JP2004364346A - 配電盤等の扉用パッキング。 - Google Patents

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Naoyuki Sugimoto
直之 杉本
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Takigen Manufacturing Co Ltd
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Takigen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

【課題】扉閉鎖時に筐体の縁部または扉の縁部によって押されたとき、筒状部が潰れ易く、閉扉動作を比較的小さな力で行える配電盤等の扉用パッキングを提供する。
【解決手段】配電盤等の筐体の開口全周を取り囲む縁部と、該縁部に対面する扉の縁部との一方に取付部が装着され、該取付部より他方の縁部に向かって筒状部が弾力性材料によって膨出形成され、該筒状部の内周面に筒状部の長さ方向に延びる突条部と溝条部が周方向に繰り返し形成され。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、配電盤等において扉閉鎖時に筐体の開口全周にわたって扉と筐体間を密封するパッキングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】雨水の浸入や塵埃の付着によるショート事故を防止するために配電盤を格納した筐体では、扉閉鎖時にパッキングを押圧して密封状態を得られるようにしている。
従来の複合構造のパッキングでは、扉の縁部に装着される取付部をソリッドゴムで形成し、取付部より一定長さ突出して筐体の縁部に圧接する舌片部をスポンジゴムで成形している(特許文献1参照)。
【0003】
この取付部より舌片部を突出形成したパッキングを改良したものとして、取付部より筒状部を膨出形成して、該筒状部を相手方の縁部に圧接させたもの(例えば特許文献2参照)、あるいは取付部に筒状部を連接し、該筒状部に舌片部を突出形成したものが存在している(例えば特許文献3参照)。
【0004】
この筒状部を有するパッキングは、取付部から直接舌片部を突出形成したパッキングと比べて、より強い密封性能を有するものであるが、筐体の開口全周に配置した場合、スポンジゴムよりなる筒状部の弾性反力が非常に大きくなり、扉に装備したロックハンドル装置のロックカムを筐体側の受け部に係合させて、扉を筐体に締付けるとき、操作ハンドルを締付け成立位置まで回すのに大きな力を必要とする。
【0005】
【特許文献1】実開昭62−185405号公報
【特許文献1】特許第2999873号公報
【特許文献1】特開2000−283642号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目的は、開口全周の密封が比較的小さな操作力で容易に行える配電盤等の扉用パッキングを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の扉用パッキングは、配電盤等の筐体の開口全周を取り囲む縁部と、該縁部に対面する扉の縁部との一方に取付部が装着され、該取付部より他方の縁部に向かって筒状部が弾力性材料によって膨出形成され、該筒状部の内周面に筒状部の長さ方向に延びる突条部と溝条部が周方向に繰り返し形成されたものである。
【0008】
【発明の作用】扉4の一端側がヒンジ軸(図示していない)によって筐体1に連結され、扉4の他端側にロックハンドル装置(図示していない)が装備されている配電盤において、パッキング6の取付部7を例えば筐体1の縁部3に装着する。
【0009】
前記ヒンジ軸を中心に扉4を閉鎖方向に回転させたとき、閉鎖回転の終端域において扉4の縁部5がパッキング6の筒状部8の外側面に当接する。この当接後、前記ロックハンドル装置の操作ハンドルを回してロックカムを筐体側の受け部に係合させ、扉4と筐体1に対して締めこむと、パッキング6の筒状部8が扉4の縁部5によって押し潰され、筐体1と扉4間が密封される。
【0010】
パッキング6の筒状部8の押し潰し変形は、全体としては当初段階における突条部9,9間の溝条部10の閉じ合わせ変形と、溝条部10が閉じ合わせによって消滅した後の次の段階における筒状部全体の体積圧縮変形とによってなされる。
【0011】
パッキング6の配置形態やヒンジ軸との位置関係等によっては、局部的には溝条部10の閉じ合わせ変形と筒状部8の体積圧縮変形が同時進行的に行われることもあり得る。
【0012】
このように大局的には、パッキング6は二段階に筒状部8が押し潰し変形されるため、筐体1の開口2を全周密封する場合であっても、パッキング6はその全長にわたってほぼ均等に押し潰され、その圧縮変形時の弾性反力が小さいものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】図示の実施例では、ソリッドゴムよりなる取付部7は横断面U字状に形成され、中心部にはバネ鋼材よりなる芯金12が配置されている。スポンジゴムよりなる筒状部8は断面が略半円形の筒状に形成されており、2箇所に舌片部11を遠心方向に突出させてある。
【0014】
パッキング6の取付部7と筒状部8は、いわゆる二色成形の手法によって一体物として連続成形されている。
【0015】
突条部9と溝条部10は断面円弧状であり、互いに連続して波状に形成されている。取付部7の内面には、摩擦抵抗を増大させるための押当て部13が母材より斜めに突出形成されている。
【0016】
パッキング6は押当て部13を押し潰すようにして筐体1の縁部3に嵌め合わされ、ソリッドゴムそれ自体の弾性反力と前記芯金12の弾性反力によって縁部3に弾性係合している。
【0017】
パッキング6の筒状部8の断面形状は、円形状、半円形状、楕円形状、台形状、一部円形状、あるいは一部楕円形状といったように種々の形態をとることができ、その中空部の内周形状は特に限定されない。筒状部の一部が取付部の一部を兼ねていても良い。
【0018】
突条部9と溝条部10の断面形状も図示のものに限定されず、筒状部本体の体積圧縮変形に先行して、溝条部10の閉じ合わせが誘起されるものであればよい。
【0019】
【発明の効果】以上のように本発明の扉用パッキングでは、筐体の縁部と扉の縁部の一方に装着される取付部より他方の縁部に向かって筒状部が弾力性材料によって膨出形成され、該筒状部の内周面に筒状部の長さ方向に延びる突条部と溝条部が周方向に繰り返し形成されているため、扉閉鎖時に筐体の縁部または扉の縁部によって筒状部の外側面が押されたとき、突条部と溝条部に誘導されて筒状部が容易に押し潰し変形させられる。
【0020】
このように筒状部のトータルとしての圧縮変形時における弾性反力が低減されるため、筐体の開口全周にパッキングを配置した場合であっても、比較的小さな力で扉のロックハンドル装置を締付け回動操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るパッキングの横断面図である。
【図2】図1のパッキングを筐体の縁部に装着したときの要部斜視図である。
【符号の説明】
1 筐体
2 筐体の開口
3 筐体の縁部
4 扉
5 扉の縁部
6 パッキング
7 パッキングの取付部
8 パッキングの筒状部
9 筒状部内面の突条部
10 筒状部内面の溝条部
11 パッキングの舌片部
12 芯金
13 押当て部

Claims (1)

  1. 配電盤等の筐体の開口全周を取り囲む縁部と、該縁部に対面する扉の縁部との一方に取付部が装着され、該取付部より他方の縁部に向かって筒状部が弾力性材料によって膨出形成され、該筒状部の内周面に筒状部の長さ方向に延びる突条部と溝条部が周方向に繰り返し形成された配電盤等の扉用パッキング。
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