JP2004500396A - 抱合エストロゲンの医薬組成物並びにエストロゲン化合物を含む混合物の分析法 - Google Patents

抱合エストロゲンの医薬組成物並びにエストロゲン化合物を含む混合物の分析法 Download PDF

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Abstract

活性エストロゲン化合物の混合物を有する組成物を提供する。該混合物は化学的に純粋な形で存在する。該混合物は、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩を含む。該混合物はまた、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する同じ必須エストロゲン化合物も含む。該組成物を含む薬物製品も提供し、処置の必要な哺乳動物を処置するためのこれらの薬物製品の使用法も提供する。抱合エストロゲンを含む混合物を分析する方法も提供する。

Description

【0001】
[発明の分野]
本発明は、一般に、エストロゲン活性を示す医薬組成物と、それを投与および製造する方法に関する。
【0002】
[発明の背景]
抱合エストロゲンを含む医薬製剤(例えば、ペンシルバニア州フィラデルフィアのWyeth−Ayerstラボラトリーズにより商業的に入手可能であるプレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP))は、長年、閉経、萎縮性膣炎、骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘除、または原発性卵巣不全による低エストロゲン血症、転移性疾患をもつ選択した人における乳癌、および進行したアンドロゲン依存的な前立腺癌に関連した、中程度から重度の血管運動症状に使用されてきた。
【0003】
プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)は、妊馬の尿から得られた材料の平均組成に相当するようにブレンドされた水溶性エストロゲンスルフェートのナトリウム塩として存在する、天然源から専ら得られるエストロゲン混合物を含むことが知られている。プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)は、妊馬の尿から得られるので、この尿の収集に使用する方法が近年議論されている。動物活動家は、前記の疾患の処置においてそれが有用でありそうであるにも関わらず、これらの方法に抗議し、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)に対して禁止を要求し始めている。プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)は、一般に、多くのエストロゲン化合物を含むと考えられている。しかし、プレマリン(抱合エストロゲン、USP)を特徴づけるための過去数十年間におよぶ数多くの試みにも関わらず、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)に存在する必須エストロゲン化合物は依然として謎である。
【0004】
プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)に存在する必須エストロゲン化合物を含む、合成抱合エストロゲン製剤を得ることが望ましい。
【0005】
[発明の要約]
本発明によると、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)に存在する必須エストロゲン化合物が初めて決定された。これらの必須エストロゲン化合物は、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩からなると決定された。前記の10個の化合物のスルフェート抱合体のナトリウム塩は、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)のエストロゲン成分として列挙されているが、今まで、前記の10個の化合物が、プレマリン(抱合エストロゲン、USP)に存在する唯一の必須エストロゲン化合物であることは知られていなかった。この知識がなかったので、これまで、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)に存在する同じ必須エストロゲン化合物を含む、エストロゲン化合物の化学的に純粋または合成の混合物を製剤化することは不可能であった。
【0006】
1つの側面において、本発明は、組成物を提供する。該組成物は、エストロゲン化合物の混合物を含む。該混合物は化学的に純粋な形で存在し得る。該混合物は、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩を含み得る。混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する同じ必須エストロゲン化合物を含み得る。
【0007】
本発明の実施形態によると、混合物は、エストロンスルフェート、エクイリンスルフェート、Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェート、17α−エストラジオールスルフェート、17α−ジヒドロエクイリンスルフェート、17β−ジヒドロエクイリンスルフェート、17β−エストラジオールスルフェート、エクイレニンスルフェート、17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および17β−ジヒドロエクイレニンスルフェートの塩を含み得る。
【0008】
本発明の他の実施形態によると、混合物は、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンのナトリウム塩を含み得る。
【0009】
本発明のさらに他の実施形態によると、混合物は、エストロンスルフェート、エクイリンスルフェート、Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェート、17α−エストラジオールスルフェート、17α−ジヒドロエクイリンスルフェート、17β−ジヒドロエクイリンスルフェート、17β−エストラジオールスルフェート、エクイレニンスルフェート、17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および17β−ジヒドロエクイレニンスルフェートのナトリウム塩を含み得る。
【0010】
別の態様において、本発明は、処置の必要な哺乳動物の処置法を提供する。該方法は、有効量の組成物の投与を含む。本発明の組成物によって対処する処置例は、血管運動症状、萎縮性膣炎、および骨粗鬆症を含む。
【0011】
さらに別の態様において、本発明は、抱合エストロゲン構成成分の分析法を提供する。該方法は、抱合エストロゲンを含む溶液を調製し、HPLCシステムを使用して抱合エストロゲン溶液を分析する段階を含む。抱合エストロゲン溶液は、抱合エストロゲンの混合物、並びに、有機部分の容量にして約0.1%ないし約30%のプロトン性溶媒および有機部分の容量にして約70%ないし約100%の極性非プロトン性溶媒を含む有機部分および水性希釈剤を有する移動相を含む。
【0012】
本発明は、本明細書で以下に示した好ましい実施形態に関してより詳細に記載する。
【0013】
[好ましい実施形態の詳細な説明]
本発明は、ここで、本明細書に示した実施形態に関して記載する。これらの実施形態は、本発明を説明するものであり、特許請求の範囲により規定される、本発明の範囲を限定するものではない。
【0014】
1つの態様において、本発明は、組成物に関する。該組成物は、エストロゲン化合物の混合物を含む。該混合物は、化学的に純粋な形で存在し、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイリン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩を含む。該混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在するのと同じ必須エストロゲン化合物を含む。必須エストロゲン化合物の全部を、混合物の一部として合わせ得る。別法として、必須エストロゲン化合物の一部を、混合物の一部として合わせ得、これらまたは他の化合物のいくらかまたは全部を、ある程度分解すると、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在するのと同じ必須エストロゲン化合物を含む混合物が得られる。
【0015】
本発明の目的では、「天然から得られたウマ抱合エストロゲン」は、天然源から専ら得られ、妊馬の尿から得られた材料の平均組成に相当するようにブレンドされたエストロゲン混合物を含む、薬物製品(すなわちプレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP))として定義し得る。「必須エストロゲン化合物」は、一貫し制御されており(すなわちロット間で+/−50%未満の変動)、エストロゲン化合物の混合物の重量にして>0.1%の濃度で存在し、意味あるエストロゲン活性を有する可能性を有する化学構造を有する(すなわち、フェノール性A環(3位の炭素で)およびD環の17位にβ−ヒドロキシルまたはケトン基を有する(GoodmanおよびGilmanの治療薬の薬理学的基礎、1412(第9版、1996))、エストロゲン化合物として定義し得る。本明細書に使用したような、「化学的に純粋な形」は、天然から得られたウマ抱合エストロゲン製品に存在する不純物が実質的にない、より好ましくは、インジカン、硫酸ベンジルアルコール、馬尿酸、安息香酸、およびクレアチニンが実質的にないことを意味する。
【0016】
本発明により、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する必須エストロゲン化合物が、今回初めて決定された。これらの必須エストロゲン化合物は、以下の10個の化合物、その抱合体の塩、またはその混合物からなる。エストロン;エクイリン;Δ8,9−デヒドロエストロン;17α−エストラジオール;17α−ジヒドロエクイリン;17β−ジヒドロエクイリン;17β−エストラジオール;エクイレニン;17α−ジヒドロエクイレニン;および17β−ジヒドロエクイレニン。好ましくは、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する必須エストロゲン化合物は、エストロン;エクイリン;Δ8,9−デヒドロエストロン;17α−エストラジオール;17α−ジヒドロエクイリン;17β−ジヒドロエクイリン;17β−エストラジオール;エクイレニン;17α−ジヒドロエクイレニン;および17β−ジヒドロエクイレニンの抱合体のナトリウム塩からなる。より好ましくは、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する必須エストロゲン化合物は、エストロンスルフェート;エクイリンスルフェート;Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェート;17α−エストラジオールスルフェート;17α−ジヒドロエクイリンスルフェート;17β−ジヒドロエクイリンスルフェート;17β−エストラジオールスルフェート;エクイレニンスルフェート;17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート;および17β−ジヒドロエクイレニンスルフェートのナトリウム塩からなる。
【0017】
本発明の組成物において、エストロゲン化合物は、エストロゲンケトンおよびその対応する17α−および17β−ヒドロキシ誘導体を含むがこれに限定されない、種々の形で存在し得る。例えば、エストロゲン化合物は、エストロン、17α−エストラジオール、17β−エストラジオール、エクイリン、17α−ジヒドロエクイリン、17β−ジヒドロエクイリン、エクイレニン、17α−ジヒドロエクイレニン、17β−ジヒドロエクイレニン、Δ8,9−デヒドロエストロン、17αΔ8,9−デヒドロエストラジオール、17βΔ8,9−デヒドロエストラジオール、6−OHエクイレニン、6−OH17α−ジヒドロエクイレニン、および6−OH17βジヒドロエクイレニンを含み得る。エストロゲン化合物は、抱合エストロゲンとしても存在し得る。抱合体は、グルクロニドおよびスルフェートを含むがこれに限定されない、当業者により理解される種々の抱合体であり得る。最も好ましい抱合体はスルフェートである。エストロゲン化合物は、抱合エストロゲンの塩として存在し得る。塩は、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、リチウム塩、およびアミン塩、例えばピペラジン塩を含むがこれに限定されない、当業者により理解される種々の塩であり得る。最も好ましい塩はナトリウム塩である。合成エストロゲン化合物は、天然源以外の起源に由来またはそれから得られたものとして定義し得る。
【0018】
該混合物は、好ましくは、約40から約75%のエストロン化合物、約15から約40%のエクイリン化合物、約2から約10%のΔ8,9−デヒドロエストロン化合物、約2から約10%の17α−エストラジオール化合物、約10から約20%の17α−ジヒドロエクイリン化合物、約0.5から約5%の17β−ジヒドロエクイリン化合物を含む。該混合物は、好ましくはさらに、約0.05から約3.5%の17α−ジヒドロエクイレニン化合物、約0.05から約3%の17β−ジヒドロエクイレニン化合物、約0.05から約6%のエクイレニン化合物、約0.05から約2.5%の17β−エストラジオール化合物を含む。エストロゲン化合物は好ましくは、抱合化合物の塩として、最も好ましくはエストロゲンスルフェートのナトリウム塩として存在する。
【0019】
エストロン化合物およびエクイリン化合物の合計%は、好ましくは、約70から約95%、より好ましくは約75%から約95%の範囲である。エクイリン化合物の%とエストロン化合物の%の比は、好ましくは、約0.25から約0.75、より好ましくは約0.3から約0.7、最も好ましくは約0.35から約0.65である。本明細書に使用したように、エストロゲン化合物の混合物を記載する場合、%は、抱合エストロゲンの標識内容量に基づいた重量%を意味すると理解する。
【0020】
エストロゲン化合物および/またはその混合物は、ニュージャージー州モントヴィル所在Berlichem社;イリノイ州シカゴ所在Organics/Lagrange;およびイリノイ州シカゴ所在Diosynth社を含む種々の業者から商業的に入手できる。
【0021】
1つの実施形態において、本発明の組成物は、少なくとも1つの追加の医薬活性成分を含み得る。追加の活性成分の例は、アンドロゲン、プロゲスチン、カルシウム塩、並びにビタミンDおよびその誘導体、例えばカルシトリオールを含むがこれに限定されない。アンドロゲンの例は、メチルテストステロン;フルオキシメステロン;オキサンドロロン;オキシメトロン;スタノゾロール;7α−メチル−19−ノルテストステロン;テストステロン;テストステロンシピオネート;エナント酸テストステロン;プロピオン酸テストステロン;ダナゾール;5α−アンドロスタン−3α−オール−16−オン;5α−アンドロスタン−3β,16β−ジオール;5α−アンドロスタン−3β,16α−ジオール;および5α−アンドロスタン−3β,17α−ジオールを含むがこれに限定されない。プロゲスチンの例は、Plunkettらの米国特許第36,247号に示し、その開示のその全体を本明細書に取込む。例は、デソゲストレル;ジドロゲステロン;エチノジオールジアセテート;メドロキシプロゲステロンアセテート;レボノルゲストレル;メドロキシプロゲステロンアセテート;ヒドロキシプロゲステロンカプロエート;ノルエチンドロン;酢酸ノルエチンドロン;ノルエチノドレル;アリルエストレノール;19−ノルエストステロン;リノエストレノール;酢酸キンゲスタノール;メドロゲストン;ノルゲストリエノン;ジメチステロン;エチステロン;酢酸シプロテロン;酢酸クロルマジノン;酢酸メゲストロール;ノルゲスチメート;ノルゲストレル;デソゲストレル;トリメゲストン;ゲストデン;酢酸ノメゲストレル;プロゲステロン;5α−プレグナン−3β,20α−ジオールスルフェート;5α−プレグナン−3β,20β−ジオールスルフェート;5α−プレグナン−3β−オール−20−オン;16,α−プレグネン−3β−オール−20−オン;および4−プレグネン−20β−オール−3−オン−20−スルフェートを含むがこれに限定されない。カルシウム塩は、カルシウムの有機酸塩、例えばクエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、フマル酸カルシウム、酢酸カルシウム、およびグリセロリン酸カルシウム、並びに、無機塩、例えば塩化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウムおよび硝酸カルシウムを含み得るがこれに限定されない。
【0022】
医薬的に許容可能な塩、溶媒、水和物および多形は、本発明の組成物に使用した活性成分のいずれかから形成し得る。本発明はまた、本明細書に定義した組成物が、既知の医薬的に許容される製剤と組合せて種々の量で含まれている、実施形態を包含する。例えば、本発明の組成物は、ペンシルバニア州フィラデルフィアのWyeth−Ayerstラボラトリーズにより商業的に入手できる、種々の既知のエストロゲン含有薬物製品、例えばプレマリン(登録商標)に取り込み得る。本発明の組成物はまた、Plunkettらの米国特許第36,247号に記載のような連続的エストロゲン−プロゲストゲン療法措置の一部として使用し得、Wyeth−Ayerstラボラトリーズにより入手できるプレンプロ(登録商標)およびプレンフェース(登録商標)として商業的に存在し、この開示のその全体を明細書の記載の一部として本明細書に取込む。
【0023】
本発明の活性エストロゲン化合物の好ましい混合物は、図2のクロマトグラムにより示し得る。
【0024】
本発明はまた、本発明の組成物および少なくとも1つの医薬的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤(その選択は、当業者には公知である)を含む、医薬的に許容される薬物製品を包含する。薬物製品製剤は、錠剤;発泡錠;丸剤;散剤;エリキシル;懸濁液;乳剤;液剤;シロップ;軟および硬ゼラチンカプセル;経皮パッチ;局所ゲル;クリーム等;坐剤;無菌注射溶液;および無菌梱包散剤の形であり得る。
【0025】
ある実施形態において、薬物製品は、経口投与に適し得る、固体医薬組成物で存在する。本発明に記載の固体組成物を形成し、賦形剤と混合し得るか、賦形剤により希釈し得るか、または、カプセル、サシェ剤、錠剤、紙、または他の容器の形であり得る担体内に封入し得る。賦形剤が希釈剤の働きをする場合、それは、組成物のベヒクル、担体、または媒体として作用する、固体、半固体、または液体材料であり得る。
【0026】
種々の適切な賦形剤が当業者により理解され、National Formulary 19、2404〜2406項(2000)に見出し得、2404〜2406項の開示のその全体を本明細書に取込む。例えば、薬物製品製剤は、例えばタルク、ステアリン酸マグネシウムおよび鉱油などの潤滑剤;湿潤剤;乳化剤および懸濁化剤;結合剤、例えばデンプン、アラビアゴム、微結晶セルロース、セルロース、メチルセルロース、およびシロップ;固化防止剤、例えばケイ酸カルシウム;コーティング剤、例えばメタクリレートおよびシェラック;防腐剤、例えばメチルおよびプロピルヒドロキシベンゾエート;甘味剤;または芳香剤を含み得る。ポリオール、緩衝液および不活性充填剤も使用し得る。ポリオールの例は、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、スクロース、マルトース、グルコース、ラクトース、デキストロース等を含むがこれに限定されない。適切な緩衝液は、リン酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸等を包含するがこれに限定されない。使用し得る他の不活性充填剤は、当分野で公知であり、種々の投与形の製造に有用なものを包含する。所望であれば、固体製剤は、かさ増量剤および/または造粒剤等の他の成分も含み得る。本発明の薬物製品は、当分野で公知の手順を使用することにより、患者に投与した後に、活性成分の迅速、持続または遅延放出を提供するように製剤化し得る。
【0027】
経口投与用の投与単位を形成するために、本発明の組成物を、固体の粉状の担体、例えばラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、デンプン、アミロペクチン、セルロース誘導体またはゼラチンと、並びに、減摩剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびポリエチレングリコールワックスと混合し得る。その後、混合物を錠剤に圧縮し得る。経口使用の錠剤はまた、以下の方法でも調製し得るが、他の技術も使用し得る。固体物質は粉砕またはふるいにかけて、所望の粒子サイズとし、結合剤をホモジナイズし、適切な溶媒に懸濁する。活性成分および補助剤を、結合剤の溶液と混合する。得られた混合物を加湿して、均一な懸濁液を形成する。加湿により、典型的には、粒子は僅かに凝集し、得られた塊を、所望のサイズを有するステンレス鋼ふるいを通して押し付ける。その後、混合物の層を、所望の粒子サイズおよび稠度を達成するために、決められた時間、制御乾燥ユニット中で乾燥する。乾燥混合物の顆粒をふるいにかけ、全ての粉末を除去する。この混合物に、崩壊剤、減摩剤、および抗粘着剤を加える。最後に、混合物を、適切な穿孔機を有する機械を使用して押し付けて錠剤とし、切断して、所望の錠剤サイズを得る。機械の操作パラメータは、当業者が選択し得る。
【0028】
コーティング錠剤を所望する場合、上記の調製したコアを、濃縮糖溶液(アラビアガム、ゼラチン、タルク、二酸化チタンを含み得る)で、または、揮発性有機溶媒または溶媒混合物中に溶解したラッカーでコーティングし得る。さらに、コーティングは、分散メチルセルロース、分散エチルセルロース、分散メタクリレートまたはその混合物を含むがこれに限定されない種々の賦形剤を使用して、水性または非水性媒体中で実施し得る。このコーティングに、種々のダイを加えて、異なる活性化合物をもつ、または、存在する活性化合物の量の異なる錠剤を識別し得る。さらに、活性成分をコーティングに加え得る。特定の実施形態において、活性成分は、持続放出コーティング層を含む1つ以上の層により囲まれるコアに存在し得る。
【0029】
カプセルが活性成分と植物油の混合物を含む、軟ゼラチンカプセルを調製し得る。硬ゼラチンカプセルは、固体で粉状の担体、例えばラクトース、サッカロース、ソルビトール、マンニトール、馬鈴薯デンプン、コーンスターチ、アミロペクチン、セルロース誘導体またはゼラチンと組合せて、活性成分の顆粒を含み得る。
【0030】
1つの好ましい実施形態において、製剤は、以下の不活性成分と共に、本明細書に示したような本発明の組成物を含む、経口投与錠剤形である:リン酸三カルシウム、硫酸カルシウム、カルナウバろう、セルロース、モノオレイン酸グリセリル、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、メチルセルロース、医薬上塗り、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、スクロース、および二酸化チタン。該成分は、ペンシルバニア州フィラデルフィアのWyeth−Ayerstラボラトリーズにより商業的に入手できる、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)に存在するものと類似した量で存在し得る。本発明の活性成分を使用した錠剤は、0.3mg、0.625mg、および1.25mgのプレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)の錠剤に類似した賦形剤を含み得る。
【0031】
経口投与用の液体調製物は、シロップまたは懸濁液、例えば、活性成分、糖、および、エタノール、水、グリセロール、およびプロピレングリコールの混合物を含む溶液の形で、調製し得る。所望であれば、該液体調製物は、着色剤、芳香剤、およびサッカリンを含み得る。カルボキシメチルセルロースなどの増粘剤も使用し得る。
【0032】
上記の製剤を非経口投与に使用する場合には、該製剤は、水性無菌注射溶液、非水性注射溶液、水性および非水性注射溶液の混合物、または、本発明の組成物を含む復元用の乾燥無菌凍結乾燥ケークを含み得る。水性注射溶液を調製する場合、組成物は、水溶性の医薬的に許容される塩として存在し得る。非経口調製物は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、および、製剤を、目的のレシピエントの血液と等張にする溶質を含み得る。水性および非水性無菌懸濁液は、懸濁化剤および増粘剤を含み得る。製剤は、単位投与用または複数回投与用の容器、例えば封をしたアンプルおよびバイアルで提示し得る。即時注射溶液および懸濁液は、前記した種類の無菌粉末、顆粒、および錠剤から調製し得る。
【0033】
好ましい実施形態において、本発明の薬物製品は、ラクトース、クエン酸ナトリウムおよびシメチコンも含む無菌の凍結乾燥ケーク中に、所定の量(例えば25mg)の組成物を含む、注射溶液の形である。上記の成分を含む溶液のpHは、適切な物質(例えば水酸化ナトリウムまたは塩酸)を使用して調整し得る。復元は、既知の方法に従って、例えば、無菌水中2%のベンジルアルコールを含む無菌希釈液(5mL)を使用して実施し得る。好ましい注射可能な溶液は、Wyeth−Ayerstラボラトリーズから商業的に入手できるプレマリン(登録商標)静注用に類似している。
【0034】
組成物はまた、局所投与(例えば膣クリーム)に適するように製剤化し得る。これらの製剤は、当業者に既知の種々の賦形剤を含み得る。適切な賦形剤は、セチルエステルワックス、セチルアルコール、白蝋、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、ステアリン酸メチル、ベンジルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリン、鉱油、水、カルボマー、エチルアルコール、アクリル酸粘着剤、ポリイソブチレン粘着剤、およびシリコン粘着剤を含むがこれに限定されない。
【0035】
好ましい実施形態において、薬物製品は、非液化基剤に存在する本明細書に示したような組成物を含む膣クリームの形である。非液化基剤は、例えばセチルエステルワックス、セチルアルコール、白蝋、モノステアリン酸グリセリル、モノステアリン酸プロピレングリコール、ステアリン酸メチル、ベンジルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、グリセリン、および鉱油などの種々の不活性成分を含み得る。このような組成物は、Wyeth−Ayerstラボラトリーズから商業的に入手できるプレマリン(登録商標)膣クリームと同じように製剤化し得る。
【0036】
直腸投与用の投与単位は、中性脂肪基剤と共に混合物中に組成物を含み得る坐剤の形で調製し得るか、または、植物油またはパラフィン油と共に混合物中に活性物質を含むゼラチン−直腸カプセルの形で調製し得る。
【0037】
別の側面において、本発明は、処置の必要な哺乳動物(例えばヒト)の処置法に関する。該方法は、有効量の本明細書に定義したような組成物を、処置に必要な哺乳動物に投与することを含む。該方法は、血管運動症状:萎縮性膣炎;骨粗鬆症;性腺機能低下症、性腺摘除、または原発性卵巣不全による低エストロゲン血症;転移性疾患をもつ選択した人における乳癌;進行したアンドロゲン依存的な前立腺癌;異常な子宮出血;および外陰萎縮症を含むがこれに限定されない、多くの処置に使用し得る。投与は、1回以上の短い期間または処置クール(すなわち短期間の使用)で行なう、循環式であり得る。別法として、投与は、より長い期間(すなわち長期での使用)行なう、連続的であり得る。長期使用の一例は、閉経開始から死亡までである。循環的および連続的投与は、断続的でも非断続的でもよい。非断続的投与は、1日に1回以上行なうので、処置に切れ目はない。断続的投与は、毎日以外の様式で行い、例えば、3週間毎日処置し、その後の1週間は処置しないことを含む、反復処置クールで行なう。
【0038】
別の側面において、本発明は、エストロゲン化合物を含む混合物を分析する方法に関する。該方法は、エストロゲン化合物を含む溶液を調製し、HPLCシステムを使用してエストロゲン含有溶液を分析する段階を含む。分析するエストロゲン化合物は、好ましくは、抱合エストロゲン化合物の混合物を含む。より好ましくは、混合物は、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)または本発明の組成物中に存在する。
【0039】
エストロゲン含有溶液は移動相を含む。移動相は、有機部分、水性部分、および1つ以上の希釈剤を含み得る。好ましくは、有機部分および水性部分は希釈剤として作用する。エストロゲン含有溶液は、種々の方法で調製し得る。エストロゲン化合物の混合物を最初に、有機部分、水性部分、または両方と混合し、その後、得られた有機部分を得られた水性部分と混合し得る。別法として、有機部分および水性部分を最初に一緒に混合し、移動相を形成し、その後、エストロゲン化合物の混合物を移動相と混合する。エストロゲン化合物の混合物は、好ましくは、最初に、有機部分と混合し、その後、得られた有機部分を、水性部分と混合する。移動相は、好ましくは、約55ないし約90%、より好ましくは約65ないし80%、最も好ましくは約70ないし約75%の水性部分を含む。移動相はまた、好ましくは、約10ないし約45%、より好ましくは約20ないし約35%、最も好ましくは約25ないし約30%の有機部分を含み、ここでの有機または水性部分の%は、移動相の容量%として測定する。移動相のpHは、好ましくは、約2.5ないし約7、より好ましくは約2.5ないし3.5、最も好ましくは約2.8ないし約3.2である。
【0040】
有機部分は、約0ないし約30%のプロトン性溶媒および約70ないし約100%の極性非プロトン性溶媒を含み得、ここでの%は、有機希釈剤の容量%である。有機部分は好ましくは、約5ないし約25%のプロトン性溶媒および約75ないし約95%の極性非プロトン性溶媒を含み、より好ましくは、約10ないし約20%のプロトン性溶媒および約80ないし約90%の極性非プロトン性溶媒を含み、最も好ましくは、約10ないし約15%のプロトン性溶媒および約85ないし約90%の極性非プロトン性溶媒を含む。プロトン性溶媒は好ましくは低級アルキルアルコールを含み、より好ましくはメタノールである。極性非プロトン性溶媒は好ましくは、低級アルキルニトリルを含み、より好ましくはアセトニトリルである。
【0041】
有機部分はまた、イオン対形成物質を含み得る。イオン対形成物質は、好ましくは、約0.5ないし約2ミリモル/リットルの有機部分(mM)、より好ましくは約0.5ないし約1.5mM、最も好ましくは約0.5ないし約1.0mMの濃度を有する。イオン対形成物質は、好ましくは、水酸化tert−ブチルアンモニウムであるが、他の物質も使用し得、これは当業者により理解される。有機部分はまた、緩衝塩、酸および塩基を含むがこれに限定されない、当業者に公知の種々の成分も含み得る。
【0042】
水性部分は、イオン対形成物質を含み得る。水性部分は好ましくは、約0.5ないし約2ミリモル/リットルの水性部分(mM)のイオン対形成物質濃度を有する。より好ましくは、水性部分は、約0.5ないし約1.5mM、最も好ましくは約0.5ないし約1.0mMのイオン対形成物質濃度を有する。イオン対形成物質は、好ましくは、水酸化tert−ブチルアンモニウムであるが、他の物質も使用し得、これは当業者により理解される。水性部分は、好ましくは約2.5ないし約7、より好ましくは約2.5ないし3.5、最も好ましくは約2.8ないし約3.2のpHを有する。水性部分はまた、緩衝塩、酸および塩基を含むがこれに限定されない、当業者に公知の種々の成分を含み得る。好ましくは緩衝塩はリン酸塩である。
【0043】
分析段階は、当業者に公知のHPLCシステムを使用して実施し得る。HPLCシステムは、好ましくは、逆相カラムを含み得る。カラムは、長さおよび内径を有する。カラムの長さは、約5ないし約100cmであり得る。カラムの長さは、好ましくは約5ないし約30cm、より好ましくは約10ないし約20cm、最も好ましくは15cmである。カラムの内径は、約2ないし約100mmであり得、好ましくは約3ないし約50mm、より好ましくは約3ないし約20mm、最も好ましくは約3ないし約10mmである。カラムは好ましくは、アルキルをベースとした固定相で充填する。アルキルをベースとした固定相は、好ましくはC18固定相である。固定相の粒子サイズは好ましくは約2ないし約20μmであり、より好ましくは約2ないし約10μmである。
【0044】
HPLCシステムは、1つ以上の適切な検出器を含み得る。検出器は、好ましくは、蛍光および紫外線(UV)検出器を含む。UV検出器は、好ましくはダイオードアレイを含む。UV検出器は、好ましくは約190ないし約400ナノメーター(nm)、より好ましくは200ないし300nmの波長で検出する。蛍光検出器は好ましくは、約250ないし約310nm、より好ましくは約260ないし約300nm、最も好ましくは約270ないし約290nmの励起を有する。蛍光検出器は好ましくは、約300ないし約320nmおよび約395ないし415nm、より好ましくは約305ないし約315nmおよび約400ないし約410nmの発光を示す。
【0045】
HPLCシステムは、カラム流速およびカラム温度を含む、特定の操作パラメータを有し得る。カラム流速は、好ましくは、約0.1ないし約10ミリリットル/分(mL/分)、より好ましくは約2ないし約5mL/分、最も好ましくは約3mL/分である。カラム温度は、好ましくは、約10ないし約35℃、より好ましくは約15ないし約30℃、最も好ましくは約25℃であり得る。前記のパラメータが好ましくあり得るが、他のパラメータも使用し得、これは当業者により理解される。
【0046】
分析段階は、さらに、目的のピークを収集する段階を含み得、好ましくは、目的のピークの分取段階を含む。分取段階は、好ましくは、マルチチャンネルフラクションコレクターを使用して実施する。
【0047】
本発明の方法は、天然から得られたウマ抱合エストロゲン(すなわちプレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP))を特徴づける方法の一部として実施し得、その必須エストロゲン化合物を決定し得る。プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)を特徴づける方法は、ここで、以下の実施例に記載する。実施例では、「mL」は、ミリリットルを意味し、「℃」は摂氏温度を意味し、「mM」はミリモル/リットルを意味し、「M」はモル/リットルを意味し、「Å」はオングストロームを意味し、「μm」は、マイクロメーターを意味し、「nm」はナノメーターを意味し、「mm」はミリメーターを意味し、「mg」はミリグラムを意味し、「m/z」は質量と荷電の比を意味し、「(M+H)」は、プロトン化親イオン(質量分析)を意味し、「(M−H)」は、親イオン(質量分析)を意味する。これらの実施例は、本発明を説明するために提供し、特許請求の範囲により示したような本発明を限定するものではない。
【0048】
[実施例1−−プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)の特徴づけ]
I.必須エストロゲン化合物として化合物を特徴づけるための基準
2つの基本的な基準を、この分析において、必須エストロゲン化合物を決定するための基礎として使用した。第一に、任意の特定の成分のロット間の一貫性は、製造プロセスにおけるその成分の制御および/またはその安定性を反映する。エストロゲン化合物を、そのそれぞれのロット間の変動により必須エストロゲン化合物としての考慮することから排除するための保守的なアプローチを行なった。±50%のばらつきを有する成分のみを排除した。
【0049】
第二の基準は、最も重要であり得る:活性成分の可能性があると割当てるのは、エストロゲン性の定義を必要とする。エストロゲン性を定義する構造−機能アプローチを行なった。Goodman&Gilmanの治療薬の薬理学的基礎(第9版、1996、1412項)によると、エストロゲン活性は、フェノール性A環(炭素3位)およびD環の17位におけるβ−ヒドロキシルまたはケトン基の存在により制御される。参考文献は、「フェノール性A環は、エストロゲン受容体への選択的で高親和的な結合に関与する、基本的な構造的特徴である。フェノール性A環の大半のアルキル置換基は、該結合を損なうが、CおよびD環上の置換基は耐容性であり得る」と記述する。全ての既知のエストロゲンは、このフェノール性A環の存在により識別され、これは、可能性あるエストロゲン化合物に対して独特な分光的特徴を付与する。この化学的および/または分光的アプローチの使用は、エストロゲン性の可能性を割り当てる上で、前記した他の方法よりも、保存的な方法を提供する。例えば、生物学的アッセイは、組織特異的応答と、特異的エストロゲンの代謝活性化または分解の差異を反映するアッセイ系の差異により、矛盾した結果をもたらした。エストロゲン受容体結合アッセイは、相対的エストロゲン性の妥当な指標として提案されている。しかし、少なくとも2つの受容体サブタイプの存在により、これらのアッセイの解釈は複雑化している。最後に、動物試験(例えばげっ歯類)も、ヒトのエストロゲン性をあまり良好に予測しなかった。それ故、化学的/分光学的戦略をこの分析に採用した。
【0050】
II.実験的試験の要約
A.装置および設備
1.HPLCクロマトグラフィー手順
a.HP1100HPLCクロマトグラフィーシステム
b.HP1100ダイオードアレイ検出器
c.HP1100 4級HPLCポンプ
d.島津、モデルRF−551、蛍光検出器
e.5’’グラインダーおよび3’’パックを有するAAI可変スピード摩砕器(Whittleらの米国特許第5,733,173号)
【0051】
2.分取、精製、および結晶化
a.ISCO Foxy Jr.、10チャンネルフラクションコレクター
b.Buchi、モデルR−124回転エバポレーター
c.SPEカートリッジ、C18、バリアン
d.SPEカートリッジ、SCXイオン交換、バリアン
【0052】
3.分極光学顕微鏡
a.明治、モデルEMZ−TR、交差分極レンズを有する立体顕微鏡
b.オリンパス、モデルBH−2、交差分極レンズを有する複合顕微鏡
【0053】
4.質量分析
a.電子衝撃/質量分析法(EI−MS)
(1) 装置:VG分析ZAB2−SE
(2) 源温度:200℃
(3) 電子電圧:70eV
(4) 試料プローブ:固体プローブ
(5) プローブ温度:280℃
【0054】
b.液体クロマトグラフィー/質量分析(LC−MS)
(1) 真空脱ガス器を有するHP1100バイナリーポンプ
(2) 溶媒A:0.1%の水性TFA
(3) 溶媒B:0.1%TFAを含む、ACN:水(9:1)v/v
(4) 勾配:15%Bを、35分間で、40%Bに上昇する。
(5) 流速:0.25mL/分
(6) 固定相:C18カラム
(7) カラム温度:35℃
(8) 検出器:可変波長UV、220nm
(9) MS装置:VGBioQ三連四重極質量分析計
(10) 操作モード:陽性エレクトロスプレーイオン化(+ESI)モード
(11) 源温度:80℃
【0055】
c.高速原子衝撃(FAB−MS)
(1) 装置:VG分析ZAB2−SE
(2) 試料投入:セシウムイオン銃
(3) データシステム:PDP11/73を有するVG分析11−250J
【0056】
d.エレクトロスプレー質料分析計(ESI−MS)
(1) 装置:四重極分析器を有するVGバイオテックバイオ−Q
(2) 操作モード:陰イオン直接注入
(3) 注射容量:30μL/分
【0057】
e.エレクトロスプレーMS/MS(ESI−MS/MS)
(1) 装置:VGクアットロIIバイオ−Q三連四重極分析器
(2) 衝突ガス:アルゴン
(3) 試料アリコート:50μL
(4) 溶出溶媒:50%水性ACN
(5) 流速:10μL/分
【0058】
f.高分解能質量分析計(HR−MS)
(1) 装置:VG分析ZAB2−SE
(2) 試料投入:セシウムイオン銃
(3) データシステム:PDP11/73を有するVG分析11−250J
(4) X線回折単結晶解析
【0059】
5. X線回折単結晶解析
a.ノニウスCAD4、モデル586、自動単結晶回折計
b.CuX線管、微細焦点、(λ=1.5418Å)
c.無作為配向写真付着、ポラロイド、モデル57−3
d.EXPRESSデータ収集ソフトウェア
e.MOLENデータ解釈ソフトウェア
【0060】
6.走査型電子顕微鏡/エネルギー分散型X線分析(SEM/EDX)
a.日立SEM、モデルS−3200N
b.Kevex EDX
【0061】
B.化学物質、試薬および分析材料
1.化学物質および試薬
a.アセトニトリル(ACN)、HPLC等級
b.メタノール(MeOH)、HPLC等級
c.エタノール、無水
d.逆浸透水
e.トリエチルアミン(TEA)、HPLC等級
f.水酸化tert−ブチルアンモニウム(TBAH)、0.4M、試薬等級
g.テトラメチルホスホニウムクロリド、試薬等級
h.リン酸一カリウム、AR等級
i.窒素ガス、ゼロ等級
j.リン酸
k.塩酸
【0062】
2.分析試料
a.種々のプレマリン(登録商標)ロットを、以下の表1に詳述する。
【表1】
Figure 2004500396
【0063】
3.分析標準物質
a.抱合エストロゲン基準標準物質(9成分)、Organics/LaGrange社(OLG)
b.抱合エストロゲン基準標準物質(10成分)、OLG
c.エストロン、ESP
d.エクイリン、USP
e.17α−ジヒドロエクイリン、USP
f.エストロンスルフェート、ナトリウム塩、OLG
h.17α−エストラジオールスルフェート、ナトリウム塩、OLG
i.17α−ジヒドロエクイリンスルフェート、ナトリウム塩、OLG
j.Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェート、TRISとのナトリウム塩、OLG
【0064】
4.関連標準物質/試料
a.1,3,5(10),6−エストラテトラエン−3,17β−ジオール、リサーチ・プラス
b.3−インドキシルスルフェート、カリウム塩(インジカン)、シグマ
c.馬尿酸、ACROS
d.o−メチル馬尿酸、ACROS
e.m−メチル馬尿酸、ACROS
f.p−メチル馬尿酸、ACROS
g.d,l−マンデル酸、ACROS
h.クレアチニン、ACROS
i.安息香酸、ナトリウム塩、ケム・サービス
j.4−ピコリン、アルドリッチ
k.尿酸、ACROS
l.D−グルクロン酸、アルドリッチ
m.バイオプテリン、アルドリッチ
n.4−ピリドキシン酸、アルドリッチ
o.インドール、シグマ
p.エクオール、フルカ
q.1,3,5(10)−エストラトリエン−3,17β−ジオール−3,17−ジスルフェート二ナトリウム、リサーチ・プラス
r.1,3,5(10)−エストラトリエン−3,17β−ジオール−17−スルフェートナトリウム、リサーチ・プラス
s.1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3,17β−トリオール、リサーチ・プラス
t.1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3−ジオール−17−オン−2−メチルエーテル、リサーチ・プラス
u.1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3,17β−トリオール−2−メチルエーテル、リサーチ・プラス
v.1,3,5(10)−エストラトリエン−3−オール−17−オン−3−メチルエーテル、リサーチ・プラス
w.1,3,5(10)−エストラトリエン−3,17β−ジオール−3−メチルエーテル、リサーチ・プラス
x.1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3,17β−トリオール−2,3−ジメチルエーテル、リサーチ・プラス
y.1,3,5(10)−エストラトリエン−3,16α,17α−トリオール、リサーチ・プラス
z.1,3,5(10)−エストラトリエン−3,16α,17β−トリオール、リサーチ・プラス
aa.1,3,5(10)−エストラトリエン−3,16α,17β−トリオール−3−スルフェートナトリウム、リサーチ・プラス
bb.1,3,5(10)−エストラトリエン−3,16α,17β−トリオール−16,17−ジスルフェート二ナトリウム、リサーチ・プラス
cc.1,3,5(10),6−エストラテトラエン−3−オール−17−オン、リサーチ・プラス
dd.5α−アンドロスタン−3β,16α−ジオール、リサーチ・プラス
ee.5α−アンドロスタン−3β,16β−ジオール、リサーチ・プラス
ff.5α−アンドロスタン−3β,17α−ジオール、リサーチ・プラス
gg.5α−アンドロスタン−3β−オール−16−オン、リサーチ・プラス
hh.5α−アンドロスタン−3α−オール−17−オン−3−スルフェートナトリウム、リサーチ・プラス
ii.5α−プレグナン−3β,20α−ジオール、リサーチ・プラス
jj.5α−プレグナン−3β,20β−ジオール、リサーチ・プラス
kk.5α−プレグナン−3β−オール−20−オン、リサーチ・プラス
ll.4−プレグナン−20β−オール−3−オン、リサーチ・プラス
mm.16,5α−プレグナン−3β−オール−20−オン、リサーチ・プラス
【0065】
C.方法
1.HPLCクロマトグラフィーアッセイ法
約0.03mg/mLの抱合エストロゲン薬物物質を含む標準溶液を、以下のように調製し得る。適切な量を秤量して、200mLの溶液となる。この量を、61mLの有機希釈剤に溶かし、10分間機械的に振盪する。約100mLの水性希釈剤を加え、10分間機械的に振盪する。水性希釈剤を用いて希釈して増量し、よく混合する。0.45μmのPTFEフィルターを通して溶液の一部をろ過する。
【0066】
メタノール中0.2mg/mLのエストロン、エクイリンおよび17α−ジヒドロエクイリンの遊離ストックステロイド溶液を、各遊離エストロゲンについて調製し得る。
【0067】
約0.03mg/mLの10成分の抱合エストロゲン基準標準物質および約0.006mg/mLの各17α−ジヒドロエクイリン、エクイリンおよびエストロンを、標準溶液として含む分解溶液を、調製し得る。好ましくは、100mLの容量の分解溶液を、標準溶液として、調製し、混合し、ろ過する。
【0068】
リン酸緩衝溶液を調製し得る。リン酸緩衝溶液は、好ましくは、50mMのリン酸カリウム緩衝溶液である。
【0069】
277:0.9の容量比でリン酸緩衝液および0.4MのTBAHの溶液を含む水性希釈剤を調製し得る。溶液のpHは、リン酸を用いて3.0±0.1に調整し得る。
【0070】
26.5:4の容量比を有するアセトニトリルおよびメタノールの溶液を含む有機希釈剤を調製し得る。
【0071】
移動相は、30.5:69.5の容量比を有する有機希釈剤および水性希釈剤の溶液を混合することにより調製し得る。
【0072】
分析する試料を調製し得る。第一に、錠剤を、水中で10〜20個の錠剤を洗浄し、外コーティングを除去し、その後、それらを窒素パージ下で風で乾燥することにより調製する。その後、錠剤を、乳鉢および乳棒または450RPMで1分間AAI摩砕器を使用して粉砕して微細粉末とする。その後、粉砕した錠剤を、移動相と混合し、抱合エストロゲンを含む移動相を形成する。
【0073】
例えば、0.625mgの錠剤を分析する場合、重量の等しい10個の錠剤を、200mLの容量測定フラスコに入れる。次に、61mLの有機希釈剤をフラスコに加え、フラスコを10分間機械的に振盪する。その後、約100mLの水性希釈剤をフラスコに加え、フラスコを10分間機械的に振盪する。その後、得られた溶液を、水性希釈剤で希釈して増量し、混合する。溶液の一部を、0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過する。
【0074】
別の例として、1.25mgの錠剤を分析する場合、重量の等しい10個の錠剤を、400mLの容量測定フラスコに入れる。次に、122mLの有機希釈剤をフラスコに加え、フラスコを10分間機械的に振盪する。その後、約200mLの水性希釈剤をフラスコに加え、フラスコを再び一度10分間機械的に振盪する。その後、得られた溶液を、水性希釈剤を用いて希釈して増量し、混合する。溶液の一部を0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過する。
【0075】
25mgの静注用凍結乾燥ケークを分析したい場合、バイアルを開封し、約5mLの移動相をバイアルに加える。その後、バイアルを簡潔に、ケークが眼でみて溶解するまで振盪する。溶液を、200mLの容量測定フラスコに定量的に移し、移動相を用いて希釈して増量し、混合する。5.0mLのこの溶液を、10mLの容量測定フラスコにピペッティングし、移動相を用いて希釈して増量し、よく混合する。
【0076】
このクロマトグラフィー解析では、3μmで、15.0cm×4.6mmのC18カラムを具備したカラムヒーターおよび220nmにおける検出用の適切なUV検出器およびダイオードアレイを有するHPLCシステムを使用した。流速は1.5mL/分に設定し、カラム温度は25℃に設定した。
【0077】
クロマトグラフィー手順の例は、以下の通りである:100μLの分解溶液および希釈剤ブランクを、別々に、クロマトグラフに注入した。ブランク注射液中のどの既知のエストロゲンピークについても、相対的保持時間(RRT)での干渉は全く観察されなかった。等量の標準溶液および試料調製物を、別々に、クロマトグラフィーシステムに注入した。各ピークを、10個の既知のエストロゲンピークに対するピーク面積応答に基づいて統合および評価した。
【0078】
上記の手順を使用して、従来技術の図1に示した、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)のクロマトグラムを得た。類似手順を使用して、図2で示した本発明のクロマトグラムを得た。図1および2では、標識ピークは以下の通りである:17β−ジヒドロエクイレニン(10,20);17β−ジヒドロエクイリンスルフェート(11,21);17α−ジヒドロエクイレニン(12,22);17β−エストラジオールスルフェート(13,23);17α−ジヒドロエクイリン(14,24);17α−エストラジオールスルフェート(15,25);エクイレニンスルフェート(16,26);Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェートおよびエクイリンスルフェート(17,27);およびエストロンスルフェート(18,28)。
【0079】
2.抱合エストロゲン構成成分の分取のための半調製用HPLCシステム
勾配分離の増強により、フラクションコレクターをHPLCシステムに加えて、上記のクロマトグラフィー走行の個々のピークまたは区分を分離および保持できる。半調製用HPLC法は、移動相Aおよび移動相Bを使用した。移動相Aは、0.9mMのTBAHおよび0.075%の12.1N HClを含む水相であり、全ての%は、移動相Aの容量による。移動相Bは、0.9mMのTBAH、13.1%のMeOH、86.9%のACNおよび0.075%の12.1N HClを含む有機相であり、全ての%は、移動相Bの容量による。
【0080】
解析する試料を調製し得る。最初に、約100〜200錠剤を、水中で洗浄し、外コーティングを除去し、その後、窒素パージ下で風で乾燥する。その後、錠剤をAAI摩砕器で1分間450RPMで粉砕する。0.31mg/mLの濃度の抱合エストロゲンを有する溶液を、上記の分析標準溶液と同様に調製し得る。例えば、重量の等しい100個の1.25mgの錠剤を、400mLの容量測定フラスコに入れる。122mLの有機希釈剤をフラスコに加え、フラスコを10分間機械的に振盪する。その後、約200mLの水性希釈剤をフラスコに加え、フラスコを再度、10分間機械的に振盪する。その後、得られた溶液を、水性希釈剤を用いて希釈して増量し、混合する。溶液の一部を0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過する。
【0081】
この半調製用クロマトグラフィー分析では、7μmで15.0cm×7.8mmのC18カラムを具備したカラムヒーターおよび220nmにおける検出用の適切なUV検出器およびダイオードアレイを有するHP1100HPLCシステムを使用した。流速は3.0mL/分に設定し、カラム温度は25℃に設定した。勾配プロファイルを以下に列挙する。
【表2】
Figure 2004500396
【0082】
クロマトグラフィー手順の例は、以下の通りである。1.0〜1.5mLの試料を、複数回、クロマトグラフィーシステムに注入し、目的のピークを、マルチチャンネルフラクションコレクターを使用して分取した。分析手順に対するピーク実体の交差(cross over of the peak identity)は、ピークの動きを追跡するために、ダイオードアレイ比較を使用して実施した。一旦、全画分を収集すると、各画分を、適切なイオン交換カラムに通し、イオン対形成物質を除去した。画分を、回転エバポレーターを使用して真空下で適切な容量まで濃縮し、結晶の成長のために側らに配置するか、または同定用の他の手段により分析を実施する。
【0083】
III.プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)中の必須エストロゲン化合物の特徴づけ
<プレマリン(登録商標)ロット選択>
プレマリンを適切に特徴づけるために、種々のロットを検査し、製品のばらつきを調べた。ロット間および国間の一貫性並びに時間の経過した試料に基づいた安定性の評価の可能な、プレマリン(登録商標)錠剤の個々のロットを無作為に選択した。上記の表1は、これらのパラメータを調べるためのロットの選択を詳述する。プレマリン(登録商標)系列に関する製品モノグラフに基づいて、2つの他の製品を、プレマリン(登録商標)錠剤に加えて、抱合エストロゲンUSPを使用して製造する。これらは、プレマリン(登録商標)膣クリームおよびプレマリン(登録商標)静注(IV)である。プレマリン(登録商標)静注ロットも検査して、プレマリン(登録商標)錠剤から観察されたピークが、抱合エストロゲンUSPに由来することを確実にした。検査したプレマリン(登録商標)静注ロットは、上記の表1に含める。
【0084】
選択した錠剤ロットにより、プレマリン(登録商標)ロットを、種々の国起源で、最も一般的な錠剤強度の、3年間の有効期限をもつロットを保証した1.25mgの錠剤の古い試料と、直接比較できる。これらの試料から、プレマリン(登録商標)の成分の特徴づけを、上記のHPLCクロマトグラフィーアッセイにより各個々のピークを詳しく調べることにより実施した。検査したロットにおいて0.1%より高い一定したレベルで存在する成分は、必須エストロゲン化合物の可能性があるとして調査することを考えた。一貫性は、化合物が可能性ある必須エストロゲン化合物であるかどうかを決定する場合の要素の1つであり、現在のプレマリン(登録商標)ロットに見られる量の±50%未満の変動として定義した。
【0085】
<特徴づけ−HPLC戦略およびスキーム>
この特徴づけは、9成分エンデバー合成抱合エストロゲン薬物製品(ノースカロライナ州ウィルミントンのエンデバー・ファーマシューティカルズから入手可能)の定量に有効なHPLCクロマトグラフィー法を使用することにより始めた。該方法を僅かに修飾して、プレマリン(登録商標)成分の分離を最適化した。この方法は、上記のHPLCクロマトグラフィーアッセイ法である。この報告で考察した全ての個々のピークは、基準ピークであるエストロンスルフェートに基づいて、相対保持時間(RRT)により同定する。
【0086】
種々の錠剤ロットからの試料をHPLCにより分析し、重層して差異を比較した。最初に重層検査した時に、全てのクロマトグラムは眼で見ると類似していた。種々のロット間の類似性により、単一のロット(Lot7PFC2)を選択でき、特徴づけを可視化できた。
【0087】
プレマリン(登録商標)錠剤の製剤に関する発表された情報に基づいて、15個の異なる賦形剤、6個の異なるダイ成分、および移動相ブランクを注入し、無傷錠剤から得られたクロマトグラムに対する、保持時間およびダイオードアレイ分析により比較した。これらのクロマトグラムから、プレマリン(登録商標)に見られるピークに対応する1つのピークが判明した。移動相ブランクは、プレマリン(登録商標)の形状およびサイズにおいて同じピークと一致する、RRT0.069でピークを示した。移動相ピークおよびプレマリン(登録商標)に見られるピークのダイオードアレイスペクトルの重層により、ピークは同じであることが確認された。
【0088】
10個のUSP列挙エストロゲン硫酸ナトリウム成分(以下の表2に列挙)の同定は、クロマトグラムシステムへの適切な分析標準物質の注入により実施した。得られたピークは、相対保持時間およびダイオードアレイスペクトルの比較により、プレマリン(登録商標)クロマトグラムに一致していた。
【表3】
Figure 2004500396
試験した錠剤ロットのクロマトグラムから、約76個のピークが、220nmにおけるUV検出により見られる。これらのピークの中で、1つは、移動相ブランクに由来することが示され、9個のピークは10個の既知成分に由来する。完全な基線分離は、エクイリン硫酸ナトリウムおよびΔ8,9−デヒドロエストロン硫酸ナトリウムでは、この方法を用いて達成されなかった。これらの化合物は、B環中の二重結合の位置のみが異なる構造的異性体である。この分析のためにカラムに注入した濃度では、これらのピークは合体する。これらのピークは、実施例2に下記したHPLCアッセイ法を使用して分離した。10個の既知のエストロゲン硫酸ナトリウム成分の全ピーク面積に対して、≦0.1%ピーク面積の32個の他のピークが存在する。
【0089】
<関連化合物の考察>
各硫酸化ケトンは、対応する硫酸化17α−および17β−ヒドロキシ誘導体を有し得;その後、これらの各々を加水分解して、非硫酸化種を形成できる。これにより、各々の基本的ケトン環構造には計6個の可能な類似体が得られる。硫酸化ケトンにより示される4個の既知の基本的環構造が存在する:エストロン、エクイリン、エクイレニン、およびΔ8,9−デヒドロエストロン。それ故、これにより、24個までの関連化合物が生じる可能性がある。
【0090】
以前の定性HPLC法の確証研究では、3つの非硫酸化関連物質(17α−ジヒドロエクイリン、エクイリンおよびエストロン)の真のUSP標準物質を注入して、その保持特徴を証明した。さらに3つの非硫酸化種(β−エストラジオール、エクイレニンおよび17β−ジヒドロエクイレニン)は、1,3,5(10),6−エストラテトラエン−3,17β−ジオール標準物質であることが判明し、その溶出順およびスペクトル特性により同定した。ケトンおよびジオール形の10個の既知の硫酸化および6個の非硫酸化種のRRT値の比を調べて、パターンを評価した。表3は、種々の硫酸化および非硫酸化種のRRT値の関係の既知の比を示す。
【表4】
Figure 2004500396
【0091】
RRT値の比に基づいて、論理的な相関を展開し、これを使用して、RRTに基づきピークの位置を予測した。未知のピークに関するこの予測RRTから、ダイオードアレイおよび蛍光スペクトルを使用して、既知の関連化合物のスペクトル特徴と比較するため、予測RRTの近くのピークを調べた。
【0092】
<蛍光およびUV吸収スペクトルの考察>
薬物物質の分析プロファイル(K.Florey編、アカデミックプレス、NY、1983、231〜257頁)の第12号は、エストロンの蛍光挙動を詳述する。エストロンは、280nmで励起した場合、フェノール性発色団発光により307nmでの鋭い蛍光ピーク、および、約410nmで第二の幅広いピークを示す。エストロゲン活性およびエストロゲン受容体への結合は、フェノール性A環の存在を必要とするので(GoodmanおよびGilman、1996、1412頁)、種々のピークの分光学的検査により、エストロゲン性の効力に関連した構造特徴を有する成分を同定できる。蛍光検出器を、直列でクロマトグラフィーシステムに導入し、励起および発光波長を最適化して、プレマリン(登録商標)での312nmおよび405nmでのクロマトグラフィーピークのシグナルを増強した。2つの蛍光クロマトグラムを、UVクロマトグラムに重層することを使用して、可能性あるエストロゲン成分のスペクトル特徴のピークを調べた。10個のUSPにより規定されたエストロゲン硫酸ナトリウムは全部、312nmで蛍光発光を示し、大半は405nmでも発光を示す。これらのスペクトル重層から、UV吸収は検出できなかった、特定の保持時間における発光波長の一方または両方において、蛍光発光を示す、11個の追加のピークが観察された。この検出可能なUV吸収の欠如は、より大きなピークとの重複、または、約0.01%以上のUV吸収の欠如によるものであった。定量可能なUVピークは存在しなかったので、これらの11個のピークは、≦0.1%ピーク面積と考え、RRT値は、周囲のピークのRRT値に基づいて推定した。これによりピークの総数は87となり、重要でないピークの数は、43まで、≦0.1%だけ排除された。
【0093】
蛍光スペクトル情報はまた、クロマトグラフィーピークのスクリーニングおよびそれらを非エストロゲン性として排除する、プレマリン(登録商標)の特徴づけに使用できる。ピークが、2つの波長の1つにおいて蛍光を示さない場合、それらは、特異的エストロゲン受容体結合に関与する必要なフェノール性A環の欠如により、非エストロゲン性と考えた。蛍光を発しない計22個のピークが存在した。これらのピークの8個は>0.1%であり、これらの1つは、移動相ピークと同定した。それ故、プレマリン(登録商標)に存在する7個の非エストロゲン性ピーク>0.1%(0.102、0.121、0.198、0.441、0.647、0.705、および1.045のRRT値)は、この基準により、非エストロゲン性と同定した。
【0094】
全ての既知の天然エストロゲンが、共通して、隣接している縮合B環系の飽和度は可変である、A環の3位に、フェノール性官能基を有する。UVスペクトル特徴は、このフェノール性発色団により制御され、シフトは、共役度に応じて起こり得る。基本的なフェノール性発色団は、約210nmにおいて芳香族π→πバンドの助色団UV極大値、および、約270nmにおいてπ→πBバンドの極大値を示す。これらの極大値は、付着基の飽和度に応じて、波長および強度の両方においてシフトできる。あるピークに関するこれらのUVバンドの非存在は、フェノール性化学部分の非存在を示し、従って、成分のエストロゲン効力の非存在を示す。
【0095】
0.1%以上のピークのダイオードアレイスペクトルを調べる場合、エストロゲンに特徴的なダイオードアレイスペクトルを示さない、計8個のピークが判明した(0.074、0.102、0.170、0.321、0.376、0.441、0.450、および0.705のRRT値)。これらの8個の中で、また、蛍光スペクトルに基づいて3つが非エストロゲン性であると判明した(0.102、0.441および0.705のRRT値)。
【0096】
10個のUSPにより規定される抱合エストロゲンは、両方のケトンに存在するエストロン、エクイリン、およびエクイレニンの硫酸化形、および、17αおよび17β−ヒドロキシ形からなり、最初の9つの成分および第10としてΔ8,9−デヒドロエストロンスルフェートが得られる。エストロン、エクイリン、およびエクイレニンの3つの硫酸化形のダイオードアレイスペクトルの重層を調製した。各セットのダイオードアレイスペクトルは全部、類似のスペクトル特徴を示した。これ、および、Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェートの2つの硫酸化ジオールの予測したRRT値に基づいて、予測ピーク(0.466および0.625のRRT値)を、ダイオードアレイおよび蛍光スペクトルの両方により調べ、期待したように硫酸化ジオールに対応することが判明した。これにより、プレマリン(登録商標)に存在する硫酸化エストロゲンの数は12となる。
【0097】
これらの12個の硫酸化化合物の各々はまた、代謝または加水分解による分解を受けて、化合物を脱スルホン化できる。非硫酸化エストロン、エクイリン、17α−ジヒドロエクイリン、17β−エストラジオール、17β−ジヒドロエクイレニンおよびエクイレニンの試料は、非硫酸化形の存在についてプレマリン(登録商標)を調べるのに有効である。これらの6つの試料の各々のダイオードアレイスペクトルを、対応する硫酸化ケトンスペクトルと比較した。重層を調べることにより、唯1つの芳香族環が存在する(環A)、エストロンおよびエクイリンをベースとした系では、約5nm分、UVスペクトル極大値が、より長い波長へと、対応して深色(赤)シフトした。このシフトは、スルフェートの消失による、芳香族π→π遷移の電子密度のシフトにより得る。2つの縮合芳香族環が存在する(環AおよびB)、エクイレニンをベースとした系では、約2nm分、UVスペクトル極大値の、より短い波長への、浅色(青)シフトが観察された。このシフトは、存在するより延長した抱合芳香族系、並びに、スルフェート群の消失により得る。
【0098】
Δ8,9−デヒドロエストロンの化学構造およびRRT予測に基づいて、プレマリン(登録商標)を、非硫酸化Δ8,9−デヒドロエストロンピークについて調べた。8,9位での二重結合の位置により、エストロンおよびエクイリンに存在するよりも延長されているがエクイレニンよりは短い抱合が可能となり得、よってUVシフトは、その間のどこかであると予測され、シフトはほとんどまたは全く観察されなかった。予測領域を、非硫酸化Δ8,9−デヒドロエストロンについて調べ、ピークが1.589のRRT値で見られ、これは、実質的にUVシフトの全くない、期待されるダイオードアレイスペクトルと一致した。
【0099】
<プレマリン(登録商標)ピークの解明>
残りの5つの非硫酸化ピークは、UV吸収がほとんどまたは全くない領域、または、別の大きなピークが存在する領域に存在すると予測された。これにより、ダイオードアレイスペクトルの比較が妨害されたが、予測した各RRT値において、蛍光スペクトルは、割り当てに一致した発光を示し、非硫酸化成分の各レベルは、≦0.1%であった。これらの数学的パターン予測およびスペクトル分析は、4つの既知の硫酸化ケトンの全24個の誘導体と符合した。
【0100】
判明した24個の同定したピークの中の10個が≦0.1%であった。これは、33個の他の重要でないピークを残し、これは≦0.1%であるので排除できる。
【0101】
この時点で、このプロセスは、プレマリン(登録商標)に検出された87個のピークの56個を説明する。ピークの検査により、13個のピークが≦0.5%であり、7個が>0.5かつ≦1.0%であり、5個が>1.0かつ≦2.0%であり、僅か6個が>2.0%である。これらの31個のピークに蛍光およびダイオードアレイ分光学的データを使用して、エストロゲン性化合物に特徴的なスペクトルを示さなかった12個のピークが観察される。しかし、0.198のRRTでのピーク(これは10%以下で観察された)をさらに、比較的高いレベルで存在するので、エストロゲン性の証拠がないにも関わらず調べた。
【0102】
<調査用の残りのピーク>
20個の未知のピーク(0.198のRRTにおけるピークを含む)を、注意深い検査および特徴づけのために選択した。これらの中で、7個のピークが<0.5%であり、それらの4個が>0.5かつ≦1.0%であり、4個が>1.0かつ≦2.0%であり、僅か5個が>2.0%である。
【0103】
20個の残りのピークは、重要な未知のピークの大半が、クロマトグラムの最初の7から8分(約0.450までのRRT)に存在することを実証した。このRRTを超えて、僅か4つの未知のピークしか存在しない:1つはRRT0.515(1.3〜1.5%);第二はRRT0.601(約1.0%);第三はRRT0.738(0.2〜0.3%);そして第四はRRT0.971(1.4〜1.7%)。クロマトグラム中の目的のちょうど20個の未知のピークの強調により、5つの主なピークが、最初の4分間で見られることが示される。これらの5つのピークは、未知のピークの全ピーク面積%を占め、全ての未知のピーク面積の90%以上に相当し、抱合エストロゲンUSPに列挙した10個の活性なエストロゲン成分の全ピーク面積にほぼ等しい。
【0104】
焦点を、20個の未知のピークに、そして主に、未知のピーク面積の90%を含む5つの主なピークに向けて、これらの各ピークの分離、単離、および精製のための方法および技術を開発した。最初の4分間の走行におけるピークの重複のために、半調製用カラムを使用した新規な勾配HPLCを開発して、カラム添加量および主なピークの分離を増加した。上記の半調製用HPLC法では、カラムに添加する試料は、分析レベルの50〜75倍増加し、目的の個々のピークは全て、他の主なピークから完全に分離した。最初の4分間のクロマトグラムにおけるより大きなピーク実体を、勾配に対するゆっくりとした変化によりモニタリングし、ダイオードアレイ分析により確認した。目的の5つの主なピークは、ピーク1、4、6、7および8として同定し、それぞれ以前のRRT値0.056、0.092、0.142、0.185および0.198に対応した。新規な勾配法を使用して、ピークの溶出順およびRRT値は有意に変化し、よって、これらの5つのピークは、そのRRT値ではなく、むしろその割り当てられた識別番号を使用して言及する。
【0105】
最初のHPLC法を使用して、移動相のイオン対形成濃度を変化させて、保持時間のシフトおよびピークの溶出順の変化を調べた。可変の移動相条件下でのピークおよびその挙動に関するその研究により、ピークの実体に関するいくつかの暫定的な情報が得られた。ピーク6、7および9のような、イオン対形成濃度の増加につれて、有意により長い保持時間へとシフトしたピークは、硫酸化種であると考えられ得る。ピーク1、2、3、4、5および8のような、保持時間の変化をほとんどまたは全く示さないピークは、硫酸化されていないと考えられ得る。
【0106】
<主な未知のピークの分離および単離>
勾配分離の増強により、フラクションコレクターをシステムに加えて、クロマトグラフィー走行の個々のピークおよび区分を分離および保持できる。5つの主な未知の個々のピーク(ピーク1、4、6、7および8)、並びに、小さなピーク2、5および9を、上記の半調製用HPLC法を使用して、分取によりプレマリン(登録商標)から単離した。ピーク3は、ピーク4からあまり良好に分離されず、ピーク9は後の走行のみで分取された。画分を、SCXイオン交換Sep−Pakに通し、イオン対形成物質を除去し、さらに各ピーク画分を精製した。得られた溶液を、水酸化アンモニウムで中和し、その後、回転エバポレーターにより乾燥させた。回収フラスコ中に残った大量の物質は主に、移動相緩衝液および所望の化合物から構成された。この固体混合物から、化合物を抽出し、さらに精製して、単結晶X線解析、SEM/EDX、質料分析法、および他の手段により調査および可能な同定を行なった。これらの各抽出物質を再度回転エバポレーターにより乾燥すると、得られた物質は、乾燥した固体物質ではなく、むしろ黄色がかった粘性油状物となる傾向があった。LC−MSを使用した後の実験に基づき、黄色がかった粘性油状物は、クロマトグラムの基線を上げ、各画分に混入している、HPLC解析中に漏出したプレマリン(登録商標)製剤中のポリエチレングリコールおよび他の賦形剤の存在により引き起こされると決定された。この粘性物質により、結晶化および最終的な画分の精製は妨害された。
【0107】
<未知のピークの特徴づけ>
各画分の異なる化学的性質により、調査法は変化した。ピーク6および7は、硫酸化されていると考えられ、最初に考察する。ピーク4および8は、非硫酸化カルボン酸であるようであり、次に、これも硫酸化されていないようであるピーク1を調べた。調査の経過で、複数回の分取および精製を実施した。各ピークの以下の個々の概要は、複数の個々の走行および実験を示す。
【0108】
<ピーク6の調査>
フラクションコレクターからの最初のピーク6の画分は、無色から淡い黄色であった全ての他の画分と異なり、明るい青色であった。ピーク6は、エタノールを使用して、緩衝液と化合物の乾燥回転エバポレーターから抽出した。その後、この溶液を、回転エバポレーターで濃縮し、暗い黄色の粘性油状物を生成した。この黄色の油状物を、回転エバポレーター真空器から除去すると、急速に色が変化し始めた。黄色から、赤色へ、紫色へ、青へ、数分以内に変化し、数日間または数週間後に褐色に変化した。着色した画分のHPLCクロマトグラフィーにより、クロマトグラム中のピーク6は、依然として変化していないことが確認された。色の変化は、ピーク6に存在するいくらかの少数派の成分の空気酸化のようであった。黄色の油状物を単離し、乾燥窒素ガス下に保存すると、色の変化はほとんどまたは全く観察されなかった。この画分の一部を側に置き、結晶化を試み、一部をLC−MS解析用にした。
【0109】
多種多様の技術を使用した結晶化の試みは、単結晶解析のための、ピーク6の結晶を作成する上であまり成功しなかった。透明な結晶が、遅い蒸発を使用して青い溶液から成長したが、良好に形成されず、双晶で見出された。これらの結晶は、正方晶I格子および僅か390.4Åの容積を有するようであった。この容積サイズは、エストロゲン/ステロイドには小さすぎ、これらの単塩であることが示唆される。双晶のようではない、より良好な結晶を選択し、X線解析を再度開始した。再度見られた単位セルは、セル定数a=7.459(4)Å、c=7.013(4)Å、および容積390.2(3)Åを有する、正方晶I格子であった。これらのパラメータにより、単塩が示唆された。データセットを集め、空間群122番(14bar2d)を、系統的欠如に基づいて選択した。Z=4では、構造は、R因子8.9および12.4%に改良し、ここでの物質の実体は、鉱物構造(KHPO)であると決定された。ICDD(回折データ国際センター)データベースとの比較により、構築物(カード番号35−0807)は、我々の解析で見られた単位セルおよび空間群に一致することが示される。この化合物は、我々のHPLC移動相に使用した緩衝液であり、プレマリン(登録商標)錠剤の一部とは考えなかった。
【0110】
LC−MS解析中のクロマトグラフィーUV解析により、この画分において、1つの大きなピークおよび3つの小さなピークが示された。主なピークは、陰イオンFAB−MS下で走行し、m/z212において、単一で弱い試料に関連した分子イオン(M−H)が示された。陽イオンFABは、有意な試料に関連したピークを全く示さなかった。陰イオンESI−MSは、FAB−MSデータに一致したm/z212において、強力な分子イオン(M−H)を示した。陰イオンESI−MS/MSスペクトルはまた、212m/zにおいて親イオンを確認した。このスペクトルは、SO 断片に一致した80m/zにおけるイオンおよび非硫酸化分子イオンに一致する132m/zにおけるイオンを含む、多くの娘イオンを示した。これらの結果は全部、213Daの分子量およびスルフェート部分の存在に一致する。
【0111】
質量分析データにより、ピーク6の構造は、メルクインデックスによると哺乳動物の尿中に存在する、インジカン(代謝インジカン)の構造であることが示唆される。インジカンのカリウム塩の真正の標準物質はシグマから購入し、移動相に溶かし、勾配HPLCシステムに注入した。標準物質およびプレマリン(登録商標)注射液のクロマトグラムおよびダイオードアレイスペクトルの重層により、ピークに関する保持時間の一致および同一なダイオードアレイスペクトルが示され、ピーク6の実体をインジカンとして確認する。
【0112】
<ピーク7の調査>
ピーク7は、エタノールを使用した緩衝液および化合物の混合物の乾燥回転エバポレーターにより抽出した。その後、この溶液を回転エバポレーターで濃縮し、黄色の粘性油状物を生成した。この画分を一部を側に置き、結晶化を試み、LC−MS解析用とした。
【0113】
多種多様な技術を使用した結晶化の試みにより、単結晶解析により調べるための、ピーク7由来の数個の結晶が得られた。これらの最初のものは、遅い蒸発を使用して黄色の溶液から成長した大きな透明な結晶であった。大きな結晶の一片を切り出し、X線解析のために0.4mmのガラスキャピラリーにのせた。結晶は非常に強く回折し、セル定数a=10.063(2)Å、b=10.194(1)Å、c=12.080(2)Å、α=78.79(1)゜、β=88.57(1)゜、γ=77.21(1)゜、およびV=1185.1(4)Åをもつ正方晶格子を与えた。理論で固めるつもりはないが、Z=2に基づいて、かかる容積サイズにより、約32個の非水素原子が非対称単位で存在することが示唆される。データセットを集め、フィリップのゼロモーメントデータ試験に基づいて中心外のようであった。構造分解を、空間群1番(P1)を使用して試みた。構造を分解し、R因子5.9および7.2%に改良し、ここでの物質の実体は、tert−ブチルアミンの二リン酸塩であると決定された。この時点で、構造解析の完了は停止した。なぜならこの化合物は、移動相イオン対形成物質とリン酸緩衝液の相互作用から形成され、従って重要ではないと推定されたからである。データ分解の前に、SEM/EDX解析を、この結晶の一片を使用して実施し、結晶中に正常な有機成分(C、NおよびO)以外にはリン原子のみを示した。
【0114】
黄色の立方形の結晶も、ピーク7を含む黄色の溶液から成長した。約0.12×0.12×0.12mmのこれらの1つを選択し、ガラス繊維の末端にのせた。この場合、結晶はよく回折し、立方F格子a=12.853(3)Åおよび容積2123.3Åを生じた。F中心立方では、これは、単塩を超えるに十分に大きな容積ではないと考えられる。ICDDデータベースの探索により、この単位セルを用いて2つの同型構造が判明した。両方共、空間群225番(Fm3barm)であり、一般式[N(CHMClで示され、ここでのM=Sn(IV)、またはZr(IV)である。SEM/EDX解析は、期待したように塩素を示したが、金属イオンとして存在する銅または亜鉛が判明した。これは、有機金属塩であると決定され、プレマリン(登録商標)のエストロゲン成分であるとは考えられない。
【0115】
粘性の黄色の油状物を、メタ−ニトロベンジルアルコールマトリックスに溶かし、陽イオンFAB−MS下で走行し、これは、m/z242において主な分子イオン(M+H)を生じた。このピークの強度は、分子組成を作成するためのHR−MS解析、および、断片化パターンを研究するためのEI−MSを行なうに十分であった。HR−MSを使用し、正確な分子量242.2841を得た。その質量に基づいて、分子組成は、C1636Nであると決定された。強いEI−MSスペクトルが、280℃付近で比較的高いプローブ温度でのみ達成され、m/z100、142および185において強力なシグナルを示した。ライブラリーマッチを実施し、これはtert−ブチルアミンであることが示され、これはHR−MSの結果と一致する。これは、分取中に移動相中でイオン対形成物質として使用した。
【0116】
LC−MS解析中のクロマトグラフィーUV解析は、この画分において、1つの大きなピークおよび1つの小さなピークを示す。主なピークは、陰イオンFAB−MS下で走行し、m/z187において単一の試料に関連した(M−H)分子イオンを示した。陽イオンFABは、有意な試料に関連したピークは全く示さなかった。陰イオンESI−MSは、FAB−MSデータに一致した、m/z187において主な分子イオン(M−H)を示した。陰イオンESI−MS/MSスペクトルはまた187m/zにおいて親イオンを確認した。このスペクトルは、SO 断片に一致した80m/zにおけるイオン、および、非硫酸化分子イオンに一致した107m/zにおけるイオンを含む、多くの主な娘イオンを示した。m/z92におけるイオンは、トルエンの断片に一致する。これらの結果は全部、分子量188Daおよびスルフェート部分の存在に一致する。このピークの画分をLC−MSから集め、HPLCにより確認した。画分を、勾配HPLCシステムで走行し、プレマリン(登録商標)クロマトグラム中のピーク7の保持時間に一致して純粋であることが示された。2つのピークのダイオードアレイの重層は同一のようであり、ピーク7の実体を確認する。
【0117】
質量スペクトルデータは、ピーク7の分子式がCSOであることを示す。このピークは、スルフェートおよび芳香族環を含み、これは、硫酸化ベンジルアルコールまたはクレゾールの構造を生じる。これらの化合物の真正の標準物質は市販で入手できず、よって、確認としてのHPLCシステムにおける直接注入は、可能ではなかった。ピーク7の最も可能性の高い化学構造は、硫酸化ベンジルアルコールである。
【0118】
<ピーク4の調査>
ピーク4は、エタノールを使用した緩衝液と化合物の混合物の乾燥回転エバポレーターから抽出した。この溶液を、回転エバポレーターで濃縮し、黄色の粘性油状物を生成した。この画分の一部を側に置き、物質を特徴づける他の物理試験に使用するために、結晶化を試みた。
【0119】
結晶化は、遅い蒸発を含む多種多様の技術を使用して試みた。寸法0.08×0.02×0.50mmの黄色の針様の結晶を単離し、X線解析のために0.2mmのガラスキャピラリーにのせた。結晶を近くで検査すると、黄色は、油状物の薄いフィルムコーティングによるものであることが判明し、結晶は無色のようであった。黄色のフィルムはそれ自体結晶ではなかったので、フィルムの除去は、結晶を損ない得、無傷のフィルムで結晶を解析した。結晶はよく回折し、セル定数a=8.8921(9)Å、b=9.1165(4)Å、c=10.5748(7)Å、および容積857.2(2)Åの斜方晶系P格子を与えた。これはここでも非常に小さな容積であり、中心および中心外セルでは、それぞれ約6および12個の非水素原子の構造を与えるのみである。データセットを集め、系統学的欠如に基づいて、中心外空間群19番(P2)を選択した。理論で固めるつもりはないが、Z=4では構造はR因子3.5および4.3%に規定した。結晶の実体は、メルクインデックスにより、草食動物の尿中に見出される、馬尿酸(CNO)と決定した。ICDDの探索により、この空間群および単位セルを用いて、馬尿酸(カード番号30−1748)の構造が判明した。馬尿酸の真正の標準物質はACROSから得、移動相に溶かし、上記の半調製法に記載した勾配HPLCシステムに注入した。標準物質およびプレマリン(登録商標)の注入液のクロマトグラムおよびダイオードアレイスペクトルの重層は、ピークに関して、保持時間の一致および同一のダイオードアレイスペクトルを示し、ピーク4の実体を馬尿酸と確認した。
【0120】
<ピーク8の調査>
ピーク8は、エタノールを使用して、緩衝液と化合物の混合物の乾燥回転エバポレーターから抽出した。その後、この溶液を回転エバポレーターで濃縮し、黄色の粘性油状物を得た。この画分の一部を側に置き、LC−MS解析にかけるために結晶化を試みた。
【0121】
多種多様の技術を使用した結晶化により、単結晶解析により調べるための、ピーク8由来の数個の結晶を生成した。これらの最初のものは青−緑のプリズムであった。結晶を選択し、X線解析のためにガラス繊維上にのせた。結晶はよく回折し、セル定数a=7.5960(7)Å、c=7.9698(10)Å、および容積459.9(1)Åをもつ正方晶P格子が得られた。Z=8に基づいて、この容積サイズは、非対称単位中の約3または4個の非水素原子を示唆する。従って、この分子は、最も可能性の高いのは単塩であるか、または、内部対称を有すると考えられる。ICDDデータベースの探索により、この単位セルは、(NHCuCl・2HO(カード番号25−0003)の構造に対応し、これは、Z=2および単位セルa=7.59Å、およびc=7.97Åをもつ空間群136番(P4/mm)にあった。メルクインデックスによると、塩化銅アンモニウム(II)は、塩化アンモニウムおよび塩化銅(II)の溶液の蒸発から形成され、二水和物形は、青から青−緑の正方晶の菱面十面体結晶である。精製中、画分を、水酸化アンモニウムで中和し、遅い蒸発により形成し、これは、画分がおそらく、塩化銅(II)(これは反応してこれらの結晶を蒸発時に形成する)を含んでいることを示す。これ全部に基づき、X線構造分解は完了しなかった。SEM/EDX解析を結晶に実施し、結晶中の銅および塩化物の存在を確認した。
【0122】
透明な針様のプレートも、ピーク8を含む黄色の溶液から成長した。これらの1つを選択し、X線による検査のために、ガラス繊維にのせた。結晶は強く回折し、セル定数a=6.2779(6)Å、b=15.2008(16)Å、c=5.6762(6)Å、β=114.095(9)゜および容積494.5(2)Åをもつ単斜C格子を与えた。Z=8に基づいて、この容積サイズにより、非対称単位中の僅か約3または4個の非水素原子が示唆される。従って、分子は単塩であるか、または、内部対称を有すると考えられる。データセットを集め、データの系統学的欠如に基づいて空間群5番(C2)で分解する。Z=4で、構造は、R因子6.8および7.0%に改良され、ここでの物質の実体は、鉱物石膏(CaSO・2HO)であると決定された。ICDDデータベースとの比較により、石膏(カード番号21−0816)は、我々の解析で見られた単一セルおよび格子に一致することが示される。SEM/EDX解析を結晶で走行し、結晶中でのカルシウム、硫黄、および酸素の存在が示された。石膏をプレマリン(登録商標)の製造における賦形剤として使用し、ここでのその検出により、前記で考察したクロマトグラフィー分析中におけるHPLCカラムによる賦形剤の保持および連続的漏出が実証される。
【0123】
黄色の針様の結晶が、ピーク8を含む溶液から成長した。結晶を選択し、X線解析のためにガラス繊維にのせた。結晶はよく回折し、セル定数a=18.483(5)Å、b=11.536(1)Å、c=11.440(2)Å、および容積2439(1)Åをもつ斜方晶P格子を与えた。容積に基づいて、分子は、中心外空間群である場合、非対称単位に約33個の非水素原子を、中心である場合、約16から17個の非水素原子を含むと考えられる。ICDDデータベースの探索により、類似のセル定数をもつ構造は判明しなかった。データセットを集め、系統学的欠如に基づいて、空間群51番(Pnna)を選択した。構造は、R因子6.8および7.7%に改良し、分子は特別な位置(2倍軸)に座し、よって、分子の僅か半分しか判明および改良する必要はないことが判明した。最終構造は、一般式[NBu][MCl]の3級ブチルアミンであることが示され、ここでのMは+3酸化状態の第一列遷移元素であり、おそらくFeである。この複合体は、移動相イオン対形成物質と金属塩の相互作用から形成したようである。これは目的の化合物ではないので、構造描写はこの時点では停止しなかった。
【0124】
LC−MS解析中のクロマトグラフィーUV解析は、この画分について単一の大きなピークを示す。しかし、この場合、クロマトグラムを通じて記録したESI−MSデータの調査により、UV応答に割り当てることのできる有意なイオンは全く判明しなかった。全体の走行を通じて多くの弱いシグナルが検出されたが、これらは重合エトキシレート(PEG賦形剤由来)であり、主なUVピークとは一致しなかった。LC−MSにおけるこの単一の主なピークは、陰イオンFAB−MS下で走行し、m/z377において、可能性ある非常に弱い、試料に関連した分子イオン(M−H)を示した。陽イオンFABは、m/z401において、弱い試料に関連した分子イオン(M+Na)を示した。陰イオンESI−MSは、m/z377において、FAB−MS解析で示されたものを含む、高いバックグラウンドをもつ弱い応答を示した。ESI−MS/MSによる解析は可能ではなかった。なぜなら、ESI−MSスペクトルにより分子イオンは判明しなかったからである。これらの研究の結論により、分子量378Daが示された。さらなる解析を実施して、これらの結果のいずれかを確認および確証した。MS解析の感度を向上するために、単一のピークを、LC−MSから集め、それをその後の解析に使用するために凍結乾燥して濃縮した。陰イオンESI−MSスペクトルは、m/z371において、可能な分子イオン(M−H)を示した。陽イオンESI−MSスペクトルは、m/z503において可能な分子イオン(M+H)および、m/z525、541および635においてそれぞれ対応するナトリウム、カリウム、およびセシウム付加物を示した。しかし、この断片を用いた以前のMS研究により、上記の付加物は、製剤由来の重合エトキシレートに原因があることが示された。陰イオンESI−MS/MSスペクトルは、親イオン(m/z371)で得られ、硫酸化部分に一致するm/z80および97でのみ娘イオンを示した。これらの結果により、分子量372Daの硫酸化種が示唆される。この結果はある程度疑問であった。なぜなら、以前のHPLC解析により、このピークは非硫酸化であり、試料はMS法に対して本質的に僅かな応答しか生じないことが示されているからである。他の少数の不純物の存在は、実際に、ピーク8に結合または遮蔽し得る。
【0125】
HPLC解析からの以前のイオン対形成実験およびダイオードアレイスペクトル情報に基づいて、ピーク8は、芳香族カルボン酸であると疑われた。この情報を使用して、特定の保持時間およびダイオードアレイに一致する有機カルボン酸を見出すことを試みた。安息香酸、ナトリウム塩は、ケム・サービスから容易に入手でき、HPLCにより解析した。安息香酸およびプレマリン(登録商標)のクロマトグラムおよびダイオードアレイスペクトルの重層により、ピークに関して、ピーク形状および保持時間の一致、および、同一なダイオードアレイスペクトルが示され、ピーク8の実体を安息香酸と確認した。メルク・インデックスによると、安息香酸は、脊椎動物の尿に存在する。
【0126】
<ピーク1の調査>
ピーク1は、エタノールを使用して、緩衝液および化合物の混合物の乾燥回転エバポレーターから抽出した。その後、この溶液を回転エバポレーターで濃縮して、黄色の粘性油状物を得た。この画分の一部を側に置き、物質を特徴づけるための他の物理試験に使用するために、結晶化を試みた。
【0127】
上記したようなプレマリン(登録商標)中の馬尿酸(ピーク4)を発見および特徴づけた後、尿中に存在することが知られている他の有機化合物を評価するための研究を実施した。メチル馬尿酸(o−、m−およびp−)、マンデル酸、およびクレアチニンを、クロマトグラフィーシステムに注入した。勿論、クレアチニンは、プレマリン(登録商標)に検出されたピークに適合するピークを与えた。メルク・インデックスによると、クレアチニンは尿の通常の構成成分である。標準物質およびプレマリン(登録商標)の注射液のクロマトグラムおよびダイオードアレイスペクトルの重層により、ピークに関する、保持時間の一致、および、同一なダイオードアレイスペクトルが示され、ピーク1の実体をクレアチニンと確認した。
【0128】
<他のピークの調査>
ピーク9は、エタノールを使用して乾燥回転エバポレーターで混合物から抽出し、回転エバポレーターで濃縮すると、黄色の粘性油状物が得られた。これを側に置き結晶化し、数日後、寸法0.01×0.04×0.06mmの単一の小さな透明なプレートが形成された。その後、X線解析のためにガラス繊維にのせた。結晶はよく回折し、探索により、セル定数a=11.273(1)Å、b=11.168(2)Å、c=8.556(1)Å、β=101.24(1)゜および容積1056.5(5)Åをもつ単斜P格子が生じた。容積に基づいて、中心空間群は、非対称単位における約14個の非水素原子を示唆し、一方、中心外空間群は、約28個の原子を示唆する。ICDDデータベースの探索により、類似のセル定数を用いて全く構造は判明しなかった。データセットを集め、系統学的欠如に基づいて、中心空間群14番(P2/c)を選択した。Z=2では、構造は、R因子4.2および4.2%に改良した。分子は内部対称を有し、空間的位置(反転の中心)に座し、従って、構造中の原子の僅か半分が形成および改良される必要があった。最終構造は、八面体銅(II)複合体の構造であると示された。複合体は、八面体のキャップを占有する窒素原子を通して配位した2つの有機分子(:N=C(CH)−C−SO)との、八面体の平面配置における、4つの水分子を示した。物質の実体を確認するために、結晶を移動相に溶かし、HPLCシステムに注入した。生じたピークの保持時間は、ピーク9の保持時間に近くなく、これは、銅複合体が、おそらく、いくつかの銅(II)塩および有機部分からの結晶化中に形成されることを示す。ピーク9は、配位されていない硫酸化有機部分であり得る。
【0129】
<追加の調査>
Wyeth−AyerstによりFDAに提出された組成物の情報は(1997年1月14日、2月13日、および3月24日付の手紙)、米国情報公開法(FOIA)を介して得た。これらのデータは、存在するステロイド成分を決定するために、酸で加水分解した[ジオキサン中1%トリフルオロ酢酸(TFA)]抱合エストロゲン、USPに対するGC解析により作成した。抱合エストロゲンUSPは、17個の硫酸エストロゲン、3つのプロゲスチン、4つの硫酸プロゲスチンおよび4つのアンドロゲンの混合物であると報告された。10個のUSPにより規定される硫酸化エストロゲンに加えて、Wyeth−Ayerstは以下の存在を報告した。
【0130】
7つのエストロゲン
1.17α−ジヒドロ−Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェート、ナトリウム塩
2.17β−ジヒドロ−Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェート、ナトリウム塩
3.1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3−ジオール−17−オン−3−スルフェート、ナトリウム塩
4.1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3−ジオール−17−オン−2−メチルエーテル−3−スルフェート、ナトリウム塩
5.5,7,9(10)−エストラトリエン−3β,17β−ジオール−3−スルフェート、ナトリウム塩
6.5,7,9(10)−エストラトリエン−3β−オール−17−オン−3−スルフェート、ナトリウム塩
7.5(10),7−エストラジエン−3β−オール−17−オン−3−スルフェート、ナトリウム塩
【0131】
7つのプロゲスチン
1.5α−プレグナン−3β,20β−ジオール−3−スルフェート、ナトリウム塩
2.5α−プレグナン−3β,20β−ジオール−20−スルフェート、ナトリウム塩
3.5α−プレグナン−3β−オール−20−オン
4.5α−プレグナン−3β,20β−ジオール−ジスルフェート、二ナトリウム塩
5.5α−プレグ−16−ネン−3β−オール−20−オン
6.5α−プレグナン−3β,16α,20β−トリオール
7.プレグ−4−ネン−20−オール−3−オン−20−スルフェート、ナトリウム塩
【0132】
および4つのアンドロゲン
1.5α−アンドロスタン−3β−オール−16−オン
2.5α−アンドロスタン−3β,16α−ジオール
3.5α−アンドロスタン−3β,16β−ジオール
4.5α−アンドロスタン−3β,17α−ジオール
【0133】
これらのデータは驚くべきものであった。なぜなら、疎水性プロゲスチンおよびアンドロゲン化合物は、ウマ尿の水溶性抽出物に存在するとは考えられないからである。プロゲスチンおよびアンドロゲンは、定義によると、水溶性エストロゲンではないが、利用可能な試料および関連化合物は、Wyeth−Ayerstデータを実証するために、定量的標準物質として使用するために得た。表4は、この調査のために購入した化合物の作表を列挙する。
【表5】
Figure 2004500396
【0134】
Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェートの17α−および17β−ヒドロキシ誘導体(エストロゲン1番および2番)の存在が確認され、上記している。
エストロゲン3番の評価は、1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3,17β−トリオールの注入を使用して実施した。この注入は、9.945分における単一のピーク含む、HPLCクロマトグラムを示した。同じ走行由来のプレマリン(登録商標)と比較した場合、このピークは、0.584のRRT値を生じ、プレマリン(登録商標)注入には検出されなかった。上記のRRT関係に基づいて、1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3−ジオール−17β−トリオールの硫酸化17−オン誘導体である、エストロゲン3番(1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3−ジオール−17−オン−3−硫酸ナトリウム)は、RRTが0.533であると予測された。この領域を調べると、非同定ピークが、RRT値0.515に存在した。RRTが0.515のピークのダイオードアレイスペクトルの重層により、芳香族フェノール環の2位における添加−OH置換基により、期待される深色シフトをもつ類似のダイオードアレイスペクトルが判明した。ダイオードアレイスペクトルを、非硫酸化2,3,17β−トリオールと比較した場合、エストロンの脱スルホン化に見られたものと類似した小さな深色シフトが観察された。これらのデータは、RRT値が0.515におけるピークの実体は、エストロンの既知の酸化代謝物の1つである、化合物1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3−ジオール−17−オン−3−スルフェート(エストロゲン3番)であるという証拠を提示した。この化合物上に存在するフェノールA環置換は、エストロゲン受容体への結合を損ねることが知られ;この化合物は、エストロゲン活性に有意に寄与するとは考えられない。
【0135】
エストロゲン4番の真正の標準物質は商業的に入手できないが、1,3,5(10)−エストラトリエン−2,3−ジオール−17−オン−2−メチルエーテル(エストロゲン4番の非硫酸化誘導体)の標準物質を注入し、プレマリン(登録商標)中のエストロゲン4番の存在の可能性を評価した。37.652分での標準物質の保持時間と、同じ走行に由来するプレマリン(登録商標)注射液のそれとの比較により、RRT値2.171が得られた。1.241のエストロゲン4番の予測RRT値は、非硫酸化エストロン(RRT=1.750)と非硫酸化標準物質(RRT=2.171)のRRT関係の比較から、そしてエストロンスルフェートピーク(RRT=1.000)に対する比に関して得た。プレマリン(登録商標)クロマトグラムのこの領域を調べる場合、0.1%より高いピークは検出されなかった。これらの結果により、エストロゲン4番はプレマリン(登録商標)には存在しないことが示される。エストロゲン4番は、フェノール性A環置換基を含み、これは、エストロゲン3番と同様に、エストロゲン受容体への結合を除去することが知られている。これらのエストロゲンの存在または非存在は、抱合エストロゲンUSPにおけるエストロゲン活性に有意に貢献しない。
【0136】
Wyeth−Ayerstにより報告された最後の3つのエストロゲン(5〜7番)に関する関連化合物の試料は、商業的に入手できなかった。これらの3つの化合物は、エストロゲン活性に必要な基本的な構造寄与因子(フェノールA環)を欠失している。3つ全ての化合物が、飽和A環および種々の不飽和度のB環を含む。真正標準物質がなければ、これらの化合物の予測および位置づけは困難である。逆相HPLCシステムでの疎水性相互作用の一般的な知識に基づいて、エストロゲン5〜7番は、硫酸エストロン後の領域に存在すると考えられる。しかし、この領域は、0.1%より高い非同定ピークを示さない。移動相の有機レベルを、保持時間を短縮し、任意の後期溶出ピークを鋭くする試みで増加させた場合でさえ、追加のピークは全く検出されなかった。エストロゲン7番のピークは、GC酸加水分解実験から存在すると報告されたWyeth−Ayerstの量に基づいて観察された。その報告では、Wyeth−Ayerstは、10個のエストロゲンが、約13.3重量%の薬物物質を構成し、エストロゲン7番(エストラジエン)は、存在する第四番目に大きいエストロゲンであることを主張した。この大きさのピークは、存在する場合には、クロマトグラフィー法により検出されている。これらの非エストロゲン化合物の存在または非存在は、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲンUSP)のエストロゲン活性に衝撃を及ぼすとは考えられない。
【0137】
1つを除く全てのWyeth−Ayerstの報告したプロゲスチンおよびアンドロゲンに関する真正の標準物質または誘導体は商業的に入手可能であった。これらの11個の報告されたステロイドの中で、プロゲスチン3番および5番およびアンドロゲン1番、2番、3番の真正標準物質が得られた。プロゲスチン1番、2番、4番および7番は、非硫酸化誘導体として得られ、アンドロゲン4番は、報告された化合物の17β−誘導体として得られた。これらの10個の標準物質の注入から検出されたピークは、どのピークとも一致しないか、または、誘導体の場合、プレマリン(登録商標)中のどの予測ピークとも一致しなかった。しかし、これらの化合物は、少ない発色団を有し化学的に非常に疎水性であり、HPLCクロマトグラフィーシステムは、長い保持時間では非常に幅広いピークとして出現し、それらを正確に検出する能力は制限される。
【0138】
クロマトグラフィーを向上するために、移動相の有機部分を増やし、これにより、保持時間は短縮し、ピークは鋭くなった。新規HPLC法の開発において、プロゲスチン3番および5番並びにアンドロゲン1番の真正標準物質は、最強の発色団を有し、使用に選択した。購入した商業的な標準物質の品質を確認するために、プロゲスチン3番およびアンドロゲン3番の実体は、単結晶X線回折により確証された。両方の化合物の結晶が成長し、中心外空間群4番(P2)において結晶化が見出された。各化合物は、非対称単位に2つの独特な分子を有する単位セルを含んだ。構造は改良し、化合物の実体を確認した。プロゲスチン5番は、HPLCを使用して、有機物質:水性物質の40:60の比まで移動相の組成を変化することにより調べた。標準物質は、プレマリン(登録商標)中に約1%レベルを示すように調製し、約45.85分の保持時間において小さな別個のピークとして観察された。同じ条件下で、このクロマトグラムを、プレマリン(登録商標)錠剤注射液と重層する検査により、プレマリン(登録商標)に対応するピークは判明しなかった。プロゲスチン3番は、HPLCを使用して、205nmでのUV検出を変化し、移動相組成を有機物質:水性物質50:50の比に変化することにより調べた。標準物質は、プレマリン(登録商標)中約1%レベルを提示するように調製し、約15.11分の保持時間において小さな別個のピークとして観察された。同じ条件下で、このクロマトグラムを、プレマリン(登録商標)錠剤注射液と重層する検査により、プレマリン(登録商標)に対応するピークは判明しなかった。同様に、アンドロゲン1番を、HPLCを使用して、205nmでのUV検出を変化し、移動相を有機物質:水性物質40:60の比に変化することにより調べた。標準物質は、プレマリン(登録商標)中約1%レベルを提示するように調製し、そのレベルでは別個のピークは全く検出されなかった。標準物質レベルは5%まで増加し、ここでは約15.24分の保持時間で小さな別個のピークとして観察された。同じ条件下で、このクロマトグラムを、プレマリン(登録商標)錠剤注射液と重層することより、同じ保持時間において、プレマリン(登録商標)に対応するピークは判明しなかったが、領域における他のピークにより、絶対的な検出は困難となった。これらの結果に基づいて、試験した化合物は、プレマリン(登録商標)錠剤注射液中に検出されないようであった。
【0139】
インターネット上での利用可能な文献の探索およびCD−ROMでのメルク・インデックス(第12版)のキーワード探索を行ない、尿中に存在する既知の化学成分に関する入手可能な情報を再調査した。さらに、疑われ化学的に類似したステロイドをベースとした化合物の化学カタログを探索した。これらの探索に見られそれから商業的に入手可能な任意の化合物を購入し、上記のHPLCクロマトグラフィーアッセイ法を使用して調べた。化合物をプレマリン(登録商標)と比較して、特定のRRTにおける成分の存在について点検し、一致が見出された場合、ダイオードアレイスペクトルを重層し、調べた。注入したステロイドピークも使用して、抱合エストロゲンについて展開したパターンに基づいて、関連化合物(硫酸化、対、非硫酸化、ケトン、対、ヒドロキシル等)の予測領域を調べた。上記の表4および表5は、調べた化合物の広範なリストのいくらかを列挙する。
【表6】
Figure 2004500396
【0140】
既知の抱合エストロゲンと比較した、これらの化合物の注射液の保持時間およびダイオードアレイスペクトルは、ステロイド環系に対する置換の効果に関する知識を発展するのに重要であった。しかし、試験した化合物またはその予測誘導体はどれも、プレマリン(登録商標)に存在するピークに良好な一致を示さなかった。
【0141】
エストリオール(1,3,5(10)−エストラトリエン−3,16α,17β−トリオール)(これは、メルク・インデックスによると、通常、尿中の圧倒的なエストロゲン代謝物である)が存在すると考えられた。硫酸化および非硫酸化形のエストリオールの両方を、HPLCシステムに注入した。クロマトグラム中の試料ピークは、硫酸化および非硫酸化形についてRRT値0.121および0.174において、プレマリン(登録商標)の未知の保持時間とよく一致した。しかし、ダイオードアレイスペクトルを重層した場合、2つのピークの対はどちらも、同じ成分ではなく、硫酸エストリオールおよびエストリオールは、プレマリン(登録商標)錠剤に存在しないと決定された。
【0142】
<プレマリン(登録商標)錠剤のピーク調査の要約>
集めたピーク画分の調査により、HPLCクロマトグラフィー走行中、プレマリン(登録商標)錠剤は、連続的に賦形剤および無機金属塩を系に漏出し、基線の増加を引き起こすようであることが判明した。ポリエチレングリコールおよびワックスなどの賦形剤は、個々のピーク溶液を、黄色の粘性油状物とし、分析研究および構造実体の解明をより困難なものとする。しかし、5つ最大のピークの特徴づけが完了し、尿中に存在することが知られる単純な有機化合物であることが判明した。関連試料および標準物質に関する追加の文献探索および研究により、RRT0.515でのピークの特徴づけが可能となった。これにより、0.1%より高くて未同定であるのは僅か14個のピークであった。これらの中で、7個は≦0.5%であり、4個は>0.5かつ≦1.0%であり、僅か3個が>1.0かつ≦2.0%である。
【0143】
<プレマリン(登録商標)静注の調査>
3つの現在のプレマリン(登録商標)静注ロットも、プレマリン(登録商標)錠剤に使用したのと同じHPLC法により調べた。プレマリン(登録商標)静注を選択した。なぜなら、プレマリン(登録商標)錠剤と同じ抱合エストロゲンUSPの薬物物質を含むが、錠剤試料でクロマトグラフィーにおいて漏出問題を引き起こした賦形剤は含まないからである。クロマトグラムを調べて、製品ごとの抱合エストロゲンUSPの薬物物質の一貫性を調査した。3つのプレマリン(登録商標)静注ロットは、上記のHPLCクロマトグラフィーアッセイ法により調べた。3つのロットは、類似したクロマトグラフィーパターンを与えた。しかし、静注ロットの1つを、プレマリン(登録商標)錠剤ロットと重層することにより、最初の7分間に観察されるピークパターンに実質的な差異が示された。錠剤クロマトグラムに観察された大きなピークはどれも、抱合エストロゲンUSPの成分を示さない。プレマリン(登録商標)静注(ロット3980226)の最新のロットは、10個のUSPにより規定された抱合エストロゲンに加えて、>0.1%の15個のピークを含んでいた。プレマリン(登録商標)静注のクロマトグラム由来のピークの実体は、プレマリン(登録商標)錠剤のクロマトグラム由来の対応するRRTピークと、ダイオードアレイスペクトルの比較により確認した。未同定プレマリン(登録商標)錠剤ピークと全てのプレマリン(登録商標)静注ピークの比較により、以前には同定または解明されていない、15個のピークの僅か6個が判明した(RRT値は、0.268、0.284、0.338、0.387、0.601、および0.738)。2つの製品におけるこれらの6つのピークのレベルの検査により、これらの全ての未知の成分のレベルは、制御した成分に期待される50%変動基準を超えて変化することが判明した。これらの不定な非制御ピークの解明により、プレマリン(登録商標)には特徴づけられていないピークは残らない。それ故、プレマリン(登録商標)中の必須エストロゲン化合物は、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩と決定された。
【0144】
[実施例2−−HPLCアッセイ法]
A.装置および設備
1.分離A用の温度制御カラム区分または均等物を装備したHP1100HPLCシステム
2.分離B用の可変波長UV検出器を有するHPLCシステム
3.適切な分析バランスおよびミクロバランス
4.適切なpHメーター
5.ミリポアの0.45μmのHVLP45mmのメンブランフィルター
6.1μmのプレフィルターを有するチタン0.45μmのPTFEフィルター
7.SupelcoC18、3μmの粒子サイズ、15cm×4.6mmのカラム
8.SupelcoC18、3μmの粒子サイズ、20cm×4.6mmのカラム
【0145】
B.試薬、標準物質および媒体
1.試験し標準純度を割り当てた、10−成分抱合エストロゲン薬物物質
2.エストロン基準標準物質USPまたはクライアントが特定
3.エクイリン基準標準物質USPまたはクライアントが特定
4.17α−ジヒドロエクイリン基準標準物質USPまたはクライアントが特定
5.リン酸一カリウム、試薬等級
6.逆浸透水または均等物
7.85%リン酸、試薬等級
8.アセトニトリル、HPLC等級
9.メタノール、HPLC等級
10.適切なpH緩衝液
11.水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)、0.4M±0.02M(水性)滴定剤、試薬等級
【0146】
C.示唆される試料サイズ
各試料10個の錠剤
【0147】
D.溶液の調製
これらのクロマトグラフィー法は、移動相の組成に感受性であり得るので、希釈剤および移動相の調製中に注意を払うと、分析は向上し得る。
【0148】
50mMリン酸緩衝溶液を、約40.8gのリン酸一カリウムを6000mLの水に溶かし、HVLP0.45μmフィルターを通して得られた溶液をろ過することにより調製し得る。
【0149】
容量比24.5:4.5のアセトニトリルとメタノールの溶液を含む有機希釈剤を、1225mLのアセトニトリルおよび225mLのメタノールを合わせ、よく混合し、溶液を室温に平衡化することにより調製し得る。
【0150】
容量比71:0.7のリン酸緩衝液および0.4MのTBAH溶液を含む水性希釈剤を、3550mLのリン酸緩衝液および8.5mLの0.4MのTBAH溶液を合わせ、よく混合することにより調製し得る。
【0151】
分離Aの移動相は、容量比29:71の有機希釈剤および水性希釈剤の溶液を含む。この移動相は、1160mLの有機希釈剤および2840mLの水性希釈剤を合わせ、よく混合し、そして得られた溶液を脱気することにより調製し得る。
【0152】
分離Bの移動相は、容量比6:38:56:0.4のアセトニトリル、メタノール、リン酸緩衝液、および0.4MのTBAH溶液の溶液を含む。この移動相は、2240mLのリン酸緩衝液を、16mLの0.4MのTBAH溶液と最初に合わせ、得られた溶液のpHを、85%リン酸を用いて3.0±0.1に調整することにより調製し得る。この混合物に、240mLのアセトニトリルおよび1520mLのメタノールを加える。その後、得られた溶液をよく混合し、脱気する。
【0153】
ブランクな注射溶液を、試料の調製に使用した同じ希釈剤を使用して調製し得る。ブランク注射溶液は、29mLの有機希釈剤を、100mLの容量測定フラスコに加え、有機希釈剤を、水性希釈剤を用いて希釈して増量し、よく混合することにより調製し得る。
【0154】
E.標準物質の調製
約0.03mg/mLの抱合エストロゲンを含む標準物質の溶液を、約160mgの10成分抱合エストロゲン薬物物質(ラベルクレイム37.5μg/mg)を秤量し、秤量した薬物物質を200mLの容量測定フラスコに移すことにより調製し得る。100mLの容量の移動相Aをフラスコに加え、フラスコを15分間機械的に振盪する。その後、得られた溶液を移動相Aを用いて希釈して増量し、よく混合する。標準物質溶液は、周囲温度で13日間安定であり得る。この溶液の一部を、1μmのプレフィルターをもつ0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過し、最初の3mLを廃棄する。
【0155】
移動相Aに抱合エストロゲン約0.048μg/mLの溶液(全抱合エストロゲンに比べて0.1%ラベルクレイムに等価)を含む感受性溶液Aを調製し得る。2.0mLの容量の標準調製物を、100mLの容量測定フラスコにピペッティングする。その後、標準溶液を、移動相Aを用いて希釈して増量し、よく混合する。その後、2.0mLの得られた溶液を、25mLの容量測定フラスコにピペッティングし、移動相Aを用いて希釈して増量し、よく混合する。感受性溶液Aは、周囲条件で4日間安定であり得る。
【0156】
エストロンRS、エクイリンRS、および17α−ジヒドロエクイリンRSの0.2mg/mLメタノール溶液を含む、ストック遊離ステロイド溶液を、約10mgの17α−ジヒドロエクイリン、エクイリンおよびエストロンを秤量し、これらを50mLの容量測定フラスコに定量的に移すことにより調製し得る。フラスコをメタノールを用いて約半分の容量まで充填する。その後、フラスコを固体が溶けるまで(約15分間)超音波処理する。溶液を室温まで冷却し、その後、メタノールで希釈して増量し、よく混合する。ストック遊離ステロイド溶液は、目的のピークの定量プロファイルが維持される全期間を通じて適していると考えられ得る。それは好ましくは冷蔵庫に保存する。
【0157】
約0.03mg/mLの10成分抱合エストロゲンおよび約0.006mg/mLの各17α−ジヒドロエクイリン、エクイリンおよびエストロンを含む分解溶液を、約80mgの10成分抱合エストロン薬物物質(ラベルクレイム37.5μg/mg)を秤量し、得られた溶液を100mLの容量測定フラスコに移すことにより調製し得る。その後、50mLの容量の移動相Aをフラスコに加え、フラスコを15分間機械的に振盪する。3.0mLのストック遊離ステロイド溶液をフラスコに加える。得られた溶液を、移動相Aで希釈して増量し、よく混合する。溶液の一部を、1μmのプレフィルターを有する0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過し、最初の3mLを廃棄する。分解溶液は好ましくは、定量目的ではない。それは好ましくは冷蔵庫に保存し、目的のピークの定量プロファイルが維持される全期間を通じて使用に適している。
【0158】
F.試料調製
分析すべき試料を調製し得る。プレマリン(登録商標)錠剤では、約10〜0個の錠剤を水中で洗浄し、外コーティングを除去し、その後、窒素パージ下で風で乾燥した。その後、錠剤を1分間450RPMで摩砕器で粉砕する。
【0159】
0.3mgの錠剤を使用して試料溶液を調製する場合、10個の錠剤(プレマリン(登録商標)では、10個の平均錠剤重量(ATW)に等価な洗浄および粉砕錠剤の量)を、100mLの容量測定フラスコに入れる。29mLの容量の有機希釈剤を加え、フラスコを10分間機械的に振盪する。約50mLの水性希釈剤を得られた溶液に加え、フラスコを再度10分間機械的に振盪する。その後、得られた溶液を水性希釈剤で希釈して増量し、混合する。溶液の一部を、1μmのプレフィルターを有する0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過し、最初の3mLを廃棄する。蒸発を防ぐために、ろ液は好ましくは、注射用バイアルに迅速に入れる。
【0160】
0.625mgの錠剤を使用して試料溶液を調製する場合、10個の錠剤(プレマリン(登録商標)では、10個の平均錠剤重量(ATW)に等価な洗浄および粉砕錠剤の量)を200mLの容量測定フラスコに入れる。58mLの容量の有機希釈剤をフラスコに加え、フラスコを10分間機械的に振盪する。約100mLの水性希釈剤を得られた溶液に加え、フラスコを一度再度10分間機械的に振盪する。得られた溶液を水性希釈剤で希釈して増量し、混合する。溶液の一部を、1μmのプレフィルターを有する0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過し、最初の3mLを廃棄する。
【0161】
試料溶液を1.25mgの錠剤を使用して調製する場合、10個の錠剤(プレマリン(登録商標)では、10個の平均錠剤重量(ATW)の洗浄および粉砕錠剤の量)を、400mLの容量測定フラスコに入れる。116mLの容量の有機希釈剤をフラスコに加え、フラスコを10分間機械的に振盪する。その後、約200mLの水性希釈剤を、得られた溶液に加え、フラスコを一度再度10分間機械的に振盪する。得られた溶液を、水性希釈剤で希釈して増量し、混合する。溶液の一部を、1μmのプレフィルターを有する0.45μmのPTFEフィルターを通してろ過し、最初の3mLを廃棄する。蒸発を防ぐために、ろ液は好ましくは、注射用バイアルに迅速に入れる。錠剤用の試料溶液は、周囲条件で37時間まで安定であると考えられ得る。
【0162】
G.装置条件
<分離A>
カラム:SupelcoC18、3μmの粒子サイズ、15cm×4.6mm
カラム温度:17℃、カラム冷却器で維持する
検出:UV、220nm
移動相:移動相A
流速:1.5mL/分
平衡時間:流速1.5mL/分で最初の注入前に30分間
注入容量:120μL(シートキャピラリー400μLを、オートサンプラーに加えて、100μL以上を注入しなければならない)
定量:ピーク面積
およその走行時間:標準物質−45分間;分解−55分間;試料−65分間
【表7】
Figure 2004500396
【0163】
<分離B>
カラム:SupelcoC18、3μmの粒子サイズ、20cm×4.6mm
カラム温度:30℃、カラムヒーターで維持
検出:UV、220nm
移動相:移動相B
流速:1.0mL/分
平衡時間:流速1.0mL/分で最初の注入前に30分間
注入容量:40μL
定量:ピーク面積
およその走行時間:試料/標準物質−45分間;分解−70分間
【表8】
Figure 2004500396
【0164】
クロマトグラフィー手順の例は以下の通りである。等量の標準物質および試料調製物を、所望のHPLCシステムに注入する。クロマトグラフィー分離Bを、エクイリンスルフェートおよびΔ8,9−デヒドロエストロンスルフェートピークの同定および定量に使用する。クロマトグラフィー分離Bを、残りのエストロゲンおよび未知の不純物のピークの同定および定量に使用する。
【0165】
[実施例3−−移動相の頑健さ−分離A]
実施例2に上記した分離Aの移動相の頑健さを、移動相組成への僅かに自由な変化をなすことにより調べた。メタノールの量に対する(+/−1%の絶対値)、水酸化テトラブチルアンモニウム(TBAH)に対する(+/−10%絶対値)、緩衝液pHに対する(+/−0.2単位)、および緩衝液の濃度に対する(+/−10%)、移動相中のアセトニトリルの量の変動に対する(+/−1%)を実施した。実施例2に上記した分離溶液の1回の注入、および、実施例2に上記した0.3mgの製剤の試料調製物の3回の複製の注射を、異なる移動相組成を使用して作成した。さらに、0.3mgの製剤(ロット00532−006)のプラセボ溶液および2つの分解試料溶液(ロット00484−066、5分間3%過酸化水素で処理し、80℃で24時間加熱する)の注射液を、異なる各移動相組成を使用して作成した。以下を計算し、以下の表8に報告する。
1.17α−エストラジオールスルフェート(AEDS)とエクイレニンスルフェート(EQNS)の間の分離
2.エクイレニンスルフェート/Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェート(EQD8)とエストロンスルフェート(ESTS)の間の分離
3.エストロンスルフェート(ESTS)と17α−ジヒドロエクイリン(ADHE)の間の分離
4.17α−ジヒドロエクイリンスルフェート(ADHES)と三回の試料注射由来のESTSの相対標準偏差率(RSD)
5.試料注射液におけるADHESおよびESTSの平均テーリング因子
【0166】
TBAH変動についての全ての分離必要条件(すなわち、ピーク間の分離、テーリング因子、および複数回の注射の再現性)、緩衝液の濃度の変動およびpHの変動は一致した。
【0167】
24.5%のアセトニトリルを含む移動相を使用した分離溶液の注射のために、AESDSおよびEQNSの間の分離は、分離必要条件を満たさないが;しかし、試験手順により、この分離を向上するための、カラム温度の変動が可能となる。20から17℃に温度を低下することにより、分離は向上し、分離必要条件に合致した。26.5%アセトニトリルを含む移動相を使用した分離溶液の注入のために、ADHENSピーク上のBESDSピークの肩は明確ではなく;それ故、26%のアセトニトリルを含む新規な移動相を調製し、肩は明確に見えた。
【0168】
3%メタノールを含む移動相を使用した分離溶液の注入のために、ESTSとADHEの間の分離は、分離必要条件に合致しなかった。試験手順により、移動相の水酸化テトラブチルアンモニウム濃度を低下させて、ESTSとADHEの間の分離を向上できる。移動相1リットル毎に、アセトニトリル:メタノール:水(25.5:3:71.5)の組成を有する100mLの溶液を加えた。この調整後、全ての分離必要条件が合致した。5%メタノールを含む移動相を使用した分離溶液の注入のために、全ての分離必要条件が合致した。
【0169】
異なる移動相組成を使用したプラセボ溶液の注射は、クロマトグラムの差異を示さなかった。2つの分解試料溶液の注入は、抱合エストロゲンと干渉したピークを示さなかった。
【0170】
該方法は、列挙した範囲内で頑強であることが示された。しかし、移動相は、メタノール、アセトニトリルおよび水酸化テトラブチルアンモニウムの変動に感受性であることが示された。従って、移動相を調製する場合には注意すべきである。研究により、調整は、分離の向上に適した移動相に行ない得ることが示される。
【0171】
【表9】
Figure 2004500396
【0172】
[実施例4−−移動相の頑強さ−分離B]
実施例2に上記した分離Bに関する移動相の頑強さ試験を実施して、移動相の小さな変動の効果を評価した。移動相組成に行なった変動を以下の表9に概略を示す。分解溶液の1回の注射を行ない、Δ8,9−デヒドロエストロンスルフェートとエクイリンスルフェート(D89DS/EQUS)ピーク、および、エクイリンスルフェートと17β−エストラジオール(EQUS/BESDS)ピークの間の分解をモニタリングした。次に、0.625mgの製剤(ロット00426−056、FDL/AASI)の試料溶液の2回の注射を、各移動相を使用して解析した。全ての分離必要条件(すなわち、ピーク間の分解、テーリング因子、および複数回の注射の再現性)が合致した。該方法は、試験した条件内では頑強であったが、得られたクロマトグラフィーの感受性により移動相調製に注意を払うべきである。
【0173】
【表10】
Figure 2004500396
【0174】
数十年におよぶ数多くの試みにも関わらず、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン、USP)の必須エストロゲン化合物は、これまで、決定されていない。本発明の分析法を使用して、初めて、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)に存在する必須エストロゲン化合物を決定し得る。プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)に存在する必須エストロゲン化合物を意外にも決定することができたので、本発明の組成物および薬物製品は、初めて、合成エストロゲン化合物の混合物を提供し、ここでの混合物は、プレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)に存在する同じ必須エストロゲン化合物を含む。従って、本発明の組成物および薬物製品は、天然から得られたプレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)の合成代替物を提供し得る。これは、疾病および病態、例えば、閉経、萎縮性膣炎、骨粗鬆症、性腺機能低下症、性腺摘除、または原発性卵巣不全による低エストロゲン血症、転移性疾患をもつ選択した人における乳癌、および進行したアンドロゲン依存的な前立腺癌に関連した重度の血管運動症状に有用な薬物製品を依然として提供しつつ、動物には残酷であると知覚されるものを減少または排除し得る。
【0175】
本発明は、本明細書に、その好ましい実施形態を参照して記載した。これらの実施形態は本発明を限定するものではないが、説明の目的のために示す。本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲により規定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、従来技術に記載のプレマリン(登録商標)(抱合エストロゲン錠剤、USP)のクロマトグラムである。
【図2】
図2は、本発明に記載の抱合エストロゲン組成物の実施形態のクロマトグラムである。

Claims (46)

  1. エストロゲン化合物の混合物を含む組成物であって、前記混合物は、化学的に純粋な形で存在し、前記混合物は抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩を含み、前記混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する同じ必須なエストロゲン化合物を含む、前記組成物。
  2. 塩がナトリウム塩である、請求項1に記載の組成物。
  3. 抱合体がスルフェートである、請求項1に記載の組成物。
  4. 混合物はさらに、エクイレニン、17β−ジヒドロエクイレニン、17β−ジヒドロエクイリン、17α−ジヒドロエクイレニン、17β−エストラジオール、17α−ジヒドロエクイリン、17α−エストラジオール、エクイリン、Δ8,9−デヒドロエストロン、エストロン、17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、6−OH17α−ジヒドロエクイレニン、6−OHエクイレニン、および、17αΔ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、6−OH17β−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および6−OHエクイレニンスルフェートの塩からなる群から選択した少なくとも1つの化合物を含む、請求項1に記載の組成物。
  5. 17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェートおよび6−OHエクイレニンスルフェートの塩をナトリウム塩とした請求項4に記載の組成物。
  6. 組成物は、図2のクロマトグラフにより示される、請求項1に記載の組成物。
  7. 抱合エストロンの塩は、抱合エストロゲンの標識内容量の第一比率で存在し、抱合エクイリンの塩は、抱合エストロゲンの標識内容量の第二比率で存在し、第一および第二の比率の合計は、約70ないし約95%であり、第一比率に対する第二比率の比は、約0.25ないし約0.75である、請求項1に記載の組成物。
  8. 混合物は、約40から約75%の抱合エストロンの塩;
    約15から約40%の抱合エクイリンの塩;
    約2から約10%の抱合Δ8,9−デヒドロエステロンの塩;
    約2から約10%の抱合17α−エストラジオールの塩;
    約10から約20%の抱合17α−ジヒドロエクイリンの塩;および
    約0.5から約5%の抱合17β−ジヒドロエクイリンの塩を含む、請求項7に記載の組成物。
  9. 組成物はさらに、少なくとも1つの追加の医薬的に活性な成分を含む、請求項1に記載の組成物。
  10. 少なくとも1つの追加の医薬的に活性な成分は、アンドロゲン、プロゲスチン、カルシウム塩、並びにビタミンDおよびその誘導体からなる群から選択する、請求項9に記載の組成物。
  11. エストロゲン化合物の混合物を含む組成物であって、前記エストロゲン化合物の少なくとも1つは、合成エストロゲン化合物であり、前記混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する同じ必須なエストロゲン化合物を含む、前記組成物。
  12. 混合物はさらに、エクイレニン、17β−ジヒドロエクイレニン、17β−ジヒドロエクイリン、17α−ジヒドロエクイレニン、17β−エストラジオール、17α−ジヒドロエクイリン、17α−エストラジオール、エクイリン、Δ8,9−デヒドロエストロン、エストロン、17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、6−OH17α−ジヒドロエクイレニン、6−OHエクイレニン、および、17αΔ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、6−OH17β−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および6−OHエクイレニンスルフェートの塩からなる群から選択した少なくとも1つの化合物を含む、請求項11に記載の組成物。
  13. 17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェートおよび6−OHエクイレニンスルフェートの塩がナトリウム塩である請求項12に記載の組成物。
  14. 混合物は、約40から約75%の抱合エストロンの塩;
    約15から約40%の抱合エクイリンの塩;
    約2から約10%の抱合Δ8,9−デヒドロエストロンの塩;
    約2から約10%の抱合17α−エストラジオールの塩;
    約10から約20%の抱合17α−ジヒドロエクイリンの塩;および
    約0.5から約5%の抱合17β−ジヒドロエクイリンの塩を含み、抱合エストロンの塩および抱合エクイリンの塩の比率の合計は、標識内容量の約70ないし約95%であり、抱合エクイリンの塩の比率と、抱合エストロンの塩の比率の比は、約0.25ないし約0.75である、請求項11に記載の組成物。
  15. エストロゲン化合物の混合物を含む組成物であって、前記混合物は、化学的に純粋な形で存在し、前記混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する同じ必須エストロゲン化合物を含む、前記組成物。
  16. 混合物はさらに、エクイレニン、17β−ジヒドロエクイレニン、17β−ジヒドロエクイリン、17α−ジヒドロエクイレニン、17β−エストラジオール、17α−ジヒドロエクイリン、17α−エストラジオール、エクイリン、Δ8,9−デヒドロエストロン、エストロン、17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、6−OH17α−ジヒドロエクイレニン、6−OHエクイレニン、および、17αΔ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、6−OH17β−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および6−OHエクイレニンスルフェートの塩からなる群から選択した少なくとも1つの化合物を含む、請求項15に記載の組成物。
  17. 17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および6−OHエクイレニンスルフェートの塩はナトリウム塩である、請求項16に記載の組成物。
  18. 混合物は、約40から約75%の抱合エストロンの塩;
    約15から約40%の抱合エクイリンの塩;
    約2から約10%の抱合Δ8,9−デヒドロエストロンの塩;
    約2から約10%の抱合17α−エストラジオールの塩;
    約10から約20%の抱合17α−ジヒドロエクイリンの塩;および
    約0.5から約5%の抱合17β−ジヒドロエクイリンの塩を含み、抱合エストロンの塩および抱合エクイリンの塩の比率の合計は、標識内容量の約70ないし約95%であり、抱合エクイリンの塩の比率と、抱合エストロンの塩の比率の比は、約0.25ないし約0.75である、請求項15に記載の組成物。
  19. エストロゲン化合物の混合物を含む組成物、前記混合物は、化学的に純粋な形で存在し、前記混合物は、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニン、および抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩を含み、前記混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンに存在する同じ必須エストロゲン化合物を含む;および、アンドロゲン、プロゲスチン、カルシウム塩、並びにビタミンDおよびその誘導体からなる群から選択した少なくとも1つの追加の医薬的に活性な成分を含む、組成物。
  20. 混合物はさらに、エクイレニン、17β−ジヒドロエクイレニン、17β−ジヒドロエクイリン、17α−ジヒドロエクイレニン、17β−エストラジオール、17α−ジヒドロエクイリン、17α−エストラジオール、エクイリン、Δ8,9−デヒドロエストロン、エストロン、17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオール、6−OH17α−ジヒドロエクイレニン、6−OHエクイレニン、および、17αΔ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、6−OH17β−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および6−OHエクイレニンスルフェートの塩からなる群から選択した少なくとも1つの化合物を含む、請求項19に記載の組成物。
  21. 17α−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、17β−Δ8,9−デヒドロエストラジオールスルフェート、6−OH17α−ジヒドロエクイレニンスルフェート、6−OH17β−ジヒドロエクイレニンスルフェート、および6−OHエクイレニンスルフェートの塩がナトリウム塩である、請求項20に記載の組成物。
  22. 混合物は、約40から約75%の抱合エストロンの塩;
    約15から約40%の抱合エクイリンの塩;
    約2から約10%の抱合Δ8,9−デヒドロエストロンの塩;
    約2から約10%の抱合17α−エストラジオールの塩;
    約10から約20%の抱合17α−ジヒドロエクイリンの塩;および
    約0.5から約5%の抱合17β−ジヒドロエクイリンの塩を含み、抱合エストロンの塩および抱合エクイリンの塩の比率の合計は、抱合エストロゲンの標識内容量の約70ないし約95%であり、抱合エクイリンの塩の比率と、抱合エストロンの塩の比率の比は、約0.25ないし約0.75である、請求項19に記載の組成物。
  23. エストロゲン化合物の混合物を含む組成物であって、前記混合物は、化学的に純粋な形で存在し、前記混合物は、抱合エストロン、抱合エクイリン、抱合Δ8,9−デヒドロエストロン、抱合17α−エストラジオール、抱合17α−ジヒドロエクイリン、抱合17β−ジヒドロエクイリン、抱合17β−エストラジオール、抱合エクイレニン、抱合17α−ジヒドロエクイレニンおよび抱合17β−ジヒドロエクイレニンの塩を含み、前記混合物は、図1のクロマトグラフにより示される薬物製品に存在する同じ必須エストロゲン化合物を含む、前記組成物。
  24. エストロゲン化合物の混合物を含む組成物であって、前記混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンの化学的に純粋な形として存在し、前記混合物は、図2のクロマトグラフにより示される、前記組成物。
  25. 処置の必要な哺乳動物を処置する方法であって、前記方法は、有効量の請求項1に記載の組成物を投与することを含む、前記方法。
  26. 連続的または断続的に、有効量の請求項1に記載の組成物を投与することをさらに含む、請求項25に記載の方法。
  27. 前記哺乳動物は、血管運動症状の処置を必要とする、請求項25に記載の方法。
  28. 前記哺乳動物は、萎縮性膣炎の処置を必要とする、請求項25に記載の方法。
  29. 前記哺乳動物は、骨粗鬆症の処置を必要とする、請求項26に記載の方法。
  30. 抱合エストロゲンを含む溶液を調製し、前記溶液は、
    分析すべきエストロゲン化合物を含む混合物;および
    約0.1%ないし約30%(有機部分の容量で)のプロトン性溶媒および約70%ないし約100%(有機部分の容量で)の極性非プロトン性溶媒を含む有機部分;および
    水性部分を含む移動相を含み;そして、HPLCシステムを使用して抱合エストロゲン溶液を分析する段階を含む、抱合エストロゲン構成成分を分析する方法。
  31. エストロゲン化合物を含む混合物は、天然から得られたウマ抱合エストロゲンを含む、請求項30に記載の方法。
  32. プロトン性溶媒は、低級アルキルアルコールを含む、請求項30に記載の方法。
  33. 低級アルキルアルコールはメタノールである、請求項32に記載の方法。
  34. 極性非プロトン性溶媒は低級アルキルニトリルを含む、請求項30に記載の方法。
  35. 低級アルキルニトリルはアセトニトリルである、請求項34に記載の方法。
  36. 移動相は、約65ないし約80%の水性部分および約20ないし約35%の有機部分を含む、請求項30に記載の方法。
  37. 水性部分は、pHが約2.5ないし約3.5である、請求項30に記載の方法。
  38. 有機部分は、イオン対形成物質を含む、請求項30に記載の方法。
  39. イオン対形成物質は、約0.5ないし約2mMの濃度を有する、請求項38に記載の方法。
  40. イオン対形成物質は、水酸化tert−ブチルアンモニウムである、請求項38に記載の方法。
  41. 水性部分はイオン対形成物質を含む、請求項40に記載の方法。
  42. イオン対形成物質は、約0.5ないし約2mMの濃度を有する、請求項41に記載の方法。
  43. イオン対形成物質は水酸化tert−ブチルアンモニウムである、請求項41に記載の方法。
  44. 分析段階はさらに、抱合エストロゲン物質の分離構成成分の少なくとも1つを分取する段階を含む、請求項30に記載の方法。
  45. 分取段階は、マルチチャンネルフラクションコレクターを利用する、請求項44に記載の方法。
  46. HPLCシステムはカラムを含み、分析段階は、約15ないし約35℃のカラム温度で行なう、請求項45に記載の方法。
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