JP2004502737A5 - - Google Patents

Download PDF

Info

Publication number
JP2004502737A5
JP2004502737A5 JP2002508454A JP2002508454A JP2004502737A5 JP 2004502737 A5 JP2004502737 A5 JP 2004502737A5 JP 2002508454 A JP2002508454 A JP 2002508454A JP 2002508454 A JP2002508454 A JP 2002508454A JP 2004502737 A5 JP2004502737 A5 JP 2004502737A5
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethanol
extraction
preparation
polysaccharide
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002508454A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004502737A (ja
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority claimed from PCT/US2001/021770 external-priority patent/WO2002004000A1/en
Publication of JP2004502737A publication Critical patent/JP2004502737A/ja
Publication of JP2004502737A5 publication Critical patent/JP2004502737A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【書類名】 明細書
【発明の名称】 微細藻類からの優れた免疫刺激物質
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水または水および少なくとも1種の低級アルキルアルコール混合物を含む溶媒によって抽出可能な多糖を含む微細藻類(microalgae)から単離された免疫刺激調製物であって、ここに、該アルキル部分は1ないし4個の炭素原子であり、ここに、活性多糖はほぼ200万ダルトンを超える見かけの分子量を有することを特徴とする該調製物。
【請求項2】 免疫刺激活性が単球/マクロファージの活性化によって発現される請求項1記載の免疫刺激調製物。
【請求項3】 微細藻類がAphanizomenon flos−aquaeのものである請求項1記載の免疫刺激調製物。
【請求項4】 微細藻類がAphanizomenon flos−aquaeのものである請求項2記載の免疫刺激調製物。
【請求項5】 微細藻類がChlorella pyrenoidosaのものである請求項1記載の免疫刺激調製物。
【請求項6】 微細藻類がChlorella pyrenoidosaのものである請求項2記載の免疫刺激調製物。
【請求項7】 微細藻類がSpirulina platensisのものである請求項1記載の免疫刺激調製物。
【請求項8】 微細藻類がSpirulina platensisのものである請求項2記載の免疫刺激調製物。
【請求項9】 活性多糖のグリコシル成分が、実質的に、マンノース、グルコース、ラムノース、ガラクトース、フコース、メチル化糖およびN−アセチル化アミノ糖よりなる請求項3記載の免疫刺激調製物。
【請求項10】 活性多糖のグリコシル成分が、実質的に、マンノース、グルコース、ラムノース、ガラクトース、フコース、メチル化糖およびN−アセチル化アミノ糖よりなる請求項4記載の免疫刺激調製物。
【請求項11】 活性多糖のグリコシル成分が、実質的に、アラビノース、ガラクトース、ラムノース、グルコースおよびメチル化糖よりなる請求項5記載の免疫刺激調製物。
【請求項12】 活性多糖のグリコシル成分が、実質的に、アラビノース、ガラクトース、ラムノース、グルコースおよびメチル化糖よりなる請求項6記載の免疫刺激調製物。
【請求項13】 活性多糖のグリコシル成分が、実質的に、ラムノース、グルクロン酸、フコース、ガラクトースおよびメチル化糖よりなる請求項7記載の免疫刺激調製物。
【請求項14】 活性多糖のグリコシル成分が、実質的に、ラムノース、グルクロン酸、フコース、ガラクトースおよびメチル化糖よりなる請求項8記載の免疫刺激調製物。
【請求項15】 請求項1ないし14いずれか1に記載の免疫刺激調製物および医薬上許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項16】 請求項1ないし14いずれか1に記載の免疫刺激調製物およびダイエット補充物用の許容される担体または賦形剤を含むダイエット補充物。
【請求項17】 有効量の請求項1〜14のいずれかに記載の免疫刺激調製物および医薬上許容される担体または賦形剤を含む、治療を必要とする個体において免疫機能を増強させるための医薬組成物
【請求項18】 個体がウイルス、細菌または菌類感染に罹っている請求項17記載の医薬組成物
【請求項19】 個体が癌に罹っている請求項17記載の医薬組成物
【請求項20】 個体が免疫不全に罹っている請求項17記載の医薬組成物
【請求項21】 個体がヒトである請求項17記載の医薬組成物
【請求項22】 個体が動物である請求項17記載の医薬組成物
【請求項23】 有効量の請求項1〜14のいずれかに記載の免疫刺激調製物およびダイエット補充物用の許容される担体または賦形剤を含む、治療を必要とする個体において免疫機能を増強させるためのダイエット補充物
【請求項24】 個体がウイルス、細菌または菌類感染に罹っている請求項23記載のダイエット補充物
【請求項25】 個体が癌に罹っている請求項23記載のダイエット補充物
【請求項26】 個体が免疫不全に罹っている請求項23記載のダイエット補充物
【請求項27】 個体がヒトである請求項23記載のダイエット補充物
【請求項28】 個体が動物である請求項23記載のダイエット補充物
【請求項29】 (a)約4℃ないし100℃の間の抽出温度にて、水または水およびアルキル部分が1ないし4個の炭素原子である少なくとも1種の低級アルキルアルコールを含む溶媒で、微細藻類を抽出することによって抽出物を生じさせ;
(b)所望により、大容量が濃縮工程を望ましくする場合、抽出物を小容量まで濃縮し;
(c)沈殿手段によって抽出物から多糖調製物を沈殿させ、
(d)分離手段によって沈殿した多糖調製物を分離し;次いで、
(e)95%アルコールで(d)の沈殿を洗浄する;
工程を含むことを特徴とする免疫刺激多糖が豊富な食品グレードの微細藻類から調製物を得る方法。
【請求項30】 抽出で用いるアルコールがエタノールである請求項29記載の方法。
【請求項31】 抽出で用いるアルコールがメタノールである請求項29記載の方法。
【請求項32】 抽出で用いるアルコールがイソプロパノールまたはプロパノールである請求項29記載の方法。
【請求項33】 (a)における好ましいアルコール濃度が20ないし80%である請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項34】 抽出の好ましい温度が40ないし80℃の間である請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項35】 微細藻類がAphanizomenon flos−aquaeのものである請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項36】 微細藻類がChlorella pyrenoidosaのものである請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項37】 微細藻類がSpirulina platensisのものである請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項38】 濃縮工程(b)が、(必要な場合)、好ましくは減圧下にて溶媒の蒸発によって行われる請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項39】 濃縮工程(b)が(必要な場合)凍結乾燥によって行われる請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項40】 濃縮工程(b)が(必要な場合)透析によって行われる請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項41】 多糖調製物がエタノールの約80%最終濃度までの添加によって工程(c)において沈殿される請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項42】 多糖調製物が抽出物を冷却させることによって工程(c)において沈殿される請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項43】 多糖調製物が塩の添加によって工程(c)において沈殿される請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項44】 塩が硫酸アンモニウムである請求項43記載の方法。
【請求項45】 沈殿された多糖調製物が濾過によって工程(d)において分離される請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項46】 沈殿された多糖調製物が遠心によって工程(d)において分離される請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項47】 沈殿された多糖調製物が95%エタノールによって工程(e)において洗浄される請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項48】 さらに、沈殿を水に溶解させ、次いで、限外濾過によってほぼ100,000ダルトン分子質量未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項49】 さらに、沈殿を水に溶解させ、次いで、サイズ排除カラムクロマトグラフィーによってほぼ200万ダルトン分子質量未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む請求項29ないし32いずれか1記載の方法。
【請求項50】 食品グレードの微細藻類から抽出された有効量の多糖調製物および適当な担体を含む、個体に対して単球/マクロファージ活性の刺激を供するための免疫刺激多糖調製物
【請求項51】 与して創傷治癒を増強させる請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項52】 与して癌を治療する請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項53】 与して免疫不全を治療する請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項54】 与してウイルス、細菌または菌類感染を治療する請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項55】 個体がヒトである請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項56】 個体が動物である請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項57】 微細藻類がAphanizomenon flos−aquaeのものである請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項58】 微細藻類がChlorella pyrenoidosaのものである請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項59】 微細藻類がSpirulina platensisのものである請求項50記載の免疫刺激多糖調製物
【請求項60】 微細藻類がAphanizomenon flos−aquaeのものである請求項33記載の方法。
【請求項61】 微細藻類がChlorella pyrenoidosaのものである請求項33記載の方法。
【請求項62】 微細藻類がSpirulina platensisのものである請求項33記載の方法。
【請求項63】 抽出の好ましい温度が40および80℃の間である請求項33記載の方法。
【請求項64】 濃縮工程(b)が(必要な場合)、好ましくは減圧下で、溶媒の蒸発によって行われる請求項33記載の方法。
【請求項65】 濃縮工程(b)が(必要な場合)凍結乾燥によって行われる請求項33記載の方法。
【請求項66】 濃縮工程(b)が(必要な場合)透析によって行われる請求項33記載の方法。
【請求項67】 多糖調製物が、エタノールの約80%エタノールの最終濃度までの添加によって工程(c)において沈殿される請求項33記載の方法。
【請求項68】 多糖調製物が塩の添加によって工程(c)において沈殿される請求項33記載の方法。
【請求項69】 塩が硫酸アンモニウムである請求項68記載の方法。
【請求項70】 多糖調製物が抽出物を冷却することによって工程(c)において沈殿される請求項33記載の方法。
【請求項71】 沈殿された多糖調製物が濾過によって工程(d)において分離される請求項33記載の方法。
【請求項72】 沈殿された多糖調製物が遠心によって工程(d)において分離される請求項33記載の方法。
【請求項73】 沈殿された多糖調製物が95%エタノールによって工程(e)において洗浄される請求項33記載の方法。
【請求項74】 さらに、沈殿を水に溶解させ、次いで、限外濾過によってほぼ100,000ダルトン分子質量未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む請求項33記載の方法。
【請求項75】 さらに、沈殿を水に溶解させ、次いで、サイズ排除カラムクロマトグラフィーによってほぼ200万ダルトン分子質量未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む請求項33記載の方法。
【請求項76】 微細藻類がAphanizomenon flos−aquaeのものである請求項34記載の方法。
【請求項77】 微細藻類がChlorella pyrenoidosaのものである請求項34記載の方法。
【請求項78】 微細藻類がSpirulina platensisのものである請求項34記載の方法。
【請求項79】 濃縮工程(b)が(必要な場合)、好ましくは減圧下で、溶媒の蒸発によって行われる請求項34記載の方法。
【請求項80】 濃縮工程(b)が(必要な場合)凍結乾燥によって行われる請求項34記載の方法。
【請求項81】 濃縮工程(b)が(必要な場合)透析によって行われる請求項34記載の方法。
【請求項82】 多糖調製物が、エタノールの約80%エタノールの最終濃度までの添加によって工程(c)において沈殿される請求項34記載の方法。
【請求項83】 多糖調製物が塩の添加によって工程(c)において沈殿される請求項34記載の方法。
【請求項84】 塩が硫酸アンモニウムである請求項83記載の方法。
【請求項85】 多糖調製物が抽出物を冷却することによって工程(c)において沈殿される請求項34記載の方法。
【請求項86】 沈殿された多糖調製物が濾過によって工程(d)において分離される請求項34記載の方法。
【請求項87】 沈殿された多糖調製物が遠心によって工程(d)において分離される請求項34記載の方法。
【請求項88】 沈殿された多糖調製物が95%エタノールによって工程(e)において洗浄される請求項34記載の方法。
【請求項89】 さらに、沈殿を水に溶解させ、次いで、限外濾過によってほぼ100,000ダルトン分子質量未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む請求項34記載の方法。
【請求項90】 さらに、沈殿を水に溶解させ、次いで、サイズ排除カラムクロマトグラフィーによってほぼ200万ダルトン分子質量未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む請求項34記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、ここに引用してその内容を本明細書の一部と見なす2001年7月10日出願の米国仮出願シリアル番号60/217,001からの優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、食品グレードの微細藻類(microalgae)からの免疫刺激多糖調製物の抽出方法に関する。本発明は、さらに、200万ダルトンを超える見かけの分子量を有する活性多糖を含有する食品グレードの微細藻類から単離された構造的に複雑な免疫刺激水溶性多糖調製物の同定に関する。また、本発明は、本発明の調製物を用いて種々の病気状態を治療および/または予防する方法に関する。
【0003】
発明の背景
過去30年の間に、免疫治療は、免疫応答を変調するように設計された方法の使用を通じてヒトの病気および疾患を治療するための重要なアプローチとなった。これは、免疫系が易感染性となる病理学的疾患において特に重要である。病気モデルおよび臨床試験で行われた研究は、宿主防御メカニズムの増大は、微生物感染、免疫不全、癌および自己免疫疾患に対する治療および予防で有用であることを示す(1−5)。また、免疫増強プロトコルは創傷治癒を促進するための用途を有することができる。創傷治癒のプロセスにおいて、マクロファージは、細胞増殖および新しい組織の形成/再生を変調することによって主要な役割を呈する。それらは、食細胞、デブリドメント(debridement)剤として機能し、創傷修復の血管形成段階に影響する成長因子を生産する(6)。
【0004】
歴史的には、開発された最初の免疫刺激物質は細菌の産物(溶解物および粗製画分)、弱毒化微生物または加熱殺傷細菌であった。これらはbacille Calmette−Guerim(BCG)、Corynebacterium parvumおよびリポ多糖のごとき剤を含んだ(1,2)。これらの剤は毒性および副作用のため成功が制限されていたが、多くは動物医学において免疫刺激のためにUSVAに認可されてきた(3)。他の物質は種々の源から開発され、天然起源のもの、化学合成によって誘導されたもの、または組換え技術を用いて合成されたものを含む。天然起源のほとんどの免疫刺激物質は高分子量の多糖、糖蛋白質または複合ペプチドである(1)。例えば、Schizophyllum commune(シゾフィラン)、Lentinus edodes(レンチナン)およびCoriolus versicolor(クレスチン)から誘導された三種の菌類多糖は、現在、生物学的応答モディファイアーとして日本国において臨床的に使用されている(4)。もう1つの多糖、(Aloe veraから単離された)アセマンナンは、イヌおよびネコにおいて、線維肉腫の治療のために米国農務省によって認可されている(7)。グリコスフィンゴ脂質KRN−7000のごとき天然生成物に由来する数個の小さな分子量の免疫刺激物質がある。固体腫瘍の治療のために免疫刺激物質としてKRN−7000を用いる臨床試験が現在進行中である(8)。また、イソプリノシンおよびムラミルペプチドのような化合物を含む合成起源のいくつかの免疫刺激物質が開発されている(2)。最近、内因性起源の多数の他の免疫モジュレーターが、組換え技術を用いて開発されおり、これはFDAの認可を得ている。これらの剤はコロニー−刺激因子、インターフェロンおよび組換え蛋白質を含む(5)。しかしながら、これらの化合物はしばしば短い半減期を有し、最適な投与および適当な組み合わせを決定するのが困難である。
【0005】
現在の免疫刺激物質は有望であるが、より優れた剤を開発し、免疫治療のための入手可能な薬物の保有量を増加させる必要性が依然としてある。免疫刺激物質の薬物発見のために用いることができる化学的に多用な化合物の1つの源は天然産物である。数世紀の間、天然産物は治療上有用な剤として開発されており、その多くは今日臨床で用いられている。薬物発見に対する手段の1つとして天然産物として興味があるのは、それらの圧倒的な分子の多様性および生物学的活性の多用なスペクトルに基づいている(9)。
【0006】
古代より、微細藻類は栄養が密な食品源として用いられてきた。歴史的記録は、Spirulina platensisのごとき微細藻類が、アフリカのチャド湖の周りの種族によって、およびメキシコのテヒコ湖近くに生存するアズテック人によって消費された(10)。ここ数十年の間、ヒトの消費のためのおよび家畜の飼料としての食品グレードの微細藻類の商業的な生産に対する興味が増大してきた。商業的に優れたSpirulina種、Chlorella種およびAphanizomenon flos−aquae(AFA)につき開発されてきた種々の微細藻類の中には、成功して生産され、世界中で使用されている3つの主なタイプがある。
【0007】
食品グレードの微細藻類の消費についての事例報告および最近の研究は、動物およびヒト双方における免疫機能の増強を報告してきた。Chlorella pyrenoidosaの経口投与は、Listeria monocytogenesに感染したマウスにおいて、増強されたナチュラルキラー細胞活性(11)および顆粒球−マクロファージ前駆細胞(12)と関連付けられてきた。規定食Spirulina platensisはニワトリにおいてマクロファージの食作用活性を増加させ(13)、Spirulina fusiformisはヒトにおいて化学予防効果を呈する(14)。AFAのヒト消費は、免疫細胞輸送および増強された免疫学的監視の変化を生じさせると報告されてきた(15)。全てのこれらの効果のための活性な成分は決定的には確立されていない。
【0008】
種々の化合物がここに研究された微細藻類から単離された。ChlorellaおよびSpirulina種からの多数の多糖および糖蛋白質が、それらの抗腫瘍、抗ウイルスおよび免疫刺激活性につき特徴付けられてきた。対照的に、いずれかの生物学的活性を示すそのような化合物はAFAからは単離されていない。
【0009】
多数の多糖が生物学的活性を保有するChlorella種から同定されている。米国特許第4,533,548号において、酸性多糖が、抗腫瘍および抗ウイルス活性を呈するChlorella Pyrenoidosaから単離されている(16)。この多糖についてのグリコシル組成はほとんどがラムノースであり、少量はガラクトース、アラビノース、グルコースおよびグルクロン酸であった。米国特許第4,831,022号に報告された海洋Chlorella minutissimaから単離されたもう1つの多糖は、腫瘍増殖阻害効果を有するようである。しかしながら、分子量またはグリコシル組成は報告されていない(17)。
【0010】
米国特許第4,786,496号において、海洋Chlorella種の脂質画分(糖脂質)は抗腫瘍特性を呈した(18)。また、いくつかの糖蛋白質がChlorella種から単離されている。例えば、米国特許第4,822,612号は、抗癌効果を有する45,000ダルトンの糖蛋白質を報告している(19)。また、免疫増強および抗腫瘍特性を有するであろう種々の他の糖蛋白質(20−23)およびグリセロ糖脂質(24)が科学文献に報告されている。これらの化合物のいずれも多糖ではない。
【0011】
生物学的活性を呈するいくつかの異なるタイプの多糖がSpirulina種から単離されている。例えば、硫酸化多糖カルシウムスピルランは腫瘍侵入および転移を阻害する(25)。カルシウムスピルラン(分子量74,600ダルトン)はラムノース(52.3%)、3−O−メチルラムノース(32.5%)、2,3−ジ−O−メチルラムノース(4.4%)、3−O−メチルキシロース(4.8%)、ウロン酸(16.5%)およびスルフェートよりなる(26)。
【0012】
米国特許第5,585,365号は、250,000および300,000ダルトンの間の分子量を持つ抗ウイルス多糖が熱水抽出を用いてSpirulina種から単離されたことを開示する(27)。この多糖はラムノース、グルコース、フルクトース、リボース、ガラクトース、キシロース、マンノース、グルクロン酸およびガラクツロン酸よりなる。12,600および60,000ダルトンの間の範囲の多数の他の低分子量多糖が、最近、Spirulina種から単離されている(28−30)。
【0013】
免疫刺激活性を測定する1つの方法は、マクロファージが関与する生物学的アッセイを用いることである。単球/マクロファージは、現実的には、それらが
免疫応答および多数の生物学的プロセスを協調させるのに非常に重要な身体の各組織で見出される(31)。それらは食作用、免疫学的監視、創傷治癒、微生物および腫瘍細胞の殺傷、およびTリンパ球への抗原提示において主な役割を演じている(32)。癌においては、マクロファージはサイトカインおよび他の免疫因子の産生を介して腫瘍細胞毒性機能を媒介する(33)。適応的および先天性免疫において主な役割をマクロファージに演じさせるためには、マクロファージはまず活性化されることによって環境の剤に対して効果的に応答しなければならない(34)。マクロファージの活性化は、核因子カッパB(NF−カッパB)のごときプロ炎症転写因子によって媒介される。次いで、そのような転写因子は、種々の免疫応答を媒介する遺伝子のアレイの活性化/抑制を制御し変調する。
【0014】
未刺激マクロファージにおいては、NF−カッパBは、サイトゾル内の阻害性カッパB(I−カッパB)蛋白質によって隔離された不活性なヘテロダイマーとして存在する。I−カッパ蛋白質を解離させ、分解させる剤は、NF−カッパBダイマーの核への転移を可能とし、そこで、それが下流遺伝子の転移を活性化させることができる(35)。NF−カッパBによって調節される標的遺伝子はプロ炎症サイトカイン、ケモカイン、炎症酵素、接着分子および受容体を含む(36)。
【0015】
本発明においては、ヒト単球におけるNF−カッパBについての転写因子ベースのアッセイを用いて、食品グレードの微細藻類からの免疫刺激多糖調製物の抽出、単離、特徴づけおよび開発をガイドした。本発明の多糖は、今日入手可能なほとんど全ての他の多糖とは異なり、水溶性であって、かつ水性エタノール溶液に可溶である。
【0016】
発明の概要
マクロファージ免疫刺激活性を有し、200万ダルトンを超える見かけの分子量を有する活性な多糖を含有する新規な水溶性多糖調製物がAphanizomenon flos−aquae(AFA)、Chlorella pyrenoidosaおよびSpirulina platensisから単離された。本発明の多糖調製物は、現在癌患者において免疫治療で臨床的に用いられる多糖調製物よりも少なくとも千倍単球活性化につき活性である。
【0017】
本発明の1つの具体例によると、水または水およびアルキル部分が1ないし4個の炭素原子である少なくとも1種の低級アルキルアルコールの混合物によって抽出可能な多糖を含み、ここに活性多糖がほぼ200万ダルトンを超える見かけの分子量を有する免疫調製物が微細藻類から単離される。もう1つの具体例によると、免疫刺激調製物の免疫刺激活性は単球/マクロファージ活性化によって発現される。もう1つの具体例によると、免疫刺激調製物は微細藻類Aphanizomenon flos−aquaeから抽出される。もう1つの具体例によると、免疫刺激調製物は微細藻類Chlorella pyrenoidosaから抽出される。もう1つの具体例によると、免疫刺激調製物は微細藻類Spirulina platensisから抽出される。もう1つの具体例によると、免疫刺激調製物の活性多糖のグリコシル成分は、実質的に、マンノース、グルコース、ラムノース、ガラクトース、フコース、メチル化糖およびN−アセチル化アミノ糖よりなる。もう1つの具体例によると、免疫刺激調製物の活性多糖のグリコシル成分は、実質的に、アラビノース、ガラクトース、ラムノース、グルコースおよびメチル化糖よりなる。もう1つの具体例によると、免疫刺激調製物の活性多糖のグリコシル成分は、実質的にラムノース、グルクロン酸、フコース、ガラクトースおよびメチル化糖よりなる。もう1つの具体例において、医薬組成物はこれまでの免疫調製物のいずれか1つおよび医薬上許容される担体または賦形剤を含む。もう1つの具体例によると、ダイエット補充物はこれまでの免疫刺激調製物のいずれか1つおよびダイエット補充物用の許容される担体または賦形剤を含む。
【0018】
もう1つの具体例によると、治療を必要とする個体において免疫機能を増強させる方法は、有効量の医薬組成物またはダイエット補充物を個体に投与することを含む。もう1つの具体例によると、個体はウイルス、最近または菌類感染に罹っている。もう1つの具体例によると、個体は癌に罹っている。もう1つの具体例によると、個体は免疫不全に罹っている。もう1つの具体例によると、個体はヒトである。もう1つの具体例によると、個体は動物である。
【0019】
もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖が豊富な食品グレードの微細藻類から調製物を得るための方法は、(a)水または水およびアルキル部分が1ないし4個の炭素原子である少なくとも1種の低級アルキルアルコールの混合物を含む溶媒で微細藻類を抽出することによって抽出物を生じさせ、ここに、混合物のアルコール濃度は、約40℃ないし100℃の間の抽出温度において0ないし100容量%の間であり;(b)所望により、大容量は濃縮工程を望ましくする場合、抽出物を小容量まで濃縮し;(c)沈殿手段によって、抽出物が多糖抽出物を沈殿させ;(d)分離手段によって沈殿した多糖調製物を分離し;次いで、(e)95%アルコールで(d)の沈殿を洗浄する工程を含む。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖が豊富な食品グレードの微細藻類から調製物を得る抽出方法で用いられるアルコールはエタノールである。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖が豊富な食品グレードの微細藻類から調製物を得る抽出方法で用いられるアルコールはメタノールである。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖が豊富な食品グレードの微細藻類から調製物を得る抽出方法で用いられるアルコールはイソプロパノールまたはプロパノールである。もう1つの具体例によると、工程(a)における好ましいアルコール濃度は20ないし80%である。もう1つの具体例によると、抽出の好ましい温度は40および80℃の間である。もう1つの具体例によると、該方法は、Aphanizomenon flos−aquaeから免疫刺激多糖が豊富な調製物を得るのに用いられる。もう1つの具体例によると、該方法は、Chlorella pyrenoidosaから免疫刺激多糖が豊富な調製物を得るのに用いられる。もう1つの具体例によると、該方法は、Spirulina platensisから免疫刺激多糖が豊富な調製物を得るのに用いられる。もう1つの具体例によると、濃縮工程(b)は、(必要な場合)好ましくは、減圧下にて、溶媒の蒸発によって行われる。もう1つの具体例によると、濃縮工程(b)は(必要である場合)凍結乾燥によって行われる。もう1つの具体例によると、濃縮工程(b)は(必要である場合)透析によって行われる。もう1つの具体例によると、多糖調製物は、エタノールの約80%エタノールの最終濃度までの添加によって工程(c)において沈殿される。もう1つの具体例によると、多糖調製物は抽出物を冷却することによって工程(c)において沈殿される。もう1つの具体例によると、多調製物は塩の添加によって工程(c)において沈殿される。もう1つの具体例によると、塩は硫酸アンモニウムである。もう1つの具体例によると、沈殿された多糖調製物は濾過によって工程(d)において分離される。もう1つの具体例によると、沈殿された多糖調製物は遠心によって工程(d)において分離される。もう1つの具体例によると、沈殿された多糖調製物は95%エタノールによって工程(e)において洗浄される。もう1つの具体例によると、該方法は、さらに、沈殿を水に溶解させ、次いで、限外濾過によってほぼ100,000ダルトン分子質量未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む。もう1つの具体例によると、該方法は、さらに、沈殿を水に溶解させ、次いでサイズ排除カラムクロマトグラフィーによってほぼ200万ダルトン未満の実質的に全ての成分を除去することによって沈殿を精製することを含む。
【0020】
もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物で個体を処置して、単球/マクロファージ活性の刺激を個体に与える方法は、許容される担体と組み合わせて食品グレードの微細藻類から抽出された有効量の多糖調製物を個体に投与することを含む。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物を投与して創傷治癒を増強させる。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物を投与して癌を治療する。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物を投与して免疫不全を治療する。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物を投与してウイルス、細菌または菌類の感染を治療する。もう1つの具体例によると、個体はヒトである。もう1つの具体例によると、個体は動物である。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物で個体を処置して、単球/マクロファージ活性の刺激を個体に与える方法は、許容される担体を組み合わせて、Aphamizomenon flos−aquaeから抽出された有効量の多糖調製物を個体に投与することを含む。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物で個体を処置して、単球/マクロファージ活性の刺激を個体に与える方法は、Chlorella Pyrenoidosaから抽出された有効量の多糖調製物を個体に投与することを含む。もう1つの具体例によると、免疫刺激多糖調製物で、個体を処置して、単球/マクロファージ活性の刺激を個体に与える方法は、Spirulina platensisから抽出された有効量の多糖調製物を個体に投与することを含む。
【0021】
発明の詳細な記載
THP−1ヒト単球/マクロファージにおけるNF−カッパBの活性化についての転写因子−ベースのバイオアッセイを用いて、免疫刺激多糖の精製およびそれらの抽出の最適化をガイドした。このアッセイは、NF−カッパB−ルシフェラーゼレポーターの増大した発現によって示される免疫刺激活性を測定する。
5%COおよび95%空気下、37℃にて、胎児ウシ血清(10%v/v)およびアミカシン(60mg/L)を補充したRPMI 1640培地中で、THP−1ヒト単球(American Type Culture Collection, Rockville, MD)を培養した。DEAE−デキストラン(10μg/1×10細胞)およびpBIIXLUCレポータープラスミド(1μg/1×10細胞)を用い、活発に増殖する細胞を一過的にトランスフェクトした。Dr. Riccardo Dalla-Faveraから贈られたこのプラスミドは、HIV/IgK(37)からのNF−カッパBモチーフから2のコピーを含有する。THP−1細胞を含有するトランスフェクション溶液を37℃の水浴中にて、7分間インキュベートした。次いで、トランスフェクトされた細胞を10%FBS、RPMI1640培地に再懸濁し、ウエルあたり2×10細胞の細胞密度にて96−ウエルプレートで平板培養した。24時間後、微細藻類抽出物、画分および多糖調製物をトランスフェクトされた細胞に添加した。細胞を収穫し、試料の添加4時間後にルシフェラーゼ活性を測定した。Packardフィルタープレートを用いて細胞を収穫し、30μLのルシフェラーゼTMミックス(1:1、Luciteルシフェラーゼ:1×PBS、1mM CaおよびMg)を用いて溶解させた。LucLiteTMルシフェラーゼレポータ遺伝子アッセイキットはPackard (Downers Grove, IL)から購入した。発光はPackardマイクロプレートシンチレーションカウンターを用いて測定した。活性化は、陽性対照として用いた10μg/mL LPS(E.coli、血清型026:B6、Sigma Chemical Co., St. Louis, MO)によるNF−カッパBの最大活性化に対するパーセンテージとして報告される。
【0022】
グリコシル組成およびグリコシル結合の分析は、The University of Georgia, Complex Carbohydrate Research Centerによって行われた。グリコシル組成は、TMS−メチルグリコシドのGC−質量スペクトル分析を用いて決定した。TMS−メチルグリコシド手法の間に検出されたO−メチル化糖を同定するために、グリコシル組成は酢酸アルジトール手法(38)を用いても測定した。グリコシル結合分析は、ウロン酸結合を検出するためにカルボキシル−還元と組み合わせて、Hakomori手法(39)を用いて行った(40)。
【0023】
実施例1−優れた単球活性化特性を呈するAFA(NP16847)からの高分子量多糖調製物の初期単離
AFA(Cell Tech, Klamath Falls, ORからのロット番号0110FA)からの粗抽出物は、40℃にて凍結乾燥された物質125gを70%エタノールで3回(各々4時間)抽出することによって調製した。水性エタノール抽出を蒸発乾燥させ、次いで、溶媒を水およびクロロホルム(1:1)の間に分配した。活性は専ら水層に見出され、これをさらにn−ブタノール(水:n−ブタノール、63:37)に対して分配した。より活性な水層(EC50=0.5μg/ml)を、−80℃にてアルコール沈殿(水:メタノール:エタノール、1:2:3)に24時間付した。プレ限外濾過物調製物というこの沈殿した物質が0.2μg/mlのEC50値を有し、3重量%の乾燥AFAの回収を表した。次いで、この物質を、100,000分子量カットオフのポリエーテルスルホン膜(Millipore, Bedford, MAからのCentricon Plus-20)を備えた限外濾過デバイスを通した。保持物を引き続いて3%KCI(w/v)で数回洗浄して、(恐らくはイオン相互作用を介して)高分子量物質に付着した不純物を除去した。ポスト−限外濾過調製物という保持物は0.1μg/mLのEC50値を有し、0.6%の回収を表した。
【0024】
ポスト−限外濾過物NP16847調製物の炭水化物含有量は、450nmおよび490nmにおけるフェノール/硫酸での比色アッセイ(41)を用いて90%および100%であると見積もられた。この結果より、この物質が多糖の調製物であると結論された。Galbraith Laboratories, Inc. (Knoxville, TN)によって行われた元素分析により、この物質は以下の元素:49.1%の炭素、40.8%の酸素、7.62%の水素、2.46%の窒素、痕跡量の硫黄を含有することが明らかとされた。ポスト−限外濾過物についてのグリコシル組成および結合分析を表1に示す。NP16847は、他の単糖およびアセチル化アミノ糖と共に圧倒的にマンノース、グルコース、4−メチルマンノース、ラムノースおよびメチル化糖残基よりなる。これは、いずれかのタイプの生物学的活性を呈するAFAから単離されたいずれかの多糖の最初の報告である。
【0025】
ポスト−限外濾過物NP16847は,サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を用いて分析した。条件は、モデル600EシステムコントローラーUK6シンジエクターモデル600溶媒送達系、モデル401示差屈折率検出器およびモデル3396A Hewlett-Packardインテグレーターよりなるものであった。分析はHPLCグレードの水および30℃に維持されたShodex Ohpak KB-805 SECカラム(300mm長×8mmID)を用い、1mL/分の流速で行った。このカラムは400万ダルトンの推定分子量まで分子を分離することができる。ポスト−限外濾過物NP16847の分析は、ボイド容量で溶出する1つのピーク(図1)を示し、デキストラン標準との比較に基づき200万ダルトンを超える見かけの分子量と合致する保持時間を有する。
【0026】
AFA多糖の精製について実施例1に記載した手法は新規である。というのは、初期抽出は,熱水を使用する先行技術と比較して70%エタノールを用いるからである。他の食品グレードの微細藻類からの免疫刺激多糖の抽出のためのこの手法を用いることができるかを判断するために、実施例1に記載した手法を食品補充物として通常は消費される2種の他の微細藻類、すなわち、Chlorella pyrenoidosaおよびSpirulina platensisに適用した。
【0027】
実施例2−優れた単球活性化特性を呈するChlorella pyrenoidosa(NP16848)からの高分子量多糖調製物の初期単離
Chlorella(Sun Chlorella, Torrance, CAからのロット番号VP0978)からの粗抽出物は、40℃にて凍結乾燥された物質(35g)を70%エタノールで3回各々4時間)抽出することによって調製した。この粗抽出物は25μg/mLのEC50値を有した。水性エタノール抽出物を蒸発乾燥させ、次いで、溶媒を水およびクロロホルム(1:1)の間に分配した。活性は専ら水層に見出され、これをさらn−ブタノール(水:n−ブタノール、63:37)に対して分配した。より活性な水層を−80℃にてアルコール沈殿(水:メタノール:エタノール、1:2:3)に24時間付した。次いで、沈殿物質を100,000分子量カットオフのポリエーテルスルホン膜(Millipore, Bedford, MAからのCentricon Plus-20)を備えた限外濾過デバイスを通した。保持物を引き続いて3% KCI(w/v)で数回洗浄して、(おそらくはイオン相互作用を介して)高分子量物質に付着した不純物を除去した。ポスト−限外濾過物質は0.3μのEC50値を有し、0.2%の回収を表した。
【0028】
ポスト−限外濾過物NP16848調製物の炭水化物組成は、450nmおよび490nmにおけるフェノール−硫酸への比色アッセイ(41)を用いて90%および100%の間であると見積もられた。この結果から、この物質は多糖の調製物であると結論される。ポスト−限外濾過物のグリコシル組成および結合分析を表2に示す。NP16848は、他の単糖アセチル化アミノ糖と共に、圧倒的にアラビノース、ガラクトース、ラムノースおよびメチル化糖残基よりなる。Chlorella種からの他の免疫刺激多糖および水溶性抽出物が文献に報告されているが、NP16848は新規な組成である。
【0029】
実施例1に記載されたHPLCサイズ排除クロマトグラフィー手法を用いて分析したポスト−限外濾過物NP16848は、ボイド容量に溶出した1つのピークを含むことが見出され(図2)、デキストラン標準との比較に基づき200万ダルトンを超える見かけの分子量と合致する保持時間を有した。
【0030】
実施例3−優れた単球活性化特性を呈するSpirulina platensis(NP16846)からの高分子量多糖調製物の初期単離
Spirulina(Triarco Industries, Wayne, NJからのロット番号B16933)からの粗抽出物は、40℃にて、凍結乾燥された物質35gを70%エタノールで3回(各々4時間)抽出することによって調製した。この粗抽出物は、50μg/mLのEC50値を有した。水性エタノール抽出物を蒸発乾燥させ、次いで,水およびクロロホルム(1:1)の間に分配した。活性は専ら水層に見出され、これをさらにn−ブタノール(水:n−ブタノール、63:37)に対して分配した。水層はより活性であり、−80℃にてアルコール沈殿(水:メタノール:エタノール、1:2:3)に24時間付した。次いで、沈殿物質を、100,000分子量カットオフのポリエーテルスルホン膜(Millipore, Bedford, MAからのCentricon Plus-20)を備えた限外濾過デバイスに通した。保持物を引き続いて3%KCI(w/v)で数回洗浄して、(おそらくはイオン相互作用を介して)高分子量物質に付着した不純物を除去した。ポスト−限外濾過物質は0.3ug/mLのEC50値を有し、0.1%の回収を表した。
【0031】
ポスト−限外濾過物Spirulina調製物の炭水化物含有量は、450nmおよび490nmにおけるフェノール−硫酸での比色アッセイ(41)を用いて90%および100%の間であると見積もられた。この結果より、この物質は多糖の調製物であると結論される。ポスト−限外濾過物についてのグリコシル組成および結合分析を表3に示す。NP16846は、他の単糖、ウロン酸およびアセチル化アミノ糖と共に、圧倒的に、ラムノース、グルクロン酸、フコース、ガラクトースおよびメチル化糖よりなる。Spirulina種からの同様のグリコシル組成を持つ他の多糖は文献に報告されているが、NP16846よりもサイズがかなり小さい。
【0032】
実施例1に記載したHPLCサイズ排除クロマトグラフィー手法を用いて分析したポスト−限外濾過NP16846は、ボイド容量で溶出する1つのピークを含むことが判明し(図3)、デキストラン標準との比較に基づき200万ダルトンを超える見かけの分子量と合致する保持時間を有した。
【0033】
単球/マクロファージの活性化
プロ炎症サイトカインIL−1βおよびTNF−αのメッセンジャーRNA(mRNA)のレベルを測定して、微細藻類多糖調製物によるTHP−1単球/マクロファージ活性化を確認した。また、IL−1βおよびTNF−αのmRNAレベルの変化の特異性を決定するための対照として、GAPDHのmRNAレベルをアッセイした。GAPDHはハウスキーピング遺伝子であるので、人工的に変化が誘導されない限り、mRNAレベルは一定なままであると予測されよう。
【0034】
IL−1β、TNF−αおよびGAPDH用のRT−PCRプライマーはIntegrated DNA Technologies,Inc. (Coralville,IA)から購入した。プライマーについての配列はSuらに記載されている(42)。IL−1β順方向(5’−ATG−GCA−GAA−GTA−CCT−AAG−CTC−GC−3’); IL−1β逆方向(5’−ACA−CAA−ATT−GCA−TGG−TGA−AGT−CAG−TT−3’);TNF−α順方向(5’−GAG−TGA−CAA−GCC−TGT−AGC−CCA−TGT−TGT−AGC−3’); TNF−α逆方向(5’−GCA−ATG−ATC−CCA−AAG−TAG−ACC−TGC−CCA−GAC−T−3’); GAPDH順方向(5’−TGA−AGG−TCG−GAG−TCA−ACG−GAT−TTG−GT−3’); GAPDH逆方向(5’−CAT−GTG−GGC−CAT−GAG−GTC−CAC−CAC−3’)。
【0035】
活発に増殖するTHP−1細胞(3mL,1×10細胞/mL)を、テスト物質の存在下で2時間インキュベートした。フェノールおよびチオシアン酸グアニジンの組み合わせを用いて細胞を溶解させるTRI Reagentキット(Molecular Research Center,Inc.,Cincinnati,OH)を用いて、全RNAを単離した。ブロモクロロプロパンの添加の後、RNAを水性相に分離し、引き続いて、イソプロパノールで沈殿させた。この方法を用いて回収された全RNAは約30μgであった。0.8%アガロースゲルを用いて単離されたRNAの電気泳動は、汚染DNAの兆候を示さなかった。
【0036】
RT−PCR反応はPromega(Madison,WI)からのキット試薬を用いて行った。各反応は以下の成分(30μLの全容量): 6μL AMV/Tfl 5×反応緩衝液、0.6μL dNTPミックス(10mM)、1.2μL MgSO(25mM)、0.6μL AMV逆転写酵素(5ユニット/μL)、0.6μL Tfl DNAポリメラーゼ(5ユニット/μL)、1.2μLの各プライマー(15ピコモル/μL)および2ngの全RNA(IL−1β、TNF−α)または5ngの全RNA(GAPDH)を用いた。RT−PCRプロトコルはTechne Unit Progene自動熱サイクラーを用いた。最初のサイクルは48℃にて45分間、引き続いての94℃にて2分間よりなるものであった。増殖は35サイクルの:45秒間の94℃での変性、1分間の60℃でのアニーリング、および2分間の68℃での伸長を用いて達成された。最終サイクルは試料を68℃にて7分間保持した。RT−PCR産物の電気泳動(mRNA IL−1β、TNF−αおよびGAPDH)は、染色剤として用いた臭化エチジウムを含む5%ポリアクリルアミドゲルで12μLの反応ミックスを用いて達成された。
【0037】
LPSまたは微細藻類多糖調製物いずれかでのTHP−1細胞の処理の結果、対照と比較して、IL−1β mRNA(810bp)およびTNF−α mRNA(444bp)双方における劇的な増加をもたらした。ハウスキーピンググリセルアルデヒドリン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH,1000bp)のmRNAレベルは、全ての試料につき同一であった(図4)。
【0038】
NP16847、同じくNP16848およびNP16846による観察されたNP−カッパBの活性化は、調製物のエンドトキシン汚染によるものではなかった。これは、この可能性を調べるために行った以下の2つの実験の結果によって確認された。まず、各多糖調製物(0.1ないし1μg/mL)と組み合わせて、ポリミキシンB(10μg/mL,Sigma Chemical Co.,St. Louis,MO)を添加して、NF−カッパBの活性化にいずれかの抑止があるか否かを観察した。ポリミキシンBは、当該分子の脂質A部分に結合することによってLPSの生物学的効果の多くをブロックすることが知られているポリカチオン性抗生物質である。全ての3種の微細藻類多糖調製物はポリミキシンB付加に対して非感受性であった(データは示さず)。ポリミキシンBのLPSへの添加(10μg/mL)は、75%だけNF−カッパB活性化を抑制した。可能なエンドトキシン−媒介効果を調べるのに用いた第2の実験は、グリコシル組成分析においてβ−ヒドロキシミリステートの存在を探すものであった。NP16848およびNP16846の試料調製物には検出可能なβ−ヒドロキシミリステートはなかった。かくして、NP16848およびNP16846により観察されたマクロファージ活性化はエンドトキシンによるものである。
【0039】
しかしながら、NP16847の2つの異なる試料調製物において、少量のβ−ヒドロキシミリステート (全ピーク面積の0.6%)が検出された。どれくらい多く「エンドトキシン−様」物質が存在するかを測定するために、Limulus amebocyte溶解物(LAL)アッセイを用いて、AFAの6つの試料を分析した(BioWhittaker,Walkersville,MDによって行われた分析)。このアッセイを用いて検出したLAL陽性物質の量は、0.002%の微細藻類乾燥重量を表した。比較によると、NP16847のパーセント回収は約300倍大きかった(微細藻類乾燥重量の0.6%)。これは、NP16847(100ng/mL)による半最大NF−カッパB活性化を生じさせるのに必要な全ての濃度において、潜在的LAL陽性物質の全量は300pg/mL)であろう。エンドトキシンのこの濃度は、マクロファージアッセイ系を用いて検出できないであろう。従って、可能なエンドトキシンの濃度は、マクロファージ活性化に対するNP16847の刺激効果を説明することができない。
【0040】
実施例1ないし3は、優れた免疫刺激活性を持つ多糖調製物が、40℃の70%エタノールを用いて食品グレードの微細藻類から抽出できることを示す。これらの多糖調製物の単離における引き続いての工程は、複雑なプロトコルおよび有機溶媒の使用に関連していた。多糖は、伝統的には、その高い水溶解度により、熱水を用いて天然源から抽出される。従って、この熱水単離手法は、70%エタノールを用いる初期抽出と比較して、これらの多糖のより高いパーセント回収を生じると期待されるであろう。加えて、熱水は非極性物質を含有するようではないので、もしこの方法が首尾よいことが証明されても、有機溶媒分配を用いる必要はなかろう。しかしながら、予測された挙動とは反対に、水抽出(実施例4ないし6)が、水性エタノールを用いる手法よりも実質的に活性が低く(実施例1)、さらなる問題を付け加える。
【0041】
HPLCサイズ排除クロマトグラフィー分析および免疫刺激活性(マクロファージ活性化)双方は、先の実施例に記載したごとく測定した。各実施例で用いた微細藻類は、Klamath Algae Products Inc.,Klamath Falls,ORから得た凍結乾燥AFA(ロット041900 Merc)であった。限外濾過(用いる場合)は、100,000分子量カットオフのポリエーテルスルホン膜 (Millipore,Bedford,MA)を備えたデバイスを用いて行った。各実験では、限外濾過からの保持物質を3% KCl (W/V)で数回洗浄して、(おそらくはイオン相互作用を介して)高分子量物質に付着した不純物を除去した。
【0042】
実施例4−40℃水抽出およびアルコール沈殿でのフィコシアニン除去
40℃におけるAFAの水抽出は問題だった。なぜならば、この粗抽出物は大量のフィコシアニン(青色の蛋白質性色素)を含有したからである。限外濾過によってフィコシアニンを除去しようとする試みは不成功に終わった。というのは、この物質は100,000−ダルトン分子量カットオフフィルターにおいてNP16847多糖調製物と共に保持された。アルコールによるフィコシアニン物質の完全な沈殿は、70%エタノールまたはそれよりも高いエタノールの溶液を必要とする(データを示さず)。この方法を評価するために、10gの凍結乾燥AFAを40℃にて各時間4および8時間の間水(各回62.5mL)で3回抽出した。粗製水抽出物を凍結乾燥し、40mLの水に再溶解させた。室温でエタノールを添加し(92mL)、70%エタノールの最終濃度を達成した。沈殿物質(フィコシアニン含有)を除去し、上澄みを限外濾過デバイスに通した。単離手法における各工程での物質を、マクロファージ活性化につき評価した(図5)。明らかに、70%エタノール沈殿の間に、免疫刺激活性の大部分は沈殿物では失われた。この方法を用いてのポスト−限外濾過物質(100,000ダルトンを超える)のパーセント回収は1.0%であった。このパーセント回収は、実施例1の70%エタノール抽出手法を用いるポスト−限外濾過の0.6%回収よりも高いが、この物質はNP16847以外に他の物質を含有する。というのは、それは1000ng/mLのEC50値を有したからである。比較により実施例1からの物質は100g/mLのEC50値を有する。
【0043】
実施例5−40℃水抽出および硫酸アンモニウムでのフィコシアニン除去
フィコシアニンの単離のための方法(43,44)は、典型的には、硫酸アンモニウム沈殿(40−65%飽和)を用いる。このプロトコルは、硫酸アンモニウム沈殿が粗抽出物からフィコシアニンを選択的に除去できるか否かを評価するのを調べるものであった。凍結乾燥したAFA(10g)を40℃にて水(各回62.5mL)で3回、各回4および8時間の間抽出した。粗水抽出物を凍結乾燥し、48gの硫酸アンモニウム(50%飽和)を含有する40mLの水に再溶解させた。沈殿可能な物質(フィコシアニンを含有)を除去し、上澄みを限外濾過デバイスに通した。ポスト−限外濾過物質のパーセント回収は1.32%であったが、おそらくは、NP16847をほとんど含んでいなかった。というのは、その比活性はかなり低かったからである(EC50>1000ng/mL)。図6は、単離手法における各工程での物質の免疫刺激活性をまとめる。従来のアプローチと同様に、NP16847の大部分は、硫酸アンモニウムの沈殿によりフィコシアニンと共に沈殿した。
【0044】
明らかに、粗水抽出物中のNP16847からフィコシアニンを分離しようとする試みは成功しなかった。加えて、高温での水性エタノール(例えば、50%エタノール/60℃)を用いるmarc物質の再抽出(40℃水抽出からの残余物)の結果、実質的な量のNP16847が単離された(実施例43参照)。かくして、40℃での水の抽出はNP16847の完全な回収を提供しなかった。
【0045】
実施例6−70℃熱水抽出
70℃のごときより高い温度での水抽出はフィコシアニンを変性させ沈殿させ、NP16847および他の極性分子を溶液中に残すであろう。このアプローチを評価するために、20gの凍結乾燥されたAFAを、70℃にて、水(各回125mL)で3回、各回4および8時間の間抽出した。この粗抽出物は、青色の欠如によって示されるごとく、いずれのフィコシアニン物質も含有しない量であった。粗水抽出物を凍結乾燥し、80mLの水に再溶解させた。−20℃にて、アルコール(水:メタノール:エタノール、1:2:3)を用いてNP16847を24時間沈殿させた。沈殿可能な物質を限外濾過デバイスに通した。図7は、単離手法における各工程での物質の免疫刺激活性をまとめる。ポスト−限外濾過物質(200ng/mL)のマクロファージ活性化についてのEC50は、実施例1で得られた物質(100ng/mL)よりもわずかに高かった。この方法を用いて得られたポスト−限外濾過物質のパーセント回収は1.74%であり、実施例1の70%エタノール手法から得られた0.6%のNP16847回収よりも実質的に高かった。従って、70℃水での抽出は、ポスト−限外濾過物質の匹敵するEC50値によって示されるごとくNP16847の約3倍多く回収する。
【0046】
(70℃における)熱水抽出を用いるNP16847の単離は、実施例1における単離手法よりもいくつかの利点を供する。有機溶媒は用いられず、最終物質を得るのに数工程を必要としたにすぎず、約3倍多くのNP16847が抽出される。しかしながら、いくつかの不利がある。まず、粗水抽出物は、それを濃縮して沈殿物中の過剰に高い容量のアルコールを回避するのに凍結乾燥されなければならない。第2に、プレ−限外濾過物に、(図7における約500ng/mLの低いEC50値およびHPLCクロマトグラムによって示されるごとく)実質的な量の不活性な物質を含有し、この結果、限外濾過デバイスを用いて非常に遅い精製の結果となる。
【0047】
実施例1に記載した70%エタノール抽出手法に対する修飾に基づき、いくつかのさらなる方法を評価した。以下の実施例は単離手法を記載し、ここに、有機溶媒の使用は必要とされず、単離は限定された数の工程で達成される。熱水抽出に伴う全ての問題を克服する単純で、経済的かつ効果的なプロセスが開発された。
【0048】
実施例7−クロロホルム分配での40℃における70%エタノール抽出
実施例1におけるNP14847の抽出では、n−ブタノールおよび水の間の第2の溶媒分配工程の結果、免疫刺激活性がブタノール層に実質的に失われた。従って、実施例1におけるプロトコルを、n−ブタノール溶媒分配工程を除くように修飾した。この新しい方法は、クロロホルムおよび水(1:1)の間のただ1つの溶媒分配があることを除き実施例1における手法と同一である。図8は、単離プロセスにおける各工程での単離スキームおよび免疫刺激活性をまとめる。この方法を用いて得られたポスト−限外濾過物質(200ng/mL)についてのEC50値は、実施例1で得られた物質(100ng/mL)よりもわずかに高かった。この手法を用いて得られたポスト−限外濾過NP16847のパーセント回収は1.97%であった。従って、70%エタノール抽出手法(実施例1)からブタノール溶媒分配工程を除くと、3倍以上にポスト−限外濾過NP16847の回収を増強させた。しかしながら、この手法の主な不利は、有機溶媒分配におけるクロロホルムの使用である。
【0049】
実施例8−40℃における70%エタノール抽出および直接的アルコール沈殿
ブタノールおよびクロロホルム分配双方をスキップするアプローチを評価するために、40℃にて、10gの凍結乾燥されたAFAを70%エタノール(各回125mL)で2回抽出した。第1回の抽出は3時間であり、第2の抽出は12時間であった。粗70%エタノール抽出物を−20℃にて数時間貯蔵し、沈殿可能な物質を遠心によって除去した。沈殿を冷95%エタノールで洗浄して、(残存する非極性物質を除去し、)水に再溶解させ、次いで、限外濾過デバイスに通した。図9は、単離手法における各工程での物質の免疫刺激活性をまとめる。ポスト−限外濾過物質のEC50値は、実施例1で得られた物質(100ng/mL)と比較してわずかに高かった(200ng/mL)。ポスト−限外濾過NP16847のパーセント回収は1.2%であった。この収率は、実施例1に記載した抽出手法を用いて得られたものよりも2倍高かったが、実施例7におけるプロトコルを用いて得られた回収よりも約30%低い。このより低い収率が、おそらくは、70%エタノールにおける不完全な沈殿のためである。
【0050】
実施例9−40℃における70%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
以前の方法(実施例8)を、NP16847のより大きな回収が得られるようにわずかに修飾した。70%エタノール抽出からの粗抽出物を、冷100%エタノールの添加によって80%エタノールに調整し、−20℃にて数時間貯蔵した。沈殿可能な物質を前記したのと同様に処理した。図10は、単離プロセスにおける各工程での単離スキームおよび免疫刺激活性をまとめる。この修飾された方法の結果、プレ−限外濾過NP16847調製物の5.7%回収および単球活性化アッセイにおける200ng/mLのEC50値がもたらされた。ポスト−限外濾過物質のパーセント回収は1.8%であった。ポスト−限外濾過物質(200ng/mL)についてのEC50値は、実施例1で得られた物質(100ng/mL)につき観察されたものよりもわずかに高かったが、実施例6および7から得られたポスト−限外濾過値と同一であった。
【0051】
粗70%エタノール抽出物(実施例9)からのNP16847多糖調製物の直接的沈殿の手法は、元来の目的を首尾よく達成する。有機溶媒(またはメタノール)は用いず、凍結乾燥/溶媒蒸発工程はなく、NP16847の比較的純粋な調製物を得るのに数工程が必要なのにすぎない。NP16847の半純粋調製物(その70%は100,000ダルトン未満である)は、限外濾過精製工程(図10ではプレ−およびポスト−限外濾過HPLCクロマトグラムという)を排除して得ることができた。このプレ−限外濾過NP16847調製物は、ダイエット補充物(植物学上の)抽出物で十分であろう。この物質の単離は、粗70%エタノール抽出物からの直接的アルコール沈殿を必要とするに過ぎないであろう。
【0052】
なぜこの単離手法(実施例9)がテストした他のものよりも優れているかを以下の点にまとめる。
【0053】
1. 40℃における水抽出
a.限外濾過によって、またはエタノールもしくは硫酸アンモニウム沈殿によってNP16847から分離することができない高レベルのフィコシアニンを含有する。
b.限外濾過に従って得られたNP16847は、低い特異的活性のものであった。EC50〜1000ng/mL−対−200ng/mL(実施例9)。
c.marc物質は、この温度の水抽出を用いて回収することができない実質的な量のNP16847を含有した(実施例43参照)。
【0054】
2.70℃における水抽出
a.この温度での水抽出は、プレ−限外濾過物中に過剰量の不活性な極性物質を含有する。これは2つの理由で望ましくない。まず、プレ−限外濾過抽出物の開発は低レベルのNP16847を含まないであろう。第2に限外濾過は、ポスト−限外濾過NP16847調製物を得るのに極端に遅い。
b.該手法は毒性有機溶媒を使用しないが、それは粗抽出物の凍結乾燥工程を必要とする。
【0055】
3.70%エタノール抽出、引き続いての有機溶媒分配
a.明らかに、この溶媒の主な不利は、非極性物質を除去するための有機溶媒(すなわち、クロロホルム)の使用である。
【0056】
前記した実施例から、最適な一般的手法(実施例9)は、凍結乾燥されたAFAの40℃における70%エタノールでの2回の初期抽出を含む。粗抽出物を80%エタノールに調整し、−20℃に冷却する。沈殿を収集し、冷95%エタノールで洗浄して、残存する物質を親油性除去する〜30%のプレ−限外濾過多糖調製物を含む高分子量物質(100,000ダルトンを超える)は、限外濾過を用いて単離することができる。以下に実施例9で得られたNP16847調製物および70%エタノール/40℃での抽出(実施例1)によって調製されたNP16847の間の比較を示す:
【0057】
【表1】
Figure 2004502737
【0058】
これらのデータは、実施例9における手法を用いてAFAを抽出した結果、2倍以上のプレ−限外濾過物および3倍以上のポスト−限外濾過物NP16847がもたらされることを示す。しかしながら、この手法によって得られたポスト−限外濾過抽出物のEC50値は実施例1から得られたものよりもわずかに高く、これは、増強された回収のいくつかは不活性な物質によることを示す。従って、実施例9で用いた条件は、この新しい単離方法によって提供される以下の利点のため、NP16847調製物の特異的活性を改良するさらなる最適化のための出発点として選択した:
【0059】
1.プレ−およびポスト−両限外濾過NP16847多糖調製物の最適収率および良好な特異的活性
2.毒性有機溶媒は用いない。
3.大容量の水または溶媒の回転蒸発または凍結乾燥は関与しない。
【0060】
実施例10ないし38は、実施例9で用いた条件を最適化するための、抽出温度およびエタノール温度双方を変化させる詳細な分析を供する。
【0061】
実施例10−50℃における70%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを50℃にて70%エタノールで抽出し、最初は7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は、冷100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空下で乾燥し、10mg/mL)にて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいて、プレ−限外濾過物NP16847調製物の6.5%回収、および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0062】
実施例11−60℃における70%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを60℃にて70%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は、冷100%エタノールの添加によって80%まで調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空下で乾燥し、10mg/mLで水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいて、プレ−限外濾過物NP16847調製物の7.1%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0063】
実施例12−70℃における70%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを70℃にて70%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方からの上澄みを遠心により合わせた(11.4mL)。上澄みのエタノール濃度は、冷100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空下で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにより、プレ−限外濾過NP16847調製物の7.1%回収および75mg/mLのEC50値がもたらされた(表4)。低分子量物質(<100,000ダルトン)の除去の結果、ポスト−限外濾過NP16847調製物の2.7%回収および約35ng/mLのEC50値がもたらされた。
【0064】
実施例13−80℃における70%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを80℃にて70%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の7.6%回収および50ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)
【0065】
実施例14−23℃における70%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを23℃にて70%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.5mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の4.5%回収および>250ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0066】
実施例15−23℃における60%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを23℃にて60%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.3mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の7.5%回収および>250ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0067】
実施例16−40℃における60%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを40℃にて60%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の8.4%回収および200ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0068】
実施例17−50℃における60%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを50℃にて60%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.0mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の9.4%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0069】
実施例18−60℃における60%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを60℃にて60%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.4mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の9.5%回収および100mg/mLのEC50値がもたらされた(表4)。低分子量物質(<100,000ダルトン)の除去の結果、ポスト−限外濾過NP16847調製物の3.5%回収および約75ng/mLのEC50値がもたらされた。
【0070】
実施例19−70℃における60%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを70℃にて60%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.0%回収および50ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0071】
実施例20−80℃における60%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを80℃にて60%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の11.2%回収および25ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0072】
実施例21−23℃における50%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを23℃にて50%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.3mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の9.1%回収および200ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0073】
実施例22−40℃における50%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを40℃にて50%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.3mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の8.9%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0074】
実施例23−50℃における50%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを50℃にて50%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.1mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の9.4%回収および75ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0075】
実施例24−60℃における50%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを60℃にて50%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.4mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.8%回収および25mg/mLのEC50値がもたらされた(表4)。低分子量物質(<100,000ダルトン)の除去の結果、ポスト−限外濾過NP16847調製物4.5%回収および約20ng/mLのEC50値がもたらされた。
【0076】
実施例25−70℃における50%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを70℃にて50%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.4mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.2%回収および25ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。低分子量物質(<100,000ダルトン)の除去の結果、ポスト−限外濾過NP16847調製物5.6%回収および約20ng/mLのEC50値がもたらされた。
【0077】
実施例26−80℃における50%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを80℃にて50%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の11.7%回収および25ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0078】
実施例27−23℃における40%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを23℃にて40%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.3mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の11.4%回収および>250ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0079】
実施例28−40℃における40%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを40℃にて40%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.4mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.7%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0080】
実施例29−50℃における40%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを50℃にて40%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.0mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.3%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0081】
実施例30−60℃における40%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを60℃にて40%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.4mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.8%回収および50ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。低分子量物質(<100,000ダルトン)の除去の結果、ポスト−限外濾過NP16847調製物の3.3%回収および約25ng/mLのEC50値がもたらされた。
【0082】
実施例31−70℃における40%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを70℃にて40%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.4mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の11.1%回収および50ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0083】
実施例32−80℃における40%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを80℃にて40%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.3mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の12.6%回収および50ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。低分子量物質(<100,000ダルトン)の除去の結果、ポスト−限外濾過NP16847調製物の6.2%回収および約30ng/mLのEC50値がもたらされた。
【0084】
実施例33−23℃における30%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを23℃にて30%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の13.7%回収および200ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0085】
実施例34−40℃における30%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを40℃にて30%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.3mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の13.8%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0086】
実施例35−50℃における30%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを50℃にて30%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.1mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.9%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0087】
実施例36−60℃における30%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを60℃にて30%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.2mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の10.5%回収および100ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0088】
実施例37−70℃における30%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを70℃にて30%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.1mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の11.0%回収および75ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0089】
実施例38−80℃における30%エタノール抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを80℃にて30%エタノールで抽出し、まず、7.5mLで3時間、次いで、6.25mLで12時間行った。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.1mL)。上澄みのエタノール濃度は100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって収集し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空化で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、単球活性化アッセイにおいてプレ−限外濾過NP16847調製物の11.9%回収および75ng/mLのEC50値がもたらされた(表4)。
【0090】
表4は、前記した終点に対する温度および初期抽出の間に用いたエタノール濃度双方の影響をまとめる。各抽出条件の有効性を評価するのに用いた終点は、そのEC50値に加えて、プレ−限外濾過物のパーセント回収であった。プレ−限外濾過物質を、ダイエット補充物または医薬製剤いずれかとしてのその潜在的用途のため、これらの分析につき選択した。限外濾過工程の排除は、単離手法の実質的単純化を代表するであろう。
【0091】
実施例9で用いた条件(70%エタノール/40℃)の結果、プレ−濾過物NP16847の5.7%回収がもたらされ、EC50値は200ng/mLであった。初期抽出の間での70%エタノールの存在とカップリングさせた40℃を超えて上昇させる抽出温度は、NP16847多糖調製物の回収および特異的活性を改良した。しかしながら、70%エタノール、またはいずれかの他の濃度のエタノールと共に、40℃ないし23℃の抽出温度は、より低いEC50値をもたらさなかった。この温度(23℃)において、回収はより低いエタノールの濃度において増強された。この増大した回収の一部は、おそらくは、物質の増強された青色によって証明されるごとくフィコシアニンのより効果的な抽出によるものであった。70%エタノールを用いるより高い温度での抽出は回収をわずかに増強し、特異的活性を実質的に増加させた(例えば、70%エタノール/80℃)。40℃を超えるいずれかの温度での50%エタノールを用いる抽出の結果、他のエタノール濃度と比較して、より低いEC50値をもたらした。50%エタノールを超えるおよびそれ未満のエタノール濃度において、特異的活性は、一般に、各温度条件で検証した。50%を超えるおよびそれ未満のエタノール濃度は回収に対して悪影響を有し;回収はより高いエタノールと共に減少したが、(50℃以下の温度において)より低い濃度と共にわずかに増加した。50%よりも高いエタノール濃度における減少した特異的活性とカップリングさせたより低い回収は、NP16847がこれらの条件下であまり抽出されないことを示唆する。50%未満のエタノール濃度では、減少した特異的活性とカップリングさせたより高い回収は、より不活性な物質がNP16847と共に抽出されることを示唆する。30%および40%エタノールでの60℃未満の温度にて、この不活性物質の一部は、再度、沈殿の増強された青色によって証明されるごとく、フィコシアニンのより効果的な抽出によるものであるらしい。
【0092】
50%エタノールにおける40℃ないし80℃の表4の領域は、最適な回収および特異的な活性双方についての条件を表す。より好ましい温度範囲は60℃および70℃の範囲である(実施例24および25)。なぜならば、80℃、40%ないし60%エタノール抽出条件に由来するプレ−およびポスト−限外濾過物質双方のさらなる分析は実質的な量の水不溶性物質を示したからである。これらの最適条件は、4.5%および5.6%の間のポスト−限外濾過物回収(実施例1からの初期の70%エタノール/40℃条件の7.5ないし9.3倍)および約20ng/mLのEC50値(70%エタノール/40℃条件よりも5倍小さい)を生じる。
【0093】
実施例39−より短い抽出時間
表4中のデータが、各条件下において、2回(最初は2時間および第2に12時間)抽出した物質について収拾した。NP16847の大規模な抽出につき最適化するために、各々1時間のより短い抽出時間をテストし、回収および特異的活性双方の点で同等であることが判明した。
【0094】
実施例40−95℃における30分間の単一熱水抽出
他のタイプの微細藻類(17,27)からの免疫刺激多糖の単離のための選考技術手法は、典型的には、95℃における30分間の単一熱水抽出を含む。この方法を評価するために、1gの凍結乾燥されたAFAを95℃において30分間20mLの水で1回抽出した。水抽出物を80%エタノールに調整し、−20℃において数時間インキュベートした。収集された沈殿は12.1%の回収を表したが、NP16847はほとんど含有していなかった。というのは、この物質のEC50は約500ng/mLであったからである。限外濾過の結果、5.1%の回収がもたらされ、特異的活性の変化はもたらされなかたった。明らかに、これらの条件はNP16847のAFAからの抽出に適していない。
【0095】
実施例41−4℃における水抽出、続いての50%エタノール/60℃での再抽出
汚染性極性物質は、NP16847の実質的喪失なくして初期水抽出によって選択的に除去できる可能性がある。2段階の抽出手法をテストして、このアプローチを評価した。最初の段階は、4℃におけるAFAの初期水抽出、続いての最適条件における(50%エタノール/60℃)AFAの第2段階再抽出を含む。この方法を用いるNP16847の特異的活性は最適条件単独と匹敵したが、回収はプレ−およびポスト−限外濾過物双方につき約70%少なかった。
【0096】
実施例42−23℃における水抽出、引き続いての50%エタノール/60℃での再抽出
抽出温度を4℃から23℃に上昇させることによって、実施例41で用いた手法をわずかに修飾した。かくして、第1の抽出は、23℃におけるAFAの初期水抽出、続いての最適条件(50%エタノール/60℃)におけるAFAの第2段階再抽出を含んだ。結果は実施例41におけるものと同様であった(すなわち、特異的活性は最適条件に匹敵したが、回収はプレ−およびポスト−限外濾過物双方に尽き約70%少なかった)。
【0097】
実施例43−40℃における水抽出、続いての50%エタノール/60℃での再抽出
抽出温度を4℃から40℃に上昇させることによって、実施例41で用いた手法をわずかに修飾した。かくして、第1の抽出は、40℃におけるAFAの初期水抽出、続いての最適条件(50%エタノール/60℃)におけるAFAの第2の再抽出を含んだ。結果は実施例41におけるものと同様であった(すなわち、特異的活性は最適条件と匹敵したが、回収はプレ−およびポスト−限外濾過物双方につき約70%低かった)。
【0098】
実施例44−70%エタノール/40℃での抽出、引き続いての50%エタノール/60℃での再抽出
汚染性非極性物質が、NP16847の実質的喪失なくして、初期エタノール抽出によって選択的に除去できる可能性がある。このアプローチを評価するために、2段階抽出手法をテストした。第1の段階は、40℃における70%エタノールでのAFAの初期抽出、続いての最適条件(50%エタノール/60℃)におけるAFAの第2段階再抽出を含んだ。この手法は、ポスト−限外濾過物NP16847につき、実施例24および25よりもわずかに良好なEC50値(10ng/mL)を与えたが、回収は1.0%に過ぎなかった。プレ−限外濾過物は2.2%の回収であり、EC50値は20ng/mLであった。
【0099】
精製されたNP16847の1つの特性は、それがポリプロピレンピペットの先端に密着するようであったことである。系列希釈の間における物質のキャリオーバーによって引き起こされた過大評価EC50値を回避するために、ピペットの先端を各希釈の間で交換した。
【0100】
限外濾過の前後におけるNP16847のクロマトグラフィー分析を図5ないし11に示す。実施例1に概略を説明した手法を用いて単離したNP16847調製物は、一般に、広い単一ピークとして溶出した(図1)。しかしながら、修飾された手法を用い(実施例4ないし9)、ポスト−限外濾過物NP16847は、3つのピークであるように見えるものを含有する広い領域として溶出した(図5ないし10参照)。しかしながら、この三重ピークの特徴は、これらのポスト−限外濾過物NP16847調製物を水:クロロホルム(1:1)の間に溶媒分配することによって、広い1つのピークに変化させることができる。図9および10は、このクロロホルムでの分配後における精製されたNP16847多糖ピークの形状を示す。各クロマトグラムのかなり右側の大きなピークがやはりブランク対照で現れ、従って、これはクロロホルムによるものである。複合ピークの単一ピークへの変換についてはいくつかの可能な説明がある。NP16847多糖の分子内会合の原因であるNP16847と会合した痕跡量の非極性または脂質−様物質があるという可能性がある。これらのより大きな複合体は、複数ピークを生じさせるであろう。クロロホルムでの非極性物質での除去はこれらの会合体を破壊し、単一クロマトグラフィーピークを生じさせるであろう。脂質−様または非極性物質とNP16847との可能な会合は、なぜ、高濃度の水性エタノールを用いてこの多糖物質が抽出可能であるかを説明するであろう。NP16847が単一多糖であるか、または関連多糖混合物であるかは、この物質の非常に高い分子量のため評価するのが困難である。しかしながら、複数ピークの現象は、最適抽出条件(50%エタノール/60℃ないし70℃、図11参照)を用いて得られたプレ−およびポスト−限外濾過物NP16847調製物では起こらない。これは、より低いエタノール濃度またはより高い抽出温度あるいはこれらの2つの因子の組み合わせによるものであろう。
【0101】
TMS−メチルグリコシドのGC−質量スペクトル分析を用い、異なるNP16847調製物の炭水化物組成を評価した(表5)。実施例1からのNP16847物質(NP1)を再分析し、以前の測定されたのと同一の炭水化物組成を有することが判明した。異なるバッチの(もう1つの会社から購入した)AFAを実施例4ないし44で用いたので、NP16847の調製物は、実施例1の抽出手法を用いてこの新しい物質から単離した(NP2)。このNP16847調製物およびNP1双方は匹敵するグリコシル組成を有し、これは、AFAの異なるバッジの間の合致を示す。しかしながら、n−ブタノール/水分配の間における活性多糖のn−ブタノール相への部分的喪失のため、NP2調製物はNP1よりも活性が5倍低かった(図5)。一般に、最適抽出条件(60℃および70℃における50%エタノール)を用いて得られたプレ−およびポスト−限外濾過物NP16847調製物(NP3−NP6)においても同様の炭水化物組成が見出された。しかしながら、プレ−限外濾過物NP16847は、合致して、ポスト−限外濾過調製物よりもグルコース組成が高く、N−アセチル化糖単位が低かった。これらの異なるNP16847調製物(NP1−NP7)の間の炭水化物組成の合致に基づくと、この物質に存在する主なグリコシル残基はマンノース、ラムノース、アラビノースおよびグルコースであることが明らかである。TMS−メチルグリコシド手法の間に検出されたO−メチル化糖を同定するために、酢酸アルディトール分析を用い、グリコシル組成を測定した。これらの調製物に含有されたメチル化糖残基は2−メチルラムノース、3−メチルラムノース、4−メチルラムノース、2−メチルフコース、3−メチルアラビノースおよび3−メチルマンノースを含む。興味深いことには、これらのNP16847調製物は、5.1ないし12.5%メチル化炭水化物残基および高いパーセンテージのデオキシヘキソース(例えば、ラムノースおよびフコース)を含有する。これらの双方の特徴は、比較的高濃度の水性エタノールを用いるNP16847多糖物質の異常な抽出性を説明するであろう。
【0102】
テストした試料(NP1ないしNP7)はEC50値において50倍の差までを表すので、それらの間で炭水化物組成にある程度差をみると予測するであろう。これは当てはまらないので、NP16847調製物の純度または活性はこのパラメーターを用いて決定することができないのは明白である。従って、NP16847調製物は、生物学的活性、サイズおよび水性エタノールへの抽出性によってより適切に特徴付けされるであろう。ユニークな構造的特徴は、特異的炭水化物組成よりはむしろ単球/マクロファージを活性化するNP16847の能力の
原因であろう。また、NP1ないしNP7の炭水化物組成は水性エタノール溶液で抽出可能な多糖を反映し、免疫刺激性のものはこの群内の構造クラスとして存在するであろう可能性もある。この解釈は、熱水抽出で得られた物質(NP8およびNP9)が、水性エタノール抽出を用いて単離したNP16847調製物(NP1ないしNP7)とは非常に異なった炭水化物プロフィールを有するとうい観察によって裏付けられる。AFAの熱水抽出から得られたプレ−およびポスト−限外濾過物質双方からの支配的なグリコシル残基はグルコースであった(表5)。NP8およびNP9のもう1つの区別される特徴は、水性エタノール抽出を用いて単離されたNP16847物質と比較してより低いラムノースのパーセント組成である。
【0103】
実施例45−65℃における60%メタノールでの抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを65℃にて60%メタノールで抽出し、まず、7.5mLで1時間、次いで、6.25mLで1時間行った。双方からの抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.5mL)。上澄みのメタノール濃度は、冷100%メタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心にして抽出し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空下で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、プレ−限外濾過NP16847調製物の1.8%回収、および単球活性化アッセイにおける75ng/mLのEC50値が得られた。
【0104】
実施例46−65℃における40%イソプロパノールでの抽出および直接的80%アルコール沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを65℃にて40%イソプロパノールで抽出し、まず、7.5mLで1時間、次いで、6.25mLで1時間行った。双方からの抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.5mL)。上澄みのイソプロパノール濃度は、冷100%イソプロパノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心にて抽出し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空下で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、プレ−限外濾過NP16847調製物の12.0%回収、および単球活性化アッセイにおける100ng/mLのEC50値が得られた。
【0105】
実施例47−環境による100%エタノールでの抽出および−20℃までの冷却による沈殿
1gの凍結乾燥されたAFAを100%エタノールを用いる環流によって抽出し、まず、8.0mLで1時間、次いで、6.50mLで1時間行った。双方からの抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.0mL)。次いで、合わせた上澄みを−20℃にて数時間保存し、沈殿可能な物質を遠心によって除去した。沈殿を冷95%エタノールで引き続いて洗浄した。単離した物質を真空下で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。この抽出手法の結果、プレ−限外濾過NP16847調製物の0.68%回収、および単球活性化アッセイにおける750ng/mLのEC50値が得られた。
【0106】
実施例48−他の食品グレードの微細藻類(ChlorellaおよびSpirulina)からの水性アルコールを用いる免疫刺激多糖物質の抽出
最適条件下での、水性アルコールでの初期抽出を用いるAFAからNP16847を得るプロセスの結果、熱水抽出を用いて得られた物質よりも20倍活性な調製物が得られる(各々、25ng/mL−対−500ng/mLの単球活性化についてのEC50値)。
【0107】
また、同一の水性アルコール抽出手法を他の食品グレードの微細藻類に適用して、免疫刺激多糖が豊富な調製物を得ることもできる。例えば、以前の特許(16、17、27)は、Chlorella種およびSpirulina種が、熱水を用いて抽出される免疫刺激多糖を含有すると報告している。しかしながら、(熱水の代わりの)水性アルコールでの抽出の結果、免疫刺激性である多糖が選択的に豊富となり、それにより、活性物質のより高いパーセント回収を同様に優れた生物学的活性を呈するこれらの生物からの調製物を得られる。以下の実験参照。
【0108】
以下の食品グレードの微細藻類をこれらの実験で用いた: Chlorella Pyrenoidos(Sun Chlorella,ロット番号WS1422)およびSpirulina platensis (Nature’s Way, ロット番号912120)。全ての多糖調製物はプレ−限外濾過物質を表す。熱水抽出物の調製では、1gの凍結乾燥された微細藻類を95℃において25mLの水で30分間1回抽出した。熱水抽出物を80%エタノールに調整し、−20℃にて一晩インキュベートした。Chlorellaから収集した沈殿は13.2%回収および1,000ng/mLのEC50値を表した。Spirulinaから収集した沈殿は、16.5%回収および単球/マクロファージ活性化につき10,000ng/mLのEC50値を表した。
【0109】
水性エタノール抽出物は初期抽出の間に用いた温度および溶媒濃度(水中の%エタノール)双方を並列的に変化したことによって調製した。パーセント回収およびマクロファージ活性化についてのEC50値の終点を用いて、免疫刺激多糖物質の調製についての最適条件を決定した。ChlorellaおよびSpirulina抽出物は,以下の手法を用いて調製した。1gの凍結乾燥された微細藻類を適切な温度で抽出した。(まず、7.5mLの水性エタノール溶媒で2時間、6.25mLの水性エタノール溶媒で2時間)。双方の抽出からの上澄みを遠心により合わせた(11.3mL)。上澄みのエタノール濃度は、冷100%エタノールの添加によって80%に調整した。−20℃における数時間のインキュベーションに続き、沈殿を遠心によって抽出し、引き続いて、冷95%エタノールで洗浄した。単離された物質を真空下で乾燥し、10mg/mLにて水に溶解させた。
【0110】
ChlorellaおよびSpirulinaからの免疫刺激多糖調製物の最適回収および特異的活性の双方についての抽出条件は、AFAからのNP16847の抽出についての最適条件と同様であった(50%エタノールにおいて60℃ないし70℃)。Chlorellaでは、免疫刺激多糖物質の調製についての最適条件は、70℃における50%エタノールでの初期抽出を含む。この条件は、6.5%のプレ−限外濾過回収を与え、EC50値は25mg/mLである。Spirulinaでは、免疫刺激多糖物質の調製のための最適条件は、50℃および70℃の間の温度での40%ないし50%エタノールでの初期抽出を含む。これらの条件は約9.0%のプレ−限外濾過物質回収を与え、EC50値500ng/mLであった。比較により、熱水抽出物、約2倍大きい物質の回収がもたらされていたが、それは、水性エタノールでの最適抽出条件を用いて得られた調製物よりも20ないし40倍活性が低い。
【0111】
まとめると、AFAからのNP16847の最適回収のための単純かつ効果的な単離手法が開発された。プレ−限外濾過NP16847調製物についての抽出方法は、60℃ないし80℃における50%エタノールを各々用いる1時間の2つのプールされた抽出物からの直接的アルコール沈殿である。(−20℃において80%)。このプレ−限外濾過NP16847調製物はAFA乾燥重量の11%回収を表す。100,000ダルトン未満の全ての物質を排除させるために限外濾過を含む1つのさらなる工程を用いて、NP16847多糖の比較的純粋な抽出物は4.5%および5.6%の間の回収にて得ることができる。プレ−およびポスト−限外濾過調製物は、ほぼ同一のEC50値を有する(プレ−限外濾過物についての25ng/mLおよびポスト−限外濾過調製物についての20ng/mL)。実施例1(40℃における70%エタノール抽出)で得られたNP16847物質と比較すると、この最適化されたポスト−限外濾過調製物は、5倍大きな活性と共に7.5および9.3倍より多いNP16847を含有する。この手法は、ダイエット補充物(植物学上の)抽出物ならびにバルク医薬生成物の調製の双方によく適合する。AFA微細藻類から免疫刺激多糖組成物(NP16847)を得るために記載された同一方法を用いて、(例えば、単球/マクロファージほ活性化する免疫刺激多糖が豊富な(Chlorella種およびSpirulina種を含む)他の微細藻類から調製物を得る3つの全ての微細藻類多糖調製物のユニークな炭水化物組成は、免疫刺激性であるそれらにつき選択的に富む手法の使用を可能とする。これらの多糖は、伝統的な熱水抽出手法をほとんど用いずに抽出される。熱水抽出物は、最適化された手法を用いるものより20ないし40倍活性が低い。
【0112】
医薬製剤
本発明は、さらに、低コストのバルク多糖調製物を含む。これらの多糖調製物が単離される微細藻類は、ヒトの消費のためのこれらの微細藻類を培養する現在の商業的方法と同様なタンク中で成長させることができる。これは、天然産物から単離した化合物の薬品開発のための主な論点としばしばなる供給問題ではないことを意味する。本発明の多糖調製物は、高濃度(微細藻類の6.5%および6%の間)で存在し、本発明の単純、迅速かつ低コストの技術を用いて単離することができる。
【0113】
本発明の多糖調製物は、免疫不全症候群、癌、創傷治癒、および感染病の治療において免疫療法剤として有用であるので、本発明は、所望により、許容される医薬担体または賦形剤と組み合わせる本発明の多糖調製物を含有する医薬組成物を含む。
【0114】
本発明で用いられる使用に適した医薬組成物は、有効成分が効果的な量で含まれる組成物を含む。より具体的には、治療上有効量は、治療すべき対象の存在する兆候の発症を妨げ、またはそれを軽減するのに効果的な量を意味する。有効量の決定は、特に、本明細書中に提供した詳細な開示に徴して当業者の技量内にある。
【0115】
投与される組成物の量は、治療すべき状態、治療すべき対象、対象の体重、病気の重篤度、投与方法および主治医の判断に依存するであろう。
【0116】
本発明の医薬組成物は、それ自体知られた方法、例えば、慣用的な混合、溶解、顆粒化、糖衣錠調製、研和、乳化、カプセル化、包括化または凍結乾燥プロセスによって製造することができる。
【0117】
かくして、本発明で用いる医薬組成物は、組成物の化合物を医薬上用いることができる製剤に加工することを容易とする賦形剤および補助剤を含む1以上の生理学的に許容される担体を用い、慣用的な方法で処方することができる。適当な処方は、選択された投与経路に依存する。
【0118】
注射では、本発明の剤は、水性溶液中にて、好ましくは、ハンクス液、リンゲル液、または生理食塩水緩衝液のごとき生理学的に適合する水性溶液中にて処方することができる。経粘膜投与では、浸透すべきバリアに適した浸透剤を処方で用いる。そのような浸透剤は一般に当該分野で知られている。
【0119】
経口投与では、組成物は、活性組成物を当該技術分野でよく知られた医薬上許容される担体と合わせることによって、容易に処方することができる。そのような担体は、本発明の化合物が、治療すべき患者による経口摂取のための錠剤、丸剤、糖衣錠、カプセル剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、スラリー剤、懸濁剤などとして処方するのを可能とする。経口用途のための医薬製剤は、所望により固体賦形剤を用意し、所望により、得られた混合物を粉砕し、必要であれば,適当な補助剤を添加した後に顆粒の混合物を加工して錠剤または糖衣錠のコアを得ることによって得ることができる。適当な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含めた糖のごとき充填剤;例えば、トウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、ジヤガイモ澱粉、ゼラチン、トカラガントガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン(PVD)のごときセルロース調製物である。
【0120】
所望ならば、架橋されたポリビニルピロリドン、寒天またはアルギン酸あるいはアルギン酸ナトリウムのごときその塩のような崩壊剤を添加することができる。
【0121】
糖衣錠のコアには適当なコーティングを施す。この目的では、所望により、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポルゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、および適当な有機溶媒または溶媒混合物を含んでもよい濃縮された糖溶液を用いることができる。活性化合物の用量の同定またはその異なる組み合わせの特徴づけのために染料または色素を錠剤または糖衣錠のコーティングに添加することができる。
【0122】
経口的に用いることができる医薬製剤は、ゼラチンならびにフィットよりなるプッシュ−フィットカプセル剤ゼラチンおよびグリセロールおよびソルビトールのごとき可塑剤よりなる密封されたカプセル剤を含む。プッシュ−フィットカフセル剤は、ラクトースのごとき充填剤、澱粉のごとき結合剤、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウムのごとき滑沢剤および、所望により、安定化剤と混合して、有効成分を含有することができる。ソフトカプセルでは、活性な化合物を脂肪油、流動パラフィン、または液状ポリエチレングリコールのごとき適当な液体に溶解または懸濁させることができる。加えて、安定化剤を添加することができる。経口投与のための全ての処方は、そのような投与に適した用量とすべきである。
【0123】
口腔投与では、組成物は通常の方法で処方された錠剤またはロゼンジの形態を取ることができる。
【0124】
吸入による投与では、本発明で用いる組成物は、便宜には、適当なプロペラント、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素または他の適当なガスを用い、圧縮カップまたはネビュライザーからのエアゾールスプレーの形態で送達される。圧縮エアロゾルの場合は、投与単位は、計量された量を送達するためのバルブを供することによって決定することができる。化合物およびラクトースまたは澱粉のごとき適当な粉末基剤のパワー(power)ミックスを含有する、例えば、インへラーおよび吸入器で用いられるゼラチンのカプセルを処方することができる。
【0125】
組成物は、注入によって、例えば、ボーラス注射または点滴による非経口投与のために処方することができる。注入用の手法は、例えば、防腐剤が添加されたアンプルまたは多用量の容器中にて単位投与形態で供することができる。組成物は、油性または水性ビヒクル中の懸濁剤、溶液剤または乳剤のような形態を取ることができ、懸濁化剤、安定化剤、および/または分散剤のごとき処方剤を含有することができる。
【0126】
非経口投与用の医薬処方は、水溶性形態の活性化合物の水性溶液を含む。加えて、活性組成物の懸濁液は、適切な油性注射懸濁液として調製することができる。適当な親油性溶媒またはビヒクルは、ゴマ油のごとき脂肪油またはオレイン酸エチルまたはトリグリセリド、またはオレイン酸エチルまたはトリグリセリドのごとき合成脂肪酸エステルを含む。水性注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトールまたはデキストランのごとく懸濁液の粘度を増加させる物質を含有することができる。所望により、懸濁液は適当な安定化剤、または高濃縮溶液の調製を可能とする化合物の溶解度を増加させる剤を含有することができる。別法として、有効成分、使用前には、適当なビヒクル、例えば、滅菌された発熱因子のない水で構成された粉末形態とすることができる。
【0127】
組成物は、例えば、カカオ脂または他のグリセリドのごとき慣用的な坐剤基剤を含有する坐剤または停留浣腸のような直腸組成物に処方することもできる。
【0128】
前記した処方に加え、組成物はデポ製剤として処方することもできる。そのような長期作用処方は、埋込み(例えば、皮下または筋肉内)によって、または筋肉内注射によって投与することができる。かくして、例えば、組成物が、(たとえば、許容される油中のエマルジョンとして)適当なポリマーまたは疎水性物質またはイオン交換樹脂で、あるいは難溶解性誘導体、例えば、難溶解性塩として処方することができる。
【0129】
また、医薬組成物が適当な固体またはゲル相担体または賦形剤を含むこともできる。そのような担体または賦形剤の例は、限定されるものではないが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖、澱粉、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリエチレングリコールのごときポリマーを含む。
【0130】
適当な投与経路は、たとえば、経口、直腸、経粘膜、経皮、腸投与、非経口送達(筋肉内、皮下、髄内注射を含む)、ならびに髄腔内、直接的心室内、静脈内、腹腔内、鼻腔内、眼内注射を含む。
【0131】
別法として、組成物が、しばしば、デポまたは徐放性処方にて、化合物の患部への直接的注射を介して、組成物を全身よりはむしろ直腸に投与することができる。さらに、例えば、侵された細胞に特異的な抗体で被覆されたリポソーム中にて、標的化薬物送達系で薬物を投与することができる。リポソームは細胞に標的化され、細胞によって選択的に摂取される。
【0132】
組成物は、所望であれば、有効成分を含有される1以上の単位投与形態を含むことができるパックまたはディスペンサーデバイス中で提供することができる。パックは、例えば、ブリスターパックのごとき金属またはプラスチックホイルを含むことができる。パックまたはディスペンサーデバイスには、投与のための指示書を伴わせることができる。適合する医薬担体中に処方された本発明の組成物を含む組成物を調製し、適当な容器に入れ、示された疾患の治療のために標識することができる。ラベルに示された適当な疾患は、病気の治療を含む。
【0133】
ダイエット補充物
本発明で用いるのに適したダイエット補充物は、有効成分がその意図した目的を達成するのに効果的な量にて含まれた組成物を含む。より具体的には、有効量は、治療すべき対象の存在する兆候の発祥を妨げ、またはそれを軽減するのに効果的な量を意味する。有効量の決定は、特に、本明細書中に供した詳細な開示に照らせば十分に当業者の能力内にある。投与される組成物の量は、治療すべき疾患、治療すべき対象、対象の体重、苦痛の重篤度、投与の様式および主治医の判断に依存するであろう。
【0134】
本発明のダイエット補充物の成分は、経口消費のための許容される賦形剤および/または担体に含有させる。担体、かくして、ダイエット補充物それ自体の現物の形態は、非常に重要ではないであろう。該担体は、液体、ゲル、ゲルキャップ、カプセル、粉末、(被覆されたまたは被覆されていない)錠剤、茶などであり得る。適当な賦形剤および/または担体はマルトデキストリン、炭酸カルシウム、リン酸二カルシウム、リン酸三カルシウム、マイクロクリスタリンセルロース、デキストロース、米粉、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、クロスカルメロースナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウム、クロスホビドン、スクロース、植物ガム、寒天、ラクトース、メチルセルロース、ホビドン、カルボキシメチルセルロース、トウモロコシ澱粉など(その混合物を含む)を含む。種々の成分および賦形剤および/または担体は、慣用的な技術を用い、混合し、所望の形態に形成する。用量レベル/単位を調整して、理想的な数の単位にて、1日あたりの成分の推奨されるレベルを供することができる。
【0135】
また、ダイエット補充物は、例えば、薬草、ビタミン、ミネラル、増強剤、着色剤、甘味剤、フレーバー、不活性成分などを含めた任意の成分を含有することもできる。そのような任意の成分は天然に生じるまたは濃縮された形態いずれであってもよい。これらの成分の1または数個の選択は、処方、設計デザイン消費者の施行および末端使用者事項である。本発明のダイエット補充物に添加されるこれらの成分の量は当業者は用意に知るであろう。そのような量に対するガイドは子供および成人についてのU.S.RDA用量によって供することができる。
【0136】
参考文献
本出願になされたまたは言及された全ての参考文献または引用を以下に出典明示して本明細書の一部とみなす。
【0137】
1. Hadden, J. W. Immunostimulants. Immunol. Today 1993, 14, 275-280.

2. Masihi, K. N. Immunomodulatory agents for prophylaxis and therapy of infections. Int. J. Antimicrob, Agents 2000, 14, 181-191.

3. Van Kampen, K. R. Immunotherapy and cytokines. Semin. Vet. Med. Surg. (Small Anim.) 1997, 12, 186-192.

4. Franz, G. Polysaccharides in pharmacy: Current applications and future concepts. Planta Med. 1989, 55, 493-497.

5. Frank, M. O.; Mandel, G. L. Immunomodulators. In Principles and Practice of Infectious Diseases, chapter 33, 4th ed.; Mandel, G. L., Bennett, J. E., Dolin, R., Eds.; Churchill Livingstone: New York, 1995; pp 450-458.
【0138】
6. Wilson, K. Wound healing : the role of macrophages. Nurs. Crit. Care
1997, 2, 291-296.

7. King, G. K.; Yates, K. M.; Greenlee, P. G.; Pierce, K. R.; Ford, C. R.;
McAnalley, B. H.; Tizard, l. R. The effect of Acemannan Immunostimulant in combination with surgery and radiation therapy on spontaneous canine and feline fibrosarcomas. J. Am. Animal Hosp. Assoc. 1995, 31: 439-47.

8. Natori, T.; Motoki, K.; Higa, T.; Koezuka, Y. KRN7000 as a new type of antitumor and immunostimulatory drug. In Drugs from the Sea; Fusetani, N., Ed.; Karger: New York, 2000; pp 86-97.

9. Shu, Y. Z. Recent natural products based drug development: A pharmaceutical industry perspective. J. Nat. Prod. 1998, 61, 1053-1071.

10. Ciferri, O. Spirulina, the edible microorganism. Microbiol. Rev. 1983, 47, 551-578.

【0139】
11. Dantas, D. C.; Kaneno, R.; Queiroz, M. L. The effects of Chlorella vulgaris in the protection of mice infected with Listeria monocytogenes. Role of natural killer cells. Immunopharmacol. Immunotoxicol. 1999, 21, 609-619.

12. Dantas, D. C.; Queiroz, M. L. Effects of Chlorella vulgaris on bone marrow progenitor cells of mice infected with Listeria monocytogenes. Int. J. Immunopharmacol. 1999, 21, 499-508.

13. Qureshi, M. A.; Garlic, J. D.; Kidd, M. T. Dietary Spirulina platensis enhances humoral and cell-mediated immune functions in chickens. Immunopharmacol. Immunotoxicol. 1996, 18, 465-476.

14. Mathew, B.; Sankaranarayanan, R.; Nair, P. P.; Varghese, C.; Somanathan, T.; Amma, B. P.; Amma, N. S.; Nair, M. K. Evaluation of chemoprevention of oral cancer with Spirulina fusiformis. Nufr. Cancer 1995, 24, 197-202.

15. Jensen, G. S.; Ginsberg, D. I.; Huerta, P.; Citton, M.; Drapeau, C. Consumption of Aphanizomenon flos-aquae has rapid effects on the circulation and function of immune cells in humans. JANA 2000, 2, 50-58.

【0140】
16. Umezawa, I.; Komiyama, K. Acidic polysaccharide CH-1 isolated from Chlorella pyrenoidosa and the use thereof. 米国特許第4,533,548号, 1985.

17. Watanabe, S.; Seto, A. Ingredient effective for activating immunity obtained from Chlorella minutissima. 米国特許第4,831,020号, 1989.

18. Watanabe, S.; Fujita, T. Immunopotentiating agent having anti-tumor activity 米国特許第4,786,496号, 1988.

19. Shinpo, K. Anticancer agent. 米国特許第4,822,612号, 1989.

20. Noda, K.; Ohno, N.; Tanaka, K.; Okuda, M.; Yadomae, T.; Nomoto, K.; Shoyama, Y. A new type of biological response modifier from Chlorella vulgaris which needs protein moiety to show an antitumor activity. Phytother Res. 1998, 12, 309-319.

【0141】
21. Tanaka, T.; Yamada, A.; Noda, K.; Hasegawa, T.; Okuda, M.; Shoyama, Y.; Nomoto, K. A novel glycoprotein obtained from Chlorella vulgaris strain CK22 shows antimetastatic immunopotentiation. Cancer Immunol. Immunother. 1998, 45, 313-320.

22. Noda, K.; Ohno, N.; Tanaka, K.; Kamiya, N.; Okuda, M.; Yadomae, T.; Nomoto, K.; Shoyama, Y. A water-soluble antitumor glycoprotein from
Chlorella vulgaris. Planta Med. 1996, 62, 423-426.

23. Matsueda, S.; Shinpo, K.; Tanaka, K.; Abe, K.; Karasawa, H. Studies on anti-tumor active glycoprotein from Chlorella vulgaris. II. Sci. Rep. Hirosaki Univ. 1983, 30, 127-131.

24. Morimoto, A.; Nagatsu, A.; Murakami, N.; Sakakibara, J.; Tokuda, H.;
Nishino, H.; Iwashima, A. Anti-tumor-promoting glyceroglycolipids from the green alga, Chlorella vulgaris. Phytochemistry 1995, 40, 1433-1437.

25. Mishima, T.; Murata, J.; Toyoshima, M.; Fujii, H.; Nakajima, M.; Hayashi, T.; Kato, T.; Saiki, I. Inhibition of tumor invasion and metastasis by calcium spirulan (Ca-SP), a novel sulfate polysaccharide derived from a blue-green alga, Spirulina platensis. Clin. Exp. Metastasis 1998, 16, 541-550.

【0142】
26. Lee, J. B.; Hayashi, T.; Hayashi, K.; Sankawa, U.; Maeda, M.; Nemoto, T.; Nakanishi, H. Further purification and structural analysis of calcium spirulan from Spirulina platensis. J. Nat. Prod. 1998, 61, 1101-1104.

27. Hayashi, T.; Hayashi, K.; Kojima, I. Antiviral polysaccharide. 米国特許第5,585,365号, 1996.

28. Wang, H.; Zeng, H. P.; Yang, S. Z. Isolation, purification and some properties of the water-soluble polysaccharides from Spirulina platensis. Jingxi Huagong 1999, 16, 26-29.

29. Wu, J.; Zhang, C.; Liu, Y. Isolation, purification and immunological activities of extracellular polysaccharide EP II from Spirulina maxima. Yaowu Shengwu Jishu 1999, 6, 99-102.

30. Zhang, Y.; Li, H.; Gao, J.; Shen, Z.; Lin, W.; Fu, H. New process for separation and purification of polysaccharides from Spirulina platensis. Shipin Yu Fajiao Gongye 1999, 25, 15-18.

31. Elgert, K. D.; Alleva, D. G.; Mullins, D. W. Tumor-induced immune dysfunction: the macrophage connection. J. Leukoc. Biol. 1998, 64, 275-290.

32. Morrissette, N.; Gold, E.; Aderem, A. The macrophage: a cell for all seasons. Trends Cell. Biol. 1999, 9, 199-201.

33. Gordon, S. The role of the macrophage in immune regulation. Res. Immunol. 1998, 149, 685-688.

34. Adams, D. O.; Hamilton, T. A. Molecular basis of macrophage activation: diversity and its origins. In The Natural Immune System : The Macrophage; Lewis, C. E., McGee, J. O'D., Eds.; Oxford University Press Inc. : New York, 1992; pp 75-114.

35. May, M. J.; Ghosh, S. Signal transduction through NF-kappa B. Immunol. Today 1998, 19, 80-88.

【0143】
36. Baeuerle, P. A.; Henkel, T. Function and activation of NF-kappa B in the immune system. Annu. Rev. Immunol. 1994, 12, 141-179.

37. Chang, C. C.; Zhang, J.; Lombardi, L.; Neri, A.; Datta-Favera, R. Mechanism of expression and role in transcriptional control of the proto oncogene NFKB-2/LYT-10. Oncogene, 1994, 9, 923-933.

38. York, W. S.; Darvill, A. G.; McNeil, M.; Stevenson, T. T.; Albersheim, P. Isolation and characterization of plant cell walls and cell wall components. Methods EnzymoL 1986, 118, 3-40.

39. Hakomori, S. Rapid permethylation of glycolipids and polysaccharides, catalyzed by methylsulfinyl carbanion in dimethyl sulfoxide. J. Biochem. Tokyo 1964, 55, 205-208.

40. Azadi, P.; O'Neill, M. A.; Bergmann, C.; Darvill, A. G.; Albersheim, P. The backbone of the pectic polysaccharide rhamnogalacturonan I is cleaved by an endohydrolase and an endolyase. Glycobiology 1995, 5, 783-789.

【0144】
41. Sturgeon, R. J. Monosaccharides: colorimetric assays. In Methods in Plant Biochemistry, vol. 2, chapter 1; Dey, P. M., Harborne, J. B., Eds.; Academic Press: New York, 1990; pp 4-12.

42. Su, S.; Vivier, R. G.; Dickson, M. C.; Thomas, N.; Kendrick, M. K.; Williamson, N. M.; Anson, J. G.; Houston, J. G.; Craig, F. F. High throughput RT-PCR analysis of multiple transcripts using a microplate RNA isolation procedure. Biotechniques, 1997, 22, 1107-1113.

43. Zhang, X.; Liu, M.; Liu, Q.; Wan, H.; Shanghao, L. Preliminary isolation and spectral characteristics of phycocyanin of Gymnodinium cyaneum. Kexue Tongbao 1982, 27, 115-117.

44. Ogawa, K.; Tezuka, S.; Tsucha, Y.; Tanabe, Y.; Iwamoto, H. Phycocyanin as a chewing gum coloring agent. 日本国特許第54138156号, 1979.
【0145】
【表2】
Figure 2004502737
【0146】
【表3】
Figure 2004502737
【0147】
【表4】
Figure 2004502737
【0148】
【表5】
Figure 2004502737
【0149】
【表6】
Figure 2004502737

【図面の簡単な説明】
【図1】
多糖調製物NP16847(実施例1)、500μg/mlにて75μl注入のサイズ排除HPLCクロマトグラムを示す。
【図2】
多糖調製物NP16848(実施例2)、125μg/mlにて200μl注入のサイズ排除HPLCクロマトグラムを示す。
【図3】
多糖調製物NP16846(実施例3)、35μg/mlにて200μl注入のサイズ排除HPLCクロマトグラムを示す。
【図4】
微細藻類の多糖調製物NP16847、NP16848およびNP16846が、プロ炎症サイトカインmRNA産物を増強することを示す。2時間でのTHP−1細胞におけるIL−1β mRNA、TNF−α mRNAおよびGAPDH mRNAについてのRT−PCR結果:対照、10μg/mlでの細菌LPS、(1)0.5μg/mlでの多糖調製物NP16847、(2)0.5μg/mlでの多糖調製物NP16846、および(3)0.5μg/mlでの多糖調製物NP16848.
【図5】
フィコシアニン物質を除去するための40℃の熱水抽出に続いての70%エタノール沈殿についてのプロトコルを表すフローチャートを示す(実施例4)。
【図6】
フィコシアニン物質を除去するための40℃の熱水抽出に続いての硫酸アンモニウム沈殿についてのプロトコルを表すフローチャートを示す(実施例5)。
【図7】
70℃の熱水抽出についてのプロトコルを表すフローチャート示す(実施例6)。
【図8】
ブタノール分配のない40℃の70%エタノール抽出についてのプロトコルを表すフローチャートを示す(実施例7)。
【図9】
40℃の70%エタノール抽出に続いての直接的エタノール沈殿についてのプロトコルを表すフローチャートを示す(実施例8)。
【図10】
40℃の70%エタノール抽出に続いての直接的80%エタノール沈殿についてのプロトコルを表すフローチャートを示す(実施例9)。
【図11】
50%エタノール/60℃の最適抽出条件を用いるプレ−およびポスト−限外濾過NP16847調製物のSEC HPLC分析結果を示す(実施例24)。
JP2002508454A 2000-07-10 2001-07-10 微細藻類からの優れた免疫刺激物質 Pending JP2004502737A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US21700100P 2000-07-10 2000-07-10
PCT/US2001/021770 WO2002004000A1 (en) 2000-07-10 2001-07-10 Potent immunostimulants from microalgae

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004502737A JP2004502737A (ja) 2004-01-29
JP2004502737A5 true JP2004502737A5 (ja) 2008-08-28

Family

ID=22809278

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002508454A Pending JP2004502737A (ja) 2000-07-10 2001-07-10 微細藻類からの優れた免疫刺激物質

Country Status (20)

Country Link
US (2) US7205284B2 (ja)
EP (1) EP1301191B1 (ja)
JP (1) JP2004502737A (ja)
KR (1) KR100831408B1 (ja)
CN (2) CN1823848A (ja)
AT (1) ATE311892T1 (ja)
AU (2) AU7333001A (ja)
BR (1) BR0112424A (ja)
CA (1) CA2412600C (ja)
DE (1) DE60115654T2 (ja)
DK (1) DK1301191T3 (ja)
EA (1) EA006318B1 (ja)
ES (1) ES2254451T3 (ja)
IL (2) IL153503A0 (ja)
MX (1) MXPA03000220A (ja)
NO (1) NO329221B1 (ja)
NZ (1) NZ523695A (ja)
PL (1) PL203814B1 (ja)
WO (1) WO2002004000A1 (ja)
ZA (1) ZA200301050B (ja)

Families Citing this family (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU8738201A (en) 2000-08-10 2002-02-18 Ocean Nutrition Canada Ltd Chlorella preparations exhibiting immunomodulating properties
US6814961B1 (en) 2001-05-14 2004-11-09 Gitte S. Jensen Method for enhancing stem cell trafficking
CN100522967C (zh) 2002-02-01 2009-08-05 阿里亚德基因治疗公司 含磷化合物及其应用
FR2850277B1 (fr) * 2003-01-24 2005-04-08 Lanatech Composition comprenant un extrait d'aphanizomenon flos-aquae, son utilisation et sa preparation
NO320429B1 (no) * 2003-06-03 2005-12-05 Sinvent As Farmasoytisk blanding for forokning av motstanden mot sykdommer forarsaket av patogene mikroorganismer og anvendelse av glukan for fremstilling av en farmasoytisk blanding.
WO2006015115A2 (en) * 2004-07-30 2006-02-09 University Of Mississippi Potent immunostimulatory extracts from microalgae
NZ565346A (en) * 2005-06-24 2010-05-28 Desert Lake Technologies A purified selectin ligand isolated from blue-green algae
PL2032122T3 (pl) * 2006-06-27 2016-12-30 Wyciągi z Aphanizomenonu Flos Aquae (AFA Klamath), aktywne związki i ich zastosowania
WO2008031092A2 (en) * 2006-09-08 2008-03-13 University Of Mississippi Immunostimulatory composition comprising lipoprotein in microalgae extract
EP2300026A2 (en) * 2008-05-06 2011-03-30 Ocean Nutrition Canada Limited Compositions obtained from chlorella extract having immunomodulating properties
US8308951B1 (en) 2010-04-06 2012-11-13 Heliae Development, Llc Extraction of proteins by a two solvent method
KR20130040870A (ko) 2010-04-06 2013-04-24 헬리아에 디벨롭먼트, 엘엘씨 담수 조류로부터 단백질의 선택적 추출
US8273248B1 (en) 2010-04-06 2012-09-25 Heliae Development, Llc Extraction of neutral lipids by a two solvent method
US8202425B2 (en) 2010-04-06 2012-06-19 Heliae Development, Llc Extraction of neutral lipids by a two solvent method
US8115022B2 (en) 2010-04-06 2012-02-14 Heliae Development, Llc Methods of producing biofuels, chlorophylls and carotenoids
US8475660B2 (en) 2010-04-06 2013-07-02 Heliae Development, Llc Extraction of polar lipids by a two solvent method
US8211308B2 (en) 2010-04-06 2012-07-03 Heliae Development, Llc Extraction of polar lipids by a two solvent method
US8211309B2 (en) 2010-04-06 2012-07-03 Heliae Development, Llc Extraction of proteins by a two solvent method
US8313648B2 (en) 2010-04-06 2012-11-20 Heliae Development, Llc Methods of and systems for producing biofuels from algal oil
WO2013075116A2 (en) 2011-11-17 2013-05-23 Heliae Development, Llc Omega 7 rich compositions and methods of isolating omega 7 fatty acids
US9217119B2 (en) 2011-11-28 2015-12-22 Southwest Research Institute Extraction of lipids from living cells utilizing liquid CO2
GB201208325D0 (en) * 2012-05-11 2012-06-27 Glycomar Ltd Saccharides
CN103463141A (zh) * 2013-09-22 2013-12-25 汤永强 一种小球藻喷剂
KR20150102308A (ko) 2014-02-28 2015-09-07 주식회사 코아로직 키터치 인지 가능한 터치패널
EP3034612A1 (en) 2014-12-16 2016-06-22 Greenaltech, S.L. Chitin and chitosan producing methods
JP6788882B2 (ja) * 2016-08-09 2020-11-25 イマジン・グローバル・ケア株式会社 自然免疫活性化作用を有する多糖類及び該多糖類を含有する自然免疫活性化剤又は飲食品
JPWO2018052082A1 (ja) * 2016-09-14 2019-06-24 株式会社Tesホールディングス Lin28a活性化剤及びその使用
CN107625783A (zh) * 2017-08-09 2018-01-26 天津科技大学 硫酸酯化小球藻、螺旋藻复合多糖在免疫调节领域的应用
PL3676367T3 (pl) 2017-08-30 2023-11-06 Far East Bio-Tec Co., Ltd. Ekstrakty z cyjanobakterii, przetwarzanie w celu ich przygotowania i ich zastosowanie
WO2021046047A1 (en) 2019-09-06 2021-03-11 BeautyPaste LLC Enhanced toothpaste and kits
CN110742900B (zh) * 2019-11-22 2022-06-14 湘潭大学 一种具有免疫调节活性的小球藻胞外多糖复合物及其制备方法和应用
CN111205376B (zh) * 2020-01-07 2021-11-02 华侨大学 一种疣荔枝螺多糖的制备方法及其应用
FR3121351B1 (fr) 2021-03-30 2024-03-08 Axeen Pharma Composition à base de spiruline et ses utilisations pour le renforcement de l’immunité
CN114195907B (zh) * 2021-10-20 2022-10-21 中国科学院南海海洋研究所 一种低分子量螺旋藻多糖及其制备方法和应用
CN114544527B (zh) * 2022-01-26 2023-05-02 浙江夸克生物科技有限公司 一种涎液化糖链抗原kl-6测定试剂盒及其制备方法
WO2023192811A1 (en) * 2022-03-30 2023-10-05 Om Biome, Inc. Method for tissue renewal using a microalgae-based biologically friendly base formula to reverse disease progression and foster tissue regeneration in conditions of mucosal injury and inflammation in the mouth and gastrointestinal tract

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3462412A (en) * 1966-04-20 1969-08-19 Tohoku Yakult Seizo Kk Process of producing an active substance for stimulating the function of the reticulo-endothelial system
JPS5896025A (ja) * 1981-12-02 1983-06-07 Kitasato Inst:The 新規生理活性物質ch−1およびその製造法
HU188311B (en) * 1982-03-04 1986-04-28 Szendrei,Kalman,Hu Process for producing biologically active polisaccharide concentrates and pharmaceutical compositions containing them as active agents
JPS6178729A (ja) * 1984-09-26 1986-04-22 Nisshin Oil Mills Ltd:The 免疫賦活化作用成分
JPS61167620A (ja) * 1985-01-19 1986-07-29 Toa Nenryo Kogyo Kk 多糖類を含んで成る抗癌剤
JPS61197525A (ja) * 1985-02-27 1986-09-01 Nisshin Oil Mills Ltd:The 抗腫瘍活性をもつ免疫賦活化剤
JPS6219528A (ja) 1985-07-16 1987-01-28 Kurorera Kogyo Kk 制癌剤
KR900007498B1 (ko) * 1987-06-18 1990-10-11 구레하 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 다당류 및 그것을 활성성분으로 함유하는 항바이러스 약제
US5084386A (en) * 1989-03-31 1992-01-28 Sri International Production of beta-1,3-glucan in euglena
JPH06253881A (ja) * 1993-03-01 1994-09-13 Kurorera Kogyo Kk 糖タンパク複合体およびその製造方法
JP3020387B2 (ja) * 1993-07-27 2000-03-15 日石三菱株式会社 抗ウイルス物質
JPH0937265A (ja) * 1995-07-18 1997-02-07 Toshiba Corp 画像復号化装置
JPH09176022A (ja) * 1995-12-26 1997-07-08 Dainippon Ink & Chem Inc 腫瘍転移抑制剤
KR100555844B1 (ko) * 1996-01-26 2006-12-13 다카라 홀딩스 인크. 아폽토시스 유도제 및 이의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1301191B1 (en) Potent immunostimulants from microalgae
JP2004502737A5 (ja)
AU2001273330A1 (en) Potent immunostimulants from microalgae
US20100003275A1 (en) Immunostimulatory Composition comprising Lipoprotein in Microalgae Extract
US7846452B2 (en) Potent immunostimulatory extracts from microalgae
US7767655B2 (en) High Molecular weight polysaccharide fraction from Aloe vera with immunostimulatory activity
JPH0645643B2 (ja) エキナセアプルプレアまたはエキナセアアングスティフォリアの細胞培養物からの免疫刺激作用性ポリサッカライド、その製造方法及びこれを含む製剤
Tabarsa et al. The activation of RAW264. 7 murine macrophage and natural killer cells by glucomannogalactan polysaccharides from Tornabea scutellifera
KR20040096498A (ko) 치료학적 방법
JPH0539305A (ja) アストラガルス・メンブラナセウスから抽出した免疫 変調性多糖類及びこれらを含有する薬剤組成物
JP2011522911A (ja) 免疫調節特性を有するクロレラ抽出物から得られる組成物
WO2011038186A1 (en) Lipopolysaccharide isolated from pyrularia tissue and/or pyrularia-associated bacteria and uses thereof
Pugh Isolation, structure elucidation, and biological characterization of immunostimulants from dietary supplements and natural products