JP2004362228A - 工作機械の数値制御装置と工作機械の数値制御方法 - Google Patents

工作機械の数値制御装置と工作機械の数値制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】SコードやMコードの前後で電子カムデータを分断させる必要をなくすことにより、NCプログラムを電子カムプログラムに変換する場合の変換率を高め、作業効率を向上させることを可能にする工作機械の数値制御装置と工作機械の数値制御方法を提供すること。
【解決手段】電子カム制御手段と、電子カム制御手段を実行する際に基準となる軸の動作を制御する基準軸動作制御手段と、基準軸動作制御手段による制御によって動作させられる基準軸に対して同期してSコード又はMコード相当の機能を実行させる為に、基準軸と対応して実行させるべきSコード又はMコード相当のコマンドが記述されるようにしたコマンド処理実行用データテーブルと、コマンド処理実行用データテーブルと前記基準軸に基づいてコマンド処理制御を行うコマンドテーブル制御手段とを具備したもの。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は工作機械の数値制御装置と工作機械の数値制御方法に係り、特に、SコードやMコードの前後で電子カムデータを分断させる必要をなくすことにより加工に要する時間を短縮させ、且つ、NCプログラムを電子カムプログラムに変換する場合の変換率を高め、それによって、作業効率を向上させることができるように工夫したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、工作機械に素材をセットしてバイト等の工具を利用して所望の形状に加工するに際して、数値制御プログラム(NCプログラム)を作成し、該NCプログラムによってバイト等の工具を含む各部を自動的に動作させ、それによって、所望形状の加工部品を得る数値制御工作機械が一般的に知られている。
【0003】
上記のような加工部品を得るために作成されたNCプログラムそのものは、通常、数値制御工作機械上でも作成・修正可能であり、例えば、加工部品を試し削りした結果、加工部品が図面公差内に入っていない等の不具合がある場合には、機上にてその不具合をなくすための修正を行うことができるものであり、高い作業効率を提供することができるものである。
【0004】
一方、NCプログラムではなく電子カムプログラムを利用して、工作機械にセッティングされた素材から、所望の形状をバイト等の工具を利用して加工することが行われている。ここでいう電子カムプログラムを利用した制御とは、例えば、特許文献1に開示されているようなものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−170843号公報
【0006】
すなわち、上記特許文献1に開示されているように、基準軸に取り付けられたパルスエンコーダが出力するパルス信号により、時々刻々の回転位置データと、基準軸の単位回転位置ごとに対応してそれぞれ設定された移動軸の指令位置データとから時々刻々の移動軸の指令データを生成する。この移動指令データと回転位置データとから回転物の回転速度に同期する移動軸の指令速度データを生成して、生成した移動指令データと指令速度データに基づいて工具の位置を制御するものである。そして、この種の電子カムプログラムを利用した数値制御工作機械では、主軸の累積回転角に対する工具又は被加工物夫々の位置データを定めるものであり、よって、NCプログラムを利用するものに比べてより短時間、且つ、高精度にて加工を行うことができるという利点がある。
【0007】
又、この種の電子カムプログラムは、通常、図面情報、指定された加工パス、加工工程、工具情報、ツーリング情報等を数値制御工作機械とは別個に設けられたパーソナルコンピュータ等にインストールされたCAMソフト等に入力して作成していたが、ある種の変換ソフトを利用して、NCプログラムを電子カムプログラムに変換することが考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、軸制御に関してはこれを電子カムによって制御して実行させることは可能であるが、いわゆる「Mコード」や「Sコード」等に相当する補機への指令に関しては、これを電子カム制御で行うことはできなかった。そこで、従来はこれをNC制御で行っていた。その為、電子カム制御によって1つの加工行程を行っている際に、「Mコード」、「Sコード」出力を行う場合、一旦電子カム制御からNC制御に切り換えて行う必要があり、その後電子カム制御に戻る必要があった。
この方法では、加工に直接影響のない指令であっても制御切換時に制御軸の移動を一旦停止させる必要があり無駄な時間が生じてしまうことになる。又、制御の切換に要する時間は無視できるほど短いとしても、切換回数が増えることにより累積された時間は無視できないものになってしまい、加工時間を短縮させる上で好ましいことではなかった。
又、「Mコード」や「Sコード」等に相当する補機指令に関してこれを電子カム制御で行うことができないということは、結局、電子カムプログラムに変換できないNCプログラムが多く存在してしまうことにもなり、結果として、十分な加工効率の向上効果を得ることができないという問題があった。
【0009】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、「Mコード」や「Sコード」の前後で電子カムデータを分断させるようなことをなくすことにより加工時間の短縮を図り、且つ、NCプログラムを電子カムプログラムに変換する場合の変換率を高めて、作業効率を向上させることを可能にする工作機械の数値制御装置と工作機械の数値制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による工作機械の数値制御装置は、被加工物を主軸に保持させるようにすると共に、上記被加工物及びそれを加工する工具の内少なくとも何れか一方を移動させて、上記被加工物を所望の形状に加工するための工作機械の数値制御装置において、制御軸を電子カムによって制御する電子カム制御手段と、 上記電子カム制御手段を実行する際に基準となる軸の動作を制御する基準軸動作制御手段と、上記基準軸動作制御手段による制御によって動作させられる基準軸に対して同期してSコード又はMコード相当の機能を実行させる為に、基準軸と対応して実行させるべきSコード又はMコード相当のコマンドが記述されるようにしたコマンド処理実行用データテーブルと、上記コマンド処理実行用データテーブルと前記基準軸に基づいてコマンド処理制御を行うコマンドテーブル制御手段と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による工作機械の数値制御装置は、請求項1記載の工作機械の数値制御装置において、上記電子カム制御手段によって実行される処理と上記コマンドテーブル制御手段によって実行される処理が夫々共通のCPUにおいて時分割処理されるようにする時分割処理手段を備えたことを特徴とするものである。又、請求項3による工作機械の数値制御装置は、請求項1記載の工作機械の数値制御装置において、上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段とを先行して起動させる先行起動手段を備え、上記基準軸動作制御手段は上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段の両者が上記先行起動手段により先行起動された後に基準軸の動作を開始させるように制御するものであることを特徴とするものである。
又、請求項4による工作機械の数値制御方法は、処理を開始して読み込んだブロックが電子カム起動コマンドであるか否かを判別するステップと、上記ステップにより電子カム起動コマンドであると判別された場合に電子カム起動処理を実行するステップと、を具備し、上記電子カム起動処理を実行するステップは、軸制御部の起動処理を行うステップと、コマンド処理部の起動処理を行うステップと、を備えていることを特徴とするものである。
又、請求項5による工作機械の数値制御方法は、請求項4記載の工作機械の数値制御方法において、上記電子カム起動処理を実行するステップは、軸制御部の起動処理を行うステップと、コマンド処理部の起動処理を行うステップとを終了した後に、基準軸の移動を行うステップを実行するものであることを特徴とするものである。
【0011】
つまり、本願発明による工作機械の数値制御装置は、電子カム制御手段によって制御軸を制御するだけではなく、基準軸動作制御手段と、コマンド処理実行用データテーブルと、コマンドテーブル制御手段とによって、SコードコマンドやMコードコマンドが実行すべき処理についても、電子カム制御によって実行できるようにしたので、NC制御と電子カム制御間の切換回数が大幅に減少することになり、それによって、加工に要する時間を短縮させることが可能になる。
又、NCプログラムから電子カムプログラムへの変換率も高くなり、それによって、加工効率の向上を図ることが可能になる。
又、電子カム制御とコマンド処理制御が共通の基準軸に基づいて実行されるので、両制御が同期して実行されることになり、両制御に基づく夫々の動作同士の干渉やコマンド処理のタイミングのずれ等を効果的に防止することができる。
その際、上記電子カム制御手段が実行される処理と上記コマンドテーブル制御手段が実行される処理を、夫々共通のCPUにおいて時分割処理されるように構成することが考えられ、その結果、テーブルデータの作成に際して、他のテーブルデータに用いられるデータとの相関を検討する必要がなくなるので、テーブルデータの作成が容易になる。
又、上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段とを先行して起動させる先行起動手段を設け、上記基準軸動作制御手段は上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段の両者が上記先行起動手段により先行起動された後に基準軸の動作を開始させるように構成することが考えられ、その場合には、コマンドテーブル制御手段と電子カム制御手段とを基準軸に対して遅滞なく同期動作させることが可能になる。
又、請求項4、請求項5は工作機械の数値制御方法としてクレームしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図9を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
図1は本実施形態に係る数値制御工作機械の全体構成を示すブロック図であり、又、図2は該数値制御工作機械の概略制御軸構成を示す平面図である。
図1において、数値制御工作機械1は、主軸回転用モータ3、工具移動用モータ5、被加工物移動用モータ7、背面主軸移動用モータ9、背面主軸回転用モータ11、各種の補機12、及びこれら主軸回転用モータ3、工具移動用モータ5、被加工物移動用モータ7、背面主軸移動用モータ9、背面主軸回転用モータ11、補機12の駆動を制御するための制御ユニット部13を有している。
【0013】
上記主軸回転用モータ3は、被加工物が保持可能に構成された主軸(図2中符号S1で示す)を回転駆動させるためのもので、駆動回路15及び主軸回転制御回路17等を介して制御ユニット部13に接続されている。又、主軸回転用モータ3には、主軸回転用モータ3の回転を検知するためのパルスエンコーダ19が設けられている。このパルスエンコーダ19の出力は制御ユニット部13及び速度信号生成回路21に接続されており、パルスエンコーダ19から出力される回転検出信号が制御ユニット部13及び速度信号生成回路21に入力される。パルスエンコーダ19は、主軸回転用モータ3の回転に同期して回転検出信号を発生し、制御ユニット部13及び速度信号生成回路21に出力する。速度信号生成回路21は、パルスエンコーダ19から出力される回転検出信号を主軸回転用モータ3の回転速度を意味する主軸回転速度信号に変換する。速度信号生成回路21の出力は主軸回転制御回路17に接続されており、変換された主軸回転速度信号が主軸回転制御回路17に入力される。
【0014】
上記主軸回転制御回路17は、クロック信号発生回路23にて発生して出力されたクロック信号を基準にして所望の回転速度となるように被加工物(主軸S1に把持される被加工物)の回転を制御するためのものであり、制御ユニット部13から出力される主軸回転速度指令信号と、速度信号生成回路21から出力される主軸回転速度信号とを比較して、その差に応じた制御信号をクロック信号を基準にして生成する。主軸回転制御回路17にて生成された制御信号は、駆動回路15に出力される。
【0015】
上記駆動回路15は、主軸回転制御回路17から出力された制御信号に基づいて、主軸回転用モータ3(主軸S1)の回転速度が後述する主軸回転速度指令値となるように主軸回転用モータ13への供給電力を制御する。これら駆動回路15、主軸回転制御回路17、及び、速度信号生成回路21は、主軸回転用モータ3(主軸S1)の回転速度のフィードバック制御系を構成している。
【0016】
次に、上記工具移動用モータ5は、被加工物を加工するための工具(旋削加工用バイト等、図2中符号TS1、TS3で示す)を、例えば、主軸回転用モータ3(主軸S1)の回転中心軸に対して直交する方向(X軸方向、Y軸方向)、又は主軸と平行な方向(Z軸方向)に移動させるためのもので、駆動回路25及び工具送り制御回路27を介して制御ユニット部13に接続されている。
因みに、この実施の形態の場合には、図2に示すように、工具TS1はX1軸方向とY1軸方向に移動制御されるように構成されており、一方、工具TS3はX3軸方向とY3軸方向とZ3軸方向に移動制御されるように構成されている。
【0017】
又、工具としては工具TS1、TS3以外に、背面加工用工具TS2が設けられている。
又、工具移動用モータ5には、工具移動用モータ5の回転を検出するパルスエンコーダ29が設けられている。このパルスエンコーダ29の出力は工具送り制御回路27に接続されており、パルスエンコーダ29の回転検出信号が工具送り制御回路27に入力される。パルスエンコーダ29は、工具移動用モータ5の所定回転角度毎に回転位置信号を発生して、工具送り制御回路27に出力する。
【0018】
工具送り制御回路27は、パルスエンコーダ29から出力された回転位置信号に基づいて実際の工具TS1、TS3の移動位置を認識すると共に、認識した実際の工具TS1、TS3の移動位置と後述する制御ユニット部13から出力される工具位置指令信号とを比較して、この比較結果に基づいて工具駆動信号を生成する。工具送り制御回路27にて生成された工具駆動信号は、駆動回路25に出力される。駆動回路25は、工具送り制御回路27から出力された工具駆動信号に基づいて工具移動用モータ5への供給電力を制御する。これら、駆動回路25及び工具送り制御回路27は、工具TS1、TS3の移動位置のフィードバック制御系を構成している。
【0019】
次に、上記被加工物移動用モータ7は、被加工物を、例えば、主軸回転用モータ3(主軸S1)の回転中心軸に対して平行な方向(Z1軸方向)に移動させるためのもので、駆動回路31及び被加工物送り制御回路33を介して制御ユニット部13に接続されている。又、被加工物移動用モータ7には、被加工物移動用モータ7の回転を検出するパルスエンコーダ35が設けられている。このパルスエンコーダ35の出力は被加工物送り制御回路33に接続されており、パルスエンコーダ35の回転検出信号が被加工物送り制御回路33に入力される。パルスエンコーダ35は、被加工物移動用モータ7の所定回転角度毎に回転検出信号を発生して、被加工物送り制御回路33に出力する。
【0020】
上記被加工物送り制御回路33は、パルスエンコーダ35から出力された回転検出信号に基づいて実際の被加工物の移動位置を認識すると共に、認識した実際の被加工物の移動位置と制御ユニット部13から出力される被加工物位置指令信号とを比較して、この比較結果に基づいて被加工物駆動信号を生成する。所定回転角度毎に生成された被加工物駆動信号は、駆動回路31に出力される。駆動回路31は、所定回転角度毎に出力された被加工物駆動信号に基づいて被加工物移動用モータ7への供給電力を制御する。これら、駆動回路31及び上記被加工物送り制御回路33は、被加工物の移動位置のフィードバック制御系を構成している。
【0021】
次に、上記背面主軸台移動用モータ9は、背面主軸S2を、例えば、主軸回転用モータ3(主軸S1)の回転中心軸に対して平行な方向(Z2軸方向)、又は、これと直交する方向(X2軸方向)に移動させるためのもので、駆動回路37及び背面主軸台送り制御回路39を介して制御ユニット部13に接続されている。
又、背面主軸台移動用モータ9には、背面主軸台移動用モータ9の回転を検出するパルスエンコーダ41が設けられている。このパルスエンコーダ41の出力は背面主軸台送り制御回路39に接続されており、パルスエンコーダ41の回転検出信号が背面主軸台送り制御回路39に入力される。パルスエンコーダ41は、背面主軸台移動用モータ9の所定回転角度毎に回転位置信号を発生して、背面主軸台送り制御回路39に出力する。
【0022】
上記背面主軸台送り制御回路39は、パルスエンコーダ41から出力された回転位置信号に基づいて実際の背面主軸S2の移動位置を認識すると共に、認識した実際の背面主軸S2の移動位置と後述する制御ユニット部13から出力される背面主軸台位置指令信号とを比較して、この比較結果に基づいて背面主軸台駆動信号を生成する。背面主軸台送り制御回路39にて生成された背面主軸台駆動信号は、駆動回路37に出力される。駆動回路37は、背面主軸台送り制御回路39から出力された駆動信号に基づいて背面主軸台移動用モータ9への供給電力を制御する。これら、駆動回路37及び背面主軸台送り制御回路39は、背面主軸台の移動位置のフィードバック制御系を構成している。
【0023】
次に、上記背面主軸回転用モータ11は、被加工物を保持可能に構成された背面主軸S2をC2方向に回転駆動させるためのもので、駆動回路43及び背面主軸回転制御回路45等を介して制御ユニット部13に接続されている。又、背面主軸回転用モータ11には、背面主軸回転用モータ11の回転を検知するためのパルスエンコーダ47が設けられている。このパルスエンコーダ47の出力は制御ユニット部13及び速度信号生成回路49に接続されており、パルスエンコーダ47から出力される回転検出信号が制御ユニット部13及び速度信号生成回路49に入力される。パルスエンコーダ47は、背面主軸回転用モータ11(背面主軸S2)の回転に同期して回転検出信号を発生し、制御ユニット部13及び速度信号生成回路49に出力する。速度信号生成回路49は、パルスエンコーダ47から出力される回転検出信号を背面主軸回転用モータ11(背面主軸S2)の回転速度をあらわす背面主軸回転速度信号に変換する。速度信号生成回路49の出力は背面主軸回転制御回路45に接続されており、変換された背面主軸回転速度信号が背面主軸回転制御回路45に入力される。
【0024】
上記背面主軸回転制御回路45は、クロック信号発生回路23にて発生して出力されたクロック信号を基準にして所望の回転速度となるように被加工物(背面主軸S2)の回転を制御するためのものであり、制御ユニット部13から出力される背面主軸回転速度指令信号と、速度信号生成回路49から出力される背面主軸回転速度信号とを比較して、その差に応じた制御信号をクロック信号を基準にして生成する。背面主軸回転制御回路45にて生成された制御信号は、駆動回路43に出力される。
【0025】
上記駆動回路43は、背面主軸回転制御回路45から出力された制御信号に基づいて、背面主軸回転用モータ11(背面主軸S2)の回転速度が後述する背面主軸回転速度指令値となるように背面主軸回転用モータ11への供給電力を制御する。これら駆動回路43、背面主軸回転制御回路45、及び、速度信号生成回路45は、背面主軸回転用モータ11(背面主軸S2)の回転速度のフィードバック制御系を構成している。
【0026】
又、補機12はPLC(シーケンサ)50 を介して制御ユニット部13に接続されていて、PLC50を介して制御されるようになっている。又、操作パネル52が設けられている。
尚、補機としては、例えば、加工部位に冷却用油を供給する為のクーラント装置等が例として挙げられる。
【0027】
上記制御ユニット部13は、図1に示されるように、中央演算ユニット(CPU)51、パルス信号発生回路53、55、既に説明したクロック信号発生回路23、分割タイミング信号発生回路57、インタプリタ処理部59、NCコード格納部61、変換処理部(トランスフォーマ)63、電子カム処理部65、電子カムデータ格納部67等から構成されている。上記電子カム処理部65には、軸制御部69とコマンド処理部71が設けられている。又、上記電子カムデータ格納部67には、軸制御テーブル73とコマンドテーブル75が設けられている。
【0028】
上記CPU51は、制御ユニット部13全体の信号処理等を司る演算部である。CPU51は、周知のマルチプロセッシング(multi―processing)処理、すなわち多重処理を行う。多重処理は、複数の仕事(プログラム)を記憶しておき、これら複数のプログラムを短い時間で切り換えながら実行し、見かけ上、複数のプログラムが同時処理されているようにするもので、時分割処理するものや、各々の仕事に優先順位を付しておき優先順位が高い順に処理を切り換えながらタスク処理するもの等が知られている。
【0029】
上記パルス信号発生回路53、55は、それぞれ、パルスエンコーダ19、47に接続されており、パルスエンコーダ19、47の夫々から出力された回転検出信号が図示しないインターフェース(I/F)等を介して入力される。この入力された回転検出信号に基づいて、所定回転角度毎にパルス信号を発生するように構成されている。又、パルス信号発生回路53、55は、CPU51にも接続されており、所定回転角度毎に発生するパルス信号をCPU51に出力するようにも構成されている。本実施形態において、パルス信号発生回路53、55は、主軸回転用モータ3(主軸S1)或いは、背面主軸回転用モータ11(背面主軸S2)が一回転する間に、主軸回転用モータ3(主軸S1)、背面主軸回転用モータ11(背面主軸S2)に同期して等間隔でパルス信号が出力されるように構成されている。
【0030】
上記クロック信号発生回路23は、CPU51から出力される所定の指令信号を受けて、所定の周期、例えば、0.25ミリ秒周期のクロック信号を生成して出力するように構成されており、クロック信号発生回路23にて生成されたクロック信号は分割タイミング信号発生回路57に出力される。分割タイミング信号発生回路57は、クロック信号発生回路23から出力されたクロック信号の発生回数をカウントするように構成されており、カウントの結果、例えば、1ミリ秒経過する毎に分割タイミング信号を生成してCPU51に出力する。したがって、分割タイミング信号発生回路57は、1ミリ秒周期の分割タイミング信号を割込みタイミング信号としてCPU51に出力することになる。
尚、クロック信号及び分割タイミング信号の周期は上述した数値に限られることなく、CPU51の処理能力、パルスエンコーダ29、35、41の分解能、各モータ3、5、7、9の性能等を考慮して適宜設定可能である。
【0031】
上記インタプリタ処理部59は、NCコードを解釈して実行するための処理を行うものであり、上記NCコード格納部61には上記NCコードが格納されているものである。又、上記軸制御部69は、軸制御テーブル73の情報に従って制御軸をコントロールするためのものである。又、上記軸制御テーブル73には、軸制御部69が実行するためのデータが格納されている。又、上記コマンド処理部71は、コマンドテーブル75に格納されているコマンドに従ってコードを指令するためのものである。又、上記コマンドテーブル75には、コマンド処理部71が実行するデータが格納されているものである。
【0032】
又、上記変換処理部63は、NCコードを電子カムデータに変換する処理を行うものであり、電子カム起動用のNCコードをNCコード格納部61に作成する。又、軸制御テーブル73とコマンドテーブル75を電子カムデータ格納部67に格納する。
【0033】
ここで、上記軸制御テーブル73とコマンドテーブル75に格納されるテーブルについて説明する。まず、テーブルには、図3(a)に示すように、「グループ番号」と「テーブル種類」を夫々示す番号が付与されていて分類分けされている。上記グループ番号は、同時に実行されるグループを意味するものであり、具体的には、「01」のグループと「02」のグループがあり、グループ番号「01」が付与されているテーブルは同時に実行されるものである。同様に、グループ番号「02」が付与されているテーブルも同時に実行されるものである。又、上記テーブル種類はテーブルの使用目的を意味するものであり、「01」であれば「X」、「02」であれば「Y」、「03」であれば「Z」、「04」であれば「M」、「05」であれば「S」を意味するものである。
尚、作成したテーブルの例を、図3(a)の下部に示す。
【0034】
又、図3(a)に示すような番号のテーブルが作成された場合には、「電子カム呼び出し」毎に使用されるテーブルは次のようなものである。
「電子カム呼び出し(1)」
使用テーブル:0101、0102、0103、0104、0105
「電子カム呼び出し(2)」
使用テーブル:0201、0202、0203、0204
そして、電子カム呼び出し時には、指定されたグループ番号とテーブル種類を基にテーブルを識別して所定の手順に従って処理するものである。
【0035】
又、軸制御テーブル73には、基準軸のポジションと、そのときにあるべきポジションとの組合せとして格納されている。
又、上記コマンドテーブル75には、例えば、図3(b)に示すような形態でコマンドが格納されている。
例えば、Mテーブルの個所をみてみると、表の左側欄に基準軸のポジションを示す数値が入っており、又、表の右側欄にはその時に指令されるべきコマンドが記入されている。これは、Sテーブルについても同様であり、表の左側欄に基準軸のポジションを示す数値が入っており、又、表の右側欄にはその時に指令されるべきコマンドが記入されている。
図3(b)に示されるMテーブル、Sテーブルに設定されるSコード相当コマンド、Mコード相当コマンドは、基準軸に対し以下の考え方にて、テーブルに設定される。
変換前のNCプログラムにおいて、前基準として、NCプログラムの各ブロックに記述される移動指令、工具選択指令、M指令、S指令等を実行した場合に必要になる時間を、ブロック毎に演算を行う。これは、ブロックに記述されるコマンドを実行した場合に要する時間を計算するモジュールをトランスフォーマ63に備えさせておき、これによって、実行時間を演算する。この実行時間の演算が行われたら、各ブロックに記述されたコマンドの処理に必要となる時間を、トランスフォーマ63に指定される記憶場所に、各ブロックに対応させて記憶させる。
このように、夫々のブロックの実行に要する時間を記憶したことで、特定のブロックに記述されるコマンドが実行されるまでに要する累積時間を演算することができるようになる。この累積時間を基準軸値に換算して、コマンド実行の開始タイミングを基準軸値として得ることができるものとされる。
このようにして得られたコマンド実行の開始タイミングとしての基準軸値に対応させて、NCプログラムのブロックに記述されていたM、Sコード相当のコマンドが、コマンドテーブル75に設定されることになる。元のNCプログラムで指定されていた順序を崩すことなく、各コマンドが適切な順序で実行されるものとすることができるものとなっている。
【0036】
次に、実際のコマンドの例を図3(c)に示す。例えば、Sコードコマンド例をみてみると、最初の5個の数字「02000」は回転数を示している。次の数字「1」は主軸番号を示している。すなわち、「1」は図2に示す主軸S1であり、「2」は図2に示す背面主軸S2を意味している。そして、最後の2個の数字「03」が回転方向を示している。すなわち、「03」が正転、「04」が逆転、「05」が停止である。
又、Mコードコマンドの例をみてみると、最初の「00」が第3Mコード、次の「19」が第2Mコード、最後の「23」が第1Mコードを意味している。
変換元のNCプログラムにおいて指定されるMコードとの対応がこれら二桁の数字によって表される。例えば、“19”=M19、“23”=M23等である。
【0037】
以上の構成を基にその作用を説明する。
まず、図4を参照して、インタプリタ処理部59によるインタープリタ処理に関して説明する。
因みに、上記インタプリタ処理部59による処理は、図示しないサイクルスタート釦の操作等によって開始される。
ステップS1において、ブロックカウンタを初期化、すなわち、「0」にする。次に、ステップS2に移行して、ブロックカウンタで示されるブロックを読み込む。次に、ステップS3に移行して、読み込んだブロックが電子カム起動コマンドであるか否かを判別する。判別の結果、電子カム起動コマンドであると判別された場合には、ステップS4に移行して、実行するテーブルのグループ番号を指定して、電子カム起動処理を実行する。次いで、ステップS5に移行して、ブロックカウンタを更新する。次いで、ステップS6に移行して、実行するブロックがあるか否かを判別する。実行するブロックが有ると判別された場合にはステップS2に戻り、同様の処理を繰り返す。実行するブロックがないと判別された場合にはリターンする。
【0038】
ステップS3において、電子カム起動コマンドではないと判別された場合には、ステップS7に移行する。このステップS7においては、プログラム終了コマンドであるか否かの判別がなされる。プログラム終了コマンドであると判別された場合には、そのままリターンする。プログラム終了コマンドではないと判別された場合には、ステップS8に移行して、通常のコマンド処理が実行される。次いで、既に説明したステップS5、S6が順次実行されることになる。
【0039】
次に、図5を参照して、ステップS4の電子カム起動処理について詳しく説明する。まず、ステップS11において、同時実行する他の系統の有無をチェックし、同時実行する系統が有れば系統間の待ち合わせを行う。次いで、ステップS12に移行して、指定されたテーブルのグループ番号を引数として呼び出して軸制御部の起動処理を行う。次いで、ステップS13に移行して、コマンド処理部の起動処理を実行する。次いで、ステップS14に移行して、基準軸の移動を開始する。
尚、ここにおける軸制御部69とコマンド処理部71の夫々のタスクは、別々のタスクとしてCPU51が実行するものとしている。夫々の処理を別々に実行するものとしたことで、安定した処理を行わせることができるものとなっている。ここまでの処理によって、全テーブルに関する電子カム動作が一斉に開始される。次いで、ステップS15に移行して、終了条件に達したか否かを判別する。
【0040】
上記判別において、終了条件に達したと判別された場合には、ステップS16に移行して、電子カム処理部65(軸制御部69とコマンド処理部71)を停止する。次いで、ステップS17に移行して、基準軸を停止し、且つ、ポジションを「0」に初期化する。
【0041】
次に、図6を参照して、ステップS12における軸制御部の起動処理に関して説明する。まず、ステップS21において、引数に渡されたグループ番号から実行すべきX軸のテーブル番号を算出する。次いで、ステップS22に移行して、算出したテーブルがあるか否かを判別する。算出したテーブルが有ると判別された場合には、ステップS23に移行する。このステップS23においては、指定テーブルによるX軸の電子カム動作を開始する。次いで、ステップS24に移行して、引数に渡されたグループ番号から、実行すべきY軸テーブル番号を算出する。上記ステップS22において、算出したテーブルがないと判別された場合には、ステップS23を迂回して上記ステップS24に移行する。
【0042】
次いで、ステップS25に移行して、算出したテーブルは有るか否かを判別する。 算出したテーブルが有ると判別された場合には、ステップS26に移行する。このステップS26においては、指定テーブルによるY軸の電子カム動作を開始する。次いで、ステップS27に移行して、引数に渡されたグループ番号から、実行すべきZ軸テーブル番号を算出する。上記ステップS25において、算出したテーブルがないと判別された場合には、ステップS26を迂回して上記ステップS27に移行する。
【0043】
次いで、ステップS28に移行して、算出したテーブルは有るか否かを判別する。 算出したテーブルが有ると判別された場合には、ステップS29に移行する。このステップS29においては、指定テーブルによるZ軸の電子カム動作を開始する。次いで、リターンする。上記ステップS28において、算出したテーブルがないと判別された場合には、ステップS29を迂回してリターンする。
【0044】
次に、図7を参照して、ステップS13におけるコマンド処理部の実行処理について説明する。まず、ステップS31において、引数に渡されたグループ番号から、実行すべきMコードテーブル番号を算出する。次いで、ステップS32に移行する。このステップS32においては、算出したテーブルが有るか否かの判別がなされる。算出したテーブルが有ると判別された場合には、ステップS33に移行する。このステップS33においては、Mコード用コマンドテーブル処理が開始される。次いで、ステップS34に移行して、引数に渡されたグループ番号から、実行すべきSコードテーブル番号を算出する。上記ステップS32において、算出したテーブルがないと判別された場合には、ステップS33を迂回して上記ステップS34に移行する。
【0045】
次いで、ステップS35に移行する。このステップS35においては、算出したテーブルが有るか否かの判別がなされる。算出したテーブルが有ると判別された場合には、ステップS36に移行する。このステップS36においては、Sコード用コマンドテーブル処理が開始される。次いで、リターンする。上記ステップS35において、算出したテーブルがないと判別された場合には、ステップS36を迂回してリターンする。
【0046】
次に、図8を参照してコマンドテーブル処理、すなわち、図7に示したステップS33、ステップS36のコマンドテーブル処理に関して説明する。まず、ステップS41において、コマンドテーブルの最初のブロックを読み込む。次いで、ステップS42に移行して、基準軸の値が既に過ぎているか否かを判別する。
基準軸の値が既に過ぎていると判別された場合には、ステップS43に移行する。このステップS43においては、基準軸がテーブルの値に到達したか否かの判別がなされる。次いで、ステップS44に移行して、コマンド実行される。この場合には、Mコードテーブルの場合にはMコードを出力し、Sコードテーブルの場合にはSコードを出力する。次いで、ステップS45に移行して、次のブロックを読み込む。上記ステップS42において、基準軸の値が過ぎていないと判別された場合には、上記ステップS43、S44を迂回して、ステップS45に移行する。このように、基準軸の値に対し、コマンドテーブルに記述されるコマンドが実行される基準軸値との比較を行うことによって、ブロックスキップ処理が実行された後のコマンドテーブルが再起動されたときに、基準軸値が既に過ぎてしまっているコマンドの実行をスキップさせて、現時点における基準軸値に対応させたコマンドを実行させることができるものとなる。
【0047】
次いで、ステップS46に移行して、ブロックの有無を判別し、ブロック無しの場合には終了する。ブロック有りの場合は、ステップS42に戻り、同様の処理を繰り返すものである。
【0048】
次に、実際の変換例を説明する。
例えば、図9(a)に示すようなNCコードを例に挙げてみてみる。そこには、複数箇所にMコードが入っている。すなわち、上から2行目の「M3」、上から5行目の「M22」、上から8行目の「M23」である。これを従来の方法によって変換すると、図9(b)に示すようなものとなる。つまり、上記Mコード「M3」、「M22」、「M23」の部分については電子カム制御ができないので、NCコードによる制御に切り換える必要があり、その後に電子カムを呼び出すことになる{電子カム呼び出し(1)、(2)、(3)}。これに対して、これを本実施の形態によれば、図9(c)に示すようなものとなり、上記Mコード「M3」、「M22」、「M23」の部分についても電子カム制御が可能になるものである。
【0049】
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、電子カム処理部65の軸制御部69によって制御軸を制御するだけではなく、電子カム処理部65のコマンド処理部71によってSコードコマンドやMコードコマンドが実行すべき処理についても電子カム制御によって実行できるようにしたので、NC制御と電子カム制御間の切換回数が大幅に減少することになり、それによって、加工に要する時間を短縮させることが可能になった。
又、従来NCプログラムによって実行していたSコードやMコードの内容についても電子カムプログラムによって実施可能になったので、NCプログラムから電子カムプログラムへの変換率も高くなり、それによって、加工効率の向上を図ることが可能になる。
又、電子カム制御とコマンド処理制御が共通の基準軸に基づいて実行されるので、両制御が同期して実行されることになり、両制御に基づく夫々の動作同士の干渉やコマンド処理のタイミングのずれ等を効果的に防止することができる。
又、軸制御部69による処理とコマンド処理部71による処理を、夫々共通のCPU51において時分割処理されるように構成されているので、軸制御テーブル73とコマンドテーブル75のデータ作成に際して、他のテーブルデータに用いられるデータとの相関を検討する必要がなくなるので、テーブルデータの作成が容易になる。又、夫々の処理を個別に実行することにより、コマンド処理の影響で電子カム制御が不安定になるようなことを防止することができる。
又、図5のステップS12、S13、S14に示すように、軸制御部69による処理とコマンド処理部71による処理の後に基準軸の動作を開始させるように構成しているので、両処理を基準軸に対して遅滞なく同期動作させることが可能になる。
【0050】
尚、本発明は前記一実施の形態に限定されるものではなく、例えば、機械構成については、図示したものはあくまで一例であり、その他にも様々な構成の機械が考えられる。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明による工作機械の数値制御装置と工作機械の数値制御方法によると、電子カム制御手段によって制御軸を制御するだけではなく、基準軸動作制御手段と、コマンド処理実行用データテーブルと、コマンドテーブル制御手段とによって、SコードコマンドやMコードコマンドが実行すべき処理についても、電子カム制御によって実行できるようにしたので、NC制御と電子カム制御間の切換回数が大幅に減少することになり、それによって、加工に要する時間を短縮させることが可能になる。
又、NCプログラムから電子カムプログラムへの変換率も高くなり、それによって、加工効率の向上を図ることが可能になる。
又、電子カム制御とコマンド処理制御が共通の基準軸に基づいて実行されるので、両制御が同期して実行されることになり、両制御に基づく夫々の動作同士の干渉やコマンド処理のタイミングのずれ等を効果的に防止することができる。
又、上記電子カム制御手段が実行される処理と上記コマンドテーブル制御手段が実行される処理を、夫々共通のCPUにおいて時分割処理されるように構成した場合には、テーブルデータの作成に際して、他のテーブルデータに用いられるデータとの相関を検討する必要がなくなるので、テーブルデータの作成が容易になると共に、コマンド処理の影響で電子カム制御が不安定になるようなことを防止することができる。
又、上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段とを先行して起動させる先行起動手段を設け、上記基準軸動作制御手段は上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段の両者が上記先行起動手段により先行起動された後に基準軸の動作を開始させるように構成した場合には、コマンドテーブル制御手段と電子カム制御手段とを基準軸に対して遅滞なく同期動作させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図で、数値制御工作機械の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す図で、数値制御工作機械の概略の機械構成を示す平面図である。
【図3】本発明の一実施の形態を示す図で、図3(a)はサーブルの種類を示す図、図3(b)はMテーブルとSテーブルの内容を示す図、図3(c)はSコードコマンドとMコードコマンドの内容を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態を示す図で、インタープリタ処理の内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施の形態を示す図で、電子カム起動処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施の形態を示す図で、軸制御部の起動処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施の形態を示す図で、コマンド処理部の起動処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施の形態を示す図で、コマンドテーブル処理の内容を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施の形態を示す図で、図9(a)は変換前のNCプログラム例を示す図、図9(b)は従来の変換後のプログラム例を示す図、図9(c)は実施例によった場合の変換後のプログラム例を示す図である。
【符号の説明】
1 数値制御工作機械
13 制御ユニット
51 中央演算ユニット
59 インタプリタ制御部
61 NCコード格納部
63 変換処理部
65 電子カム処理部
67 電子カムデータ格納部
69 軸制御部
71 コマンド処理部
73 軸制御テーブル
75 コマンドテーブル

Claims (5)

  1. 被加工物を主軸に保持させるようにすると共に、上記被加工物及びそれを加工する工具の内少なくとも何れか一方を移動させて、上記被加工物を所望の形状に加工するための工作機械の数値制御装置において、
    制御軸を電子カムによって制御する電子カム制御手段と、
    上記電子カム制御手段を実行する際に基準となる軸の動作を制御する基準軸動作制御手段と、
    上記基準軸動作制御手段による制御によって動作させられる基準軸に対して同期してSコード又はMコード相当の機能を実行させる為に、基準軸と対応して実行させるべきSコード又はMコード相当のコマンドが記述されるようにしたコマンド処理実行用データテーブルと、
    上記コマンド処理実行用データテーブルと前記基準軸に基づいてコマンド処理制御を行うコマンドテーブル制御手段と、を具備したことを特徴とする工作機械の数値制御装置。
  2. 請求項1記載の工作機械の数値制御装置において、
    上記電子カム制御手段によって実行される処理と上記コマンドテーブル制御手段によって実行される処理が夫々共通のCPUにおいて時分割処理されるようにする時分割処理手段を備えたことを特徴とする工作機械の数値制御装置。
  3. 請求項1記載の工作機械の数値制御装置において、
    上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段とを先行して起動させる先行起動手段を備え、
    上記基準軸動作制御手段は上記電子カム制御手段と上記コマンドテーブル制御手段の両者が上記先行起動手段により先行起動された後に基準軸の動作を開始させるように制御するものであることを特徴とする工作機械の数値制御装置。
  4. 処理を開始して読み込んだブロックが電子カム起動コマンドであるか否かを判別するステップと、
    上記ステップにより電子カム起動コマンドであると判別された場合に電子カム起動処理を実行するステップと、を具備し、
    上記電子カム起動処理を実行するステップは、軸制御部の起動処理を行うステップと、 コマンド処理部の起動処理を行うステップと、を備えていることを特徴とする工作機械の数値制御方法。
  5. 請求項4記載の工作機械の数値制御方法において、
    上記電子カム起動処理を実行するステップは、軸制御部の起動処理を行うステップと、 コマンド処理部の起動処理を行うステップとを終了した後に、基準軸の移動を行うステップを実行するものであることを特徴とする工作機械の数値制御方法。
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