JP2004501160A - フッ素系錫化合物およびフッ素系錫化合物の使用方法 - Google Patents

フッ素系錫化合物およびフッ素系錫化合物の使用方法 Download PDF

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Abstract

少なくとも1種の有機反応成分を、下記の式:XSn(R)[Rs(Rf)]3−n、XSn[Rs(Rf)]またはO=Sn[Rs(Rf)](式中、nは、1または2であり;Rは、C〜Cアルキル基であり;Xおよび Xは、個々に、同一または異なるものであって、H、F、Cl、Br、I、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、アリール基、ヘテロアリール基、1〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−C(O)R、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、スペーサー基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、同一または異なるものであって、フッ素系基である)を有する少なくとも1種のフッ素系反応成分と混合すること;反応を実施して有機生成物を生成させること;および、有機生成物を生成させた後、あり得る過剰の上記フッ素系反応成分およびあり得る上記フッ素系反応成分のフッ素系副生成物を、フッ素系分離法を使用して分離することの各工程を含むことを特徴とする反応の実施方法。幾つかの化合物は、式:XSn(R)[Rs(Rf)]3−n、XSn[Rs(Rf)]またはO=Sn[Rs(Rf)]を有する。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、フッ素系錫化合物およびフッ素系錫化合物の使用方法、とりわけ、フッ素系分離技法によって非フッ素系化合物から容易に分離されるフッ素系錫反応成分に関する。
【0002】
(背景技術)
有機化合物は、出発物質または反応物を1種以上の他の反応物、試薬または触媒と接触させて新しい有機生成物を生成させる反応によって典型的に合成される。残存し得る添加反応物、試薬または触媒(および/またはそのような反応成分から誘導された何らかの副生成物)からの所望生成物の分離は、面倒で且つ時間浪費性であり得る。従って、有機反応生成物の他の反応成分からの改良された分離方法が求められている。
これらの方向に沿って、フッ素系試薬、反応物および触媒の使用は、最近、魅力的な新しい選択を提供してきている。そのようなフッ素系技法の使用については、図1に一般的な形で例示している。有機(非フッ素系)出発物質または反応物をフッ素系の反応物、試薬または触媒と、必要に応じて他の非フッ素系反応成分と一緒に、典型的には溶媒中で接触させて、新しい有機化合物または生成物の混合物を生成させている。その後、有機生成物(1種以上)を、未反応のフッ素系反応物、試薬または触媒、さらには、これらから誘導された何らかの他のフッ素系副生成物から、液−液分離および/または固−液分離のような単純なフッ素系−有機相分離方法によって分離している。そのような方法は、例えば、米国特許第5,777,121号および第5,859,247号に記載されている。
【0003】
有機錫の反応物、試薬および触媒類は、有機出発物質または反応物の有機生成物への有用な多くの転換を行う強力な分子群である。従って、有機錫化合物の使用は、有機合成において一般的な慣用技術である。例えば、Davies, A. G. Organotin Chemistry; VCH: Weinheim, pp 327 (1997)、およびChemistry of Tin; 2nd ed.; Smith, P. J., Ed.; Blackie: London, pp 578 (1997)を参照されたい。しかしながら、反応混合物からの残存錫化合物からの新しく生成させた錫を含有していない有機生成物の分離は周知の難しさであり、有機錫化合物によって介在された有機反応の潜在力を妨げない分離方法の改良が求められている。
最も普通のタイプの有機錫反応物の多くは、式RSnXを有し、Rはアルキル基、多くの場合、ブチル基であり、Xは有機物質との反応に関係する基である。そのような化合物の多くの可能性のある例の内の幾つかとして、BuSnH、BuSnN、BuSnClおよびBuSnPhがある。最近、これらの化合物のフッ素系アナログ類が導入されてきている。これらのフッ素系アナログ類は、相応する非フッ素系化合物と同様な反応を達成するが反応後の分離も容易にするように一般に設計されている。現在入手し得るフッ素系錫試薬においては、3個のアルキル基Rの各々を、一般式:[(Rf)Rs)]SnXに従って、フッ素系基Rfに結合させたスペーサー基Rsに置換えている。そのようなフッ素系錫試薬の例としては、(C13CHCHSnH、(C13CHCHSnN、(C13CHCHSnCl、(C13CHCHSnPh等がある。
【0004】
これらフッ素系錫試薬の1つである(C13CHCHSnHの具体的な使用例を図2に示している。アダマンチルブロマイドの1当量の(C13CHCHSnHによる還元、その後のフッ素系有機液−液抽出によって、有機液相の蒸発による有機生成物アダマンタンおよびフッ素系相の蒸発によるフッ素系生成物(C13CHCHSnBrが得られている。同様な還元は、触媒量の上記フッ素系錫ハイドライドをナトリウムシアノボロハイドライドのような安価な無機還元剤と一緒に使用することによって、より経済的な方法で実施できる。その後、3相液体抽出によって、それぞれの生成物:無機塩類(水性相から)、アダマンタン(有機相から)、および上記錫ハイドライド触媒(フッ素系相から)が得られる。
現在入手し得るフッ素系錫試薬類は伝統的な(非フッ素系)トリアルキル錫群の試薬を凌ぐ利点を提供しているものの、それらの広範な応用が制約されるという幾つかの欠点が残っている。例えば、3個のフッ素系鎖を有する現存の試薬類は、有機溶媒中で低い溶解性を有し得る。この低溶解性は、これらの錫化合物が反応条件下において実質的な溶解性を有することが多くの場合望ましいことから、適切な反応溶媒の選定上の問題をもたらしている。例えば、図2における反応は、ベンゾトリフルオライドのような非標準的な溶媒または共溶媒を必要としている。さらにまた、現在入手し得るフッ素系錫試薬中の多数のフッ素は高分子量の化合物を生じ、これは、費用および原子経済性の見地から減損である。最後に、ある種の群の有機錫試薬、例えば、Bu2SnOは、3個よりも少ないアルキル鎖しか有せず、現在の戦略によってはフッ素系にすることはできない。
即ち、そのような問題を実質的に低減または削減するフッ素系反応化合物または成分を開発することは、極めて望ましいことである。
【0005】
(発明の開示)
本発明は、僅か2個または1個のフッ素系基または鎖しか担持しないフッ素系錫反応成分(即ち、試薬、反応物および/または触媒)を提供する。驚くべきことに、本発明のフッ素系反応成分が現在入手し得るフッ素系試薬よりもずっと少ないフッ素しか含まない場合でさえも、本発明のフッ素系反応成分は、フッ素系分離方法によって有機(非フッ素系)反応成分から効率的に分離できる。しかも、本発明のフッ素系錫反応成分は、有機反応溶媒中に実質的により可溶性であり得る。即ち、本発明のフッ素系錫反応成分の化学反応における応用範囲は、分離範囲と妥協することなく、劇的に増大している。これらの特徴は、低分子量および増大した原子経済性と共に、本発明のフッ素系錫反応成分に、現在入手し得るフッ素系試薬を凌ぐ有意な利点を与えている。
【0006】
1つの局面においては、本発明は、反応の実施方法を提供し、その方法は、少なくとも1種の有機反応成分を、下記の式:
Sn(R)[Rs(Rf)]3−n、XSn[Rs(Rf)]またはO=Sn[Rs(Rf)]
(式中、nは、1または2であり;Rは、C〜Cアルキル基であり;Xおよび Xは、個々に、同一または異なるものであって、H、F、Cl、Br、I、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、アリール基、ヘテロアリール基、1〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−C(O)R (アシル基)、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、スペーサー基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、同一または異なるものであって、フッ素系基である)
を有する少なくとも1種のフッ素系反応成分と混合すること;
反応を実施して有機生成物を生成させること;および、
有機生成物を生成させた後、あり得る過剰の上記フッ素系反応成分およびあり得る上記フッ素系反応成分のフッ素系副生成物を、フッ素系分離法を使用して分離すること;
の各工程を含む。
【0007】
本明細書において使用するとき、“フッ素系”なる用語は、有機(炭素含有)分子、成分または基に関して使用する場合、炭素−フッ素結合リッチのドメインまたはその1部(例えば、フルオロ炭素またはパーフルオロ炭素、フルオロ炭化水素、フッ素化エーテル、およびフッ素化アミン)を有する有機分子、成分または基を一般に称する。フッ素系化合物は、一般に、フッ素系−有機相分離中にフッ素系相中に優先して分別する。例えば、パーフッ素化エーテル基は、一般式−[(CFO(CFCFを有し得、式中、x、yおよびzは整数である。パーフッ素化アミン基は、例えば、一般式−[(CF)x(NR)CFCFを有し得、式中、Rは、例えば、−(CFCFであり得、nは整数である。しかしながら、本発明において使用するのに適するフッ素系エーテル基およびフッ素系アミン基は、パーフッ素化されている必要はない。本明細書において使用するとき、“パーフルオロ炭素”なる用語は、炭素原子に結合しているすべての水素原子がフッ素原子によって置換されている有機化合物を一般に称する。“フルオロ炭化水素”および“ヒドロフルオロ炭素”なる用語は、炭素原子に結合している少なくとも1個の水素原子がフッ素原子によって置換されている有機化合物を一般に含む。本発明において使用するのに適切なフッ素系基RfおよびRf’基の幾つかの例としては、限定するものではないが、−C、−C13、−C17、−C1021、−C(CF、−CCF(CF、−CFCFOCFCFOCFおよび−CFCF(NCF)CFCFCFがある。
パーフルオロアルキル基およびヒドロフルオロアルキル基は、本発明において使用するのに良く適している。例えば、RfおよびRf’は、個々に、3〜20個の炭素を有する線状パーフルオロアルキル基、3〜20個の炭素を有する枝分れパーフルオロアルキル基、および3〜20個の炭素を有するヒドロフルオロアルキル基であり得る。ヒドロフルオロアルキル基は、好ましくは、各2個のフッ素原子に対して1個までの水素原子を含む。パーフルオロアルキル基およびヒドロフルオロアルキル基の場合、RfおよびRf’は、好ましくは、6〜12個の炭素を有する線状パーフルオロアルキル基、6〜12個の炭素を有する枝分れパーフルオロアルキル基または6〜12個の炭素を有するヒドロフルオロアルキル基である。
【0008】
もう1つの局面においては、本発明は、下記の式を有する化学化合物を提供する:
Sn(R)[Rs(Rf)]3−n
(式中、nは、1または2であり;Rは、C〜Cアルキル基であり;Xは、H、F、Cl、Br、I、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、アリール基、ヘテロアリール基、1〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−C(O)R、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、1〜6個の炭素を有するアルキレン基、またはフェニレン基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である)。
もう1つの局面においては、本発明は、下記の式を有する化学化合物を提供する:
O=Sn[Rs(Rf)]
(式中、Rsは、1〜6個の炭素を有するアルキレン基またはフェニレン基であり;Rfは、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である)。そのような分子は、式 (O=Sn[Rs(Rf)]を有するオリゴマーまたはポリマーとして存在する。
【0009】
さらにもう1つの局面においては、本発明は、下記の式を有する化学化合物を提供する:
Sn[Rs(Rf)]
(式中、Xおよび Xは、個々に、同一または異なるものであって、H、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、ヘテロアリール基、2〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−COR、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、1〜6個の炭素を有するアルキレン基またはフェニレン基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である)。
幾つかの実施態様においては、Xおよび/またはXは、(個々に)、例えば、アリル基、Br、F、Cl、IまたはHである。幾つかの他の実施態様においては、Rsはアルキレン基(好ましくは、−CHCH−)であり、および/またはRfはパーフルオロアルキル基である。
【0010】
有機生成物および他の有機化合物からの本発明のフッ素系反応成分およびあり得るそのフッ素系副生成物の分離は、各化合物の混合物のフッ素特性間の差異に基づくフッ素系分離法によって行う。本明細書において使用するとき、“フッ素系分離法”なる用語は、フッ素系分子(1種以上)またはフッ素系ドメインを担持する有機分子(1種以上)を含有する混合物を相互からおよび/または非フッ素系化合物から、主として各分子のフッ素特性(例えば、フッ素系分子もしくはドメインのサイズおよび/または構造、またはそれらの不存在)の差異に基づいて分離するのに使用する方法を一般に称する。フッ素系分離法としては、限定するものではないが、固相抽出、またはフルオロ炭素結合相またはフッ素化ポリマーのような固形フッ素系相上でのクロマトグラフィーがある。例えば、Danielson, N.D. et al., ”Fluoropolymers and Fluorocarbon Bonded Phases as Column Packings for Liquid Chromatography,” J. Chromat., 544, 187−199 (1991)およびCurran, D.P.; Hadida, S.; He, M. J. Org. Chem. 62, 6714 (1997)を参照されたい。適切なフルオロ炭素結合相の例としては、Keystone Scientific社(ペンシルベニア州ベルホンテ)から入手し得る市販のFluofixおよびFluophaseTMカラム、並びにES Industries社(ニュージャージー州ベルリン)から入手し得るFluoroSepTM−RP−Octylがある。他のフッ素系分離法としては、液−液抽出またはフッ素系溶媒と有機溶媒とによる向流分布のような液−液系分離法がある。
【0011】
用語“アルキル”、“アリール”および他のは、特に断らない限り、置換されていないまたは置換された基の双方を一般に称する。特に断らない限り、アルキル基は、炭化水素基であり、好ましくはC〜C15(即ち、1〜15個の炭素原子を有する)アルキル基、より好ましくはC〜C10アルキル基であり、枝分れまたは非枝分れ、非環状または環状であり得る。上記アルキル基の定義および他の定義は、その基が他の基上での置換基である場合にも適用する。用語“アリール”は、置換されていないまたは置換されたフェニル(Ph)基またはナフチル基を一般に称する。
用語“ヘテロアリール基”は、原子の1個以上が酸素、窒素またはイオウである5個または6個の原子の芳香族環を一般に称する。ヘテロアリール基または環は、置換されまたは置換されなくてもよく、ベンゾ環に分離または縮合させ得る。分離したヘテロアリール環の例としては、限定するものではないが、フラン環類がある。ベンゾ縮合へテロアリール環の例としては、限定するものではないが、ベンゾフラン類がある。
【0012】
用語“アルケニル”は、少なくとも1個の二重結合を含み、好ましくは2〜15個の炭素原子、より好ましくは3〜10個の炭素原子を有する直鎖または枝分れ鎖の炭化水素基(例えば、−CH=CHRまたは−CHCH=CHR;Rcは、例えば、Hまたはアルキル基である)を一般に称する。用語“アルキニル”は、少なくとも1個の三重結合を含み、好ましくは2〜15個の炭素原子、より好ましくは3〜10個の炭素原子を有する直鎖または枝分れ鎖の炭化水素基(例えば、−C≡CRまたは−CHC≡CR)を一般に称する。用語“アルキレン”は、アルキル基の2価形を一般に称する。用語“フェニレン基”は、それに結合させる2個の基がオルソ、メタまたはパラに位置するフェニル基の2価形(−C−)を一般に称する。
上述した各基は、広範な種々の置換基によって置換し得る。例えば、アルキル基およびアルキレン基は、限定するものではないが、ハライド、アルケニル基、アルキニル基およびアリール基のような1個以上の基で好ましく置換し得る。アリール基およびヘテロアリール基は、限定するものではないが、ハライド、アルキル基、シアノ基およびニトロ基のような1個以上の基で好ましく置換し得る。本明細書において使用するとき、用語“ハライド”または“ハロ”は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびイオドを称する。好ましいハライド置換基は、FまたはClである。
【0013】
本発明のフッ素系錫試薬は、有機錫化学技術における熟練者(当業者)にとって公知の反応を修正することによって一般に調製することができる。例えば、Davies, A. G. Organotin Chemistry; VCH: Weinheim, pp 327 (1997)、およびChemistry of Tin; 2nd ed.; Smith, P. J., Ed.; Blackie: London, pp 578 (1997)を参照されたい。例えば、Rf(CHMgIのようなグリニャール試薬、Rf(CHLiのような有機リチウム試薬、または関連有機金属試薬を公知の錫求電子性物質YSn(X)Rと反応させて、(Rf(CHSn(X)Rを得ることができる。錫試薬YSn(X)Rにおいては、Yは残基である。当業者にとって公知の多くのタイプの残基が存在し、本発明における好ましい基Yの幾つかの例は、クロライド、ブロマイドまたはトリフレート(triflate)である。もう1つの方法においては、Rf(CHn−2CH=CHのようなアルケン類をHSn(X)Rでラジカル反応または金属触媒反応によってヒドロスタンナン化させて、(Rf(CHSn(X)Rを得ることができる。
(Rf(CHSnRX中の基Xの他の基Xへの交換は、当業者にとって周知であり、生成物X基の求核性プレカーサー(例えば、シアナイド、アジド、アルコキシド、RMgBr等)によって錫プレカーサー中の残基X(例えば、ハロゲンまたはトリフレート等)を置換する大群の反応(例えば、アルコールのスタニル化);錫求核性物質(X = 金属)が生成物X基の求電子性プレカーサーに付加するまたはこのプレカーサーを置換する反応(例えば、錫金属試薬のアリルハライドによるアリル化);Sn−X結合が多重結合に付加する反応(例えば、炭素−炭素または炭素−酸素二重結合のヒドロスタンナン化);またはSn−X結合の求電子性開裂に関連する反応(例えば、錫ハイドライドまたはビニルもしくはアリール錫のジ臭素との反応による錫ブロマイドへの転化)によって達成し得る。また、スチーレ(Stille)カップリングおよび関連カップリングのような金属触媒反応を含む他のタイプのX基の交換反応も使用できる。
【0014】
同類転換は、YSn(R)XまたはHSn(R)Xから出発してRf(CHSnRX試薬を調製することが可能である。多くの可能性のうちの数例を例示する実施例を図3に示している。フッ素系ヨウ化物1a〜cを適切な有機金属誘導体に転化し、引続いて、これら誘導体をアリルジメチル錫と反応させて1個のフッ素系鎖を担持する新規な錫試薬2a〜cを得た。これらのフッ素系アリル錫試薬は、標準反応条件下でのアルデヒド類のような各種有機分子のアリル化において使用できる。また、これらの試薬は、他のフッ素系錫試薬の調製にも使用できる。例えば、2a〜cのジ臭素との反応は、錫ブロマイド3a〜cを生成した。これらの錫ブロマイドは、広範囲の求核性物質と反応させて他の新規なフッ素系錫試薬を調製することができる。図3の例においては、錫ブロマイドをリチウムアルミニウムハイドライドと反応させて錫ハイドライド4a〜cを調製した。
本発明のフッ素系錫試薬の利点の幾つかを図4の1連の反応において例示する。ナフチルエチルヨウ化物の錫ハイドライド4bおよび4cとの標準条件下での反応、その後のフッ素系逆相シリカゲル上での急速固相抽出によって、簡単且つ効率的な反応および分離方法において純粋2−エチルアダマンタンを調製した。この簡単な分離は、注意深いクロマトグラフィー分離またはある種の特化した分離技術の応用を必要とする標準試薬BuSnHの使用と極めて好ましく匹敵する。さらにまた、現在入手し得るフッ素系試薬 (C13CHCHSnHは、この試薬がt−ブタノールに不溶性または殆ど不溶性であることから、これらの条件下で効率的に生成物を調製することは期待できない。ベンゾトリフルオライドのような適切な溶媒または共溶媒がその場合には必要である。
【0015】
2個のフッ素系鎖を担持するフッ素系錫試薬の例は、(C13CHCHSnOであり、その1つの合成ルートを図5に示す。図5の合成ルートは、試行報告されたBuSnOの合成を修正しており、標準のアルキル錫オキサイド同様に、そのフッ素系アルキル錫オキサイドは、単量体ではなくて、代りにオリゴマーおよび/またはポリマーとして存在しているようである。Kong, X.; Grindley, B.; Bakshi, P.K.; Cameron, T.S. Organometallics. 12, 4881 (1993)を参照されたい。適切な化学量論下での1aから誘導されたグリニャール試薬の反応により、ビス−フェニル錫試薬5aを得、これをビス−クロロアセテート6aに転化させた。この試薬を水酸化物に暴露させて、上記の錫オキサイド7aを得た。
他の用途においては、ジオール類の単官能化が、BuSnOの最も普通の応用の1つである。Martinelliとその共同研究者等は、最近、伝統的な化学量論的手順の触媒的変法を導入しているが、その錫触媒も依然として所望有機生成物から分離しなければならない。Martinelli, M. J., et al., Org. Lett., 1, 447 (1997)を参照されたい。図5に示すように、本発明の錫オキサイド反応成分は、Martinelli等によって報告された条件においてジオール類のモノトシル化を触媒するのにも使用できる。フッ素化反応溶媒または共溶媒は必要としない。液−液抽出または固−液抽出による粗反応混合物の簡単な精製によって、回収錫オキサイド7a(フッ素系相)から分離した純粋有機トシレート(有機相)を得た。回収した錫オキサイド7aは、再使用することができる。
【0016】
(発明を実施するための最良の形態)
実施例
実施例 1a
アリル ジメチル −(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8− トリデカフルオロオクチル スタンナン (2a)
新しく調製したアリルジメチル錫クロライド(2.86 g、12.7ミリモル)を、C13CHCHIから調製したC13CHCHMgIのグリニャール試薬(6.0 g、12.7ミリモル)およびマグネシウム粉末(0.37 g、15.2ミリモル)に滴下して加えた。反応混合物を、1N HClによって失活させる前に1夜(16時間)還流させた。粗生成物を真空蒸留(112℃/ウォーターポンプ)によって精製して純粋2aを無色油状物(3.20 g、35%)として得た。
H NMR (CDCl) δ 5.95−5.86 (m、1H)、4.85−4.80 (dd、J = 16.8、1.4 Hz、1H)、4.73−4.69 (dd、J = 11.8、1.8 Hz、1H)、2.30−2.12 (m、2H)、1.83 (d、J = 8.5 Hz、2H)、1.00−0.92 (m、2H)、0.15 (s、JSn−H = 26.3 Hz、6H);13C NMR (CDCl) δ 136.8、121.8−107.2 (m)、27.9 (t)、16.9、−1.8、−12.2;19F NMR (CDCl) δ −81.3 (3F)、−117.2 (2F)、−122.5 (2F)、−123.4 (2F)、−123.9 (2F)、−126.7 (2F);119Sn NMR (C):δ −1.4;HRMS:計算値496.9597 (M − Me);分析値496.9583。IR (薄膜):1626 cm−1
【0017】
実施例 1b
アリル ジメチル −(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10− ヘプタデカフルオロデシル スタンナン (2b)
−78℃の乾燥エーテル(50 mL)および乾燥ヘキサン(50 mL)中のC17CHCHI (3.34 g、5.82ミリモル)の溶液に、BuLi (7.5 mL、ペンタン中1.7 M)を加えた。−78℃で30分撹拌後、新しく調製したアリルジメチル錫クロライド(1.46 g、6.47ミリモル)をゆっくり加えた。反応混合物を−78℃で1時間撹拌し、水で失活させる前に、2〜3時間室温に温めた。エーテルと水間での抽出後、エーテル相をMgSOで乾燥させた。粗生成物をn−へプタンによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製して2bを透明油状物(2.15 g、58%)として得た。
H NMR (CDCl) δ 5.95 − 5.86 (m
【0018】、1H)、4.85 − 4.69 (dd、J = 17.0、1.1 Hz、2H)、2.30 − 2.12 (m、2H)、1.83 (d、J = 8.7 Hz、2H)、1.00 − 0.92 (m、2H)、0.15 (s、JSn−H = 26.1 Hz、6H);13C NMR (CDCl) δ 136.8、119.2 − 108.2 (m)、28.0 (t)、17.1、−1.6;19F NMR (CDCl) δ −81.0 (3F)、−116.9 (2F)、−122.2 (6F)、−122.3 (2F)、−123.6 (2F)、−126.3 (2F);119Sn NMR (C) δ −1.39;HRMS:計算値622.9690 (M − Me)、分析値622.9685;IR (薄膜):1626 cm−1
実施例 1c
アリル ジメチル −(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12− ヘネイコサフルオロドデシル スタンナン (2c)
この化合物は、2bにおけるのと同じ手順によって調製した。収率:83%(透明油状物)。
H NMR (CDCl) δ 5.98 − 5.83 (m、1H)、4.87 − 4.80 (dd、J = 16.6、1 Hz、1H)、4.74 − 4.70 (dd、J = 9.6、1 Hz、1H)、2.30 − 2.12 (m、2H)、1.83 (d, J = 8.6 Hz、2H)、1.00 − 0.94 (m、2H)、0.15 (s、JSn−H = 26.1 Hz、6H);13C NMR (CDCl) δ 136.8、121.9 − 106.9 (m)、28.0 (t)、17.1、−1.6、−11.8;19F NMR (CDCl) δ −80.9 (3F)、−116.9 (2F)、−122.0 (10F)、−122.9 (2F)、−123.6 (2F)、−126.3 (2F);119Sn NMR (C) δ −0.47;HRMS:計算値722.9626 (M − Me)、分析値722.9623;IR (薄膜):1626 cm−1
実施例 2a
ジメチル −(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8− トリデカフルオロオクチル スタンナン (4a)
Br (0.43 g、2.68ミリモル)を0℃の乾燥エーテル(10 mL)中の2a (1.20 g、2.23ミリモル)の溶液に加えた。褐色反応混合物を室温で1.5時間さらに撹拌した。溶媒を蒸発させた後、残留物をCHClおよびFC−72間に分別させた。CHCl相Fc−72で3回さらに洗浄した。粗錫ブロマイド3aを乾燥エーテル(10 mL)中に溶解し、−78℃に冷却し、これにLAH (2.1 mL、エーテル中1.0 M)を加えた。反応を−78℃で3時間撹拌した後、水で失活させた。粗混合物をへプタンによるカラムクロマトグラフィーによってさらに精製して、4aを透明油状物として得た(2工程で0.72 g、65%)。
H NMR (C)δ 4.75 (s、1H)、2.03 − 1.85 (m、2H)、0.78 − 0.60 (m, 2H)、−0.7 (s、JSn−H = 17.2 Hz、6H);13C NMR (C) δ 122.2 − 107.5 (m)、28.5 (t)、−3.0、−13.4;19F NMR (CDCl) δ −81.2 (3F)、−117.1 (2F)、−122.4 (2F)、−123.4 (2F)、−123.9 (2F)、−126.6 (2F)、119Sn NMR (C) δ −86.8;HRMS:計算値496.9597、分析値496.9563。IR (薄膜):1839 cm−1
【0019】
実施例 2b
ジメチル −(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10− ヘプタデカフルオロデシル スタンナン (4b)
この化合物は、4aにおけるのと同じ手順によって調製した。2工程における全体収率:53%(透明油状物)。
H NMR (C) δ 4.74 (s、1H)、2.03 − 1.85 (m、2H)、0.72 − 0.66 (m、2H)、−0.07 (s、JSn−H= 28.2 Hz、6H);13C NMR (C) δ 120.0 − 108.4 (m)、29.3 (t)、−2.4、−12.8;19F NMR (CDCl) δ −81.1 (3F)、−116.3 (2F)、−121.8 (6F)、−122.9 (2F)、−123.3 (2F)、−126.3 (2F);119Sn NMR (C) δ −86.8;HRMS:計算値 596.9533、分析値596.9543。IR (薄膜):1841 cm−1
実施例 2c
ジメチル −(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,11,11,12,12,12− ヘネイコサフルオロドデシル スタンナン (4c)
この化合物は、4aにおけるのと同じ手順によって調製した。2工程における全体収率:85%(透明油状物)。
H NMR (C) δ 4.75 (s、1H)、2.05 − 1.87 (m、2H)、0.73 − 0.67 (m、2H)、−0.07 (s、JSn−H = 28.1 Hz、6H);13C NMR (C) δ 120.3 − 108.2 (m)、29.2 (t)、−2.4、−12.5;19F NMR (CDCl) δ −81.2 (3F)、−114.7 (2F)、−121.9 (10F)、−122.4 (2F)、−122.9 (2F)、−126.9 (2F);119Sn NMR (C) δ −86.9;HRMS:計算値 696.9469、分析値696.9462。IR (薄膜):1840 cm−1
【0020】
実施例
フッ素系錫ハイドライド 4a の分配係数の測定
各フッ素系錫ハイドライド(2〜12 mg)をFC−72 (1 mL)およびベンゼン(1 mL)またはアセトニトリル(1 mL)と一緒に10分間撹拌した。分離後、n−オクタデカンを両相に内部標準として加えた(FC−72相においては、溶媒を蒸発させ、酢酸エチル(1 mL)を加えて錫ハイドライドとn−オクタデカンの両方を溶解させた。各相のアリコート(10μL)をGCに3回注入し、相対ピーク面積を使用して、各錫ハイドライドの次の分配係数を算出した:FC−72/CH3CN、4a、2.4;4b、14;4c、48;FC−72/ベンゼン、4a、0.7;4b、2.5;4c、4.7。
実施例
2−(2− イオドエチル ナフタレンの各フッ素系錫ハイドライドによる還元における一般的手順
上記ヨウ化物(0.5ミリモル)、フッ素系錫ハイドライド(0.05ミリモル)およびナトリウムシアノボロハイドライド(0.75ミリモル)をtert−ブタノール(ヨウ化物に対して0.1〜0.15 M)中に懸濁させた。アルゴンで5分間フラッシング後、反応混合物を太陽灯で1夜照射した。蒸発による溶媒の除去後に、残留物をエーテルと水で抽出した。エーテル相を乾燥させ、フッ素系逆相シリカゲル(結合相 OSi(Me)CHCH13)の短カラムに通し、アセトニトリルまたは85/15のメタノール/水によって溶出させた。有機画分を蒸発させ、プロトンNMR分光分析により分析した。
【0021】
実施例
ビス パーフルオロヘキシルエチル ジフェニル錫 (5a)
乾燥丸底フラスコ中で、無水エーテル(10 ml)をMg (0.40 g、16.37ミリモル)に加えた。窒素下に、パーフルオロヘキシルエチルイオジド1a (0.517 g、1.09ミリモル)を滴下によって加え、フラスコを30分間超音波処理した。残りのパーフルオロヘキシルエチルイオジド (4.65 g、9.89ミリモル)を5分間でゆっくり加え、混合物を2時間還流させ、その間に、混合物は暗緑色に変った。2時間後、ベンゼン(15 mL)中のジフェニル錫ジクロライド(1.50 g、4.36ミリモル)溶液をカニューレにより加えた。得られた混合物を撹拌しながら4時間還流させた。混合物を冷却し、1M HCl(2 x 5 ml)および飽和NHCl (2 x 30 ml)で失活させた。有機相をMgSOで乾燥させた。溶媒を除去して、褐色非晶質固形物3.68 gの混合物を得た。H NMR分析において、ビス(パーフルオロヘキシルエチル)ジフェニル錫 5aとダイマー (C13CHCHとの7/1混合物であることが示された。H NMR (300MHz、CDCl) δ 1.41−1.47 (t、4H);2.07−2.18 (t、4H)、2.25−2.40 (m、4H)、7.38−7.44 (m、10H);19F NMR (282MHz、CFClを含むCDCl) δ −126.69、−123.85、−123.42、−122.49、−117.00、−114.91、−81.32。
【0022】
実施例
ビス パーフルオロヘキシルエチル 錫ビス クロロアセテート (6a)
丸底フラスコ中で、上記5aとダイマーの混合物(2.28 g、2,36ミリモル)とクロロ酢酸(0.45 g、4.72ミリモル)を混合させた。混合物を160℃に20分間加熱した。白色沈殿が冷却した時に生成した。ヘキサン(25 ml)を加え、混合物を、沈殿物が溶解するまで還流させた。冷却後、残留物を濾過して、1.68 g (73%)のビス(パーフルオロヘキシルエチル)錫ビス(クロロアセテート) 6aを得た:H NMR (300MHz、CDCl) δ1.67−1.93 (t、4H)、2.46−2.57 (m、4H)、4.16 (s、4H);19F NMR (282MHz、CDCl) δ −126.69、−123.78、−123.43、−122.46、−116.55、−81.30。
実施例
ビス パーフルオロヘキシルエチル 錫オキサイド (7a)
丸底フラスコ内で、6a (0.1 g、0.11ミリモル)をエーテル(5 ml)中に溶解させた。2.5 M NaOH (0.132 ml、0.33ミリモル)を加え、混合物を1時間撹拌した。ヘキサン(20 ml)を加え、得られた混合物を分離漏斗に移した。混合物を飽和1N HCl (2 x 5 ml)およびNHCl (2 x 20 ml)で洗浄した。有機相をMgSOで乾燥させた。溶媒を除去して、0.34 g (76%)のビス(パーフルオロヘキシルエチル)錫オキサイド 7aを得た:H NMR (300MHz、アセトン−d) δ2.50−2.61 (広いバンド、4H)、2.77−2.84 (t、4H);19F NMR (282 MHz、CFClを含むアセトン−d) δ −125.69、−122.84、−122.35、−121.37、−115.17、−80.56;119Sn NMR (111.8 MHz、(CHSnを含むCDCl) δ −167.23。
【0023】
実施例
1− フェニル −1,2− エタンジオールの触媒トシル化における一般的手順
丸底フラスコ内で、1−フェニル−1,2−エタンジオール(1ミリモル)をCHCl (5 ml)中に溶解させた。トリエチルアミン(1ミリモル)と錫オキサイド 7a (0.02ミリモル)を加えた。トシルクロライドを加え、溶液を50分間撹拌した。HO (1 ml)を加えた後、混合物を分離漏斗に移した。水性層をジクロロメタン(2 x 10 ml)で洗浄した。一緒にした有機層をHO (2 x 25 ml)および塩水(2 x 25 ml)で洗浄した。有機相をMgSOで乾燥させた。溶媒を除去して、トルエン−4−スルホン酸−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルエステルと錫オキサイド 7aの混合物を得た。この混合物は、液−液または固−液抽出のいずれかで分離できる。
FC−72 による液 液抽出における手順
トルエン−4−スルホン酸−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルエステルと錫オキサイド 7aの混合物をジクロロメタン(25 ml)中に溶解させ、分離漏斗に移す。得られた混合物をFC−72 (8 x 25 ml)で洗浄した。ジクロロメタンを蒸発させてトルエン−4−スルホン酸−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルエステルを得、FC−72を蒸発させて7aを得た。
フッ素系シリカゲルによる固相抽出における手順
トルエン−4−スルホン酸−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルエステルと錫オキサイド 7aの混合物を9/1のメタノール:水の混合物中に溶解させた。得られた混合物を、フッ素系逆相シリカゲル(結合相 OSi(Me)CHCH13) (100 mg)を含有するカラムに移した。その後、カラムを9/1のメタノール:水混合物 (3 ml)で、次いでTHF (3 ml)で洗浄した。メタノール:水混合物を蒸発させて、トルエン−4−スルホン酸−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルエステルを得た。
【0024】
本発明を上記実施例に関連して詳細に説明してきたが、そのような詳細は単なる説明目的に過ぎないこと、および種々の変形が、当業者であれば、特許請求の範囲によって限定され得る場合を除いて、本発明の精神を逸脱することなく可能であることを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
有機合成におけるフッ素系試薬の使用を例示する。
【図2】
アダマンチルブロマイドの還元におけるフッ素系錫試薬(C13CHCH)SnHの使用例を示す。
【図3】
1個のフッ素系基を担持する本発明のフッ素系錫試薬の合成例を示す。
【図4】
本発明のフッ素系錫試薬による1連の反応を例示する。
【図5】
2個のフッ素系基を担持する本発明のフッ素系錫試薬の合成例を示す。

Claims (20)

  1. 少なくとも1種の有機反応成分を、下記の式:
    Sn(R)[Rs(Rf)]3−n、XSn[Rs(Rf)]またはO=Sn[Rs(Rf)]
    (式中、nは、1または2であり;Rは、C〜Cアルキル基であり;Xおよび Xは、個々に、同一または異なるものであって、H、F、Cl、Br、I、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、アリール基、ヘテロアリール基、1〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−C(O)R、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、スペーサー基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、同一または異なるものであって、フッ素系基である)
    を有するフッ素系反応成分と混合すること;
    反応を実施して有機生成物を生成させること;および、
    有機生成物を生成させた後、あり得る過剰の上記フッ素系反応成分およびあり得る上記フッ素系反応成分のフッ素系副生成物を、フッ素系分離法を使用して分離すること;
    の各工程を含むことを特徴とする反応の実施方法。
  2. およびXが、個々に、同一または異なるものであって、アリル基、Br、Cl、F、IまたはHであり;Rsが、−CHCH−であり;Rfが、パーフルオロアルキル基である請求の範囲第1項記載の方法。
  3. Rfが、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である請求の範囲第1項記載の方法。
  4. Rfが、3〜20個の炭素を有する線状パーフルオロアルキル基、3〜20個の炭素を有する枝分れパーフルオロアルキル基;および3〜20個の炭素を有するヒドロフルオロアルキル基、各2個のフッ素原子に対して1個までの水素原子を含むヒドロフルオロアルキル基である請求の範囲第1項記載の方法。
  5. Rfが、6〜12個の炭素を有する線状パーフルオロアルキル基、6〜12個の炭素を有する枝分れパーフルオロアルキル基;または6〜12個の炭素を有するヒドロフルオロアルキル基、各2個のフッ素原子に対して1個までの水素原子を含むヒドロフルオロアルキル基である請求の範囲第1項記載の方法。
  6. がパーフルオロアルキル基である請求の範囲第1項記載の方法。
  7. Rsが、アルキレン基またはフェニレン基である請求の範囲第1項記載の方法。
  8. Rsが、アルキレン基である請求の範囲第1項記載の方法。
  9. 下記の式:
    Sn(R)[Rs(Rf)]3−n、XSn[Rs(Rf)]またはO=Sn[Rs(Rf)]
    (式中、nは、1または2であり;Rは、C〜Cアルキル基であり;Xおよび Xは、個々に、同一または異なるものであって、H、F、Cl、Br、I、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、アリール基、ヘテロアリール基、1〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−C(O)R、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、スペーサー基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、同一または異なるものであって、フッ素系基である)
    を有する少なくとも1種のフッ素系反応成分を、このフッ素系反応成分の存在下で有機溶媒中の生成物に転化可能な少なくとも1種の有機反応成分と混合すること;
    上記フッ素系反応成分と上記有機反応成分を、有機溶媒中で、生成物を生成させるのに適切な条件下に接触させること;および、
    有機生成物を生成させた後、あり得る過剰の上記フッ素系反応成分およびあり得る上記フッ素系反応成分のフッ素系副生成物を、フッ素系分離法を使用して分離すること;
    の各工程を含むことを特徴とする化学反応の実施方法。
  10. 下記の式を有する化学化合物:
    Sn(R)[Rs(Rf)]3−n
    (式中、nは、1または2であり;Rは、C〜Cアルキル基であり;Xは、H、F、Cl、Br、I、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、アリール基、ヘテロアリール基、1〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−C(O)R、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、1〜6個の炭素を有するアルキレン基、またはフェニレン基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である)。
  11. が、アリル基、Br、Cl、F、I、またはHであり;Rsが、−CHCH−であり;Rfが、パーフルオロアルキル基である請求の範囲第10項記載の化合物。
  12. Rfが、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である請求の範囲第10項記載の化合物。
  13. Rfが、3〜20個の炭素を有する線状パーフルオロアルキル基、3〜20個の炭素を有する枝分れパーフルオロアルキル基;および3〜20個の炭素を有するヒドロフルオロアルキル基、各2個のフッ素原子に対して1個までの水素原子を含むヒドロフルオロアルキル基である請求の範囲第10項記載の化合物。
  14. Rfが、6〜12個の炭素を有する線状パーフルオロアルキル基、6〜12個の炭素を有する枝分れパーフルオロアルキル基;または6〜12個の炭素を有するヒドロフルオロアルキル基、各2個のフッ素原子に対して1個までの水素原子を含むヒドロフルオロアルキル基である請求の範囲第10項記載の化合物。
  15. がパーフルオロアルキル基である請求の範囲第10項記載の化合物。
  16. Rsが1〜6個の炭素を有するアルキレン基である請求の範囲第10項記載の化合物。
  17. 下記の式を有する化学化合物:
    O=Sn[Rs(Rf)]
    (式中、Rsは、1〜6個の炭素を有するアルキレン基、またはフェニレン基であり;Rfは、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である)。
  18. Rsが、1〜6個の炭素を有するアルキレン基である請求の範囲第17項記載の化合物。
  19. 下記の式を有する化学化合物:
    Sn[Rs(Rf)]
    (式中、Xおよび Xは、個々に、同一または異なるものであって、H、N、OR、OOR、SR、SeR、CN、NC、NR、ヘテロアリール基、2〜20個の炭素を有するアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、−C(O)R、M((Rs’)(Rf’))、OM((Rs’)(Rf’))またはOOM((Rs’)Rf’))であり;Mは、Si、GeまたはSnであり;RおよびRは、各々個々に、同一または異なるものであって、H、アルキル基、−SOまたは−C(O)Rであり;Rは、アルキル基またはアリール基であり;RsおよびRs’は、各々個々に、同一または異なるものであって、1〜6個の炭素を有するアルキレン基またはフェニレン基であり;RfおよびRf’は、各々個々に、フルオロ炭化水素基、パーフルオロ炭素基、フッ素化エーテル基またはフッ素化アミン基である)。
  20. Rsが、1〜6個の炭素を有するアルキレン基である請求の範囲第19項記載の化合物。
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