JP2004502819A - 改善された帯電防止挙動と改善された親水性を有するポリアミド組成物 - Google Patents

改善された帯電防止挙動と改善された親水性を有するポリアミド組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、改善された帯電防止挙動及び(又は)改善された親水性を有するポリアミド組成物に関する。これらの組成物は、ポリアミドを基材とした糸、繊維及びフィラメントの製造に特に好適である。この組成物は、ポリアミドと、帯電防止性及び(又は)親水性を変性させるポリエーテル単位含有変性剤とを含む。

Description

【0001】
本発明は、改善された帯電防止挙動及び(又は)改善された親水性を有するポリアミド組成物に関する。これらの組成物は、ポリアミドを基材とした糸、繊維及びフィラメントの製造に特に好適である。
【0002】
合成材料の処方物の分野においては、該材料に良好な作業性を付与し、最終製品に使用快適性を付与し又は外部環境への適応性を与えるように帯電防止性及び(又は)親水性を変性させることがしばしば求められる。
編織用糸の分野では、例えば、ポリアミドの特性を木綿の特性に類似させ良好な快適性を与えるようにそれらの親水性を改善することが求められる。
糸、繊維及びフィラメントの分野では、帯電防止挙動が使用快適性の理由から必要になろう。それは、就中、電荷の蓄積の防止を可能にさせる。作用効果の一つは、例えば、植毛表面への粉塵の蓄積を制限することであろう。更に、本質的に帯電防止性の繊維を使用すれば、植毛表面を製造するために使用される繊維のうちでも、強い着色を通常有する高導電性の繊維を使用することを回避させるであろう。従って、それほど灰色ではない明るい染料及び着色剤が期待できる。
【0003】
ポリアミド又はポリアミドを基材とした組成物の帯電防止挙動又は親水性を改善させるためにポリエーテル単位を使用することが知られている。非常に多くの文献が、このような単位を、例えば、重合体又は共重合体ブレンドの形で、或いは例えば二成分繊維の形のポリアミドと併用して、ポリアミドに導入する種々の方法を記載している。
【0004】
文献“服飾品の改善された快適性を得るための親水性ナイロン”Textile Research J.1985年6月、325−333頁には、カプロラクタムとアミン末端ポリエチレンオキシドとの重縮合により得られた重合体の製造及び性質が記載されている。この共重合体は、糸を製造するために溶融紡糸される。この糸は、従来のポリアミドよりも改善された親水性を示す。しかし、この方法は、特別の共重合体の製造を要求し、従って重合方法が順応されなければならないことを意味する。
【0005】
ポリアミドの性質は、溶融物に薬剤を添加することによって変性させることが好ましいであろう。紡糸物品の製造との関係では、薬剤は、例えば、紡糸前に溶融物に添加することができる。
このために、ポリエチレングリコールをポリアミドに導入することが知られている。しかし、この水溶性化合物は、水との接触で組成物から大いに抽出される。その効果は数回洗浄すると持続しない。
また、カプロラクタムとアミン末端ポリエチレンオキシドから得られたランダム共重合体をポリアミドに添加することによって得られた組成物が知られている。これらの組成物は、やはり、洗浄後に特性の比較的高い損失を被る。
【0006】
本発明の目的は、上記のような欠点を有しない新規な、特に溶融紡糸可能な組成物を提供することである。特に、本発明に従う組成物は、満足できる、即ち十分に明るい着色も有する。
【0007】
この目的のために、本発明は、ポリアミドと親水性及び(又は)帯電防止挙動を変性させるための少なくとも1種の化合物とを含む熱可塑性重合体組成物において、該化合物が次式(I):
【化3】
Figure 2004502819
[ここで、
nは3〜50の整数であり、
POAはポリアルキレンオキシドブロックを表わし、
PAはポリアミドブロックであって、その反復単位が次式(IIa)及び(IIb):
【化4】
Figure 2004502819
(ここに、R、R及びRは4〜36個の炭素原子を含有する芳香族又は脂肪族基である)
の何れかにより表わされるものを表わす]
により表わされるブロック重合体であることを特徴とする、熱可塑性重合体組成物を提供する。
【0008】
式(I)により表わされるブロック共重合体は、ポリエーテルブロックアミド又はポリエーテルエステルアミドである。このような化合物は、特に、名称PEBAX(登録商標)としてアトフィナ社から販売されている。これらは、ポリアミドブロックとポリアルキレングリコールブロックを含む。それぞれの種類のブロックの数は、3〜50、好ましくは10〜15である。ブロックの数は式(I)において整数nにより表わされる。
【0009】
ポリアミドブロックは、上で示した式(IIa)及び(IIb)のいずれかにより表わすことができる。式(IIa)のブロックは、ラクタム及び(又は)アミノ酸から出発して重合により得られるタイプのポリアミドである。このような化合物を重合させる方法は知られている。中でも、陰イオン重合及び溶融重縮合、例えばVKチューブでの重合が挙げられる。
式(IIb)のブロックはアミンへのジカルボン酸の重縮合により得られるタイプのものである。
基R、R及びRは、4〜36個の炭素原子を含有する芳香族又は脂肪族基である。
【0010】
ポリアミドブロックが式(IIa)により表わされる一具体例によれば、基Rは、下記の基から有利に選ばれる。
・分岐状でない2価のペンチル基、この場合にはポリアミドブロックはナイロン6ブロックである。
・分岐状でない2価のデシル基(10個の炭素原子を含有する)、この場合にはポリアミドブロックはナイロン11ブロックである。
・分岐状でない2価のウンデシル基(11個の炭素原子を含有する)、この場合にはポリアミドブロックはナイロン12ブロックである。
【0011】
ポリアミドブロックが式(IIb)により表わされる具体例によれば、基RとRの対は、下記の対から有意に選ばれる。
・R=2価の線状ブチル基及びR=2価の線状ヘキシル基、これはナイロン6,6ブロックを与える。
・R=2価の線状ブチル基及びR=2価の線状ブチル基、これはナイロン4,6ブロックを与える。
・R=2価の線状オクチル基及びR=2価の線状ヘキシル基、これはナイロン6,10ブロックを与える。
【0012】
ポリアルキレンオキシドブロックは、ポリエチレンオキシド、ポリトリメチレンオキシド及びポリテトラメチレンオキシドから選ぶことができる。ブロックがポリエチレンオキシドに基づいているならば、それはブロックの末端でプロピレングリコール単位を有することができる。
【0013】
ブロックのそれぞれの平均分子量は互いに独立である。しかし、それらは互いに類似していることが好ましい。
POAブロックの平均分子量は好ましくは1000〜3000g/モルである。PAブロックの平均分子量は有利には1000〜3000g/モルである。
【0014】
式(I)の化合物は、末端官能基がカルボン酸官能基であるポリアミドの高分子量連鎖と、末端官能基がアルコール官能基であるポリエーテルジオール連鎖、即ちポリアルキレンオキシドの高分子連鎖との間の触媒反応により得ることができる。後者は、例えばアルコール末端ポリエチレングリコール連鎖であり得る。
これらのブロックの末端官能基の間の反応は、オルトチタン酸テトラアルキル又は酢酸ジルコニルによって接触させることができる。
【0015】
本発明の組成物は、種々のタイプの変性用化合物の数種、例えば種々のタイプの2種の化合物を含むことができる。
【0016】
本発明を実施するためには、可能な限り目立った色を有しない式(I)の化合物を使用することが好ましい。そういうわけで、黄色度指数が低い化合物を使用することが好ましい。本発明による化合物を得るのに使用される触媒は、それの色に影響を及ぼす可能性がある。そういうわけで、上記した触媒を使用することが好ましい。使用する化合物の色は、得られる組成物の色に影響を及ぼす。色特性は、ある種の用途、例えば繊維の分野では非常に臨界的である。
【0017】
本発明の特定の一具体例によれば、式(I)の変性用化合物は150℃以上、好ましくは150〜250℃の融点を有する。
【0018】
本発明に従う組成物は、ポリアミドを親水性及び(又は)帯電防止挙動を変性させるための化合物と溶融配合することによって得られる。例えば、ブレンドは、押出機、例えば単軸スクリュー又は二軸スクリューの押出機を使用して製造することができる。
【0019】
組成物中の変性用化合物の重量割合は好ましくは4〜20%である。
本発明に従う組成物は、変性用化合物の混在物が連続ポリアミド相内に分散されているような形態を有する。
【0020】
組成物は、変性用化合物以外に、艶消剤、着色顔料、熱又は光安定剤、熱保護剤、抗微生物剤、防汚剤などのようなその他の添加剤を含有することができる。この列挙に限定されない。
特に、組成物は、重合体を接触による分解から保護するように被覆されていてよい二酸化チタン粒子よりなる艶消剤を含有し得る。二酸化チタンは、それ自体で又はその他の艶消剤と組合わせて使用することができる。組成物中の艶消剤の重量割合は数%までであることができる。例えば、それは、“半艶消”と呼ばれる効果のためには0.2〜0.5%、“艶消”と呼ばれる効果のためには0.5〜1%、また“完全艶消”と呼ばれる効果のためには1〜2%である。有意義であると見なされる艶消のレベルを得るためには,重量濃度は、一般に0.7%以上である。
また、艶消剤として硫化亜鉛粒子、又は二酸化チタン/硫化亜鉛混合物を使用することが可能である。
【0021】
組成物のポリアミドは、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12並びにこれらの重合体のブレンド又はこれらに基づく共重合体から選ぶことができる。
【0022】
また、本発明は、上記の組成物を紡糸することによって得られた糸、繊維及びフィラメントに関する。これらは、織物及び編物を意図した紡織糸、カーペットの製造に使用されるBCF糸、植毛加工のための非常に短い繊維に切断することを意図したフロックケーブル、ステープルファイバー糸の製造に使用される繊維又は不織布表面であることができる。
【0023】
組成物は、紡糸口金より押出すことにより溶融紡糸される。ポリアミドと親水性及び(又は)帯電防止挙動を変性させるための化合物とのブレンドは紡糸の前に特定の操作で製造でき、例えば、組成物は顆粒の形で固化され、次いで紡糸するために溶融される。また、このブレンドは、紡糸の直前に、紡糸装置に一方のポリアミドと他方の変性剤を導入することによって製造することができる。
紡糸方法は既知である。手短に言えば、それらは、溶融材料を紡糸口金より押出し、得られたフィラメントを冷却することからなる。このフィラメントは一般に紡糸口金の下で収束され、延伸、捲縮、糊付け、アニーリング、染色及びヒートセッティング処理のような処理を受けるように集められる。この列挙に限定されない。これらの処理は、例えば糸の製造のためには比較的少数のフィラメントについて、或いは例えば繊維又はフロックケーブルの製造のためにはケーブル、ラップ又はロービングの形に一緒にされた多数のフィラメントについて実施することができる。
【0024】
本発明に従う糸及びフィラメントは、広範な線密度範囲内にあり、0.5dtex以下の線密度から500dtex以上の線密度までの線密度を有することができる。
繊維及びフィラメントは、丸く又は多裂片の横断面のような種々の横断面形状を有することができる。また、横断面は中空も含む。それらは、一般に、単一の材料から得られる。しかし、それらは、2種以上の材料から得ることもできる。これらの繊維又はフィラメントは、“並列”型又は“コア/シェル”型の複合又は二成分繊維又はフィラメントと呼ばれる。
【0025】
本発明の組成物から得られた糸、繊維及びフィラメントは、ポリアミドよりも親水性及び(又は)帯電防止性であると共に、染色又は洗浄後もそれらの特性を良好に保持する。
【0026】
本発明に従う組成物は、植毛表面を製造するのに使用することができる。この場合に、植毛繊維は、本発明に従う組成物の繊維から専ら構成されるか又はその他の繊維と組合わせて構成される。
植毛の技術は既知である。手短に言えば、それは、接着剤を塗布した表面に非常に短い長さの繊維を吹き付けてそれらの繊維を表面に留めるようにすることからなる。例えば、紡織表面、糸及び物品はこの方法で植毛することができる。繊維の長さは一般に10mm以下であり、好ましくは0.2〜3mmである。それらは、通常、切断後で吹き付け前に染色されるが、しかし、吹き付け後に表面を染色し、又は着色顔料を含有する繊維(全体が着色された繊維)を使用することが可能である。繊維を吹き付けるのに静電界が使用されるが、繊維は予め活性化されている。活性化操作は、繊維に電荷を与えることからなる。植毛は、基質の振動、静電的手段又はこれらの2者の組合せにより実施することができる。例えば、静電的な植毛のためには、繊維は、それが静電界において配向され吹き付けされるように電荷を伝達できなければならない。電荷は活性化処理により与えられる。二つの広い意味での活性化処理が知られており、一つは天然タンニンに基づく処理であり、他はコロイドシリカに基づく処理である。いずれの場合も、これらは、高い水分吸収を好む永久的でない表面処理である。
ある場合には、使用した活性化方法によって、活性化は、変性剤を含有しない繊維と比べて、助長される。従って、変性剤は、活性化処理の全部又は一部を省略させるであろう。
【0027】
本発明に従う繊維により植毛された表面は、表面の大部分を覆う繊維の色と異なった色を有する高導電性の繊維を加える必要もなく、電荷の良好な流れを得るのを可能にさせる。その結果、この植毛表面は、従来の慣用のポリアミド繊維を使用して得られた表面よりも粉塵を引き付けるのがずっと少ない。
【0028】
本発明の更なる詳細又は利点は、例示としてのみ以下に示す実施例に照して一層明らかとなろう。
【0029】
例1〜5
使用した材料
・ポリアミド:0.3重量%の二酸化チタン粒子を含有し、41の相対粘度(90%ぎ酸中4.8%の重合体でもって測定して)を有するナイロン6,6。
・添加剤A:アトフィナ社より販売されているPEBAX(登録商標)MH1657、50重量%のナイロン6ブロックと50重量%のポリエチレングリコールブロックを含むマルチセグメントブロック重合体であり、そのそれぞれのブロックの平均分子量は約1500g/モルである。融点:204℃(ASTM D3418に従う)。
・添加剤B:チバガイギー社より販売されているIRGASTAT P22。融点:212〜220℃。
・添加剤C:BASF社より販売されている添加剤、A7220(テトロニクスの群から誘導)
・添加剤D:35000g/モルの平均分子量を有するポリエチレングリコール。
【0030】
ポリアミドと添加剤の一つを含有する顆粒を二軸スクリュー押出機で押出すことにより製造したが、添加剤のそれぞれは顆粒形態で供給した。このように製造された組成物を表Iに示す。
【0031】
【表1】
Figure 2004502819
【0032】
製造された顆粒から糸を溶融紡糸した。紡糸に続いて第一ゴデットと中間ゴデットとの間で、糸を巻き取ることなく、延伸した。紡糸温度は275℃であり、第一供給ゴデットの速度は400m/分であり、中間ゴデットの速度は1200m/分であり、巻き取り速度は1200m/分であった。ヘンケル社より販売されている化合物BK2170を使用して糸を糊付けした。生じた糸は、20本のフィラメントにつき130dtexの線密度を有した。いくつかの巻いたパッケージからのフィラメントをまとめてほぼ700dtexのケーブルを形成させた。ギロチン型カッターを使用して、このケーブルを200カット/分の速度で切断して平均長さが2mmの繊維にした。
切断時のフロックに相当するこれらの繊維の帯電防止挙動を、繊維を60%RHで20℃で予備コンディショニングして、2個の円形電極を有する“マーロ試験器”を使用して測定した。マーロスケールと抵抗率Ω.cmとの間の対応を表IIに示す。
【0033】
【表2】
Figure 2004502819
【0034】
帯電防止挙動を2回の洗浄前後で測定した。それぞれの洗浄は、繊維を95℃の脱塩水の浴に30分間浸漬することによって実施した。浴の比(繊維の重量対水の重量)は1/25であった。この操作は2回繰り返した。この洗浄操作は、物質が染色及び洗浄を受けねばならない処理をシミュレーションするものである。水分吸収量は秤量によって測定した。繊維を環境室において95%の相対湿度(RH)で30℃の温度で24時間コンディショニングした。次いで、それらの湿潤重量を測定した。次いで、繊維を真空オーブンに80℃で16時間入れ、次いでそれらの乾燥重量を測定した。次いで、水分吸収量を次式から計算した。
水分吸収量=(湿潤重量−乾燥重量)/乾燥重量
洗浄時の、ナイロン6,6単独(例3)と比べた水分吸収量の損失も次式から計算した。
Figure 2004502819
結果を表IIIに示す。
【0035】
【表3】
Figure 2004502819
【0036】
本発明に従う組成物から得られた繊維は、良好な帯電防止挙動及び良好な親水性を示すと共に洗浄後もこれらの性質を強く保持する。
【0037】
例6〜10
上記の例に従って得た繊維を、静電界において良好な運動性を繊維に与える天然タンニンに基づく処理を使用して活性化させた。活性化された繊維をオーブンで60℃で2時間乾燥し、次いで60%の相対湿度で20℃の温度でコンディショニングした。次に、綿布にドクターブレードを使用してアクリル接着剤を15/100cmの厚みで塗布した。この表面を35kVの電界に、2個の電極の間の距離を18cmにして、置いた。植毛を手動で1分間実施した。次いで、接着剤を乾燥し、130℃で10分間、次いで160℃で10分間架橋させた。次いで、表面を40℃の脱塩水で20分間洗浄した。
例6〜10は、表IVに記載する繊維で得られた植毛表面に相当する。例10の場合において、植毛のために使用した繊維は、99.5%の例3に従う繊維と0.5%のバイエル社より販売されているR−Statブラック導電性繊維を含有する。これは、帯電防止性の植毛表面の生産者により広く使用されている処方物である。
植毛表面の色を目視で評価した。Oは固有色又は固有色に近似する色を示すが、Xは表面の灰色の着色を示す。
植毛表面について得られた結果を表IVに示す。
【0038】
【表4】
Figure 2004502819
【0039】
本発明の繊維で得られた植毛表面は、従来慣用の繊維と高導電性の繊維との混合物で植毛することによって得られた表面について観察されたものと少なくとも同じ程度に良好な帯電防止挙動を有すると共に、表面の灰色の着色をなくすことがわかる。
【0040】
例11〜13
ポリアミドと1種以上の添加剤を含有する顆粒を上記のような2軸スクリュー押出機で押出すことにより製造した。この方法で生じた組成物を表Vに示す。
【0041】
【表5】
Figure 2004502819
【0042】
生じた顆粒から糸を溶融紡糸した。紡糸に続いて糸を巻き取って延伸した。紡糸温度は280℃であり、巻き取り速度は500m/分であり、延伸速度は611m/分であり、ゴデットの温度は90℃であった。糸を特定の糊付け用組成物により糊付けした。生じた糸は36本のフィラメントについて68.4dtexの線密度を有した。
HC2020型のヘラウス・ボッシュ環境室において60%又は20%の相対湿度で20℃の温度でこれらの繊維の抵抗率を、DM500A型のセフェレク・メグオームメーターを使用して、0.7cm離れた二つの点の間で測定した。得られた結果を表VIに示す。
【0043】
【表6】
Figure 2004502819
【0044】
本発明に従う組成物から得られた糸は、低融点を有する物質と比べて容易に紡糸される。それらは、60%の相対湿度について良好な帯電防止挙動を示す。更に、添加剤により製造された糸は20%の相対湿度についてさえも良好な帯電防止挙動を保持する。

Claims (15)

  1. ポリアミドと親水性及び(又は)帯電防止挙動を変性させるための少なくとも1種の化合物とを含む熱可塑性重合体組成物において、該化合物が次式(I):
    Figure 2004502819
    [ここで、
    nは3〜50の整数であり、
    POAはポリアルキレンオキシドブロックを表わし、
    PAはポリアミドブロックであって、その反復単位が次式(IIa)及び(IIb):
    Figure 2004502819
    (ここに、R、R及びRは4〜36個の炭素原子を含有する芳香族又は脂肪族基である)
    の何れかにより表わされるものを表わす]
    により表わされるブロック重合体であることを特徴とする、熱可塑性重合体組成物。
  2. 基Rが線状の2価ペンチル基であり、ポリアルキレンオキシドブロックがポリエチレンオキシドブッロクであることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. POAブロックの平均分子量が1000〜3000g/モルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
  4. nが10〜15であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. PAブロックの平均分子量が1000〜3000g/モルであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. ブロック重合体が
    ・その末端官能基がカルボン酸であるポリアミドと、
    ・ポリエーテルジオール連鎖
    との間の触媒反応によって得られ、しかも触媒がオルトチタン酸テトラアルキル及び酢酸ジルコニルから選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  7. 組成物中の帯電防止挙動及び(又は)親水性を変性させるための化合物の重量割合が4〜20%であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 帯電防止挙動及び(又は)親水性を変性させるの化合物が150℃以上、好ましくは150〜250℃の融点を有することを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 艶消剤を含有することを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 艶消剤が硫化亜鉛を基材としたことを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
  11. 艶消剤が二酸化チタン自体又は他の艶消剤との併用を基材としたことを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
  12. 組成物中の艶消剤の重量割合が0.7%以上であることを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載の組成物。
  13. ポリアミドがナイロン6、ナイロン6,6及びこれらの混合物から選ばれることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載の組成物。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物を紡糸することによって得られた糸、繊維又はフィラメント。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の組成物から完全に又は部分的になる繊維を植毛してなる植毛表面。
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