと比較して、茶色の透明な配合物(Rhone PoulencからのZeosilTM 1165MP)を与えたことが観察された。酸としてCO2/塩化水素を使用して製造された沈降シリカ(PPGからのHi−SilTM 243LD)の使用は、硫酸を使用して製造されたもの(J. M. HuberからのZEOPOLTM 8745)よりも望ましい。なぜなら、前者はよりかすかに黄色の透明配合物を与えたからである。より大きい表面積の使用で、低い塩含有率の沈降シリカ(PPGからのHi−SilTM 195G)の使用は、それが、接触透明性のより大きい配合物、及び改良された硬化された配合物の物理的特性を与えることが判明したので、より望ましい。本質的に塩を含有しないシリカを生成する気相凝縮法(gas phase condensation process)によって製造された表面積の大きいヒュームドシリカ(CabotからのCab−O−Sil M5)の使用は、光学的特性に関して望ましい。
【0040】
実施例5
透明な硬化されたEXXPROTM配合物を、充填剤として沈降シリカ及びヒュームドシリカを使用し、そして硫黄硬化系を使用して、cis−ポリイソプレン及び/又はcis−ポリブタジエンとのブレンド中で製造した。全ての硬化された配合物は接触透明性であったが、特定の成分に応じて黄色から茶色の色を有し、様々なゴムの用途において使用するのに適切な物理的特性を有する配合物を生成した。実施例を表5に示す。
【0041】
実施例6
着色可能なタイヤトレッド用の配合物を調製した。表6を参照のこと。この配合物は標準的タイヤトレッド配合物とは幾つかの点で異なる。例えば、硬化された配合物の動的及び物理的特性を改良するために、EXXPROTMポリマーが、同重量の溶液重合されたSBRの代わりに使用される。また、Si69が、より一般的なX50S(これはN330カーボンブラック上に担持された50重量%Si69である)の代わりにシランカップリング剤として使用される。さらに、オゾン亀裂防止剤は、トレッド組成物を汚すか又は変色させ得るので、使用されない。配合物の着色適性は、二酸化チタンを非補強性ではあるが白色顔料として使用することによって、さらに改善することができる。
【0042】
実施例7
EXXPROTMエラストマーの粘弾性的性質は、0℃で測定された硬化された配合物の損失弾性率(G”)又はタンジェントデルタ値を増加させる。図1を参照のこと。この動的値は、タイヤ上のトレッド配合物の濡れ牽引性(wet traction)性能を予測するのに有用な実験室試験である。より高い値が望ましい。実験装置中において60℃で測定されたタンジェントデルタ値は、EXXPROTMエラストマーを使用したとき、減少し、このことはより低い発熱値を示す。これは、タイヤの転がり抵抗を予測するものである。より低い値が望ましい。60℃で測定された複素弾性率(G*)は、タイヤ上のトレッド配合物の乾燥ハンドリング、又はコーナリング、特性の実験室的な予測値として使用される。より高速度に等級付けされたタイヤ(即ち、H−、V−、Z−等級)が望ましい場合、より高い値が必要とされる。EXXPROTMエラストマーを使用する場合のこれらの利点の大きさは、ブレンド系中で使用される特定のポリマーにも依存する。EXXPROTMエラストマーの添加は、これらの動的特性の1つ以上を改善する。表7を参照のこと。
【0043】
本発明を説明する目的のために特定の代表的な態様及び詳細をこれまで示してきたが、添付の特許請求の範囲中に定義されている発明の範囲から逸脱することなく、本明細書中に開示されている方法及び生成物において様々な変更を行ない得ることは当業者には明らかであろう。
【0044】
すべての優先権証明書をそのような組み込みが許容されるすべての区域のために引用により完全に組み込む。さらに、試験操作を含む、本明細書に引用されたすべての文献を、そのような組み込みが許容されるすべての区域のために引用により完全に組み込む。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【表5】
【0050】
【表6】
【0051】
【表7】
【0052】
【表8】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例7において製造されたポリマー生成物についてのTanΔと温度の関係をグラフ的に表したものである。
Claims (6)
- C4〜C7イソオレフィンとp−アルキルスチレンの少なくとも1つのコポリマー、シリカ、カップリング剤、並びに天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレンーイソプレンゴム、スチレンーイソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム、ネオプレン、ポリクロロプレン、ブチルゴム、ニトリルゴム及びそれらのブレンドから成る群から選ばれる汎用ゴムを含有する着色可能なゴム組成物。
- 汎用ゴムが、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレンーイソプレンゴム、スチレンーイソプレン−ブタジエンゴム、イソプレン−ブタジエンゴム及びそれらのブレンドから成る群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
- 汎用ゴムが、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴムから成る群から選ばれる、請求項1に記載の組成物。
- カップリング剤が有機シランカップリング剤である、請求項1に記載の組成物。
- 有機シランカップリング剤がビス(3−(トリエトキシシリル)−プロピル)−テトラスルファン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−チオシアナトプロピル−トリエトキシシラン及びそれらのブレンドから成る群から選ばれる、請求項4に記載の組成物。
- コポリマーが、イソブチレン、p−メチルスチレン及びブロモ−p−メチルスチレンのターポリマーである、請求項1に記載の組成物。
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