JP2004503492A - アルファ4−インテグリンアンタゴニスト含有の吸入用乾燥粉末状医薬製剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、吸入療法に好適な乾燥粉末状医薬製剤に関し、該医薬製剤は、粒子状(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物と、1つ以上の適切な添加剤とを含む。本製剤を収容している医薬パックおよび吸入装置と共に、炎症性疾患の治療に本製剤を使用する方法も記載されている。
Description
【0001】
本発明は、吸入式呼吸器障害治療用の乾燥粉末状製剤に関する。
【0002】
多数の医薬、特に喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)用の医薬が乾燥粉末吸入により投与されている。この薬物は目標とする器官に直接作用するので、非常に少ない量の活性成分を用いるだけでよく、これによって、全身性吸収の結果生じ得るいずれの副作用の可能性も最小限となる。粉末状製剤に対して現在利用可能な送達システムとしては乾燥粉末吸入器がある。
【0003】
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸は、α4β1およびα4β7インテグリン双方の新規なアンタゴニストであり、従って有効な抗炎症特性を有していることが国際特許出願PCT/EP99/10000に最近記載された。一方、炎症状態、特に喘息の治療に好適な乾燥粉末状製剤のニーズがある。
【0004】
乾燥粉末状吸入用製剤に対しては、特にその医薬物質の効力が非常に高い場合医薬のほんの少量だけが各投与で送達されることを確実なものとするため、添加剤(賦形剤)が特別に必要である。このような訳で、前記活性物質を希釈して高い計量精度が得られるようにすることが必要である。
【0005】
従って、本発明により、粒子状の(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物と、1つ以上の適切な添加剤とを含む、吸入療法に好適な乾燥粉末状医薬製剤を本発明者は提供する。
【0006】
好適な塩の例としては、生理学的に許容される塩であって、アルカリ金属塩(例えばカルシウム、ナトリウムおよびカリウムの塩)および(トリスヒドロキシメチル)アミノメタンとの塩が挙げられる。
【0007】
好ましくは、(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸はカリウム塩として存在する。
【0008】
また、(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸は遊離の酸として存在するのも好ましい。
【0009】
本発明で使用する添加剤は、空気経路による投与で使用された場合生理学的に許容されるものでなければならない。
【0010】
この要求を満足する添加剤は、モノサッカライド(例えばグルコースおよびアラビノース)、ジサッカライド(例えばラクトース、サッカロースおよびマルトース)、ポリサッカライド(例えばソルビトール、マンニトールおよびキシリトール)、塩(例えば塩化ナトリウムおよび炭酸カルシウム)、アミノ酸、ペプチド、ポリマー、脂質あるいはそれらの混合物から成る群から選択される。
【0011】
好ましくは、本添加剤はモノ−、ジ−またはポリ−サッカライドであり、その中でも、ジグルコシドであるラクトースおよびトレハロースの2つのうちの1つ、特にラクトースを用いるのが好ましい。
【0012】
好ましくは、本製剤は1用量当り(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物を0.1 mg〜10 mg、特に0.5 mg〜5 mg含有する。
【0013】
好ましくは、本製剤は1用量当り添加剤を0.1 mg〜25 mg、最も好ましくは1用量当り20 mg〜24.5 mgまたは7.5 mg〜12 mg含有する。
【0014】
このような添加剤の高比率が、この粉末状製剤の物性、特にその流動特性を基本的に決定する。一般的には、粉末が微粒子である場合はその流動特性は悪くなる。よい流動特性はよい計量精度の必須要件であるので、個々の容器に製剤済みの用量を充填する場合、例えば普通のカプセルマシンで粉末吸入用カプセルを製剤する場合、使用される添加剤は細か過ぎてはいけない。同様に、この粉末の粒子サイズは粗過ぎてもいけない。というのは、これは、乾燥粉末吸入器からの飛び出しや散乱状態を引き起すからである。
【0015】
場合によっては、本製剤に、コルチコステロイド(例えばプロピオン酸フルチカゾン)あるいは気管支拡張剤(例えばサルメテロールやアルブテロールあるいはそれらの塩)のような、吸入療法に好適なさらなる粒子状活性成分を組み込んでもよい。
【0016】
吸入投与用医薬は好ましくはその粒子径を制御されたものとする。気管支系への吸入に至適な粒子径は通常1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。20μmを越える径の粒子は一般に大きすぎて吸入されても微小気道に到達しない。
【0017】
それゆえ本発明者は、本(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物の質量メジアン直径(mass median diameter; MMD)は1〜10μm、最も好ましくは2〜5μmがよいとする。
【0018】
このような粒子径を得るには、生成した(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物の粒子を慣用の手段例えば微紛化操作により粉砕するとよい。目的とする画分は空気分級あるいは篩分により取り出すことができる。好ましくは、本粒子は結晶質であり、その調製は例えば、超音波照射下にある連続式フローセルの中で、液体溶媒中にある医薬としての(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(またはその塩もしくは溶媒和物)の溶液流と、該医薬に対する液体逆溶媒流とを混合することを含む方法(国際特許出願 PCT/GB99/04368に記載されている)により行なわれる。
【0019】
概して、本発明の添加剤の粒子径は、本発明の範囲内にある吸入用医薬よりもずっと大きい。添加剤がラクトースである場合は、それは通常摩砕されたラクトースとして存在するが、この場合ラクトース粒子の85%以下が60〜90μmのMMDを有しており、15%以上が15μm未満のMMDを有している。
【0020】
そして今や高精度の計量を維持しつつ吸入用医薬の割合を制御することが可能である。これは、吸入可能な粒子(例えば10μm未満)に微紛化された医薬と、1つ以上の生理学的に許容される添加剤の混合物(この内の1つの成分は15μmより小さい粒子径を有し、もう1つは約20μmより大きい平均粒子径(但し概ね150μmより小さく、好ましくは80μmより小さい)を有するものとする)の適切な量とを組み合わせることで達成される。
【0021】
従って、本発明では、本添加剤の1つの成分が15μmより小さいMMDを有しているもの(微小添加剤成分)であり、本添加剤のもう1つの成分が20μmより大きいが150μmより小さく、好ましくは80μmより小さいMMDを有しているもの(粗大添加剤成分)であるのが好ましい。
【0022】
添加剤は所望の粒子径範囲のものが市販されていると思われるが、空気分級または篩分により分けることもできる。
【0023】
好ましくは、前記の微小添加剤成分と粗大添加剤成分の重量比は10:90〜50:50である。
【0024】
微細に分割された添加剤およびそれより粗く分割された添加剤は化学的に同一あるいは化学的に異なった物質であってよい。添加剤の混合物は、例えば第1の微小添加剤として1つの化学物質を、そして粗大添加剤として異なる物質を含有していてよい。また、この微小添加剤および粗大添加剤は、それら自身が異なる物質の混合物から構成されていてもよい。好ましくは、微小添加剤および粗大添加剤は双方ともがラクトースである。
【0025】
本発明の製剤が、例えば風味マスキング剤や甘味料のような他の少量の添加剤を含有していてもよいことは容易に理解されよう。
【0026】
本発明の製剤をパック詰めにすると単一用量の送達あるいは複数用量の送達に好適であり得る。複数の用量の送達の場合、本製剤は予め計量しておくことができるし(例えば:Diskus におけるように、これについては GB 2242134 を参照されたし;あるいはDiskhalerにおけるように、これについてはGB 2178965、2129691および2169265を参照されたい)、あるいは使用時に計量することができる(例えば、Turbuhalerにおけるように、これについてはEP 69715を参照されたい)。単一用量用装置の一例は、Rotahaler(GB 2064336を参照されたい)である。
【0027】
本発明の特定の態様として本発明者は、吸入装置用医薬パックも提供するが、これは長さ方向に沿って間隔を置いて配置された複数の窪みを有するベースシートと、それに密封状態ではあるが剥離可能なようにシールされて複数の容器を規定するカバーシートとから形成される細長いストリップからなり、各容器はその中に本発明の吸入可能な製剤を有している。
【0028】
好ましくは本ストリップは十分に柔軟でありロール状に巻かれる。
【0029】
カバーシートおよびベースシートは好ましくは互いにシールされていない先端部分を有し、該先端部分の少なくとも1つは、巻き上げ手段に取り付けられるように作製されている。
【0030】
また好ましくは、ベースシートとカバーシートとの間の密封シールはそれらの全幅に亘って延びている。カバーシートは好ましくは、ベースシートの第1の端から長さ方向にベースシートから剥離され得る。
【0031】
このような剥離可能なブリスターストリップは好ましいことには、Diskus吸入器(例えばGB 2242134に記載されているような)を用いての投与に好適である。
【0032】
本発明のもう1つの態様として本発明者は、本発明の製剤を含む医薬パックと一緒に使うための吸入装置も提供するが、この吸入装置は、
(i)該吸入装置と一緒に使われる医薬パックの容器を受け入れるための開きステーション、
(ii)剥離可能なシートを引き剥がすために該開きステーションに受け入れられている容器の剥離可能なシートに係合して、かかる容器を開けるように配置されている手段、
(iii)開けられた容器と連通状態となるように配置されていて、使用者がかかる開けられた容器から粉末形態の医薬を吸入することができる排出口、ならびに
(iv)該吸入装置と一緒に使われる医薬パックの容器を排出口と連通状態で指示するためのインデックス手段、
を有している。
【0033】
本発明の別の態様として本発明者は円形キャリアディスクからなる医薬パックも提供するが、この円形キャリアパックは、これと一体的に形成されていて、円状に配置されている、予め充填され、密封シールされた複数の容器を有しており、各容器は本発明の吸入可能な製剤を収容し、各容器は、使用時に空気が該容器を貫いて流れて容器の中に収容されている粉末を飛沫同伴できるように、その両側に穴が形成されるように穴開け可能となっている。
【0034】
本発明のさらなる態様として、本発明の製剤を患者に投与するための吸入装置も提供されるが、この吸入装置は、(i)ハウジング、(ii)該ハウジングの中に取り付けられていてその中を移動することができ(プランジャーを介して)、円形キャリアディスクの医薬パックを受け入れるように作製されているトレイ、(iii)空気取入口(これを通って空気は本装置に侵入することができる)と空気排出口(これを通して患者は吸息して該製剤を受け入れる)、を有する。
【0035】
本発明の別の態様として本発明者は、本発明の製剤を収容している穿孔可能なカプセルからなる医薬パックも提供する。
【0036】
本発明のさらなる態様として本発明の製剤を患者に投与するための吸入装置もさらに提供されるが、この吸入装置は、(i)前端にノズルを有し、後端は開口している胴体シェル(外殻)、(ii)該胴体シェルの外側に取り付けられていて、それに対して回転できるようになっているスリーブ、(iii)該スリーブの後壁を通って該胴体シェルの中に延びている穿孔可能なカプセルを保持するための手段、(iv)スリーブが回転された場合に該カプセルに穴を開けるための手段、ならびに(v)穿孔されたカプセルではなくて製剤がノズルを通過することを確実なものとするためのガード、を有している。
【0037】
本発明のさらなる態様として本発明の製剤を患者に投与するための吸入装置がさらに提供されるが、この吸入装置は、(i)ノズル、(ii)吸入されるべき空気を通過させるための、該ノズルに連結されている空気管路、(iii)本製剤のための貯蔵チャンバー(これは投与量表示手段も有し得る)と、該貯蔵チャンバーから該空気管路の中に本製剤を配剤するための可動エレメントとからなる投与ユニット、(iv)該貯蔵チャンバーに対して該エレメントを動かすための操作ユニット、ならびに(v)場合により、加速空気流を与えるためのデフレクター装置、を有している。
【0038】
本発明のさらなるあるいは別の態様では、炎症性疾患の治療または予防方法が提供され、この方法は、本発明の製剤を吸入により患者に投与することを含む。
【0039】
本発明の製剤の好適な投与法は、(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(またはその塩もしくは溶媒和物)の0.1〜10 mg、好ましくは0.5〜5 mgの送達であると考えられる。
【0040】
通常、上記の手順により1回または2回の吸入が1日あたり最高三回まで投与される。
【0041】
好ましくは、前記炎症性疾患は喘息である。
【0042】
本発明のもう1つの態様では、吸入による炎症性疾患の治療のための医薬の製造における、本発明の製剤の使用が提供される。
【0043】
本明細書でこれまでに記載された特許および特許出願は参照により本明細書中に組み入れるものとする。
本発明を以下の非限定的実施例により例示する。
【0044】
【実施例】
実施例A: (2S)−3−[4−({[4−( アミノカルボニル )−1− ピペリジニル ] カルボニル } オキシ ) フェニル ]−2−[((2S)−4− メチル −2−{[2−(2− メチルフェノキシ ) アセチル ] アミノ } ペンタノイル ) アミノ ] プロパン酸
Wangレジン(50 g)に、DMF(475 ml)中の(2S)−3−[4−(アリルオキシ)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸(115.8 g)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(48.6 g)との溶液を加えた。15分後に1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(56.5 ml)を加え、その混合物を45 ℃で24時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(3×360 ml)、メタノール(3×360 ml)およびジクロロメタン(3×700 ml)で行った。このレジンのジクロロメタン(644 ml)中のスラリーにピリジン(14.7 ml)を加えた。無水酢酸(26.9 ml)を加えて、その混合物を20 ℃で12時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をジクロロメタン(3×550 ml)、メタノール(3×370 ml)およびジクロロメタン(3×550 ml)で行った。
このレジン20 gのジクロロメタン(100 ml)中のスラリーを2〜5 ℃に冷却し、ジクロロメタン(80 ml)中のフェノール(20 g)溶液で処理した。クロロトリメチルシラン(20ml)を滴下で加え、この混合物を2〜5 ℃で6時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をジクロロメタン(3×200 ml)、メタノール(3×200 ml)、DMF中水10 %(2×200 ml)、DMF中ジイソプロピルエチルアミン10 %(3×200 ml)、DMF(200 ml)、メタノール(3×200 ml)およびジクロロメタン(3×200 ml)で行った。
このレジンのDMF(55 ml)中のスラリーをDMF(85 ml)中のFmocleucine(32.7 g)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(12.5 g)との溶液で処理した。5分後に1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(19.3 ml)を加え、その混合物を20 ℃で15時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(3×150 ml)、メタノール(3×150 ml)およびジクロロメタン(3×150 ml)で行った。このレジンをDMF(180 ml)中のピペリジン20 %で処理し、20 ℃で1時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(3×150 ml)、ジクロロメタン(3×150 ml)、DMF(3×150 ml)およびジクロロメタン(3×150 ml)で行った。DMF(50 ml)中のこのスラリーにDMF(100 ml)中の(2−メチルフェノキシ)酢酸(17.9 g)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(14.6 g)との溶液を加えた。5分後に1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(16.9 ml)を加え、その混合物を20 ℃で65時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(2×150 ml)、メタノール(3×150 ml)およびジクロロメタン(3×150 ml)で行った。
このレジンのジクロロメタン(60 ml)中のスラリーをジクロロメタン(140 ml)中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (5.21 g)の溶液で処理し、続いてモルフォリン(13 ml)で処理した。この混合物を20 ℃で2時間撹拌し、その後そのレジンを濾過し、ジクロロメタン(7×200 ml)で洗浄した。 このレジンのジクロロメタン(160 ml)中のスラリーをジイソプロピルエチルアミン(12.4 ml)で処理し、続いて4−ニトロフェニル クロロギ酸エステル(24.8 g)により3回に分けて5分間隔で処理した。この混合物を20 ℃で1時間撹拌した。このレジンを濾過し、ジクロロメタン(3×200 ml)で洗浄した。このレジンをDMF(180 ml)中のイソニペコトアミド(15.8 g)の溶液で処理し、その混合物を20 ℃で1.5時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(4×200 ml)およびジクロロメタン(2×200 ml)で行った。
このレジンをジクロロメタン(200 ml)中の50 %TFAで処理した。20 ℃で1時間撹拌した後このレジンを濾過し、ジクロロメタン(5×200 ml)で洗浄した。濾液と洗浄液を合わせて真空下で蒸発させた。残渣をトルエン(2×100 ml)で共沸させ、続いてエーテル(50 ml)で粉砕し、得られた白色固形物を濾過した。これにアセトニトリル(150 ml)を加え、その混合物を還流するまで加熱した。得られた懸濁液を20 ℃に冷却し、18時間撹拌した。この混合物を濾過し標題の化合物を白色固形物(4.9 g)として得た。
【0045】
実施例B: (2S)−3−[4−({[4−( アミノカルボニル )−1− ピペリジニル ] カルボニル } オキシ ) フェニル ]−2−[((2S)−4− メチル −2−{[2−(2− メチルフェノキシ ) アセチル ] アミノ } ペンタノイル ) アミノ ] プロパン酸カリウム塩
メタノール(150 ml)中の実施例A(10g)の懸濁液を還流するまで加温して透明な溶液を得た。これに水(7.5 ml)中の炭酸カリウム(1.16 g)溶液を加えた。2分間還流させながら加熱した後溶媒を真空下で蒸発させサクサクした泡状物を得た。これにアセトニトリル(100 ml)を加え、その混合物を還流するまで加温したが、この間に前記泡状物は崩壊し結晶化を始めた。10分後この混合物を20 ℃に冷却せしめ、その後減圧下で濾過し、アセトニトリル(25 ml)とエーテル(50 ml)とで洗浄し標題の化合物を白色固形物(10.65 g、100 %)として得た。
【0046】
実施例C
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(実施例Aで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 0.5 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmの平均直径を有しており、粒子の15%以上が15μmより小さい平均直径を有している):
24.5 mg
実施例D
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸カリウム塩(実施例Bで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 5 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmの平均直径を有しており、粒子の15%以上が15μmより小さい平均直径を有している):
20 mg
実施例E
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(実施例Aで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 0.5 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmのMMDを有しており、粒子の15%以上が15μmより小さいMMDを有している):
12 mg
実施例F
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸カリウム塩(実施例Bで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 1 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmの平均直径を有しており、粒子の15%以上が15μmより小さい平均直径を有している):
11.5 mg
実施例1〜2
60個のブリスターを有する剥離可能なブリスターストリップであって、各ブリスターには実施例C〜Dの製剤が充填されている。
【0047】
実施例3〜4
60個のブリスターを有する剥離可能なブリスターストリップであって、各ブリスターには実施例E〜Fの製剤が充填されている。
【0048】
実施例5〜6
4個の密封シールされている穴あけ可能な容器を有していて、各容器は円形キャリアディスクの中に配置されていて実施例C〜Dの製剤が充填されている、円形キャリアディスク(例えばRotadisk(商標))。
【0049】
実施例7〜8
実施例C〜Dの製剤が充填されている穿孔可能なカプセル(例えばRotacap(商標))。
【0050】
実施例9
使用時に計量を行う複数回投与用吸入器(例えばTurbuhaler(商標))に充填するのに好適な、以下を含有するバルク製剤:
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(実施例Aで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 20 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmのMMDを有しており、粒子の15%以上が15μmより小さいMMDを有している):
980 mg。
【0051】
発明の詳細な説明および特許請求の範囲の全体に渡って、特に断らない限り、「含む」、ならびに「からなる」および「有する」のようなその語は、記載された1つの物質もしくは段階またはそれらの集団の包含を意味し、他の物質もしくは段階またはそれらの集団の排除を意味するものではないことは理解されよう。
本発明は、吸入式呼吸器障害治療用の乾燥粉末状製剤に関する。
【0002】
多数の医薬、特に喘息または慢性閉塞性肺疾患(COPD)用の医薬が乾燥粉末吸入により投与されている。この薬物は目標とする器官に直接作用するので、非常に少ない量の活性成分を用いるだけでよく、これによって、全身性吸収の結果生じ得るいずれの副作用の可能性も最小限となる。粉末状製剤に対して現在利用可能な送達システムとしては乾燥粉末吸入器がある。
【0003】
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸は、α4β1およびα4β7インテグリン双方の新規なアンタゴニストであり、従って有効な抗炎症特性を有していることが国際特許出願PCT/EP99/10000に最近記載された。一方、炎症状態、特に喘息の治療に好適な乾燥粉末状製剤のニーズがある。
【0004】
乾燥粉末状吸入用製剤に対しては、特にその医薬物質の効力が非常に高い場合医薬のほんの少量だけが各投与で送達されることを確実なものとするため、添加剤(賦形剤)が特別に必要である。このような訳で、前記活性物質を希釈して高い計量精度が得られるようにすることが必要である。
【0005】
従って、本発明により、粒子状の(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物と、1つ以上の適切な添加剤とを含む、吸入療法に好適な乾燥粉末状医薬製剤を本発明者は提供する。
【0006】
好適な塩の例としては、生理学的に許容される塩であって、アルカリ金属塩(例えばカルシウム、ナトリウムおよびカリウムの塩)および(トリスヒドロキシメチル)アミノメタンとの塩が挙げられる。
【0007】
好ましくは、(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸はカリウム塩として存在する。
【0008】
また、(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸は遊離の酸として存在するのも好ましい。
【0009】
本発明で使用する添加剤は、空気経路による投与で使用された場合生理学的に許容されるものでなければならない。
【0010】
この要求を満足する添加剤は、モノサッカライド(例えばグルコースおよびアラビノース)、ジサッカライド(例えばラクトース、サッカロースおよびマルトース)、ポリサッカライド(例えばソルビトール、マンニトールおよびキシリトール)、塩(例えば塩化ナトリウムおよび炭酸カルシウム)、アミノ酸、ペプチド、ポリマー、脂質あるいはそれらの混合物から成る群から選択される。
【0011】
好ましくは、本添加剤はモノ−、ジ−またはポリ−サッカライドであり、その中でも、ジグルコシドであるラクトースおよびトレハロースの2つのうちの1つ、特にラクトースを用いるのが好ましい。
【0012】
好ましくは、本製剤は1用量当り(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物を0.1 mg〜10 mg、特に0.5 mg〜5 mg含有する。
【0013】
好ましくは、本製剤は1用量当り添加剤を0.1 mg〜25 mg、最も好ましくは1用量当り20 mg〜24.5 mgまたは7.5 mg〜12 mg含有する。
【0014】
このような添加剤の高比率が、この粉末状製剤の物性、特にその流動特性を基本的に決定する。一般的には、粉末が微粒子である場合はその流動特性は悪くなる。よい流動特性はよい計量精度の必須要件であるので、個々の容器に製剤済みの用量を充填する場合、例えば普通のカプセルマシンで粉末吸入用カプセルを製剤する場合、使用される添加剤は細か過ぎてはいけない。同様に、この粉末の粒子サイズは粗過ぎてもいけない。というのは、これは、乾燥粉末吸入器からの飛び出しや散乱状態を引き起すからである。
【0015】
場合によっては、本製剤に、コルチコステロイド(例えばプロピオン酸フルチカゾン)あるいは気管支拡張剤(例えばサルメテロールやアルブテロールあるいはそれらの塩)のような、吸入療法に好適なさらなる粒子状活性成分を組み込んでもよい。
【0016】
吸入投与用医薬は好ましくはその粒子径を制御されたものとする。気管支系への吸入に至適な粒子径は通常1〜10μm、好ましくは2〜5μmである。20μmを越える径の粒子は一般に大きすぎて吸入されても微小気道に到達しない。
【0017】
それゆえ本発明者は、本(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物の質量メジアン直径(mass median diameter; MMD)は1〜10μm、最も好ましくは2〜5μmがよいとする。
【0018】
このような粒子径を得るには、生成した(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物の粒子を慣用の手段例えば微紛化操作により粉砕するとよい。目的とする画分は空気分級あるいは篩分により取り出すことができる。好ましくは、本粒子は結晶質であり、その調製は例えば、超音波照射下にある連続式フローセルの中で、液体溶媒中にある医薬としての(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(またはその塩もしくは溶媒和物)の溶液流と、該医薬に対する液体逆溶媒流とを混合することを含む方法(国際特許出願 PCT/GB99/04368に記載されている)により行なわれる。
【0019】
概して、本発明の添加剤の粒子径は、本発明の範囲内にある吸入用医薬よりもずっと大きい。添加剤がラクトースである場合は、それは通常摩砕されたラクトースとして存在するが、この場合ラクトース粒子の85%以下が60〜90μmのMMDを有しており、15%以上が15μm未満のMMDを有している。
【0020】
そして今や高精度の計量を維持しつつ吸入用医薬の割合を制御することが可能である。これは、吸入可能な粒子(例えば10μm未満)に微紛化された医薬と、1つ以上の生理学的に許容される添加剤の混合物(この内の1つの成分は15μmより小さい粒子径を有し、もう1つは約20μmより大きい平均粒子径(但し概ね150μmより小さく、好ましくは80μmより小さい)を有するものとする)の適切な量とを組み合わせることで達成される。
【0021】
従って、本発明では、本添加剤の1つの成分が15μmより小さいMMDを有しているもの(微小添加剤成分)であり、本添加剤のもう1つの成分が20μmより大きいが150μmより小さく、好ましくは80μmより小さいMMDを有しているもの(粗大添加剤成分)であるのが好ましい。
【0022】
添加剤は所望の粒子径範囲のものが市販されていると思われるが、空気分級または篩分により分けることもできる。
【0023】
好ましくは、前記の微小添加剤成分と粗大添加剤成分の重量比は10:90〜50:50である。
【0024】
微細に分割された添加剤およびそれより粗く分割された添加剤は化学的に同一あるいは化学的に異なった物質であってよい。添加剤の混合物は、例えば第1の微小添加剤として1つの化学物質を、そして粗大添加剤として異なる物質を含有していてよい。また、この微小添加剤および粗大添加剤は、それら自身が異なる物質の混合物から構成されていてもよい。好ましくは、微小添加剤および粗大添加剤は双方ともがラクトースである。
【0025】
本発明の製剤が、例えば風味マスキング剤や甘味料のような他の少量の添加剤を含有していてもよいことは容易に理解されよう。
【0026】
本発明の製剤をパック詰めにすると単一用量の送達あるいは複数用量の送達に好適であり得る。複数の用量の送達の場合、本製剤は予め計量しておくことができるし(例えば:Diskus におけるように、これについては GB 2242134 を参照されたし;あるいはDiskhalerにおけるように、これについてはGB 2178965、2129691および2169265を参照されたい)、あるいは使用時に計量することができる(例えば、Turbuhalerにおけるように、これについてはEP 69715を参照されたい)。単一用量用装置の一例は、Rotahaler(GB 2064336を参照されたい)である。
【0027】
本発明の特定の態様として本発明者は、吸入装置用医薬パックも提供するが、これは長さ方向に沿って間隔を置いて配置された複数の窪みを有するベースシートと、それに密封状態ではあるが剥離可能なようにシールされて複数の容器を規定するカバーシートとから形成される細長いストリップからなり、各容器はその中に本発明の吸入可能な製剤を有している。
【0028】
好ましくは本ストリップは十分に柔軟でありロール状に巻かれる。
【0029】
カバーシートおよびベースシートは好ましくは互いにシールされていない先端部分を有し、該先端部分の少なくとも1つは、巻き上げ手段に取り付けられるように作製されている。
【0030】
また好ましくは、ベースシートとカバーシートとの間の密封シールはそれらの全幅に亘って延びている。カバーシートは好ましくは、ベースシートの第1の端から長さ方向にベースシートから剥離され得る。
【0031】
このような剥離可能なブリスターストリップは好ましいことには、Diskus吸入器(例えばGB 2242134に記載されているような)を用いての投与に好適である。
【0032】
本発明のもう1つの態様として本発明者は、本発明の製剤を含む医薬パックと一緒に使うための吸入装置も提供するが、この吸入装置は、
(i)該吸入装置と一緒に使われる医薬パックの容器を受け入れるための開きステーション、
(ii)剥離可能なシートを引き剥がすために該開きステーションに受け入れられている容器の剥離可能なシートに係合して、かかる容器を開けるように配置されている手段、
(iii)開けられた容器と連通状態となるように配置されていて、使用者がかかる開けられた容器から粉末形態の医薬を吸入することができる排出口、ならびに
(iv)該吸入装置と一緒に使われる医薬パックの容器を排出口と連通状態で指示するためのインデックス手段、
を有している。
【0033】
本発明の別の態様として本発明者は円形キャリアディスクからなる医薬パックも提供するが、この円形キャリアパックは、これと一体的に形成されていて、円状に配置されている、予め充填され、密封シールされた複数の容器を有しており、各容器は本発明の吸入可能な製剤を収容し、各容器は、使用時に空気が該容器を貫いて流れて容器の中に収容されている粉末を飛沫同伴できるように、その両側に穴が形成されるように穴開け可能となっている。
【0034】
本発明のさらなる態様として、本発明の製剤を患者に投与するための吸入装置も提供されるが、この吸入装置は、(i)ハウジング、(ii)該ハウジングの中に取り付けられていてその中を移動することができ(プランジャーを介して)、円形キャリアディスクの医薬パックを受け入れるように作製されているトレイ、(iii)空気取入口(これを通って空気は本装置に侵入することができる)と空気排出口(これを通して患者は吸息して該製剤を受け入れる)、を有する。
【0035】
本発明の別の態様として本発明者は、本発明の製剤を収容している穿孔可能なカプセルからなる医薬パックも提供する。
【0036】
本発明のさらなる態様として本発明の製剤を患者に投与するための吸入装置もさらに提供されるが、この吸入装置は、(i)前端にノズルを有し、後端は開口している胴体シェル(外殻)、(ii)該胴体シェルの外側に取り付けられていて、それに対して回転できるようになっているスリーブ、(iii)該スリーブの後壁を通って該胴体シェルの中に延びている穿孔可能なカプセルを保持するための手段、(iv)スリーブが回転された場合に該カプセルに穴を開けるための手段、ならびに(v)穿孔されたカプセルではなくて製剤がノズルを通過することを確実なものとするためのガード、を有している。
【0037】
本発明のさらなる態様として本発明の製剤を患者に投与するための吸入装置がさらに提供されるが、この吸入装置は、(i)ノズル、(ii)吸入されるべき空気を通過させるための、該ノズルに連結されている空気管路、(iii)本製剤のための貯蔵チャンバー(これは投与量表示手段も有し得る)と、該貯蔵チャンバーから該空気管路の中に本製剤を配剤するための可動エレメントとからなる投与ユニット、(iv)該貯蔵チャンバーに対して該エレメントを動かすための操作ユニット、ならびに(v)場合により、加速空気流を与えるためのデフレクター装置、を有している。
【0038】
本発明のさらなるあるいは別の態様では、炎症性疾患の治療または予防方法が提供され、この方法は、本発明の製剤を吸入により患者に投与することを含む。
【0039】
本発明の製剤の好適な投与法は、(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(またはその塩もしくは溶媒和物)の0.1〜10 mg、好ましくは0.5〜5 mgの送達であると考えられる。
【0040】
通常、上記の手順により1回または2回の吸入が1日あたり最高三回まで投与される。
【0041】
好ましくは、前記炎症性疾患は喘息である。
【0042】
本発明のもう1つの態様では、吸入による炎症性疾患の治療のための医薬の製造における、本発明の製剤の使用が提供される。
【0043】
本明細書でこれまでに記載された特許および特許出願は参照により本明細書中に組み入れるものとする。
本発明を以下の非限定的実施例により例示する。
【0044】
【実施例】
実施例A: (2S)−3−[4−({[4−( アミノカルボニル )−1− ピペリジニル ] カルボニル } オキシ ) フェニル ]−2−[((2S)−4− メチル −2−{[2−(2− メチルフェノキシ ) アセチル ] アミノ } ペンタノイル ) アミノ ] プロパン酸
Wangレジン(50 g)に、DMF(475 ml)中の(2S)−3−[4−(アリルオキシ)フェニル]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロパン酸(115.8 g)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(48.6 g)との溶液を加えた。15分後に1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(56.5 ml)を加え、その混合物を45 ℃で24時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(3×360 ml)、メタノール(3×360 ml)およびジクロロメタン(3×700 ml)で行った。このレジンのジクロロメタン(644 ml)中のスラリーにピリジン(14.7 ml)を加えた。無水酢酸(26.9 ml)を加えて、その混合物を20 ℃で12時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をジクロロメタン(3×550 ml)、メタノール(3×370 ml)およびジクロロメタン(3×550 ml)で行った。
このレジン20 gのジクロロメタン(100 ml)中のスラリーを2〜5 ℃に冷却し、ジクロロメタン(80 ml)中のフェノール(20 g)溶液で処理した。クロロトリメチルシラン(20ml)を滴下で加え、この混合物を2〜5 ℃で6時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をジクロロメタン(3×200 ml)、メタノール(3×200 ml)、DMF中水10 %(2×200 ml)、DMF中ジイソプロピルエチルアミン10 %(3×200 ml)、DMF(200 ml)、メタノール(3×200 ml)およびジクロロメタン(3×200 ml)で行った。
このレジンのDMF(55 ml)中のスラリーをDMF(85 ml)中のFmocleucine(32.7 g)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(12.5 g)との溶液で処理した。5分後に1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(19.3 ml)を加え、その混合物を20 ℃で15時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(3×150 ml)、メタノール(3×150 ml)およびジクロロメタン(3×150 ml)で行った。このレジンをDMF(180 ml)中のピペリジン20 %で処理し、20 ℃で1時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(3×150 ml)、ジクロロメタン(3×150 ml)、DMF(3×150 ml)およびジクロロメタン(3×150 ml)で行った。DMF(50 ml)中のこのスラリーにDMF(100 ml)中の(2−メチルフェノキシ)酢酸(17.9 g)と1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(14.6 g)との溶液を加えた。5分後に1,3−ジイソプロピルカルボジイミド(16.9 ml)を加え、その混合物を20 ℃で65時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(2×150 ml)、メタノール(3×150 ml)およびジクロロメタン(3×150 ml)で行った。
このレジンのジクロロメタン(60 ml)中のスラリーをジクロロメタン(140 ml)中のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0) (5.21 g)の溶液で処理し、続いてモルフォリン(13 ml)で処理した。この混合物を20 ℃で2時間撹拌し、その後そのレジンを濾過し、ジクロロメタン(7×200 ml)で洗浄した。 このレジンのジクロロメタン(160 ml)中のスラリーをジイソプロピルエチルアミン(12.4 ml)で処理し、続いて4−ニトロフェニル クロロギ酸エステル(24.8 g)により3回に分けて5分間隔で処理した。この混合物を20 ℃で1時間撹拌した。このレジンを濾過し、ジクロロメタン(3×200 ml)で洗浄した。このレジンをDMF(180 ml)中のイソニペコトアミド(15.8 g)の溶液で処理し、その混合物を20 ℃で1.5時間撹拌した。このレジンを濾過し、洗浄をDMF(4×200 ml)およびジクロロメタン(2×200 ml)で行った。
このレジンをジクロロメタン(200 ml)中の50 %TFAで処理した。20 ℃で1時間撹拌した後このレジンを濾過し、ジクロロメタン(5×200 ml)で洗浄した。濾液と洗浄液を合わせて真空下で蒸発させた。残渣をトルエン(2×100 ml)で共沸させ、続いてエーテル(50 ml)で粉砕し、得られた白色固形物を濾過した。これにアセトニトリル(150 ml)を加え、その混合物を還流するまで加熱した。得られた懸濁液を20 ℃に冷却し、18時間撹拌した。この混合物を濾過し標題の化合物を白色固形物(4.9 g)として得た。
【0045】
実施例B: (2S)−3−[4−({[4−( アミノカルボニル )−1− ピペリジニル ] カルボニル } オキシ ) フェニル ]−2−[((2S)−4− メチル −2−{[2−(2− メチルフェノキシ ) アセチル ] アミノ } ペンタノイル ) アミノ ] プロパン酸カリウム塩
メタノール(150 ml)中の実施例A(10g)の懸濁液を還流するまで加温して透明な溶液を得た。これに水(7.5 ml)中の炭酸カリウム(1.16 g)溶液を加えた。2分間還流させながら加熱した後溶媒を真空下で蒸発させサクサクした泡状物を得た。これにアセトニトリル(100 ml)を加え、その混合物を還流するまで加温したが、この間に前記泡状物は崩壊し結晶化を始めた。10分後この混合物を20 ℃に冷却せしめ、その後減圧下で濾過し、アセトニトリル(25 ml)とエーテル(50 ml)とで洗浄し標題の化合物を白色固形物(10.65 g、100 %)として得た。
【0046】
実施例C
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(実施例Aで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 0.5 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmの平均直径を有しており、粒子の15%以上が15μmより小さい平均直径を有している):
24.5 mg
実施例D
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸カリウム塩(実施例Bで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 5 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmの平均直径を有しており、粒子の15%以上が15μmより小さい平均直径を有している):
20 mg
実施例E
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(実施例Aで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 0.5 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmのMMDを有しており、粒子の15%以上が15μmより小さいMMDを有している):
12 mg
実施例F
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸カリウム塩(実施例Bで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 1 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmの平均直径を有しており、粒子の15%以上が15μmより小さい平均直径を有している):
11.5 mg
実施例1〜2
60個のブリスターを有する剥離可能なブリスターストリップであって、各ブリスターには実施例C〜Dの製剤が充填されている。
【0047】
実施例3〜4
60個のブリスターを有する剥離可能なブリスターストリップであって、各ブリスターには実施例E〜Fの製剤が充填されている。
【0048】
実施例5〜6
4個の密封シールされている穴あけ可能な容器を有していて、各容器は円形キャリアディスクの中に配置されていて実施例C〜Dの製剤が充填されている、円形キャリアディスク(例えばRotadisk(商標))。
【0049】
実施例7〜8
実施例C〜Dの製剤が充填されている穿孔可能なカプセル(例えばRotacap(商標))。
【0050】
実施例9
使用時に計量を行う複数回投与用吸入器(例えばTurbuhaler(商標))に充填するのに好適な、以下を含有するバルク製剤:
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸(実施例Aで調製されたもので、MMDが3μmに微紛化されている): 20 mg
摩砕されたラクトース(この場合、粒子の85%以下が60〜90μmのMMDを有しており、粒子の15%以上が15μmより小さいMMDを有している):
980 mg。
【0051】
発明の詳細な説明および特許請求の範囲の全体に渡って、特に断らない限り、「含む」、ならびに「からなる」および「有する」のようなその語は、記載された1つの物質もしくは段階またはそれらの集団の包含を意味し、他の物質もしくは段階またはそれらの集団の排除を意味するものではないことは理解されよう。
Claims (33)
- 粒子状(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物と、1つ以上の適切な添加剤とを含む、吸入療法に好適な乾燥粉末状医薬製剤。
- 前記(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸がカリウム塩として存在する、請求項1に記載の医薬製剤。
- 前記(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸が遊離の酸として存在する、請求項1に記載の医薬製剤。
- 前記添加剤が、モノサッカライド(例えばグルコースおよびアラビノース)、ジサッカライド(例えばラクトース、サッカロースおよびマルトース)、ポリサッカライド(例えばソルビトール、マンニトールおよびキシリトール)、塩(例えば塩化ナトリウムおよび炭酸カルシウム)、アミノ酸、ペプチド、ポリマー、脂質あるいはそれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の医薬製剤。
- 前記添加剤がモノ−、ジ−またはポリ−サッカライドである、請求項4に記載の医薬製剤。
- 前記添加剤がラクトースまたはトレハロースである、請求項5に記載の医薬製剤。
- 前記添加剤がラクトースである、請求項6に記載の医薬製剤。
- 前記製剤が1用量当り(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物を0.1 mg〜10 mg含有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬製剤。
- 前記製剤が1用量当り(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物を0.5 mg〜5 mg含有する、請求項8に記載の医薬製剤。
- 前記製剤が添加剤を0.1 mg〜25 mg含有する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の医薬製剤。
- 前記製剤が添加剤を20 mg〜24.5 mgまたは添加剤を7.5 mg〜12 mg含有する、請求項10に記載の医薬製剤。
- 前記(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物のMMDが1〜10 μmである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の医薬製剤。
- 前記(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはその塩もしくは溶媒和物のMMDが2〜5μmである、請求項12に記載の医薬製剤。
- 前記添加剤の1つの成分が15μm未満のMMDを有しており(微小添加剤成分)、前記添加剤のもう1つの成分が20μmより大きいが150μmより小さいMMDを有している(粗大添加剤成分)、請求項1〜13のいずれか1項に記載の医薬製剤。
- 前記添加剤の1つの成分が15μm未満のMMDを有しており(微小添加剤成分)、前記添加剤のもう1つの成分が20μmより大きいが80μmより小さいMMDを有している(粗大添加剤成分)、請求項14に記載の医薬製剤。
- 前記微小添加剤成分と粗大添加剤成分の重量比が10:90〜50:50の範囲である、請求項14または15に記載の医薬製剤。
- 前記微小添加剤と粗大添加剤が両方ともラクトースである、請求項14〜16のいずれか1項に記載の医薬製剤。
- 長さ方向に沿って間隔を置いて配置された複数の窪みを有するベースシートと、それに密封状態ではあるが剥離可能なようにシールされて複数の容器を規定するカバーシートとから形成される細長いストリップからなり、各容器がその中に請求項1〜17のいずれか1項に記載の吸入用製剤を有している、吸入装置で使用するための医薬パック。
- 前記ストリップがロール状に巻けるほど十分に柔軟である、請求項18に記載の医薬パック。
- 前記カバーシートおよびベースシートが、互いにシールされていない先端部分を有している、請求項18に記載の医薬パック。
- 前記先端部分の少なくとも1つが、巻き上げ手段に取り付けられるように作製されている、請求項20に記載の医薬パック。
- 前記ベースシートとカバーシートとの間の密封シールがそれらの全幅に亘って延びている、請求項18に記載の医薬パック。
- 前記カバーシートが、ベースシートの第1の端から長さ方向に該ベースシートから剥離可能である、請求項18に記載の医薬パック。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を含んでいる、請求項18〜23のいずれか1項に記載の医薬パックと一緒に使うための吸入装置であって、該装置が
(i)該吸入装置と一緒に使われる医薬パックの容器を受け入れるための開きステーション、
(ii)剥離可能なシートを引き剥がすために該開きステーションに受け入れられている容器の剥離可能なシートに係合して、かかる容器を開けるように配置されている手段、
(iii)開けられた容器と連通状態となるように配置されていて、かかる開けられた容器から使用者が医薬を粉末形態で吸入することができる排出口、ならびに(iv)該排出口と連通して、該吸入装置と一緒に使われる医薬パックの容器を指示するためのインデックス手段、
を有していることを特徴とする上記吸入装置。 - 円形キャリアディスクからなる医薬パックであって、該円形キャリアディスクが、それと一体的に形成されていて、円状に配置されている、予め充填され、密封シールされた複数の容器を有しており、各容器が請求項1〜17のいずれか1項に記載の吸入用製剤を収容し、各容器が、使用時に空気が該容器を貫いて流れて容器の中に収容されている粉末を飛沫同伴できるように、その両側に穴が形成されるように穴開け可能となっている、上記医薬パック。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を患者に投与するための吸入装置であって、
(i)ハウジング、
(ii)該ハウジングの中に取り付けられていてその中を移動することができ(プランジャーを介して)、請求項25に記載の円形キャリアディスクの医薬パックを受け入れるように作製されているトレイ、
(iii)空気取入口(これを通って空気は該装置に侵入することができる)と空気排出口(これを通して患者は吸息して該製剤を受け入れる)、
を有する上記吸入装置。 - 請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を収容している、穿孔可能なカプセルからなる医薬パック。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を患者に投与するための吸入装置であって、
(i)前端にノズルを有し、後端は開口している胴体シェル、
(ii)該胴体シェルの外側に取り付けられていて、それに対して回転できるようになっているスリーブ、
(iii)該スリーブの後壁を通って該胴体シェルの中に延びている請求項27に記載の穿孔可能なカプセルを保持するための手段、
(iv)スリーブが回転された場合に該カプセルを穿孔する手段、ならびに
(v)穿孔されたカプセルではなくて製剤がノズルを通過することを確実なものとするためのガード、
を有している前記吸入装置。 - 請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を患者に投与するための吸入装置であって、
(i)ノズル、
(ii)吸入されるべき空気を通過させるための、該ノズルに連結されている空気管路、
(iii)該製剤の貯蔵チャンバー(これは投与量表示手段を有し得る)と、該貯蔵チャンバーから該空気管路の中に該製剤を配剤するための可動エレメントとからなる投与ユニット、
(iv)該貯蔵チャンバーに対して該エレメントを動かすための操作ユニット、ならびに
(v)場合により、加速空気流を与えるためのデフレクター装置、
を有している前記吸入装置。 - 請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を吸入により患者に投与することを含む、炎症性疾患の治療または予防方法。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤を吸入により患者に投与することを含む、喘息の治療または予防方法。
- 吸入式炎症性疾患治療用の医薬の製造における、請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤の使用。
- 吸入式喘息治療用の医薬の製造における、請求項1〜17のいずれか1項に記載の製剤の使用。
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