JP2004361635A - 曲面微細構造の形成方法 - Google Patents

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英司 篠原
Masa Kumagai
雅 熊谷
Takuo Ito
卓雄 伊藤
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Abstract

【課題】曲面に対して微細構造を精度良く位置合わせして形成することが可能な曲面微細構造の形成方法を提供する。
【解決手段】曲面1cを有する母材1に可撓性膜2を曲面1cから離間した状態で取り付け、可撓性膜2の母材1と反対側の一面2bに微細構造3aを形成し、可撓性膜2を母材1の曲面1cに沿って接合させることを特徴とする曲面微細構造の形成方法を採用する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、曲面微細構造の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回折格子等の微細構造を曲面上に形成する方法として、特許文献1に記載された方法が知られている。この従来の方法は、マザー基板上に、ピッチが中心から外側に向かって広がる回折格子の形状を形成し、回折格子の形状を膜状の可撓性材料で型取り、この可撓性材料を曲面を有するマスター基板の前記曲面上に貼り付ける工程とから構成されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−5509号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法では、回折格子の形状を形成してからマスター基板に貼り付けているため、マスター基板の曲面に対して回折格子を精密に位置合わせすることが困難であるという問題があった。特に従来の方法では、ミクロン(マイクロメートル)オーダーの加工精度を有する回折格子を対象としており、サブミクロンオーダーの加工精度が要求される反射防止材などの形成には適用できないという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、曲面に対して微細構造を精度良く位置合わせして形成することが可能な曲面微細構造の形成方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の曲面微細構造の形成方法は、曲面を有する母材に可撓性膜を前記曲面から離間した状態で取り付け、前記可撓性膜の前記母材と反対側の一面に微細構造を形成し、前記可撓性膜を前記母材の曲面に沿って接合させることを特徴とする。この構成により、可撓性膜を前記母材に仮固定した状態で、前記可撓性膜の一面に微細構造を形成し、その後に可撓性膜を母材に接合させるので、母材の曲面に対する微細構造の位置合わせを精密に行うことができる。
尚、前記可撓性膜は、支持層と被加工層とが積層されてなるものであっても良い。
【0007】
また、本発明の曲面微細構造の形成方法は、先に記載の曲面微細構造の形成方法であり、土台基板に前記可撓性膜を積層してから、前記可撓性膜を前記母材に取り付け、前記土台基板を除去した後、前記微細構造を形成することを特徴とする。この構成により、土台基板に可撓性膜を保持させた状態で母材に可撓性膜を土台基板ごと取り付けるので、可撓性膜が薄くても母材に容易に取り付けることができる。また、可撓性膜を薄くできるため、可撓性膜を曲面上に接合させた場合に可撓性膜の曲率半径と母材の曲面の曲率半径がほぼ同程度になり、加工精度の高い微細構造を形成することができる。
【0008】
また、本発明の曲面微細構造の形成方法は、先に記載の曲面微細構造の形成方法であり、前記可撓性膜が、前記土台基板に積層される被加工層と、該被加工層に積層される支持層により構成されることを特徴とする。この構成により、土台基板に対して被加工層を形成するので、薄膜上に形成する場合よりも容易でプロセスの自由度が高まり、被加工層における応力制御がしやすくなり、歩留まりも向上できる。
【0009】
また、本発明の曲面微細構造の形成方法は、先に記載の曲面微細構造の形成方法であり、前記母材は、前記曲面と、前記曲面の周囲に設けられて前記可撓性膜が接合される被接合部とから構成されることを特徴とする。この構成により、曲面が凹曲面、凸曲面のいずれの場合にも適用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図面を参照して説明する。図1には本実施形態の曲面微細構造の形成方法の工程図を示す。図1Aには母材に可撓性膜を取り付ける工程を示し、図1Bには可撓性膜上に被加工層を形成する工程を示し、図1Cには可撓性膜上に微細構造を形成する工程を示し、図1Dには可撓性膜を母材に接合させる工程を示している。尚、これらの図において図示される各部の大きさや厚さや寸法等は、実際の曲面微細構造の形成工程における大きさ、厚さ、寸法等とは異なっている(第2の実施形態以降についても同様である)。
【0011】
まず、図1Aに示すように、曲面を有する母材1に可撓性膜2を取り付ける。ここで用いる母材1は、板状の母材本体1aから構成されている。母材本体1aの上面1b側には凹曲面部1c(曲面)が設けられており、また上面1bの凹曲面部1cを囲む部分が被接合部1dとされている。また、凹曲面部1c及び被接合部1dの表面には図示略の接着層が形成されている。母材1の材質としては、Al、Ni、ステンレス、Si、ガラスなどを例示できる。
【0012】
母材本体1aの上面1bからの凹曲面部1cの深さdは例えば100〜300μm程度であり、凹曲面部1cの曲率半径rは例えば5〜20mm程度である。尚、凹曲面部1cの深さd及び曲率半径rは例示した範囲に限定されるものではない。
【0013】
また、可撓性膜2は、厚さ10〜100μm程度の金属、酸化物、樹脂等からなるものである。具体的な材質の例として、Al、Ni、Au、Si、SiO、Si、ガラス、パリレン、ポリイミドなどを例示できる。
【0014】
図1Aに示すように、可撓性膜2の下面2aを母材1の被接合部1dに接合させて、母材1に対して可撓性膜2を凹曲面部1cから離間させた状態で取り付ける。可撓性膜2は被接合部1dに形成された図示略の接着層に密着させることが好ましい。これにより、可撓性膜2と凹曲面部1cの間に密閉された空間Sが形成される。
【0015】
次に、図1Bに示すように、可撓性膜2の母材1と反対側の一面2b上に被加工層3を形成する。被加工層3は、厚さ0.1〜10μm程度の金属、酸化物、樹脂等からなるものである。具体的な材質の例として、Al、Ni、Au、Si、SiO、Si、ガラス、パリレン、ポリイミド、レジストなどを例示できる。被加工層3の材質は、可撓性膜2と同じでも別でも良い。被加工層3の形成は、被加工層3の材質によって、蒸着法、スパッタリング法、塗布法などを選択して行うことができる。
【0016】
次に、図1Cに示すように、被加工層3に対して加工を行って、可撓性膜2の母材1と反対側の一面2b上に微細構造3aを形成する。被加工層3に対する加工方法としては、被加工層3が金属若しくは酸化物の場合にはエッチング法等の公知の方法を用いることが好ましい。また、被加工層3が樹脂の場合にはエッチング法やフォトリソグラフィ法等の公知の方法を用いることが好ましい。
【0017】
次に、図1Dに示すように、微細構造3aが形成された被加工層3及び可撓性膜2を母材1の凹曲面部1cに接合させる。可撓性膜2及び被加工層3を凹曲面部1cに接合するには、可撓性膜2と凹曲面部1cとの間の密閉空間Sを減圧して、可撓性膜2を凹曲面部1c側に変形させる。これにより、可撓性膜2及び被加工層3に触れることなく可撓性膜2を凹曲面部1c全面に沿わせて接合できる。尚、可撓性膜2及び凹曲面部1cは、凹曲面部1c上に形成した接着層によって接合される。
【0018】
図2には、被加工層3に形成した微細構造3aの一例を示す。図2Aは被加工層3の平面模式図であり、図2Bは図2AのX−X線に対応する断面模式図である。図2A及び図2Bに示すように、本実施形態の微細構造3aは、被加工層3の表面にすり鉢状の微細孔3b…が多数形成されて構成されている。被加工層3の表面における微細孔3bの直径Rは0.1〜0.2μm程度であり、隣接する微細孔3b、3b同士のピッチPは0.1〜0.3μm程度であり、微細孔3bの深さDは0.2〜0.3μm程度であり、微細孔3bの形成密度は2×10〜3×10個/mm程度である。
【0019】
上記のようにして得られた微細構造3aを有する被加工層3は、成形型として用いることができる。すなわち、微細構造3aを成形型として用いることにより、微細構造3aの形状に対応した成形面を有する成型品を得ることができる。この成型品は例えば、反射防止材などに利用することができる。
【0020】
上記の曲面微細構造3aの形成方法によれば、凹曲面部1c上に微細構造3aを容易に形成させることができる。
また、可撓性膜2を母材1に仮固定した状態で、可撓性膜2の一面2bに微細構造3aを形成し、その後に可撓性膜2を母材1に接合させるので、母材1の凹曲面部1cに対する微細構造3aの位置合わせを精密に行うことができる。
【0021】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面を参照して説明する。図3には本実施形態の曲面微細構造の形成方法の工程図を示す。図3Aには母材上に可撓性膜及び被加工層を形成する工程を示し、図3Bには被加工層を加工して可撓性膜上に微細構造を形成する工程を示し、図3Cには可撓性膜を母材に接合させる工程を示している。尚、図3に示す構成要素のうち、図1に示した第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0022】
まず、図3Aに示すように、曲面を有する母材11に可撓性膜2を取り付け、更に被加工層3を形成する。
本実施形態で用いる母材11は、板状の母材本体11aから構成されている。母材本体11aの上面11b側に凹部11cが設けられ、かつ凹部11c内に凸球面部11dが設けられている。上面11bの凹部11cを囲む部分が被接合部11eとされている。被接合部11eは、凸球面部11dの頂部11dとほぼ同じ高さか、或いは凸球面部11dの頂部11dよりも高い位置に形成されている。また、被接合部11e、凸球面部11d及び凹部11cの全面には図示略の接着層が形成されている。
【0023】
母材本体11aの上面11bからの凹部11cの深さdは例えば100〜300μm程度であり、凸曲面部11dの曲率半径rは例えば5〜20mm程度であり、凹部11cの底面から凸曲面部の頂部11dまでの高さhは例えば100〜300μm程度である。尚、これらの寸法は例示した範囲に限定されるものではない。母材11の材質としては、Al、Ni、ステンレス、Si、ガラスなどを例示できる。
【0024】
図3Aに示すように、可撓性膜2の下面を母材11の被接合部11eに接合させることにより、母材11に対して可撓性膜2を凸球面部11dから離間させた状態で取り付ける。可撓性膜2は被接合部11eに形成された図示略の接着層に密着させることが好ましい。これにより、可撓性膜2と凸球面部11dの間に密閉された空間Sが形成される。更に、可撓性膜2の母材11と反対側の一面2b上に被加工層3を形成する。
【0025】
次に、図3Bに示すように、第1の実施形態の場合と同様に被加工層3に対する加工を行って、可撓性膜2の母材11と反対側の一面2b上に微細構造3aを形成する。
次に、図2Cに示すように、微細構造3aが形成された被加工層3及び可撓性膜2を母材11の凸球面部11dに接合させる。可撓性膜2及び被加工層3を凸球面部11dに接合するには、第1の実施形態の場合と同様にして、可撓性膜2と凹曲面部1cとの間の密閉空間Sを減圧し、可撓性膜2を凸球面部11d側に変形させて、可撓性膜2を凸球面部11dの全面に沿わせて接合させる。
【0026】
上記の曲面微細構造の形成方法によれば、凸球面部11d上に微細構造3aを容易に形成させることができる。また、第1の実施形態と同様に、凸球面部11dに対する微細構造3aの位置合わせを精密に行うことができる。
【0027】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を図面を参照して説明する。図4には本実施形態の曲面微細構造の形成方法の工程図を示す。図4Aには土台基板に可撓性膜を取り付ける工程を示し、図4Bには母材に土台基板及び可撓性膜を取り付ける工程を示し、図4Cには土台基板を取り除く工程を示し、図4Dには可撓性膜上に被加工層を形成する工程を示し、図4Eには被加工層を加工して可撓性膜上に微細構造を形成する工程を示し、図4Fには可撓性膜を母材に接合させる工程を示している。尚、図4に示す構成要素のうち、図1に示した第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0028】
まず、図4Aに示すように、土台基板5に可撓性膜2をスパッタリング法などにより積層する。
本実施形態で用いる土台基板5には、厚さ100〜500μm程度のSi板、若しくはガラス板を用いることができる。土台基板5は平坦性に優れたものが好ましい。また、可撓性膜2としては、厚さ0.5〜100μm程度の金属、酸化物、樹脂等からなるものが好ましく、具体的な材質の例として、Al、Ni、Au、Si、SiO、Si、ガラス、パリレン、ポリイミドなどを例示できる。特に、第1の実施形態の可撓性膜2と比較して薄いものを用いることができる。
【0029】
次に、図4Bに示すように、凹曲面部1cを有する母材1に可撓性膜2を土台基板5とともに取り付ける。本実施形態で用いる母材1は、第1の実施形態で説明したものと同一のものを用いることができる。図4Bに示すように、可撓性膜2の下面2aを母材1の被接合部1dに接合させることにより、母材1に対して可撓性膜2を凹曲面部1cから離間させた状態で取り付ける。このようにして、母材1側に可撓性膜2を配置させ、その上に土台基板5を配置させる。
【0030】
次に、図4Cに示すように、土台基板5を除去して可撓性膜2を露出させる。土台基板5としてSi板を用いる場合には、例えばXeFガスを用いたエッチング等により除去する。また土台基板5としてガラス板を用いる場合には、例えば湿式エッチング等により除去する。
【0031】
次に、図4Dに示すように可撓性膜2上に被加工層3を形成し、更に図4Eに示すように被加工層3に対して加工を行って可撓性膜2の母材1と反対側の一面2b上に微細構造3aを形成する。
そして図4Fに示すように、微細構造3aが形成された被加工層3及び可撓性膜2を母材1の凹曲面部1cに接合させる。可撓性膜2及び被加工層3を凹曲面部1cに接合するには、第1の実施形態の場合と同様にして、可撓性膜2と凹曲面部1cとの間の密閉空間Sを減圧し、可撓性膜2を凹曲面部1c側に変形させて、可撓性膜2を凹曲面部1cの全面に沿わせて接合させる。
【0032】
上記の曲面微細構造の形成方法によれば、凹曲面部1c上に微細構造3aを容易に形成させることができる。また、第1の実施形態と同様に、凹曲面部1cに対する微細構造3aの位置合わせを精密に行うことができる。更に、土台基板5に可撓性膜2を保持させた状態で母材1に可撓性膜2を土台基板5ごと取り付けるので、可撓性膜2が薄くても母材1に容易に取り付けることができる。従って、可撓性膜2を薄くできるため、可撓性膜2を凹曲面部1c上に接合させた場合に可撓性膜2の曲率半径と母材1の凹曲面部1cの曲率半径がほぼ同程度になり、加工精度の高い微細構造3aを形成することができる。
【0033】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を図面を参照して説明する。図5には本実施形態の曲面微細構造の形成方法の工程図を示す。図5Aには土台基板上に被加工層と可撓性膜を形成する工程を示し、図5Bには母材に土台基板及び可撓性膜及び被加工層を取り付ける工程を示し、図5Cには土台基板を取り除く工程を示し、図5Dには被加工層を加工して可撓性膜上に微細構造を形成する工程を示し、図5Eには可撓性膜を母材に接合させる工程を示している。尚、図5に示す構成要素のうち、図1に示した第1の実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0034】
まず、図5Aに示すように、土台基板5に被加工層3及び支持層12(可撓性膜)をスパッタリング法、蒸着法、塗布法などにより順次積層する。
本実施形態で用いる土台基板5は、第3の実施形態の土台基板5と同一構成のものを用いることができる。また支持層12(可撓性膜)としては、厚さ0.5〜100μm程度の金属、酸化物、樹脂等からなるものが好ましく、具体的な材質の例として、Al、Ni、Au、Si、SiO、Si、ガラス、パリレン、ポリイミドなどを例示できる。特に、第1の実施形態の可撓性膜2と比較して薄いものを用いることができる。更に被加工層3としては第1〜第3の実施形態の被加工層3と同一構成のものを用いることができる。
【0035】
次に、図5Bに示すように、曲面を有する母材1に支持層12及び被加工層3を土台基板5とともに取り付ける。本実施形態で用いる母材1は、第1の実施形態で説明したものと同一のものを用いることができる。図5Bに示すように、支持層12の下面12aを母材1の被接合部1dに接合させることにより、母材1に対して支持層12を凹曲面部1cから離間させた状態で取り付ける。このようにして、母材1側に支持層12を配置させ、その上に被加工層3を配置させ、更にその上に土台基板5を配置させる。
【0036】
次に、図5Cに示すように、土台基板5を除去して被加工層3を露出させる。土台基板5としてSi板を用いる場合には、例えばXeFガスを用いたエッチング等により除去する。また土台基板5としてガラス板を用いる場合には、例えば湿式エッチング等により除去する。
【0037】
次に、図5Dに示すように被加工層3に対して加工を行って支持層の母材1と反対側の一面12b上に微細構造3aを形成する。
そして図5Eに示すように、微細構造3aが形成された被加工層3及び支持層12を母材1の凹曲面部1cに接合させる。支持層12及び被加工層3を凹曲面部1cに接合するには、第1の実施形態の場合と同様にして、支持層12と凹曲面部1cとの間の密閉空間Sを減圧し、支持層12を凹曲面部1c側に変形させて、支持層12を凹曲面部1c全面に沿わせて接合させる。
【0038】
上記の曲面微細構造の形成方法によれば、凹曲面部1c上に微細構造3aを容易に形成させることができる。また、第1の実施形態と同様に、母材1の凹曲面部1cに対する微細構造3aの位置合わせを精密に行うことができる。更に、土台基板5に支持層12を保持させた状態で母材1に支持層12を土台基板5ごと取り付けるので、支持層12が薄くても母材1に容易に取り付けることができる。従って、支持層12を薄くできるため、支持層12を凹曲面部1c上に接合させた場合に支持層12の曲率半径と母材1の曲面の曲率半径がほぼ同程度になり、加工精度の高い微細構造3aを形成することができる。また、土台基板5に対して被加工層3を形成するので、薄膜上に形成する場合よりも容易でプロセスの自由度が高まり、被加工層3における応力制御がしやすくなり、歩留まりも向上できる。
【0039】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、可撓性膜2と凹曲面部1cまたは凸球面部11dとの接合に接着層を用いた例を説明したが、本発明はこれに限らず、可撓性膜2と母材1が金属同士であれば金属融着させても良く、可撓性膜2を母材1に静電引力で接合させても良く、真空引きを保持させた状態で接合させても良い。また、可撓性膜2を熱膨張性の高い金属で形成し、可撓性膜2と母材1を加熱して可撓性膜2を膨張変形させることで凹曲面部1cまたは凸球面部11dに接合させても良い。また、加熱により可撓性膜2を軟化させることで可撓性膜2を凹曲面部1cまたは凸球面部11dに接合させても良い。
【0040】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の曲面微細構造の形成方法によれば、可撓性膜を前記母材に仮固定した状態で、前記可撓性膜の一面に微細構造を形成し、その後に可撓性膜を母材に接合させるので、母材の曲面に対する微細構造の位置合わせを精密に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態である曲面微細構造の形成方法の工程図。
【図2】第1の実施形態の曲面微細構造の形成方法により形成された微細構造を示す模式図。
【図3】第2の実施形態である曲面微細構造の形成方法の工程図。
【図4】第3の実施形態である曲面微細構造の形成方法の工程図。
【図5】第4の実施形態である曲面微細構造の形成方法の工程図。
【符号の説明】
1、11…母材、1c…凹曲面部(曲面)、1d、11e…被接合部、11d…凸球面部(曲面)、2…可撓性膜、2b…母材と反対側の一面、3…被加工層、3a…微細構造、5…土台基板、12…支持層(可撓性膜)

Claims (4)

  1. 曲面を有する母材に可撓性膜を前記曲面から離間した状態で取り付け、前記可撓性膜の前記母材と反対側の一面に微細構造を形成し、前記可撓性膜を前記母材の曲面に沿って接合させることを特徴とする曲面微細構造の形成方法。
  2. 土台基板に前記可撓性膜を積層してから、前記土台基板とともに前記可撓性膜を前記母材に取り付け、前記土台基板を除去した後、前記微細構造を形成することを特徴とする請求項1に記載の曲面微細構造の形成方法。
  3. 前記可撓性膜が、前記土台基板に積層される被加工層と、該被加工層に積層される支持層により構成されることを特徴とする請求項2に記載の曲面微細構造の形成方法。
  4. 前記母材は、前記曲面と、前記曲面の周囲に設けられて前記可撓性膜が接合される被接合部とから構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の曲面微細構造の形成方法。
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