JP2004361748A - プロジェクタ装置 - Google Patents

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Koichi Honda
宏一 本多
Gakuo Yamaguchi
岳夫 山口
Hitoshi Takehana
仁 竹花
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Abstract

【課題】適切にスクリーンに画像を表示することができ、画像情報を含まない散乱光を除去できるプロジェクタ装置を提供することである。
【解決手段】筐体11内に収納されたプロジェクタ12は、画像情報を含む光束を投写レンズを介して出射し、第1の反射板13や第2の反射板14で反射され、筐体11の前面側に設けられたスクリーン15に投影される。筐体11内に設けられた反射ミラー14の反射方向および表面の曲率は、反射ミラー調節部16により機械的に調節され、スクリーン15の画像の歪みやずれを調整する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示素子で作成された画像情報をスクリーンへ拡大投写して表示するプロジェクタ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プロジェクタ装置は筐体内に画像情報を含む光束を出射するプロジェクタを配置すると共に、そのプロジェクタからの光束を透光性のスクリーンの背面に投影して画像情報を表示するものである。プロジェクタでは、光源から射出された光を液晶ライトバルブや微小ミラー集合体のミラーアレイ等の画像表示素子などを用いて画像情報(画像信号)に応じて変調し、変調された光を投写レンズを介して出射する。投写レンズから出射された光束は、筐体内の投写経路内に配置された反射ミラーで反射してスクリーン上に投写することにより画像表示する場合がある。このようなプロジェクタ装置では、複数の反射ミラーを組み合わせることによって画像情報を含む光束の投写経路を屈曲させながら前記スクリーン上に投写し、この場合、複数の反射ミラーは、通常、1つの共通の筐体に組み込まれている。
【0003】
一方、プロジェクタの内部においても光源と投写レンズとの間において複数のミラーが組み込まれている。そして、光源と投写レンズとの間の光学系において、ミラーの光入射面に略平行な2つの方向を中心としてミラーを回動させることにより、ミラーの角度を調整するためのミラー調整機構を備え、ミラーの角度調整を精度よく行うようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。また、プロジェクタの投写レンズと光源との間の経路中に導光管を配置し、投写レンズから出向する光のコントラストを向上させたものもある(特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−90876号公報(図6)
【0005】
【特許文献2】特開平5−241238号公報(図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プロジェクタ装置内部のミラーの取付角度を変えることで光全体の反射方向は変化するものの、ミラー表面の僅かな歪み(ミラー自身の厚さや自重、取付構造に起因するもの)によって現れる画面歪みの調整には対処できていない。従って、筐体内に設けられる反射ミラーの反射光方向や表面の曲率にずれがあると、適切にスクリーンに画像を表示することができなくなる。
【0007】
一方、プロジェクタの投写レンズと光源との間の経路中に導光管を配置した場合にはコントラストを向上することができるが、投写レンズ内部での散乱光を含む不要光は除去されない。従って、プロジェクタから最終的に出射する光には有効画素を構成しない散乱光を含むことになる。
【0008】
本発明の目的は、適切にスクリーンに画像を表示することができ、画像情報を含まない散乱光を除去できるプロジェクタ装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係わるプロジェクタ装置は、筐体内に収納され画像情報を含む光束を投写レンズを介して出射するプロジェクタと;前記筐体の前面側に設けられ前記プロジェクタから投射される画像情報を含む光束を投影するスクリーンと;前記プロジェクタからの光束を前記スクリーンの背面側全面に向けて反射する前記筐体内の投写経路内に配置された少なくとも1つ以上の反射ミラーと;前記反射ミラーの反射方向および表面の曲率を機械的に調節する反射ミラー調節部と;を備えたことを特徴とするものである。
【0010】
本発明および以下の発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は以下による。プロジェクタ装置は、屋内等において文字や図形等の画像情報を表示するものであり、筐体の前面側にスクリーンを有し、筐体内にプロジェクタを収納して構成される。プロジェクタは画像情報を含む光束を投写レンズを介して出射するものであり、光源を有し、その光源から射出された光を画像表示素子に出射し、画像表示素子で作成された画像情報を含む光束を投写レンズを介して出射する。画像表示素子は、例えば液晶ライトバルブや微小ミラー集合体のミラーアレイ等であり、外部からの信号により光源からの光を変調して画像情報(画像信号)を作成するものである。
【0011】
スクリーンは、筐体の前面側に設けられ、筐体内のプロジェクタから投射される画像情報を含む光束を投影して前面側に画像情報を表示するものである。スクリーンは、例えば、レンチキュラーレンズシートとサーキュラフレネルレンズとを組み合わせて構成され、背面側から入射された画像情報を含む光束を前面側にほぼ平行に出射する。
【0012】
反射ミラーは筐体内の投写経路内に少なくとも1つ以上設置される。反射ミラーは、プロジェクタからの光束を反射してスクリーンまでの投影距離を大きくし画像情報を含む光束を拡大するものであり、最終段の反射ミラーはプロジェクタからの光束をスクリーンの背面側全面に向けて反射する。
【0013】
また、反射ミラー調節部は、筐体内に設けられた反射ミラーでの光束の反射方向および表面の曲率を機械的に調節するものである。例えば、筐体の外側から反射ミラーの背面を部分的に機械的に押圧できる複数個の調整部材を設け、この複数個の調整部材の押圧力を変化させることにより、反射ミラーの反射方向および表面の曲率を変化させる。
【0014】
本発明によれば、反射ミラーでの光束の反射方向および表面の曲率を機械的に調節できるので、反射光を適切にスクリーンに投影することができる。従って、適切にスクリーンに画像情報を表示することができる。
【0015】
請求項2の発明に係わるプロジェクタ装置は、請求項1の発明において、前記プロジェクタの投写レンズと前記反射ミラーとの間に設けられ前記光束のうち画像情報を含まない光束を遮光する遮光マスクを備えたことを特徴とするものである。
【0016】
本発明は、プロジェクタから最終的に出射する光には散乱光が含まれるので、遮光マスクにより、プロジェクタの投写レンズから出射された光束のうち画像情報を含まない光束を遮光するようにしたものである。
【0017】
本発明によれば、画像情報を含まない光束を遮光するので、反射ミラーで不要な散乱光が反射されることがなくなり、スクリーンには不要な散乱光を含まない画像情報が鮮明に投影できる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態に係わるプロジェクタ装置の側面図である。筐体11内には、画像情報を含む光束を投写レンズを介して出射するプロジェクタ12が設置され、プロジェクタ12からの光束は、第1の反射ミラー13および第2の反射ミラー14で反射され、筐体11の前面側に設けられたスクリーン15に投射される。
【0019】
プロジェクタ12は放電ランプ等の光源を有し、その光源から射出された光を画像表示素子に出射し、画像表示素子で作成された画像情報を含む光束を投写レンズを介して出射する。画像表示素子は、例えば液晶ライトバルブや微小ミラー集合体のミラーアレイ等で構成され、外部からの信号により光源からの光を変調して画像情報(画像信号)を作成する。
【0020】
第1の反射ミラー13および第2の反射ミラー14は、プロジェクタ12からの画像情報を含む光束の筐体11内の投写経路内に配置され、プロジェクタ12からの光束を反射させることで、光路を筐体内で変化(屈曲)させている。また、最終段の第2の反射ミラー14はプロジェクタ12からの光束をスクリーン15の背面側全面に向けて反射する。これにより、筐体11を大きくすることなく、プロジェクタ12からの画像情報を拡大してスクリーン15の全面に表示できるようにしている。スクリーン15は、例えば、レンチキュラーレンズシートとサーキュラフレネルレンズとを組み合わせて構成され、その背面側から拡大入射された画像情報を含む光束をこの面で結像させると共に所望の視野角が得られるようになっている。
【0021】
また、最終段の第2の反射ミラー14には、第2の反射ミラー14の反射方向および表面の曲率を機械的に調節するための反射ミラー調節部16が設けられている。反射ミラー調節部16は、筐体11内に設けられた第2の反射ミラー14での光束の反射方向および表面の曲率を機械的に調節するものであり、筐体11の外側から第2の反射ミラー14の背面を部分的に機械的に押圧できる複数個の調整部材17が設けられている。この複数個の調整部材17の押圧力を変化させることにより、第2の反射ミラー14の反射方向や表面の曲率を変化させて、スクリーン15に表示される画像の歪みをなくすように調節する。
【0022】
図2は反射ミラー調節部16の断面図であり、図2(a)は調整部材17による押圧を発生させていない場合の断面図、図2(b)は調整部材17による押圧を発生させた場合の断面図である。反射ミラー調節部16は筐体11の外面部に調整部材17を保持するための保持板18が設けられ、筐体11内の内部には第2の反射ミラー14を保持し調整部材17の押圧を受けて第2の反射ミラー14の背面を屈曲させる調整板19が設けられている。調整部材17の先端は調整板19に固定されている。調節部材17は、例えば雄ネジのネジ部材で構成され、保持板18および筐体11に形成された雌ネジと螺合して筐体内部11の調整板19に押圧力を与えるようになっている。図2(b)では、調整部材17を筐体11の内部に突出させ、調整板19を介して第2の反射板14を屈曲させた状態を示している。
【0023】
図3は、筐体11の外面部から見た場合の反射ミラー調節部16の平面図である。反射ミラー調節部16の保持板18は、第2の反射ミラー14よりやや大きめに形成され、複数個の調節部材17を保持している。このように、反射ミラー調節部16の保持板18に取り付けられた複数個の調整部材17の調整板19への押圧力を調整して、第2の反射ミラー14の反射方向や曲率を調整する。
【0024】
以上の説明では、最終段の第2の反射ミラー14に反射ミラー調節部16を設ける場合について説明したが、第1の反射ミラー13に設けるようにしても良い。すなわち、複数個の反射ミラーを有する場合には、スクリーン15までの投写経路のいずれの反射ミラーに反射ミラー調節部16を設けるようにしても良い。また、図4に示すように、1個の反射ミラー20のみを有したプロジェクタ装置の場合には、その1個の反射ミラー20に反射ミラー調節部16を設けることになる。
【0025】
第1の実施の形態によれば、反射ミラー調節部16の調整部材17により、反射ミラーでの光束の反射方向および表面の曲率を機械的に調節できるので、反射光を適切にスクリーンに投影することができる。従って、歪みやずれのない画像情報を適切にスクリーンに表示できる。
【0026】
(第2の実施の形態)図5は本発明の第2の実施の形態に係わるプロジェクタ装置の側面図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、プロジェクタ12の投写レンズと第1の反射ミラー13との間に遮光マスク21を追加して設けたものである。
【0027】
遮光マスク21は、プロジェクタ12からの光束のうち画像情報を含まない光束を遮光するものであり、スクリーン15への投写に必要な略横長の長方形の画像情報(映像または文字)のみを出射し、投写レンズ内部およびプロジェクタ12の内部で発生した不要光をカットする。図5に示すように、プロジェクタ12の投写レンズの前面に遮光マスク21を設け、スクリーン15に投射される画像情報のみの光束を通過させ、それ以外の不要光をカットする。この遮光マスク21の取り付けは、プロジェクタ12または投写レンズと常に連動して移動するように取り付ける。これにより、ズームの変更をした場合であっても適切に不要光を除去できる。
【0028】
以上の説明では、プロジェクタ12の投写レンズと第1の反射ミラー13との間に遮光マスク21を設けるようにしたが、スクリーン15の下側の不要光をカットする遮光マスク21については、第1の反射ミラー13と第2の反射ミラー14との間に設けるようにしても良い。また、図6に示すように、1個の反射ミラー20のみを有したプロジェクタ装置の場合には、プロジェクタ12の投写レンズと反射ミラー20との間に遮光マスク21を設けることになる。
【0029】
第2の実施の形態によれば、プロジェクタ12から最終的に出射する光に含まれる散乱光を遮光マスク21により遮光するので、反射ミラーで不要な散乱光が反射されることがなくなり、スクリーン15に不要な散乱光を含まない画像情報を鮮明に投影できる。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、反射ミラーでの光束の反射方向および表面の曲率を機械的に調節できるので、反射光を適切にスクリーンに投影することができる。従って、適切にスクリーンに画像情報を表示することができ、簡単な構造でかつ歪みのない高品位の画像が得られる。
【0031】
請求項2の発明によれば、画像情報を含まない光束を遮光するので、反射ミラーで不要な散乱光が反射されることがなくなり、スクリーンには不要な散乱光を含まない画像情報が鮮明に投影でき、歪みのない高品位の画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わるプロジェクタ装置の側面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における反射ミラー調節部の断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるプロジェクタ装置の筐体の外面部から見た場合の反射ミラー調節部の平面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係わるプロジェクタ装置の他の一例の側面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係わるプロジェクタ装置の側面図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わるプロジェクタ装置の他の一例の側面図。
【符号の説明】11…筐体、12…プロジェクタ、13…第1の反射ミラー、14…第2の反射ミラー、15…スクリーン、16…反射ミラー調節部、17…調整部材、18…保持板、19…調整板、20…反射ミラー、21…遮光マスク

Claims (2)

  1. 筐体内に収納され画像情報を含む光束を投写レンズを介して出射可能に構成されているプロジェクタと;
    前記筐体の前面側に設けられ前記プロジェクタから投射される光束を投影するスクリーンと;
    前記プロジェクタからの光束を前記スクリーンの背面側全面に向けて反射する前記筐体内の投写経路内に配置された少なくとも1つ以上の反射ミラーと;
    前記反射ミラーの反射方向および表面の曲率を機械的に調節する反射ミラー調節部と;
    を備えたことを特徴とするプロジェクタ装置。
  2. 前記プロジェクタの投写レンズと前記反射ミラーとの間に設けられ前記光束のうち有効画素を構成しない光束を遮光する遮光マスクを備えたことを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ装置。
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