JP2004500984A - 結晶粒子の新規な製造および回収方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、結晶粒子、詳細には吸入療法に適切な大きさの治療上有用な物質または担体物質の粒子を製造および回収する新規な方法に関する。
Description
【0001】
発明の分野
本発明は、結晶粒子、詳細には所定の粒径分布を有する粒子、特には吸入療法に好適な粒径の治療上有用な物質または担体物質の粒子の新規な製造方法に関する。
【0002】
発明の背景
多くの製造物、特に医薬品の工業的製造方法では、所定の粒径分布を有する純粋な物質の製造が必要である。純粋な物質は大抵は、それより純度の低い溶液からの析出によって製造される。析出が比較的ゆっくりと起こる場合(例えば、数時間かけて)、大抵は不均一な形状で比較的大きい粒径の結晶が成長する。
【0003】
吸入療法の分野において治療薬分子は、「吸入に好適な」粒径のものであることが望まれ、これは一般には、1〜10μm、特には1〜5μm、詳細には1〜3μmの空気力学的直径を指すものと理解される。吸入治療薬製剤用担体の分子(乳糖など)は、担体分子が活性成分と同程度まで上部気道中に侵入しないように通常はかなり大きい空気力学的直径のものであることが望ましく、一般に100〜150μmの空気力学的直径が適切であると考えられている。しかしながらそれは一般論であって、目的によっては、担体用にもっと小さい粒径を用いることが好ましいこともあり、治療薬物質と同程度の径が好ましい場合すらある。
【0004】
吸入領域のこと以外では、晶癖および結晶粒径の改変は、流動特性、溶解速度および生物学的利用能などの製薬的特性および生物学的特性を調節および至適化する上で有用な手段である。
【0005】
吸入療法用に望ましい粒径の粒子は、従来摩砕(milling)または粉砕(micronisation)によって製造されている。これらの方法は、採用される詳細な条件にもよるが、適切な径の粒子を有する画分を含む粒子分布をつくることができる。摩砕は上記で示した比較的大きい径の粒子を製造するのに適しており、粉砕は上記で示した比較的小さい粒径のものに適している。しかしながら摩砕法および粉砕法には関連する多くの欠点があり、例えば所望の粒径を有する画分が比較的小さい場合がある点、所望のものよりさらに微細な粒子がかなりの割合で生じる可能性がある点(例えば、それが生物学的利用能に影響する場合には有害となる場合がある)、製造品のロス(product loss)が相当なものとなる可能性がある点(例えば、機械の周りを覆うことによって)等である。微粉製造品のもう一つの特性は、生成された粒子の表面が一般に実質的に非晶質である(すなわち、結晶性が極めて低い)という点である。この非晶質領域がより安定な結晶状態に変わる傾向がある場合は、これは望ましくないことである。また粉砕または摩砕された製造品は、結晶質の製造品よりも水分を取り込みやすい可能性がある。粉砕法および摩砕法には、それらの方法が比較的エネルギーを要すること、また粉塵爆発の危険を避けるため封じ込めその他の方策を必要とするという欠点もある。
【0006】
国際特許出願PCT/GB99/04368(本願の優先日以前に出願されてはいたが、公開されてはいなかった)には粒子の製造方法と装置が記載されているが、これは、超音波照射下で液体溶媒中の物質の流動溶液をその物質に対する流動液体逆溶媒と混合する段階を有している。国際特許出願PCT/GB00/04237には、液体溶媒中の物質の溶液の流れとその物質に対する液体逆溶媒の流れとを、円筒形混合室中に接線方向に導入して、それによって渦流を発生させて、結晶粒子を析出させる段階を有する方法が記載されている。しかしながら、これら2つの方法の欠点は、その溶媒/逆溶媒混合物から粒子を単離する過程で粒子の成長または凝集が生じる可能性があるという点である。本発明者らは、上記欠点を生じることがより少ない、上記方法に対する改良を発明した。
【0007】
発明の概要
従って本発明の第1の態様では、液体溶媒中の物質の流動溶液とその物質に対する流動液体逆溶媒とを混合して、その溶媒/逆溶媒混合物中の結晶粒子の懸濁液を形成させる段階および得られた結晶粒子を回収する段階を有する物質の結晶粒子の製造方法において、前記溶媒が前記逆溶媒より揮発性が高く;前記方法が、前記結晶粒子の回収前に前記溶媒/逆溶媒混合物から前記溶媒を除去する段階をさらに有することを特徴とする方法が提供される。
【0008】
発明の説明
本発明の第1の好ましい実施形態では、前記混合は、超音波照射下に連続フローセル中で混合を行う段階を有する。
【0009】
本発明の第2の好ましい実施形態では、前記混合は、液体溶媒中の前記物質の溶液流および前記物質に対する液体逆溶媒流を、軸方向排出口を有する円筒形混合室に接線方向で導入することで、前記両流が渦流の形成によって十分に混合され、それによって前記物質の結晶粒子の析出を生じさせる段階を有する。
【0010】
好ましくは、前記溶媒は前記逆溶媒と混和性である。
【0011】
好ましくは前記溶媒の除去段階は、感知できる程度までの逆溶媒の除去を起こさせない。より好ましくは前記溶媒および逆溶媒は、別の(例えば順次の)段階で除去する。
【0012】
好ましくは、前記溶媒を除去する段階は大気圧以下での蒸留、特には減圧蒸留によって行う。
【0013】
本発明の別の態様によれば、前記結晶粒子の回収前に前記溶媒/逆溶媒混合物から前記溶媒を除去する段階は、
(a)大気圧以下での前記溶媒/逆溶媒混合物中の結晶粒子の懸濁液の蒸留によって、前記溶媒を除去する段階;
を有し、前記結晶粒子の回収の段階が、
(b)得られた前記逆溶媒中の結晶粒子の懸濁液を冷却する段階;および
(c)前記冷却懸濁液から前記逆溶媒を除去することによって結晶粒子を回収する段階、
を有する。
【0014】
前記溶媒除去段階は、前記溶媒/逆溶媒混合物からのかなりの割合の溶媒の除去を指すことは明らかであろう。好ましくは、溶媒の全量または実質的に全量を除去する。溶媒を最大限除去した場合に、本発明の効果は最大となると予想される。
【0015】
好ましくは、段階(b)で、段階(a)で得られる結晶粒子の懸濁液を、凝固点まで冷却する。段階(b)で、段階(a)で得られる結晶粒子の懸濁液を、適切な溶媒(例えばアセトン、IMSまたはメタノール)を入れた固体二酸化炭素冷却浴を用いて凝固点まで冷却することもまた好ましい。
【0016】
可能なら、前記逆溶媒は好ましくは水である。好ましくは、段階(c)で、冷却懸濁液からの逆溶媒の除去は凍結乾燥によって行う。
【0017】
本発明の方法は、結晶化によって得られた、物質の粒子の当初の粒径が維持されるという長所を有する。従来の回収方法では、溶媒/逆溶媒混合物中での粒子の定温放置をさらに行うが、この場合結晶の成長などの望ましくない結果を生じる場合がある。粒子を吸入療法用に製造する場合は、結晶の成長は、粒子が下部気道に効果的に送達されない大きさの径にまで成長する場合があるので不利である。
【0018】
本発明が有し得る長所には、本方法はバッチ処理を行うことなく連続的に行うことができること、本方法は比較的容易にスケールアップが行えること、さらには本方法は均一度が非常に高い粒径分布をつくることができることなどがある。
【0019】
驚くべきことに、本発明は溶媒/逆溶媒混合物から溶媒を除去して結晶成長を止める方法を提供し、実施例で示すように、また結果的に従来の回収法で得られるよりより微細な粒径の粒子を生成する。さらに、逆溶媒が水の場合は、溶媒がその溶媒/逆溶媒混合物から除去され(いずれかの方法によって)、その混合物が凝固点まで冷却されると、本凍結乾燥段階は、水分子が混合物から昇華して、所望の物質を含む粒子のみが残ることを確実なものにする。
【0020】
本発明の方法は、吸入療法に好適な医薬物質または担体物質である物質の粒子を製造するのに特に好適である。
【0021】
吸入療法に好適な物質には、肺および鼻に局所投与される物質などがある。
【0022】
吸入療法に適切な医薬物質の例としては、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニルまたはモルヒネなどの鎮痛薬;ジルチアゼムなどの狭心症製剤;クロモグリク酸、ケトチフェンまたはネドクロミルなどの抗アレルギー薬;セファロスポリン類、ペニシリン類、ストレプトマイシン、スルホンアミド類、テトラサイクリン類およびペンタミジンなどの抗感染薬;メタピリレンなどの抗ヒスタミン剤;ベクロメタゾン(例えば、ジプロピオン酸塩として)、フルチカゾン(例えば、プロピオン酸塩として)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(例えば、フランカルボン酸塩として)またはトリアムシノロン(例えば、アセトニドとして)などの抗炎症剤;ノスカピンなどの鎮咳薬;アルブテロール(例えば、硫酸塩として)、サルメテロール(例えば、キシナホ酸塩として)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(例えば、臭化水素酸塩として)、ホルモテロール(例えば、フマル酸塩として)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール(例えば、酢酸塩として)、レプロテロール(例えば、塩酸塩として)、リミテロール、テルブタリン(例えば、硫酸塩として)、イソエタリン、ツロブテロールまたは(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ]ヘキシル]メチル]ベンゼンメタノールなどの気管支拡張薬;アミロリドなどの利尿剤;イプラトロピウム(例えば、臭化物として)、チオトロピウム、アトロピンまたはオキシトロピウムなどの抗コリン作用薬;コルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロンなどのホルモン類;アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リジンテオフィリネートまたはテオフィリンなどのキサンチン類;インシュリンまたはグルカゴンなどの治療用のタンパク質およびペプチド;ならびに上記のものの塩、エステルおよび溶媒和物などがある。他の例には、4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル]エチル]アミノ]エチル−2(3H)−ベンゾチアゾロンまたはブチキシコート(butixicort)ならびにそれらの塩および溶媒和物などがある。吸入療法に好適な医薬物質の別の例としては、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)エステルまたはそれの溶媒和物(その化合物は特に、経鼻経路による投与に適している)がある。
【0023】
特に興味深い、吸入療法に好適な医薬物質の他の例には、
(2R,3R,4S,5R)−2−[6−アミノ−2−(1S−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチルアミノ)−プリン−9−イル]−5−(2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル)−テトラヒドロ−フラン−3,4−ジオールまたはそれの塩(例えば、マレイン酸塩);および
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはそれの塩(例えば、遊離酸またはカリウム塩として)がある。
【0024】
本発明による方法が有用である他の医薬物質の例としては、2(S)−(2−ベンゾイル−フェニルアミノ)−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸、2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジンおよびナラトリプタン(例えば、塩酸塩として)などの経口投与される化合物ならびにスマトリプタン(例えば、コハク酸塩として)などの他の5HT−1作働薬などがある。別の興味深い化合物は、(S)−[2−(1−イミノエチルアミノ)エチル]−L−ホモシステインまたはそれの塩もしくはラセミ体(例えば、好ましくは2−異性体)である。
【0025】
上記の医薬物質には、光学異性体の混合物として(例えば、ラセミ体として)あるいは精製された単一のエナンチオマーとして存在し得る不斉分子が含まれる。
【0026】
特に興味深い医薬物質には、フルチカゾン、ベクロメタゾン、サルメテロール、サルブタモールまたはそれらのエステル、塩もしくは溶媒和物などがある。最も興味深い物質は、キシナホ酸サルメテロールである(ラセミ体または精製されたr−もしくはs−エナンチオマーなど)。プロピオン酸フルチカゾンも特に興味深い。
【0027】
担体物質の例としては、乳糖などがある。
【0028】
溶媒液体および逆溶媒液体は、その物質に適したものとなるように選択する。好ましくはそれらは、使用される割合で容易に混和可能である。溶媒/逆溶媒の好適な組み合わせには、アセトン/水、エタノール/IPA、メタノール/IPA、メタノール/水および逆の組み合わせなどがある。メタノール/IPEも好適な組み合わせである。
【0029】
本発明による方法によって微小粒子を得るには、溶媒および逆溶媒間での溶解特性の差ができるだけ大きいことが好ましい。工業的な効率の理由から(特に、液のスループット体積を減らすため)、溶媒中での物質の濃度をできるだけ高くすることが好ましい。そうではあっても、その溶液は安定なものでなければならず、連続フローセル中へ導入される前に結晶化してはならない。この点を考慮すると、本溶媒中の物質の溶液を高温で用いることが好ましい場合もある。また本逆溶媒を冷却するのが好ましい場合もある。
【0030】
管路中での溶解物質の早期析出を防止するため、最初に装置に溶媒をポンプ注入することで、装置の準備を行うことが望ましい。特に溶解物質がそれの溶解度限界に近い場合は、装置に加熱溶媒をポンプ注入することで、装置の準備を行うことが好ましい場合がある。
【0031】
前記物質がプロピオン酸フルチカゾンである場合、本発明者らとしては、溶媒をアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0032】
前記物質がキシナホ酸サルメテロールである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールまたはアセトン(より好ましくはメタノール)とし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0033】
前記物質が硫酸サルブタモールである場合、本発明者らとしては、溶媒を水とし、逆溶媒をIMSとすることが好ましい。
【0034】
前記物質がジプロピオン酸ベクロメタゾンである場合、本発明者らとしては、溶媒をIMSとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0035】
前記物質が乳糖である場合、本発明者らとしては、溶媒を水とし、逆溶媒をエタノールとすることが好ましい。
【0036】
前記物質がブデソニドである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0037】
前記物質がフマル酸ホルモテロールまたは硫酸テルブタリンである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールまたはアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0038】
前記物質が2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジンである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0039】
前記物質が2(S)−(2−ベンゾイル−フェニルアミノ)−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸である場合、本発明者らとしては、溶媒をアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0040】
前記物質が塩酸ナラトリプタンである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールとし、逆溶媒をIPEとすることが好ましい。
【0041】
前記物質が6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)エステルである場合、本発明者らとしては、溶媒をアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0042】
本発明者らは、本発明による方法が、前記物質が物質の混合物である場合に、混合物の集団を製造する上で好適であることを思い出した。前記物質が混合物である場合は、その方法は混合操作段階を全く設けることなく非常に均質性の高い結晶粒子の混合物を得ることができることから、その方法は特に有利である。前記物質が混合物である場合、溶媒および逆溶媒は、その混合物の全ての成分に対して適切なものでなければならないと考えられる。再結晶混合物中における溶解度の差により、初期の溶媒溶液中での比率とは異なった、混合物の生成比率となる傾向があることから、投入比率を適切に調節して所望の生成比率を得ることが必要な場合がある。
【0043】
本発明による方法は、サルメテロールおよびフルチカゾンまたはそれらの塩およびエステル(例えばキシナホ酸サルメテロールおよびプロピオン酸フルチカゾン)の結晶粒子の混合物を得る上で特に好適である。好ましい溶媒はアセトンである。好ましい逆溶媒は水である。水を逆溶媒として用いるアセトンからの再結晶によって、キシナホ酸サルメテロール/プロピオン酸フルチカゾンの比が、アセトン溶液中でのその比率と比較して高くなる傾向がある。この方法は、ホルモテロールおよびブデソニドまたはそれらの塩およびエステル(例えばフマル酸ホルモテロールおよびブデソニド)の結晶粒子の混合物を得る上でも好適であるものと予想される。
【0044】
本発明の別の態様として本発明者らは、本発明による方法によって得ることができる粒子の集団を提供する。
【0045】
乾燥粉末組成物(純粋な薬物を含むか、乳糖などの担体と混合した薬剤を含むかを問わず)または加圧液体製剤(例:HFA134aもしくはHFA227またはそれらの混合物などのヒドロフルオロアルカン(HFA)推進剤を含む製剤)などの吸入療法用医薬組成物での使用に好適な医薬物質または担体物質の粒子を得ることができる。
【0046】
計量投与吸入器に好適な加圧液体製剤は、適切な計量容量の計量バルブが取り付けられたキャニスター、代表的にはアルミニウムキャニスター(プラスチック裏材を施してもよい)に入れる。
【0047】
吸入療法について記載する場合、それは鼻経路による医薬組成物の投与にも適用されることは明らかであろう。経鼻投与に好適な製剤には加圧(例:HFA含有)製剤および非加圧(例:水性)製剤などがあるが、これらは鼻への投与用に作製された投与装置によって計量される。
【0048】
本発明者らはまた、本発明に従って製造される粒子の集団を含む医薬組成物をも提供する。
【0049】
本発明での使用に好適な装置について、図1を参照しながら説明する。この図において、混合室1には、溶媒に溶かした物質の入った第1の貯槽3につながった第1の導入口2および逆溶媒の入った第2の貯槽5につながった第2の導入口4が設けられている。ポンプ6および7は、制御された速度で、貯槽3および5から混合室1へ液を送る。導入口2の付近でそれの直ぐ上に、超音波プローブ8が配置されている。ポンプ6および7が運転中の時は、貯槽3および5からの液が混合室1に送られ、磁気攪拌子9によって混合される。このようにして生成された物質の粒子を含む液は、排出口10を経て混合室から流れ出る。この流れる懸濁液中の溶媒を、本発明に従い減圧蒸留11を用いて除去する。
【0050】
図面の簡単な説明
図1は、本発明に係わる装置の1例である。
【0051】
以下の実施例によって本発明を説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0052】
実施例
実施例1
結晶プロピオン酸フルチカゾン粒子の分布
実験手順
医薬物質(プロピオン酸フルチカゾン、FP)(10g)を熱アセトン(150mL)に溶かし、放冷して室温(20℃)とした。次に、フローセルに、それぞれ水およびアセトンの4:1混合物を入れた。ポンプ1(プロピオン酸フルチカゾンのアセトン溶液が入っている)を流量20mL/分に設定した。ポンプ2(冷水が入っている)を80mL/分に設定した。超音波プローブをパワー約70〜75ワットを送るように設定した。超音波プローブおよび両方のポンプをオンとした時、結晶化の急速な開始が起こった。
【0053】
スラリー生成物をビュッヒ(Bucci)フラスコに集め、アセトンが全量除去されるまで減圧下に濃縮して、水系スラリーのみを得た(約50mL)。次にそれを、アセトンの入った固体二酸化炭素冷却浴を用いて急速冷凍した。フラスコの内容物を一晩凍結乾燥して、自由流動性の微細乾燥白色粉末を得た(実施例1A)。篩に通すことによる粒子の篩い分けや粉砕は必要なかった。
【0054】
対照粒子を、プロピオン酸フルチカゾン(10g)(実施例1Aに記載の方法ではなく、微粉化(micronisation)によって得たもの)を水(50mL)に懸濁させ、アセトンの入った固体二酸化炭素冷却浴を用いて急速冷凍することで製造した。得られた混合物を一晩凍結乾燥して、実施例1Bを得た。
【0055】
分析
実施例1Aおよび1Bの粒子を、マルバーン(Malvern)レーザー回折分粒を用いて分析した。
【0056】
装置:マルバーンマスターサイザー(Mastersizer)X;
レンズ:45mm逆フーリエ(Reverse Fourier);
分析:0607表示コード;
分散剤:イソオクタン/レシチン0.05重量%;
前分散:3分間の超音波処理;
不明瞭化:10%〜16%。
【0057】
1サンプル当たり1回の分析を行った。粒径中央値(D50)、90%上位粒径(D90)および10%下位粒径(D10)を応答として用い、中位粒子、粗粒子および微細粒子の特性づけを行った。
【0058】
結果
【表1】
この試験の結果は、本発明の方法によって、微粉化で得られる粒子よりうまく微細化された粒径の粒子が製造されることを示している。
【0059】
上記特許出願の内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる装置の1例の図である。
発明の分野
本発明は、結晶粒子、詳細には所定の粒径分布を有する粒子、特には吸入療法に好適な粒径の治療上有用な物質または担体物質の粒子の新規な製造方法に関する。
【0002】
発明の背景
多くの製造物、特に医薬品の工業的製造方法では、所定の粒径分布を有する純粋な物質の製造が必要である。純粋な物質は大抵は、それより純度の低い溶液からの析出によって製造される。析出が比較的ゆっくりと起こる場合(例えば、数時間かけて)、大抵は不均一な形状で比較的大きい粒径の結晶が成長する。
【0003】
吸入療法の分野において治療薬分子は、「吸入に好適な」粒径のものであることが望まれ、これは一般には、1〜10μm、特には1〜5μm、詳細には1〜3μmの空気力学的直径を指すものと理解される。吸入治療薬製剤用担体の分子(乳糖など)は、担体分子が活性成分と同程度まで上部気道中に侵入しないように通常はかなり大きい空気力学的直径のものであることが望ましく、一般に100〜150μmの空気力学的直径が適切であると考えられている。しかしながらそれは一般論であって、目的によっては、担体用にもっと小さい粒径を用いることが好ましいこともあり、治療薬物質と同程度の径が好ましい場合すらある。
【0004】
吸入領域のこと以外では、晶癖および結晶粒径の改変は、流動特性、溶解速度および生物学的利用能などの製薬的特性および生物学的特性を調節および至適化する上で有用な手段である。
【0005】
吸入療法用に望ましい粒径の粒子は、従来摩砕(milling)または粉砕(micronisation)によって製造されている。これらの方法は、採用される詳細な条件にもよるが、適切な径の粒子を有する画分を含む粒子分布をつくることができる。摩砕は上記で示した比較的大きい径の粒子を製造するのに適しており、粉砕は上記で示した比較的小さい粒径のものに適している。しかしながら摩砕法および粉砕法には関連する多くの欠点があり、例えば所望の粒径を有する画分が比較的小さい場合がある点、所望のものよりさらに微細な粒子がかなりの割合で生じる可能性がある点(例えば、それが生物学的利用能に影響する場合には有害となる場合がある)、製造品のロス(product loss)が相当なものとなる可能性がある点(例えば、機械の周りを覆うことによって)等である。微粉製造品のもう一つの特性は、生成された粒子の表面が一般に実質的に非晶質である(すなわち、結晶性が極めて低い)という点である。この非晶質領域がより安定な結晶状態に変わる傾向がある場合は、これは望ましくないことである。また粉砕または摩砕された製造品は、結晶質の製造品よりも水分を取り込みやすい可能性がある。粉砕法および摩砕法には、それらの方法が比較的エネルギーを要すること、また粉塵爆発の危険を避けるため封じ込めその他の方策を必要とするという欠点もある。
【0006】
国際特許出願PCT/GB99/04368(本願の優先日以前に出願されてはいたが、公開されてはいなかった)には粒子の製造方法と装置が記載されているが、これは、超音波照射下で液体溶媒中の物質の流動溶液をその物質に対する流動液体逆溶媒と混合する段階を有している。国際特許出願PCT/GB00/04237には、液体溶媒中の物質の溶液の流れとその物質に対する液体逆溶媒の流れとを、円筒形混合室中に接線方向に導入して、それによって渦流を発生させて、結晶粒子を析出させる段階を有する方法が記載されている。しかしながら、これら2つの方法の欠点は、その溶媒/逆溶媒混合物から粒子を単離する過程で粒子の成長または凝集が生じる可能性があるという点である。本発明者らは、上記欠点を生じることがより少ない、上記方法に対する改良を発明した。
【0007】
発明の概要
従って本発明の第1の態様では、液体溶媒中の物質の流動溶液とその物質に対する流動液体逆溶媒とを混合して、その溶媒/逆溶媒混合物中の結晶粒子の懸濁液を形成させる段階および得られた結晶粒子を回収する段階を有する物質の結晶粒子の製造方法において、前記溶媒が前記逆溶媒より揮発性が高く;前記方法が、前記結晶粒子の回収前に前記溶媒/逆溶媒混合物から前記溶媒を除去する段階をさらに有することを特徴とする方法が提供される。
【0008】
発明の説明
本発明の第1の好ましい実施形態では、前記混合は、超音波照射下に連続フローセル中で混合を行う段階を有する。
【0009】
本発明の第2の好ましい実施形態では、前記混合は、液体溶媒中の前記物質の溶液流および前記物質に対する液体逆溶媒流を、軸方向排出口を有する円筒形混合室に接線方向で導入することで、前記両流が渦流の形成によって十分に混合され、それによって前記物質の結晶粒子の析出を生じさせる段階を有する。
【0010】
好ましくは、前記溶媒は前記逆溶媒と混和性である。
【0011】
好ましくは前記溶媒の除去段階は、感知できる程度までの逆溶媒の除去を起こさせない。より好ましくは前記溶媒および逆溶媒は、別の(例えば順次の)段階で除去する。
【0012】
好ましくは、前記溶媒を除去する段階は大気圧以下での蒸留、特には減圧蒸留によって行う。
【0013】
本発明の別の態様によれば、前記結晶粒子の回収前に前記溶媒/逆溶媒混合物から前記溶媒を除去する段階は、
(a)大気圧以下での前記溶媒/逆溶媒混合物中の結晶粒子の懸濁液の蒸留によって、前記溶媒を除去する段階;
を有し、前記結晶粒子の回収の段階が、
(b)得られた前記逆溶媒中の結晶粒子の懸濁液を冷却する段階;および
(c)前記冷却懸濁液から前記逆溶媒を除去することによって結晶粒子を回収する段階、
を有する。
【0014】
前記溶媒除去段階は、前記溶媒/逆溶媒混合物からのかなりの割合の溶媒の除去を指すことは明らかであろう。好ましくは、溶媒の全量または実質的に全量を除去する。溶媒を最大限除去した場合に、本発明の効果は最大となると予想される。
【0015】
好ましくは、段階(b)で、段階(a)で得られる結晶粒子の懸濁液を、凝固点まで冷却する。段階(b)で、段階(a)で得られる結晶粒子の懸濁液を、適切な溶媒(例えばアセトン、IMSまたはメタノール)を入れた固体二酸化炭素冷却浴を用いて凝固点まで冷却することもまた好ましい。
【0016】
可能なら、前記逆溶媒は好ましくは水である。好ましくは、段階(c)で、冷却懸濁液からの逆溶媒の除去は凍結乾燥によって行う。
【0017】
本発明の方法は、結晶化によって得られた、物質の粒子の当初の粒径が維持されるという長所を有する。従来の回収方法では、溶媒/逆溶媒混合物中での粒子の定温放置をさらに行うが、この場合結晶の成長などの望ましくない結果を生じる場合がある。粒子を吸入療法用に製造する場合は、結晶の成長は、粒子が下部気道に効果的に送達されない大きさの径にまで成長する場合があるので不利である。
【0018】
本発明が有し得る長所には、本方法はバッチ処理を行うことなく連続的に行うことができること、本方法は比較的容易にスケールアップが行えること、さらには本方法は均一度が非常に高い粒径分布をつくることができることなどがある。
【0019】
驚くべきことに、本発明は溶媒/逆溶媒混合物から溶媒を除去して結晶成長を止める方法を提供し、実施例で示すように、また結果的に従来の回収法で得られるよりより微細な粒径の粒子を生成する。さらに、逆溶媒が水の場合は、溶媒がその溶媒/逆溶媒混合物から除去され(いずれかの方法によって)、その混合物が凝固点まで冷却されると、本凍結乾燥段階は、水分子が混合物から昇華して、所望の物質を含む粒子のみが残ることを確実なものにする。
【0020】
本発明の方法は、吸入療法に好適な医薬物質または担体物質である物質の粒子を製造するのに特に好適である。
【0021】
吸入療法に好適な物質には、肺および鼻に局所投与される物質などがある。
【0022】
吸入療法に適切な医薬物質の例としては、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニルまたはモルヒネなどの鎮痛薬;ジルチアゼムなどの狭心症製剤;クロモグリク酸、ケトチフェンまたはネドクロミルなどの抗アレルギー薬;セファロスポリン類、ペニシリン類、ストレプトマイシン、スルホンアミド類、テトラサイクリン類およびペンタミジンなどの抗感染薬;メタピリレンなどの抗ヒスタミン剤;ベクロメタゾン(例えば、ジプロピオン酸塩として)、フルチカゾン(例えば、プロピオン酸塩として)、フルニソリド、ブデソニド、ロフレポニド、モメタゾン(例えば、フランカルボン酸塩として)またはトリアムシノロン(例えば、アセトニドとして)などの抗炎症剤;ノスカピンなどの鎮咳薬;アルブテロール(例えば、硫酸塩として)、サルメテロール(例えば、キシナホ酸塩として)、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール(例えば、臭化水素酸塩として)、ホルモテロール(例えば、フマル酸塩として)、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピルブテロール(例えば、酢酸塩として)、レプロテロール(例えば、塩酸塩として)、リミテロール、テルブタリン(例えば、硫酸塩として)、イソエタリン、ツロブテロールまたは(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−[[[6−[2−(2−ピリジニル)エトキシ]ヘキシル]メチル]ベンゼンメタノールなどの気管支拡張薬;アミロリドなどの利尿剤;イプラトロピウム(例えば、臭化物として)、チオトロピウム、アトロピンまたはオキシトロピウムなどの抗コリン作用薬;コルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロンなどのホルモン類;アミノフィリン、コリンテオフィリネート、リジンテオフィリネートまたはテオフィリンなどのキサンチン類;インシュリンまたはグルカゴンなどの治療用のタンパク質およびペプチド;ならびに上記のものの塩、エステルおよび溶媒和物などがある。他の例には、4−ヒドロキシ−7−[2−[[2−[[3−(2−フェニルエトキシ)プロピル]スルホニル]エチル]アミノ]エチル−2(3H)−ベンゾチアゾロンまたはブチキシコート(butixicort)ならびにそれらの塩および溶媒和物などがある。吸入療法に好適な医薬物質の別の例としては、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)エステルまたはそれの溶媒和物(その化合物は特に、経鼻経路による投与に適している)がある。
【0023】
特に興味深い、吸入療法に好適な医薬物質の他の例には、
(2R,3R,4S,5R)−2−[6−アミノ−2−(1S−ヒドロキシメチル−2−フェニル−エチルアミノ)−プリン−9−イル]−5−(2−エチル−2H−テトラゾール−5−イル)−テトラヒドロ−フラン−3,4−ジオールまたはそれの塩(例えば、マレイン酸塩);および
(2S)−3−[4−({[4−(アミノカルボニル)−1−ピペリジニル]カルボニル}オキシ)フェニル]−2−[((2S)−4−メチル−2−{[2−(2−メチルフェノキシ)アセチル]アミノ}ペンタノイル)アミノ]プロパン酸またはそれの塩(例えば、遊離酸またはカリウム塩として)がある。
【0024】
本発明による方法が有用である他の医薬物質の例としては、2(S)−(2−ベンゾイル−フェニルアミノ)−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸、2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジンおよびナラトリプタン(例えば、塩酸塩として)などの経口投与される化合物ならびにスマトリプタン(例えば、コハク酸塩として)などの他の5HT−1作働薬などがある。別の興味深い化合物は、(S)−[2−(1−イミノエチルアミノ)エチル]−L−ホモシステインまたはそれの塩もしくはラセミ体(例えば、好ましくは2−異性体)である。
【0025】
上記の医薬物質には、光学異性体の混合物として(例えば、ラセミ体として)あるいは精製された単一のエナンチオマーとして存在し得る不斉分子が含まれる。
【0026】
特に興味深い医薬物質には、フルチカゾン、ベクロメタゾン、サルメテロール、サルブタモールまたはそれらのエステル、塩もしくは溶媒和物などがある。最も興味深い物質は、キシナホ酸サルメテロールである(ラセミ体または精製されたr−もしくはs−エナンチオマーなど)。プロピオン酸フルチカゾンも特に興味深い。
【0027】
担体物質の例としては、乳糖などがある。
【0028】
溶媒液体および逆溶媒液体は、その物質に適したものとなるように選択する。好ましくはそれらは、使用される割合で容易に混和可能である。溶媒/逆溶媒の好適な組み合わせには、アセトン/水、エタノール/IPA、メタノール/IPA、メタノール/水および逆の組み合わせなどがある。メタノール/IPEも好適な組み合わせである。
【0029】
本発明による方法によって微小粒子を得るには、溶媒および逆溶媒間での溶解特性の差ができるだけ大きいことが好ましい。工業的な効率の理由から(特に、液のスループット体積を減らすため)、溶媒中での物質の濃度をできるだけ高くすることが好ましい。そうではあっても、その溶液は安定なものでなければならず、連続フローセル中へ導入される前に結晶化してはならない。この点を考慮すると、本溶媒中の物質の溶液を高温で用いることが好ましい場合もある。また本逆溶媒を冷却するのが好ましい場合もある。
【0030】
管路中での溶解物質の早期析出を防止するため、最初に装置に溶媒をポンプ注入することで、装置の準備を行うことが望ましい。特に溶解物質がそれの溶解度限界に近い場合は、装置に加熱溶媒をポンプ注入することで、装置の準備を行うことが好ましい場合がある。
【0031】
前記物質がプロピオン酸フルチカゾンである場合、本発明者らとしては、溶媒をアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0032】
前記物質がキシナホ酸サルメテロールである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールまたはアセトン(より好ましくはメタノール)とし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0033】
前記物質が硫酸サルブタモールである場合、本発明者らとしては、溶媒を水とし、逆溶媒をIMSとすることが好ましい。
【0034】
前記物質がジプロピオン酸ベクロメタゾンである場合、本発明者らとしては、溶媒をIMSとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0035】
前記物質が乳糖である場合、本発明者らとしては、溶媒を水とし、逆溶媒をエタノールとすることが好ましい。
【0036】
前記物質がブデソニドである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0037】
前記物質がフマル酸ホルモテロールまたは硫酸テルブタリンである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールまたはアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0038】
前記物質が2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジンである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0039】
前記物質が2(S)−(2−ベンゾイル−フェニルアミノ)−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸である場合、本発明者らとしては、溶媒をアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0040】
前記物質が塩酸ナラトリプタンである場合、本発明者らとしては、溶媒をメタノールとし、逆溶媒をIPEとすることが好ましい。
【0041】
前記物質が6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)エステルである場合、本発明者らとしては、溶媒をアセトンとし、逆溶媒を水とすることが好ましい。
【0042】
本発明者らは、本発明による方法が、前記物質が物質の混合物である場合に、混合物の集団を製造する上で好適であることを思い出した。前記物質が混合物である場合は、その方法は混合操作段階を全く設けることなく非常に均質性の高い結晶粒子の混合物を得ることができることから、その方法は特に有利である。前記物質が混合物である場合、溶媒および逆溶媒は、その混合物の全ての成分に対して適切なものでなければならないと考えられる。再結晶混合物中における溶解度の差により、初期の溶媒溶液中での比率とは異なった、混合物の生成比率となる傾向があることから、投入比率を適切に調節して所望の生成比率を得ることが必要な場合がある。
【0043】
本発明による方法は、サルメテロールおよびフルチカゾンまたはそれらの塩およびエステル(例えばキシナホ酸サルメテロールおよびプロピオン酸フルチカゾン)の結晶粒子の混合物を得る上で特に好適である。好ましい溶媒はアセトンである。好ましい逆溶媒は水である。水を逆溶媒として用いるアセトンからの再結晶によって、キシナホ酸サルメテロール/プロピオン酸フルチカゾンの比が、アセトン溶液中でのその比率と比較して高くなる傾向がある。この方法は、ホルモテロールおよびブデソニドまたはそれらの塩およびエステル(例えばフマル酸ホルモテロールおよびブデソニド)の結晶粒子の混合物を得る上でも好適であるものと予想される。
【0044】
本発明の別の態様として本発明者らは、本発明による方法によって得ることができる粒子の集団を提供する。
【0045】
乾燥粉末組成物(純粋な薬物を含むか、乳糖などの担体と混合した薬剤を含むかを問わず)または加圧液体製剤(例:HFA134aもしくはHFA227またはそれらの混合物などのヒドロフルオロアルカン(HFA)推進剤を含む製剤)などの吸入療法用医薬組成物での使用に好適な医薬物質または担体物質の粒子を得ることができる。
【0046】
計量投与吸入器に好適な加圧液体製剤は、適切な計量容量の計量バルブが取り付けられたキャニスター、代表的にはアルミニウムキャニスター(プラスチック裏材を施してもよい)に入れる。
【0047】
吸入療法について記載する場合、それは鼻経路による医薬組成物の投与にも適用されることは明らかであろう。経鼻投与に好適な製剤には加圧(例:HFA含有)製剤および非加圧(例:水性)製剤などがあるが、これらは鼻への投与用に作製された投与装置によって計量される。
【0048】
本発明者らはまた、本発明に従って製造される粒子の集団を含む医薬組成物をも提供する。
【0049】
本発明での使用に好適な装置について、図1を参照しながら説明する。この図において、混合室1には、溶媒に溶かした物質の入った第1の貯槽3につながった第1の導入口2および逆溶媒の入った第2の貯槽5につながった第2の導入口4が設けられている。ポンプ6および7は、制御された速度で、貯槽3および5から混合室1へ液を送る。導入口2の付近でそれの直ぐ上に、超音波プローブ8が配置されている。ポンプ6および7が運転中の時は、貯槽3および5からの液が混合室1に送られ、磁気攪拌子9によって混合される。このようにして生成された物質の粒子を含む液は、排出口10を経て混合室から流れ出る。この流れる懸濁液中の溶媒を、本発明に従い減圧蒸留11を用いて除去する。
【0050】
図面の簡単な説明
図1は、本発明に係わる装置の1例である。
【0051】
以下の実施例によって本発明を説明するが、本発明はそれに限定されるものではない。
【0052】
実施例
実施例1
結晶プロピオン酸フルチカゾン粒子の分布
実験手順
医薬物質(プロピオン酸フルチカゾン、FP)(10g)を熱アセトン(150mL)に溶かし、放冷して室温(20℃)とした。次に、フローセルに、それぞれ水およびアセトンの4:1混合物を入れた。ポンプ1(プロピオン酸フルチカゾンのアセトン溶液が入っている)を流量20mL/分に設定した。ポンプ2(冷水が入っている)を80mL/分に設定した。超音波プローブをパワー約70〜75ワットを送るように設定した。超音波プローブおよび両方のポンプをオンとした時、結晶化の急速な開始が起こった。
【0053】
スラリー生成物をビュッヒ(Bucci)フラスコに集め、アセトンが全量除去されるまで減圧下に濃縮して、水系スラリーのみを得た(約50mL)。次にそれを、アセトンの入った固体二酸化炭素冷却浴を用いて急速冷凍した。フラスコの内容物を一晩凍結乾燥して、自由流動性の微細乾燥白色粉末を得た(実施例1A)。篩に通すことによる粒子の篩い分けや粉砕は必要なかった。
【0054】
対照粒子を、プロピオン酸フルチカゾン(10g)(実施例1Aに記載の方法ではなく、微粉化(micronisation)によって得たもの)を水(50mL)に懸濁させ、アセトンの入った固体二酸化炭素冷却浴を用いて急速冷凍することで製造した。得られた混合物を一晩凍結乾燥して、実施例1Bを得た。
【0055】
分析
実施例1Aおよび1Bの粒子を、マルバーン(Malvern)レーザー回折分粒を用いて分析した。
【0056】
装置:マルバーンマスターサイザー(Mastersizer)X;
レンズ:45mm逆フーリエ(Reverse Fourier);
分析:0607表示コード;
分散剤:イソオクタン/レシチン0.05重量%;
前分散:3分間の超音波処理;
不明瞭化:10%〜16%。
【0057】
1サンプル当たり1回の分析を行った。粒径中央値(D50)、90%上位粒径(D90)および10%下位粒径(D10)を応答として用い、中位粒子、粗粒子および微細粒子の特性づけを行った。
【0058】
結果
【表1】
この試験の結果は、本発明の方法によって、微粉化で得られる粒子よりうまく微細化された粒径の粒子が製造されることを示している。
【0059】
上記特許出願の内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる装置の1例の図である。
Claims (27)
- 液体溶媒中の物質の流動溶液とその物質に対する流動液体逆溶媒とを混合して、その溶媒/逆溶媒混合物中に結晶粒子の懸濁液を形成する段階および得られた結晶粒子を回収する段階を有する物質の結晶粒子の製造方法において、前記溶媒が前記逆溶媒より揮発性が高く;前記方法が、前記結晶粒子の回収前に前記溶媒/逆溶媒混合物から前記溶媒を除去する段階をさらに有することを特徴とする方法。
- 前記混合が、超音波照射下に連続フローセル中で混合を行うことからなる請求項1に記載の方法。
- 前記混合が、液体溶媒中の前記物質の溶液の流れおよび前記物質に対する液体逆溶媒の流れを、軸方向排出口を有する円筒形混合室に接線方向で導入することで、前記流れが渦流の形成によって十分に混合され、それによって前記物質の結晶粒子の析出を生じさせることからなる請求項1に記載の方法。
- 前記溶媒が前記逆溶媒と混和性である請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
- 前記溶媒の除去の段階で、前記逆溶媒の除去を起こさせない請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
- 前記溶媒および逆溶媒を別個の段階で除去する請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
- 前記溶媒除去の段階を蒸留によって行う請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
- 前記結晶粒子の回収前に前記溶媒/逆溶媒混合物から前記溶媒を除去する段階が、
(a)大気圧以下での前記溶媒/逆溶媒混合物中の結晶粒子の懸濁液の蒸留によって、前記溶媒を除去する段階;
を有し、前記結晶粒子の回収の段階が、
(b)得られた前記逆溶媒中の結晶粒子の懸濁液を冷却する段階;および
(c)前記冷却懸濁液から前記逆溶媒を除去することによって結晶粒子を回収する段階
を有する請求項1ないし7のいずれかに記載の方法。 - 前記溶媒を除去する段階を減圧蒸留によって行う請求項7または8に記載の方法。
- 前記溶媒除去段階で溶媒の全量または実質的に全量を除去する請求項1ないし9のいずれかに記載の方法。
- 段階(b)において、段階(a)で得られた結晶粒子の前記懸濁液を、凝固点まで冷却する請求項8ないし10のいずれかに記載の方法。
- 段階(b)において、段階(a)で得られた結晶粒子の前記懸濁液を、アセトン、IMSまたはメタノールなどの適切な溶媒を入れた固体二酸化炭素冷却浴を用いて凝固点まで冷却する請求項8ないし11のいずれかに記載の方法。
- 前記逆溶媒が水である請求項1ないし12のいずれかに記載の方法。
- 段階(d)で、前記冷却懸濁液からの前記逆溶媒の前記除去を凍結乾燥によって行う請求項8ないし12のいずれかに記載の方法。
- 前記方法が、吸入療法に好適な医薬物質または担体物質である物質の粒子を製造するものである請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。
- 前記物質がフルチカゾン、ベクロメタゾン、サルメテロール、サルブタモールまたはそれらのエステル、塩もしくは溶媒和物である請求項15に記載の方法。
- 前記物質が乳糖である請求項15に記載の方法。
- 前記物質が、6α,9α−ジフルオロ−11β−ヒドロキシ−16α−メチル−3−オキソ−17α−プロピオニルオキシ−アンドロスタ−1,4−ジエン−17β−カルボチオ酸S−(2−オキソ−テトラヒドロ−フラン−3−イル)エステルである請求項15に記載の方法。
- 前記物質がプロピオン酸フルチカゾンである請求項16に記載の方法。
- 前記物質がキシナホ酸サルメテロールである請求項16に記載の方法。
- 前記物質が混合物である請求項13に記載の方法。
- 前記物質がプロピオン酸フルチカゾンおよびキシナホ酸サルメテロールの混合物である請求項21に記載の方法。
- 前記方法が、経口投与可能な物質の粒子を製造するものである請求項1ないし14のいずれかに記載の方法。
- 前記物質が、2(S)−(2−ベンゾイル−フェニルアミノ)−3−{4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾール−4−イル)−エトキシ]−フェニル}−プロピオン酸または2,6−ジアミノ−3−(2,3,5−トリクロロフェニル)ピラジンである請求項23に記載の方法。
- 前記物質が塩酸ナラトリプタンである請求項23に記載の方法。
- 請求項1ないし25のいずれかに記載の方法によって得ることができる粒子の集団。
- 請求項26に記載の粒子の集団を含む医薬組成物。
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