JP2004500541A - 複合生化学サンプル中の強結合配位子の検出及び分析の方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明は、複合生化学サンプル・スクリーニング用毛管電気泳動(CE)技術を、質量スペクトル測定(MS)と連結し、複合生化学サンプルの中から、選ばれた結合強度で選ばれたターゲット分子に結合する配位子候補を、同定し特性付けるための簡素化手順を提供する。本発明の方法は、サンプル内の低濃度強結合配位子を覆い隠す高濃度弱結合配位子がサンプル中に存在するとき、強結合配位子を便利に同定し特性付ける。本方法は、CE装置からの毛管を、毛管後質量スペクトロメータに連結し、CE装置を安定に通って移動するターゲット/配位子複合体を直接質量分析するステップを含む。弱結合配位子はすべて、CE稼働の初期段階で、質量スペクトロメータに達して入る前にターゲットから解離するので、MS分析中には検出されない。したがって、この方法は、複合生化学サンプル内の中乃至強結合配位子を、高濃度の弱結合配位子が存在していても、同定し構造的に特性付けすることが出来る。

Description

【0001】
関連出願の参照
本発明は、それぞれ1998年7月10日及び27日申請の米国予備出願60/092,403号及び60/094,297号と同時に、1998年12月23日申請の国際出願PCT/US98/27463に関する優先権を請求する。これら出願に関する全文書をここに参照として組み込む。
【0002】
連邦賛助研究又は開発に関する声明
なし
【0003】
発明の分野
本発明は一般的に、効果的な調節、治療又は診断化合物のための複合生化学物質スクリーニング方法に関する。本発明は、遙かに高濃度の競合弱結合配位子をも含有することのある混合物内で強結合配位子を検出し特性付けるため特に便利な方法として、毛管電気泳動と質量スペクトル測定を一緒に用いることを範囲内に含む。本方法はまた、配位子の相対結合強度にしたがう格付けをも可能にする。
【0004】
発明の背景
新規生化学的活性化合物同定のためのスクリーニング方法の開発には、とりわけ複合物質、詳しくは「複合生化学的サンプル」(CBS)、生態系に何らかの影響を及ぼす任意の物質のサンプル、をスクリーニングする場合には、独特で困難な課題が課せられることがある。CBSの例には、以下には限らないが、天然産物、天然抽出物、生化学的調剤、化学薬品混合物、純粋化合物ライブラリなどが含まれる。
【0005】
毛管電気泳動は以前、既知化合物及び既知組成の物質の検出及び/又は分析に使用されて来たけれども、この技術は現在に至るまで、昔は未知であるか又は選ばれたターゲット分子への配位子として認識されていなかったターゲット結合配位子について、複合生化学サンプルをスクリーニングするためには広く利用されて来なかった。
【0006】
好適に経済的な薬剤スクリーニングを妨げた主要因は、スクリーンされるサンプルの中に1個又は数個のターゲット弱結合配位子化合物が高濃度で存在することであった。これらは、同一サンプル内に低濃度で生じるそれより壊れやすい中乃至強結合又は強結合の配位子の存在を覆い隠してしまうことがある。別の主要阻害要因は、高親和力配位子についての、特にこれらが極めて複雑な混合物の中に存在するときの、構造情報の入手である。
【0007】
したがって、疾病に関わる分子又は重要物質代謝経路の重要分子に結合する新規生化学活性及び/又は潜在調節化合物を発見するための迅速で経済効率の良いスクリーニング・ツールに関する需要が残っている。ターゲットに対し最高の結合強度を示すこれら候補配位子を特性付ける方法もまた必要とされている。
【0008】
本発明は、毛管電気泳動と質量スペクトル測定技術の両方を結合する改良スクリーニング方法を提供することにより、これらの必要に答える。毛管電気泳動、詳しくは毛管帯電気泳動は、サンプルの極少量を消費するだけで、迅速で経済効率の良いサンプル内化合物の分離及び同定を可能にする。ここに教示される特定応用において、毛管電気泳動(CE)は、関係ターゲットに堅く結合する特定の候補配位子の選択的同定を可能にする。CEステップは、ここに参照として組み込んだ国際出願PCT/US98/27463号で開示したように、関係ターゲット分子に選ばれた結合強度で結合するものを除く、すべての配位子を篩い分けるよう最適化する。
【0009】
質量スペクトル測定(MS)は、ペプチド及びタンパク質のような生物分子の分子レベルでの分析を、高度の質量測定確度で可能にする。適切なMSイオン化技術には、以下に限らないが、電子衝撃イオン化(EI)、電子散布イオン化(ESI)、化学的イオン化(CI)、大気圧化学的イオン化(APCI)、マトリクス支援レーザー脱着イオン化(MALDI)、サーモスプレー(TSP)、及び高速原子射突(FAB)イオン化などが含まれる。これらのイオン化技術は、飛翔時間(TOF)、単一又は三重四極子と組み合わされる。フーリエ変換、又はトラップMS分析は、分析された化合物の追加情報を得るためである。例えば、MALDI−TOF質量スペクトル測定は、サンプル作成の容易さ、質量スペクトル中の単一荷電イオン卓越、感度、及び高速などの点で価値がある。イオン・トラップ及びフーリエ変換MSにより、必要に応じ、イオンの再分析が出来る。所望なら、追加の構造的又は副構造的データを得るため、質量スペクトル測定中に衝突誘起脱着(CTD)などでイオンを分割させてもよい。
【0010】
さらに、MSでは化合物を検出してその分子量及び/又は大きさにより区別することが出来るので、単独で又は複合生化学サンプル存在下での何れかでCEに入った後、ターゲットの移動パターンを選択的に観察するのに、これを用いることができる。したがって、MSにより、所望なら、別個の何らかのデテクタ及び/又はターゲットの何らかの淵源探求手段設定を省略することが出来る。
【0011】
代わりに、別個のデテクタ、例えば超音波吸収(UV)又は蛍光デテクタ(例えば光誘起蛍光(LIF)を、CE毛管又はマイクロチップに沿って使用して、CE中のターゲットの移動を追跡し、質量スペクトル測定データと別にCEプロファイルを作ってもよい。
【0012】
選択されたターゲットと最も安定な化合物を作るこれら候補配位子の同定及び即時特性測定は、これら化合物の分離及び特性付けに必要な時間と資源とを最小にする。最も安定なターゲット結合配位子は、効果的な治療、調節、及び/又は診断用化合物及び薬剤である可能性が高いので、本発明は、いっそう経済効率の良いスクリーニング方法を提供する。
【0013】
発明の要約
本方法は一般的に、複合生化学的サンプルのスクリーニング用の毛管電気泳動(CE)技術を、質量スペクトル測定(MS)分析ステップと連結して、任意の複合生化学的サンプルの中から、選ばれたターゲット分子に選ばれた結合強度で結合する任意の候補配位子を、選択的に同定し特性付けるための簡素化手順を提供する。都合のよいことに、CE/MS法は、中乃至強結合配位子(MTL)、特に強結合配位子(TL)を、低濃度強結合配位子を覆い隠すことの多い高濃度弱結合配位子(WL)が同一サンプル中に存在していても、選択的に同定し特性付けすることが出来る。その結果、本方法は、すべて一つの過程内で、WLを超えてTLを選択的に検出することにより、及び候補強結合配位子に関する有益な構造的データを作成することにより、先行CEスクリーニング技術を大幅に改善する。代わりに、所望に応じて、本方法のCEその他の条件を、弱結合配位子が検出されるよう、調節することも出来る。本発明はまた、複合生化学サンプルの中で検出されたターゲット結合配位子を、それらの相対結合強度にしたがって、格付けすることが出来る。
【0014】
毛管電気泳動によりスクリーンされ分離された化合物の質量スペクトル分析は、CEにより同定された高親和力配位子の構造特性が迅速に取得されるとの利点を提供する。同様に、イオン化されたターゲットの質量/正味電荷(m/z)比を選択的に監視して、所望の結合強度の任意の候補配位子を選択的に検出することにより、質量スベクトロメータ自体をターゲットのCE移動追跡に使用することが出来る。質量スペクトロメータをデテクタとして利用することは、何らかの追加デテクタ利用の必要、及びCE中に検出出来るようにするためターゲットにラベル付けその他の淵源探求手段設定の必要をなくする。
【0015】
明確に説明すると、本発明は、CE機器の毛管又は微細加工チップを毛管後質量スペクトロメータと連結することを含む。適切な連結方法は、例えば、カルガー他の米国特許5,872,010の微小流体取扱システムにより作られる。本方法は、CE機器内を安定に移動するターゲット/配位子複合体を形成する候補配位子のうち、その検出可能量(例えば、最小50%とか最小80%など)が、CE稼働時間の重要部分、即ち好適には最小50%、良ければ最小80%、最も好適にはそれがCE毛管の出力端に達するまでの間、強結合のまま止まるものの質量及び構造の直接解析をおこなう。弱結合配位子のすべては、毛管端に達して質量スペクトロメータに入るまでに、好適にはCE稼働の初期段階で、ターゲットから解離するので、MS分析の間検出されないままになる。したがって、本方法は、複合生化学サンプルの中のターゲット結合配位子を好適に同定し構造的に特性付けすることが出来る。
【0016】
要約すると、本方法は、ここに開示するステップにより、複合生化学サンプルを、選ばれたターゲットに選ばれた結合強度で結合する任意の候補配位子につきスクリーンし、それを特性付けする。
一実施例においては、複合生化学サンプルを選ばれたターゲットと組み合わせてサンプル/ターゲット混合物を作る。次いでサンプル/ターゲット混合物のプラグを毛管電気泳動装置の導管入口端(例えば、毛管又はマイクロチップのチャンネル)に入れる。サンプル/ターゲットプラグ内の化合物は、所定条件の下で毛管電気泳動(CE)を受ける。所定CE条件は、ターゲットと、選ばれた結合強度以上でターゲットを結合する任意の候補配位子(例えば、強バインダ)との間に形成される第一複合体が、毛管電気泳動作業時間の大部分の間、結合されたままになるよう、またターゲットと、選ばれた強度未満でターゲットを結合する追加配位子のいずれか(例えば弱バインダ)との間に形成されるいずれかの追加複合体がCE導管出口端にあるCE/MS連絡部に達する前に解離するよう、最適化されている。少なくとも一つの実施例においては、毛管電気泳動中のターゲット移動を追跡して、少なくとも一つのサンプル/ターゲットプラグ毛管電気泳動プロフィルが取得出来るようになっている。ターゲットの移動は、例えば、CE毛管に結合された紫外線吸収又は蛍光デテクタを用いて追跡することが出来る。代わりに、オンラインMS検出を専用で使用し吸収又は蛍光検出の必要をなくすることが出来る。電気泳動させたサンプル/ターゲットプラグからの化合物は、毛管電気泳動機器から、CE機器に連結されたオンライン質量スペクトロメータに導入される。電気泳動させたサンプル/ターゲットプラグからの化合物は、イオン化され次いで質量スペクトル分析を受ける(即ち、イオンの質量スペクトルが解析される)。この質量スペクトル測定データを集積する。
【0017】
サンプル/ターゲット及びターゲットプラグのCEプロフィル、即ち、毛管電気泳動の際に結合しなかった又は結合したターゲットの移動パターン、を取得して解析する。中乃至強度結合の配位子により結合されることから生じる両方のターゲットの移動ピークの時間的ずれを観察することができる。代わりに、蛍光又は吸収デテクタを用いているときは特に、非結合ターゲットピーク及び/又は検出されたいずれかの結合ターゲット/配位子化合物ピークの形状、面積又は大きさなど別のパラメータ、及びこれらパラメータの少なくとも一つに起こる何らかの変化を観察することが出来る。
【0018】
本CE/MSスクリーニング方法から(吸収、蛍光、又はMSデータから)集められた少なくとも一つの毛管電気泳動プロフィルを、少なくとも一つの参照標準とそれらを比較することにより解析する。その比較から、毛管電気泳動プロフィルが、生化学サンプル内に、典型的には非同定だが必ずしもそうとは限らない、ターゲット結合配位子候補の存在を示すか否かを判定する。同様に、イオン化サンプル/ターゲット化合物の質量スペクトル測定データを解析して、所望の結合強度を有する候補配位子をはじめとして、検出された任意のターゲット結合配位子の質量及びその他の構造データを判定する。構造データは、衝突誘起解離(CID)質量スペクトル測定又はその他の適切な切断処理、例えばポストソース崩壊、インソース切断など、をおこなって作成される。
【0019】
発明の詳細な説明
本発明の方法は、複合生化学サンプルの中に存在する、選ばれたターゲットに選ばれた強度で結合することの出来る候補配位子の、オンライン同定及び特性付けを可能にする。例えば、弱結合配位子が高濃度で存在するときであっても、強結合配位子を優先的に検出することが出来る。候補配位子には、以前にはターゲットに対する配位子として同定されていなかったものであることが多い。検出された任意の候補配位子の特性付けには、その質量データの決定をも含む。
【0020】
図1の流れ図を参照して本発明を記述する。同図は本方法を概括的に要約しており、図2は本発明の方法を概括的に絵で示す。
【0021】
本発明の一実施例においては、先ずターゲット(TG)を、スクリーンすべき複合生化学サンプル(CBS)と混合する。本方法で用いるターゲット分子(TG)は、例えば、疾病過程に関与するタンパク質又は核酸もしくは生理学的設定において調節されるべきタンパク質又はゲンである。「複合生化学サンプル」(CBS)の例には、これらに限らないが、天然に生じるサンプル、産物又は抽出物、各種生化学調剤、薬品混合物、純粋化合物のライブラリ、及び合成化合物の組合せライブラリなどが含まれる。天然抽出物の例には、伝統的植物の抽出物、海藻の抽出物、海中有機体の抽出物、微生物培養基、及び微生物抽出物などが含まれる。
【0022】
TGは、弱結合配位子(WL)、中乃至強結合配位子(MTL)、及び強結合配位子(TL)を含めて、サンプル中に存在するいずれの結合配位子とも複合体を形成する。潜伏期間の後、サンプル/ターゲット(CBS/TG)混合物のプラグを毛管電気泳動装置内の毛管に入れ電圧を加えて注入プラグの化合物にCEを受けさせる。
【0023】
電気泳動条件が、弱及び強配位子/ターゲット複合体の安定性に与える影響は度合いが異なる。したがって、CE条件を、弱配位子/ターゲット複合体がCEの間にほぼ解離し残った弱配位子/ターゲット複合体はいずれも特定のデテクタの検出限界以下であるように、設定することが出来る。同時に、CE条件は、強結合配位子/ターゲット複合体がデテクタの検出限界以上の水準で残って存在するようにしなければならない。
【0024】
本オンラインCE/MSスクリーニング過程を首尾良く実行するため、国際出願PCT/US98/27463とともに本開示の技術の観点から、毛管電気泳動に通常の技術を持つ人なら理解するように、すべてのCE条件(例えば、温度、カラム長など)は、選ばれたターゲットについての親和力つまり結合強度を所望のしきい値以上で有する配位子複合体を検出するよう最適化しなければならない。CE条件の所与の組において、結合に止まる複合体の量又は割合、CEの間配位子とターゲットとが複合体に止まる時間の大きさ又は長さ、及び/又は結合及び非結合ターゲットピークの形状と大きさの見地から何が弱結合配位子(WL)で何が強結合配位子(TL)かを定義しなければならない。
【0025】
配位子のターゲットへの相対結合強度を支配する要因には、これらに限らないが、毛管長さ、CE開始点とデテクタの間の距離、CE稼働時間、CEの間の電圧及び温度、及びバッファのPH及び/又は塩濃度のようなバッファ組成などが含まれる。一般的に、本方法に関しては、バッファPH値は約PH3乃至PH10の範囲内でよく、CE電圧は約3−50kVがよく、塩濃度は約0−100mMの範囲内がよい。
【0026】
CE条件は、CE/MSスクリーニング法を実行する前に、実験的にあらかじめ定めておく。つまり、既知のWL及びTL用いるか、及び/又は特定の型の分子の間(例えば、タンパク質−タンパク質、タンパク質−DNA、など)の相互作用について一般的に通常知られているガイドラインにより、正確な稼働バッファ、温度、電圧、及びその他のCE条件を確定することが出来る。
【0027】
典型的には、これらの条件を、WLが高解離速度を有し、CE導管出口端に達して質量スペクトロメータに入る前、好適にはCE稼働の初期に事実上ターゲット(TG)から解離するよう、設定する。逆に、TLは一般的に低解離速度を有し、CEの間十分な時間だけ、検出がCE後MSによるか又はCE中の吸収又は蛍光デテクタにより、ターゲットのCEプロフィル又はパターンが検出出来るのに適切な量で(時間シフト又はピークの形状又は大きさの観点から)シフトするのに適切な量で、ターゲットと結合したまま止まる。CE条件は、検出可能な量のTLがCE稼働時間の大部分の間、好適には少なくとも50%、好適には少なくとも80%、最も好適には、TL/TG複合体がCE導管の出口端に達するよう、CE稼働のほぼ全時間、ターゲットに結合したままに止まるのが好適である。
【0028】
すでに注意したように、本発明の方法は、選んだしきい値より高い結合強度を有する配位子候補化合物を、スクリーン・サンプル中で、同定及び特性付けするに当たって、及びそれらの相対結合強度を決定するため、特に有利である。「弱結合」配位子は一般的に、速い解離速度(K ff)と高い解離定数(K)を有するので、形成するターゲット/配位子複合体は、不安定で、毛管又はマイクロチップチャンネルのようなCE導管の出口端に達する前に比較的速く離脱する。対照的に、「強結合」配位子は、低いKと遅い解離速度(K ff)を有するので、形成するターゲット/配位子複合体は、その大部分がCE稼働の大部分の間、好適には少なくとも毛管の出口端まで、結合したままに止まる。「中結合」配位子は、中間のKとK ff値を有する。相対結合強度に関して配位子を定義する例示的基準を表1に示す。
【0029】
【表1】
Figure 2004500541
【0030】
強に対する中乃至弱結合配位子の別の機能的定義は、それらがそれぞれターゲットの移動ピークの形状に影響即ちそれを変更する態様、例えば、非結合ターゲットピークの面積を減少させる及び/又は新規結合ターゲット/配位子複合体ピークを生じるなど、によって決定することができる。例えば、強結合配位子の機能的定義は、ターゲット/配位子複合体の検出可能量がCEの間保たれ、CE稼働に入って約1.5−5.0分後に解離する複合体が50%を超えないような、ターゲット/配位子複合体を形成するもの、となるであろう。逆に、弱結合配位子はこのとき、ターゲット/配位子複合体の実質的な量、少なくとも50%で好適には少なくとも80%、がCEの間に解離して、複合体の移動ピークがCE稼働に入って約1.5−5.0分後に少なくとも90%は減少するような、ターゲット/配位子複合体を形成するもの、となるであろう。
【0031】
一旦CE条件を選択すると、弱結合配位子と強結合配位子について配位子/ターゲット複合体解離の速度が異なるとの事実を、スクリーニング方法自体が利用する。したがって、最適化されたCE条件を使うと、弱配位子/ターゲットの完全解離をおこなうか、又は少なくと十分な解離をおこなってCEの間に弱配位子/ターゲット複合体はいずれも検出に関するしきい値以下に落ちるようにすることが出来る。他方、強結合配位子/ターゲット複合体はいくらかは解離はするけれども、十分なTL/TG複合体が、特定のデテクタの検出限界以上の濃度で残る筈である。例えば、質量スペクトロメータの検出限界は一般的に化合物の約100nM−100μMの範囲内である。したがって、非結合ターゲット信号又はピークの他に、検出される唯一のその他の明確な信号は、ターゲットが強結合配位子に結合したときシフトしたCE移動又は易動度による何らかの信号である。毛管電気泳動の当業者は、本開示に照らして、選ばれたターゲットに対する弱と強の結合配位子を、特定のCE条件に及び特定の検出限界にしたがって、区別する方法を決定することが出来るであろう。
【0032】
本方法により、一つ以上の強結合配位子が生化学サンプル内に存在するか否かを、高濃度の弱結合配位子が存在していても、判定することが出来る。この事実は、ターゲット移動の追跡に使用するデテクタの検出限界以上の濃度のターゲットを有する複合生化学サンプルの毛管前潜伏ステップにおいて、強結合配位子/ターゲット複合体が形成される限り真実である。このデテクタは、例えば、CE導管の長さ方向に沿って、好適には導管の出口端近くに置かれたUV吸収デテクタ又はレーザー誘起蛍光(LIF)、もしくは質量スペクトロメータ自体である。
【0033】
CE毛管又はマイクロチップに電圧を加えた後、ターゲット(TG)が毛管内の移動し始めたとき、弱結合配位子/ターゲット(WL/LG)複合体はいずれも急速に解離する筈で、TGは本質的に非結合TGとして移動する筈である。形成する強結合配位子候補/ターゲット(TL/TG)複合体はいずれも、大部分の量の複合体がCE稼働時間の大部分の間ともに結合に止まったまま、少なくと約50%、好適には少なくとも約80%が、ほとんど手付かずで残らなければならない。即ち、十分なTL/TG複合体が、MSの間に検出出来るよう、CEの間十分な時間だけ、ともに残らなければならない。
【0034】
加えて、本発明の方法は、CE稼働バッファ(RB)内に、既知の、荷電、好適には弱結合の、競合配位子(CL)を伴い又は伴わないで実行することが出来る。このCLは、ターゲットがこのバッファを通って動くときそのCE移動時間を変更する役目をする。適例として知られた荷電競合配位子は、ターゲットに弱く結合し、1.0μMより大きい解離定数(K)と1.0(S−1)より大きい解離速度(K ff)を有するものである。
【0035】
例えば、候補TLが中性に荷電されてしまうと、複合体の移動は非結合ターゲットのそれからシフトしないので、新規TL/TG複合体ピークは、CLのない稼働バッファの中では検出されない。中性TLの存在は、既知の、荷電、好適には弱結合のCLを、稼働バッファ内に含むことのみにより検出される。天然の強結合配位子候補により結合されたターゲットは、CLに干渉することが出来ないので、CL含有稼働バッファを通じるターゲットの移動速度は最早CLによりシフトされないで、CLのない稼働バッファ内にあるときのターゲット単独の移動速度に向かって逆戻りする。
【0036】
候補TLが荷電されていると、稼働バッファ内にCLが存在していてもいなくても、TLがCLと同じ電荷を有していてTLがターゲットの移動をCLと同じ大きさだけシフトするようになっている限り、新規TL/TGピークが検出される筈である。後者の場合、CBSの中に所望の結合強度を有する配位子候補の存在をはっきり確定するため、サンプル/ターゲットプラグについて、稼働バッファ内にCLを有するものと有しないものと二つのCE稼働が望まれる。
【0037】
稼働バッファ内に既知の、荷電、競合配位子を有して本方法が実行されるとき、配位子候補の存在判定は、サンプル/ターゲットプラグのそのバッファ内の毛管電気泳動プロフィルを、何もターゲット結合配位子のない稼働バッファにおけるターゲットの毛管電気泳動プロフィル及び、既知の、荷電、競合配位子含む稼働バッファにおけるターゲットの毛管電気泳動プロフィルから構成される参照標準と、比較することから構成される。配位子候補の質量及び/又は構造の決定は、既知の競合配位子の質量スペクトルが既知で、ターゲット単独の質量スペクトルに加えて参照標準として使用出来るときは、簡略化される。
【0038】
ターゲット及び安定配位子/ターゲット複合体の検出は、これらに限らないがUV光吸収、レーザー誘起蛍光(LIF)又はオンラインMSなどをはじめとする幾つかの広く確立された検出方法を用いて実行することが出来る。ターゲットの移動追跡により、毛管電気泳動のプロフィル又は移動パターンが作成され、これらを解析して、スクリーンされたCBSが、ターゲットに選ばれた結合強度で結合する能力のある配位子を何か、含んでいるか否かを判定することが出来る。
【0039】
電子イオン化(EI)、検電器イオン化(ESI)、マトリクス支援レーザー脱着イオン化(MALDI)、化学的イオン化(CI)、大気圧化学的イオン化(APCI)、及びサーモスプレーイオン化(TSI)を含む、任意のMSイオン化技術を使用することができる。
【0040】
質量スペクトロメータは飛翔時間(TOF)質量スペクトル測定用、単一−四極子質量スペクトル測定用、三重−四極子質量スペクトル測定用、フーリエ変換質量スペクトル測定用、又は高速原子射突(FAB)質量スペクトル測定用に構成される。特に好適なのは、サンプルのスループットを大きく出来るMS技術である。
【0041】
さらに、オンラインMSを介して強結合配位子/ターゲット(TL/TG)複合体を検出したときは、質量スペクトロメータを用いて、TL/TG複合体をその場で直接分析することが出来る。一旦TL/TG複合体がイオン化されると、複合体は壊れて離れるか又は一緒のまま止まるかである。何れの場合にも、個々のイオン質量は質量スペクトロメータ内で測定される。検出が、光吸収検出(例えば、紫外線(UV)吸収)又は蛍光検出(例えば、レーザー誘導蛍光(LIF)検出)のような、別の方法であると、前述のように、それでもCE装置を質量スペクトロメータに連結して、TL/TG複合体に関連する質量を測定しなければならない。
【0042】
二つのCE/MS運転を実行しなければならない。第一は、複合生化学サンプルを単独で用いて実施し、CBSの中でTL/TGと複合体と共に移動する成分を決定する。第二は、TGを単独で用いて実施し、TGに関連する質量を何れも決定する。サンプル/ターゲット混合物のプラグの一つの実験的CE/MS運転からの、及び二つの管理運転からの、データの減算解析により、TLの質量を決定する。
【0043】
複合生化学サンプルが、合成化合物の混合物のように、質量既知の化合物の混合物から構成されているときは、化合物を完全に同定するのに単一のMS解析で十分である。時には、質量スペクトロメータ内のイオンを再分析してTLについての構造的追加情報を入手することが必要となることがある。このような再分析は、例えば、イオン・トラップ質量又はフーリエ変換質量スペクトロメータを使用しているときは、可能である。
【0044】
加えて、本方法はさらに、電気泳動したサンプル/ターゲット化合物に衝突誘起解離(CID)を質量スペクトル測定中に受けさせて、ターゲット、検出された任意の配位子候補、又は双方についてのCIDデータを生じることを含む。この方法は、天然産品の中に見出されるような未知のものの構造及び分子量の検出に有用である。このステップは、同一分子量を有する化合物を、CIDの際のイオンの崩壊作用により、差別するため特に有用である。例えば、既知分子量を有する既知化合物のライブラリの中のターゲット結合配位子候補についてスクリーニングする場合にCID解析が有用である。電気泳動したサンプル/ターゲットプラグのCIDデータを解析して、検出された任意の配位子候補を同定し、その構造を決定することが出来る。
【0045】
したがって、本発明は、選ばれた結合強度以上で選ばれたターゲットに結合される任意の配位子候補について、複合生化学物質をスクリーニングし特性付ける方法を提供する。一般的に、本方法の一実施例は次の各ステップを含む。
【0046】
(1)複合生化学サンプルを作成するステップ、
(2)サンプル/ターゲット混合物を形成するため、複合生化学サンプルを選ばれたターゲットと結合するステップ、
(3)ステップ(2)からのサンプル/ターゲット混合物のプラグを毛管電気泳動装置の導管の入口端に入れるステップ、
(4)ターゲットと、選ばれた結合強度以上でターゲットに結合する任意の配位子候補と、の間で形成される第一複合体が、毛管電気泳動運転の大部分の間結合されたままになるよう、条件が最適化されており、
ターゲットと、選ばれた結合強度以下でターゲットに結合する任意の追加配位子と、の間で形成される任意の追加複合体の量の大部分が、導管の出口端に達する前に解離するよう、条件が最適化されているとき、
サンプル/ターゲットプラグ内の化合物に所定の条件下で毛管電気泳動を受けさせるステップ、及び
【0047】
(5)電気泳動したサンプル/ターゲット化合物を毛管電気泳動装置から、毛管電気泳動装置に連結されたオンライン質量スペクトロメータに導入するステップ、
(6)電気泳動したサンプル/ターゲットプラグ化合物に質量スペクトロメータ内でイオン化を受けさせるステップ、
(7)サンプル/ターゲットプラグの毛管電気泳動プロフィルを獲得して、サンプル/ターゲットプラグのプロフィルが複合生化学サンプル内に配位子候補の存在を示すか否かを判定するステップ、及び
(8)検出された任意のターゲット結合配位子候補の質量を決定するため、ステップ(6)からの質量スペクトル測定データを利用するステップ。
【0048】
全過程は、MSに先立つ毛管電気泳動のためサンプル/ターゲットのプラグを入れることの出来る毛管中又は複数のチャンネルを有する微小加工チップ上で実行することが出来る。
【0049】
「毛管電気泳動プロフィル」とは、毛管電気泳動に際し、例えば、ターゲット単独のプラグ又はサンプル/ターゲットプラグの、ターゲットの追跡により得られた移動パターンである。ターゲットの移動は、蛍光又は吸収デテクタ又は質量スペクトロメータをはじめとする各種検出手段を用いて追跡することができる。
【0050】
「配位子候補」とは、選ばれたターゲットに選ばれた結合強度以上で堅固に結合されるものであって、強結合配位子が好適である。
【0051】
「検出可能量の第一複合体」とは、使用する特定のデテクタ、特に質量スペクトロメータ、の最低検出限界以上の量の配位子候補/ターゲット複合体である。一般的に、少なくとも約50%、いっそう好適には約80%の第一複合体が毛管電気泳動運転時間の大部分の間結合されたままになっている。「毛管電気泳動運転時間」とは、CE稼働全継続時間の、少なくとも約50%、いっそう好適には約80%である。
【0052】
解離する任意の追加の弱結合配位子及びターゲットの「任意の追加複合体の大部分の量」とは、質量スペクトロメータに達する任意の残留追加複合体の量が質量スペクトロメータの最低検出限界以下であることである。検出された任意の追加複合体の少なくとも約50%、いっそう好適には約80%、が毛管電気泳動導管の出口端に達する前に解離するのが好適である。特に有利なCE条件は、検出可能量の第一複合体が全毛管電気泳動運転につき大部分手付かずで残る一方で、弱結合の配位子とターゲットの任意の追加複合体の少なくとも50%が、毛管電気泳動運転時間の最初の20%尾内に解離するものである。
【0053】
サンプル/ターゲットプラグの毛管電気泳動プロフィルは、導管の長さ方向に沿った検出点における、例えば、光吸収デテクタ又は蛍光デテクタなどを用いる、ターゲット移動の追跡により得られる。代わりに、サンプル/ターゲットプラグのCEプロフィルは毛管後質量スペクトル測定データを用いて作成してもよい。
【0054】
複合生化学サンプル中の、必要結合強度を有するターゲット結合配位子候補の存在判定は、サンプル/ターゲットプラグの毛管電気泳動プロフィルを、ターゲット結合配位子を何も含まないターゲットの毛管電気泳動プロフィルから成る参照標準と比較することから構成される。検出された任意の配位子候補の質量測定は、電気泳動されたサンプル/ターゲット化合物のスペクトル測定データ(質量スペクトル)を、ターゲット単独の毛管電気泳動プラグの質量スペクトル測定データ及び複合生化学サンプル単独の毛管電気泳動プラグの質量スペクトル測定データから成る参照標準と比較することから構成される。検出された任意の配位子候補の構造決定には、ターゲット及び各種配位子をはじめとする各種化合物の質量スペクトルを比較するだけでなく、電気泳動されたサンプル/ターゲット化合物の切断データ(例えば、衝突誘起解離データ)と、ターゲット結合配位子を何も含まないターゲット単独の切断データ及び/又は既知のターゲット結合配位子と一緒のターゲットの切断データから成る参照標準と比較することを必然的に伴う。
【0055】
最後に、本方法のCE条件(例えば、温度、バッファ条件、電圧、など)は、国際出願PCT/US98//27463の教示のように、数多のターゲット結合配位子の相対解離速度に影響するよう変更し、それによりそれらの相対結合強度を決定することができる。したがって、本方法は、検出された配位子候補を、選ばれたターゲットに対する相対親和力にしたがって、つまりそれらの治療用又は診断用化合物としての潜在価値にしたがって、格付けするのに使用することが出来る。特に、小型分子、例えば、薬剤類似化合物、の観点では、それらのCE解離速度はそれらの相対結合強度に相関する。小型分子は大きさが約<1000ダルトンである。したがって、本発明は、検出された配位子候補を選ばれたターゲットに関するそれらの相対親和力にしたがって、つまりそれらの治療用又は診断用化合物としての潜在価値にしたがって、格付けするのに使用することが出来る。
【0056】
本発明のCE/MSスクリーニング方法の別の実施例は、前に論じた実施例ではそれほど容易に検出することの出来なかった中結合配位子を検出し特性付けするため実用される。この場合、CE稼働バッファは、複合生化学サンプル(例えば、選ばれたターゲットに対するポテンシャル配位子である合成化合物の混合物)を含めて作られる。このCBS含有稼働バッファで満たしたCE導管内にターゲットのプラグを入れて電気泳動させる。ターゲットがこのバッファを通って移動するにつれ、ターゲットはCBSの中に存在する任意のターゲット結合配位子に結合することが出来る。ターゲットとCPSを先ず一緒に混合し次いでこの混合物のプラグをCE導管(つまり、稼働バッファがCBSを含まない場所)に入れた前述の実施例に比べ、この設定においては、任意のポテンシャル・ターゲット結合配位子が高濃度で存在する傾向がある。したがって、中乃至弱配位子はこの時、ターゲットへの結合に止まり易くしたがって検出され易くなる。
【0057】
このとき、運転バッファ内にCBSを有するこの実施例の方法は、次の各ステップを含む。
(1)毛管電気泳動装置の導管を複合生化学サンプルを含む運転バッファで満たした上で、ターゲット単独のプラグを毛管電気泳動装置の導管の入口端に入れるステップ、
(2)ターゲットと、選ばれた結合強度以上でターゲットに結合する任意の配位子候補と、の間で形成される第一複合体が、毛管電気泳動運転時間の大部分の間結合されたままになるよう、条件が最適化されており、
ターゲットと、選ばれた結合強度以下でターゲットに結合する任意の追加配位子と、の間で形成される任意の追加複合体の量の大部分が、導管の出口端に達する前に解離するよう、条件が最適化されているとき、
サンプル/ターゲットプラグ内の化合物に所定の条件下で毛管電気泳動を受けさせるステップ、
【0058】
(3)電気泳動したサンプル/ターゲット化合物を毛管電気泳動装置から、毛管電気泳動装置に連結されたオンライン質量スペクトロメータに導入するステップ、
(4)電気泳動したサンプル/ターゲットプラグ化合物にイオン化及び質量スペクトル分析を受けさせるステップ、
(5)サンプル/ターゲットプラグの毛管電気泳動プロフィルを獲得して、サンプル/ターゲットプラグのプロフィルが複合生化学サンプル内に配位子候補の存在を示すか否かを判定するステップ、及び
(6)検出された任意のターゲット結合配位子候補の質量を決定するため、ステップ(4)からの質量スペクトル測定データを利用するステップ。
【0059】
このスクリーニング方法から集められたデータは、CBSのないバッファ内で電気泳動されたターゲットプラグ単独からのCEプロフィル及びスペクトル測定データ、及び又はCBS単独からの質量スペクトル測定データから構成される参照標準と比較される。
【0060】
実施例I
本発明の方法は、スプリット・アンド・プール式組合せライブラリのスクリーニングに、実用的に便利である。このライブラリは、至る所に数十種から数千種の既知質量化合物を含む合成化合物の混合である。しばしば、数多くのこれら化合物が、弱結合活性を有する、つまり、弱結合配位子(WL)である。これらはまた、全体として、極めて高い濃度で存在することが多い。望ましいが難しいのは、ライブラリの中に、強結合配位子(TL)である希有組合せ誘導化合物を見出すことである。他のスクリーニング方法においては、余剰WLが、遙かに低い濃度で存在する単一TL種を、時に覆い隠す。本方法は、MSを最適化CE条件との関連で用いることにより、このような希有TLを見出すだけでなく、その質量及び時にはその構造をもまた(MS中の衝突誘起解離などのイオン切断を通じて)同定する。この情報を用いて、余分なステップを踏むことなく、原始組合せライブラリのどの成分がTLであるかを、直接決定することが出来る。
【0061】
対照的に、他の方法を用いると、活性のスプリット・アンド・プール式組合せライブラリ(即ち、ポテンシャル・ターゲット結合配位子を含むもの)が一旦同定されると、それらを解きほぐす−言い換えると、そのライブラリを幾つかの異なる組み合わせで再合成して再スクリーンするか、又はすべての化合物を再試験する−必要がある。代わりに、組合せライブラリがTLを含んでいるか否かを判定し、次いで実際のTLを同定するため、長くて時間の掛かる切断と分析のステップを実行する必要がある。本オンラインCE/MSスクリーニング方法は、このような複雑な手順と分析を省略するか又は大幅に減少する。
【0062】
本発明を好適実施例との関連で記述したが、当業者は、前述の明細書を読んだ後、ここに規定する方法及び組合せに対し各種の変更、等価物の置換、及びその他の変形を実行することが出来るであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一般的方法を示す流れ図である。
【図2】本発明の毛管電気泳動検定スクリーニング方法の模式的表現である。

Claims (34)

  1. 選ばれたターゲットに対して選ばれた結合強度、あるいはそれ以上の強度にて結合する任意の配位子候補を特徴づける目的で、生物的複合体物質を選別する方法において、
    (1)生物学的複合体サンプルを供給するステップと、
    (2)その生物学的複合体サンプルを選ばれたターゲットと結合させてサンプル/ターゲットの混合物を形成させるステップ、
    (3)ステップ(2)のサンプル/ターゲットの混合物のプラグをキャピラリー電気泳動分析計の導路へ挿入するステップ、
    (4)サンプル/ターゲットプラグ内の化合物を前もって決めた条件下で、キャピラリー電気泳動法にかけ、その際の条件は最適化した結果ターゲットと任意の配位子候補との間に、上記の選ばれた結合強度あるいはそれ以上の強度を持つ任意の第1の複合体が検出可能な量にて形成され、それがキャピラリー電気泳動法の測定時間中のかなりの割合の期間内は結合したままでおり、一方その際、任意の追加的複合体のかなりの量が、任意の追加的な配位子とターゲットとの間に、ターゲットと選ばれた結合強度以下で結合しながら形成され、導路の出口端へ到着する以前に解離するように条件が最適化されるステップ、
    (5)電気泳動処理を受けたサンプル/ターゲット化合物をキャピラリー電気泳動分析計からインターフェイスでそれにオンライン接続された質量分析器へ導入するステップ、
    (6)サンプル/ターゲットのプラグ化合物をイオン化し質量分析にかけるステップ、
    (7)サンプル/ターゲットのプラグ化合物についてキャピラリー電気泳動法によるプロファイル図を得、サンプル/ターゲットのプラグのプロファイル図が生物学的な配位子候補の存在を指示するかどうかを決定するステップ、最後に
    (8)ステップ(6)の質量スペクトルデータを用いて、検出される任意のターゲットと結合する配位子候補の質量を決定する各ステップからなる選別方法。
  2. 選ばれたターゲットに対して選ばれた結合強度、あるいはそれ以上の強度にて結合する任意の配位子候補を特徴づける目的で、生物的複合体物質を選別する方法において、
    (1)ステップ(2)のターゲットプラグを単独で、キャピラリー電気泳動分析計の導路の入り口の端から注入し、その導路は生物的複合体サンプルを含有する測定緩衝液で充たされているステップと、
    (2)サンプル/ターゲットプラグ内の化合物を前もって決めた条件下で、キャピラリー電気泳動法にかけ、その際の条件は最適化した結果ターゲットと任意の配位子候補との間に、上記の選ばれた結合強度あるいはそれ以上の強度を持つ任意の第1の複合体が検出可能な量にて形成され、それがキャピラリー電気泳動法の測定時間中のかなりの割合の期間内は結合したままでおり、一方その際、かなりの量の任意の追加的複合体がターゲットと任意の追加的配位子の間に、ある選ばれた結合強度以下でターゲットに結合するように形成され、導路の出口端へ到着する以前に解離するように条件が最適化さるステップ、
    (3)電気泳動処理を受けたサンプル/ターゲット化合物をキャピラリー電気泳動分析計からインターフェイスでそれにオンライン接続された質量分析器へ導入するステップ、
    (4)サンプル/ターゲットのプラグ化合物をイオン化し質量分析にかけるステップ、
    (5)サンプル/ターゲットのプラグ化合物についてキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図を得、サンプル/ターゲットのプラグのプロファイル図が生物学的な配位子候補の存在を指示するかどうかを決定するステップ、最後に
    (6)ステップ(4)の質量スペクトルデータを用いて、検出される任意のターゲットと結合する配位子候補の質量を決定することからなる選別方法。
  3. サンプル/ターゲットのプラグ化合物についてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図が、導路の長さ方向に沿ったある検出点におけるターゲットの移動を追跡することにより得られることからなる請求項1記載の方法。
  4. 紫外線吸光検出器あるいは蛍光検出器がキャピラリー電気泳動分析中にターゲットの移動を追跡する目的で用いられることからなる請求項3記載の方法。
  5. サンプル/ターゲットのプラグ化合物についてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図が、質量分析法のデータにより得られることからなる請求項1あるいは2記載の方法。
  6. 該当する生物学的複合体サンプル中にある配位子候補の存在の決定が、サンプル/ターゲットのプラグ化合物についてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図を、任意のターゲット結合性配位子の不在下にて得られたターゲットプラグについてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図を包含する参照標準との比較することからなる請求項1あるいは2記載の方法。
  7. 配位子候補の質量の決定が、電気泳動処理を受けたサンプル/ターゲット化合物の質量分析データを、キャピラリー電気泳動処理を受けたターゲットプラグ単独の質量分析によるプロファイル図およびキャピラリー電気泳動分析を受けた生物学的複合体サンプル単独のプラグの質量分析データとを包含する参照標準と比較することからなる請求項1あるいは2記載の方法。
  8. ターゲットに結合し、1.0μMより大きい解離定数(K)と1.0(S−1)より大きいオフレート値(Koff)を持ち、荷電を持つ既知の競合的配位子を含むキャピラリー電気泳動法用測定緩衝液を用いることからなる請求項1あるいは2記載の方法。
  9. 配位子候補の存在の決定が、サンプル/ターゲットのプラグについてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図を、任意のターゲット結合性配位子を含まない測定緩衝液中でのターゲットについてキャピラリー電気泳動分析を行ったプロファイル図および既知の荷電した競合的配位子を含む測定緩衝液中のターゲットについてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図を包含する参照標準と比較することからなる請求項8記載の方法。
  10. キャピラリー電気泳動分析法におけるステップの最初の実行時は任意のターゲット結合性配位子を含まないキャピラリー電気泳動法用測定緩衝液を用いるが、キャピラリー電気泳動分析法におけるステップの繰り返し実行時には、ターゲットと結合する既知の荷電した競合的配位子を含み、1.0μMより大きい解離定数(K)と1.0(S−1)より大きいオフレート値(Koff)を有するキャピラリー電気泳動法測定用の緩衝液を用いることからなり、さらにその際少なくともステップ(3)−(6)の繰り返しを含む請求項1あるいは2記載の方法。
  11. 配位子候補の存在の決定が、サンプル/ターゲットのプラグのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図を、任意のターゲット結合性配位子を含まない測定緩衝液中のターゲットについてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図、および既知の荷電した競合的配位子を含む測定緩衝液中のターゲットについてのキャピラリー電気泳動分析によるプロファイル図を包含する参照標準と比較することからなる請求項10記載の方法。
  12. イオン化実施の技術が、電子衝撃イオン化(EI)、電子噴霧イオン化(ESI)、化学的イオン化(CI)、常圧下化学的イオン化(APCI)、マトリックス補助レーザー脱着イオン化(MALDI)、熱噴霧イオン化(TSI)、および迅速原子爆撃(fab)イオン化からなるグループから選ばれることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  13. 質量分析器が、タイムオブフライト(TOF)型質量分析器、単純四重極子質量分析器、トリプル四重極子質量分析器、フーリエ変換質量分析器、あるいはイオン・トラップ質量分析器等に整合することよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  14. さらに、電気泳動処理を受けたサンプル/ターゲット化合物が、ターゲット、あるいは任意の検出される配位子候補、あるいはその両方についての断片化データ発生させるため、質量分析測定中に断片化を施されることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  15. 上記断片化が衝突誘起解離法(CID)により達成されることよりなる請求項14記載の方法。
  16. 上記断片化データが、電気泳動処理を受けたサンプル/ターゲット化合物の断片化データを、任意のターゲット結合性配位子の不在下にて得られたターゲット単独の断片化データを包含する参照標準と比較することにより、任意の検出される配位子候補の構造を確認し決定することよりなる請求項14記載の方法。
  17. 上記断片化データが、電気泳動処理を受けたサンプル/ターゲット化合物の断片化データを、既知のターゲット結合性配位子の共存下に得られたターゲットの断片化データを包含する参照標準と比較することにより、任意の検出される配位子候補の構造を確認し決定する目的で用いられることよりなる請求項14記載の方法。
  18. さらに、上記イオン化された化合物に対して、質量分析法の追加処理を施すことよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  19. キャピラリー電気泳動法の条件が最適化され、その結果配位子候補がターゲットに緊密に結合し、ターゲットと複合化結合時には約1.0μMかそれ以下の解離定数(K)と、約1.0(S−1)かそれ以下のオフレート値(Koff)を有することよりなり、さらにその際追加されるターゲット結合性の任意の配位子候補がターゲットと微弱ないし中程度に結合し、ターゲットと複合化し結合する時には約1.0μMかそれ以上の解離定数(K)と、約1.0(S−1)かそれ以上のオフレート値(Koff)を有することよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  20. キャピラリー電気泳動法の条件が最適化され、その結果位子候補がターゲットに緊密に結合し、ターゲットと複合化し結合する時には約10nMかそれ以下の解離定数(K)と、約0.01(S−1)かそれ以下のオフレート値(Koff)を有することよりなり、さらにその際追加されるターゲット結合性の任意の配位子候補がターゲットと微弱な結合を有し、ターゲットと複合化結合時には約10nM以上の解離定数(K)と、約0.01(S−1)以上のオフレート値(Koff)を有することよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  21. 生物学的な複合体のサンプルが、化学的混合物、純粋な化合物ライブラリ、合成化合物のコンビナトリアルライブラリー、天然の生産物、天然の抽出物、および生物学的調製品からなるグループから選ばれることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  22. ターゲットが、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、核酸、抗体、オリゴヌクレオチド、および医薬品からなるグループから選ばれることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  23. 既知の荷電した競合的配位子が、天然の化合物、合成化合物、抗体、および関心あるターゲットに結合することが知られている医薬品からなるグループから選ばれることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  24. 既知の荷電した競合的配位子が、天然の化合物、合成化合物、抗体、および関心あるターゲットに結合することが知られている医薬品からなるグループから選ばれることよりなる請求項8記載の方法。
  25. 第1の複合体の検出可能な量が、配位子/ターゲット複合体候補の質量分析器の検出下限以上であるような量であることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  26. 第1の複合体の少なくとも約50%が、キャピラリー電気泳動分析の測定時間の間結合したままでいることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  27. 第1の複合体の少なくとも約80%が、キャピラリー電気泳動分析の測定時間の間結合したままでいることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  28. 任意の解離する追加的複合体のかなりの量が、質量分析器に到着する任意の残存する追加的複合体の、質量分析器の検出下限以下であるような量であることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  29. 任意の追加的複合体の少なくとも約50%が、キャピラリー電気泳動分析の導路の出口端に到着する以前に解離することよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  30. 任意の追加的複合体の少なくとも約80%が、キャピラリー電気泳動分析の導路の出口端に到着する以前に解離することよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  31. キャピラリー電気泳動分析の測定時間中のかなりの部分とは、少なくとも約50%であることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  32. キャピラリー電気泳動分析の測定時間中のかなりの部分とは、少なくとも約80%であることよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  33. 第1の複合体の検出可能な量が、キャピラリー電気泳動分析の全測定時間の間実質的に元のままでおり、一方任意の追加的複合体の少なくとも約50%が、キャピラリー電気泳動分析の測定時間中の最初の約20%の間に解離することよりなる請求項1あるいは2記載の方法。
  34. キャピラリー電気泳動分析の測定条件が、約1.0μMかそれ以下の解離定数(K)と、約1.0(S−1)かそれ以下のオフレート値(Koff)を有する緊密な結合性を有し、キャピラリー電気泳動分析において測定後約1.5−5.0分の間に、移動ピーク面積が約50%以下だけ減少する配位子/ターゲットの複合体候補を形成するような配位子候補を検出する目的で最適化されることよりなる請求項1あるいは2記載の方法(すなわちここでは請求項32)。
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