JP2004362492A - 携帯型電子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】数字キーボタンの操作を少なくして日本語の文字列及びメッセージを作成できるように、数字キーボタンと日本語文字との対応関係の改善を図る。
【解決手段】携帯電話機の数字キーボタンには1〜0の10個の数字が割り振られている。図は、理解を容易にするための数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係を示すテーブルである。縦列の1〜0の各数字キーボタンに日本語文字の各行の子音をそれぞれ割り当て、横列の1〜5の各数字キーボタンに各母音をそれぞれ割り当てる。まず、入力したい日本語文字の子音の行に相当する縦列の数字キーボタン(例えば、‘3’)を押す。次に、入力したい日本語文字の母音に相当する横列の数字キーボタン(例えば、‘2’)を押す。‘3’と‘2’を1回ずつ押すことによって希望する日本語文字‘し’が入力される。このような操作を繰り返すことによって所望の文字列を入力することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】携帯電話機の数字キーボタンには1〜0の10個の数字が割り振られている。図は、理解を容易にするための数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係を示すテーブルである。縦列の1〜0の各数字キーボタンに日本語文字の各行の子音をそれぞれ割り当て、横列の1〜5の各数字キーボタンに各母音をそれぞれ割り当てる。まず、入力したい日本語文字の子音の行に相当する縦列の数字キーボタン(例えば、‘3’)を押す。次に、入力したい日本語文字の母音に相当する横列の数字キーボタン(例えば、‘2’)を押す。‘3’と‘2’を1回ずつ押すことによって希望する日本語文字‘し’が入力される。このような操作を繰り返すことによって所望の文字列を入力することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、日本語の文字列を作成することができる携帯型電子装置に関し、特に、キーボタンを用いて日本語や数字などの文字列やメッセージを作成することができる携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子辞書などの携帯型電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯電話機などの携帯端末は無線通信システムにおける情報伝達手段の1つとして広く用いられている。今日、無線通信システムに適用される携帯電話機の機能は、音声通話、情報の蓄積(例えば、電話番号のアドレス帳、メールのアドレス帳、メモ帳、画像などの蓄積)、情報の作成(例えば、文字、メールメッセージなどの作成)、情報の収集(例えば、画像情報の収集、音声情報の収集、サービス情報の収集)などといったさまざまな機能を有している。また、通信方式においても音声通信やパケット通信など、さまざまな通信機能を有している。さらに、情報の作成や情報の蓄積の機能においては、今日では多く携帯電話機が日本語入力の操作機能を備えている。通常、日本語入力の操作機能を用いる際には、携帯電話機に設けられた数字キーボタンを操作して入力が行われる。
【0003】
図9は、一般の携帯電話機におけるキーボタンの配列図である。尚、キーボタンとは数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどの各種キーボタンである。図10は、一般の携帯電話機で操作される場合の従来技術によるキーボタンと日本語文字との対応関係を示す図である。図11は、図10に示す対応関係のときの数字キーボタンにおける日本語五十音の入力方法を示す図である。図12は、図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。図13は、図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。以下、図9〜図13を通して、一般の携帯電話機で日本語入力を行う場合の操作について説明する。
【0004】
図9に示すような一般の携帯電話機11に設けられているキーボタン12における日本語文字の対応は図10のように位置づけられている。つまり、図10に示すように、1つの数字キーボタンに日本語文字の1つの行が割り当てられ、また、♯キーボタンに濁音が割り当てられている。したがって、希望する日本語文字を入力するには各行に相当する数字キーボタンを1回ないしは複数回押す必要がある。各行ごとの日本語文字は、それぞれの行に対応する数字キーボタンを押した回数に対応付けられているので、希望する文字を入力するためには、対応する数字キーボタンを1回ないし複数回押す必要が生じてくる。
【0005】
例えば、図11の数字キーボタンにおける日本語文字五十音の入力方法を示す図のように、‘あ’行の各文字を入力する際は、‘あ’行は数字キーボタンの‘1’に割り当てられているために‘1’のボタンを選択して押すが、このとき、‘あ’は‘1’を1回押し、‘う’は‘1’を3回押し、‘お’は‘1’を5回押すことになる。したがって、数字キーボタンによって文字列を入力する場合、例えば、図12のように、「おはようございます」と入力する場合は、‘1’を5回押して‘お’と入力し、‘6’を1回押して‘は’と入力し、‘8’を3回押して‘よ’と入力するというような操作を行う必要がある。さらに、‘ご’のような濁音の場合は‘2’を5回押したあとに♯キーボタンを押す必要がある。
【0006】
また、図13のように、「今日中に行う」と入力する場合は、‘きょう’の‘ょ’のように小さい文字の場合は該当する数字ボタンを1回余分に押す必要があるので、‘8’を6回押す。このようにして、それぞれの日本語文字に対応した各数字キーボタンを1回ないし複数回押して所望の文字列を作成する必要がる。すなわち、数字キーボタンに割り当てられた文字にしたがって、各数字キーボタンの入力操作を繰り返すことによって日本語文字を入力することにより、所望の文字列やメッセージを作成することができる。
【0007】
尚、下記の特許文献1には、携帯電話機のキーの押し方によって母音と子音を判別することにより、日本語入力におけるキー操作の改善を図った技術が開示されている。また、下記の特許文献2には、15個のキーに母音、清音、半濁音を割り当てることによってキー操作の改善を図った携帯端末装置の技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2002−328765号公報
【特許文献2】特開2002−175148号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無線通信システムの携帯電話機においては、上記のような入力操作を行うことによって日本語文字を選択して取り出し、所望の文字列やメッセージを作成することはできるが、文字によってはキーボタンを押す回数が多くなるために入力操作がかなり面倒である。すなわち、従来技術による日本語文字と数字キーボタンとの対応関係では、日本語文字の同じ行に位置する文字が数字キーボタンを押した回数によって得られるため、文字の種類によっては数字キーボタンを多く押す必要が生じてくる。このため、作成する文字列やメッセージが長くなればなるほど、数字キーボタンを押す回数が多くなり、入力操作に長い時間がかかる傾向にある。
【0010】
また、無線通信システムの携帯電話機を音声通話として用いるより、文字列やメッセージを作成しで端末情報手段として用いられる傾向にある現状にあっては、日本語文字の入力は必須の機能条件であり、かつ、より多くの文字数の入力を必要とする傾向にある。その際、上記のように一文字に対して数字キーを複数回押す操作方法では、長い文字列に対しては多くのキーボタン(つまり、数字キーボタンと♯キーボタン)を操作する必要があるので、日本語文字を入力するときの操作性がよくない。つまり、1つの数字キーボタンに対して1つの日本語文字の行を対応させる従来の方法では日本語文字入力の操作性はよくならない。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、数字キーボタンの操作を少なくして日本語の文字列及びメッセージを作成できるように、数字キーボタンと日本語文字との対応関係の改善を図った携帯型電子装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の携帯型電子装置は、0から9までの数字を夫々割り当てた10個の数字キーボタンを備える携帯型電子装置において、10個の数字キーボタンは、0から9までの数字に五十音のアからワまでの10個の行を夫々割り当てると共に、1から5までの数字に五十音のアからオまでの5個の母音を夫々割り当て、10個の行の何れかを割り当てた数字キーボタンと母音の何れかを割り当てた数字キーボタンとが少なくとも1回ずつ押下されたときに、対応する日本語仮名の一文字が入力されることを特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明の携帯型電子装置によれば、アからワまでの10個の行を割り当てた1から0までの数字キーボタンと、アからオまでの母音を割り当てた1から5までの数字キーボタンとをそれぞれ1回ずつ押せば、所望の日本語文字の清音を入力することができる。さらに、♯キーボタンや*キーボタンを組み合わせて押せば、同じ日本語モードのままで濁音や半濁音や小文字や数字などを入力することができる。これによって、日本語の文字列を入力するときのキーボタンの操作回数を従来に比べて低減することができる。よって、日本語文字による入力操作の使い勝手を向上させることのできる携帯型電子装置を提供することができる。
【0014】
また、本発明が適用される携帯型電子装置の一例としては、携帯電話システムや移動無線システムなどの無線通信システムに用いられ、無線信号を用いて上り/下り各々の通信において双方会話ができる携帯電話機であって、内部に記憶部を持って情報を蓄えることができる手段と、内部に表示部を持ってさまざまな情報を表示できる手段と、パソコンなどを接続して通信の媒体として使用できる手段と、日本語文字を入力できる手段とを備えた携帯電話機を挙げることができる。このような携帯電話機において、操作面に設けられている数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどを用いて日本語の文字列やメッセージを作成して通信相手に送信するとき、従来に比べて少ない入力操作によって所望の文字情報を作成することができる。つまり、従来の携帯電話とは子音の配置は同じであるが、従来のようにキーボタンをn回押す代わりに、数字Nのキーボタンと数字Mのキーボタンを1回押せばよいので、従来の入力操作に慣れているユーザにとってはキーボタンの操作回数が少なくなるので一段と使い易くなる。但し、MはNと同じこともあれば異なることもある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明における携帯型電子装置を携帯電話機とした場合の実施の形態を詳細に説明する。図1は、キーボタンの配列状態を示す携帯電話機の表面図である。尚、キーボタンとは数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどの各種キーボタンである。図2は、図1のキーボタン配列において、本発明によるキーボタンと日本語文字の母音及び子音との対応関係を示す図である。図3は、本発明による数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係を示す図である。図4は、図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。図5は、図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。以下、図1〜図5を通して、本発明によって日本語入力を行うときのキー操作の方法について説明する。
【0016】
図1の携帯電話機1に設けられたキーボタン2における日本語文字の対応関係は、図2のキーボタンと日本語文字との対応関係を示す図のように、日本語文字を母音と子音とに区別し、母音と子音をそれぞれ個別に数字キーボタンに割り当て、さらに、♯キーボタンに濁音及び半濁音の機能、*キーボタンに小さい文字(以下、小文字という)の機能を割り当てる。すなわち、母音の‘あ’‘い’‘う’‘え’‘お’を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’に割り当てる。また、子音の‘あ’‘か’‘さ’‘た’‘な’‘は’‘ま’‘や’‘ら’‘わ’の各行を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’‘6’‘7’‘8’‘9’‘0’に割り当てる。尚、子音及び濁音の割り当ては従来の日本語文字の割り当てと同じになる。また、ローマ字小文字の‘a’‘i’‘u’‘e’‘o’を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’に割り当て、ローマ字大文字の‘A’‘K’‘S’‘T’‘N’‘H’‘M’‘Y’‘R’‘W’を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’‘6’‘7’‘8’‘9’‘0’に割り当てる。
【0017】
次に、図3を用いて、本発明による数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係について説明する。図3では、理解を容易にするために、縦列に数字キーボタン‘1’〜‘0’の数字序列と各行の子音とを対応させて並べ、横列に数字キーボタン‘1’〜‘5’の数字序列と各母音とを対応させて並べている。すなわち、図3では、子音の数字キーボタンと母音の数字キーボタンを直交させて対応する日本語文字を特定することができるようなテーブルを作成している。
【0018】
言い換えれば、縦列の‘1’〜‘0’までの各数字キーボタンごとに日本語文字の各行の子音をそれぞれ割り当て、横列の1’〜‘5’までの各数字キーボタンごとに日本語文字の各母音をそれぞれ割り当て、縦列の数字キーボタンと横列の数字キーボタンとが直交した位置の日本語文字を特定するテーブルとなっている。図3のテーブルを説明すると、まず、入力したい日本語文字の子音の行に相当する縦列の数字キーボタンを押す。次に、入力したい日本語文字の母音に相当する横列の数字キーボタンを押す。このようにして、子音に対応する数字キーボタンと母音に対応する数字キーボタンを押すことによって希望する日本語文字を選択して入力する。そして、このような操作を繰り返すことによって所望の文字列を入力することができる。
【0019】
例えば、‘あ’の文字を入力するときは、子音の‘A’行に相当する数字キーボタンの‘1’を1回押し、母音の‘a’に相当する数字キーボタンの‘1’を1回押す。このとき、母音が‘a’の文字の場合は、子音の‘A’に相当する数字キーボタン‘1’を押した状態において、初期値を‘あ’と設定させることにより、次の母音を押すことを省略することも可能である。つまり、母音が‘a’の文字の場合は、対応する子音の数字キーボタンを押すだけでよい。また‘お’の文字を入力するときは、数字キーボタンの‘1’と‘5’をそれぞれ1回押す。同様に、‘つ’の文字を入力するときは、数字キーボタンの‘4’と‘3’をそれぞれ1回押す。
【0020】
また、濁音を入力する場合は‘♯’を併用する。例えば、‘が’の文字を入力するときは数字キーボタンの‘2’と‘1’と‘♯’を押し、‘ぜ’の文字を入力するときは数字キーボタンの‘3’と‘4’と‘♯’を押す。さらに、半濁音を入力する場合は‘♯’を2回押す。例えば、‘ぴ’の文字を入力するときは数字キーボタンの‘6’と‘2’を押し、さらに‘♯’を2回押す。また、小文字を入力する場合は‘*’を併用する。例えば‘とうきょう’の‘ょ’を入力するときは、数字キーボタンの‘8’と‘5’と‘*’を押す。このようにして、濁音、半濁音、小文字の場合はボタンを別々に押すことによって入力の操作性を向上させることができる。
【0021】
次に、図4、図5を用いて、キーボタンによる文字列作成の具体的な例を説明する。まず、図4において、「おはようございます」という文字列を入力する場合について図3の対応テーブルを参照しながら説明する。すなわち、「おはようございます」の‘お’は、‘1’と‘5’をそれぞれ1回押し、‘は’は‘1’を1回、‘よ’は‘8’と‘5’をそれぞれ1回、‘う’は‘1’と‘3’をそれぞれ1回、‘ご’は濁音であるので‘2’と‘5’と‘♯’をそれぞれ1回、‘ざ’は濁音であるので‘3’と‘♯’をそれぞれ1回、‘い’は‘1’と‘2’をそれぞれ1回、‘ま’は‘7’を1回、‘す’は‘3’と‘3’をそれぞれ1回押す。
【0022】
すなわち、本発明によるキー操作では、「おはようございます」という文字列は、図4に示すようにキーボタンを17回押すことによって作成することができる。一方、従来技術によるキー操作では、図12に示すように、「おはようございます」という文字列を作成するのにキーボタンを26回押さなければならない。
【0023】
また、図5に示すように、「今日中に行こう」という文字列を入力する場合は、‘きょう’の‘ょ’は小文字であるので‘8’と‘5’と‘*’を押し、‘じゅう’の‘じ’は濁音であるので‘3’と‘2’と‘♯’を押し、‘ゅ’は小文字であるので‘8’と‘3’と‘*’を押す。それ以外の日本語文字の入力方法は図4の場合と同じであるので説明は省略する。このようにして、「今日中に行こう」という文字列を入力する場合は、本発明によるキー操作ではキーボタンを24回押すことになる。一方、従来技術で「今日中に行こう」という文字列を入力する場合は、図13に示すようにキーボタンを38回押さなければならない。
【0024】
このようにして、本発明によるキー操作の方法によって数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどのキーボタンの操作回数を大幅に軽減させることができる。すなわち、本発明のように日本語文字を母音と子音とに分けて、それぞれを数字キーボタンに割り当てることによって、日本語文字を入力する際にキーボタンを押す回数を低減させることができるので、携帯電話機などの使い勝手を一段と向上させることができる。
【0025】
尚、上記の例では子音の後に母音を押す場合について説明したが、子音の後に母音が続けて2回押された場合は後に押された数字キーボタンは子音と見なすことにする。例えば、‘1’、‘2’、‘2’と押された場合には‘いい’が入力される。これによって連続文字の操作性が向上する。
【0026】
また、子音の次に母音を割り当てないようにすることもできる。つまり、‘1’〜‘0’の数字キーボタンによって子音を入力した次に‘6’〜‘0’の数字キーボタンによって子音を入力することもできる。例えば、‘3’と‘6’と‘1’をこの順序で押すと‘sha’となり‘しゃ’と入力することができるし、‘3’と‘8’と‘1’をこの順序で押すと‘sya’となり‘しぁ’と入力することができる。このような操作方法を取り入れることによってさらに操作性を向上させることができる。尚、本発明では、下線などにより入力済みの文字と区別できることを前提とした場合には、携帯電話機のように入力途中の文字が画面に表示される形態が望ましく、例えば、‘3’と‘8’を押したときに‘sh’と表示され、次に‘1’押したときに‘しゃ’というように表示が変わるようにすることが望ましい。
【0027】
尚、上記のような2文字のキー入力方法はあくまで一例であり、‘しゃ’などの2文字分の入力は上記の通りに実装しなければならないものではなく、他の入力方法もある。また、上記の入力方法は標準的なローマ字入力方法と幾分異なるが、通常、キー入力操作は使ううちに慣れてくるものであり、本発明は少しでもキー入力数を少なくした方が好ましいという背景のもとに実現されたものである。
【0028】
次に、数字やローマ字を入力する場合について説明する。先に‘*’を入力してから数字キーボタンを押せば数字を入力することができる。例えば、‘*’と‘3’を押せば‘3’と入力することができる。また、先に‘♯’を入力してから数字キーボタンを押せばローマ字を入力することができる。例えば、‘♯’と‘2’を押せば‘A’と入力することができる。このようにすることによって、日本語入力モードのまま数字やローマ字を打つときの操作性を向上させている。例えば、8時30分というように、日本語文字と数字を混ぜて文字列を作成するときには、かなり操作性がよくなる。
【0029】
尚、日本語文字と数字を続けて入力する場合には、両者のキーボタンにおける区分の誤認識(バッティング)を避けるために、日本語文字を入力した後にカーソルキー(右へ移動するキー)を押してから数字を入力する。図6は日本語文字と数字を連続入力する場合の例を示す図である。例えば、図6(a)のように‘や’の後に数字の‘1’を入力する場合は、‘8’と‘1’を押して‘や’となり、‘*’と‘1’を押して‘1’となる。しかし、同図(b)のように連続で押すと、‘8’と‘1’と‘*’が認識されて小文字の‘ゃ’が入力されてしまう。そこで、このような不具合をなくすために、同図(c)のように、‘8’と‘1’を押した後に‘⇒’を押してカーソルを移動してから‘*’と‘1’を押せば、‘や’と‘1’を続けて入力することができる。日本語文字とローマ字を続けて入力する場合も、同様に、両者のキーボタンの間に‘⇒’を押してカーソルを移動させる。
【0030】
つまり、本発明は、従来技術と同様に、カーソルキーで日本語文字と数字やローマ字の区切りを明確に指示している。しかし、仮名文字の連続入力の場合は、従来技術では‘1’と‘⇒’と‘1’と‘2’を押して‘あ’と‘い’を入力しているが、本発明では、‘1’と‘1’と‘2’を押せば‘あ’と‘い’を入力することができるように、仮名文字の連続入力の場合はカーソルキーを使わなくても済むようになっている。尚、カーソルキーは通常の携帯電話機のように別個に備えてもよく、5キーを押しながらその上下左右(8,2,4,6)を更に押したときにカーソルキーとして機能するようにしてもよい。その際、最初に押した‘5’は文字入力としては無効と判断して取消しを行う必要がある。つまり、‘5’の押下で‘お’が入力されていても、バックスペースによって‘お’を消す必要がある。
【0031】
図7は、本発明の携帯型電子装置に適用される日本語入力変換表である。また、図8は、本発明の携帯型電子装置に適用される数字、記号、ローマ字入力変換表である。図7に示すように、日本語文字の五十音における清音、濁音、半濁音、小文字の全ては、上記の実施の形態で述べた規則にしたがって、数字キーボタン、♯キーボタン、及び*キーボタンの操作によって入力することができる。この場合、従来技術より少ないキーボタン操作によって所望の日本語文字を入力することができる。また、図8に示すように、*キーボタンと数字キーボタンを押せば数字を入力することができ、♯キーボタンと数字キーボタンを押せばローマ字を入力することができる。尚、ローマ字の場合は、図8に示すすように、♯キーボタンと同一の数字キーボタンの連続押下数によって各文字が割り振られている。また、ローマ字の小文字の場合は最後に‘*’を押すことによって大文字と区別している。また、記号についても、図8のように、*キーボタンや♯キーボタンの操作の組み合わせによって入力することができる。
【0032】
以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。上記の実施の形態では携帯電話機における日本語文字の入力操作の向上に関する技術について説明したが、これに限ることはなく、PDAや電子辞書などあらゆる携帯型電子装置に適用できることは云うまでもない。また、今後、携帯電話が腕時計型になるなど携帯端末の小型化が予想され、より少ないキーボタンによる日本語入力が望まれる。したがって、本発明は、上記の実施の形態で述べた仮名、数字、ローマ字入力に留まらず、句読点や記号類の入力方法、カナ漢字変換方法、英字や数字の切替方法などにも展開することもできる。
【0033】
また、本発明では、日本語文字入力のモードを生かしたまま数字やローマ字を入力する方法として、子音を割り当てない‘♯’や‘*’を用いている。例えば、‘*’を先に押してから‘1’を押せば‘1’が入力され、‘♯’先に押してから‘2’を押せば‘A’が入力されるというようにしている。この場合、‘1’だけを押す場合に比べて操作性が落ちるが、日本語入力と数字入力やローマ字入力とでモード切り替えを行わなくても済むというメリットを優先している。もちろん、このとき、モードを切り替えて入力することができるように機能アップしておけば操作性はさらに向上する。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の携帯電話機を含めた携帯型電子装置によれば、アからワまでの10個の行を割り当てた1から0までの数字キーボタンと、アからオまでの母音を割り当てた1から5までの数字キーボタンとをそれぞれ1回ずつ押せば、所望の日本語文字の清音を入力することができる。さらに、♯キーボタンや*キーボタンを組み合わせて押せば、同じ日本語モードのままで濁音や半濁音や小文字や数字などを入力することができる。これによって、日本語の文字列を入力するときのキーボタンの操作回数を従来に比べて低減することができる。よって、日本語文字による入力操作の使い勝手を向上させることができる。また、日本語の文字列やメッセージを作成するときの操作性が向上することによってキーボタンの操作時間が短縮されるので、同じ時間内でより長い日本語の文字列やメッセージを作成することができる。このようにして、数字キーボタンによって文字列を入力する携帯型電子装置の操作性の改善を図ることができるので、日本語文字入力の操作性のよい携帯電話機などの携帯型電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キーボタンの配列状態を示す携帯電話機の表面図である。
【図2】図1のキーボタン配列において、本発明によるキーボタンと日本語文字の母音及び子音との対応関係を示す図である。
【図3】本発明による数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係を示す図である。
【図4】図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。
【図5】図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。
【図6】日本語文字と数字を連続入力する場合の例を示す図である。
【図7】本発明の携帯型電子装置に適用される日本語入力変換表である。
【図8】本発明の携帯型電子装置に適用される数字、記号、ローマ字入力変換表である。
【図9】一般の携帯電話機におけるキーボタンの配列図である。
【図10】一般の携帯電話機で操作される場合の従来技術によるキーボタンと日本語文字との対応関係を示す図である。
【図11】図10に示す対応関係のときの数字キーボタンにおける日本語五十音の入力方法を示す図である。
【図12】図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。
【図13】図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機
2 キーボタン
【発明の属する技術分野】
本発明は、日本語の文字列を作成することができる携帯型電子装置に関し、特に、キーボタンを用いて日本語や数字などの文字列やメッセージを作成することができる携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、電子辞書などの携帯型電子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、携帯電話機などの携帯端末は無線通信システムにおける情報伝達手段の1つとして広く用いられている。今日、無線通信システムに適用される携帯電話機の機能は、音声通話、情報の蓄積(例えば、電話番号のアドレス帳、メールのアドレス帳、メモ帳、画像などの蓄積)、情報の作成(例えば、文字、メールメッセージなどの作成)、情報の収集(例えば、画像情報の収集、音声情報の収集、サービス情報の収集)などといったさまざまな機能を有している。また、通信方式においても音声通信やパケット通信など、さまざまな通信機能を有している。さらに、情報の作成や情報の蓄積の機能においては、今日では多く携帯電話機が日本語入力の操作機能を備えている。通常、日本語入力の操作機能を用いる際には、携帯電話機に設けられた数字キーボタンを操作して入力が行われる。
【0003】
図9は、一般の携帯電話機におけるキーボタンの配列図である。尚、キーボタンとは数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどの各種キーボタンである。図10は、一般の携帯電話機で操作される場合の従来技術によるキーボタンと日本語文字との対応関係を示す図である。図11は、図10に示す対応関係のときの数字キーボタンにおける日本語五十音の入力方法を示す図である。図12は、図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。図13は、図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。以下、図9〜図13を通して、一般の携帯電話機で日本語入力を行う場合の操作について説明する。
【0004】
図9に示すような一般の携帯電話機11に設けられているキーボタン12における日本語文字の対応は図10のように位置づけられている。つまり、図10に示すように、1つの数字キーボタンに日本語文字の1つの行が割り当てられ、また、♯キーボタンに濁音が割り当てられている。したがって、希望する日本語文字を入力するには各行に相当する数字キーボタンを1回ないしは複数回押す必要がある。各行ごとの日本語文字は、それぞれの行に対応する数字キーボタンを押した回数に対応付けられているので、希望する文字を入力するためには、対応する数字キーボタンを1回ないし複数回押す必要が生じてくる。
【0005】
例えば、図11の数字キーボタンにおける日本語文字五十音の入力方法を示す図のように、‘あ’行の各文字を入力する際は、‘あ’行は数字キーボタンの‘1’に割り当てられているために‘1’のボタンを選択して押すが、このとき、‘あ’は‘1’を1回押し、‘う’は‘1’を3回押し、‘お’は‘1’を5回押すことになる。したがって、数字キーボタンによって文字列を入力する場合、例えば、図12のように、「おはようございます」と入力する場合は、‘1’を5回押して‘お’と入力し、‘6’を1回押して‘は’と入力し、‘8’を3回押して‘よ’と入力するというような操作を行う必要がある。さらに、‘ご’のような濁音の場合は‘2’を5回押したあとに♯キーボタンを押す必要がある。
【0006】
また、図13のように、「今日中に行う」と入力する場合は、‘きょう’の‘ょ’のように小さい文字の場合は該当する数字ボタンを1回余分に押す必要があるので、‘8’を6回押す。このようにして、それぞれの日本語文字に対応した各数字キーボタンを1回ないし複数回押して所望の文字列を作成する必要がる。すなわち、数字キーボタンに割り当てられた文字にしたがって、各数字キーボタンの入力操作を繰り返すことによって日本語文字を入力することにより、所望の文字列やメッセージを作成することができる。
【0007】
尚、下記の特許文献1には、携帯電話機のキーの押し方によって母音と子音を判別することにより、日本語入力におけるキー操作の改善を図った技術が開示されている。また、下記の特許文献2には、15個のキーに母音、清音、半濁音を割り当てることによってキー操作の改善を図った携帯端末装置の技術が開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開2002−328765号公報
【特許文献2】特開2002−175148号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、無線通信システムの携帯電話機においては、上記のような入力操作を行うことによって日本語文字を選択して取り出し、所望の文字列やメッセージを作成することはできるが、文字によってはキーボタンを押す回数が多くなるために入力操作がかなり面倒である。すなわち、従来技術による日本語文字と数字キーボタンとの対応関係では、日本語文字の同じ行に位置する文字が数字キーボタンを押した回数によって得られるため、文字の種類によっては数字キーボタンを多く押す必要が生じてくる。このため、作成する文字列やメッセージが長くなればなるほど、数字キーボタンを押す回数が多くなり、入力操作に長い時間がかかる傾向にある。
【0010】
また、無線通信システムの携帯電話機を音声通話として用いるより、文字列やメッセージを作成しで端末情報手段として用いられる傾向にある現状にあっては、日本語文字の入力は必須の機能条件であり、かつ、より多くの文字数の入力を必要とする傾向にある。その際、上記のように一文字に対して数字キーを複数回押す操作方法では、長い文字列に対しては多くのキーボタン(つまり、数字キーボタンと♯キーボタン)を操作する必要があるので、日本語文字を入力するときの操作性がよくない。つまり、1つの数字キーボタンに対して1つの日本語文字の行を対応させる従来の方法では日本語文字入力の操作性はよくならない。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、数字キーボタンの操作を少なくして日本語の文字列及びメッセージを作成できるように、数字キーボタンと日本語文字との対応関係の改善を図った携帯型電子装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の携帯型電子装置は、0から9までの数字を夫々割り当てた10個の数字キーボタンを備える携帯型電子装置において、10個の数字キーボタンは、0から9までの数字に五十音のアからワまでの10個の行を夫々割り当てると共に、1から5までの数字に五十音のアからオまでの5個の母音を夫々割り当て、10個の行の何れかを割り当てた数字キーボタンと母音の何れかを割り当てた数字キーボタンとが少なくとも1回ずつ押下されたときに、対応する日本語仮名の一文字が入力されることを特徴とする。
【0013】
すなわち、本発明の携帯型電子装置によれば、アからワまでの10個の行を割り当てた1から0までの数字キーボタンと、アからオまでの母音を割り当てた1から5までの数字キーボタンとをそれぞれ1回ずつ押せば、所望の日本語文字の清音を入力することができる。さらに、♯キーボタンや*キーボタンを組み合わせて押せば、同じ日本語モードのままで濁音や半濁音や小文字や数字などを入力することができる。これによって、日本語の文字列を入力するときのキーボタンの操作回数を従来に比べて低減することができる。よって、日本語文字による入力操作の使い勝手を向上させることのできる携帯型電子装置を提供することができる。
【0014】
また、本発明が適用される携帯型電子装置の一例としては、携帯電話システムや移動無線システムなどの無線通信システムに用いられ、無線信号を用いて上り/下り各々の通信において双方会話ができる携帯電話機であって、内部に記憶部を持って情報を蓄えることができる手段と、内部に表示部を持ってさまざまな情報を表示できる手段と、パソコンなどを接続して通信の媒体として使用できる手段と、日本語文字を入力できる手段とを備えた携帯電話機を挙げることができる。このような携帯電話機において、操作面に設けられている数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどを用いて日本語の文字列やメッセージを作成して通信相手に送信するとき、従来に比べて少ない入力操作によって所望の文字情報を作成することができる。つまり、従来の携帯電話とは子音の配置は同じであるが、従来のようにキーボタンをn回押す代わりに、数字Nのキーボタンと数字Mのキーボタンを1回押せばよいので、従来の入力操作に慣れているユーザにとってはキーボタンの操作回数が少なくなるので一段と使い易くなる。但し、MはNと同じこともあれば異なることもある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明における携帯型電子装置を携帯電話機とした場合の実施の形態を詳細に説明する。図1は、キーボタンの配列状態を示す携帯電話機の表面図である。尚、キーボタンとは数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどの各種キーボタンである。図2は、図1のキーボタン配列において、本発明によるキーボタンと日本語文字の母音及び子音との対応関係を示す図である。図3は、本発明による数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係を示す図である。図4は、図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。図5は、図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。以下、図1〜図5を通して、本発明によって日本語入力を行うときのキー操作の方法について説明する。
【0016】
図1の携帯電話機1に設けられたキーボタン2における日本語文字の対応関係は、図2のキーボタンと日本語文字との対応関係を示す図のように、日本語文字を母音と子音とに区別し、母音と子音をそれぞれ個別に数字キーボタンに割り当て、さらに、♯キーボタンに濁音及び半濁音の機能、*キーボタンに小さい文字(以下、小文字という)の機能を割り当てる。すなわち、母音の‘あ’‘い’‘う’‘え’‘お’を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’に割り当てる。また、子音の‘あ’‘か’‘さ’‘た’‘な’‘は’‘ま’‘や’‘ら’‘わ’の各行を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’‘6’‘7’‘8’‘9’‘0’に割り当てる。尚、子音及び濁音の割り当ては従来の日本語文字の割り当てと同じになる。また、ローマ字小文字の‘a’‘i’‘u’‘e’‘o’を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’に割り当て、ローマ字大文字の‘A’‘K’‘S’‘T’‘N’‘H’‘M’‘Y’‘R’‘W’を数字キーボタンの‘1’‘2’‘3’‘4’‘5’‘6’‘7’‘8’‘9’‘0’に割り当てる。
【0017】
次に、図3を用いて、本発明による数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係について説明する。図3では、理解を容易にするために、縦列に数字キーボタン‘1’〜‘0’の数字序列と各行の子音とを対応させて並べ、横列に数字キーボタン‘1’〜‘5’の数字序列と各母音とを対応させて並べている。すなわち、図3では、子音の数字キーボタンと母音の数字キーボタンを直交させて対応する日本語文字を特定することができるようなテーブルを作成している。
【0018】
言い換えれば、縦列の‘1’〜‘0’までの各数字キーボタンごとに日本語文字の各行の子音をそれぞれ割り当て、横列の1’〜‘5’までの各数字キーボタンごとに日本語文字の各母音をそれぞれ割り当て、縦列の数字キーボタンと横列の数字キーボタンとが直交した位置の日本語文字を特定するテーブルとなっている。図3のテーブルを説明すると、まず、入力したい日本語文字の子音の行に相当する縦列の数字キーボタンを押す。次に、入力したい日本語文字の母音に相当する横列の数字キーボタンを押す。このようにして、子音に対応する数字キーボタンと母音に対応する数字キーボタンを押すことによって希望する日本語文字を選択して入力する。そして、このような操作を繰り返すことによって所望の文字列を入力することができる。
【0019】
例えば、‘あ’の文字を入力するときは、子音の‘A’行に相当する数字キーボタンの‘1’を1回押し、母音の‘a’に相当する数字キーボタンの‘1’を1回押す。このとき、母音が‘a’の文字の場合は、子音の‘A’に相当する数字キーボタン‘1’を押した状態において、初期値を‘あ’と設定させることにより、次の母音を押すことを省略することも可能である。つまり、母音が‘a’の文字の場合は、対応する子音の数字キーボタンを押すだけでよい。また‘お’の文字を入力するときは、数字キーボタンの‘1’と‘5’をそれぞれ1回押す。同様に、‘つ’の文字を入力するときは、数字キーボタンの‘4’と‘3’をそれぞれ1回押す。
【0020】
また、濁音を入力する場合は‘♯’を併用する。例えば、‘が’の文字を入力するときは数字キーボタンの‘2’と‘1’と‘♯’を押し、‘ぜ’の文字を入力するときは数字キーボタンの‘3’と‘4’と‘♯’を押す。さらに、半濁音を入力する場合は‘♯’を2回押す。例えば、‘ぴ’の文字を入力するときは数字キーボタンの‘6’と‘2’を押し、さらに‘♯’を2回押す。また、小文字を入力する場合は‘*’を併用する。例えば‘とうきょう’の‘ょ’を入力するときは、数字キーボタンの‘8’と‘5’と‘*’を押す。このようにして、濁音、半濁音、小文字の場合はボタンを別々に押すことによって入力の操作性を向上させることができる。
【0021】
次に、図4、図5を用いて、キーボタンによる文字列作成の具体的な例を説明する。まず、図4において、「おはようございます」という文字列を入力する場合について図3の対応テーブルを参照しながら説明する。すなわち、「おはようございます」の‘お’は、‘1’と‘5’をそれぞれ1回押し、‘は’は‘1’を1回、‘よ’は‘8’と‘5’をそれぞれ1回、‘う’は‘1’と‘3’をそれぞれ1回、‘ご’は濁音であるので‘2’と‘5’と‘♯’をそれぞれ1回、‘ざ’は濁音であるので‘3’と‘♯’をそれぞれ1回、‘い’は‘1’と‘2’をそれぞれ1回、‘ま’は‘7’を1回、‘す’は‘3’と‘3’をそれぞれ1回押す。
【0022】
すなわち、本発明によるキー操作では、「おはようございます」という文字列は、図4に示すようにキーボタンを17回押すことによって作成することができる。一方、従来技術によるキー操作では、図12に示すように、「おはようございます」という文字列を作成するのにキーボタンを26回押さなければならない。
【0023】
また、図5に示すように、「今日中に行こう」という文字列を入力する場合は、‘きょう’の‘ょ’は小文字であるので‘8’と‘5’と‘*’を押し、‘じゅう’の‘じ’は濁音であるので‘3’と‘2’と‘♯’を押し、‘ゅ’は小文字であるので‘8’と‘3’と‘*’を押す。それ以外の日本語文字の入力方法は図4の場合と同じであるので説明は省略する。このようにして、「今日中に行こう」という文字列を入力する場合は、本発明によるキー操作ではキーボタンを24回押すことになる。一方、従来技術で「今日中に行こう」という文字列を入力する場合は、図13に示すようにキーボタンを38回押さなければならない。
【0024】
このようにして、本発明によるキー操作の方法によって数字キーボタンや♯キーボタンや*キーボタンなどのキーボタンの操作回数を大幅に軽減させることができる。すなわち、本発明のように日本語文字を母音と子音とに分けて、それぞれを数字キーボタンに割り当てることによって、日本語文字を入力する際にキーボタンを押す回数を低減させることができるので、携帯電話機などの使い勝手を一段と向上させることができる。
【0025】
尚、上記の例では子音の後に母音を押す場合について説明したが、子音の後に母音が続けて2回押された場合は後に押された数字キーボタンは子音と見なすことにする。例えば、‘1’、‘2’、‘2’と押された場合には‘いい’が入力される。これによって連続文字の操作性が向上する。
【0026】
また、子音の次に母音を割り当てないようにすることもできる。つまり、‘1’〜‘0’の数字キーボタンによって子音を入力した次に‘6’〜‘0’の数字キーボタンによって子音を入力することもできる。例えば、‘3’と‘6’と‘1’をこの順序で押すと‘sha’となり‘しゃ’と入力することができるし、‘3’と‘8’と‘1’をこの順序で押すと‘sya’となり‘しぁ’と入力することができる。このような操作方法を取り入れることによってさらに操作性を向上させることができる。尚、本発明では、下線などにより入力済みの文字と区別できることを前提とした場合には、携帯電話機のように入力途中の文字が画面に表示される形態が望ましく、例えば、‘3’と‘8’を押したときに‘sh’と表示され、次に‘1’押したときに‘しゃ’というように表示が変わるようにすることが望ましい。
【0027】
尚、上記のような2文字のキー入力方法はあくまで一例であり、‘しゃ’などの2文字分の入力は上記の通りに実装しなければならないものではなく、他の入力方法もある。また、上記の入力方法は標準的なローマ字入力方法と幾分異なるが、通常、キー入力操作は使ううちに慣れてくるものであり、本発明は少しでもキー入力数を少なくした方が好ましいという背景のもとに実現されたものである。
【0028】
次に、数字やローマ字を入力する場合について説明する。先に‘*’を入力してから数字キーボタンを押せば数字を入力することができる。例えば、‘*’と‘3’を押せば‘3’と入力することができる。また、先に‘♯’を入力してから数字キーボタンを押せばローマ字を入力することができる。例えば、‘♯’と‘2’を押せば‘A’と入力することができる。このようにすることによって、日本語入力モードのまま数字やローマ字を打つときの操作性を向上させている。例えば、8時30分というように、日本語文字と数字を混ぜて文字列を作成するときには、かなり操作性がよくなる。
【0029】
尚、日本語文字と数字を続けて入力する場合には、両者のキーボタンにおける区分の誤認識(バッティング)を避けるために、日本語文字を入力した後にカーソルキー(右へ移動するキー)を押してから数字を入力する。図6は日本語文字と数字を連続入力する場合の例を示す図である。例えば、図6(a)のように‘や’の後に数字の‘1’を入力する場合は、‘8’と‘1’を押して‘や’となり、‘*’と‘1’を押して‘1’となる。しかし、同図(b)のように連続で押すと、‘8’と‘1’と‘*’が認識されて小文字の‘ゃ’が入力されてしまう。そこで、このような不具合をなくすために、同図(c)のように、‘8’と‘1’を押した後に‘⇒’を押してカーソルを移動してから‘*’と‘1’を押せば、‘や’と‘1’を続けて入力することができる。日本語文字とローマ字を続けて入力する場合も、同様に、両者のキーボタンの間に‘⇒’を押してカーソルを移動させる。
【0030】
つまり、本発明は、従来技術と同様に、カーソルキーで日本語文字と数字やローマ字の区切りを明確に指示している。しかし、仮名文字の連続入力の場合は、従来技術では‘1’と‘⇒’と‘1’と‘2’を押して‘あ’と‘い’を入力しているが、本発明では、‘1’と‘1’と‘2’を押せば‘あ’と‘い’を入力することができるように、仮名文字の連続入力の場合はカーソルキーを使わなくても済むようになっている。尚、カーソルキーは通常の携帯電話機のように別個に備えてもよく、5キーを押しながらその上下左右(8,2,4,6)を更に押したときにカーソルキーとして機能するようにしてもよい。その際、最初に押した‘5’は文字入力としては無効と判断して取消しを行う必要がある。つまり、‘5’の押下で‘お’が入力されていても、バックスペースによって‘お’を消す必要がある。
【0031】
図7は、本発明の携帯型電子装置に適用される日本語入力変換表である。また、図8は、本発明の携帯型電子装置に適用される数字、記号、ローマ字入力変換表である。図7に示すように、日本語文字の五十音における清音、濁音、半濁音、小文字の全ては、上記の実施の形態で述べた規則にしたがって、数字キーボタン、♯キーボタン、及び*キーボタンの操作によって入力することができる。この場合、従来技術より少ないキーボタン操作によって所望の日本語文字を入力することができる。また、図8に示すように、*キーボタンと数字キーボタンを押せば数字を入力することができ、♯キーボタンと数字キーボタンを押せばローマ字を入力することができる。尚、ローマ字の場合は、図8に示すすように、♯キーボタンと同一の数字キーボタンの連続押下数によって各文字が割り振られている。また、ローマ字の小文字の場合は最後に‘*’を押すことによって大文字と区別している。また、記号についても、図8のように、*キーボタンや♯キーボタンの操作の組み合わせによって入力することができる。
【0032】
以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲で種々の変形が可能である。上記の実施の形態では携帯電話機における日本語文字の入力操作の向上に関する技術について説明したが、これに限ることはなく、PDAや電子辞書などあらゆる携帯型電子装置に適用できることは云うまでもない。また、今後、携帯電話が腕時計型になるなど携帯端末の小型化が予想され、より少ないキーボタンによる日本語入力が望まれる。したがって、本発明は、上記の実施の形態で述べた仮名、数字、ローマ字入力に留まらず、句読点や記号類の入力方法、カナ漢字変換方法、英字や数字の切替方法などにも展開することもできる。
【0033】
また、本発明では、日本語文字入力のモードを生かしたまま数字やローマ字を入力する方法として、子音を割り当てない‘♯’や‘*’を用いている。例えば、‘*’を先に押してから‘1’を押せば‘1’が入力され、‘♯’先に押してから‘2’を押せば‘A’が入力されるというようにしている。この場合、‘1’だけを押す場合に比べて操作性が落ちるが、日本語入力と数字入力やローマ字入力とでモード切り替えを行わなくても済むというメリットを優先している。もちろん、このとき、モードを切り替えて入力することができるように機能アップしておけば操作性はさらに向上する。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の携帯電話機を含めた携帯型電子装置によれば、アからワまでの10個の行を割り当てた1から0までの数字キーボタンと、アからオまでの母音を割り当てた1から5までの数字キーボタンとをそれぞれ1回ずつ押せば、所望の日本語文字の清音を入力することができる。さらに、♯キーボタンや*キーボタンを組み合わせて押せば、同じ日本語モードのままで濁音や半濁音や小文字や数字などを入力することができる。これによって、日本語の文字列を入力するときのキーボタンの操作回数を従来に比べて低減することができる。よって、日本語文字による入力操作の使い勝手を向上させることができる。また、日本語の文字列やメッセージを作成するときの操作性が向上することによってキーボタンの操作時間が短縮されるので、同じ時間内でより長い日本語の文字列やメッセージを作成することができる。このようにして、数字キーボタンによって文字列を入力する携帯型電子装置の操作性の改善を図ることができるので、日本語文字入力の操作性のよい携帯電話機などの携帯型電子装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】キーボタンの配列状態を示す携帯電話機の表面図である。
【図2】図1のキーボタン配列において、本発明によるキーボタンと日本語文字の母音及び子音との対応関係を示す図である。
【図3】本発明による数字キーボタンと日本語文字五十音の対応関係を示す図である。
【図4】図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。
【図5】図3に示す対応関係のときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。
【図6】日本語文字と数字を連続入力する場合の例を示す図である。
【図7】本発明の携帯型電子装置に適用される日本語入力変換表である。
【図8】本発明の携帯型電子装置に適用される数字、記号、ローマ字入力変換表である。
【図9】一般の携帯電話機におけるキーボタンの配列図である。
【図10】一般の携帯電話機で操作される場合の従来技術によるキーボタンと日本語文字との対応関係を示す図である。
【図11】図10に示す対応関係のときの数字キーボタンにおける日本語五十音の入力方法を示す図である。
【図12】図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の一例を示す図である。
【図13】図11に示す入力方法を用いたときのキーボタンにおける文字列作成の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 携帯電話機
2 キーボタン
Claims (1)
- 0から9までの数字を夫々割り当てた10個の数字キーボタンを備える携帯型電子装置において、
前記10個の数字キーボタンは、0から9までの数字に五十音のアからワまでの10個の行を夫々割り当てると共に、1から5までの数字に前記五十音のアからオまでの5個の母音を夫々割り当て、
前記10個の行の何れかを割り当てた数字キーボタンと前記母音の何れかを割り当てた数字キーボタンとが少なくとも1回ずつ押下されたときに、対応する日本語仮名の一文字が入力されることを特徴とする携帯型電子装置。
Priority Applications (1)
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JP2003163139A JP2004362492A (ja) | 2003-06-09 | 2003-06-09 | 携帯型電子装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010205296A (ja) * | 2010-04-30 | 2010-09-16 | Yasuhiko Satake | 小型入力端末 |
-
2003
- 2003-06-09 JP JP2003163139A patent/JP2004362492A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
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