JP2004363180A - 気相成長装置および気相成長方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】厚み、組成および不純物濃度等がより均一な結晶が複数枚の基板上に同時に効率良く成長する気相成長装置および気相成長方法を提供する。
【解決手段】横型の気相成長炉1を備えた気相成長装置であって、該気相成長炉1は、気相成長炉1の中心部に形成されたガス吹き出し口3と、ガス吹き出し口3の周囲に設置され得る複数枚の基板6のそれぞれの表面上にガス2を流すように形成された中空のガス流路8とを含み、ガス流路8は設置され得る各々の基板6に対して1つずつ形成されており、ガス流路8の断面積は設置され得る基板6のガス上流側端部からガス下流側端部までは少なくとも一定である気相成長装置である。さらに、上記気相成長装置を用いた気相成長方法である。
【選択図】 図1
【解決手段】横型の気相成長炉1を備えた気相成長装置であって、該気相成長炉1は、気相成長炉1の中心部に形成されたガス吹き出し口3と、ガス吹き出し口3の周囲に設置され得る複数枚の基板6のそれぞれの表面上にガス2を流すように形成された中空のガス流路8とを含み、ガス流路8は設置され得る各々の基板6に対して1つずつ形成されており、ガス流路8の断面積は設置され得る基板6のガス上流側端部からガス下流側端部までは少なくとも一定である気相成長装置である。さらに、上記気相成長装置を用いた気相成長方法である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体等の気相成長に用いられる気相成長装置とこの気相成長装置を用いた気相成長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から半導体等の気相成長装置には、ガス流の方向が基板表面に対して垂直となる縦型成長炉を用いた気相成長装置と、ガス流の方向が基板表面に対して平行となる横型成長炉を用いた気相成長装置とがある。
【0003】
縦型成長炉を用いた気相成長装置においては、ガス流は乱流として流れるため、ガス流のコントロールが難しいという問題があった。
【0004】
一方、横型成長炉を用いた気相成長装置においては、ガス流を層流として流すことができるため、ガス流のコントロールが容易である。
【0005】
図15に、特許文献1等に記載されている従来の円形横型の気相成長炉の模式的な上面透視図を示す。なお、本願の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
【0006】
図15において、この図の紙面の表面から裏面に向かってガス吹出し口103からガスが導入される。そして、基板106表面と平行な方向に放射状に流れる矢印102で表わされるガス流は、基板106上を通過する際に反応して、反応生成物を基板106の表面上に堆積させる。反応せずに基板106上を通過したガス流102は、排気口104から排出される。
【0007】
この気相成長炉101においては、ガス吹出し口103の周囲に複数枚の基板106を設置することにより、複数枚の基板106の表面上に同時に同じ種類の結晶を気相成長させることができる(従来例1)。
【0008】
また、図16に、特許文献2等に記載されている従来の筒状横型の気相成長炉の模式的な断面図を示す。図16において、筒状横型の気相成長炉101の一方の側面に設置されたガス吹出し口103からガスが導入される。そして、気相成長炉101の中央部に設置された基板106表面と平行な方向に流れる矢印102で表わされるガス流は、基板106の表面上を通過する際に反応して、反応生成物を基板106の表面上に堆積させる。反応せずに基板106上を通過したガス流102は、ガス吹出し口103の対向面に設置された排気口104から排出される。
【0009】
ここで、ガス吹き出し口103から導入されたガス流102は、石英ガラス製の管形状であるフローチャネルといわれる反応室107によって整流される。
【0010】
この筒状横型の気相成長炉を用いて、複数枚の基板上に同時に結晶を成長させる方法としては、たとえば図17の模式的上面透視図に示すように、反応室107をそれぞれ1つずつ設置した気相成長炉101を複数個並列に配置した多チャンバ同数反応室型の横型成長炉がある(従来例2)。
【0011】
また、筒状横型の気相成長炉を用いて、複数枚の基板上に同時に結晶を成長させる他の方法としては、たとえば図18の模式的上面透視図に示すように、1つの気相成長炉101内に複数の反応室107を並列に配置した1チャンバ多反応室型の横型成長炉がある(従来例3)。
【0012】
【特許文献1】
特開平9−306845号公報
【0013】
【特許文献2】
特開2002−83778号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15に示す従来例1においては、気相成長炉101の中心部に位置するガス吹出し口103から放射状にガス流102が吹き出されるため、ガス流102の上流部である気相成長炉101の中心部からガス流102の下流部である気相成長炉101の外周部へいくほどガス流102の流路の断面積が増加する。よって、ガス流102が気相成長炉101の中央部から外周部に流れていくにしたがって、ガス流102が末広がりに拡散してしまい、ガス流102の流速が落ちる。このため、ガス流102の上流部にある基板106の表面上で成長する結晶と下流部にある基板106の表面上で成長する結晶とで、厚み、組成および不純物濃度のバラツキが大きくなって、全体として均一で良質な結晶が得られなかった。この場合において、基板106を回転させながら結晶を成長させることにより、結晶の厚みは均一になる傾向にあるが、結晶の厚さ方向での局所的な組成や不純物濃度のバラツキを解消することはできなかった。
【0015】
また、図17に示す従来例2においては、反応室107が多数存在することにより、バルブ113や分岐継手114等の部品を多く用いる必要があるため、リークチェックやクリーニング等のメンテナンス性が悪いという問題があった。また、多数存在する反応室107間における結晶の品質の均一性が得られにくいという問題もあった。さらに、ガスを導入する配管109の長さが不均一になるため、反応室107間でガス流にバラツキが生じてしまうという問題もあった。
【0016】
また、図18に示す従来例3においては、外側の反応室107a、107cと両横に反応室がある反応室107bとでヒータの干渉具合が異なり、反応室間で温度にバラツキが生じ、反応室の温度をコントロールすることが困難であるという問題があった。また、原料ガスを導入する配管109の長さが不均一になるため、反応室間で原料ガス流にバラツキが生じてしまうという問題もあった。
【0017】
上記事情に鑑みて本発明の目的は、厚み、組成および不純物濃度等がより均一な結晶を複数枚の基板上に同時に効率良く成長させることができる気相成長装置および気相成長方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、横型の気相成長炉を備えた気相成長装置であって、該気相成長炉は、気相成長炉の中心部に形成されたガス吹き出し口と、ガス吹き出し口の周囲に設置され得る複数枚の基板のそれぞれの表面上にガスを流すように形成された中空のガス流路とを含み、ガス流路は設置され得る各々の基板に対して1つずつ形成されており、ガス流路の断面積が設置され得る基板のガス上流側端部からガス下流側端部までは少なくとも一定である気相成長装置である。ここで、「断面積が一定」とは、本発明の効果が失われない範囲で実質的に断面積が一定であればよいものとする。また、本発明に係る気相成長装置には、既に基板が設置されている状態の装置だけでなく、基板が設置される前の状態の装置も含まれる。
【0019】
本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路の断面形状が少なくとも基板のガス上流側端部からガス下流側端部まで一定であることが好ましい。ここで、「断面形状が一定」とは、本発明の効果が失われない範囲で実質的に断面形状が一定であればよいものとする。
【0020】
また、本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路が、気相成長炉に設置された土台の表面と、土台上の空間を仕切る壁面を有する仕切り部材とによって形成されていてもよい。
【0021】
また、本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路が、中空の仕切り部材によって形成されていてもよい。
【0022】
また、本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路が、土台上に設置された複数の区画部材のうち隣接する2つの区画部材の側面と、これらの区画部材の上部を覆う上蓋の底面と、土台表面とによって形成されていてもよい。
【0023】
ここで、上記区画部材が、1つの中央区画部材と、その両側または両端に設置された2つの両側区画部材とを有していてもよい。ここで、「中央区画部材」とは、上記区画部材を構成する一部材であって、上記区画部材の略中央に設置された部材のことをいい、「両側区画部材」とは、上記区画部材を構成する一部材であって、中央区画部材の両側または両端に設置された部材のことをいう。
【0024】
また、この場合には、ガス流路の幅と中央区画部材の幅とが同一であることが好ましい。ここで、「同一」とは、本発明の効果が失われない範囲で実質的に同一であればよいものとする。
【0025】
さらに、中央区画部材および両側区画部材の少なくとも一方を取り替えることにより、ガス流路の長さを変更し得る。
【0026】
また、本発明に係る気相成長装置においては、N枚の基板が360/N(°)の等角度で円周状に設置され得る。ここで、「等角度」とは、ある基板の中心点と気相成長炉の中心点とある基板に隣接する基板の中心点とを線で結ぶことによって形成される角度が、隣接して設置されているどの基板間においても本発明の効果が失われない範囲で実質的に等角度であればよいものとする。
【0027】
さらに、本発明は、上記気相成長装置を用いた気相成長方法に関する。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1(A)に、本発明に用いられる気相成長炉の好ましい一例の模式的な上面透視図を示す。図1(A)において、円形横型の気相成長炉1は、その中心部からガス流路8内にガスを導入するためのガス吹き出し口3と、ガスを排気するための排気口4と、異なる種類のガスを導入するための3重管9a、9b、9cからなる配管9と、開口部10を有する土台部12と、土台部12上に設置された仕切り部材16と、土台部12と仕切り部材16とから形成されたガス流路8とを含み、3重管の配管9から不活性ガスと原料ガスとを導入することによってガス流路8内を流れるガス流2は基板6の表面上を通過する際に反応して、基板6の表面上に反応生成物である結晶を成長させる。
【0029】
ここで、図2(A)の模式的な斜視図に示すように、仕切り部材16は十字型であって、十字型に分岐しているそれぞれの枝の長さおよび幅はすべて同一であり、十字型に分岐しているそれぞれの枝を構成する側面の高さもすべて同一である。また、仕切り部材16は、上面の一部、下面の全部および側面の一部を有していないため、上方の一部と、下方の全部および側面の一部が開放されている。
【0030】
よって、図1(A)に示すように、この仕切り部材16と土台部12とによって形成されるガス流路8は、ガス流2の上流部から下流部にかけて断面積および断面形状が一定であって、ガス流路8内を流れるガス流2が末広がりに拡散しない。したがって、ガス吹き出し口3から吹き出されるガス流2の流速を一定にすれば、その下流部にある複数枚の基板6の表面上に流れるガス流2の流速をどの基板6の表面上においても一定とし得る。
【0031】
また、ガス流2がガス吹き出し口3から基板6の表面上に到達するまでのガス流路8の容積は、複数あるガス流路8のそれぞれにおいて同一であることから、複数枚の基板6の表面上のそれぞれに流れるガス流2の流量も一定とし得る。
【0032】
したがって、本発明の気相成長装置に用いられる気相成長炉1においては、ガス流2が流れる方向を制御する仕切り部材16を土台部12上に設置してガス流路8を形成することによって、複数枚の基板6の表面上に流れるガス流2の流速および流量をそれぞれ一定とし得ることから、厚み、組成および不純物濃度等がより均一な結晶を複数枚の基板6の表面上に同時に効率良く成長させることができるのである。
【0033】
なお、仕切り部材16は、図2(B)の模式的な斜視図に示すような開口部10を有する円形板状の土台部12上に嵌め込まれることにより設置され得る。この場合には、仕切り部材16と土台部12とを一体的に形成した場合よりもメンテナンス時の作業効率が高くなり得る。また、この場合には、設置される基板6の枚数を変更する際に、変更後の基板6の枚数に対応した分岐を有する仕切り部材16に取り替えるだけで済むようになり得る。
【0034】
また、仕切り部材16としては、たとえば図3の模式的な斜視図に示すような、中空の仕切り部材16bを用いることもできる。この場合には、土台部を気相成長炉に設置しなくてもよくなる。
【0035】
図1(B)に図1(A)に示された装置における線X3−X3に沿った模式的な断面を示す。図1(B)に示すように、仕切り部材16が設置された土台部12は、ヒータユニット15を有する基板ホルダ5上に設置された基板6が開口部10から露出するように設置される。
【0036】
また、仕切り部材16の端部面16sは、排気口4の側面に当接される。また、図1(A)に示すように、排気口4は、遮蔽板17a、17b、17cにより構成されている。ここで、図1(B)に示すように、遮蔽板17aと遮蔽板17bは、気相成長炉1の下方に向けて円筒状に伸びている。そして、遮蔽板17aの上部は、上方から下方にかけて湾曲しており、その後は遮蔽板17bと対向するように設置される。このような構成とした場合には、ガス流路8を流れるガス流2の流れに乱れが生じにくくなる。
【0037】
なお、図1(A)に示す遮蔽板17cは、土台部12の部分のうちガス流路8が形成されていない部分の土台部12の端部から、気相成長炉1の上方に向けて設置される。
【0038】
ここで、図1(B)に示すように、気相成長炉1の中心部にある3重管の配管9から導入されたガスは、3重管の配管9に接続されたガス流方向転換ノズル11によってその流れ方向が転換された後、基板6表面に対して平行方向に流れる。なお、3重管の配管9において、外側の配管9aからは不活性ガスが、内側の配管9b、9cからはそれぞれ異なる種類の原料ガスが導入され得る。
【0039】
その後、ガス流2は基板6の表面上を通過する際に反応し、その反応生成物が基板6の表面上に堆積される。そして、基板6の表面上で反応しなかったガス流2は乱されることなく、排気口4から排出される。
【0040】
なお、上記においては、仕切り部材16によって形成されるガス流路8は、ガス流2の上流部から下流部にかけて断面積および断面形状が一定となっているが、ガス流路8の断面積および断面形状は、少なくとも基板6のガス上流側端部A1からガス下流側端部B1まで一定であればよい。
【0041】
また、ガス流路8の断面積および断面形状は、基板6のガス上流側端部A1よりも少し上流側のA1’から、基板6のガス下流側端部B1よりも少し下流側のB1’までのA1’−B1’間でほぼ一定となることが望ましい。ここで、A1−A1’およびB1−B1’の長さは、基板6のガス上流側端部A1からガス下流側端部B1までのガス流2がそれ以外の部分から影響を及ぼされない程度の長さであれば特に限定はされない。
【0042】
また、基板をN枚配置する場合には、ある基板6の中心点と土台部12の中心点とある基板6に隣接する基板6の中心点とを線で結ぶことによって形成される角度が、隣接して設置されているどの基板6間においても360/N(°)の等角度となるように円周状に配置されることが好ましい。この場合には、ヒータユニット15の干渉による影響が少なくなるため、基板6の温度コントロールが容易となる傾向にある。
【0043】
また、図4は、図1(B)の装置の一部が変更された他の模式的な断面を示す。本実施の形態においては、図4に示すような仕切り部材16aを用いてガス流路8を形成することもできる。ここで、図4に示す装置は、図1(B)に示す装置とは上下が逆転した形態となっており、仕切り部材16aの端部面16asは、排気口4の下面と当接しており、仕切り部材16aの端部側の下部は、その下方から上方にかけて湾曲している点に特徴がある。このような構成とした場合にも、ガス流路8を流れるガス流2に乱れが生じにくくなる。
【0044】
なお、図4では、土台部12の排気口4付近と排気口4の遮蔽板17bとが交わっている交差部12aは直角となっているが、交差部12aを仕切り部材の湾曲部16cと同様のなだらかな曲面としてもよい。排気口4付近におけるガス流路8を流れるガス流2に、乱れが一層生じにくくなる。
【0045】
(実施の形態2)
図5に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な斜視図を示す。本実施の形態においては、図5(B)に示すように、土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度αが90°の区画部材(以下、「90°扇形状区画部材」という。)18が土台部12上に4つ設置されている。
【0046】
また、図5(A)に示す上蓋19を、図5(B)に示すこれら4つの90°扇形状区画部材18の上部に設置することによって、ガス流の上流部から下流部にかけて断面積および断面形状が一定のガス流路8を形成することができる。このように形成されたガス流路8もガス流の上流部から下流部にかけてその断面積および断面形状が一定となるため、ガス流路8内を通過するガス流に乱れが生じなくなる傾向にある。
【0047】
ここで、90°扇形状区画部材18の弧状部20側が排気口の上面の少なくとも一部を閉塞することが好ましい。この場合には、ガス流路8を通過するガス流に乱れがより生じなくなる傾向にある。
【0048】
また、図5(B)に示す構成部品のX6−X6に沿った好ましい他の例の模式的な断面図を図6に示す。図6において、上蓋19の端部側の上面から側面にかける部分および90°扇形状区画部材18の弧状部20側の上面から側面にかける部分は曲面となっている。このような構成とすることにより、排気口4付近におけるガス流路8内のガス流に乱れが生じにくくなるため、基板6の下流側端部B2から排気口4の側端部B2’までの長さLoをより短くし得る。それゆえ、この場合には、本発明に係る気相成長装置の小型化を図ることができる。
【0049】
さらに、図6に示すように土台部12の中央部に円錐状のガス方向転換補助部品11aを用いた場合には、ガス流方向転換ノズル11におけるガス流の方向転換がよりスムーズになるため、ガス流路8を通過するガス流に乱れがより生じなくなる傾向にある。
【0050】
なお、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図7の模式的上面図に示すように、中央に設置された中心角度形成部材21とその両端に設置された側面形成部材22a、22bとからなる90°扇形状区画部材18bを用いてもよい。この場合には、基板枚数に合わせて、中心角度形成部材21を中心角度αが異なるものに交換するだけで、2つの側面形成部材22a、22bを交換することなく、種々の基板枚数に対応した数のガス流路8を形成することができるようになる。また、中心角度形成部材21および/または側面形成部材22a、22bを長さLt、Lsの異なるものに交換することにより、ガス流路8の長さを変更することもできる。
【0051】
(実施の形態3)
図8(A)に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な斜視図を示す。図8(A)において、実際には、4つの90°扇形状区画部材18が土台部12上に設置されているが、4つの90°扇形状区画部材18のうち1つの90°扇形状区画部材18のみを図示しており、その他の3つの90°扇形状区画部材18は図示していない。
【0052】
ここで、90°扇形状区画部材18は、土台部12上の領域を略五角形状に仕切る中心角度αが90°の区画部材(以下、「90°五角形状区画部材」という。)23と、その両側に設置され、土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度βが45°の扇形状区画部材(以下、「45°扇形状区画部材」という。)24a、24bとから構成されている。
【0053】
このような構成の4つの90°扇形状区画部材18の上部に上蓋(図示せず)を設置することによって、ガス流路8aが形成される。
【0054】
したがって、本実施の形態においては、図8(B)の模式的上面図に示すように4枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0055】
また、90°扇形状区画部材18を構成する90°五角形状区画部材23を取り去ることによって、図9(A)の模式的斜視図に示すように、新たなガス流路8bが形成される。したがって、この場合には、図9(B)の模式的上面図に示すように8枚の基板6の表面上に結晶成長させることができるようになる。
【0056】
ここで、図9(A)に示す新たに形成されるガス流路8bの幅W1は、既成のガス流路8aの幅Wと同じ幅となる。
【0057】
なお、図9(A)に示す新たに形成されるガス流路8bの長さL1は、図8(A)に示す90°五角形状区画部材23を取り去る前の既成のガス流路8aの長さLよりも短くなる。しかし、図9に示すように、既成のガス流路8aの長さLは新たに形成されるガス流路8bの長さL1と同一の長さに再設定されることとなるため、特に問題はない。
【0058】
(実施の形態4)
図10(A)に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な上面図を示す。ここで、土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度αが60°の区画部材(以下、「60°扇形状区画部材」という。)25は、土台部12上の領域を略五角形状に仕切る中心角度αが60°の区画部材(以下、「60°五角形状区画部材」という。)26の両側に土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度βが30°の区画部材(以下、「30°扇形状区画部材」という。)27がそれぞれ設置されて構成されている。
【0059】
土台部12上には60°扇形状区画部材25が6つ設置されており、これらの60°扇形状区画部材25の上部に上蓋(図示せず)が設置されることによりガス流路8が形成される。
【0060】
したがって、この場合には、、図10(A)に示すように、6枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0061】
また、土台部12上に設置された6つの60°扇形状区画部材25から60°五角形状区画部材26をすべて取り去ることによって、図10(B)の模式的上面図に示すように12枚の基板6の表面上にも結晶成長させることができる。
【0062】
なお、60°扇形状区画部材25としては、たとえば図11の模式的斜視図に示すような中実でない壁面のみからなるV字状の60°扇形状区画部材25aを用いることもできる。
【0063】
また、60°扇形状区画部材25としては、たとえば図12の模式的斜視図に示すような中実でない壁面のみからなる60°五角形状区画部材26とその両側に設置された30°扇形状区画部材24c、24dとから構成される60°扇形状区画部材25bを用いることもできる。
【0064】
(実施の形態5)
図13に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な上面図を示す。ここで、図13(A)に示すように、90°扇形状区画部材18は、土台部12上に設置された1つの90°五角形状区画部材23と、その両側に設置され、略V字状に2つの分岐を有する2つの二分岐埋設部材29と、2つの二分岐埋設部材29の略V字の両外側にそれぞれ2つずつ設置された4つの15°扇形状区画部材28aと、2つの二分岐埋設部材29の略V字の内側にそれぞれ1つずつ設置された2つの15°扇形状区画部材28bとから構成されている。そして、この90°扇形状区画部材18が4つ、土台部12上に設置されている。
【0065】
したがって、この場合には、図13(A)に示すように、4枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0066】
また、4つの90°扇形状区画部材18から90°五角形状区画部材23をすべて取り去ることによって、図13(B)に示すように、8枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0067】
さらに、土台部12上から8つある二分岐埋設部材29をすべて取り去ることによって、図13(C)に示すように、24枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0068】
また、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図14(A)の模式的上面図に示すように、略V字状に2つの分岐を有する二分岐埋設部材29の両外側に30°扇形状区画部材27aをそれぞれ設置し、二分岐埋設部材29の略V字の内側の空間に30°扇形状区画部材27bを設置したものを用いることもできる。
【0069】
また、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図14(B)の模式的上面図に示すように、略W字状に3つの分岐を有する三分岐埋設部材30の両外側に土台部上の領域を略扇形状に仕切る中心角度が22.5°の区画部材(以下、「22.5°扇形状区画部材」という。)31aをそれぞれ設置し、三分岐埋設部材30の略W字の内側の空間に22.5°扇形状区画部材31bを2つ設置したものを用いることもできる。
【0070】
また、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図14(C)の模式的上面図に示すように、5つの分岐を有する五分岐埋設部材32の両外側に15°扇形状区画部材28aをそれぞれ設置し、五分岐埋設部材32の分岐の内側の空間に15°扇形状区画部材28bを4つ設置したものを用いることもできる。
【0071】
なお、本実施の形態5において、すべての区画部材および埋設部材は、中実であるものを用いて説明したが、中実でない壁面のみからなるものを用いてもよいことは言うまでもない。
【0072】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0073】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、厚み、組成および不純物濃度等がより均一な結晶を複数枚の基板上に同時に効率良く成長させることができる気相成長装置および気相成長方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に用いられる気相成長炉の好ましい一例の模式的な上面透視図であり、(B)は(A)に示された装置における線X3−X3に沿った模式的な断面図である。
【図2】(A)は本発明に用いられる仕切り部材の好ましい一例の模式的な斜視図であり、(B)は本発明に用いられる土台部の好ましい一例の模式的な斜視図である。
【図3】本発明に用いられる仕切り部材の好ましい他の例の模式的な斜視図である。
【図4】図1(B)の装置の一部が変更されたときの模式的な断面図である。
【図5】(A)は本発明に用いられる上蓋の好ましい一例の模式的な斜視図であり、(B)は本発明に用いられる土台部上に区画部材が設置されたときの好ましい一例の模式的な斜視図である。
【図6】図5(B)に示す構成部品のX6−X6に沿った好ましい他の例の模式的な断面図である。
【図7】本発明に用いられる90°扇形状区画部材の好ましい他の例の模式的な上面図である。
【図8】(A)は本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な斜視図であり、(B)は(A)に示す構成部品の模式的な上面図である。
【図9】(A)は図8に示す構成部品から90°五角形状区画部材を取り除いたときの模式的な斜視図であり、(B)は(A)に示す構成部品の模式的な上面図である。
【図10】(A)は6枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図であり、(B)は12枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図である。
【図11】本発明に用いられる60°扇形状区画部材の一例の模式的な斜視図である。
【図12】本発明に用いられる60°扇形状区画部材の他の例の模式的な斜視図である。
【図13】(A)は4枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図であり、(B)は8枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図であり、(C)は24枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図である。
【図14】(A)は二分岐埋設部材を設置した90°扇形状区画部材の模式的な上面図であり、(B)は三分岐埋設部材を設置した90°扇形状区画部材の模式的な上面図であり、(C)は五分岐埋設部材を設置した90°扇形状区画部材の模式的な上面図である。
【図15】従来の円形横型の気相成長炉の模式的な上面透視図である。
【図16】従来の筒状横型の気相成長炉の模式的な断面図である。
【図17】従来の多チャンバ同数反応室型横型成長炉の模式的な上面透視図である。
【図18】従来の1チャンバ多反応室型横型成長炉の模式的な上面透視図である。
【符号の説明】
1,101 気相成長炉、2,102 ガス流、3,103 ガス吹き出し口、4,104 排気口、5 基板ホルダ、6,106 基板、107 反応室、8 ガス流路、9,109 配管、10 開口部、11 ガス流方向転換ノズル、12 土台部、113 バルブ、114 分岐継手、15 ヒータユニット、16 仕切り部材、17 遮蔽板、18 90°扇形状区画部材、19 上蓋、20 弧状部、21 中心角度形成部材、22 側面形成部材、23 90°五角形状区画部材、24 45°扇形状区画部材、25 60°扇形状区画部材、26 60°五角形状区画部材、27 30°扇形状区画部材、28 15°扇形状区画部材、29 二分岐埋設部材、30 三分岐埋設部材、31 22.5°扇形状区画部材、32 五分岐埋設部材。
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体等の気相成長に用いられる気相成長装置とこの気相成長装置を用いた気相成長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から半導体等の気相成長装置には、ガス流の方向が基板表面に対して垂直となる縦型成長炉を用いた気相成長装置と、ガス流の方向が基板表面に対して平行となる横型成長炉を用いた気相成長装置とがある。
【0003】
縦型成長炉を用いた気相成長装置においては、ガス流は乱流として流れるため、ガス流のコントロールが難しいという問題があった。
【0004】
一方、横型成長炉を用いた気相成長装置においては、ガス流を層流として流すことができるため、ガス流のコントロールが容易である。
【0005】
図15に、特許文献1等に記載されている従来の円形横型の気相成長炉の模式的な上面透視図を示す。なお、本願の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
【0006】
図15において、この図の紙面の表面から裏面に向かってガス吹出し口103からガスが導入される。そして、基板106表面と平行な方向に放射状に流れる矢印102で表わされるガス流は、基板106上を通過する際に反応して、反応生成物を基板106の表面上に堆積させる。反応せずに基板106上を通過したガス流102は、排気口104から排出される。
【0007】
この気相成長炉101においては、ガス吹出し口103の周囲に複数枚の基板106を設置することにより、複数枚の基板106の表面上に同時に同じ種類の結晶を気相成長させることができる(従来例1)。
【0008】
また、図16に、特許文献2等に記載されている従来の筒状横型の気相成長炉の模式的な断面図を示す。図16において、筒状横型の気相成長炉101の一方の側面に設置されたガス吹出し口103からガスが導入される。そして、気相成長炉101の中央部に設置された基板106表面と平行な方向に流れる矢印102で表わされるガス流は、基板106の表面上を通過する際に反応して、反応生成物を基板106の表面上に堆積させる。反応せずに基板106上を通過したガス流102は、ガス吹出し口103の対向面に設置された排気口104から排出される。
【0009】
ここで、ガス吹き出し口103から導入されたガス流102は、石英ガラス製の管形状であるフローチャネルといわれる反応室107によって整流される。
【0010】
この筒状横型の気相成長炉を用いて、複数枚の基板上に同時に結晶を成長させる方法としては、たとえば図17の模式的上面透視図に示すように、反応室107をそれぞれ1つずつ設置した気相成長炉101を複数個並列に配置した多チャンバ同数反応室型の横型成長炉がある(従来例2)。
【0011】
また、筒状横型の気相成長炉を用いて、複数枚の基板上に同時に結晶を成長させる他の方法としては、たとえば図18の模式的上面透視図に示すように、1つの気相成長炉101内に複数の反応室107を並列に配置した1チャンバ多反応室型の横型成長炉がある(従来例3)。
【0012】
【特許文献1】
特開平9−306845号公報
【0013】
【特許文献2】
特開2002−83778号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図15に示す従来例1においては、気相成長炉101の中心部に位置するガス吹出し口103から放射状にガス流102が吹き出されるため、ガス流102の上流部である気相成長炉101の中心部からガス流102の下流部である気相成長炉101の外周部へいくほどガス流102の流路の断面積が増加する。よって、ガス流102が気相成長炉101の中央部から外周部に流れていくにしたがって、ガス流102が末広がりに拡散してしまい、ガス流102の流速が落ちる。このため、ガス流102の上流部にある基板106の表面上で成長する結晶と下流部にある基板106の表面上で成長する結晶とで、厚み、組成および不純物濃度のバラツキが大きくなって、全体として均一で良質な結晶が得られなかった。この場合において、基板106を回転させながら結晶を成長させることにより、結晶の厚みは均一になる傾向にあるが、結晶の厚さ方向での局所的な組成や不純物濃度のバラツキを解消することはできなかった。
【0015】
また、図17に示す従来例2においては、反応室107が多数存在することにより、バルブ113や分岐継手114等の部品を多く用いる必要があるため、リークチェックやクリーニング等のメンテナンス性が悪いという問題があった。また、多数存在する反応室107間における結晶の品質の均一性が得られにくいという問題もあった。さらに、ガスを導入する配管109の長さが不均一になるため、反応室107間でガス流にバラツキが生じてしまうという問題もあった。
【0016】
また、図18に示す従来例3においては、外側の反応室107a、107cと両横に反応室がある反応室107bとでヒータの干渉具合が異なり、反応室間で温度にバラツキが生じ、反応室の温度をコントロールすることが困難であるという問題があった。また、原料ガスを導入する配管109の長さが不均一になるため、反応室間で原料ガス流にバラツキが生じてしまうという問題もあった。
【0017】
上記事情に鑑みて本発明の目的は、厚み、組成および不純物濃度等がより均一な結晶を複数枚の基板上に同時に効率良く成長させることができる気相成長装置および気相成長方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、横型の気相成長炉を備えた気相成長装置であって、該気相成長炉は、気相成長炉の中心部に形成されたガス吹き出し口と、ガス吹き出し口の周囲に設置され得る複数枚の基板のそれぞれの表面上にガスを流すように形成された中空のガス流路とを含み、ガス流路は設置され得る各々の基板に対して1つずつ形成されており、ガス流路の断面積が設置され得る基板のガス上流側端部からガス下流側端部までは少なくとも一定である気相成長装置である。ここで、「断面積が一定」とは、本発明の効果が失われない範囲で実質的に断面積が一定であればよいものとする。また、本発明に係る気相成長装置には、既に基板が設置されている状態の装置だけでなく、基板が設置される前の状態の装置も含まれる。
【0019】
本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路の断面形状が少なくとも基板のガス上流側端部からガス下流側端部まで一定であることが好ましい。ここで、「断面形状が一定」とは、本発明の効果が失われない範囲で実質的に断面形状が一定であればよいものとする。
【0020】
また、本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路が、気相成長炉に設置された土台の表面と、土台上の空間を仕切る壁面を有する仕切り部材とによって形成されていてもよい。
【0021】
また、本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路が、中空の仕切り部材によって形成されていてもよい。
【0022】
また、本発明に係る気相成長装置においては、ガス流路が、土台上に設置された複数の区画部材のうち隣接する2つの区画部材の側面と、これらの区画部材の上部を覆う上蓋の底面と、土台表面とによって形成されていてもよい。
【0023】
ここで、上記区画部材が、1つの中央区画部材と、その両側または両端に設置された2つの両側区画部材とを有していてもよい。ここで、「中央区画部材」とは、上記区画部材を構成する一部材であって、上記区画部材の略中央に設置された部材のことをいい、「両側区画部材」とは、上記区画部材を構成する一部材であって、中央区画部材の両側または両端に設置された部材のことをいう。
【0024】
また、この場合には、ガス流路の幅と中央区画部材の幅とが同一であることが好ましい。ここで、「同一」とは、本発明の効果が失われない範囲で実質的に同一であればよいものとする。
【0025】
さらに、中央区画部材および両側区画部材の少なくとも一方を取り替えることにより、ガス流路の長さを変更し得る。
【0026】
また、本発明に係る気相成長装置においては、N枚の基板が360/N(°)の等角度で円周状に設置され得る。ここで、「等角度」とは、ある基板の中心点と気相成長炉の中心点とある基板に隣接する基板の中心点とを線で結ぶことによって形成される角度が、隣接して設置されているどの基板間においても本発明の効果が失われない範囲で実質的に等角度であればよいものとする。
【0027】
さらに、本発明は、上記気相成長装置を用いた気相成長方法に関する。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1(A)に、本発明に用いられる気相成長炉の好ましい一例の模式的な上面透視図を示す。図1(A)において、円形横型の気相成長炉1は、その中心部からガス流路8内にガスを導入するためのガス吹き出し口3と、ガスを排気するための排気口4と、異なる種類のガスを導入するための3重管9a、9b、9cからなる配管9と、開口部10を有する土台部12と、土台部12上に設置された仕切り部材16と、土台部12と仕切り部材16とから形成されたガス流路8とを含み、3重管の配管9から不活性ガスと原料ガスとを導入することによってガス流路8内を流れるガス流2は基板6の表面上を通過する際に反応して、基板6の表面上に反応生成物である結晶を成長させる。
【0029】
ここで、図2(A)の模式的な斜視図に示すように、仕切り部材16は十字型であって、十字型に分岐しているそれぞれの枝の長さおよび幅はすべて同一であり、十字型に分岐しているそれぞれの枝を構成する側面の高さもすべて同一である。また、仕切り部材16は、上面の一部、下面の全部および側面の一部を有していないため、上方の一部と、下方の全部および側面の一部が開放されている。
【0030】
よって、図1(A)に示すように、この仕切り部材16と土台部12とによって形成されるガス流路8は、ガス流2の上流部から下流部にかけて断面積および断面形状が一定であって、ガス流路8内を流れるガス流2が末広がりに拡散しない。したがって、ガス吹き出し口3から吹き出されるガス流2の流速を一定にすれば、その下流部にある複数枚の基板6の表面上に流れるガス流2の流速をどの基板6の表面上においても一定とし得る。
【0031】
また、ガス流2がガス吹き出し口3から基板6の表面上に到達するまでのガス流路8の容積は、複数あるガス流路8のそれぞれにおいて同一であることから、複数枚の基板6の表面上のそれぞれに流れるガス流2の流量も一定とし得る。
【0032】
したがって、本発明の気相成長装置に用いられる気相成長炉1においては、ガス流2が流れる方向を制御する仕切り部材16を土台部12上に設置してガス流路8を形成することによって、複数枚の基板6の表面上に流れるガス流2の流速および流量をそれぞれ一定とし得ることから、厚み、組成および不純物濃度等がより均一な結晶を複数枚の基板6の表面上に同時に効率良く成長させることができるのである。
【0033】
なお、仕切り部材16は、図2(B)の模式的な斜視図に示すような開口部10を有する円形板状の土台部12上に嵌め込まれることにより設置され得る。この場合には、仕切り部材16と土台部12とを一体的に形成した場合よりもメンテナンス時の作業効率が高くなり得る。また、この場合には、設置される基板6の枚数を変更する際に、変更後の基板6の枚数に対応した分岐を有する仕切り部材16に取り替えるだけで済むようになり得る。
【0034】
また、仕切り部材16としては、たとえば図3の模式的な斜視図に示すような、中空の仕切り部材16bを用いることもできる。この場合には、土台部を気相成長炉に設置しなくてもよくなる。
【0035】
図1(B)に図1(A)に示された装置における線X3−X3に沿った模式的な断面を示す。図1(B)に示すように、仕切り部材16が設置された土台部12は、ヒータユニット15を有する基板ホルダ5上に設置された基板6が開口部10から露出するように設置される。
【0036】
また、仕切り部材16の端部面16sは、排気口4の側面に当接される。また、図1(A)に示すように、排気口4は、遮蔽板17a、17b、17cにより構成されている。ここで、図1(B)に示すように、遮蔽板17aと遮蔽板17bは、気相成長炉1の下方に向けて円筒状に伸びている。そして、遮蔽板17aの上部は、上方から下方にかけて湾曲しており、その後は遮蔽板17bと対向するように設置される。このような構成とした場合には、ガス流路8を流れるガス流2の流れに乱れが生じにくくなる。
【0037】
なお、図1(A)に示す遮蔽板17cは、土台部12の部分のうちガス流路8が形成されていない部分の土台部12の端部から、気相成長炉1の上方に向けて設置される。
【0038】
ここで、図1(B)に示すように、気相成長炉1の中心部にある3重管の配管9から導入されたガスは、3重管の配管9に接続されたガス流方向転換ノズル11によってその流れ方向が転換された後、基板6表面に対して平行方向に流れる。なお、3重管の配管9において、外側の配管9aからは不活性ガスが、内側の配管9b、9cからはそれぞれ異なる種類の原料ガスが導入され得る。
【0039】
その後、ガス流2は基板6の表面上を通過する際に反応し、その反応生成物が基板6の表面上に堆積される。そして、基板6の表面上で反応しなかったガス流2は乱されることなく、排気口4から排出される。
【0040】
なお、上記においては、仕切り部材16によって形成されるガス流路8は、ガス流2の上流部から下流部にかけて断面積および断面形状が一定となっているが、ガス流路8の断面積および断面形状は、少なくとも基板6のガス上流側端部A1からガス下流側端部B1まで一定であればよい。
【0041】
また、ガス流路8の断面積および断面形状は、基板6のガス上流側端部A1よりも少し上流側のA1’から、基板6のガス下流側端部B1よりも少し下流側のB1’までのA1’−B1’間でほぼ一定となることが望ましい。ここで、A1−A1’およびB1−B1’の長さは、基板6のガス上流側端部A1からガス下流側端部B1までのガス流2がそれ以外の部分から影響を及ぼされない程度の長さであれば特に限定はされない。
【0042】
また、基板をN枚配置する場合には、ある基板6の中心点と土台部12の中心点とある基板6に隣接する基板6の中心点とを線で結ぶことによって形成される角度が、隣接して設置されているどの基板6間においても360/N(°)の等角度となるように円周状に配置されることが好ましい。この場合には、ヒータユニット15の干渉による影響が少なくなるため、基板6の温度コントロールが容易となる傾向にある。
【0043】
また、図4は、図1(B)の装置の一部が変更された他の模式的な断面を示す。本実施の形態においては、図4に示すような仕切り部材16aを用いてガス流路8を形成することもできる。ここで、図4に示す装置は、図1(B)に示す装置とは上下が逆転した形態となっており、仕切り部材16aの端部面16asは、排気口4の下面と当接しており、仕切り部材16aの端部側の下部は、その下方から上方にかけて湾曲している点に特徴がある。このような構成とした場合にも、ガス流路8を流れるガス流2に乱れが生じにくくなる。
【0044】
なお、図4では、土台部12の排気口4付近と排気口4の遮蔽板17bとが交わっている交差部12aは直角となっているが、交差部12aを仕切り部材の湾曲部16cと同様のなだらかな曲面としてもよい。排気口4付近におけるガス流路8を流れるガス流2に、乱れが一層生じにくくなる。
【0045】
(実施の形態2)
図5に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な斜視図を示す。本実施の形態においては、図5(B)に示すように、土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度αが90°の区画部材(以下、「90°扇形状区画部材」という。)18が土台部12上に4つ設置されている。
【0046】
また、図5(A)に示す上蓋19を、図5(B)に示すこれら4つの90°扇形状区画部材18の上部に設置することによって、ガス流の上流部から下流部にかけて断面積および断面形状が一定のガス流路8を形成することができる。このように形成されたガス流路8もガス流の上流部から下流部にかけてその断面積および断面形状が一定となるため、ガス流路8内を通過するガス流に乱れが生じなくなる傾向にある。
【0047】
ここで、90°扇形状区画部材18の弧状部20側が排気口の上面の少なくとも一部を閉塞することが好ましい。この場合には、ガス流路8を通過するガス流に乱れがより生じなくなる傾向にある。
【0048】
また、図5(B)に示す構成部品のX6−X6に沿った好ましい他の例の模式的な断面図を図6に示す。図6において、上蓋19の端部側の上面から側面にかける部分および90°扇形状区画部材18の弧状部20側の上面から側面にかける部分は曲面となっている。このような構成とすることにより、排気口4付近におけるガス流路8内のガス流に乱れが生じにくくなるため、基板6の下流側端部B2から排気口4の側端部B2’までの長さLoをより短くし得る。それゆえ、この場合には、本発明に係る気相成長装置の小型化を図ることができる。
【0049】
さらに、図6に示すように土台部12の中央部に円錐状のガス方向転換補助部品11aを用いた場合には、ガス流方向転換ノズル11におけるガス流の方向転換がよりスムーズになるため、ガス流路8を通過するガス流に乱れがより生じなくなる傾向にある。
【0050】
なお、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図7の模式的上面図に示すように、中央に設置された中心角度形成部材21とその両端に設置された側面形成部材22a、22bとからなる90°扇形状区画部材18bを用いてもよい。この場合には、基板枚数に合わせて、中心角度形成部材21を中心角度αが異なるものに交換するだけで、2つの側面形成部材22a、22bを交換することなく、種々の基板枚数に対応した数のガス流路8を形成することができるようになる。また、中心角度形成部材21および/または側面形成部材22a、22bを長さLt、Lsの異なるものに交換することにより、ガス流路8の長さを変更することもできる。
【0051】
(実施の形態3)
図8(A)に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な斜視図を示す。図8(A)において、実際には、4つの90°扇形状区画部材18が土台部12上に設置されているが、4つの90°扇形状区画部材18のうち1つの90°扇形状区画部材18のみを図示しており、その他の3つの90°扇形状区画部材18は図示していない。
【0052】
ここで、90°扇形状区画部材18は、土台部12上の領域を略五角形状に仕切る中心角度αが90°の区画部材(以下、「90°五角形状区画部材」という。)23と、その両側に設置され、土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度βが45°の扇形状区画部材(以下、「45°扇形状区画部材」という。)24a、24bとから構成されている。
【0053】
このような構成の4つの90°扇形状区画部材18の上部に上蓋(図示せず)を設置することによって、ガス流路8aが形成される。
【0054】
したがって、本実施の形態においては、図8(B)の模式的上面図に示すように4枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0055】
また、90°扇形状区画部材18を構成する90°五角形状区画部材23を取り去ることによって、図9(A)の模式的斜視図に示すように、新たなガス流路8bが形成される。したがって、この場合には、図9(B)の模式的上面図に示すように8枚の基板6の表面上に結晶成長させることができるようになる。
【0056】
ここで、図9(A)に示す新たに形成されるガス流路8bの幅W1は、既成のガス流路8aの幅Wと同じ幅となる。
【0057】
なお、図9(A)に示す新たに形成されるガス流路8bの長さL1は、図8(A)に示す90°五角形状区画部材23を取り去る前の既成のガス流路8aの長さLよりも短くなる。しかし、図9に示すように、既成のガス流路8aの長さLは新たに形成されるガス流路8bの長さL1と同一の長さに再設定されることとなるため、特に問題はない。
【0058】
(実施の形態4)
図10(A)に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な上面図を示す。ここで、土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度αが60°の区画部材(以下、「60°扇形状区画部材」という。)25は、土台部12上の領域を略五角形状に仕切る中心角度αが60°の区画部材(以下、「60°五角形状区画部材」という。)26の両側に土台部12上の領域を略扇形状に仕切る中心角度βが30°の区画部材(以下、「30°扇形状区画部材」という。)27がそれぞれ設置されて構成されている。
【0059】
土台部12上には60°扇形状区画部材25が6つ設置されており、これらの60°扇形状区画部材25の上部に上蓋(図示せず)が設置されることによりガス流路8が形成される。
【0060】
したがって、この場合には、、図10(A)に示すように、6枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0061】
また、土台部12上に設置された6つの60°扇形状区画部材25から60°五角形状区画部材26をすべて取り去ることによって、図10(B)の模式的上面図に示すように12枚の基板6の表面上にも結晶成長させることができる。
【0062】
なお、60°扇形状区画部材25としては、たとえば図11の模式的斜視図に示すような中実でない壁面のみからなるV字状の60°扇形状区画部材25aを用いることもできる。
【0063】
また、60°扇形状区画部材25としては、たとえば図12の模式的斜視図に示すような中実でない壁面のみからなる60°五角形状区画部材26とその両側に設置された30°扇形状区画部材24c、24dとから構成される60°扇形状区画部材25bを用いることもできる。
【0064】
(実施の形態5)
図13に本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な上面図を示す。ここで、図13(A)に示すように、90°扇形状区画部材18は、土台部12上に設置された1つの90°五角形状区画部材23と、その両側に設置され、略V字状に2つの分岐を有する2つの二分岐埋設部材29と、2つの二分岐埋設部材29の略V字の両外側にそれぞれ2つずつ設置された4つの15°扇形状区画部材28aと、2つの二分岐埋設部材29の略V字の内側にそれぞれ1つずつ設置された2つの15°扇形状区画部材28bとから構成されている。そして、この90°扇形状区画部材18が4つ、土台部12上に設置されている。
【0065】
したがって、この場合には、図13(A)に示すように、4枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0066】
また、4つの90°扇形状区画部材18から90°五角形状区画部材23をすべて取り去ることによって、図13(B)に示すように、8枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0067】
さらに、土台部12上から8つある二分岐埋設部材29をすべて取り去ることによって、図13(C)に示すように、24枚の基板6の表面上に結晶成長させることができる。
【0068】
また、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図14(A)の模式的上面図に示すように、略V字状に2つの分岐を有する二分岐埋設部材29の両外側に30°扇形状区画部材27aをそれぞれ設置し、二分岐埋設部材29の略V字の内側の空間に30°扇形状区画部材27bを設置したものを用いることもできる。
【0069】
また、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図14(B)の模式的上面図に示すように、略W字状に3つの分岐を有する三分岐埋設部材30の両外側に土台部上の領域を略扇形状に仕切る中心角度が22.5°の区画部材(以下、「22.5°扇形状区画部材」という。)31aをそれぞれ設置し、三分岐埋設部材30の略W字の内側の空間に22.5°扇形状区画部材31bを2つ設置したものを用いることもできる。
【0070】
また、90°扇形状区画部材18としては、たとえば図14(C)の模式的上面図に示すように、5つの分岐を有する五分岐埋設部材32の両外側に15°扇形状区画部材28aをそれぞれ設置し、五分岐埋設部材32の分岐の内側の空間に15°扇形状区画部材28bを4つ設置したものを用いることもできる。
【0071】
なお、本実施の形態5において、すべての区画部材および埋設部材は、中実であるものを用いて説明したが、中実でない壁面のみからなるものを用いてもよいことは言うまでもない。
【0072】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0073】
【発明の効果】
上述したように本発明によれば、厚み、組成および不純物濃度等がより均一な結晶を複数枚の基板上に同時に効率良く成長させることができる気相成長装置および気相成長方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明に用いられる気相成長炉の好ましい一例の模式的な上面透視図であり、(B)は(A)に示された装置における線X3−X3に沿った模式的な断面図である。
【図2】(A)は本発明に用いられる仕切り部材の好ましい一例の模式的な斜視図であり、(B)は本発明に用いられる土台部の好ましい一例の模式的な斜視図である。
【図3】本発明に用いられる仕切り部材の好ましい他の例の模式的な斜視図である。
【図4】図1(B)の装置の一部が変更されたときの模式的な断面図である。
【図5】(A)は本発明に用いられる上蓋の好ましい一例の模式的な斜視図であり、(B)は本発明に用いられる土台部上に区画部材が設置されたときの好ましい一例の模式的な斜視図である。
【図6】図5(B)に示す構成部品のX6−X6に沿った好ましい他の例の模式的な断面図である。
【図7】本発明に用いられる90°扇形状区画部材の好ましい他の例の模式的な上面図である。
【図8】(A)は本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい他の例の模式的な斜視図であり、(B)は(A)に示す構成部品の模式的な上面図である。
【図9】(A)は図8に示す構成部品から90°五角形状区画部材を取り除いたときの模式的な斜視図であり、(B)は(A)に示す構成部品の模式的な上面図である。
【図10】(A)は6枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図であり、(B)は12枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図である。
【図11】本発明に用いられる60°扇形状区画部材の一例の模式的な斜視図である。
【図12】本発明に用いられる60°扇形状区画部材の他の例の模式的な斜視図である。
【図13】(A)は4枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図であり、(B)は8枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図であり、(C)は24枚の基板の表面上に結晶を成長させる場合の本発明に用いられる気相成長炉の構成部品の好ましい一例の模式的な上面図である。
【図14】(A)は二分岐埋設部材を設置した90°扇形状区画部材の模式的な上面図であり、(B)は三分岐埋設部材を設置した90°扇形状区画部材の模式的な上面図であり、(C)は五分岐埋設部材を設置した90°扇形状区画部材の模式的な上面図である。
【図15】従来の円形横型の気相成長炉の模式的な上面透視図である。
【図16】従来の筒状横型の気相成長炉の模式的な断面図である。
【図17】従来の多チャンバ同数反応室型横型成長炉の模式的な上面透視図である。
【図18】従来の1チャンバ多反応室型横型成長炉の模式的な上面透視図である。
【符号の説明】
1,101 気相成長炉、2,102 ガス流、3,103 ガス吹き出し口、4,104 排気口、5 基板ホルダ、6,106 基板、107 反応室、8 ガス流路、9,109 配管、10 開口部、11 ガス流方向転換ノズル、12 土台部、113 バルブ、114 分岐継手、15 ヒータユニット、16 仕切り部材、17 遮蔽板、18 90°扇形状区画部材、19 上蓋、20 弧状部、21 中心角度形成部材、22 側面形成部材、23 90°五角形状区画部材、24 45°扇形状区画部材、25 60°扇形状区画部材、26 60°五角形状区画部材、27 30°扇形状区画部材、28 15°扇形状区画部材、29 二分岐埋設部材、30 三分岐埋設部材、31 22.5°扇形状区画部材、32 五分岐埋設部材。
Claims (10)
- 横型の気相成長炉を備えた気相成長装置であって、
該気相成長炉は、
気相成長炉の中心部に形成されたガス吹き出し口と、
ガス吹き出し口の周囲に設置され得る複数枚の基板のそれぞれの表面上にガスを流すように形成された中空のガス流路と、
を含み、
ガス流路は設置され得る各々の基板に対して1つずつ形成されており、
ガス流路の断面積が設置され得る基板のガス上流側端部からガス下流側端部までは少なくとも一定であることを特徴とする気相成長装置。 - ガス流路の断面形状が少なくとも基板のガス上流側端部からガス下流側端部まで一定であることを特徴とする請求項1に記載の気相成長装置。
- ガス流路が、気相成長炉に設置された土台の表面と、土台上の空間を仕切る壁面を有する仕切り部材とによって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気相成長装置。
- ガス流路が、中空の仕切り部材によって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気相成長装置。
- ガス流路が、土台上に設置された複数の区画部材のうち隣接する2つの区画部材の側面と、これらの区画部材の上部を覆う上蓋の底面と、土台表面とによって形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気相成長装置。
- 前記区画部材が、1つの中央区画部材と、その両側または両端に設置された2つの両側区画部材とを有することを特徴とする請求項5に記載の気相成長装置。
- 前記ガス流路の幅と前記中央区画部材の幅とが同一であることを特徴とする請求項6に記載の気相成長装置。
- 前記中央区画部材および前記両側区画部材の少なくとも一方を取り替えることにより前記ガス流路の長さを変更し得ることを特徴とする請求項6に記載の気相成長装置。
- N枚の基板が360/N(°)の等角度で円周状に設置され得ることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の気相成長装置。
- 請求項1から9のいずれかに記載の気相成長装置を用いることを特徴とする気相成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003156864A JP2004363180A (ja) | 2003-06-02 | 2003-06-02 | 気相成長装置および気相成長方法 |
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JP (1) | JP2004363180A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101378801B1 (ko) * | 2012-06-15 | 2014-03-27 | 주식회사 티지오테크 | 복수개의 기판이 안착되는 기판 서포트의 중앙을 관통하는 공정 가스 공급부를 갖는 배치식 에피택셜층 형성장치 |
KR101505184B1 (ko) | 2014-01-06 | 2015-03-23 | 주식회사 티지오테크 | 회전 부재를 포함하는 증착막 형성 장치 |
KR101525504B1 (ko) * | 2012-06-15 | 2015-06-02 | 주식회사 티지오테크 | 기판 지지부의 중앙을 관통하는 가스 공급부를 갖는 배치식 에피택셜층 형성장치 |
-
2003
- 2003-06-02 JP JP2003156864A patent/JP2004363180A/ja active Pending
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