JP2004503065A - プラズマトーチの電極の耐用期間を改善する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、プラズマトーチに係り、特に電極の耐用期間を改善する方法に関し、この電極は殊にスタブエンド電極であってもよい。プラズマトーチの電極は、電極本体と電極チップとを備え、電極チップは、直接又は間接的に電極本体に溶接されている。
Description
【0001】
本発明は、プラズマトーチに係り、特に、電極(electrode)、殊にスタブエンド(stub−ended)電極の耐用期間を改善する方法に関する。
【0002】
プラズマトーチは、典型的にはアノード電極又はカソード電極を含んで構成される。こうした電極は、電極チップ部(electrode tip portion)を有し、この電極チップ部は、使用に際し、逆極性にチャージされた他の電極の電極チップ部に対向する。これら電極チップ間にわたる電位の応用として、プラズマアークがこれらの間の空間に生成される。ツインプラズマトーチ装置では、2つのトーチが互いに逆極性にチャージされる。すなわち、一方がアノード電極となり、他方がカソード電極となる。こうした装置では、各電極によって生成されるアークは、これら2つのトーチから離れた場所である結合領域(coupling zone)で、互いに結合(カップリング)する。各トーチを通じて、プラズマガスが供給されてもよく、この場合そのガスはイオン化されて、結合領域内に集中(concentrate)したプラズマを、トーチの干渉を受けることなく形成する。熱され、あるいは溶融される対象素材(material)は、この結合領域に案内され、そこでプラズマの熱エネルギーが対象素材に伝達される。ツインプラズマ処理はオープンな、あるいは閉じこめられた処理領域(process zone)で行うことができる。ツインプラズマ装置は、加熱炉(furnace)等の応用製品にしばしば用いられ、既にされた特許出願、例えばEP0,398,699やUS5,256,855といった出願の主題(subject)となっている。
【0003】
スタブエンド電極は、ツイントーチアセンブリなどのプラズマトーチアセンブリにおいて、アノード電極として用いられてもよい。スタブエンドは、電極チップとして作用し、例えば銅、銀、又はこれらの合金等で作られ、電極本体(electrode body)に取り付けられる。電極本体もまた、金属又は合金によって作られ、使用時には、従って当該電極本体とスタブエンドとの間は電気的に導通する。
【0004】
スタブエンド電極の耐用期間は、チップのフロント面(front face)のゆがみ(distortion)を見積もることによって予測可能と見られることが知られており、このゆがみは、冷却の効率を低減すると考えられている。
【0005】
従来のスタブエンド電極の製造においては、フロント面部材を、電極本体又はチップホルダー部材に半田付け(soldering)していた。
【0006】
本発明者は、溶接、例えば電子ビーム溶接(electron beam welding)等により、各面を接合(mating)することで、スタブエンドのフロント面の面ゆがみ(surface distortion)を抑制でき、その結果として耐用期間の予測を従来の電極に比べて10倍程度改善できることを見いだした。
【0007】
本発明は、プラズマトーチのための電極であって、電極本体と電極チップとを含み、電極チップが直接又は間接的に電極本体に溶接されていることを特徴としたものである。
【0008】
電極チップは、好適には、電子ビーム溶接によって直接又は間接的に電極本体に溶接されるが、レーザ溶接によっても構わない。
【0009】
電子ビーム溶接は、金属部を集中した電子の集束ビームによって熱する工程を含み、好ましくは真空内(vacuo)で当該工程が行われる。金属部は、それ自体、フィラー(filler)材を用いることなく、その接合部で局所的に溶融する。これは、従来の半田付けによるブレーズ(brazing)技術とは対照的なところである。
【0010】
典型的には、電極は、電極チップホルダー部材を備えた本体(body)、を含み、電極チップは、この電極チップホルダー部材に溶接される。本体は、金属のハウジングを備え、電極チップホルダー部材は、この金属ハウジングに取り付け(mount)される。ハウジングとチップホルダーと電極チップとの間に導電性があることは理解されるであろう。
【0011】
好適な実施態様の一つでは、電極チップは、スタブエンドチップである。かかるチップは、実質的に平面的(planar)なフロント面を有するキャップ(cap)の形態となり得て、このフロント面からプラズマが生成されることになる。このチップは、電極本体又はそのチップホルダー部材に取り付けられるよう形状が定められていてもよく、その場所に、好適には電子ビーム溶接などの溶接によって確実に取り付けられる。
【0012】
電極チップは一般に、銅やタングステン、銀、それらの一乃至複数を含む合金などといった、金属性の材質によって形成される。合金の例には、銅−銀、タングステン−銅、タングステン−銀及び、タングステン−銅−銀などを含む。他の素材が含まれてもよい。
【0013】
この電極は、好適には、アノード電極として用いられる。
【0014】
本発明は、また、ここで説明した電極を備えてなるプラズマトーチを提供する。
【0015】
本発明は、また、ここで説明したアノード電極と、カソード電極とを含んだプラズマツイントーチアセンブリを提供する。
【0016】
本発明の第2の側面によれば、電極本体と、電極チップとを具備してなるプラズマトーチの電極の製造工程であって、電極チップを、直接的又は間接的に電極本体に溶接するステップを含む。
【0017】
この溶接のステップは、好適には、電子ビーム溶接であり、また、真空(vacuo)で行われてもよい。
【0018】
本発明の第3の側面によれば、電極本体と電極チップとを具備してなる電極の耐用期間を改善する方法が提供される。この方法は、溶接によって直接的又は間接的に電極チップを電極本体に接合する。好適にはこの溶接は、電子ビーム溶接であってもよい。電極は、好適にはアノード電極であり、また好ましくはスタブエンド電極チップを有する。
【0019】
本発明の方法は、特にアノード電極の耐用期間を改善することに適合できる。要求される電流レベルが3000A又はそれ以上の場合に用いられるアノード電極に用いてもよい。
【0020】
本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら、例を挙げてさらに説明する。
【0021】
図1(a)を参照すると、電極チップホルダー41と、スタブエンド電極チップ42とを含んだプラズマトーチ用電極40が示されている。本体(図示せず)は、電極チップホルダー41が取り付けられる金属ハウジングを含む。このハウジングと、チップホルダー41と、電極チップ42との間に導電性があることは理解されるであろう。
【0022】
スタブエンドチップ42は、実質的に平面的なフロント面43を備えたキャップの形態であり、使用時には、ここからプラズマが生成される。スタブエンドチップ42の開口側の直径は、チップホルダー41の端部の直径よりも大きく、従ってチップホルダー41の端部にスタブエンドチップ42を取り付けることができるようになっている。スタブエンドチップ42は、溶接、例えば電子ビーム溶接によって、オーバーラップ部分(overlapping portion)でチップホルダー41に接合される。
【0023】
使用時には、スタブエンドチップ42は、非常な高温にさらされ、フロント面43のゆがみを生じる結果となる。特に、フロント面43は、外向きに反る傾向があり、これはチップ素材42が柔らかくなるためであると考えられる(図1(b))。スタブエンド電極の耐用期間は、フロント面のゆがみを見積もることによって予測されることが知られている。このゆがみは、冷却の効率を低減すると考えられている。従って、フロント面のゆがみを低減することが要望される。本発明によってこれが達成され、スタブエンドを電極本体/チップホルダーに、電子ビーム溶接などの溶接によって接合することで、驚異的な効果を奏する。
【0024】
図2は、組み立てられたアノード20トーチアセンブリの断面図である。これは、モジュール化された構造であって、電極モジュール2と、ノズルモジュール3と、シュラウドモジュール4と、電極ガイドモジュール5とを含む。電極モジュール2は、トーチ20の内部に配置される。電極ガイドモジュール5とノズルモジュール3とは、軸方向に空隙をおいて配置され、その長手方向に沿った位置で電極モジュール2を囲む。少なくとも、電極モジュール2の遠心端部(distal end)(つまり、プラズマがトーチから放電される端部)は、ノズルモジュール3に囲まれている。電極モジュール2の近接端部(proximal end)は、電極ガイドモジュール5の内部に収納されている。ノズルモジュール3は、シュラウドモジュール4に収納されている。
【0025】
種々のモジュール間及びモジュールの要素間のシール(sealing)は「O」リングによって行われる。例えば「O」リングは、ノズルモジュール3とシュラウドモジュール4との間、及びノズルモジュール3と電極ガイドモジュール5との間の双方のシールに用いられる。「O」リングは、チャンバー内の小さい黒丸として図示されている。
【0026】
トーチ20は、プロセスガス(process gas)及びシュラウドガスをそれぞれ導入するそれぞれのポートを有する。プロセスガスの導入は、トーチ20の近接端部に向かっている。プロセスガスは、電極2とノズル3との間の流路(passage)に導入され、トーチ20の遠端部に向かって導かれる。この特定の実施形態では、シュラウドガスが、トーチ20の遠端部に供給される。これにより、シュラウドガスが電極から遠ざけられ、このシュラウドガスとしては、電極モジュール2を退化させる(degrade)、酸素などであってもよい。しかしながら、他の実施形態では、このシュラウドガスは、トーチ20の近接端部に対して導入されるようにしてもよい。
【0027】
特定の実施形態に係る電極モジュール2の構成例が図3に示されている。この図3のアノード電極モジュール2は、典型的には、銅製の電極チューブホルダー22上に取り付けられた銅又は銀製の電極の「スタブエンド」チップ21を含んで構成される。このチューブホルダー22は、金属ハウジング23に取り付けられている。
【0028】
トーチ20は、ツインプラズマトーチアセンブリに利用されてもよく、その処理領域チャンバーはオープンなものでも閉じこめられたものでも構わない。
【0029】
図4は、本発明に係るアノード電極チップと、従来技術に係るそれとのパフォーマンスの比較を表す図である。使用中に起きるアノードチップの劣化が、電子ビーム溶接されたアノードチップの場合に、従来のブレーズされたアノードチップに比べて大幅に少ないことが明らかである。また、従来のものに比べて、本発明に係る電極チップの耐用期間が大幅に改善されていることも同様に、明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1a】電極チップホルダーに取り付けられたスタブエンド電極チップの概要を表す図である。
【図1b】使用中のスタブエンドのフロント面のゆがみを表す概要説明図である。
【図2】アノードトーチアセンブリの断面図である。
【図3】図2のトーチアセンブリのアノード電極モジュールの断面図である。
【図4】ブレーズにより電極本体に接合された従来のアノードチップと、電子ビーム溶接によって接合された本発明の実施形態に係るアノードチップとのパフォーマンスを比較したグラフ図である。
本発明は、プラズマトーチに係り、特に、電極(electrode)、殊にスタブエンド(stub−ended)電極の耐用期間を改善する方法に関する。
【0002】
プラズマトーチは、典型的にはアノード電極又はカソード電極を含んで構成される。こうした電極は、電極チップ部(electrode tip portion)を有し、この電極チップ部は、使用に際し、逆極性にチャージされた他の電極の電極チップ部に対向する。これら電極チップ間にわたる電位の応用として、プラズマアークがこれらの間の空間に生成される。ツインプラズマトーチ装置では、2つのトーチが互いに逆極性にチャージされる。すなわち、一方がアノード電極となり、他方がカソード電極となる。こうした装置では、各電極によって生成されるアークは、これら2つのトーチから離れた場所である結合領域(coupling zone)で、互いに結合(カップリング)する。各トーチを通じて、プラズマガスが供給されてもよく、この場合そのガスはイオン化されて、結合領域内に集中(concentrate)したプラズマを、トーチの干渉を受けることなく形成する。熱され、あるいは溶融される対象素材(material)は、この結合領域に案内され、そこでプラズマの熱エネルギーが対象素材に伝達される。ツインプラズマ処理はオープンな、あるいは閉じこめられた処理領域(process zone)で行うことができる。ツインプラズマ装置は、加熱炉(furnace)等の応用製品にしばしば用いられ、既にされた特許出願、例えばEP0,398,699やUS5,256,855といった出願の主題(subject)となっている。
【0003】
スタブエンド電極は、ツイントーチアセンブリなどのプラズマトーチアセンブリにおいて、アノード電極として用いられてもよい。スタブエンドは、電極チップとして作用し、例えば銅、銀、又はこれらの合金等で作られ、電極本体(electrode body)に取り付けられる。電極本体もまた、金属又は合金によって作られ、使用時には、従って当該電極本体とスタブエンドとの間は電気的に導通する。
【0004】
スタブエンド電極の耐用期間は、チップのフロント面(front face)のゆがみ(distortion)を見積もることによって予測可能と見られることが知られており、このゆがみは、冷却の効率を低減すると考えられている。
【0005】
従来のスタブエンド電極の製造においては、フロント面部材を、電極本体又はチップホルダー部材に半田付け(soldering)していた。
【0006】
本発明者は、溶接、例えば電子ビーム溶接(electron beam welding)等により、各面を接合(mating)することで、スタブエンドのフロント面の面ゆがみ(surface distortion)を抑制でき、その結果として耐用期間の予測を従来の電極に比べて10倍程度改善できることを見いだした。
【0007】
本発明は、プラズマトーチのための電極であって、電極本体と電極チップとを含み、電極チップが直接又は間接的に電極本体に溶接されていることを特徴としたものである。
【0008】
電極チップは、好適には、電子ビーム溶接によって直接又は間接的に電極本体に溶接されるが、レーザ溶接によっても構わない。
【0009】
電子ビーム溶接は、金属部を集中した電子の集束ビームによって熱する工程を含み、好ましくは真空内(vacuo)で当該工程が行われる。金属部は、それ自体、フィラー(filler)材を用いることなく、その接合部で局所的に溶融する。これは、従来の半田付けによるブレーズ(brazing)技術とは対照的なところである。
【0010】
典型的には、電極は、電極チップホルダー部材を備えた本体(body)、を含み、電極チップは、この電極チップホルダー部材に溶接される。本体は、金属のハウジングを備え、電極チップホルダー部材は、この金属ハウジングに取り付け(mount)される。ハウジングとチップホルダーと電極チップとの間に導電性があることは理解されるであろう。
【0011】
好適な実施態様の一つでは、電極チップは、スタブエンドチップである。かかるチップは、実質的に平面的(planar)なフロント面を有するキャップ(cap)の形態となり得て、このフロント面からプラズマが生成されることになる。このチップは、電極本体又はそのチップホルダー部材に取り付けられるよう形状が定められていてもよく、その場所に、好適には電子ビーム溶接などの溶接によって確実に取り付けられる。
【0012】
電極チップは一般に、銅やタングステン、銀、それらの一乃至複数を含む合金などといった、金属性の材質によって形成される。合金の例には、銅−銀、タングステン−銅、タングステン−銀及び、タングステン−銅−銀などを含む。他の素材が含まれてもよい。
【0013】
この電極は、好適には、アノード電極として用いられる。
【0014】
本発明は、また、ここで説明した電極を備えてなるプラズマトーチを提供する。
【0015】
本発明は、また、ここで説明したアノード電極と、カソード電極とを含んだプラズマツイントーチアセンブリを提供する。
【0016】
本発明の第2の側面によれば、電極本体と、電極チップとを具備してなるプラズマトーチの電極の製造工程であって、電極チップを、直接的又は間接的に電極本体に溶接するステップを含む。
【0017】
この溶接のステップは、好適には、電子ビーム溶接であり、また、真空(vacuo)で行われてもよい。
【0018】
本発明の第3の側面によれば、電極本体と電極チップとを具備してなる電極の耐用期間を改善する方法が提供される。この方法は、溶接によって直接的又は間接的に電極チップを電極本体に接合する。好適にはこの溶接は、電子ビーム溶接であってもよい。電極は、好適にはアノード電極であり、また好ましくはスタブエンド電極チップを有する。
【0019】
本発明の方法は、特にアノード電極の耐用期間を改善することに適合できる。要求される電流レベルが3000A又はそれ以上の場合に用いられるアノード電極に用いてもよい。
【0020】
本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら、例を挙げてさらに説明する。
【0021】
図1(a)を参照すると、電極チップホルダー41と、スタブエンド電極チップ42とを含んだプラズマトーチ用電極40が示されている。本体(図示せず)は、電極チップホルダー41が取り付けられる金属ハウジングを含む。このハウジングと、チップホルダー41と、電極チップ42との間に導電性があることは理解されるであろう。
【0022】
スタブエンドチップ42は、実質的に平面的なフロント面43を備えたキャップの形態であり、使用時には、ここからプラズマが生成される。スタブエンドチップ42の開口側の直径は、チップホルダー41の端部の直径よりも大きく、従ってチップホルダー41の端部にスタブエンドチップ42を取り付けることができるようになっている。スタブエンドチップ42は、溶接、例えば電子ビーム溶接によって、オーバーラップ部分(overlapping portion)でチップホルダー41に接合される。
【0023】
使用時には、スタブエンドチップ42は、非常な高温にさらされ、フロント面43のゆがみを生じる結果となる。特に、フロント面43は、外向きに反る傾向があり、これはチップ素材42が柔らかくなるためであると考えられる(図1(b))。スタブエンド電極の耐用期間は、フロント面のゆがみを見積もることによって予測されることが知られている。このゆがみは、冷却の効率を低減すると考えられている。従って、フロント面のゆがみを低減することが要望される。本発明によってこれが達成され、スタブエンドを電極本体/チップホルダーに、電子ビーム溶接などの溶接によって接合することで、驚異的な効果を奏する。
【0024】
図2は、組み立てられたアノード20トーチアセンブリの断面図である。これは、モジュール化された構造であって、電極モジュール2と、ノズルモジュール3と、シュラウドモジュール4と、電極ガイドモジュール5とを含む。電極モジュール2は、トーチ20の内部に配置される。電極ガイドモジュール5とノズルモジュール3とは、軸方向に空隙をおいて配置され、その長手方向に沿った位置で電極モジュール2を囲む。少なくとも、電極モジュール2の遠心端部(distal end)(つまり、プラズマがトーチから放電される端部)は、ノズルモジュール3に囲まれている。電極モジュール2の近接端部(proximal end)は、電極ガイドモジュール5の内部に収納されている。ノズルモジュール3は、シュラウドモジュール4に収納されている。
【0025】
種々のモジュール間及びモジュールの要素間のシール(sealing)は「O」リングによって行われる。例えば「O」リングは、ノズルモジュール3とシュラウドモジュール4との間、及びノズルモジュール3と電極ガイドモジュール5との間の双方のシールに用いられる。「O」リングは、チャンバー内の小さい黒丸として図示されている。
【0026】
トーチ20は、プロセスガス(process gas)及びシュラウドガスをそれぞれ導入するそれぞれのポートを有する。プロセスガスの導入は、トーチ20の近接端部に向かっている。プロセスガスは、電極2とノズル3との間の流路(passage)に導入され、トーチ20の遠端部に向かって導かれる。この特定の実施形態では、シュラウドガスが、トーチ20の遠端部に供給される。これにより、シュラウドガスが電極から遠ざけられ、このシュラウドガスとしては、電極モジュール2を退化させる(degrade)、酸素などであってもよい。しかしながら、他の実施形態では、このシュラウドガスは、トーチ20の近接端部に対して導入されるようにしてもよい。
【0027】
特定の実施形態に係る電極モジュール2の構成例が図3に示されている。この図3のアノード電極モジュール2は、典型的には、銅製の電極チューブホルダー22上に取り付けられた銅又は銀製の電極の「スタブエンド」チップ21を含んで構成される。このチューブホルダー22は、金属ハウジング23に取り付けられている。
【0028】
トーチ20は、ツインプラズマトーチアセンブリに利用されてもよく、その処理領域チャンバーはオープンなものでも閉じこめられたものでも構わない。
【0029】
図4は、本発明に係るアノード電極チップと、従来技術に係るそれとのパフォーマンスの比較を表す図である。使用中に起きるアノードチップの劣化が、電子ビーム溶接されたアノードチップの場合に、従来のブレーズされたアノードチップに比べて大幅に少ないことが明らかである。また、従来のものに比べて、本発明に係る電極チップの耐用期間が大幅に改善されていることも同様に、明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1a】電極チップホルダーに取り付けられたスタブエンド電極チップの概要を表す図である。
【図1b】使用中のスタブエンドのフロント面のゆがみを表す概要説明図である。
【図2】アノードトーチアセンブリの断面図である。
【図3】図2のトーチアセンブリのアノード電極モジュールの断面図である。
【図4】ブレーズにより電極本体に接合された従来のアノードチップと、電子ビーム溶接によって接合された本発明の実施形態に係るアノードチップとのパフォーマンスを比較したグラフ図である。
Claims (19)
- 電極本体と電極チップとを備えたプラズマトーチの電極であって、前記電極チップが、前記電極本体に対して、直接に又は間接的に溶接されていることを特徴とする電極。
- 請求項1に記載の電極であって、前記電極チップは、前記電極本体に大して直接に又は間接的に、電子ビーム溶接又はレーザ溶接されていることを特徴とする電極。
- 請求項1又は2に記載の電極であって、電極チップホルダー部材を有する本体を備え、前記電極チップは、前記電極チップホルダー部材に溶接されていることを特徴とする電極。
- 請求項3に記載の電極であって、前記本体は、金属ハウジングを有し、前記電極チップホルダー部材は、前記金属ハウジングに取り付けられていることを特徴とする電極。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の電極であって、前記電極チップは、スタブエンドチップであることを特徴とする電極。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載の電極であって、前記電極チップは、銅、タングステン、及び/又は銀のうちの一以上から選ばれる金属又は合金でなることを特徴とする電極。
- 請求項1から6のいずれか一項に記載の電極であって、当該電極はアノード電極であることを特徴とする電極。
- 請求項1から7のいずれか一項に記載された電極を有することを特徴とするプラズマトーチ。
- 請求項7に記載のアノード電極と、カソード電極とを有することを特徴とするプラズマツイントーチアセンブリ。
- 電極本体と電極チップとを備えたプラズマトーチの電極の製造方法であって、前記電極本体に対して、前記電極チップを直接に又は間接的に溶接する工程を含むことを特徴とする方法。
- 請求項10に記載の方法であって、前記溶接の工程が、電子ビーム溶接又はレーザ溶接によって行われることを特徴とする方法。
- 請求項10又は請求項11に記載の方法であって、前記電極は、電極チップホルダー部材を有した本体、を含み、前記電極チップは、前記電極チップホルダー部材に対して溶接されることを特徴とする方法。
- 請求項12に記載の方法であって、前記本体は、金属ハウジングを備え、前記電極チップホルダー部材は、当該金属ハウジングに取り付けられていることを特徴とする方法。
- 請求項10から13のいずれか一項に記載の方法であって、前記電極チップは、スタブエンドチップであることを特徴とする方法。
- 請求項10から14のいずれか一項に記載の方法であって、前記電極チップは、銅、タングステン、及び/又は銀のうちの一又は組み合わせから選ばれる金属又は合金でなることを特徴とする方法。
- 請求項10から15のいずれか一項に記載の方法であって、前記溶接の工程は真空中(vacuo)で行われることを特徴とする方法。
- プラズマトーチの電極の耐用期間を改善する方法であって、電極本体と電極チップとを含む電極を用いて、前記電極本体に対して、前記電極チップを直接に又は間接的に、溶接によって接合することを特徴とする方法。
- 請求項17に記載の方法であって、溶接は、電子ビーム溶接によることを特徴とする方法。
- 請求項17又は18に記載の方法であって、前記電極は、アノード電極であり、前記電極チップはスタブエンドチップであることを特徴とする方法。
Applications Claiming Priority (2)
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Publications (1)
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AU (1) | AU2001270775A1 (ja) |
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GB (1) | GB2364875A (ja) |
WO (1) | WO2002005601A1 (ja) |
Cited By (1)
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