JP2000502443A - 毛管電気泳動を使用して新規の治療コンパウンド類のための天然物サンプルのスクリーニング - Google Patents

毛管電気泳動を使用して新規の治療コンパウンド類のための天然物サンプルのスクリーニング

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Abstract

(57)【要約】 注目する特定分子に強く結合した化合物が、天然試料成分から同時に分別および選別される方法が開示される。このように新規に分離された配位子は、潜在的に治療用または診断用の化合物の良き候補となる。天然試料は、先ず潜在的な目標分子と結合され、それから毛管電気泳動(CE)に導入される。添加された目標分子に結合した天然試料中に存在する荷電された(または中性の)化合物は、その電荷対質量比を変化させることによって、その通常の移動時間をCEによって変更し得るか、あるいはピーク形状または領域に変化を生じさせる。複合形態は、電気泳動の期間に、目標分子の移動を単に監視することによって検出することができる。目標分子に結合した如何なる新規な配位子も、治療用または診断用の化合物の良き候補となる。一般的に粗製の抽出物内に存在する弱い結合の妨害する配位子は、検出されない。微小な天然配位子は、荷電された配位子と同様に、既知の荷電された競争分子との結合比較実験において識別され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 名称 毛管電気泳動を使用して新規の治療コンパウンド類 のための天然物サンプルのスクリーニング 発明の分野 この発明は、新規な薬物コンパウンド類のために複合した天然サンプ ル類をスクリーニングすること、特に、そのようなスクリーニングに毛管電気泳 動を使用することに関するものである。 発明の背景 天然物サンプル類において新規の薬物コンパウンド類を確認するため のスクリーニングの開発は、ユニークで、困難なチャレンジである。主要な問題 には、活性コンパウンド類、スクリーニングに干渉する未知の成分及びポジティ ブなサンプルが得られたときのコンパウンド確認(同定)が含まれる。こられの 障害に拘らず、医薬品産業は、天然プロダクトのスクリーニングに強い関心を未 だに抱いている。広く認識されていることは、自然がコスト効率の点から、合成 することが多くの場合困難であるか、不可能である新規の化学構造物を事実上終 えることなしに供給していることである。殆どの天然プロダクツは、なんらかの バイオアクティビティ(対生物活性)を有し、歴史的には、天然物類とそれらの 類似物は、医薬品コンパウンド類の最も好結果が得られる供給源になっている。 治療のための天然プロダクト類のためのスクリーニング技術は、大別 して二つのカテゴリー、即ちバイオアッセイとメカニズムをベースとしたアッセ イに分類される(Gordon et al.,J.Med.Chem.37:1386-1401,1994)。バイオ アッセイは、最古で、これまでは、最も生産的なスクリーニングツールである。 バイオアッセイにより、バクテリア、真菌、ウイルス及び腫瘍細胞のような病気 に関連する細胞タイプの生存力又は代謝に関する天然物サンプルのイフェクトが 測定される。例えば、β−ラクタム抗生物質(例えば、ペニシリン及びセファロ スプリン)は、組織テストにおけるバクテリア成長抑制のための微生物ブロスを テストすることによって発見された。同様に、抗菌コンパウンズのナイスタチン 及びアンフォテリシンBは、特異性及びセンシビティティのものであって、バイ オアッセイの殆どのものが一次スクリーンとして、より精妙なメカニズムベース のアッセイに置き換えられている。 メカニズムベースのアッセイは、三つのカテゴリーに大別できるもの で:組み換え細胞ベースのアッセイ、酵素(バイオケミカル)アッセイ及びバイ ンディングアッセイである。現在のアッセイは、高いスループットキャパシティ の必要性にそってデザインされており、そのため大雑把で、単純で、パラレルの 処理モードにおいてのオートメーションに合うものでなければならない。 組み換えの細胞ベースのアッセイは、いくつかの既知のファンクショ ナルリスポンスをスクリーンする。通常、ターゲットレセプター、酵素又は他の プロテインを遺伝子工学により培養細胞内に導入する。ターゲット活性度の抑制 又は誘導は、容易に測定されるリスポンスと関連する。例えば、転写ファクター (TF)のモディファイヤーがTFのターゲットDNAシーケンス(インハンサ ー又はプロモーター)をルシフェラーゼ(光を発する)遺伝子に融合することで 測定できる。TFアゴニストは、ルシフェラーゼ遺伝子の転写に帰着するもので 、発光するものである。アンタゴニストが存在すれば、発光しない。酵素アッセ イとバインディングアッセイとに勝るセルベースのアッセイの一つの利点は、そ こなわれていない細胞を使用する点で、より生理学的に適切なリード(手掛かり )を与えることができる点である。他方、これらのスクリーンは、発展させるこ とが極めて困難であり、スローなものであり、そして全く変わりやすいものであ る(Janzen et al.Society for BiomolecularScreening Meeting,Nov.7-10,1 995)。 酵素アッセイは、セルフリーのスクリーンであって、精製されたター ゲット分子の活性についての可溶性コンパウンド類のイフェクトを直接的に又は 間接的にテストする。例えば、ウイルス性リバース転写酵素インヒビター類は、 ポリウリジンRNAテンプレートからの成長DNA鎖への放射性同位元素を使っ て識別されたチミジンの組み込みを測定することによってスクリーニングできる 。これらのアッセイは、極めてセンシティブなものであって、マイクロタイター プレート類を用いてのオートメーションに従うものである。しかしながら、天然 プロダクトのスクリーニングにとって、サンプル類における未知のコンパウンド 類がドラマティックに結果に干渉し、容認できない高レベルのフォールス(疑似 )ネガテイブ及びフォールス(疑似)ポジテイブになってしまう。例えば、陸生 植物、シアノバクテリア、海にすむ無脊椎もの及び藻類からの水性抽出物の15 %以上のものは、プラントタンニン類のような干渉化合物によりHIV抗ウイル ス性スクリーンにおいてポジティブな活性を示す。(Cardellina et al.,J.Nat. Prod.56:1123-1123,1393)。 バインディングアッセイは、ターゲット治療分子をバインドし、した がって、ポテンシャルに抑制する化合物に対し可溶性混合体をスクリーニングす るのに特に有益である。ターゲット分子(通常プロテイン)は、マイクロタイタ ーウエルの側面、ビーズ又はクロマトグラフサポートのようなソリッドの基体に 付着又は束縛される。ターゲット分子がレセプターであれば、ソリッドのサポー トに付着されているものが細胞の膜に表出される。前記サンプルは、不動態化さ れたターゲットと共に潜伏し、通常、関連の比色定量分析反応(colorometric re action)又は蛍光反応を介して、バインドされたリガンドが検知される。または 別に、サンプルをアンチターゲット抗体を用いて、捉えられている可溶相ターゲ ットと混合する。このような複数のバインディングアッセイは、ターゲット−リ ガンド・コンプレックスの洗浄と隔離とが容易である点で、有利なものである。 しかしながら、これらアッセイは、いくつかの不利益さ、特にナチュラルプロダ クトのスクリーニングについて不利な点がある。一つの問題点は、マルチプルで バインディングが弱いバックグラウンドコンパウンド類は、それらが大量に存在 していれば、ポジティブなシグナルを与えるものである。したがって、激しいウ オッシングが可能でない限り、改良された清浄化能力が望ましい。不動態化され たターゲットのバインディングアッセイに伴う他の一般的な問題は、ターゲット プロテイン類をソリッドの基体に付着することで、該プロテインがファンクショ ナルに変化したり、不活性になったりすることがしばしば生じることである。こ の問題は、ペプチドエピトープのような不活性”ハンドル(handle)”を組み換え DNA技術を用いて前記ターゲットへ挿入することにより、ある程度解決できる 。ついで、プロテイン- リガンドコンプレックスが抗体を使用して、このエピト ープへ隔離できる。しかしながら、これらの人工的ターゲットを開発することは 、時間がかかり、経済的でない。一般に使用されているマイクロタイター(ELISA )フォーマットの不利な点は、前記ウエル壁に通常付着しているターゲット分子 が前記ウエルにくまなく分散している可溶性サンプルと接触しない点であり、こ れによって反応時間を延長させる必要がある。反応ボリュウムを減らして、いく つかの改良がなされている。 前記困難性に拘らず、バインディングアッセイは、医薬品会社とバイ オテクノロジーの会社による薬物発見努力における主要なスクリーニングツール になっている。これは、多くの好結果を得た薬物類(drugs)がキイとなる代謝経 路のエッセンシャルの分子と緊密に結合することにより効能を発揮するからであ る。 例としては、抗癌剤タクソール(taxol)及びダウノマイシン、通風薬コル ヒチン及び抗血栓症剤ヒルジン及び類似物が含まれる。 ゲノミックスにおける急速な進歩により,多数の病源関連遺伝子類及 びそれらの対応するプロテイン類が近い将来に発見されるであろう(Bevan et a l.,Trends in Biotechnology 13:115-121,1995)。これらのエレメンツは、ア フィニティ・バインディングアッセイに対する治療用ターゲットの現在のインベ ントリー(天然資源調査一覧)に加わるものである。これらのターゲットを利用 できる開発速度が早く、コスト効率のあるスクリーニングツールは、薬物(drug) 発見ビジネスにおける重大で発展するゴールである。 発明の概要 発明の方法は、毛管電気泳動(CE)を使用して、パーシャルの精製 ステップと溶液ベースのアフィニティアッセイとを結び付け、新規の活性コンパ ウンド類、例えば、ポテンシャルの新規薬物類(drugs)又は診断用コンパウンド 類を複雑な生物マテリアル、特に、ナチュラルサンプル類(NS)から発見する ことである。この方法は、コンプレックスなナチュラルサンプル類に存在する干 渉コンパウンド類により生じている検知レベルの低さ及び低いセンシティビティ のような現在の医薬品上のスクリーンに関連した主要な問題を克服できる。さら に、この発明の方法は、他のプライマリーのスクリーニング方法を用いて以前に 観察できなかったサンプルにおける医薬物活性を見いだすことができる。 この発明の方法においては、例えば、ナチュラルサンプルからのコン プレックスな生物マテリアルの成分が、関心ある特定分子に緊密にバインドして いる新規のコンパウンド類について同時に分別し、スクリーンされる。そのよう な新たに隔離されたリガンド類は、ポテンシャルの治療用又は診断用コンパウン ド類の優秀な候補である。このシングルステップのアッセイは、極めて微量なサ ンプルが必要で、高度の特定の溶液ベースのアフィニティアッセイを利用するも ので、真実のポジティブサンプルの確認(アイデンティフィケーン)が容易にな ると共に干渉するバックグラウンド成分の発生を防ぐものである。 発明の一つのアプリケーションにおいて、コンプレックスな生物マテ リアル、例えば、ナチュラルサンプルは、まず最初に既知のターゲット分子と組 み合わされ、ついで、CEにより分別される一方、ターゲット(標的)分子の移 動が突きとめられる。ターゲット分子に緊密にバインドするナチュラルサンプル 内に存在する電荷されたコンパウンド類は、そのノーマルの移動時間を変えるか 、又は、チャージ対マスのレシオ又は全体の形状を変えることによりピーク形状 又は領域に変化を生じさせる。コンプレックスなフォーメーションが電気泳動の 間にターゲット分子を単純に追跡し、ナチュラルサンプルの存在における、その 移動パターン又は電気泳動プロファイルを前記サンプルが存在しない、それらと 比較することにより、検知できる。ターゲット分子へバインドするリガンド類は 、治療リード化合物又は診断用化合物の候補である。 前記方法の別のアスペクトにおいては、小さな、ニュートラルのリガ ンド類ならびにチャージされたリガンド類は、既知のチャージされた拮抗分子を 用いる拮抗的バインディング実験において確認(アイデンティファイ)されるこ とができる。コンペティター−ターゲット分子錯体(コンプレックス)又はバイ ンドされていないコンペティターをリファレンススタンダードとして、特定の移 動時間をもつことが観察できる。ターゲット分子に緊密にバインドされているナ チュラルサンプルにおけるリガンド類は、前記コンペティターが前記ターゲット に相互作用することを許さず、かくて、ターゲット分子の観察された移動度を変 える。 かくして、概論的には、新規の活性化合物類のためのコンプレックス な生物マテリアルをスクリーニングする発明の方法は、コンプレックスな生物マ テリアルのサンプルを提供し、該サンプルをターゲット分子と組み合わせ、先の ステップからのサンプルを毛管電気泳動装置に注入し、該サンプルを毛管電気泳 動させ、そして、電気泳動に基づきラベルされた、又は、ラベルされていないタ ーゲット分子をモニターする(直接的又は間接的のいずれか)ものである。好ま しくは、前記方法は、また、前記ターゲットの移動をリファレンススタンダード の移動と比較することを含む。リファレンススタンダードは、通常、インターナ ルコントロールとして、コンプレックスな生物サンプルの存在のもとに変化され たターゲット又はコンペティターリガンドの移動であるか否かを決定するのに使 用される既知の移動時間をもつ検体である。例えば、リファレンススタンダード は、余剰のバインドされていないターゲット又はコンペティター・リガンドシフ トされたターゲット、余剰のコンペティターリガンド、独立の相互作用しない分 子、又は、コンプレックスな生物サンプルが存在しない状態でのターゲット又は コンペティターが通常走る時間レンジでさえでもよい。 発明の別のアプリケーションにおいては、減法分析のために、スクリ ーニングされるべきコンプレックスな生物マテリアルのサンプルにおける全てあ りうる検知可能なコンパウンド類は、特定の方法により、リファレンススタンダ ードとして作用するために検知され、ついで、前記サンプルを電気泳動させる。 ついで、スクリーニングすべき生物マテリアルの追加サンプルをポテンシャルの ターゲット分子と組み合わせ、組み合わせたマテリアルをCEにより分別し、同 じ検出方法で、すべてのコンパウンド類を再び検出する。リファレンススタンダ ードサンプルにおいて検出されたコンパウンド類で、(組み合わせたマテリアル の電気泳動が後続する同じ方法により)検出されたコンパウンド類に入らないコ ンパウンド類は、ターゲット分子の新規で有用なリガンドとして、さらに行われ る分析のための候補プロダクツである。 検出されれば、バインディングリガンドは、隔離され、例えば、それ らの治療効能及び薬物動力特性のためにテストされる。色素共役分子及びレーザ ー励起蛍光を使用して、発明の方法は、前記サンプルに直接に、現行のナチュラ ルプロダクトのスクリーンにおける限界であるミクロモル濃度よりも非常に低い 低ナノモルレンジにおけるリガンド濃度を付与する。さらに、毛管の洗浄及び毛 管電気泳動システムにおけるバッファー又はマトリックスの交換が迅速に行え、 アフィニティ・クロマトグラフィをベースとする標準の手順で可能なものである 以上に天然のものであるナチュラルサンプルのスループットを高めるものである 。 この発明の方法は、低い濃度及び/又は干渉コンパウンド類の存在に よりスタンダードなスクリーンでは捕捉できないナチュラルサンプルにおけるポ テンシャルで有用な新規の分子を素早く検出することを可能にする。CEの小形 な規模の主要な利点は、稀な、又は、ポテンシャルに危険なアッセイコンポーネ ンツ、例えば、ナチュラルサンプルそれ自体、ターゲット分子又は使用のバッフ ァーの量を大幅に減らすことができる点にある。 この発明の方法は、微細組立のデバイスに多数の毛管又は多数のチャ ンネル、そして、チャンネルごと又は毛管ごとにいくつかのターゲット分子を使 用することにより、オートメーションに適したナチュラルサンプルのハイスルー プット・スクリーニングに適合するものである。多くのケースにおいては、リー ドする候補のオンラインの構造情報が質量分析計、又は、NMRのような他の分 析デバイスを毛管又はチャンネルに直接カップリングすることによりダイレクト に確認できる。 発明の他の特徴及び利点は、発明の好ましい実施例の以下の記述から 明らかになる。 図面の簡単な記述 図1は、発明の方法により、ナチュラルサンプルから新規のリガンド を隔離する一つの概略モデルを示し; 図2aは、発明の方法におけるダイレクトバインディングを検出する 一つのモデルを示し; 図2bは、発明の方法におけるダイレクトバインディングを検出する 別のモデルを示し; 図2cは、発明の方法におけるダイレクトバインディングを検出する 別のモデルを示し; 図3は、図2aに示された発明の方法に対するモデルの一例としてト ロンビンの天然インヒビター、ヒルジンの存在及び不存在の状態におけるトロン ビンの毛管電気泳動を示し; 図4は、図2aに示されたモデルの追加例として、トロンビン−バイ ンディング・アプタマー(aptamer)の存在及び不存在の状態におけるトロンビン の毛管電気泳動を示し; 図5は、図2cに示されたモデルの例として、ヒルジンをもつ、又は 、もたないトロンビン−バインディング・アプタマー(aptamer)の存在の状態に おけるトロンビンの毛管電気泳動を示し; 図6は、弱いバインディングのネガティブにチャージされたインヒビ ターの存在および存在しない状態における炭酸脱水酵素の毛管電気泳動を示し; 図7は、弱いバインディングのネガティブにチャージされたインヒビ ターが存在し、緊密にバインディングすうニュートラルにチャージされたインヒ ビターの濃度が異なる状態における炭酸脱水酵素の毛管電気泳動を示し; 図8は、炭酸脱水酵素の移動性になんらの相違も生じさせないマリン サンプルの存在及び存在しない状態における炭酸脱水酵素の毛管電気泳動を示し ; 図9は、炭酸脱水酵素の移動性に変化を生じさせたマリンサンプルの 存在及び存在しない状態における炭酸脱水酵素の毛管電気泳動を示し; 図10は、トロンビンの移動性に変化を生じさせたマリンサンプルの 存在及び存在しない状態におけるトロンビンの毛管電気泳動を示し;及び 図11は、減法分析の例として、異なる電気泳動コンディションのも とにおける図9のもののようなサノンルの毛管電気泳動を示す。 発明の詳細な記述 毛管電気泳動(CE)は、高解造度、低い検出レベル、速度及び便宜 性を組み合わせたも効率的な分析/分離ツールとして広範囲な有用性を得ている 。この発明の方法は、アフィニティベースの毛管電気泳動方法を使用してのナチ ュラルサンプル類から新規のコンパウンド類を発見するCEの新規の利用である 。この発明の方法は、検出レベルが貧弱で、選択度に劣り、そして、コンプレッ クスなサンプル類に存在するインターフェアーするコンパウンド類による低度の センシティビティといったような、天然物をソースとする現行の医薬物スクリー ンに関連の大きな問題を克服するものである。この発明の方法においては、これ らの問題は、解決されたものであり、これは、ナチュラルサンプルが干渉するコ ンパウンド類から分離されると同時に、関心ある特定の分子に緊密にバインドす るコノパウンド類に対しスクリーニングされるからである。 前記方法の一つのアスペクトにおいては、天然物サンプルは、まず最 初に既知のターゲット分子(下記の例を参照)と組み合わされ、ついでCEによ り分別される。図1に示すように、天然物サンプルに存在のチャージされたコン パウンド類は、前記方法の第1フェーズにおいて、付加されたターゲット分子に バインドする。この発明の方法は、最も緊密にバインドしている、それらのコン パウンド類を検出(デテクト)するように考えられている。このバインドされ、 チャージされたコンパウンド類は、ターゲット分子のノーマルの移動時間を、そ のチャージ対マスレシオを変えることにより変更する。前記方法の第2フェーズ においては、コンプレックスなフォーメーションが電気泳動の間のターゲット分 子の移動をモニターするだけで検出できる。検出されたリガンドのオフレートは 、毛管電気泳動フェーズのランタイムに較べて長いものである。ターゲット分子 にバインドするリガンドのすべては、治療用のリードコンパウンド類又は診断用 コンパウンド類のための強い候補である。電気泳動分離フェーズは、治療効能及 び薬物動力特性といったようなものについての後続のテストのためのバインディ ングリガンドの隔離と特徴づけを容易にする。かくて、一つのステップにおいて 、そのままの天然物サンプルは、分別され、ポテンシャルの薬物コンパウンド類 に選別される。色素共役分子とレーザー励起蛍光を用いて、この方法は、天然そ のもののサンプルにおける低いナノモルの範囲におけるリガンド濃度を検出する ことができ、該濃度は、直近のナチュラルプロダクト・スクリーンにおけるミク ロモル濃度限界よりはるかに下のものである。分別されたコンプレックスは、毛 管から集められるか、又は、例えばオフラインで、又は、前記毛管を質量分光計 のようなスタンダードの分析デバイスへ接続するかにより直接分析される。 疾患プロセスに巻き込まれる分子は、ポテンシャルの治療用分子ター ゲットである。さらに、該ポテンシャルのターゲット分子は、特定条件の診断に 検出が望ましいコンパウンドである。さらに、ターゲット分子の他のカテゴリー が考えられる。例えば、農業の領域においては、前記ターゲットは、害虫のエッ センシャルのファンクションを表す分子であり得る。 治療用ターゲット分子のいくつかの例が以下の表に含まれる: 分子ターゲット 関連した疾患 HIV 反転転写酵素 AIDS HIV プロテアーゼ AIDS 炭酸脱水酵素 緑内障 チュービュリン 癌 トロンビン 凝血 HMG-CoA 還元酵索 高コレステロール エラスターゼ 肺気腫、 Rh. 関節炎 シクロオキシジナーゼ 炎症 p56,p59 チロシンキナーゼ 癌 トポイソメラーゼ 癌 適当な分子ターゲットの他の例には、DNA、RNA、リボソーム、 細胞膜プロテイン、発育因子、細胞メッセンジャー、テロメラーゼ、エラスチン 、毒性因子、抗体、レプリカーゼ、他のプロテインキナーゼ、転写因子、特徴づ けられていない(uncharacterized)疾患関連遺伝子及びそれらのRNA及びプロ テインプロダクツ、特徴づけられていない(uncharacterized)疾患関連調節DN A又はRNAシーケンス、レクチン、ホルモン、代謝酵素、プロテアーゼ及びト キシンが含まれる。上記定義には、さらに、プロテインサブユニット、治療プロ テインの活性ペプチドドメイン及び小さい分子の活性領域のようなリストされた 分子のサブコンポーネントが含まれる。前記分子は、例えばデグライコサイレー トされるように、化学的に、酵素により、又は、組み換えて変更され、電気泳動 特性が改善されたり、フルオロフォール又はポリイオンが添加されて、分離及び /又は検出を容易にすように処理される。 どのような純粋な、または純粋でない試料、例えば、組み換えられた 、または組み換えられていない複合生物物質を含んだ天然試料は、本発明の方法 によって分析されるべき適切な試料であると考えられる。天然試料は、これには 限定されないが、地上及び海中の植物の抽出物、ヒトを含む高等動物の細胞、真 性細菌、放線菌および他のバクテリア、微生物発酵ブイヨン、糸状菌および非糸 状菌、原虫類、藻類、古菌類、虫、海中の有機物、スポンジ類、サンゴ類、甲殻 類、ウイルス、ファージ、組織、器官、血液、土、海水、真水、腐植土、砕岩、 肥料、泥、および汚水を含んでいる。 更に、「複合生物物質」は、生物システム、例えばヒト、その他の哺 乳類、または農産物において有用な可能性のある化合物の混合体を含むように意 図されている。例えば、大きな化学物質ライブラリは、可能性のある治療または 診断目的のために、膨大な数の化学化合物を選別(スクリーン)する調査を可能 にする合成化学によってしばしば生成される。これらのライブラリは、本質的に 、生物学的な構造に修正され、そして本発明の方法によって有利に選別され得る 。 典型的なCEシステムは、濾化用または相互作用用の母材を含んだり 又は含まない分離用の毛管(被覆されたもの、または被覆されていないもの)と 、前記毛管の入り口及び出口を提供する電気泳動用および回収用の緩衝液と、分 離された試料成分を他の分析のために転送するための回収装置とを含む。特定の 天然試料と特定の目標分子に対して適切な特別な条件は、当業者には良く知られ た方法による定型の実験によって決定され得る。 使用される条件は、主として目標分子の、全電荷、構造の安定性、機 能的な活性、および種々の緩衝液および電気泳動条件下での検出電位を含む特性 によって決定される。例えば、チューブリンのようないくつかのタンパク質は、 pH値の狭い範囲(6.8−7.2)内で活性である。この範囲内での緩衝液の 使用は、タンパク質上の全電荷、従って注入の極性を指示する。中性に近いpH では、チューブリンは少しの電荷を運んで、電気泳動による移動がアノードから カソードに向かって生じるようにする。また、チューブリンのようないくつかの タンパク質の活性を維持するために高イオン強度が必要とされるので、重力注入 法は、高い塩の含有量が妨害を与える動電学的注入法より好ましいものとなる。 次に、電界は、緩衝液によって生成される電流に依存するものとなる。通常、高 い電界は、ジュール熱によって負の効果を引き起こすほど高くなければ、好まし いものとなる。より長い毛管の全長は、分析度を改善するために使用される。し かしながら、長い毛管は、一方で実験時間を増加させ、試料の生産性に損失を与 える。CEはまた、溶融シリカまたはポリマーの微小チップのような平坦な表面 内で開放された溝またはチャネルの形態をとる毛管中において遂行され得る。 追跡される分子の移動は、典型的には毛管内にエッチングされた小さ な窓に固定されたオン・カラム型の検出器を使用して観察される。その代わりに 、毛管全体をスキャンすること、またはダイオード・アレイ型分光光度器を使用 して個々のピーク上を完全にスキャンすることも可能である。好ましい検出方法 は、UV吸収およびレーザ誘導蛍光を使用して行われる。化学ルミネセンス、屈 折率、放射線核種、蛍光偏向、NMR、質量分析、および電気化学検出もまた使 用できる。 直接検出用の検出変数は、大半のタンパク質に対しては210または 280nmでの、また核酸に対しては260nmでの吸収率である。間接検出法 は、染料ラベル付けされた目標分子または競争配位子からの大半が可視波長であ るレーザ誘導放射を使用する。蛍光染料は、フルオロセイン、ローダミン、テキ サス・レッド、および臭化エチジウムを含む。しかしながら、これらのラベルが 目標分子上の全電荷に影響を与えることが喚起される。UV源およびレーザの例 としては、重水素、キセノンおよび水銀の各ランプと、アルゴン、Ar/Kr、 HeCd、HeNe、XeCl、KrF、窒素、および固体の各レーザとが含ま れる。DNAのようないくつかの目標分子は、高分析度および複合形態の識別の ために、線形ポリアクリルアミドのような、ふるい母材(シービング・マトリク ス)を必要とする。炭酸水素化合物や微小分子のような他のものは、末梢誘導を 必要とする。 電気泳動の移動時間は、分子の電荷対質量比に比例する。荷電された 、または大きな配位子の、目標分子に対する結合は、目標分子の電気泳動の移動 時間の変化によって、あるいはピーク形状または領域の変化によって観察され得 る。以下に詳細に説明するように、ストレプトアビジンに由来する荷電されたビ オチンの結合は、ストレプトアビジンに結合していない場合と比較して、複合ス トレプトアビジンの移動時間を23秒シフトさせる結果を生じさせた。他の例で は、天然産物であるヒルジンの、治療用目標タンパク質であるトロンビンに対す る結合は、トロンビンのピークを消失させ、そして可能性のある複合体のピーク を約1分早く出現させる結果を生じさせた。他のケースでは、ヒルジン結合は、 使用されている電気泳動条件下では複合体が検出できないほどに、トロンビンの 質量、電荷、および/または構造を変化させた。 微小な荷電されていない配位子の結合は、荷電された配位子の結合と 同様に、競争的結合試験を通して検出され得る。この方法の変形では、目標分子 は天然試料と共に培養され、更に続けてまたは分離して、目標は、予測されるシ フトを目標移動に生じさせる既知の荷電された配位子と相互作用させられる。こ のシフトの抑制または時間の変化は、既知の配位子の結合部位が、今は天然試料 からの他の配位子によって占められていることを示している。 例えば、相対的に弱い結合をした既知の荷電された競争配位子が電気 泳動の運用緩衝液中に過剰に存在していると仮定すると、目標分子は既知の配位 子と平衡して相互作用しており、また目標が追跡される時に目標/既知の配位子 の複合体の移動度を変化させている。目標分子/天然試料の混合物の毛管電気泳 動では、運用緩衝液中に既知の競争体が存在する場合に、目標分子に強く結合さ れた中性または異なって荷電された配位子は、既知の配位子の結合を防止し、そ して追跡される目標分子の一部は、既知の配位子が存在しない場合の目標の移動 位置に戻り、かくして「ヒット」の存在が識別される。 この代わりに、目標分子の追跡が困難であると仮定すると、既知の競 争配位子の移動度は追跡され得る。この場合には、選択された既知の競争配位子 (ラベル付けされ、またはラベル付けされていない)は、強く結合され、そして 目標と等しい分子密度の目標/天然試料の混合物に添加される。天然試料混合物 の電気泳動によって、競争配位子は追跡される。結合していない既知の競争配位 子の再出現は、ある目標分子が今、天然試料からの新たな配位子と結合したこと を意味する。 目標分子に結合し、そして結合によって目標またはそれ自身の電気泳 動のプロフィールに変化を生じさせる如何なる既知の荷電された分子は、競争的 結合試験にとって好ましい配位子である。競争配位子の他の例は、以下の分子お よびその派生物および類似物を含む:ペプチド、オリゴヌクレオチド、微小タン パク質、イオン、金属、ペプトイド、カルバメイト、ジバソーマ、ポリアミン、 および微小な薬学的な分子。 不活性な体内の緩衝液(例えば、メシチルオキシド、ミヨグロビン) と比較した移動時間の約5%−10%のシフトは、充分であると考えられる。こ の代わりに、ピーク領域における10%またはそれ以上の減少もまた充分である 。加えて、ピークの拡大、ピークの曲がり、または新たなピークの肩を含む、ピ ーク形状の如何なる変化も、天然試料の配位子に対する本発明のCE選別方法の 実施における充分な変化である。 物質のソースに依存して、天然試料は、どのような選別方法をも妨害 する種々の異なる化合物を含む。これらの化合物は、ポリフェノール、ポリリン 酸塩、脂質、タンパク質、多糖類、ステロール、ビタミン、および微小イオンの ような一般的な分類に入る。標準液試験を一般に妨害する多くの化合物は、負に 荷電されている分子(ポリリン酸塩)か、または中性に荷電されている分子(ポ リフェノール、脂質)の何れかである(Bull et al.,Annual Rev.Microbiol.4 6 :219-252,1992)。それ故、追跡されている分子に純粋な正電荷を与えることに よって、上述した方法は、親和力反応と同じ工程においてこれら妨害する種のほ とんどを除去するように調整され得る。このことを生じさせる方法は数多くある 。第1に、追跡される分子は、ほとんどの緩衝液条件下で既に正に荷電されてい る。第2に、緩衝液条件は、純粋な電荷が正となるように修正され得る。勿論、 低いpHが使用されても、依然として目標が機能することが重要である。第3に 、多カチオンの種は、例えばタンパク質のスルフヒドリル基での共有付着によっ て、目標分子に付着され得る。もし自由なスルフヒドリル基が利用できない場合 は、それらはDNA組み替え法によってタンパク質中に処理され得る。この可能 性は、それが背景妨害の潜在的な大きな源を追加の工程を導入することなく除去 できる効果的な手法と、プロセスを自動化するための重要な考察を示しているた め、本発明の方法の1つの大きな利点である。 天然試料は、環境から収穫できたり、および/または適当な環境条件 (成長媒体、温度、湿度)下で培養されたものである。好ましくは、収穫された 試料は、本発明の方法を実施するに必要な広がりとなるように単純に希釈される 。しかしながら、必要であれば、試料物質は、分析用の試料を準備するために当 業者によって使用される標準的なプロセスの如何なる組み合わせによっても処理 される。例えば、粗製の試料は、冷凍融解法、均質化、音波処理、または細胞壁 を破壊するためのマイクロ波抽出のような予備的な処理に導入される。典型的な 次工程は、加熱処理である(例えば、破壊酵素を不活性にするため50℃で10 分間)。耐熱性プロテアーゼによる目標の破壊を防止する非特定タンパク質の添 加が行われる。細胞の抽出、またはエチルアセテート、ジメチルスルホキシド、 エタノール、メタノール、エーテル、または水のような種々の溶媒を伴う培養媒 体の抽出が遂行され、これに続いて粒状物質および/または高分子量の化合物を 除去するための濾化が行われる。天然試料はまた、遠心分離法、シーケンシャル な抽出法、高圧液体クロマトグラフィ、薄膜クロマトグラフィ、および/または 対向流クロマトグラフィによって分別され、続いて本発明の方法による処理に先 行して、分別された小片が分離される。最後に、試料は、水の溶液、または塩化 ナトリウム、クエン酸ナトリウム、またはGoodの緩衝液のような緩衝液を含 む水ではない溶液で希釈される。多くの試料にとって、希釈工程は必要であり、 そして好ましい唯一の処理である。しかしながら、希釈はまた、1以上の先行す る工程の後の最後の処理としても行われる。元の天然試料の1:20(体積/体 積)の希釈は、再現性のある結果を達成するために通常は必要である。 本発明の方法は、新規な治療用化合物のための、迅速で単純化された 一次的な天然試料の選別ツールとして適用され得る。もし肯定的な試料が得られ る場合は、配位子の分離および特徴化を行うための種々の方法がある。1つの方 法は、親和力クロマトグラフィである。ここでは、先ず配位子は目標と結合され 、次に配位子/目標の複合体が分離され、その後で配位子は目標から分離され、 そして濃縮される。もう1つの方法は、標準的な抽出処理法およびクロマトグラ フィによって後続される可変極性の溶媒を使用して分別することである。配位子 は、一度分離されると、IRおよびNMR分光法のような標準構造決定処理に導 入される。分離された配位子はまた、細胞を基にした生化学試験で機能活性が試 験される。第3の方法は、毛管と、複合物の直接構造分析用の質量分析器とを仲 介するものである。この方法は、それまでに分離されている化合物の迅速な識別 および放棄をするために特に重要である(非再現)。 本発明の好ましい方法は、強い結合を伴う高親和力の化合物だけが正 の信号を与えるという点に特定される。しばしば誤った正の反応によって標準親 和力試験を悩ませる、高いオフレートを伴う複数の弱い結合は、観察されること がない。高い分析度がまた可能である。レーザ誘導蛍光を使用することによって 、ほとんどの標準試験よりも低い検出限界である、低いナノモルの濃度が検出可 能になる。 本発明のシステムのように、完全に溶媒を基にした親和力システムで は、全ての試料成分と目標との接触が可能になる。特にタンパク質目標の生理学 的活性を破壊する固体結合相(標準ELISA試験で使用される)が全くない。 完全自動化およびこの方法の複合化(複合毛管と化合物の複合体を使用すること によって)がまた可能になる。非常に小量の試料だけが必要とされ(10回の再 現運用に対して<5μL)、また非常に小量の背景緩衝液だけが必要とされ(5 0回の運用に対して<5mL)、そして試料当たりの合計分析時間は、10分間 が典型的である。 以下の実施例は、本発明の有利さを示すため、およびこれを使用する 当業者を支援するために呈示されている。これらの実施例は、この開示の範囲を 制限することを意図したものではない。実施例I 本発明の方法は、毛管内の治療目標分子の電気泳動による移動度が、 荷電されたおよび/または大きな配位子との結合によって変化させられる、とい う原理に基づいている。この原理は、目標分子の電気泳動による移動度が結合配 位子の質量と電荷によって特に影響される毛管電気泳動に基づいて、複合天然試 料中の結合化合物を識別するために使用できる。この原理を示す反応は、以下の 通りである(Chu et al.,Med.Chem.35:2915-2917,1992)。 目標治療分子 + 天然試料中 = 複合体 の配位子 質量 M m M+m 純粋電荷 Z ±z Z±z 電気泳動移動度 Z/Mα (Z±z)/(M±m)α α=複合体の形状に基づく係数 微小な中性配位子を識別するために、既知の荷電された配位子を競争的結合反応 に使用することによって、同じ原理が適用され得る。 本発明の方法にこの原理を適用すると、天然試料から新規な配位子を 分離するための少なくとも3つの分離されたモデルが導かれる。図2aを参照す ると、荷電された配位子を検出するために、直接結合法が使用され得る。治療目 標分子は監視され、そして目標分子の移動度は天然試料からの荷電された配位子 の結合によってシフトしている。この代わりに、監視される目標分子のピーク形 状は変化し、あるいは複合体の吸収特性が変化する場合には消失している。 図2bに示すモデルは、微小な中性配位子の検出方法を示している。 このモデルでは、目標分子の移動度が再び監視され、そして上記のように、目標 の移動度は、このときは既知の荷電競争配位子(例えば、ペプチド、オリゴヌク レオチド、微小分子)との配位子結合によってシフトしている。しかしながら、 目標分子が先ず天然試料と共に、そして次に競争配位子と共に培養された場合は 、天然試料からの結合した中性配位子が存在するために、競争配位子は結合する ことができない。このモデルはまた、電気泳動による移動度のシフトが、既知の 配位子の結合によるシフトのそれと異なる場合には、荷電された分子を検出する 。 図2cに示された第3のモデルは、中性または荷電された配位子のい ずれかの検出を示している。このモデルでは、既知の荷電された配位子との競争 的結合が再び使用されているが、競争配位子の移動度は監視される。このことは 、目標分子を直接発見することが困難な場合に、有利になる。目標は存在するが 天然試料が存在しないCEでは、目標治療分子との相互作用によって配位子移動 度はシフトする。しかしながら、天然試料中に結合した配位子が存在する場合は 、競争配位子は目標分子と相互作用することができず、そしてその移動度は変化 しない。 実施例II 図2aに示したモデルの実施例のように、血液の固まったタンパク質 であるトロンビンと、その天然阻害剤であるヒルジンとの相互作用が監視された 。図3のパネルAを参照すると、ポリビニル製のアルコール被覆された毛管内の トロンビンのヒルジン不在下のCEは、形の良いピークを生成した。しかしなが ら、図3のパネルB−Dに示すように、天然阻害剤ヒルジンの濃度が増加すると 、トロンビンのピークは消失する。ヒルジン結合が、これらの条件下では複合体 が検出できないように、トロンビンの質量、電荷および/または構造を変化させ たものと推測される。これらの条件は次の通りであった。背景緩衝液:PH4. 5のε−アミノ−n−カプロン酸、電界:400V/cm、注入時間:アノード での重力による30”、検出:214nm。同じ緩衝液条件下でも逆極性では新 規なピークは何も観察されなかった。 図2aに示されるこのモデルのもう1つの実施例が、図4に示されて いる。トロンビン/ヒルジンの相互作用と同一の電気泳動条件下で、一本鎖のト ロンビン結合したアプタマー5’GGTTGGTGTGGTTGG−3’の濃度 の増加はまた、トロンビンのピークを消失させる結果を生じさせた(図4のパネ ルA−Dを参照)。再び、この条件下では複合形態は検出することができない。 トロンビンのピークは、ランダムなオリゴヌクレオチドの等価な濃度の存在にお いて不変であった。 図5に示された実験は、図2cのモデルの1つの実施例であり、ここ では競争配位子(トロンビンアプタマー)が天然産物配位子(ヒルジン)と治療 目標タンパク質(トロンビン)の存在下で監視された。ヒルジンに対してと同様 に、トロンビンアプタマーはトロンビンのアニオン結合部位に強く結合する。こ の実験では、ヒルジン結合した、または自由なトロンビンの存在下で、アプタマ ーの移動度が監視された。アプタマーの移動度は、自由トロンビンの存在下(図 5のパネルC)では遅いが、トロンビンがヒルジンと複合化されているとき(図 5のパネルD)ではない。このことは、結合したヒルジンの存在下ではトロンビ ンとアプタマーの相互作用が生起できず、その結果アプタマーのピークをシフト できない、ということを示唆している。電気泳動条件は、pH6.5の2−[( 2−アミノ−2−オキソエチル)アミノ]エタンスルホン酸(ACES)を背景 緩衝液として使用し、また試料注入がカソード端からであった点を除けば、前述 したものと同様であった。 実施例III 放線菌バクテリアであるストレプトミセスのコエリカラー(coelicolo r)からの培養ブイヨンおよびストレプトアビジン(streptavidin)/ビオチンのシ ステムが、「天然試料」環境における本発明の方法の原理を示すために使用され た。放線菌、特にストレプトミセスは、抗癌剤、免疫調整剤、抗真菌剤、抗ヘル ミンチック剤(antihelminthics)、および市場の70%の抗生物質を含む治療化 合物の膨大なソースである。S.コエリカラーは、この重要な有機体群において 、遺伝子工学的および生物学的に理解される最良のものである。S.コエリカラ のブイヨンは、ストレプトアビジンのピーク形状および移動時間がブイヨンに よって十分に影響されておらず、そのことが非常に少ないストレプトアビジン結 合物質しか存在していないことを示しているため、選択された。これは、複合天 然試料の存在下のストレプトアビジン/ビオチンの複合形態を、ブイヨン内の他 の化合物から妨害されることなく学習するための便利な手段を提供する。ストレ プトアビジンとビオチンは、解離定数が4X10-14の非常に強い複合体を形成 する。 細胞のない培養ブイヨン、ストレプトアビジン、およびビオチンの種々 の組み合わせの分析のためにCEが使用された。毛管の寸法は、内径75μm, 全長63cm,検出窓49cmであった。運用条件は、20mMのTAPS/ト リス中で200v/cmであり、280nmでの吸収が監視された。培養ブイヨ ンなしに、ストレプトアビジン/ビオチンの複合体は、ストレプトアビジン単体 に比べて23秒長い移動時間を呈示し、負に荷電したビオチン分子の結合を示し た。ピーク時間における23秒のシフトはまた、S.コエリカラーの培養ブイヨ ンの1:10希釈液の存在下でも呈示された。ビオチンはその後、ブイヨン内の 配位子の最低検出濃度を決定するために、濃度を減少するように滴定された。8 20nMのビオチンで、少しのストレプトアビジンのピークのシフトが依然とし て観測可能であった。これは、ブイヨン試料が初めに10倍に希釈されているた めに、8.2μMのビオチンの効果的な最低検出限界に対応している。 この実施例で観測された8.2μMの最低検出限界は、現在の天然産物 選別(スクリーン)の最低限界と等価であるかそれよりも良く、そして染料接合 した目標分子とレーザ導入蛍光検出を使用することによって、少なくとも10, 000倍には改善され得る。かくして、天然試料中で結合した化合物に対する検 出レベルは、現在の天然産物スクリーンのそれに比べて遥かに低い、ピコモルの 範囲になり得る。 実施例IV 本発明の方法によって可能になる低い検出レベルを示すために、治療 目標酵素であるヒト炭酸脱水酵素(HCAII)が、前記酵素の単一システイン の自由スルフヒドリル基に、蛍光の共有付着法により蛍光ラベル付けされた。染 料ラベル付けされた低いナノモル濃度のタンパク質は、CE上で運用され、そし てレーザ誘導蛍光を使用して監視されたときに(図6の上側のプロット)、単一 のピークを示した。弱い結合の負に荷電されたHCAII阻害剤が背景緩衝液に 含まれているときは、HCAIIのピーク速度は20”速かった(図6の下側の プロット)。このことは、負に荷電された阻害剤とHCAIIとの相互作用が移 動するHCAII分子上に、より大きな負の電荷を生じさせ、アノード方向に向 けたより速い酵素の移動を生起させたために、生じたものである。 図7では、HCAIIは、強い結合の中性に荷電された阻害剤の量を 増加させながら予備的に培養された。この阻害剤は、前記酵素の同じ部位に対し て弱く結合している阻害剤と競争するものである。全ての運用は、図6に示すよ うに、1μMの弱い結合の阻害剤の存在下で実施された。下側のプロットでは、 1pMの強い結合の阻害剤は、負に荷電された阻害剤の結合によって依然として シフトするHCAIIの移動に対しては、何も効果を有しない。しかしながら、 100PMの強い結合の中性に荷電された阻害剤が存在すると、そのピークのシ フトは殆ど完全に阻害される(図7の上側のプロット)。この場合には、弱い結 合の阻害剤は、強い結合の阻害剤が存在するために、HCAIIと相互作用する ことが不可能になる。図7の中間のプロットに示されているように、50pMの 強い結合をした阻害剤では、強い結合の中性に荷電されたHCAIIと、弱い結 合の負に荷電されたHCAIIの双方が観測される飽和濃度に達してはいない。 この実験は、複数の不活性な天然試料の存在下で繰り返され、同じ結 果が得られた。かくして、この実施例は、レーザ誘導蛍光と親和力毛管電気泳動 との組み合わせによって、ピコモルのレベルの強く結合した阻害剤が検出され得 ることを呈示している。これは、現在の天然試料スクリーンの最低検出限界を遥 かに下回っている。 条件は、背景緩衝液:100mMのCAPS[(3−[シクロヘキシ ルアミノ]−1−プロパンスルホン酸)]、100mMのAMPD[2−アミノ −2−メチル−1,3−プロパンジオール]、pH7.9;電界:550V/c m;注入:圧力によって5”;励起波長:488nm;放射波長:552nmで あった。 実施例V 50種類の海中試料および17種類の放線菌(例えば、ストレプトミ セス )試料が、複数の治療目標タンパク質の電気泳動プロフィールに対してそれ らの効果を与えるために、被覆された毛管内で試験された。海中試料は、DMS Oによる抽出により準備され、そして1:20(0.5mg/mL)の最終希釈 液で試験された。放線菌試料は、培養されたブイヨンの1:20希釈液を濾過し た。放線菌試料は、2つの典型的なタンパク質である炭酸脱水酵素とチューブリ ンの移動度やピーク形状に何も効果を与えなかった。しかしながら、海中試料の いくつかは、トロンビン(12/50)および炭酸脱水酵素(2/50)のピー クのプロフィールまたは電気泳動による移動時間のいずれかに肯定的な効果を与 えた。 図8−10に示された電気泳動のプロフィールは、特定された実験の 実施例である。図8を参照すると、多くの場合に、希釈された(1:20)海中 試料の添加は、目標治療タンパク質である炭酸脱水酵素の電気泳動プロフィール を評価し得るように変化させていない。また、海中試料それ自身のプロフィール も変化してはいない。電気泳動の条件は次の通りであった。背景緩衝液:pH4 .5のε−アミノ−n−カプロン酸、電界:400V/cm、注入時間:アノー ドでの重力による30”、検出:214nm。 図9を参照すると、1つの海中試料が炭酸脱水酵素のピークに減少( パネルA−C)と、新規なピークの出現(パネルD−F)とを生じさせている。 これらは、混合物を逆極性で運用した時に観察されたものである(底部のパネル Fに矢印で示されている)。新規なピークの移動がアノードに向かうため、それ はあたかも、存在し得る複合体に対して全体的に負の電荷があるかのように現れ る。 もう1つの実験では、図10に示すように、1つの海中試料が、トロ ンビンのピークの減少と、未知の正に荷電された配位子とトロンビンとの複合体 を示す新規なピーク(パネルBに矢印で示す)とを生じさせている。 実施例VI CEにおいて12種類の海中試料がトロンビンのプロフィールを変化 させたにも係わらず、これら試料の2つだけが標準凝析試験で抗トロンビン活性 を示した。この現象に対しては、いくつかの可能な説明がある。1つは、トロン ビン活性は実際に阻害され得たが、凝固を推進するその他のセリン・プロテアー ゼが天然試料中に存在していた可能性がある。もう1つの可能性としては、凝固 試験の成分がトロンビン結合配位子を阻害したということである。あるいは、い くつかのトロンビンは結合され、そして阻害されたが、凝固を生じさせるに十分 な自由なトロンビンが存在していた可能性がある。他の説明としては、トロンビ ンのプロフィールがCEにおいて天然試料中に存在する塩やプロテアーゼのよう な結合以外の理由によって変化させられたか、あるいはトロンビンの完成領域が 配位子によって結合されたものと考えられる。 CEにおいてトロンビンのプロフィールを変化させたが、凝固時間を 阻害してはいない5つの海中抽出物が更に試験された。この試料は液相と有機相 に分離され、乾燥され、そしてDMSOにおいて10倍高い濃度で再懸濁された 。これらの分別および濃縮工程は、2つの試料の液相における、今までに観測さ れていなかった抗凝固剤の活性を明らかにした。このことは、本発明の方法が、 天然試料の一次的な選別にとって優れた方法であることを示している。 実施例VII 結合した配位子はまた、減法試験によって識別される。被覆された毛 管中の炭酸脱水酵素のプロフィールを変化させた1つの海中試料は、被覆されて ない毛管中で更に試験された。電気浸透流によって、被覆されていない毛管は、 荷電および中性の全てのUV活性化合物を、単一の運用で明らかにする。この実 験に対する運用条件は、背景緩衝液:PH7.0のACES;電界:400V/ cm;注入時間:アノードにおける重力によって30”;検出:214nmであ った。図11を参照すると、天然試料の複合体のプロフィール(パネルA)が、 1μMの炭酸脱水酵素を伴う予備培養によって変化していることが判る(パネル B)。特に、いくつかのピークが消失し(パネルAに矢印で示す)、CEが粗製 試料中の相互作用する配位子を直接識別するために使用できることを示唆してい る。関心のあるピークは、毛管から直接分離されたり、あるいは更なる分析のた めに質量分析器で運用され得る。 その他の実施例 上述した方法は、4つの基本的な手法によって、迅速に多くの数の試 料を選別するためのシステム(高生産性スクリーン法)に発展され得る。第1は 、最大96の平行な毛管を備えた同時多重毛管システムを現在構築可能なことで ある。将来は、同時に監視される毛管の数は更に増加されるであろう。典型的に は、単一のレーザビーム源が、個々の毛管を監視するために無数のビームに分割 される。第2の方法は、異なる目標と結合した化合物に対して、単一の天然試料 が同時に選別され得るように、毛管当たり1以上の治療目標と組み合わされる。 これは、異なる吸収/放射特性や異なる電気泳動移動時間を有する目標の選択を 必要とする。例えば、各目標は異なる蛍光染料に凝固され得る。目標は、混合さ れたときに同じ運用緩衝液中において安定していて、また検出可能であり、さら に活性であるように、選択される。第3は、選別に先行して、天然試料は混合さ れ得る。この手法によって毛管当たり5つの試料が分析され得る。肯定的な反応 が得られた後に、活性試料を識別するためにデコンボリューションが使用され得 る。試料の混合が生産性を向上させるにも係わらず、それはまた潜在的な活性化 合物を希釈し、これをあまり好ましくない多重化方法にしてしまう。生産性を向 上させる最後の方法は、毛管を例えば溶融シリカの微小チップ上に形成すること である。この場合には、1つの微小チップ上に多数の毛管が存在し、そしてもし 短い(2cm)毛管長が使用されるときは、運用時間はより速くなる。微小チッ プ形態はまた、CEが例えばバイオ測定のような識別された配位子の測定と組み 合わされ得る2次元分析の可能性を許容する。 上述した方法はまた、天然試料中の弱い結合の配位子を識別するため に適用できる。これは、希釈された天然試料または目標を運用緩衝液中に導入す ることによって達成される。ここでは、運用の過程で、目標または競争配位子の 変化した移動度を通して、目標および配位子の迅速な結合および解離が観測され る。この適用は、後により高い活性のために修飾され得る弱い結合の初期化合物 を分離するために有用である。 本発明は好ましい実施例を伴って説明されたが、当業者であれば以上 の明細書を読んだ後に、種々の変形、均等物の置換、およびその他の変形を、個 々に述べた構成と方法に対してなす事が可能である。それ故、特許によって許可 される保護は、添付した請求の範囲に含まれる定義およびその均等物によっての み限定されるべきものである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1998年1月2日(1998.1.2) 【補正内容】 請求の範囲 1. 複合生物物質から選択された目標の未確認の候補配位子を選別する方法で あって、 (1)複合生物物質の試料を供給する工程と、 (2)前記複合生物物質の試料を前記選択された目標に結合して、試料/目 標混合物を形成する工程と、 (3)工程(2)からの前記試料/目標混合物のアリコートを、母材を濾さ ない毛管電気泳動装置内に注入する工程と、 (4)前記試料/目標混合物のアリコートを、母材を濾さない毛管電気泳動 に導入する工程と、 (5)前記毛管電気泳動による前記目標の移動を追跡する工程と、 (6)工程(5)からの目標の移動パターンが、複合生物物質の前記試料中 に未確認の候補配位子の存在を示しているか否かを決定する工程と、 (7)前記複合生物物質から前記候補化合物を分離する工程と、 (8)前記分離された化合物が、それまで前記目標と相互作用するものとし て識別されていなかったか否かを決定する工程と を与えられた順序で備えることを特徴とする方法。 2. 請求項1の方法において、前記工程(6)は、 前記目標の移動を、前記目標単独のアリコートが前記毛管電気泳動装置内の 検出点に到達するための移動時間を有する参照標準液と比較する工程を備えるこ とを特徴とする方法。 3. 請求項1の方法において、前記工程(6)は、 前記目標の移動パターンを、前記目標単独のアリコートの移動パターンを有 する参照標準液と比較する工程を備えることを特徴とする方法。 4. 複合生物物質から選択された目標の未確認の候補配位子を選別する方法で あって、 (1)複合生物物質の第1の試料を供給する工程と、 (2)複合生物物質の前記第1の試料を、母材を濾さない毛管電気泳動装置 内に注入する工程と、 (3)複合生物物質の前記第1の試料を、母材を濾さない毛管電気泳動に導 入する工程と、 (4)前記第1の試料の毛管電気泳動に後続し、複合生物物質の前記第1の 試料に由来する化合物の存在を検出し、そして検出された化合物の第1の検出パ ターンを生成する一般的な検出方法を使用する工程と、 (5)複合生物物質の第2の試料を供給する工程と、 (6)試料/目標混合物を形成するために、複合生物物質の前記第2の試料 を前記目標に結合させる工程と、 (7)前記試料/目標混合物のアリコートを、母材を濾さない前記毛管電気 泳動装置内に注入する工程と、 (8)前記試料/目標混合物のアリコートを、母材を濾さない前記毛管電気 泳動に導入する工程と、 (9)前記試料/目標混合物のアリコートの前記毛管電気泳動に後続し、前 記試料/目標混合物に由来する化合物の存在を検出し、そして検出された化合物 の第2の検出パターンを生成する前記一般的な検出方法を使用する工程と、 (10)前記第1の検出パターンには描写されているが前記第2の検出パタ ーンには描写されていない如何なる化合物をも探すために、前記第1の検出パタ ーンと前記第2の検出パターンを比較する工程と、 (11)前記第1の検出パターンに現れるが、第2の検出パターンには現れ ない前記複合生物物質に由来する如何なる化合物をも分離する工程と、 (12)前記分離された化合物がそれまで前記目標と相互作用するものとは 識別されていなかったか否かを決定する工程と を与えられた順序で備えることを特徴とする方法。 5. 請求項1または4の方法において、 前記目標に対抗する、前記分離された化合物の治療性能または薬物動態学的 特性を試験する工程を更に備えることを特徴とする方法。 6. 複合生物物質から選択された目標の未確認の候補配位子を選別する方法で あって、 (1)複合生物物質の試料を供給する工程と、 (2)前記複合生物物質の試料を前記選択された目標に結合して、試料/目 標の第1の混合物を形成する工程と、 (3)続けて、前記第1の混合物を前記目標の既知の荷電された配位子に結 合して、試利/目標/既知の配位子の第2の混合物を形成する工程と、 (4)前記第2の混合物のアリコートを、母材を濾さない毛管電気泳動装置 内に注入する工程と、 (5)前記第2の混合物のアリコートを、母材を濾さない毛管電気泳動に導 入する工程と、 (6)前記毛管電気泳動による前記既知の配位子の移動を追跡する工程と、 (7)工程(6)からの既知の配位子の移動パターンが、前記目標が存在し 且つ前記複合生物物質が不在である状態における前記既知の配位子の移動パター ンを有する参照標準液と比較したときに、複合生物物質の前記試料中に、前記目 標の未確認の候補配位子の存在を示しているか否かを決定する工程と を与えられた順序で備えることを特徴とする方法。 7. 請求項6の方法において、 工程(7)においてその存在が確認されている前記目標の前記未確認候補配 位子を前記複合生物物質から分離する工程と、 前記分離された化合物がそれまで前記目標と相互作用するものとは識別され ていなかったか否かを決定する工程と、 前記目標に対抗する、前記分離された化合物の治療性能または薬物動態学的 特性を試験する工程と を更に備えることを特徴とする方法。 8. 請求項6の方法において、 前記既知の配位子は強く結合していることを特徴とする方法。 9. 複合生物物質から選択された目標の未確認の候補配位子を選別する方法で あって、 (1)複合生物物質の試料を供給する工程と、 (2)前記複合生物物質の試料を前記選択された目標に結合して、試料/目 標の混合物を形成する工程と、 (3)前記混合物のアリコートを、母材を濾さない毛管電気泳動装置内に注 入する工程と、 (4)前記混合物のアリコートを、母材を濾さない毛管電気泳動に導入する 工程であって、前記毛管電気泳動の遂行に使用される運用緩衝液が、前記目標の 既知の荷電された配位子を有するものである工程と、 (5)前記毛管電気泳動による前記目標の移動を追跡する工程と、 (6)工程(5)からの前記目標の移動パターンが、前記既知の荷電された 配位子が存在し且つ前記複合生物物質が不在である状態における前記目標の移動 パターンを有する参照標準液と比較したときに、複合生物物質の前記試料中に、 前記目標の未確認の候補配位子の存在を示しているか否かを決定する工程と を与えられた順序で備えることを特徴とする方法。 10. 請求項9の方法において、 工程(6)においてその存在が確認されている前記目標の前記未確認候補配 位子を前記複合生物物質から分離する工程と、 前記分離された化合物がそれまで前記目標と相互作用するものとは識別され ていなかったか否かを決定する工程と、 前記目標に対抗する、前記分離された化合物の治療性能または薬物動態学的 特性を試験する工程と を更に備えることを特徴とする方法。 11. 請求項9の方法において、 前記既知の配位子は、弱い結合をしていることを特徴とする方法。 12. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記母材を濾さない毛管電気泳動装置は、複数の毛管を備えていることを特 徴とする方法。 13. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記母材を濾さない毛管電気泳動装置は、微小組立技術によって形成された デバイス上に複数のチャネルを備えていることを特徴とする方法。 14. 請求項13の方法において、 前記微小組立技術によって形成されたデバイスは、2次元分析用に構成され ていることを特徴とする方法。 15. 請求項1,4,6または9の方法において、 目標を試料に結合させる前記工程では、前記試料は1以上の目標分子と結合 されることを特徴とする方法。 16. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記追跡される分子の移動はUV吸収の検出によって監視されることを特徴 とする方法。 17. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記追跡される分子の移動は、レーザ誘導蛍光の検出によって監視されるこ とを特徴とする方法。 18. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記試料は、前記供給する工程において、1以上のソースからの複合生物物 質を備えることを特徴とする方法。 19. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記複合生物物質は、前記供給する工程に先行して、少なくとも1つの前処 理工程に導入され、 前記少なくとも1つの前処理工程は、冷凍融解法、均質化、音波処理、マイ クロ波抽出、加熱、溶媒抽出、濾化、分別、または希釈であることを特徴とする 方法。 20. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記毛管電気泳動装置は、母材を濾さない分析デバイスに直接接続されてい ることを特徴とする方法。 21. 請求項20の方法において、 前記分析デバイスは、質量分析器であることを特徴とする方法。 22. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記複合生物物質は、地上の植物の抽出物、海中の植物の抽出物、海中の有 機物の抽出物、微生物のブイヨン、および微生物の抽出物からなる群から選択さ れたものであることを特徴とする方法。 23. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記複合生物物質は、合成化学ライブラリであることを特徴とする方法。 24. 請求項1,4,6または9の方法において、 前記目標は、HIV反転転写酵素、HIVプロテアーゼ、ヒト・トロンビン 、タンパク質キナーゼ、および治療用タンパク質の活性ペプチドドメインからな る群から選択されたものであることを特徴とする方法。 25. 請求項6または9の方法において、 前記既知の配位子は、ペプチドおよびその類似物、オリゴヌクレオチドおよ びその類似物、微小タンパク質、イオン、金属、ペプトイド、カルバメイト、ポ リアミン、および荷電された微小分子からなる群から選択されたものであること を特徴とする方法。 26. 請求項1,4,6または9のいずれかの方法において、 前記追跡される分子は、前記追跡する工程において、純粋に正の電荷を有し ていることを特徴とする方法。
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Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 複合生物物質から未知の活性化合物を選別する方法であって、 複合生物物質の試料を供給する工程と、 前記複合生物物質の試料を目標分子に結合する工程と、 前記結合する工程からの試料を毛管電気泳動装置内に注入する工程と、 前記結合する工程からの前記試料を毛管電気泳動に導入する工程と、 前記毛管電気泳動による前記目標分子の移動を監視する工程と を備えることを特徴とする方法。 2. 請求項1の方法において、 前記目標分子の移動が、前記複合生物物質の試料中に活性化合物の存在を示 しているか否かを決定する工程と、 前記決定する工程で示された活性化合物を前記複合生物物質の試料から分離 し、そして前記化合物の活性を試験する工程とを更に備えることを特徴とする方 法。 3. 請求項1の方法において、 前記毛管電気泳動による前記目標分子の移動を、参照標準液の移動と比較す る工程を更に備えることを特徴とする方法。 4. 請求項3の方法において、 前記監視する工程は、前記目標分子を追跡する工程を備え、 前記参照標準液は、前記比較する工程において、前記目標分子を備えること を特徴とする方法。 5. 請求項3の方法において、 前記結合する工程は、前記目標分子の既知の配位子を前記複合生物物質の試 料および前記目標分子に結合する工程を更に備え、 前記監視する工程は、前記既知の配位子を追跡する工程を備え、 前記参照標準液は、前記比較する工程において、前記既知の配位子と前記目 標分子の組み合わせを備える ことを特徴とする方法。 6. 請求項3の方法において、 前記目標分子の既知の配位子は、前記導入する工程において、前記毛管電気 泳動を遂行するための運用緩衝液内に存在し、 前記監視する工程は、前記目標分子を追跡する工程を備え、 前記参照標準液は、前記比較する工程において、前記既知の配位子と前記目 標分子の組み合わせを備える ことを特徴とする方法。 7. 請求項1の方法において、 前記毛管電気泳動装置は、複数の毛管を備えることを特徴とする方法。 8. 請求項1の方法において、 前記毛管電気泳動装置は、微小組立技術によって形成されたデバイス上に複 数のチャネルを備えることを特徴とする方法。 9. 請求項1の方法において、 1以上の目標分子は、前記結合する工程において、前記試料に結合されてい ることを特徴とする方法。 10. 請求項1の方法において、 前記目標分子の移動は、UV吸収の検出によって監視されることを特徴とす る方法。 11. 請求項1の方法において、 前記目標分子の移動は、レーザ誘導蛍光の検出によって監視されることを特 徴とする方法。 12. 請求項1の方法において、 前記試料は、前記供給する工程において、1以上のソースからの複合生物物 質を備えることを特徴とする方法。 13. 請求項1の方法において、 前記複合生物物質は、前記供給する工程に先行して、前処理されていること を特徴とする方法。 14. 請求項1の方法において、 前記毛管電気泳動装置は、分析デバイスに直接接続されていることを特徴と する方法。 15. 請求項14の方法において、 前記分析デバイスは、質量分析器であることを特徴とする方法。 16. 請求項8の方法において、 前記微小組立技術によって形成されたデバイスは、2次元分析用に構成され ていることを特徴とする方法。 17. 請求項1の方法において、 前記複合生物物質は、地上の植物の抽出物、海中の植物の抽出物、海中の有 機体の抽出物、微生物のブイヨン、および微生物の抽出物からなる群から選択さ れたものであることを特徴とする方法。 18. 請求項1の方法において、 前記複合生物物質は、組み合わせ可能なライブラリであることを特徴とする 方法。 19. 請求項1の方法において、 前記目標分子は、炭酸脱水酵素、HIV反転転写酵素、HIVプロテアーゼ 、ヒト・トロンビン、タンパク質キナーゼ、および治療用タンパク質の活性ペプ チドドメインからなる群から選択されたものであることを特徴とする方法。 20. 請求項5または6の方法において、 前記既知の配位子は、ペプチドおよびその類似物、オリゴヌクレオチドおよ びその類似物、金属、および荷電された微小分子からなる群から選択されたもの であることを特徴とする方法。 21 請求項4、5または8のいずれかの方法において、 前記追跡される分子は、前記監視する工程において、純粋に正の電荷を有し ていることを特徴とする方法。 22. 複合生物物質から未知の活性化合物を選別する方法であって、 複合生物物質の試料を供給する工程と、 前記複合生物物質の試料を目標分子に結合し、続けて前記目標物質の既知の 配位子に結合する工程と、 前記結合する工程からの試料を毛管電気泳動装置内に注入する工程と、 前記結合する工程からの前記試料を毛管電気泳動に導入する工程と、 前記毛管電気泳動による前記目標分子の移動を監視する工程と 前記毛管電気泳動による前記目標分子の移動を、参照標準液の移動と比較す る工程とを備え、 前記参照標準液は、前記既知の配位子と前記目標分子の組み合わせを備える ことを特徴とする方法。 23. 請求項22の方法において、 前記参照標準液の移動と比較された前記目標分子の移動が、前記複合生物物 質の試料中に活性化合物の存在を示しているか否かを決定する工程と、 前記決定する工程で示された活性化合物を前記複合生物物質の試料から分離 し、そして前記化合物の活性を試験する工程とを更に備えることを特徴とする方 法。 24. 複合生物物質から未知の活性化合物を選別する方法であって、 複合生物物質の試料を供給する工程と、 前記複合生物物質の試料を目標分子に結合する工程と、 前記結合する工程からの試料を毛管電気泳動装置内に注入する工程と、 前記結合する工程からの前記試料を毛管電気泳動に導入する工程と、 前記毛管電気泳動による前記目標分子の移動を監視する工程と 前記毛管電気泳動による前記目標分子の移動を、参照標準液の移動と比較す る工程とを備え、 前記毛管電気泳動を遂行するための運用緩衝液は、前記目標分子の既知の配 位子を備え、 前記参照標準液は、前記既知の配位子と前記目標分子の組み合わせを備える ことを特徴とする方法。 25. 請求項24の方法において、 前記参照標準液の移動と比較された前記目標分子の移動が、前記複合生物物 質の試料中に活性化合物の存在を示しているか否かを決定する工程と、 前記決定する工程で示された活性化合物を前記複合生物物質の試料から分離 し、そして前記化合物の活性を試験する工程とを更に備えることを特徴とする方 法。 26. 複合生物物質から未知の活性化合物を選別する方法であって、 複合生物物質の第1の試料を供給する工程と、 複合生物物質の前記第1の試料を毛管電気泳動装置内に注入する工程と、 複合生物物質の前記第1の試料を毛管電気泳動に導入する工程と、 前記第1の試料の毛管電気泳動に後続し、複合生物物質の前記第1の試料に 由来する化合物の存在を検出し、そして検出された化合物の第1の検出パターン を生成する一般的な検出方法を使用する工程と、 複合生物物質の第2の試料を供給する工程と、 目標分子の第2の組み合わせ試料を形成するために、複合生物物質の前記第 2の試料を目標分子に結合させる工程と、 前記結合させる工程からの前記組み合わせ試料を毛管電気泳動装置内に注入 する工程と、 前記結合させる工程からの前記組み合わせ試料を毛管電気泳動に導入する工 程と、 前記結合させる工程からの前記組み合わせ試料の毛管電気泳動に後続し、前 記結合させる工程からの前記組み合わせ試料に由来する化合物の存在を検出し、 そして検出された化合物の第2の検出パターンを生成する前記一般的な検出方法 を使用する工程と、 前記第1の検出パターンには描写されているが前記第2の検出パターンには 描写されていない化合物を探すために、前記第1の検出パターンと前記第2の検 出パターンを比較する工程と、 複合生物物質の前記第1の試料に由来する化合物であって、前記結合する工 程からの前記組み合わせ試料に由来する化合物の中には存在しないものを分離す る工程と を備えることを特徴とする方法。
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